説明

衣類

【課題】身体にまとい、あるいは着衣し、あるいは脱衣する際、前述の衣類は、身体に着脱して用いるものであり、その着脱を容易にする発明である。前記の衣類を人体に、着脱衣する際に身体が汗で濡れている等で、身体に密着して脱衣あるいは着衣が困難になる。また、高齢者等の握力不足による衣類の脱着困難な状態は、把持する力の減少に起因する。汗ばむ、握力の低下等により、衣類の着脱がやりにくくなる。
【解決手段】衣類を着脱できる部位は、すべて衣類の端部からなされるから、端部の把持力を強くすればよい。本願は上記衣類の端部を、握力で掴む、あるいは摘まんで衣類を着脱する他に、親指、人差指等の手指で握って,あるいは手指に引っ掛けて、着脱を容易にした構造の衣類の発明である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
布類で作られた、身体に着衣、又はまとう衣類に関する。
【背景技術】
【0002】
身体に着けて用いる衣類、あるいは身にまとうタオル、毛布等の衣類は、その目的に合わせて、作られている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】おしゃれ工房11月号(NHK教育番組読本)綿入れちゃんちゃこ、他。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
身体にまとい、あるいは着衣し、あるいは脱衣する際、前述の衣類は、身体に着脱して用いるものであり、その着脱を容易にする発明である。
上記上述の衣類を人体に、着脱衣する際に身体が汗で濡れている等で、身体に密着して脱衣あるいは着衣が困難になる。
また、高齢者等の握力不足による衣類の脱着困難な状態は、把持する力の減少に起因す
る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
衣類を着脱できる部位は、すべて衣類の端部からなされるから、端部の把持力を強くすればよい。
本願は上記衣類の端部を、握力で掴む、あるいは摘まんで衣類を着脱する他に、親指、人差指等の手指で握って,あるいは手指に引っ掛けて、着脱を容易にした構造の衣類の発明である。
すなわち、衣類の端部を掴むだけでなく、着脱する衣類の端部に、手指のかかりとなる貫通孔を形成して、握力を補助して、あるいは握力を増して握力による把持からのすり抜けを防ぎ、衣類の着脱を容易にすることを特徴とする発明である。
【発明の効果】
【0006】
衣類の着脱,特に脱衣する際には、汗等により困難となり、また締め付けて着衣する運動着等では手間取るが、本発明により、着脱が容易となり、また平布で構成するタオル等に実施して、端部の保持が確実となり用に資する。
この効果は、貫通孔を衣類の端部に形成して,主として親指等の手指を貫通孔に通すことにより、保持力を補助あるいは増大して発揮する発明である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】は衣類に発明の貫通孔を実施した全景斜面図。
【図2】は脱衣動作状態を表わす部分斜面図。
【図3】は帯状の長布に複数の貫通孔を形成した全景斜面図。
【図4】は帯状の長布に貫通孔を形成した長尺生地の衣類着脱補助布を切断して平布に取り付けた要部部分斜面図。
【図5】は衣類着脱補助布の縁部を二重に、二重狭持部を形成した要部断面斜面図。
【図6】は衣類に取り付ける縁部、又は二重狭持部の、貫通孔の反対側の縁部に、折り返し部を長尺に形成して、貫通孔の隠し部分を形成した要部断面斜面図。
【図7】は衣類の首周りの端部に、衣類着脱補助布を適宜長さに裁断して、縫製の取付具で、取り付けて貫通孔を形成した全景斜面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
衣類の着脱はその端部からなされるから、端部に手指のかかりとなる、貫通孔を形成して供する。
【実施例1】
【0009】
図1ではシャツの衣類1の着脱部位である、首周り、袖周り等の端部3に、手指のかかりとなる貫通孔4を形成したことを特徴とする衣類である。
着衣した身体が汗等で濡れて、脱衣が握力だけでは困難な際、手指を貫通孔4に通してかかりとして、握力の補助として脱衣が容易となる。
図2では袖周りの身体6からの脱衣動作を表わしており、身体6に着衣した衣類1の端部3に形成した貫通孔4に、かかりとなる手指7を通して、手先方向の矢印5に向けて脱衣する動作状態を表わしている。
【0010】
また、首周りの端部3に近接して,同様に貫通孔4を形成して、同様の動作により脱衣が容易となる。
本実施例をシャツの衣類の他、衿等の折り返しの下となる端部に形成して同義である。
また、ズボン、下着、ストッキング、靴下等の衣類の腰部あるいは開口部の端部に貫通孔を形成して、引き上げる着衣が容易となる。
すなわち、衣類の着脱のための開口した端部、、あるいは身体にまとう平布で構成する衣類の端部に、手指のかかりとなる貫通孔を形成したことを特徴とする衣類である。
【実施例2】
【0011】
図3、4では、帯状の長布8’に手指7のかかりとなる複数の貫通孔4を、連続して形成した、衣類着脱補助布8であり、当該衣類着脱補助布8を適宜長さに切断して、その縁部9を、平布2で構成するタオル等の衣類1の端部3に、縫製等の取付具10で取り付け、あるいは接着等で取り付けて、手指7のかかりとなる貫通孔4を端部3に形成した構造で、端部3に形成された貫通孔4に手指7を通して、握力の保持力の補助にして、まとう際あるいは脱衣の際の握力の補助に供することを特徴とする。
【0012】
本実施例では、貫通孔を有する、長尺の帯状の長布として形成することにより、いちいち貫通孔を形成せずに適宜切断して、端部に貫通孔を形成した帯状の長布を取り付けて、タオル等の平らな端部に容易に貫通孔が形成できる。
また全面の4方向に引っ張る平布の場合は、全周に長布を取り付けて供して同義である。
帯状に形成することにより、力が集中する端部および縁部の、手指のかかりとしてひっばり等に対して、長布の強度を変えて取り付けて、力を分散できる。
【0013】
切断面で図示する断面も、同時に端部に形成して、ほつれ等の劣化を防げる。
すなわち、帯状の長布に複数の貫通孔を形成して、かつ適宜長さに切断した長布の縁部を、着脱する衣類の端部に取り付けたことを特徴とする衣類であり、
また、着脱時の手指のかかりとするための、複数の貫通孔を備え、衣類の端部に取り付けて、衣類の着脱を容易にするようにした衣類着脱補助布であり、複数の貫通孔を有する帯状の補助布を、所定の長さに切断して端部に取り付け構成する衣類着脱補助布である。
【実施例3】
【0014】
図5は、長布8’に貫通孔4を複数形成した衣類着脱補助布8の衣類1の端部3への取り付けを強固にするために、衣類1の端部3を狭持すべく、衣類着脱補助布8の縁部9を二重に形成した、二重狭持部11を形成した構造である。
図中12は接着剤の取付具10である。
端部3を、それぞれの二重狭持部11間で狭持して、接着剤12等で固着して貫通孔4を形成して供する。
表裏いずれも用いる平布2では必要で至便である。
すなわち、衣類の端部を狭持して取り付けるべく、衣類に取り付ける縁部を二重に形成したことを特徴とする衣類着脱補助布である。
【実施例4】
【0015】
図6は形成した貫通孔の、衣類1に取り付ける縁部9、又は二重狭持部11の、貫通孔4の反対側の縁部9に、折り返し部13を長尺に形成して、かつ裁断して衿あるいは貫通孔の隠し部分を形成した構成で、取り付ける位置の強度にあわせられ、また、デザインを形成できる。
【0016】
すなわち 帯状の長布に複数の貫通孔を形成した衣類着脱補助布8を、適宜長さに切断して、切断した衣類着脱補助布8の縁部9を、実施例1の衣類、又はタオルあるいは毛布等の平布2で構成する衣類の端部に取り付けて、手指のかかりとすることで、かかりにより握力の保持および補助が確実となることに加えて、折り返し部を形成することにより、表面に貫通孔が表われることなく、デザイン等を損なうことなく、また折り返し部により無駄なかかりとなることを防ぐことを特徴とする衣類である。
折り返し部を形成することにより、装飾的な要素の多い、靴下類、着脱に手間取るブーツ等、結締して身体に用いる広義の衣類に用いて資する。
【実施例5】
【0017】
図7は、シャツの衣類1の首周り端部3に、衣類着脱補助布8を適宜長さに裁断して、縫製の取付具10で、取り付けて貫通孔4を形成した構造である。
手指を貫通孔に通して、頭方向に引けば、把持力の減少時でも、容易に脱衣できる。
シャツ等身体に密着した衣類1の脱衣は、首周り部からの動作が多く、そのため貫通孔を形成した衣類着脱補助布の強度を変化して、衣類着脱補助布および折り返し部により貫通孔の力を分散できるとともに、色、模様等のデザインが容易にできる。
【0018】
また固定して例示した取付具は、着脱が可能なファスナー、粘着材等を用いて供すれば、貫通孔のある開口部の汚れが、激しいから貫通孔を構成する、取り付けた衣類着脱補助布の部分のみの洗濯ができる。
汗で身体に密着して、あるいは疲労,高齢で握力が低下した場合には、衣類の着脱は手間取って不愉快である。
【0019】
また競技者等がタオルケット等の衣類を身体にまとう際は、両端を握らねばならないが、両端に形成した貫通孔を片手で引っ掛け、あるいは把持して、他の片手が使える等の利点がある。
また高齢者がタオル等の両端を握って用いる際は、手指のかかりとなって、強い握力を必要とせず簡便であり、乾燥時には、貫通孔を掛ければ済み、簡単に干すことができる。
【0020】
着用する衣類を着脱する際の、開口した袖口等の端部、、あるいは着脱するタオル等の平布で構成する衣類の端部に、着脱、あるいは保持の際に、握力の補助となる手指のかかりとなる貫通孔を形成したことを特徴とする衣類である。
すなわち、衣類の着脱のための開口した端部、、あるいは身体にまとう平布で構成する衣類の端部に、手指のかかりとなる貫通孔を形成したことを特徴とする衣類である。
【産業上の利用可能性】
【0021】
運動時の汗ばみ、高齢者の衣類の着脱、タオル等のまとい等は、従来衣類の開口部の端部を掴んで、引っ張って着脱している。
本願発明の手指のかかりとなる貫通孔を衣類の端部に形成することにより、容易に脱衣あるいは着衣、あるいは把持および保持ができて、至便であり、貫通孔の形成も容易で、かつ衿等の折り返し部分の裏側に貫通孔を設けて、そのデザイン,形状を乱すことなく、着衣脱衣の支障を解消して、快適な使用を供する。
【符号の説明】
【0022】
1 衣類。
2 平布。
3 端部。
4 貫通孔。
5 脱衣方向を示す矢印。
6 身体。
7 手指。
8 衣類着脱補助布。
8’ 長布。
9 縁部。
10 取付具。
11 二重狭持部。
12 接着剤。
13 折り返し部。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類の着脱のための開口した端部、、あるいは身体にまとう平布で構成する衣類の端部に、手指のかかりとなる貫通孔を形成したことを特徴とする衣類。
【請求項2】
帯状の長布に複数の貫通孔を形成して、かつ適宜長さに切断した上記長布の縁部を、衣類の端部に取り付けたことを特徴とする請求項1記載の衣類。
【請求項3】
着脱時の手指のかかりとするための、貫通孔を備え、衣類の端部に取り付けて、衣類の着脱を容易にするようにした衣類着脱補助布。
【請求項4】
複数の貫通孔を有する帯状の長布を、所定の長さに切断することにより構成した請求項3記載の衣類着脱補助布。
【請求項5】
衣類に取り付ける縁部を二重に形成した請求項3又は請求項4記載の衣類着脱補助布。
【請求項6】
衣類着脱補助布の着脱方向の縁部に、折り返し部を形成した請求項3又は請求項4記載の衣類着脱補助布。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−106048(P2011−106048A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−261442(P2009−261442)
【出願日】平成21年11月17日(2009.11.17)
【出願人】(390005348)
【Fターム(参考)】