説明

自己加圧型スプレー染み除去剤

布地から染みを除去するための自己加圧型スプレー製品。布地から染みを除去するための方法が、同様に開示されている。自己加圧型スプレー製品は、方向付けられた製品ストリームを供給するように設計される。布地染みに方向づけられるとき、製品ストリームは、処理中にユーザーが染みを見ることを泡で覆い隠さず、更に、染みに製品ストリームを適用する間、ユーザーが染み除去を観察することを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、布地から染みを除去するための自己加圧型製品、及び布地から染みを除去する方法に関する。さらに本発明は、洗濯物の染み除去製品に関する。
【背景技術】
【0002】
布地(衣類が挙げられるが、これに限定されない)から染みを除去するために、染み除去剤を使用することの欠点の1つは、染み除去製品を染みに適用した後、布地を摩擦する(rub)及び/又は擦る(scrub)必要性があることである。これは、ユーザー側のかなりの努力を必要とする傾向がある。さらに、摩擦(rubbing)及び擦り(scrubbing)は、布地の劣化を引き起こし得る。更なる欠点は、処理中にユーザーが染みの領域を擦らなければならないこと、及び/又は、染み除去製品が染みに適用されると覆い隠す泡を形成することにより、ユーザーは染み除去プロセスを見ることが妨げられるので、染み除去処理プロセス間に、ユーザーが染みの除去を見ることができないことである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
それ故に、染み除去処理プロセス間に、摩擦(rubbing)及び擦り(scrubbing)を必要とすることなく、布地から染みを取り除く、染み除去製品への必要性がある。更に、布地への染み除去製品の適用の間に、ユーザーが布地からの染み除去を見ることを可能にする染み除去製品への必要性がある。なお更に、即座に機能し、敏速に及び効果的に布地から染みを除去する染み除去製品への必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、最小限の摩擦(rubbing)又は擦り(scrubbing)にて布地から染みを除去する染み除去製品を提供することにより、これらの必要性に対処する。更に本発明は、ユーザーが、布地上を覆い隠す泡を形成しない染み除去製品を適用することを可能にし、その結果、染み除去がおこるときにユーザーが染み除去プロセスを見ることを可能にする。加えて、本発明の予期せぬ効果の1つは、染み除去製品が染みに適用されるとき、染み除去剤が即座に働き、染みを消散し、その結果、布地から染みを除去するための敏速及び効果的な方法を提供することを、ユーザーが見ることができることである。
【0005】
本発明は、布地から染みを除去するための自己加圧型スプレー製品に関する。自己加圧型スプレー製品は、
a)加圧型小出し容器、
b)噴射剤、
c)少なくとも約5重量%の非水性溶媒と、少なくとも約30重量%の水とを含有し、表面張力が約4.5Pa(45dyne/cm)以下であり、初期SITA泡高が約260mL以下であり、2分後の減衰したSITA泡高が約25mL以下である水性染み除去製剤、及び
d)ノズル及びそれに連結する弁棒アセンブリを有する作動装置であって、水性染み除去製剤が、スプレーの形態でノズルを通して加圧型小出し容器から放出される作動装置を含む。ノズルからのスプレーの供給量は、約0.25g/秒〜約4g/秒である。加圧型小出し容器から放出されるとき、スプレーは約10゜以下のスプレー角を形成する。スプレーは、染みの表面上に約1kPa以上の衝撃圧を有する。
【0006】
更に本発明は、布地から染みを除去するための系に関する。系は、
a)自己加圧型スプレー製品であって、
i)加圧型小出し容器、
ii)噴射剤、
iii)少なくとも約5重量%の非水性溶媒を含有し、表面張力が約4.5Pa(45dyne/cm)以下であり、初期SITA泡高が約260mL以下であり、2分後の減衰したSITA泡高が約25mL以下である水性染み除去製剤、及び
iv)ノズル及びそれに連結する弁棒アセンブリを有する作動装置であって、これにより水性染み除去製剤が、スプレーの形態でノズルを通して加圧型小出し容器から放出され、ノズルからのスプレーの供給量が、約0.5g/秒〜約4g/秒である作動装置
を含む自己加圧型スプレー製品と
b)洗浄器具、リフレッシュ器具、又はそれらの組み合わせと
を含む。
【0007】
更に別の態様では、本発明は、商品の自己説明型物品に関し、商品の自己説明型物品は
a)布地から染みを除去するための自己加圧型スプレー製品であって、
i)加圧型小出し容器、
ii)噴射剤、
iii)少なくとも約5重量%の非水性溶媒を含有し、表面張力が約4.5Pa(45dyne/cm)以下であり、初期SITA泡高が約260mL以下であり、2分後の減衰したSITA泡高が約25mL以下である水性染み除去製剤、及び
iv)ノズル及びそれに連結する弁棒アセンブリを有する作動装置であって、これにより水性染み除去製剤が、スプレーの形態でノズルを通して加圧型小出し容器から放出され、ノズルからのスプレーの供給量が、約0.25g/秒〜約4g/秒である作動装置
を含む自己加圧型スプレー製品と、
b)自己加圧型スプレー製品に関連して包含される一連の説明書であって、該一連の説明書が、自己加圧型スプレー製品を用いて布地から染みを除去する方法をユーザーに示す説明書とを含む。
【0008】
更なる態様において、本発明は、布地から染みを除去するための方法に関する。方法は、
a)布地から染みを除去するための自己加圧型スプレー製品を準備する工程であって、該自己加圧型スプレー製品が、
i)加圧型小出し容器、
ii)噴射剤、
iii)少なくとも約5重量%の非水性溶媒を含有し、表面張力が約4.5Pa(45dyne/cm)以下であり、初期SITA泡高が約260mL以下であり、2分後の減衰したSITA泡高が約25mL以下である水性染み除去製剤、及び
iv)ノズル及びそれに連結する弁棒アセンブリを有する作動装置
を含む工程と、
b)水性染み除去製剤を、スプレーの形態でノズルを通して加圧型小出し容器から約0.25g/秒〜約4g/秒の供給量で放出するために、前記作動装置を作動させる工程、
c)布地染みにスプレーを接触させる工程であって、スプレーの染みへの衝撃圧が、約1kPa以上である工程と
を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、布地から染みを除去するための自己加圧型スプレー製品に関する。さらに、本発明は、染みに適用されるとき、染みを敏速及び効果的に一掃し、「目前の(before your eyes)」染みの消散を提供するスプレー製品に関する。さらに本発明は、布地から染みを除去するための方法に関する。1つの非限定実施形態では、製品を、布地から染みを除去するために使用してもよい。必要であれば、製品を、布地から染みを除去するために単独で、及び/又は染みを除去するための系の一部として使用してもよい。例えば、1つの非限定例では、製品を、洗濯前に布地から染みを取り除く事前処理剤として使用してもよい。次に、参照は、本発明の様々な実施形態において、詳細になされるであろう。本明細書に記載される全ての百分率、比率、及び割合は、特に指示されない限り重量基準である。特に記載される場合を除き、分量、百分率、部分、及び割合を包含する全ての量は、「約」という言葉によって修飾されるものと理解され、量は、有効数字を示すことを意図しない。特に記載される場合を除き、冠詞「a」、「an」及び「the」は「1つ以上」を意味する。
【0010】
本明細書で使用する時、「含む」とは、最終結果に影響を与えない他の工程及び他の成分を追加することができることを意味する。この用語は、「から成る」及び「から本質的に成る」という用語を網羅する。本発明の組成物及び方法/プロセスは、本明細書に記載する本発明の必須要素及び制限、並びに本明細書に記載する追加成分又は任意成分、構成要素、工程、あるいは制限のいずれかを含み、これらから成り、及びこれらから本質的に成ることができる。
【0011】
本明細書全体を通じて与えられる全ての最大数値限定は、それより小さい全ての数値限定を、あたかもこうしたそれよりも小さい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように包含するであろうことを理解すべきである。本明細書全体を通じて与えられる全ての最小数値限定は、それよりも大きい全ての数値限定を、あたかもこうしたそれよりも大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように包含するであろう。本明細書全体を通じて与えられる全ての数値範囲は、こうしたより広い数値範囲内に入る、それよりも狭い全ての数値範囲を、あたかもこうしたそれよりも狭い数値範囲が全て本明細書に明確に記載されているかのように包含するであろう。
【0012】
本発明の自己加圧型スプレー製品は、
(1)破裂又は変形せずに容器内の所望の圧力を維持することができる小出し容器、
(2)噴射剤、
(3)少なくとも1つの非水性溶媒を含有する水性染み除去製剤、並びに
(4)作動されるとき、
a.質量供給量が約0.5〜約4グラム/秒、
b.最終開口部におけるスプレー角が約10°以下、及び
c.衝撃圧が少なくとも約2kPa、
という特性を有する高度に方向付けられたストリームを供給するバルブ、ノズル開口部、及び作動装置アセンブリ
を含む。
【0013】
処理される染みは、製品による処理中に視界から覆い隠されない。
【0014】
各構成要素は、以下でより十分に記載される。
【0015】
加圧型小出し容器
本発明の小出し容器は、噴射剤によって引き起こされる圧力下で成分を保持するために好適ないかなる容器であることもでき、典型的にエアゾール容器と呼ばれる。金属缶の形態のこうした容器の設計は周知であり、スチール(ブリキ)及びアルミニウムエアゾール容器の両方を包含する。より最近では、容器内の噴射剤により引き起こされる圧力を維持するために使用できるプラスチック容器さえもが、開発されてきた。
【0016】
エアゾール容器は加圧型容器であるので、こうした容器の仕様は、含有される圧力に従って多くの国で規制されている。これは、エアゾール容器のための多数の標準工業仕様になった。例えば、米国の標準エアゾール容器は、典型的に無仕様(nonspecification)、2P又は2Q容器のいずれかに分類される。これらの仕様は、容器の最小限の坐屈及び破裂圧力、並びに最小限の壁の厚さを指定している。例えば、54.5℃(130゜F)において1070キロパスカル(「kPa」)未満の圧力を示すエアゾール製品は、無仕様(nonspecification)容器に分類され、典型的に識別されない。54.5℃において1070kPa〜1200kPaの圧力を示すエアゾール系は、2P仕様又はこれ以上を有する缶構造を使用することを要求される。54.5℃において1200kPa〜1340kPaの圧力を示すエアゾール系は、典型的に2Q仕様又はそれ以上を有する缶構造を使用することを要求される。同様な標準は、1.2MPa(12バール)及び1.8MPa(18バール)缶標準を包含する他の表記でヨーロッパ中に存在する。これらの工業規格は、エアゾール容器の構造における厳しい制御を維持するために開発されてきた。
【0017】
本発明においては、2Q仕様を満たしているアルミニウム缶が望ましい。こうした缶は、ユーザーが染みに製品を適用するときに起こる、敏速及び効果的な「目前(before your eyes)」布地染み除去のための高度に方向付けられた製品ストリームを達成するために必要な、より高い缶圧力を支持する。こうした缶は、CCL容器エアゾール部門(CCL Container Aerosol Division)(ペンシルベニア州エルミタージュ(Hermitage))、又はエクサル容器(Exal Container)(オハイオ州ヤングズタウン(Youngstown))が挙げられるが、これらに限定されない多くのエアゾール容器製造業者から得ることができる。
【0018】
小出し容器は、製造及び販売上の理由のために一般に使用される円筒形状及び配向を有するあらゆる好適な形状であることができる。この形状のエアゾール缶は、産業において周知である。実際、工業規格缶の寸法も、貯蔵缶サイズの範囲であるという条件で確立されてきた。これらの缶は、典型的に缶の全体的な直径及び全体的な高さに従って指定される。容器が缶の上部に向かって内部ヘ先細りになる首付き缶が一般に使用される。また、肩部を有する缶を使用してもよい。様々な実施形態において、容器は多くの形状を有することができるが、首付き円筒缶形状が、人間工学的に望ましい傾向がある。本発明の非限定的実施形態の1つでは、直径59mm及び高さ約200mmを有する首付き円筒缶形状を使用してもよい。
【0019】
ほとんどの缶は、容器を腐食から保護するため、及び製品を容器自体とのあらゆる可能性のある化学反応から保護するための助けとして、コーティング又はライナーを包含する。容器内の製品と容器冶金との間のわずかな反応でさえ、芳香の変化、色の変化、重大な構成要素の化学活性の損失、及び更なるガスを発生する反応による過度の圧力状態を引き起こし得る。したがって、業界はこうした相互作用を防止するために、広範囲のコーティング及びライナーを開発してきた。これらとしては、エナメル質及び以下の種類の樹脂から作られたライナーが挙げられるが、これらに限定されない。アクリル、マレイン、ポリアミドイミド、アルキド、ビニル、ポリブタジエン、フェノール、エポキシ−アミン、エポキシ−エステル、エポキシ−フェノール、含油樹脂、及びその他。コーティング又はライナーの選択は、製品特性及びエアゾール容器の冶金に依存する。ポリアミドイミドライナーコーティングを使用する一実施形態は、PPG包装コーティング(PPG Packaging Coatings)、HOBA部門(HOBA Division)(ドイツ、グラベンストラーべ(Grabenstrabe))から入手可能なPAM8460Nとして販売されている。
【0020】
噴射剤
本発明の噴射剤は、21℃(70゜F)において、446kPa(50psig)超過、及び製剤の75%を使用した後に、377kPa(40psig)超過の全缶圧を維持できる。噴射剤は、エアゾール工業において一般に使用される多くの噴射剤の中から選択することができる。これらは、典型的に液化ガス噴射剤又は圧縮ガス噴射剤のどちらかとして分類される。好適な圧縮ガス噴射剤としては、圧縮空気、窒素、笑気、二酸化炭素、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。好適な液化ガス噴射剤としては、プロパン、イソブタン、イソプロパン、イソブテン、n−ブタン、ジメチルエーテル(「DME」)、及びこれらの混合物のような炭化水素噴射剤、並びにHFC152a及びHFC134aのようなヒドロフルオロカーボンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0021】
噴射剤の選択は、バルブの作動に際し、缶内のガス圧に影響し、次にはスプレーに関連した供給量と衝撃圧に同様に影響を及ぼす主な要因である。特定の実施形態では、製品の消費に起因して缶のガス体積が増加すると、液相噴射剤が蒸発して圧力を維持するため、製品の使用を通して缶内の圧力をよりよく維持する傾向があるので、液化ガス噴射は、圧縮ガス噴射剤よりも好ましい可能性がある。理論に制限されるものではないが、これは、液化ガス噴射剤が使用されるとき、本発明が製品の使用法を通してより一貫した結果を提供する傾向がある理由である可能性があると考えられている。
【0022】
一般に噴射剤は、所望の缶圧を達成するように混合される。噴射剤の混合物は、プロパン、イソブタン、及びn−ブタンを含有できる。本発明の様々な実施形態では、21℃(70゜F)において約0.5MPa(70psig)〜約0.69MPa(100psig)の蒸気圧を有するプロパン及びイソブタンの混合物が、望ましい可能性がある。本発明の1つの非限定的実施形態では、アエロン(Aeron)A85と呼ばれ、多角化CPCインターナショナル社(Diversified CPC International, Inc.)(USA、イリノイ州、シャナホン(Channahon))から入手可能なプロパン及びイソブタンの一般のブレンドを使用してもよい。このブレンドは、68.9モル%のプロパン、及び31.1モル%のイソブタンを含み、21℃(70゜F)において0.6MPa(85psig)の蒸気圧を提供する。
【0023】
所望により、噴射剤と製品との間の過度の相互作用を回避する必要がある場合、噴射剤をエアゾール容器内の製品から分離するために、バリア包装系が開発されてきた。これらとしては、CCL容器アドバンス・モノブロック・エアゾール部門(CCL Container, Advance Monobloc Aerosol Division)(ペンシルベニア州、エルミタージュ(Hermitage))から入手可能なABS(登録商標)改良型バリア系(Advanced Barrier System)のようなピストンバリア包装、及びバッグ−イン−カン包装が挙げられる。ある実施形態では、製品の使用期間を通して、より一貫した製品特性を得るために、これらのバリア包装の取り組みを採用することができる。これらのバリア系は、いくつの利点を有するが、高価であり、本発明の利点を得るために使用される必要がない。
【0024】
水性染み除去製剤
本発明の水性染み除去製剤は、典型的に約4.5Pa(45dyne/cm)以下、又は約1Pa(10dyne/cm)〜約4.5Pa(45dyne/cm)、又は約1.5Pa(15dyne/cm)〜約3.5Pa(35dyne/cm)の表面張力を有する。水性染み除去製剤は、約260mL以下、又は約150mL以下、又は約100mL以下、又は約0mLの初期SITA泡高、及び約25mL以下、約15mL以下、又は約0mLの2分後の減衰した泡高を製造する。水性染み除去製剤は、典型的に(a)少なくとも約30重量%の水、又は約30重量%〜約90重量%の水、又は約40重量%〜約85重量%の水、又は約50重量%〜約80重量%の水、(b)少なくとも約5重量%の1以上の有機溶媒、又は約5重量%〜約50重量%の有機溶媒、又は約10重量%〜約45重量%の有機溶媒、又は約15重量%〜約40重量%の有機溶媒、及び(c)約2重量%以下の界面活性剤、又は約0重量%〜約2重量%の界面活性剤、又は約0.001重量%〜約0.5重量%の界面活性剤を含む。また、屈水性誘発物質、変形剤(defoamers)、泡抑制剤、香料、還元剤、キレート化剤、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない他の成分を添加してもよい。
【0025】
水:
本発明の水性染み除去製剤の水分含有量は、典型的に水性染み除去製剤の約30%以上、又は約50%以上を構成する。理論に制限されるものではないが、この水の量は、染みの広域スペクトル全体で、親水性の染み除去を促進することの助けになると考えられている。一般に、脱イオン水又はミネラル含有量が低い水は、洗浄する布地上への硬水塩の堆積を最小限にするため、又はあらゆる作動機構の潜在的な妨げを最小限にするため、好ましい。
【0026】
溶媒:
本発明の水性染み除去製剤において有用である好適な溶媒としては、アルコール類、グリコール類、グリコールエーテル類、アミン類、エステル類、テルペン類及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。好適な溶媒の例は、低分子量アルコール類、低分子量アルキルグリコール類、及び低分子量アルキルケトン類である。好適な低級アルコールとしては、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、及びイソブタノールのような約2個〜約4個の炭素原子を含有するものが挙げられる。これらのアルコールは、水に可溶性又は混和性であり、本発明の組成物における他の溶媒成分の均質溶液の形成を促進する助けとなる。好適な低分子量アルキルケトンとしては、アセトン及びメチルイソブチルケトンのような約2個〜約6個の炭素原子を含有するものが挙げられる。これらの溶媒の中でも、エタノール及びイソプロパノール、又はこれらの混合物が好ましい。
【0027】
他の好適な溶媒としては、アルキルグリコール類、ポリアルキレングリコール類、グリコールエーテル類、グリコールエステル類及びこれらの混合物を包含するグリコール及びグリコールエーテル溶媒が挙げられる。好適なアルキルグリコールは、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、及び1,2−ヘキシレングリコールのような約2個〜約6個の炭素原子を含有するものである。本発明の典型的な組成物において、有機溶媒は、モノエチレングリコールエーテル類及びアセテート類、ジエチレングリコールエーテル類及びアセテート類、モノプロピレングリコールエーテル類及びアセテート類、並びにジプロピレングリコールエーテル類、アセテート類、及びジエーテル類を包含する群から選択されるグリコールエーテル溶媒の混合物を含む。これらの物質は、一般にカルビトール(登録商標)、セロソルブ(登録商標)、ドワノール(DOWANOL)(登録商標)、アルコソルブ(ARCOSOLV)(登録商標)、及びプロパソール(PROPASOL)(登録商標)のような商標で市販されており、これら全てはダウ・ケミカル社(Dow Chemical Company)(ミシガン州ミッドランド(Midland))から入手可能である。好適なグリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールプロピルエーテル、ジエチレングリコールプロピルエーテル、ジエチレン(diesthylene)グリコールn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールn−ブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテル、及びこれらの混合物が挙げられる。好ましいグリコールエーテルは、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、及びプロピレングリコールモノブチルエーテルである。
【0028】
他の好適な溶媒としては、テルピネオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、グリセリン、1−t−ブトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエタノール(2-methyoxyethanol)、ウカル(登録商標)フィルマー(FILMER)IBT、ウカル(登録商標)エステルEEP(両者はダウ・ケミカル社(Dow Chemical Company)(ミシガン州ミッドランド(Midland))から入手可能である)、及び2−エチルヘキサノールが挙げられる。
【0029】
好適な有機アミン洗浄溶媒としては、アルカノールアミン類、アルキルアミン類、アルキレンアミン類、及びこれらの混合物が挙げられる。本明細書において用いるのに好ましい有機アミン溶媒は、アルカノールアミン類、特にモノエタノールアミン、メチルアミンエタノール、及び2−アミノ−2−メチル−プロパノールである。非常に好ましい有機アミン溶媒としては、2−アミノアルカノール溶媒が挙げられる。好適なアルコール性洗浄溶媒としては、芳香族、脂肪族、及び脂環式アルコール類、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0030】
本明細書に用いるのに好適な有機溶媒系の非限定的な1つは、13.3Pa(0.1mmHg)超過において、約50%未満、又は約30%未満、又は約20%未満の揮発性有機含有量を有する。
【0031】
溶媒パラメーターという用語において、有機溶媒は、
a)ハンセン(Hansen)溶解パラメーターが少なくとも約20(MPa)1/2、極性パラメーターが少なくとも約7(MPa)1/2、又は少なくとも約12(MPa)1/2、及び水素結合パラメーターが少なくとも約10(MPa)1/2である極性、水素結合溶媒、
b)ハンセン(Hansen)溶解パラメーターが少なくとも約20(MPa)1/2、極性パラメーターが少なくとも約7(MPa)1/2、又は少なくとも約12(MPa)1/2、及び水素結合パラメーターが少なくとも約10(MPa)1/2である極性、非水素結合溶媒、
c)ハンセン(Hansen)溶解パラメーターが約20(MPa)1/2未満、極性パラメーターが少なくとも約7(MPa)1/2、又は好ましくは少なくとも約12(MPa)1/2、及び水素結合パラメーターが少なくとも約10(MPa)1/2である両親媒性溶媒、
d)極性パラメーターが約7(MPa)1/2未満、及び水素結合パラメーターが約10(MPa)1/2未満である非極性溶媒、並びに
e)これらの混合物
から選択できる。
【0032】
界面活性剤:
水性染み除去製剤は、約2重量%以下の量の界面活性剤、又は約0重量%〜約2重量%の界面活性剤、又は約0.001重量%〜約0.5重量%の界面活性剤を包含してもよい。界面活性剤は、あらゆる種類の有機、水溶性界面活性剤、典型的に指定された界面活性剤を含有してもよい。理論に制限されるものではないが、使用されるとき界面活性剤は、染みが処理される間に、ユーザーの染みへの視界を覆い隠すことなく、水性染み除去製剤の濡れを促進する助けとなる可能性があると考えられている。本発明において有用である好適な界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双極性界面活性剤、及びこれらの混合物が挙げられる。好適な界面活性剤は、米国特許第3,664,961号に開示されているもののような、業界において既知の化合物の部類及び種から選択されることができる。最終水性染み除去製剤組成物が、約4.5Pa(45ダイン/cm)未満の表面張力、及び2分以内に約25mL以下に減衰する約260mL以下の初期SITA泡高を有するという条件で、あらゆる種類の界面活性剤が、使用されてもよい。
【0033】
好適な界面活性剤としては、水溶性非イオン性界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない。こうした非イオン性物質としては、アルキレンオキシド基(性質上親水性)と有機疎水性化合物との縮合により製造される化合物が挙げられ、これは、本来は脂肪族又はアルキル芳香族であってもよい。いずれかの特定の疎水基と縮合されるポリオキシアルキレン基の長さは、親水性要素及び疎水性要素間の所望の程度のバランスを有する水溶性化合物をもたらすように容易に調整されることができる。
【0034】
周知の部類の非イオン性界面活性剤は、BASF社(ニュージャージー州、フローハムパーク(Florham Park))から入手可能な商標名「プルロニック」(登録商標)として、市場で入手可能である。これらの化合物は、エチレンオキシドと、プロピレンオキシドとプロピレングリコールとの縮合により形成される疎水性ベースとの縮合により、形成される。他の好適な非イオン性界面活性剤としては、アルキルフェノールのポリエチレンオキシド縮合体、例えば、約6個〜約12個の炭素原子を含有する直鎖又は分枝鎖配置のアルキル基を有するアルキルフェノールと、エチレンオキシドとの縮合生成物が挙げられる(アルキルフェノール1モル当たり、5〜25モル当量のエチレンオキシドが存在する)。
【0035】
約8個〜約22個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状配置の脂肪族アルコールとエチレンオキシドの水溶性縮合生成物、例えば、ココナツアルコール1モル当たり5〜30モルのエチレンオキシドを有するココナツアルコール−エチレンオキシド縮合体、10個〜14個の炭素原子を有するココナツアルコール分留もまた、有用な非イオン性界面活性剤である。好適なアルコールエトキシレートは、シェルケミカルズ(Shell Chemicals)(テキサス州ヒューストン(Houston))からのネオドール(NEODOL)(登録商標)23−9、又はヒューストン・ケミカル(Huntsman Chemical)(テキサス州ヒューストン(Houston))からのサーフォニック(SURFONIC)(登録商標)L24−9のような、アルコール1モル当たり5〜15モルのエチレンオキシドと縮合した約10個〜約16個の炭素原子を有するものである。
【0036】
屈水性誘発物質
いくらかの屈水機能性を提供できる本発明の溶媒に加えて、他の屈水性誘発物質を組成物に包含すると、有機溶媒の処方可能性をさらに改善することができ、等方性製剤を得る助けになることが、見出されてきた。本明細書において使用するのに適した屈水性誘発物質の記載は、界面活性剤科学(Surfactant Science)、67巻「液体洗剤(Liquid Detergents)」、1997年の2章(表題「ヒドロトロピー(Hydrotropy)」)に見ることができる。
【0037】
好適な屈水性誘発物質は、エタノール、クメンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸ナトリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、C5〜C20ポリオール、及びこれらの混合物から選択される。クメンスルホン酸ナトリウムが好ましい。屈水性誘発物質のナトリウム形状が好ましいが、カリウム、アンモニウム、アルカノールアンモニウム、及び/又はC2〜C4アルキル置換アンモニウム形状もまた、使用することができる。
【0038】
好適なC5〜C20ポリオールは、少なくとも2つの極性基が、少なくとも5個、好ましくは6個の炭素原子により互いに分離されているものである。典型的に、本発明のポリオールは、約5個〜約12個、又は約6個〜約10個の炭素原子を有する。C5〜C20ポリオールに包含されるのに好適な極性基の例としては、ヒドロキシルイオン及びカルボキシルイオンが挙げられる。典型的に、本発明のポリオールは、1分子当たり約2個〜約6個のヒドロキシ基を有する。好ましいC5〜C20ポリオールとしては、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオール、及び1,7−ヘプタンジオールが挙げられる。これらの有機分子の混合物又は少なくとも約5個又は約6個の脂肪族炭素原子により互いに分離された2つの極性基を含むあらゆる数のC5〜C20ポリオールもまた、許容可能である。
【0039】
存在する場合、屈水性誘発物質は、典型的に水性染み除去製剤の約0.01重量%〜約15重量%、又は水性染み除去製剤の約0.1重量%〜約10重量%、又は水性染み除去製剤の約0.25重量%〜約7重量%、又は水性染み除去製剤の約0.5重量%〜約5重量%を構成するであろう。
【0040】
消泡剤:
また本明細書の組成物は、スプレー中の泡形成を低下させるために、所望によりシリコーン消泡剤を包含してもよい。使用されるとき、シリコーン消泡剤は、水性染み除去製剤の約0.005重量%〜約1重量%、又は水性染み除去製剤の約0.01%〜約5%を構成するであろう。常に、加圧型容器を作製するのに使用される噴射剤のいくらかは、製品が使用されるとき、漏れるであろう。こうした噴射剤は、典型的な使用条件下においてガスであるので、スプレーの作動に際して蒸発するとき、泡立ち(bubbling)を作製することができるか、又は泡(foam)を作製する傾向さえある可能性がある。低量の界面活性剤の配合に加えて、シリコーン消泡剤を添加すると、発泡を抑える助けとなり、製品で処理する間に、染みが泡によって視覚的に覆い隠されないことを確実にする。
【0041】
好適なシリコーン消泡剤としては、ポリシロキサン物質が挙げられるが、これらに限定されない。1つの代表的な消泡剤は、ダウ・コーニング(Dow Corning)(ミシガン州ミッドランド(Midland))から入手可能なダウ・コーニング(Dow Corning)1520シリコーン・アンチフォーム(Silicone Antifoam)である。エタノール、脂肪酸、又はリン酸エステルが挙げられるがこれらに限定されない他の消泡剤もまた使用してもよいことに注目すべきである。
【0042】
香料:
香料は、所望により本発明の水性染み除去製剤に包含されてもよい。香料が使用されるとき、本明細書における組成物は、水性染み除去製剤の約0.01重量%〜約0.5重量%の香料、又は水性染み除去製剤の約0.05重量%〜約0.3重量%の香料を含む。
【0043】
還元剤:
また、本明細書における組成物は、所望により、顔料(color)系染みを処理するのに有用であり得る還元剤を包含してもよい。本発明において有用な還元剤としては、他の種を還元する物質、又は電子を得る物質が挙げられる。好適な還元剤としては、比較的小さなイオン化エネルギー及び低い電気陰性を有するナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、及び亜鉛のような活性金属が挙げられる。好ましい還元剤は、pH約4〜約10、又は約5〜約8を有する水溶液中において、染み構成要素の酸化を促進するものである。
【0044】
好適な還元剤の非限定例としては、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP HCl)、チオ尿素ジオキシド、チオ硫酸塩、亜硫酸塩、四ホウ酸塩、ジエチルジチオカルバミナート、エチルキサントジネート(ethylxantoginate)、アスコルビン酸、及びそれらの水溶性塩が挙げられる。好ましい還元剤は、亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO)である。一般に、亜硫酸水素ナトリウムは、機械パルプを漂白するために、パルプ及び製紙産業において使用され、アルカリ溶液にSOを吸収することにより製造される。使用されるとき、還元剤は、組成物の約0.1重量%〜約10重量%の量、又は約0.5重量%〜約2重量%の量で、水性染み除去製剤中に典型的に組み込まれる。
【0045】
キレート化剤:
また本明細書においては、所望により金属系染みを処理するのに有用であり得るキレート化剤を包含してもよい。アミノホスホネートを包含する様々なホスホネートキレート剤を使用してもよいが、これに限定されない。様々なアミノホスホネートは、ソルティア社(Solutia Incorporated)(ミズーリ州セントルイス(St. Louis))から商標名デクエスト(DEQUEST)(登録商標)として入手可能である。非限定例であるが代表的な他のキレート化剤としては、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン)酸、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン)酸、アミノトリス(メチレンホスホン)酸、ヒドロキシエチリデン1,1−ジホスホン酸、ヘキサメチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ヘキサメチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、及びこれらの水溶性塩が挙げられる。
【0046】
また本発明の組成物は、微量の他の任意成分を包含してもよく、pH調整剤、腐食防止剤、防腐剤、製剤のイオン強度を変更する塩、光沢剤等が挙げられるが、これらに限定されない。使用されるとき、こうした任意成分は、典型的に組成物の約0.05重量%〜約2重量%を構成するであろう。
【0047】
スプレー特性
所与の製剤において、供給量、スプレー角、及びスプレー速度を包含するスプレー特性は、缶圧、水性染み除去製剤の物理的特性、並びにエアゾールバルブ及びノズル構成要素の設計及び機構により、決定される。所望の特性を得るために重要であるバルブ及びノズル構成要素の選択を行い、同一の噴射剤と缶圧を使用して、同一の製剤において幅広く異なるスプレー特性を得ることができる。
【0048】
バルブ及び作動装置は、当業者に周知のものである。バルブは、一連の開口部、拡張形箱(expansion chambers)、及び流路(flow channels)から成り、結果的に、典型的に作動装置の一部である最終ノズル開口部(ノズル)になる。作動に際し、バルブは、バルブ路を通じて、加圧缶から最終ノズル外へ製品を流す。
【0049】
本発明において、驚くべきことに、水性染み除去製剤、噴射剤、バルブ、及びノズルの正しい組合せを利用すると、使用中に、著しい染み除去効果を、ほとんどすぐに得ることができることが見出された。必要なスプレー特性を得るためには、バルブ、作動装置、及びノズルの組み合わせが、注意深く選択されなくてはならない。スプレー特性としては、製品供給量が挙げられ、ここでノズルからの製品供給量は、約0.25g/秒〜約4.0g/秒、又は約0.5g/秒〜約3g/秒、又は約1g/秒〜約2.5g/秒の範囲であり、スプレー角は、約10度以下、又は約5度以下であり、及び衝撃圧は、約1kPa以上、又は約5kPa以上、又は約1kPa〜約100kPa、又は約2kPa〜約80kPa、又は約5kPa〜約60kPaである。供給量とは、所与の時間にノズルを通して排出される製品の量を指す。スプレー角とは、ノズルからの放出の点で形成されるスプレー円錐の角度を指す。衝撃圧とは、衝撃の領域に渡る表面上に及ぼされる圧力を指す。
【0050】
バルブとノズルとの好適な組み合わせは、以下の実施例にて説明する。
【0051】

本発明の自己加圧型スプレー染み除去剤物品は、布地染み除去剤として単独で使用されてもよく、又は必要であれば、布地から染みを除去するための系と共に使用されてもよい。例えば、1つの非限定例では、自己加圧型スプレー染み除去剤物品は、洗濯の前に染みを除去するために、洗濯プロセスと関連して使用されてもよい。例えば、自己加圧型スプレー染み除去剤は、洗濯機が挙げられるがこれに限定されない布地洗浄器具に関連して使用されることができ、布地は、自己加圧型スプレー染み除去剤で処理された後、布地洗濯機で洗濯される。あるいは、自己加圧型スプレー染み除去剤による処理後、布地は、リフレッシュキャビネットが挙げられるがこれに限定されないリフレッシュ器具でリフレッシュすることができ、これの非限定例の1つは、米国特許第6,726,186号に開示されている。必要であれば、自己加圧型スプレー染み除去剤物品は、洗濯及び/又はリフレッシュの前に、布地上の染みを事前処理するための、前処理プロセスの一部として使用されてもよい。
【0052】
商品の自己説明書
本発明は、自己加圧型スプレー染み除去剤商品をも網羅する。物品により布地から染みを除去する方法をユーザーに指示する物品に関連して、一連の説明書が包含されてもよい。例えば、1つの非限定的な実施形態では、こうした説明書は、スプレーを布地上の染みの領域に適用するように、ユーザーに指示してもよい。別の非限定的実施形態では、説明書は、スプレーを布地上の染みの領域に適用し、その後、布地の洗濯を続行するように、ユーザーに指示してもよい。さらに別の実施形態では、説明書は、染みの表面から約5.08cm(2インチ)〜約7.62cm(3インチ)の距離でスプレーを適用するように、ユーザーに指示してもよい。更に別の実施形態では、説明書は、スプレーを染みに集中させ、染みの中央から外側へゆっくりスプレーを動かすように、ユーザーに指示してもよい。
【0053】
本明細書において、「関連付けられた」は、そのような説明書に対して言う時、説明書が、物品上に直接印刷されるか、物品の包装に直接印刷されるか、物品用の包装に添付されるラベル上に印刷されるか、あるいはパンフレット、印刷広告、電子広告、放送若しくはインターネット広告、及び/又は他のメディアなどが挙げられるが、これらに限定されない異なる方法で提示されるかいずれかであって、物品の消費者にその一連の説明を伝えるようになっていることを意味する。
【0054】
布地染みを本発明の自己加圧型スプレー染み除去剤物品で処理する方法
また本発明は、布地上の染みを本発明の自己加圧型スプレー染み除去剤物品で処理するための使用方法も包含する。これは、スプレーストリームが布地上の染みに接触するようにスプレー染み除去剤物品を操作することを包含する。使用方法は、物品が布地に接触した後、布地を洗濯することを更に包含する。
【0055】
試験方法
水性染み除去製剤の表面張力の測定方法
デルタ8器具類ユニット(キブロン社(Kibron Inc.)(フィンランド、ヘルシンキ(Helsinki)から市販されているモデル・マルチPi HTs1A(Model MultiPi HTs1A))を使用して、水性染み除去製剤の試料の表面張力を測定する。試験すべき製剤の試料50μLをデルタ8プレートに添加する。デルタ8器具類ユニットは、デルタ8マニュアルに記載される較正手順に従って較正される。次に、デルタ8ユニットを使用して、マニュアルに記載される測定手順に従って表面張力を測定する。表面張力は、試料が製造された10分後に測定され、測定値が記録される。
【0056】
SITA泡試験方法
SITA泡テスター、モデル番号300135(ヴォー・オフネン・ネッツステッカー・ジエヘン(Vor Offnen Netzstecker Ziehen)(ドイツ、ドレスデン(Dresdan))から市販されている)を使用して、攪拌された試料から産出される泡の量を決定する。SITA泡テスターは、溶液を特定のrpmにて攪拌し、溶液から製造された泡の体積を記録する。いくつかの伝導度プローブが、体積を測定するために、泡形成表面に接触するであろう。泡高を決定するために、既知の試料は、繰り返し測定されることができ、値は平均化される。また、平均化された泡減衰値を決定するための拡張した試験が、測定されることもできる。手順は以下の通りである。
手順:
1.コンピュータデスクトップ及びSITA泡試験ユニット(必要であれば)のスイッチを入れる。
2.デスクトップ上にSITAプログラムを開く。
3.使用前に器具を洗浄する。
a.溶液リザーバを洗浄する:溶液リザーバを脱イオン水で完全にすすぎ、およそ200mLの脱イオン水を充填する。溶液投入管(Solution In tubing)をリザーバに取り付ける。
b.試料投入管(Sample In tubing)を洗浄する:SITAプログラムにおいて、デバイス・アンド・マニュアル(Device and Manual)をクリックして、マニュアルコントロールウィンドウを開ける。試料投入(Sample In)を選び、試験リザーバに脱イオン水を充填する。再び試料投入(Sample In)を選び、停止する。次に、試験リザーバを排水するために一度試料排出(Sample Out)を選び、一旦試験リザーバが空になったら、排水を停止するためにもう一度試料排水を選ぶ。マニュアルウィンドウから抜ける。
c.溶液リザーバからあらゆる残りの脱イオン水を取り除き、試料溶液を充填する。工程3bを繰り返して、試料投入管(Sample In tubing)を洗浄する。
d.試験リザーバを洗浄する:SITAプログラムにおいて、デバイス洗浄(Device, Clean)をクリックする。この機能のためのショートカットは、シャワーとして分類されるツールバーの中央に位置する。これは、試験リザーバを自動的に洗浄し、排水するであろう。脱イオン水のラインが器具に取り付けられていることを確認する。
4.パラメーター法
a.SITAプログラムにおいて、測定パラメーターを選択する。これは、別個のウィンドウを開くであろう。
i.一連のカウントは、以下のように入力する。
1.繰り返し測定の数:3
2.各試験で使用される体積:250mL
ii.泡形成フィールド:
1.時間間隔を選択する:10秒
2.攪拌数:30
3.RPM:157.1rad/s(1500rpm)。
これらの値は、回転子の回転の時間の長さ、その回転数、及び回転速度を調節する。プローブは、各時間間隔後の泡体積を決定するであろう。
iii.泡減衰フィールド:
1.時間間隔を選択する:10秒
2.減衰の長さ:5分
3.最小体積:0mL
これらの調節は、各泡の読み込み間の時間、泡の読み込みを採る時間、及びプローブの読み込みを停止する泡体積を決定する。一旦、回転子の最後の回転が終わったら、減衰の読み込みが始まる。上記の番号iiiの設定で、プローブは、10秒ごとに合計5分間、あるいは泡体積が選択された最小値ゼロになるまで、泡体積を測定するであろう。
iv.各運転後、試験リザーバを洗浄するため、洗浄フィールドにおいて洗浄(Clean)をチェックする。
v.この試験において温度制御は使用されないので、温度ボックスはチェックする必要がない。
5.試料運転:
a.溶液リザーバが、各繰り返しを包含する各試験を実行するのに十分な溶液を有することを確認する。ユニットの試料投入管(Sample In tubing)を占めるためには、過剰の150mLが必要であろう。
b.SITAプログラムのツールバー上のプレイ(Play)ボタンを押す。これにより、テーブルが開き、測定が開始されるであろう。停止するためには、SITAプログラムのツールバー上の停止(Stop)ボタンを押す。
6.プログラムを閉じる。
データ分析:
a.SITA泡試験ユニットからの全てのデータは、エクセル表計算シートに移出される。
b.初期泡高及び2分後の泡減衰を記録する。
c.
【0057】
スプレーストリームの供給量の測定方法
スプレーストリームの供給量は、化学専門製造協会(Chemical Specialties Manufacturing Association)のCSMAエアゾールガイド、8版、1995年出版、L25〜L27頁に見られる「エアゾールの供給量のための標準試験方法(Standard Test Method for Delivery Rate of Aerosols)」に従って測定される。
【0058】
スプレーストリームのスプレー角の決定方法
スプレーストリームのスプレー角を測定するために、以下の方法を使用してもよい。
1.オリンパス・i−スピード(Olympus i-Speed)モノクロム高速ビデオカメラを組み立てる。撮影時に追加の光を提供するために、ハロゲンランプを組み立てる。スプレーを、12.5mmレンズを使用して、高解像度でビデオテープに録画する。視界が、作動装置におけるノズルの放出を包含し、作動装置におけるノズルの放出中心から、少なくとも15.2cm(6インチ)に及ぶように、ビデオカメラを整列させる。更に、スプレーの最も広い角度を取り込むようにカメラが整列しているかを確認する。
2.エアゾール缶からスプレーを作動される。
3.ビデオは、適当なフレーム速度でスプレーストリームをテープ録画し、黒色背景に対して鮮明なスプレーストリーム画像を保証する。
4.スプレーの単一フレーム画像をマイクロソフトビジオ又はアドビフォトショップに挿入し、そこで画像を400%に拡大する。
5.工程6からの画像を使用してスプレー角を決定するために、スプレーの上部及び下部境界を横切るように、ノズルの放出から10.16cm(4インチ)である点に相当する垂直の線を描く。垂直線がスプレーの上端境界を横切る点から、噴射器のノズルの放出中心点に対して後方に線を描く。スプレーの低い方の境界についてこのプロセスを繰り返す、即ち、垂直の線がスプレーの下部境界を横切る点から噴射器のノズルの放出中心点に対して後方に線を描く。スプレーストリームのスプレー角は、ノズル放出においてこれらの2つの線の交点によって形成される内角である。
【0059】
スプレーストリームの衝撃圧の測定方法
スプレーストリームの衝撃圧を測定するために、次の方法を使用してもよい。
1.イチン・スケール社(Itin Scale Company)(ニューヨーク州、ブルックリン(Brooklyn))から入手可能なチャチリオン(Chatillion)DFS−250G圧力測定器を利用する。圧力測定器と16cmロードセル拡張ロッドとを組み立てる。缶が完全な直立及び垂直位置にあるとき、缶が拡張ロッドの末端部に噴射されることができるように、メーターを置く。
2.5cmの距離からロッド末端部にスプレーを向ける。ロッドの長手方向軸線に沿ったロッド端面へ直角に3秒間噴射する。
3.器具表示スクリーンにニュートンで表示される最大圧力を記録する。
4.以下の手順を使用して円錐の衝撃領域を計算する:
a.衝撃の領域におけるスプレー円錐の半径(R)(mm)=50×タンジェント(スプレー角度/2)
b.衝撃領域(mm)=π(R)
4.圧力測定値を衝撃領域で割り、N/mmで衝撃圧を得る。
5.N/mmで読んだ圧力に1000をかけて、kPaに変換する。
【実施例】
【0060】
本発明に従って作られた多数の異なる水性染み除去製剤は、本発明において記載されるように高度に方向付けられたストリームで布地に適用するとき、十分な濡れ特性及び染み解放(loosening)特性を有するものとして識別されることができ、染みが除去されるときに染みを覆い隠さないであろうため、製剤が布地上の染みに接触するときに、染みの即座の消散/除去をユーザーが見ることを可能にする。これを達成するためのパラメーターは、表面張力が約4.5Pa(45dyne/cm)以下、初期SITA泡高が約260mL以下であり、2分以内に泡高が約25mL以下に減衰する水性染み除去製剤を包含する。この範囲内の製剤は、使用中に過剰な石鹸水又は泡形成により染みを覆い隠さずに、即座に染み除去を提供するために必要な供給量、スプレー角、及び衝撃圧にて、効果的に噴射されることができる。
【0061】
(実施例1)
CCL容器社(CCL Containers, Inc)(オンタリオ(Ontario))からの、ふちまでいっぱいの容量470mLを有する直径59mm×直径201mm首付きアルミニウムエアゾール容器に、表1に示される製剤Aの組成物345グラムを充填する。ディップチューブ、直径2.03mm(0.080インチ)を有するバルブ本体、バルブスプリング、弁棒ガスケット、単一の0.46mm(0.018インチ)開口部を有する弁棒、及びアルミニウム搭載カップから成る標準雄形弁棒アセンブリを、搭載カップが缶の上部に位置するように、缶に挿入する。弁棒アセンブリは、精密バルブ社(Precision Valve Corporation)(ニューヨーク州ヨンカーズ(Yonkers))から入手できる次の部品から成る(部品番号も示す)。
バルブ搭載カップ:32−8900−15
弁棒:04−5030−01
弁棒ガスケット:05−5110−51(Buna−Nで作ったもの)
バルブスプリング:06−6040−00
バルブ本体:07−5180−00
ディップチューブ:09−2050−50:長さ20.5cm(8 2/32インチ)
【0062】
缶のヘッドスペースは、水銀の約381ミリメートル(15インチ)の真空圧に排出され、従来の缶密閉機材及び手順を使用して、缶に搭載カップを密閉するためにけん縮される。8.85グラムのアエロン(Aeron)A−85噴射剤を、弁棒を通して添加して缶を加圧し、21.1℃(70゜F)において598kPa(72psig)、及び54.4℃(130゜F)において1204kPa(160psig)の缶圧を得る。同様に精密バルブ社(Precision Valve Corporation)から得られるアキュゾル(ACCUSOL)(登録商標)非機械的減衰作動装置(non-mechanical breakup actuator)は、直径0.33mm(0.013インチ)開口部(部品番号11−8121−05)を有するノズル挿入物に適合し、封止されたエアゾール容器の搭載カップに取り付けられる。
【0063】
作動されるとき、製品は、質量供給量が1.7g/秒、スプレー角度が約2.5゜、及び衝撃圧が約14kPaであるスプレーストリームを供給し、全ては、この開示の試験方法の段落に記載された試験方法を使用して測定される。この製品は、約2.67Pa(26.7dyne/cm)の表面張力を有し、これにより、製品は、非常によく染みを濡らすことができる。しかし、約0mLの初期SITA泡高をも有するので、液体スプレーは、使用中に視界から染みを覆い隠さない。その結果として、ユーザーは、製品を使用することにより得られる即座の染み除去を観察することができる。
【表1】

*ダウ・ケミカル社(Dow Chemical Company)(ミシガン州ミッドランド(Midland))から入手可能。
**ダウ・コーニング社(Dow Corning Company)(ミシガン州ミッドランド(Midland))から入手可能。
***GEシリコーンズ(GESilicones)(コネチカット州ウィルトン(Wilton))から入手可能。
【0064】
(実施例2)
缶に、製剤B345グラムを充填すること以外は、実施例1の手順が再現される。これらの条件下において、製品は、1.6g/秒のスプレー率、約2.5゜のスプレー角、及び約14kPaの衝撃圧を有し、全ては、この開示の試験方法の段落に記載された試験方法を使用して測定される。再び、この製品は、2.5Pa(25dyne/cm)の表面張力、及び約0mLの初期SITA泡高を有するので、使用されるとき、製品は泡で染みを覆い隠すことなく、よく染みを濡らす。その結果として、製品を使用する間に、ユーザーは、染み上への製品の即時効果を容易に観察することができる。
【0065】
(実施例3)
アキュゾル(ACCUSOL)(登録商標)作動装置において、0.33mm(0.013インチ)開口部を有する弁棒が使用され(精密バルブ社(PrecisionValveCorporation)からの部品番号04−5010−01)、及び0.46mm(0.018インチ)逆先細ノズル挿入物(reversetapernozzleinsert)(精密バルブ社(PrecisionValveCorporation)からの部品番号11−0950−00)が使用されること以外は、実施例1の手順が再現される。他のバルブアセンブリ部品は、実施例1と同じである。
【0066】
これらの条件下において、製品は、2.0g/秒のスプレー率、約4゜のスプレー角、及び約6.8kPaの衝撃圧を有し、全ては、この開示の試験方法の段落に記載された試験方法を使用して測定される。
【0067】
(実施例4)
缶に、表1の製剤C345グラムを充填すること以外は、実施例3の手順が再現される。
【0068】
これらの条件下において、製品は、2.1g/秒のスプレー率、約4.5゜のスプレー角、及び6.5kPaの衝撃圧を有し、全ては、この開示の試験方法の段落に記載された試験方法を使用して測定される。
【0069】
(実施例5)
表1の製剤D、E、F、及びGにて、実施例1の手順が再現される。製品は、表1に報告される表面張力及び初期泡高を有する。また、これらの製品も、染みの除去に有用である。
【0070】
上記の全ての実施例は、本発明の驚くべき染み除去効果を提供するが、より高い衝撃圧を有する上記の実施形態(例えば実施例1)は、使用中に最良の染み除去結果をもたらす傾向がある。
【0071】
本発明の特定の実施形態を説明し記載してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変形及び修正を実施できることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。本明細書に引用される文献は全て、関連部分において参考として組み込まれる。いずれの文献の引用も、それが本発明に関する先行技術であることを承認するものとして解釈されるべきでない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
布地から染みを除去するための自己加圧型スプレー製品であって、
a)加圧型小出し容器、
b)噴射剤、
c)少なくとも5重量%の非水性溶媒と、少なくとも30重量%の水とを含有し、表面張力が4.5Pa(45dyne/cm)以下であり、初期SITA泡高が260mL以下であり、2分後の崩壊したSITA泡高が25mL以下である水性染み除去製剤、及び
d)ノズル及びそれに連結する弁棒アセンブリを有する作動装置であって、前記水性染み除去製剤がスプレーの形態で前記ノズルを通して前記加圧型小出し容器から放出され、ノズルからのスプレーの供給量が0.25g/秒〜4g/秒であり、前記スプレーが前記加圧型小出し容器からの放出において10゜以下のスプレー角を形成し、前記スプレーが染みの表面上に1kPa以上の衝撃圧を有する作動装置
を含む自己加圧型スプレー製品。
【請求項2】
前記噴霧剤が、21℃において、0.34MPa(50psig)以上、及び75%の前記水性染み除去製剤が使用された後に、0.28MPa(40psig)以上の全缶圧を維持する、請求項1に記載の自己加圧型スプレー製品。
【請求項3】
前記溶媒が、アルコール、グリコール、グリコールエーテル、アミン、エステル、テルペン、又はこれらの混合物であり、好ましくは前記アルコールが、2個〜4個の炭素原子を含有する低分子量アルコールである、請求項1又は2に記載の自己加圧型スプレー製品。
【請求項4】
前記水性染み除去製剤が、さらに2重量%以下の界面活性剤を含み、好ましくは前記界面活性剤が水溶性非イオン性界面活性剤である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の自己加圧型スプレー製品。
【請求項5】
前記水性染み除去製剤が、さらに0.01重量%〜15重量%の屈水性誘発物質を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の自己加圧型スプレー製品。
【請求項6】
前記水性染み除去製剤が、さらに0.005重量%〜1重量%のシリコーン消泡剤を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の自己加圧型スプレー製品。
【請求項7】
前記水性染み除去製剤が、さらに香料、還元剤、キレート化剤、又はこれらの混合物を包含する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の自己加圧型スプレー製品。
【請求項8】
布地から染みを除去するための系であって、
a)自己加圧型スプレー製品であって、
i)加圧型小出し容器、
ii)噴射剤、
iii)少なくとも5重量%の非水性溶媒を含有し、表面張力が4.5Pa(45dyne/cm)以下であり、初期SITA泡高が260mL以下であり、2分後の減衰したSITA泡高が25mL以下である水性染み除去製剤、及び
iv)ノズル及びそれに連結する弁棒アセンブリを有する作動装置であって、前記水性染み除去製剤がスプレーの形態で前記ノズルを通して前記加圧型小出し容器から放出され、前記スプレーが前記水性染み除去製剤をノズルから染みへと0.25g/秒〜4g/秒の量で供給する作動装置
を含む自己加圧型スプレー製品と、
b)洗浄器具、リフレッシュ器具、又はこれらの組み合わせと
を含む系。
【請求項9】
前記洗浄器具が洗濯機であり、前記リフレッシュ器具がリフレッシュキャビネットである、請求項8に記載の系。
【請求項10】
自己説明型商品であって、
a)布地から染みを除去するための自己加圧型スプレー製品であって、
i)加圧型小出し容器、
ii)噴射剤、
iii)少なくとも5重量%の非水性溶媒を含有し、表面張力が4.5Pa(45dyne/cm)以下であり、初期SITA泡高が260mL以下であり、2分後の減衰したSITA泡高が25mL以下である水性染み除去製剤、及び
iv)ノズル及びそれに連結する弁棒アセンブリを有する作動装置であって、前記水性染み除去製剤がスプレーの形態で前記ノズルを通して前記加圧型小出し容器から放出され、前記スプレーが前記水性染み除去製剤をノズルから染みへと0.25g/秒〜4g/秒の量で供給する作動装置
を含む自己加圧型スプレー製品と、
b)前記自己加圧型スプレー製品に関連して包含される一連の説明書であって、前記一連の説明書が、前記自己加圧型スプレー製品を用いて布地から染みを除去する方法をユーザーに示す、説明書と
を含む自己説明型商品。
【請求項11】
布地から染みを除去する方法であって、
a)布地から染みを除去するための自己加圧型スプレー製品を準備する工程であって、前記自己加圧型スプレー製品が、
i)加圧型小出し容器、
ii)噴射剤、
iii)少なくとも5重量%の非水性溶媒を含有し、表面張力が4.5Pa(45dyne/cm)以下であり、初期SITA泡高が260mL以下であり、2分後の減衰したSITA泡高が25mL以下である水性染み除去製剤、及び
iv)ノズル及びそれに連結する弁棒アセンブリを有する作動装置
を含む工程と、
b)前記水性染み除去製剤を、スプレーの形態で前記ノズルを通して前記加圧型小出し容器から0.25g/秒〜4g/秒の量で放出するために、前記作動装置を作動させる工程と、
c)布地染みに前記スプレーを接触させる工程であって、前記スプレーの染みへの衝撃圧が1kPa以上である工程と
を含む方法。
【請求項12】
前記スプレーが10゜以下のスプレー角を形成する、請求項11に記載の方法。

【公表番号】特表2009−501285(P2009−501285A)
【公表日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−521018(P2008−521018)
【出願日】平成18年7月12日(2006.7.12)
【国際出願番号】PCT/IB2006/052364
【国際公開番号】WO2007/010449
【国際公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】