胎児ヘモグロビン、細菌エンドトキシン、および任意でさらなる胎児肝成分を含む組成物
本発明は、細菌エンドトキシン、胎児ヘモグロビン、またはより詳しくはヘム不含誘導体もしくはそのγ鎖、ならびに任意でHbFの他に胎児肝に存在する成分を含む、新規免疫調節成分を表す薬学的組成物に関する。組成物は、薬学的に許容される担体および/または希釈剤においてヒトに輸送される。本発明に従って、エンドトキシンおよび胎児ヘモグロビンの部分構造は、強い相乗的生物医学活性を示すことが意外にも判明した。胎児ヘモグロビンおよびその部分構造の生物医学作用は意外にも、酸素輸送体としての古典的なヘモグロビン機能に基づいておらず、エンドトキシン媒介生物活性の調節に関連する。この生物医学活性は、意外にも組成物の経口適用後でも認められる。本発明の組成物は、共通して免疫系の刺激、Th2-方向反応からTh1-型反応へのサイトカインおよびケモカインの偏りの回復を有する多様な応用を有する。したがって、提案される応用には、アレルギー状態、悪性疾患、慢性感染症、自己免疫現象、および加齢関連不均衡の治療が含まれるであろう。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、もしくはその鎖の組み合わせ、および任意でさらなる化合物、ならびに任意で賦形剤からなる;または
エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、もしくはその鎖の組み合わせ、任意でさらなる化合物、および薬学的に許容される担体および/もしくは希釈剤および/もしくは賦形剤を含む、薬学的組成物。
【請求項2】
胎児ヘモグロビン、その一本鎖、もしくはその鎖の組み合わせ、またはさらなる化合物が非ヒト胎児組織に由来する、請求項1記載の薬学的組成物。
【請求項3】
非ヒト胎児組織がヒツジ、ヤギ、ウマ、またはウシに由来する、請求項2記載の薬学的組成物。
【請求項4】
さらなる化合物が胎児肝(糖)ペプチドである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項5】
鎖の組み合わせが胎児ヘモグロビンのα、γ二量体である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項6】
一本鎖が胎児ヘモグロビンのγ鎖である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項7】
鎖の組み合わせがヘムを含まない、請求項1〜6のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項8】
エンドトキシンが細菌のS-またはR-型リポ多糖類(LPS)である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項9】
エンドトキシンのエンドトキシンとして活性な成分が、LPS由来多糖類不含リピッドA成分である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項10】
エンドトキシンが天然または合成のペンタおよび/またはヘキサアシル-リピッドAである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項11】
エンドトキシンが天然または合成のペンタおよび/またはヘキサアシル-リピッドAモノホスフェートである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項12】
胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ対エンドトキシンまたはそのエンドトキシンとして活性な部分の組成物の重量比が、1:1〜1000:1の範囲である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項13】
胎児肝(糖)ペプチドがホスファチジルエタノールアミン結合タンパク質(PBP)、ペプチジル-プロリル-シス-トランス-イソメラーゼA(PPlase A)、チオレドキシン、マクロファージ遊走阻止因子(MIF)、もしくはユビキチン、または表4に記載の任意の他のタンパク質である、請求項4〜12のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項14】
経口投与のために調製された請求項1〜13のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項15】
胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ0.1〜10 mg、およびエンドトキシンまたはそのエンドトキシンとして活性な部分0.01〜1000 μgを含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項16】
生得のおよび養子免疫系を刺激する組成物を調製するための、エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ、および任意でさらなる化合物の使用。
【請求項17】
癌を治療する組成物を調製するための、エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ、および任意でさらなる化合物の使用。
【請求項18】
感染症を予防または治療する組成物を調製するための、エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ、および任意でさらなる化合物の使用。
【請求項19】
アレルギー疾患を予防または治療する組成物を調製するための、エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ、および任意でさらなる化合物の使用。
【請求項20】
エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ、および任意でさらなる化合物をヒトに投与することを含む、加齢関連免疫不均衡を回復させる方法。
【請求項21】
加齢に関連して起こるサイトカイン/ケモカイン産生の変化を回復させる組成物を調製するための、エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ、および任意でさらなる化合物の使用。
【請求項22】
放射線照射の有害な副作用を緩和する組成物を調製するための、エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ、および任意でさらなる化合物の使用。
【請求項23】
癌が、前立腺癌、乳癌、子宮頚部扁平上皮癌、および膵臓腺癌から選択される、請求項17記載の使用。
【請求項24】
感染症が慢性ウイルス性感染症である、請求項18記載の使用。
【請求項25】
アレルギー疾患に、1型アレルギー、枯草熱、およびアレルギー性喘息が含まれる、請求項19記載の使用。
【請求項26】
加齢関連免疫不均衡を回復させることが、マクロファージの活性化に関連する、請求項20記載の方法。
【請求項27】
加齢関連免疫不均衡を回復させることが、マクロファージの活性化に関連する、請求項21記載の使用。
【請求項28】
調製物が経口投与のために調製される、請求項16〜19、21〜25、および27のいずれか一項に記載の使用。
【請求項1】
エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、もしくはその鎖の組み合わせ、および任意でさらなる化合物、ならびに任意で賦形剤からなる;または
エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、もしくはその鎖の組み合わせ、任意でさらなる化合物、および薬学的に許容される担体および/もしくは希釈剤および/もしくは賦形剤を含む、薬学的組成物。
【請求項2】
胎児ヘモグロビン、その一本鎖、もしくはその鎖の組み合わせ、またはさらなる化合物が非ヒト胎児組織に由来する、請求項1記載の薬学的組成物。
【請求項3】
非ヒト胎児組織がヒツジ、ヤギ、ウマ、またはウシに由来する、請求項2記載の薬学的組成物。
【請求項4】
さらなる化合物が胎児肝(糖)ペプチドである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項5】
鎖の組み合わせが胎児ヘモグロビンのα、γ二量体である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項6】
一本鎖が胎児ヘモグロビンのγ鎖である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項7】
鎖の組み合わせがヘムを含まない、請求項1〜6のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項8】
エンドトキシンが細菌のS-またはR-型リポ多糖類(LPS)である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項9】
エンドトキシンのエンドトキシンとして活性な成分が、LPS由来多糖類不含リピッドA成分である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項10】
エンドトキシンが天然または合成のペンタおよび/またはヘキサアシル-リピッドAである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項11】
エンドトキシンが天然または合成のペンタおよび/またはヘキサアシル-リピッドAモノホスフェートである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項12】
胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ対エンドトキシンまたはそのエンドトキシンとして活性な部分の組成物の重量比が、1:1〜1000:1の範囲である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項13】
胎児肝(糖)ペプチドがホスファチジルエタノールアミン結合タンパク質(PBP)、ペプチジル-プロリル-シス-トランス-イソメラーゼA(PPlase A)、チオレドキシン、マクロファージ遊走阻止因子(MIF)、もしくはユビキチン、または表4に記載の任意の他のタンパク質である、請求項4〜12のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項14】
経口投与のために調製された請求項1〜13のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項15】
胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ0.1〜10 mg、およびエンドトキシンまたはそのエンドトキシンとして活性な部分0.01〜1000 μgを含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項16】
生得のおよび養子免疫系を刺激する組成物を調製するための、エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ、および任意でさらなる化合物の使用。
【請求項17】
癌を治療する組成物を調製するための、エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ、および任意でさらなる化合物の使用。
【請求項18】
感染症を予防または治療する組成物を調製するための、エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ、および任意でさらなる化合物の使用。
【請求項19】
アレルギー疾患を予防または治療する組成物を調製するための、エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ、および任意でさらなる化合物の使用。
【請求項20】
エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ、および任意でさらなる化合物をヒトに投与することを含む、加齢関連免疫不均衡を回復させる方法。
【請求項21】
加齢に関連して起こるサイトカイン/ケモカイン産生の変化を回復させる組成物を調製するための、エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ、および任意でさらなる化合物の使用。
【請求項22】
放射線照射の有害な副作用を緩和する組成物を調製するための、エンドトキシンもしくはそのエンドトキシンとして活性な部分、胎児ヘモグロビン、その一本鎖、またはその鎖の組み合わせ、および任意でさらなる化合物の使用。
【請求項23】
癌が、前立腺癌、乳癌、子宮頚部扁平上皮癌、および膵臓腺癌から選択される、請求項17記載の使用。
【請求項24】
感染症が慢性ウイルス性感染症である、請求項18記載の使用。
【請求項25】
アレルギー疾患に、1型アレルギー、枯草熱、およびアレルギー性喘息が含まれる、請求項19記載の使用。
【請求項26】
加齢関連免疫不均衡を回復させることが、マクロファージの活性化に関連する、請求項20記載の方法。
【請求項27】
加齢関連免疫不均衡を回復させることが、マクロファージの活性化に関連する、請求項21記載の使用。
【請求項28】
調製物が経口投与のために調製される、請求項16〜19、21〜25、および27のいずれか一項に記載の使用。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図40A】
【図40B】
【図40C】
【図40D】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図40A】
【図40B】
【図40C】
【図40D】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【公表番号】特表2006−518350(P2006−518350A)
【公表日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501878(P2006−501878)
【出願日】平成16年2月18日(2004.2.18)
【国際出願番号】PCT/EP2004/001553
【国際公開番号】WO2004/073728
【国際公開日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
テフロン
【出願人】(505311766)クリニーク ラ プレリー リサーチ エスエー (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年2月18日(2004.2.18)
【国際出願番号】PCT/EP2004/001553
【国際公開番号】WO2004/073728
【国際公開日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
テフロン
【出願人】(505311766)クリニーク ラ プレリー リサーチ エスエー (1)
【Fターム(参考)】
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