説明

蒸気改質触媒のための新触媒設計および製造プロセス

【課題】大表面積構造の触媒、特に、蒸気改質触媒を提供する。
【解決手段】大表面積構造の触媒は、円形又は多角形の断面形状を有する多数の平行な貫通穴によって形成されたものであり、該触媒担体は射出成形プロセスで作成されたハニカム形状構造で、被膜で被覆され、その後活性成分が含浸され、該触媒担体は、少なくとも1つの焼結性物質を含み、且つ側圧抵抗が少なくとも700Nであり、さらに、該触媒の製造プロセスと、該触媒の反応器での使用が可能な触媒。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大表面積構造の新規な触媒設計に関する。本発明は、さらに、該新規な触媒の製造プロセス、並びに、蒸気改質反応、ATR及び触媒部分酸化反応におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
蒸気改質は、軽質炭化水素と蒸気から、水素リッチな合成用ガスを生成するための、最も広く知られたプロセスである。例えば、天然ガス、LPG、ナフサおよびメタンのように使用されるこの物質は、触媒反応器において、蒸気とともに、水素含有量の多い合成用ガスへと吸熱的に転換される。プロセスおよび燃焼排ガスの熱は、例えば、蒸気生成や種々のプロセスや水流の予熱のために利用される。このプロセスは、主に、約550〜900℃の温度、及び約25〜60バールの圧力、及び最大約80バールのATR(autothermic reforming)にとって有効である。
【0003】
そのような転化における一般的な反応式は、
nm+nH2O=>nCO2+(n+m/2)H2

例えばメタンの蒸気改質反応は、以下で表しうる。
(1) CH4+H2O → CO+3H2 ΔH=+49.2kcal/mol
(2) CO+H2O → CO2+H2 ΔH=−9.8kcal/mol
【0004】
前記第一反応は、強い吸熱反応であり、一般に、改質触媒(例えば、Ni触媒)が必要である。
【0005】
前記第二プロセスステップ、つまり、生成した一酸化炭素と蒸気の発熱触媒反応は、転化反応としても言及される。
【0006】
例えば、固定床や管型反応器といった従来型の触媒幾何学を備えた蒸気改質反応における問題は、圧力低下を最小限にすることである。大面積を備えた小さい触媒によると、該触媒が閉塞して圧力低下がしばしば大きくなり、反応の収率が低下するという結果をもたらす。蒸気改質においては、熱の入力も限定要因である(吸熱反応)。それゆえ、優れた熱伝導性を備えた触媒が望ましい。これは、例えば、熱伝導性セラミック(例えば、SiC)の使用や、射出成形される前に該セラミック混合物(セラミック/金属 複合物)への金属粉(例えば、ニッケル)を添加することにより、達成される。
【0007】
前記圧力低下を減少させるために、これまで、円筒形の中空体(ラシヒリング)が触媒として使用された。それにもかかわらず、十分に大きな表面積を得るために、US4089941A、US4233187A、GB1513544およびFR2375138のような中空円筒の壁を薄くすることが試みられた。しかしながら、これらの試みは、触媒の機械的安定性を低下させるものであった。
【0008】
十分な機械的安定性を得るために、例えば、EP0192314A1は、か焼されたカルシウムアルミネートセメント混合物で作られたサドル形状の触媒を開示している。しかし、該触媒の反応表面積は、前記中空円筒の場合と同様に、限られたものであった。
【0009】
蒸気改質用としてよく知られた他の触媒は、例えばWO2006/016983A2に開示された、ズード−ケミー社のG−90である。これは、高コストの、複数工程のプロセスにより製造されるものである。さらに、その触媒は、触媒反応が起こる外部表面積の大きさが限られたものである、という欠点を有するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、化学反応のための大きな表面積を提供し、高い機械的耐久性を有し、且つ製造が容易であるような触媒が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題は、大表面積構造を備えた触媒であって、該大表面積構造が円形又は多角形の断面形状を有する多数の平行な貫通穴によって形成され、少なくとも1つの焼結物質を含み、且つ側圧抵抗が少なくとも700N、好ましくは1000N以上、最も好ましくは1100N以上であることを特徴とする触媒によって解決される。また、前記大表面積構造は、好ましくはハニカム形状を有するものである。
【0012】
前記大表面積構造は、成形プロセス、好ましくは、少なくとも1つの焼結性物質を射出成形型中に射出成形することによって得られ、該射出形成プロセスは、どのような所望の形状をも許容するものである。本件における“大表面積”なる用語は、単位表面積cm2当たり、10〜300の貫通穴を有する構造を意味するものである。
【0013】
従って、少なくとも700Nの側圧抵抗を有する大表面積構造の触媒を製造するための、下記ステップ
a)焼結性物質を粉末に砕き;
b)該焼結性物質を分散剤で処理し;
c)得られた合成物を可塑性の混合物が得られるまで加熱および混合し;
d)該可塑性の混合物を成形型へ射出し、そして;
e)冷却し、型から除去して該混合物を焼成する;
を備えるプロセスもまた、本発明の範囲内である。
【0014】
必要ならば、熱伝導性の物質、例えば、ニッケルのような金属等、を前記焼結性物質に添加することもできる。
【0015】
前記合成物、即ち、前記焼結性物質と前記分散剤の混合は、好ましくは、30乃至150℃に加熱して行われる。該分散剤は、該焼結性物質および他の成分を可塑性の混合物に変えることを可能とするよう作用するものである。好ましい該分散剤は、パラフィンオイルであるが、ポリオレフィンワックス混合物、ポリアルコール、ポリビニルアルコール等のような他の分散剤も使用することができる。
【0016】
前記可塑性の混合物を得るための前記合成物の加熱および混合は、射出成型機中で最も簡単に行われ、その結果、非常に均質な混合が達成される。これに代えて、例えば、ミキサー、ミル、又は混練装置の中での他のプロセスも、使用可能である。
【0017】
前記射出成形型は、前記触媒の代表面積構造が、単位表面積cm2当たり、10〜300の、好ましくは20〜250の、特に好ましくは25〜225の明瞭な貫通穴を有するように形成されなければならない。該代表面積構造の触媒は、好ましくは、垂直な円形状円筒であり、該円筒の直径は5〜25mm、とりわけ10〜20mm、特に好ましくは10〜19mmであり、また、該円筒の高さは、5〜25mm、特に10〜16mmである。しかしながら、全ての考えうる形状が、射出成形プロセスにより可能となる。前記貫通穴の断面は、円形、三角形、四角形、及び/又は六角形となるよう作成しうる。特に好ましくは、大表面積構造は、ハニカム形状の構造である。
【0018】
該触媒のための、前記少なくとも1つの焼結性物質は、金属酸化物、及び/又はセラミックである。好ましくは、該少なくとも一つの焼結性物質は、アルミネート、シリケート、チタネート、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、チタン酸アルミニウム、圧電セラミック、技術磁器、ステアタイト、コージライト、ムライトセラミック、カーバイド、シリコンカーバイド、ボロンカーバイド、窒化物、窒化シリコン、窒化アルミニウム、シリコンアルミニウムオキシニトリド、カルシウムアルミネート、アルミン酸カリウム、又はマグネシウムアルミネート、又はこれらの混合物から選ばれる。
【0019】
セラミックは、最も好ましい。酸化物セラミックは、主に、90%以上の単層又は単成分の金属酸化物を含んでいる。最も重要な代表物は、酸化アルミニウム(Al23)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、チタン酸アルミニウム(Al2TiO5)及び圧電セラミックである。前記シリケートセラミックは、例えば、技術磁器、ステアタイト、コージライト、ムライトセラミックを含むものである。その主成分は、粘土およびカオリン、そしてシリケートキャリアである長石および石鹸石である。さらに、非酸化物セラミックも可能である。該非酸化物セラミックのグループは、例えば、カーバイド(種々の製造工程によるシリコンカーバイド、ボロンカーバイド)及び窒化物(窒化シリコン、窒化アルミニウム、シリコンアルミニウムオキシニトリド)である。共有結合を多く含むことにより、高温にあってもこれらの物質に非常に優れた機械的性質を与える。
【0020】
前記焼結性物質は、該触媒の重量を基準として、0より多く100重量%までの、好ましくは10乃至99重量%の、特に好ましくは50乃至95重量%で作成しうる。
【0021】
前記触媒は、バインダーを含有しうる。望ましいバインダーは、例えば、カオリン、粘土又はフラックスである。該バインダーは、ゾル、例えば、Al23のナノ粒子のゾル(例えば、Sasol社のDisperal(登録商標))、又はZrO2(例えば、Mel Chemicals社のZrアセテート、NYACOL(登録商標)製品群)とすることもできる。同様に好ましいものは、酸化セリウムゾル(例えば、NYACOL)、二酸化シリコンゾル(例えば、Kostrosol(登録商標))および二酸化チタンゾル(例えば、Sachleben Chemie社からの)である。ゾルは、約2〜50nmの範囲のサイズを有するナノ粒子を含む透明な溶液が作用すると理解される。商業的に入手可能なゾルは、アセテート安定化ゾル、又は窒化物の安定化ゾル(硝酸)である。
【0022】
さらに、細孔形成物質、即ち、セルロースを、前記バインダーに添加することができる。これは、焼成ステップの後、該細孔形成物質が燃え尽き、それによって該触媒の細孔体積が増加するという利点をもたらす。しかながら、そのためには細孔形成物質が完全に燃え尽き、細孔を遮断する可能性のある残留物がないことが必須条件となる。したがって、他の化合物、特に、パラフィン、ワックス、及び熱可塑性物質のような有機物は、完全な燃焼という要求を達成しうるものであり、前記細孔形成物質としてさらに添加しうる。当業者に知られた、カップリング材や他の添加物、混合物、充填材、促進剤、及びそれと同種のものも、効果的となりうる。
【0023】
該触媒の細孔体積は、好ましくは0.2cm3/g乃至1cm3/gの範囲にあり、とりわけ0.2cm3/g乃至0.5cm3/gにある。特に好ましくは、前記細孔体積は、0.2cm3/g乃至0.4cm3/gにある。前記細孔体積は、DIN66133に従って水銀侵入法によって決定される。特に、該細孔体積は、特殊な細孔体積(3.7−7500nmの半径を有する細孔に基づく)の合計量である。該細孔半径は、DIN66133に従い、ワシュバーン(Washburn)式を用いて決定される。
【0024】
前記触媒又は前記少なくとも1つの焼結性物質は、触媒活性を有する又は触媒活性を有しうる物質をさらに含む。好ましくは、該触媒活性を有する又は触媒活性を有しうる物質は、ニッケル、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、銅、銀、金、コバルト、マンガン、又は鉄の酸化物から選ばれる金属酸化物である。特に好ましくは、ニッケル、白金、およびロジウムの酸化物である。ATR及びCPOXに対しては、白金又はロジウムの酸化物が最も好ましい。該酸化物は、通常、前記触媒が反応器中に充填された後に活性化、すなわち、例えば、水素を減らして実際に触媒活性金属とされる。
【0025】
該触媒は、付加的に、被膜を含みうる。該被膜は、通常、焼成の後に該触媒表面に適用される。そのために、当業者にとって周知のプロセス、例えば、被膜やスプレー含浸が、使用されうる。該被膜は、該触媒のBET表面積を増加させるとともに望ましくない煤煙の生成を抑圧する働きをするものであり、好ましくは、アルミネート、チタネート、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、チタン酸アルミニウム、カルシウムアルミネート、アルミン酸カリウム、又はマグネシウムアルミネート、又はこれらの混合物という希土類金属の酸化物(例えば、ランタン、セリウム、又はセリウム/ランタン安定化されたガンマ型酸化アルミニウム)から選ばれる。
【0026】
前記被膜は、バインダーを含みうる。好ましいバインダーは、例えば、カオリン、粘土、又は溶剤(フラックス)である。該バインダーは、ゾル、例えば、Al23のナノ粒子のゾル(例えば、Sasol社のDisperal(登録商標))、又はZrO2(例えば、Mel Chemicals社のZrアセテート、NYACOL(登録商標)製品群)とすることもできる。同様に好ましいものは、酸化セリウムゾル(例えば、NYACOL)、二酸化シリコンゾル(例えば、Kostrosol(登録商標))および二酸化チタンゾル(例えば、Sachtleben Chemie社からの)である。さらに、該バインダーは、飽和金属塩溶液とすることができる。
【0027】
特に好ましいバインダーは、飽和した硝酸アルミニウム溶液であり、その焼結した形態であるナノオーダーの酸化アルミニウム粒子は、被膜の粉末と射出成形された担体との間のカップリング材として再び作用する。
【0028】
前記触媒担体、及び/又は前記被膜は、第一には、前記特定の表面積(BET)を安定させ、そして第二には、煤煙生成という望ましくない副反応を抑制するために、さらに、ランタニド(希土類元素)、及び前記第一又は第二の主たるグループ(例えば、カリウム又はストロンチウム)を含むことができる。
【0029】
ここで、BET表面積はできるだけ高いこと、通常、BET表面積は0.4m2/g以上、特に0.5乃至300m2/g、及び、特に好ましくは、1乃至50m2/gが好ましい。該BET表面積は、DIN66132に従って単一点窒素吸着法によって決定される。50m2/gのBET表面積は、例えば、該触媒を温度900℃で処理することで得ることが出来る。
【0030】
前記触媒活性を有する又は触媒活性を有しうる物質は、触媒担体の準備中に焼結性物質に混ぜることができ、又は、その後の触媒コーティングの際の被膜に混ぜることができ、又は、前記触媒活性物質は、被膜が施された該触媒のコーティングの後に、金属塩溶液、例えば、対応する硝酸塩、アセテート等の含浸という形態で適用され、その後焼成されて、対応する金属酸化物が形成される。
【0031】
こうして得られた前記触媒は、蒸気改質触媒、ATRのための触媒、又は部分触媒酸化(CPOX)のための触媒として使用することができる。該触媒は、好ましくは、反応器の中で使用され、該反応器では、先ず、触媒反応を開始する前に、触媒活性物質が、例えば水素を用いた現位置還元反応によって生成される。使用可能な反応器は、固定床、管型、及び管束型の反応器である。
【0032】
このために、大表面積構造を有する該触媒は、不完全な包装の形態で該反応器中に存在されうる。該不完全な包装は、固定床および管型の反応器にとって好ましい。
【実施例】
【0033】
実施例1:ハニカム形状構造を有する触媒担体の準備:
カルシウムアルミネートがボールミル中で粉砕され、パラフィンオイルで処理され、二軸スクリュー押出し成型機で混合され且つ150℃に加熱された。得られた混合物は、ハニカム形状の射出成形型へと移送された。該成形型が冷却され、生の触媒が型から取り出され、焼成された。本発明に係る、得られた担体が、図1に見られる。
【0034】
実施例2:被覆されたハニカム形状構造を有する触媒担体の準備:
カルシウムアルミネートに代えて酸化アルミニウムが使用された点を除き、実施例1と同様にして触媒担体が準備された。焼成の後、該担体は被膜ClayMet(安定化されたガンマ型酸化アルミニウム)で被覆され、乾燥および焼成された。
【0035】
実施例3:3つの異なる触媒についての活性試験
3つの試料が準備された。このために、従来のG-90 LDP担体(Sud-Chemie AG)及び本発明に係る射出成形された担体が、ハニカム構造を破壊することなく、およそ5×5mmのサイズまで分割された。
【0036】
G-90 LDP、及び射出成形された担体の1つの試料が、硝酸ニッケル溶液に浸漬され、そこでニッケル含有量が10%である被膜が達成された。射出成形された担体の他の試料は、Sud-Chemie AG社の被膜“Clay Met”で被覆され、焼成された後、硝酸ニッケル溶液に浸漬された。
【0037】
3つの全ての試料は、活性試験に供された。結果は図2及び図3から明らかとなる。
【0038】
被膜で被覆された射出成形触媒によるメタン転換率は約16%であり、従来のG-90 LDPよりも高いことが明確に認識できる。圧力低下は、10%低減されている。
【0039】
単に含浸させただけの射出成形された担体の劣った結果は、わずか0.4m2/gという比較的低いBET表面積のためである。
【0040】
実施例4:側圧抵抗の決定
該方法は、“Mecmesin”測定装置により行われた。
測定装置の立ち上げ

錠剤タイプによりクロスビームが調整されなければならない(使用説明書参照)。緊急切断ノブを引き、モードスイッチを“Single Cycle”にセットする。応力センシング装置において、“On”と“Reset”を押す。
【0041】
測定手順:
飛散防止ガードをフォースボルトから押し上げる。触媒を側壁とともにプラットフォーム上に載置し、飛散防止ガードを再び押し下げる。次いで“Start/Stop”スイッチを“Down”まで押し、そして放す。触媒の破壊の後、測定された値が表示され、記録される。50回の測定値が得られた後、これらは計算機を用いて評価される。それぞれの場合において、側圧抵抗は700N以上であり、殆どの場合において1000N以上であった。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】実施例1のハニカム形状構造を有する触媒担体の写真。
【図2】実施例3の活性試験の結果を示したグラフ。
【図3】実施例3の活性試験の結果を示したグラフ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大表面積構造を備えた触媒であって、該大表面積構造が円形又は多角形の断面形状を有する多数の平行な貫通穴によって形成され、少なくとも1つの焼結性物質を含み、且つ側圧抵抗が少なくとも700Nであることを特徴とする触媒。
【請求項2】
前記大表面積構造が、少なくとも1つの焼結性物質が射出成形型中に射出成形されたことによって得られたものであることを特徴とする請求項1記載の触媒。
【請求項3】
前記大表面積構造が、ハニカム形状構造であることを特徴とする請求項1又は2記載の触媒。
【請求項4】
前記ハニカム形状構造が、単位cm2の表面積当たり、10から300の明瞭な貫通穴を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の触媒。
【請求項5】
前記貫通穴の断面が、円形、三角形、四角形、及び/又は六角形であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の触媒。
【請求項6】
前記少なくとも1つの焼結性物質が、金属酸化物、及び/又はセラミックから選ばれることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の触媒。
【請求項7】
前記少なくとも1つの焼結性物質が、アルミネート、シリケート、チタネート、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、チタン酸アルミニウム、圧電セラミック、技術磁器、ステアタイト、コージライト、ムライトセラミック、カーバイド、シリコンカーバイド、ボロンカーバイド、窒化物、窒化シリコン、窒化アルミニウム、シリコンアルミニウムオキシニトリド、カルシウムアルミネート、アルミン酸カリウム、又はマグネシウムアルミネート、又はこれらの混合物から選ばれることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の触媒。
【請求項8】
前記少なくとも1つの焼結性物質が、触媒活性物質を含む前記請求項の何れか1項に記載の触媒。
【請求項9】
前記触媒活性物質が、ニッケル、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、銅、銀、金、コバルト、マンガン、又は鉄から選ばれる請求項8記載の触媒。
【請求項10】
前記焼結性物質が、触媒重量に対して0から100重量%を構成することを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の触媒。
【請求項11】
前記触媒が、被膜を付加的に備える請求項1〜10の何れか1項に記載の触媒。
【請求項12】
前記被膜が、大きなBET表面積を有し、希土類元素、好ましくはセリウム/ランタン、及び/又はカリウム/ストロンチウムを含むことを特徴とする請求項11記載の触媒。
【請求項13】
前記被膜が、被膜の粘着性を増加させるバインダーを含むことを特徴とする請求項11又は請求項12の何れか1項に記載の触媒。
【請求項14】
前記バインダーが、ゾル、及び/又は金属塩溶液であることを特徴とする請求項13記載の触媒。
【請求項15】
前記ゾルが、アルミニウム又はセリウム化合物であることを特徴とする請求項14記載の触媒。
【請求項16】
前記金属塩溶液が、飽和した硝酸アルミニウム溶液であることを特徴とする請求項15記載の触媒。
【請求項17】
前記被膜が、ニッケル、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、銅、銀、金、コバルト、マンガン、又は鉄から選ばれる触媒活性物質を含むことを特徴とする請求項11〜16の何れか1項に記載の触媒。
【請求項18】
少なくとも700Nの側圧抵抗を有するハニカム形状構造の触媒を製造するプロセスであって、次のステップを備えるプロセス。
a)焼結性物質を粉末に砕き;
b)該焼結性物質を分散剤で処理し;
c)得られた合成物を可塑性の混合物が得られるまで加熱および混合し;
d)該可塑性の混合物を射出成形型へ射出成形し;
e)冷却し、型から除去して該混合物を焼成する;
【請求項19】
前記ステップe)の焼成の後、該触媒上に被膜が施される請求項18記載のプロセス。
【請求項20】
前記触媒のコーティングが被膜とともに達成される請求項18記載のプロセス。
【請求項21】
前記コーティングの後、前記触媒が焼成される請求項19又は請求項20の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項22】
前記触媒活性物資が、前記コーティングの前に、前記被膜の固体部に固定される請求項19〜21の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項23】
前記触媒活性物質が、ニッケル、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、銅、銀、金、コバルト、マンガン、又は鉄から選ばれる請求項22記載の触媒。
【請求項24】
前記少なくとも1つの焼結性物質が、金属酸化物、及び/又はセラミックから選ばれる請求項18〜23の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項25】
前記少なくとも1つの焼結性物質が、アルミネート、シリケート、チタネート、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、チタン酸アルミニウム、圧電セラミック、技術磁器、ステアタイト、コージライト、ムライトセラミック、カーバイド、シリコンカーバイド、ボロンカーバイド、窒化物、窒化シリコン、窒化アルミニウム、シリコンアルミニウムオキシニトリド、カルシウムアルミネート、アルミン酸カリウム、又はマグネシウムアルミネート、又はこれらの混合物から選ばれることを特徴とする請求項18〜24の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項26】
前記少なくとも1つの焼結性物質が、触媒活性物質を含むことを特徴とする前記請求項18〜25の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項27】
前記触媒活性物質が、ニッケル、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、銅、銀、金、コバルト、マンガン、又は鉄から選ばれる請求項26記載のプロセス。
【請求項28】
前記分散剤が、パラフィンオイルを含む請求項18〜27の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項29】
前記合成物の加熱が30℃から150℃で行われる請求項18〜28の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項30】
前記可塑性の混合物を得るための前記合成物の加熱および混合が、押出成形機で行われる請求項18〜29の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項31】
請求項1〜17の何れか1項に記載の、又は請求項18〜30の何れか1項により得られた触媒の、蒸気改質触媒としての使用。
【請求項32】
反応器中である請求項31記載の使用。
【請求項33】
前記反応器が、固定床、管型、又は管束型の反応器である請求項32記載の使用。
【請求項34】
前記触媒が、前記反応器中で、不完全な包装の形態でハニカム形状(又は他の大表面積)構造を備えている請求項32又は33記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−106931(P2009−106931A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−249925(P2008−249925)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(508131358)ズード−ケミー アーゲー (30)
【Fターム(参考)】