説明

自動立体倉庫

【課題】多数の格納棚を前列棚群と奥列棚群とに少なくとも区分されて多段に集積させた格納棚ユニットに指定の格納物を迅速かつ簡便に入出庫できるとともに、簡素でコンパクトな入出庫機構とすることで高密度かつ効率的な自動立体倉庫を提供すること。
【解決手段】格納物110が、相互に着脱自在に係合する連結手段を前後面中央に、水平移載装置150に係合する係合手段を前後面両側部にそれぞれ備え、水平移載装置150が、格納物110の係合手段に着脱自在に係合する係止手段を有し移載方向に掛け回されて駆動されるチェーン152を備えていること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数の格納棚を前列棚群と奥列棚群とに集積させた格納棚ユニットに指定の格納物を入出庫させる自動立体倉庫に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、多数の格納棚を前列棚群と奥列棚群とに集積させた格納棚ユニットに指定の格納物を入出庫させる自動立体倉庫として、スライドフォークが昇降体上にあって前進後退移動可能な補助アームとこの補助アーム上で同方向に移動可能なフォーク体とを上下に重ねて有し、端部に係止具を備えたフォーク体が前列棚群のトレイの直下まで前進してこれを載置して昇降体上の位置まで後退し、奥列棚群のトレイに対してフォーク体の係止具が荷の被係止具の直下位置にくるまで前進し、係止具が被係止具と係合した後にトレイを前列棚群の位置まで引き出すように後退するようになっている立体倉庫がある(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−191109号公報(特に、第1頁、図3参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のような立体倉庫は、スライドフォークが昇降体上にあって前進後退移動可能な補助アームとこの補助アーム上で同方向に移動可能なフォーク体とを上下に重ねて有しているため、例えば、奥列棚群のトレイを引き出す際に奥列棚群のトレイを前列棚群に一旦引き出す必要があるなど、奥列棚群のトレイを入出庫させるための複雑な手順を必要としてこれに係る入出庫時間を短縮することができないという問題があり、スライドフォーク自体のフォーク形態とこれを支持する昇降体との駆動形態にも複雑な機構を必要とするという装置構成上の厄介な問題があった。
【0004】
そこで、本発明が解決しようとする技術的課題、すなわち、本発明の目的は、多数の格納棚を前列棚群と奥列棚群とに少なくとも区分されて多段に集積させた格納棚ユニットに指定の格納物を迅速かつ簡便に入出庫できるとともに、簡素でコンパクトな入出庫機構とすることで高密度かつ効率的な自動立体倉庫を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
まず、本請求項1に係る発明は、格納物を入出庫自在に収納する多数の格納棚が同一高さの棚位置で前列棚群と奥列棚群とに少なくとも区分されて多段に集積された格納棚ユニットと、該格納棚ユニットの設置床面上をユニット設置方向に沿って走行自在で所定位置で停止する移載用走行体と、該移載用走行体に立設された昇降用支柱に沿って昇降して所定高さ位置で保持停止する昇降テーブルと、該昇降テーブルに設けられて水平方向に格納物を個別に移載可能な複数の水平移載装置とを備えて、前記複数の水平移載装置を指定の格納棚に対してそれぞれ順次対向させて格納物を入出庫するように構成してなる自動立体倉庫において、前記格納物が、相互に着脱自在に係合する連結手段を前後面中央に、水平移載装置に係合する係合手段を前後面両側部にそれぞれ備え、前記水平移載装置が、前記格納物の係合手段に着脱自在に係合する係止手段を有し移載方向に掛け回されて駆動されるチェーンを備えていることにより、前述した課題を解決したものである。
【0006】
そして、本請求項2に係る発明は、請求項1に係る自動立体倉庫において、前記チェーンが、前記水平移載装置の両側部に並行して掛け回されるとともに、前記係止手段が、前記チェーンから水平突出するように取り付けられ前記格納物の両側方から前記係合手段に係合することにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0007】
また、本請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に係る自動立体倉庫において、前記格納物の連結手段が、前面側と後面側で開放方向が上下逆となるL字断面型フックと逆L字断面型フックとで構成され、昇降により隣接する格納物と連結、解放が行われることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0008】
さらに、本請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに係る自動立体倉庫において、前記格納棚が、格納物を案内する左右一対の案内枠を有していることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0009】
そして、本請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに係る自動立体倉庫において、前記格納棚ユニットが、前記移載用走行体の走行路に沿って対向配置されていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0010】
そして、本請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに係る自動立体倉庫において、前記格納物の存在を少なくとも認識する格納物情報表示部が、前記格納物の外表面に設けられていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の自動立体倉庫は、格納物を入出庫自在に収納する多数の格納棚が同一高さの棚位置で前列棚群と奥列棚群とに少なくとも区分されて多段に集積された格納棚ユニットと、該格納棚ユニットの設置床面上をユニット設置方向に沿って走行自在で所定位置で停止する移載用走行体と、該移載用走行体に立設された昇降用支柱に沿って昇降して所定高さ位置で保持停止する昇降テーブルと、該昇降テーブルに設けられて水平方向に格納物を個別に移載可能な複数の水平移載装置とを備えて、前記複数の水平移載装置を指定の格納棚に対してそれぞれ順次対向させて格納物を入出庫するように構成してなることにより、多数の格納物を前列棚群と奥列棚群とに少なくとも区分して集積された多数の格納棚に高密度で収納できるとともに格納物を高速で入出庫でき、また、以下のような特有の構成に対応した格別の効果を奏することができる。
【0012】
すなわち、本請求項1に係る自動立体倉庫は、格納物が、相互に着脱自在に係合する連結手段を前後面中央に、水平移載装置に係合する係合手段を前後面両側部にそれぞれ備え、水平移載装置が、前記格納物の係合手段に着脱自在に係合する係止手段を有し移載方向に掛け回されて駆動されるチェーンを備えていることにより、前列棚群の格納物に連動させて奥列棚群の格納物を前進後退移動させて、水平移載装置を奥列棚群の格納物の収納位置まで前進後退移動させる必要がないため、多数の格納棚が前列棚群と奥列棚群とに少なくとも区分されて多段に集積された格納棚ユニットに指定の格納物を迅速かつ簡便に入出庫できるとともに簡素な入出庫機構を実現させることができる。
【0013】
そして、本請求項2に係る自動立体倉庫は、チェーンが、水平移載装置の両側部に並行して掛け回されるとともに、係止手段が、チェーンから水平突出するように取り付けられ格納物の両側方から係合手段に係合することにより、請求項1に係る自動立体倉庫が奏する効果に加えて、前列棚群の格納物の係合手段と水平移載装置の係止手段とが係合するための水平移載装置の移動量を極めて小さくでき移載用走行体と格納棚ユニットの間隔を小さくすることができるとともに、係止手段の上下の移動量がチェーンの軌跡分のみであり上下の格納物との干渉が少なく格納棚の上下間隔も小さくすることができるため、高密度かつ効率的な自動立体倉庫を提供することができる。
【0014】
また、本請求項3に係る自動立体倉庫は、格納物の連結手段が、前面側と後面側で開放方向が上下逆となるL字断面型フックと逆L字断面型フックとで構成され、昇降により隣接する格納物と連結、解放が行われることにより、請求項1に係る自動立体倉庫が奏する効果に加えて、昇降テーブルの昇降動作、もしくは、移載用走行体の前列棚群に沿った僅かな移動に伴う昇降テーブルの移行動作によって、前列棚群の格納物と奥列棚群の格納物にそれぞれ備えた相互の連結手段との係合を簡便に着脱させることができる。
【0015】
また、本請求項4に係る自動立体倉庫は、前記格納棚が、格納物を案内する左右一対の案内枠を有していることにより、請求項1または請求項2に係る自動立体倉庫が奏する効果に加えて、格納棚内の前列棚群と奥列棚群との間で格納物が移行する際に生じがちな不用意な段差障害が解消されるため、奥列棚群の格納物を前列棚群と奥列棚群との間で円滑に前進後退移動することができる。
【0016】
さらに、本請求項5に係る自動立体倉庫は、格納棚ユニットが移載用走行体の走行路に沿って対向配置されていることにより、請求項1乃至請求項3のいずれかに係る自動立体倉庫が奏する効果に加えて、格納棚ユニットに対して格納物を入出庫させるための移載用走行体の対応範囲が倍増するため、多数の格納物を収納する設置スペースをさらに高密度かつ効率的に活用することができる。
【0017】
そして、本請求項6に係る自動立体倉庫は、格納物の存在を少なくとも認識する格納物情報表示部が格納物の外表面に設けられていることにより、請求項1乃至請求項4のいずれかに係る自動立体倉庫が奏する効果に加えて、この格納物情報表示部の表示情報に基づいて格納物の確実な入出庫管理を達成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の自動立体倉庫は、格納物を入出庫自在に収納する多数の格納棚が同一高さの棚位置で前列棚群と奥列棚群とに少なくとも区分されて多段に集積された格納棚ユニットと、該格納棚ユニットの設置床面上をユニット設置方向に沿って走行自在で所定位置で停止する移載用走行体と、該移載用走行体に立設された昇降用支柱に沿って昇降して所定高さ位置で保持停止する昇降テーブルと、該昇降テーブルに設けられて水平方向に格納物を個別に移載可能な複数の水平移載装置とを備えて、複数の水平移載装置を指定の格納棚に対してそれぞれ順次対向させて格納物を入出庫するように構成してなる自動立体倉庫において、格納物が、相互に着脱自在に係合する連結手段を前後面中央に、水平移載装置に係合する係合手段を前後面両側部にそれぞれ備え、水平移載装置が、格納物の係合手段に着脱自在に係合する係止手段を有し移載方向に掛け回されて駆動されるチェーンを備えていることにより、前列棚群の格納物のみを前進後退移動させたり、前列棚群と奥列棚群の格納物を連結した状態で前進後退移動させたり、前列棚群の格納物から切り離されている奥列棚群の格納物を前進後退移動させたりするなど、多数の格納棚を前列棚群と奥列棚群とに少なくとも区分されて多段に集積させた格納棚ユニットに指定の格納物を迅速かつ簡便に入出庫できるとともに、簡素でコンパクトな入出庫機構とすることで高密度かつ効率的な自動立体倉庫を提供するものであれば、その具体的な実施の態様は、如何なるものであっても何ら構わない。
【0019】
たとえば、本発明の自動立体倉庫に用いる格納物は、その厚み以外の寸法が同一であれば、格納棚の上下設置間隔を適宜設定することにより、その厚み毎に小容量、中容量、大容量などのものを用いることができる。
【0020】
そして、格納物の存在を少なくとも認識する格納物情報表示部の表示形式については、この格納物情報表示部の表示情報に基づいて格納物の確実な入出庫管理を達成することが可能となるものであれば如何なるものであっても良く、例えば、バーコード表示、磁気的パターン、ICタグなどを採用しても良く、また、格納物情報表示部の表示位置についても機構操作上の認識できる格納物の外表面であれば如何なる表示位置であっても何ら差し支えなく、さらに、移載用走行体、昇降テーブル、水平移載装置などと共働した操作制御に関連させることもできる。
【0021】
また、本発明の自動立体倉庫における格納棚ユニットと移載用走行体との設置形態については、格納棚ユニットを移載用走行体の走行路に沿った両側に併設しても良く、片側に設置しても良く、自動立体倉庫の設置レイアウトに応じて適宜決定することができる。
【0022】
そして、本発明の自動立体倉庫における昇降テーブルは、基本的には移載用走行体に対して単独で設けられているが、移載用走行体に対して上下方向に複数配置しても良く、更に、その昇降動作については、単に、昇降テーブルを上下の格納棚の間で昇降させるだけでなく、格納物の係合手段と水平移載装置の係止手段との係合、および、前列棚群の格納物と奥列棚群の格納物にそれぞれ備えた相互の連結手段の係合を昇降テーブルと指定の格納棚との段差で着脱自在にするために上下方向に僅かに昇降させることができるようになっていることは言うまでもない。
【0023】
さらに、この昇降テーブルには、格納物の入出庫を効率よく実現するために、複数の水平移載装置を水平方向並設させるだけでなく、複数の水平移載装置を垂直方向に並設させるようにしても構わない。
【0024】
さらに、前述した水平移載装置の係止手段と格納物の係合手段の具体的な形態については、相互に着脱自在に係合することができるものであれば如何なる形態であっても良く、たとえば、昇降テーブルの昇降動作、もしくは、移載用走行体の前列棚群に沿った僅かな移動に伴う昇降テーブルの移行動作により、水平移載装置の係止手段と着脱自在に係合するL字断面型フックとこのL字断面型フックと着脱自在に係合する水平ピンから構成されるものがより好ましい。
また、係止手段は、チェーンのリンクプレートに取り付けられても良いが、回転軌跡が小さく、かつ、チェーンから格納物に移動力を確実に伝えることのできるチェーンピン部に配置されるのが好適である。
【0025】
本発明の一実施例を図1乃至図19に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の一実施例である自動立体倉庫の全体説明図であり、図2は、図1で示す自動立体倉庫で用いた格納物の斜視説明図であり、図3は、格納棚及び移載用走行体の斜視説明図であり、図4は、水平移載装置の側面略図であり、図5は、水平移載装置の平面略図であり、図6は、水平移載装置の正面略図であり、図7は、格納棚ユニットの斜視図であり、図8は、格納棚ユニットの棚柱と案内枠の取付構造を示す平面図であり、図9は、格納棚ユニットの棚柱と案内枠の取付構造を示す側面図であり、図10は、格納棚ユニットの棚柱と案内枠の取付構造を示す正面図であり、図11は、前列棚群の格納物と奥列棚群の格納物との連結係合状態を示す模式図であり、図12は、格納物を取り出す際の動作手順を説明する模式図であり、図13は、格納物を格納する際の動作手順を説明する模式図であり、図14乃至図19は、水平移載装置がずれて停止した場合の移載時の格納物の動作説明図である。
【0026】
まず、図1に示すように、本発明の一実施例である自動立体倉庫100は、図2に示すような格納物110を入出庫自在に収納する多数の格納棚121が同一高さの棚位置で前列棚群と奥列棚群とに二分されて多段に集積された2基の格納棚ユニット120を備えているとともに、これらの格納棚ユニット120の設置床面上をユニット設置方向に沿って走行自在で所定位置で停止する移載用走行体130を備えている。
【0027】
ここで、この格納棚121は、格納物110A,110Bを進行方向の側面を支持する両側一対の案内枠122が棚柱123に固定されて前列棚群と奥列棚群を連続的に構成するように架設されている。
また、前列棚群の格納物110Aは、格納棚121の前列棚群から取り出し易いように、格納棚121の前列棚群からややオーバーハング状態に格納されている。
【0028】
そして、前述した移載用走行体130は、図1、図3に示すように、走行台車フレーム136に垂設された昇降用支柱131に沿って昇降して所定高さ位置で保持停止する昇降テーブル140を備えており、さらに、この昇降テーブル140は、この昇降テーブル140上に並設されて水平方向で個別に前進後退移動可能な2組の水平移載装置150A、150Bとを備えており、これら2組の水平移載装置150A、150Bを指定の格納棚121に対して順次対向させて格納物110を入出庫するように構成されている。
【0029】
さらに、2組の水平移載装置150A、150Bは、格納物110の係合手段115に着脱自在に係合するための係止手段151を水平突出するように取り付けた移載チェーン152を、それぞれの水平移載装置150の両側面に備えている。
なお、図1、図3における符号132は、移載用走行体130を格納棚ユニット120のユニット設置方向に沿って走行させるための走行車輪であり、昇降テーブル140を昇降させるための駆動チェーン、駆動ベルトなどからなる昇降用索条体であり、符号134は、走行車輪133が走行する走行レールであり、符号135は、昇降用索状体132を駆動する昇降モータである。
【0030】
格納物110は、図2に示すように、前後面の両側部にL字断面型フック形状の係合手段115を備えており、該係合手段115に水平移載装置150の移載チェーン152から水平突出するように取り付けられた係止手段151を係合させて、格納物110と水平移載装置150との間を移載される。
前後面の端面の係合手段115の取り付け位置より下側には切欠き部116が設けられており、該切欠き部116により、係合手段115を大きく突出させなくても、移載チェーン152の端部で回転して上昇する係止手段151が格納物110に接触することを防止できる。
【0031】
また、格納物110は、相互に着脱自在に係合する連結手段111を前後面の中央部に備え、この連結手段111は、昇降テーブル140の昇降動作により隣接する格納物110に着脱自在に係合するため前面に設けたL字断面型フック111aと、後面に設けた逆L字断面型フック111bとで構成されており、入出庫時に昇降テーブル140の昇降動作によって、前列棚群の格納物110Aに備えた逆L字断面型フック111bと奥列棚群の格納物110Bに備えたL字断面型フック111aとの係合を簡便に着脱させるようになっている。
【0032】
そして、格納物110の存在を認識するためのバーコード表示からなる格納物情報表示部112が、図2に示すように、格納物110の外表面に設けられており、この格納物情報表示部112のバーコード表示情報に基づいて格納物110の存在を認識し、確実な入出庫管理を達成するようになっている。
なお、本実施例では、自動立体倉庫100は貸金庫である格納物110を入出庫するものであり、図2における符号113は、貸金庫である格納物110を矢印方向で開閉するための開閉蓋であり、符号114は、開閉蓋の錠である。
【0033】
水平移載装置150は、図4乃至図6に示すように、移載装置本体154と基台153からなり、移載装置本体154は、基台153に設けられたスライドレール159上を格納物110の移載方向に移動可能に構成されるとともに、基台153は移載用走行体130の昇降テーブル140に固定されており、移載装置本体154は、格納棚ユニット120に対して、上下、左右、接離の3方向に移動可能に構成されている。
【0034】
移載装置本体154は、移載方向に伸び移載された格納物110を下方から支持する格納物受レール157と、同じく移載された格納物を両側方から案内する格納物ガイド158と、両側部の格納物ガイドの下方にそれぞれ移載方向両端部に設けられた端部スプロケット155と中央付近に設けられた駆動スプロケット156に掛け回された移載チェーン154を有している。
【0035】
両側部の格納物ガイド158は、移載方向の両端部から格納物110の長さの約1/3の区間において左右の間隔が端部に向けて徐々に拡がる導入ガイド部158Bと、その中間部の左右の間隔が一定の平行ガイド部158Aとを有し、移載時に格納棚121との水平位置の誤差を許容しうるように構成されている。
【0036】
また、それぞれの移載チェーン154には、格納物110に設けられた係合手段115に着脱自在に係合する係止手段151が水平に突出して設けられており、移載チェーン154を駆動することにより、係止手段151が格納物115の係合手段115に係合して格納棚121から引き出して出庫、および、係止手段151が格納物110の係合手段115部分の端面を押して格納棚121に入庫するように構成されている。
なお、本実施例では、両側部の端部スプロケット155、駆動スプロケット156及び移載チェーン154をそれぞれ複列構造とすることで、係止手段151を複列の移載チェーン154で保持することにより、格納物110に対する駆動力が強化されるとともに、係止手段151が水平面内で回転することが防止され、移載チェーン154の位置と格納物110の位置にずれが生じにくくなっている。
【0037】
格納棚121は、図7乃至図10に示すように、棚柱123に固定され格納物110を案内するとともに格納物110の側面下部を支持する左右一対の断面L字状に形成された案内枠122からなり、複数の棚柱123を複数の棚横枠126を組み合わせて、左右一対の案内枠122で構成された格納棚121が上下方向に多段、左右方向に複数列設けることで格納棚ユニット120が構成されている。
【0038】
各案内枠122は、リベット124を用いて棚柱123に固定されており、棚柱123にはあらかじめ当該位置に固定用孔が設けられ、各案内枠122にはあらかじめ当該位置にリベット124の頭部が案内面に突出しない深さの凹状の絞り加工部125が設けられるとともに固定用孔が設けられている。
【0039】
また、複数の棚柱123のうち最も移載用走行体130に近く位置する棚柱123が、案内枠122の移載用走行体130側の端部から離れた位置で固定されており、格納棚ユニット120の床面における設置部に対し、各格納棚121が移載用走行体130側にオーバーハングするよう構成されており、図1、図3に示すように、移載用走行体130を走行させる走行車輪132、及び、床面に設置される走行レール134を、各格納棚121のオーバーハング部の下方に設け移載用走行体130における走行台車フレーム136の内側に昇降機構を収容することで、昇降テーブル140の下降限界を低くするように構成され、格納棚121の最下段の高さを低くし格納棚ユニット120の収納効率が向上するよう構成されている。
【0040】
さらに、各左右一対の案内枠122は、移載装置側の端部から格納物110の移載方向長さの約1/3の区間において左右の間隔が端部に向けて徐々に拡がる導入枠部122Bと、左右の間隔が一定の平行枠部122Aとを有し、移載時に水平移載装置150との水平位置の誤差を許容しうるように構成されている。
【0041】
つぎに、本実施例の自動立体倉庫100における格納物110の取り出し動作手順を図12に基づいて、格納動作手順を図13に基づいて以下に説明する。
まず、格納物110の取り出し動作手順は図12(a)に示すように、前列棚群の格納物110Aと奥列棚群の格納物110Bとが係合された連結状態で格納されている指定の格納棚121に対して、移載用走行体130を水平方向に移動し、昇降テーブル140を昇降させて水平移載装置150Aを対向させる。
昇降テーブル140の上下方向位置は、水平移載装置150Aの格納物受レール157が指定の格納棚121の案内枠122と同じ高さになるよう位置決めされる。この時、端部スプロケット155の上端、すなわち移載チェーン152の上部の走行面が、格納物110Aの係合手段115の上部に位置する。
【0042】
そして、図12(b)に示すように、端部スプロケット155の頂点が格納物110Aの係合手段115の側部に位置するように、移載装置本体154が格納物110A側にスライドする。この時、移載チェーン154に設けられた係止手段151は、格納物110Aの係合手段115の下端部より下に位置させておく。
【0043】
この状態で、駆動スプロケット156を駆動すると、移載チェーン154に設けられた係止手段151が端部スプロケット155に沿って上昇して格納物110Aの係合手段115と係合し、移載チェーン154の走行方向に格納物110Aが引き出され、図12(c)に示すように、格納物110Aが水平移載装置150に移載される。
この時、格納物110Bも連結手段111で格納物110Aと係合しているため、格納物110Aと同時に水平移載装置150A方向に引き出され、前列棚群の格納物110Aの当初位置まで移動する。
【0044】
そして、図12(d)に示すように、昇降テーブル140を僅かに下降させて、格納物110Aと格納物110Bの連結手段111による係合を解除し、図12(e)に示すように、移載装置本体154を元の位置までスライドさせて戻すことにより、格納物110Aの水平移載装置150Aへの移載が完了する。
格納物110Aが目的とする出庫物の場合は、このまま、昇降テーブル140及び移載用走行体130を駆動して目的の取り出し個所まで移動させる。
【0045】
格納物110Bが目的とする出庫物の場合は、格納物110Aが水平移載装置150Aに移載完了後、図12(f)に示すように、移載用走行体130を水平方向に移動して水平移載装置150Bを格納棚121の格納物110Bに対向させ、図12(g)に示すように、昇降テーブル140をわずかに上昇させ、水平移載装置150Bの格納物受レール157が指定の格納棚121の案内枠122と同じ高さになるよう位置決めされる。
【0046】
そして、図12(h)に示すように、端部スプロケット155の頂点が格納物110Bの係合手段115の側部に位置するように、移載装置本体154が格納物110B側にスライドする。この時、移載チェーン154に設けられた係止手段151は、格納物110Bの係合手段115の下端部より下に位置させておく。
【0047】
この状態で、駆動スプロケット156を駆動すると、移載チェーン154に設けられた係止手段151が端部スプロケット155に沿って上昇して格納物110Bの係合手段115と係合し、移載チェーン154の走行方向に格納物110Bが引き出され、図12(i)に示すように、格納物110Aが水平移載装置150に移載される。
【0048】
そして、図12(j)に示すように、移載装置本体154を元の位置までスライドさせて戻すことにより、格納物110Bの水平移載装置150Bへの移載が完了し、昇降テーブル140及び移載用走行体130を駆動して目的の取り出し個所まで移動させる。
【0049】
以上のようにして、指定の格納棚121に格納された前列棚群の格納物110A、あるいは、奥列棚群の格納物110Bの取り出し操作が順次完了するようになっている。
【0050】
つぎに、格納物110の格納動作手順を格納物110A、110Bともに水平移載装置150A、150Bに移載されている状態で説明する。
図13(a)に示すように、指定の格納棚121に対して、移載用走行体130を水平方向に移動し、昇降テーブル140を昇降させて水平移載装置150Bを対向させる。
昇降テーブル140の上下方向位置は、水平移載装置150Bの格納物受レール157が指定の格納棚121の案内枠122と同じ高さになるよう位置決めされる。この時、端部スプロケット155の上端、すなわち移載チェーン152の上部の走行面が、格納物110Bの係合手段115の上部に位置する。
【0051】
そして、図13(b)に示すように、格納物110Bが格納棚121の前列棚群の位置達した時、端部スプロケット155の頂点が格納物110Bの係合手段115の側部に位置するように、移載装置本体154が格納棚121側にスライドする。
【0052】
この状態で、駆動スプロケット156を駆動すると、移載チェーン154に設けられた係止手段151が端部スプロケット155に沿って上昇して格納物110Bの図中左側端部の係合手段115部分の端面に接触し、移載チェーン154の走行方向に格納物110Bが押し出され、図13(c)に示すように、格納物110Bが格納棚121の前列棚群の位置に移載される。
【0053】
この時、移載装置本体154は、格納物110Bが格納棚121の前列棚群の位置達した時に端部スプロケット155の頂点が格納物110Bの係合手段115の側部に位置するようされているため、移載チェーン154に設けられた係止手段151は、格納物110Bが格納棚121の前列棚群の位置に達した時に端部スプロケット155に沿って下降して自動的に押し出し動作を完了するため、駆動スプロケット156の正確な停止制御は不要である。
【0054】
次に、図13(d)に示すように、移載装置本体154を元の位置までスライドさせて戻した後、格納物110Aと格納物110Bの連結手段111が互いに係合しない高さまで昇降テーブル140を僅かに下降させ、図12(f)に示すように、移載用走行体130を水平方向に移動して水平移載装置150Bを格納棚121の格納物110Aに対向させる。
【0055】
そして、図13(g)に示すように、格納物110Aが格納棚121の前列棚群の位置達した時、端部スプロケット155の頂点が格納物110Aの係合手段115の側部に位置するように、移載装置本体154が格納棚121側にスライドする。
この位置で、図13(h)に示すように、昇降テーブル140を僅かに上昇させると、格納物110Aと格納物110Bの互いの連結手段111が係合状態となる。
【0056】
そして、駆動スプロケット156を駆動すると、移載チェーン154に設けられた係止手段151が端部スプロケット155に沿って上昇して格納物110Aの図中左側端部の係合手段115部分の端面に接触し、移載チェーン154の走行方向に格納物110Aが押し出され、図13(i)に示すように、格納物110Aが格納棚121の前列棚群の位置に移載されるとともに、格納物110Bは格納物110Aに押されて奥列棚群の位置に移動する。
【0057】
この時も、移載装置本体154は、格納物110Aが格納棚121の前列棚群の位置達した時に端部スプロケット155の頂点が格納物110Aの係合手段115の側部に位置するようされているため、移載チェーン154に設けられた係止手段151は、格納物110Aが格納棚121の前列棚群の位置に達した時に端部スプロケット155に沿って下降して自動的に押し出し動作を完了するため、駆動スプロケット156の正確な停止制御は不要であるとともに、移載チェーン154に設けられた係止手段151は格納物110Aの係合手段115と係合しない位置まで下がっているため、図13(j)に示すように、そのまま移載装置本体154を元の位置までスライドさせて戻すことで格納動作が完了する。
【0058】
以上のようにして、指定の格納棚121に対する前列棚群の格納物110Aと奥列棚群の格納物110Bの格納操作が順次完了するようになっている。
【0059】
なお、本実施例では、格納物110を入出庫自在に収納するための格納棚ユニット120として、格納棚121が同一高さの棚位置で前列棚群と奥列棚群とに二分されたものを一実施例として採用したが、格納棚121が同一高さの棚位置で前列棚群と中列棚群と奥列棚群とに三分されたものなど複数の列棚群で区分されたものを採用しても良く、その場合に、格納物110の取り出し動作手順と格納動作手順に基本的な差異がないことは言うまでもない。
【0060】
次に、格納棚121と水平移載装置150が水平方向に位置決め誤差が生じている状態で、格納物110を水平移載装置150から格納棚121に移載する際に動作について、図14乃至図19に基づいて以下に説明する。
【0061】
まず、図14に示すように、水平移載装置150と格納棚121が水平方向に位置決め誤差を有する状態であり、格納物110は水平移載装置150の格納物ガイド158のほぼ中心に載置されている。
左右の格納物ガイド158の平行ガイド部158Aの間隔及び左右の案内枠122の平行枠部122Aの間隔は、それぞれ格納物110の横幅よりも僅かに広くなっている。
【0062】
水平移載装置150から格納棚121に向けて格納物110が移動すると、図15に示すように、まず、格納物110の先端の係合手段115が案内枠122の導入枠部122Bに接触し、さらに格納物110が移動すると、図16に示すように、導入枠部122Bに沿って格納物110が水平面上で回転方向に力を受けるが、左右の格納物ガイド158の平行ガイド部158Aと格納物110の隙間が存在することにより、円滑に回転方向にも変位し移載のための移動に支障は生じない。
【0063】
この時、格納物ガイド158と格納物110の隙間が僅かであっても、平行ガイド部158Aが格納物110の回転方向の変位を規制する移動方向長さは格納物110の長さの約2/3以下となるため、導入ガイド部158Aが無いものや端部付近に短く設けられているものに比べ左右の回転方向の変位の許容幅は大きい。
【0064】
そして、図17に示すように、格納物110の先端の係合手段115が案内枠122の平行枠部122Aに達した時点で、格納物110が水平面上でさらに回転方向に力を受けることはなくなり、図18に示すように、格納物110の後端の係合手段115が格納物ガイド158の平行ガイド部158Aを離脱するまで左右の格納物ガイド158の平行ガイド部158Aと傾斜した格納物110の隙間は一定であり、この時がこの隙間がほぼゼロであっても良い。
【0065】
そして、図19に示すように、格納物110の後端の係合手段115が格納物ガイド158の平行ガイド部158Aを離脱した後は、案内枠122の平行枠部122Aによって格納物110の傾斜は自由に修正され、所定の格納位置まで円滑に移動し、移載を完了することができる。
【0066】
なお、本実施例では、導入ガイド部158Bを移載方向の両端部から格納物110の長さの約1/3の区間としたが、平行ガイド部158Aが極端に短くならない限りにおいて、格納物110の長さの1/3を超えて設定されても良い。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の一実施例である自動立体倉庫の全体説明図。
【図2】図1で示す自動立体倉庫で用いた格納物の斜視説明図。
【図3】格納棚及び移載用走行体の斜視説明図。
【図4】水平移載装置の側面略図。
【図5】水平移載装置の平面略図。
【図6】水平移載装置の正面略図。
【図7】格納棚ユニットの斜視図。
【図8】格納棚ユニットの棚柱と案内枠の取付構造を示す平面図。
【図9】格納棚ユニットの棚柱と案内枠の取付構造を示す側面図。
【図10】格納棚ユニットの棚柱と案内枠の取付構造を示す正面図。
【図11】前列棚群の格納物と奥列棚群の格納物との連結係合状態を示す模式図。
【図12】格納物を取り出す際の動作手順を説明する模式図。
【図13】格納物を格納する際の動作手順を説明する模式図。
【図14】水平移載装置がずれて停止した場合の移載時の格納物の動作説明図。
【図15】水平移載装置がずれて停止した場合の移載時の格納物の動作説明図。
【図16】水平移載装置がずれて停止した場合の移載時の格納物の動作説明図。
【図17】水平移載装置がずれて停止した場合の移載時の格納物の動作説明図。
【図18】水平移載装置がずれて停止した場合の移載時の格納物の動作説明図。
【図19】水平移載装置がずれて停止した場合の移載時の格納物の動作説明図。
【符号の説明】
【0068】
100 ・・・自動立体倉庫
110 ・・・格納物
111 ・・・連結手段
112 ・・・格納物情報表示部
113 ・・・開閉蓋
114 ・・・施錠
115 ・・・係合手段
116 ・・・切欠き部
120 ・・・格納棚ユニット
121 ・・・格納棚
122 ・・・案内枠
122A ・・・平行枠部
122B ・・・導入枠部
123 ・・・棚柱
124 ・・・リベット
125 ・・・絞り加工部
126 ・・・棚横枠
130 ・・・移載用走行体
131 ・・・昇降用支柱
132 ・・・走行車輪
133 ・・・昇降用索条体
134 ・・・走行レール
135 ・・・昇降モータ
136 ・・・走行台車フレーム
140 ・・・昇降テーブル
150 ・・・水平移載装置
151 ・・・係止手段
152 ・・・移載チェーン
153 ・・・基台
154 ・・・移載装置本体
155 ・・・端部スプロケット
156 ・・・駆動スプロケット
157 ・・・格納物受レール
158 ・・・格納物ガイド
158A ・・・平行ガイド部
158B ・・・導入ガイド部
159 ・・・スライドレール


【特許請求の範囲】
【請求項1】
格納物を入出庫自在に収納する多数の格納棚が同一高さの棚位置で前列棚群と奥列棚群とに少なくとも区分されて多段に集積された格納棚ユニットと、該格納棚ユニットの設置床面上をユニット設置方向に沿って走行自在で所定位置で停止する移載用走行体と、該移載用走行体に立設された昇降用支柱に沿って昇降して所定高さ位置で保持停止する昇降テーブルと、該昇降テーブルに設けられて水平方向に格納物を個別に移載可能な複数の水平移載装置とを備えて、前記複数の水平移載装置を指定の格納棚に対してそれぞれ順次対向させて格納物を入出庫するように構成してなる自動立体倉庫において、
前記格納物が、相互に着脱自在に係合する連結手段を前後面中央に、水平移載装置に係合する係合手段を前後面両側部にそれぞれ備え、
前記水平移載装置が、前記格納物の係合手段に着脱自在に係合する係止手段を有し移載方向に掛け回されて駆動されるチェーンを備えていることを特徴とする自動立体倉庫。
【請求項2】
前記チェーンが、前記水平移載装置の両側部に並行して掛け回されるとともに、
前記係止手段が、前記チェーンから水平突出するように取り付けられ前記格納物の両側方から前記係合手段に係合することを特徴とする請求項1に記載の自動立体倉庫。
【請求項3】
前記格納物の連結手段が、前面側と後面側で開放方向が上下逆となるL字断面型フックと逆L字断面型フックとで構成され、昇降により隣接する格納物と連結、解放が行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動立体倉庫。
【請求項4】
前記格納棚が、格納物を案内する左右一対の案内枠を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の自動立体倉庫。
【請求項5】
前記格納棚ユニットが、前記移載用走行体の走行路に沿って対向配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の自動立体倉庫。
【請求項6】
前記格納物の存在を少なくとも認識する格納物情報表示部が、前記格納物の外表面に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の自動立体倉庫。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2010−13237(P2010−13237A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−175403(P2008−175403)
【出願日】平成20年7月4日(2008.7.4)
【出願人】(000003355)株式会社椿本チエイン (861)
【出願人】(000108085)セコム株式会社 (596)
【Fターム(参考)】