説明

自動発信システム

【課題】
本発明は、効率的に顧客端末へ電話の発信を行ない、コールセンタの業務効率を向上させる自動発信システムを提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明は、顧客端末と、顧客端末と通話を行なう業務端末と、顧客端末と業務端末の接続を行なう交換機と、顧客の電話の発信先、発信の優先順位、及び発信先ごとの発信可能時間が記録された顧客データベースと、自動発信処理サーバとからなり、自動発信処理サーバが、電話の発信が必要な顧客を抽出する顧客抽出手段と、抽出した顧客の複数の発信先の中で、現在時刻が発信可能時間内であり、且つ優先順位の最も高い発信先を特定発信先に特定する発信先特定手段と、特定発信先に電話の発信を行なう発信制御手段と、顧客端末と業務端末を接続するために交換機を制御する交換機制御手段とからなる自動発信システムに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、企業における顧客応対のためのコールセンタ、特に債権の督促が行なわれる金融機関のコールセンタなどで用いられる電話の自動発信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
債権の督促を行なう金融機関のコールセンタなどでは、多数の顧客に電話をする必要があるため、必要のある顧客に対して自動的に電話を発信し、電話が接続されたときに業務担当者が応対するシステムが活用されている。
【0003】
このような中、電話の受発信を効率よく行なうものとして、例えば、相手側が話中または不在である場合、再度発呼操作を行なわなくても自動的に他の電話番号を発呼する電話回線端末機器(特許文献1参照)、発呼側のISDN端末からサブアドレス内に複数の内線番号を予め登録しておき、目的の内線が通話中や不在であった場合でも、次に登録されている内線にダイヤルすることにより発信者の再発信操作等の煩わしさを防ぐこと(特許文献2参照)、加入者から指定された複数の着呼端末に対して順次呼接続を試みる機能を有する交換機であって、各着呼端末に対する処理手順(呼出時間等)を、加入者が設定できる交換機(特許文献3参照)、各登録者に対して複数の連絡先の順位を定める順位付け条件を設定し、連絡先要求に基づいて各登録者に設定された複数の連絡先及び順位付け条件を読み出し、この読み出した順位付け条件に基づいて複数の連絡先を順位付けすること(特許文献4参照)、複数の通信端末のそれぞれに付与された電話番号等の端末識別子を一纏めとして保持するとともに、端末識別子の優先順位を設定し、発呼に応じ、優先順位に従って順次、着信処理を行なうこと(特許文献5参照)、内線電話機の特定のキー操作がなされた時、連絡先優先順位登録手段に登録された優先順位に従って連絡先電話番号を読み出し発信すること(特許文献6参照)が提案されている。
【0004】
【特許文献1】特開平5−22447号公報
【特許文献2】特開平5−22448号公報
【特許文献3】特開平10−28176号公報
【特許文献4】特開2004−172769号公報
【特許文献5】特開2006−222583号公報
【特許文献6】特開2007−221190号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、いずれの場合においても、複数の発信先の優先順位に基づいて電話の発信を行なうものではあるが、顧客の都合や発信の履歴を考慮したものではなく、効率的に相手先との通話を確保できるものではなかった。顧客と連絡を取るには、自宅、勤務先、携帯電話など、複数の電話番号へ発信することが可能であるが、どの発信先へ、どのような時間帯に発信をするのが最適なのかは顧客ごとに異なる。また、前回どの発信先へ電話を発信して、どのような結果であったかといった発信履歴についても、顧客との通話を確保するには重要な要素である。本発明の自動発信システムは、これらのことを踏まえ、効率的に顧客端末へ電話の発信を行ない、コールセンタの業務効率を向上させるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、顧客が電話の受信を行なう顧客端末と、顧客端末と電話による通話を行なうための業務端末と、顧客端末と業務端末の接続を行なう交換機と、顧客と通話を行なうための電話の発信先、発信先が複数存在する場合における発信の優先順位、及び発信先ごとに設定された発信可能時間が記録された顧客データベースと、自動発信処理サーバとからなり、自動発信処理サーバが、電話の発信が必要な顧客を抽出する顧客抽出手段と、顧客データベースの電話の発信先、発信の優先順位、及び発信可能時間をもとに、抽出した顧客が有する複数の発信先の中で、現在の時刻が発信可能時間内である発信先を抽出し、さらに抽出した発信先の中で優先順位の最も高い発信先を特定発信先として特定する発信先特定手段と、特定発信先に電話の発信を行なう発信制御手段と、発信制御手段による発信の結果、着信をした顧客端末と通話が可能な業務端末を接続するために交換機を制御する交換機制御手段とからなることを特徴とする自動発信システムに関する。このような構成とすることで、発信可能時間内で最も優先順位が高い発信先へ発信が行なわれるため、コールセンタの業務効率を向上させることができる。
【0007】
さらに、顧客への発信の履歴が記録された発信履歴データベースとからなり、発信先特定手段は、発信履歴データベースによる発信の履歴をもとに、優先順位の最も高い発信先への発信済回数が、予め設定された発信上限回数に達しているか否かを判定し、優先順位の最も高い発信先への発信済回数が、発信上限回数に達している場合は、抽出した顧客が有する複数の発信先の中で、発信済回数が発信上限回数に達しておらず、かつ優先順位が次に高い発信先を特定発信先として特定することが好ましい。このような構成とすることで、所定回数以上、電話の発信をしても通話できない場合などは、発信上限回数に達しておらず、且つ次に優先順位の高い発信先へ電話が発信されるため、不要な発信を防止することが可能となる。
【0008】
顧客データベースに、顧客が予め特定発信先として指定した指定発信先が記録されている場合に、発信先特定手段は、他の発信先に優先して指定発信先を特定発信先として特定することが好ましい。このような構成とすることで、顧客が指定した指定発信先へ電話の発信がなされることになり、顧客にとっても都合が良く、且つ顧客との通話が確保しやすくなる。
【0009】
さらに、顧客への発信の履歴が記録された発信履歴データベースとからなり、発信先特定手段は、発信履歴データベースによる発信の履歴をもとに、前回以前の発信時に指定発信先に発信したか否かを判定し、指定発信先に発信していた場合は、現在の時刻が発信可能時間内である他の発信先を抽出し、さらに抽出した発信先の中で優先順位が最も高い発信先を特定発信先として特定することが好ましい。このような構成とすることで、初回に顧客が指定した指定発信先へ電話の発信をしたにもかかわらず通話ができない場合は、次回以降、他の発信先へ発信されることになり、顧客との通話が確保しやすくなる。
【0010】
発信先特定手段は、発信履歴データベースによる発信の履歴をもとに、前回の発信時に指定発信先に発信したがコールせず、且つ、過去にコールしなかった回数が予め設定された非コール上限回数に達しているか否かを判定し、前回の発信時に指定発信先に発信したがコールせず、且つ、過去にコールしなかった回数が非コール上限回数に達していないときは、指定発信先を特定発信先として特定し、前回の発信時に指定発信先に発信したがコールせず、且つ、過去にコールしなかった回数が非コール上限回数に達しているときは、現在の時刻が発信可能時間内である他の発信先を抽出し、さらに抽出した発信先の中で優先順位が最も高い発信先を特定発信先として特定することが好ましい。例えば、指定発信先が携帯電話である場合に、前回の発信時に携帯電話が圏外であったためコールされず、顧客との通話ができなかったような場合にまで、それ以降の発信を、指定発信先以外の発信先へ行なうこととすると、顧客の利便性も良くなく、また逆に顧客との通話を確保できる可能性を低くしてしまうこともある。指定発信先へ複数回にわたり発信したがコールしない場合には、その他の発信先へ電話を発信することで、不要な発信を防止しつつ、コールの回数が非コール上限回数に達するまでは、例外的に、初回以降も指定発信先へ電話を発信すれば、顧客にとっても都合が良く、且つ顧客との通話も確保しやすくなる。
【0011】
発信先特定手段は、発信履歴データベースによる発信の履歴をもとに、前回の発信時に指定発信先に発信した結果が、コールし、話中であったか否かを判定し、コールし、話中であったときに、指定発信先を特定発信先として特定し、コールし、話中でなかったときに、現在の時刻が発信可能時間内である他の発信先を抽出し、さらに抽出した発信先の中で優先順位が最も高い発信先を特定発信先として特定することが好ましい。例えば、前回の発信時に話中であったため通話ができなかったような場合にまで、それ以降の発信を、指定発信先以外の発信先へ行なうこととすると、顧客の利便性も良くなく、また逆に顧客との通話を確保できる可能性を低くしてしまうこともある。前回の発信時において、指定発信先へ発信し、コールしたにもかかわらず話中以外の理由で通話ができないような場合には、その他の発信先へ電話を発信することで不要な発信を防止しつつ、前回の発信時に話中であった場合は、例外的に、初回以降も指定発信先へ電話を発信すれば、顧客にとっても都合が良く、且つ顧客との通話も確保しやすくなる。
【0012】
発信先特定手段が指定発信先を特定発信先として特定した場合であって、現在の時刻が指定発信先の発信可能時間内でないときに、発信制御手段は、指定発信先の発信可能時間になるまで待機し、発信可能時間内に指定発信先に発信を行なうことが好ましい。このような構成とすることで、必ず、初回に顧客が指定した指定発信先へ電話の発信がなされることになり、顧客にとっても都合が良く、且つ顧客との通話が確保しやすくなる。
【0013】
現在の時刻が発信可能時間内である発信先に、発信履歴データベースによる発信の履歴において、廃止の信号を受信した発信先が含まれている場合に、発信先特定手段は、これらの発信先を除外して特定発信先を特定することが好ましい。このような構成とすることで、発信先の電話番号が廃止されているような場合に、これらの発信先を除外して発信先が特定されるため、不要な発信を防止することができる。
【0014】
また、現在の時刻が発信可能時間内である発信先に、発信履歴データベースによる発信の履歴において、顧客端末の故障又は回線障害の信号を受信した発信先が含まれている場合に、発信先特定手段は、顧客端末の故障又は回線障害の信号を受信した際の発信時間から所定時間を経過するまでは、これらの発信先を除外して特定発信先を特定することが好ましい。前回以前の電話の発信時に顧客端末の故障又は回線障害のため通話ができなかった場合でも、当該信号を受信してから数時間後には回復している可能性もある。このような構成とすることで、顧客端末の故障又は回線障害の信号の受信から所定時間を経過するまでは、当該信号を受信した発信先を除外して不要な発信を防止しつつ、回復したと見込まれる所定時間の経過後に電話を発信することができる。
【0015】
さらに、自動発信処理サーバが、顧客の属性及び/又は債権の管理状況をもとに、顧客端末と接続する業務端末を特定する業務端末特定手段を有し、交換機制御手段が、特定された業務端末に接続するよう交換機を制御することが好ましい。このような構成とすることで、顧客の属性、債権の管理状況をもとに接続する業務端末、すなわち応対する業務担当者が特定されるため、顧客の属性、債権の管理状況に適した業務担当者に応対させることができ、コールセンタの業務効率をさらに、向上させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、発信可能時間内で最も優先順位が高い発信先へ発信が行なわれるため、コールセンタの業務効率を向上させることができる。所定回数以上、発信しても顧客との通話を確保できない場合などは、次に優先順位の高い発信先へ発信されるため、不要な電話の発信も防止できる。また、顧客が指定発信先を設定している場合は、指定発信先に優先して発信が行なわれるため、顧客にとっても都合の良い電話の発信が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の自動発信システムの実施形態を説明する。
【0018】
図1は、本発明にかかる自動発信システムの構成例を示すブロック図である。コールセンタ101は、業務担当者が顧客との通話を行なう業務端末103、顧客端末と業務端末の接続の制御を行なう交換機105、本発明における自動発信システムの制御を行なう自動発信処理サーバ107、顧客データベース109、及び発信履歴データベース111から構成され、専用回線により接続されている。業務端末103は業務担当者の数に応じて、複数存在する。そして、コールセンタ101は、公衆回線113を介して、顧客が電話の受信を行なう顧客端末115と接続されている。顧客端末115は固定電話だけではなく、携帯電話であっても良く、顧客ごとに自宅電話、携帯電話、勤務先電話等の複数の端末を有している。顧客データベース109には、顧客の属性(氏名、年齢、性別、職業、住所等)、取引履歴、債権の管理状況、顧客と通話を行なうための電話の発信先電話番号、発信先が複数存在する場合における発信の優先順位、及び発信先ごとに設定された発信可能時間が記録されている。一方、発信履歴データベース111には、顧客への発信の履歴(発信先、発信時間、発信結果)及び発信許可残数が記録されている。ここで、発信許可残数とは、所定期間(通常は1日)ごとに設定されるもので、所定期間中(当日中)に電話の発信が可能な残りの回数をいう。
【0019】
図2は、自動発信処理サーバのハードウェア構成を示す図である。自動発信処理サーバ107は、CPU、ROM、及びRAMから構成される制御手段201、電話発信の際に受信する信号等のデータを受信したり、業務端末や交換機との間でデータの送受信を行なう情報送受信手段203、顧客データベース109及び発信履歴データベース111を更新する情報更新手段205、債務の返済が遅れているなどの理由で電話の発信が必要な顧客を抽出する顧客抽出手段207、発信先の優先順位及び発信可能時間等に基づいて発信先を特定する発信先特定手段209、電話の発信を制御する発信制御手段211、各顧客の応対を行なう業務端末を特定する業務端末特定手段213並びに顧客端末と業務端末の交換機による接続を制御する交換機制御手段215から構成されており、各処理手段は内部バスにより接続されている。
【0020】
図3は、本発明にかかる自動発信システムに関するフローチャートである。まず、顧客抽出手段207により、約定日(返済期日)までに債務の返済がなされない等の一定の条件を満たす顧客が、電話の発信の対象として顧客データベース109から抽出される(ステップS10)。
【0021】
次に、抽出された顧客の所定期間内における発信履歴が発信履歴データベース111から抽出される(ステップS12)。この所定期間は、適宜設定することが可能であるが、通常は当日中である。以下、所定期間が当日中であることを前提に説明を進める。次いで、発信数が規定数を超過しているか否かについて判定される(ステップS14)。抽出される発信履歴が当日における履歴のみであるため、当日中における発信数が規定数を超過しているか否かの判定が行なわれることとなる。ここで、規定数とは、所定期間中(当日中)に電話の発信ができる最大限の回数をいい、発信数とは、今回の発信が所定期間中(当日中)において何回目の発信であるかを表すものである。所定期間中(当日中)に電話の発信を行なった回数を発信済回数とすると、発信数は「発信済回数+1」となる。
【0022】
所定期間中(当日中)に電話の発信が可能な残りの回数である発信許可残数と、規定数、発信済回数の関係は、「規定数=発信済回数+発信許可残数」となる。例えば、規定数が5であるような場合に、当日にまだ1回も発信を行なっていないときは、発信済回数が「0」、発信許可残数が「5」となる。その後、順次、1回目の発信後は発信済回数が「1」、発信許可残数が「4」となり、2回目の発信後は発信済回数が「2」、発信許可残数が「3」となる。3回目の発信後は発信済回数が「3」、発信許可残数が「2」となり、4回目の発信後は発信済回数が「4」、発信許可残数が「1」となる。そして、5回目の発信後は発信済み回数が「5」、発信許可残数が「0」となる。
【0023】
電話の発信がされるごとに、発信許可残数が減り、発信許可残数が0になった場合は、発信が行なわれない。例えば、規定数を「3」とした場合、当日中にすでに3回の発信が行われている場合は、発信済回数は「3」で、発信許可残数が「0」となる。次の発信に際し、発信数は、発信済回数+1であるため、「3+1」で「4」となり、規定数「3」を超過し、発信が規制される。このように規定数を超過する電話の発信を制限するのは、1日に何回も電話が発信されると顧客としては煩わしさを感じることもあり、また、法律による規制に対応し、所定回数以内に電話発信を制限するためである。
【0024】
ステップS14において、発信数が規定数を超過していると判定された場合は、当日における発信処理はこれ以上されることなく、終了となる。ステップS14において、発信数が規定数と同じか、あるいは規定数より少ないと判定された場合は、顧客データベース109より、顧客と通話を行なうための電話の発信先、発信先が複数存在する場合における発信の優先順位、発信先ごとに設定された発信可能時間及び指定発信先が抽出される(ステップS16)。抽出される発信先は、後述する督促利用承諾区分に「承諾」が登録されているものに限られる。ただし、自宅電話、勤務先電話、携帯電話、その他連絡先のいずれの発信先にも「承諾」が登録されていない場合は、自宅電話のみが発信先として抽出される。また、電話の発信の際に受信した信号により、発信先が当日「廃止」であると判明した場合、又は発信先が以前に「廃止」と判明していて番号の変更がない場合は、発信先の抽出から除外される。「廃止」とは、顧客の都合等により、発信先の電話番号が電話契約の停止などで利用されなくなった場合を指す。また、「顧客端末の故障又は回線障害」の信号(以下、「端末故障・回線障害」と表記)を受信した場合は、予め設定された所定時間に限り、「端末故障・回線障害」の信号を受信した発信先が、発信先の抽出から除外される。ここで、「端末故障・回線障害」とは顧客端末が故障した場合、又は電話回線に障害があった場合をいう。また、発信先の抽出から除外される所定時間は、1時間又は2時間等、適宜設定することができる。
【0025】
ここで、発信可能時間は、発信先ごとに設定されるもので、各発信先への電話の発信を可能とする時間である。発信可能時間は、過去履歴の集計より顧客と通話できる可能性が高い時間帯を自動設定しても良いし、顧客の属性(例えば職業)に応じて設定しても良い。顧客が自分の都合に応じて予め発信可能時間を設定することも可能である。指定発信先とは、顧客が特定発信先として指定した、最優先で発信がされる発信先を指す。
【0026】
次に、ステップS18からステップS38において、発信先特定手段209により、特定発信先の特定が実行される。特定発信先とは、自動発信処理により電話の発信が行なわれる発信先を指す。まず、指定発信先が設定されているか否かが判定される(ステップS18)。指定発信先が設定されている場合は、当日中に指定発信先へ発信したか否か、当日中の前回の発信時にコールせず、コールしなかった回数が予め設定された非コール上限回数に達していないか否か、又は当日中の前回の発信時にコールし、話中であったか否かについて判定される(ステップS20)。指定発信先へ未だ発信していない場合、又は指定発信先へすでに発信している場合であっても、前回の指定発信先への発信時にコールせず、コールしなかった回数が非コール上限回数に達していない場合、若しくは前回の指定発信先への発信時にコールし、話中であった場合は、図4で説明するフローチャートへ移動する。非コール上限回数とは、所定期間中(当日中)に指定発信先へ電話の発信を行い、コールしないことが認められる最大限の回数であり、非コール上限回数に達すると、次回以降の発信処理では、指定発信先以外の発信先へ電話が発信されることになる。非コール上限回数を設けることで、何度、電話の発信をしてもコールされないような場合にまで、指定発信先へ自動的に電話の発信がされることを防止できる。非コール上限回数は前記規定数より少ない範囲内で適宜設定することが可能である。なお、ここで「コール」とは、電話の発信を行った場合に、相手先の端末(顧客端末)まで正常に信号がつながり、相手先が話中の場合はその旨の信号が返り、話中で無い場合は、相手先の端末との接続待ちになる状態を意味する。
【0027】
一方、指定発信先が存在しないか、指定発信先へすでに発信をしている場合(指定発信先へすでに発信している場合であっても、前回の指定発信先への発信時にコールせず、コールしなかった回数が非コール上限回数に達していない場合、及び前回の指定発信先への発信時にコールし、話中であった場合は除く)は、現在の時刻において、発信が可能な、指定発信先以外の発信先が抽出される(ステップS22)。例えば、非コール上限回数を3回と設定していた場合は、指定発信先へ3回発信がなされ、3回続けてコールされなかった場合は、4回目以降は、指定発信先以外の発信先へ発信処理がされる。
【0028】
次にその時刻において発信可能な発信先が抽出されたか否かを判定する(ステップS24)。時間帯によっては、発信可能な発信先が抽出されない場合もあり、その場合は、その顧客について一定時間、処理が中断される(ステップS26)。一定時間の経過後、ステップS12へ戻り、自動発信処理が再開される。一定時間とは、例えば、1時間や2時間など適宜設定することができる。
【0029】
現在の時刻において、発信可能な発信先が抽出された場合は、その中で最も優先順位の高い発信先が特定される(ステップS28)。優先順位は、承諾されている発信先の中で、過去履歴の集計より予め自動設定しても良い。顧客が優先順位を設定することも可能である。このように現在の時刻において発信可能な発信先を抽出し、その中で優先順位の高い発信先へ発信を行なうため、最も優先順位が高い発信先が発信可能時間外の場合でも、発信可能な次に優先順位の高い発信先へ発信されることになり、結果として、効率よく顧客と連絡を取ることができる。
【0030】
次に特定された発信先に発信した回数が、予め設定された発信上限回数に達しているか否かが判定される(ステップS30)。発信上限回数は、前記規定数より少ない範囲内で適宜設定されるもので、指定発信先以外の発信先で、同じ発信先について、所定期間中(当日中)に電話の発信ができる最大限の回数をいう。例えば、発信上限回数を1回と設定したような場合は、一度ある発信先へ電話の発信がされると、次は、別の発信先へ発信が行なわれることになる。特定された発信先に発信した回数は、発信履歴データベースから抽出された発信の履歴(発信先、発信結果)をもとに集計され、発信上限回数に達しているか否かが判定される。ステップS30において、発信上限回数に達していないと判定された場合は、この最も優先順位の高い発信先(指定発信先を除く)へ、電話の発信がされる。一方、ステップS30において、発信上限回数に達していると判定された場合は、ステップS22で抽出された発信先(現在の時刻において発信が可能な指定発信先以外の発信先)の中で、2番目に優先順位の高い発信先が特定される(ステップS32)。次に、この発信先に発信した回数が、予め設定された発信上限回数に達しているか否かが判定され(ステップS34)、発信上限回数に達していない場合は、この発信先へ、電話の発信がされることになる。発信上限回数に達している場合は、ステップS22で抽出された発信先の中で、3番目に優先順位の高い発信先が特定される(ステップS36)。さらに、この発信先に発信した回数が、予め設定された発信上限回数に達しているか否かが判定され(ステップS38)、発信上限回数に達していない場合は、この発信先へ、電話の発信がされることになる。発信上限回数に達している場合は、ステップS12へ戻り、自動発信処理が再開される。なお、図示しないが、この場合、一定時間処理を中断し、ステップS12から再開することとしても良い。
【0031】
ステップS30、ステップS34、又はステップS38において、特定された発信先が発信上限回数に達していない場合は、この発信先が特定発信先となり、電話の発信の対象となる。
【0032】
次に、顧客属性及び/又は債権の管理状況をもとに、業務端末特定手段213により、担当する業務端末が選択される(ステップS40)。債務の返済が容易であると見込まれる顧客については、比較的経験の浅い業務担当者に割り当て、これまでの取引実績から信用度が低く、債務の返済が比較的容易ではないと見込まれる顧客については、経験豊富なベテランの業務担当者を割り当てることができる。例えば、職業、年収等をもとに分類し、各業務担当者に割り当てる。同じ年収であっても、収入が比較的安定している会社員の顧客は、収入が必ずしも安定しているとはいえない会社員以外の顧客よりも、その信用度は高くなる。したがって、顧客が会社員である場合は、比較的経験の浅い業務担当者の業務端末が、会社員以外である場合は、比較的経験の豊富な業務担当者の業務端末が選択される。
【0033】
また、債務の延滞期間、利用残高等をもとに分類し、各業務担当者に振り分けることも可能である。この場合、延滞期間が長いか、或いは、利用残高が多ければ、比較的経験の豊富な業務担当者の業務端末が選択される。なお、電話の応対を行なう業務端末は、発信時に通話が可能な状態でなければならず、どの業務端末が「空き」状態であるかについて、情報送受信手段203を介して、自動発信処理サーバ107にてリアルタイムで把握されている。
【0034】
次に、ステップS28、ステップS32、又はステップS36のいずれかで特定した特定発信先へ電話の発信が行なわれる(ステップS42)。電話の発信は発信制御手段211により実行される。そして、発信の結果、コールしたか否かについて判定される(ステップS44)。コールしない場合としては、顧客端末の故障、回線障害、携帯電話で圏外にいる場合、電源切れなどの場合があげられる。コールしたか否かについては、電話発信の際に信号を受信することにより判定される。
【0035】
ステップS44においてコールしなかったと判定された場合は、情報更新手段205により発信履歴データベース111が更新される(ステップS46)。発信履歴データベース111には、発信先、発信時間、発信結果、発信許可残数がそれぞれ記録される。そして、その顧客については一定時間、処理が中断される(ステップS48)。一定時間の経過後、ステップS12へ戻り、自動発信処理が再開される。一定時間とは、例えば、1時間や2時間など適宜設定することができる。一定時間経過後に、自動発信処理を再開することで、顧客側の状況が変わり、電話にでることが可能になる場合もある。
【0036】
ステップS44においてコールしたと判定された場合は、顧客端末が応答したか否かの判定がされる(ステップS50)。顧客端末が応答しない場合は、ステップS46と同様、情報更新手段205により発信履歴データベース111が更新され(ステップS52)、一定時間処理が中断される(ステップS54)。
【0037】
ステップS50において、顧客端末が応答した場合は、交換機制御手段215が交換機を制御し、ステップS40で選択された業務端末と顧客端末が接続される。そして、業務担当者と顧客の通話内容、用件が完了したこと等が業務端末からの入力等により顧客データベース109に記録され(ステップS56)、発信先、発信時間、発信結果、及び発信許可残数がそれぞれ発信履歴データベース111に記録され(ステップS58)、自動発信処理が終了する。
【0038】
次に図4において、指定発信先への発信に関する自動発信システムの動作処理の説明をする。
【0039】
図3のステップ20にて、当日中において、指定発信先へ未だ発信していない場合、又は指定発信先へすでに発信している場合であっても、前回の指定発信先への発信時にコールせず、コールしなかった回数が非コール上限回数に達していない場合、若しくは前回の指定発信先への発信時にコールし、話中であった場合は、現在の時刻が、指定発信先の発信可能時間内であるか否かが判定される(ステップS60)。指定発信先の発信可能時間内でない場合は、指定発信先の発信可能時間になるまで待機し(ステップS62)、その後、ステップS12から処理が再開される。したがって、必ず、初回に顧客が指定した指定発信先へ電話の発信がされることになる。
【0040】
一方、ステップS60において、現在の時刻が、指定発信先の発信可能時間内であると判定された場合は、顧客属性及び/又は債権の管理状況をもとに、担当する業務端末が選択される(ステップS64)。この業務端末の選択はステップS40と同様の方法で、業務端末特定手段213により行なわれる。
【0041】
次に、発信制御手段211により指定発信先へ電話の発信が行なわれる(ステップS66)。そして、発信の結果、コールしたか否かについて判定される(ステップS68)。コールしなかった場合は、コールしなかった回数が予め設定された非コール上限回数に達しているか否かの判定がなされる(ステップS70)。コールしなかった回数は、発信履歴データベースから抽出された発信の履歴(発信先、発信結果)をもとに集計され、非コール上限回数に達しているか否かが判定される。その結果、非コール上限回数に達していない場合は、情報更新手段205により発信履歴データベース111が更新され(ステップS72)、一定時間の経過後(ステップS84)、ステップS12から処理が再開され、再度、指定発信先へ電話の発信が行なわれることになる(ステップS20において、「NO」)。一方、ステップS70の判定の結果、非コール上限回数に達している場合は、情報更新手段205により発信履歴データベース111が更新され(ステップS74)、一定時間の経過後(ステップS84)、ステップS12から処理が再開され、指定発信先への電話の発信がすでに行なわれたとして処理される(ステップS20において、「YES」)。したがって、何度、電話の発信をしてもコールしないような場合に、不要な指定発信先への発信を防止することができる。
【0042】
ステップS68でコールされたと判定された場合は、顧客端末が応答したか否かの判定がされる(ステップS76)。顧客端末が応答しない場合は、発信の際に受信する信号により、話中であるか否かの判定がされる(ステップS78)。その結果、話中である場合は、情報更新手段205により発信履歴データベース111が更新され(ステップS72)、一定時間の経過後(ステップS84)、ステップS12から処理が再開され、再度、指定発信先へ電話の発信が行なわれることになる(ステップS20において、「NO」)。一方、ステップS78の判定の結果、話中でない場合は、情報更新手段205により発信履歴データベース111が更新され(ステップS74)、一定時間の経過後(ステップS84)、ステップS12から処理が再開され、指定発信先への電話の発信がすでに行なわれたとして処理される(ステップS20において、「YES」)。
【0043】
ステップS76において、顧客端末が応答した場合は、交換機制御手段215が交換機を制御し、ステップS64で選択された業務端末と顧客端末が接続される。そして、業務担当者と顧客の通話内容、用件が完了したこと等が業務端末からの入力等により顧客データベース109に記録され(ステップS80)、発信先、発信時間、発信結果、及び発信許可残数がそれぞれ発信履歴データベース111に記録され(ステップS82)、自動発信処理が終了する。
【0044】
図5は、顧客データベースのデータ構成例である。顧客ごとに、発信先、指定発信先、発信先の優先順位が記録されている。また。発信先には、自宅電話、勤務先電話、携帯電話、及びその他連絡先があり、それぞれについて、電話番号、督促利用承諾区分、及び発信可能時間が記録されている。すでに述べたように、通常は、督促利用承諾区分に「承諾」が登録されている発信先のみが、自動発信システムの連絡先となる。
【0045】
図6は、発信履歴データベースのデータ構成例である。発信履歴データベースには、各発信時における発信先、発信時間、発信結果、発信許可残数が記録される。当日における初回の発信を1回目、次を2回目とし、順次、発信履歴が記録される。ここで発信結果としては、通話用件完了
、通話用件未完、通話本人以外、発信不出、話中、端末故障・回線障害、廃止、圏外・電源切れ、通話停止、電波障害などがある。「通話用件完了」は発信の結果、顧客端末に接続され、顧客との会話が正常に終了し、かつ目的としていた用件が完了した場合を指す。「通話用件未完」は発信の結果、顧客端末に接続され、顧客との会話が正常に終了したが、目的としていた用件が完了しなかった場合を指す。「通話本人以外」は発信の結果、顧客端末に接続されたが、通話した相手が顧客本人以外であったため、目的としていた用件が完了しなかった場合を指す。「発信不出」は、コールし、接続待ち状態になったが顧客端末が応答しなかった場合、「話中」は、コールはしたが相手方が他の電話と通話しており、業務端末との通話ができなかった場合を指す。「端末故障・回線障害」及び「廃止」はすでに述べたとおりである。「圏外・電源切れ」は、携帯電話などの通信端末が通信の可能な範囲に存在しなかった場合、または、携帯電話などの通信端末の電源を顧客自らがオフにしているか、或いは電池が切れていた場合を指す。「通話停止」は、電話料金の不払いで一時的に電話の使用が停止されている場合を指す。また、「電波障害」は発信の結果、顧客端末と接続されたが、何らかの原因で通話が途中で途切れた場合を指す。
【0046】
例えば、図5及び図6の顧客「△△△△」の場合を例にあげて説明する。顧客「△△△△」は、督促利用承諾区分で勤務先、携帯電話、その他連絡先が「承諾」の登録がされており、発信先の優先順位は、携帯電話、勤務先、その他連絡先の順である。指定発信先が携帯電話となっているため、初回は携帯電話へ電話の発信がなされる。図6に記載のように、初回の電話の発信は午前10時にされ、コールはしたが、顧客「△△△△」が応答することはなく、携帯電話につながらなかった。当日中に電話の発信が可能な規定数が3回である場合は、発信許可残数は3回から2回に減ることとなる。なお、発信許可残数の減少を発信の結果が通話(通話用件完了、通話用件未完、または通話本人以外)の場合に限定し、発信先と正常に通話がなされた時のみ発信許可残数を減らすようにしても良い。
【0047】
次に、1時間後に指定発信先である携帯電話以外へ電話の発信がされる。午前11時においては、勤務先及びその他連絡先も発信可能時間内であり、より優先順位の高い勤務先へ発信される。発信の結果、顧客端末に接続され、発信許可残数が1回に減ることになるが、本人と通話ができたわけではなかったため、再度、電話の発信が行なわれる。
【0048】
さらに、1時間後の午前12時おいては、勤務先及びその他連絡先も発信可能時間内である。通常は、より優先順位の高い勤務先へ発信されることになるが、発信上限回数を1回として設定していたため、その他の連絡先へ電話の発信がされる。その結果、顧客と通話することができ、用件が完了している。
【0049】
本実施の形態では、主に金融機関における督促業務を行なうコールセンタを想定し説明したが、本発明の自動発信システムは、これに限定されるわけではなく、企業における顧客応対のためのコールセンタであれば、その他の業務であっても活用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明にかかる自動発信システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】自動発信処理サーバのハードウェア構成を示す図である。
【図3】本発明にかかる自動発信システムの動作処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明にかかる自動発信システムの動作処理を示すフローチャートである。
【図5】顧客データベースのデータ構成例である。
【図6】発信履歴データベースのデータ構成例である。
【符号の説明】
【0051】
101 コールセンタ
103 業務端末
105 交換機
107 自動発信処理サーバ
109 顧客データベース
111 発信履歴データベース
113 公衆回線
115 顧客端末
201 制御手段
203 情報送受信手段
205 情報更新手段
207 顧客抽出手段
209 発信先特定手段
211 発信制御手段
213 業務端末特定手段
215 交換機制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が電話の受信を行なう顧客端末と、
顧客端末と電話による通話を行なうための業務端末と、
顧客端末と業務端末の接続を行なう交換機と、
顧客と通話を行なうための電話の発信先、発信先が複数存在する場合における発信の優先順位、及び発信先ごとに設定された発信可能時間が記録された顧客データベースと、
自動発信処理サーバとからなり、
自動発信処理サーバが、
電話の発信が必要な顧客を抽出する顧客抽出手段と、
顧客データベースの電話の発信先、発信の優先順位、及び発信可能時間をもとに、抽出した顧客が有する複数の発信先の中で、現在の時刻が発信可能時間内である発信先を抽出し、さらに抽出した発信先の中で優先順位の最も高い発信先を特定発信先として特定する発信先特定手段と、
特定発信先に電話の発信を行なう発信制御手段と、
発信制御手段による発信の結果、着信をした顧客端末と通話が可能な業務端末を接続するために交換機を制御する交換機制御手段と
からなることを特徴とする自動発信システム。
【請求項2】
さらに、顧客への発信の履歴が記録された発信履歴データベースとからなり、
発信先特定手段が、
発信履歴データベースによる発信の履歴をもとに、優先順位の最も高い発信先への発信済回数が、予め設定された発信上限回数に達しているか否かを判定し、
優先順位の最も高い発信先への発信済回数が、発信上限回数に達している場合は、抽出した顧客が有する複数の発信先の中で、発信済回数が発信上限回数に達しておらず、かつ優先順位が次に高い発信先を特定発信先として特定することを特徴とする請求項1記載の自動発信システム。
【請求項3】
顧客データベースに、顧客が予め特定発信先として指定した指定発信先が記録されている場合に、
発信先特定手段が、他の発信先に優先して指定発信先を特定発信先として特定することを特徴とする請求項1又は2いずれかに記載の自動発信システム。
【請求項4】
さらに、顧客への発信の履歴が記録された発信履歴データベースとからなり、
発信先特定手段が、
発信履歴データベースによる発信の履歴をもとに、前回以前の発信時に指定発信先に発信したか否かを判定し、指定発信先に発信していた場合は、現在の時刻が発信可能時間内である他の発信先を抽出し、さらに抽出した発信先の中で優先順位が最も高い発信先を特定発信先として特定することを特徴とする請求項3に記載の自動発信システム。
【請求項5】
発信先特定手段が、
発信履歴データベースによる発信の履歴をもとに、
前回の発信時に指定発信先に発信したがコールせず、且つ、過去にコールしなかった回数が予め設定された非コール上限回数に達しているか否かを判定し、
前回の発信時に指定発信先に発信したがコールせず、且つ、過去にコールしなかった回数が非コール上限回数に達していないときは、指定発信先を特定発信先として特定し、
前回の発信時に指定発信先に発信したがコールせず、且つ、過去にコールしなかった回数が非コール上限回数に達しているときは、現在の時刻が発信可能時間内である他の発信先を抽出し、さらに抽出した発信先の中で優先順位が最も高い発信先を特定発信先として特定することを特徴とする請求項4に記載の自動発信システム。
【請求項6】
発信先特定手段が、
発信履歴データベースによる発信の履歴をもとに、
前回の発信時に指定発信先に発信した結果、コールし、話中であったか否かを判定し、
コールし、話中であったときに、指定発信先を特定発信先として特定し、
コールし、話中でなかったときに、現在の時刻が発信可能時間内である他の発信先を抽出し、さらに抽出した発信先の中で優先順位が最も高い発信先を特定発信先として特定することを特徴とする請求項4又は5のいずれかに記載の自動発信システム。
【請求項7】
発信先特定手段が指定発信先を特定発信先として特定した場合であって、現在の時刻が指定発信先の発信可能時間内でないときに、
発信制御手段が、指定発信先の発信可能時間になるまで待機し、発信可能時間内に指定発信先に発信を行なうことを特徴とする請求項3、4、5又は6のいずれかに記載の自動発信システム。
【請求項8】
現在の時刻が発信可能時間内である発信先に、発信履歴データベースによる発信の履歴において、廃止の信号を受信した発信先が含まれている場合に、発信先特定手段が、これらの発信先を除外して特定発信先を特定することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7のいずれかに記載の自動発信システム。
【請求項9】
現在の時刻が発信可能時間内である発信先に、発信履歴データベースによる発信の履歴において、顧客端末の故障又は回線障害の信号を受信した発信先が含まれている場合に、発信先特定手段が、顧客端末の故障又は回線障害の信号を受信した際の発信時間から所定時間を経過するまでは、これらの発信先を除外して特定発信先を特定することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8のいずれかに記載の自動発信システム。
【請求項10】
自動発信処理サーバが、顧客の属性及び/又は債権の管理状況をもとに、顧客端末と接続する業務端末を特定する業務端末特定手段を有し、
交換機制御手段が、特定された業務端末に接続するよう交換機を制御することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9のいずれかに記載の自動発信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−50937(P2010−50937A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−215941(P2008−215941)
【出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【出願人】(595078415)プロミス株式会社 (99)
【Fターム(参考)】