説明

血圧をモニターするシステムおよび方法

着用者の血圧をモニターするシステムおよび方法は、約400〜約2200ナノメーターの範囲の波長を有する光で照らされるとき、光透過特性と光反射特性の両方を有する織物を含み、血圧を異ならせるために選択的に膨らませることができるアーム カフを有する。織物が伸びるとき、膨らませることができるカフ内の空気圧の変化を伴う一致において起こる、織物の下に配置された動脈を通る血液の流れの変化による、着用者の体の動きに応じた、織物によって反射される光の総計に対する、織物を通って透過される光の総計の変化によって、検知器による入射放射線の検知量が直接的に影響されるような相関する位置において、放射線源と検知器は織物に取り付けられる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、織物の下に置かれた動脈を通して、血液の伝導による体の幾何学的な変化により生じる動きに応じた、予め決められた光学的特性を有する織物を用いて、血圧をモニターするシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
心臓の「パルス(鼓動、脈拍、心拍)」は、体中に血液を運ぶ動脈に存在することが知られた血圧に関係する。心臓の周期的なポンプ運動は、これらの血圧パルスを生じさせ、それらは心臓のポンプ運動で、順番に周期的に動脈の壁を動かす。動脈の壁に及ぼす最高、あるいはピーク血圧は、鼓動の心臓収縮のフェーズの間生じ、「心臓収縮(systolic)血圧」と称される。最低、あるいはベースライン血圧(「心臓拡張血圧」として知られる)は、鼓動の心臓拡張のフェーズの間生じる。
【0003】
心臓が鼓動するとき、動脈中の血圧は変動し(各鼓動の心臓収縮フェーズの間高くなり、心臓拡張フェーズの間低くなる)、心臓収縮および心臓拡張血圧の値によって最も良く表わされる。典型的なやり方は、血圧を最高および最低値の比として表現することである。
【0004】
これらの2つの血圧極値を決定する一般に知られた方法は、聴診法である。この方法では、圧力カフは、人の腕上部に付けられる。このカフは、予め決められた周知の圧力で、空気を保持できる袋を含む。そのカフの袋は、測定される最高の期待される圧力、すなわち、心臓収縮圧力より上の圧力まで膨らませられる。この最高圧力で膨らませられたとき、圧力カフは、そのカフの下にある腕の上腕の動脈中の血液の流れを妨げる。その袋にはバルブが装備され、そのバルブにより制御された方法によって圧力が減少するようになっている。空気がその袋から放出されるとき、上腕の動脈中の血液が再び流れるようになる。
【0005】
その動脈を通した血液の流入は、コロトコフ音として知られる鼓動音と同時に起こる。これらの音は、その血圧カフのちょうど下の上腕の動脈上のポイントで聴診器を用いて検知される。カフ袋における圧力の降下は、空気の放出の間観察される。
【0006】
コロトコフ音は、音の強さとある定性的な特徴に基礎が置かれる5つのフェーズに分けられる。コロトコフ音の5つのフェーズはまた、普通の動脈血液が再び流れるとき、ある血圧養生計画と一致する。コロトコフ音の第1のフェーズ(フェーズ1)は、鋭い「ドン」により特徴付けられる、約120(mmHg)で聴かれ、これは心臓収縮(最高)血圧である。フェーズ2は、約110mmHgの圧力に一致し、ヒュッと音を立てるか、あるいは風が吹く音として聴かれる。フェーズ3は、約100mmHgの圧力に一致し、フェーズ1よりもソフトなドンという音として表現される。約90mmHgの圧力で、フェーズ4コロトコフ音と呼ばれる、第1の心臓拡張血圧が検知され、消失するソフトな風の吹く音として聴かれる。フェーズ5は約80mmHgの圧力に一致し、第2の心臓拡張血圧と呼ばれる。この最後のフェーズは静かで、薄層からなる血液が再び流れたことを意味する。フェーズ5はある人の対象において存在しないかもしれない。この理由のため、フェーズ4の第1の心臓拡張血圧は、動脈における最低血圧として記録される。
【0007】
自動的な聴診機械は、コロトコフ音のフェーズに関連する、電子信号へのこれらの音の検知音レベルと複雑な工程による。聴診法を用いる自動的な配置の典型は、米国特許第6,511,435号(ブルス他)に開示された測定システムである。
【0008】
ふさがれた動脈中の血液の流れの再度の確立はまた、動脈の壁の比較的重要な歪みが伴われる。カフの圧力の減少で動脈が広がるとき、その歪みは減少する。振動する測定システムとして知られる、血圧測定機械の代わりの形態において、動脈壁の歪みを伴う機械的な振動は、それらがカフの膨らんだ袋に入るとき、音に変形する。この音は袋内に配置したマイクロホンを用いて検知可能である。米国特許第6,458,085(ブブ他)に振動血圧測定配置が開示されている。振動血圧測定配置は、上述の米国特許第6,511,435(ブルス他)にも開示されている。
【0009】
振動測定機械の1つの不利な点は、マイクロホンを含むように修正されたカフ袋および外部の信号処理装置への連合した接続への依存である。マイクロホンを用いて、音圧レベルの変化を検知し、生じた波形からパターンを認識するのは難しい。
【特許文献1】米国特許第6,511,435号
【特許文献2】米国特許第6,458,085号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、装着者の体における幾何学的な変化による動きを検知することによって血圧をモニターするためのシステムおよび方法に向けられている。
【0011】
本発明は、膨らませることができる腕のカフといっしょに用いることができ、カフは空気圧を異ならせるために選択的に膨らませることができ、織物を含み、その織物は、約400〜約2200ナノメーターの範囲、特に約400〜約800ナノメーターおよび約700〜約2200ナノメーターの範囲の波長を有する光でその織物が照らされたとき、光透過特性と光反射特性の両方を有する。その織物によって反射された光の総計に対するその織物を通して透過された光の総計は、その織物の下に配置された動脈を通した血液の流れの変化によるその着用者の体における動きに応じてその織物が伸びるとき、変化可能である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
約400〜約2200ナノメーターの範囲、特に約400〜約800ナノメーターおよび約700〜約2200ナノメーターの範囲の波長を有する放射線を放つ放射線源、および放射線検知器は、膨らませることができるカフ内の空気圧におけるバリエーションと調和して生じるそのパッチの下に配置された動脈を通る血液の流れの変化による、着用者の体の動きに応じてその織物が伸びるとき、検知器による入射放射線の受け入れが、その織物によって反射される光の総計に対するその織物を通して透過された光の総計における変化によって直接的に作用するように、相関した位置においてその織物に取り付けられる。検知器からの信号出力に反応する血圧記録器は、検知器の出力が最小値のときのカフの圧力、および検知器からの信号がベースライン信号値のあらかじめ決められた範囲内に再びあるときの、その最小値に続くカフ内の圧力を記録する。1つの実施形態では、織物が、膨らませることができる腕カフの直上または上に配置されたパッチを形成する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、この出願の一部を形成する添付の図面に関してなされる、以下の詳細な説明からより十分に理解されるだろう。
【0014】
図1は、モニターする織物のパッチの下にある血液管を通る血液の動きによる、対象の体における幾何学的な変化を検出することによって、対象の血圧をモニターするのに有用なシステムの概略図、
図2Aおよび図2Bは、心臓活動の通常の心臓収縮と心臓拡張フェイズの間の本発明のモニターシステムに用いられる織物の、可能な光透過および反射反応を説明する概略図、
図2Cおよび図2Dはそれぞれ、そのような織物を形成するパッチの下にある血液管が総合的にふさがれ、血液が再び流れるときに、織物の可能な光透過および反射反応を説明する概略図、
図2Eは、心臓活動の通常の心臓収縮と心臓拡張フェイズの間、織物が伸び、また回復するとき(図2Aおよび図2B)、および織物の下にある血液管が総合的にふさがれ、その後、血液が再び流れるとき(図2Cおよび図2D)の、織物によって反射される光の総計に対する織物を通して透過された光の総計における変化のグラフを用いた図、
図2Fは、図2Eにおいて代表されるようなモニターする織物によって反射された光の総計に対するモニターする織物を通して透過された光の総計における変化を表わす信号、周期時間のグラフを用いた図、
図3は、本発明の方法およびシステムが着用者の血圧をモニターするのに用いられるとき、着用者の動脈の上に配置された膨らませることができるカフにおいて測定された血圧と、検知器に現れる電圧との間の一時の関係を示す図である。
【0015】
以下の詳細な説明を通して、類似の参照符号は、図のすべての番号における類似の要素を表わす。
図1は、血圧脈拍によって引き起こされる動脈の壁が曲がることに関係して、対象の体における幾何学的な変化による動きを検出することによって対象の血圧を直接的にモニターするための本発明の方法に有用なシステム10の様式化した図である。
図1に示されるように、システム10は、都合のよい織物構造(例えば、編まれたり、織られたり)を有し、適した織物フィラメント、衣料品デニール糸から作られるスリーブ12を含む。スリーブ12は、モニターする織物16から形成された、少なくとも一部またはパッチ14を含む。モニターする織物16は、内側の表面16Iと外側の表面16Eを有する。パッチ14は、図1では長方形状として示されているが、どのような都合のよい、あるいは望まれる形状を取ってもよいと理解されるべきである。もし望まれるなら、スリーブ12の一部または全体でさえも織物16で作ることもできる。
【0016】
本発明によるモニターする織物16は、その織物が約400〜約2200ナノメーターにおよぶ範囲における波長を有する光で照らされるとき、光透過特性と光反射特性の両方を示す。この範囲は、近赤外光、および可視広範囲白色光の両方を包含するという意味において延長される。
【0017】
ここで用いられたように、「広範囲白色光」という用語は、約400ナノメーター〜約800ナノメーターの範囲の波長を有する光を意味する。
ここで用いられたように、「近赤外光」という用語は、約700ナノメーター〜約2200ナノメーターの範囲の波長を有する光を意味する。805ナノメーターの波長または880ナノメーターの波長は、近赤外範囲において動作するシステムに用いることができる。805ナノメーターの波長が好ましい。
【0018】
本発明によれば、織物16によって反射された光の総計に対する織物16を通して透過された光の総計は、その織物が伸びるとき、変化可能である。織物は、血圧脈拍に応じた動脈の曲がりによる対象の体の幾何学的変化に応じて伸びる。「光バランス」という用語は、ここでは、織物16によって反射された光の総計に対する織物16を通して透過された光の総計を表わすために用いることができる。
【0019】
織物の表面から伸びる軸について定義される受け入れ孔への織物により反射される光は、その孔に配置される検知器からの信号出力を生じさせるのに有用である。その代わりに、織物を通して透過される光は、受け入れ孔に配置された検知器への「損失」である。
【0020】
パッチ14において使用されるモニターする織物16は、反射する糸、伸びる糸(ストレッチ・ヤーン)、あるいは反射するおよび伸びる糸のどのような組み合わせ、またはどのような同様な材料からも作ることができる。1つの典型的な構造においては、第1の複数の反射する糸は、第2の複数の伸びる糸に組み合わされる。糸は、織られたまたは不織の構造を含むどのような従来の方法においても組み合わせることができる。
【0021】
織られた構造のために、糸は、平織り、サテン織り、綾織り、または他のよく知られたどのような構造においても組み合わせることができる。織られた織物は、様々な織物伸縮性のために、緯糸伸縮性、経糸伸縮性、または双伸縮性の織られた織物も含むことができる。
【0022】
編み構造のような不織構造のために、糸は、丸編み、経編み、または適した他のどのような編み構造によっても結合することができる。丸編みにおいて、典型的な構造は、シングル・ジャージー(すなわち、前と後で異なる構造、例えば1×1編み)およびダブル・ジャージー(すなわち、前と後で同じ構造、例えば2×1編み)である。編み目のサイズと間隔は、編み織物の開口を決定する。経編みは、その強度が針/インチまたは編目サイズによって決定される、トリコットまたはラシェル構造を含むことができる。
【0023】
どのような適した衣料品デニールおよびそのような適した針の組み合わせまたは経糸/緯糸の強度は、モニターする織物を作るために用いることができる。各反射する糸は、その上に反射する材料の被覆を含むことができる。被覆はまた、電気的に伝導性とすることができる。さらに、反射する糸は、弾性とすることができる。各伸びる糸は、弾性糸構成要素と固い糸構成要素の組み合わせとして形成される。
【0024】
好ましい例では、反射する糸は、登録商標 X-static糸の元でLaird Sauquoit テクノロジー会社(18505 ペンシルベニア スクラントン パーム ストリート 300)によって販売される糸である。X-static糸は、電気的に伝導性の銀で電気メッキされた、70-XS-34X2 TEX 5ZのプロダクトIDとして、デラウェア19805、ウィルミントン、INVISTA ノース アメリカ S. ar. l.から利用可能な70デニール(77dtex)、34フィラメントで織られたナイロンの上に基礎を置かれる。
【0025】
その代わりに、モニターする織物16を形成する他の方法は、従来のどのような織られたまたは不織の方法において糸を構成した後に、電気的に伝導性のインクを用いてパターンをスクリーンプリントすることである。適した電気的に伝導性のインクは、限定はされないが、シルバーインク5021またはシルバーインク5096、および同様なものとして、NC 27709 リサーチ トライアングル パーク、デュポン マイクロサーキット マテリアルズによって販売されるものを含む。
【0026】
伝導性インクのスクリーン プリントされたパターンもまた、織物が動くようなものでなければならない。好ましくは、伝導性インクは、織物が伸び、また回復する能力に影響を与えない。織物の伸び、また回復する特性に影響を与えるのを防ぐ1つの方法は、点の配列の形態で、伝導性インクのパターンをスクリーン プリントすることである。そのような点配列パターンは、望まれる光反射および透過特性を依然示している間、織物の糸の動きを完全に自由にする。
【0027】
その代わりに、モニターする織物16のパッチ14は、例えば、通常のスパンデックス被覆プロセスを用いて、スイス、エショルツマット、ELEKTRO-FEINDRAHT AGから入手される、絶縁された銀−銅 金属で被覆されたLYCRA(登録商標) スパンデックス糸で作られた芯糸を含む、弾性および電気的伝導性複合糸から形成することができる。芯糸はさらに、どのようなナイロンの固い糸またはポリエステルの固い糸を用いても被覆することができる。
伸びる糸は、どのような従来の方法でも形成することができる。例えば、伸びる糸は、被覆された弾性糸と固い糸の組み合わせとして形成することができる。
【0028】
1つの好ましい実施形態では、被覆された弾性糸は、10デニール(11dtex)7フィラメント ナイロン糸で一重被覆された、20デニール(22dtex)LYCRA(登録商標)スパンデックス糸で作ることができる。LYCRA(登録商標)スパンデックス糸は、デラウェア19805、ウィルミントン、INVISTA ノース アメリカ S. ar. l.から利用可能である。その代わり、本発明の弾性糸構成要素は、デラウェア 19805、ウィルミントン、INVISTA ノース アメリカ S. ar. l.からのELASTERELL-P(登録商標)として知られるような、弾性糸またはポリエステル2種系糸を含むことができる。スパンデックスとエラステインの用語は、この技術では取り替えて使用できる。本発明に用いるのに適したブランド品のスパンデックス糸の例は、LYCRA(登録商標)である。
【0029】
合成2種系マルチフィラメント織物糸もまた、弾性糸構成要素を形成するのに用いることができる。1つの好ましい合成2種系フィラメント構成要素ポリマーは、熱可塑物質であり得る。合成2種系フィラメントは、溶融紡糸することができ、またはフィラメント形成技術においてよく知られた他のどのような方法でも形成することができる。最も好ましい例では、構成要素ポリマーは、ポリアミドまたはポリエステルである。
【0030】
ポリアミド2種系マルチフィラメント織物糸の好ましいクラスは、「自己織り」とも呼ばれる自己しぼ(self-crimping)であるナイロン2種系糸を含む。これらの2種系糸は、第1の相関的な粘性を有するナイロン66ポリマーまたはコポリアミドの構成要素、および第2の相関的な粘性を有するナイロン66ポリマーまたはコポリアミドの構成要素を含み、ポリマーまたはコポリアミドの両方の構成要素は、個々のフィラメントの断面に見られるようなサイドバイサイドの関係にある。登録商標TACTEL T-800の元で、デラウェア19805、ウィルミントン、INVISTA ノース アメリカ S. ar. l.によって販売される糸のような、自己しぼナイロン糸は、特に有用な2種系弾性糸である。
【0031】
ポリエステル構成要素ポリマーのいくつかの例は、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、ポリトリメチレン テレフタレート(PTT)およびポリテトラブチレン テレフタレートを含む。1つの好ましい例では、ポリエステル2種系フィラメントは、個々のフィラメントの断面に見られるようなサイドバイサイドの関係にある、PETポリマーの構成要素およびPTTポリマーの構成要素を含む。この構造を有する1つの例の糸は、登録商標T-400 次世代ファイバーの元で、デラウェア19805、ウィルミントン、INVISTA ノース アメリカ S. ar. l.によって販売される。
【0032】
固い構成要素は、どのような弾力のない合成ポリマーファイバーまたはウール、コットン、ラミー、リネン、レーヨン、シルクおよび同様のもののような自然織物ファイバーからも作ることができる。合成ポリマーファイバーは、コンティニュアス・フィラメントまたはマルチフィラメントフラット糸から選ばれたステープル糸、部分的に方向がそろえられた糸、テクスチャード糸、ナイロン、ポリエステル、またはフィラメント混合糸から選ばれた2種系糸である。固い構成要素は、好ましくは260デニール(286dtex)
68フィラメントナイロン糸である。
【0033】
ナイロン糸は、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン7、ナイロン9、ナイロン10、ナイロン11、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン12およびその混合物およびコポリアミドのような、合成ポリアミド構成要素ポリマーを含むことができる。コポリアミドの場合、アリファティック ジアミン構成要素が、登録商標DYTEK AおよびDYTEK EPのそれぞれの元に、デラウェア、ウィルミントンのE. I. デュポン ドゥ ニューメラス アンド カンパニーから利用可能なジアミンのグループから選択されるところの、ポリアジパミドの40モルパーセントまで有するナイロン66を含むものが特に好ましい。
さらに本発明によれば、固い糸の部分は、例えば、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、ポリトリメチレン テレフタレート(PTT)、ポリブチレン テレフタレートおよびそのコポリエステルのようなポリエステルのようなポリエステルを含むことができる。
【0034】
モニターする織物16もまた、反射するまた伸びる構成要素が同じ糸に組み入れられる、複合糸から形成することができる。そのような複合糸は、1層または多層に弾性糸構成要素について被覆された、ぼんやりと反射する外側表面を有する被覆糸を含む。
スリーブ12の構造の残りは、もしモニターする織物で形成もしないなら、どのような便利な織物構造(例えば上述した編みまたは織り)を示すことができ、またどのような適した織物フィラメント衣料品デニール糸からも作ることができる。
【0035】
1つの例では、パッチ14において用いられるモニターする織物16は、スリーブ12に取り付けられる。パッチ14は、縫い付け、糊付け、テープとめ、ボタンとめ、編み込み(織り混ぜ)またはどのような従来の手段によってもスリーブに取り付けることができる。他の例では、スリーブ12は、モニターする織物16を完全に構成することができる。
【0036】
本発明は、モニターする織物16が伸びまた回復するとき、その織物16の光バランスをモニターすることに向けられている。この目的のために、システム10は、約400〜約2200ナノメーターの範囲、特に約400〜約800ナノメーターおよび約700〜約2200ナノメーターの波長範囲において扱うことができる適した放射線源18を含む。関係する検知器22は、それに反応する信号を生じるために、与えられた波長範囲およびサブ範囲において、投射した放射線に反応する。
【0037】
近赤外光を扱う場合、放射線源18は、化合物半導体ベース(例えばガリウム 砒素またはガリウム アルミニウム 砒素)の赤外範囲(例えば805ナノメーターまたは880ナノメーターの波長で)を扱う光放射線ダイオードであり得る。放射線検知器22は、放射線を検知できるどのようなデバイスでも、例えば、適切に構成された出力増幅ステージに結合された光ダイオードであり得る。シリコンまたはゲルマニウムを含む、よく知られたどのような半導体も、光ダイオードを形成するために用いることができる。本発明のシステムに用いるのに適した商業的に利用可能な放射線源および検知器のパッケージは、Fourier システムズ会社(30350
ジョージア アトランタ ハントクリフ トレース 9635)からモデルDT155(0-5電圧出力)として利用可能なものである。
【0038】
広い範囲の白色光(400〜800ナノメーター)を扱うために、放射線源18は、化合物半導体ベースの「白色LED」(例えば、広い範囲の白色光の放射線を供給するために、適した亜リン酸を有するインジウム ガリウム 窒化物をベースとしたデバイスを利用する光照射ダイオード)であり得る。広い範囲の白色光のLED源は、パートナンバー 003387、米国、オハイオ 44136 ストロングスヴィル ドウ サークル 8443、Lumitex(登録商標)会社から利用可能である。検知器22は好ましくは、適切に構成された出力増幅ステージに結合されたシリコン光トランジスタである。
【0039】
放射線源18と検知器22は、あらかじめ決められた相関する位置において、モニターする織物16に取り付けられている。その位置は、検知器22による入射放射線の受け入れが、織物が伸びまた回復するとき、モニターする織物16によって反射された光の総計に対する、モニターする織物16を通して透過された光の総計における変化により直接的に影響するように、決められる。好ましい場合では、放射線源18と検知器22は、モニターする織物16の織物構造の中に埋め込まれ、またはしっかりと固定される。放射線源18と検知器22は、限定はされないが、留め金留め、糊付け、縫い付け、テープとめ、またはホックおよびループファスナー(ヴェルクロ)を含む、よく知られたどのような取り付け方法を用いても固定することができる。任意に、源と検知器の両方を織物16から離れて、および織物16と直接接触しないで配置することが、本発明の、ある動作上の構成において望ましいかもしれない。そのような離れた配置において、放射線源18と検知器22は、伸びまた回復する間、放射線の透過および反射における変化を検知器22が検知するような、どのような配置にも置くことができる。
【0040】
放射線源18は、検知器22に対するその相関的な位置を維持するような方法で配置することができる。例えば、放射線源18と検知器22は、空間の関係を維持するために、織物16の1つの側上にいっしょに厳密に接続することができる。その代わり、検知器22に対して相関する放射線源18の位置は、光透過をモニターするために、モニターする織物16の反対側上で維持することができる。そのような実施形態では、放射線源は、「クロウズ・ピン」またはアリゲータースタイルの留め具を用いて、放射線検知器に接続されている。他のよく知られた源と検知器の間の空間の関係を維持する手段は、予想される。
【0041】
図1において表わされる機械はさらに、血圧測定技術において周知の通例のカフと実質的に類似した膨らませることができるカフ28を含む。カフ28は一般的に、ラテックスゴムのシームレスの内側の袋30を有する、織られたナイロンのスリーブである。内側の袋30は、外側の空気ポンプ32、バルブ34および袋30の内圧を測定する圧力測定装置36と通信し合う。圧力測定装置36は、電気的な接続38を通してプロセッサー26と電気的に通信する。バルブ34は、制御線40を通して信号プロセッサー26による自動的な動作のために構成することができる。
【0042】
ポンプ32は、手動の装置、オートメーション化されたピストンまたはダイアフラム空気ポンプを含む、どのような従来のポンプの形態も取ることができる。圧力測定装置36は、周知のデザインのマノメータを用いて提供することができる。そのようなマノメータは、水銀柱、Bourdonゲージ運動、および、例えば水銀の約10ミリメーター〜水銀の約500ミリメーター(mm Hg)の期待される動作範囲における測定の高い再生能力を有する測定装置を含む、周知の気圧の測定技術を用いて構成される。適した圧力測定装置36は、従来のデジタル信号プロセッサーとともに用いるために適した十分な電子出力が供給される、直接の静電容量測定装置であり得る。あらかじめ決められたサンプリング時間間隔でカフ内の圧力を測定するのに使用可能な圧力変換器もまた、圧力測定装置としての使用のために適している。圧力を測定するどのような類似の手段が予想されるけれども、92618 カリフォルニア アービン、アドバンスト カスタム センサーズ会社からモデル7277(0〜5V出力、平方インチ当たり0〜7パウンド ゲージ レイティング)として入手できる小型のシリコン圧力センサーパッケージがそのような装置である。
【0043】
血圧脈拍によって生じる幾何学的変化による対象の体の動きが、本発明のシステムによりモニターされる動作の原理は、図2A〜2Fを参照することによってより明瞭に理解することができる。続く考察において、放射線源18と検知器22の両方は、「反射モード」において作動するようにモニターする織物16の同じ表面16Eに隣接して取り付けられている。あるいは、「透過モード」において作動することが本発明の範囲内において意図される。その代わりの作動の透過モードにおいて、放射線源18と検知器22は、モニターする織物16の反対側に取り付けられる。
【0044】
通常の心臓活動の拡張および収縮フェイズの間、織物16の反応は、図2Aおよび2Bに示される。通常の拡張フェイズにおいて図2Aに表わされるように、モニターする織物16を形成する糸16Yは、相対的に狭いギャップ16Gのパターンを定義する相対的に互いに接近した間隔内に置かれている。参照番号17によって示される概ね円形のスポットは、放射線源18によって照られる、モニターする織物16の領域を表わす。放射線源18から織物16の表面16Eの方へ放たれる光子のうち、いくらかの光子は、他の光子(例えば光線18Aおよび18B)がその中にギャップ16Gを通り過ぎる間、織物の糸16Yによって吸収される(例えば光線18Cによって表わされる)。これらの光子は、検知器22にも失われる。光の多くの部分(例えば光線18D〜18Gによって表わされる)は、モニターする織物16の表面16Eから検知器22の方へ反射される。光の多くの部分は検知器22によって検知され、引き続いて、一致する出力信号を生じる。
【0045】
鼓動の通常の収縮フェイズの間、モニターする織物16内に形成されたギャップ16Gの大きさは、下にある血管の歪みによって引き起こされる動きに応じて増加する。このギャップ16G(図2B)の大きさの増加は、光子が織物16を通り過ぎる可能性を増加させ、光子が検知器22の方へ反射する可能性を減少させる。織物への透過または織物による吸収(光線18A、18Bおよび18Cによって表わされる)によって検知器22への光子の損失の総計の数は、増加する。検知器22からの信号出力は、付随して減少する。吸収によって検知器22に失われた光子(例えば光線18Cによって表わされる)の数は、必然的に変化せず、ギャップ16Gの大きさが増加する間、その領域においてスポット17の大きさが相変わらず一定のままなので、光子が糸16Fに突き当たり、反射または吸収される可能性は、減少する。
【0046】
鼓動の収縮ファイズは、拡張フェイズは隔たりを与えるので、織物16は弾性回復を受ける。ギャップ16Gはそれらの元の大きさに戻る(図2A)。光の多くの部分は、再び検知器22の方へ反射し、そこから出力信号を増加させる。
【0047】
図2Eの左側部分は、織物が(参照数字「I」によって表わされた)最初の拡張フェイズから(参照数字「II」によって表わされた)収縮フェイズを通って拡張フェイズ(「I」)に戻る、その伸ばしサイクルを経るとき、検知器22によって発生された信号の波形を示す。図2Eのこの部分は、伸ばしサイクルの過程の間、織物の光バランス(図2Eの参照文字「LB」)が変化することをグラフを用いて説明する。
【0048】
図2Eに示されるように、図2Aの拡張フェイズ(「I」)で、「LB」の下の底部分によって表わされる反射された光は、「LB」の上の上部部分によって表わされる透過された光よりも大きい。対照的に、図2Eは、図2Bの収縮拡張フェイズ(「II」)で、「LB」の下の底部分によって表わされる反射された光は、「LB」の上の上部部分によって表わされる透過された光よりも小さいことを示す。
【0049】
拡張と収縮フェイズとの間の比較は、モニターする織物16によって反射される光の総計に対する、モニターする織物16を通して透過される光の総計は、織物が伸びるとき、時間外に周期的な様式で変化するということを示す。吸収によって検知器22へ失われた光は、図2Eのグラフの「透過された光」部分へ与えるようにみなすことができる。光バランスの周期的な変化は、織物の伸びの引き伸ばしおよび回復段階(例えば数字「I」で表わされる拡張フェイズと数字「II」で表わされる収縮フェイズ)に同期する時間変化信号として、図2Fの左側部分に示される。カフが完全に加圧されるときに生じる状況は、図2Cに示される。この場合、血液の流れは、完全に妨げられ、下にある動脈の歪みは何も起きない。織物16は、その最小限にある糸16Yの間のギャップ16Gを持つ完全に伸ばされない状態に戻る。照らされたスポット17に注がれる実質的にすべての光子は、検知器22の方へ反射され、図2Eの右側部分において参照数字「III」で示される光バランスが結果として生じる。参照数字「III」では、「LB」の下の底部分によって表わされる反射された光は、「LB」の上の上部部分によって表わされる透過された光よりも著しく大きい。
【0050】
図2Dは、前もって塞がれた動脈を通る血液の流れが再び確立するときの状況を描く。動脈を通る血液の突然の勢いのよい流れは、織物を引き伸ばし、ギャップ16Gを収縮フェイズ(図2Bに示される)よりも広い範囲に広げる。織物16を通して透過される光の総計は同等に増加し、一方、反射された光の総計が著しく減少する。この結果は、図2Eの右側部分における参照数字「IV」で描かれた光バランスにおける変化において説明される。図2Eにおいて、参照数字「IV」で、「LB」の下の底部分によって表わされる反射された光は、「LB」の上の上部部分によって表わされる透過された光よりも少ない。図2Fの右側部分は、前もって塞がれた動脈を通る血液の突然の勢いのよい流れ(例えば図2Fに示されるフェイズ「III」からフェイズ「IV」への検知器出力電圧の変化)によって引き起こされる検知器22からの信号出力におけるすばやい減少を説明する。
血液の勢いのよい流れが減少するとき、光バランスおよび検知器22からの信号出力は、通常の拡張および収縮活動の間、示される領域の方へ復帰する。
【0051】
動作
典型的な動作モードにおいて、本発明の機械は、上腕の動脈の上にスリーブ12の織物のパッチ14を有し、一般に図1の点線の輪郭で示された位置の人の腕に適用されるだろう。膨らませることができるカフ28は、スリーブ12の上に適用される。
【0052】
図3は、カフ28において測定された圧力と反射モードにおいて検知器22によって検知された放射線から結果として生じた電圧との間の時間の関係を説明する。動作の反射モードにおいて、放射線源18と検知器22は、織物16の側16Eに隣接して配置される。図2Aから2Fに関して説明したように、織物16のどのような引き伸ばしも、織物16を通しての増加された光透過に応じて、検知器22からの減少する信号(電圧)によって伴われる。
【0053】
再び図3を考えると、カフ28内の圧力は、tとtの間の時間間隔の間、大気圧pである。また、この同じ時間間隔の間、検知器22での信号は、(V+ΔおよびV−Δ)の範囲の間で変化する平均の値Vである。
【0054】
この平均電圧Vは、動脈の壁のかすかな曲がりおよび続いて起こる織物16の下にある組織のかすかな動きから結果として生じる。このかすかな動きは、収縮から拡張の圧力の極値への動脈圧力変動による。この間隔の間、血液の流れは層流であり静かであるので、動脈の壁上の正味の平均力は一定である。tとtの任意の時間間隔の間、検知器から読み出される電圧が取り出され、電圧V(+/−Δ)が処理装置26のメモリーに記憶される。
【0055】
次に、時間tで、処理装置26の制御の元、バルブ34が閉められ、ポンプ32が起動する。それに応じて、tからtの時間間隔の間、カフ28内の圧力は、圧力Pに上がり、圧力バルブは最も高く予期される収縮圧力(例えば300〜330mmHg)の上まで選ばれる。この圧力バルブはまた、処理装置26のメモリー内に記憶される。この時間間隔の間、上腕の動脈の血液の流れは、完全にさまたげられるようになる。実質的には、血液の流れがふさがれるので、動脈の壁の曲がり、または基本的な体の組織の運動は何もない。図2Cに関して説明したように、検知器22からの電圧出力はVに上がる。
【0056】
からtの時間間隔の間、カフ圧力と検知器電圧は、一定のサンプリング頻度(10ヘルツ〜10,000ヘルツの周波数範囲で選ばれる)で取り出され、記憶される。カフ28内の圧力が(図3の時間tで)最大値Pに達するとき、検知器22から読み出される電圧は、処理装置26内に記憶される。
【0057】
でカフ28内の圧力は、処理装置26の制御の元、バルブ34を開けることによって解放される。tとtの時間間隔の間、検知器22からの電圧出力とカフ28内の圧力は、そのサンプリング頻度で取り出され、記憶される。tとtの時間間隔の間、カフ28内の圧力変化の割合は、毎秒約2mmHgから約6mmHgである。
【0058】
カフ圧力は減少するとき、tとtの間隔内のある時間で、カフ28内の圧力は、収縮(最も高い)動脈血圧と等しく、血液の突然の流れと共に、動脈の音が生じる。引き続いて、図2Dに関して説明したように、検知器22での電圧は、変化の割合における最小値を経験し、電圧値VからVへの最大の偏差となる。図3に示されるように、tで検知された、この電圧Vは、動脈の壁の急な曲げと共に、以前はふさがれていた動脈を満たす動脈の血液の突然の勢いよい流れに一致する。引き続いてこの壁の急な曲がりは、動脈の上にあり織物16の下にある組織の運動を刺激する。この運動は、織物16の下にある組織の動きのための最大の大きさに一致する。tで、電圧Vに一致し、組織運動におけるこの最大の大きさは、織物16を最大限に曲げ、突然引き伸ばし、ピークまたは収縮圧力Pが上腕の動脈にあることの信号を送ることを強制する。
【0059】
とtの時間間隔の間、カフ28内の圧力は、さらに減少する。電圧と圧力知は、あらかじめ決められた頻度で取り出される。検知器22での電圧出力は、tとtのこの時間間隔の間、上がり続ける。
【0060】
最小電圧Vの出現に伴われて、検知器の出力電圧は、約ベースライン値(限界(V+ΔおよびV−Δ)以内)のあらかじめ決められた範囲以内に戻り、カフ28内の圧力は、tを同時に定義する、上腕の動脈内の拡張(最低)圧力と同値の点を通り過ぎる。大気圧へのカフ28内の圧力におけるどのようなさらなる下落は、時間間隔tとtの間、検知器22での電圧におけるさらなる上昇を生じない。
【0061】
その代わりに、本発明のシステムと方法は、放射線源18が織物16の側16E上に配置され、一方、検知器22がその反対側16I上に配置された透過モードにおいて動作させることができる。図2A〜2Dに示される、検知器22の点線の外形は、透過モードにおける検知器22の配置を表わす。反射と透過の間の光バランスは、反射モードに関して説明された状況と同じであろう。しかしながら、さらなる織物の伸びが相応のより高い検知器電圧を供給する、より高い光透過という結果になるので、図2Fに示される検知器出力電圧は逆になる。図3Cに示される反射モードと対照をなして、透過モードは、時間間隔tとtの間の電圧の減少と、時間間隔tとtの間の増加を測定する。最後に、図3と対照をなして、検知器電圧は、電圧Vに戻るために、tとtの間で減少する。
【0062】
大体において、圧力PとPの測定は、この技術において周知の信号処理技術の手段によって決定される。例えば、1つの商業的に利用可能な圧力変換器36、92618 カリフォルニア アービン、アドバンスト カスタム センサーズ会社からのモデル7277は、0〜5V出力および平方インチ当たり0〜7パウンド ゲージ レイティングを有する小型のシリコン圧力センサーパッケージである。この圧力変換器36は、電子的にプログラム可能なメモリと関連する回路を有する、95008-6600 カリフォルニア キャンベル ZILOG会社からの、Z8(登録商標)マイクロコントローラー、モデルZ86C08のような信号処理装置26と直接通信できる。
上記で説明したように本発明の技術の利益を有するこの技術に熟練した人々は、それに加えて、修正をもたらすことができる。そのような修正は、従属請求項によって定義されるように、本発明の範囲内にあるように解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】図1は、モニターする織物のパッチの下にある血液管を通る血液の動きによる、対象の体における幾何学的な変化を検出することによって、対象の血圧をモニターするのに有用なシステムの概略図である。
【図2】図2Aおよび図2Bは、心臓活動の通常の心臓収縮と心臓拡張フェイズの間の本発明のモニターシステムに用いられる織物の、可能な光透過および反射反応を説明する概略図、図2Cおよび図2Dはそれぞれ、そのような織物を形成するパッチの下にある血液管が総合的にふさがれ、血液が再び流れるときに、織物の可能な光透過および反射反応を説明する概略図、図2Eは、心臓活動の通常の心臓収縮と心臓拡張フェイズの間、織物が伸び、また回復するとき(図2Aおよび図2B)、および織物の下にある血液管が総合的にふさがれ、その後、血液が再び流れるとき(図2Cおよび図2D)の、織物によって反射される光の総計に対する織物を通して透過された光の総計における変化のグラフを用いた図、図2Fは、図2Eにおいて代表されるようなモニターする織物によって反射された光の総計に対するモニターする織物を通して透過された光の総計における変化を表わす信号、周期時間のグラフを用いた図である。
【図3】図3は、本発明の方法およびシステムが着用者の血圧をモニターするのに用いられるとき、着用者の動脈の上に配置された膨らませることができるカフにおいて測定された血圧と、検知器に現れる電圧との間の一時の関係を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気圧を異ならせるために選択的に膨らませることができるアーム
カフと、
織物が伸びるときに変化する光透過特性と光反射特性の両方を有する織物と、
放射線源と、
放射線検知器と
を含んでなる血圧をモニターするシステム。
【請求項2】
前記放射線源は、約400〜約2200ナノメーターの範囲の波長を有する放射線を放ち、
前記検知器は、約400〜約2200ナノメーターの範囲の波長を有する入射放射線に反応する請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記織物は、前記カフの表面に取り付けられている請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記織物は前記カフと複合的である請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記織物は反射糸と伸びる糸を含む請求項1記載のシステム。
【請求項6】
前記織物が第1の側と第2の側を有し、
前記放射線源と前記検知器が前記織物の同じ側に取り付けられている請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記織物が第1の側と第2の側を有し、
前記放射線源と前記検知器が前記織物の相対する側に取り付けられている請求項1記載のシステム。
【請求項8】
血圧をモニターするための方法であって、
着用者の体の部分の上に配置された膨らますことができるカフを膨らませる工程と、
光透過特性と光反射特性の両方を有し、織物が伸びるとき、前記織物によって反射された光に対する、前記織物を通して透過された光の総計が変化する前記織物を、膨らませることができるカフ内または上に置く工程と、
放射線源を用いて、約400〜約2200ナノメーターの範囲の波長を有する放射線で前記織物を照らす工程と、
約400〜約2200ナノメーターの範囲の波長を有する入射放射線に反応する、前記織物によって反射または透過された光の総計を放射線検知器で検知する工程と、
前記検知器からの信号出力に応じて、前記カフ内の圧力を記録する工程とを含んでなる方法。
【請求項9】
前記圧力を記録するのは、前記検知器の出力が最小値のとき、前記カフ内の圧力を測定し、前記検知器の信号が、基準線の信号値のあらかじめ決められた範囲以内にあるとき、前記カフ内の圧力を測定することを含む請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記織物が伸びるとき、膨らませることができるカフ内の空気圧の変化を有する一致において現われる、前記織物の下に配置された動脈を通る血液の流れの変化による着用者の体の動きに応じた、前記織物によって反射された光の総計に対する前記織物を通して透過された光の総計の変化によって、前記検知器による入射放射線の検知量が直接的に影響されるように、前記放射線源および前記検知器が相関的な位置において前記織物に取り付けられている請求項8記載の方法。
【請求項11】
織物が伸びるとき、測定可能な変化を受ける、光透過特性と光反射特性を有する前記織物と、
放射線源と、
放射線検知器とを含むスリーブ。
【請求項12】
前記織物が反射糸と伸びる糸を含む請求項11記載のスリーブ。
【請求項13】
前記織物が前記スリーブの表面に取り付けられている請求項11記載のスリーブ。
【請求項14】
各前記反射糸がその上に鏡のように反射する材料の被覆を有する請求項11記載のスリーブ。
【請求項15】
前記織物が第1の側と第2の側を有し、前記放射線源と前記検知器が前記織物の相対する側上に取り付けられている請求項11記載のスリーブ。
【請求項16】
前記織物が第1の側と第2の側を有し、前記放射線源と前記検知器が前記織物の同じ側上に取り付けられている請求項11記載のスリーブ。
【請求項17】
着用者の体の一部を受け入れるために大きさに作られ、膨らませることができるアーム カフを含む血圧をモニターするためのシステムであって、前記カフは前記カフがその上に配置される着用者の体の一部に位置する動脈を通る血液の流れを変更するために、異なる空気圧に選択的に膨らませることができ、
前記カフの直接上または間接上に配置されたパッチを含み、前記パッチの少なくとも一部は、織物が約400〜約2200ナノメーターの範囲の波長を有する光で照らされるとき、光透過特性と光反射特性の両方を有する前記織物から形成され、前記織物が伸びるとき、前記パッチの下に配置される動脈を通る血液の流れの変化に応じて、前記織物によって反射された光の総計に対する前記織物を通して透過された光の総計が変化し、
約400〜約2200ナノメーターの範囲の波長を有する放射線源と、
約400〜約2200ナノメーターの範囲の波長を有する入射放射線に応じて信号を生じる検知器と、
前記織物が伸びるとき、膨らませることができるカフ内の空気圧の変化を有する一致において現われる、前記パッチの下に配置された動脈を通る血液の流れの変化による着用者の体の動きに応じた、前記織物によって反射された光の総計に対する前記織物を通して透過された光の総計の変化によって、前記検知器による入射放射線の検知量が直接的に影響されるように、前記放射線源および前記検知器が相関的な位置において前記織物に取り付けられており、
前記検知器の出力が最小値のとき、前記カフの圧力を記録し、前記検知器からの信号があらかじめ決められた基準線信号値の範囲以内に再びあるとき、前記最小値に続く前記カフの圧力を記録するための前記検知器からの信号出力に反応する圧力記録装置とを含むシステム。
【請求項18】
前記織物が第1の側と第2の側を有し、前記放射線源と前記検知器が前記織物の相対する側に取り付けられている請求項17記載のシステム。
【請求項19】
前記織物が第1の側と第2の側を有し、前記放射線源と前記検知器が前記織物の同じ側に取り付けられている請求項17記載のシステム。
【請求項20】
着用者の血圧をモニターするための方法であって、
空気圧を異ならせ、それによってカフがその上に配置された着用者の体の一部内に位置する動脈を通る血液の流れを変更するために、前記着用者の体の一部の上に配置された膨らませることができる前記カフを膨らませ、
織物が約400〜約2200ナノメーターの範囲の波長を有する光で照らされるとき、光透過特性と光反射特性の両方を有し、前記織物が伸びるとき、パッチの下に配置される動脈を通る血液の流れの変化により前記着用者の動きに応じて、前記織物によって反射された光の総計に対する前記織物を通して透過された光の総計が変化可能な前記織物から少なくとも一部が形成されたパッチを、前記カフの直接上または間接上にパッチを配置し、
放射線源を用いて、約400〜約2200ナノメーターの範囲の波長を有する放射線で前記パッチを照らし、
前記織物が伸びるとき、前記膨らませることができるカフ内の空気圧の変化を有する一致において生じる前記パッチの下に配置される動脈を通る血液の流れの変化による、前記着用者の体の動きに応じた、前記織物によって反射された光に対する前記織物を通して透過された光の総計の変化によって、前記検知器による入射放射線の検知が直接的に影響されるように、前記放射線源と前記検知器が相関する位置において前記織物に取り付けられた、約400〜約2200ナノメーターの範囲の波長を有する入射放射線に反応する放射線検知器を用いて、放射線を検知し、信号を発生させ、
前記検知器の出力が最小値のとき、前記検知器からの信号出力に応じて前記カフの圧力を記録し、前記検知器からの信号があらかじめ決められた基準線信号値の範囲以内に再びあるとき、前記最小値に続く前記カフの圧力を記録する工程を含んでなる方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−518459(P2007−518459A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526363(P2006−526363)
【出願日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/029791
【国際公開番号】WO2005/025414
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(505470889)テクストロニクス, インク. (17)
【Fターム(参考)】