説明

表皮付き部材

【課題】意匠性に優れる表皮付き部材を提供すること。
【解決手段】表皮付き部材の基体1を、本体部2と、本体部2の側面から本体部2の外方に向けて突出する第1芯部3および第2芯部4と、で構成し、表皮体5における第1表皮材6と第2表皮材7との綴じ代を、第1芯部3と第2芯部4との隙間に配置し、第1表皮材6によって第1芯部3と本体部2の表面とを覆い、第2表皮材7によって第2芯部4と本体部2の裏面とを覆い、第1表皮材6のなかで本体部2を覆う部分と第1芯部3を覆う部分との境界部分に、飾りステッチ58を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基体と、基体を覆う表皮体と、を持つ表皮付き部材に関する。
【背景技術】
【0002】
基体と基体を覆う表皮体とを持つ表皮付き部材として、従来から種々のものが知られている(例えば、特許文献1〜2参照)。表皮付き部材の一種を模式的に表す要部拡大斜視図を図6に示し、図6に示す表皮付き部材を図6中C−C位置で切断した様子を模式的に表す断面図を図7に示す。以下、図6、図7を基に従来の表皮付き部材を説明する。
【0003】
表皮付き部材の一種として、例えば図6、図7に示すように、複数の表皮材106、107を中表に綴じ合わせたものを表皮体105として用い、表皮材106、107の綴じ目200を基体101の側面に露出させたものがある。詳しくは、図6、図7に示されている表皮付き部材は、表皮体105の裏面105bを基体101に向けつつ表皮体105で基体101を覆い、かつ、表皮材106、107の綴じ目200を表皮付き部材の側面に露出させることで、表皮付き部材の周縁部に所定の意匠を表示している。
【0004】
この種の表皮付き部材において、表皮材同士の綴じ代150(表皮材106、107を縫い合わせる場合においては縫い代、すなわち、表皮材106、107を縫い合わせるための、綴じ目200より外側の部分)は、表皮体105の裏側105bに配置され、基体101に対面する。したがって、表皮体105における綴じ目200付近の部分(以下、周縁表皮部160と呼ぶ)は、綴じ代150の厚さ分だけ基体から浮き上がる。周縁表皮部160の浮き上がり量が一定でないと、表皮付き部材の意匠性が悪化する。一般には、図7に示すように、周縁表皮部160と綴じ代150とを縫い止め、周縁表皮部160によって綴じ代150を包み込む(袋縫いする)ことで、基体101からの周縁表皮部160の浮き上がり高さL4や、浮き上がり幅L5を制御している。また、周縁表皮部160を袋縫いすることで、表皮付き部材の周縁部に玉縁状(パイピング状)の意匠を付与できる。
【0005】
ところで、表皮付き部材における周縁表皮部160は、一般には3次元的な立体形状をなす。このため周縁表皮部160は、比較的複雑な形状に折り曲げられつつ縫い合わされる。したがって、表皮付き部材における周縁表皮部160を袋縫いする場合、図6に示すように、周縁表皮部160にヨレや波うちが生じるおそれがある。周縁表皮部160にヨレや波うちが生じると、表皮付き部材の意匠性が悪化する。また、周縁表皮部160を基体101に対して精度高く位置決めしつつ表皮体105で基体101を覆う作業は煩雑かつ困難である。周縁表皮部160が基体101に対して位置ズレすると表皮付き部材の意匠性が損なわれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−94126号公報
【特許文献2】特開2008−100453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、意匠性に優れる表皮付き部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する本発明の表皮付き部材は、樹脂製の基体と、該基体よりも軟質であり該基体を覆う表皮体と、を持つ表皮付き部材であって、
該基体は、表面と裏面と側面とを持つ本体部と、該本体部の該側面から該本体部の外方に向けて突出する第1芯部および第2芯部と、を持ち、
該第1芯部と該第2芯部とは該本体部の肉厚方向に離間し、
該表皮体は、互いに中表に綴じ合わされている第1表皮材と第2表皮材とを持ち、
該第1表皮材と該第2表皮材との綴じ代は、該第1芯部と該第2芯部との隙間に配置され、
該第1表皮材は、該本体部の該表面と該第1芯部とを覆い、
該第2表皮材は、該本体部の該裏面と該第2芯部とを覆い、
該第1表皮材のなかで該本体部を覆う部分と該芯部を覆う部分との境界部分には、飾りステッチが形成され、
該第1芯部のなかで該本体部の該裏面側に位置する第1裏面側端部と、該第1芯部のなかで該本体部の該表面側に配置されている第1表面側端部と、の距離は該本体部の肉厚よりも大きく、
該第1芯部の少なくとも一部には、孔状をなす第1肉抜き部が形成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明の表皮付き部材は、下記の(1)を備えるのが好ましい。
【0010】
(1)前記第2芯部のなかで前記本体部の前記裏面側に位置する第2裏面側端部と、前記第2芯部のなかで前記本体部の前記表面側に配置されている第2表面側端部と、の距離は前記本体部の肉厚よりも大きく、
前記第2芯部の少なくとも一部には、孔状をなす第2肉抜き部が形成されている。
【発明の効果】
【0011】
本発明の表皮付き部材は、第1表皮材と第2表皮材とを実際に袋縫いしなくても、第1表皮材と第2表皮材とがあたかも袋縫いされているかのような意匠(すなわち玉縁状の意匠)を表示できる。これは、基体の側面に設けた第1芯部を第1表皮材のなかで綴じ目近傍に位置する部分によって覆い、基体の側面に設けた第2芯部を第2表皮材のなかで綴じ目近傍に位置する部分によって覆い、かつ、第1表皮材に飾りステッチを形成したためである。
【0012】
また、実際には第1表皮材と第2表皮材とは袋縫いされていないため、周縁表皮部にはヨレや波うちが形成され難い。
【0013】
また、周縁表皮部の内部(詳しくは周縁表皮部における第1表皮材の内部、および、周縁表皮部における第2表皮材の内部)に芯部が配置されるため、周縁表皮部を芯部に沿った形状に賦形できる。このことによっても、周縁表皮部に生じるヨレや波うちを抑制しつつ玉縁状の意匠を表皮付き部材に付与できる。
【0014】
さらに、第1表皮材と第2表皮材との綴じ代を、第1芯部と第2芯部との隙間に配置したことで、第1芯部、第2芯部および綴じ代によって、表皮体と基体との位置決めができる。
【0015】
さらに、本発明の表皮付き部材によると、第1芯部を厚肉にすることで、周縁表皮部における表面側(第1表皮材側)の部分に大形の玉縁状の意匠を付与できる。そして、孔状をなす第1肉抜き部を第1芯部に形成したことで、第1芯部を厚肉にし、かつ、第1芯部に生じるヒケ(成形時の熱収縮により成形品表面に生じる凹み)を抑制できる。第1芯部に生じるヒケを抑制したことで、周縁表皮部に生じるヨレや波うちをより信頼性高く抑制できる。
【0016】
よって、本発明の表皮付き部材は意匠性に優れる。
【0017】
上記(1)を備える本発明の表皮付き部材によると、第2芯部を厚肉にし、かつ、第2芯部に生じるヒケを抑制できる。このため、周縁表皮部における裏面側(第2表皮材側)の部分に大形の玉縁状の意匠を付与でき、かつ、周縁表皮部に生じるヨレや波うちをより信頼性高く抑制できる。このため、上記(1)を備える本発明の表皮付き部材はさらに意匠性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施例1の表皮付き部材を模式的に表す要部拡大斜視図である。
【図2】実施例1の表皮付き部材を模式的に表す要部拡大分解斜視図である。
【図3】実施例1の表皮付き部材を図1中A−A位置で切断した様子を模式的に表す断面図である。
【図4】実施例1の表皮付き部材を図1中B−B位置で切断した様子を模式的に表す断面図である。
【図5】実施例2の表皮付き部材を図1中B−B位置と同じ位置で切断した様子を模式的に表す断面図である。
【図6】従来の表皮付き部材を模式的に表す要部拡大斜視図である。
【図7】図6に示す従来の表皮付き部材を図6中C−C位置で切断した様子を模式的に表す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の表皮付き部材における基体の本体部は、表面と裏面と側面とを持てば良く、例えば平板状や湾曲板状等の板状であっても良いし、箱状や柱状等の他の形状であっても良い。第1芯部および第2芯部は、本体部の側面に形成され、本体部の外方に向けて突起すれば良く、その形状等は特に問わない。例えば、第1芯部および/または第2芯部を本体部の全周にわたって連続的に形成しても良いし、本体部の周方向の一部にのみ形成しても良い。また、複数の第1芯部および/または第2芯部を本体部の周方向に分散配置しても良い。
【0020】
本発明の表皮付き部材における表皮体は、第1表皮材と第2表皮材との2つの表皮材を持てば良く、3以上の表皮材を持っても良い。また、表皮材の種類は特に問わない。さらに、表皮材を基体に対して固定する方法は、接着、鋲止め、溶着等、どのような方法であっても良い。
【実施例】
【0021】
以下、本発明の表皮付き部材を図面を基に説明する。
【0022】
(実施例1)
実施例1の表皮付き部材は、自動車用内装品の一種であるセンターコンソールである。実施例1の表皮付き部材を模式的に表す要部拡大斜視図を図1に示す。実施例1の表皮付き部材を模式的に表す要部拡大分解斜視図を図2に示す。実施例1の表皮付き部材を図1中A−A位置で切断した様子を模式的に表す断面図を図3に示す。実施例1の表皮付き部材を図1中B−B位置で切断した様子を模式的に表す断面図を図4に示す。以下、上、下、左、右、前、後とは図1に示す上、下、左、右、前、後を指す。本体部の表面とは図1中上側に位置する面を指し、裏面とは図1中下側に位置する面を指す。側面とは表面と裏面とを連絡する面であり、図1中右側に位置する面を指す。
【0023】
図2に示すように、実施例1の表皮付き部材は、基体1と、表皮体5とを持つ。基体1は、本体部2と、クッション部21と、第1芯部3と、第2芯部4とを持つ。本体部2は、ポリカーボネートおよびABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合合成樹脂)を材料とし、略板状をなす。クッション部21は、ウレタンフォームを材料とし、本体部2と別体で成形され、本体部2の表面(上面)に接着されている。第1芯部3は、本体部2の側面から本体部2の外部に向けて突出している。第2芯部4は、第1芯部3と同様に、本体部2の側面から本体部2の外部に向けて突出している。第1芯部3と第2芯部4とは、表−裏方向(上下方向)に離間している。第1芯部3は第2芯部4よりも表側(上側)に配置されている。
【0024】
第1芯部3および第2芯部4は、ポリカーボネートおよびABSを材料とし、図3に示すように、本体部2と一体成形されている。第1芯部3および第2芯部4は、本体部2の側面から本体部2の外側に向けて突出し、本体部2の周方向に延びる鍔状をなす。第1芯部3のなかで本体部2の表面側に位置する面を第1表面側端部3aと呼び、第1芯部3のなかで本体部2の裏面側に位置する面を第1裏面側端部3bと呼ぶ。第2芯部4のなかで本体部2の表面側に位置する面を第2表面側端部4aと呼び、第2芯部4のなかで本体部2の裏面側に位置する面を第2裏面側端部4bと呼ぶ。
【0025】
第1芯部3の肉厚L1(すなわち、第1表面側端部3aと第1裏面側端部3bとの距離、図1中上下方向の厚さ)は、本体部2の肉厚L2(本体部2の表面と裏面との距離、図1中上下方向の厚さ)よりも大きい。第2芯部4の肉厚L3(すなわち、第2表面側端部4aと第2裏面側端部4bとの距離、図1中上下方向の厚さ)は、本体部2の肉厚L2(本体部2の表面と裏面との距離、図1中上下方向の厚さ)よりも大きい。第1表面側端部3aは本体部2の表面2a(上面)よりも上方に隆起している。また、第2裏面側端部4bは本体部2の裏面2b(下面)よりも下方に隆起している。したがって、本体部2の表面2aと第1芯部3の表面3aとの間には段差が形成され、本体部2の裏面2bと第1芯部3の裏面3bとの間にもまた段差が形成されている。
【0026】
図2〜図4に示すように、第1芯部3には複数の第1肉抜き部30が形成されている。各第1肉抜き部30は、それぞれ、第1芯部3の側面(図3においては右面)と裏面(下面)とに開口し、第1芯部3の周方向に配列している。隣接する第1肉抜き部30同士は、互いに離間している。したがって、第1芯部3の裏面側部分は櫛歯状をなす。なお、実施例1の表皮付き部材における本体部2は射出成形されてなり、第1肉抜き部30を成形するための成形型(図略)の型抜き方向は図3中右方向である。
第2肉抜き部40が形成されている。各第2肉抜き部40は、それぞれ、第2芯部4の裏面(下面)に開口し、第2芯部4の周方向に配列している。隣接する第2肉抜き部40同士は、互いに離間している。なお、第2肉抜き部40を成形するための成形型(図略)の型抜き方向は図3中下方向である。
【0027】
表皮体5は、第1表皮材6と第2表皮材7とを持つ。第1表皮材6および第2表皮材7は皮革を材料としてなる。第1表皮材6と第2表皮材7とは中表(表面6a、7aを対面させた状態で)に重ねられ、縫い合わされている。第1表皮材6と第2表皮材7との綴じ代50は、第1芯部3と第2芯部4との隙間に配置され、第1芯部3の第1裏面側端部3bと第2芯部4の第2表面側端部4aとに接着されている。
【0028】
第1表皮材6は綴じ代50を起点とし、裏面6bを基体1に向ける方向に折り返されている。第1表皮材6は、第1芯部3と本体部2の表面2aとを覆っている。第1表皮材6の裏面6bは、基体1に接着されている。第1表皮材6のなかで第1芯部3を覆う部分(以下、第1周縁表皮部60と呼ぶ)と本体部2を覆う部分(詳しくは、本体部2を覆うクッション部21をさらに覆う部分)との境界部分付近には、飾りステッチ58が形成されている。この飾りステッチ58は、第1表皮材6にのみ形成された装飾的な縫い目である。
【0029】
第2表皮材7は、第1表皮材6と同様に、綴じ代50を起点として裏面7bを基体1に向ける方向に折り返されている。第2表皮材7は、第2芯部4と本体部2の裏面2bとを覆っている。第2表皮材7の裏面7bは、基体1に接着されている。第2表皮材7のなかで第2芯部4を覆う部分を、第2周縁表皮部70と呼ぶ。
【0030】
図1に示すように、実施例1の表皮付き部材における第1表皮材6には飾りステッチ58が形成され、第1表皮材6は第1芯部3を覆い、第2表皮材7は第2芯部4を覆っている。このため、実施例1の表皮付き部材における周縁表皮部(すなわち、第1周縁表皮部60、第2周縁表皮部70)は、玉縁状の意匠を表示する。第1表皮材6と第2表皮材7とは、実際には袋縫いされていないため、周縁表皮部60、70にはヨレや波うちが形成され難い。
【0031】
また、実施例1の表皮付き部材では、第1周縁表皮部60には第1芯部3が巻き込まれ、第2周縁表皮部70には第2芯部4が巻き込まれている。換言すると、第1周縁表皮部60は第1芯部3によって裏打ちされ、第2周縁表皮部70は第2芯部4によって裏打ちされている。このため、第1周縁表皮部60は第1芯部3に沿って賦形され、かつ、第2周縁表皮部70は第2芯部4に沿って賦形されるために、第1周縁表皮部60および第2周縁表皮部70にはヨレや波うちが生じ難い。よって、実施例1の表皮付き部材は意匠性に優れる。
【0032】
さらに、第1表皮材6と第2表皮材7との綴じ代50は、第1芯部3と第2芯部4との隙間に配置されている。このため、綴じ代50と第1芯部3と第2芯部4とによって、表皮体5と基体1とが精度高く位置決めされる。よって、実施例1の表皮付き部材は意匠性に優れる。
【0033】
また、基体1はクッション部21を持ち、クッション部21は本体部2および芯部3よりも表側(上側)に膨出している。このため、芯部3とクッション部21との境界部分には凹みが形成されている。上述したように、飾りステッチ58は、第1表皮材6のなかで本体部2を覆う部分と第1周縁表皮部60との境界部分付近に配置されている。詳しくは、飾りステッチ58は、クッション部21における側面側端部(図3中右側端部)の表面側に配置されている。このため、飾りステッチ58は上述した凹み部分の表面側に配置され、飾りステッチ58よりも中央部側(図3中左側)の部分はクッション部21によって膨らんだ意匠が表示されている。よって、飾りステッチ58は、周縁表皮部60、70を貫通しているかのように見える。このことによっても、実施例1の表皮付き部材における周縁表皮部は、あたかも玉縁状をなすかのように見える。
【0034】
(実施例2)
実施例2の表皮付き部材は、第1肉抜き部30の形状以外は実施例1の表皮付き部材と同じものである。実施例2の表皮付き部材を図1中B−B位置と同位置で切断した様子を模式的に表す断面図を図5に示す。
【0035】
図5に示すように、実施例2の表皮付き部材における第1肉抜き部30は、第1芯部3の周方向に配列している複数の大径部35と、各大径部を連絡する連絡小径部36と、を持つ。大径部35および連絡小径部36は第1芯部3の側面にのみ開口している。したがって、第1芯部3の第1裏面側端部3bは、単一平面状をなす。
【0036】
第1表皮材6と第2表皮材7との綴じ代50(図略)は、第1芯部3と第2芯部4との隙間に配置される。実施例2の表皮付き部材においては、第1芯部3の第1裏面側端部3bが単一平面状をなすため、第1裏面側端部3bと綴じ代50との接触面積が増大する。このため、綴じ代50を第1芯部3と第2芯部4との隙間に、安定して固定できる。このため、実施例2の表皮付き部材は、さらに意匠性に優れる。
【0037】
なお、本発明の表皮付き部材における第1肉抜き部30および第2肉抜き部40は、成形および型抜き可能であり、かつ、第1芯部および第2芯部に生じるヒケを抑制できるように適宜設計すれば良く、その形状や個数は特に問わない。
【符号の説明】
【0038】
1:基体 2:本体部 3:第1芯部
3a:第1表面側端部 3b:第1裏面側端部 30:第1肉抜き部
4:第2芯部 4a:第2表面側端部 4b:第2裏面側端部
40:第2肉抜き部 5:表皮体 6:第1表皮材
7:第2表皮材7 50:綴じ代 58:飾りステッチ
60:第1周縁表皮部 70:第2周縁表皮部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂製の基体と、該基体よりも軟質であり該基体を覆う表皮体と、を持つ表皮付き部材であって、
該基体は、表面と裏面と側面とを持つ本体部と、該本体部の該側面から該本体部の外方に向けて突出する第1芯部および第2芯部と、を持ち、
該第1芯部と該第2芯部とは該本体部の肉厚方向に離間し、
該表皮体は、互いに中表に綴じ合わされている第1表皮材と第2表皮材とを持ち、
該第1表皮材と該第2表皮材との綴じ代は、該第1芯部と該第2芯部との隙間に配置され、
該第1表皮材は、該本体部の該表面と該第1芯部とを覆い、
該第2表皮材は、該本体部の該裏面と該第2芯部とを覆い、
該第1表皮材のなかで該本体部を覆う部分と該芯部を覆う部分との境界部分には、飾りステッチが形成され、
該第1芯部のなかで該本体部の該裏面側に位置する第1裏面側端部と、該第1芯部のなかで該本体部の該表面側に配置されている第1表面側端部と、の距離は該本体部の肉厚よりも大きく、
該第1芯部の少なくとも一部には、孔状をなす第1肉抜き部が形成されていることを特徴とする表皮付き部材。
【請求項2】
前記第2芯部のなかで前記本体部の前記裏面側に位置する第2裏面側端部と、前記第2芯部のなかで前記本体部の前記表面側に配置されている第2表面側端部と、の距離は前記本体部の肉厚よりも大きく、
前記第2芯部の少なくとも一部には、孔状をなす第2肉抜き部が形成されている請求項1に記載の表皮付き部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−68091(P2011−68091A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−222958(P2009−222958)
【出願日】平成21年9月28日(2009.9.28)
【出願人】(000241463)豊田合成株式会社 (3,467)
【Fターム(参考)】