説明

自動化トランスミッションでパワーテークオフを連結及び切断するための方法及びアセンブリ

【課題】パワーテークオフ(PTO)の連結/切断の要求に従って所定の条件の満足を検査し、所定の条件が満たされているときは、パワーテークオフの連結/切断のためにアクチュエータ(4)を作動させ、その際アクチュエータはPTOの連結/切断のためにトランスミッションコントローラ(2)によって制御される、車両の自動化トランスミッションにおいて、PTOの連結/切断を極めて簡単に実現する方法/アセンブリを提供する。
【解決手段】トランスミッションコントローラ(2)を、PTOの操作要素(1)及びPTOのアクチュエータ(4)に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両の自動化トランスミッションでパワーテークオフを連結及び切断するための、請求項1又は6の上位概念(「おいて」書き)で詳しく定義した種類の方法に関する。また本発明は車両の自動化トランスミッションでパワーテークオフ(以下、本明細書においては「PTO」と略称する。)の連結及び/又は切断操作を制御するための、請求項13の上位概念(「おいて」書き)で詳しく定義した種類のアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
自動化マニュアルトランスミッションでPTOを必要に応じて連結又は切断することは、車両技術で周知である。自動化マニュアルトランスミッションは電気機械式クラッチ制御、電気機械式トランスミッション制御及びバス系統を経て内燃機関の電子制御装置に接続する電子制御装置を包含することができる。しかしクラッチ及びトランスミッションの他の制御方式も考えられる。例えば油圧式又は機械式の装置、例えば昇降台、ウオーターポンプ等を操作するために、PTOの接続を行うことが可能である。
【0003】
例えば車両のPTOの連結のための方法及びアセンブリが刊行物DE102004027294A1(特許文献1)により公知である。公知の方法ではまずPTOへの連結が要求され、PTOへの連結のための所定の条件が満たされているか否かが検査される。所定の条件がすべて満たされていれば、PTOへの連結操作が許可される。所定の条件の少なくとも1つが満たされていなければ、連結操作は拒否される。ところが引き続き連結を要求した後、PTOの連結操作を行うための少なくとも1つの条件が満たされているか否かを決定できなくても、連結操作が許可されることがあり得る。周知のアセンブリは、PTOの連結を希望したときに、運転者が操作することができる連結ボタンを備えている。連結ボタンはコントロールユニットに接続され、コントロールユニットは上記の条件に応じてPTOの連結の制御を行うことができる。
【0004】
さらに車両のトランスミッションでPTOを連結・切断するためのシステムが刊行物EP1672236A1により公知である。システムは、運転者がPTOの連結又は切断を希望するときに操作することができる操作要素を含む。またPTOの状態に関する情報を運転者に知らせるために、コントロールパネルが設けられている。操作要素はコントローラに接続されているから、コントローラはPTOの制御を行うことができる。さらにPTOのアクチュエータが設けられ、PTOと車両のドライブトレインを連結するために、アクチュエータがクラッチ機構を操作する。アクチュエータの制御のために、アクチュエータはPTOのコントローラに接続されている。
【0005】
PTOの連結又は切断のための所定の条件を照会するために、PTOのコントローラが中央トランスミッションコントローラに接続されていることがさらに必要である。トランスミッションコントローラはドライブトレインの様々な状態を包含しており、この状態をPTOの連結の前に条件として照会しなければならないからである。
【0006】
公知のシステムは一方の操作要素と他方のPTOのアクチュエータとの間に手数のかかる複雑な構造のコミュニケーション経路を有する。またこのためトランスミッションでPTOを連結又は切断するための手数のかかる方法が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】独国特許出願公開DE102004027294A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明の根底にあるのは、PTOの連結又は切断を極めて簡単に実現する、車両のトランスミッションでPTOを連結及び切断するための方法及びアセンブリを提案するという課題である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、方法に関しては請求項1又は6の特徴によって、アセンブリに関しては請求項13の特徴によって、解決される。その他の有利な実施態様がそれぞれの従属請求項及び図面により明かである。
【0010】
本発明の根底にある課題は、PTOの連結の要求に従って所定の条件の満足を検査し、所定の条件が満たされたときは、アクチュエータがPTOの連結のために作動され、その際アクチュエータはPTOの連結のためにトランスミッションコントローラによって制御される、PTOの連結方法によって解決される。こうして本発明に基づく方法によってトランスミッションコントローラから簡素化されたコミュニケーション構造を経て行われるPTOの確実な連結を実現することができる。
【0011】
例えば所定の条件が満たされているときは、トランスミッションコントローラによりトランスミッションのクラッチを切断することができる。条件として例えばクラッチの状態、トランスミッションシャフト、特にカウンタシャフトの状態、トランスミッションの一般状態等が考えられる。クラッチを切断した後、あるギヤを非同期にすることによって、まだ回転しているトランスミッションシャフト又はカウンタシャフトが制動される。次にトランスミッションコントローラは、PTOのアクチュエータが所定に位置に到達し、PTOが連結されたとみなされるまで、アクチュエータを制御することができる。PTOのアクチュエータの時間依存性制御を使用することも可能である。
【0012】
これに最も近い発明の実施態様によれば、アクチュエータが所定の期間の後に連結に相当する所定の位置又は所定の距離に到達していなければ、例えばドライブトレインとPTOの間でかみ合いクラッチ等の歯の山と山が向き合う位置を解消するために、クラッチを短時間締結してトランスミッションシャフトを回転し、歯の山と山の向き合い位置が取り除かれるようにすることができる。その上でPTOの連結を再び試みることができる。再度の試行でもPTOの連結が不可能であれば、例えばトランスミッションコントローラが運転者に誤りメッセージを示すことができる。例えば数回の無効な試行の後に、トランスミッションコントローラはPTOの以後の連結の試みをブロックすることができる。
【0013】
また本発明の根底にある課題は、車両の自動化トランスミッションでPTOを切断するための方法によっても解決される。その場合、PTOの切断のために同じくアクチュエータがトランスミッションコントローラによって制御される。本発明に基づく前述のPTOの連結方法とここで説明する切断方法を組み合わせることが可能である。
【0014】
別の構成によれば提案の切断方法においても、とりわけ引用文献でも使用され、本願の開示内容に明確に含まれる所定の条件が満たされたときは、トランスミッションのクラッチがトランスミッションコントローラによって切断されるようにすることができる。その上でトランスミッションコントローラは、PTOのアクチュエータが所定の位置に到達し、PTOが切断されたとみなされるまで、アクチュエータを制御することができる。この場合も別の制御方式、例えば時間的制御等が考えられる。
【0015】
連結方法の場合と同じく切断方法でも、所定の期間の後にアクチュエータが切断に相当する所定の位置又は所定の距離に到達しないときは、コントローラが再びPTOの切断を試みるようにすることができる。
【0016】
再度の試行の後もPTOの切断が再び不可能なときは、運転者に誤りメッセージが示され、系を元の状態にリセットすることができる。数回の無効な切断の試みの後に、トランスミッションコントローラは以後の試行をブロックすることができる。
【0017】
特に有利な実施態様によれば、連結又は切断方法のいずれが行われるかにかかわりなく、アクチュエータの現在の位置又は現在の距離が位置又は距離検出によって確定されるようにすることができる。この確定された位置又は距離をトランスミッションコントローラに連続的に伝送することができるから、トランスミッションコントローラによってPTOのアクチュエータの最適な制御が可能になり、その他の制御装置は不要である。
【0018】
また本発明の根底にある課題は、車両の自動化トランスミッションでのPTOの連結及び/又は切断操作を、クラッチアクチュエータ及びPTOの操作要素と連結された制御装置により制御するためのアセンブリによって解決される。その場合、PTOの連結及び/又は切断のためにPTOのアクチュエータが設けられ、本発明に基づきトランスミッションコントローラがPTOの操作要素及びPTOのアクチュエータに接続されている。
【0019】
こうして本発明に基づき提案されるアセンブリにより、PTOの連結又は切断のための確実な制御を任意のトランスミッションで既存のトランスミッションコントローラによって実現することができ、補助制御装置は必要でない。このことは必要なコミュニケーション構造を大幅に簡素化し、PTOの連結又は切断のための確実なシーケンスを意味する。
【0020】
発明の好ましい実施態様によれば、PTOのアクチュエータはPTOの連結及び/又は切断のためにクラッチを操作する電気モータ等及び電気モータの制御のためのリレー等を包含し、リレーは電源に接続されるようにすることができる。別の駆動方式を使用することもできる。クラッチとして例えばかみ合いクラッチ又は同様な結合要素を使用することができる。トランスミッションとPTOの間の別の連結方式を使用することもできる。
【0021】
アクチュエータの現在の位置又は現在の距離を位置検出等により検出して、制御のために使用することが好ましい。例えば位置検出装置として増分検出器、位置センサ等を使用することができる。
【0022】
アセンブリにおいて、本発明の別の有利な構成によればPTOの制御のためにトランスミッションコントローラがリレー及び/又は位置検出装置に接続されるようになっている。トランスミッションコントローラはバス系統を介して種々の部品、特にPTOの操作要素に電子的に接続できることが好ましい。
【0023】
提案の方法及び提案のアセンブリはとりわけ電気機械式クラッチ制御及び電気機械式トランスミッション制御を備えた自動化トランスミッションで使用することができる。方法及びアセンブリを他のトランスミッションで使用することも可能である。
【0024】
本発明に基づき提案されたアセンブリは、同じく提案された方法の実行のために使用することが好ましい。しかし方法及びアセンブリの他の応用の可能性も考えられる。
【0025】
次に図面に基づき本発明を詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】自動化トランスミッションでPTOを連結するための方法のフローチャート。
【図2】自動化トランスミッションでPTOを切断するための方法のフローチャート。
【図3】PTOの連結及び/又は切断操作のための本発明に基づくアセンブリの可能な実施態様の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
PTO(パワーテークオフ)を連結し、かつドライブトレインとPTOの間のクラッチを締結することによって、車両のエンジンの回転エネルギーをPTOに伝達することが可能である。これは車両の停止時にトランスミッションの中立位置でPTOを接続した後、直ちにクラッチを締結することによって行うことができ、次いで運転者はエンジン回転数を調整することが可能である。これは固定PTOと呼ばれる。
【0028】
運転者がアクセルペダル又はエンジン回転数の調整のためのその他の装置を利用することによりクラッチを締結させるまで、クラッチを切っておくことも可能である。これは非固定PTOと呼ばれる。この操作もまたトランスミッションの中立位置で行うことができる。しかし例えば道路清掃機で必要なように、PTOを接続し、ギヤを入れて運転することも可能である。
【0029】
図1に示すフローチャートは本発明に基づくPTO連結方法の一例を示す。PTOが切断されており、運転者がPTOの連結の要求を出す方法段階で始まる。PTOの連結のための条件として、車両が停止しており、レンジセレクタがNに、トランスミッションが中立位置にあり、さらにエンジンが作動していることが挙げられる。さらに関与するすべての構成部分又は部品は適正に機能しなければならない。またその他のエラーがあってはならない。
【0030】
運転者がPTOの操作のための操作要素1により命令「PTOを連結せよ」を設定した後、この命令はトランスミッションコントローラ2の例えばデジタル入力で受領される。もし条件が満たされていなければ、系は初期状態に戻り、エラー表示をディスプレイに表示することができる。上記の条件が満たされていれば、クラッチが切断されているか否かが検査され、切断されていなければ、クラッチが切断され、方法が新たに始るか、あるいは先行の方法段階の1つに戻る。しかし運転者自身はこのことに気づかない。
【0031】
クラッチが切断されているならば、直ちにカウンタシャフト又はトランスミッションシャフトが停止しているか否かが検査される。停止していない場合は、カウンタシャフトが制動されて停止され、方法が新たに始まるか、又は先行の方法段階の1つに戻る。しかし運転者自身はこのことに気づかない。例えばトランスミッションコントローラが1速ギヤを短時間非同期にすることによって、カウンタシャフトを停止させることができる。
【0032】
カウンタシャフト又はトランスミッションシャフトが停止しているときは、PTOのアクチュエータ4の電気モータ5に電圧を印加するために、トランスミッションコントローラ2がPTOのアクチュエータ4のリレー3を制御する。同時に、アクチュエータ4の現在の位置又は現在の距離を検出して、制御の際に考慮するために、トランスミッションコントローラ2の測定システムによりアクチュエータ4の増分検出器6が評価される。アクチュエータ4が所定の距離又は所定の位置に到達したことがトランスミッションコントローラ2によって認識されると、PTOアクチュエータの制御が停止され、PTOは連結されたとみなされるかあるいはそれが報告される。
【0033】
例えばかみ合いクラッチで歯の山と山の向き合い位置のため所定の距離に到達しないときは、所定の期間内で(「タイマーの期限は終了したか?」)クラッチを短時間締結することにより、こうした歯の山と山の向き合い位置を解消することができる。カウンタシャフト又はトランスミッションシャフトはクラッチの当たりとも呼ばれるクラッチの短時間の締結により回転させられるからである。歯の山と山の向き合い位置を解消した後、PTOの連結を再び試みることができる。PTOアクチュエータ4はリレー3により「ON(連結)方向」に制御され、タイマーがカウントする。
【0034】
クラッチの短時間のかみ合いがすでに行われ、それでもPTOの連結が不可能のときは、系は初期状態に戻ることができるか、又は先行の方法段階の1つに戻ることができ、例えばエラー表示を送出し、例えばディスプレイで点滅光により運転者に指示する。そこで運転者は操作要素1によりPTOの連結要求を再び出すことができる。数回の無効な試行の後に、エラーが記録されて、以後の試行はもはや許可されないようにすることができる。
【0035】
図2に、トランスミッションでPTOを切断するための方法の可能なフローチャートを示す。方法は、連結されたPTOにおいて、運転者側の命令「PTOを切断せよ」で始まる。トランスミッション又は電子装置の重大な故障がない限り、PTOの切断も車両の停止時にだけ許される。その場合トランスミッションは必ずしも中立位置でなくてよい。エンジンは必ずしも運転中でなくてよい。
【0036】
運転者が出した命令をトランスミッションコントローラ2が受領した後、まずすべての条件が満たされているか否かが検査される。条件が満たされていなければ、手続きが新たに始まるか、又は先行の方法段階の1つに戻る。運転者はこのことに気づかない。条件が満たされていれば、クラッチが切断されているか否かが検査される。切断されていない場合は、クラッチが切断され、手続きが新たに始まるか、又は先行の方法段階の1つに戻る。運転者はこのことに気づかない。
【0037】
次にトランスミッションコントローラ2はPTOのアクチュエータ4をリレー3により制御し、増分検出器6によりアクチュエータの動程を監視することができる。所定の値に到達したならば、直ちにPTOは切断されたとみなされる。連結方法と同様に、切断の場合も数回試行することができる。この場合も数回の切断の試みが可能な期間が指定される(「タイマーの期限は終了したか?」)。PTOアクチュエータ4はリレー3により「OFF(切断)方向」に制御され、タイマーがカウントする。タイマーの期限が終了しているなら系は初期状態に戻り、例えばディスプレイでエラー表示を送出する。
【0038】
例えばトランスミッションの重大な故障の場合に緊急運転に関連して、例えばクラッチの締結時や車両の走行中でも、運転者の命令なしでPTOを切断できるようにすることもできる。
【0039】
図3は車両の自動化トランスミッションでPTOの連結及び/又は切断操作を制御するための本発明に基づくアセンブリの可能な実施態様の概略図を示す。
【0040】
本発明に基づくアセンブリはCANバス7により複数の被制御部品と連結されたトランスミッションコントローラ2を備えている。例えばトランスミッションコントローラ2によってトランスミッションのクラッチの作動のためにクラッチアクチュエータ8を制御することができる。
【0041】
本発明によれば、トランスミッションコントローラ2はPTOのアクチュエータ4の作動又は制御にも使用できるようになっている。こうして補助制御装置を省略することができる。
【0042】
そのためにトランスミッションコントローラ2と操作要素1を直接に又はCANバスを介して連結することができる。操作要素1は運転者の連結又は切断命令を発生し、トランスミッションコントローラ2に送るために使用される。トランスミッションコントローラ2が操作要素1から連結又は切断命令を受け取った後、当該の操作に対する所定の条件が満たされているか否かがトランスミッションコントローラ2によって検査される。これは極めて簡単に行うことができる。トランスミッションコントローラ2はこれらの必要な情報を持っているからである。
【0043】
連結又は切断命令の実行を妨げるものがなければ、トランスミッションコントローラ2はPTOのアクチュエータのリレー3に適当な信号を送ることができ、電源9に接続されたリレー3はこうしてPTOのアクチュエータの電気モータ5に電圧を供給するから、ドライブトレインとPTOの間の例えかみ合いクラッチとして形成された結合部を締結することができる。PTO又は電気モータ5のアクチュエータ4の現在の距離又は現在の位置を例えば増分検出器6によって監視することができる。一方、増分検出器6はその信号をトランスミッションコントローラ2に送る。トランスミッションコントローラ2によるPTOのアクチュエータ4の制御はかみ合いクラッチの現在の状態に応じて行うことができる。別の制御方式を使用することもできる。
【符号の説明】
【0044】
1 操作要素
2 トランスミッションコントローラ
3 リレー
4 PTOのアクチュエータ
5 電気モータ
6 増分検出器
7 CANバス
8 クラッチアクチュエータ
9 電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パワーテークオフの連結の要求に従って所定の条件の満足を検査し、所定の条件が満たされているときは、パワーテークオフの連結のためにアクチュエータ(4)を作動させる、車両の自動化トランスミッションでパワーテークオフを連結するための方法において、
アクチュエータがトランスミッションコントローラ(2)によってパワーテークオフの連結のために制御されることを特徴とする方法。
【請求項2】
所定の条件が満たされているならば、トランスミッションのクラッチがトランスミッションコントローラ(2)によって切断され、1速ギヤを非同期にすることによって、回転するトランスミッションシャフトが制動され、次に、パワーテークオフのアクチュエータ(4)が、トランスミッションコントローラ(2)によって、アクチュエータ(4)が所定の位置に到達しパワーテークオフが連結されたとみなされるまで制御されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
アクチュエータが所定の期間の後に所定の位置に到達しないときは、クラッチを短時間締結することによりトランスミッションシャフトを回転させて、場合によって起こりうる歯の山と山が向き合う位置関係を解消し、その上でパワーテークオフの連結を再度試みることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
再度の試行の後もパワーテークオフの連結が再び不可能なときは、運転者にエラーメッセージが示され、元の状態にセットされることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
パワーテークオフの連結の数回の無効な試行の後は、以後の試行がトランスミッションコントローラ(2)によってもはや許可されないことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
パワーテークオフの切断の要求に従って所定の条件の満足を検査し、所定の条件が満たされているときは、パワーテークオフの切断のためにアクチュエータ(4)を作動させる、車両の自動化トランスミッションでパワーテークオフを切断するための、とりわけ請求項1から5のうちのいずれか一項に記載の方法において、
アクチュエータ(4)がトランスミッションコントローラ(2)によってパワーテークオフの切断のために制御されることを特徴とする方法。
【請求項7】
所定の条件が満たされているならば、トランスミッションのクラッチがトランスミッションコントローラ(2)によって切断され、次に、パワーテークオフのアクチュエータ(4)が、トランスミッションコントローラ(2)によって、アクチュエータ(4)が所定の位置に到達しパワーテークオフが切断されたとみなされるまで制御されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
アクチュエータ(4)が所定の期間の後に所定の位置に到達しなければ、パワーテークオフの切断が再び試みられることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
再度の試行の後もパワーテークオフの切断が再び不可能なときは、運転者にエラーメッセージが示され、元の状態がセットされることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
パワーテークオフの切断の数回の無効な試行の後に、以後の試行はトランスミッションコントローラ(2)によってもはや許可されないことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
アクチュエータ(4)の現在の位置が位置検出によって確定されることを特徴とする請求項1から10のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
アクチュエータ(4)の現在の位置がトランスミッションコントローラ(2)に連続的に伝送されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
パワーテークオフの連結及び/又は切断のためにパワーテークオフのアクチュエータ(4)が設けてあり、クラッチアクチュエータ及びパワーテークオフの操作要素(1)と連結されたトランスミッションコントローラ(2)によって車両の自動化トランスミッションでパワーテークオフの連結及び/又は切断操作を制御するための、とりわけ請求項1から12のうちのいずれか一項に記載の方法の実施のためのアセンブリにおいて、
トランスミッションコントローラ(2)がパワーテークオフの操作要素(1)及びパワーテークオフのアクチュエータ(4)に接続されていることを特徴とするアセンブリ。
【請求項14】
パワーテークオフのアクチュエータ(4)が、パワーテークオフの連結及び/又は切断のためにクラッチを作動させる電気モータ(5)及び電源(9)に接続された、電気モータ(5)の制御のためのリレー(3)を包含することを特徴とする請求項13に記載のアセンブリ。
【請求項15】
アクチュエータ(4)の現在の位置が位置検出装置によって検出されることを特徴とする請求項13または14に記載のアセンブリ。
【請求項16】
位置検出装置として増分検出器が設けられていることを特徴とする請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項17】
トランスミッションコントローラ(2)がパワーテークオフのアクチュエータ(4)の制御のためにリレー(3)及び/又は位置検出装置に接続されていることを特徴とする請求項15または16に記載のアセンブリ。
【請求項18】
トランスミッションコントローラ(2)がCANバスによりパワーテークオフの操作要素(1)に接続されていることを特徴とする請求項13から17のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−32044(P2010−32044A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−160009(P2009−160009)
【出願日】平成21年7月6日(2009.7.6)
【出願人】(592179300)ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフト (56)
【氏名又は名称原語表記】ZF FRIEDRICHSHAFEN AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】