説明

自動車の外側の視界を検出するための方法及びセンサー・アレンジメント

【課題】自動車の外側の急激に変化する視界が、同時且つ安全に、検出される方法を提供する。
【解決手段】少なくとも二つの光センサーにより、自動車の外側の視界を検出する。移動方向に放射されたヘッドライトの光反射の強度が、移動方向に向けられた第一の光センサーにより検出され、第一の評価信号を、コントロール・ユニットへ、光反射の記録された強度の関数として更に処理するために伝送する。周囲光が、第二の光センサーにより検出され、第二の評価信号が、周囲光の強度の関数としてコントロール・ユニットに伝送される。コントロール・ユニットは、両方の光センサーの評価信号を相互に関連させて、光強度閾値が、それに基づいて決定され、第一の評価信号が決定された光強度閾値を超えるかまたは下回るかに応じて、異なるコントロール信号をそれぞれ出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも二つの光センサーにより、自動車の外側の視界を検出するための方法に係る。本発明は、更にまた、少なくとも一つの光センサーにより視界を検出するための、自動車のためのセンサー・アレンジメントに係り、このセンサー・アレンジメントは、移動方向に向けられるように配置されることが可能である。
【背景技術】
【0002】
既知の方法及びセンサー・アレンジメントは、運転状態の間に、視界を、特に自動車の外側の視界を、検出するために使用され、また、必要な場合には、ヘッドライトを点灯するために使用される。その点灯が行われるのは、例えば、車両が、比較的長い暗い道路部分即ちトンネルの中に入るときであって、そこでは、支配的な光条件、従って視界が、トンネルの中を通って安全に自動車を運転するために、車両のドライバーのために十分ではない。
【0003】
例えば、上述の種類のセンサー・アレンジメントが、DE 196 30 216 C2 から知られている。このセンサー・アレンジメントは、比較的短い道路部分と比較的長い暗い道路部分との間を識別し、それにより、ヘッドライトの点灯を、自動車移動方向で検出された明るさの値の関数としてコントロールする。ヘッドライトは、このようにして、それが実際に必要なときのみに、点灯されことになる。周囲光の明るさも、更にまた、そのようなセンサー・アレンジメントの助けで検出され、そのようなセンサー・アレンジメントは、既に、現状の技術において広く使用されていて、それより、ヘッドライトが、予め定められた閾値を下回るときに、特に、夜明けの始まりに応じて、自動的に点灯されることになる。
【0004】
これに関して、既知のセンサー・アレンジメントは、少なくとも一つの周囲の光センサー及び光センサーの周りを取り囲み、その光センサーは、移動方向に向けられていて、ここで、両方のセンサーは、コントロール・ユニットに結合され、そのコントロール・ユニットは、しばしば別個に構成され、且つ、ヘッドライトの点灯または消灯のそれぞれを、光センサーにより出力された信号の関数として実行する。
【0005】
ヘッドライトのスイッチング操作は、周囲光の関数であって、そのようなセンサー・アレンジメントにより、比較的問題が無いやり方で変換されることが可能である。しかしながら、視界は、日中の間に並びに夜間の間に低下することがあり、例えば、近づいてくる霧により引き起こされることがあるが、既知のセンサー・アレンジメントにより効果的に検出されることが可能でない。変化している視界は、従って、専ら車両のドライバーにより検出され、その場合、当該ドライバーは、しばしば、自動車速度の低下などのような、対応する手立てをとるが、可能性のある危険な状況を避けるために遥かに遅過ぎることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許第 DE 196 30 216 C2 号明細書
【発明の概要】
【0007】
本発明は、かくして、自動車の外側の視界を検出するための、方法及びセンサー・アレンジメントを作り出す目的に基づいていて、このセンサー・アレンジメントにより、急激に変化する視界が、同時に容易に且つ安全に、検出されることも可能である。
【0008】
この目的のソリューションは、本発明に基づき、請求項1の特徴を有する方法により、そして、請求項4の特徴を有するセンサー・アレンジメントにより、実施される。本発明の好ましい更なる発展及び実施形態は、これらの請求項にそれぞれに従属する従属請求項に規定されている。
【0009】
準備措置が、本発明に基づく少なくとも二つの光センサーにより自動車の外側の視界を検出するための方法のために行われ、その場合において、移動方向に放射されたヘッドライトの光反射の強度が、移動方向に向けられた第一の光センサーにより検出され、この第一の光センサーは、少なくとも第一の評価信号を、少なくとも光反射の記録された強度の関数としての更なる処理のために、コントロール・ユニットに伝送し、周囲光は、第二の光センサーにより検出され、そして第二の評価信号が、周囲光の強度の関数として、前記コントロール・ユニットに伝送され、前記コントロール・ユニットは、両方の光センサーの評価信号を相互に関連させ、そして、前記コントロール・ユニットは、結果として得られた比に基づいて、光強度閾値を決定し、そして、前記コントロール・ユニットは、それぞれ、決定された光強度閾値を超えているかまたは下回っているかに応じて、異なるコントロール信号を出力する。
【0010】
視界は、局地的に生ずる周囲条件により、特に霧などにより、制限されることがあるが、好ましくも、本発明に基づく方法ステップにより検出されることが可能である。視界の可能性のある制限を信頼性高く検出することより、付加的に、好ましい評価及び可能性のある表示が確保され、それによって、車両のドライバーが、常に、変化する視界について、直ちに知らされることが可能になり、従って、車両の速度を適合させることが可能になる。ヘッドライト(移動方向に実質的に前方に放射される)の光反射の強度(前記光センサーにより検出される)は、変数であり、この光センサの受光領域は、特に、光の可視領域内にあり、上記光反射の強度は、支配的な視界の関数として、好ましいやり方で検出されることが可能である。
【0011】
典型的に、視界がより多く制限される程、人工的な光源の光反射の強度がより強くなる。評価信号は、そのとき、その強度に基づいて、コントロール・ユニットに出力され、その強度は、光センサーにより好ましくは連続的に検出され、ここで、評価信号が光強度の予め定められた閾値のレベルまたはサイズに、それぞれ、到達した場合に、前記コントロール・ユニットは、コントロール信号を出力することが、特に、光学的または音響的信号装置に対して出力することが、可能であり、上記の閾値は、例えば、前記コントロール・ユニットの中に蓄えられている。起動され、かくして点灯されたヘッドライト(特に、信号を伝送するようにコントロール・ユニットに接続されている)は、本発明に基づく方法の変換のための条件であって、それにより、前記コントロール・ユニットは、少なくとも、車両のスイッチング状態を検出しまたは照会することが可能になる。
【0012】
同時に周囲光を検出することにより、一般的に支配的な光条件が、好ましいやり方で、更に評価されることが可能になり、特に、昼と夜との間の識別が行われることが可能になる。最適な適合、例えば、可視の照射(移動方向に放射され且つまた変化する周囲光条件に応じて変化する)の反射の程度に対する、光強度の蓄えられた閾値の適合が、これにより可能になる。特に、暗闇の中での視界に対する相対的に小さい干渉は、日中の間の視界に対する干渉と比べて、光反射の強度(前記光センサーにより検出されることが可能である)の変化に対してより大きな効果を有していて、ここで、昼間の間の干渉は、比較的強く、光反射の強度に相対的に小さい検出可能な変化もたらす。
【0013】
多くの場合において、信号の大きな偏差または不正確さは、それぞれ、これにより避けられることが可能であり、ここで、上記信号は、霧の検出、またその結果もたらされる近くの視界に関する評価の検出に応じて出力される。
【0014】
評価信号の比は、二つの光センサーにより伝送されて、好ましくは連続的に計算され、それによって、光強度閾値を真の条件に最適に適合させ、それにより、コントロール信号の好ましくも正確な出力を確保することが可能になる。閾値は、かくして、現在支配的な光及び周囲条件に常に適合され、それによって、前記コントロール・ユニットは、複数のコントロール信号を、視界に応じて、好ましくは連続して出力することが可能であり、ここで、視界は、例えば、外部の条件に対して独立に、100m,80mまたは50mまで減少する。霧に加えて、降雨または雪もまた、視界に対してかなりの干渉を生じさせることが可能であり、それらもまた、本発明に基づく方法ステップの助けで、いつでも容易に検出されることが可能である。車両のドライバーの視界に対する干渉の評価に対する信頼性が、このようして、更に改善される。
【0015】
好ましくは、予め定められた光強度閾値に到達したとき、特にそれを上回ったとき及び下回ったときに、コントロール信号が、前記コントロール・ユニットにより出力され、これらのコントロール信号は、それぞれ異なっていて、あるいは、それぞれ互いから識別されることが可能である。検出された評価信号の改善された分析が、特に、閾値の超過(閾値未満の光強度の検出された値に基づく)と、閾値の下限割れ(それを上回る値に基づく)との間を識別することにより、確保される。
【0016】
視界に対する干渉、(例えば、霧により引き起こされる)が、増大したか減少したかに関する最適な評価は、そのとき、異なるコントロール信号により実施されることが可能であり、それらのコントロール信号は、この状況において出力される。現状の法律的な状況のために、これは、優位性を有していて、特に、リア・フォグ・ライト(50m未満の視界に応じて使用され)の応答に関して優位性を有していて、例えば、それぞれ、何時、リア・フォグ・ライトが点灯されなければならず、また何時、それが再び消灯されなけらばならないかについての、特別な注意が、与えられることが可能である。
【0017】
本発明の発展によれば、関係する周囲条件(自動車の内側または外側で支配的な)の事実上全ての検出が、実施されることになり、それによって、最も包括的な評価が、前記コントロール・ユニットの助けで実施されることが可能になり、また、近くの視界との干渉に関して、好ましくも正確な言明が、行われることが可能になる。この目的のために、湿度及び温度もまた、ヘッドライトの光反射の検出に加えて、適切なセンサーにより、測定される。光強度閾値の好ましくも正確な適合が、これらの更に検出された物理的な状態変数の助けで、可能になる。
【0018】
本発明の更なる発展によれば、準備措置が、コントロール信号のために行われ、このコントロール信号は、前記コントロール・ユニットにより出力されて、少なくとも一つの出力デバイスに伝送される。コントロール信号の出力に加えてまたはそれに代わって、ヘッドライトの一部がコントロールされることも可能である。光のコントロール(運転状況のの関数である)が、かくして変換され、それにより、低ピーム光が、それぞれ、周囲光の減少する明るさに応じて自動的に点灯され、あるいは、十分な周囲光に応じて消灯されるのみではなく、フォグ・ライトが、必要な場合には、そして恐らくはリア・フォグ・ライトさえも、50m未満の視界に応じて、点灯されることが可能である。50mを超える視界範囲の視界の変化に応じて、少なくともリア・フォグ・ライトが、そのとき再び消灯される。少なくともリア・フォグ・ライトの消灯が、かくして、好ましくも自動的に実施されることが可能であり、ここで、50mを超える視界に応じたその操作は、ハイウエイの法律の違反を意味している。
【0019】
少なくとも一つの光センサーにより視界を検出するための自動車のためのセンサー・アレンジメントであって、当該センサー・アレンジメントは、移動方向に向けられていて、特に、請求項1から3に基づく方法を変換するためのものであり、ここで、独立した保護がセンサー・アレンジメントに対して要求され、当該センサー・アレンジメントは、本発明に基づき、第一の光センサーにより特徴付けられ、この第一の光センサーは、ヘッドライトの光反射を検出し、且つ、信号を伝送するように、前記コントロール・ユニットに結合されることが可能であり、ここで第一の光センサーは、特に、移動方向に向けられていて、好ましくは、スイッチング可能なダイオードとして構成され、このダイオードは、少なくとも二つの異なる波長の照射を検出し、且つ、近くで利用できる光エネルギーを検出する少なくとも第二の別個の周囲光センサーが、更にまた、第一の光センサーに割り当てられている。
【0020】
本発明に基づいて構成された、そのようなセンサー・アレンジメントの使用は、特に、自動車の運転状態の間に、視界を検出するための、好ましくもシンプルな可能性を意味していて、その助けで、視界の低下または視界範囲の減少が、それぞれ、常に、信頼性高く検出されることが可能であり、そして、更なる処理のための相対的に正確な評価信号が、光反射の記録された値の関数として出力される。
【0021】
例えば、評価ユニットまたはコントロール・ユニットは、それぞれ、前記センサー・アレンジメントの一部、並びに前記センサー・アレンジメントを収容するアセンブリのコンポーネントであることが可能であって、その場合に、評価信号を測定値に変換することが可能であり、これらの測定値は、直接的に評価されることが可能である。特に、約400nmの波長領域内の、前方に放射されたヘッドライトの強度、特に、低ピーム光の強度は、可視光のためのセンサーである第一の光センサーにより検出される。第一の光センサーは、評価信号の信号伝送のために、評価またはコントロール・ユニットに、それぞれ、有線または無線やり方で、それぞれ、結合されることが可能である。
【0022】
第一の光センサーとしての、本発明に基づく適切なダイオードの使用は、このダイオードが、可視光を検出するため且つ赤外線照射を検出するために、同時に使用されることが可能であると言う優位性を有している。これに対して、準備措置が、約400nmの波長の及び約800nmの範囲内の電磁的照射を受けるために、スイッチング可能なダイオードまたはフォト・ダイオードに対して、それぞれ、行われる。これに基づき、前記センサー・アレンジメントのダイオードが、視界の検出のために、並びに、例えばトンネルなどのような、暗い道路部分を検出するための、フロント・エンド機能のために、使用される。前記センサー・アレンジメントの構造的にシンプルにされた実施形態が、光センサーの機能的な二重の使用により得られ、その理由は、二つの機能が、唯一つのセンサーで、好ましくもカバーされることが可能であるからである。
【0023】
移動方向に向けられた第一の光センサーに加えて、第二の周囲光センサーは、近くで利用できる光エネルギーを、好ましくもシンプルやり方で、検出する。移動方向に向けられることが可能である第一の光センサーとは反対に、周囲光センサーは、相対的に広い検出円錐域(detection cone)の周りを取り囲み、ここで、第二の周囲光センサーの検出円錐域の軸は、特にドライバーの視野から、移動方向にで前方に相対的に小さい傾きで、実質的に上方向に向けられる。これにより、実際に存在する光の比の典型的に広い領域が、第二の周囲光センサーにより検出されると言うことが確保される。好ましくは、前記周囲光センサーは、円錐域形状の検出領域の周りを取り囲み、この検出領域は、互いに反対側に配置された表面ラインの間で、鈍角の開口角度を有している。
【0024】
少なくとも一つの湿度センサー及び少なくとも一つの温度センサーが、更にまた、前記センサー・アレンジメントの光センサーに割り当てられる。これにより、更なる周囲条件または影響が、それぞれ、本発明に基づいて構成されたセンサー・アレンジメントにより、好ましくも検出されることが可能である。生じているまたは変化している周囲条件は、それぞれ、前記センサーによりコントロール・ユニットに出力され、特に、温度及び空気中の湿度の量のモニタリングにより、本質的に分析されることが可能であり、それによって、常に信頼性の高い評価が、評価またはコントロール・ユニットにより、それぞれ実施されることが可能である。
【0025】
独立した保護が、視界を検出するための少なくとも一つのセンサー・アレンジメントを有し、且つ自動車のヘッドライトをコントロールするための少なくとも一つのコントロール・ユニットを有する自動車のためにも請求され、ここで、前記センサー・アレンジメントは、請求項4または5の内の一つに基づく本発明の特徴を有し、且つ、出力信号のための少なくとも一つの信号装置が、ヘッドライトの光反射の予め定められた閾値に達したときに、コントロール・ユニットに結合される。本発明に基づくセンサー・アレンジメントは、コントロール・ユニットとの組み合わせで、動作し、このコントロール・ユニットは、自動車に設けられ、例えば、好ましくは、請求項1から3の内の一つに基づく方法に基づいて、車両での光コントロールを同時に実行する。
【0026】
コントロール・ユニットに結合された信号装置は、それにより、光学的および/または音響的な信号装置であることが可能であって、光強度閾値に到達したときに、この装置により、支配的な視界の好ましい表示が確保され、この閾値は、特に連続的な反復的なやり方で、評価信号により決定され、この評価信号は、光センサーにより出力され、この光センサーは、移動方向に向けられている。同様に、補助的なヘッドランプのまたはリア・フォグ・ライトの直接の点灯または消灯を、前記コントロール・ユニットによる信号装置のコントロールの代わりに、検出された視界の関数として、それぞれ、行うこともまた可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は、閉鎖されたハウジングを有するセンサー・アレンジメントを斜視図で示している。
【図2】図2は、図1の中のセンサー・アレンジメントを上面図で示していて、このセンサー・アレンジメントは、露出されたプリント回路基板を有する、カバーの無い開放されたハウジングを有している。
【図3】図3は、図1及び図2の中のセンサー・アレンジメントのプリント回路基板を斜視図で示していて、このセンサー・アレンジメントは、プリント回路基板の上に配置されたセンサーを有している。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の可能性のある典型的な実施形態が図面に示され、それらから、更に、本発明の特徴が明らかになる。
【0029】
センサー・アレンジメント2のハウジング(図2)は、参照符号1により示されている。このハウジング1は、収容部3及びカバー4の周りを取り囲み、それらは、取り外されることが可能であるように、互いに接続されている。カバー4は、実質的に円形の形態で構成され、構成された円の中心領域の中で、開口5の周りを取り囲んでいる。収容部3は、第一の円形の収容領域3’、及び第二の細長い接続領域3’’の周りを取り囲んでいる。
【0030】
収容部3及びカバー4を接続するために、三つのロック接続6,6’,6’’に対して、及び二つのプラグ接続7,7’に対して、準備措置が行われる。収容部3は、ロック接続6,6’,6’’の三つのロック要素の周りを取り囲み、ロック接続6,6’の前記ロック要素の内の二つは、接続領域3’’の第一の端部で、細長い接続領域3’’の上に配置され、この接続領域は、収容領域3’に対してセットされ、また、ロック接続6’’の第三のロック要素は、細長い接続領域3’’に対して反対側に位置するサイドで、円形の収容領域3’の上に配置されている。それに加えて、二つのプラグ接続7,7’の収容施設が、円形の収容領域3’の外周に配置されている。カバー4は、ロック用突起及びプラグ要素の周りを取り囲んでいて、それらは、ロック要素及び収容施設に対応している。
【0031】
収容部3の細長い接続領域3’’の自由第二の端部は、更にまた、データ伝送のため及びセンサー・アレンジメント2の固定のための、プラグ・コネクター8の周りを取り囲んでいる。
【0032】
ハウジング1の内側で、プリント回路基板9が、収容部3の収容領域3’の上に配置され、このプリント回路基板は、収容部3の細長い接続領域3’’で、接続部分9’につながっている。接続部分9’の部分領域は、カバー4とプラグ・コネクター8との間で、ハウジング1を超えて突出している。プリント回路基板9を、収容部3上の位置に保持するために、収容部3が、ピンの周りを取り囲み、これらのピンは、プリント回路基板9の中のリセスに対応している。
【0033】
センサー・アレンジメント2を有するプリント回路基板9のデザインが、図2及び図3に示されている。プリント回路基板9は、円形の形態で構成され、直径の周りを取り囲み、この直径は、収容部3の円形の収容領域3’の内径と比べて僅かに小さい。
【0034】
その中心領域の周りで、円形のプリント回路基板9が、全部で七つの表面の周りを取り囲んでいて、これらの表面は、プリント回路基板9に対して角度を付けてセットされ、且つ、中心領域に対してほぼ同一の距離でその周りを取り囲んでいる。光学的要素が、これらの表面の上に配置されている。
【0035】
プリント回路基板9のセット表面の上の、七つの光学的要素の内の四つは、赤外線照射を受ける受入れダイオード10,10’,10’’,10’’’であって、ここで、プリント回路基板の中心領域の周りのダイオードは、互いに対してオフセットされるように、特に、90度の角度を付けてオフセットされるように配置されている。中心領域の中で、プリント回路基板9は、降雨センサーの周りを取り囲み、この降雨センサーに対して、受入れダイオード10,10’,10’’,10’’’及び放射ユニット12が、機能的なやり方で割り当てられている。
【0036】
放射ユニット12は、赤外線照射を放射し、その赤外線照射は、例えば、風防ガラスの上で反射され、そして、水による風防ガラスの濡れの関数として変化し、その後、受入れダイオード10,10’,10’’,10’’’から受けることになる。太陽光センサー11,11’は、それにより、太陽光放射の方向が検出されることを可能にするものであって、それぞれ、プリント回路基板9の二つの残りの対向するセット表面の上に配置されている。
【0037】
その検出領域内の明るさを検出する周囲光センサー13が、更にまた、放射ユニット12と収容部3の接続領域3’’との間で、プリント回路基板9の上に配置されている。フロント・エンド光センサー14は、セット表面の上に配置されていて、このセット表面は、放射ユニット12及び周囲光センサー13と一直線上に配置されている。一方では、このフロント・エンド光センサー14は、スイッチング可能なフォト・ダイオードとして構成され、且つ、このようにして、少なくとも二つの異なるスペクトル範囲内の照射を検出するものであって、センサー・アレンジメント2に対して予め定められた距離内の明るさを検出することが可能であり、またもう一方では、反射光信号を検出することが可能である。センサーの検出円錐域の開口角度は、特に、カバー4の中の開口5の寸法により、及び開口5に対するそれぞれの光センサー13,14の位置または配置により、それぞれ、予め定められる。
【0038】
接続部分9’には、それぞれ90°ずつ、数回角度が付けられていて、カバー4とプラグ・コネクター8との間に突出する、この接続部分は、プリント回路基板9の部分領域を構成し、この部分領域は、図1の中に、接触表面15を有する開口を通して見ることが可能である。接続部分9’の二つの表面15’,15’’は、接触表面15に対して及びプリント回路基板9に対して直角に配置されていて、接触表面15に対してセットされ、それにより、表面15’が接触表面15をプリント回路基板9に接続する。接続部分9’の実施形態は、特に図3の中で明確になり、そこで、二つの表面15’,15’’は、収容部3の細長い接続領域3’’の内壁に対して平行に配置されている。
【0039】
室内温度または空気温度をそれぞれ検出するための温度センサー16、及び結合された湿度及び温度センサー17は、表面温度並びに室内または空気湿度をそれぞれ検出するために、接続部分9’の表面の内側の上に配置されている。結合された温度及び湿度センサー17は、それにより、接触表面15の上に配置され、この接触表面は、ハウジング1から突出し、これに対して、温度センサー16は、接続部分9’の表面15’の上に配置され、この表面は、室内温度または空気温度をそれぞれ検出するために、プリント回路基板9に対して直角に構成されている。
【0040】
センサー・アレンジメント2のこの実施形態は、車両の風防ガラスの内側の上に配置されるものであって、そこで、カバー4を有するサイドは、車両の風防ガラスに面し、収容部3の細長い接続領域3’’は、移動方向に向けられている。フロント・エンド光センサー14の検出領域は、このようにして、検出円錐域の周りを取り囲み、この検出円錐域は、車両の移動方向に実質的に向けられ、これに対して、周囲光センサー13は、検出円錐域を有する検出領域の周りを取り囲み、この検出円錐域は、実質的に上方向に向けられている。例えば、ヘッドライトのコントロールは、車両のそれぞれの運転状況に適合されるものであって、データにより変換されることが可能であり、それらのデータは、周囲光センサー13及びフロント・エンド光センサー14により決定される。霧、雪などのような、視界に影響を与える周囲条件の検出もまた可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも二つの光センサーにより、自動車の外側の視界を検出するための方法であって、
移動方向に放射されたヘッドライトの光反射の強度が、移動方向に向けられた第一の光センサー(14)により検出され、
第一の光センサー(14)は、少なくとも第一の評価信号を、コントロール・ユニットへ、少なくとも光反射の記録された強度の関数として更に処理するために伝送し、
周囲光が、第二の光センサー(13)により検出され、
第二の評価信号が、周囲光の強度の関数としてコントロール・ユニットに伝送され、
前記コントロール・ユニットは、両方の光センサー(13,14)の評価信号を相互に関連させ、光強度閾値が、それに基づいて決定され、
前記コントロール・ユニットは、第一の評価信号が決定された光強度閾値を超えるかまたは下回るかに応じて、異なるコントロール信号をそれぞれ出力すること、
を特徴する方法。
【請求項2】
下記特徴を有する請求項1に記載の方法、
前記ヘッドライトの光反射の検出に加えて、湿度及び温度が同時に測定される。
【請求項3】
下記特徴を有する請求項1または2に記載の方法、
前記出力コントロール信号は、少なくとも一つの出力デバイスに伝送される。
【請求項4】
少なくとも第一の光センサーにより視界を検出するための自動車のためのセンサー・アレンジメントであって、
第一の光センサーは、移動方向に向けられるように配置されることが可能である、
センサー・アレンジメントにおいて、
第一の光センサー(14)は、移動方向に放射されたヘッドライトの光反射の強度が検出されることが可能であるように構成され、第一の光センサー(14)は、信号を伝送するように、コントロール・ユニットに結合されることが可能であること、
第一の光センサー(14)は、スイッチング可能なダイオードであって、このダイオードは、少なくとも二つの異なる波長の照射を検出すること、
少なくとも第二の光センサー(13)を有し、この第二の光センサーは周囲光を検出すること、
を特徴とするセンサー・アレンジメント。
【請求項5】
下記特徴を有する請求項4に記載のセンサー・アレンジメント、
少なくとも一つの湿度センサー(17)及び少なくとも一つの温度センサー(16)が、前記光センサー(13,14)に更に割り当てられている。
【請求項6】
視界を検出するための少なくとも一つのセンサー・アレンジメントを有し、且つ、自動車のヘッドライトをコントロールするための少なくとも一つのコントロール・ユニットを有する自動車において、
前記センサー・アレンジメントは、請求項4または5に記載のセンサー・アレンジメントであること、及び、
前記ヘッドライトの光反射の予め定められた閾値が到達されたとき、出力信号のための少なくとも一つの信号装置が、前記コントロール・ユニットに結合されこと、
を特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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