説明

自動車ヘッドライト用のプロジェクションモジュール

【課題】プロジェクションモジュールをできるだけコンパクトで小型にする。
【解決手段】自動車ヘッドライト用のプロジェクションモジュール(100)は、電磁放射を発するための少なくとも1つの半導体放射源(101)と、発せられた放射を反射するためのリフレクタ(103)と、反射された放射の少なくとも一部を遮蔽するためのシェード構造(104)と、反射されてシェード構造(104)の脇を通過した放射を所望の放射分布の生成のためにプロジェクションモジュール(100)から車両の前方へ投影するための投影レンズ(105)とを含み、少なくとも1つの放射源(101)をシェード構造(104)の裏面もしくはその近傍に配置し、少なくとも1つの放射源(101)の主放射方向(111)をプロジェクションモジュール(100)からの放射射出方向(109)と反対向きに半空間へ向ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車ヘッドライト用のプロジェクションモジュールに関するものである。このモジュールは、電磁放射を発するための少なくとも1つの半導体放射源と、発せられた放射を反射するためのリフレクタと、反射された放射の少なくとも一部を遮蔽するためのシェード構造と、反射されてシェード構造の脇を通過した放射を所望の放射分布の生成のためにプロジェクションモジュールから車両の前方へ投影するための投影レンズとを含んでいる。
【背景技術】
【0002】
1つまたは複数のLED(発光ダイオード)を放射源として備えているこのような種類のプロジェクションモジュールは、さまざまな実施形態のものが従来技術から知られている。LEDから出される放射の波長に応じて、可視光、または不可視の紫外(UV)放射もしくは赤外(IR)放射を発するためにプロジェクションモジュールを利用することができる。不可視放射は、たとえば暗視装置(たとえばメルセデスベンツやBMWの車両用の”Night Vision”)の一環として、自動車の前方の車道を照明する役目を果たす。不可視放射で照らされた領域は、UV感度またはIR感度のあるカメラによって撮影し、たとえばダッシュボードにあるスクリーンで、あるいはウィンドシールドの内面への投影によって、自動車の運転者に呈示することができる。
【0003】
従来技術から知られているLEDプロジェクションモジュールでは、LEDとシェード構造は互いに場所的に切り離されて位置決めされている。このようなLEDとシェード構造の間の間隔によって、および投影レンズに対するシェード構造の間隔によって、プロジェクションシステムの最小の設計長さが必然的に規定される。
【0004】
しかしながら将来のプロジェクションモジュールは、自動車ヘッドライトの複雑さが増しつつあることや、ヘッドライトに組み込まれなくてはならない追加のライト機能(たとえば市街地ライト、街道ライト、アウトバーンライト、悪天候ライトなど)があることから、および新たなデザインという側面から、できるだけコンパクトかつ小型に構成されていなくてはならない。さらに、自動車ヘッドライト用のLED光モジュールでは、複数のLEDないしLEDアレイならびにさまざまな種類のシステム(投影と反射)を、1つの照明モジュールに統合することが可能である。しかしそのためには、できるだけコンパクトで小型の照明モジュールが前提条件となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来技術を前提とする本発明の課題は、冒頭に述べた種類の自動車ヘッドライト用のプロジェクションモジュールを、できるだけコンパクトで小型になるように構成して改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決するために、冒頭に述べた種類の自動車ヘッドライト用のプロジェクションモジュールを前提としたうえで、放射源がシェード構造の裏面もしくはその近傍に配置されており、放射源の主放射方向はプロジェクションモジュールからの放射射出方向と反対向きに半空間へ向けられていることが提案される。
【0007】
少なくとも1つのLEDをシェード構造の裏面またはその付近に配置することで、LEDとシェード構造の間の間隔が最低限にまで縮小される。それにより、プロジェクションモジュールの設計スペース長を明らかに低減することができるので、本発明によるプロジェクションモジュールを含んでいる自動車ヘッドライトの取付の奥行きを削減することができ、もしくは、ヘッドライトハウジングの中で利用できる設計スペースを別の用途のために、たとえば電子式の制御回路および/または調節回路や別の照明モジュールのために、活用することができる。
【0008】
LEDプロジェクションモジュールは、リフレクタによって反射される放射の一部を遮蔽するためのシェード構造を備えている。それによりこのモジュールは、明暗境界をもつ光分布、たとえばロービームの光分布、フォグライトの光分布を生成するのに適しており、あるいは、たとえば市街地ライト、街道ライト、アウトバーンライト、悪天候ライトなどを含むアダプティブな光分布を生成するのに適している。シェード構造は可動に構成されていてよく、特に、光学軸に対して横向きに延びる水平方向の軸を中心として傾動可能に構成されていてよく、それによりシェード構造を光路から外に出るように、および光路の中に入るように動かすことができる。それによってハイビームと、明暗境界をもつ光分布との間でプロジェクションモジュールを切り換えることができる。アダプティブな光分布を生成するためにシェード構造は複数のシェード部材を有することができ、これらのシェード部材は互いに相対的に可動に構成されており、特に、光学軸と平行に延びる水平方向の軸を中心として旋回可能に構成されている。光分布の明暗境界の形状は、上側のシェード部材の光学的に有効な上側エッジによって規定される。
【0009】
本発明によるとLEDは、光路に配置されたシェード構造の延長平面に実質的に相当する平面に配置されている。さらにLEDは後方を向いており、すなわち走行方向で見て後側を向いており、ないしは放射射出方向と反対を向いている。シェード構造の延長平面は傾斜して延びているのが好ましく、ないしは、光学軸に対して実質的に横向きに延びる水平方向の軸を中心として傾いているのが好ましく、それにより、延長平面に配置されたLEDの主放射方向は光学軸と平行に延びるのではなく、光学軸に対して相対的に上方に向かって傾いて延びることになる。
【0010】
少なくとも1つの放射源は冷却体と熱工学的に結合されている。冷却体に伝達される放射源の熱は、空気冷却および/または液体冷却によって冷却体から運び出すことができる。冷却体がシェード構造の一体的な構成要素であることによって、本発明によるプロジェクションモジュールのサイズをいっそう縮小することができる。その代替または追加として、冷却体は、投影レンズをリフレクタに取り付けるレンズ保持部の一体的な構成要素であってもよい。リフレクタと、シェード構造と、投影レンズとを、定義された関係で互いに相対的に保持するプロジェクションモジュールの保持フレームに取って代わるように、冷却体が構成されていると格別に好ましい。本発明によると、光源は取付部および冷却体とともに、シェード構造ないしシェード構造の延長平面と、投影レンズとの間のスペースに格納されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。
【0012】
図5には、一例として自動車ヘッドライトで使用するための従来技術から知られるプロジェクションモジュールが、その全体に符号1を付して示されている。
【0013】
このプロジェクションモジュールは、従来技術では従来型の白熱電球、ガス放電ランプ、あるいは1つまたは複数の半導体光源、いわゆるLED(発光ダイオード)として構成されていてよい少なくとも1つの光源2を含んでいる。光源2は電磁放射を発し、その波長は可視光の波長領域内にあり、または、不可視の紫外(UV)放射または赤外(IR)放射の波長領域内にある(該当する波長領域は、UV放射については約320〜380nm、可視光については380nm〜700nm、IR放射については約700〜1600nm)。
【0014】
図5にはさまざまな光路が一例として示されている。光源2から発せられた光はリフレクタ3で反射される。リフレクタ3は、楕円面状ないし近似的に楕円面状に構成されているのが好ましい。光源2はリフレクタ3の第1の焦点に、またはその近傍に配置されている。リフレクタ3の第2の焦点には、シェード構造4の上端が位置決めされている。シェード構造4は、シェード構造4の光学的に有効な上端を変えるために互いに相対的に可動な複数のシェード部材を有することができる。シェード構造4の光学的に有効な上端は、モジュール1の投影レンズ5により、自動車の手前の車道へ明暗境界として投影される。シェード構造4を第2の焦点から外れるように光学軸とほぼ平行に変位させることで、車道上での明暗境界の結像を不鮮明にすることができる。シェード構造4の光学的に有効な上端の位置および/または形状を変えることで、光分布の明暗境界の位置ないし形状を変えることができる。
【0015】
図6には、同じく従来技術から知られているLEDプロジェクションモジュールが、その全体に符号10を付して示されている。図5に示す従来式のプロジェクションモジュール1とは異なり、LEDプロジェクションモジュール10では、光源12は、1つまたは複数のLEDアレイとしてまとめられていてもよい、1つまたは複数のLEDとして構成されている。LED12は冷却体11と熱工学的に結合されており、それにより、LED12の作動中に発生する熱を冷却体11を通じて排出し、周囲に放出することができる。リフレクタ13は、冷却体11に取り付けられた、いわゆるハーフシェルリフレクタとして構成されている。リフレクタ13の形態は楕円面状であり、またはこれとは異なる自由曲面であってよい。図6にも、一例としていくつかの光路が図示されている。公知のLEDプロジェクションモジュール10の場合にも、LED12は電磁放射を発し、好ましくは可視光線または不可視の赤外線を発する。これがリフレクタ13で反射される。反射された光線の一部をシェード構造14が遮蔽し、反射されてシェード構造14の脇を通過した光線は、投影レンズ15によって自動車の手前に投影される。
【0016】
公知のプロジェクションモジュール1,10では、最小の設計長さは、光源2,12とシェード構造4,14の間の間隔によって規定され、ならびに、投影レンズ5,15に対するシェード構造4,14の間隔によって規定される。光源2,12とシェード構造4,14の間の間隔は、公知のプロジェクションモジュール1,10では比較的広くなっている。そのために、公知のプロジェクションモジュール1,10の設計長さも比較的大きい。
【0017】
それに対して本発明では、図1から図3にその全体に符号100を付して示されている、格別にコンパクトで小型のLEDプロジェクションモジュールが提案される。図1から図3は、本発明によるプロジェクションモジュール100の1つの好ましい実施形態を示している。当然ながら、これに代わる実施形態も考えられる。
【0018】
図1には、本発明によるプロジェクションモジュール100の分解図が示されている。このプロジェクションモジュールは、支持部材102に組み付けられて電気接触している1つまたは複数のLED101を含んでいる。LED101は、1つまたは複数のLEDアレイとしてまとめられていてよい。さらにプロジェクションモジュール100は、リフレクタ103と、図示した実施形態では光学的に有効な上端を備えるただ1つのシェード部材だけを有するシェード構造104を含んでいる。当然ながらシェード構造104は、光分布の明暗境界の位置および/または形状を変えるために好ましくは光学軸と平行に延びる実質的に水平方向の軸を中心として互いに相対的に旋回可能な複数のシェード部材を有することもできる。プロジェクションモジュール100のレンズ105は、レンズ保持部106に保持される。LED101によって作動中に生成される熱を排出するための冷却体には、符号107が付されている。レンズ保持部106と冷却体107は、1つの一体化されたユニットとしてまとめられている。
【0019】
図2には、図1に示す本発明によるLEDプロジェクションモジュール100が、組み立てられた状態で示されている。支持部材102(図1参照)はLED101とともに、冷却体107の傾斜した裏面にある凹部108(図3も参照)に取り付けられており、それにより、LED101は事実上、冷却体107の傾斜した裏面と同一平面上に位置するようになっており、また、LED101と冷却体107とは、LED101によって作動中に生成される熱が冷却体107を介して放出されるように、結合(熱工学的に結合)するようになっている。LED101の上には、同じく冷却体107の傾斜した裏面にシェード構造104が取り付けられる。それによってシェード構造104も事実上、冷却体107の傾斜した裏面と同一平面上に位置決めされている。このようにLED101とシェード構造104は、事実上、同一の平面に位置決めされている。LED101がシェード構造104の裏側に、もしくは裏側の近傍に配置されている様子を明らかに見ることができる。LED101の主ビーム方向(図3の矢印111参照)は、プロジェクションモジュール100からの放射射出方向109と反対向き(反対側に向かう向き)に半空間(レンズ105の光軸を通る水平面を境界として分割された一方の空間)へ向けられている。リフレクタ103も冷却体107の傾斜した裏面に取り付けられている。レンズ105は、冷却体107の一体的な構成要素であってよいレンズ保持部106に取り付けられている。このように冷却体107は、熱排出機能に加えて、LED101、リフレクタ103、シェード構造104、および投影レンズ105を所定の相互関係に保ち、そのようにして簡単に取り扱い可能なユニットとして統合する、プロジェクションモジュール100のための保持フレームの機能も担っている。全体として本発明によるプロジェクションモジュール100は、図2を見るとただちに明らかなように、格別にコンパクトかつ小型に構成されている。
【0020】
図3に示す本発明のLEDプロジェクションモジュール100の断面図を参照しながら、モジュールの組み立てられた状態について再度説明する。この図に格別に良く見られるように、LED101とシェード構造104は、紙面に入り込むように(図3において示された相対的な位置関係において、図3の紙面に垂直な方向に)延び、冷却体107の傾斜した裏面に対して実質的に平行に延びる、符号110が付された平面に位置している。すなわちLED101は、シェード構造104の裏側もしくはその近傍に位置決めされている。さらに図3に良く見られるように、LED101の主ビーム方向111は、光射出方向109と反対向きに後側の半空間へ向けられている。このことは、リフレクタ光学系を相応に設計すれば、従来のプロジェクションモジュール1,10に比べて、プロジェクションモジュール100の明らかに低減された設計長さを可能にする。LED101が取付部102および冷却体107とともに、実質的に、シェード構造104ないし平面110と投影レンズ105との間に格納されているからである。
【0021】
図3に見られるように、かつ図4aから図4cを見るとさらに明らかなように、リフレクタ103は、紙面に入り込むように延びるほぼ水平方向の平面112によって、上側の部分リフレクタ103aと下側の部分リフレクタ103bとに分割されている。図示した実施形態では、上側および下側の部分リフレクタ103a,103bの間の分割線が見えており、符号113が付されている。部分リフレクタ103a,103bは、自由曲面リフレクタとして構成されているのが好ましい。このことは、所定の照明強度最大値と照明強度最小値を備える所定の光分布をプロジェクションモジュールが生成するように、離散した各点で反射面が算出されていることを意味している。そして、離散的に算出されるそれぞれの点の間では反射面が補間される。このようにして構成された自由曲面リフレクタ103は、光学的に作用する追加の部材(たとえばヘッドライトのカバーガラスにおけるプリズムやレンズ)なしで、所望の光分布を生成することができる。
【0022】
簡素化をするために、上側のリフレクタ半体103aを近似的に放物面と見なし、下側のリフレクタ半体103bを楕円面と見なすこともできる。このとき下側のリフレクタ半体103bの楕円面部分は、一方の焦点がLED101もしくはその近傍に位置し、他方の焦点がシェード構造104の平面110もしくはその近傍に位置するように構成される。それにより、結果として生じる光分布で、高い照明強度最大値を生起することができる。上側のリフレクタ半体103aの放物面部分は、放物面の焦点がLED101もしくはその近傍に位置するように構成されるのが好ましい。それにより、前方照明と側方散乱のために重要な基本照明を有する光分布を生起することができる。このように構成されたプロジェクションモジュール100の結果として生じる光路が、一例として図4aに示されている。この図では、上側および下側の部分リフレクタ103a,103bの間の比較的大きい段差114を明らかに見ることができる。
【0023】
図4bと図4cは、リフレクタ部分103aおよび103bの焦点位置が変更された、若干改変された光路を示している。このような変更も同じく、法律の要求事項を満たす良好な光分布につながる。図4bに示す実施形態では、図4aよりも段差114が小さく構成されており、また、図4cに示す実施形態では、図4aおよび図4bに示す実施形態に比べて段差114がいっそう明瞭に小さくなっている。
【0024】
図4cに示す実施形態では、投影レンズ105は互いに明らかに分離された領域でビームを通過させる。このとき上側のリフレクタ部分103aは下側のレンズ半体105bを利用し、下側のリフレクタ部分103bは上側のレンズ半体105aを利用する。この場合、光分布の構成に関していっそうの自由度を得るために、レンズ105のビームを通過させる分離された領域105a,105bを互いに分割し、個々のレンズセグメント105a,105bを互いに別々に最適化するのが好適である。投影レンズ105の区分もしくはセグメント化によって、特別なデザインという側面も考慮に入れることができる。当然ながら、2つを超えるセグメント105a,105bにレンズ105を区分することも考えられる。
【0025】
図4dには、本発明によるプロジェクションモジュール100のさらに別の実施形態が示されている。これまでに説明したコンポーネントに加えて、光源101の近傍かつ下側に追加リフレクタ115が配置されており、この追加リフレクタによってモジュール100の光束の効率が改善される。リフレクタ115の役割は、下方に向かって放出される光を、全体の光分布への寄与として利用することができるように、主リフレクタ103aおよび103bへ反射することである。この追加リフレクタ115がなければ、特定の角度以下で光源101から放出される光を利用することができなくなる。そのような光は、急峻すぎる入射角のせいでシェード104に当たるか、またはレンズ105の上側を通り過ぎるかのいずれかになるからである。
【0026】
上記実施の形態では次の内容を採用することができる。
まず、上側の部分リフレクタ103aは、プロジェクションモジュール100によって生成される放射分布を変えるために、下側の部分リフレクタ103bに対して相対的に可動に構成するようにしてもよい。なお、上側の部分リフレクタ103aと下側の部分リフレクタ103bとが両方とも移動可能に構成してもよく、また、下側の部分リフレクタ103bは少なくとも1つのLED101に対して固定的な関係で配置されているようにしてもよい。
【0027】
上記の可動構成各々において、モータ及びギアの機構により、上側の部分リフレクタ103aはプロジェクションモジュール100の光学軸に対して横向きに延びる水平方向の旋回軸を中心として下側の部分リフレクタ103bに対して相対的に旋回可能に構成してもよく、また、アクチュエータにより、上側の部分リフレクタ103aは実質的に水平方向の平面112で下側の部分リフレクタ103bに対して相対的にスライド可能に構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態によるプロジェクションモジュールを示す分解図である。
【図2】図1の本発明の実施形態によるプロジェクションモジュールを示す組み立てられた図である。
【図3】図1の本発明の実施形態によるプロジェクションモジュールを示す縦断面の図面である。
【図4a】本発明によるプロジェクションモジュールのリフレクタの考えられる実施形態のさまざまな例を、対応する光路とともに示す図である。
【図4b】本発明によるプロジェクションモジュールのリフレクタの考えられる実施形態のさまざまな例を、対応する光路とともに示す図である。
【図4c】本発明によるプロジェクションモジュールのリフレクタの考えられる実施形態のさまざまな例を、対応する光路とともに示す図である。
【図4d】本発明によるプロジェクションモジュールのリフレクタの考えられる実施形態のさまざまな例を、対応する光路とともに示す図である。
【図5】従来技術から知られているプロジェクションモジュールである。
【図6】従来技術から知られているLEDプロジェクションモジュールである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車ヘッドライト用のプロジェクションモジュール(100)であって、前記モジュール(100)は、
電磁放射を発するための少なくとも1つの半導体放射源(101)と、
発せられた放射を反射するためのリフレクタ(103)と、
反射された放射の少なくとも一部を遮蔽するためのシェード構造(104)と、
反射されて前記シェード構造(104)の脇を通過した放射を所望の放射分布の生成のために前記プロジェクションモジュール(100)から車両の前方へ投影するための投影レンズ(105)と、
を含み、
少なくとも1つの前記放射源(101)は、前記シェード構造(104)の裏面もしくはその近傍に配置されており、
少なくとも1つの前記放射源(101)の主放射方向(111)は、前記プロジェクションモジュール(100)からの放射射出方向(109)と反対向きに半空間へ向けられている
ことを特徴とするプロジェクションモジュール。
【請求項2】
前記放射は可視光の波長領域にある波長を有していることを特徴とする、請求項1に記載のプロジェクションモジュール。
【請求項3】
前記放射は不可視の赤外放射の波長領域にある波長を有していることを特徴とする、請求項1に記載のプロジェクションモジュール。
【請求項4】
前記リフレクタは実質的に水平方向の平面(112)で上側の部分リフレクタ(103a)と下側の部分リフレクタ(103b)に区分されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載のプロジェクションモジュール。
【請求項5】
前記上側の部分リフレクタ(103a)は前記下側の部分リフレクタ(103b)に対して前記プロジェクションモジュール(100)の前記放射射出方向(109)で見て前方に向かってオフセットされた状態で配置されていることを特徴とする、請求項4に記載のプロジェクションモジュール。
【請求項6】
前記リフレクタ(103)全体または少なくとも前記部分リフレクタ(103a,103b)のうちの一方は自由曲面リフレクタとして構成されていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載のプロジェクションモジュール。
【請求項7】
前記上側の部分リフレクタ(103a)は放物面として構成されており、前記下側の部分リフレクタ(103b)は楕円面として構成されていることを特徴とする、請求項4または5に記載のプロジェクションモジュール。
【請求項8】
前記上側の部分リフレクタ(103a)と前記下側の部分リフレクタ(103b)は、前記上側の部分リフレクタ(103a)の焦点と前記下側の部分リフレクタ(103b)の第1の焦点とが少なくとも1つの前記放射源(101)の領域に位置するとともに、前記下側の部分リフレクタ(103b)の第2の焦点が前記シェード平面(104)に位置するように位置決めされていることを特徴とする、請求項7に記載のプロジェクションモジュール。
【請求項9】
前記上側の部分リフレクタ(103a)は前記プロジェクションモジュール(100)によって生成される放射分布を変えるために前記下側の部分リフレクタ(103b)に対して相対的に可動に構成されていることを特徴とする、請求項4または5に記載のプロジェクションモジュール。
【請求項10】
前記下側の部分リフレクタ(103b)は少なくとも1つの前記放射源(101)に対して固定的な関係で配置されていることを特徴とする、請求項9に記載のプロジェクションモジュール。
【請求項11】
前記上側の部分リフレクタ(103a)は前記プロジェクションモジュール(100)の光学軸に対して横向きに延びる水平方向の旋回軸を中心として前記下側の部分リフレクタ(103b)に対して相対的に旋回可能に構成されていることを特徴とする、請求項9または10に記載のプロジェクションモジュール。
【請求項12】
前記上側の部分リフレクタ(103a)は実質的に水平方向の平面(112)で前記下側の部分リフレクタ(103b)に対して相対的にスライド可能に構成されていることを特徴とする、請求項9から11までのいずれか1項に記載のプロジェクションモジュール。
【請求項13】
少なくとも1つの前記放射源(101)は冷却体(107)と熱工学的に結合されており、前記冷却体(107)は前記シェード構造(104)の一体的な構成要素であることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項に記載のプロジェクションモジュール。
【請求項14】
少なくとも1つの前記放射源(101)は冷却体(107)と熱工学的に結合されており、前記冷却体(107)は前記投影レンズ(105)を前記リフレクタ(103)に取り付けるレンズ保持部(106)の一体的な構成要素であることを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項に記載のプロジェクションモジュール。
【請求項15】
複数の放射源(101)に1つのリフレクタ(103)または複数の部分リフレクタ(103a,103b)が割り振られていることを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項に記載のプロジェクションモジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−99539(P2009−99539A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−213622(P2008−213622)
【出願日】平成20年8月22日(2008.8.22)
【出願人】(508256558)オートモーティブ ライティング ロイトリンゲン ゲーエムベーハー (19)
【Fターム(参考)】