説明

血液処理装置および方法

血液処理装置は、血液処理ユニット(8)、少なくとも1つの流体ポンプ(14、15)、少なくとも1つの血液ポンプ(1a、1b)を含む。流体ポンプ(14、15)は血液処理ユニット(8)に血液処理流体を通すように構成され、一方、血液ポンプ(1a、1b)は血液源(例えば患者)(S)から見処理の血液を抽出し、血液治療ユニット(8)を通し、目標容器(T)(例えば、同様に患者で代表される)に処理された血液を搬送するように構成される。各血液ポンプ(1a、1b)はポンピング・チャンバを有し、それは柔軟な部材(9a、9a´)によって、第1の蓄積コンテナ(9b、9b´)、第2の蓄積コンテナ(9c、9c´)に分離する。柔軟な部材(9a、9a´)は、第1と第2の蓄積コンテナ(9b、9c、9b´、9c´)間のボリューム関係を変えるように、ポンピング・チャンバ内で移動可能である。第2の蓄積コンテナ(9c、9c´)は柔軟な部材(9a、9a´)に作用する所定量の血液処理流体を受け取り、それによって第1の蓄積コンテナ(9b、9b´)から血液を汲み上げる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、概して体外の血液の処理に関連する。特に、本発明は請求項1の序文に基づく血液処理装置および請求項12の序文に基づく方法に関する。本発明は、請求項23に基づくコンピュータプログラムおよび請求項24に基づくコンピュータが読み取り可能な媒体にも関連する。
【0002】
従来のシングルの血液処理装置である例えば血液透析システム或いは血液透析濾過システムは、1個或いは2個の血液ポンプを有した透析流体回路および血液回路を含んでいる。患者の安全の理由から、セルフケア・セッティングにおいてシングルの針の透析は有利である。すなわち、ここに、静脈針の除去とそれによる動脈針を経由して意図せず汲み出された血液の損失の危険はない。そのうえ、患者の血液にアクセスするために針の刺し穴をより少数とすることが2本の針の治療に比べて必要である。一般に、シングルの針のシステムは、例えば、夜間の治療のような長く続く治療にもよく適している。さらに、シングルの針の透析は、患者の血液へのアクセスが不完全な場合に使用されてもよい。
【0003】
先行技術は、そのような履行に適したポンプ手段と同様に、シングルの針の血液処理のための溶液の一連の例を含んでいる。例えば、米国特許4,552,552は、血液と透析物の溶解物の回路を有した透析器を備えたシングルの針の透析装置用の透析ポンプシステムについて記述し、この透析ポンプシステムでは、血液の注入口および排出口が、少なくとも1個の血液連結部を備えた摂取と排出のラインに連結される。摂取ラインには上流に置かれた駆動のポンプおよびポンプ・バルブ、および下流に置かれた血液ポンプがある。血液ポンプ・ユニットには隔膜を備えた一般に堅いハウジングがあり、隔膜はそこでハウジング内のスペースを血液用の第1の室と駆動流体用の第2の室とに隔てており、第2の室は駆動のポンプにつながれている。それぞれ高および低圧力制限バルブ手段は、外側の圧力が所定の閾値まで下がったときはいつでも作動室に噴出することで外側の圧力レベルが下がるのを防止する。
【0004】
米国特許6,645,166は血液処理装置、および血液処理装置用の使い捨てのキットを明らかにしており、血液処理装置は、例えば、単一針および2本の針の手術の両方に対応可能である。ここで、血液処理ユニットは、フィードラインに接続された注入口とリターン・ラインに接続された排出口とを有する。フィードラインは2つの並列ライン分岐を有し、正の置換ポンプが第1のライン分岐に接続され、負の置換ポンプが第2のライン分岐に接続される。さらに、血液処理ユニットの排出口と、2つのポンプのうちの1つと、の間の流体接続部をなすように、接続ラインが設けられる。単一針の手術については、フィードラインとリターン・ラインは集められ、共通の針に接続される。
【0005】
米国特許6,899,693は、血液を送るための摂取コネクタから出口コネクタへ血液を汲み出すのに適した手段を含んだ鼓動するコンパクトなポンピング・ユニットを示す。前記手段は、注入口と排出口とに接続されたバルブと共に提供される囲いの中に収納される。ここの弾性膜はその囲いを2つのドームへ分離する。これは、作動流体が薄膜の1つの側面に作用することを可能にし、その結果、薄膜が反対側に配置された血液に作用する。薄膜は、そのために注入口バルブおよび排出口バルブの作動を制御し、その結果、ポンピング・チャンバにそれぞれ血液が移動され、ポンピング・チャンバから排出される。
特定の有益な特徴を上記解決策は持つかもしれないが、それらは、血液処理装置中で全般的に最適な流体の流れを提供しない。さらに、装置の作動には血液側の圧力の測定が必要となる。従って、装置の設計は比較的複雑なものを強いられ、そして装置の操縦は非実用的なものになる。これは次には、セルフケア・セッティングに対して装置が不適当であるとの判断を下す。そのうえ、血液の側面での血圧測定は、圧力を測定する手段によって血液が感染したり汚染したりする潜在的リスクによる問題がある。病院環境では、伝染性の物質がある患者からもう一人の患者へ移されるかもしれないのに対し、特に、セルフケア・セッティングの中で、患者は、初期の治療に起因した患者自身の血液の残余によって引き起こされる感染に襲われる危険にさらされている。
【発明の概要】
【0006】
したがって、本発明の目的は、上記の問題を緩和し、全般的な流体の流れに関して効率的で、ホーム/セルフケア環境に十分に適した複雑でない血液処理溶液を提供することである。
発明によれば、目的は最初に記述されるような装置によって達成され、この装置には、血液処理流体が少なくとも1つの血液ポンプ用の作動流体を構成するように、少なくとも1つの流体のポンプおよび少なくとも1つの血液ポンプが配置された。
【0007】
提案された血液処理装置は、設計面において非常に信頼できるとともにコスト効率がよい点で有利である。更に、ポンピング・チャンバの柔軟な部材を介した、血液と血液処理流体との間の液体の連結は、血液処理流体の圧力を調査することによって装置の中で血液の圧力を測定することを可能にする。これは、順番に、患者の安全性およびユーザー・フレンドリーネスを両方とも増大させる。さらに、血液側で血液の圧力を測定する手段が必要ではないので、装置のサービスは促進され、血液の感染/汚染の危険が低減される。血液漏出のための危険が低減される。
発明の1つの実施形態によれば、装置は、血液源から抽出された処理していない血液の第1の圧力レベルを表す第1の圧力パラメータ、および目標容器に届けられた処理された血液の第2の圧力レベルを表わす第2の圧力パラメータ、を記録するための少なくとも1の圧力を測定する手段を含んでいる。ここに、少なくとも1つの圧力を測定する手段のそれぞれが、血液処理流体を輸送するように構成された流体導管上に配置される。従って、(例えば、患者に代表される)血液源に残る血液の圧力および(例えば、血液が抽出された患者によって代表される)目標容器に届けられる血液の圧力は、非常に単純かつ簡単で、臨床的にも安全な方法で記録される。
発明の代替実施形態によれば、圧力計測装置は、血液を輸送するための血液流体導管上に配置される。
発明の別の実施形態によれば、装置は、血液源からの処理していない血液の抽出を制御するように構成された第1の血液バルブ手段を含んでいる。装置は、目標容器への処理された血液の搬送を制御する第2の血液バルブ手段をさらに含んでいる。このゆえに、第1および第2血液バルブ手段の解放および閉塞を交互にするによって、血液源からの処理していない血液の抽出と、処理された血液の目標容器への搬送と、が循環プロセスに従ってなされる。
さらなる発明の実施形態によって、装置は、装置の中へ未使用の血液処理流体を受け取るように構成された流体注入口導管と、使用済みの血液処理流体を装置から放出するように構成された流体排出口導管と、を含んでいる。それによって、例えば、装置を通る透析流体および透析物の流れが便利に達成される。
また本発明の別の実施形態によれば、装置は単一の血液ポンプ、流体バルブ手段および制御装置を含んでいる。流体バルブ手段は、血液ポンプに関する血液処理流体の流れを管理するようにここに配置される。これは、流体バルブ手段が第1の段階でポンプから血液処理ユニットまで未使用の流体を向けさせ、第2段階中でポンプに未使用の流体を満たし、あるいは、第1段階中で使用された流体をポンプに満たし、そして、第2段階中で血液処理ユニットに未使用の流体を向けさせること、を意味します。装置はさらに制御装置を含み、それは繰り返し流体バルブ手段を開き・閉じるように制御するように構成されます。このゆえに、血液治療ユニットが、血液および血液処理流体の間欠的で同時の流れ、あるいは、血液および血液処理流体の交替する流れ、を受け取るように装置は制御されうる。
流体バルブ手段は、未使用の血液処理流体を血液処理ユニットに供給するための流体注入口上に配置されるか、あるいは使用済みの血液処理流体を装置から放出するための流体排出口上に配置される。どちらのケースでも制御装置は循環プロセスを実現する。
前者の場合では、制御装置は流体バルブ手段を以下のように制御するように構成され、流体バルブ手段は、循環プロセスの第1段階において未使用の処理流体の流れを血液ポンプの第2の蓄積コンテナから血液処理ユニットに向けさせ、循環プロセスの第2段階において未使用の処理流体の流れを流体コンテナから第2の蓄積コンテナに向けさせる。
後者の場合では、しかしながら、制御装置は流体バルブ手段を以下のように制御するように構成され、流体バルブ手段は、循環プロセスの第1段階において使用済みの血液処理流体の流れを血液ポンプの第2の蓄積コンテナの中から放出用排出口を通して外部に向けさせ、循環プロセスの第2段階において使用済みの血液処理流体の流れを血液処理ユニットから第2の蓄積コンテナの内側に向けさせる。
【0008】
また本発明の別の実施形態によれば、装置は第1の血液ポンプおよび第2の血液ポンプを含む。第1の血液ポンプは、循環プロセスの第1段階中において、血液源からの未処理の血液をその第1の蓄積コンテナ内に受け取り、かつ使用済みの血液処理流体をその第2の蓄積コンテナから排出するように構成される。循環プロセスの第2段階中で、第1の血液ポンプは、使用済みの血液処理流体を血液処理ユニットからその第2の蓄積コンテナ内に受け取り、かつ未処理の血液をその第1の蓄積コンテナから血液処理ユニットに排出するように構成される。第2の血液ポンプは、循環過程の第1段階中で、未使用の血液処理流体をその第2の蓄積コンテナから血液処理ユニット内に排出し、かつ処理された血液を第2の血液処理ユニットからその第1の蓄積コンテナ内に受け取るように構成される。循環過程の第2の段階中で、第2の血液ポンプは、その第1の蓄積コンテナから目標容器まで処理された血液を放出し、かつその第2の蓄積コンテナ内の未使用の血液処理流体を受け取るように構成される。この設計は、それが血液処理ユニットにおいて血液および血液処理流体のノンストップの流れを可能にするため、有利である。
本発明のさらなる実施形態によれば、装置は第1と第2の流体ポンプを含んでいる。第1の流体ポンプは流体注入口導管上に配置され、また、このポンプは装置に未使用の血液処理流体を供給するように構成される。第2の流体ポンプは流体排出口導管上に配置され、また、このポンプは使用された血液処理流体を放出するように構成される。任意に、制御装置は、順番に、第1と第2の圧力パラメータに応じて第1および第2の流体ポンプを制御するように構成され、その結果、循環プロセスの上述した第1および第2段階の間の望ましい移り変わりを達成できる。
本発明のさらなる実施形態によれば、血液ポンプの少なくとも1つには、血液処理流体の排出口とは離れている血液処理流体の注入口が設けられている。
本発明の別の側面によれば、目的は最初に述べた方法によって達成され、第1段階では、そこでは血液は第1の蓄積コンテナ内に受け取られ、また、血液処理流体は第2の蓄積コンテナから放出される。ここで、未使用の流体は血液処理ユニットに供給されるか、あるいは、使用された流体は廃棄ために排出される。第1段階の後に続く第2段階では、第1の蓄積コンテナは目標容器への血液を放出するように構成される。装置設計に依存して、これは、目標容器にさらに搬送するのための血液治療ユニットによって未処理の血液を供給することを含み、或いは、すでに処理された血液を目的容器に戻すように供給することを含む。そのうえ、第2段階中において、血液処理流体は第2の蓄積コンテナに受け取られる(つまり装置の特定のデザインに依存して、未使用の流体か或いは使用済みの流体のいずれか)。
この方法の利点は、それらの実施形態と同様で、提案する装置と関連した上の議論から明らかである。
発明のさらなる側面によれば、目的はコンピュータ・プログラムによって達成され、それは直接コンピュータのメモリへ直接ロード可能で、前記プログラムがコンピュータ上で実行される時に上に提案された方法を制御するのに適したソフトウェアを含んでいる。
発明の別の側面によれば、コンピュータ読取り可能な媒体によって目的が達成され、コンピュータ読取り可能な媒体は、それに記録されたプログラムを有し、プログラムは、コンピュータにロードされた時に上に提案された方法を行なうようにコンピュータを制御する。
本発明は2本の針の実行に適用可能ですが、それは、特に単一針の形態の血液透析あるいは血液濾過透析には特に有利です。その解決策は、毎日/夜間のセルフケア治療および集中治療に特にふさわしい。本発明のさらなる利点、有益な特徴および適用は、次の説明および従属クレームから明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明は、今、実施形態によってより綿密に説明され、それらは例として、付属の図面と関連して示される。
【図1a】循環処理プロセスの第1段階中における、本発明の第1の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示している。
【図1b】循環処理プロセスの第2段階中における、本発明の第1の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示している。
【図2a】循環処理プロセスの第1および第2段階中における、本発明の第2の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示している。
【図2b】循環処理プロセスの第1および第2段階中における、本発明の第2の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示している。
【図2c】本発明の第2の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示し、血液処理装置は、装置での多数の構成要素を使い捨てにするように設計されている。
【図3a】循環処理プロセスの第1および第2段階のそれぞれにおける、本発明の第3の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示している。
【図3b】循環処理プロセスの第1および第2段階のそれぞれにおける、本発明の第3の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示している。
【図4a】循環処理プロセスの第1および第2段階のそれぞれにおける、本発明の第4の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示している。
【図4b】循環処理プロセスの第1および第2段階のそれぞれにおける、本発明の第4の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示している。
【図5a】循環処理プロセスの第1および第2段階のそれぞれにおける、本発明の第5の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示している。
【図5b】循環処理プロセスの第1および第2段階のそれぞれにおける、本発明の第5の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示している。
【図6a】循環処理プロセスの第1および第2段階のそれぞれにおける、本発明の第6の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示している。
【図6b】循環処理プロセスの第1および第2段階のそれぞれにおける、本発明の第6の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示している。
【図7】本発明の第6の実施形態にかかる血液処理装置の圧力の関係を例示している。
【図8】流れ図によって、本発明にかかる血液処理装置を操作する一般的な方法を示す。
【テーブル1−6】
【0010】
本発明の異なる実施形態において、血液処理流体、それぞれの血液が血液処理ユニットを通る際に関連する血液抽出および血液戻し段階を例示する。
【発明の実施形態の説明】
【0011】
私たちは図1aを最初に参照し、それは循環プロセスの第1の段階における発明の第1の実施形態にかかる血液処理装置(例えば透析装置)を示す。
【0012】
装置は、血液処理ユニット8(典型的には透析器によって代表される)、相互的な流体ポンプ12cおよび血液ポンプ1aを含んでいる。血液処理流体(例えば透析流体)を堅い流体コンテナ12の貯蔵区画12aから血液処理ユニット8を通し、ただし血液ポンプ1aを経由して通すように流体ポンプ12cが構成される。血液ポンプ1aは、血液源、ここでは患者Pから処理していない血液を抽出するように構成され、抽出された血液を血液処理ユニット8に通し、ここでは患者Pで代表される目標容器に処理された血液を搬送する。
【0013】
血液ポンプ1aは、ポンピング・チャンバを有し、それは柔軟な部材9a、例えば、軟質/弾性の膜の形によって第1と第2の蓄積コンテナ9b、9cにそれぞれ分離される。柔軟な部材9aは第1と第2の蓄積コンテナ9bと9cの容積の関係を変えるようにポンピング・チャンバ内で移動可能である。さらに、第1の蓄積コンテナ9bは患者Pから処理していない所定量の血液を受け取るように構成され、また、第2の蓄積コンテナ9cは流体コンテナ12から未使用の血液処理流体を所定量受け取るように構成される。このゆえに、血液処理流体は独立のインターフェースとして柔軟な部材9aとともに血液に対して作用する。その結果として、血液処理流体は血液を汲みあげるために使用することができ、つまり、患者Pから血液を抽出し、抽出された血液を血液処理ユニット8に通し、患者Pに処理された血液を返す。
血液処理装置が望ましい手法で作動することを可能にするために、装置は第1と第2の血液バルブ手段3と4をそれぞれ含む。第1の血液バルブ手段3は、針によって患者Pからの未処理の血液の抽出を制御するように構成される。血液バルブ手段3、4は、交互に作動されることが必要であり、その結果第2のバルブ4が閉じているときに第1のバルブ手段3が開状態になり、逆もまた同様である。
【0014】
さらに、血液ポンプ1aおよび流体ポンプ12cは、循環プロセスに従って制御され、そこでは流体ポンプ12cおよび血液ポンプ1aの作動サイクルは同期している。これは、第1段階中において流体ポンプ12cの第1のポンプ作動を実行するのと同時に、血液ポンプ1aが血液を受け取ることを意味する。ここで、これはピストン要素12gを外側に移動させることを意味し、それによって分割壁12dを移動させ、その結果、圧力(an under pressure)が引き起こされる。これは次には、血液ポンプ1aに作用する吸引力を生じさせ、未使用の血液処理流体を第2の蓄積コンテナ9cから汲み出させる。第2段階(図1b中で例示された)において、前述の第1段階の後に続き、流体ポンプ12cは第2ポンプ作動を行なう。ここで、これはピストン要素12gを内側へ移動させることを意味する。分割壁12dはその現在の位置に固定され、それは未使用の血液処理流体を第2の蓄積コンテナ9cに押し込むことを引き起こす。これは、次には、血液ポンプ1aが未処理の血液を血液処理ユニット8へ放出する結果となる。未使用の血液処理流体は、逆止弁12fを経由して流体コンテナ12を離れる。
【0015】
この機能を達成するために、第1と第2の血液バルブ手段3、4は、流体ポンプ12cの作動と協同して制御される。もっとさらなる、プロセス(つまり、血液源/患者Pから未処理の血液を抽出すること、および処理された血液を目標容器/患者Pに搬送すること)のうち、血液の圧力を絶えず監視される(monitored)ことが望ましい。この目標のためには、血液処理装置が少なくとも1つの圧力測定手段を含むことが望ましい。図1aおよび1bの中で例示された発明の実施形態では、圧力測定手段は5および11のそれぞれの形で含まれている。第1の血液圧力測定手段5は、患者Pから抽出された未処理の血液の第1の圧力レベルを表す第1の圧力パラメータPを記録するように構成され、第2の血液圧力測定手段11は患者Pに戻される処理された血液の第2の圧力レベルを表す第2の圧力パラメータPを記録するように構成され、換言すれば、第2の圧力パラメータPは血液処理ユニット8を通して測定される。発明のこの実施形態によれば、圧力測定手段5と11の両方は、流体コンテナ12aから未使用の血液処理流体を輸送するように構成された流体導管上に配置される。結果として、これらのうちのいずれもが血液と接触することがない。代わりに、血液の圧力は血液処理流体を介して測定され、血液処理流体は柔軟な部材9aに接触しているため、血液処理流体は血液のそれと等しい圧力レベルを有している。そのうえ、以下にさらに説明されるように、第1および第2の圧力パラメータP1およびP2は異なる地点で調子を合わせて記録されるため、パラメータP1およびP2の両方を決定するのに一つの圧力測定手段で実際に十分である。
【0016】
既に言及されていたように、図1aは未処理の血液が患者Pから抽出される循環プロセスの第1段階を例証します。この目標のために、第1の血液バルブ手段3が開いていて、第2の血液バルブ4が閉じられている。流体ポンプ12cは、そのピストン・エレメント12gを外側に移動させるポンプ・アクションを実行します。その結果、未使用の血液処理流体が第2の蓄積コンテナ9cから吸収され、第1の累積コンテナ9bの血液の体積が増加する。したがって、第1段階は、テーブル1中でEで表示された血液抽出段階ともいえる。類似して、図1bの中で例証された第2段階は、テーブル1中でRで表示された血液戻し段階ともいえる。
ここで、第1段階と第2段階は、プロセス中の第1周期c1を完成する。その後、第2周期c2などに続く。テーブル1は、さらに血液処理流体が血液処理ユニット8に通されることを意味する記号Fと、血液が血液処理ユニット8を通されることを示す記号Bと、を示す。この実施形態で見ることができるように、血液処理流体および血液が、交互に通される形式で血液処理ユニット8を通り抜け、つまり、それぞれのE或いはRの段階中の1つの独立した流れである。
【0017】
使用された血液処理流体は、第1の作動流体ポートを経由して第2の蓄積コンテナ9cから流体排出口導管へ放出される。血液ポンプ1aを離れた後、血液処理流体は、血液処理ユニット8の半浸透性の薄膜を通過して、そして、逆止弁12eを介して流体コンテナ12の廃棄区画12bと連続する。
任意に、流体コンテナ12中の移動可能な壁部材12dは、量が増大し続ける使用後の処理流体を受け入れるように廃棄区画12bの容積が徐々に増加するとともに、未使用の処理流体が消費されるに応じて貯蔵区画12aの容積が減少されるようなやり方で、貯蔵区画12aから廃棄区画12bを分離する。
【0018】
具体的にいうと、第1段階(血液抽出段階E)中に、第1の血液バルブ手段3が開いている間、第2の血液バルブ4は閉じられ、流体バルブ手段25は開状態になる。流体ポンプ12cは、同様に、流体バルブ手段25を介して、血液処理ユニット8を通り、装置から取り出して、第2の蓄積コンテナ9cから未使用の血液処理流体を吸引するように作動する。血液ポンプ1aの中の流体の量の減少によって、次には、患者Pから第1の蓄積コンテナ9bの中へ向けて血液が吸引される。第2段階(血液戻し段階R)において、第1の血液バルブ手段3は閉じ、第2の血液バルブ4は開き、流体バルブ手段25は閉じている。そのうえ、流体ポンプ12cは流体コンテナ12aから第2の蓄積コンテナ9cへ向けて未使用の血液処理流体をくみ出すように作動する。血液ポンプ1a中での流体の量の増加は、血液処理ユニット8を通して、柔軟な部材9aに第1の蓄積コンテナ9b内での血液の押し込みを生じさせ、患者Pに血液を戻す。血液処理ユニット8を通る際に、血液は処理/きれいにされる。1つの周期中で血液処理ユニット8を通り抜ける血液の量は、ストローク体積と呼ばれ、つまり1回の周期c1、c2などの間で、患者Pから得られ、患者Pに戻される血液の体積である。
【0019】
血液処理ユニット8は、流体排出口導管を有し、流体排出口導管は、循環プロセスの第1段階中において装置から使用済みの血液処理流体を放出するように構成される。したがって、放出された流体は、自由に廃棄区画12bと連続するか、あるいは排水管を下る。装置が制御装置20を含んでいる場合、それはさらに有利であり、制御装置20は前述の第1および第2の圧力パラメータPおよびPを受け取るように構成されます。これらのパラメータに応じて、制御装置20は、第1と第2の血液バルブ手段3、4のそれぞれと、流体バルブ手段25と、を制御し、その結果循環プロセスが達成される。もちろん、この制御は、さらに流体ポンプ12cを制御することも含む。具体的に、第1段階(血液抽出段階E)中に、制御装置20は、第1の制御信号cを発生するように構成され、その結果、第1の血液バルブ手段3が開かれ、第2の制御信号cを発生するように構成され、その結果、第2の血液バルブ手段4が閉じられ、第3の制御信号cを発生するように構成され、その結果、流体バルブ手段25が開かれる。その後、第2段階(血液戻り段階R)中に、制御装置20は、第1の制御信号cを発生するように構成され、その結果、第1の血液バルブ手段3が閉じられ、第2の制御信号cを発生するように構成され、その結果、第2の血液バルブ手段4が開かれ、そして、第3の制御信号cを発生するように構成され、その結果流体バルブ手段25が閉じられる。ここで、制御装置20は、第1と第2の段階の間の適切な移り変わりを決定する第1と第2の圧力パラメータP、Pを使用し、したがって、バルブ手段3、4、および25の制御および流体ポンプ12cの作動が上述のようになされる。特に、制御装置20は、運動の信号のMによって流体ポンプ12cの作動を制御する。
【0020】
任意に、制御装置20は、次には、上述した手順を達成するように制御装置20を制御するコンピューター・ソフトウェアを格納した記憶手段21を含み、あるいはこれに結合されている。
血液漏出探知器16は、血液処理ユニット8と廃棄区画12bと連なる逆止弁12eとの間の流体導管上に配置される。すなわち、装置のあらゆる故障も流体通路中に血液が入ることに帰着し(例えば血液ポンプからの漏出あるいはユニット8での漏出の結果)、そのことは第1の検出信号dによって制御装置20に報告される。第1の検出信号dに応じて、制御装置20は都合よくアラームを生成し、その結果、適切な調整行為がなされる。
【0021】
更に、血液流体回路は、気泡検出器19、および血液処理ユニット8および第2の血液バルブ手段4との間に配置された、関連する気泡除去装置(図示されない)を任意に含む。もし、気泡除去装置が除去に失敗して気泡が検知された場合、第2の検出信号dは制御装置20に任意に送られる。この信号dに応じて、制御装置20はアラームを生成し、その結果、適切な調整行為がなされる。任意に、これは装置を停止させることを含む。
【0022】
任意に、そのような気泡検波器19、および関連する気泡除去装置は、同様に、第1の血液バルブ手段3および第1の血液ポンプ1a間に設けられる。
起動時の段階(つまり前述の循環プロセスを始める前の)では、流体回路は流体コンテナ12aからの未使用の血液処理流体(例えば透析流体)で満たされる(或いはより正確には余分な流体が回路をすすぐように満たす)。流体で満たすことによって、透析流体回路中のあらゆる気泡が通気穴の開けられた廃棄区画12b(あるいは排水管)へ押し返される。対応して、血液回路は、充満し、すすぐための食塩溶液(あるいは他の適切な流体)に接続され、したがって血液回路中のあらゆるガス気泡が除去される。装置を満たし、すすぐこの過程は通常、プライミング(priming)と呼ばれる。
【0023】
図2aは発明の第2実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示す。図1aおよび1bでも現れ、引用符号のあるすべてのユニットおよび構成要素は、図1aおよび1bを参照しつつ上で説明されたユニットおよび構成要素と同一のものを示す。
【0024】
第2の実施形態は、圧力測定手段5、11が血液治療ユニット8からの使用された血液処理流体を輸送するように構成された流体導管上に配置される点、および血液処理流体8からの流体導管上に配置された第4コントロールcに応じて流体バルブ手段26が制御される点で、発明の第1の実施形態と異なる。しかしながら、この設計の結果は間欠的であるが、血液処理ユニット8を通る血液および血液処理流体の同時の流れがテーブル2に例証されるように成し遂げられる。さらに、第1と第2流体ポンプ14、15のそれぞれは、交互流体12cを交換させる。制御装置20からの第1と第2の運動信号M1、M2は、流体ポンプ14、15のそれぞれの作動を制御する。
【0025】
具体的には、第1段階(血液抽出段階E)中に、血液ポンプ1aの第1の蓄積チャンバ9bは患者Pからの未処理の血液で満たされる。この目標のため、使用済みの血液処理流体は、第2の流体ポンプ15によって放出される。その後、第2段階(血液戻り段階R)(図2bを参照)中で、第1の流体ポンプ14は、流体コンテナ12aから、血液処理ユニット8を通り、血液ポンプ1aの第2の蓄積コンテナ9cの中へ、未使用の血液処理流体を汲み出す。それと同時に、血液は、血液処理ユニット8内を押し通され、患者Pに戻される。このゆえ、血液および血液処理流体は、同時にユニット8を通される。
【0026】
図2cは、発明の第2の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示す。しかしながら、ここでの設計は、装置中の多数の構成要素を使い捨てにするのに特に適している。それによって、例えばセルフケア処理が容易になる。実際、点線の箱50の外側のすべてのユニットは使い捨てで構成されてもよい。さらに、明快な理由から、図2中には、制御装置20やこのユニットへの信号或いはこのユニットからの信号もない。
しかしながら、流量測定ユニット51および可逆回転形ポンプ30が含まれる。可逆回転形ポンプ30は、第1、第2の流体ポンプ14、15の仕事を果たすように構成され、流量測定ユニット51は、装置を通って血液処理流体の望ましい流れを達成するように構成される。可逆回転形ポンプ30は、それによって血液ポンプ1aに影響を与え、血液ポンプ1aは、血液源/患者Pから血液を抽出し、目標容器/患者Pに血液を搬送させる。そのうえ、第1の逆止弁41は、流量測定ユニット51を流体コンテナ12aに接続し、第2の逆止弁42は、流体排出口導管を可逆回転形ポンプ30に接続し、第3の逆止弁43は、可逆回転形ポンプ30を流体注入口導管に接続する。
【0027】
図3aは発明の第3の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示す。図1aから2cまでに現れた、引用符号のあるすべてのユニットおよび構成要素は、これらの図を参照しつつ上で説明されたユニットおよび構成要素と同一のものを示す。
【0028】
第3の実施形態は、血液ポンプ1bが(血液注入口上に設けられる代わりに)血液処理ユニット8からの血液排出口上に配置される点で、発明の第1の実施形態と異なる。この設計の結果は、第2の実施形態と類似しており、血液の断続的で、どんなに同時の流れおよび血液による血液処理流体と類似していて、間欠的であるが、しかしながら、テーブル3に例証されるように、血液処理ユニット8を通る血液および血液処理流体の同時の流れが達成される。その結果として、装置の作動は第2の実施形態のそれと同等であり、しかしながら、血液ポンプ1bはその代りに、第2段階(血液戻し段階R)中において、未使用の血液処理流体で満たされる。
【0029】
図4a、4bは各々発明の第4の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示す。図1aから3bまでに現れた、引用符号のあるすべてのユニットおよび構成要素は、これらの図を参照しつつ上で説明されたユニットおよび構成要素と同一のものを示す。
【0030】
第4の実施形態は、血液ポンプ1bが(血液注入口上に設ける代わりに)血液処理ユニット8からの血液排出口上に配置される点で発明の第2の実施形態と異なる。この設計の結果は、第1の実施形態と類似しており、テーブル4に例証されるように、血液処理ユニット8を通る、血液と血液処理流体の交互の流れが成し遂げられる。
図5aおよび5bは、循環プロセスの第1および第2の段階の間における発明の第5の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図をそれぞれ示す。再び、図1aから4bまでに現れた、引用符号のあるすべてのユニットおよび構成要素は、これらの図を参照しつつ上で説明されたユニットおよび構成要素と同一のものを示す。その事実を強調するために、発明によれば、血液抽出および血液輸送のプロセスでは患者は必要でなく、図5aおよび5bは、一般的な血液源Sおよび一般的な目標容器Tを例証する。もちろん、二者択一的に、これらの実体S、Tのうちの1つは患者で代表されてもよい。
【0031】
この実施形態と図1aから4bを参照して上に議論された実施形態との間の最も重要な違いは、ここで、装置が二つの血液ポンプ1a、1bをそれぞれを含むことである。そのような2重ポンプ設計は、血液処理ユニット8を通る、血液と血液処理流体のノンストップの流れを許容できるために有用である。つまり、テーブル5に例証されるように、血液抽出段階Eの間および血液戻し段階Rの間の両方において、血液および血液処理流体は、血液処理ユニット8を通される。当然、これは効率の視点からも有用である。この装置の適切な作動を可能にするために、第1の圧力測定手段5は、装置からの使用された血液処理流体を排出するように構成された流体導管上に配置され、そして第1の圧力パラメータPを記録し、第2の圧力測定手段11は、流体コンテナ12aからの未使用の血液処理流体を受け取るように構成された流体導管上に配置され、そして第2の圧力パラメータPを記録する。
具体的には、第1の血液ポンプ1aは、第1の血液注入口、第1の血液排出口、および第1の作動流体ポートを有する。同様に、第2の血液ポンプ1bは、第2の血液注入口、第2の血液排出口、および第2の作動流体ポートを有する。この実施形態と図1aから4bを参照して議論された実施形態と間の別の相違は、患者Pが血液源S(例えば処理されるべき血液を含んでいるバッグ)、および目標容器T(例えば処理された血液を保持するように構成されたバッグ)で代替されることである。
【0032】
循環プロセスc1、c2などの第1段階(血液抽出段階E)中において、第1の血液注入口は、血液源Sから第1の血液ポンプ1aの第1の蓄積コンテナ9bの中へ未処理の血液を受け取るように構成され、第1の血液排出口は、第1の血液ポンプ1aの第1の蓄積コンテナ9bから血液処理ユニット8の中へ未処理の血液を排出するように構成され、第1の作動流体ポートは、第1の流体ポンプ1aの第2の蓄積コンテナ9cから流体排出口導管に使用後の血液処理流体を排出するように構成される。血液抽出段階Eにおいて、第2の血液ポンプ1bの第2の血液注入口は、同様に、血液処理ユニット8から第2の血液ポンプ1bの第1の蓄積コンテナ9b´に処理された血液を受け取るように構成され、第2の作動流体ポートは、第2の血液ポンプ1bの第2の蓄積コンテナ9c´から血液処理ユニット8内に未使用の血液処理流体を排出するように構成される。
【0033】
循環プロセスc1、c2などの第2段階(血液戻し段階R)中に、第1の血液ポンプ1aの第1の血液排出口は、同様に、第1の血液ポンプ1aの第1の蓄積コンテナ9bから血液処理ユニット8へ未処理の血液を放出するように構成され、また、第1の作動流体ポートは、血液処理ユニット8から第1の血液ポンプ1aの第2の蓄積コンテナ9cへ使用された血液処理流体を受け取るように構成される。さらに、第2の血液ポンプ1bの第2の血液注入口は、血液処理ユニット8から第2の血液ポンプ1bの第1の蓄積コンテナ9b´へ処理された血液を受け取るように構成され、また、第2の作動流体ポートは、流体注入口導管から第2の血液ポンプ1bの第2の蓄積コンテナ9c´の中への未使用の血液処理流体を受け取るように構成される。
【0034】
これより前に記述された発明の実施形態と類似するように、血液処理ユニット8は、血液処理流体および血液それぞれのための注入口および排出口を含んでいます。特に、ユニット8の流体注入口は第1の流体ポンプ14によって流体コンテナ12aから未使用の血液処理流体を受け取るように構成され、また、ユニット8の流体排出口は流体排出口導管へ使用された血液処理流体を放出するように構成され、例えば、第2の流体ポンプ15にを介して処分のために流体コンテナ12bの中に放出される。そのうえ、ユニット8の血液注入口は第1の血液ポンプ1aの第1の蓄積コンテナ9bから未処理の血液を受け取るように構成され、また、ユニット8の血液排出口は、第2の血液ポンプ1bの第1の蓄積コンテナ9b´へ処理された血液を放出するように構成される。
【0035】
発明の他の実施形態と類似するように、制御装置20は、第1および第2段階、つまり、血液抽出段階Eおよび血液戻し段階Rのそれぞれの間で適切な推移を決定するために第1と第2の圧力パラメータPおよびPを使用する。
【0036】
図6aおよび6bは各々、発明の第6の実施形態にかかる血液処理装置のブロック図を示す。もう一度、図1aから5bまでに現れた、引用符号のあるすべてのユニットおよび構成要素は、これらの図を参照しつつ上で説明されたユニットおよび構成要素と同一のものを示す。
【0037】
図6aおよび6bに示される第6の実施形態と、図5aと5bに示される第5の実施形態の間の重要な差は、第6の実施形態において、血液処理流体を血液処理ユニット8に供給し、これから排出するための注入口および排出口導管のそれぞれが血液ポンプ1aおよび1bとの関連で変更されることである。その結果、それは、血液ポンプ1aおよび1bの作動を同期させるより簡単な仕事である。ここで私たちが同時(synchronous)とは、次のことを意味し、第1と第2の血液ポンプ1aおよび1bの柔軟な部材9aおよび9a´は、それぞれの終了位置に同時に到着する。
前記変更の別の影響は、第1の圧力測定手段5が、第1の流体ポンプ14に下流に位置した注入口流体導管の上の第1の圧力パラメータPを記録するように構成されることであり、逆に、第2の圧力測定手段11が、第2の流体ポンプ15の上流の排出口流体導管上の第2の圧力パラメータPを記録するように構成される。
【0038】
図7はグラフを示し、発明の上記第6の実施形態にかかる血液処理装置中で、第1および第2の圧力パラメータP1,が、時間tの関数としていかに変化するかを例証する。垂直軸はmmHgで圧力Pを表わし、また、分(min)の中の時間tは水平軸に沿って示される。見ることができるように、1つの周期はここでおよそ1分20秒の長さであり、また、圧力は約+95mmHgと約−95mmHgの間で変わる。
【0039】
圧力パラメータは、周期の順序を通り抜けて互いに本質的に連続であり、しかしながら、(流体導管の注入口上で測定された)第1のパラメータPは、一般に(流体導管の排出口上で測定された)第2のパラメータPのわずかに上にある。任意に、制御装置は順序中の比較的安定な位相の間のパラメータを記録する。これは、血液抽出段階Eで第1の圧力測定ウィンドウT(P)の間に第1のパラメータPが記録されることを意味し、また、第2のパラメータPは、血液戻し段階Rの第2の圧力測定ウィンドウT(P)の間に記録されることを意味する。任意に、第1のパラメータPは、(予め決定されたPの間隔で設計された)予想される血液の収入をモニターする第1の圧力測定ウィンドウT(P1)の中で記録され、第2のパラメータPは、(予め決定されたPの間隔で設計された)処理された血液の生産量をモニターする第2の圧力測定ウィンドウT(P)の中で記録される。従って、針が除去された場合、あるいはそれへの導管が詰まった場合に、第2のパラメータPはアラームを引き起こす。
【0040】
要約すれば、私たちは、上述された実施形態で例示された血液処理装置を操作する提案された方法について、図8の流れ図を参照して記述する。ここで、私たちは装置を、血液処理ユニット、少なくとも1つの流動性のポンプ、および少なくとも1つの血液ポンプを含むものと仮定する。ポンプは、血液および血液処理流体を血液処理ユニットを通すように構成される。さらに、ポンプは、血液源(例えば血液バッグまたは患者)から未処理の血液を抽出するように構成され、かつ、目標容器(例えば別の血液バッグ、あるいは血液が抽出された患者)に処理された血液を搬送するように構成される。発明によれば、少なくとも1つの血液ポンプのそれぞれは、さらに、ポンピングチャンバ、およびポンピングチャンバを第1の蓄積コンテナおよび第2の蓄積コンテナに分離する柔軟な部材を含んでいる。柔軟な部材は、第1および第2の蓄積コンテナの体積関係を変更し、従って第1の蓄積コンテナから血液を汲みだすように、ポンピングチャンバ内で移動可能である。
【0041】
処理手順の第1段階は、ステップ810で始められ、それは第1のバルブ手段を開く。その結果、血液源から抽出された血液は装置に入ることができる。ステップ810と平行に、ステップ820は、装置から目標容器に戻す血流の流れをコントロールする第2のバルブ手段を閉じる。ステップ810の後に続くステップ830は、血液ポンプの第1の蓄積コンテナの中に抽出された血液を受け取る。装置の特殊なデザインに依存して、抽出された血液は、血液源から第1の蓄積コンテナ内(つまり処理していない)の中へ直接入るか、あるいは血液は、血液処理ユニット(つまり処理がなされた後)を介して供給される。ステップ830と平行に、ステップ840は、血液ポンプの第2の蓄積コンテナから血液処理流体を放出する。装置設計によって、第2の蓄積コンテナ中の血液処理流体は、未使用であるか(つまり、流体はまだ、血液処理ユニットを通過しておらず、しかしながら、第2の蓄積コンテナから放出された後にそうするだろう)、あるいは、血液処理流体は使用後のものである(つまり、流体は血液処理ユニットを既に通り抜けた)。もし、血液処理流体が未使用の場合、それは血液処理ユニットをさらに通過するために放出される。もししかしながら、血液処理流体が使用された後は、それは廃棄のために放出される。
その後、第2段階が続く。ここで、ステップ850は第1のバルブ手段を閉じる。ステップ850と平行に、ステップ860は第2のバルブ手段を開きます。続いて、ステップ870は、目標容器に輸送するための血液ポンプの第1の蓄積コンテナから血液を放出する。再び、装置設計によって、放出された血液は、血液処理ユニットを通るか、或いは目標容器に直接供給される。上に議論したように、装置の設計によって、付加的な血液ポンプはこのプロセスにおいて手助けをするかもしれない。ステップ870と平行に、ステップ880では第2の蓄積コンテナに血液処理流体を受け取る。もう一度、装置の設計によって、受け取った血液処理流体は未使用か(つまり、流体コンパートメントから直接もたらされる)、あるいは使用されるかもしれない(つまり、血液処理ユニットによって第2の蓄積コンテナに到着する)。その後、その手順は、別の周期の完了のために再びステップ810および820に輪を描いて戻る。
【0042】
ステップの任意のサブシーケンスステップと同様にすべてのステップは、図8を参照して上に説明されたものは、プログラムされたコンピュータ装置によってコントロールされる。さらに、図面を参照して上に記述された発明の実施形態は、コンピュータ装置およびコンピュータ装置で行われるプロセスを含むが、発明は、さらに発明の実行に適したコンピュータ・プログラム(特にキャリア上のコンピュータ・プログラム、あるいはキャリア内のコンピュータ・プログラム)まで及ぶ。プログラムは、ソース・コードの形式、オブジェクトコード、ソースおよびオブジェクトコードのコード中間体で例えば部分的にコンパイルされた形式のようなもの、あるいは発明による手順の実行で使用するにふさわしいあらゆる他の形式でもよい。プログラムはオペレーティング・システムの一部か、あるいは個別のアプリケーションでもよい。キャリアはプログラムを運ぶことができる任意の実体物あるいは装置でもよい。例えば、キャリアは、フラッシュ・メモリーのような記憶媒体、ROM(Read Only Memory)、例えばDVD(Digital Video/Versatile Disk)、CD(Compact Disc)、EPROM(Erasable Program-mable Read−Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Program-mable Read−Only Memory)あるいはフロッピー(登録商標)ディスク或いはハードディスクのような磁気記録媒体、でもよい。さらに、キャリアは、電気的或いは光学的ケーブルによって、或いはラジオ或いは他の手段によって、伝えられる電気的或いは光学的信号のような伝達可能なキャリアであってもよい。プログラムがケーブルあるいは他の装置によって直接伝えられる信号あるいは手段で具体化される場合、キャリアはそのようなケーブル或いは装置か、或いは手段によって構成されてもよい。あるいは、キャリアは、プログラムが埋め込まれている統合的な回路であってもよく、統合的な回路は、関連する手順の実行に適し、或いは関連する手順の実行に使用するのに適している。
【0043】
この明細書中で、「流体ポンプは導管内/上に配置される」言葉遣いは、導管をを通る流体に仕事をするように構成されたポンプがすべての配置を包含するように理解されるべきである。つまり、問題のポンプは、導管内に実際に含まれている必要はない。例えば、ポンプは、流体導管の外部を操作するように構成されるホース・ポンプでもよい。
【0044】
この明細書中で使用される「含む/含むこと」の用語は、定まった特徴、整数、ステップあるいは構成要素の存在を指定するために採用される。しかしながら、その用語は、1つ以上の追加の特徴、整数、ステップあるいは構成要素或いはそれのグループの存在や追加を妨げない。
【0045】
この明細書中で参照されるあらゆる先行技術は、参照される先行技術がオーストラリア、あるいは他の国の共通の一般知識の一部を形成することの承認或いは任意の示唆として、採用されるべきではない。
【0046】
発明は図の中に記述された実施形態に制限されないが、クレームの範囲内で自由に変更しうる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
血液処理ユニット(8)と、
血液処理ユニット(8)に血液処理流体を通すように構成された少なくとも1つの流体ポンプ(12c、14、15)と、
血液源(P、S)から未処理の血液を抽出し、抽出された血液を前記血液処理ユニット(8)に通し、処理された血液を目標容器(P、T)に搬送するように構成された少なくとも1つの血液ポンプ(1a、1b)と、を備え、前記少なくとも1つの血液ポンプ(1a、1b)のそれぞれは、ポンピング・チャンバと前記ポンピング・チャンバを第1の蓄積コンテナ(9b、9b´)および第2の蓄積コンテナ(9c、9c´)に分離する柔軟な部材(9a、9a´)とを含み、前記柔軟な部材(9a、9a´)は第1および第2の蓄積コンテナ(9b、9b´、9c、9c´)間のボリューム関係を変えるように前記ポンピング・チャンバ内で移動可能であり、前記第2の蓄積コンテナ(9c、9c´)は、前記柔軟な部材(9a、9a´)に作用する作動流体を所定量受け取り、それによって前記第1の蓄積コンテナ(9b、9b´)から血液を汲み出すように構成され、前記少なくとも1つの流体ポンプ(12c、14、15)および前記少なくとも1つの血液ポンプ(1a、1b)は、前記血液処理流体が前記少なくとも1つの血液ポンプ(1a、1b)のための作動流体を構成するように配置されることを特徴とする血液処理装置。
【請求項2】
前記血液源(P、S)から抽出された前記未処理の血液の第1の圧力レベルに相当する第1の圧力パラメータ(P)と、前記目標容器(P、T)に搬送された前記処理された血液の第2の圧力レベルに相当する第2の圧力パラメータ(P)と、を記録するように構成された少なくとも1つの圧力測定手段(5、11)を備え、前記少なくとも一つの圧力測定手段(5、11)のそれぞれは、前記血液処理流体を輸送するように構成された流体導管上に配置される請求項1に記載の血液処理装置。
【請求項3】
前記血液源(P、S)からの未処理の血液の抽出を制御するように構成された第1の血液バルブ手段(3)と、
前記目標容器(P、T)への処理された血液の輸送を制御するように構成された第2の血液バルブ手段(4)と、
を備える請求項2に記載の血液処理装置。
【請求項4】
未使用の血液処理流体を前記装置内に受け取るように構成された流体注入口導管と、
使用された血液処理流体を前記装置から放出するように構成された流体排出口導管と、
を備えた請求項1ないし3のいずれか1項に記載の血液処理装置。
【請求項5】
一つの血液ポンプ(1a、1b)と、
前記血液ポンプ(1a、1b)に関する血液処理流体の流れを管理するために配置された流体バルブ手段(25、26)と、
前記流体バルブ(25、26)の開および閉の繰り返しを制御するように構成された制御装置(20)と、
を備える請求項4に記載の血液処理装置。
【請求項6】
前記流体バルブ手段(25)は、未使用の血液処理流体を前記血液処理ユニット(8)内に供給するための流体注入口上に配置され、前記制御装置(20)は、
循環プロセスの第1段階中で、未使用の血液処理流体の流れを前記血液ポンプ(1a、1b)の前記第2の蓄積コンテナ(9c、9c´)から前記血液処理ユニット(8)へ向けさせ、
循環プロセスの第2段階中で、未使用の血液処理流体の流れを前記流体コンテナ(12a)から前記第2の蓄積コンテナ(9c、9c´)へ向けさせる、ように前記流体バルブ手段(25)を制御するように構成される請求項5に記載の血液処理装置。
【請求項7】
前記流体バルブ手段(26)は、使用済みの血液処理流体を前記装置から放出するための前記流体排出口上に配置され、前記制御装置(20)は、
循環プロセスの第1段階中で、使用済みの血液処理流体の流れを前記血液ポンプ(1a、1b)の前記第2の蓄積コンテナ(9c、9c´)から前記放出用排出口を通して外部に向けさせ、
循環プロセスの第2段階中で、使用済みの血液処理流体の流れを前記血液処理ユニット(8)から前記第2の蓄積コンテナ(9c、9c´)へ向けさせる、ように前記流体バルブ手段(26)を制御するように構成される請求項5に記載の血液処理装置。
【請求項8】
循環プロセスの第1段階中で前記血液源(S)からその第1の蓄積コンテナ(9b)に未処理の血液を受け取り、その第2の蓄積コンテナ(9c)から使用済みの血液処理流体を放出するとともに、循環プロセスの第2段階中で前記血液処理ユニット(8)からその第2の蓄積コンテナ(9c)に使用済みの血液処理流体を受け取り、前記第1の蓄積コンテナ(9b)から前記血液処理ユニット(8)に未処理の血液を排出するように構成された第1の血液ポンプ(1a)と、
循環プロセスの第1段階中でその第2の蓄積コンテナ(9c´)から血液処理ユニット(8)に未使用の血液処理流体を排出し、前記血液処理ユニット(8)からその第1の蓄積コンテナ(9b´)に処理された血液を受け取るとともに、循環プロセスの第2段階中でその第1の蓄積コンテナ(9b´)から前記目標容器(T)に処理された血液を排出し、その第2の蓄積コンテナ(9c´)に未使用の血液処理流体を受け取るように構成された第2の血液ポンプ(1b)と、
を備える請求項4に記載の血液処理装置。
【請求項9】
循環プロセスの第1段階中で前記血液源(P)からその第1の蓄積コンテナ(9b)に未処理の血液を受け取り、その第2の蓄積コンテナ(9c)から未使用の血液処理流体を放出するとともに、循環プロセスの第2段階中でその第2の蓄積コンテナ(9c)に未処理の血液処理流体を受け取り、その第1の蓄積コンテナ(9b)から前記血液処理ユニット(8)に未処理の血液を排出するように構成された第1の血液ポンプ(1a)と、
循環プロセスの第1段階中でその第2の蓄積コンテナ(9c´)から使用済みの血液処理流体を排出し、前記血液処理ユニット(8)からその第1の蓄積コンテナ(9b´)に処理された血液を受け取るとともに、循環プロセスの第2段階中でその第1の蓄積コンテナ(9b´)から前記目標容器(P)に処理された血液を排出し、前記血液処理ユニット(8)からその第2の蓄積コンテナ(9c´)に使用済みの血液処理流体を受け取るように構成された第2の血液ポンプ(1b)と、
を備える請求項4に記載の血液処理装置。
【請求項10】
前記流体注入口導管上に配置された第1の流体ポンプ(14)であって、前記装置内に未使用の血液処理流体を供給するように構成された第1の流体ポンプ(14)と、
前記流体排出口導管上に配置された第2の流体ポンプ(15)であって、前記装置から使用済みの血液処理流体を放出するように構成された第2の流体ポンプ(15)と、
を備える請求項4ないし9のいずれか1項に記載の血液処理装置。
【請求項11】
前記制御装置(20)は、前記第1と第2の圧力パラメータ(P、P)に応じて前記第1と第2の流体ポンプ(14、15)の作動を制御するように構成される請求項10に記載の血液処理装置。
【請求項12】
血液処理装置中における血液処理方法であって、この血液処理装置は、血液処理ユニット(8)と、前記血液処理ユニット(8)に血液処理流体を通すように構成された少なくとも1つの流体ポンプ(12c、14、15)と、血液源(P、S)から未処理の血液を抽出し、血液処理ユニット(8)に抽出された血液を通し、目標容器(P、T)に処理された血液を搬送するように構成された少なくとも1つの血液ポンプ(1a、1b)と、を含み、前記少なくとも1つの血液ポンプ(1a、1b)のそれぞれは、ポンピング・チャンバと、前記ポンピング・チャンバを第1の蓄積コンテナ(9b、9b´)と第2の蓄積コンテナ(9c、9c´)とに分離する柔軟な部材(9a、9a´)と、を含み、前記柔軟な部材(9a、9a´)は、第1および第2の蓄積コンテナ(9b、9b´、9c、9c´)の間の体積関係を変更するようにポンピング・チャンバ内で移動可能で、それによって第1の蓄積コンテナ(9b、9b´)を通る血液を汲み出し、
第1段階中で、
血液源(P、S)から第1の蓄積コンテナ(9b、9b´)の中に血液を受け取り、
第2の蓄積コンテナ(9c、9c´)から血液処理流体を放出し、
前記第1段階の後に続く第2段階中で、
目標容器(P、T)への搬送のために第1の蓄積コンテナ(9b、9b´)から血液を放出し、
第2の蓄積コンテナ(9c、9c´)に血液処理流体を受け取る、
血液処理装置中における血液処理方法。
【請求項13】
血液源(P、S)から抽出された未処理の血液の第1の圧力レベルに相当する第1の圧力パラメータ(P)を記録し、前記第1の圧力パラメータ(P)は、血液処理流体を輸送するように構成された流体導管上で記録され、
目標容器(P、T)に搬送された処理された血液の第2の圧力レベルに相当する第2の圧力パラメータ(P)の記録し、前記第2の圧力パラメータ(P)は、血液処理流体を輸送するように構成された流体導管上で記録される、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
第1の血液バルブ手段(3)によって前記血液源(P、S)からの未処理の血液の抽出を制御し、
第2の血液バルブ手段(4)によって前記目標容器(P、T)への処理された血液の搬送を制御する、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
流体注入口導管によって前記装置に未使用の血液処理流体を受け取り、
流体排出口導管によって前記装置から使用済みの血液処理流体を放出する、
請求項12ないし14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記装置は、1つの血液ポンプ(1a、1b)と、前記血液ポンプ(1a、1b)に関する血液処理流体の流れを管理するために配置された流体バルブ手段(25、26)と、を含み、
前記流体バルブ手段(25、26)の開および閉の繰り返しを制御する、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記流体バルブ手段(25)は、前記血液処理ユニット(8)に未使用の血処理流体を供給するための流体注入口上に配置され、
循環プロセスの第1段階中で、未使用の血液処理流体の流れを前記血液ポンプ(1a、1b)の前記第2の蓄積コンテナ(9c、9c´)から前記血液処理ユニット(8)へ向けさせ、
循環プロセスの第2段階中で、未使用の血液処理流体の流れを前記流体コンテナ(12a)から前記第2の蓄積コンテナ(9c、9c´)へ向けさせる、
ように前記流体バルブ手段(25)を制御する請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記流体バルブ手段(26)は、前記装置から使用済みの血液処理流体を放出するための流体排出口上に配置され、
循環プロセスの第1段階中で、使用済みの血液処理流体の流れを前記血液ポンプ(1a、1b)の前記第2の蓄積コンテナ(9c、9c´)から前記放出用排出口を通して外部に向けさせ、
循環プロセスの第2段階中で、使用済みの血液処理流体の流れを前記血液処理ユニット(8)から前記第2の蓄積コンテナ(9c、9c´)へ向けさせる、
ように流体バルブ手段(26)を制御する請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記装置は、第1の血液ポンプ(1a)と第2の血液ポンプ(1b)とを含み、
循環プロセスの第1段階中で、
前記血液源(S)から前記第1の血液ポンプ(1a)の前記第1の蓄積コンテナ(9b)の中に未処理の血液を受け取り、
前記第1の血液ポンプ(1a)の前記第2の蓄積コンテナ(9c)から使用済みの血液処理流体を放出し、
前記血液処理ユニット(8)から前記第2の血液ポンプ(1b)の前記第1の蓄積コンテナ(9b´)中の処理された血液を受け取り、
前記第2の血液ポンプ(1b)の前記第2の蓄積コンテナ(9c´)から前記血液処理ユニット(8)に未使用の血液処理流体を放出し、
循環プロセスの第2段階中で、
前記血液処理ユニット(8)から前記第1の血液ポンプ(1a)の前記第2の蓄積コンテナ(9c)の中に使用済みの血液処理流体を受け取り、
前記第1の血液ポンプ(1a)の前記第1の蓄積コンテナ(9b)から前記血液処理ユニット(8)に未処理の血液を排出し、
前記第2の血液ポンプ(1b)の前記第2の蓄積コンテナ(9c´)中に未使用の血液処理流体を受け取り、
前記第2の血液ポンプ(1b)の前記第1の蓄積コンテナ(9b´)から前記目標容器(T)に処理された血液を放出する、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記装置は、第1の血液ポンプ(1a)と第2の血液ポンプ(1b)とを含み、
循環プロセスの第1段階中で、
前記血液源(P)から前記第1の血液ポンプ(1a)の前記第1の蓄積コンテナ(9b)の中へ未処理の血液を受け取り、
前記第1の血液ポンプ(1a)の前記第2の蓄積コンテナ(9c)から前記血液処理ユニット(8)へ未使用の血液処理流体を排出し、
前記血液処理ユニット(8)から前記第2の血液ポンプ(1b)の前記第1の蓄積コンテナ(9b´)中に処理された血液を受け取り、
前記第2の血液ポンプ(1b)の前記第2の蓄積コンテナ(9c´)から使用済みの血液処理流体を放出し、
循環プロセスの第2段階中で、
前記第1の血液ポンプ(1a)の前記第2の蓄積コンテナ(9c)の中の未処理の血液処理流体を受け取り、
前記第1の血液ポンプ(1a)の前記第1の蓄積コンテナ(9b)から前記血液処理ユニット(8)へ未処理の血液を排出し、
前記血液処理ユニット(8)から前記第2の血液ポンプ(1b)の前記第2の蓄積コンテナ(9c´)中に使用済みの血液処理流体を受け取り、
前記第2の血液ポンプ(1b)の前記第1の蓄積コンテナ(9b´)から前記目標容器(P)に処理された血液を放出する、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記装置は、前記流体注入口導管上に設けられた第1の流体ポンプ(14)と、前記流体排出口導管上に設けられた第2の流体ポンプ(15)を含み、
前記装置に未使用の血処理流体を供給するように前記第1の流体ポンプ(14)を制御し、
前記装置から使用済みの血液処理流体を放出するように前記第2の流体ポンプ(15)を制御する、請求項16ないし20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記第1と前記第2の圧力パラメータ(P1、P2)に応じて前記第1と前記第2の流体ポンプ(14、15)の作動を制御する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
プログラムがコンピュータ上で実行されるときに請求項12〜22のうちのいずれか1項に記載のステップを制御するソフトウェアを含む、コンピュータのメモリ(21)に読み取り可能に格納されたコンピュータ・プログラム。
【請求項24】
媒体に記録されたプログラムを有し、前記プログラムは、前記プログラムがコンピュータ上で実行されるときに請求項12〜22のうちのいずれか1項に記載のステップをコンピュータが制御できるようにする、コンピュータ読取り可能な媒体(21)。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−516227(P2011−516227A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−504437(P2011−504437)
【出願日】平成21年4月14日(2009.4.14)
【国際出願番号】PCT/EP2009/054409
【国際公開番号】WO2009/127627
【国際公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(501473877)ガンブロ・ルンディア・エービー (49)
【氏名又は名称原語表記】GAMBRO LUNDIA AB
【Fターム(参考)】