説明

表示システムおよび表示プログラム

【課題】
タッチ操作についての表示設定を容易に変更することができる表示システムおよび表示プログラムを提供する。
【解決手段】
表示システム1に、タッチ操作が予め定められる特定の条件を満たすか否かを判断する条件判断部1351と、他設定画像表示領域に他設定画像を表示させる他設定画像表示制御部1352と、他設定画像の表示中に位置情報が取得されたか否かを判断する第2取得判断部1353と、他設定画像の表示中に取得された位置情報が示す位置が他設定画像表示領域内であるか否かを判断する第2位置判断部1354と、他設定画像の表示中に取得された位置情報が示す位置が他設定画像表示領域内であるときに、表示設定格納部に格納される表示設定情報を、他設定画像によって表される他の表示設定情報へ変更する第2表示設定変更部1355とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示システムおよび表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像を表示するための表示装置を備え、画面に対してタッチ操作を行うことで、そのタッチ操作に応じて点や線などの図形を画面に描画する、電子黒板などの表示システムが普及しつつある。
【0003】
電子黒板などの表示システムでは、タッチ操作に応じて描画される点・線の色や太さなどの表示設定を変更できるように、画面上の所定の領域に、複数の操作ボタン画像を含むツールバー画像を表示させる。ユーザは、ツールバー画像内のいずれか1つの操作ボタン画像に対してタッチ操作を行うことで、操作ボタン画像に対応する表示設定に変更することができ、その後のタッチ操作によって描画される点・線を、変更後の表示設定に基づく点・線にすることができる。
【0004】
たとえば、特許文献1には、複数の操作ボタン画像を含むツールバー画像を表示する電子ボードシステムが記載されている。この電子ボードシステムは、ユーザがツールバー画像の周辺領域に対してタッチ操作を行い、タッチ操作を行ったまま移動すると、移動した位置にツールバー画像を表示するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−257300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のような従来の表示システムでは、ユーザがタッチ操作を行っている位置とツールバー画像が表示されている位置とが大きく離れている場合、表示設定を変更するときに、ツールバー画像が表示されている位置までユーザが移動する必要がある。また、ユーザが身長の低い小児であり、画面の高い位置にツールバー画像が表示されている場合、ツールバー画像内の操作ボタン画像に対してユーザがタッチ操作を行うことができないので、表示設定を変更できないときがある。このように、従来の表示システムには、タッチ操作についての表示設定を容易に変更することができないという課題がある。
【0007】
本発明は、上述した課題を解決するためのものであり、タッチ操作についての表示設定を容易に変更することができる表示システムおよび表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、画面に対するタッチ操作が行われたときに、各タッチ操作に対応する図形を、画像として画面に表示する表示システムにおいて、
画面に画像を表示する表示部と、
前記画面に対するタッチ操作が行われた位置を示す情報である位置情報を取得するタッチパネル部と、
前記表示部および前記タッチパネル部を制御する制御部であって、
複数の表示設定情報を記憶する全表示設定記憶部と、
タッチ操作と表示される図形との対応関係を、そのタッチ操作が行われる前に予め定める情報として、前記複数の表示設定情報のうちのいずれか1つの表示設定情報を格納する表示設定格納部と、
タッチ操作が行われたときに、そのタッチ操作についての位置情報が示す位置に、前記表示設定格納部に格納される表示設定情報に従って、そのタッチ操作に対応する図形を画像として表示させるタッチ操作画像表示制御部と、
前記表示設定格納部に格納される表示設定情報を変更するための変更部とを含む制御部とを備え、
前記変更部は、
タッチ操作が行われたときに、そのタッチ操作が予め定められる特定の条件を満たすか否かを判断する条件判断部と、
タッチ操作が予め定められる特定の条件を満たすときに、前記複数の表示設定情報のうちの前記表示設定格納部に格納される表示設定情報とは異なる他の表示設定情報を表した画像である他設定画像を、前記条件を満たすタッチ操作についての位置情報が示す位置からの距離が予め定められる特定範囲内の領域である他設定画像表示領域に、表示させる他設定画像表示制御部と、
前記他設定画像の表示中に位置情報が取得されたか否かを判断する取得判断部と、
前記他設定画像の表示中に位置情報が取得されたときに、その位置情報が示す位置が前記他設定画像表示領域内であるか否かを判断する位置判断部と、
前記他設定画像の表示中に取得された位置情報が示す位置が前記他設定画像表示領域内であるときに、前記表示設定格納部に格納される表示設定情報を、前記他設定画像によって表される他の表示設定情報へ変更する表示設定変更部とを含むことを特徴とする表示システムである。
【0009】
また本発明は、前記全表示設定記憶部は、前記複数の表示設定情報として、4つ以上の表示設定情報を記憶し、
前記他設定画像表示制御部は、2つ以上、かつ、前記全表示設定記憶部に記憶される表示設定情報の総数よりも2つ小さい数以下の予め定められる数の、互いに重複しない前記他設定画像表示領域に、この予め定められる数の前記他設定画像をそれぞれ表示させ、
前記表示設定変更部は、前記他設定画像の表示中に取得された位置情報が示す位置が前記予め定められる数の前記他設定画像表示領域のうちのいずれか1つの領域内であれば、その1つの領域に表示される前記他設定画像によって表される他の表示設定情報へ、前記表示設定格納部に格納される表示設定情報を変更することを特徴とする。
【0010】
また本発明は、前記他設定画像表示制御部は、前記他設定画像の表示中に位置情報が取得された場合において、その位置情報が示す位置が前記他設定画像表示領域内であるときに、前記他設定画像の表示を終了させることを特徴とする。
【0011】
また本発明は、タッチパネル部および表示部を備えるコンピュータを、前記表示システムとして機能させることを特徴とする表示プログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、画面に対するタッチ操作が特定の条件を満たすとき、他設定画像表示制御部は、そのタッチ操作が行われた位置からの距離が特定範囲内の他設定画像表示領域に、他設定画像を表示する。そして、表示中の他設定画像に対してタッチ操作が行われたとき、表示設定変更部は、表示設定格納部に格納される表示設定情報を、その他設定画像に対応する他の表示設定情報へ変更する。したがって、上記特定範囲外の位置に対してタッチ操作を行わなくても表示設定情報を変更することができるので、タッチ操作についての表示設定を容易に変更することができる。
【0013】
また本発明によれば、他設定画像表示制御部は、2つ以上の他設定画像をそれぞれ表示させ、表示設定変更部は、表示される他設定画像のうちのいずれか1つに対してタッチ操作が行われたときに、表示設定格納部に格納される表示設定情報を、タッチ操作が行われた他設定画像に対応する他の表示設定情報へ変更する。したがって、表示設定格納部に格納される表示設定情報を、画面に表示される2つ以上の他設定画像に対応する2つ以上の他の表示設定情報のうち、任意の1つの他の表示設定情報へ、変更することができる。
【0014】
また、他設定画像表示制御部が表示する他設定画像の数は、全表示設定記憶部に記憶される表示設定情報の総数よりも2つ小さい数以下である。すなわち、他設定画像表示制御部は、全表示設定記憶部に記憶される複数の表示設定情報のうちの一部の表示設定情報に対応する他設定画像を表示する。したがって、全部の他設定画像を表示する場合と比較して、他設定画像表示領域の総面積を小さくすることができる。
【0015】
また本発明によれば、他設定画像に対してタッチ操作が行われ、それによって表示設定情報が変更されたときに、他設定画像表示制御部によって、他設定画像の表示を終了させることができる。
【0016】
また本発明によれば、タッチパネル部および表示部を備えるコンピュータを前記表示システムとして機能させる表示プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】表示システム1の外観を示す模式図である。
【図2】表示システム1の構成を示すブロック図である。
【図3】制御部13の各機能を示すブロック図である。
【図4】第1変更部134の各機能を示すブロック図である。
【図5】全設定画像の一例を示す図である。
【図6】第2変更部135の各機能を示すブロック図である。
【図7】矩形状の設定画像表示領域について説明するための図である。
【図8】設定画像200が表示されてからの処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明の実施形態の1つである表示システム1について説明する。図1は、表示システム1の外観を示す模式図である。表示システム1は、たとえば、縦100cm、横150cm程度の略矩形状の画面を有する電子黒板であり、タッチ操作されたときに、そのタッチ操作に対応する図形を、画像として画面に表示する。なお、縦方向はY方向であり、横方向はX方向である。
【0019】
ここで、タッチ操作とは、表示システム1の画面への押圧が開始されてから押圧が終了されるまでの操作である。たとえば、ユーザが、指やスタイラスなどで画面を押圧し、押圧したまま押圧箇所をスライド移動させ、指やスタイラスなどを画面から離間させる一連の操作である。また、タッチ操作に対応する図形とは、より詳細には、タッチ操作による押圧箇所に対応する図形であり、たとえば、タッチ操作において押圧箇所が移動する場合、その移動する押圧箇所の軌跡を表した図形である。この場合、タッチ操作の軌跡を表した図形は線状である。なお、後述するように、タッチ操作に対応する図形は、タッチ操作の軌跡を表した図形だけではなく、タッチ操作と長さや半径とが対応する直線や円などの図形も含まれる。
【0020】
上記のようにタッチ操作に対応する図形を画像として表示する公知のシステムとしては、従来公知のPCと、タッチパネル一体型ディスプレイPN−L600B(シャープ株式会社製)などの表示装置とから構成されるシステムを挙げることができる。本実施形態は、このようなシステムに、後述する各部131〜135の機能を発揮させるためのプログラムである表示プログラムを記憶させたものである。なお、本発明の他の実施形態としては、後述する各部131〜135の機能をそれぞれ発揮するIC(Integrated Circuit)チップを備える表示装置であってもよい。また、本発明に係る表示システムは、電子黒板ではなく、携帯可能なタブレットPC(Personal Computer)であってもよい。
【0021】
図2は、表示システム1の構成を示すブロック図である。表示システム1は、表示部11と、タッチパネル部12と、制御部13とを備える。
【0022】
表示部11は、たとえば、液晶ディスプレイ、EL(ElectroLuminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイなどであり、その画面に画像を表示する。なお、本発明の他の実施形態としては、表示部11が、スクリーンを画面として、その画面に画像を投影するプロジェクタであってもよい。
【0023】
タッチパネル部12は、投影型静電容量方式タッチパネル、抵抗膜方式タッチパネル、赤外線遮断検出方式タッチパネルなどから構成され、タッチ操作が行われると、画面に対するタッチ操作が行われた位置を示す情報、すなわちタッチ操作により押圧された箇所を示す情報を取得する。タッチ操作により押圧される箇所はスタイラスやユーザの指の大きさの連続する領域となるので、位置情報は、より詳細には、その領域の代表位置、たとえば図心位置を示す情報として取得される。なお、本実施形態では、タッチパネル部12は、離間した2つ以上の領域が押圧されるときに、それぞれの領域に対応する位置情報を取得可能な、いわゆるマルチタッチ操作が可能な投影型静電容量方式タッチパネルであるとする。
【0024】
制御部13は、CPU(Central Processing Unit)などの制御演算回路、DDR SDRAM(Double Data Rate Synchronous Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリ、および、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性メモリから構成され、表示部11およびタッチパネル部12を制御する。制御部13の不揮発性メモリには、本発明に係る表示プログラムが記憶され、これによって、制御部13は、以下の各部131〜135の機能を発揮する。
【0025】
図3は、制御部13の各機能を示すブロック図である。制御部13は、タッチ操作画像表示制御部131、全表示設定記憶部132、表示設定格納部133、第1変更部134、および第2変更部135の機能を有する。
【0026】
タッチ操作画像表示制御部131は、タッチ操作情報管理部1311と、図形描画部1312とを含み、タッチ操作が行われたときに、そのタッチ操作についての位置情報が示す位置に、そのタッチ操作に対応する図形を、画像として表示させる。より詳細には、タッチ操作情報管理部1311は、タッチ操作による押圧箇所に対応する位置情報と、その位置情報が取得された時刻とを関連付けて記憶する。そして、図形描画部1312は、画面に所定の背景画像を表示させ、さらに、タッチ操作情報管理部1311に記憶される情報に基づいて、取得された時刻が早い順に、背景画像上において位置情報が示す位置に、タッチ操作に対応する図形を描画する。
【0027】
タッチ操作に対応する図形の描画は、表示設定格納部133に格納される後述する表示設定情報に従って行われる。また、背景画像は、通常、白色の無地の画像であるけれども、それ以外の画像、たとえばユーザが選択した画像データに基づく画像であってもよい。なお、本実施形態において、マルチタッチ操作が行われた場合、図形描画部1312は、各タッチ操作についての各位置情報がそれぞれ示す位置に、図形をそれぞれ描画する。
【0028】
全表示設定記憶部132は、複数の表示設定情報を記憶し、表示設定格納部133は、この複数の設定情報のうちのいずれか1つを格納する。表示設定格納部133に格納される表示設定情報は、タッチ操作と画面に表示される図形との対応関係を、そのタッチ操作が行われる前に予め1つに定める情報である。すなわち、タッチ操作が行われたとき、そのタッチ操作について位置情報が取得された時刻において表示設定格納部133に格納される表示設定情報に従って、図形描画部1312は、そのタッチ操作に対応する図形を描画する。
【0029】
表示設定情報としては、たとえば、黒ペン設定情報、赤ペン設定情報、青ペン設定情報、消しゴム設定情報、太ペン設定情報、ブラシ設定情報、エアブラシ設定情報、直線設定情報、矩形設定情報、円形設定情報などが挙げられる。黒ペン設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、所定の太さの黒色の線でタッチ操作の軌跡を表した図形に設定する情報である。赤ペン設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、所定の太さの赤色の線でタッチ操作の軌跡を表した図形に設定する情報である。青ペン設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、所定の太さの青色の線でタッチ操作の軌跡を表した図形に設定する情報である。
【0030】
消しゴム設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、所定の太さの線でタッチ操作の軌跡を表した図形に設定する情報であって、その線の各箇所の色を、その各箇所における背景画像の色と同じ色に設定する情報である。太ペン設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、黒ペン設定情報における線よりも太い黒色の線でタッチ操作の軌跡を表した図形に設定する情報である。ブラシ設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、所定の色のブラシでタッチ操作の軌跡を描いたような図形に設定する情報である。エアブラシ設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、所定の色のエアブラシでタッチ操作の軌跡を描いたような図形に設定する情報である。
【0031】
直線設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、タッチ操作の開始位置と終了位置とを結ぶ所定の太さおよび色の線分に設定する情報である。矩形設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、所定の太さおよび色の線分を4辺とする矩形であって、タッチ操作の開始位置と終了位置とを結ぶ線分を対角線とする矩形に設定する情報である。円形設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、所定の太さおよび色の線を円周とする円形であって、タッチ操作の開始位置を円の中心とし、開始位置と終了位置とを結ぶ線分を円の半径とする円形に設定する情報である。
【0032】
表示システム1の初期設定としては、これらの複数の表示設定情報のうち、たとえば、黒ペン設定情報が、表示設定格納部133に格納される。したがって、初期設定のままの状態でタッチ操作が行われた場合、そのタッチ操作の軌跡を表す図形が、所定の太さの黒色の線で画面に描画される。
【0033】
第1変更部134および第2変更部135は、表示設定格納部133に格納される表示設定情報を変更する機能を有する。表示設定格納部133に格納される表示設定情報の変更後にタッチ操作が行われると、変更後の表示設定情報に従って、画像が表示される。本発明に係る表示システム1の特徴は、第2変更部135によって表示設定格納部133に格納される表示設定情報の変更を行うことが可能な点である。
【0034】
まず、第1変更部134の機能について説明する。図4は、第1変更部134の各機能を示すブロック図である。第1変更部134は、全設定画像表示制御部1341と、第1取得判断部1342と、第1位置判断部1343と、第1表示設定変更部1344とを含む。
【0035】
全設定画像表示制御部1341は、画面の所定の領域に、全表示設定記憶部132に記憶されるすべての表示設定情報をそれぞれ表した画像を含む画像である全設定画像を表示させる。なお、全設定画像表示制御部1341は、全設定画像を常に表示させなくてもよく、ユーザからの指示に従って、全設定画像の表示と非表示とを切り換えてもよい。
【0036】
図5に、全設定画像の一例を示す。図5では、表示部11の画面の左端に、黒ペン設定情報を表す黒ペン設定画像100aと、赤ペン設定情報を表す赤ペン設定画像100bと、青ペン設定情報を表す青ペン設定画像100cと、消しゴム設定情報を表す消しゴム設定画像100dと、太ペン設定情報を表す太ペン設定画像100eと、ブラシ設定情報を表すブラシ設定画像100fと、エアブラシ設定情報を表すエアブラシ設定画像100gと、直線設定情報を表す直線設定画像100hと、矩形設定情報を表す矩形設定画像100iと、円形設定情報を表す円形設定画像100jと、それらを囲む枠線画像100kとを含む全設定画像100が表示されている。
【0037】
第1取得判断部1342は、全設定画像表示制御部1341によって画面に全設定画像が表示されている間にタッチパネル部12によって位置情報が取得されたか否かについて、判断を行う。第1位置判断部1343は、位置情報が取得されたと第1取得判断部1342が判断した場合、その位置情報が示す位置が、画面において、いずれかの表示設定情報を表した画像が表示されている領域内であるか否かについて、判断を行う。第1表示設定変更部1344は、領域内であると第1位置判断部1343が判断した場合、位置情報が示す箇所を含む領域に表示されている画像によって表される表示設定情報へ、表示設定格納部133に格納される表示設定情報を変更する。
【0038】
したがって、第1変更部134によれば、たとえば、図5に示すように、表示部11の画面上に全設定画像100が表示されているときに、赤ペン設定画像100bに対して、スタイラスSによってタッチ操作が行われると、表示設定格納部133に格納される表示設定情報は赤ペン設定情報になる。
【0039】
なお、複数の表示設定情報を表した画像に対して同時にタッチ操作が行われた場合には、第1表示設定変更部1344は、所定の条件に従って、その複数の表示設定情報のうちのいずれか1つを選択して、選択した表示設定情報へ、表示設定格納部133に格納される表示設定情報を変更する。たとえば、図5に示す黒ペン設定画像100aと、赤ペン設定画像100bと、青ペン設定画像100cと、消しゴム設定画像100dとに対して、同時にタッチ操作が行われた場合、第1表示設定変更部1344は、図5において最も左側に表示される画像のうち最も上側に表示される画像によって表される表示設定情報を選択するという条件に従って、黒ペン設定画像100aによって表される黒ペン設定情報を選択し、選択した黒ペン設定情報へ、表示設定格納部133に格納される表示設定情報を変更する。
【0040】
次に、本発明に係る表示システム1の特徴点である第2変更部135について説明する。図6は、第2変更部135の各機能を示すブロック図である。第2変更部135は、条件判断部1351と、他設定画像表示制御部1352と、第2取得判断部1353と、第2位置判断部1354と、第2表示設定変更部1355とを含む。
【0041】
条件判断部1351は、タッチ操作情報管理部1311に記憶される情報を用いて、ユーザによって行われたタッチ操作が予め定められる特定の条件を満たすか否かを判断する。予め定められる特定の条件は、他設定画像表示制御部1352に後述する他設定画像を表示させるための条件である。予め定められる特定の条件としては、どのような条件であってもよいけれども、後述するように、特定の図形を描画しようとしてユーザがタッチ操作を行うときに他設定画像が表示されないような条件であることが好ましい。
【0042】
本実施形態における予め定められる特定の条件は、予め定められる特定時間内に、予め定められる特定の範囲内で、タッチ操作が3回行われることである。より詳細には、1回目のタッチ操作の開始位置を中心とする予め定められる特定の範囲内に、1回目のタッチ操作の終了位置、2回目のタッチ操作の開始および終了位置、ならびに3回目のタッチ操作の開始位置および終了位置があり、1回目のタッチ操作の開始から3回目のタッチ操作の終了までの時間が、予め定められる特定時間内であることである。予め定められる特定時間は、たとえば、0.2秒〜1秒である。また、予め定められる特定の範囲は、画面上で0cm〜1cmの距離の範囲であり、画面の画素ピッチを0.5mmとすれば、この距離は0画素〜20画素である。このように特定時間および特定の範囲が定められるのは、ユーザが、2点リーダ、3点リーダ、濁点などを描画しようとしてタッチ操作を行うときに、タッチ操作が予め定められる特定の条件を満たしてしまい、後述する他設定画像が表示されてしまうことを防ぐためである。
【0043】
なお、タッチパネル部12はマルチタッチ操作が可能な構成であるので、第1のユーザによって特定の範囲内で3回のタッチ操作が行われている間に、第2のユーザによって、予め定められる特定の範囲外で、タッチ操作が行われる場合も有り得る。このような場合であっても、条件判断部1351は、タッチ操作が予め定められる特定の条件を満たすと判断する。また、条件判断部1351は、3回のタッチ操作が条件を満たすと判断した場合、タッチ操作情報管理部1311に記憶される情報を用いて、その3回のタッチ操作によって画面上に描画された図形を消去することが好ましい。
【0044】
他設定画像表示制御部1352は、タッチ操作が条件を満たすと条件判断部1351が判断した場合、タッチ操作情報管理部1311に記憶される情報および条件判断部1351の判断結果を用いて、そのタッチ操作についての位置情報が示す位置からの距離が予め定められる特定範囲内の領域を、設定画像表示領域として設定する。本実施形態では、予め定められる特定範囲内の領域は、X方向およびY方向に平行な辺を有し、対角線の長さが、画面上で5cm〜15cm(画素ピッチを0.5mmとすれば100画素〜300画素)となる矩形状の領域である。この矩形状の設定画像表示領域の中心点は、予め定められる特定の条件を満たした3回のタッチ操作のうちの1回目のタッチ操作の開始位置を中心として、半径が画面上で30cm(画素ピッチを0.5mmとすれば画素数では600画素)となる円形状の領域内のいずれかの点である。
【0045】
たとえば、上記円形状の領域の中心点と矩形状の設定画像表示領域の中心点とが一致するように、他設定画像表示制御部1352によって矩形状の設定画像表示領域が設定される。ただし、円形状の中心点が画面の端付近にある場合、その円形状の中心点と矩形状の設定画像表示領域の中心点とが一致するように矩形状の設定画像表示領域を設定すると、画面内に矩形状の設定画像表示領域全体が入らなくなるときが有り得る。したがって、このような場合は、画面内に矩形状の設定画像表示領域全体が入るように、矩形状の設定画像表示領域を平行移動させて設定する。
【0046】
図7を用いて、矩形状の設定画像表示領域について説明する。図7では、ユーザのタッチ操作によって描画された図形を参照符号Pで示し、予め定められる特定の条件を満たす3回のタッチ操作のうちの1回目のタッチ操作が行われた箇所を参照符号Qで示し、上記円形状の領域をRで示している。
【0047】
他設定画像表示制御部1352は、表示部11の画面上において、矩形状の設定画像表示領域の外縁に沿う、画面上で5mm〜20mm(画素ピッチを0.5mmとすれば10画素〜40画素)程度の太さの黒い線からなる矩形状の枠線画像200aを表示させる。また、他設定画像表示制御部1352は、矩形状の設定画像表示領域内に、X方向およびY方向に平行な辺を有する矩形状の自設定画像表示領域と、X方向およびY方向に平行な辺を有する矩形状の他設定画像表示領域であって、所定の数の他設定画像表示領域とを設定する。所定の数は、2つ以上かつ全表示設定記憶部132に記憶される表示設定情報の総数よりも2つ小さい数以下の数であれば、どのような数であってもよい。本実施形態では、所定の数は3である。
【0048】
矩形状の自設定画像表示領域および3つの矩形状の他設定画像表示領域は、互いに重複しないように、画面上で5mm〜20mm(画素ピッチを0.5mmとすれば10画素〜40画素)程度の間隔で互いに離間して、X方向およびY方向を行方向および列方向とする2×2の行列状に並ぶように設定される。また、自設定画像表示領域および3つの矩形状の他設定画像表示領域は、互いに同じ大きさであり、かつ、対角線の長さが、矩形状の設定画像表示領域の対角線の長さの1/4よりも画面上で5mm〜20mm(画素ピッチを0.5mmとすれば10画素〜40画素)程度小さくなるように設定される。
【0049】
図7に示すように、他設定画像表示制御部1352は、矩形状の自設定画像表示領域の外周を取り囲むように、画面上で5mm〜20mm(画素ピッチを0.5mmとすれば10画素〜40画素)程度の太さの黒い線からなる矩形状の枠線画像200bを表示させ、自設定画像表示領域全体に亘って、自設定画像200cを表示させる。自設定画像200cは、表示設定格納部133に格納されている表示設定情報を表す画像である。図7では、表示設定格納部133に格納されている表示設定情報は黒ペン設定情報であるとして、黒ペン設定画像100aと同一の自設定画像200cが、設定画像表示領域において左上に配置される自設定画像表示領域に表示されている。
【0050】
また、図7に示すように、他設定画像表示制御部1352は、3つの他設定画像表示領域それぞれについて、各他設定画像表示領域全体に亘って、他設定画像200d,200e,200fをそれぞれ表示させる。他設定画像200d〜200fは、全表示設定記憶部132に記憶される表示設定情報のうち、表示設定格納部133に格納される表示設定情報とは異なる3つの表示設定情報をそれぞれ表した画像である。図7では、赤ペン設定画像100bと同一の他設定画像200dが、設定画像表示領域において右上に配置される他設定画像表示領域に表示され、青ペン設定画像100cと同一の他設定画像200eが、設定画像表示領域において左下に配置される他設定画像表示領域に表示され、消しゴム設定画像100dと同一の他設定画像200fが、設定画像表示領域において右下に配置される他設定画像表示領域に表示されている。
【0051】
また、図7に示すように、他設定画像表示制御部1352は、矩形状の設定画像表示領域内において、自設定画像200cおよび他設定画像200d〜200fに重ならないように、スイッチ画像200gを表示させる。スイッチ画像200gについては後述する。
【0052】
枠線画像200a、枠線画像200b、自設定画像200c、他設定画像200d〜200f、およびスイッチ画像200gを併せて、設定画像200と総称する。すなわち、他設定画像表示制御部1352は、枠線画像200a、枠線画像200b、自設定画像200c、他設定画像200d〜200f、およびスイッチ画像200gを含む設定画像200を、設定画像表示領域に表示させる。
【0053】
図8に、設定画像200が表示されてからの処理をフローチャートで示す。第2取得判断部1353は、他設定画像表示制御部1352によって画面上に他設定画像200d〜200fが表示されている間にタッチパネル部12によって位置情報が取得されたか否かについて、判断を行う(ステップS1)。第2位置判断部1354は、位置情報が取得されたと第2取得判断部1353が判断した場合、その位置情報が示す位置が、画面上において、いずれかの他設定画像表示領域内であるか否かについて、判断を行う(ステップS2)。たとえば、図7の場合、他設定画像200d〜200fのいずれかに対してタッチ操作が行われたか否かについて、判断を行う。第2表示設定変更部1355は、他設定画像表示領域内であると第2位置判断部1354が判断した場合、位置情報が示す箇所を含む他設定画像表示領域に表示されている画像によって表される表示設定情報へ、表示設定格納部133に格納される表示設定情報を変更する(ステップS3)。
【0054】
したがって、第2変更部135によれば、たとえば、図7に示すように、表示部11の画面上に設定画像200が表示されているときに、他設定画像200dに対してタッチ操作が行われると、表示設定格納部133に格納される表示設定情報は赤ペン設定情報になる。なお、他設定画像表示制御部1352は、タッチ操作された位置が他設定画像表示領域内であると第2位置判断部1354が判断した場合、設定画像200の表示を終了させる。
【0055】
また、第2位置判断部1354は、位置情報が取得されたと第2取得判断部1353が判断したときに、その位置情報が示す位置が、画面上において、スイッチ画像200gが表示されている領域内であるか否かについて判断を行い、他設定画像表示制御部1352は、スイッチ画像200gが表示されている領域内であると第2位置判断部1354が判断すれば、設定画像200の表示を終了させる。さらに、全設定画像100が表示中の場合、第2位置判断部1354は、位置情報が取得されたと第2取得判断部1353が判断したときに、その位置情報が示す位置が、画面上において、全設定画像100が表示されている領域内であるか否かについて判断を行い、他設定画像表示制御部1352は、全設定画像100が表示されている領域内であると第2位置判断部1354が判断すれば、設定画像200の表示を終了させる。
【0056】
他設定画像の表示中に、複数の他設定画像に対して同時にタッチ操作が行われた場合には、第2表示設定変更部1355は、所定の条件に従って、その複数の他設定画像にそれぞれ対応する複数の表示設定情報のうちのいずれか1つを選択して、選択した表示設定情報へ、表示設定格納部133に格納される表示設定情報を変更する。たとえば、図7に示す、他設定画像200d〜200fのすべてに対して同時にタッチ操作が行われた場合、第2表示設定変更部1355は、図7において最も左側に表示される他設定画像のうち最も上側に表示される他設定画像によって表される表示設定情報を選択するという条件に従って、他設定画像200eによって表される青ペン設定情報を選択し、選択した青ペン設定情報へ、表示設定格納部133に格納される表示設定情報を変更する。
【0057】
また、タッチパネル部12はマルチタッチ操作が可能な構成であるので、第1のユーザが表示設定情報の変更のために他設定画像に対してタッチ操作をしようとするときに、他設定画像表示領域外において、第2のユーザが図形を描画するためのタッチ操作を行っている場合が有り得る。このような場合、第1のユーザが他設定画像に対してタッチ操作を行って表示設定情報を変更すると、表示設定情報の変更後は、第1のユーザのタッチ操作に対応する画像だけでなく、第2のユーザのタッチ操作に対応する画像も、変更後の表示設定情報に従って表示されることになる。すなわち、表示設定情報の変更は、すべてのユーザに適用される。なお、各ユーザが、表示システム1が各ユーザを識別するための電子スタイラスを用いてタッチ操作を行う場合は、ユーザごとに表示設定格納部133に表示設定情報を格納し、第1のユーザが表示設定情報の変更のために他設定画像に対してタッチ操作を行ったとき、第1のユーザについてのみ、表示設定格納部133に格納される表示設定情報を変更してもよい。
【0058】
また、第2変更部135は、他設定画像の表示中に予め定められる特定の条件を満たすタッチ操作が行われたときに、表示中の他設定画像を、全表示設定記憶部132に記憶される表示設定情報のうち、表示設定格納部133に格納される表示設定情報および表示中の他設定画像によって表される他の表示設定情報とは異なる他の表示設定情報を表す他設定画像へ変更する機能を有していてもよい。
【0059】
第2変更部135がこのような機能を有する場合、たとえば、第2取得判断部1353は、他設定画像表示制御部1352によって画面上に他設定画像200d〜200fが表示されている間にタッチパネル部12によって位置情報が取得されたか否かについて、判断を行う。第2位置判断部1354は、位置情報が取得されたと第2取得判断部1353が判断した場合、その位置情報が示す位置が、画面上において、設定画像表示領域から1mm〜100mm(画素ピッチを0.5mmとすれば2画素〜200画素)程度離間した位置であるか否かについて、判断を行う。条件判断部1351は、設定画像表示領域から1mm〜100mm程度離間した位置であると第2位置判断部1354が判断した場合、タッチ操作情報管理部1311に記憶される情報を用いて、3回のタッチ操作が予め定められる特定の条件を満たすか否かを判断する。そして、他設定画像表示制御部1352は、3回のタッチ操作が条件を満たすと条件判断部1351が判断した場合、3つの他設定画像表示領域それぞれについて、各他設定画像表示領域全体に亘って、他設定画像200d,200e,200fとは異なる他設定画像をそれぞれ表示させる。
【0060】
以上のように、本発明に係る表示システム1によれば、画面に対するタッチ操作が予め定められる特定の条件を満たすとき、他設定画像表示制御部1352は、そのタッチ操作が行われた位置からの距離が予め定められる特定範囲内の他設定画像表示領域に、他設定画像を表示する。そして、表示中の他設定画像に対してタッチ操作が行われたとき、第2表示設定変更部1355は、表示設定格納部133に格納される表示設定情報を、タッチ操作が行われた他設定画像に対応する他の表示設定情報へ変更する。したがって、表示システム1のユーザは、上記予め定められる特定範囲外の位置に対してタッチ操作を行わなくても、表示設定格納部133に格納される表示設定情報を変更することができるので、タッチ操作についての表示設定を容易に変更することができる。
【0061】
また、表示システム1によれば、他設定画像表示制御部1352は、2つ以上の他設定画像をそれぞれ表示させ、第2表示設定変更部1355は、表示される他設定画像のうちのいずれか1つの画像に対してタッチ操作が行われたときに、表示設定格納部133に格納される表示設定情報を、タッチ操作が行われた他設定画像に対応する他の表示設定情報へ変更する。したがって、ユーザは、表示設定格納部133に格納される表示設定情報を、画面に表示される2つ以上の他設定画像に対応する2つ以上の他の表示設定情報のうち、任意の1つの他の表示設定情報へ、変更することができる。なお、本発明の他の実施形態としては、表示システムは、他設定画像を1つだけ表示するように構成されてもよい。
【0062】
また、表示システム1によれば、他設定画像表示制御部1352が表示する他設定画像の数は、全表示設定記憶部132に記憶される表示設定情報の総数よりも2つ小さい数以下である。すなわち、他設定画像表示制御部1352は、全表示設定記憶部132に記憶される複数の表示設定情報のうちの一部の表示設定情報に対応する他設定画像を表示する。したがって、全部の他設定画像を表示する場合と比較して、他設定画像表示領域の総面積を小さくすることができる。なお、本発明の他の実施形態としては、表示システムは、全部の他設定画像を表示するように構成されてもよい。
【0063】
また、表示システム1によれば、他設定画像に対してタッチ操作が行われ、それによって表示設定格納部133に格納される表示設定情報が変更されたときに、他設定画像表示制御部1352によって、他設定画像の表示を終了させることができる。
【0064】
上記表示システム1の制御部13に記憶される表示プログラムは、タッチパネル部および表示部を備えるコンピュータを表示システム1として機能させるプログラムである。この表示プログラムは、従来公知の、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録できる。
【0065】
上記表示プログラムを記録媒体に記録することで、表示プログラムに基づく処理を実行するためのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラムなど)を記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
【0066】
なお、記録媒体は、マイクロコンピュータが処理を行うためのメモリ、たとえばROM(Read Only Memory)のようなプログラムメディアであってもよいし、または、コンピュータが外部記憶装置として備えるプログラム読取装置に挿入することで読み取られるプログラムメディアであってもよい。
【0067】
記録媒体に格納されているプログラムは、マイクロプロセッサが記録媒体にアクセスして実行する方式であってもよいし、または、マイクロプロセッサが記録媒体からプログラムコードを読み出し、読み出されたプログラムコードがマイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードされることで、そのプログラムが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0068】
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープ、カセットテープなどのテープ系、フレキシブルディスク、ハードディスクなどの磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、MO(Magneto Optical disc)、MD(Mini Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)、光カードなどのカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)、フラッシュROMなどによる半導体メモリを含めた固定的にプログラムコードを担持する媒体であってもよい。
【0069】
また、コンピュータが、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であれば、記録媒体は、通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするように、流動的にプログラムコードを担持する媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、または他の記録媒体からインストールしておく。また、上記表示プログラムは、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【符号の説明】
【0070】
1 表示システム
11 表示部
12 タッチパネル部
13 制御部
131 タッチ操作画像制御部
132 全表示設定記憶部
133 表示設定格納部
134 第1変更部
135 第2変更部
1351 条件判断部
1352 他設定画像表示制御部
1353 第2取得判断部
1354 第2位置判断部
1355 第2表示設定変更部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面に対するタッチ操作が行われたときに、各タッチ操作に対応する図形を、画像として画面に表示する表示システムにおいて、
画面に画像を表示する表示部と、
前記画面に対するタッチ操作が行われた位置を示す情報である位置情報を取得するタッチパネル部と、
前記表示部および前記タッチパネル部を制御する制御部であって、
複数の表示設定情報を記憶する全表示設定記憶部と、
タッチ操作と表示される図形との対応関係を、そのタッチ操作が行われる前に予め定める情報として、前記複数の表示設定情報のうちのいずれか1つの表示設定情報を格納する表示設定格納部と、
タッチ操作が行われたときに、そのタッチ操作についての位置情報が示す位置に、前記表示設定格納部に格納される表示設定情報に従って、そのタッチ操作に対応する図形を画像として表示させるタッチ操作画像表示制御部と、
前記表示設定格納部に格納される表示設定情報を変更するための変更部とを含む制御部とを備え、
前記変更部は、
タッチ操作が行われたときに、そのタッチ操作が予め定められる特定の条件を満たすか否かを判断する条件判断部と、
タッチ操作が予め定められる特定の条件を満たすときに、前記複数の表示設定情報のうちの前記表示設定格納部に格納される表示設定情報とは異なる他の表示設定情報を表した画像である他設定画像を、前記条件を満たすタッチ操作についての位置情報が示す位置からの距離が予め定められる特定範囲内の領域である他設定画像表示領域に、表示させる他設定画像表示制御部と、
前記他設定画像の表示中に位置情報が取得されたか否かを判断する取得判断部と、
前記他設定画像の表示中に位置情報が取得されたときに、その位置情報が示す位置が前記他設定画像表示領域内であるか否かを判断する位置判断部と、
前記他設定画像の表示中に取得された位置情報が示す位置が前記他設定画像表示領域内であるときに、前記表示設定格納部に格納される表示設定情報を、前記他設定画像によって表される他の表示設定情報へ変更する表示設定変更部とを含むことを特徴とする表示システム。
【請求項2】
前記全表示設定記憶部は、前記複数の表示設定情報として、4つ以上の表示設定情報を記憶し、
前記他設定画像表示制御部は、2つ以上、かつ、前記全表示設定記憶部に記憶される表示設定情報の総数よりも2つ小さい数以下の予め定められる数の、互いに重複しない前記他設定画像表示領域に、この予め定められる数の前記他設定画像をそれぞれ表示させ、
前記表示設定変更部は、前記他設定画像の表示中に取得された位置情報が示す位置が前記予め定められる数の前記他設定画像表示領域のうちのいずれか1つの領域内であれば、その1つの領域に表示される前記他設定画像によって表される他の表示設定情報へ、前記表示設定格納部に格納される表示設定情報を変更することを特徴とする請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
前記他設定画像表示制御部は、前記他設定画像の表示中に位置情報が取得された場合において、その位置情報が示す位置が前記他設定画像表示領域内であるときに、前記他設定画像の表示を終了させることを特徴とする請求項1または2に記載の表示システム。
【請求項4】
タッチパネル部および表示部を備えるコンピュータを、請求項1〜3のいずれか1つに記載の表示システムとして機能させることを特徴とする表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−221066(P2012−221066A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−84060(P2011−84060)
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】