説明

自動車の表示装置

【課題】機能性を拡張した自動車の新規の表示装置を提供する。
【解決手段】本発明は、ナビゲーション装置の制御のもとに、現在の車両位置に対応する地図を表示モードで表示することができる自動車の表示装置10に関し、自動車が運転されるレーストラック11を別の表示モードで表示装置に表示することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求項1および6のそれぞれの前段による自動車の表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
実際上、現在の車両位置に対応する地図、およびこの地図上の自動車の位置をナビゲーション装置の制御のもとに表示できる自動車の表示装置はすでに公知である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これを原点として、本発明は、機能性を拡張した自動車の新規の表示装置を提供するという課題に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、請求項1による表示装置を用いた本発明の第1の態様によって解決される。請求項1による表示装置によれば、本発明による表示装置は、自動車が運転されるレーストラックを別の表示モードで表示する。この本発明の第1の態様によれば、自動車がレーストラック上で運転されるときに、それぞれのレーストラックを表示装置の特定の表示モードで表示することが初めて可能になる。この表示モードは、それを用いてラップタイムおよび/またはラップセクションタイムを収集することができる計時部によって作動されるのが好ましく、その場合に、レーストラックに加えて、ラップタイムおよび/またはラップセクションタイムも表示装置に表示できるのが好ましい。
【0005】
本発明の第2の態様によれば、この課題は、請求項6による表示装置によって解決される。請求項6による表示装置によれば、本発明による表示装置は、複数のカメラ画像から作成される自動車の周囲の疑似空間画像または透視画像を別の表示モードで表示する。この本発明の第2の態様によれば、車両の中、または上に設置された複数のカメラからの画像で作成または構成された周囲の疑似空間画像を特定の表示モードで表示装置に表示することが可能である。この画像は、自動車の前方の周囲画像か、または自動車の後方の周囲画像のいずれかとすることができる。
【0006】
本発明の好ましい発展形態は、従属請求項および下記の説明に見ることができる。本発明の例示的な実施形態が、それに限定されることなく、図面を参照してさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1の状態にある、本発明による自動車の表示装置、及び計時部の概略図である。
【図2】第2の状態にある、本発明による自動車の表示装置の概略図である。
【図3】第3の状態にある、本発明による自動車の表示装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の本発明は、自動車の表示装置に関する。
【0009】
以下の本発明は、自動車の表示装置に関する。そのような表示装置上で、ナビゲーション装置の制御のもとに、現在の車両位置に対応する地図を表示モードで表示することができ、自動車の位置もこの地図上に同様に表示することができる。次いで、経路がナビゲーション装置に呼び出されると、経路を地図上に表示することもできる。
【0010】
そのような表示装置の機能性を高めるために、本発明の第1の態様によれば、自動車が運転されるレーストラックを別の表示モードで表示装置に表示できるようにする。
【0011】
この場合に、レーストラック上の自動車の現在の位置も、ナビゲーション装置の制御のもとに表示されるのが好ましい。レーストラックは、疑似空間的または透視図的に表示されるのが好ましい。
【0012】
例えば、図1は、自動車の表示装置10の表示画面を示しており、自動車が運転されるレーストラック11が、表示装置10によって疑似空間的にまたは透視図的にそのような表示モードで表示され、自動車12の位置がレーストラック11上に同様に表示されている。
【0013】
レーストラック上で運転される自動車のラップタイム、および/またはラップセクションタイムを収集するように機能する計時部13を運転者側で作動させることによって、表示装置10がレーストラック11を表示する別の表示モードとなるのが好ましい。
【0014】
そのような計時部13は、スポーツクロノとも呼ばれ、本発明の1つの有益な発展形態によれば、レーストラック11を表示するのに表示装置10が使用される表示装置10の表示モードにおいて、計時部13のデータ、例えば、図1によるラップセクションタイムも、表示装置10上で、定められた表示領域14に表示される。
【0015】
計時部13は、複合計器である表示装置15の構成要素であるのが好ましい。ここで図1によると、複合計器である表示装置15は、燃料タンクの充填レベルと、電気エネルギ貯蔵装置の充電状態とを表示するのにも使用されている。ステアリングホイール側のオペレータ制御要素を運転者側で操作することによって、計時部13と、表示装置10がレーストラック11を表示する表示モードの作動が実行されるのが好ましい。
【0016】
本発明の第2の態様によれば、本発明による表示装置10は、自動車の周囲の疑似空間画像を別の表示モードで表示することができ、その画像は、複数のカメラ画像から作成または構成される。したがって、図2は、自動車の前方の周囲16の画像を表示した表示装置10を示している。図3は、自動車の後方の周囲17の画像を表示した表示装置10を示している。
【0017】
本発明の第2の態様に従って表示装置10に表示される疑似空間画像または透視画像、具体的には、周囲16または周囲17の疑似空間画像または透視画像は、表示装置10にあてがわれた制御装置(図示せず)を用いて作成され、この制御装置は、少なくとも2台のカメラの画像から周囲の疑似空間画像または透視画像を作成する。
【0018】
制御装置は、周囲の疑似空間画像または透視画像を作成するのに、3台のカメラの画像を使用するのが好ましい。当然、これらのカメラは、自動車の中、または自動車の上の異なる位置に設置される。
【0019】
したがって、第1のカメラを自動車のナンバープレートの位置の近くに設置し、別のカメラを自動車のバックミラーの位置の近くに設置することが可能である。
【0020】
本発明による2つの態様は、表示装置10上で互いに組み合わせて使用することもでき、その場合に、前記表示装置を使用して、レーストラックを表示するのに第1の表示モードで地図を表示し、第2の表示モードで計時部のデータを表示し、第3の表示モードで自動車の周囲の画像を表示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナビゲーション装置の制御のもとに、現在の車両位置に対応する地図を表示モードで表示することができる自動車の表示装置であって、前記自動車が運転されるレーストラックを別の表示モードで表示することができることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記自動車が運転される前記レーストラックを疑似空間的または透視図的に表示できることを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記ナビゲーション装置の制御のもとに、前記レーストラック上の前記自動車の現在位置を表示することを特徴とする、請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
計時部が運転者側で作動されたときに、前記自動車が運転される前記レーストラックを表示することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記計時部の制御のもとに、前記レーストラックに加えて、ラップタイムおよび/またはラップセクションタイムを、定められた表示領域に表示することを特徴とする、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
ナビゲーション装置の制御のもとに、現在の車両位置に対応する地図を表示モードで表示することができる自動車の表示装置であって、複数のカメラ画像から作成された周囲の疑似空間画像または透視画像を別の表示モードで表示することができることを特徴とする表示装置。
【請求項7】
前記自動車の前記周囲の疑似空間画像または透視画像を表示し、その画像は、前記表示装置にあてがわれた制御装置によって、前記自動車の前記周囲を取り込んだ少なくとも2台のカメラの画像から作成されることを特徴とする、請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記自動車の前記周囲の疑似空間画像または透視画像を表示し、その画像は、前記表示装置を制御する前記制御装置によって、前記自動車の前記周囲を取り込んだ3台のカメラの画像から作成されることを特徴とする、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記自動車の前方の前記周囲の疑似空間画像または透視画像か、あるいは前記自動車の後方の前記周囲の疑似空間画像または透視画像を表示することを特徴とする、請求項6〜8のいずれか一項に記載の表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2013−520661(P2013−520661A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−554221(P2012−554221)
【出願日】平成22年12月18日(2010.12.18)
【国際出願番号】PCT/EP2010/007776
【国際公開番号】WO2011/103906
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(510238096)ドクター エンジニール ハー ツェー エフ ポルシェ アクチエンゲゼルシャフト (63)
【氏名又は名称原語表記】Dr. Ing. h.c. F. Porsche Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Porscheplatz 1, D−70435 Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】