説明

表示制御装置及び表示制御方法

【課題】撮影者の筐体を把持する状態に起因する手ぶれを低減することが可能な表示制御装置を提供できるようにする。
【解決手段】撮像手段が撮影モードであることを検出する撮影モード検出手段と、撮影者が前記撮像装置を把持すべき位置のガイダンスを表示する位置と形状とを決定するガイダンス位置形状決定手段と、前記撮影モードの際に、前記表示装置の表示画面に前記ガイダンスを表示するよう制御するガイダンス表示制御手段とを設け、ユーザが撮像装置のどこを持って撮影すべきかのガイダンスを表示できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示制御装置及び表示制御方法に関し、特に、撮影者のカメラの筐体を把持する状態に起因する手ぶれを低減するために用いて好適な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラは、カメラの筐体に搭載されるLCD等の表示手段の大型化が進んでおり、筐体のサイズに対する表示画面の占める割合が大きくなることで筐体を握る面積が狭くなる傾向にある。そのため、表示画面上に指がかかりやすいという理由から、筐体を上下から挟んで把持する方法をとってしまい、手ぶれを発生させてしまうという問題がある。
【0003】
図13(a)に筐体を上下から挟んで把持する方法を示す。この方法は、人差し指でシャッターを切った動きでカメラが動きやすく、手ぶれが発生しやすい。これに対して、撮影者が安定して筐体を把持できる、筐体を握って把持する方法を図13(b)に示す。この方法は、筐体のホールド感が高く、安定するため、手ぶれが発生しにくい。
【0004】
従来、筐体のサイズに対する表示画面の占める割合が大きくなることで、表示画面に指がかかってしまう問題に対して、以下のような技術が開示されている。すなわち、撮影者が筐体を握って把持する際に、表示画面上の撮影者の指がかかる位置にプレビュー画像を表示するのを避けるため、撮影時はプレビュー画像を縮小表示する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−289484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1記載の方法は、筐体を把持する撮影者の手によって表示画面を覆い隠すことがなくプレビュー画像全体を確認できるようにするものであり、撮影者の筐体を把持する指の位置や把持する方法を定めていない。そのため、撮影者の筐体を把持する指の位置や把持する方法によっては、手ぶれを発生させてしまう恐れがある。
本発明は前述の問題点に鑑み、撮影者の筐体を把持する状態に起因する手ぶれを低減することが可能な表示制御装置を提供できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の表示制御装置は、撮像手段が撮影する被写体及びその他の情報を表示するための表示装置を備えた撮像装置における表示制御装置であって、前記撮像手段が撮影モードであることを検出する撮影モード検出手段と、撮影者が前記撮像装置を把持すべき位置のガイダンスを表示する位置と形状とを決定するガイダンス位置形状決定手段と、前記撮影モードの際に、前記表示装置の表示画面に前記ガイダンスを表示するよう制御するガイダンス表示制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、筐体を安定して把持できるようにガイダンスを表示するようにしたので、撮影者がカメラを把持する状態に起因する手ぶれを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施形態に係るデジタルカメラの外観を説明する図である。
【図2】第1の実施形態に係るデジタルカメラの構成ブロックを説明する図である。
【図3】画像表示部に表示されたガイダンスの表示例を示す図である。
【図4】第1の実施形態に係るデジタルカメラの動作を示すフローチャートである。
【図5】ガイダンスの表示位置と形状決定の動作を示すフローチャートである。
【図6】ガイダンスの表示決定の動作例を示すフローチャートである。
【図7】デジタルカメラの第2の動作例を示すフローチャートである。
【図8】ガイダンスの表示位置と形状決定の他の動作を示すフローチャートである。
【図9】メモリに記憶された撮像レンズの重量と重心の情報の説明図である。
【図10】デジタルカメラの重心位置を原点とするX−Z平面に沿う模式図である。
【図11】撮像レンズ、外部ストロボを考慮したガイダンス表示例を示す図である。
【図12】撮影者の手を正しい把持の方法へ導くガイダンスの表示例を示す図である。
【図13】撮影者が筐体を握って把持する方法の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながらこの発明による装置、方法の形態について説明する。
最初に、本発明の第1実施形態であるデジタルカメラ(撮像装置)について説明する。
図1に、第1実施形態であるデジタルカメラ(撮像装置)の背面外観図を示す。図1に示すように、デジタルカメラ100の背面には、撮影する被写体及びその他の各種情報を表示する画像表示部28が設けられている。
【0011】
画像表示部28は、TFT LCD等から成り、デジタルカメラ100のサイズに対し可能な限り大画面のものが用いられる。タッチパネル66は光透過性を有し、画像表示部28の表面に設けられており、画像表示部28の表示を押すことでデジタルカメラ100を操作することのできる入力機器である。ガイダンス70は、撮影者の筐体を把持する状態を適切な把持状態へ導くための表示であり、本実施形態の特徴である。
【0012】
デジタルカメラ100の上面には、外部ストロボ(フラッシュ)48を取り付けるための取り付け部であるホットシュー49が設けられている。また、各種モードを切り替えるための操作部であるモードスイッチ60、撮影指示を行うための撮像指示手段であるシャッターボタン61が設けられている。また、図1には表示されていないが、デジタルカメラ100の前面には撮像レンズ10を着脱できるレンズマウント11が、デジタルカメラ100の下面には三脚を接続する三脚接続部94が設けられている。
【0013】
コネクタ122は、接続ケーブルとデジタルカメラ100とのコネクタである。記録媒体200は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体スロット201は、記録媒体200を格納するためのスロットである。記録媒体スロット201に格納された記録媒体200は、デジタルカメラ100との通信が可能となる。蓋203は記録媒体スロット201の蓋である。
【0014】
図2は、第1実施形態であるデジタルカメラ(撮像装置)の構成例を示すブロック図である。
図2において、100はデジタルカメラである。撮像レンズ10は、モータを含むレンズ駆動機構、絞り機構によって構成されていて、レンズマウント11において着脱、取り替え可能である。レンズマウント11に撮像レンズ10が装着されている場合は、撮像レンズ接続検知部106によりシステム制御回路50はレンズ装着状態を知ることができる。また、不揮発性メモリ58には撮像レンズ10に関する所定の情報が予め記憶されており、システム制御回路50は必要なときに情報を取得することができる。
【0015】
12はシャッター、14は光学像を電気信号に変換する撮像素子、16は撮像素子14のアナログ信号出力をデジタル信号に変換するA/D変換器である。18は撮像素子14、 A/D変換器16、 D/A変換器26にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生部であり、メモリ制御部22及びシステム制御回路50により制御される。
【0016】
画像処理部20は、A/D変換器16からのデータ、或いはメモリ制御部22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。また、画像処理部20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてシステム制御回路50が制御を行い、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理を行っている。さらに、画像処理部20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。22はメモリ制御部であり、A/D変換器16、タイミング発生部18、画像処理部20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30、圧縮・伸長部32を制御する。
【0017】
A/D変換器16のデータが画像処理部20、メモリ制御部22を介して、或いはA/D変換器16のデータがメモリ制御部22を介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に直接書き込まれる。24は画像表示メモリ、26はD/A変換器、27はD/A変換器26の出力を外部モニタに出力するコネクタである。外部出力コネクタ27にコネクタが挿されている場合は、外部出力コネクタ接続検知部104によりシステム制御回路50は外部出力状態を知ることができる。
【0018】
28はTFT LCD等から成る画像表示部であり、画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器26を介して画像表示部28により表示される。画像表示部28を用いて撮像した画像データを逐次表示すれば、電子ファインダー機能を実現することが可能である。
【0019】
30は撮影した静止画像や動画像を格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連写撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能となる。また、メモリ30はシステム制御回路50の作業領域としても使用することが可能である。メモリ30は、記録媒体200の書き込みバッファとしても使われる。
【0020】
32は適応離散コサイン変換(ADCT)等により画像データを圧縮伸長する圧縮・伸長部であり、メモリ30に格納された画像を読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータをメモリ30に書き込む。40はシャッター12を制御する露光制御部であり、外部ストロボ(フラッシュ)48と連携することによりフラッシュ調光機能も有するものである。
【0021】
42は撮像レンズ10のフォーカシングを制御する測距制御部、44は撮像レンズ10のズーミングを制御するズーム制御部である。いずれもレンズマウント11を介して撮像レンズ10へ制御信号が伝達される。露光制御部40、測距制御部42はTTL方式を用いて制御されており、撮像した画像データを画像処理部20によって演算した演算結果に基づき、システム制御回路50が露光制御部40、測距制御部42に対して制御を行う。
【0022】
外部ストロボ48は、AF補助光の投光機能、フラッシュ調光機能も有する。外部ストロボ48はホットシュー49において着脱、取り替え可能である。ホットシュー49に外部ストロボ48が装着されている場合は、外部ストロボ(フラッシュ)接続検知部108によりシステム制御回路50は外部ストロボ接続状態を知ることができる。また、不揮発性メモリ58には外部ストロボ48に関する所定の情報が予め記憶されており、システム制御回路50は必要なときに情報を取得することができる。
【0023】
システム制御回路50は、不揮発性メモリ58に記録されたプログラムを実行することで、デジタルカメラ100の全体を制御し、後述する各実施形態の処理を実現する。52はシステム制御回路50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ58から読み出したプログラム等を展開するメモリである。
【0024】
表示制御部54は、システム制御回路50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を画像表示部28へ表示する制御を行う。表示制御部54により画像表示部28へ表示される内容としては、絞り値表示、露出補正表示、フラッシュ表示、マクロ撮影表示である。また、ブザー設定表示、電池残量表示、エラー表示、記録媒体200の着脱状態表示、合焦表示、手ぶれ警告表示、ストロボ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示等がある。また、表示制御部54は、ガイダンス70の表示も制御する。
【0025】
システム制御回路50は、画像表示部28の表示画面へ表示するガイダンス70の表示位置と形状を決定するガイダンス位置形状決定処理を行う。不揮発性メモリ58は電気的に消去・記録可能であり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ58には、システム制御回路50の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、後述の各実施形態における各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。59はタイマである。
【0026】
60、62、64及び66は、システム制御回路50の各種の動作指示を入力するための操作部であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。
【0027】
ここで、これらの操作部の具体的な説明を行う。
モードスイッチ60は、電源オフ、撮影モード(静止画撮影モード、自動撮影モード、動画撮影モードを含む)、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、PC接続モード等の各機能モードを切り替え設定することができる。第1のシャッタースイッチ(SW1)62は、シャッターボタン61の操作途中でONとなり、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理、手ぶれ検出等の動作開始を指示する。
【0028】
第2のシャッタースイッチ(SW2)64は、シャッターボタン61の操作完了でONとなり、撮像素子14から読み出した信号をA/D変換器16、メモリ制御部22を介してメモリ30に画像データを書き込む露光処理の動作開始を指示する。同時に、画像処理部20やメモリ制御部22での演算を用いた現像処理、メモリ30から画像データを読み出し、圧縮・伸長部32で圧縮を行い、記録媒体200に画像データを書き込む記録処理という一連の処理の動作開始を指示する。また、動画撮影の場合は動画撮影の開始・停止を指示する。
【0029】
タッチパネル66は、各種操作が可能である。具体的に例示すると以下の通りとなる。メニュー、セット、マクロ、マルチ画面再生改ページ、フラッシュ設定、単写/連写/セルフタイマー切り替え(セルフ撮影モード)、メニュー移動+(プラス)、メニュー移動−(マイナス)。再生画像移動+(プラス)、再生画像−(マイナス)、撮影画質選択、露出補正、日付/時間設定。各種機能の選択及び切り替えを設定する選択/切り替え、各種機能の決定及び実行を設定する決定が可能である。
【0030】
また、撮影直後に撮影した画像データを自動再生するクイックレビュー機能を設定するクイックレビューON/OFF。撮影時にズームと広角を調節することが可能である。あるいは再生時に拡大/縮小を調節する、1画面表示/マルチ画面表示を切り替えるズーム操作が可能である。また、JPEG(Joint Photographic Expert Group)圧縮の圧縮率を選択することが可能である。或いは、撮像素子の信号をそのままデジタル化して記録媒体に記録するCCDRAWモードを選択するための圧縮モードを選択することも可能である。
【0031】
電源制御部80は、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果及びシステム制御回路50の指示に基づいて、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
【0032】
82はコネクタ、84はコネクタ、86はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる電源部である。
90はメモリカードやハードディスク等の記録媒体とのインターフェースである。92はメモリカードやハードディスク等の記録媒体と接続を行うコネクタである。なお、本実施形態では記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタを1系統持つものとして説明している。もちろん、記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタは、単数或いは複数、いずれの系統数を備える構成としても構わない。
【0033】
また、異なる規格のインターフェース及びコネクタを組み合わせて備える構成としても構わない。インターフェース及びコネクタとしては、PCMCIAカードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード等の規格に準拠したものを用いて構成して構わない。さらに、インターフェース90、そしてコネクタ92に各種通信カードを接続することにより、他機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことができる。
【0034】
94は三脚を接続する三脚接続部である。三脚が接続されている場合は、三脚接続検知部114によりシステム制御回路50は三脚の接続の有無を知ることができる。102はコネクタ92に記録媒体200が装着されているか否かを検知する記録媒体着脱検知部である。また、図示しないが、デジタルカメラ100に取り付けられたレンズの型、または外部ストロボの型を検出するアクセサリー検出装置が設けられている。
【0035】
104は外部出力コネクタ接続検知部であり、外部出力コネクタ27に外部モニタが接続されていることを検知することができる。ここで、接続状態にあると検知したならば画像表示部28の代わりに外部モニタを表示装置として用いることが可能である。
106は撮像レンズ接続検知部であり、レンズマウント11に撮像レンズ10が接続されていることを検知することができる。108は外部ストロボ接続検知部であり、ホットシュー49に外部ストロボ48が接続されていることを検知することができる。
【0036】
110は手ぶれ検出部であり、デジタルカメラ100の手ぶれ量を検出することができる。112は角度検出部であり、デジタルカメラ100の傾き状態を検出することができる。三脚接続検知部114は、三脚接続部94に三脚が接続されていることを検知することができる。120は通信部で、RS232CやUSB、IEEE1394、P1284、SCSI、モデム、LAN、無線通信、等の各種通信機能を有する。122は通信部120によりデジタルカメラ100を他の機器と接続するコネクタ或いは無線通信の場合はアンテナである。
【0037】
124はマイクで、音声データ取得部である。126はマイク124で得られた音声データをシステム制御回路50で取得するためにA/D変換するA/D変換機である。
128はスピーカで、音声データ再生部である。130はシステム制御回路50から出力されるデジタル音声データをスピーカ128で再生するためにD/A変換するD/A変換機である。
【0038】
200はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。
記録媒体200は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部202、デジタルカメラ100とのインターフェース204、デジタルカメラ100と接続を行うコネクタ206を備えている。また、この記録媒体200がPCMCIA規格のPC-CardやCompact Flash等の場合は、性能が記されている情報記憶回路を内蔵していることもある。
【0039】
以下、図を参照しながら上記の如く構成されたデジタルカメラ100において、本発明の特徴であるガイダンス70の表示の動作について説明する。
まず、画像表示部28に表示されたガイダンス70の表示例を図3(a)に示す。電子ファインダーとして使用されている画像表示部28の画面上にガイダンス70は表示される。ガイダンス70は、撮影者が安定して筐体を把持できる、筐体を握って把持するときの親指が置かれる位置を指示している。なぜなら、ガイダンス70の表示位置に撮影者の指が置かれると、自然と撮影者の筐体を把持する方法は、筐体を握って把持する方法となるためである。
【0040】
以上のようにガイダンス70は、撮影者の親指の置く位置を誘導することにより、撮影者の筐体を把持する方法を適切な方法へ誘導することを意図している。本実施形態において、ガイダンス70は親指を模した表示形状であるが、撮影者の親指の置く位置を適切な位置へ誘導する、または撮影者の筐体を把持する方法を適切な方法へ誘導するものであれば、ガイダンス70は親指を模した表示形状でなくてよい。
【0041】
図4は、本実施形態のデジタルカメラ100によるガイダンス70の表示の動作手順を示すフローチャートである。
S41において、モードスイッチ60の操作により撮像モードに切り替えられたか否かを判断する(撮影モード検出)。この判断の結果、撮影モードでない場合、再生モードなど、その他のモードではS42に進み、撮影者はカメラを把持する状態に起因する手ぶれの発生を気にしないため、ガイダンス70は表示しない。
【0042】
また、S41の判断の結果、撮像モードに切り替えられると、デジタルカメラ100は撮影の待機状態となり、画像表示部28は電子ファインダーとして動作される。ここでいう、撮影モードは、静止画撮影モード、自動撮影モード、動画撮影モードを指す。この場合はS43に進み、システム制御回路50により、図5の後述するガイダンス位置・形状決定処理に基づいて、ガイダンス70の表示位置と形状が決定される。
【0043】
ここで、S43において、システム制御回路50が、ガイダンス70の表示位置と形状を決定する動作について説明する。
図5は、S43において行われるガイダンス位置・形状決定処理の動作手順を示すフローチャートである。
【0044】
まず、S51において、角度検出部112によって撮影者のデジタルカメラ100を構えている状態を検出する。ここで、角度検出部112によってデジタルカメラ100の状態が横向きであると検知された場合、S52に進み、横向き用のガイダンス70の表示位置と形状を決定する。
【0045】
また、角度検出部112によってデジタルカメラ100の状態が縦向きであると検知された場合、S53に進み、縦向き用のガイダンス70の表示位置と形状を決定する。ここで、カメラのフレームは、一般にカメラをそのまま構えると、横長の長方形の画面である。本発明においては、この横長の画面のまま、横方向つまり長手方向を水平方向とした向きを横向き、カメラを撮影光軸方向を変えずに90°傾けて、長手方向を垂直とした向きを縦向きとする。
【0046】
図3(a)は、横向き用のガイダンス70が画像表示部28に表示された表示例である。図3(b)と図3(c)は、縦向き用のガイダンス70が画像表示部28に表示された表示例である。図3(b)は右手が上面にくる場合、図3(c)は右手が下面にくる場合の表示例である。なお、図3(a)、図3(b)、図3(c)は、あくまで表示例であり、ガイダンス70の表示位置と形状はデジタルカメラ100の形態、もしくは画像表示部28のサイズにより変わってよい。
【0047】
図3(a)に示すデジタルカメラ100と筐体のサイズは変わらず、筐体のサイズに対して画像表示部28の占める面積が狭いときのガイダンス70の表示例を図3(d)に示す。デジタルカメラ100と筐体のサイズは変わらないため、撮影者が筐体を正しく把持する方法をとったときに撮影者が指を置く位置は変わらない。しかし、画像表示部28のサイズが小さく、デジタルカメラ100の背面上において左側に寄っているため、撮影者が筐体を正しく把持する方法をとったときに撮影者の右手親指がかかる画像表示部28の領域が小さい。そのため、画像表示部28に表示するガイダンス70の表示領域は小さくなっている。また、カメラの形態によっては、横向き用のガイダンス70の表示位置と形状は、縦向き用のガイダンス70のものと同じであってもよい。
【0048】
前述のように、ガイダンス位置・形状決定処理によって決定された表示位置、形状のガイダンス70は、後述するガイダンス表示決定処理フローに基づいて画像表示部28への表示が決定される(S43)。
【0049】
ここで、S44において、ガイダンス70の表示を決定する動作について説明する。
図6は、S44におけるガイダンス表示を決定する処理の動作手順を示すフローチャートである。
まず、S61において、撮影者自身の撮影を行うセルフ撮影モードか否かを判断する(セルフ撮影検出処理)。この判断の結果、セルフタイマーの設定により、セルフ撮影モードであると判断された場合にはS64に進み、ガイダンス70を表示しないことを決定する。撮影モードにおいて、タッチパネル66によりセルフタイマーが設定されると、セルフ撮影モードに切り替えられる。セルフ撮影モードでの撮影は、固定撮影決定となり、撮影者のカメラを把持する状態に起因する手ぶれは発生しないため、ガイダンス70は表示しない。
【0050】
一方、S61の判断の結果、セルフ撮影モードでなかった場合にはS62に進んで、三脚接続検知部114によって、三脚接続部94に三脚が接続されているか否かを判断する。この判断の結果、三脚が接続されている場合にはS64に進む。また、三脚の接続が検知されない場合、S63に進み、表示制御部54はガイダンス70の表示を決定する。
【0051】
図4の説明に戻る。
S44において、ガイダンス表示制御処理が終了すると、次に、S45に進み、表示制御部54による表示の決定後、第1のシャッタースイッチ(SW1)62がONされたか否かを判断する。この判断の結果、ONされた場合にはS46に進み、第2のシャッタースイッチ(SW2)64がONされたか否かを判断する。この判断の結果、第2のシャッタースイッチ(SW2)64がONされるとS47に進み、撮影の処理の動作が開始される。
【0052】
また、S46の判断の結果、第2のシャッタースイッチ(SW2)64がONされていない場合にはS48に進み、第1のシャッタースイッチ(SW1)62がONされた状態であるか否かを判断する。この判断の結果、そうであるならばS46に戻って第2のシャッタースイッチ(SW2)64がONされるのを待機する。
【0053】
一方、S48の判断の結果、第1のシャッタースイッチ(SW1)62がONされた状態ではない場合には、撮影の処理が開始されないので、S43に戻る。この場合、ガイダンス70の表示(S43及びS44)は行われており、途中でカメラの状態が縦横変わったとしても、ガイダンス70の表示は、その都度更新される。これにより、撮影者を常に正しい把持の方法へ導くことができる。
【0054】
本実施形態において、表示制御部54により表示すると決定されたガイダンス70は、決定されてから所定の期間のみ表示するようにしてもよい。この場合、所定の期間が経過した後は、表示していたガイダンスから表示位置、又は形状が変わらない間はそのまま表示しない。表示していたガイダンスから表示位置、又は形状が変わった場合は、新たな表示位置、又は形状のガイダンス70を所定の期間、表示するとする。これは、所定の期間表示すれば、その期間に撮影者は筐体を把持する正しい方法へ変更することを想定しているためである。これにより、撮影者が筐体をすでに正しく把持している状態ではガイダンス70を表示しないようにすることができる。もちろん、第2のシャッタースイッチ(SW2)64のONによる撮影の処理の動作が開始されるまで、ガイダンス70を表示し続けてもよい。
【0055】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態であるデジタルカメラ(撮像装置)について説明する。本発明の第2の実施形態であるデジタルカメラ(撮像装置)の構成ブロック図は、前述した第1の実施形態と同様である。
【0056】
図7は、本実施形態のデジタルカメラ100によるガイダンス70の表示の動作手順を示すフローチャートである。本発明の第1実施形態と同様の動作については、同一の符号を付して説明を省略する。図7のS41〜S44までの動作は、図4のS41〜S44までと同様である。
【0057】
本実施形態において、表示制御部54によりガイダンス70を表示すると決定された場合、S71において、タッチパネル66によって、ガイダンス70の表示位置に撮影者の指が触れたことが検出されたか否かを判断する。この判断の結果、指が触れたことが検出された場合にはS72に進んでガイダンス70の表示を変化させる。その後、S45に進む。また、S71の判断の結果、指が触れたことが検出されなかった場合には、S45に直接進む。
【0058】
前述したように、本実施形態においては、タッチパネル66によって、ガイダンス70の表示位置に撮影者の指が触れたことが検出できることにより、撮影者が筐体を正しく把持したことを検出することができる。また、撮影者の指が触れたことが検出されるとガイダンス70の表示を変化させることにより、ガイダンス70の表示位置へ指が触れたことを撮影者に視認させやすくすることができる。
【0059】
S72において実行する表示の変化の例としては、表示の明滅や、表示の色、形状の変化などがある。さらに、同等の効果が得られれば表示を消してもよい。または、ガイダンス70の表示位置へ指が触れたことを撮影者に知らせるアイコンを画像表示部28に表示、もしくは音を鳴らすなど、その他の装置を用いてもよい。以降、図7のS45からS48までの動作は、図4のS45からS48までと同様である。
【0060】
本実施形態において、ガイダンス70の表示位置以外に撮影者の指が触れたことが検出されると、ガイダンス70の表示は消される。これは、ガイダンス70の表示位置以外へ撮影者の指が触れられる場合、撮影者はタッチパネル66によってメニュー等の各種操作を行う意図であると想定されるからである。これにより、撮影者のカメラを把持する状態に起因する手ぶれは発生しないようにすることができる。また、撮影時以外状態で、ガイダンス70の表示がメニュー表示等、他の表示や設定の邪魔をしないようにすることができる。
【0061】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態であるデジタルカメラ(撮像装置)について説明する。第3の実施形態のデジタルカメラ(撮像装置)の構成を示すブロック図は、前述した第1の実施形態と同様である。また、本実施形態のデジタルカメラ100によるガイダンス70の表示の動作手順を示すフローチャートは図4と同様である。したがって、本発明の第1の実施形態と同様の構成、動作については、説明を省略する。
【0062】
図8は、本実施形態のガイダンス位置・形状決定処理の動作手順を示すフローチャートである。この処理は、図4のS43において行われる処理の一例を説明する処理であり、第1の実施形態で説明した図5の処理に変わるものである。S43以外の処理は第1の実施形態と同様である。
【0063】
処理が開始されると、まず、S81において、撮像レンズ接続検知部106によって、レンズマウント11に撮像レンズ10が接続されているか否かを判断する。この判断の結果、撮像レンズ10が接続されている場合にはS82に進み、システム制御回路50は不揮発性メモリ58に予め記憶されている撮像レンズ10の重量(W1)と重心G1(X1,Y1,Z1)の情報を取得し、メモリ52に記憶(取得)する。
【0064】
本実施形態において、重心G1(X1,Y1,Z1)の情報は、デジタルカメラ100単体の重心G0(X0,Y0,Z0)を位置の基準とした相対的な位置が記憶されているものとする。図9に不揮発性メモリ58に記憶されている情報の一例を示す。
【0065】
S81の判断の結果、撮像レンズ10が接続されていない場合、またはS82の処理が終了した場合にはS83に進み、ホットシュー49に外部ストロボ48が接続されているか否かを外部ストロボ(フラッシュ)接続検知部108によって判断する。この判断の結果、外部ストロボ48が接続されている場合はS84に進み、システム制御回路50は不揮発性メモリ58に予め記憶されている外部ストロボ48の重量(W2)と重心G2(X2,Y2,Z2)の情報を取得、メモリ52に記憶(取得)する。本実施形態においては、外部ストロボ48の重心G2(X2,Y2,Z2)の情報は、デジタルカメラ100単体の重心G0(X0,Y0,Z0)を位置の基準とした相対的な位置が記憶されているものとする。
【0066】
S83の判断の結果、外部ストロボ48が接続されていない場合、またはS84の処理が終了した場合にはS85に進む。S85においては、カメラの状態に応じたデジタルカメラ100全体の重量(W)と重心G(X,Y,Z)を求める。メモリ52に記憶したデジタルカメラ100単体の重量(W0)と、重心G0(X0,Y0,Z0)と、メモリ52に記憶した撮像レンズ10、又は外部ストロボ48の重量と重心の情報から、所定の演算によって求める。
【0067】
以下に、前述の所定の演算について説明する。システム制御回路50により、記憶された撮像レンズ10、又は外部ストロボ48の重量と重心の情報から、カメラの状態に応じたデジタルカメラ100全体の重量(W)と重心G(X,Y,Z)が下記の数式(1)〜(4)により計算される。
W=W0+W1+W2 (1)
X=(W1・X1+W2・X2)/(W0+W1+W2) (2)
Y=(W1・Y1+W2・Y2)/(W0+W1+W2) (3)
Z=(W1・Z1+W2・Z2)/(W0+W1+W2) (4)
ここで、重心G1(X1,Y1,Z1)、重心G2(X2,Y2,Z2)は、重心G0(X0,Y0,Z0)からの相対的な位置を表すため、重心G(X,Y,Z)も重心G0からの相対的な位置として求められる。
【0068】
撮像レンズ10と外部ストロボ48が接続されたデジタルカメラ100を、デジタルカメラ100単体の重心位置を原点としてX−Z平面に切った模式図を、例として図10に示す。図10において、デジタルカメラ100単体の重心G0(X0,Z0)を中心位置として、撮像レンズ10の重心G1(X1,Z1)と外部ストロボ48の重心G2(X2,Z2)が座標上に示されている。各重心の位置からZ軸の負の方向に向かう矢印は、それぞれデジタルカメラ100単体の重量W0、撮像レンズ10の重量W1、外部ストロボ48の重量W2を示す。
【0069】
前述した数式(2)と(4)とによって求められたデジタルカメラ100全体の重心が重心G(X,Z)として座標上に示されている。また、前述の数式(1)によって求められた重量(W)は、重心Gの位置からZ軸の負の方向に向かう矢印で示されている。図10には示されていないが、重心GのY座標も前述の数式(3)によって同様に求められる。図10には原点は示されていないが、原点からの絶対位置を求める場合は、各重心の座標にG0(X0,Y0,Z0)を足せば求められる。
【0070】
前述のように、デジタルカメラ100全体の重量(W)と重心G(X,Y,Z)とを求めた後、角度検出部112によって撮影者のカメラを構えている状態を検知する(S86)。ここで、角度検出部112によってカメラの状態が横向きであると検知された場合について説明する。メモリ52に記憶されているデジタルカメラ100全体の重量(W)と重心G(X,Y,Z)から、デジタルカメラ100単体の重心G0(X0,Y0,Z0)を中心とした力のモーメントの絶対値|N|が下記の数式(5)によって求められる。
|N|=√{(X)2+(Y)2+(Z)2}×W (5)
【0071】
次に、上記数式(5)で求められた力のモーメントの絶対値|N|と、あらかじめメモリ52に記憶されている各閾値とが比較される。そして、その比較結果に基づき、横向き用のガイダンス70の表示位置と形状とが決定される(ステップ87)。
【0072】
前述の数式(5)で求められた力のモーメントの絶対値|N|が、予め記憶されている閾値以上である場合、デジタルカメラ100の重量が重い、または重心がデジタルカメラ100単体の重心から大きく離れており、筐体が傾きやすい状態であると考えられる。このとき表示されるガイダンス70の表示例を図11(a)に示す。図11(a)に示すガイダンス70では、点線が囲む領域の面積が図3(a)に比べて広く、撮影者が筐体を保持する方法を、親指の指先だけでなく、親指全体で保持するよう導くことを意図している。
【0073】
このように、デジタルカメラ100に対して撮影者の手が接触する面を増やすことは、撮影者はより安定して筐体を把持できることに繋がる。よって、前記のようにガイダンス70を表示することで、撮影者をより安定した把持の方法へ導き、また、より手ぶれの起こりにくい把持の方法へ導くことができる。
一方、前述の数式(5)で求められた力のモーメントの絶対値|N|が、予め記憶されている閾値以下である場合は、デジタルカメラ100の重量が軽い。または、または重心がデジタルカメラ100単体の重心から離れておらず、筐体が傾きやすい状態ではないと考えられる。そのため、ガイダンス70は図3(a)で示すような通常の表示でよい。
【0074】
一方、S86の判断の結果、角度検出部112によってカメラの状態が縦向きであると検知された場合はS88に進み、同様にして、前述の数式(5)で求められた力のモーメントの絶対値|N|と、予めメモリ52に記憶されている各閾値とが比較される。そして、その比較結果に基づき、縦向き用のガイダンス70の表示位置と形状を決定する。
【0075】
求められた力のモーメントの絶対値|N|が、予め記憶されている閾値以上である場合に表示される、ガイダンス70の表示例を図11(b)、図11(c)に示す。図11(b)は右手が上面にくる場合、図11(c)は右手が下面にくる場合の表示例である。図11(b)、図11(c)に示すガイダンス70は、図11(a)で示すガイダンス70と意図は同様である。前述の数式(5)で求められた力のモーメントの絶対値|N|が、予め記憶されている閾値以下である場合は、ガイダンス70はそれぞれ図3(b)、図3(c)で示すような通常の表示でよい。
【0076】
前述の第1ないし第3の実施形態において、ガイダンス70は撮影者の右手親指の位置を導くことを意図した位置、形状となっているが、カメラの形態によっては撮影者の左手親指の位置を導く位置、形状であってもよい。カメラの形態としては、例えば筐体上面の左側にシャッターボタン61が配置されている場合が挙げられる。撮影者の左手親指の位置を導くことを意図した位置、形状のガイダンス70の表示例を図12(a)に示す。
【0077】
また、前述の第1ないし第3の実施形態において、ガイダンス70の表示位置と形状は、撮影者の一方の手、例えばシャッターボタン61を押下する側の手を導くことを意図している。しかし、ガイダンス70は撮影者のもう一方の手が筐体を把持する方法を指示してもよい。図12(b)に撮影者の左右両方の手を導くことを意図したガイダンス70の表示例を示す。撮影者の右手の親指の置く位置を導くガイダンス70を表示すると同時に撮影者の左手の置く位置を導くガイダンス70が表示されている。左手を導くガイダンス70の表示も、左手を正しい位置へ導く意図のものであれば形状にはこだわらない。また、図12(c)に撮影者の左右両方の手を導くことを意図した異なる形状のガイダンス70の表示例を示す。図12(c)では、ガイダンス70は文字で表示されている。
【0078】
また、前述の第1ないし第3の実施形態において、ガイダンス70の表示位置の調整モードを設け、タッチパネル66によって画像表示部28に指が触れている領域を検出して、その領域に指を誘導するようにガイダンス70の表示領域を変更してもよい。これにより、より精度よく正しい把持方法へ撮影者を導くことができ、より撮影者のカメラを把持する状態に起因する手ぶれを低減することができる。
【0079】
また、前述の第1ないし第3の実施形態において、デジタルカメラ100は手ぶれ検出部110を備えており、S45(図4及び図7)において手ぶれを検出してもよい。その場合、手ぶれを検出により手ぶれが発生していると判断されたときのみ、撮影者のカメラを把持する状態に起因する手ぶれは発生しているため、ガイダンス70は表示するとしてよい。これにより、より撮影者のカメラを把持する状態に起因する手ぶれを補正する必要のあるときに、撮影者のカメラを把持する状態を正しい位置へ導くことができる。
【0080】
なお、システム制御回路50の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
【0081】
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種のコンピュータ読み取り可能な記録媒体を介してシステム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0082】
28 画像表示部、49 ホットシュー、66 タッチパネル、60 モードスイッチ、61 シャッターボタン、66 タッチパネル、70 ガイダンス、100 デジタルカメラ、122 コネクタ、200 記録媒体、201 記録媒体スロット、203 蓋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段が撮影する被写体及びその他の情報を表示するための表示装置を備えた撮像装置における表示制御装置であって、
前記撮像手段が撮影モードであることを検出する撮影モード検出手段と、
撮影者が前記撮像装置を把持すべき位置のガイダンスを表示する位置と形状とを決定するガイダンス位置形状決定手段と、
前記撮影モードの際に、前記表示装置の表示画面に前記ガイダンスを表示するよう制御するガイダンス表示制御手段と、を有することを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記撮影モード検出手段により撮影モードであることを検出すると、前記ガイダンス位置形状決定手段は前記ガイダンスを表示する位置と形状とを決定することを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記ガイダンス表示制御手段は、前記ガイダンス位置形状決定手段による決定に基づいて、前記表示装置に前記ガイダンスを表示するよう制御することを特徴とする請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記表示装置はタッチパネルを有し、前記タッチパネルにより前記ガイダンスの表示位置に指が触れたことが検出されると、前記ガイダンス表示制御手段は前記ガイダンスの表示を変化させることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記撮像装置の傾きを検出する角度検出手段を有し、
前記角度検出手段により検出された角度に応じて、前記ガイダンス位置形状決定手段は前記ガイダンスを表示する位置と形状とを決定することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記撮像装置に取り付けられたレンズの型、または外部ストロボの型を検出するアクセサリー検出手段を有し、前記アクセサリー検出手段による検出に応じて、前記ガイダンス位置形状決定手段は前記ガイダンスを表示する位置と形状とを決定することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の表示制御装置。
【請求項7】
手ぶれを検出する手ぶれ検出手段を有し、前記手ぶれ検出手段により検出される手ぶれ量が予め設定された手ぶれ量より大きい場合、前記ガイダンス表示制御手段は前記ガイダンス位置形状決定手段による決定に基づいて前記ガイダンスを表示するよう制御することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記撮像手段が固定撮影であることを検出する固定撮影決定手段を有し、前記固定撮影決定手段により固定撮影であると検出されると、前記ガイダンス表示制御手段は前記ガイダンスを表示しないよう制御することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の表示制御装置。
【請求項9】
撮影者自身の撮影を行うセルフ撮影モードであることを検出するセルフ撮影検出手段を有し、前記セルフ撮影検出手段によりセルフ撮影モードであると検出されると、前記ガイダンス表示制御手段は前記ガイダンスを表示しないよう制御することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の表示制御装置。
【請求項10】
撮像工程で撮影される被写体及びその他の情報を表示するための表示装置を備えた撮像装置における表示制御方法であって、
前記撮像工程が撮影モードであることを検出する撮影モード検出工程と、
撮影者が前記撮像装置を把持すべき位置のガイダンスを表示する位置と形状とを決定するガイダンス位置形状決定工程と、
前記撮影モードの際に、前記表示装置の表示画面に前記ガイダンスを表示するよう制御するガイダンス表示制御工程と、を有することを特徴とする表示制御方法。
【請求項11】
撮像工程で撮影される被写体及びその他の情報を表示するための表示装置を備えた撮像装置における表示制御方法の各処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記撮像工程が撮影モードであることを検出する撮影モード検出工程と、
撮影者が前記撮像装置を把持すべき位置のガイダンスを表示する位置と形状とを決定するガイダンス位置形状決定工程と、
前記撮影モードの際に、前記表示装置の表示画面に前記ガイダンスを表示するよう制御するガイダンス表示制御工程とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−199756(P2011−199756A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−66548(P2010−66548)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】