説明

蓋の取付構造

【課題】 仮取り付けの状態でアクセス部にアクセス可能であり、蓋を紛失するおそれがない蓋取付構造を提供する。
【解決手段】エスカッション2には、開口6へのアクセス方向から傾斜した方向に延びる傾斜穴9,9が形成される。エスカッションリッド3は、外装面13を表面に備えたリッド本体14、リッド本体14の裏面から延出する挿入体15,15とからなる。本取り付け時には、挿入体15,15が傾斜穴9,9に正規方向に挿入されて、リッド本体14が開口6を覆う。仮取り付け時には、本取り付け時に対してエスカッションリッド3を反転した状態で、挿入体15,15が部分的に傾斜穴9,9に挿入され、開口6に外部からアクセス可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓋の取付構造、特に取り外し可能な蓋の取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
船舶等の移動手段を用いて、工場から出荷した完成車両を国内又は海外の目的地に搬送することが多い。船舶で完成車両を搬送するとき、自動変速操作装置のシフトバーのシフト位置を「N(ニュートラル)」にすることがある。
【0003】
シフトレバーのシフト位置を「P(パーキング)」から「N」に変更するとき、シフトレバー傍にあるシフトロック用解除キー差込孔に解除キーを差し込み、インターロックを解除する必要がある。
【0004】
このキー差込孔は、エスカッションリッド(蓋)で覆われている(例えば、特許文献1参照)。そこで、キー差し込み時に、エスカッションとの隙間に工具を差し込んで、エスカッションリッドを取り外す必要がある。しかし、取り外す際に、エスカッションリッドに外傷が付くおそれがあった。
【0005】
そこで、工場出荷段階ではエスカッションリッドを嵌め込まずに、袋詰めした状態で車室内に投入しておき、搬送完了段階でエスカッションリッドを嵌め込む作業を行っている。しかし、車両搬送時にエスカッションリッドが紛失するおそれがある。
【0006】
また、内装色等の相違によって複数のエスカッションリッドが存在する。そのため、車両組立時に、袋詰めしたエスカッションリッドを車室内に投入する際に、適切なエスカッションリッドを詰めた袋を選択する必要がある。現在、エスカッションリッドを詰める袋をチャック付きの袋とし、チャックの色に応じて、適切なエスカッションリッドを選択している。しかし、選択作業が煩雑であり、人為的な選択ミスが生じるおそれがある。
【0007】
なお、特許文献2には、車両バンパ(被取付部材)の取付穴に着脱自在に取り付けられるガーニッシュ(蓋)が開示されている。このガーニッシュは、突起状の係止部が2箇所に形成された係止爪を備えている。ガーニッシュの仮取り付け時には、手前側の係止部を被係止部に係合させて、ガーニッシュ本体がバンパ表面から浮き上がった状態で保持させる。一方、ガーニッシュの正規位置への取り付け時には、奥側の係止部を被係止部に係合させ、ガーニッシュ本体の表面とバンパ表面とを面一にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−67255号公報
【特許文献2】特開2004−352002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、エスカッションリッドの取付構造に上記特許文献2で開示されたガーニッシュの取付構造を採用することが考えられる。この場合、仮取り付けしたエスカッションリッドを工具を用いることなく容易に取り外すことが可能となり、取り外す際に外傷を付けるおそれは解消され得る。
【0010】
しかし、仮取り付けの状態ではキー差込孔にアクセスできず、解除キーを差し込む際にエスカッションリッドを取り外す必要があり、作業の煩雑さは解消されない。また、取り外したときにエスカッションリッドを紛失するおそれもある。
【0011】
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、仮取り付けの状態でアクセス部にアクセス可能であり、蓋を紛失するおそれがない蓋の取付構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、かかる目的を達成するために、アクセス部を覆い被取付部材に取り外し可能に取り付けられる蓋の取付構造であって、前記被取付部材には、前記アクセス部へのアクセス方向から傾斜した方向に延びる傾斜穴が形成され、前記蓋は、外装面を表面に備えた蓋本体と、該蓋本体の裏面から延出する挿入体とからなり、前記蓋の本取り付け時には、前記挿入体が前記傾斜穴に正規方向に挿入されて、前記蓋本体が前記アクセス部を覆い、前記蓋の仮取り付け時には、前記本取り付け時に対して前記蓋を反転した状態で、前記挿入体が部分的に前記傾斜穴に挿入されて、前記アクセス部に外部からアクセス可能であることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、蓋の本取り付けと仮取り付けとを、蓋の挿入体を傾斜穴に挿入する際に、蓋を反転させるだけで区別することができる。そして、蓋の本取り付け時には、アクセス部が蓋本体で覆われるので、蓋を取り外さなければ、アクセス部に外部からアクセスできない。そのため、緊急時や特殊時などにのみアクセスする必要があるアクセス部を、通常時にはアクセス困難にすることが可能となる。
【0014】
一方、蓋の仮取り付け時には、アクセス部に外部からアクセス可能である。そのため、、緊急時や特殊時などに、蓋を被取付部材自体に仮取り付けした状態でアクセス部にアクセスすることができ、蓋を紛失するおそれがない。
【0015】
さらに、蓋の仮取り付け時にも、蓋の外装面と被取付部材の表面とに色彩、光沢、材質などの相違がある場合には明瞭に区別可能であり、色彩、光沢、材質などが相違する他の蓋を誤って取り付けるおそれがない。
【0016】
ところで、蓋の本取り付け時及び仮取り付け時に、蓋が被取付部材に仮固定され、その取り付け状態が確実に維持されることが望ましい。
【0017】
そこで、例えば、本発明において、前記傾斜穴の手前側と奥側とに被係止部が形成されるとともに、前記挿入体に係止部が形成され、前記蓋の本取り付け時には、前記奥側の被係止部に前記係止部が係止され、前記蓋の仮取り付け時には、前記手前側の前記被係止部に前記係止部が係止されることが好ましい。
【0018】
この場合、蓋の本取り付け時及び仮取り付け時で異なる被係止部に係止部が係止されるので、各取り付け時に適した蓋の被取付部材に対する位置決めが確実に行われるとともに、各取り付け状態が確実に維持される。
【0019】
また、本発明において、前記蓋本体を収容可能であり、底面に前記アクセス部を有する窪みが前記被取付部材に形成され、前記蓋の本取り付け時には、前記蓋本体が前記窪み内に収容され、前記蓋の仮取り付け時には、前記蓋本体の一側面が前記窪みの周縁に接触しないことが好ましい。
【0020】
この場合、蓋の本取り付け時に、蓋本体が窪み内に収容されるので、蓋と被取付部材の表面段差を解消することが可能となり、外観が向上する。さらに、蓋の仮取り付け時に、蓋本体の一側面が窪みの周縁に接触しないので、窪みの周縁に傷が付かない。
【0021】
また、本発明において、前記蓋本体の一側面と対向する前記蓋本体の側面は、前記アクセス方向と同方向に傾斜することが好ましい。
【0022】
この場合、蓋の本取り付け時、蓋をアクセス方向に差し込む際に、引っ掛りなく蓋本体を容易に窪みに収容させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態に係る自動変速操作装置を示す上面図。
【図2】エスカッションの一部とエスカッションリッドを示す斜視図である。
【図3】本取り付け時の状態を示し、(a)は斜視図、(b)は上面図、(c)は側面図。
【図4】仮取り付け時の状態を示し、(a)は斜視図、(b)は上面図、(c)は側面図。
【図5】本発明の実施形態の変形に係るバンパを含む車両を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。ここでは、図1を参照して、自動変速操作装置1のエスカッション(被取付部材)2にエスカッションリッド(蓋)3を取り付ける構造について説明する。
【0025】
自動変速操作装置1は、車両に具備された自動変速機(オートマチックトランスミッション)の変速操作を行うためのものである。自動変速操作装置1のエスカッション2には、これを貫通するシフトレバー(セレクトレバー)4の回動を許容する長孔が形成され、この長孔はシフトレバー4とともに移動するシャッタ板5により閉じられるように構成されている。
【0026】
シフトレバー4は、パーキング位置(P)、リバース位置(R)、ドライブ位置(D) 及び2速位置(2)の各シフト位置間で回動し、前記自動変速機に対して所望の変速操作を行う。エスカッション2の上面には、シフトレバー4のシフト位置が表示されている。
【0027】
エスカッション2には、図示しない解除キーが差し込まれるキー差込孔にアクセスするための開口(アクセス部)6(図4(a)及び図4(b)参照)が形成されている。通常、この開口6には、エスカッションリッド3が嵌め込まれている。エスカッションリッド3を取り外して、キー差込孔に解除キーを差し込むと、図示しないパーキングロック機構による規制が解除される。これにより、イグニッションキーをオンにして、ブレーキペダルを踏むことなく、シフトレバー4をパーキング位置から他のシフト位置へ回動させることが可能となる。
【0028】
エスカッションリッド3は、開口6を覆うようにしてエスカッション2に取り外し可能(着脱自在)に取り付けられる。
【0029】
エスカッション2には、略直方体状の窪み(凹部)7が形成されており、窪み7の底面の中央部に、開口6を有している。窪み7周縁のエスカッション2の表面8は、略水平の装飾面となっている。
【0030】
さらに、窪み7の底面の開口6の両外側から、開口6を介した前記キー差込孔へのアクセス方向(垂直方向)Aから略45度傾斜した方向Bに延びる一対の傾斜穴9,9が形成されている。そして、各傾斜穴9の外側側面にはそれぞれ2つの係止穴10,11が連設されている(図3(c)及び図4(c)参照)。係止穴10,11は、傾斜穴9の手前側(エスカッション2の表面側)と奥側の2箇所に同形状に形成されている。また、窪み7の傾斜穴9,9が延びる方向Bと反対側に位置する側面12は、傾斜穴9,9の傾斜方向と同じ方向に傾斜した傾斜面となっている。
【0031】
エスカッションリッド3は、外装面13を表面に備えたリッド本体(蓋本体)14と、リッド本体14の裏面から延出し、エスカッション2の各傾斜穴9,9にそれぞれ挿入される一対の挿入体15,15とから構成されている。エスカッションリッド3は、例えば、合成樹脂材から形成される。
【0032】
リッド本体14は、窪み7と略同形の略直方体に形成されており、その一側面16が傾斜穴9,9の傾斜方向Bと同じ方向に傾斜した斜面に形成されている。エスカッションリッド3の本取り付け時には、リッド本体14の裏面が窪み7の底面と当接するとともに、外装面13とその周囲のエスカッション2の表面8とが略面一になるように構成されている。そのため、外観上の配慮から、外装面13は、エスカッション2の表面8と同様の外観を有する装飾面に形成されることが好ましい。
【0033】
また、斜面に形成された一側面16から対向する一側面17は概略垂直面に形成されているが、取り外し時にエスカッション2との隙間に工具を差し込むための切欠部18が形成されている。
【0034】
挿入体15,15は、リッド本体14の裏面からエスカッション2の傾斜穴9,9の傾斜方向に延出している。各挿入体15は、略断面矩形状の棒体であるが、その先端部には、それぞれ外側方向に向けて突出するフック状の係止部19が形成されている。
【0035】
エスカッションリッド3の本取り付け時には、挿入体15,15が傾斜穴9,9に挿入され、開口6をリッド本体14が覆う。一方、エスカッションリッド3の仮取り付け時には、本取り付け時に対してエスカッションリッド3が反転され、挿入体15,15の一部のみが傾斜穴9,9に挿入される。
【0036】
以下、エスカッションリッド3のエスカッション2への取り付けについて説明する。この取り付けには、正規位置への取り付けである本取り付けと、車両搬送完了時までの一時的な取り付けである仮取り付けとの2種類ある。
【0037】
まず、エスカッションリッド3のエスカッション2への本取り付けについて説明する。
【0038】
エスカッションリッド3を、図2に示す正規状態で、エスカッション2の傾斜穴9,9の傾斜方向Bを挿入方向として、エスカッション2に対して奥まで差し込み、嵌め込む。このとき、図3(a)から図3(c)を参照して、リッド本体14の裏面が窪み7の底面と当接して、リッド本体14が窪み7内に収容される。そして、挿入体15,15が傾斜穴9,9内に挿入され、挿入体15の先端部に形成されたフック状の係止部19が、傾斜穴9の奥側に形成された係止穴11内に入り込み係止され、仮固定される。
【0039】
これにより、本取り付け時、外観的に優れるとともに、リッド本体14が開口6を覆うので、開口6を介して前記キー差込孔へアクセスすることができない。そのため、本取り付け時には、開口6にアクセスするために、工具を用いて、エスカッションリッド3を取り外す必要がある。そのため、不用意にキー差込孔にアクセスすることが防止される。なお、エスカッションリッド3の一側面16と、この側面16に当接する窪み7の側面12とがともに、挿入方向Bと同方向に傾斜しているので、エスカッションリッド3を差し込むとき、引っ掛りなくリッド本体14を窪み7に容易に収容することができる。
【0040】
次に、エスカッションリッド3のエスカッション2への仮取り付けについて説明する。
【0041】
エスカッションリッド3を、図2に示す正規状態から反転させた状態で、エスカッション2の傾斜穴9,9の傾斜方向Bを挿入方向として、エスカッション2に対して差し込む。このとき、図4(a)から図4(c)を参照して、リッド本体14の一側面17が窪み7周縁のエスカッション2の表面8と接触しない。そのため、リッド本体14の接触によってエスカッション2の表面8に傷が付かず、表面8の意匠性が損なわれない。
【0042】
そして、挿入体15,15が部分的に傾斜穴9,9内に挿入され、挿入体15の先端部に形成されたフック状の係止部19が、傾斜穴9の手前側に形成された係止穴10内に入り込み係止され、仮固定される。このとき、開口6は外部に開放されている。
【0043】
これにより、仮取り付け時は、エスカッションリッド3を取り外すことなく、開口6を介して前記キー差込孔に解除キーを差し込むことができる。また、作業者が指で挿入体15,15を若干内側に押しながら引き抜くことにより、エスカッションリッド3を容易に取り外すことができる。
【0044】
これにより、車両搬送完了時には、仮取り付けされたエスカッションリッド3を取り外し、反転させて、本取り付けを行うことが容易となる。また、車両搬送時、エスカッションリッド3は、エスカッション2自体に仮取り付けされるので、紛失するおそれがない。
【0045】
また、エスカッションリッド3の仮取り付け時にも、エスカッションリッド3の外装面13とエスカッション2の表面8との色彩、光沢、材質などの相違がある場合には明瞭に区別可能であり、色彩、光沢、材質などが相違する他のエスカッションリッド3を誤って取り付けるおそれがない。
【0046】
以上、本発明の一実施形態に係るエスカッションリッド3の取付構造を説明したが、図示の実施形態に限定されず、適宜種々変形することができる。
【0047】
例えば、実施形態では、エスカッション2の各傾斜穴9,9に、係止穴10,11を手前側と奥側に形成する場合について説明した。しかし、これに限定されず、手前側の係止穴10を形成しなくてもよい。この場合、仮取り付け時、エスカッションリッド3は係止部19を係止穴10に入れ込みことにより係止されないが、この状態で、エスカッションリッド3が容易に取り外れるものでなければ問題はなく、作業者がさらに容易に取り外し可能となる利点もある。
【0048】
また、実施形態では、エスカッション2に窪み7を形成し、本取り付け時に、この窪み7内にリッド本体14を収容する場合について説明した。しかし、これに限定されず、窪み7を形成しなくてもよい。ただし、この場合、エスカッション2とエスカッションリッド3とに段差が生じ、外観上の観点などから問題が生じることもある。
【0049】
また、実施形態では、アクセス方向Aと傾斜方向Bとの成す角度が略45度である場合について説明した。しかし、エスカッションリッド3を仮取り付けした状態で、前記キー差込孔に解除キーを差し込むことが可能であれば、アクセス方向Aと傾斜方向Bとの成す角度は略45度に限定されない。
【0050】
さらに、本発明は、エスカッションリッド3の取付構造に適用する場合に限定されず、適宜種々変形して、任意の取り外し可能な蓋の取付構造に適用することができる。特に、仮取り付け時に、外部からアクセス部にアクセス可能となることが好ましい場合に好適に適用することができる。
【0051】
例えば、図5を参照して、車両のフロントバンパやリヤバンパなどのバンパ20(被取付部材)に形成された窪み21を覆うガーニッシュ(蓋)22の取付構造に、本発明を適用してもよい。この場合、窪み21の底面には、車両牽引時に使用するアイボルト締結用のボルト穴が形成されており、このボルト穴がアクセス部となり、アクセス方向は水平方向となる。
【0052】
通常時、ガーニッシュ22は本取り付けされており、車両牽引時に、ガーニッシュ22を一旦取り外し反転させて、仮取り付けする。これにより、ガーニッシュ22が仮取り付けされた状態で、前記ボルト穴にアイボルトを締結することができ、車両牽引時にガーニッシュ22を紛失するおそれがなくなる。
【0053】
さらに、ドアミラー軸部の後部カバーやステアリングホイール基部のカバーなど、部品工場出荷時に仮取り付けされ、車両組立工場で本取り付けされるカバーなどの蓋の取付構造にも本発明を適用することができる。また、本発明が適用される蓋の取付構造は、車両関係に限定されず、日用品や建築用品など任意の分野に適用され得る。
【符号の説明】
【0054】
2…エスカッション(被取付部材)、3…エスカッションリッド(蓋)、6…開口(アクセス部)、7…窪み、8…窪み周縁のエスカッションの表面、9…傾斜穴、10…手前側の係止穴(被係止部)、11…奥側の係止穴(被係止部)、13…外装面、14…リッド本体(蓋本体)、15…挿入体、17…リッド本体の一側面、19…係止部、20…バンパ(被取付部材)、21…窪み、22…ガーニッシュ(蓋)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセス部を覆い被取付部材に取り外し可能に取り付けられる蓋の取付構造であって、
前記被取付部材には、前記アクセス部へのアクセス方向から傾斜した方向に延びる傾斜穴が形成され、
前記蓋は、外装面を表面に備えた蓋本体と、該蓋本体の裏面から延出する挿入体とからなり、
前記蓋の本取り付け時には、前記挿入体が前記傾斜穴に正規方向に挿入されて、前記蓋本体が前記アクセス部を覆い、
前記蓋の仮取り付け時には、前記本取り付け時に対して前記蓋を反転した状態で、前記挿入体が部分的に前記傾斜穴に挿入されて、前記アクセス部に外部からアクセス可能であることを特徴とする蓋の取付構造。
【請求項2】
前記傾斜穴の手前側と奥側とに被係止部が形成されるとともに、前記挿入体に係止部が形成され、
前記蓋の本取り付け時には、前記奥側の被係止部に前記係止部が係止され、前記蓋の仮取り付け時には、前記手前側の前記被係止部に前記係止部が係止されることを特徴とする請求項1に記載の蓋の取付構造。
【請求項3】
前記蓋本体を収容可能であり、底面に前記アクセス部を有する窪みが前記被取付部材に形成され、
前記蓋の本取り付け時には、前記蓋本体が前記窪み内に収容され、前記蓋の仮取り付け時には、前記蓋本体の一側面が前記窪みの周縁に接触しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の蓋の取付構造。
【請求項4】
前記蓋本体の一側面と対向する前記蓋本体の側面は、前記アクセス方向と同方向に傾斜することを特徴とする請求項3に記載の蓋の取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−144884(P2011−144884A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−6782(P2010−6782)
【出願日】平成22年1月15日(2010.1.15)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】