説明

血液回収装置を有するシールポート

【課題】単一の切開部の外科手術処置において用いられる可撓性アクセスアセンブリを提供すること。
【解決手段】組織を貫いて挿入するアクセスアセンブリであって、該アクセスアセンブリは、近位端と遠位端とを有する発泡本体であって、本体は中心部分と中心部分の遠位端に下部リムとを有し、下部リムは体液を回収するために本体の周りにそして下部リムの近位側面に沿って円形凹部を規定する、発泡本体と、可撓性本体を通って延びる複数の内腔であって、内腔の各々は本体の長さの少なくとも一部分に延びるスリーブを含む、内腔とを備えている、アクセスアセンブリ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本出願は、2010年6月16日に出願された米国仮出願第61/355,379号の利益およびその優先権を主張し、この仮出願の内容全体が本明細書に参照によって援用される。
【0002】
(背景)
(技術分野)
本開示は、単一の切開部の外科手術処置において用いられる可撓性アクセスアセンブリに関する。より詳細には、本開示は、体液の除去のための機構を有する可撓性アクセスアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
(関連技術の説明)
今日、多くの外科手術処置は、患者に対する外傷および回復時間の両方を減少させる努力において、従来の処置において典型的に必要とされるより大きな切開と比べると、小さな皮膚の切開を通して行われる。概して、そのような処置は、患者の腹部に対して行なわれる場合を除いて、「内視鏡処置」と呼ばれ、患者の腹部に対して行われる場合、処置は「腹腔鏡処置」と呼ばれる。本開示の全体を通して、用語「最小侵襲性」は、内視鏡処置および腹腔鏡処置の両方を含むものと理解されるべきである。
【0004】
典型的な最小侵襲性処置中、外科手術アクセスデバイス(例えば、トロカールおよびカニュレーセンブリ)または内視鏡などの外科手術物体は、組織の切開部を通って患者の体内に挿入される。概して、患者の体内に外科手術物体を導入する前に、より大きくより多くアクセス可能な作業領域を作るために、通気気体が用いられ、標的の外科手術部位の周囲の領域を拡大する。従って、通気気体の漏れおよび拡大された外科手術部位の収縮またはしぼみを防ぐように、実質的に流体密閉のシールを維持することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この目的のために、弁およびシールを有する様々なアクセスデバイスは、最小侵襲性処置の進行中に用いられ、当該分野において周知である。しかしながら、外科医にとって比較的容易であり、不都合の少ない、下にある組織部位へのアクセス可能性を促進し得る外科手術アクセスデバイスに対する継続したニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(概要)
従って、単一の切開部を通って挿入するアクセスアセンブリが本明細書において開示される。アクセスアセンブリは、近位端と遠位端とを有する、例えば発泡本体などの本体と、発泡本体を通って延びる複数の内腔とを含み、内腔の各々は、本体の長さの少なくとも一部分に延びるスリーブを含む。発泡本体は、中心部分と、中心部分の遠位端に下部リムとを含む。下部リムは、本体の周りにそして下部リムの近位側面に沿って円形凹部を規定する。
【0007】
本体は、中心部分の近位端に上部リムを有する。下部リムおよび上部リムの両方は、中心部分の直径より大きい直径を有する。アクセスアセンブリは、4つの内腔を規定し得る。スリーブは、本体と一体に形成されるか、または代わりに、スリーブは、本体に確実に取り付けられ得る。スリーブは、ポリマーおよびプラスチックのうちの1つから形成され得る。スリーブは、円形の断面を規定し得る。スリーブは、編組材料を含み得る。アクセスアセンブリは、複数の内腔を通って挿入される1つ以上のカニューレアセンブリをさらに含み得る。本体は、パリレンコーティングを含み得る。例えば、親水性剤、疎水性剤、生物剤、抗感染薬、鎮痛薬などの様々な他のコーティングもまた、用いられ得る。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
組織を通る挿入のためのアクセスアセンブリであって、該アクセスアセンブリは、
近位端と遠位端とを有する発泡本体であって、該本体は、中心部分と、該中心部分の遠位端に下部リムとを有し、該下部リムは体液を回収するために該本体の周りにそして該下部リムの近位側面に沿って円形凹部を規定する、発泡本体と、
該可撓性本体を通って延びる複数の内腔であって、該内腔の各々は該本体の長さの少なくとも一部分に延びるスリーブを含む、内腔と
を備えている、アクセスアセンブリ。
(項目2)
上記凹部は、該凹部から流体を抽出する通路を提供するために上記複数の内腔のうちの1つに接続される、上記項目に記載のアクセスアセンブリ。
(項目3)
上記本体は、上記中心部分の近位端に上部リムを有する、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目4)
上記上部リムは、上記中心部分の直径より大きい直径を有する、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目5)
3つの内腔を含む、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目6)
上記スリーブは、上記本体と一体に形成される、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目7)
上記スリーブは、上記本体に確実に取り付けられる、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目8)
上記スリーブは、円形の断面を規定する、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目9)
上記複数の内腔を通って挿入される1つ以上のカニューレアセンブリをさらに含む、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目10)
上記スリーブは、ポリマーおよびプラスチックのうちの1つから形成される、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目11)
上記本体は、パリレン、親水性剤、疎水性剤、生物剤、抗感染薬および鎮痛薬のうちの少なくとも1つであるコーティングを含む、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
【0008】
(摘要)
単一の切開部を通って挿入するアクセスアセンブリが提供される。アクセスアセンブリは、近位端と遠位端とを有する発泡本体と、発泡本体を通って延びる複数の内腔とを含む。内腔の各々は本体の長さに延びるスリーブを含む。発泡本体は、中心部分と、中心部分の遠位端に下部リムとを有する。下部リムは、本体の周りにそして下部リムの近位側面に沿って円形凹部を規定する。
【0009】
本開示の様々な実施形態は、図面を参照して以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本開示に従うアクセスアセンブリの一実施形態の斜視図である。
【図2】図2は、図1のアクセスアセンブリの上面図である。
【図3】図3は、図2の線3−3に沿って取られた図1および図2のアクセスアセンブリの断面側面図である。
【図4】図4は、組織切開面を貫く切開部を有する組織切開面の斜視図であり、下にある体器官は想像線で示される。
【図5】図5は、組織における切開部を通って挿入される用意の整った、図1のアクセスアセンブリの斜視図である。
【図6】図6は、組織における切開部を通って位置を決められる、図1の可撓性アクセスアセンブリの斜視図である。
【図7】図7は、ストップコック弁と、アクセスアセンブリを通って受容される一対のカニューレアセンブリとを含み、部分的に断面で示される、図1のアクセスアセンブリの側面図である。
【図8】図8は、本開示に従うアクセスアセンブリの代替の実施形態の斜視図である。
【図9】図9は、図8のアクセスアセンブリの上面図である。
【図10】図10は、図9の線10−10に沿って取られた図8および図9のアクセスアセンブリの側部断面図である。
【0011】
本開示の他の特徴は、添付の図面に関連して解されると以下の詳細な説明から明らかとなり、添付の図面は、実施例として本開示の原理を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(詳細な説明)
本開示されるアクセスアセンブリの実施形態は、ここで図面を参照して詳細に説明され、図面において、類似の数字は、いくつかの図の各々において同一であるかまたは対応する要素を示す。当該分野において一般的であるように、用語「近位」は、ユーザまたはオペレータ、すなわち外科医または医師により近い部分または構成要素をいい、一方、用語「遠位」は、ユーザからより遠くに離れた部分または構成要素をいう。
【0013】
本明細書において説明される1つのタイプの最小侵襲性外科手術は、単一の外科手術ポートを通る複数の器具アクセスである。この技術は、最小侵襲性外科手術処置であり、最小侵襲性外科手術処置は、典型的には患者のへそである単一の入口点を通って外科医が操作することを可能にする。開示される処置は、患者の皮膚の開口部内に位置を決められる収納部材を用いて体腔を通気することを伴う。内視鏡と、グラスパ、ステープラ、鉗子または類似のものなどの追加の器具とを含む複数の器具は、外科手術処置を実行するためにポート内に導入され得る。本開示されるアクセスポートは、外科手術で作られた切開部、肛門もしくは膣などの自然発生の開口部によって、または非腹腔鏡処置において用いられ得る。
【0014】
図1〜図3を参照すると、単一切開部の外科手術において用いられるアクセスアセンブリ10が開示される。アクセスアセンブリ10は、患者の体の単一の切開部を通って挿入されることを可能にするように可撓性であるかまたは圧縮可能であり、その結果、挿入後、アクセスアセンブリ10は、切開部内で拡張し、密閉する。さらにアクセスアセンブリ10の可撓性は、アクセスアセンブリ10を通って挿入される外科手術器具がその軸の周りに操作されることを可能にし、従って、手術中の組織に対して外科手術器具を向けるために外科手術器具のより高い程度の動きを可能にする。
【0015】
なおも図1〜図3を参照すると、アクセスアセンブリ10は、複数の内腔16、18、20を規定する可撓性の本体またはハウジング12を含む。本体12は、例えば、シリコーン、熱可塑性エラストマー(TPE)、ゴム、発泡体、ゲルなどの様々な材料から形成され得る。このようにして、アクセスアセンブリ10の本体12は、圧縮されるかまたは圧搾され得、患者の体における切開部を通って挿入され得る。一実施形態において、本体12は、例えばCOまたは窒素などの不活性気体と共に注入されるTPE材料を含み、発泡体構造を形成する。本体12は、すべての外部表面に滑らかな表面仕上げを作るために例えばパリレンNまたはCなどの潤滑剤で被膜され得る。例えば、親水性剤、疎水性剤、生物剤(bio−agent)、抗感染薬、鎮痛剤などの様々な他のコーティングもまた、用いられ得る。このようにして、コーティングは、切開部の中に本体12を挿入することおよび本体12を通ってカニューレアセンブリを挿入すること(図7)を容易にする。
【0016】
なおも図1〜図3を参照すると、本体12は、側面から見ると実質的に細くくびれた形状を規定し、中心部分22の近位端26に位置を定められる上部リム24と、中心部分22の遠位端30に位置を定められる下部リム28とを有する。上部リム24および下部リム28は、患者における切開部「I」(図4)を通ってアクセスアセンブリ10が長手方向に移動するのを防ぐことを助ける。下部リム28は、下部リム28の近位側面41に沿って円形凹部40を規定する。凹部40は、本体12を丸く囲み、本体12の周り全体に円形のくぼみを形成する。
【0017】
垂直内腔42は、本体12を通って延び、水平内腔44と接続し、中心部分22の近位端26から凹部40の中に延びる水平通路45に延びる長手方向通路43を生成する。通路43および/または通路45が凝固防止剤を用いて被覆され得ることが意図される。
【0018】
開示されるように、凹部40は半円形断面によって規定される。しかしながら、任意の断面形状が用いられ得ることが意図される。また、水平内腔44が凹部40の底部に沿うことを含む任意の相対的位置から凹部40と相交わ得ることが意図される。断面形状が凹部40の周囲について変動し得ることがさらに意図される。
【0019】
内腔16、18、20は、本体12を通って延び、カニューレアセンブリ50(図7)、弁アセンブリ60および/または他の通気装置を受容するように構成される長手方向軸を規定する。示されるように、内腔16、18、20はそれぞれ、本体12の長さに延びるスリーブ16a、18a、20aを含む。スリーブ16a、18a、20aは、本体12と一体に形成され得るか、または代わりに、接着剤、超音波溶接または他の適切な手段を用いて本体12に確実に取り付けられ得る。スリーブ16a、18a、20aは、プラスチック、ポリマーまたは他の適切な材料から形成され、カニューレアセンブリまたは他の装置が本体12を通って挿入されるとき、本体12の引き裂きを防ぐように構成される。スリーブ16a、18a、20aは、典型的には、引き伸ばしに抵抗するために本体12より堅いかまたは可撓性の少ない材料から形成される。スリーブ16a、18a、20aはまた、カニューレアセンブリ50および/または弁アセンブリ60の挿入を助けるために潤滑剤を用いて被覆され得る。
【0020】
ここで図4〜図7を参照すると、単一の切開部の外科手術処置においてアクセスアセンブリ10を使用することがここで説明される。アクセスアセンブリ10は、体器官を摘出し除去する処置に関して説明されるが、本開示の局面は、任意の閉鎖処置において用いられるように修正され得、本明細書に説明される処置に限定されることとして読まれるべきではない。
【0021】
最初に図4を参照すると、単一の切開部「I」が、体組織「T」を通って、例えば腎臓「K」などの体器官の上に形成される。ここで図5に転じると、一旦切開部「I」が体組織「T」を通って形成されると、アクセスアセンブリ10の本体12は、圧搾されるかまたは圧縮され、切開部「I」を通る挿入のために比較的より小さい直径に本体12が減少させられる。上記のように、本体12は、アクセスアセンブリ10が圧縮されることを可能にする可撓性材料から形成される。図5に示される構成のみならず、本体12が切開部の中に挿入される前に任意の適切な構成に圧縮され得ることは認識されるべきである。例えば、一実施形態において、挿入の前に、本体12はその遠位端において押しつけられ、一方、ハウジング12の近位端は本質的に圧縮されないままであり、押しつけられた遠位端が切開部の中に挿入される。
【0022】
図6を参照すると、一旦可撓性アクセスアセンブリ10が切開部「I」を通って挿入されると、本体12に対する圧力が解放され、切開部「I」内において本体12がその最初の圧縮されない状態に戻ることを可能にする。典型的には、切開部「T」は、ハウジング12の最初の圧縮されない状態の直径より小さいサイズを有するように形成される。このようにして、切開部「I」内に適切に配置されると、ハウジング12は、切開部「I」の内側表面に接触し、その内側表面に対して圧し、それによって、開口部を収縮させ、切開部「I」を密閉する。切開部は、形成される場合しばしばスリット形状であり、切開部内に位置を定められるハウジング12の部分は、いくらか楕円形(上から見た場合)であり得る。上記のように、本体12は、体組織「T」における切開部「I」を通ってアクセスアセンブリ10の移動を防ぐために、上部リム24と下部リム28とを含む。
【0023】
図7に転じると、一旦アクセスアセンブリ10が腎臓「K」の上に位置を決められると、カニューレアセンブリ50および/または弁アセンブリ60は、腎臓「K」を手術するために密閉内腔16、18、20を通って挿入され得る。カニューレアセンブリ50は、器具5を密閉で受容するように構成されるハウジング52と、内腔16、18、20のうちの1つを通って延びるように構成される細長いカニューレ52とを含む。ハウジング52は、通気ポート53を含み得る。カニューレアセンブリ50を含むように示されるが、内腔16、18、20を通って受容されることが可能な任意のカニューレアセンブリがアクセスアセンブリ10と共に用いられ得る。弁アセンブリ60は、内腔16、18、20のうちの1つを通って受容されるように構成される。弁アセンブリ60は、ストップコック弁またはアクセスアセンブリ10を通って通気気体を選択可能に提供する他のタイプの弁62を含み得る。弁アセンブリ60を含むように示されるが、内腔16、18、20内に密閉して受容されることが可能な任意の弁アセンブリがアクセスアセンブリ10と共に用いられ得る。
【0024】
なおも図7を参照すると、一旦体腔が適切に通気されると、弁アセンブリ60またはカニューレアセンブリ50の通気ポート53のいずれかを通って、腎臓「K」はそれを周囲の組織から摘出するために手術され得る。処置を完了させるために、例えば、組織グラスパまたは外科手術ステープラなどの1つ以上の外科手術器具が、カニューレアセンブリ50を通って挿入され、カニューレアセンブリ50内において操作される。示されるように、器具5は、密閉内腔16、18、20を通ってカニューレアセンブリ50を受容した任意の密閉内腔16、18、20を通って矢印「A」の方向に挿入され得、そして引っ込められ得る。アクセスアセンブリ10の可撓性のために、カニューレアセンブリ50は、アクセスアセンブリ10に対して曲げられ得る。このようにして、一旦器具5がカニューレアセンブリ50を通って挿入されると、器具5の近位端5aは、矢印「B」によって示されるように任意の方法に操作され得る。従って、アクセスアセンブリ10は、手術される組織に対して様々な場所で外科医が器具5を操作するかまたは器具5を向けることを可能にする。カニューレアセンブリ50はまた、互いに対して曲げられ得る。このようにして、第1のカニューレアセンブリを通って挿入された第1の器具は、第2のカニューレアセンブリを通って挿入された第2の器具に対して操作され得る。
【0025】
引き続き図7を参照すると、凹部40は、切開部「I」から体液48を回収するように機能を果たす。真空源64は垂直内腔42に接続され得、垂直内腔42は水平内腔44によって凹部40に接続される。その結果、凹部40内に回収されるどの体液も除去され得る。従って、体液48は、最小侵襲性外科手術処置中、回収され得、分配され得、外科手術作業部位の汚染および視覚的悪化を防ぐことを助け得る。
【0026】
処置が完了すると、カニューレアセンブリ50および弁アセンブリ60は、それぞれの内腔16、18、20から除去される。アクセスアセンブリ10は次いで、それが切開部「I」から除去され得るように圧縮されるかまたは圧搾される。切開部「I」は次いで、従来の方法で閉じられる。
【0027】
ここで図4〜図6に転じると、本開示に従うアクセスアセンブリの代替の実施形態が全体的にアクセスアセンブリ110として示される。アクセスアセンブリ110は、上記に説明されるアクセスアセンブリ10と実質的に同様であり、それらの相違点に関してのみ説明される。アクセスアセンブリ110は、複数の内腔116、118、120を規定する本体112を含む。内腔116、118、120の各々は、それぞれスリーブ116a、118a、120aを含む。スリーブ116a、118a、120aの各々は、編組メッシュから形成される。上記に説明されるスリーブ16a、18a、20aの場合のように、スリーブ116a、118a、120aは、カニューレアセンブリまたは他の装置が本体112を通って挿入されるとき、本体112の引き裂きを防ぐように構成される。
【0028】
本明細書に開示される実施形態に対して様々な修正がなされることは理解される。例えば、上記のように、開示される可撓性アクセスアセンブリは、開示される3つの内腔を超える複数の内腔が備え付けられ得る。さらに開示される内腔の直径または構成は、同一である必要はなく、内腔を通って利用される意図した器具に従って変動され得る。従って、上記の説明は、限定するものとして解釈されるべきではなく、特定の実施形態の単なる例示として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付の特許請求の範囲の範囲および精神内の他の修正を想定する。
【符号の説明】
【0029】
10アクセスアセンブリ
12 本体またはハウジング
16、18、20 内腔
22 中心部分
24 上部リム
26 近位端
28 下部リム
30 遠位端
40 凹部
43 長手方向通路
45 水平通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織を通る挿入のためのアクセスアセンブリであって、該アクセスアセンブリは、
近位端と遠位端とを有する発泡本体であって、該本体は、中心部分と、該中心部分の遠位端に下部リムとを有し、該下部リムは体液を回収するために該本体の周りにそして該下部リムの近位側面に沿って円形凹部を規定する、発泡本体と、
該可撓性本体を通って延びる複数の内腔であって、該内腔の各々は該本体の長さの少なくとも一部分に延びるスリーブを含む、内腔と
を備えている、アクセスアセンブリ。
【請求項2】
前記凹部は、該凹部から流体を抽出する通路を提供するために前記複数の内腔のうちの1つに接続される、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項3】
前記本体は、前記中心部分の近位端に上部リムを有する、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項4】
前記上部リムは、前記中心部分の直径より大きい直径を有する、請求項3に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項5】
3つの内腔を含む、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項6】
前記スリーブは、前記本体と一体に形成される、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項7】
前記スリーブは、前記本体に確実に取り付けられる、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項8】
前記スリーブは、円形の断面を規定する、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項9】
前記複数の内腔を通って挿入される1つ以上のカニューレアセンブリをさらに含む、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項10】
前記スリーブは、ポリマーおよびプラスチックのうちの1つから形成される、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項11】
前記本体は、パリレン、親水性剤、疎水性剤、生物剤、抗感染薬および鎮痛薬のうちの少なくとも1つであるコーティングを含む、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−456(P2012−456A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−130500(P2011−130500)
【出願日】平成23年6月10日(2011.6.10)
【出願人】(507362281)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (666)
【Fターム(参考)】