蒸気システム
【課題】蒸気負荷を迅速且つ正確に検知して蒸気エンジンへの給蒸を制御する。これにより、蒸気エンジンやそれにより駆動される装置の発停回数を削減して、機器の長寿命化と、効率のよい運転とを図る。
【解決手段】蒸気を用いて動力を起こす蒸気エンジン3を備える。蒸気エンジン3にて使用後の減圧蒸気が供給される第二蒸気ヘッダ8には、蒸気エンジン3を介することなくバイパス路13を介しても蒸気が供給される。バイパス路13には、減圧弁14が設けられている。バイパス路13を通る蒸気流量は、蒸気流量計17にて検出される。蒸気エンジン3の停止後、蒸気流量計17の検出信号に基づき蒸気エンジン3への給蒸を再開する。
【解決手段】蒸気を用いて動力を起こす蒸気エンジン3を備える。蒸気エンジン3にて使用後の減圧蒸気が供給される第二蒸気ヘッダ8には、蒸気エンジン3を介することなくバイパス路13を介しても蒸気が供給される。バイパス路13には、減圧弁14が設けられている。バイパス路13を通る蒸気流量は、蒸気流量計17にて検出される。蒸気エンジン3の停止後、蒸気流量計17の検出信号に基づき蒸気エンジン3への給蒸を再開する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気エンジンを用いて空気圧縮機などを駆動する蒸気システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1に開示されるように、蒸気エンジンを用いて空気圧縮機などを駆動する蒸気システムにおいて、蒸気エンジンの二次側の蒸気圧に基づき蒸気負荷を検知して、蒸気エンジンへの給蒸を制御することが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−236103号公報(請求項1−7)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1に記載の発明では、蒸気圧に基づき蒸気負荷を検知するが、蒸気圧のみでは必ずしも蒸気負荷を迅速且つ正確に検知できないおそれがある。具体的には、蒸気エンジンの二次側の蒸気圧が高まったことで蒸気エンジンを停止後、再起動させる復帰条件の判定時、蒸気負荷があることを迅速且つ正確に検知できるのが望まれる。それにより、蒸気エンジンひいては圧縮機の発停回数を削減して、機器の長寿命化と、効率のよい運転とが可能になる。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、蒸気負荷を迅速且つ正確に検知して蒸気エンジンへの給蒸を制御できる蒸気システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、蒸気を用いて動力を起こす蒸気エンジンと、この蒸気エンジンにて使用後の減圧蒸気が供給される箇所へ、前記蒸気エンジンを介することなく減圧弁を介して蒸気を供給するバイパス路と、このバイパス路を通る蒸気流量を検出する蒸気流量計と、前記蒸気エンジンの停止後、前記蒸気流量計の検出信号に基づき前記蒸気エンジンへの給蒸を再開する制御器とを備えることを特徴とする蒸気システムである。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、バイパス路を通る蒸気流量を蒸気流量計で検出することで、蒸気負荷を迅速且つ正確に検知して、蒸気エンジンへの給蒸を制御することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記蒸気エンジンへの給蒸路と前記蒸気エンジンからの排蒸路とが前記バイパス路で接続され、このバイパス路に、前記減圧弁と前記蒸気流量計とが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の蒸気システムである。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、蒸気流量計をバイパス路に設置することで、バイパス路を通る蒸気流量を迅速且つ正確に検知して、蒸気エンジンへの給蒸を制御することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、前記蒸気エンジンにて空気圧縮機が駆動され、この空気圧縮機からの圧縮空気路に、空気圧センサが設けられ、前記蒸気エンジンからの蒸気と前記減圧弁からの蒸気との合流蒸気の圧力を検出可能に、蒸気圧センサが設けられ、前記蒸気流量計、前記空気圧センサおよび前記蒸気圧センサの各検出信号に基づき、前記蒸気エンジンへの給蒸を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸気システムである。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、蒸気エンジンにより圧縮空気を製造するシステムにおいて、圧縮空気負荷と蒸気負荷とを考慮して蒸気エンジンへの給蒸を制御することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、前記蒸気流量計の設置による流量検出に代えて、前記バイパス路またはその前後の配管に設けた固定圧損部の前後の差圧により流量を検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気システムである。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、蒸気流量計によらず、蒸気配管の固定圧損部の前後の差圧により制御することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、前記減圧弁は、蒸気の減圧に伴う可動部を有し、前記蒸気流量計の設置による流量検出に代えて、前記可動部の動きにより流量を検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気システムである。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、蒸気流量計によらず、減圧弁の可動部の動きにより制御することができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、前記蒸気流量計の設置による流量検出に代えて、前記減圧弁を作動させる流体の圧力により流量を検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気システムである。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、蒸気流量計によらず、減圧弁の作動流体の圧力により制御することができる。
【0018】
さらに、請求項7に記載の発明は、前記蒸気流量計の設置による流量検出に代えて、前記減圧弁の音、前記蒸気エンジンおよび前記減圧弁を介して蒸気使用設備へ蒸気を送るボイラの運転状況、前記蒸気使用設備の運転状況、または前記蒸気エンジンおよび前記減圧弁より下流側のドレン発生量により、蒸気の流量を検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気システムである。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、流量計によらず、減圧弁の音、ボイラの運転状況、蒸気使用設備の運転状況、またはドレン発生量により制御することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、蒸気負荷を迅速且つ正確に検知して蒸気エンジンへの給蒸を制御することができる。これにより、蒸気エンジンひいては圧縮機の発停回数を削減して、機器の長寿命化と、効率のよい運転とを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の蒸気システムの一実施例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の蒸気システム1の一実施例を示す概略図である。
本実施例の蒸気システム1は、ボイラ2、蒸気エンジン3および圧縮機4を備える。
【0023】
蒸気エンジン3は、蒸気を用いて動力を起こす装置であり、その種類を特に問わないが、たとえばスクリュ式蒸気エンジンである。蒸気エンジン3は、給蒸路5から蒸気が供給され、排蒸路6へ蒸気を排出する。
【0024】
図示例の場合、ボイラ2からの蒸気は、第一蒸気ヘッダ7に供給され、この第一蒸気ヘッダ7の蒸気が、給蒸路5を介して蒸気エンジン3に供給される。一方、蒸気エンジン3からの蒸気は、排蒸路6を介して第二蒸気ヘッダ8に供給され、この第二蒸気ヘッダ8の蒸気が、各種の蒸気使用設備9に供給される。第二蒸気ヘッダ8内の圧力を検出するために、第二蒸気ヘッダ8には蒸気圧センサ10が設けられる。なお、第一蒸気ヘッダ7内の圧力は、ボイラ2により所望に維持される。
【0025】
蒸気エンジン3への給蒸路5には、給蒸弁11が設けられる。この給蒸弁11の開閉により、蒸気エンジン3の作動の有無を切り替えることができる。また、給蒸弁11の開度調整により、蒸気エンジン3への給蒸量ひいては蒸気エンジン3の出力を調整することができる。
【0026】
蒸気エンジン3からの排蒸路6には、逆止弁12が設けられる。この逆止弁12により、蒸気エンジン3の停止時に、排蒸路6を介した蒸気エンジン3への蒸気の逆流を防止することができる。
【0027】
第一蒸気ヘッダ7と第二蒸気ヘッダ8とは、バイパス路13を介しても接続される。図示例の場合、第一蒸気ヘッダ7から蒸気エンジン3への給蒸路5の内、給蒸弁11よりも上流部と、蒸気エンジン3から第二蒸気ヘッダ8への排蒸路6の内、逆止弁12よりも下流部とが、バイパス路13で接続される。
【0028】
バイパス路13には、減圧弁14が設けられる。この減圧弁14は、その背圧(下流側の圧力)を所定圧力に維持するように、開閉または開度を調整する。本実施例では、減圧弁14は、背圧を所定圧力に維持するように、機械的に自力で動作する。但し、場合により、減圧弁14は、蒸気圧センサ10の検出圧力に基づき制御されてもよい。
【0029】
蒸気エンジン3および減圧弁14において、蒸気は減圧される。それ故、第二蒸気ヘッダ8内の圧力は、第一蒸気ヘッダ7内の圧力よりも低圧である。蒸気使用設備9に応じて、第一蒸気ヘッダ7または第二蒸気ヘッダ8の蒸気が供給される。
【0030】
蒸気エンジン3により駆動される圧縮機4は、本実施例では空気圧縮機である。この場合、圧縮機4は、外気を吸入し圧縮して吐出する。圧縮機4から圧縮空気は、圧縮空気路15を介して、各種の圧縮空気利用機器(図示省略)へ送られる。圧縮空気路15には、圧縮空気の圧力を検出する空気圧センサ16が設けられる。
【0031】
蒸気エンジン3への給蒸は、蒸気圧センサ10の検出信号、および所望によりさらに空気圧センサ16の検出信号に基づき制御される。たとえば、以下のようにして制御される。なお、以下において、圧縮空気負荷は、たとえば、空気圧センサ16の検出圧力を監視して、下限空気圧を下回ると圧縮空気負荷があると検知でき、上限空気圧を上回ると圧縮空気負荷がない検知できる。また、蒸気負荷は、たとえば、蒸気圧センサ10の検出圧力を監視して、下限蒸気圧を下回ると蒸気負荷があると検知でき、上限蒸気圧を上回ると蒸気負荷がないと検知できる。
【0032】
(a)圧縮空気負荷および蒸気負荷がある場合には、蒸気エンジン3への給蒸を実行する。
(b)圧縮空気負荷および蒸気負荷がない場合には、蒸気エンジン3への給蒸を停止する。
(c)圧縮空気負荷がないが蒸気負荷がある場合には、蒸気エンジン3への給蒸を停止した状態で、バイパス路13を介して蒸気を供給する。
(d)圧縮空気負荷があるが蒸気負荷がない場合には、蒸気エンジン3への給蒸を停止した状態で、電動圧縮機(図示省略)により圧縮空気を供給する。あるいは、この場合も、蒸気エンジン3への給蒸を実行して、蒸気エンジン3により圧縮機4を駆動してもよい。
【0033】
ここで、蒸気負荷があるとの判定は、蒸気圧センサ10の検出圧力が下限蒸気圧まで下がることで判定する以外に、以下の方法によって判定することができる。すなわち、蒸気圧センサ10による場合も含めて、蒸気負荷があるとの判定方法として以下のものを挙げることができる。蒸気圧センサ10の検出圧力では蒸気負荷の迅速且つ正確な検知が困難な場合もあるので、その場合には、基本的にはバイパス路13を介した第二蒸気ヘッダ8への蒸気の流通があるか否かにより蒸気負荷を判定することになる。
【0034】
(1)蒸気圧センサ10の検出圧力が設定圧力以下になると、蒸気負荷があると判定する。なお、蒸気圧センサ10の設置箇所は、減圧弁14より下流であれば足り、必ずしも第二蒸気ヘッダ8である必要はない。
【0035】
(2)バイパス路13などに蒸気流量計17を設置し、バイパス路13を通る蒸気流量により蒸気負荷を判定する。この際、所定以上の蒸気流量があれば、蒸気負荷があると判定するのがよい。なお、図1では、第一蒸気ヘッダ7から蒸気エンジン3への給蒸路5の内、バイパス路13との分岐部よりも上流側に、蒸気流量計17を設置しているが、バイパス路13に蒸気流量計17を設置してもよい。その際、蒸気流量計17は、減圧弁14の上流側に設置してもよいし、下流側に設置してもよい。また、蒸気エンジン3から第二蒸気ヘッダ8への排蒸路6の内、逆止弁12よりも下流側(特にバイパス路13との合流部よりも下流側がよい)に、蒸気流量計17を設置してもよい。
【0036】
(3)第一蒸気ヘッダ7からバイパス路13を介した第二蒸気ヘッダ8への蒸気路において、固定圧損部(たとえばバルブ18またはオリフィス)の前後の差圧を検出し、その差圧の上昇により蒸気流量を判断してもよい。
【0037】
(4)減圧弁14の可動部(蒸気の減圧に伴う可動部であり、たとえばリフト部)の動き・可動量(たとえばリフト量)を検出して、減圧弁14の開閉状況から蒸気流量を判断してもよい。
【0038】
(5)減圧弁14を作動させる流体の圧力により蒸気流量を判断してもよい。たとえば、減圧弁14が空圧式の場合、減圧弁14内部のダイヤフラム供給圧を検知し、減圧弁14の開閉状況から蒸気流量を判断してもよい。
【0039】
(6)減圧弁14の音により蒸気流量を判断してもよい。具体的には、減圧弁14の絞り膨張部近傍配管の音を測定し、高周波数音の発生により、減圧弁14の開閉から蒸気流量を判断してもよい。
【0040】
(7)ボイラ2の運転状況により蒸気負荷を検知してもよい。具体的には、第二蒸気ヘッダ8へ蒸気を供給するボイラ2の起動状況、または台数制御されているボイラ2,2…の起動台数・起動状況により、バイパス路13を介した蒸気流通を判定してもよい。
【0041】
(8)蒸気使用設備9の運転状況により蒸気負荷を検知してもよい。具体的には、第二蒸気ヘッダ8内の蒸気を使用する蒸気使用設備9の動作信号、その蒸気使用設備9への蒸気供給弁19の作動信号により、蒸気負荷を判定してもよい。
【0042】
(9)蒸気エンジン3および減圧弁14より下流側のドレン発生量により蒸気負荷を検知してもよい。具体的には、減圧弁14より下流側の蒸気ライン(図示例では第二蒸気ヘッダ8)に蒸気トラップ20を設け、蒸気トラップ20におけるドレン発生量を検知し、蒸気負荷を判定してもよい。
【0043】
(10)上記(1)〜(9)の内、二以上の組合せを用いて蒸気負荷を検知してもよい。たとえば、(1)と(2)とを併用してもよい。複数の手法を併用する場合、各手法による蒸気負荷の検知をANDまたはORの条件として用いればよい。また、運転開始時の初期起動用と、運転中の再復帰用となど、状況に合わせて使い分けてもよい。
【0044】
図1では、蒸気圧センサ10、空気圧センサ16、蒸気流量計17の他、給蒸弁11が制御器21に接続されており、制御器21は、各センサ10,16,17の検出信号に基づき給蒸弁11を制御する。たとえば、制御器21は、各種条件により蒸気エンジン3を停止させた場合、蒸気流量計17および/または蒸気圧センサ10の検出信号に基づき、蒸気エンジン3への給蒸を再開する。蒸気流量計17の設置による流量検出に代えて、前記(3)〜(9)の構成を採用してもよい。また、蒸気エンジン3への給蒸の制御について、前述したように、空気圧センサ16による圧縮空気負荷を考慮してもよい。
【0045】
本実施例の蒸気システム1によれば、上述した各方法により、減圧蒸気(第二蒸気ヘッダ8の蒸気)の使用負荷を判定することができる。これにより、蒸気エンジン3およびそれにより駆動される圧縮機4の発停回数を削減することができ、機器の長寿命化や起動時損失の削減を図ることができる。
【0046】
本発明の蒸気システム1は、前記実施例の構成に限らず適宜変更可能である。たとえば、前記実施例では蒸気エンジン3で圧縮機4を駆動させたが、蒸気エンジン3で駆動する装置は特に問わず、たとえばポンプや送風機などであってもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 蒸気システム
2 ボイラ
3 蒸気エンジン
4 圧縮機
5 給蒸路
6 排蒸路
7 第一蒸気ヘッダ
8 第二蒸気ヘッダ
9 蒸気使用設備
10 蒸気圧センサ
11 給蒸弁
12 逆止弁
13 バイパス路
14 減圧弁
15 圧縮空気路
16 空気圧センサ
17 蒸気流量計
18 バルブ
19 蒸気供給弁
20 蒸気トラップ
21 制御器
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気エンジンを用いて空気圧縮機などを駆動する蒸気システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1に開示されるように、蒸気エンジンを用いて空気圧縮機などを駆動する蒸気システムにおいて、蒸気エンジンの二次側の蒸気圧に基づき蒸気負荷を検知して、蒸気エンジンへの給蒸を制御することが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−236103号公報(請求項1−7)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1に記載の発明では、蒸気圧に基づき蒸気負荷を検知するが、蒸気圧のみでは必ずしも蒸気負荷を迅速且つ正確に検知できないおそれがある。具体的には、蒸気エンジンの二次側の蒸気圧が高まったことで蒸気エンジンを停止後、再起動させる復帰条件の判定時、蒸気負荷があることを迅速且つ正確に検知できるのが望まれる。それにより、蒸気エンジンひいては圧縮機の発停回数を削減して、機器の長寿命化と、効率のよい運転とが可能になる。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、蒸気負荷を迅速且つ正確に検知して蒸気エンジンへの給蒸を制御できる蒸気システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、蒸気を用いて動力を起こす蒸気エンジンと、この蒸気エンジンにて使用後の減圧蒸気が供給される箇所へ、前記蒸気エンジンを介することなく減圧弁を介して蒸気を供給するバイパス路と、このバイパス路を通る蒸気流量を検出する蒸気流量計と、前記蒸気エンジンの停止後、前記蒸気流量計の検出信号に基づき前記蒸気エンジンへの給蒸を再開する制御器とを備えることを特徴とする蒸気システムである。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、バイパス路を通る蒸気流量を蒸気流量計で検出することで、蒸気負荷を迅速且つ正確に検知して、蒸気エンジンへの給蒸を制御することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記蒸気エンジンへの給蒸路と前記蒸気エンジンからの排蒸路とが前記バイパス路で接続され、このバイパス路に、前記減圧弁と前記蒸気流量計とが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の蒸気システムである。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、蒸気流量計をバイパス路に設置することで、バイパス路を通る蒸気流量を迅速且つ正確に検知して、蒸気エンジンへの給蒸を制御することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、前記蒸気エンジンにて空気圧縮機が駆動され、この空気圧縮機からの圧縮空気路に、空気圧センサが設けられ、前記蒸気エンジンからの蒸気と前記減圧弁からの蒸気との合流蒸気の圧力を検出可能に、蒸気圧センサが設けられ、前記蒸気流量計、前記空気圧センサおよび前記蒸気圧センサの各検出信号に基づき、前記蒸気エンジンへの給蒸を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸気システムである。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、蒸気エンジンにより圧縮空気を製造するシステムにおいて、圧縮空気負荷と蒸気負荷とを考慮して蒸気エンジンへの給蒸を制御することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、前記蒸気流量計の設置による流量検出に代えて、前記バイパス路またはその前後の配管に設けた固定圧損部の前後の差圧により流量を検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気システムである。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、蒸気流量計によらず、蒸気配管の固定圧損部の前後の差圧により制御することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、前記減圧弁は、蒸気の減圧に伴う可動部を有し、前記蒸気流量計の設置による流量検出に代えて、前記可動部の動きにより流量を検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気システムである。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、蒸気流量計によらず、減圧弁の可動部の動きにより制御することができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、前記蒸気流量計の設置による流量検出に代えて、前記減圧弁を作動させる流体の圧力により流量を検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気システムである。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、蒸気流量計によらず、減圧弁の作動流体の圧力により制御することができる。
【0018】
さらに、請求項7に記載の発明は、前記蒸気流量計の設置による流量検出に代えて、前記減圧弁の音、前記蒸気エンジンおよび前記減圧弁を介して蒸気使用設備へ蒸気を送るボイラの運転状況、前記蒸気使用設備の運転状況、または前記蒸気エンジンおよび前記減圧弁より下流側のドレン発生量により、蒸気の流量を検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気システムである。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、流量計によらず、減圧弁の音、ボイラの運転状況、蒸気使用設備の運転状況、またはドレン発生量により制御することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、蒸気負荷を迅速且つ正確に検知して蒸気エンジンへの給蒸を制御することができる。これにより、蒸気エンジンひいては圧縮機の発停回数を削減して、機器の長寿命化と、効率のよい運転とを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の蒸気システムの一実施例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の蒸気システム1の一実施例を示す概略図である。
本実施例の蒸気システム1は、ボイラ2、蒸気エンジン3および圧縮機4を備える。
【0023】
蒸気エンジン3は、蒸気を用いて動力を起こす装置であり、その種類を特に問わないが、たとえばスクリュ式蒸気エンジンである。蒸気エンジン3は、給蒸路5から蒸気が供給され、排蒸路6へ蒸気を排出する。
【0024】
図示例の場合、ボイラ2からの蒸気は、第一蒸気ヘッダ7に供給され、この第一蒸気ヘッダ7の蒸気が、給蒸路5を介して蒸気エンジン3に供給される。一方、蒸気エンジン3からの蒸気は、排蒸路6を介して第二蒸気ヘッダ8に供給され、この第二蒸気ヘッダ8の蒸気が、各種の蒸気使用設備9に供給される。第二蒸気ヘッダ8内の圧力を検出するために、第二蒸気ヘッダ8には蒸気圧センサ10が設けられる。なお、第一蒸気ヘッダ7内の圧力は、ボイラ2により所望に維持される。
【0025】
蒸気エンジン3への給蒸路5には、給蒸弁11が設けられる。この給蒸弁11の開閉により、蒸気エンジン3の作動の有無を切り替えることができる。また、給蒸弁11の開度調整により、蒸気エンジン3への給蒸量ひいては蒸気エンジン3の出力を調整することができる。
【0026】
蒸気エンジン3からの排蒸路6には、逆止弁12が設けられる。この逆止弁12により、蒸気エンジン3の停止時に、排蒸路6を介した蒸気エンジン3への蒸気の逆流を防止することができる。
【0027】
第一蒸気ヘッダ7と第二蒸気ヘッダ8とは、バイパス路13を介しても接続される。図示例の場合、第一蒸気ヘッダ7から蒸気エンジン3への給蒸路5の内、給蒸弁11よりも上流部と、蒸気エンジン3から第二蒸気ヘッダ8への排蒸路6の内、逆止弁12よりも下流部とが、バイパス路13で接続される。
【0028】
バイパス路13には、減圧弁14が設けられる。この減圧弁14は、その背圧(下流側の圧力)を所定圧力に維持するように、開閉または開度を調整する。本実施例では、減圧弁14は、背圧を所定圧力に維持するように、機械的に自力で動作する。但し、場合により、減圧弁14は、蒸気圧センサ10の検出圧力に基づき制御されてもよい。
【0029】
蒸気エンジン3および減圧弁14において、蒸気は減圧される。それ故、第二蒸気ヘッダ8内の圧力は、第一蒸気ヘッダ7内の圧力よりも低圧である。蒸気使用設備9に応じて、第一蒸気ヘッダ7または第二蒸気ヘッダ8の蒸気が供給される。
【0030】
蒸気エンジン3により駆動される圧縮機4は、本実施例では空気圧縮機である。この場合、圧縮機4は、外気を吸入し圧縮して吐出する。圧縮機4から圧縮空気は、圧縮空気路15を介して、各種の圧縮空気利用機器(図示省略)へ送られる。圧縮空気路15には、圧縮空気の圧力を検出する空気圧センサ16が設けられる。
【0031】
蒸気エンジン3への給蒸は、蒸気圧センサ10の検出信号、および所望によりさらに空気圧センサ16の検出信号に基づき制御される。たとえば、以下のようにして制御される。なお、以下において、圧縮空気負荷は、たとえば、空気圧センサ16の検出圧力を監視して、下限空気圧を下回ると圧縮空気負荷があると検知でき、上限空気圧を上回ると圧縮空気負荷がない検知できる。また、蒸気負荷は、たとえば、蒸気圧センサ10の検出圧力を監視して、下限蒸気圧を下回ると蒸気負荷があると検知でき、上限蒸気圧を上回ると蒸気負荷がないと検知できる。
【0032】
(a)圧縮空気負荷および蒸気負荷がある場合には、蒸気エンジン3への給蒸を実行する。
(b)圧縮空気負荷および蒸気負荷がない場合には、蒸気エンジン3への給蒸を停止する。
(c)圧縮空気負荷がないが蒸気負荷がある場合には、蒸気エンジン3への給蒸を停止した状態で、バイパス路13を介して蒸気を供給する。
(d)圧縮空気負荷があるが蒸気負荷がない場合には、蒸気エンジン3への給蒸を停止した状態で、電動圧縮機(図示省略)により圧縮空気を供給する。あるいは、この場合も、蒸気エンジン3への給蒸を実行して、蒸気エンジン3により圧縮機4を駆動してもよい。
【0033】
ここで、蒸気負荷があるとの判定は、蒸気圧センサ10の検出圧力が下限蒸気圧まで下がることで判定する以外に、以下の方法によって判定することができる。すなわち、蒸気圧センサ10による場合も含めて、蒸気負荷があるとの判定方法として以下のものを挙げることができる。蒸気圧センサ10の検出圧力では蒸気負荷の迅速且つ正確な検知が困難な場合もあるので、その場合には、基本的にはバイパス路13を介した第二蒸気ヘッダ8への蒸気の流通があるか否かにより蒸気負荷を判定することになる。
【0034】
(1)蒸気圧センサ10の検出圧力が設定圧力以下になると、蒸気負荷があると判定する。なお、蒸気圧センサ10の設置箇所は、減圧弁14より下流であれば足り、必ずしも第二蒸気ヘッダ8である必要はない。
【0035】
(2)バイパス路13などに蒸気流量計17を設置し、バイパス路13を通る蒸気流量により蒸気負荷を判定する。この際、所定以上の蒸気流量があれば、蒸気負荷があると判定するのがよい。なお、図1では、第一蒸気ヘッダ7から蒸気エンジン3への給蒸路5の内、バイパス路13との分岐部よりも上流側に、蒸気流量計17を設置しているが、バイパス路13に蒸気流量計17を設置してもよい。その際、蒸気流量計17は、減圧弁14の上流側に設置してもよいし、下流側に設置してもよい。また、蒸気エンジン3から第二蒸気ヘッダ8への排蒸路6の内、逆止弁12よりも下流側(特にバイパス路13との合流部よりも下流側がよい)に、蒸気流量計17を設置してもよい。
【0036】
(3)第一蒸気ヘッダ7からバイパス路13を介した第二蒸気ヘッダ8への蒸気路において、固定圧損部(たとえばバルブ18またはオリフィス)の前後の差圧を検出し、その差圧の上昇により蒸気流量を判断してもよい。
【0037】
(4)減圧弁14の可動部(蒸気の減圧に伴う可動部であり、たとえばリフト部)の動き・可動量(たとえばリフト量)を検出して、減圧弁14の開閉状況から蒸気流量を判断してもよい。
【0038】
(5)減圧弁14を作動させる流体の圧力により蒸気流量を判断してもよい。たとえば、減圧弁14が空圧式の場合、減圧弁14内部のダイヤフラム供給圧を検知し、減圧弁14の開閉状況から蒸気流量を判断してもよい。
【0039】
(6)減圧弁14の音により蒸気流量を判断してもよい。具体的には、減圧弁14の絞り膨張部近傍配管の音を測定し、高周波数音の発生により、減圧弁14の開閉から蒸気流量を判断してもよい。
【0040】
(7)ボイラ2の運転状況により蒸気負荷を検知してもよい。具体的には、第二蒸気ヘッダ8へ蒸気を供給するボイラ2の起動状況、または台数制御されているボイラ2,2…の起動台数・起動状況により、バイパス路13を介した蒸気流通を判定してもよい。
【0041】
(8)蒸気使用設備9の運転状況により蒸気負荷を検知してもよい。具体的には、第二蒸気ヘッダ8内の蒸気を使用する蒸気使用設備9の動作信号、その蒸気使用設備9への蒸気供給弁19の作動信号により、蒸気負荷を判定してもよい。
【0042】
(9)蒸気エンジン3および減圧弁14より下流側のドレン発生量により蒸気負荷を検知してもよい。具体的には、減圧弁14より下流側の蒸気ライン(図示例では第二蒸気ヘッダ8)に蒸気トラップ20を設け、蒸気トラップ20におけるドレン発生量を検知し、蒸気負荷を判定してもよい。
【0043】
(10)上記(1)〜(9)の内、二以上の組合せを用いて蒸気負荷を検知してもよい。たとえば、(1)と(2)とを併用してもよい。複数の手法を併用する場合、各手法による蒸気負荷の検知をANDまたはORの条件として用いればよい。また、運転開始時の初期起動用と、運転中の再復帰用となど、状況に合わせて使い分けてもよい。
【0044】
図1では、蒸気圧センサ10、空気圧センサ16、蒸気流量計17の他、給蒸弁11が制御器21に接続されており、制御器21は、各センサ10,16,17の検出信号に基づき給蒸弁11を制御する。たとえば、制御器21は、各種条件により蒸気エンジン3を停止させた場合、蒸気流量計17および/または蒸気圧センサ10の検出信号に基づき、蒸気エンジン3への給蒸を再開する。蒸気流量計17の設置による流量検出に代えて、前記(3)〜(9)の構成を採用してもよい。また、蒸気エンジン3への給蒸の制御について、前述したように、空気圧センサ16による圧縮空気負荷を考慮してもよい。
【0045】
本実施例の蒸気システム1によれば、上述した各方法により、減圧蒸気(第二蒸気ヘッダ8の蒸気)の使用負荷を判定することができる。これにより、蒸気エンジン3およびそれにより駆動される圧縮機4の発停回数を削減することができ、機器の長寿命化や起動時損失の削減を図ることができる。
【0046】
本発明の蒸気システム1は、前記実施例の構成に限らず適宜変更可能である。たとえば、前記実施例では蒸気エンジン3で圧縮機4を駆動させたが、蒸気エンジン3で駆動する装置は特に問わず、たとえばポンプや送風機などであってもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 蒸気システム
2 ボイラ
3 蒸気エンジン
4 圧縮機
5 給蒸路
6 排蒸路
7 第一蒸気ヘッダ
8 第二蒸気ヘッダ
9 蒸気使用設備
10 蒸気圧センサ
11 給蒸弁
12 逆止弁
13 バイパス路
14 減圧弁
15 圧縮空気路
16 空気圧センサ
17 蒸気流量計
18 バルブ
19 蒸気供給弁
20 蒸気トラップ
21 制御器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸気を用いて動力を起こす蒸気エンジンと、
この蒸気エンジンにて使用後の減圧蒸気が供給される箇所へ、前記蒸気エンジンを介することなく減圧弁を介して蒸気を供給するバイパス路と、
このバイパス路を通る蒸気流量を検出する蒸気流量計と、
前記蒸気エンジンの停止後、前記蒸気流量計の検出信号に基づき前記蒸気エンジンへの給蒸を再開する制御器と
を備えることを特徴とする蒸気システム。
【請求項2】
前記蒸気エンジンへの給蒸路と前記蒸気エンジンからの排蒸路とが前記バイパス路で接続され、
このバイパス路に、前記減圧弁と前記蒸気流量計とが設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の蒸気システム。
【請求項3】
前記蒸気エンジンにて空気圧縮機が駆動され、
この空気圧縮機からの圧縮空気路に、空気圧センサが設けられ、
前記蒸気エンジンからの蒸気と前記減圧弁からの蒸気との合流蒸気の圧力を検出可能に、蒸気圧センサが設けられ、
前記蒸気流量計、前記空気圧センサおよび前記蒸気圧センサの各検出信号に基づき、前記蒸気エンジンへの給蒸を制御する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸気システム。
【請求項4】
前記蒸気流量計の設置による流量検出に代えて、前記バイパス路またはその前後の配管に設けた固定圧損部の前後の差圧により流量を検出する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気システム。
【請求項5】
前記減圧弁は、蒸気の減圧に伴う可動部を有し、
前記蒸気流量計の設置による流量検出に代えて、前記可動部の動きにより流量を検出する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気システム。
【請求項6】
前記蒸気流量計の設置による流量検出に代えて、前記減圧弁を作動させる流体の圧力により流量を検出する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気システム。
【請求項7】
前記蒸気流量計の設置による流量検出に代えて、前記減圧弁の音、前記蒸気エンジンおよび前記減圧弁を介して蒸気使用設備へ蒸気を送るボイラの運転状況、前記蒸気使用設備の運転状況、または前記蒸気エンジンおよび前記減圧弁より下流側のドレン発生量により、蒸気の流量を検出する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気システム。
【請求項1】
蒸気を用いて動力を起こす蒸気エンジンと、
この蒸気エンジンにて使用後の減圧蒸気が供給される箇所へ、前記蒸気エンジンを介することなく減圧弁を介して蒸気を供給するバイパス路と、
このバイパス路を通る蒸気流量を検出する蒸気流量計と、
前記蒸気エンジンの停止後、前記蒸気流量計の検出信号に基づき前記蒸気エンジンへの給蒸を再開する制御器と
を備えることを特徴とする蒸気システム。
【請求項2】
前記蒸気エンジンへの給蒸路と前記蒸気エンジンからの排蒸路とが前記バイパス路で接続され、
このバイパス路に、前記減圧弁と前記蒸気流量計とが設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の蒸気システム。
【請求項3】
前記蒸気エンジンにて空気圧縮機が駆動され、
この空気圧縮機からの圧縮空気路に、空気圧センサが設けられ、
前記蒸気エンジンからの蒸気と前記減圧弁からの蒸気との合流蒸気の圧力を検出可能に、蒸気圧センサが設けられ、
前記蒸気流量計、前記空気圧センサおよび前記蒸気圧センサの各検出信号に基づき、前記蒸気エンジンへの給蒸を制御する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸気システム。
【請求項4】
前記蒸気流量計の設置による流量検出に代えて、前記バイパス路またはその前後の配管に設けた固定圧損部の前後の差圧により流量を検出する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気システム。
【請求項5】
前記減圧弁は、蒸気の減圧に伴う可動部を有し、
前記蒸気流量計の設置による流量検出に代えて、前記可動部の動きにより流量を検出する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気システム。
【請求項6】
前記蒸気流量計の設置による流量検出に代えて、前記減圧弁を作動させる流体の圧力により流量を検出する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気システム。
【請求項7】
前記蒸気流量計の設置による流量検出に代えて、前記減圧弁の音、前記蒸気エンジンおよび前記減圧弁を介して蒸気使用設備へ蒸気を送るボイラの運転状況、前記蒸気使用設備の運転状況、または前記蒸気エンジンおよび前記減圧弁より下流側のドレン発生量により、蒸気の流量を検出する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気システム。
【図1】
【公開番号】特開2013−40576(P2013−40576A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−176871(P2011−176871)
【出願日】平成23年8月12日(2011.8.12)
【出願人】(000175272)三浦工業株式会社 (1,055)
【出願人】(000001199)株式会社神戸製鋼所 (5,860)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月12日(2011.8.12)
【出願人】(000175272)三浦工業株式会社 (1,055)
【出願人】(000001199)株式会社神戸製鋼所 (5,860)
【Fターム(参考)】
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