説明

自動閉鎖機能を有する多スロット塗布機

【課題】生産停止直後に基材が均一な接着剤塗布を依然として受けるシステム及び方法を提供する。
【解決手段】ノズル10は、液体を受け入れることができる長さを有する分配通路16を含む。ピストンが分配通路に位置決めされ、スリット状のノズル開口18が分配通路と流体連通する。ピストンは、液体を受け入れることができる長さを変えるように分配通路内で移動可能である。ノズル開口は、それぞれの出口端を有する複数の離間した出口チャネルを介して分配通路と連通する。出口チャネルは、それぞれが出口端に先端部分を有する第1のノズル部12と第2のノズル部14との間に形成される。第1のノズル部又は第2のノズル部の少なくとも一方はその先端が可撓性であることによって、出口端は、正の流体圧力下にあると開き、流体圧力が低減すると閉じる。塗布バルブが、分配通路への液体の流れを選択的に遮断するか又は可能にするように、ノズルに連結される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置に対して移動可能な基材上に、接着剤、特にホットメルト接着剤等の流体を塗布する装置に関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、2010年7月2日に出願された(係属中の)米国仮特許出願第61/361,038号の優先権を主張するものであり、その開示は参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0003】
特許文献1は、幅調整可能な多スロット塗布機又はガンを開示している。特許文献1の開示は参照により本明細書に完全に援用される。この既存のガンは、互いから離間していると共に、加圧された流体を共通の分配通路又は分配チャネルから受け入れる複数の流体出口チャネルを有するノズルを組み入れている。
【0004】
移動可能なピストンが、分配チャネル内で長さ方向に移動するように位置決めされている。このピストンを用いて流体塗布パターン、特に塗布パターンの幅を変更する。このために、ノズル開口及び分配チャネル間のスリットがそれぞれの出口チャネルによって分割されている。したがって、スリットの長手方向又は長さ方向の流れ成分を大幅に抑えることができ、これにより、ノズルを垂直方向に向けたときにより均一な流体塗布がもたらされる。ピストンを用いて出口チャネルのうちどの出口チャネルに接着剤を流すのかを選択する。ピストンによって封鎖された分配チャネルのセクション内に位置する出口チャネルは、流体を受けないようにされる。
【0005】
このようにして、流体塗布の幅は、ピストンによって塞がれない出口チャネルの数によって決まるため、段階的に変えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008/0134966号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記種類の装置が遭遇している1つの課題は、塗布機の主要バルブが閉じた直後から短い時間、残りの接着剤が出口チャネルから出ることである。そのため、塗布機が再始動すると、生産工程における次の基材(単数又は複数)が十分な接着剤を受けることができない可能性がある。したがって、このことが生じることを防止すると共に、基材が生産停止直後でも均一な接着剤塗布を依然として受けるシステム及び方法を提供することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
概して、基材上に熱可塑性液体を塗布する装置が提供され、該装置は、前記熱可塑性液体の供給源に接続されるように構成されているスロットノズルを含む。該スロットノズルは、分配チャネル又は分配通路と、該分配通路と流体連通するスリット状のノズル出口とを含む。前記スリット状のノズル出口は、それぞれが先端部分を有する第1のノズル部と第2のノズル部との間に形成されている。前記第1のノズル部又は前記第2のノズル部の少なくとも一方はその先端部分が可撓性であることによって、前記ノズル出口は、前記熱可塑性液体によって加えられた正の流体圧力下にあると開き、前記熱可塑性液体の前記流体圧力が低減するか又は作用しなくなる(deactivate)と閉じる。一実施の形態では、前記分配通路への前記熱可塑性液体の流れを選択的に遮断するか又は可能にするように、塗布バルブが前記ノズルに連結されている。
【0009】
[発明を作用させる構成]
別の実施の形態では、ピストンが前記分配通路内に位置決めされている。スリット状のノズル開口が前記分配通路と流体連通している。前記ピストンは、前記液体を受け入れることができる長さを変えるように前記分配通路内で移動可能である。前記ノズル開口は、それぞれの出口端を有する複数の離間した出口チャネルを介して前記分配通路と連通している。前記出口チャネルは、それぞれが前記出口端に先端部分を有する第1のノズル部と第2のノズル部との間に形成されている。前記第1のノズル部又は前記第2のノズル部の少なくとも一方はその先端が可撓性であることによって、前記出口端は、正の流体圧力下にあると開き、前記流体圧力が低減すると閉じる。
【0010】
前記出口チャネルのそれぞれは、対応する出口チャネルを横切って延びる流れ遮断要素を含むことができる。この流れ遮断要素は、流体圧力が例えば前記塗布バルブの閉鎖によってゼロまで低減するか又は作用しなくなると前記出口端を閉じるように動作する。可撓性を与えるために、前記第1のノズル部は、実質的に前記先端部分をリビングヒンジのように作用させて前記第1のノズル部の先端を前記第2のノズル部の先端から離すように撓ませる凹状部分を含むことができる。そのため、これが正の流体圧力下で前記出口チャネルの前記出口端を開く。すなわち、正の流体圧力が十分に確立すると、可撓性部分(単数又は複数)が撓んで前記第1のノズル部及び前記第2のノズル部の先端同士を若干離間させる。
【0011】
ノズル部が双方とも撓む場合、前記ノズルは、各先端部分が所定の圧力下で所要距離全体の半分だけ動くように設計されることができる。例えば、先端部分の全体の動きが0.02mmであると共に、液圧又は流体圧力が20バール(290psi)とすることができる。前記出口チャネルは、前記第1のノズル部又は前記第2のノズル部の少なくとも一方の表面の窪みによって形成することができる。前記出口チャネル間の間隔は、前記ノズル開口を通じて吐出された液体が連続した面を形成するようなものとすることができ、又は前記ノズル開口を通じて吐出された液体が複数の離間したストリップを画定するようなものとすることができる。該ストリップは、細いビーズから広いバンド又はリボンまで、所望の幅を有するものとすることができる。前記ピストンの移動は、液体の塗布幅を変えるように1つ又は複数の出口チャネルを通じて液体の流れを選択的に可能にするか又は遮断する。
【0012】
基材上に熱可塑性液体を塗布する方法が提供される。該方法は、熱可塑性液体の供給源にスロットノズルを接続することであって、該ノズルは、スリット状の出口と連通する分配通路を含む、接続することを含む。このスリット状の出口は、それぞれが前記出口に先端部分を有する第1のノズル部と第2のノズル部との間に形成されている。該方法は、加圧された熱可塑性液体を前記供給源から前記分配通路に供給すること、前記出口を開くように、前記加圧された熱可塑性液体によって生じる液圧により前記第1のノズル部又は前記第2のノズル部の少なくとも一方の前記先端部分を動かすこと、及び前記開いたスリット状の出口から前記基材上に前記熱可塑性液体を分配供給することをさらに含む。
【0013】
基材上に熱可塑性液体を塗布する別の方法が提供され、該方法は液体の供給源と流体連通するように接続されたノズルを使用する。該ノズルは、それぞれが出口端に先端部分を有する第1のノズル部と第2のノズル部との間に形成される出口チャネルを含む。加圧された液体が前記供給源から前記出口チャネルに供給される。前記出口端は、前記出口チャネル内の加圧された液体によって生じる液圧を用いて、前記第1のノズル部又は前記第2のノズル部の少なくとも一方の前記先端部分を他方のノズル部の前記先端部分から離すように動かすことによって開く。その後、液体が、該開いた出口端から前記基材上に分配供給される。液体の分配供給を停止するために、前記出口チャネルの前記出口端が、液圧を低減させるか又は作用させなくすることによって閉じられる。該方法の他の態様は、本明細書におけるさらなる説明を検討すれば、より容易に明らかとなるであろう。
【0014】
本発明のさらなる特徴及び利点は、添付の図面と併せて理解される例示的な実施形態の詳細な説明を検討すれば、当業者にはより容易に明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に従って構成されたノズルの横断面図である。
【図2】図1に示した領域「2」の拡大図である。
【図3】図2と同様の図であるが、液体又は流体チャネルの出口端が該チャネルにおける正の流体圧力の影響下で開いていることを示す図である。
【図4】図1に示すノズルの斜視図である。
【図5A】図4に示すノズルの出口端の拡大斜視図である。
【図5B】図5Aと同様の斜視図であるが、代替的な実施形態のノズルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1〜図4及び図5Aは第1の実施形態のスロットノズル10を示す。これらの図に示すノズル10は、特許文献1に開示されている塗布機での使用に適合していることに留意されたい。したがって、本明細書に図示又は記載されていない、特許文献1に開示されている種々の構成要素を、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性樹脂等の液体を分配供給する目的で、本明細書に開示されているノズルと併用することができる。特許文献1に開示されている特徴とは異なる、ノズル10の特徴を以下で説明する。
【0017】
図1〜図4に示すように、ノズル10は概して、第1のノズル部12及び第2のノズル部14を含み、これらのノズル部は液体分配チャネル又は液体分配通路16を共に画定している。ノズル部12、14は、組立て及び分解のために一緒に固定される全く別個の構成要素として形成されることができるか、又は任意の他の適したやり方で形成されることができる。分配通路16は、特許文献1に記載されているように、ピストン(図示せず)を受け入れるための、円筒形等の適した断面形状を有して形成されている。ノズル10は、ホットメルト接着剤等の正に加圧された液体を分配通路16に供給するように液体供給源(図示せず)に接続されるように構成されている。分配通路16は、スリット状のノズル開口18と流体連通している。ピストンは、液体を受け入れることができる長さを変えることによって、ノズル10から分配供給される液体塗布パターンの幅を変えるように、分配通路16の長さに沿って移動可能である。
【0018】
第1のノズル部12は、材料厚さが低減した領域22を形成する凹状領域20を有する。この領域22は実質的に、図2に示すような閉鎖又は封鎖状態に開口18を通常維持するように弾性付勢又は可撓性を与えるリビングヒンジのように作用する。ノズル10を形成する材料は、ステンレス鋼等、慣例的なのものとすることができるか、又は若干の弾性を可能にする別の材料とすることができる。材料の弾性、及び第1のノズル部12のリビングヒンジ構成の作用により、第1のノズル部12の先端部分30が、ホットメルト接着剤塗布に用いられる従来の圧力下で液体が分配通路16に供給されたときに、図3に示すように第2のノズル部14の先端部分32から離れるように動く。先端部分30のこの動きは、図3に示すように、およそ0.02mmとすることができる。
【0019】
図2、図3及び図5Aに最良に示すように、出口チャネル34はそれぞれ、該チャネル34に対して横断方向に延びると共に、第1のノズル部12の先端部分30に関連する該チャネルの内表面34aと係合する封鎖面40aを有する、流れ遮断要素又は材料帯(ligament of material)40を含む。したがって、液体が加圧下にないか又は少なくとも十分な減圧下にあると、第1のノズル部12は通常の閉鎖位置に付勢され、図2に示すように流れ遮断要素40の接触によって第2のノズル部14に対して封鎖する。液体が、20バール(290psi)等、十分な正の加圧下で供給されると、第1のノズル部12の先端部分30は、液圧の影響下で第2のノズル部14の先端部分32から離れるように動く。この動きの長さ又は量は0.02mmとなるように設計されているが、当然のことながら、用途の必要性に応じて変えることができる。その場合、圧力が維持されている限り、液体はチャネル34の出口端34bを通じて排出される。
【0020】
出口チャネル34は、第1のノズル部12又は第2のノズル部14の少なくとも一方の内表面の窪みによって形成することができる。それぞれの出口チャネル34の例示的な間隔は図5Aに示す。チャネル34間の間隔は、出口端を通じて吐出される液体のパターンが連続した液面又は複数の離間した液体ストリップを形成するように選択することができる。図5Aの検討からさらに理解されるように、分配通路16内に位置決めされるピストン(図示せず)は、出口チャネル34の入口端34cの1つ又は複数を通る液体の流れを選択的に遮断するように分配通路16の長さに沿って移動することができる。これにより、ノズル10のスリット状の開口18から吐出される液体塗布パターンの幅が変わる。
【0021】
図5Bは、第1のノズル部52及び第2のノズル部54と分配通路56とを有する、代替的な実施形態のノズル50を示す。第1のノズル部52は、図5Aに示した実施形態と比較して拡大した、幾分異なった形状の凹状部分58を有している。図5Aに示した第1の実施形態の流れ遮断要素40は、出口端34bのわずかに内側に位置決めされている。しかしながら、図5Bの第2の実施形態では、流れ遮断要素60は、出口端34bに直接位置決めされている。他のすべての点では、図5Bの実施形態は前述のように動作する。
【0022】
主要な塗布機のバルブが閉じて生産工程が停止する場合等、流体圧力が低減すると、可動先端部分30がそれぞれの流れ遮断要素40又は流れ遮断帯40と即座に係合するため、それぞれの出口チャネル34内の液体がその内部に保持されることが理解されるであろう。したがって、塗布機のバルブがその後開いて生産工程を再開すると、出口チャネル34内に保持されている液体が即座に利用可能となり、ラベル等の基材上に分配供給される。これにより、生産工程の再開後即座に、ラベルが接着剤等の液体を受けることが確実となる。
【0023】
本発明を種々の例示的な実施形態の記載によって例示すると共に、これらの実施形態を幾分詳細に説明してきたが、添付の特許請求の範囲をそのような詳細に制限するか又はいかようにも限定することは本出願人の意図ではない。さらなる利点及び変更は、当業者には容易に明らかであろう。本発明の種々の特徴は、使用者の必要性及び好みに応じて、単独で又は任意の組合せで用いることができる。しかしながら、本発明自体は添付の特許請求の範囲によってのみ規定されるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置に対して移動する基材上に熱可塑性液体を塗布する装置であって、
前記熱可塑性液体の供給源に接続されるように構成されており、前記液体を受け入れることができる長さを有する分配通路、前記分配通路内に位置決めされるピストン、及び前記分配通路と流体連通するスリット状のノズル開口を含むノズルであって、前記ピストンは、前記液体を受け入れることができる長さを変えるように前記分配通路内で移動可能であり、前記ノズル開口は、それぞれの出口端を有する複数の離間した出口チャネルを介して前記分配通路と連通し、前記出口チャネルは、それぞれが前記出口端に先端部分を有する第1のノズル部と第2のノズル部との間に形成され、前記第1のノズル部又は前記第2のノズル部の少なくとも一方はその先端部分が可撓性であることによって、前記出口端は、正の流体圧力下にあると開き、前記流体圧力が低減すると閉じる、ノズルと、
前記分配通路への前記液体の流れを選択的に遮断するか又は可能にするように、前記ノズルに連結される塗布バルブと、を備える、装置。
【請求項2】
前記出口チャネルのそれぞれは、対応する前記出口チャネルを横切って延びる流れ遮断要素を含み、前記流れ遮断要素は、前記流体圧力が低減するか又は作用しなくなると前記出口端を閉じるように前記可撓性の先端部分によって係合する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1のノズル部は、前記第1のノズル部の前記先端部分を前記正の流体圧力下で前記第2のノズル部の前記先端部分から離すように撓ませて前記出口チャネルの前記出口端を開くように、材料厚さが低減した領域を形成する凹状部分を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記出口チャネルは、前記第1のノズル部又は前記第2のノズル部の少なくとも一方の表面の窪みによって形成される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記出口チャネル同士の間の間隔は、前記ノズル開口を通じて吐出される前記液体が連続した面を形成するような間隔である、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記出口チャネル同士の間の間隔は、前記ノズル開口を通じて吐出される前記液体が複数の離間したストリップを画定するような間隔である、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記ピストンの動きは、前記出口チャネルを通る前記液体の流れを選択的に可能にするか又は遮断する、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
装置に対して移動する基材上に熱可塑性液体を塗布する装置であって、
前記熱可塑性液体の供給源に接続されるように構成されており、分配通路、及び前記分配通路と流体連通するスリット状のノズル出口を含むスロットノズルであって、前記スリット状のノズル出口は、それぞれが先端部分を有する第1のノズル部と第2のノズル部との間に形成され、前記第1のノズル部又は前記第2のノズル部の少なくとも一方はその先端部分が可撓性であることによって、前記ノズル出口は、前記熱可塑性液体によって加えられた正の流体圧力下にあると開き、前記熱可塑性液体の前記流体圧力が低減するか又は作用しなくなると閉じる、スロットノズルと、
前記分配通路への前記熱可塑性液体の流れを選択的に遮断するか又は可能にするように、前記ノズルに連結される塗布バルブと、を備える、装置。
【請求項9】
前記第1のノズル部は、前記第1のノズル部の前記先端部分を前記正の流体圧力下で前記第2のノズル部の前記先端部分から離すように撓ませて前記出口を開くように、リビングヒンジとして作用する凹状部分を含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記先端部分を含む前記第1のノズル部及び前記第2のノズル部は、金属から形成される、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
ノズルであって、
液体の供給源に接続されるように構成されており、前記液体を受け入れることができると共にピストンを受け入れることができる長さを有する分配通路を画定している、第1のノズル部及び第2のノズル部と、前記分配通路と流体連通するスリット状のノズル開口とを備え、前記ピストンは、前記液体を受け入れることができる長さを変えるように前記分配通路内で移動可能であるようになっており、前記ノズル開口は、それぞれの出口端を有する複数の離間した出口チャネルを介して前記分配通路と連通し、前記出口チャネルは、それぞれが前記出口端に先端部分を有する前記第1のノズル部と前記第2のノズル部との間に形成され、前記第1のノズル部又は前記第2のノズル部の少なくとも一方はその先端部分が可撓性であることによって、前記出口端は、正の流体圧力下にあると開き、前記流体圧力が低減すると閉じる、ノズル。
【請求項12】
前記出口チャネルのそれぞれは、対応する前記出口チャネルを横切って延びる流れ遮断要素を含み、前記流れ遮断要素は、前記流体圧力が低減するか又は作用しなくなると前記出口端を閉じるように前記可撓性の先端部分によって係合する、請求項11に記載のノズル。
【請求項13】
前記第1のノズル部は、前記第1のノズル部の前記先端部分を前記正の流体圧力下で前記第2のノズル部の前記先端部分から離すように撓ませて前記出口チャネルの前記出口端を開くように、材料厚さが低減した領域を形成する凹状部分を含む、請求項11に記載のノズル。
【請求項14】
前記出口チャネルは、前記第1のノズル部又は前記第2のノズル部の少なくとも一方の表面の窪みによって形成される、請求項11に記載のノズル。
【請求項15】
前記出口チャネル同士の間の間隔は、前記ノズル開口を通じて吐出される前記液体が連続した面を形成するような間隔である、請求項11に記載のノズル。
【請求項16】
前記出口チャネル同士の間の間隔は、前記ノズル開口を通じて吐出される前記液体が複数の離間したストリップを画定するような間隔である、請求項11に記載のノズル。
【請求項17】
熱可塑性液体の供給源に接続されるように構成されているスロットノズルであって、
第1のノズル部及び第2のノズル部を含むノズル本体と、分配通路と、前記分配通路と流体連通するスリット状のノズル出口とを備え、前記スリット状のノズル出口は前記第1のノズル部と前記第2のノズル部との間に形成され、前記第1のノズル部及び前記第2のノズル部のそれぞれは先端部分を有し、前記第1のノズル部又は前記第2のノズル部の少なくとも一方はその先端部分が可撓性であることによって、前記ノズル出口は、前記熱可塑性液体によって加えられた正の流体圧力下にあると開き、前記熱可塑性液体の前記流体圧力が低減するか又は作用しなくなると閉じる、スロットノズル。
【請求項18】
前記第1のノズル部は、前記第1のノズル部の前記先端部分を前記正の流体圧力下で前記第2のノズル部の前記先端部分から離すように撓ませて前記出口を開くように、リビングヒンジとして作用する凹状部分を含む、請求項17に記載のノズル。
【請求項19】
前記先端部分を含む前記第1のノズル部及び前記第2のノズル部は、金属から形成される、請求項17に記載のノズル。
【請求項20】
基材上に熱可塑性液体を塗布する方法であって、
前記液体の供給源にノズルを接続することであって、前記ノズルは、それぞれが出口端に先端部分を有する第1のノズル部と第2のノズル部との間に形成される出口チャネルを含む、ノズルを接続すること、
前記供給源から前記出口チャネルに、加圧された液体を供給すること、
前記出口チャネル内の前記加圧された液体によって生じる液圧を用いて、前記第1のノズル部又は前記第2のノズル部の少なくとも一方の前記先端部分を他方のノズル部の前記先端部分から離すように動かすことによって、前記出口端を開くこと、及び
前記開いた出口端から前記基材上に前記液体を分配供給すること、を含む、方法。
【請求項21】
前記先端部分を共に封鎖するように、前記液圧を低減するか又は作用させなくすることによって前記出口チャネルの前記出口端を閉じることをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記出口端を閉じることは、前記出口チャネルを横切って延びるそれぞれの流れ遮断要素を用いることをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記先端部分を動かすことは、前記第1のノズル部又は前記第2のノズル部の一方の前記先端部分を前記第1のノズル部又は前記第2のノズル部の他方に対して弾性的に撓ませることをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記液体を分配供給することは、前記液体が前記基材上に連続した面を形成するように前記液体を前記出口チャネルから分配供給することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記液体を分配供給することは、前記液体が前記基材上に複数の離間した液体ストリップを形成するように前記液体を前記出口チャネルから分配供給することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記液体の塗布幅を変えるために、前記液体が前記出口チャネルの1つ又は複数に流れ込むことを阻止することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
基材上に熱可塑性液体を塗布する方法であって、
前記熱可塑性液体の供給源にスロットノズルを接続することであって、前記ノズルは、スリット状の出口と連通する分配通路を含み、前記スリット状の出口は、それぞれが前記出口に先端部分を有する第1のノズル部と第2のノズル部との間に形成される、スロットノズルを接続すること、
加圧された熱可塑性液体を前記供給源から前記分配通路に供給すること、
前記スリット状の出口を開くように、前記加圧された熱可塑性液体によって生じる液圧により前記第1のノズル部又は前記第2のノズル部の少なくとも一方の前記先端部分を動かすこと、及び
前記開いたスリット状の出口から前記基材上に前記熱可塑性液体を分配供給すること、
を含む、方法。
【請求項28】
前記液圧を低減するか又は作用させなくすることによって前記スリット状の出口を閉じることをさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記スリット状の出口を閉じることは、出口チャネルを横切って延びる少なくとも1つの流れ遮断要素を用いることをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記先端部分を動かすことは、前記第1のノズル部又は前記第2のノズル部の一方の前記先端部分のリビングヒンジを、前記第1のノズル部又は前記第2のノズル部の他方に対して撓ませることをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記熱可塑性液体を分配供給することは、前記液体が前記基材上に連続した面を形成するように前記液体を前記出口から分配供給することをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記熱可塑性液体を分配供給することは、前記液体が前記基材上に複数の離間したストリップを形成するように前記液体を前記出口から分配供給することをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項33】
前記熱可塑性液体の塗布幅を変えるように、前記液体が前記出口の部分の1つ又は複数に流れ込むことを阻止することをさらに含む、請求項28に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【公開番号】特開2012−20283(P2012−20283A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−147081(P2011−147081)
【出願日】平成23年7月1日(2011.7.1)
【出願人】(391019120)ノードソン コーポレーション (150)
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
【Fターム(参考)】