説明

蛍光ランプの有効性を向上するための制御方法及び装置

蛍光ランプ構造は、蛍光ランプ(100)と、熱が蛍光ランプから漏れるのを防止するために、蛍光ランプと共に配置された断熱材(102)と、蛍光ランプによって発生する光量を検出するためのセンサ(110)と、センサ出力に従って蛍光ランプに供給される電力量を制御し、且つ、消費電力量のために蛍光ランプによって生成される光量を最適化する、センサに反応する回路(104)と、を有する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蛍光ランプの有効性を向上するための制御方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電気エネルギーを紫外線(それは究極的には可視光を生成する)に変換する効率は、動作中のランプ内部の水銀蒸気濃縮に大きく依存する。水銀蒸気の濃縮は、次いで、動作アークを取り囲むガラスバルブの温度に極めて依存する。電気エネルギーから可視光への変換における固有の非効率の故に、多少の量の熱が生成される。これはバルブ壁温度を上昇する効果を有する。。するるょうるの連続》hod and Apparatus for Improving
the Efficacy of Fluorescent Lampsd in the previous Office Action). any
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【0003】
変換/放射に起因するランプからの熱損失量は温度に依存するので、動作中のランプは発生熱と損失熱との間に均衡がある平衡温度に達する。この温度は適用される電力及びバルブからの伝熱に影響を及ぼす要因に依存する。例えば、もしランプが囲繞壁を有するならば、プラスチック内に封入されているならば(即ち「shattersheild」)、或いは、貧弱に設計された若しくは位置付けられた照明器具内で動作するならば、バルブ壁は通常よりも高い温度に達するであろう。
【0004】
蛍光ランプの光出力は特定のバルブ壁温度で最大に達する。換言すれば、蛍光ランプは最適動作温度を有する。この温度はランプ内部の他のガスの圧力に依存するので、それは異なるランプ設計に固有の特徴である。殆どのランプにおいて、この温度は約400℃(104°F)である。ランプが動作しているとき、ガラスバルブは均一な温度を示さないので、バルブ上の「最低温度スポット」は、熱平衡で、動作中のアーク内に水銀の濃縮を達成する。もし水銀蒸気の濃縮が高過ぎるか或いは低過ぎるならば、ランプの光出力は最適温度にあるであろうものよりも少ない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は従来技術の上記問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施態様によれば、蛍光ランプに基づく照明システムの積極的な調光が採用され、蛍光ランプによって発生する熱の漏れが意図的に防止される。
【0007】
制御回路がなければ、ランプ温度は、ランプの「低温スポット」がその特定のランプのための最適温度より上にあるレベルまで上昇することが理解されるであろう。これは勿論ランプの効率を低減し、よって、ランプに供給される電力によって生成される光がより少なくなるという結果を招く。ランプの断熱は任意の既知の技法又はその組み合わせを用いることによって達成される。
【0008】
本発明の実施態様に従った制御回路を備えることで、積極的な調光は(光束に基づく)システムに供給される電力の削減を引き起こし、それはランプの温度を最大光出力が達成される温度に向けて低減する。この結果、ランプの「低温スポット」が光出力のための最適温度に維持される。この最適状況を達成するために必要とされる電力の削減は、ランプ効率の向上をもたらす。
【0009】
より具体的には、本発明の実施態様は実際にはランプを加熱するので、温度が上昇する。これは、可能な限り少ない熱が漏れることが許容されるようランプを断熱することによってなされる。次に、実施態様は、ランプ(及びシステム)効率を増大するのを可能にするために、蛍光ランプ内での光生成における非効率性の当然の帰結である、さもなければ浪費される熱を利用する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
単に例として、図1は断熱型外被102を備えた蛍光ランプ100を示している。低赤外線透過率及び熱伝導を有すると同時に、効率的な照明を可能とするため十分に透明であるよう、この外被を選択し得る。この実施例では、外被はポリカーボネートから成り、或いは、内部にポリカーボネートのグレージング(釉薬)を有し得る。代替的に、或いは、それに加えて、外部大気に対して、外被の内部を真空とし、或いは、蛍光ランプによって発生する熱の損失を抑制するガス充填することが可能である。例えば、アルゴン又はクリプトンのようなガスを用い得る。外被内部を二酸化炭素で充填することも、実施態様の範囲内である。
【0011】
この時点で、この種類のランプは単に例として描写されており、且つ、本発明はこの特定の種類のランプ構造/構成に限定されないことが理解されるであろう。ランプから漏れることが許容される熱の量を制限するために用い得る断熱技法は外被に限定されず、他の技法も用い得ることも留意されるべきである。例えば、蛍光ランプのガス充填部分の外壁を他の形態の熱反射膜のポリカーボネートのような赤外線反射材料で施釉することも用い得る。
【0012】
従来的な家庭電源のような交流源が制御回路104に接続される。この回路は活性コントローラ及び調光機の機能を含む。これらは機能ブロック106,108によって指し示されている。
【0013】
ランプによって生成される光量に反応するよう光センサ110が配置されている。このセンサ110は、受光する光量と共に変化する出力を発生する類似種類の感光装置のフォトダイオード、フォトトランジスタの形態を取り得る。
【0014】
このセンサ110の出力は制御回路に適用され、本発明の実施態様に従って、センサ出力が最大に到達し、且つ、消費電流が被検出光量のための最低レベルにあるようなときまで、ランプに供給される電力量を調光機によって小さなインクレメントで自動的に変更するために用いられる。
【0015】
この自動制御のために利用し得る回路の種類の例は、1983年7月19日にWidmayerの名前で発効した米国特許第4,394,603号、1984年11月13日にSchweer et al.の名前で発効した米国特許第4,482,844号、及び、1998年4月21日にSpout et al.の名前で発効した米国特許第5,742,131号に見られる。これらの文献の開示は参照としてここに引用される。
【0016】
上述の特許は、周辺光に反応する蛍光ランプ調光機の制御を開示している。しかしながら、蛍光ランプからの光のみを検出し、よって、周辺光に反応せず、よって、最適に最小の電力入力のための最適に最大の光発生を容易に達成し得る方法で、ランプ100に供給される電力量を制御するためにセンサ110を用いることは、蛍光ランプに供給される電力量を制御することの当業者の十分に範囲内にあると見做される。従って、簡潔にするために、さらなる開示は与えられない。
【0017】
図2は、センサ及び制御回路が蛍光ランプ自体の外部に配置された図1に示された構成と異なるような、絶縁、センサ、及び、制御回路が単一ユニットに組み込まれた実施態様を示している。図2において、番号100,102,104等によって指し示される素子に対応する素子は、200,202,204等によって指し示されている。
【0018】
図1の構成におけるセンサ110及び回路104の外部配置は、一群のランプが近接近して用いられ、且つ、単一の感光センサを全ての群の制御のために用い得る状況に適している。多数のランプにこの制御を拡張可能であり、そこでは、センサは、ランプによって生成される光のみに反応し、よって、全てのランプに供給される電流を制御するために単一の回路構成が用いられるのを可能にするよう、ランプに向けられている。換言すれば、複数のランプによって生成される光量を検出するために(例えば、適切なレンズ、遮蔽、又は、それらの類似物によって)適合される単一のセンサ構成によって大きな空間内の全てのランプを制御し得る。
【0019】
従来、取付具内のランプ数は伝熱を考慮して限定されているので、各ランプの「低温スポット」はランプが効率を失う地点を大幅に超過しない。以前、低温用途は、特別且つ高価なHO(高出力)及びVHO(超高出力)ランプを必要とした。
【0020】
しかしながら、本発明の実施態様を用いれば、もし十分なランプが固定具(fixture)内に収納されるならば、より高価なHO(高出力)及びVHO(超高出力)ランプの代わりに、これらの用途で安価なランプを用い得る。実際上、この構成では、熱の損失を防止し、及び/又は、固定具内に蓄積し且つランプの効率を向上するために用いられる熱損失を達成するための熱を引き起こすよう、ランプを絶縁するために或いは独自の絶縁を既に備えるランプをさらに絶縁するために、取付具を用い得る。
【0021】
本発明の実施態様は良好な照明器具設計を可能にする。特定ワット数の所与数のランプのために、照明器具は、ランプを最適温度に維持するために生成される熱を収容する。もし照明器具が多過ぎるランプを含むよう(即ち、より高い光度を達成するために)下方設計されるならば、ランプが過剰に熱くなるのは必至であり、且つ、光出力及び効率性は妥協される。よって、良好な照明器具設計は、ランプの熱発生によって大きく制約される。同様に、もしランプがスリーブを有する或いはプラスチック内に封入されるならば、ランプはやはり同一を結果を伴って最適温度より上で動作する傾向にある。本発明の実施態様は、勿論、この問題を未然に防止する。
【0022】
使用される電流量のための最適な光発生を達成するのに加え、所与のランプに関して、絶縁を備えることで、電力量が実際に削減され、よって、ランプが定格ワット数未満のワット数で動作するのを可能にする点で、本発明の実施態様はランプの寿命を向上する傾向がある。
【0023】
本発明は限定的な数の実施態様のみを参照して開示されたが、もしランプ、スリーブ、封入、及び、照明器具が、過剰な熱を発生するような方法で設計されるならば、上記のように、低減された電力で動作すると同時に、依然として期待光出力を生成するよう(即ち、効率の向上を伴って動作するよう)、それらを回路内で用い得る。これは、とりわけ、より高い光束(ユニット領域毎により多くのランプ)を伴って、より小さく、より安価な照明器具を可能にする。コンパクト用途でHO及びVHOランプを用い、且つ、アマルガム及び不快な急増特性なしにCFLs(コンパクト蛍光)を動作することが可能である。
【0024】
さらに、本発明の実施態様はランプの自己加熱を誘発するための絶縁技法に焦点が絞られたが、何らかの外部熱源を用いてランプを加熱することも本発明の範囲内である。源がランプ配列に便利に近接しているならば、この源は浪費熱源であり得る。
【0025】
本発明の範囲は添付の請求項によってのみ制限される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】熱損失を防止するために断熱外被内に囲繞された従来型の蛍光ランプに適用されるような本発明の第一実施態様を示す概略図であり、調光制御を実施する制御回路はランプの外部に位置している。
【図2】所要制御を実施する回路がブラスト及び他の回路と共にランプの本体内に組み込まれるよう構成された蛍光ランプが適用された実施態様を示す概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蛍光ランプと、
該蛍光ランプの温度を上昇するために前記蛍光ランプと共に配置される熱源と、
前記蛍光ランプによって発生する光量を検出するセンサと、
センサ出力に従って前記蛍光ランプに供給される電力量を制御し、且つ、消費される電力量のために前記蛍光ランプによって生成される前記光量を最適化する、前記センサに反応する回路と、
を有する蛍光ランプ構造。
【請求項2】
前記熱源は、前記蛍光ランプによって発生する熱が前記蛍光ランプから漏れるのを防止するために前記蛍光ランプと共に配置された断熱材である、請求項1に記載の蛍光ランプ構造。
【請求項3】
前記断熱材は、前記蛍光ランプの少なくとも光放射部の周囲に配置された断熱媒体である、請求項2に記載の蛍光ランプ構造。
【請求項4】
前記断熱材は外被を有する、請求項2に記載の蛍光ランプ構造。
【請求項5】
前記外被は断熱的に構成されている、請求項4に記載の蛍光ランプ構造。
【請求項6】
前記外被の内部は真空である、請求項4に記載の蛍光ランプ構造。
【請求項7】
前記外被の内部には断熱特性を有するガスが充填されている、請求項4に記載の蛍光ランプ構造。
【請求項8】
前記断熱材は、前記蛍光ランプの前記少なくとも光放射部上に断熱材料のグレージングを有する、請求項2に記載の蛍光ランプ構造。
【請求項9】
蛍光ランプを加熱するステップと、
該蛍光ランプから放射される光を感知し、且つ、その光量を表示する信号を生成するステップと、
前記蛍光ランプの温度を前記蛍光ランプによって放射される前記光量が最適化される値に向けて調節するために、感知された照明レベルに応じて前記蛍光ランプに供給される電力量を制御するステップと、
を有する蛍光ランプの照明効率を向上する方法。
【請求項10】
前記蛍光ランプを加熱するステップは、前記蛍光ランプからの熱損失を防止し、且つ、前記蛍光ランプによって生成される熱を加熱自体に用いるステップを有する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記熱損失を防止するステップは、前記蛍光ランプを、熱損失を軽減する外被内に囲繞するステップを有する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記熱損失を防止するステップは、前記蛍光ランプを外被内に囲繞し、且つ、該外被内の空間から空気を排気するステップを有する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記熱損失を防止するステップは、熱反射層を有する前記外被を提供するステップを有する、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記熱反射層はポリカーボネートから成る、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記熱損失を防止するステップは、前記蛍光ランプを外被の内部に囲繞し、且つ、該外被の内部の空間を低熱伝導特性を示す媒体で充填するステップを有する、請求項10に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−516562(P2007−516562A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516728(P2006−516728)
【出願日】平成16年6月21日(2004.6.21)
【国際出願番号】PCT/IB2004/050950
【国際公開番号】WO2005/002290
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】