説明

薄型真空防音/断熱材

【課題】真空パックした金属又は合成樹脂板間の隙間を真空層として利用出来るので、容易に真空層を得ることが出来、その真空層は、防音、断熱と両方が利用できる。
【解決手段】2枚の合成樹脂板にスペーサーをかませ、アルミラミネートフィルム1袋に入れて内部を真空にした。薄く軽い真空防音断熱パネルである。アルミラミネートフィルム1の袋を使い金属又は合成樹脂板を2枚あわせにして、その間にスペーサーをかませ、容易に真空層を作ることが出来る。その極薄/超軽量の真空層を防音/断熱に応用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅用防音ドア、パネル、産業用防音工事等に用いられる薄型、軽量の防音断熱板に関するものである。
【0002】
真空は熱も音も伝えないと言う事は、よく知られていたが、建築部材での応用となると大気圧が1mに10トンもかかり、よほど板厚を厚くしないと、平面体を作るのが困難であり重くなり、実用化は出来なかった。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
音楽を聴いたり、演奏したりする事はゆとり等、趣味の世界を楽しむための物であり、だからと言って、隣家に音を漏らしてはならない、住宅事情によっては、十分な防音がなされていないのが現状である。大きな音をたてると近隣トラブルの元であり、特に夜間の大音量は近所迷惑となり自粛されなければならないが、こういった時に軽量で高性能の防音パネルが使われるのが望ましい。
防音技術として、質量測の法則があり、ある程度の重さが無いと音は減少しないと言うのである。事実 防音ドアの高性能な物は1枚 200Kg、厚み200ミリと重く厚く、一般家庭には装着しにくい物である。本発明は、軽量なプラスチック板を使い、真空中は音波を通さないという技術を利用し、軽量(1m*860g)プラスチック板で、真空層を作り高性能の防音ドアを製作できる。欠点が無い訳ではなく、切ったり、穴を空けたり出来ない等の弱点も有るが、また真空であるから従来の断熱材より高性能な断熱性能も同時に兼ね備えている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
真空断熱性能と真空防音性能と2つの高性能を持ち、どこでも設置出来る軽量さと、設置場所を選ばない薄さで、防音、断熱が出来る高性能/防音材/断熱材を開発する。真空層を形成する為に、大気圧の圧力に負けないように、接触面積の少ない ピラミッド型又は、球体のスペーサーを細かく配置し、真空の応力に負けないようにした物である。また 間単に真空層を得られるように、溶接などしなくとも良い、アルミラミネートフィルムで包んで排気する物である。
【発明の効果】
【0005】
本断熱/防音材は薄く、軽くて高性能である。本断熱材/防音材は真空断熱材と同等の性能を持ち、なお真空であるから防音効果にも優れている。
真空中は音、熱を通さない利点をいかしている。
【発明を実施するための形態】
【0006】
ここでは、ポリカードネート板2枚(910*1820*2t)を合わせその間に、尖った熱伝導の悪い樹脂(0.5ミリから2ミリ)をスペーサーとして挿入する。これを気密性の高い、アルミラミネートフィルムの袋に入れて、真空排気を行い、シーラー等でシールし、断熱材・防音材を製作する。各厚みをポリカーボネート2.0t*2枚 スペーサー2.0t(

【実施例】
【0007】
上記で製作した極薄防音/断熱材は2ミリの真空層を持っているので、断熱材と防音材として両方で使用可能である。
【0008】
スペーサーを用いず、樹脂板の成型時から突起となるスペーサーを当初から成型しても良い。空間を作る方法は問わない。
【0009】
また 求める防音性能に空間(干渉空間)を作ることによって従来の防音材では、厚みを取ることが、部屋を狭くする事につながり、十分な空間を取れなかったが、本発明を使えば、十分な空間を作ることが出来る。
【0010】
樹脂をアルミ板等の金属板に換え、同等の性能を出す事も出来る。またこの場合、製作単価も材質を換える事により安価な物/加工し易い物を選択できる。
【0011】
このように、求める性能、コスト、厚みに、簡単に対応できる高性能防音/断熱材である。
【産業上の利用可能性】
【0012】
6ミリの軽量で極薄防音/断熱材を提供でき、希望の防音/断熱性能を、厚みで、選択する事が出来る。希望する防音/断熱性能を向上出来る結果、軽量、薄型防音/断熱材として適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】金属又は合成樹脂板2枚を積層しラミネートフィルムに入れた物の断面図です。
【図2】スペーサー 配置図
【符号の説明】
【0014】
1.アルミラミネートフィルム
2.ゲッター
3 2ミリから5ミリの合成樹脂板トップ
4 スペーサー樹脂、/セラミック球
5.ラムネートフィルムシール部分
6.2ミリから5ミリの合成樹脂板ボトム
7.真空層
8.スペーサー 上から見た図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属板(アルミ、ステンレス、鉄等)又は合成樹脂板(ポリカーボネート/アクリル板 2tから5tガラス板)2枚に微小空間を空け対面配置する。両板と周縁は密着しないように、その空間にスペーサーをかませ、アルミラミネートフィルムの袋で包み、その中を真空ポンプで減圧しシールする。2枚の合成樹脂板は互いに密着する事無く、スペーサーの厚み分、真空層を形成することを特徴とした真空防音断熱パネルである。
【請求項2】
互いに対抗する面にスペーサー(ピラミッド型、球形)を配置し2枚の板が点接触するようにした事を特徴とする防音断熱パネルである。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2010−249304(P2010−249304A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−114961(P2009−114961)
【出願日】平成21年4月15日(2009.4.15)
【出願人】(504040645)有限会社メタルパネル (2)
【Fターム(参考)】