説明

蓄電装置及びハイブリッド建設機械

【課題】電力を断続するスイッチの異常時にも安全に制御を行う蓄電装置の制御装置を提供する。
【解決手段】
蓄電部(101)と、蓄電回路(100)と、電流制限素子(122)を有する第1スイッチ(121)及び第2スイッチ(123)とを備え、第1スイッチ(121)及び第2スイッチ(122)によって蓄電部(101)の電力の入出力を断続するスイッチ回路(102)と、コンデンサ(104)と、を備える蓄電装置(26)であって、蓄電部への電力の入出力を投入するときに、第1スイッチ(121)を投入し、コンデンサ(104)が充電された後に第2スイッチ(123)を投入し、第2スイッチ(123)を投入した後も、第1スイッチ(121)の投入を維持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の蓄電セルからなる蓄電装置及び蓄電装置を搭載したハイブリッド建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリ等の蓄電装置にエンジンや機械動力の回生電力を充電し、充電された電力を機械動力に用いることができるハイブリッド建設機械が知られている。
【0003】
蓄電装置には、当該蓄電装置の電力を入出力するためにスイッチが設けられる。スイッチをオンするときには突入電流が流れるため、突入電流を規制する回路を設けることが一般的である。
【0004】
引用文献1には、主コンタクタがオンする前に、副コンタクタがオンし、バッテリから電流制限素子及び副コンタクタを通じて平滑コンデンサを充電する電気機器制御装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−56167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の蓄電装置は、副コンタクタをオンすることによって電流制限素子とコンデンサにより突入電流を阻止した後は、主コンタクタをオンして副コンタクタはオフにする。
【0007】
このような構成において、主コンタクタをオンした後に、振動や衝撃等の要因によって主コンタクタがオフとなってしまった場合は、蓄電装置に電力を入出力するインバータ等の電気機器に電力が供給されなくなり、電気機器の動作が突然停止してしまう。
【0008】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、コンタクタの異常時にも電気機器を安全に停止できる蓄電装置及びハイブリッド建設機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の蓄電装置は、電力を蓄電する蓄電部と、電流制限素子を有する第1スイッチ及び第2スイッチを備え、第1スイッチ及び第2スイッチによって蓄電部の電力の入出力を断続するスイッチ回路と、蓄電部に入出力する電力を平滑化するコンデンサと、を備える蓄電装置の制御装置であって、蓄電部への電力の入出力を投入するときに、第1スイッチを投入し、コンデンサが充電された後に第2スイッチを投入し、第2スイッチを投入した後も、第1スイッチの投入を維持することを特徴とする。
【0010】
また、本発明のハイブリッド建設機械は、可変容量型ポンプと、可変容量型ポンプからアクチュエータへ導かれる吐出油の流量を制御する操作弁と、可変容量型ポンプの吐出油によって回転する回生用の油圧モータと、油圧モータの回転と関連して駆動する発電機と、発電機が駆動することによって発電した電力を蓄電する蓄電装置と、可変容量ポンプ、操作弁、発電機及び蓄電装置の動作を制御するハイブリッド制御装置と、を備えるハイブリッド建設機械であって、蓄電装置は、電力を蓄電する蓄電部と、電流制限素子を有する第1スイッチ及び第2スイッチを備え、第1スイッチ及び第2スイッチによって蓄電部の電力の入出力を断続するスイッチ回路と、蓄電部に入出力する電力を平滑化するコンデンサと、蓄電部への電力の入出力を投入するときに、第1スイッチを投入し、コンデンサが充電された後に第2スイッチを投入し、第2スイッチを投入した後も、第1スイッチの投入を維持する制御装置と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、第2スイッチを投入した後も、第1スイッチの投入を維持するので、第2スイッチの導通状態に異常が発生した場合にも、第1スイッチによって蓄電部の電力の入出力を確保することができる。これにより、蓄電装置に接続されるインバータ等の電気機器を安全に停止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態のハイブリッド建設機械の制御システムの説明図である。
【図2】本発明の実施形態の蓄電ユニットの構成回路図である。
【図3】本発明の実施形態の蓄電ユニット制御装置が実行する処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るハイブリッド建設機械の制御装置について説明する。なお、以下の実施形態では、ハイブリッド建設機械がパワーショベルである場合について説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態のハイブリッド建設機械の制御システムの説明図である。
【0015】
パワーショベルには、原動機としてのエンジン73で駆動する可変容量型の第1、2メインポンプ71、72が設けられる。第1、2メインポンプ71、72は同軸回転する。エンジン73には、エンジン73の余力を利用して発電機能を発揮するジェネレータ1が設けられる。また、エンジン73には、エンジン73の回転数を検出する回転数センサ74が設けられる。
【0016】
第1メインポンプ71から吐出される作動油は第1回路系統75に供給される。第1回路系統75は、旋回モータ76を制御する操作弁2と、アームシリンダ(図示せず)を制御する操作弁3と、後述する操作弁16と連動してブームシリンダ77を制御するブーム2速用の操作弁4と、予備用アタッチメント(図示せず)を制御する操作弁5と、左走行用の第1走行用モータ(図示せず)を制御する操作弁6とを有する。各操作弁2〜6は、第1メインポンプ71から各アクチュエータへ導かれる吐出油の流量を制御して、各アクチュエータの動作を制御する。
【0017】
各操作弁2〜6と第1メインポンプ71とは、中立流路7及び中立流路7と並列なパラレル流路8を通じて接続されている。中立流路7における第1走行モータ用の操作弁6の下流側には、パイロット圧を生成するための絞り9が設けられる。絞り9は、通過する流量が多ければ高いパイロット圧を、通過する流量が少なければ低いパイロット圧を、上流側に生成する。
【0018】
中立流路7は、操作弁2〜6の全てが中立位置又は中立位置近傍にあるときには、第1メインポンプ71から吐出された作動油の全部又は一部を、絞り9を介してタンク94に導く。このとき、絞り9を通過する流量はストローク時と比較して多くなるため、高いパイロット圧が生成される。
【0019】
一方、操作弁2〜6がフルストロークの状態に切り換えられると、中立流路7が閉ざされて流体の流通がなくなる。この場合には、絞り9を通過する流量がほとんどなくなり、パイロット圧がゼロとなる。ただし、操作弁2〜6の操作量によっては、第1メインポンプ71から吐出された作動油の一部がアクチュエータに導かれ、残りが中立流路7からタンクに導かれるので、絞り9は、中立流路7の作動油の流量に応じたパイロット圧を生成する。つまり、絞り9は、操作弁2〜6の操作量に応じたパイロット圧を生成する。
【0020】
中立流路7における最下流の操作弁6と絞り9との間には、中立流路切換電磁弁10が設けられる。中立流路切換電磁弁10は、そのソレノイドがコントローラ90に接続されている。中立流路切換電磁弁10は、ソレノイドが非励磁のときにはスプリングのばね力の作用で図示の全開位置に設定され、ソレノイドが励磁のときにはスプリングのばね力に抗して絞り位置に設定される。中立流路切換電磁弁10が絞り位置に切り換わったときの絞り開度は、絞り9の開度よりも小さく設定されている。
【0021】
中立流路7における操作弁6と中立流路切換電磁弁10との間にはパイロット流路11が接続される。パイロット流路11には、絞り9の上流側に発生する圧力がパイロット圧として導かれる。パイロット流路11は、第1メインポンプ71の傾転角を制御するレギュレータ12に接続される。レギュレータ12は、パイロット流路11のパイロット圧と逆比例して第1メインポンプ71の傾転角を制御して、第1メインポンプ71の1回転当たりの押しのけ容積を制御する。すなわち、パイロット圧に応じて、ポンプ71の吐出量が可変する。
【0022】
パイロット流路11には、減圧弁80とパイロット流路切換電磁弁81とが並列に設けられる。パイロット流路切換電磁弁81は、減圧弁80を迂回するバイパス流路82に設けられる。パイロット流路切換電磁弁81は、そのソレノイドがコントローラ90に接続されている。ソレノイドが非励磁のときに図示の連通位置に設定され、中立流路7からパイロット流路11に至る作動油は減圧弁80を迂回する。一方、ソレノイドが励磁したときに遮断位置に設定され、中立流路7は減圧弁80のみを通じてパイロット流路11と連通する。
【0023】
パイロット流路11には、パイロット流路11の圧力を検出する第1圧力センサ13が設けられる。第1圧力センサ13にて検出された圧力信号はコントローラ90に出力される。パイロット流路11のパイロット圧は、操作弁2〜6の操作量に応じて変化するため、第1圧力センサ13が検出する圧力信号は、第1回路系統75の要求流量に応じて変化する。
【0024】
第2メインポンプ72は第2回路系統78に接続している。第2回路系統78は、その上流側から順に、右走行用の第2走行用モータ(図示せず)を制御する操作弁14と、バケットシリンダ(図示せず)を制御する操作弁15と、ブームシリンダ77を制御する操作弁16と、アームシリンダ(図示せず)を制御するアーム2速用の操作弁17とを有する。操作弁16には、操作方向及び操作量を検出するセンサ(図示せず)が設けられ、このセンサの検出信号はコントローラ90に出力される。各操作弁14〜17は、第2メインポンプ72から各アクチュエータへ導かれる吐出油の流量を制御して、各アクチュエータの動作を制御する。
【0025】
各操作弁14〜17と第2メインポンプ72とは、中立流路18及び中立流路18と並列なパラレル流路19を通じて接続されている。中立流路18における操作弁17の下流側には、パイロット圧を生成するための絞り20が設けられる。絞り20は、第1メインポンプ71側の絞り9と同じ機能を有する。
【0026】
中立流路18における最下流の操作弁17と絞り20との間には、中立流路切換電磁弁21が設けられる。中立流路切換電磁弁21は、第1メインポンプ71側の中立流路切換電磁弁10と同じ構成である。
【0027】
中立流路18における操作弁17と中立流路切換電磁弁21との間にはパイロット流路22が接続される。パイロット流路22には、絞り20の上流側に発生する圧力がパイロット圧として導かれる。パイロット流路22は、第2メインポンプ72の傾転角を制御するレギュレータ23に接続される。
【0028】
パイロット流路22には、減圧弁84とパイロット流路切換電磁弁85とが並列に設けられる。パイロット流路切換電磁弁85は、減圧弁84を迂回するバイパス流路86に設けられる。また、パイロット流路22にはパイロット流路22の圧力を検出する第2圧力センサ24が設けられる。第2圧力センサ24にて検出された圧力信号はコントローラ90に出力される。
【0029】
レギュレータ23、減圧弁84、及びパイロット流路切換電磁弁85は、第1メインポンプ71側のレギュレータ12、減圧弁80、及びパイロット流路切換電磁弁81と同じ構成であり、それらの作動も同じであるため、説明を省略する。
【0030】
第1、2メインポンプ71、72にはそれぞれ流路55、56が接続され、流路55、56にはそれぞれ電磁弁58、59が設けられる。流路55、56は、第1、2回路系統75、78の上流側で第1、2メインポンプ71、72に接続されている。電磁弁58、59は、ソレノイドがコントローラ90に接続されている。電磁弁58、59は、ソレノイドが非励磁のときに図示の閉位置に設定され、ソレノイドが励磁したときに開位置に設定される。
【0031】
電磁弁58、59は、合流通路57及びチェック弁60を介して油圧モータ88に接続される。油圧モータ88は、モータジェネレータ(MG)91と連係して回転する。MG91が発電した電力はインバータ92を介して蓄電ユニット26に充電される。なお、油圧モータ88とMG91とは、直接連結してもよいし、減速機を介して連結してもよい。
【0032】
第1、2メインポンプ71、72から吐出された作動油は、電磁弁58、59を経由して油圧モータ88に供給され、油圧モータ88を駆動する。油圧モータ88は、その駆動力によってMG91を回転して発電する。MG91で発電された電力は、インバータ92を介して蓄電ユニット26に充電される。これにより、第1、2メインポンプ71、72が吐出するスタンバイ流量によって回生が行われる。
【0033】
油圧モータ88を回転させて蓄電ユニット26を充電するには、オペレータがコントローラ90にスタンバイ回生指令信号を手動操作して入力することによって行われる。
【0034】
なお、バッテリチャージャー25は、通常の家庭用の電源27に接続した場合にも、蓄電ユニット26に電力を充電できるようにしている。このように、バッテリチャージャー25は、独立電源にも接続可能である。
【0035】
このように、第1、2メインポンプ71、72から吐出された作動油によって油圧モータ88を駆動させてMG91により発電した電力を蓄電ユニット26に充電することができる。また、蓄電ユニット26に充電した電力は、後述するサブポンプ89のアシスト力に利用することもできる。
【0036】
旋回モータ用の操作弁2のアクチュエータポートには、旋回モータ76に連通する通路28、29が接続されると共に、通路28、29のそれぞれにはブレーキ弁30、31が接続される。操作弁2を中立位置に保っているときには、アクチュエータポートが閉じられて旋回モータ76は停止状態を維持する。
【0037】
旋回モータ76の停止状態から操作弁2をいずれか一方の方向に切り換えると、一方の通路28が第1メインポンプ71に接続され、他方の通路29がタンク94に連通する。これにより、通路28から作動油が供給されて旋回モータ76が回転すると共に、旋回モータ76からの戻り油が通路29を通じてタンク94に戻される。操作弁2を上記とは反対方向に切り換えると、通路29が第1メインポンプ71に接続され、通路28がタンクに連通し、旋回モータ76は逆転する。
【0038】
また、操作弁16を中立位置から一方の方向に切り換えると、第2メインポンプ72から吐出された作動油は、通路32を通じてブームシリンダ77のピストン側室33に供給されると共に、ロッド側室34からの戻り油は通路35から、操作弁17、中立流路切換電磁弁21を通じてタンク94に戻され、ブームシリンダ77は伸長する。
【0039】
操作弁16を上記とは反対方向に切り換えると、第2メインポンプ72から吐出された作動油は、通路35を通じてブームシリンダ77のロッド側室34に供給されると共に、ピストン側室33からの戻り油は通路32から、操作弁17、中立流路切換電磁弁21を通じてしてタンク94に戻され、ブームシリンダ77は収縮する。ブーム2速用の操作弁3は、操作弁16と連動して切り換える。ブームシリンダ77のピストン側室33と操作弁16とを接続する通路32には、コントローラ90によって開度が制御される比例電磁弁36が設けられる。比例電磁弁36はノーマル状態で全開位置を保つ。
【0040】
次に、第1、2メインポンプ71、72の出力をアシストする可変容量型のサブポンプ89について説明する。
【0041】
サブポンプ89は、MG91を電動モータとして使用したときの駆動力で回転し、MG91の駆動力によって、油圧モータ88も同軸回転する。MG91にはインバータ92を介して蓄電ユニット26が接続され、インバータ92に接続されたコントローラ90にてMG91の回転数等が制御される。また、サブポンプ89及び油圧モータ88の傾転角は傾角制御器37、38にて制御され、傾角制御器37、38はコントローラ90の出力信号にて制御される。
【0042】
サブポンプ89には吐出通路39が接続される。吐出通路39は、第1メインポンプ71の吐出側に合流する第1アシスト流路40と、第2メインポンプ72の吐出側に合流する第2アシスト流路41とに分岐して形成される。第1、2アシスト流路40、41のそれぞれには、コントローラ90の出力信号にて開度が制御される第1、2電磁比例絞り弁42、43が設けられる。また、第1、2アシスト流路40、41のそれぞれには、第1、2電磁比例絞り弁42、43の下流に、サブポンプ89から第1、2メインポンプ71、72への作動油の流れのみを許容するチェック弁44、45が設けられる。
【0043】
油圧モータ88には接続用通路46が接続される。接続用通路46は、導入通路47及びチェック弁48、49を介して、旋回モータ76に接続された通路28、29に接続されている。導入通路47には、コントローラ90にて開閉制御される電磁切換弁50が設けられる。また、電磁切換弁50とチェック弁48、49との間には、旋回モータ76の旋回時の圧力あるいはブレーキ時の圧力を検出する圧力センサ51が設けられ、圧力センサ51の圧力信号はコントローラ90に出力される。
【0044】
導入通路47における電磁切換弁50の下流には、導入通路47の圧力が所定圧力に達した場合に接続用通路46へと作動油を導く安全弁52が設けられる。安全弁52は、例えば電磁切換弁50など、導入通路47系統に故障が生じたときに、通路28、29の圧力を維持して旋回モータ76がいわゆる逸走するのを防止するためのものである。また、接続用通路46は、チェック弁61を介してタンク94に接続する。
【0045】
ブームシリンダ77と比例電磁弁36との間には、接続用通路46に連通する導入通路53が設けられる。導入通路53にはコントローラ90にて開閉が制御される電磁開閉弁54が設けられる。
【0046】
次に、サブポンプ89のアシスト力を利用する場合について説明する。サブポンプ89のアシスト流量は予め設定され、コントローラ90は、サブポンプ89の傾転角、油圧モータ88の傾転角、及びMG91の回転数等をどのように制御したら最も効率的かを判断してそれぞれの制御を実行する。
【0047】
第1回路系統75あるいは第2回路系統78のいずれかの操作弁2〜6、14〜17が切り換えられたとき、中立流路切換電磁弁10、21は絞り位置から開位置に切り換えられる。これにより、パイロット流路11、22のパイロット圧が低くなり、その低くなったパイロット圧を第1、2圧力センサ13、24が検出して、パイロット圧信号をコントローラ90に出力する。
【0048】
コントローラ90は、第1、2圧力センサ13、24から出力されたパイロット圧信号に基づいて、電磁弁58、59を閉位置に切り換える。第1、2メインポンプ71、72は低くなったパイロット圧に伴って、レギュレータ12、23によって1回転当たりの押しのけ容積が増大し、電磁弁58、59が閉位置に切り替わったことで第1、2メインポンプ71、72の全吐出量が第1、2回路系統75、78に接続されたアクチュエータに供給される。
【0049】
第1、2メインポンプ71、72の1回転当たりの押しのけ容積を増大するときには、コントローラ90は、MG91を回転した状態に保つ。MG91の駆動源は蓄電ユニット26に蓄電された電力であり、この電力の一部は、第1、2メインポンプ71、72から吐出された作動油を利用して蓄電したものである。
【0050】
MG91の駆動力でサブポンプ89が回転すれば、サブポンプ89からアシスト流量が吐出される。コントローラ90は、第1、2圧力センサ13、24からの圧力信号に応じて、第1、2電磁比例絞り弁42、43の開度を制御し、サブポンプ89の吐出量を案分して第1、2回路系統75、78に供給する。
【0051】
まず、第1回路系統75に接続された旋回モータ76を駆動する場合を説明する。
【0052】
コントローラ90が、操作弁2を一方の方向に切り換えると、一方の通路28が第1メインポンプ71に連通し、他方の通路29がタンクに連通して、旋回モータ76が回転する。
【0053】
通路28、29の圧力は、旋回動作あるいはブレーキ動作に必要な圧力に保たれていなければ、旋回モータ76を旋回させたり、ブレーキをかけたりできなくなる。そこで、通路28、29の圧力を旋回圧あるいはブレーキ圧に保つために、コントローラ90は油圧モータ88の傾転角を制御しながら、旋回モータ76の負荷を制御する。
【0054】
導入通路47及び接続用通路46を通じて油圧モータ88に作動油が供給され、油圧モータ88が回転力を得れば、その回転力は同軸回転するMG91に作用する。油圧モータ88の回転力は、MG91に対するアシスト力として作用する。したがって、油圧モータ88の回転力の分だけ、MG91の消費電力を少なくすることができる。また、油圧モータ88の回転力でサブポンプ89の回転力をアシストすることもできる。
【0055】
なお、接続用通路46系統の圧力が何らかの原因で、旋回圧あるいはブレーキ圧よりも低くなったときには、コントローラ90は、圧力センサ51の圧力信号に基づいて電磁切換弁50を閉じて旋回モータ76に影響を及ぼさないようにする。また、接続用通路46に圧油の漏れが生じたときには、安全弁52が機能して通路28、29の圧力が必要以上に低くならないようにして、旋回モータ76の逸走を防止する。
【0056】
次に、ブームシリンダ77を作動する場合を説明する。
【0057】
ブームシリンダ77を作動させるために操作弁16を切り換えると、操作弁16に設けられたセンサ(図示せず)によって、操作弁16の操作方向と操作量が検出され、その操作信号がコントローラ90に出力される。
【0058】
上記センサの操作信号に応じて、コントローラ90は、オペレータがブームシリンダ77を上昇させようとしているのか、あるいは下降させようとしているのかを判定する。コントローラ90は、ブームシリンダ77の上昇を判定すれば、比例電磁弁36をノーマル状態である全開位置に保つ。このとき、コントローラ90は、電磁開閉弁54を閉位置に保つと共に、MG91の回転数やサブポンプ89の傾転角を制御する。
【0059】
一方、コントローラ90は、ブームシリンダ77の下降を判定すれば、操作弁16の操作量に応じてオペレータが求めているブームシリンダ77の下降速度を演算すると共に、比例電磁弁36を閉じて電磁開閉弁54を開位置に切り換える。これにより、ブームシリンダ77の戻り油の全量が油圧モータ88に供給される。
【0060】
しかし、油圧モータ88で消費する流量が、オペレータが求めた下降速度を維持するために必要な流量よりも少なければ、ブームシリンダ77はオペレータが求めた下降速度を維持できない。このようなときには、コントローラ90は、操作弁16の操作量、油圧モータ88の傾転角、及びMG91の回転数等を基にして、油圧モータ88が消費する流量以上の流量をタンク94に戻すように比例電磁弁36の開度を制御し、オペレータが求めるブームシリンダ77の下降速度を維持する。
【0061】
油圧モータ88に圧油が供給されると、油圧モータ88が回転し、その回転力は同軸回転するMG91に作用する。油圧モータ88の回転力は、MG91に対するアシスト力として作用する。したがって、油圧モータ88の回転力の分だけ、MG91の消費電力を少なくすることができる。一方、MG91に対して電力を供給せず、油圧モータ88の回転力だけでサブポンプ89を回転させることもできる。
【0062】
次に、旋回モータ76の旋回作動とブームシリンダ77の下降作動とを同時に行う場合を説明する。
【0063】
旋回モータ76を旋回させながらブームシリンダ77を下降させるときには、旋回モータ76からの圧油と、ブームシリンダ77からの戻り油とが、接続用通路46で合流して油圧モータ88に供給される。
【0064】
このとき、導入通路47の圧力が上昇し、旋回モータ76の旋回圧あるいはブレーキ圧よりも高くなったとしても、チェック弁48、49があるため、旋回モータ76には影響を及ぼさない。また、接続用通路46側の圧力が旋回圧あるいはブレーキ圧よりも低くなれば、コントローラ90は、圧力センサ51の圧力信号に基づいて電磁切換弁50を閉じる。
【0065】
したがって、旋回モータ76の旋回動作とブームシリンダ77の下降動作とを同時に行うときには、旋回圧あるいはブレーキ圧にかかわりなく、ブームシリンダ77の必要下降速度を基準にして油圧モータ88の傾転角を決めればよい。いずれにしても、油圧モータ88の出力によってサブポンプ89の出力をアシストできると共に、サブポンプ89から吐出された作動油を第1、2電磁比例絞り弁42、43にて案分して、第1、2回路系統75、78に供給することができる。
【0066】
油圧モータ88を駆動源としてMG91を発電機として使用するときには、サブポンプ89は傾転角がゼロに設定されほぼ無負荷状態となる。油圧モータ88には、MG91を回転させるために必要な出力を維持しておけば、油圧モータ88の出力を利用して、MG91を発電機として機能させることができる。また、エンジン73の出力を利用してジェネレータ1にて発電させることができる。
【0067】
本システムには、チェック弁44、45が設けられると共に、電磁切換弁50、電磁開閉弁54、及び電磁弁58、59が設けられるため、例えば、油圧モータ88及びサブポンプ89系統が故障した場合でも、第1、2メインポンプ71、72系統と、油圧モータ88及びサブポンプ89系統とを油圧的に切り離すことができる。
【0068】
特に、電磁切換弁50、電磁開閉弁54、及び電磁弁58、59は、ノーマル状態にあるときにスプリングのバネ力で閉位置を保つと共に、上記比例電磁弁36もノーマル状態にあるときに全開位置を保つため、電気系統が故障したとしても、第1、2メインポンプ71、72系統と、油圧モータ88及びサブポンプ89系統とを油圧的に切り離すことができる。
【0069】
次に、以上のように構成されたハイブリッド建設機械の制御装置において、蓄電装置の一例の蓄電ユニット26について説明する。
【0070】
図2は、本発明の実施形態の蓄電ユニット26の構成回路図である。
【0071】
蓄電ユニット26は、バッテリ回路100を備え、バッテリ101と、このバッテリ101の電力を断続するスイッチ回路102と、スイッチ回路102の断続を制御する蓄電ユニット制御装置106と、コンデンサ104と、負荷(インバータ92等)に接続する出力端子105とが、バッテリ回路100に接続されて構成されている。
【0072】
スイッチ回路102は、第1コンタクタ111と、第2コンタクタ112とによって構成されている。
【0073】
バッテリ回路100の正極側には第1のコンタクタ111と第2のコンタクタ112とが並列に接続されている。これら第1のコンタクタ111と第2のコンタクタ112とよりも負荷(インバータ92、バッテリチャージャ25等)側には、コンデンサ104が、正極側と負極側とに渡って接続される。
【0074】
コンデンサ104は、バッテリ101に入出力される電力を平滑化することによって、第1コンタクタ111又は第2コンタクタ112のオンオフ時の突入電流や、バッテリ101の電圧変動を抑制する。
【0075】
蓄電ユニット制御装置106は、第1コンタクタ111及び第2コンタクタ112の開閉状態を制御して、バッテリ101の電力を負荷に供給又は負荷側から充電するか、バッテリ101と負荷とを遮断するかを制御する。
【0076】
バッテリ101は、二次電池セルを複数接続して大容量の電力を蓄積できる蓄電器である。二次電池セルは、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池等から構成される。また、バッテリではなく、電気二重層キャパシタによって構成されていてもよい。
【0077】
第1コンタクタ111は、第1スイッチ121と電流制限素子122とが直列に接続されて構成されている。第2コンタクタ112は、第2スイッチ123によって構成されている。これら第1コンタクタ111と第2コンタクタ112とは、バッテリ回路100において互いに並列にとなるように挿入されている。なお、電流制限素子122は、線形又は非線型特性を有する抵抗器等によって構成される。
【0078】
バッテリ回路100において、バッテリ101と第1コンタクタ111との間に設けられるA点には、第1電圧検出部131が備えられている。また、第2コンタクタ112と出力端子105との間に設けられるB点には、第2電圧検出部132が備えられている。第1電圧検出部131及び第2電圧検出部132は、蓄電ユニット制御装置106に接続されている。蓄電ユニット制御装置106は、第1電圧検出部131及び第2電圧検出部132によって、A点及びB点の電圧を検出する。
【0079】
次に、蓄電ユニット制御装置106の動作を説明する。
【0080】
前述のように、蓄電ユニット26は、第1、2メインポンプ71、72が吐出するスタンバイ流量によって回生された電力によって充電される。また、充電された電力を用いてMG91を駆動して、サブポンプ89が発生する油圧によって各動作をアシストすることができる。
【0081】
ハイブリッド建設機械を運転するときは、オペレータが、キーオン等を行ってハイブリッド建設機械の運転開始を指示する。コントローラ90は、この指示に基づいて、油圧系統の制御を開始する一方、蓄電ユニット制御装置106に、蓄電ユニット26を投入する指令を行う。
【0082】
蓄電ユニット制御装置106は、コントローラからの指令を受けて、蓄電ユニット26のスイッチ回路102を投入する動作を実行する。
【0083】
具体的には、蓄電ユニット制御装置106は、まず、第1コンタクタ111を投入する。第1コンタクタ111は第1スイッチ121と電流制限素子122とが直列に接続されているので、電流制限素子122とコンデンサ104との作用によって、コンデンサ104が徐々に充電される。これによってB点の電圧がゼロから徐々に上昇する。
【0084】
蓄電ユニット制御装置106は、第1コンタクタ111を投入した後、A点の電圧とB点の電圧を監視する。そして、B点の電圧が上昇して、A点の電圧とB点の電圧とが略等しくなったときに、蓄電ユニット制御装置106は、第2コンタクタ112を投入する。これによりバッテリ101と出力端子105とが直接に接続されて、バッテリ101への電力が入出力される。
【0085】
このように、電流制限素子122とコンデンサ104によって蓄電ユニット26の出力を徐々に上昇させることにより、第1のコンタクタ111及び第2のコンタクタ112の投入時の突入電流を防ぐことができる。
【0086】
ここで、従来は、第2コンタクタ112を投入した後、電流制限素子122を備える第1コンタクタ11は遮断することが通常であった。一方、蓄電ユニット26が搭載されるハイブリッド建設機械は、振動や衝撃が多く加わる可能性のある状態で使用されるため、振動や衝撃によって第1コンタクタ11及び第2コンタクタ112に備えられる第1スイッチ121又は第2スイッチ123の接点が離れて、蓄電ユニット26の電力の入出力が遮断してしまう可能性がある。蓄電ユニット26の電力の入出力が遮断された場合は、インバータ92等の負荷に供給される電力が遮断され、インバータ92等の動作が不良となってしまう。
【0087】
そこで、本実施形態は、次に説明するように、蓄電ユニット制御装置106は、第2コンタクタ112を投入した後、第1コンタクタ111を投入状態としたまま維持するように構成した。
【0088】
図3は、本発明の実施形態の蓄電ユニット制御装置106が実行する蓄電ユニット26の制御処理のフローチャートである。
【0089】
図3に示すフローチャートは、コントローラ90が、蓄電ユニット26の電力を投入する指令を行うことによって開始する。
【0090】
蓄電ユニット制御装置106は、コントローラ90から蓄電ユニット26の電力を投入する指令を受けた場合は、まず、第1コンタクタ111を投入する(ステップS10)。
【0091】
第1コンタクタ111を投入した後、蓄電ユニット制御装置106は、第1の電圧検出部131及び第2の電圧検出部132によってA点の電圧とB点の電圧を検出する(ステップS20)。そして、B点の電圧が上昇し、A点の電圧とB点の電圧が略等しくなったか否かを判定する(ステップS30)。B点の電圧が未だA点の電圧に満たないと判定した場合は、ステップS20に戻り、処理を繰り返す。
【0092】
A点の電圧とB点の電圧が略等しくなったと判定した場合は、蓄電ユニット制御装置106は、第2コンタクタ112を投入する(ステップS40)。第2コンタクタ112を投入することによって、バッテリ101と出力端子105とが直接に接続されて、蓄電ユニット26の電力の入出力が可能となる。
【0093】
蓄電ユニット制御装置106は、第2コンタクタ112の投入後も、第1コンタクタ111を投入したまま維持する。
【0094】
次に、蓄電ユニット制御装置106は、第2コンタクタ112が遮断されたか否かを判定する(ステップS50)。第2コンタクタ112が遮断されていないと判定した場合は、ステップS50の処理を繰り返す。
【0095】
蓄電ユニット制御装置106は、第2コンタクタ112を投入した後も、第1の電圧検出部131及び第2の電圧検出部132によってA点の電圧とB点の電圧を検出している。そして、B点の電圧が、A点の電圧に対して、電流制限素子122による電圧降下分だけ低下していると判定した場合は、蓄電ユニット制御装置106は、第2コンタクタ112の導通状態に異常が発生したと判断して、コントローラ90にエラーを送信する(ステップS60)。
【0096】
コントローラ90は、蓄電ユニット制御装置106からエラーが送信された場合は、インバータ92やその他の電気機器の終了処理を実行する。その後、コントローラ90は、蓄電ユニット26を遮断する指令を蓄電ユニット制御装置106に送信する。
【0097】
このとき、第2コンタクタ112の導通状態に異常が発生したとしても、第1コンタクタ111によって電力を出力することができる。第1コンタクタ111には電流制限素子122を備えているので、第2コンタクタ112が遮断したときは電流制限素子122による電圧降下された電力しか出力することはできないが、インバータ92等の電気機器を安全に停止するために必要な時間の間、電力を提供することができる。
【0098】
蓄電ユニット制御装置106は、コントローラ90から送信された指令を受信すると、第1コンタクタ111を遮断する等の制御を行い、蓄電ユニット26を遮断する(ステップS70)。
【0099】
以上のような処理によって、第2コンタクタ112の導通状態に異常が発生した場合にも、第1コンタクタ111によってインバータ92等の電源を確保することができ、インバータ92等を正常に終了させることが可能となる。
【0100】
以上のように構成した本発明の実施形態では、ハイブリッド建設機械に備えられる蓄電ユニット26において、コントローラ90からの指令等によって、蓄電ユニット26の電力を投入するときに、蓄電ユニット制御装置106は、第1コンタクタ111の第1スイッチ121を投入し、コンデンサ104が充電された後に、第1コンタクタ111の第1スイッチ121の投入を維持したまま、第2コンタクタ112の第2スイッチ123を投入する。
【0101】
このように構成することによって、第2コンタクタ112の第2スイッチ123の導通状態に異常が発生した場合にも、第1コンタクタ111の第1スイッチ121によって電力の入出力を確保することができるので、蓄電ユニット26に接続されるインバータ92等の電気機器を安全に停止することができる。
【0102】
また、第1コンタクタ111は電流制限素子122を備えおり、バッテリ回路100は、スイッチ回路102とバッテリ101との間のA点の電圧を検出する第1電圧検出部131と、スイッチ回路102と出力端子105との間のB点の電圧を検出する第2電圧検出部132とを備えているので、蓄電ユニット制御装置106は、スイッチ回路102の前後の電圧を監視することによって、第2コンタクタ112の第2スイッチ123の導通状態に異常が発生したことを検出することができる。
【0103】
また、蓄電ユニット制御装置106は、第2コンタクタ112の第2スイッチ123の導通状態に異常が発生したことを検出した場合は、コントローラ90に対してエラー等を出力するので、コントローラ90によってハイブリッド建設機械に搭載される電気機器を安全に停止させることができる。
【0104】
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内でなしうるさまざまな変更、改良が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0105】
1 ジェネレータ
25 バッテリチャージャー
26 蓄電ユニット
71 第1メインポンプ
72 第2メインポンプ
73 エンジン
88 油圧モータ
89 サブポンプ
90 コントローラ
91 モータジェネレータ(MG)
92 インバータ
100 バッテリ回路
101 バッテリ
102 スイッチ回路
104 コンデンサ
105 出力端子
106 蓄電ユニット制御装置
111 第1コンタクタ
112 第2コンタクタ
121 第1スイッチ
122 電流制限素子
123 第2スイッチ
131 第1電圧検出部
132 第2電圧検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力を蓄電する蓄電部と、
電流制限素子を有する第1スイッチ及び第2スイッチを備え、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチによって前記蓄電部の電力の入出力を断続するスイッチ回路と、
前記蓄電部に入出力する電力を平滑化するコンデンサと、
を備える蓄電装置であって、
前記蓄電部への電力の入出力を投入するときに、前記第1スイッチを投入し、
前記コンデンサが充電された後に前記第2スイッチを投入し、前記第2スイッチを投入した後も、前記第1スイッチの投入を維持することを特徴とする蓄電装置。
【請求項2】
前記蓄電部と、前記蓄電部に対して電力を供給又は前記蓄電部の電力を消費する負荷と、を接続する蓄電回路を備え、
前記蓄電回路は、
前記蓄電部の正極側に前記スイッチ回路が接続され、
前記スイッチ回路よりも前記負荷側に、前記コンデンサが、前記蓄電部の正極側と負極側とに渡ってに接続され、
前記第スイッチ回路よりも前記蓄電部側の電圧を検出する第1の電圧検出部と、前記スイッチ回路よりも前記負荷側の電圧を検出する第2の電圧検出部と、を備え、
前記第2の電圧検出部によって検出された電圧が、前記第1の電圧検出部が検出した電圧と等しくなった場合に、前記第1スイッチの投入を維持したまま、前記第2スイッチを投入することを特徴とする請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
前記第2スイッチ投入後、前記第2の電圧検出部によって検出された電圧と、前記第1の電圧検出部によって検出された電圧とに差が生じた場合は、エラーを出力することを特徴とする請求項2に記載の蓄電装置。
【請求項4】
可変容量型ポンプと、
前記可変容量型ポンプからアクチュエータへ導かれる吐出油の流量を制御する操作弁と、
前記可変容量型ポンプの吐出油によって回転する回生用の油圧モータと、
前記油圧モータの回転と関連して駆動する発電機と、
前記発電機が駆動することによって発電した電力を蓄電する蓄電装置と、
前記可変容量ポンプ、前記操作弁、前記発電機及び前記蓄電装置の動作を制御するハイブリッド制御装置と、
を備えるハイブリッド建設機械であって、
前記蓄電装置は、
電力を蓄電する蓄電部と、
電流制限素子を有する第1スイッチ及び第2スイッチを備え、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチによって前記蓄電部の電力の入出力を断続するスイッチ回路と、
前記蓄電部に入出力する電力を平滑化するコンデンサと、
前記蓄電部への電力の入出力を投入するときに、前記第1スイッチを投入し、前記コンデンサが充電された後に前記第2スイッチを投入し、前記第2スイッチを投入した後も、前記第1スイッチの投入を維持する制御装置と、
を備えることを特徴とするハイブリッド建設機械。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2012−210032(P2012−210032A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−73031(P2011−73031)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000000929)カヤバ工業株式会社 (2,151)
【Fターム(参考)】