説明

自動車テレビ販売システム

【課題】従来自動車を選び購入の検討を行うためには、店舗に利用者が店舗に赴き、実際に自動車をみて購入の検討を行っていた。このため、利用者は遠隔地にある店舗にわざわざ訪問するか、利用者の近辺の店舗を利用する必要があった。
【解決手段】本件発明は、自動車などを販売する際に、店舗から利用者が使用するパソコンなどの端末装置に、インターネットを介して自動車の中継映像を配信する自動車テレビ販売システムである。また、利用者は映像を撮影するカメラを操作し、利用者が好きな角度や倍率で自動車を閲覧することが可能で、さらに、店舗の店員と電話などを通じて指示や質問をすることが可能にした。これにより、遠隔地であっても実際に店舗を訪れたのと同様のサービスを受けることが可能となった。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件発明は、自動車などを販売する際に、店舗から利用者が使用するパソコンなどの端末装置に、インターネットを介して自動車の中継映像を配信する自動車テレビ販売システムである。また、利用者は映像を撮影するカメラを操作し、利用者が好きな角度や倍率で自動車を閲覧することが可能で、さらに、店舗の店員と電話などを通じて指示や質問をすることが可能に構成されている。
【背景技術】
【0002】
従来、高額な商品を購入する際に、利用者は販売店に赴き、実際の商品を実際の目で確かめて購入の決定を行っている。特に中古自動車などは、ボディの傷や、エンジンの具合、サスペンションやタイヤの具合などを直接販売店で確認して、購入の決断を行ってきている。仮に、インターネットなどを介した、オークションにて中古車を購入した場合、小さな傷など、気がつかない場合が多く、リスクが大きい。
【0003】
新車を購入する場合、販売店にて利用者が、自動車製造メーカのCADデータなどを利用して、画像や映像として新車を確認するシステムが、特許文献1に示されている。
【特許文献1】特開2007−058292
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、新車を購入する場合には、自動車製造メーカからの情報を元に、購入を希望する自動車を確認することが可能であるが、中古車の場合、元の所有者が自動車をどのように利用したかや、メンテナンスの具合、走行距離、ボディの傷、内装の汚れなど、個々の中古車によって様々な違いがある。このため、利用者が購入を希望する自動車を細かく確認したい場合には、その販売店に赴き直に確認する必要がある。また、遠隔地に購入を希望する中古車があった場合、実車を確認するのは極めて困難である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、本件発明は、上記問題に鑑み、次の自動車テレビ販売システムを提供する。すなわち、第一の発明としては、操作信号によって操作可能な動画用カメラと、動画用カメラからの映像情報を出力する映像出力部と、前記映像情報と関連付けされるとともに、これら映像情報とが端末にストリーム受信されている場合にはブラウザによりウエッブページ内にてこれらを視聴可能なように構成されたウエッブページ構成情報を出力するウエッブページ構成情報出力部と、からなるサーバ装置と、前記映像情報をストリーム受信するストリーム受信部と、ウエッブページ構成情報を受信するウエッブページ受信部と、受信した映像情報を含むウエッブページをディスプレイに表示する表示部と、ディスプレイに表示されているウエッブページ中の入力欄を介して受付けられるパスワード情報を前記サーバ装置に対して送信するパスワード送信部と、を有する端末装置と、からなる自動車テレビ販売システムを提供する。
【0006】
第二の発明としては、第一の発明にかかり、前記サーバ装置のウエッブページ構成情報出力部が出力し、端末装置のウエッブページ受信部が受信するウエッブページ構成情報には、表示部にてディスプレイに特定の電話回線、インスタントメッセージングシステム、チャットシステムのいずれか一の識別情報が表示させるための情報と、パスワードを受付けるための前記入力欄であるパスワード受付欄を表示するための情報と、が記載され、端末装置は、動画用カメラ操作信号を利用者から受付ける操作信号受付部と、受付けた動画用カメラ操作信号をサーバ装置に対して出力する操作信号出力部と、を有し、サーバ装置は、端末装置から出力される前記入力欄であるパスワード受付欄に入力されたパスワードが所定の条件を満たすか判断する判断部と、前記判断部での判断結果が所定の条件を満たすとの判断結果である場合には、端末装置の操作信号出力部から出力された動画用カメラ操作信号を受信し、その信号を動画用カメラに出力する操作信号受信部と、を有する自動車テレビ販売システムを提供する。
【0007】
第三の発明としては、動画用カメラと、サーバ装置と、端末装置とからなる自動車テレビ販売システムの動作方法であって、サーバ装置の動作方法は、動画用カメラからの映像情報を出力する映像出力ステップと、映像情報と関連付けされるとともに、これら映像情報とが端末にストリーム受信されている場合にはブラウザによりウエッブページ内にてこれらを視聴可能なように構成されたウエッブページ構成情報を出力するウエッブページ構成情報出力ステップと、からなり、端末装置の動作方法は、映像情報をストリーム受信するストリーム受信ステップと、ウエッブページ構成情報を受信するウエッブページ受信ステップと、受信した映像情報を含むウエッブページをディスプレイに表示する表示ステップと、ディスプレイに表示されているウエッブページ中の入力欄を介して受付けられるパスワード情報を前記サーバ装置に対して送信するパスワード送信ステップと、からなる自動車テレビ販売システムの動作方法を提供する。
【0008】
第四の発明としては、第三の発明にかかり、前記サーバ装置のウエッブページ構成情報出力部が出力し、端末装置のウエッブページ受信部が受信するウエッブページ構成情報には、表示部にてディスプレイに特定の電話回線、インスタントメッセージングシステム、チャットシステムのいずれか一の識別情報が表示させるための情報と、パスワードを受付けるための前記入力欄であるパスワード受付欄を表示するための情報と、が記載され、端末装置の動作方法は、動画用カメラ操作信号を利用者から受付ける操作信号受付ステップと、受付けた動画用カメラ操作信号をサーバ装置に対して出力する操作信号出力ステップと、を有し、サーバ装置の動作方法は、端末装置から出力される前記入力欄であるパスワード受付欄に入力されたパスワードが所定の条件を満たすか判断する判断ステップと、前記判断ステップでの判断結果が所定の条件を満たすとの判断結果である場合には、端末装置の操作信号出力部から出力された動画用カメラ操作信号を受信し、その信号を動画用カメラに出力する操作信号受信ステップと、を有する自動車テレビ販売システムの動作方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本件発明により、中古自動車を購入する際に、販売店に赴いて実車を確認することなく、実際に販売店に赴いたのと同様に、車を確認することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本件発明の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、本件発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
【0011】
実施形態1は、主に請求項1、請求項3などに関する。
【0012】
実施形態2は、主に請求項2、請求項4などに関する。
<実施形態1>
<実施形態1 概要>
【0013】
本実施形態の自動車テレビ販売システムの概念図を図1に示した。本実施形態の自動車テレビ販売システム(0101)は、自動車を販売する店舗(0102)に動画用カメラ(0104)を設置し、サーバ装置(0105)を介して、リアルタイムの映像を、ウエッブページ構成情報とともに配信する。そして、自動車の購入を希望する利用者は、自宅のパソコンなどの端末装置(0106)からインターネット(0107)を介して、サーバ装置から配信されるリアルタイムの映像を視聴する。パスワードを付与されている場合には、パスワードを入力し、動画カメラのコントロールなどを行うことが可能となっている。
<実施形態1 構成>
【0014】
本実施形態の自動車テレビ販売システムは、操作信号によって操作可能な動画用カメラと、動画用カメラからの映像情報を出力する映像出力部と、ウエッブページ構成情報を出力するウエッブページ構成情報出力部と、からなるサーバ装置と、前記映像情報をストリーム受信するストリーム受信部と、ウエッブページ構成情報を受信するウエッブページ受信部と、受信した映像情報を含むウエッブページをディスプレイに表示する表示部と、パスワード情報を前記サーバ装置に対して送信するパスワード送信部と、を有する端末装置と、からなる。
【0015】
図2に、本実施形態の構成を説明するためのブロック図を示した。
【0016】
「動画用カメラ」(0202)は、販売を行う自動車のボディの状況、エンジンの具合、車内の状態などが分かる位置に設置される。また、動画用カメラは、操作信号によって操作可能となっている。操作信号により動画用カメラは、カメラの角度を上下左右に動かされたり、ズーム動作などを行うことが可能である。動画用カメラは、複数設置しても良いし、一組だけ設置されていても良い。例えば、図3の(a)に示したように、一台の自動車に対して、前後左右複数の動画用カメラを設置しても良いし、(b)のように、複数の自動車が駐車された場所に、一台の動画用カメラを設置して、操作信号によりズームや動画用カメラの角度を操作することで、希望する一台の自動車を拡大して見るように構成しても良い。
【0017】
「サーバ装置」(0203)は、映像出力部(0204)とウエッブページ構成情報出力部(0205)を有する。サーバ装置は、動画用カメラが撮影した映像情報を、インターネットなどのネットワーク(0206)へ出力する。またサーバ装置は、利用者が閲覧するHTMLなどのウエッブページ構成情報を保持している。
【0018】
「映像出力部」(0204)は、動画用カメラからの映像情報をインターネットなどのネットワークへ出力する。インターネットなどのネットワークに出力された映像情報は、端末装置(0207)から閲覧可能となる。また、映像出力部にはIPアドレスなどの識別情報が与えられている。なお、映像出力部から出力される映像情報には、映像のみであってもよいが、音声マイクを通じて得られる音声情報を含んでいてもよい。本明細書を通じて、以下全て同様である。
【0019】
「ウエッブページ構成情報出力部」(0205)は、サーバ装置などに保存されているHTMLなどのウエッブページを構成する情報をインターネットなどのネットワークへ出力する。ウエッブページ構成情報は、映像情報と関連付けされるとともに、これら映像情報が端末にストリーム受信されている場合にはブラウザによりウエッブページ内にてこれらを視聴可能なような構成となっている。例えば、図4に示したHTMLのように、HTML中に映像情報を識別するIPアドレス(映像出力部に与えられた識別情報など)や、アプレット(ブラウザで実行するアプリケーション)が保管されているアドレス(URL)、利用者が閲覧するウエッブページの内容が記載されている。例えば、図4では、タイトルが「ライブカメラ」というページに、ライブカメラの映像がストリーミング再生されている。このとき、このウエッブページ構成情報には、アプレットプログラムが保存されているサーバ装置のディレクトリや、アプレットプログラムのファイル名、アプレットプログラムのアーカイブ名、アプレットプログラムがアクセスするサーバのアドレス、動画用カメラのコントロールの可否などが記載されている。
【0020】
「端末装置」(0207)は、ストリーム受信部(0209)と、ウエッブページ受信部(0208)と、表示部(0210)と、パスワード送信部(0212)とを有する。端末装置は、自動車の購入を希望する利用者が、サーバ装置から出力される映像情報やウエッブページ構成情報を閲覧するための端末装置であり、一般的に普及しているインターネットに接続可能で、HTMLを閲覧可能なブラウザを備えたパソコンなどである。
【0021】
「ストリーム受信部」(0209)は、サーバ装置の映像情報出力部から出力された映像情報をインターネットなどのネットワークを介してストリーム受信する。ストリーム受信とは、ストリーミング配信において、端末装置がサーバ装置から配信される映像情報を、受信しながら再生を行う動作である。
【0022】
「ウエッブページ受信部」(0208)は、サーバ装置のウエッブページ構成情報出力部から出力されたウエッブページ構成情報をインターネットなどのネットワークを介して受信する。次に、ウエッブページ受信部が受信し、HTMLなどで記載されたウエッブページ構成情報に基づき、映像出力部から映像情報をストリーミング受信する。ここで、HTMLで記載されているウエッブページ構成情報には、ストリーム受信部で受信した映像情報などは含まれていない。そこで、ウエッブページ受信部では、例えば、図5に示したように、ウエッブページ構成情報(0501)と、ストリーミング受信部が受信した映像情報(0502)を合わせ(0503)、表示部へ送信する。
【0023】
「表示部」(0210)は、ウエッブページ受信部が受信したウエッブページ構成情報と、ウエッブページ構成情報に基づきストリーミング受信した映像情報を、ディスプレイに表示させる。これにより、利用者は端末装置のディスプレイ上にブラウザなどで映像情報及びウエッブページ構成情報を閲覧することが可能となる。
【0024】
「パスワード送信部」(0212)は、ディスプレイに表示されているウエッブページ中の入力欄を介して受付けられるパスワード情報をサーバ装置に対して送信する。パスワード情報は、例えば利用者が動画用カメラのコントロールを行うことを許可する際に用いたり、映像情報の表示、再生を許可したりする際に用いる。たとえば、サーバ装置から送信される映像情報を、複数の利用者が複数の端末装置から閲覧した場合、複数の利用者が同時に動画用カメラをコントロールする可能性がある。この場合、利用者それぞれが見たい角度や大きさなどが異なると思われ、それぞれの利用者に不利益な状態となる。そこで、デフォルト状態で動画用カメラの操作を不可能としておき、予め特定の利用者に動画用カメラをコントロールするためのパスワードを与え、ディスプレイ上に表示されているウエッブページ中にパスワードの入力欄を設け、正しいパスワードが入力されると、動画用カメラが操作可能となるように構成することも可能である。この場合、その他の利用者は、パスワードを与えられた特定の利用者が動画用カメラをコントロールした映像情報を閲覧することとなる。
【0025】
尚、本実施形態の自動車テレビ販売システムは、サーバ装置を、図2のように構成しても良いが、図6のように、ウエッブページ構成情報出力部(0601)を有するサーバ装置(0602)と、動画用カメラ(0604)が接続され、映像出力部(0605)を有するサーバ装置(0606)の2台のサーバ装置によって構成しても良い。この場合、動画用カメラから映像出力部を有するサーバ装置に映像信号が送信され、映像出力部からネットワーク(0607)へ映像情報がストリーミング配信される。ウエッブページ構成情報出力部を有するサーバ装置では、映像出力部を有するサーバ装置とは別に、端末装置からのアクセスに応じて、ウエッブページ構成情報を出力する。端末装置(0608)では、ウエッブページ受信部(0609)で受信したウエッブページ構成情報に基づき、映像信号をストリーム受信部(0610)が受信し、表示部(0611)がこれらの情報をディスプレイ(0612)に表示している。パスワード送信部(0615)はウエッブページ構成情報出力部を有するサーバ装置にパスワードを送信する。
<実施形態1 ハードウエア構成>
【0026】
図7に本実施形態のハードウエア構成図を示した。本実施形態の自動車テレビ販売システムは、CPU(0701)、HDD(0702)、RAM(0703)、I/O(0704)などからなるサーバ装置(0705)と、サーバ装置に接続された動画用カメラ(0706)と、CPU(0708)、HDD(0709)、RAM(0710)、I/O(0711)などからなる端末装置と、端末装置に接続されたディスプレイ(0712)などからなり、サーバ装置および端末装置は、インターネットなどのネットワーク(0714)によって接続されている。
【0027】
映像情報は、映像インターフェイスを介してサーバ装置に送られる。サーバ装置にて、映像情報は、一時的にRAMにバッファリングされてから、ネットワークインターフェイスを介してネットワークへ送られる。ここで、サーバ装置に入力された映像情報を、保存したり、大量にバッファリングする場合には、映像情報は、RAMの他にHDDなどの大容量記憶装置に保存される。動画用カメラからサーバ装置に入力される信号がアナログ形式である場合には、CPUは、HDDに保存されている、エンコードソフトを起動し、RAM上に展開し、RAM上で映像情報をデジタル形式にエンコードを行う。エンコードが完了した映像情報は、ネットワークインターフェイスを介してネットワークへ送られる。
【0028】
利用者が、端末装置を操作しブラウザソフトを起動すると、端末装置のCPUはHDDに保存されているブラウザソフトを起動し、RAM上に展開するように命令する。ブラウザは、ネットワークインターフェイスを介して、サーバ装置にアクセスすると、サーバ装置のCPUは、サーバ装置のHDDに保存されているウエッブページ構成情報を、ネットワークインターフェイスを介して端末装置へ送信する。端末装置では、端末装置のネットワークインターフェイスを介して、ウエッブページ構成情報が入力され、端末装置のCPUはブラウザに対してウエッブページ構成情報をRAM上に展開し、ウエッブページ構成情報に含まれるHTMLに従ってアプレットプログラムを実行する。アプレットプログラムが実行されると、アプレットプログラムは、サーバ装置がストリーミング配信している映像情報をストリーミング受信する。ストリーミング受信された映像情報は、一時的にRAM上に保持される。CPUはブラウザソフトを介して、ウエッブページ構成情報とストリーミング受信した映像情報をウエッブページとして、映像インターフェイスを通じてディスプレイ上に表示させる。表示されたウエッブページにパスワードの入力欄がある場合には、CPUは入力されたパスワードをネットワークインターフェイスを介して、サーバ装置に送信する。
<実施形態1 処理の流れ>
【0029】
図8に本実施形態の処理の流れを説明するためのフローチャートを示した。本実施形態の自動車テレビ販売システムは、まず利用者が端末装置を使って店舗のウエッブページにアクセスする(S0801)と、サーバ装置からウエッブページ構成情報が出力(S0802)され、端末装置がウエッブページ構成情報を受信(S0803)する。端末装置は、ブラウザソフトがウエッブページ構成情報を展開し、ウエッブページ構成情報に基づき、映像情報を配信するサーバにアクセス(S0804)し、サーバ装置は映像情報をストリーミング配信(S0805)する。端末装置は映像情報をストリーミング受信(S0806)し、ブラウザソフトにてウエッブページ構成情報と映像情報を表示する。
<実施形態2>
<実施形態2 概要>
【0030】
本実施形態の自動車テレビ販売システムは、ウエッブページ上に特定の電話番号などの識別情報を表示し、また、利用者からのパスワードにより、動画用カメラの操作が可能となる点に特徴を有する。本実施形態の自動車テレビ販売システムの概念図を図9に示した。本実施形態の自動車テレビ販売システム(0901)は、実施形態1に示した、動画のストリーミング配信に加え、ウエッブページ上からパスワードをサーバ装置に送信することで、利用者(0902)が端末装置(0903)を操作し、動画用カメラ(0904)のコントロールすることが可能となっている。また、この際に、ウエッブページ構成情報に電話番号などの電話回線の識別情報(0905)を記載することで、サーバ装置(0906)を管理する店舗(0907)の担当者(0908)と電話回線(0909)を通じて通話することが可能となる。これにより、利用者は、動画用カメラを操作することで、商品である自動車を様々な角度から視聴することが可能で、さらに、店舗の担当者と通話を行うことで、さらに詳しい情報得ることが可能となる。また、動画用カメラから映りにくい、動画カメラの反対面や、自動車の車内、エンジンルームなどは、商品である自動車を動かしたり、ドアを開けたり、カメラを動かすなどの指示を利用者が店舗の担当者との通話を通じて出すことで、閲覧可能となる。これにより、利用者は、店舗に赴くことなく、商品を隅々まで確認することが可能となる。
<実施形態2 構成>
【0031】
本実施形態の自動車テレビ販売システムは、実施形態1にさらにウエッブページ構成情報に電話回線の識別情報を表示させるための情報と、端末装置に操作信号受付部と、操作信号出力部と、サーバ装置には、判断部と操作信号受信部とを有する。図10に本実施形態の自動車テレビ販売システム(1001)の機能ブロック図を示した。
【0032】
「ウエッブページ構成情報」は、映像情報と関連付けされるとともに、これら映像情報とが端末にストリーム受信されている場合にはブラウザによりウエッブページ内にてこれらを視聴可能に構成され、さらに、店舗の担当者とリアルタイムに会話を行うための電話番号などの電話回線の識別情報を表示させる情報が含まれている。ここでは、店舗の担当者との会話は電話回線による通話を想定しているが、チャットシステムやインスタントメッセージシステムなど、ほぼリアルタイムでやりとりが可能なシステムを代用してもよい。このとき、チャットシステムやインスタントメッセージングシステム上でやりとりされる情報は、利用者と店舗担当者以外から閲覧が出来ないことが望ましい。また、ウエッブページ構成情報には、パスワードを受け付けるための、パスワード受付欄を表示するための情報が含まれている。パスワード受付欄は、ブラウザにより表示されたウエッブページ上に表示してもよいし、所定のボタンなどをクリックすることで、パスワード受付欄を表示させるための独立したウエッブページを表示させてもよい。
【0033】
「操作信号受付部」(1002)は、動画用カメラ操作信号を利用者から受付ける。動画用カメラ操作信号は、利用者がブラウザ上で実行されているアプレットプログラムをキーボードやマウスを操作することによって入力される。動画用カメラ操作信号には、動画用カメラ(1018)の撮影角度を上下左右に動かす信号や、ズームイン、ズームアウトさせる信号、複数の動画用カメラが設置されている場合には、動画用カメラを切り替える信号、動画用カメラを移動させる信号などが含まれている。操作信号受付部は、これらの動画用カメラ操作信号を、操作信号出力部へ送る。
【0034】
「操作信号出力部」(1003)は、受付けた動画用カメラ操作信号をサーバ装置に対して出力する。受け付けられた動画用カメラ操作信号は、操作信号出力部より、インターネットなどのネットワークを介して、サーバ装置(1004)の操作信号受信部に出力される。
【0035】
「判断部」(1005)は、端末装置(1019)から出力されるパスワード受付欄に入力されたパスワードが所定の条件を満たすか判断する。端末装置から出力されたパスワードが所定の条件を満たす場合には、判断部は、操作信号受信部(1006)に対して、端末装置の操作信号出力部から出力された動画用カメラ操作信号を受信するように指示する。逆に、端末装置から出力されたパスワードが所定の条件を満たさなかった場合には、判断部は、操作信号受信部に対して、端末装置の操作信号出力部から出力された動画用カメラ操作信号を受信しないように指示する。判断部は、端末装置の操作信号出力部が出力するパスワードが所定の条件を満たすか否か判断する。このとき、判断部は所定の条件が示されたデータベースなどを照会し、パスワードが条件を満たすか否かを判断する。
【0036】
「操作信号受信部」(1006)は、判断部での判断結果が所定の条件を満たすとの判断結果である場合には、端末装置の操作信号出力部から出力された操作信号を受信し、その信号を動画用カメラに出力する。操作信号受信部が操作信号出力部から出力された操作信号を受信した場合、利用者は端末装置を操作することで、動画用カメラを操作することが可能となる。判断部での判断結果が所定の条件を満たさなかった場合には、操作信号受信部は、動画用カメラ操作信号を受信せず、利用者は端末装置から動画用カメラを操作することはできない。
【0037】
利用者(1017)が入力したパスワードが所定の条件を満たしている場合には、動画用カメラの操作が許可されるが、そのとき、ウエッブページは、新たに動画用カメラを操作するためのページを開いてもよい。
【0038】
尚、本実施形態の動画用カメラ(1018)、映像出力部(1008)、ウエッブページ構成情報出力部(1009)、ストリーム受信部(1010)、ウエッブページ受信部(1011)、表示部(1013)、パスワード送信部(1014)、ディスプレイ(1015)については、実施形態1とほぼ同様であるため、詳細な説明は省略する。
<実施形態2 ハードウエア構成>
【0039】
本実施形態の自動車テレビ販売システムは、CPU、HDD、RAM、I/Oなどからなるサーバ装置と、端末装置に接続された動画用カメラと、CPU、HDD、RAM、I/Oなどからなる端末装置と、端末装置に接続されたディスプレイなどからなり、サーバ装置および端末装置は、インターネットなどのネットワークによって接続されている。本実施形態のハードウエア構成は実施形態1とほぼ同様であるため図面は省略する。
【0040】
映像情報は、映像インターフェイスを介してサーバ装置に送られる。サーバ装置にて、映像情報は、一時的にRAMにバッファリングされてから、ネットワークインターフェイスを介してネットワークへ送られる。ここで、サーバ装置に入力された映像情報を、保存したり、大量にバッファリングする場合には、映像情報は、RAMの他にHDDなどの大容量記憶装置に保存される。動画用カメラからサーバ装置に入力される信号がアナログ形式である場合には、CPUは、HDDに保存されている、エンコードソフトを起動し、RAM上に展開し、RAM上で映像情報をデジタル形式にエンコードを行う。エンコードが完了した映像情報は、ネットワークインターフェイスを介してネットワークへ送られる。
【0041】
利用者が、端末装置を操作しブラウザソフトを起動すると、端末装置のCPUはHDDに保存されているブラウザソフトを起動し、RAM上に展開するように命令する。ブラウザは、ネットワークインターフェイスを介して、サーバ装置にアクセスすると、サーバ装置のCPUは、サーバ装置のHDDに保存されているウエッブページ構成情報を、ネットワークインターフェイスを介して端末装置へ送信する。端末装置では、端末装置のネットワークインターフェイスを介して、ウエッブページ構成情報が入力され、端末装置のCPUはブラウザに対してウエッブページ構成情報をRAM上に展開し、ウエッブページ構成情報に含まれるHTMLに従ってアプレットプログラムを実行する。アプレットプログラムが実行されると、アプレットプログラムは、サーバ装置がストリーミング配信している映像情報をストリーミング受信する。ストリーミング受信された映像情報は、一時的にRAM上に保持される。CPUはブラウザソフトを介して、ウエッブページ構成情報と、ストリーミグ受信した映像情報と、ウエッブページ構成情報に含まれるパスワード受付欄および電話回線識別情報をウエッブページとして、映像インターフェイスを通じてディスプレイ上に表示させる。
【0042】
利用者の操作により、パスワード受付欄にパスワードが入力されると、CPUはネットワークインターフェイスを介してパスワードをサーバ装置へ送信する。サーバ装置のCPUは、パスワードが所定の条件を満たすか否かを、HDDに保存されたデータベースを参照しながら判断する。判断結果が所定の条件を満たしている場合には、CPUは、動画用カメラの操作信号の受信を許可する。端末装置のCPUは、利用者により入力された動画用カメラの操作信号を、ネットワークインターフェイスを介してサーバ装置に出力し、サーバ装置のCPUは、端末装置から送信された操作信号の指示に従って動画用カメラの操作を行う。
【0043】
また、パスワードは、利用者が変わる毎に変更されることが好ましい。例えば、利用者が変わると、動画用カメラをコントロールするためのウエッブページのURLが変更され、アクセスするためのパスワードが変更されたりするとよい。また、電話回線などの通話により入手しているパスワードを、自動的に利用者のメールアドレスに送信するなどしてもよい。例えば、動画用カメラをコントロールするための予約用のウエッブページを設置し、利用者が予約の際、メールアドレスなどを記入し、サーバ装置が自動的に、利用者に対して動画用カメラをコントロールするためのパスワードが記載されたメールを送信する。このとき、利用者へ送信されるメールに記載されたパスワードは、利用者が予約した時間帯のみ有効とするとよい。
<実施形態2 処理の流れ>
【0044】
本実施形態の自動車テレビ販売システムの処理の流れの一例を図11に示した。本実施形態の自動車テレビ販売システムは、まず利用者が端末装置を使って店舗のウエッブページにアクセスする(S1101)と、サーバ装置からウエッブページ構成情報が出力され、端末装置がウエッブページ構成情報を受信(S1102)する。端末装置のブラウザソフトがウエッブページ構成情報を展開し、ウエッブページ構成情報に基づき、映像情報を配信するサーバにアクセスし、端末装置はサーバ装置から映像情報をストリーミング受信(S1103)し、ブラウザソフトにてウエッブページ構成情報と映像情報を表示する。利用者は、端末装置が受信したウエッブページ構成情報に含まれる、電話回線の識別情報を元に、店舗の担当者にダイアルし、通話を介して、動画用カメラを操作するためのパスワードを入手する。そして利用者は入手したパスワードをパスワード受付欄に入力し、ブラウザはパスワードを受け付ける(S1105)。サーバ装置は受け付けられたパスワードが特定の条件を満たしているか判断し(S1106)、条件を満たしている場合には、動画用カメラの操作が許可(S1107)され、動画用カメラの操作が可能となる。パスワードが特定の条件を満たしていない場合には、再度、店舗の担当者からパスワードを入手する。
<<具体例>>
【0045】
図12に本件発明のウエッブページ構成情報の一例を示した。図12に示したウエッブページ構成情報は、HTML形式で記載され、その中には、電話回線の識別情報(1201)や、ストリーミング配信された映像を表示するアプレットプログラムに関する情報(1202)、パスワードを入力するフォームであるパスワード受付欄(1203)などが記載されている。このHTML形式で記載されたウエッブページ構成情報をブラウザソフトにて表示させると、図13のようになる。ブラウザソフトにて表示されたウエッブページは、電話回線の識別情報(1301)やストリーミング受信された映像情報(1302)、パスワード受付欄(1303)が表示されている。
【0046】
利用者は、ブラウザソフトにて表示されたウエッブページに記載されている電話番号にダイアルし、店舗の担当者と通話を介して動画用カメラを操作するためのパスワードを入手する。入手したパスワードを、パスワード受付欄に入力し動画用カメラをコントロールする。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】実施形態1の概念図
【図2】実施形態1の機能ブロック図
【図3】実施形態1のカメラの配置方法を説明するための一例
【図4】実施形態1のウエッブページ構成情報の一例
【図5】実施形態1のウエッブページ受信部を説明するための概念図
【図6】実施形態1の機能ブロックの一例を説明するための図
【図7】実施形態1のハードウエア構成図
【図8】実施形態1の処理の流れを説明するための図
【図9】実施形態2の概念図
【図10】実施形態2の機能ブロック図
【図11】実施形態2の処理の流れを説明するための図
【図12】本件発明のウエッブページ構成情報の具体例
【図13】本件発明のウエッブページの表示例
【符号の説明】
【0048】
1001 自動車テレビ販売システム
1002 操作信号受付部
1003 操作信号出力部
1004 サーバ装置
1005 判断部
1006 操作信号受信部
1008 映像出力部
1009 ウエッブページ構成情報出力部
1010 ストリーム受信部
1011 ウエッブページ受信部
1013 表示部
1014 パスワード送信部
1015 ディスプレイ
1017 利用者
1018 動画用カメラ
1019 端末装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作信号によって操作可能な動画用カメラと、
動画用カメラからの映像情報を出力する映像出力部と、
前記映像情報と関連付けされるとともに、これら映像情報とが端末にストリーム受信されている場合にはブラウザによりウエッブページ内にてこれらを視聴可能なように構成されたウエッブページ構成情報を出力するウエッブページ構成情報出力部と、からなるサーバ装置と、
前記映像情報をストリーム受信するストリーム受信部と、
ウエッブページ構成情報を受信するウエッブページ受信部と、
受信した映像情報を含むウエッブページをディスプレイに表示する表示部と、
ディスプレイに表示されているウエッブページ中の入力欄を介して受付けられるパスワード情報を前記サーバ装置に対して送信するパスワード送信部と、
を有する端末装置と、
からなる自動車テレビ販売システム。
【請求項2】
前記サーバ装置のウエッブページ構成情報出力部が出力し、端末装置のウエッブページ受信部が受信するウエッブページ構成情報には、表示部にてディスプレイに特定の電話回線、インスタントメッセージングシステム、チャットシステムのいずれか一の識別情報を表示させるための情報と、
パスワードを受付けるための前記入力欄であるパスワード受付欄を表示するための情報と、が記載され、
端末装置は、
動画用カメラ操作信号を利用者から受付ける操作信号受付部と、
受付けた動画用カメラ操作信号をサーバ装置に対して出力する操作信号出力部と、を有し、
サーバ装置は、
端末装置から出力される前記入力欄であるパスワード受付欄に入力されたパスワードが所定の条件を満たすか判断する判断部と、
前記判断部での判断結果が所定の条件を満たすとの判断結果である場合には、端末装置の操作信号出力部から出力された動画用カメラ操作信号を受信し、その信号を動画用カメラに出力する操作信号受信部と、
を有する請求項1に記載の自動車テレビ販売システム。
【請求項3】
動画用カメラと、サーバ装置と、端末装置とからなる自動車テレビ販売システムの動作方法であって、
サーバ装置の動作方法は、動画用カメラからの映像情報を出力する映像出力ステップと、
前記映像情報と関連付けされるとともに、これら映像情報が端末にストリーム受信されている場合にはブラウザによりウエッブページ内にてこれらを視聴可能なように構成されたウエッブページ構成情報を出力するウエッブページ構成情報出力ステップと、からなり、
端末装置の動作方法は、前記映像情報をストリーム受信するストリーム受信ステップと、
ウエッブページ構成情報を受信するウエッブページ受信ステップと、
受信した映像情報を含むウエッブページをディスプレイに表示する表示ステップと、
ディスプレイに表示されているウエッブページ中の入力欄を介して受付けられるパスワード情報を前記サーバ装置に対して送信するパスワード送信ステップと、
からなる自動車テレビ販売システムの動作方法。
【請求項4】
前記サーバ装置のウエッブページ構成情報出力部が出力し、端末装置のウエッブページ受信部が受信するウエッブページ構成情報には、表示部にてディスプレイに特定の電話回線、インスタントメッセージングシステム、チャットシステムのいずれか一の識別情報を表示させるための情報と、
パスワードを受付けるための前記入力欄であるパスワード受付欄を表示するための情報と、が記載され、
端末装置の動作方法は、
動画用カメラ操作信号を利用者から受付ける操作信号受付ステップと、
受付けた動画用カメラ操作信号をサーバ装置に対して出力する操作信号出力ステップと、を有し、
サーバ装置の動作方法は、
端末装置から出力される前記入力欄であるパスワード受付欄に入力されたパスワードが所定の条件を満たすか判断する判断ステップと、
前記判断ステップでの判断結果が所定の条件を満たすとの判断結果である場合には、端末装置の操作信号出力部から出力された動画用カメラ操作信号を受信し、その信号を動画用カメラに出力する操作信号受信ステップと、
を有する請求項3に記載の自動車テレビ販売システムの動作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−276665(P2008−276665A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−122104(P2007−122104)
【出願日】平成19年5月7日(2007.5.7)
【出願人】(594114260)
【出願人】(594032229)株式会社ファムック (1)
【Fターム(参考)】