血管発生の調節ための組成物および方法
本発明は、血管発生を調節するためにDLL4モジュレーターを使用する方法を提供する。更に、DLL4アンタゴニストのようなDLL4モジュレーターを使用する治療法が提供される。本発明は、ノッチ受容体経路のデルタ様4(同じ意味で「DLL4」と呼ばれる)活性化を調節する薬剤による処理によって血管発生が阻害されるという発見に部分的に基づく。DLL4アンタゴニストによる処理は、腫瘍血管を含む血管において、内皮細胞(EC)増殖の増加、不適切な内皮細胞分化および不適切な動脈発生をもたらした。驚くべきことに、抗DLL4抗体による処理はいくつかの異なる癌において腫瘍増殖の阻害をもたらした。したがって本発明は、血管形成に関与する過程の調節(例えば、促進または阻害)のための、および血管形成に関連する病理学的症状を標的とする使用のための方法、組成物、キットおよび製品を提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
腫瘍、癌または細胞増殖障害を治療する方法であって、そのような治療を必要とする被験体への有効量のDLL4アンタゴニストの投与を含み、それによって該腫瘍、癌または細胞増殖障害が治療される、方法。
【請求項2】
前記腫瘍、癌または細胞増殖障害が、結腸癌、肺癌、メラノーマまたはリンパ腫である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
血管形成に関連する病理学的状態を治療する方法であって、そのような治療を必要とする被験体への有効量のDLL4アンタゴニストの投与を含み、それによって血管形成に関連する病理学的状態が治療され、該DLL4アンタゴニストが、内皮細胞増殖を刺激、内皮細胞分化を阻害、動脈発生を阻害、または血管灌流を阻害することができる、方法。
【請求項4】
前記血管形成に関連する病理学的状態が、腫瘍、癌、および/または細胞増殖障害である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記血管形成に関連した病理学的状態が眼内血管新生疾患である、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
そのような治療を必要とする被験体における内皮細胞増殖を刺激する方法であって、該被験体への有効量のDLL4アゴニストの投与を含み、それによって内皮細胞増殖が刺激される、方法。
【請求項7】
そのような治療を必要とする被験体の内皮細胞分化を減少または阻害する方法であって、該被験体への有効量のDLL4アンタゴニストの投与を含み、それによって内皮細胞増殖が阻害される、方法。
【請求項8】
そのような治療を必要とする被験体の動脈発生を減少または阻害する方法であって、該被験体への有効量のDLL4アンタゴニストの投与を含み、それによって動脈発生が阻害される、方法。
【請求項9】
そのような治療を必要とする被験体の腫瘍の血管灌流を減少または阻害する方法であって、該被験体への有効量のDLL4アンタゴニストの投与を含み、腫瘍の血流灌流が阻害される、方法。
【請求項10】
前記被験体への有効量の抗血管形成剤の投与をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記抗血管形成剤が、前記DLL4アンタゴニストの投与の前にまたは続いて投与される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記抗血管形成剤が前記DLL4アンタゴニストと同時に投与される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記抗血管形成剤が血管内皮細胞増殖因子(VEGF)のアンタゴニストである、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記VEGFアンタゴニストが抗VEGF抗体である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記抗VEGFの抗体がベバシズマブである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
有効量の化学療法剤の投与をさらに含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
血管形成に関連する病理学的状態を有する被験体における抗血管形成剤の有効性を促進する方法であって、該抗血管形成剤との組合せで有効量のDLL4アンタゴニストを該被験体へ投与し、それによって該抗血管形成剤の阻害活性を促進することを含む、方法。
【請求項18】
前記血管形成に関連する病理学的状態が、腫瘍、癌、および/または細胞増殖障害である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記血管形成に関連する病理学的状態が眼内血管新生疾患である、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記DLL4アンタゴニストが抗DLL4の抗体である、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記DLL4アンタゴニストがDLL4イムノアドヘジンである、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記DLL4抗体がモノクローナル抗体である、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記DLL4抗体がヒト抗体、ヒト化抗体またはキメラ抗体である、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記DLL4抗体が抗体フラグメントである、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
抗体フラグメントが、Fab、Fab’、Fab’−SH、F(ab’)2またはscFvである、請求項24に記載の方法。
【請求項1】
腫瘍、癌または細胞増殖障害を治療する方法であって、そのような治療を必要とする被験体への有効量のDLL4アンタゴニストの投与を含み、それによって該腫瘍、癌または細胞増殖障害が治療される、方法。
【請求項2】
前記腫瘍、癌または細胞増殖障害が、結腸癌、肺癌、メラノーマまたはリンパ腫である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
血管形成に関連する病理学的状態を治療する方法であって、そのような治療を必要とする被験体への有効量のDLL4アンタゴニストの投与を含み、それによって血管形成に関連する病理学的状態が治療され、該DLL4アンタゴニストが、内皮細胞増殖を刺激、内皮細胞分化を阻害、動脈発生を阻害、または血管灌流を阻害することができる、方法。
【請求項4】
前記血管形成に関連する病理学的状態が、腫瘍、癌、および/または細胞増殖障害である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記血管形成に関連した病理学的状態が眼内血管新生疾患である、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
そのような治療を必要とする被験体における内皮細胞増殖を刺激する方法であって、該被験体への有効量のDLL4アゴニストの投与を含み、それによって内皮細胞増殖が刺激される、方法。
【請求項7】
そのような治療を必要とする被験体の内皮細胞分化を減少または阻害する方法であって、該被験体への有効量のDLL4アンタゴニストの投与を含み、それによって内皮細胞増殖が阻害される、方法。
【請求項8】
そのような治療を必要とする被験体の動脈発生を減少または阻害する方法であって、該被験体への有効量のDLL4アンタゴニストの投与を含み、それによって動脈発生が阻害される、方法。
【請求項9】
そのような治療を必要とする被験体の腫瘍の血管灌流を減少または阻害する方法であって、該被験体への有効量のDLL4アンタゴニストの投与を含み、腫瘍の血流灌流が阻害される、方法。
【請求項10】
前記被験体への有効量の抗血管形成剤の投与をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記抗血管形成剤が、前記DLL4アンタゴニストの投与の前にまたは続いて投与される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記抗血管形成剤が前記DLL4アンタゴニストと同時に投与される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記抗血管形成剤が血管内皮細胞増殖因子(VEGF)のアンタゴニストである、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記VEGFアンタゴニストが抗VEGF抗体である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記抗VEGFの抗体がベバシズマブである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
有効量の化学療法剤の投与をさらに含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
血管形成に関連する病理学的状態を有する被験体における抗血管形成剤の有効性を促進する方法であって、該抗血管形成剤との組合せで有効量のDLL4アンタゴニストを該被験体へ投与し、それによって該抗血管形成剤の阻害活性を促進することを含む、方法。
【請求項18】
前記血管形成に関連する病理学的状態が、腫瘍、癌、および/または細胞増殖障害である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記血管形成に関連する病理学的状態が眼内血管新生疾患である、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記DLL4アンタゴニストが抗DLL4の抗体である、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記DLL4アンタゴニストがDLL4イムノアドヘジンである、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記DLL4抗体がモノクローナル抗体である、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記DLL4抗体がヒト抗体、ヒト化抗体またはキメラ抗体である、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記DLL4抗体が抗体フラグメントである、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
抗体フラグメントが、Fab、Fab’、Fab’−SH、F(ab’)2またはscFvである、請求項24に記載の方法。
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図1e】
【図1f】
【図1g】
【図1h】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図3e】
【図3f】
【図3g】
【図3h】
【図3i】
【図3j】
【図3k】
【図3l】
【図3m】
【図3n】
【図3o】
【図3p】
【図4−1】
【図4−2】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図5d】
【図5e】
【図6】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図1e】
【図1f】
【図1g】
【図1h】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図3e】
【図3f】
【図3g】
【図3h】
【図3i】
【図3j】
【図3k】
【図3l】
【図3m】
【図3n】
【図3o】
【図3p】
【図4−1】
【図4−2】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図5d】
【図5e】
【図6】
【公表番号】特表2009−539870(P2009−539870A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−514512(P2009−514512)
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【国際出願番号】PCT/US2007/070516
【国際公開番号】WO2007/143689
【国際公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(596168317)ジェネンテック・インコーポレーテッド (372)
【氏名又は名称原語表記】GENENTECH,INC.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【国際出願番号】PCT/US2007/070516
【国際公開番号】WO2007/143689
【国際公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(596168317)ジェネンテック・インコーポレーテッド (372)
【氏名又は名称原語表記】GENENTECH,INC.
【Fターム(参考)】
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