説明

蓄熱装置への蓄熱方法

【課題】ごみ焼却炉などの熱発生設備の廃熱、とくに流動媒体の顕熱を有効利用して、離れた利用場所に熱を輸送することができる蓄熱装置への蓄熱方法を提供することである。
【解決手段】固体と液体との状態変化を利用して蓄熱する蓄熱体と、この蓄熱体と熱交換して前記状態変化を生じさせる熱交換媒体とを収容する貯蔵容器を備え、前記貯蔵容器から排出させた熱交換媒体を、流動床式燃焼装置の流動媒体を抜出手段としてのスクリューコンベア22を用いて抜き出す過程で、前記流動媒体と熱交換させて熱交換媒体を蓄熱体の融解温度以上に加熱した後、この熱交換媒体を前記貯蔵容器に供給し、蓄熱体を融解させて蓄熱することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、廃棄物焼却炉などの熱発生設備の廃熱、とくに流動媒体の顕熱を有効利用して、離れた利用場所に熱を輸送することができる蓄熱装置への蓄熱方法に関する。
【背景技術】
【0002】
熱源で発生する熱を一時的に蓄熱する蓄熱装置として、特許文献1に開示されたものが知られている。特許文献1の蓄熱装置では、潜熱を利用して熱を蓄熱する蓄熱材と、蓄熱材よりも比重が小さく、蓄熱材と分離する熱媒体を蓄熱容器に収容している。蓄熱容器では、比重の相違から上部に熱媒体、下部に蓄熱材と互いに分離される。そして、熱源(例えば太陽熱、工場廃液、夜間電力など)で熱が供給された熱媒体を蓄熱容器の底部から供給すると、蓄熱材よりも比重が小さいため、熱媒体は蓄熱容器の上部に移動する。そして、この移動中に蓄熱材と直接接触することで、熱媒体に供給された熱が蓄熱材に伝わり、蓄熱されるようになる。
【0003】
また、蓄熱された熱を利用する場合は、熱媒体を蓄熱容器の底部から供給すると、蓄熱材よりも比重が小さいため、蓄熱容器の上部に移動する。そして、この移動中に蓄熱材と直接接触することで、蓄熱材に蓄熱されている熱が熱媒体に伝わり、熱媒体に熱が供給されるようになる。そして、この熱媒体を熱取出器に供給し、熱取出器で熱を回収することで、例えば、暖房機器のような外部機器において熱を利用することができるようになる。
【0004】
ところで、廃棄物焼却施設では、廃棄物焼却後の燃焼排ガスの顕熱を有効に回収・利用するために、一般に廃熱ボイラが設置されている。一方、均熱状態にある珪砂等の流動媒体との活発な接触により、廃棄物の乾燥・熱分解・燃焼を短時間で行なう流動床式燃焼装置では、流動層の形成を阻害しないように、ごみ中の重質物と流動媒体とを、スクリュウコンベアなどを用いて装置外に取出して選別する作業が行なわれる。その際、数百度℃の高温の流動媒体がハンドリングを容易とする温度域にまで冷却されるが、様々な熱需要に対応するために、この高温の流動媒体が有する顕熱をも有効利用することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭58−104494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、この発明の課題は、熱の有効利用形態として蓄熱輸送を取り上げ、廃棄物焼却炉などの熱発生設備の廃熱、とくに流動媒体の顕熱を有効利用して、離れた利用場所に熱を輸送することができる蓄熱装置への蓄熱方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するために、この発明では以下の構成を採用したのである。
【0008】
請求項1に係る蓄熱装置への蓄熱方法は、固体と液体との状態変化を利用して蓄熱する蓄熱体と、この蓄熱体と熱交換して前記状態変化を生じさせる熱交換媒体とを収容し、前記熱交換媒体の供給流路および排出流路を設けた貯蔵容器を備え、熱輸送可能な蓄熱装置への蓄熱方法であって、前記貯蔵容器から排出させた熱交換媒体を、流動床式燃焼装置の流動媒体を抜出手段を用いて抜き出す過程で、前記流動媒体と熱交換させて熱交換媒体を蓄熱体の融解温度以上に加熱した後、この熱交換媒体を前記貯蔵容器に供給し、蓄熱体を融解させて蓄熱することを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る蓄熱装置への蓄熱方法は、前記抜出手段がスクリューコンベアであり、前記流動媒体を抜き出す過程で、このスクリューコンベアの周壁に設けたジャケット部に熱交換媒体を流通させることにより、前記流動媒体と熱交換媒体とを熱交換させることを特徴とする。
【0010】
このようにすれば、流動層の形成を阻害しないように、廃棄物中の重質物と流動媒体とを選別のために取出す過程で、高温の流動媒体の顕熱をも蓄熱輸送に有効利用することができる。
【0011】
請求項3に係る蓄熱装置への蓄熱方法は、前記熱交換媒体が、前記蓄熱体よりも比重が小さく前記蓄熱体と比重差によって分離して混合しないものであり、前記蓄熱体に直接接触することにより熱交換することを特徴とする。
【0012】
このように、直接接触によれば蓄熱体を効率よく加熱・融解させることができ、間接加熱の場合よりも蓄熱時間を短縮することができる。なお、このような熱交換媒体としては、例えば、不燃性の機械油を挙げることができる。
【0013】
請求項4に係る熱装置の蓄熱方法は、前記蓄熱体がエリスリトールであることを特徴とする。
【0014】
エリスリトールは人工甘味量として普及しており、融解潜熱が大きく、融点が約120℃と高いため、安全性が高い蓄熱材として好適に用いることができる。
【0015】
請求項5に係る蓄熱装置の蓄熱方法は、前記蓄熱体に供給する熱交換媒体の温度が120〜180℃の範囲にあることを特徴とする。
【0016】
前記蓄熱体としてエリスリトールを用いた場合、供給する熱交換媒体の温度が120℃よりも低いと、蓄熱体の加熱・融解時間が長くなり、また、180℃を超えると、蓄熱体に熱を供給した後でも、蓄熱体の融解温度域以上の高温状態にあり、蓄熱体の融解から凝固への状態変化に支障をきたす虞があり、いずれの場合も短時間で効率のよい蓄熱輸送を行なえなくなる。
【0017】
請求項6に係る蓄熱装置の蓄熱方法は、前記蓄熱体が糖アルコール類であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
この発明の蓄熱装置への蓄熱方法によれば、流動床式燃焼装置から抜き出した流動媒体の顕熱を、離れた熱需要場所に熱を輸送することができる蓄熱装置への蓄熱熱源として有効利用することができる。それによって、流動床式燃焼装置からの排出される顕熱の一層の有効利用を図ることができるとともに、簡便な装置で廃棄物焼却施設周辺の熱需要施設に熱を供給することにより、熱需要施設でのCOなどの地球温暖化効果ガス発生量の削減を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】蓄熱装置への蓄熱方法のフローを示す説明図である。
【図2】図1の蓄熱装置の一例を示す説明図である。
【図3】図1の蓄熱装置を用いた熱輸送方法を模式的に示す説明図である。
【図4】本発明に係る実施形態の蓄熱装置への蓄熱方法を模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、この発明の実施形態を添付の図1から図4に基づいて説明する。
【0021】
図1は、蓄熱装置への蓄熱方法のフロー(流れ)を示したものである。ごみ焼却炉1からの燃焼排ガスが空気予熱用熱交換器3の一方の流路に供給される。空気予熱用熱交換器3は、蓄熱体と熱交換を行なう熱交換媒体を所要の温度域に昇温させるための熱交換用空気を予熱するもので、この熱交換用空気が空気予熱用熱交換器3の他方の流路に供給され、100〜200℃程度の温度域に予熱される。そして、前記熱交換用空気は、蓄熱用熱交換器4の一方の流路に供給され、蓄熱装置5から排出され、他方の流路から供給される熱交換媒体と熱交換し、この熱交換媒体が所要の温度域、例えば、蓄熱体として融解温度が約119℃のエリスリトールを使用する場合、120〜180℃程度に加熱され、蓄熱装置5に供給される。熱交換を終えて空気予熱用熱交換器3から排出された排ガスは、所定の温度に冷却された後、集塵機6に送られてガス中の煤塵や酸性成分が除去される。なお、図1に示した蓄熱方法の代わりに、前記空気予熱用熱交換器3の他方の流路に、蓄熱装置5から排出された熱交換媒体を供給し、前記予熱用空気を介さずにこの熱交換媒体を直接前記排ガスと熱交換させることにより、所要の温度域、例えば、蓄熱体として融解温度が約119℃のエリスリトールを使用する場合、120〜180℃程度に加熱して、蓄熱装置5に供給するようにしてもよい。
【0022】
人口の少ない地方都市に設けられるような小規模の廃棄物処理施設においては、廃熱ボイラ2が設置されない場合が多いので、前記空気予熱用熱交換器3は、ごみ焼却炉1と集塵機6の間のいずれかの位置に設置される。また、廃棄物処理施設の処理規模が大きくなるに伴い、図1に破線で示したように、廃熱ボイラ2が設置される場合が多くなるため、その場合には、前記空気予熱用熱交換器3は廃熱ボイラ2の後段側に設置される。
【0023】
図2は蓄熱装置5と蓄熱用熱交換器4(図1参照)を示したもので、この蓄熱装置5は、熱交換媒体としての油9と蓄熱体としてのエリスリトール10とが収容された貯蔵容器5aと、油9の供給管11および排出管12を備えている。貯蔵容器5aに収容された油9とエリスリトール10とは互いに混合せず、油9がエリスリトール10よりも比重が小さいため、貯蔵容器5a内では、上層に油9、下層にエリスリトール10が互いに分離して収容されるようになっている。前記供給管11および排出管12は、それぞれの接続口11a、12aが、蓄熱用熱交換器4の接続管13、13と着脱可能に接続されている。そして、排出管12に介装したポンプ14が作動することで、油9が供給管11および排出管12を流通し、貯蔵容器5aと蓄熱用熱交換器4との間を循環するようになっている。供給管11の貯蔵容器5aの入側には温度計15が設けられ、貯蔵容器5a内に供給される油9の温度の計測値に基づいて、油9の供給量が制御されるようになっている。
【0024】
前記蓄熱用熱交換器4で130〜180℃程度に加熱された熱交換媒体の油6は、貯蔵容器5aの下層部分に水平に配設されている供給管11に下向きに設けた複数の排出孔(図示省略)からエリスリトール10内に供給される。熱交換媒体の油9はエリスリトール10よりも比重が小さいため、上層の油9まで上昇してこの上層の油9に取り込まれる。この上昇中に、油9とエリスリトール10との直接接触により、両者の間で熱交換が行われる。エリスリトール10はその融点が約119℃であり、常温では固体状態であるが、蓄熱用熱交換器4から供給される120〜180℃程度に加熱された油9から直接接触により熱が伝導されて昇温し、融解熱を吸収して固体から液体に状態変化し、液体状態で蓄熱される。なお、前記蓄熱装置5としては、必ずしも熱交換媒体(油9)と蓄熱体(エリスリトール10)が直接接触により熱交換する方式に限らず、蓄熱用熱交換器4から供給される熱交換媒体を貯蔵容器5a内に配設した伝熱管内を流通させて、間接接触により蓄熱体を加熱して液体状態として、蓄熱する方式を採用することもできる。
【0025】
次に、蓄熱装置5に蓄熱した熱の輸送方法について説明する。図3に示すように、前記蓄熱装置5は、トラック16などの輸送手段により、図1の蓄熱のフローで示したごみ焼却炉1を備えたごみ焼却施設17と、地元地域の熱需要施設18との間を輸送されるようになっている。熱需要施設18は、農業・水産業施設(ガラス温室(冷房・暖房)、水産養殖用水槽(暖房))や、給湯・冷暖房向け地元大型施設(病院、学校、温水プールなど)等である。熱需要施設18側においては、蓄熱されて液体状態となっているエリスリトール10から次のようにして熱が取り出される。図2に示した蓄熱装置5の供給管11と排出管12とが熱需要施設18側の熱供給用熱交換器19のそれぞれの接続口に着脱可能に接続され、さらに、熱供給用熱交換器19には、熱需要施設18のヒートポンプなどの温調設備から流体を取り込む配管(図示省略)と、加熱された流体を前記温調設備に供給する配管(図示省略)とが接続されている。そして、蓄熱装置5のポンプ14を作動させて、蓄熱装置5の上層の油9が排出管12から熱供給用熱交換器19に取り込まれ、この取り込まれた油9は供給管11から、液体状態で蓄熱されているエリスリトール10内に供給される。そして、供給された油9は上昇しながらエリスリトール10と直接接触して、エリスリトール10から熱が伝導される。これにより、上層の油9に熱が供給され、温度上昇した油9が前述のようにして排出管12から熱供給用熱交換器19に取り込まれ、この油9の循環により、蓄熱された液体状態のエリスリトール10が放出する凝固潜熱が取り出され、この凝固潜熱の放出とともにエリスリトール10は液体状態から凝固が進行する。この取り出された熱は、熱供給用熱交換器19に、熱需要施設側の温調設備から取り込んだ流体に伝導され、熱交換により温度上昇した流体が、前記温調設備に供給される。このようにして、前記ごみ焼却施設からトラック16などで輸送されてきた蓄熱装置5に蓄えられた熱が、熱供給用熱交換器19を介して熱需要施設18内の冷暖房装置や給湯器などの温調設備に供給される。
【0026】
前記ごみ焼却炉1としては、ストーカ炉、流動床炉、キルン炉等の各種焼却炉が適用されるとともに、ごみをガス化した後に可燃ガスを燃焼させて発生した熱でごみ中の灰分を溶融するキルン式、流動床式、シャフト式のガス化溶融炉も適用できる。また、化石燃料や電気等の外部熱源により焼却残渣を溶融する灰溶融炉も適用される。
【0027】
図4は、本発明に係る実施形態、すなわち流動床式燃焼装置の流動媒体の顕熱を有効利用した蓄熱装置への蓄熱方法を模式的に示したものである。流動床式燃焼装置は、炉体20の下部に装着した分散板21に設けた多数の分散空気ノズル21aから流動空気を炉内に吹き込むことにより、均熱状態にある珪砂等の流動媒体Pとごみとを活発に接触させて、ごみの乾燥・熱分解・燃焼を短時間で行なう装置であるが、流動層の形成を阻害しないように、ごみ中の金属・がれき類の重質物の堆積物Tを炉外に流動媒体とともに連続的に排出される。この排出は、図4に示したように、炉体20の下部に設けた、スクリューコンベア22などの抜出手段を用いて行なわれる。スクリューコンベア22の周壁にはジャケット部23が設けられ、このジャケット部23を、その流入口23aから供給された熱交換媒体が流出口23bに向かって流れるようになっている。流動粒子Pは、炉体20からの排出時には数百度℃の高温状態にあり、炉体下部の排出シュート24を経てスクリューコンベア22への装入口25から排出口26側へ、スクリュー22aにより搬送される過程でジャケット部23を流通する熱交換媒体と熱交換が行なわれる。この熱交換により、熱交換媒体が所要の温度範囲、例えば、蓄熱体として前記エリスリトールを用いる場合には、120〜180℃程度に加熱され、図2に示した蓄熱装置の供給管11から貯蔵容器5aの内部に供給されて蓄熱が行なわれる。なお、流出口23bから排出される熱交換媒体の温度は、スクリュー22aによる流動媒体の搬送速度および流入口23aからの熱交換媒体の供給流量を変えることにより調節することが可能である。このようにして、ごみ焼却施設からの廃熱の一種である流動粒子Pの顕熱を有効利用できる。なお、抜き出した流動粒子Pおよび堆積物Tは、排出口26から振動ふるい27に落下し、篩い分けられた流動粒子Pは循環エレベータ28を介して炉内に再装入される。
【0028】
前記流動粒子Pの顕熱を有効利用する形態としては、上記実施形態に限らず、流動媒体を抜き出す過程で、流動媒体と熱交換媒体と熱交換させる形態であればよく、例えば、前記排出シュート24の一部をジャケット形式にして、このシュート24から流動媒体の顕熱を回収し、蓄熱装置に供給して蓄熱してもよい。なお、上記流動床式燃焼装置は、流動床式焼却炉のほかに、流動床式ガス化溶融炉のガス化炉を含む。
【0029】
以上の実施形態において、蓄熱体としてエリスリトール10を用いているが、蓄熱体はこれに限らず、キシリトール(C12)、D―マンニトール(C14)、ガラクチトール(C14)等の糖アルコール類を用いることが可能であることは言うまでもない。また、本発明は、都市ごみ等のごみ焼却施設(一般廃棄物のごみ焼却施設)に限定されず、下水汚泥、建設廃材、シュレッダーダスト、石炭くず、バイオマス廃棄物などの産業廃棄物の焼却施設にも適用可能である。
【符号の説明】
【0030】
1・・・ごみ焼却炉
2・・・廃熱ボイラ
3・・・空気予熱用熱交換器
4・・・蓄熱用熱交換器
5・・・蓄熱装置
6・・・集塵機
7・・・加熱器
8・・・触媒反応塔
9・・・油(熱交換媒体)
10・・・エリスリトール(蓄熱体)
11・・・供給管
12・・・排出管
11a、12a・・・接続口
13・・・接続管
14・・・ポンプ
15・・・温度計
16・・・トラック
17・・・ごみ焼却施設
18・・・熱需要施設
19・・・熱供給用熱交換器
20・・・炉体
21・・・分散板
21a・・・空気分散ノズル
22・・・スクリューコンベア
22a・・・スクリュー
23・・・ジャケット部
23a・・・流入口
23b・・・流出口
24・・・排出シュート
25・・・装入口
26・・・排出口
27・・・振動ふるい
28・・・循環エレベータ
P・・・流動粒子
T・・・堆積物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体と液体との状態変化を利用して蓄熱する蓄熱体と、この蓄熱体と熱交換して前記状態変化を生じさせる熱交換媒体とを収容し、前記熱交換媒体の供給流路および排出流路を設けた貯蔵容器を備え、熱輸送可能な蓄熱装置への蓄熱方法であって、前記貯蔵容器から排出させた熱交換媒体を、流動床式燃焼装置の流動媒体を抜出手段を用いて抜き出す過程で、前記流動媒体と熱交換させて熱交換媒体を蓄熱体の融解温度以上に加熱した後、この熱交換媒体を前記貯蔵容器に供給し、蓄熱体を融解させて蓄熱することを特徴とする蓄熱装置への蓄熱方法。
【請求項2】
前記抜出手段がスクリューコンベアであり、前記流動媒体を抜き出す過程で、このスクリューコンベアの周壁に設けたジャケット部に熱交換媒体を流通させることにより、前記流動媒体と熱交換媒体とを熱交換させることを特徴とする請求項1に記載の蓄熱装置への蓄熱方法。
【請求項3】
前記熱交換媒体が、前記蓄熱体よりも比重が小さく前記蓄熱体と比重差によって分離して混合しないものであり、前記蓄熱体に直接接触することにより熱交換することを特徴とする請求項1または2に記載の蓄熱装置への蓄熱方法。
【請求項4】
前記蓄熱体がエリスリトールであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の蓄熱装置への蓄熱方法。
【請求項5】
前記蓄熱体に蓄熱させる場合、前記貯蔵容器に供給する熱交換媒体の温度が120〜180℃の範囲にあることを特徴とする請求項4に記載の蓄熱装置への蓄熱方法。
【請求項6】
前記蓄熱体が糖アルコール類であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の蓄熱装置への蓄熱方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2010−43857(P2010−43857A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−239384(P2009−239384)
【出願日】平成21年10月16日(2009.10.16)
【分割の表示】特願2006−170356(P2006−170356)の分割
【原出願日】平成18年6月20日(2006.6.20)
【出願人】(000192590)株式会社神鋼環境ソリューション (534)
【Fターム(参考)】