説明

自動水栓装置

【課題】自動水栓装置において操作部31cを押圧する際に使用者に与える違和感を減らす。
【解決手段】スイッチ空間60内の温度が上昇したときには、スイッチ空間60からパッキン50を通してダンパー72の中空部内に空気が流入してダンパー72が膨らむ。また、冬期、浴室内の温度が低下し、スイッチ空間60内の温度が下がったときには、ダンパー72の中空部内からパッキン50を通してスイッチ空間60に空気が流入してダンパー72が縮む。したがって、温度が変化しても、スイッチ空間60内の気圧が変化するのを抑制することができるので、操作部31cの表示レベル31bに加わる力が変化するのを抑制することになる。このため、スイッチ素子43をオン、オフするために操作部31cを押圧するのに必要な操作力が変化することが抑制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給水配管内の流路を自動的に開閉制御する自動水栓装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動的に浴槽に湯張りを行うために、スイッチが操作されると給湯機から一定量のお湯を浴槽内に流すように構成された自動水栓装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このものにおいては、使用者により押圧される操作部が設けられている意匠面を備えるケーシングと、ケーシング内に収納されている回路基板と、回路基板に搭載され、かつ操作部から加わる力によりオン、オフするスイッチ素子と、意匠面と回路基板との間に配置され、かつスイッチ素子を囲むように形成される環状壁部と、環状壁部と回路基板との間に配置され、環状壁部および回路基板の間を閉じるためのシール材とを備えている。
【0004】
また、この自動水栓装置は、ケーシング内に収納され、給湯器からのお湯を流すための給湯配管と、給湯配管の流路を開閉する電磁弁と、スイッチ素子の出力信号に基づいて電磁弁を制御して一定量のお湯が給水配管から排出されるようにする制御回路と、ケーシング内に配置され、スイッチ素子および回路基板を防水するための防水部材とを備えている。
【特許文献1】特開2005−76370号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の自動水栓装置では、スイッチ空間が、ケーシング、壁部、回路基板、およびシール材等により密閉されている。このため、スイッチ空間内の空気温度が高くなるとスイッチ空間内の気圧が高くなり、またスイッチ空間内の空気温度が低くなるとスイッチ空間内の気圧が低くなる。したがって、スイッチ空間内の空気温度によって、スイッチ空間内の空気から意匠面の操作部に加わる圧力が変わる。よって、スイッチ素子をオン、オフするために操作部を押圧するのに必要な操作力が、スイッチ空間内の温度によって、変化することになり、操作者に違和感を与えることになる。
【0006】
本発明は、上記点に鑑み、操作部を押圧する際に使用者に与える違和感を減らすようにした自動水栓装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明では、ケーシング(30)内に配置され、中空部を備え、中空部内の空気量に応じて弾性変形して伸縮するダンパー(72)と、スイッチ空間(60)とダンパーとの間を連通する連通部材(52)と、を備え、スイッチ空間内の温度が上昇したときには、スイッチ空間から連通部材を通してダンパーの中空部内に空気が流入してダンパーが膨らんで、またスイッチ空間(60)内の温度が下がったときには、ダンパーの中空部内から連通部材を通してスイッチ空間に空気が流入してダンパーが縮むようになっていることを特徴とする。
【0008】
したがって、スイッチ空間内の空気温度が変化しても、スイッチ空間内の気圧が変化するのを抑制することができる。このため、スイッチ空間内の空気温度によって、スイッチ空間内の空気から意匠面の操作部に加わる圧力が変わることを抑制することができる。よって、スイッチ素子をオン、オフするために操作部を押圧するのに必要な操作力が、スイッチ空間内の温度によって、変化することが抑制されるので、操作部を押圧する際に使用者に与える違和感を減らすことができる。
【0009】
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(第1実施形態)
図1、図2に本発明の自動水栓装置が適用された湯水混合器の第1実施形態を示す。図1は、本実施形態の湯水混合器の外形を示し、図2は湯水混合器の概略構成を示す。
【0011】
図1中の湯水混合器10は、浴室の壁面に設置されているもので、混合器本体11、温調ハンドル12、流量調整ハンドル13、流路切替ハンドル14、および自動水栓装置15から構成される。混合器本体11は、図2に示すように、混合部20、流量調整部21、および流路切替部22から構成されている。混合部20は、給湯機から排出されるお湯と水道水とを混合する。温調ハンドル12は、混合部20におけるお湯と水道水との混合比率を調整して、温水温度を調整する。流量調整部21は、流量調整ハンドル13の設定に基づいて、温水流量を調整する。流路切替部22は、流路切替ハンドル14の設定に基づいて、温水をシャワーおよび自動水栓装置15のうちいずれか一方に流入させる。
【0012】
次に、自動水栓装置15の概略構成について図3、図4を参照して説明する。図3は自動水栓装置15の断面図を示している。
【0013】
自動水栓装置15は、ケーシング30、温水配管32、発電部35、電磁弁37、および回路基板39から構成されている。ケーシング30は、上ケーシング30aと下ケーシング30bとを組み合わせて構成されている。温水配管32は、ケーシング30内に配置され、混合器本体11からの温水を矢印αの如く浴槽に向けて流す。発電部35は、温水配管32の下流側に配置され、温水配管32内の温水の流れに基づいて電力を発生する。電磁弁37は、温水配管32の流路を開閉する。回路基板39は、上ケーシング30a内に配置されており、回路基板39のうち表面側(すなわち、上ケーシング30aの意匠面31側)には、表示部41およびスイッチ素子43が搭載されている。なお、上ケーシング30aおよび上ケーシング30a内の具体的構成については後述する。
【0014】
図4に自動水栓装置15の電気的概略構成を示す。自動水栓装置15は、図4に示すように、整流回路50、蓄電コンデンサ52、定電圧回路54、水温センサ56、および制御回路58から構成されている。整流回路50は、発電部35により発電される交流電圧を整流する。蓄電コンデンサ52には、整流回路50の出力電圧に基づいて、電力が蓄えられる。定電圧回路54は、蓄電コンデンサ52の正極端子の電圧を一定電圧に変換し、当該一定電圧を電源電圧として制御回路58に与える。水温センサ56は、温水配管32内の温水温度を検出する。
【0015】
制御回路58は、マイクロコンピュータ、メモリ等から構成されるもので、浴槽に湯張りをするための制御処理を実施する。具体的には、制御回路58は、発電部35の発電出力に基づいて電磁弁37を制御して、スイッチ素子43がオンされると一定量だけ温水配管32から温水が排出されるようにする。このとき、発電部35の発電出力は、温水配管32内の温水流量を求めるのに用いられる。また、制御回路58は、水温センサ56の検出信号に基づいて温水配管32内の温水温度を表示部41に表示させる。なお、整流回路50、定電圧回路54および制御回路58は、回路基板39に実装されている。
【0016】
次に、自動水栓装置15の具体的構成について図5、図6、図7を参照して説明する。図5は、図3中A−A断面図(下ケーシング側の構成は省略してある)である。
【0017】
上ケーシング30aの意匠面31には樹脂バネ部31aが設けられており、樹脂バネ部31aは、使用者により押圧されると窪むように弾性変形する。意匠面31には、樹脂バネ部31aおよび表示開口部(図示省略)を覆うように表示ラベル31bが貼り付けられている。表示ラベル31bは、樹脂バネ部31aとともに、使用者から押圧される操作部31cを構成している。表示開口部は表示部41に対応して設けられている。
【0018】
上ケーシング30aには、意匠面31側から回路基板39に延出する壁部30cが設けられており、壁部30cは、環状に形成され、意匠面31および基板39とともに、表示部41およびスイッチ素子43を収納するスイッチ空間60を形成する。スイッチ素子43は、回路基板39において樹脂バネ部31a側に配置され、樹脂バネ部31aから加わる力によりオン、オフする。
【0019】
上ケーシング30a内には、板状のパッキン50が配設されており、パッキン50は、図6に示すように、シール部51および連通部52を備えている。シール部51および連通部52は、例えば、発泡ウレタン等の、それぞれ連通する多数の気泡を有する発泡樹脂材料を用いて一体成形されたものである。シール部51は、回路基板39およびスイッチ素子43を囲むように形成されており、シール部51は、図5に示すように、回路基板39および環状壁部30cの間に挟まれて、回路基板39と環状壁部30cとの間を閉じる。連通部52は、シール部51から突起するように形成されており、連通部52は、シール部51とともに、スイッチ空間60内と後述するダンパーの中空部内との間で空気が移動する空気通路の機能を有する。
【0020】
上ケーシング30a内には、回路基板39およびスイッチ空間60を防水するための防水部材70が設けられおり、防水部材70は、熱硬化性樹脂からなるもので、防水機能以外に、回路基板39などを振動から保護する防振機能も有している。なお、図1には防水部材70が省略されている。
【0021】
また、回路基板39の裏面側(すなわち、スイッチ素子43と反対側)には、ダンパー72が設けられている。図7にダンパー72単体の斜視図を示す。ダンパー72は、ゴム材(EPDMなど)によって開口部72aを有する箱状に形成され、弾性変形により中空部の容積が変化するように構成されている。ダンパー72の中空部内には、図5に示すように開口部(図中符号省略)を通してパッキン50の連通部52の先端部が入っている。ダンパー72は、後述するように中空部の容積変化により、スイッチ空間60内の気圧変化を抑制する。
【0022】
次に、本実施形態の自動水栓装置15の組み付けについて説明する。
【0023】
まず、制御回路58、スイッチ素子43、および表示部41などを回路基板39に実装し、この実装された回路基板39(以下、実装済み回路基板39という)の上にパッキン50を配置する。その後、実装済み回路基板39およびパッキン50を上ケーシング30a内に収納し、上ケーシング30aに対して実装済み回路基板39をネジNe(図5参照)により締結する。
【0024】
次に、上ケーシング30aの意匠面31が天地方向の下側になるようにする。そして、パッキン50の連通部52を曲げて、実装済み回路基板39の裏面側に連通部52の先端部が位置するようにし、ダンパー72の開口部内に連通部52の先端部を入れる。
【0025】
次に、ダンパー72の開口部72a内に連通部52の先端部を入れた状態で、ダンパー72の開口部72aを実装済み回路基板39の裏面に向ける。その後、上ケーシング30a内に熱硬化性樹脂を充填する。このとき、熱硬化性樹脂が環状壁部30cおよび実装済み回路基板39を覆うとともに、実装済み回路基板39とダンパー72の開口部72aとの間にも熱硬化性樹脂が介在するようにする。このとき、シール部51が回路基板39と環状壁部30cとの間を閉じているので、スイッチ空間60内には熱硬化性樹脂が入ってこない。
【0026】
その後、上ケーシング30a内の熱硬化性樹脂を加熱して硬化され、防水部材70が成形されることになる。このことにより、防水部材70(すなわち、熱硬化性樹脂)が、ダンパー72の中空部を密閉するとともに、実装済み回路基板39に対してダンパー72が固定することになる。
【0027】
次に、下ケーシング30b内に温水配管32、および電磁弁37、発電部35を配置し、下ケーシング30bに上ケーシング30aを組み合わせて上ケーシング30aと下ケーシング30bとをネジにより締結する。その後、上ケーシング30aの意匠面31に表示ラベル31bを貼り付ける。以上により、自動水栓装置15の組み付けが完成することになる。
【0028】
次に、自動水栓装置15の作動について説明する。
【0029】
使用者が、上ケーシング30aの意匠面31の操作部の表示ラベル31bを押圧すると、操作部の樹脂バネ部31aが弾性変形して窪む。これに伴い、樹脂バネ部31aからスイッチ素子43に力を加わるため、スイッチ素子43がオン(或いは、オフ)する。
【0030】
ここで、夏期に浴室内の温度が上昇し、スイッチ空間60内の温度が上昇したときには、スイッチ空間60からパッキン50を通してダンパー72の中空部内に空気が流入してダンパー72が膨らむ。また、冬期、浴室内の温度が低下し、スイッチ空間60内の温度が下がったときには、ダンパー72の中空部内からパッキン50を通してスイッチ空間60に空気が流入してダンパー72が縮む。
【0031】
したがって、温度が変化しても、スイッチ空間60内の気圧が変化するのを抑制することができるので、操作部31cの表示ラベル31bに加わる力が変化するのを抑制することになる。このため、スイッチ素子43をオン、オフするために操作部31cを押圧するのに必要な操作力が、スイッチ空間60内の温度によって、変化することが抑制されるので、操作部31cを押圧する際に使用者に与える違和感を減らすことができる。
【0032】
上述の第1実施形態では、防水部材70が回路基板39に対してダンパー72を固定するようにした例について説明したが、これに限らず、防水部材70以外の例えば、接着剤などによりダンパー72を回路基板39に固定するようにしてもよい。
【0033】
上述の第1実施形態では、回路基板39の裏面側にダンパー72を配置したようにしたが、これに限らず、ダンパー72としては、ケーシング30内ならばいずれの箇所に配置してもよい。
【0034】
なお、上述の各実施形態では、給水配管が自動水栓装置15の一構成要素になっているものについて説明したが、これに限らず、自動水栓装置15としては、給水配管がケーシング30の外側に配置され、給水配管が一構成要素になっていないものを用いてもよい。
【0035】
なお、上述の各実施形態では、ダンパー72としては、中空部内の空気量に応じて弾性変形して伸縮するものについて説明したが、これに限らず、中空部内の空気量に応じて形状変化して伸縮するもの(例えば、蛇腹状に形成されたもの)を用いてもよい。
【0036】
(第2実施形態)
上述の第1実施形態では、パッキン50として、シール部51および連通部52を一体成形したものを用いた例について説明したが、これに限らず、図8に示すように、シール部51と連通部52とをそれぞれ別の部材としてもよい。この場合、連通部52としては、発泡樹脂材料からなるものではなく、筒状の部材を用いるようにしてもよい。
【0037】
(第3実施形態)
本第3実施形態では、図9に示すように、上述の第1実施形態の自動水栓装置15からダンパー72を外して、パッキン50の連通部52の一端が防水部材70の外側に露出させるようにしている。
【0038】
この場合、スイッチ空間60内の温度が上昇したときには、スイッチ空間60から連通部52材を通して防水部材70の外側に空気が流出し、またスイッチ空間60内の温度が下がったときには、防水部材70の外側から連通部52材を通してスイッチ空間60に空気が流入する。
【0039】
したがって、温度が変化しても、スイッチ空間60内の気圧が変化するのを抑制することができるので、操作部に加わる力が変化するのを抑制することになる。このため、上述の第1実施形態と同様、操作部を押圧する際に使用者に与える違和感を減らすことができる。
【0040】
ここで、パッキン50の材料としての発泡ウレタンは、水分の侵入を抑制する機能を有している。このため、パッキン50の連通部52の一端が露出していても、パッキン50の連通部52を通してスイッチ空間60内に水蒸気が侵入することを抑制することができる。
【0041】
なお、上述の第3実施形態では、パッキン50として、シール部51および連通部52を一体成形したものを用いた例について説明したが、これに限らず、シール部51と連通部52とをそれぞれ別の部材としてもよい。
【0042】
上述の各実施形態では、自動水栓装置15としては、浴室内に配置されるものについて説明したが、これに代えて、流し台の蛇口等に設置するようにしてもよく、また小便器に適用するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の第1実施形態に係る湯水混合器の外形を示す斜視図である。
【図2】図1の湯水混合器の構成を示すブロック図である。
【図3】図1の自動水栓装置の構成を示す断面図である。
【図4】図3の自動水栓装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】図3の自動水栓装置の構成を示す断面図である。
【図6】図5中のパッキンおよび回路基板を示す拡大図である。
【図7】図5中のダンパー単体を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る自動水栓装置の構成を示す断面図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る自動水栓装置の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
【0044】
10…湯水混合器、11…混合器本体、12…温調ハンドル、
13…流量調整ハンドル、14…流路切替ハンドル、
15…自動水栓装置、20…混合部、21…流量調整部、
22…流路切替部、30…ケーシング、30a…上ケーシング、
30b…下ケーシング、32…温水配管、35…発電部、37…電磁弁、
39…回路基板、41…表示部、43…スイッチ素子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者により押圧されると窪むように弾性変形する操作部(31c)が設けられている意匠面(31)を備えるケーシング(30)と、
前記ケーシング内に収納されている基板(39)と、
前記基板において前記操作部側に搭載され、前記操作部から加わる力によりオン、オフするスイッチ素子(43)と、
前記意匠面と前記基板との間に配置され、前記スイッチ素子を囲むように形成される壁部(30c)と、
前記壁部と前記基板との間を閉じるためのシール材(51)と、
前記ケーシング内に収納され、給水配管(32)の流路を開閉する電磁弁(37)と、
前記基板に搭載され、前記スイッチ素子の出力信号に基づいて前記電磁弁を制御して、所定量の水が前記給水配管から排出されるようにする制御回路(58)と、
前記制御回路、前記スイッチ素子、および前記基板を防水するために、前記ケーシング内において前記基板および前記壁部を覆うように充填され、かつ硬化されている熱硬化性樹脂からなる防水部材(70)と、
前記ケーシング内に配置され、中空部を備え、前記中空部内の空気量に応じて伸縮するダンパー(72)と、
前記壁部、前記基板および前記意匠面により囲まれるスイッチ空間(60)と前記ダンパーとの間を連通する連通部材(52)と、を備え、
前記スイッチ空間内の温度が上昇したときには、前記スイッチ空間から前記連通部材を通して前記ダンパーの中空部内に空気が流入して前記ダンパーが膨らみ、また前記スイッチ空間内の温度が下がったときには、前記ダンパーの中空部内から前記連通部材を通して前記スイッチ空間に空気が流入して前記ダンパーが縮むようになっていることを特徴とする自動水栓装置。
【請求項2】
前記防水部材は、前記基板に対して前記ダンパーを固定するために前記基板および前記ダンパーの間に前記熱硬化性樹脂が介在してなるものであることを特徴とする請求項1に記載の自動水栓装置。
【請求項3】
前記ダンパーには、前記連通部材の一部を前記中空部内に配置するための開口部(72a)が設けられており、
前記ダンパーは、前記基板に対して前記スイッチ素子と反対側において前記開口部を前記基板に向けて配置されており、
前記防水部材は、前記ダンパーの開口部と前記基板との間に前記熱硬化性樹脂が介在して前記中空部を密閉するように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の自動水栓装置。
【請求項4】
前記連通部材は、複数の気泡がそれぞれ連通する発泡樹脂材料からなり、前記複数の気泡によって前記スイッチ空間と前記ダンパーとの間を連通するようになっており、
前記シール材は、前記発泡樹脂材料からなるもので、前記連通部材と一体に成形されたものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の自動水栓装置。
【請求項5】
使用者により押圧されると窪むように弾性変形する操作部(31c)が設けられている意匠面(31)を備えるケーシング(30)と、
前記ケーシング内に収納されている基板(39)と、
前記基板において前記操作部側に搭載され、前記操作部から加わる力によりオン、オフするスイッチ素子(43)と、
前記意匠面と前記基板との間に配置され、前記スイッチ素子を囲むように形成される壁部(30c)と、
前記壁部と前記基板との間を閉じるためのシール材(51)と、
前記ケーシング内に収納され、給水配管(32)の流路を開閉する電磁弁(37)と、
前記基板に搭載され、前記スイッチ素子の出力信号に基づいて前記電磁弁を制御して、所定量の水が前記給水配管から排出されるようにする制御回路(58)と、
前記制御回路、前記スイッチ素子、および前記基板を防水するために、前記ケーシング内において前記基板および前記壁部を覆うように充填され、かつ硬化されている熱硬化性樹脂からなる防水部材(70)と、
複数の気泡が連通する発泡樹脂材料からなり、前記壁部、前記基板および前記意匠面により囲まれるスイッチ空間(60)と前記防水部材の外側との間を連通する連通部材(52)を備え、
前記スイッチ空間内の温度が上昇したときには、前記スイッチ空間から前記連通部材を通して前記防水部材の外側に空気が流出し、また前記スイッチ空間内の温度が下がったときには、前記防水部材の外側から前記連通部材を通して前記スイッチ空間に空気が流入するようになっていることを特徴とする自動水栓装置。
【請求項6】
前記シール材は、前記発泡樹脂材料からなるもので、前記連通部材を一体に成形されたものであることを特徴とする請求項5に記載の自動水栓装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−254954(P2007−254954A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−76614(P2006−76614)
【出願日】平成18年3月20日(2006.3.20)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】