表示器、画像表示方法、画像を表示するためのプログラムおよび記録媒体
【課題】表示器の画面に示される部品画像の色の変更を容易にする。
【解決手段】画面エディタ装置100は、記憶部210と制御部220と表示部230とを含む。記憶部210は、部品の画像を表示するための画像データ211と、色パレットを表示するためのパレットデータ212と、作画エディタ213と、プログラムエディタ214とを含む。制御部220は、パレットデータ212に基づいてパレットを表示部230に表示させる表示制御部222と、選択された色相と画像とを関連付ける関連付部223と、関連付部223によって生成されたデータに基づいて、作画エディタ213を用いて画面データ215を生成する画面データ生成部224とを含む。
【解決手段】画面エディタ装置100は、記憶部210と制御部220と表示部230とを含む。記憶部210は、部品の画像を表示するための画像データ211と、色パレットを表示するためのパレットデータ212と、作画エディタ213と、プログラムエディタ214とを含む。制御部220は、パレットデータ212に基づいてパレットを表示部230に表示させる表示制御部222と、選択された色相と画像とを関連付ける関連付部223と、関連付部223によって生成されたデータに基づいて、作画エディタ213を用いて画面データ215を生成する画面データ生成部224とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示器における画像の表示に関し、より特定的には、予め準備された画像の色と異なる色の画像を表示するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
プログラマブルロジックコントローラと称される産業用制御装置は、自動組付け機その他の制御対象機器に接続され、シーケンス制御その他の制御を制御対象機器に対して実行し、あるいは、制御対象機器の状態を表わすデータを受信する。この制御対象機器の制御あるいは状態の表示は、たとえば、その機器の状態を制御対象機器の状態を表示する機能およびその機器の動作を制御する機能を有する表示器を介して行なわれる。また、近年、上記の産業用制御装置が有する制御機能を備えた表示器も導入されている。
【0003】
このような表示器は、接続されている制御対象機器の状態を表示したり、作業者が指示を入力したりするための画面を表示する。画面に表示される画面データは、画面エディタ装置において予め準備されたプログラミングによって作成される。
【0004】
このようにして作成される画面データは、変数に対応付けられた複数の画像を有する場合が多い。各変数は、制御対象機器の状態あるいは制御対象となる動作のそれぞれに応じて設定される。そのため、画面データの作成時あるいは編集時には、複数の変数を効率よく設定してプログラムを作成したいという要請がある。
【0005】
たとえば、特開2003−150212号公報(特許文献1)は、画面に配される部品の機能をユーザによって設定できるため自由度が向上する画面エディタ装置を開示している。この画面エディタ装置によると、「入出力機器4が接続されるPLC2のI/Oアドレスやプログラマブル表示器1の内部デバイスに変数を対応付け、プログラマブル表示器1が入出力機器4の状態をPLC2からI/Oアドレスに対応して取得したり、内部デバイスの状態を取得したりすると、その状態を変数を介して画面上の部品に反映させる。このような画面をコンピュータ装置3の作画エディタ32aで画面データとして作成する。画面における部品の属性(色、大きさ、角度など)を変更する際、ユーザは、パーツエディタ32bを起動した状態で、部品を指定し、指定された部品を記述したプログラムコードにおいて、部品の属性を規定した箇所を書き替える。」というものである([要約]の[解決手段])。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−150212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特開2003−150212号公報に開示された技術によると、プログラムコードにおいて部品の属性を書き換えることになる。そのため、書き換え後の内容はプログラムコードに基づく画面が表示されるまで確認することができない。また、プログラムコードを誤った場合には、ユーザが意図した書き換えが実現できない可能性もある。
【0008】
さらに、一般には、部品は、画面エディタ装置の製造事業者によって予め準備されている場合が多く、予め準備されていない部品を使用するためには、別途、ユーザが開発を依
頼したり、あるいは自ら当該部品を作成する必要があった。たとえば、標準で赤色のランプ画像が用意されている場合において、他の色(青色、黄色、緑色など)のランプ画像を使用する場合、画面エディタ装置のユーザは、各色のランプ画像を自ら作成する必要があり、画面効率の向上が妨げられていた。また、一般のビットマップ画像編集ソフト(たとえば、Adobe(登録商標) Photoshop(登録商標)など)の操作に不慣れなユーザ、あるいは、絵心のないユーザにとっては、標準で用意されている画像と同様の画像を作成することは、極めて困難な作業であった。
【0009】
また、画面エディタ装置あるいは画面編集ソフトの提供事業者が、使用が想定される各部品について各色を予め準備することは、ユーザを混乱させる可能性もある。なぜなら、結果として使用されない部品が多く含まれることになり、ユーザが使用を欲する部品画像を容易に見つけにくくなる恐れがあるためである。
【0010】
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、複数色を用いた画像の表示を容易に実現できる表示器を提供することである。他の目的は、複数色を用いた画像の表示を容易に実現できる画像の表示方法を提供することである。さらに他の目的は、当該表示方法をコンピュータに実現させるためのプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
ある局面の実施の形態に従う表示器は、制御対象機器に接続可能であって、表示器本体と、制御対象機器に命令を送信するための送信手段と、制御対象機器によって出力されたデータの入力を受け付ける入力手段と、表示器本体に表示される画像における捕捉の対象として指定された色属性を特定する第1の色データを格納するメモリと、制御対象機器によって出力されたデータに基づいて、表示器本体に表示されている画像における第1の色データを捕捉するとともに、表示器本体に表示されている画像における第1の色データを変更する必要があるか否かを判断し、変更する必要があると判断した場合に、第1の色データの色属性を変更するプロセッサとを備える。
【0012】
好ましくは、メモリは、さらに、色属性を特定する第2の色データを格納し、プロセッサは、第1の色データの色属性を、第2の色データの色属性に変更する。
【0013】
好ましくは、メモリは、複数の色データを格納しており、プロセッサは、表示器本体に表示されている画像における占有面積の大きい色データ順にかつ所定の数だけ色データを並べた色データ表を作成すると共に、色データ表を表示器本体に表示させ、第1の色データを設定するための選択を受け付ける。
【0014】
他の実施の形態に従うと、画像表示方法が提供される。この方法は、表示器本体に表示される画像における捕捉の対象として指定された色の属性を特定するための第1の色データをメモリにロードするステップと、制御対象機器によって出力されたデータに基づいて、表示器本体に表示されている画像における第1の色データを捕捉するとともに、表示器本体に表示されている画像における第1の色データを変更する必要があるか否かを判断するステップと、変更する必要があると判断した場合に、第1の色データの色属性を変更するステップとを含む。
【0015】
他の実施の形態に従うと、上記の画像表示方法を実行させるプログラムが提供される。
他の実施の形態に従うと、上記のプログラムを格納した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
【0016】
さらに他の局面における実施の形態に従う表示器は、制御対象機器の状態を示す状態表
示値の入力に基づいて、制御対象機器の状態を示す状態表示画像を表示する。この表示器は、ディスプレイ装置と、制御対象機器の状態を示す値のうち予め基準として設定された基準値、状態表示値が基準値に達するまでの状態表示画像における少なくとも一部の表示色の属性として選択可能な複数の色データよりなる第1の色データ群、状態表示値が基準値を超えたときの状態表示画像における少なくとも一部の表示色の属性として選択可能な複数の色データよりなる第2の色データ群を格納する記憶装置と、状態表示画像の少なくとも一部を第1の色データで表示器本体に表示させ、状態表示値が基準値を超えたときに状態表示画像の少なくとも一部を第2の色データで表示器本体に表示させる表示制御手段とを備える。
【0017】
好ましくは、表示器は、基準値を格納する揮発メモリをさらに備える。
好ましくは、第1の色データおよび第2の色データの少なくとも一方は、表示器の外部から入力される。
【0018】
好ましくは、記憶装置は、状態表示画像として選択可能な複数のサンプル画像からなる画像群を格納している。表示器は、画面データを編集するための編集手段を備えていても良い。編集手段は、サンプル画像を表示器本体に表示させる。編集手段は、サンプル画像を構成する1つ以上の色データから、変更の対象となる第1の色データを選択する選択入力を受け付ける。編集手段は、基準値を超えた際の色データとして使用可能な複数の色データの候補を表示器本体に表示させる。編集手段は、複数の色データの候補から変更後の第2の色データを選択する選択入力を受け付ける。編集手段は、状態表示値が基準値を超えたときに第1の色データで表示されている部分を第2の色データで表示するための画面データを作成する。
【0019】
好ましくは、編集手段は、複数の色データの候補として、複数の色データからなるパレットを表示器本体に表示させる。
【0020】
好ましくは、編集手段は、複数の色データの候補として、複数の色データの一覧を表示器本体に表示させる。
【0021】
好ましくは、編集手段は、サンプル画像を構成するビットマップに基づいてサンプル画像を構成する構成色データの割合を算出し、割合に基づいた順番で構成色データを表示器本体に表示させる。
【0022】
さらに他の局面に従うと、上記の表示器で実行される表示プログラムが使用する画面データを作成する画面エディタ装置が提供される。この画面エディタ装置は、状態表示画像として選択可能な複数のサンプル画像と、画面編集プログラムとを格納するメモリと、命令の入力を受け付ける入力手段と、表示器本体と、プロセッサとを備える。プロセッサは、画面編集プログラムを実行することにより、サンプル画像を表示器本体に表示させ、画像の表示色の属性から変更の対象となる第1の色データを選択する入力を受け付け、第2の色データとして使用可能な複数の色データの候補を表示器本体に表示させ、複数の色データの候補から第2の色データを選択する入力を受け付け、状態表示値が基準値を超えたときに第1の色データで表示されている部分を第2の色データで表示する画面データを作成する。
【0023】
好ましくは、プロセッサは、複数の色データの候補として複数の色データからなるパレットを、表示器本体に表示させる。
【0024】
好ましくは、プロセッサは、複数の色データの候補として複数の色データの一覧を、表示器本体に表示させる。
【0025】
好ましくは、プロセッサは、サンプル画像を構成するビットマップに基づいてサンプル画像を構成する構成色データの割合を算出し、割合に基づいた順番で構成色データを表示器本体に表示させる。
【0026】
さらに他の局面に従うと、制御対象機器の状態を示す画像の表示方法が提供される。この表示方法は、制御対象機器の状態を示す状態表示画像の表示方法であって、状態表示画像と、制御対象機器の状態を示す値のうち予め基準として設定された基準値、状態表示値が基準値に達するまでの状態表示画像における少なくとも一部の表示色の属性として選択可能な複数の色データよりなる第1の色データ群、および状態表示値が基準値を超えたときの状態表示画像における少なくとも一部の表示色の属性として選択可能な複数の色データよりなる第2の色データ群をロードするステップと、第1の色データ群から第1の色データを選択するとともに第2の色データ群から第2の色データを選択するステップと、状態表示値が基準値を超えたときに第1の色データにより表示されている部分を第2の色データで表示器本体に表示させるステップとを含む。
【0027】
さらに他の局面に従うと、制御対象機器の状態を示す画像の表示方法をコンピュータに実現させるためのプログラムが提供される。このプログラムはコンピュータに、状態表示画像と、制御対象機器の状態を示す値のうち予め基準として設定された基準値、状態表示値が基準値に達するまでの状態表示画像における少なくとも一部の表示色の属性として選択可能な複数の色データよりなる第1の色データ群、および状態表示値が基準値を超えたときの状態表示画像における少なくとも一部の表示色の属性として選択可能な複数の色データよりなる第2の色データ群をロードするステップと、第1の色データ群から第1の色データを選択するとともに第2の色データ群から第2の色データを選択するステップと、状態表示値が基準値を超えたときに第1の色データにより表示されている部分を第2の色データで表示器本体に表示させるステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0028】
ある実施の形態に従うと、描画のためのデータ量の増大を防ぎ、また描画の動作が重くなることを防止できる。また、他の実施の形態に従うと、作画における利便性が向上し得る。さらに他の実施の形態に従うと、シームレスな描画色の変化を実現することができる。
【0029】
この発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解されるこの発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】画面エディタ装置100と、画面エディタ装置100によって生成されたプログラムを実行するプログラマブル表示器150と、PLC180との接続関係を表わす図である。
【図2】画面エディタ装置によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。
【図3】データブロックの構成を概念的に表わす図である。
【図4】捕捉色ブロックの構成を表わす図である。
【図5】制御ブロックの構成を概念的に表わす図である。
【図6】表示色ブロックの構成を概念的に表わす図である。
【図7】色属性変化制御テーブルの構成を概念的に表わす図である。
【図8】表示器における画像の表示態様を表わす図である。
【図9】表示器のメモリが格納する色属性変化制御テーブルの構成を概念的に表わす図である。
【図10】CPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その1)である。
【図11】CPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その2)である。
【図12】CPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その3)である。
【図13】CPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その4)である。
【図14】VRAMにおけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【図15】表示器に表示される画像を表わす図である。
【図16】表示器が格納する各テーブルの構成を概念的に表わす図である。
【図17】表示器を実現するCPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その1)である。
【図18】表示器を実現するCPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その1)である。
【図19】表示器を実現するCPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その2)である。
【図20】表示器を実現するCPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その3)である。
【図21】VRAMにおけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【図22】表示器がディスプレイに表示するために予め準備された画像を表わす図である。
【図23】表示器がメモリに格納しているテーブルの構成を概念的に表わす図である。
【図24】ディスプレイにおける画像の表示態様を表わす図である。
【図25】他の局面に係る表示器を実現するためにCPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その1)である。
【図26】他の局面に係る表示器を実現するためにCPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その2)である。
【図27】他の局面に係る表示器を実現するためにCPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その3)である。
【図28】他の局面に係る表示器を実現するためにCPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その4)である。
【図29】表示器のVRAMにおけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【図30】青色の要素を含む画素および緑色の要素を含む画素の関係を表わす図である。
【図31】、本発明の第2の実施の形態に係る画面エディタ装置が備えるハードディスクにおけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【図32】各色データが変更された場合の効果を表わす一覧表(その1)である。
【図33】各色データが変更された場合の効果を表わす一覧表(その2)である。
【図34】画面エディタ装置が備えるCPUが実行する処理の一部を表わすフローチャートである。
【図35】デバイスについて割り当てられた各アドレスの関係を表わす図である。
【図36】モニタが表示する画面の一例を表わす図(その1)である。
【図37】モニタが表示する画面の一例を表わす図(その2)である。
【図38】表示器が備えるCPUが実行する一連の動作の一部を表わすフローチャートである。
【図39】表示器によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。
【図40】表示器が備える記憶部におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【図41】制御対象機器の不揮発メモリにおけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【図42】CPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0032】
<第1の実施の形態>
[ハードウェア構成]
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る画面エディタ装置100のハードウェア構成について説明する。図1は、画面エディタ装置100と、画面エディタ装置100によって生成されたプログラムを実行するプログラマブル表示器(以下単に「表示器」という。)150と、PLC(Programmable Logic Controller)180との接続関係を表わす図である。画面エディタ装置100と表示器150とは、通信回線130によって接続され得る。なお、この接続は、画面エディタ装置100から表示器150にデータ(実行可能プログラム、画面データ)を送信する場合に確立されていればよく、画面エディタ100と表示器150とは常時接続している必要はない。したがって、通信回線130に代えて、着脱可能な記録媒体も使用可能である。
【0033】
画面エディタ装置100は、たとえば、周知の構成を有するコンピュータシステムによって実現される。画面エディタ装置100は、CPU110と、マウス111と、キーボード112と、RAM(Random Access Memory)113と、ハードディスク114と、光ディスク駆動装置115と、通信I/F(Interface)116と、モニタ117とを含む。光ディスク駆動装置115には、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)120その他の光ディスクが装着可能である。
【0034】
CPU110は、画面エディタ装置100に与えられる命令に基づいて、予め規定された処理あるいは制御を実行する。マウス111およびキーボード112は、画面エディタ装置100に対する命令の入力を受け付ける。RAM113は、CPU110によって生成されたデータ、あるいは画面エディタ装置100に与えられたデータを一時的に(揮発的に)格納する。ハードディスク114は、CPU110によって生成されたデータあるいは画面エディタ装置100に与えられたデータを不揮発的に格納する。光ディスク駆動装置115は、装着された光ディスク(たとえばCD−ROM120)からデータを読み出し、あるいは、DVD(Digital Versatile Disc)その他のデータを書き込み可能な媒体に対してデータを書き込む。通信I/F116は、有線または無線を介して、他の情報通信装置(たとえば表示器150)と通信する。モニタ117は、CPU110によって生成されたデータあるいは画面エディタ装置100に与えられたデータに基づき、画面データおよび画像を表示する。
【0035】
画面エディタ装置100における処理は、ハードウェアおよびCPU110により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、ハードディスク114に予め格納されている場合がある。また、ソフトウェアは、CD−ROM120その他のデータ記録媒体に格納されて、プログラムプロダクトとして流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続している情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラムプロダクトとして提供される場合もある。このようなソフトウェアは、光ディスク駆動装置115その他の読取装置によってその記録媒体か
ら読み取られて、あるいは通信I/F116を介してダウンロードされた後、ハードディスク114に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU110によってハードディスク114から読み出され、RAM113に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU110は、そのプログラムを実行する。
【0036】
図1に示される画面エディタ装置100を実現するコンピュータシステムは、一般的なものである。したがって、本発明の最も本質的な部分は、RAM113、ハードディスク114、CD−ROM120その他のデータ記録媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、画面エディタ装置100を実現するコンピュータシステムのハードウェアの動作は周知である。したがって、ハードウェアの動作の詳細な説明は繰り返さない。
【0037】
表示器150は、相互にデータバスで接続された、CPU152と、メンテナンスポート154と、メモリ160と、通信コントローラ166と、VRAM(Video RAM)168と、グラフィックコントローラ170と、ディスプレイ172と、タッチパネル174と、タッチパネルコントローラ176と、I/O(Input/Output)制御I/F(Interface)178と、I/Oユニット179とを含む。表示器150は、制御対象機器196,198に接続されている。制御対象機器196は、メモリ197を含んでいてもよい。
【0038】
メモリ160は、DRAM(Dynamic RAM)162と、FEPROM(Flash Erasable and Programmable ROM)164とを含む。I/Oユニット179は、制御対象機器196,198その他の機器を接続するための入出力端子、入出力回路等を含む。複数の入出力端子が、備えられてもよい。I/O制御I/F178は、CPU152とI/Oユニット179との間の信号の授受を仲介するインターフェース回路である。I/O制御I/F178は、入出力メモリ、D/A(Digital to Analog)変換器、A/D(Analog
to Digital)変換器等を含む。
【0039】
CPU152は、FEPROM164に格納されたプログラムに基づいて、PLC180との通信処理、ディスプレイ172の表示処理等を実行する。CPU152はまた、タッチパネル174における入力に基づいて、その入力に対応する処理を実行する。
【0040】
メンテナンスポート154は、表示器150の保守時等において一時的に使用されるポートである。表示器150に表示させる画面データを変更する場合、あるいは画面データの表示制御の設定を変更する場合等において、新しいデータがメンテナンスポート154から入力される。これにより、表示器150とPLC180との通信が妨げられることなく、画面データを更新することができる。
【0041】
DRAM162は、主にディスプレイ172における表示制御その他の処理に用いられるデータを一時的に記憶する。CPU152は、FEPROM164に格納されている色データをDRAM162に読み出す。色データは、画像を構成する捕捉色データ(すなわち、変更の対象となる色データ)と、変更後の表示色データとを含む。CPU152は、制御対象機器192,194,196,198の各状態を表わす実データ(状態表示値)と、各状態に応じて予め基準として設定された基準値とを比較して、比較の結果に応じて当該画像の色の属性を変更する。当該基準値は、色の属性を変更する判断基準として使用される。
【0042】
より詳しくは、状態表示値と基準値とが一致する場合に、CPU152が、色の属性を変更するように基準値を設定してもよく、状態表示値が基準値を上回る場合に、CPU152が、色の属性を変更するように基準値を設定してもよく、状態表示値が基準値を下回る場合に、CPU152が、色の属性を変更するように基準値を設定してもよい。FEP
ROM164は、書き換え可能なフラッシュメモリである。フラッシュメモリは、稼動部を持たず、また衝撃に強いため、PLC180に接続される環境が劣悪であっても、安定して作動することができる。
【0043】
なお、本実施形態において色データとは、RGB色空間、HSL空間やHSV色空間等各種色空間における色の属性(R、G、B、色相、彩度、輝度等)のいずれかをあらわすデータのことをいうものとする。
【0044】
FEPROM164は、ディスプレイ172に表示される画像の色を規定する色コード(色データ)を格納している。CPU152は、当該コードを用いて、ディスプレイ172に表示するための画像データを、VRAM168に書き込む。より詳しくは、CPU152は、制御対象機器192,194,196,198の状態を表わすデータおよび基準値に応じて色コードを選択し、選択後の色コードを用いた画像データを生成する。
【0045】
通信コントローラ166は、CPU152の制御により、PLC180との間でデータ通信を行なう。通信されるデータには、PLC180から報告される、実績その他の稼動状況を表わすデータ、あるいは、表示器150からPLC180に送信される設定データ等が含まれる。
【0046】
VRAM168は、CPU152の制御により画面表示用のデータを一時的に保存する。このデータは、グラフィックコントローラ170に読み出され、ディスプレイ172に出力される。これにより、ディスプレイ172は、所定の画面データを表示することができる。
【0047】
タッチパネルコントローラ176は、タッチパネル174とデータバスとの間に配置され、タッチパネル174の押下を検出する。タッチパネルコントローラ176がその押下を検出すると、その位置あるいは入力されたデータは、メモリ部160に出力される。
【0048】
上記の構成のように、表示器150は、I/O制御I/F178およびI/Oユニット179を有するため、PLC180を介することなく、制御対象機器に接続することができる。したがって、表示器150は、たとえば制御対象機器196,198の状態の表示あるいは動作の制御の指示を直接実行することができる。
【0049】
なお、表示器150の構成は、上記のものに限られない。たとえば、表示器は、グラフィック表示を行なうため、操作盤、スイッチ、表示灯などの機能を有する他、デバイスその他の制御対象機器の稼動状況や作業指示のような管理のための各種のモニタ、機器に対する設定値を入力する端末としての機能を備えていればよい。
【0050】
このような表示器で表示される画面データは、画面データ作成プログラムによってユーザが作成することができる。画面データ作成プログラムが画面エディタ装置100で実行されると、編集のための画面が表示される。ユーザは、その画面において、各制御対象機器の状態を表示するための表示画面データ、あるいは、各制御対象機器を制御する命令の入力を受け付ける制御画面データ等を構成する画像ブロックを任意に使用したり、操作の可否を設定したりすることができる。なお、以下の説明において、当該表示画面データ、制御画面データ等を監視画面データと総称する。ここで、画像ブロックとは、たとえば、それ自身で監視画面データを構成するもの、監視画面データに表示されるランプ、スイッチ、カウンタ、メータ表示器、グラフ表示器などの部品画像(シンボル)、あるいは、監視画面データや部品画像に付加的に表示される補助画像(たとえば、ポップアップウィンドウ画面)などの画像をいうが、これらに限られない。これらの画像は、ユーザが全てデザインしてもよいし、予めテンプレートとして準備された画像であってもよい。
【0051】
PLC180は、ネットワーク190を介して表示器150と接続されている。PLC180はさらに、制御対象機器192,194に接続されている。PLC180は、制御機能部として、予め設定された制御プログラムを実行することにより、制御対象機器192,194の動作を制御する。制御対象機器192,194は、たとえば自動組立て機、ベルトコンベアなどであるが、これらの機器に限られない。また、PLC180に接続される制御対象機器の数は、特定の数に限られない。
【0052】
本実施の形態に係る画面エディタ装置100によって生成された画面データは、通信I/F116から、表示器150に送られる。
【0053】
また、本実施の形態においては、画面エディタ装置100と、表示器150とが別個の構成として示されている。しかしながら、表示器150が画面エディタ装置100としても機能する構成が用いられてもよい。この場合、通信回線130は不要となる。
【0054】
[機能構成]
図2を参照して、画面エディタ装置100の構成についてさらに説明する。図2は、画面エディタ装置100によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。画面エディタ装置100は、記憶部210と、制御部220と、表示部230とを備える。
【0055】
記憶部210は、複数のサンプル画像データ211からなる画像群216と、色パレット(色データ表)212と、作画エディタ213と、プログラムエディタ214とを格納している。さらに、記憶部210は、制御部220によって生成される画面データ215を格納している。
【0056】
サンプル画像データ211は、表示器150において表示される画面データを構成する部品となる画像データとして、画面エディタ装置100の製造者によって予め準備されたものである。色パレット212は、画像の色データを変更するための候補として当該製造者によって予め準備された複数の色データを表示する。色パレット212に表示されている色データは、たとえば、マウス111の操作によって選択可能とされている。
【0057】
作画エディタ213は、CPU110によって実行されることにより、表示器150に表示される画面の編集を支援する。作画エディタ213は、サンプル画像データ211および色パレット212を参照し、画面エディタ装置100のユーザが部品画像の色データを変更することを可能にする。作画エディタ213は、画面エディタ装置の製造者によって、たとえば、予めインストールされたプログラムとして、あるいは、CD−ROMその他のデータ記録媒体からインストール可能なプログラムプロダクトとして予め作成される。
【0058】
プログラムエディタ214は、表示器150が実行する制御プログラムの作成を支援する。プログラムエディタ214は、作画エディタ213が実行するのと同様に、サンプル画像データ211および色パレット212を参照して、画面エディタ装置100のユーザによるプログラム作成を支援する。なお、本発明の実施の形態に係る画面エディタ装置100は、プログラムエディタ214を常に保持している必要はない。すなわち、画面の編集と、制御プログラムの編集とが、別個のコンピュータシステムにおいて行なわれてもよい。
【0059】
制御部220は、一時記憶部221と、表示制御部222と、関連付部223と、画面データ作成部224とを含む。一時記憶部221は、記憶部210から読み出したサンプル画像データ211および色パレット212を揮発的に保持する。また、一時記憶部22
1は、制御部220が生成したデータを保持してもよい。
【0060】
表示制御部222は、画面エディタ装置100に対して与えられた選択操作と、一時記憶部221に格納されているサンプル画像データ211および色パレット212とに基づいて、選択されたサンプル画像データ211に基づく画像と選択されたパレットとを表示部230に表示させる。
【0061】
関連付部223は、一時記憶部221に格納されているサンプル画像データ211および色パレット212を用いて、サンプル画像データ211と色パレット212から選択された色データ(後に詳述する捕捉色データ、表示色データ)とを関連付ける。関連付部223は、その画像と色データとを画面データ作成部224に与える。
【0062】
画面データ作成部224は、関連付部223から送られたデータを用いて作画エディタ213を実行することにより、画面データを作成する。この際に、サンプル画像データ211と第1の色データとが関連付けられて、制御対象機器の状態を表す状態表示画像が作成される。そして、画面データ作成部224は、その関連付けを維持した状態で、ディスプレイ172に表示される画面データを作成する。画面データ作成部224は、その作成した画面データを、画面データ215として記憶部210に送出する。画面エディタ装置100に対して伝送ケーブルが接続されている場合には、画面データ作成部224は、画面データ215を、そのケーブルを介して画面エディタ装置100の外部に送る。あるいは、画面エディタ装置100は、画面データ215を光ディスク駆動装置115を介して出力してもよい。
【0063】
[メモリにおけるデータ構造]
メモリには、捕捉色ブロック、制御ブロックおよび表示色ブロックが格納されている。各ブロックはデータブロックにより構成されている。
【0064】
先ず、図3を参照してデータブロックの構成について説明する。図3は、データブロック1500の構成を概念的に表わす図である。データブロック1500は、データ種別1510と、データ1520とを含む。データ種別1510の値は、0又は1である。値が0である場合には、データ1520の内容が整数値を格納していることが示される。値が1である場合には、データ1520は、整数値格納メモリ番地を格納していることが示される。データ1520が整数値である場合には、その値は、たとえば、−32768から32767であるが、その他の値が用いられても良い。
【0065】
ただし、ある局面において、整数値の使用可能な範囲として上限値または下限値が設定されている場合には、その上限値または下限値の範囲内の値をとり得る。整数値格納メモリ番地は、たとえばD100のように、メモリにおける番地(メモリアドレス)を表わす。他の局面において、整数値格納メモリ番地は、いわゆるデバイスアドレスと称される値が用いられてもよい。デバイスアドレスとは、整数値格納メモリ番地において特定のデバイスに関連付けられたアドレスを意味する。
【0066】
図4は、捕捉色ブロック1600の構成を表わす図である。ここで「捕捉」とは、メモリに格納されているデータ等によって色の属性である色データを指定し、指定された色データを含む色で表示されている画素を、画面に表示されている画像から特定することをいう。捕捉色ブロック1600は、制御ビット1610と、第1の色データ1620と、第2の色データ1630と、第3の色データ1640とを含む。
【0067】
制御ビット1610は、各色データがRGB色空間データであるか又はHLS色空間データであるかを表わすビットと、第1の色データが有効であるか否かを表わすビットと、
第2の色データが有効であるか否かを表わすビットと、第3の色データが有効であるか否かを表わすビットと、捕捉余裕率を表わすためのビットとを含む。なお、補足余裕率については後述する。
【0068】
第0番目のビットが0である場合には、色データ1620,1630,1640は、RGB色空間データであることが規定される。一方、第0番目のビットの値が1である場合には、色データ1620,1630,1640は、HLS色空間データであることが規定される。
【0069】
第1番目のビットの値が1である場合には、第1の色データ1620のデータが有効であることを表わし、0である場合には、無効であることを表わす。第2番目のビットの値が1である場合には、第2の色データ1630が有効であることを表わし、0である場合には、無効であることを表わす。第3のビットの値が1である場合には、第3の色データ1640が有効であることを表わし、0である場合には、無効であることを表わす。
【0070】
捕捉余裕率は、第4番目のビットから第7番目のビットを用いて表わされる。1ビットあたりの捕捉余裕率の変化割合を2%とすれば、捕捉余裕率は、0から30%の間で、2%刻みで設定され得る。第4番目のビットから第7番目のビットが全て0に設定されると、捕捉余裕率も0%となる。この場合、捕捉の対象として指定された色の属性のみが検出される。一方、第4番目のビットから第7番目のビットが全て1に設定されると、捕捉余裕率は30%となる。
【0071】
これらのビットにより値が8と設定されると、捕捉余裕率は16%として規定される。この場合、色データ1620,1630,1640の各々に対して、「設定可能な最大値の±16%分の増減」を許容するような設定となる。この場合、「色相、彩度、輝度」の最大の設定値は、通常ウィンドウズ(登録商標)をOS(Operating System)として使用するパーソナルコンピュータにおいて、240であるから、たとえば色データが「色相」の場合で設定値が120であると、240の16%は38となる。したがって、捕捉範囲は、「120−38」から「120+38」、つまり82から158となる。
【0072】
RGB色空間データとして規定された場合、第1の色データ1620は、赤色の値を規定する。その値は、たとえば、0から255をとり得る。一方、HLS色空間データとして規定された場合、第1の色データ1620の値は0から240をとり得る。この場合、第1の色データ1620の値が0である場合には赤、40である場合には黄色、80である場合には緑色、120である場合には水色(シアン)、160である場合には青色、200である場合には赤紫色のように設定される。
【0073】
RGB色空間データとして規定された場合、第2の色データ1630は、緑色の値を規定する。その値は、たとえば、0から255をとり得る。一方、HLS色空間データとして規定された場合、第2の色データ1630は彩度(saturation)を規定し、その値は0から240をとり得る。
【0074】
RGB色空間データとして規定された場合、第3の色データ1640は、青色を規定する。その値は、たとえば0から255をとり得る。一方、HLS色空間データとして規定された場合、第3の色データ1640は輝度(luminance)を規定し、その値は0から240をとり得る。このとき、たとえば第3の色データ1640が0である場合には黒色、120である場合には純色、240である場合には白色のように設定される。
【0075】
図5は、制御ブロック1700の構成を概念的に表わす図である。制御ブロック1700は、制御ビット1710と、αブレンド1720と、点滅周期1730とを含む。
【0076】
制御ビット1710は、αブレンドを使用するか否か、点滅周期を使用するか否かなどの画像の表示態様を規定する。第0番目のビットの値が1である場合には、αブレンドを使用することを表わし、0である場合には、αブレンドを使用しないことを規定する。第1番目のビットが1である場合には、点滅周期が使用されることを表わし、0である場合には、点滅周期が使用されないことを表わす。第2番目のビットから第7番目のビットは本実施の形態においては使用されずたとえば常に0が設定される。
【0077】
αブレンド1720は、その値として、本実施形態においては、0から255の値をとり得る。この場合、値が0であると、その表示態様は透明であることを表わし、値が255であると、その表示態様は不透明であることを表わす。0と255との間をとる場合には、値(透過率)に応じて下画面が透過して表示される。
【0078】
点滅周期1730の値は、本実施形態においては、0から255をとり得る。たとえば、点滅周期は、10ミリ秒単位で設定される。このとき、点滅周期1730の値が0である場合には、当該表示器を構成するハードウェアにおいて可能な最高速度で点滅することが規定される。一例として、たとえば点滅周期1730の設定値が200である場合には、点滅周期は2000ミリ秒(すなわち2秒)となり、当該画像は、1秒間表示され、1秒間表示されない。
【0079】
図6は、表示色ブロック1800の構成を概念的に表わす図である。表示色ブロック1800は、色種別1810と、第1の色データ1820と、第2の色データ1830と、第3の色データ1840とを含む。
【0080】
表示色ブロック1800の具体的な構成は、制御ビット1810における第4ビットから第7番目のビットが、本実施の形態においては使用されず、たとえば0が設定される以外は捕捉色ブロック1600の具体的構成と同様である。したがって、その具体的な構成の詳細な説明は繰り返さない。
【0081】
図7は、本実施の形態に係る色属性変化制御テーブル1900の構成を概念的に表わす図である。色属性変化制御テーブル1900は、画面に表示される色属性の変化を制御するためのデータの集合である。色属性変化制御テーブル1900は、画面エディタ装置または表示器に表示される画像の色の属性を変更するために用いられる。色属性変化制御テーブル1900は、捕捉色ブロック1910と、制御ブロック1920と、表示色ブロック1930とを含む。そして、画像とは、色属性変化制御テーブル1900と画像ブロックとが関連付けられたものであり、当該画像においては、色属性変化制御テーブル1900で規定されているように色属性が変更される。
【0082】
捕捉色ブロック1910は、制御ビットと、第1から第3の色データまでを含む。制御ビットは、データブロックを含む。データブロックは、データ種別とデータとを含む。各色データは、それぞれデータブロックを含む。当該データブロックは、図3に示されているように、データ種別とデータとを含む。
【0083】
制御ブロック1920は、制御ビットと、αブレンドと点滅周期とを含む。制御ビットは、データブロックを含む。データブロックは、データ種別とデータとを含む。αブレンドは、データブロックを含む。データブロックは、データ種別とデータとを含む。点滅周期は、データブロックを含む。データブロックはデータ種別とデータとを含む。
【0084】
表示色ブロック1930は、色種別と、第1から第3の色データとを含む。色種別と各色データとは、それぞれデータブロックを含む。各データブロックは、データ種別と、デ
ータとを含む。
【0085】
図7に示される色属性変化制御テーブル1900は、図3から図6に示される各データ構造を用いて実現される。
【0086】
[表示例]
図8を参照して、本実施の形態に係る表示器における画像の表示態様について説明する。図8(A)は、表示器によって表示される画像200の全体を表わす図である。画像200は、領域2010,2020と、文字2030と、背景2040とを含む。領域2010および2020は、たとえば予め定義された三角形である。文字2030は、当該表示器に表示させるために、画面エディタ装置の使用者によって作成された文字あるいは画面エディタ装置の製造者によって予め準備されたデータによって作成される。背景2040は、画面エディタ装置の使用者によって、あるいは、画面エディタ装置の製造者によって予めテンプレートとして設定されている。領域2010は青色であり領域2020は緑色であり、背景2040は赤色である場合について説明する。また、文字2030は、後述するようにデータ値によってその色が変更され得る。
【0087】
図8(B)は、予め設定されていた画像2000から右向きの矢印を表わす画像2200の表示を表わす図である。より詳しくは、後述する色属性変化制御テーブルにおいて設定されているデータが以下のような場合に、図8(B)に示される画像2200の表示が実現される。すなわち、整数値格納メモリ番地D100の値が0である場合、領域2010の表示は透明となる。次に、整数値格納メモリ番地D200−D203の値が、順に255、255、0、0として設定されている場合、領域2020は赤色に表示される。また、整数値格納メモリ番地D300からD303の値が順に255、255、0、0として設定されている場合、文字2030は赤色に表示される。ここで、背景2040は初期値として赤色に設定されているため、文字2030の領域と背景2040の領域とは、いずれも赤色で表示される。その結果、図8(B)に示されるように右方向の矢印を示す画像2200の表示が実現される。
【0088】
図8(C)は、左向きの矢印を示す画像2300を表わす図である。画像2300の表示は、画像2000の表示に対して以下のような処理を行なうことにより実現される。すなわち、後述する色属性変化制御テーブルにおいて、領域2010の表示のための整数値格納メモリ番地D100−D103の値は、順に、255、255、0、0が設定される。これにより、領域2010は赤色として表示される。次に、領域2020の表示のための整数値格納メモリ番地D200−D203については、各値は0、0、0、0に設定される。その結果、領域2020の表示は透明となり、視認できなくなる。
【0089】
そして、文字2030の表示を制御するための整数値格納メモリ番地D300−D303については、各値は、順に255、255、0、0として設定される。その結果、文字2030は赤色で表示されるため、デフォルトで赤色に設定されている背景2040と同じ色として表示される。したがって、文字2030と背景2040とを含む領域は全体として一様な赤色で表示されることになる。
【0090】
図8(D)は、画像2000に対して三角形部分を表示することなく文字の部分を示す画像2400を表わす図である。画像2400は、背景を示す領域2410と、表示される文字を示すための領域2420とを含む。画像2400のような表示は、データを以下のように設定することにより実現される。すなわち、左向きの矢印を表示するための領域2010の表示を制御するための整数値格納メモリ番地D100−D103について、各値はそれぞれ0に設定される。その結果、領域2010の表示は透明となる。同様に、右方向の矢印を表示するための領域2020の表示を制御する整数値格納メモリ番地D20
0−D203について、各値は0に設定される。その結果、領域2020の表示も透明となる。次に、文字2030の表示を制御するための整数値格納メモリ番地D300−D303について、各値は、255、255、255、0に設定される。このような設定により、文字2030は黄色で表示される。そして背景2410は、図8(A)における背景2040の色と同じ色(赤色)で表示されるため、図8(D)のように、文字部分が黄色で表示されることになる。
【0091】
[表示器のデータ構造]
図9を参照して、本実施の形態に係る表示器のデータ構造について説明する。図9は、表示器のメモリが格納する色属性変化制御テーブル2110,2120,2130の構成を概念的に表わす図である。各テーブル2110,2120,2130は、図7に示される色属性変化制御テーブル1900のフォーマットに従って作成されている。
【0092】
テーブル2110は、青色(第3の色データ 255)を捕捉して、整数値格納メモリ番地D100−D103で指定された色に変化させることを規定している。テーブル2120は、表示されている画像の中から緑色(第2の色データ 255)を捕捉して、整数値格納メモリ番地D200−D203で指定された色に変化させることを規定している。テーブル2130は、表示されている画像から水色(第2、第3の色データ 255)を捕捉して、整数値格納メモリ番地D300−D303で指定された色に変化させることを規定している。
【0093】
テーブル2110−2130に示される各設定値は、前述の図3から図7に示される各テーブルのデータ構造と同じである。したがって、各設定値の詳細な説明は繰り返さない。
【0094】
[制御構造]
図10−図14を参照して、本実施の形態に係る表示器の制御構造について説明する。図10−図14は、図8(B)−図8(D)に示される表示を実現するためにCPU152が実行する一連の処理の一部を表わすフローチャートである。図14は、VRAM168におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【0095】
(メインフロー)
図10に示すように、ステップS2510にて、CPU152は、後述するテーブル初期化を実行する。この処理が実行されると、各テーブルに格納されているデータがメモリのワーク領域に書き込まれる。ステップS2530にて、CPU152は、後述するセレクタスイッチ状態確認を実行する。この処理が実行されると、表示器において画像を如何なる態様で表示すべきかが特定される。セレクタスイッチの状態により画像をいかなる態様で表示するかについての詳細な説明は、後述する。ステップS2550にて、CPU152は、後述する描画処理を実行する。この処理が実行されると、具体的な画像が表示器に表示される。
【0096】
ステップS2570にて、CPU152は、画面切換要求があったか否かを判定する。この判定は、たとえば表示器に対して与えられるデータ(制御対象機器からの信号または表示器のオペレータによる操作)などに基づいて行なわれる。CPU152は、画面切換要求があったと判定すると(ステップS2570にてYES)、制御を終了する。そうでない場合には(ステップS2570にてNO)、CPU152は、制御をステップS2530に戻す。
【0097】
(テーブル初期化)
図11に、図10のステップS2510のより具体的なフローを示す。ステップS25
11にて、CPU152は、画面データからテーブル2110のデータを読み込んで、ワーク領域TBL1に展開する。ステップS2513にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100−D103の値を、領域TBL1における該当箇所に登録する。
【0098】
ステップS2515にて、CPU152は、画面データからテーブル2120のデータを読み込んで、領域TBL2に展開する。ステップS2517にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D200−D203の値を、領域TBL2の該当箇所に登録する。ステップS2519にて、CPU152は、画面データからテーブル2130のデータを読み込んで、領域TBL3に展開する。ステップS2521にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D300−D303の値を、領域TBL3の該当箇所に登録する。
【0099】
(セレクタスイッチ状態確認)
図12に、図10のステップS2530のより具体的なフローを示す。ステップS2531にて、CPU152は、セレクタスイッチの状態を表わすデータをメモリ160における領域SW1に格納する。ステップS2533にて、CPU152は、領域SW1に格納されているデータに基づいて、表示器の表示が初期表示中であるか否か、または、SW1に格納されているデータが変化したか否かを判定する。CPU152は、表示器が初期表示中である場合、または領域SW1のデータが変化したと判定すると(ステップS2533にてYES)、制御をステップS2535に切り換える。そうでない場合には(ステップS2533にてNO)、CPU152は、処理を終了し、図8に示す画像を表示する。
【0100】
ステップS2535にて、CPU152は、領域SW1に格納されているデータに基づいて、表示器が表示する画像を特定する。具体的には図8(B)−8(D)に示す画像のいずれを表示するかを特定する。領域SW1に格納されているデータが0である場合、CPU152は、制御をステップS2537に切り換える。その値が1である場合、CPU152は、制御をステップS2539に切り換える。その値が2である場合、CPU152は、制御をステップS2541に切り換える。
【0101】
ステップS2537にて、CPU152は、右向きの矢印を表示するためのデータを設定する。具体的には、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100について、領域2010を透明にするために、各値を0に設定する。整数値格納メモリ番地D200−D203について、領域2040を赤色で表示するためにCPU152は、各値を、255、255、0、0に設定する。CPU152は、整数値格納メモリ番地D300−D303に対して、領域2020を赤色表示するために、各値を順に255、255、0、0に設定する。
【0102】
ステップS2539にて、CPU152は、左向きの矢印を表示するためのデータをメモリ領域に設定する。より詳しくは、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100−D103に対して、赤色を表示するために、値を255、255、0、0に設定する。CPU152は、表示を透明にするために、整数値格納メモリ番地D200−D203について、各値を0、0、0、0に設定する。CPU152は、赤色を表示するために、整数値格納メモリ番地D300−D303について、各値を255、255、0、0に設定する。
【0103】
ステップS2541にて、CPU152は、文字「STOP」を表示するためのデータをメモリに設定する。より詳しくは、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100−D103について、各値を0、0、0、0に設定する。これにより、対応する領域の表示は透明になる。CPU152は、整数値格納メモリ番地D200−D203について、各値を0、0、0、0に設定する。これにより、対応する領域の表示は透明になる。さらに
、CPU152は、整数値格納メモリ番地D300−D303について、各値を255、255、255、0に設定する。これにより、対応する領域の表示は黄色になる。
【0104】
(描画処理)
図13を参照して、ステップS2551にて、CPU152は、表示器の状態が初期表示であるか否かを判定する。この判定は、たとえば、表示器150の状態を示すためにメモリ160に格納されている値に基づいて行なわれる。CPU152は、表示器150の状態が初期表示であると判定すると(ステップS2551にてYES)、制御をステップS2559に切り換える。そうでない場合には(ステップS2551にてNO)、CPU152は、制御をステップS2553に切り換える。
【0105】
ステップS2553にて、CPU152は、領域TBL1を参照して、整数値格納メモリ番地D100−D103のいずれかのデータに変化があったか否かを判定する。CPU152は、いずれかのデータに変化があったと判定すると(ステップS2553にてYES)、制御をステップS2559に切り換える。そうでない場合には(ステップS2553にてNO)、CPU152は、制御をステップS2555に切り換える。
【0106】
ステップS2555にて、CPU152は、TBL2を参照して、整数値格納メモリ番地D200−D203のいずれかのデータに変化があったか否かを判定する。CPU152は、いずれかのデータに変化があったと判定すると(ステップS2555にてYES)、制御をステップS2559に切り換える。そうでない場合には(ステップS2555にてNO)、CPU152は、制御をステップS2557に切り換える。
【0107】
ステップS2557にて、CPU152は、領域TBL3を参照して、整数値格納メモリ番地D300−D303のいずれかのデータに変化があったか否かを判定する。CPU152は、いずれかのデータに変化があったと判定すると(ステップS2557にてYES)、制御をステップS2559に切り換える。そうでない場合には(ステップS2557にてNO)、CPU152は制御を終了する。
【0108】
(データ構造)
図14を参照して、VRAM168は、ディスプレイ172における画像の表示のために確保される複数の領域を有する。領域TBL1は、画面データから読み込まれるテーブル2110に含まれるデータを展開するために使用される。領域TBL2は、画面データから読み込まれるテーブル2120に含まれるデータを展開するために使用される。領域TBL3は、画面データから読み込まれるテーブル2130に含まれるデータを展開するために使用される。領域SW1は、ディスプレイ172に表示される画面上に配置されているセレクタスイッチのポジションを示すための変数を格納する。たとえばその変数の値が0である場合には、右方向の矢印の表示となる。その値が1の場合には、その表示は左方向の矢印の表示となる。その値が2である場合には、文字STOPの表示を表わす。
【0109】
以上のようにして、本実施の形態に係る表示器150によると、図8(A)に示されるように構成される画像を用いて、異なる態様の画像の表示を実現することができる。
【0110】
<第2の実施の形態>
本実施の形態の他の局面について説明する。他の局面において、表示器および画像エディタ装置は、表示される色の変化によって動きを表現する機能を有する点で、前述の実施の形態に係る表示器および画像エディタ装置と異なる。なお、この局面に係る表示器および画面エディタ装置は、前述の実施の形態に係る表示器150および画面エディタ装置100を実現するためのハードウェア構成と同様の構成を用いて実現される。したがってハードウェア構成の説明は繰り返さない。以下の説明では、図1に示される構成を参照する
。
【0111】
図15(A)は、表示器において表示される画像2600を表わす図である。画像2600は、領域2610−2614,2620−2624,2630−2634を含む。本実施の形態においては、領域2610−2614、領域2620−2624、領域2630−2634はそれぞれ同じ色で表示される。画像2600および各領域は、たとえば本実施の形態に係る画面エディタ装置によって定義される。
【0112】
図15(A)に示される例では、領域2610,2611,2612,2613および2614は、赤色である。領域2620,2621,2622,2623および2624は、緑色である。領域2630,2631,2632,2633および2634は、青色である。
【0113】
図15(B)−図15(D)は、画像2600を用いてその一部を水色と白色とに分けて表示する態様を表わす図である。図15(B)に示すように、画像2800は、領域2810−2814,2820−2824を含む。領域2810−2814は、それぞれ水色に表示される。領域2820−2824は、それぞれ白色に表示される。このような表示は、テーブル2710,2720,2730におけるデータが以下のように定義されている場合に実現される。すなわち、テーブル2710において、整数値格納メモリ番地D100が参照する値が0であるとき、表示器に表示されている画像から捕捉された赤色は、水色に変更される。テーブル2720において、整数値格納メモリ番地D200が参照する値が255である場合には、表示器において表示されている画像2600から捕捉された緑色(たとえば領域2620,2621,2622,2623,2624)は、白色に変更される。また、テーブル2730において、整数値格納メモリ番地D300が参照する値が255に設定されている場合、画像2600から捕捉される緑色(たとえば領域2630−2634)は白色に変更される。
【0114】
図15(C)は、画像2800における緑色の領域の位置が変化した状態を表わす図である。画像2900は、領域2910−2914と、領域2920−2925とを含む。領域2910−2914は、水色で表示されている。領域2920−2925は、白色で表示されている。このような表示は、テーブル2710,2720,2730においてデータが以下のように定義されていることにより実現される。
【0115】
すなわち、テーブル2720において、整数値格納メモリ番地D200が参照する値は、0に設定されている。CPU152がこの値を読み出すと、表示されている画像から捕捉された緑色は、水色に変更される。
【0116】
テーブル2710において、整数値格納メモリ番地D100が参照する値、および、テーブル2730において整数値格納メモリ番地D300が参照する値は、いずれも255に設定されている。CPU152は、この値を読み出すと、赤色および青色で表示されている領域をそれぞれ白色に変更する。その結果、図14に示されるように、水色で表示される領域2910−2914と、白色で表示される領域2920−2925とが表示される。
【0117】
図15(D)は、図15(A)に示される画像2600に基づいてその一部を白色と水色とに分けて表示するさらに他の態様を表わす図である。画像3000は、領域3010−3014と、領域3020−3024とを含む。領域3010−3014は、水色に表示されている。領域3020−3024は、白色に表示されている。このような表示は、テーブル2710,2720,2730におけるデータが以下のように設定されていることにより実現される。
【0118】
すなわち、テーブル2710において整数値格納メモリ番地D100が参照する値と、テーブル2720において整数値格納メモリ番地D200が参照する値とは、それぞれ255に設定されている。テーブル2730において、整数値格納メモリ番地D300が参照する値は、0に設定されている。このような設定のもとで、CPU152は、表示器に表示されている画像から赤色または緑色を捕捉すると、それらの領域を白色に変更する。また、CPU152は、その画像から青色を捕捉すると、その部分の色を白色に変更する。
【0119】
CPU152は、上記のような設定に基づいて描画処理を繰り返すことにより、予めデフォルトで準備された画像2600を用いて、白色および水色を含む画像2800−3000のいずれかを順次表示する。このようにすると、たとえば、表示器150は、ディスプレイ172において、パイプの中を水が右方向に流れているような表示を実現することができる。また逆に、CPU152は、画像2600を用いた表示を、画像3000→画像2900→画像2800のように切り換えることにより、当該パイプの中を右方向から左方向に水が流れているように表示できる。これにより、本実施の形態に係る表示器150は、予め設定された1つの画像2600に基づいて色の変化による動きを実現することができる。
【0120】
(データ構造)
図16を参照して、本実施の形態に係る表示器のデータ構造について説明する。図16は、表示器が格納する各テーブルの構成を概念的に表わす図である。これらのテーブルは、たとえば画面エディタ装置において定義され、実行可能なプログラムによって直接又は間接に参照されるデータとして、表示器に取り入れられる。各テーブルのフォーマットは、図9に示されるテーブルのフォーマットと同様である。
【0121】
テーブル2710は、表示器に表示される画像から赤色を捕捉して、整数値格納メモリ番地D100において指定されている色に変化するためのデータを規定している。テーブル2720は、表示器に表示される画像から緑色を捕捉して、整数値格納メモリ番地D200において指定された色に当該捕捉した色を変化させるためのデータを格納している。テーブル2730は、表示器において表示される画像から青色を捕捉して整数値格納メモリ番地D300において指定された色に変化させるためのデータを定義している。
【0122】
テーブル2710,2720,2730は、図4から図7において定義されたデータに基づいて作成される。各テーブルを構成するデータ項目は、これらの図に示されるデータ項目と同様であるため、説明は繰り返さない。
【0123】
[制御構造]
そこで、図17−図21を参照して、本実施の形態に係る表示器の制御構造について説明する。図17−図20は、本実施の形態に係る表示器150を実現するCPU152が実行する一連の処理の一部を表わすフローチャートである。図21は、VRAM168におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【0124】
(メインフロー)
図17に示すように、ステップS3110にて、CPU152は、後述するテーブル初期化(図18)を実行する。この処理が実行されると、画像オブジェクトから読み出されるテーブルに含まれるデータがDRAM162の各ワーク領域に展開される。ステップS3120にて、CPU152は、カウンタ機能を起動して、例えば、300ミリ秒のカウントを開始する。ステップS3130にて、CPU152は、後述するカウンタ確認処理(図19)を実行する。この処理が実行されると、ディスプレイ172に表示される画像
の色が決定される。ステップS3140にて、CPU152は、後述する描画処理(図20)を実行する。この処理が実行されると、ディスプレイ172は具体的な画像を表示する。
【0125】
ステップS3150にて、CPU152は、表示器150に対して与えられる信号に基づいて、ディスプレイ172に表示されている画面を切り換える要求があったか否かを判定する。CPU152は、そのような要求があったと判定すると(ステップS3150にてYES)、制御をステップS3160に切り換える。そうでない場合には(ステップS3150にてNO)、CPU152は、制御をステップS3130に戻す。ステップS3160にて、CPU152は、起動していたカウンタ機能を終了し、300ミリ秒の計測を終了する。
【0126】
(テーブル初期化)
図18に示すように、ステップS3111にて、CPU152は、画面データからテーブル2710のデータを読み込み、その読み込んだデータをVRAM168のメモリ領域TBL4に展開する。ステップS3112にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100の値をメモリ領域TBL4の該当箇所に登録する。
【0127】
ステップS3113にて、CPU152は、画面データからテーブル2720のデータを読み込み、その読み込んだデータをメモリ領域TBL5に展開する。ステップS3114にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D200の値をメモリ領域TBL5の該当箇所に登録する。
【0128】
ステップS3115にて、CPU152は、画面データからテーブル2730のデータを読み込み、その読み込んだデータを、メモリ領域TBL6に展開する。ステップS3116にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D300の値を、メモリ領域TBL6の該当箇所に登録する。
【0129】
(カウンタ確認)
図19を参照して、ステップS3131にて、CPU152は、メモリ160に格納されている値または、カウントした値に基づいて、ディスプレイ172の画面が初期表示中であるか否か、またはカウンタの値が変化したか否かを判定する。CPU152は、ディスプレイ172の状態が初期表示である、または、カウンタTM1の値が変化したと判定すると(ステップS3131にてYES)、制御をステップS3132に切り換える。そうでない場合には(ステップS3131にてNO)、CPU152は処理を終了する。
【0130】
ステップS3132にて、CPU152は、カウンタ値TM1の値を3で割った余りを導出する。その余りが0である場合には、CPU152は制御をステップS3133に切り換える。その余りが1である場合には、CPU152は制御をステップS3134に切り換える。その余りが2である場合には、CPU152は制御をステップS3135に切り換える。
【0131】
ステップS3133にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100に値0を設定する。これにより、対応する領域の表示は水色になる。CPU152は、整数値格納メモリ番地D200の値および整数値格納メモリ番地D300の値をそれぞれ255に設定する。これにより、これらの対応する領域の表示は白色になる。
【0132】
ステップS3134にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100,D300の値を255に設定する。対応する領域の表示は白色になる。また、CPU152は、整数値格納メモリ番地D200の値を0に設定する。対応する領域の表示は水色になる。
【0133】
ステップS3135にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100,D200の値をそれぞれ255に設定する。これにより対応する領域の表示は白色になる。CPU152は、整数値格納メモリ番地D300の値を0に設定する。対応する領域の表示は水色になる。
【0134】
(描画処理)
図20を参照して、ステップS3141にて、CPU152は、ディスプレイ172の状態が初期表示であるか否かを判定する。CPU152は、その状態が初期表示であると判定すると(ステップS3141にてYES)、制御をステップS3145に切り換える。そうでない場合には(ステップS3141にてNO)、CPU152は制御をステップS3142に切り換える。
【0135】
ステップS3142にて、CPU152は、メモリ領域TBL4を参照して、整数値格納メモリ番地D100のデータに変化があったか否かを判定する。CPU152は、そのデータに変化があったと判定すると(ステップS3142にてYES)、制御をステップS3145に切り換える。そうでない場合には(ステップS3142にてNO)、CPU152は制御をステップS3143に切り換える。
【0136】
ステップS3143にて、CPU152は、メモリ領域TBL5を参照して、整数値格納メモリ番地D200のデータが変化したか否かを判定する。CPU152は、そのデータが変化したと判定すると(ステップS3143にてYES)、制御をステップ3145に切り換える。そうでない場合には(ステップS3143にてNO)、CPU152は制御をステップS3144に切り換える。
【0137】
ステップS3144にて、CPU152は、メモリ領域TBL6を参照して、整数値格納メモリ番地D300のデータが変化したか否かを判定する。CPU152は、当該データが変化したと判定すると(ステップS3144にてYES)、制御をステップ3145に切り換える。そうでない場合には(ステップS3144にてNO)、CPU152は処理を終了する。
【0138】
(データ構造)
図21を参照して、VRAM168は、図15(B)−図15(D)に示される画像の表示を実現するためのデータを格納する領域を確保する。メモリ領域TBL4は、画面データから読み出されるテーブル2710に含まれるデータを展開するために使用される。メモリ領域TBL5は、画面データから読み出されるテーブル2720に含まれるデータを展開するために使用される。メモリ領域TBL6は、画面データから読み出されるテーブル2730に含まれるデータを展開するために使用される。メモリ領域TM1は、カウンタとして使用される。具体的には、初期値は0に設定され、300ミリ秒経過する毎に1ずつ加算される。
【0139】
<第3の実施の形態>
次に、さらに他の局面について説明する。なお、この局面に係る表示器および画面エディタ装置は、前述の実施の形態に係る表示器150および画面エディタ装置100を実現するためのハードウェア構成と同様の構成を用いて実現される。したがってハードウェア構成の説明は繰り返さない。以下の説明では、図1に示される構成を参照する。
【0140】
図22は、表示器150がディスプレイ172に表示するために予め準備された画像3200を表わす図である。画像3200は、たとえばランプを表わす画像であるが、これに限られない。
【0141】
図23を参照して、本実施の形態に係る表示器のデータ構造について説明する。図23は、本実施の形態に係る表示器がメモリ160に格納しているテーブル3300の構成を概念的に表わす図である。各テーブルのフォーマットは、図9に示されるテーブルのフォーマットと同様である。
【0142】
テーブル3300は、捕捉色ブロックと、制御ブロックと、表示色ブロックとを含む。テーブル3300を構成する各データ項目は、図4−図6に示されるテーブルに含まれるデータ項目と同様である。したがって各項目の詳細な説明は繰り返さない。テーブル3300は、ディスプレイ172に表示されている画像のうちのテーブル3300と関連付けられたものからほぼ白色(たとえば輝度216−240)を捕捉して、整数値格納メモリ番地D100によって指定された点滅周期および整数値格納メモリ番地D101において指定された輝度によって画像を変化させるために規定されている。なお、捕捉色ブロックの制御ビットにおいて、値5が、第4番目のビットから第7番目のビットを用いて規定されている。すなわち捕捉の余裕度として10%が定義されている。これは、たとえば表示器150が表示する画像が写真画質の場合には各画素によって微妙に色が異なるため、若干の余裕が必要になるからである。
【0143】
図24は、ディスプレイ172における画像の表示態様を表わす図である。表示器150がテーブル3300に基づいて画像の表示を更新すると、画像は、高速点滅から低速点滅まで指定された態様に従って表示される。たとえば図24に示される例では、画像3410は高速点滅の場合を表わしており、また、輝度が240であるため表示されるランプは最も白く見える。画像3420→画像3430→画像3440→画像3450→画像3460として示されるように、点滅の速度が低速になり、また、表示されるランプの色は白色(輝度が240)から黒色(輝度が0)に変化する。このような処理が繰り返されると、ディスプレイ172は、ランプを点滅した態様で表示するとともに、ランプが暗くなっていくように表示することができる。
【0144】
[制御構造]
図25−図29を参照して、本実施の形態に係る表示器150の制御構造について説明する。図25−図28は、表示器150を実現するためにCPU152が実行する一連の処理の一部を表わすフローチャートである。図29は、本実施の形態に係る表示器150のVRAM168におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【0145】
(メインフロー)
図25に示すように、ステップS3510にて、CPU152は、後述するテーブル初期化(図26)を実行する。この処理が実行されると、テーブル3300のデータがVRAM168のメモリ領域に展開される。ステップS3520にて、CPU152は、後述するデバイス確認(図27)を実行する。この処理が実行されると、整数値格納メモリ番地D100,D101の値が更新される。
【0146】
ステップS3530にて、CPU152は、後述する描画処理(図28)を実行する。この処理が実行されると、ディスプレイ172はランプを表わす画像3200の表示が実現される。ステップS3540にて、CPU152は、表示器150に対して与えられるデータに基づいてディスプレイ172に表示されている画面の切換要求があったか否かを判定する。CPU152は、そのような要求があったと判定すると(ステップS3540にてYES)、処理を終了する。そうでない場合には(ステップS3540にてNO)、CPU152は、制御をステップS3520に戻す。
【0147】
(テーブル初期化)
図26に、図25のステップS3510についてより具体的なフローを示す。ステップS3512にて、CPU152は、画面データからテーブル3300のデータを読み込んで、メモリ領域TBL7に展開する。ステップS3514にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100,D101の値をメモリ領域TBL7の該当箇所に登録する。その後、CPU152は、制御をメイン処理に戻す。
【0148】
(デバイス確認)
図27に、図25のステップS3520についてより具体的なフローを示す。ステップS3522にて、CPU152は、メモリ160に格納されているデータまたはVRAM168に格納されているデータに基づいて、ディスプレイ172が初期表示中であるか否か、または、メモリ領域DEV1の値が変化したか否かを判定する。CPU152はディスプレイ172が初期表示中である、または、メモリ領域DEV1の値が変化したと判定すると(ステップS3522にてYES)、制御をステップS3524に切り換える。そうでない場合に(ステップS3522にてNO)、CPU152は処理を終了する。
【0149】
ステップS3524にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100,D101の値を更新する。具体的には、CPU152は、算式「200−(DEV1×1.8)」の値を、整数値格納メモリ番地D100に書き込む。また、CPU152は、算式「DEV1×2.4」の値を整数値格納メモリ番地D101に書き込む。
【0150】
(描画処理)
図28に、図25のステップS3530についてより具体的なフローを示す。ステップS3532にて、CPU152は、メモリ160に格納されているデータに基づいて、ディスプレイ172が初期画面を表示中であるか否かを判定する。CPU152は、ディスプレイ172が初期画面を表示中であると判定すると(ステップS3532にてYES)、制御をステップS3536に切り換える。そうでない場合には(ステップS3532にてNO)、CPU152は、制御をステップS3534に切り換える。
【0151】
ステップS3534にて、CPU152は、メモリ領域TBL7を参照して、整数値格納メモリ番地D100,D101のいずれかのデータが変化したか否かを判定する。CPU152は、いずれかのデータが変化したと判定すると(ステップS3534にてYES)、制御をステップS3536に切り換える。そうでない場合には(ステップS3530にてNO)、CPU152は処理を終了する。ステップS3536にて、CPU152は、TBL7のデータを利用して、初期表示または表示更新を実行する。
【0152】
(データ構造)
図29に示すように、VRAM168は、メモリ領域TBL7,DEV1を含む。メモリ領域TBL7は、画面から読み出されるテーブル3300に含まれるデータを展開するために使用される。メモリ領域DEV1は、たとえば、ディスプレイ172に表示される画像3200に対応する照明機器の輝度を調整するためのスライダを規定する値(たとえば、0から100)を格納するために使用される。スライダは、たとえば、輝度を調整するためのソフトウェアモジュールとして実現される。
【0153】
図30を参照して、複数の色属性変化制御テーブルを用いた処理によって同一の画素が捕捉された場合の処理について説明する。図30(A)−図30(C)は、青色の要素を含む画素および緑色の要素を含む画素の関係を表わす図である。
【0154】
具体的には、第1の実施形態、第2の実施形態、または第3の実施形態において、一つの画像に対して複数のテーブルが使用される場合、図30(A)に示されるように、各テーブルが同一の画素を捕捉する場合がある。たとえば、一実施の形態として、領域361
0を含む円の領域がテーブル2110によって規定され、当該領域においては、青色の要素が255の画素である。また、領域3620を含む円の領域がテーブル2120によって規定され、当該領域は、緑色の要素が255の画素である。この場合、領域3630は、青色の要素が255の画素および緑色の要素が255の画素のいずれも含む領域として規定されることになる。
【0155】
この場合、各テーブルの処理順序が問題になる。以下、「テーブル」または「第nのテーブル」との記載は、たとえば、テーブル2110−2130、または、テーブル2710−2730のような色属性変化制御テーブルを指す。
【0156】
本実施形態においては、たとえば、「第1のテーブルを用いて変化させた色の属性を取得して、第2のテーブルで変化させる」という方法ではなく、各テーブルとも「元画像内の画素の色の属性を取得して変化させる」という方法が使用され得る。したがって、たとえば、第1のテーブル、第2のテーブルがその順でメモリに登録されており、また各テーブルが順次処理された場合、各テーブルが同一画素を捉えた時に実際に表示されるのは、第2のテーブルの色の属性変化の結果となる(つまり、後の処理に用いられたテーブルに基づく変化が示される)。このようなルールのもとで、次の様なテーブル登録方法を採用することができる。
【0157】
(1) 「色属性変化制御テーブルの管理テーブル」
この管理テーブルは、色属性変化制御テーブルの登録順序を明確にし、また、その前後の入れ替えを可能にする。また、この管理テーブルは、色属性変化制御テーブルが同一画素を捉えた場合に、後に登録された色属性変化制御テーブルが有効であることを、表示器150の利用者に示す。
【0158】
(2) 「優先度付き色属性変化制御テーブルの管理テーブル」
この管理テーブルは、各色属性変化制御テーブルに優先度を設け、優先度の高いテーブルほど後で処理する(つまり有効になる)ことを規定する。なお、複数の色属性変化制御テーブルの各優先度が同一の場合には、後に登録された色属性変化制御テーブルが有効に設定される。
【0159】
図30(B)は、ある実施の形態において「色属性変化制御テーブルの管理テーブル」を適用する場合の状態を表わす図である。たとえば、領域3710は、第1のテーブルによって規定される。領域3720は、第2のテーブルによって規定される。領域3730は、第3のテーブルによって規定される。この場合、管理テーブルは、登録順序と、各色属性変化制御テーブルを識別するデータとを含み、たとえば、以下のように表わされる。
【0160】
[色属性変化制御テーブルの管理テーブル]
[1]第2のテーブル:ある色属性を捕捉し、その色属性のうちの色相を「緑色」に変化させる。
[2]第1のテーブル:ある色属性を捕捉し、その色属性のうちの色相を「赤色」に変化させる。
[3]第3のテーブル:ある色属性を捕捉し、その色属性のうちの色相を「青色」に変化させる。
【0161】
登録順序[1]−[3]に基づき、実際には、第2のテーブル(領域3720)→第1のテーブル(領域3710)→第3のテーブル(領域3730)の順に、表示処理が行なわれる。その結果、領域3720の上に領域3710が重なり、さらにそれらの領域の上に領域3730が重なった画像が表示される。
【0162】
図30(C)は、他の実施の形態において「優先度付き色属性変化制御テーブルの管理テーブル」を適用する場合の状態を表わす図である。たとえば、領域3810は、第1のテーブルによって規定される。領域3820は、第2のテーブルによって規定される。領域3830は、第3のテーブルによって規定される。この場合、管理テーブルは、優先度(たとえば、高、低)と、テーブルを識別するデータとを含み、たとえば、以下のように表わされる。
【0163】
[色属性変化制御テーブルの管理テーブル]
低[1]第2のテーブル:ある色要素を捕捉し、その要素の色属性のうちの色相を「緑色」に変化させる。
高[2]第1のテーブル:ある色要素を捕捉し、その要素の色属性のうちの色相を「赤色」に変化させる。
低[3]第3のテーブル:ある色要素を捕捉し、その要素の色属性のうちの色相を「青色」に変化させる。
【0164】
この場合、第2,第3のテーブルの優先度は同じである。登録順序については、第2のテーブルが登録された後に、第3のテーブルが登録されている。そこで、具体的には、第2のテーブル(領域3820)→第3のテーブル(領域3830)→第1のテーブル(領域3810)の順に、表示処理が行なわれる。その結果、領域3820の上に領域3830が重なり、さらにそれらの領域の上に領域3810が重なった画像が表示される。
【0165】
なお、本実施の形態において、優先度は、2段階(高−低)であるが、多段階(たとえば、16段階、128段階、256段階など)の優先度が用いられても良い。
【0166】
<第4の実施の形態>
図31を参照して、本発明の第4の実施の形態に係る画面エディタ装置100のデータ構造について説明する。図31は、画面エディタ装置100が備えるハードディスク114におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。ハードディスク114は、予め準備されたサンプル画像211として、たとえば赤色のランプの画像211aと、黄色のスイッチの画像211bとを格納している。画像211a、211bは、図2におけるサンプル画像211に相当する。また、ハードディスク114は、色パレット212を格納している。色パレット212は、たとえば、色相角に従って配置された選択可能な複数の色相からなる。
【0167】
ハードディスク114は、さらに、作画エディタ213と、プログラムエディタ214と、オペレーティングシステム334とを格納している。作画エディタ213は、たとえば、CPU110とRAM113とを画面エディタ装置として機能させるものである。プログラムエディタ214は、表示器150が制御機能を有する場合における当該制御プログラムの作成を支援する。なお、表示器150に代えてハードディスクを備えていない通常の表示装置が使用される場合には、プログラムエディタ214は、外部の記憶装置に格納され、たとえば、プログラムエディタ214はパーソナルコンピュータ上で作動する。オペレーティングシステム334は、画面エディタ装置100の基本的な入出力、他の情報通信装置(たとえば表示器150)との通信を制御する。
【0168】
図32および図33を参照して、本実施の形態に係る表示器150において色データを変更する場合について説明する。図32および図33は、それぞれ、各色データが変更された場合の効果を表わす一覧表である。
【0169】
(1) 当該一覧表において、捕捉色データ410とは、状態表示画像において変換の対象となる色データ(「変換対象色データ」ともいう。)をいう。したがって、捕捉色デ
ータ410は、状態表示画像から検出すべき色データとなる。本実施の形態において、たとえば、変換対象色データ、すなわち捕捉色データとして、「彩度を持つ色」であっても「灰色」、「白」および「黒」のように彩度を持たない色であっても捕捉可能である。さらに「すべて」を捕捉することも可能である。なお、「すべて」とは、画像が有する全ての色をいう。また、捕捉色データは、サンプル画像におけるオリジナルの色データを捕捉しても良いし、サンプル画像におけるオリジナルの色データから変更して表示した色データを捕捉しても良い。
【0170】
(2) サンプル画像の捕捉色データ(「画像の元の色(ORG)」)が彩度を持つ場合、当該指定された色相の色相角に対してたとえば±15度の幅内に収まる色相が捕捉色データとして捕捉される。ただし、色相角は15度には限られない。「画像の元の色(ORG)」が「灰色」「白」「黒」の場合には、「画像の元の色(ORG)」は、捕捉色データそのものに相当する。また、捕捉色データが「すべて」である場合には、「画像の元の色(ORG)」は、「変換色データ」ごとに、「彩度を持つ色」、「灰色」、「白」、「黒」がそれぞれ抽出の対象となる。
【0171】
(3) 表示色データ430は、状態表示画像が有する捕捉色データを変更するためにユーザが指定した色データをいう。表示色データ430の指定の態様としては、「彩度を持つ色」、「灰色」、「白」「黒」「オリジナル」がある。オリジナルとは、原図の色をそのまま使用することを意味する。たとえば、原図として用意されている赤色のランプ画像を一例として説明する。ある制御対象機器が「OFF」のときに当該ランプ画像を「青色」で表示し、「ON」のときに当該ランプ画像を「赤色」で表示する場合、「ON」のときに、ランプ画像の色データを変更する必要はない。この場合、「ON」のときに使用される色データとして「オリジナル」を指定しておくことにより、色データが変更されることなくそのまま赤色で表示される。
【0172】
(4) 表示色440は、捕捉色データ410および表示色データ420の指定によってモニタ117に表示される色をいう。表示色は、「彩度を持つ色」「灰色」「白」「黒」に分けられる。また、サンプル画像の色がそのまま使用された場合には「オリジナル」として表される。「彩度を持つ色」の場合は捕捉色データから表示色データへと色データが変更されることで表示色も変化する。一方、「白」「黒」「灰色」のように彩度を持たない色においては捕捉色データから表示色データへと色データが変化しても表示色は変わらない。
【0173】
このような構成において、たとえば、捕捉色データとして「彩度を持つ色」が選択され、また、表示色データ(spe)として「彩度を持つ色」が選択されると、モニタ117には、「彩度を持つ色」が表示される。この場合、色データは「spe」すなわち、ユーザが指定した「色相を持つ色」となる。彩度および輝度は、当該サンプル画像211の元の色(ORG)が有する彩度および輝度となる。すなわち、元の色の彩度および輝度が維持され、色相のみがユーザによって指定された色データ(spe)となる。この場合、表示色データは、たとえば、モニタ117に表示される色パレットから選択可能であるため、ユーザは、表示を求める色データを容易に選択することができる。
【0174】
また、捕捉色データとして「彩度を持つ色」が選択され、また、表示色データとして輝度のみを有する色である「灰色」が選択された場合、モニタ117は、変更後においては、状態表示画像を灰色で表示する。この場合、色相および彩度は「0」となる。輝度は、画像の元の色が有する輝度となる。
【0175】
あるいは、他の例として、捕捉色データとして色相、彩度が0であり、輝度が100である「白色」が選択され、また、表示色データとして「彩度を持つ色」が選択された場合
、変更後の状態表示画像の色相、彩度および輝度は、ユーザが指定した色が有する色相、彩度および輝度に置き換えられる。
【0176】
また、図33を参照して、たとえば、捕捉色データが「すべて」の場合において、画像の元の色が「白」であって、「表示色データ」として「彩度を持つ色」が選択されるとする。輝度が「100」であるため、表示色は、「白」のままである。
【0177】
[制御構造]
図34を参照して、本実施の形態に係る画面エディタ装置100の制御構造について説明する。図34は、画面エディタ装置100が備えるCPU110が実行する処理の一部を表わすフローチャートである。
【0178】
ステップS610にて、CPU110は、マウス111またはキーボード112から送られる信号に基づいて、モニタ117における編集画面の起動を検知する。
【0179】
ステップS612にて、CPU110は、画面エディタ装置100に与えられる選択操作に基づいて、モニタ117に表示されている画像メニューから、編集の対象となるサンプル画像を選択する。ステップS614にて、CPU110は、モニタ117に対して、設定メニューを表示させる。
【0180】
ステップS616にて、CPU110は、マウス111またはキーボード112から送られる信号に基づいて、変更の対象となる色データ(捕捉色データ:たとえば赤色に相当する色データ)の選択を検知する。ステップS618にて、CPU110は、選択された色データ(捕捉色データ)をRAM113に書き込む。
【0181】
ステップS620にて、CPU110は、ハードディスク114に格納されている色パレット212をモニタ117に表示する。色パレット212は、色相角に応じて各色が示されたもの、あるいは、それに加えて白等の色相を持たない色が示されたもの、さらに、一覧形式に表示されたもの等が考えられるがこれらに限られず、画面エディタ装置100のユーザがモニタ117から色データを選択可能な構成になっていればよい。
【0182】
ステップS622にて、CPU110は、デバイスの状態に応じて表示させたい色データの選択、すなわち表示色データを検知する。ここでデバイスは、たとえば表示器150に接続される制御対象機器196,198であり、あるいは、表示器150に間接的に接続される制御対象機器192,194である。デバイスの状態は、たとえば、正常、異常、停止その他の生産設備もしくは加工設備などが取り得る状態を含む。
【0183】
ステップS624にて、CPU110は、そのデバイスと選択された捕捉色データおよび表示色データを関連付けて、その関連付けられた当該デバイスとこれら色データとをRAM113に確保した領域に格納する。このようにして、サンプル画像211が状態表示画像として設定される。
【0184】
ステップS626にて、CPU110は、設定メニューの終了を検知する。ステップS628にて、CPU110は、表示器150で実行可能な形式のプログラムを生成する。ステップS630にて、CPU110は、生成したプログラムをハードディスク114に保存する。
【0185】
図35を参照して、画面エディタ装置100によって生成された制御プログラムにおける画像とデバイスの状態との関係について説明する。図35は、当該デバイスについて割り当てられたアドレス710と、画像ID720と、第1の状態730と、第2の状態7
40との関係を表わす図である。第1の状態730と第2の状態740とは予め設定された基準値により区別される。図35に示される例では、アドレス「0x01」に保存されるデータは、ランプを表示するためのものである。当該デバイスが第1の状態(たとえば正常な状態)である場合には、ランプは緑色で表示するように設定されている。一方、当該デバイスが基準値を超えて第2の状態(たとえば異常な状態)となった場合には、当該ランプは色相が変更されて「黄色」で表示するように構成されている。なお、この際、輝度および彩度は変更されない。
【0186】
なお、上記実施形態では、基準値を超えるか否かでランプの表示色が変更されているが、デバイスの状態を示す値に比例して色が変化するようにしても良い。さらに、デバイスの状態を示す値の変化に応じ、色は連続して変化してもよいし、段階的に変化しても良い。
【0187】
また、図35に示される関係はあくまで概念的なものである。制御プログラムが作成された場合には、前述のような関係は、当該プログラムの中に取り入れられることになる。
【0188】
[表示態様]
図36および図37を参照して、画面エディタ装置100における画面の表示態様について説明する。図36および図37は、それぞれモニタ117が表示する画面の一例を表わす図である。
【0189】
図36を参照して、モニタ117は、たとえば色データ設定のメニュー画面を表示する。この場合、たとえば、0か1の値を取るビットアドレス810が画像の設定の対象として表示されている。特定の加工工程において、ある処理が正常に実行された場合には、異常を通知するランプ画像は点灯の必要がない。したがって、この場合、ビットアドレス810には値「0」が割り当てられ、当該ランプ画像はオフに設定される。一方、その処理が正常に実行されなかった場合には、異常を通知するランプ画像を点灯させる必要がある。この場合、ビットアドレス810には値「1」が割り当てられる。なお、割り当てられる値は、逆の組み合わせであってもよい。
【0190】
ビットアドレス810に対応する部品画像の色データを選択するためのパレットは、たとえば、一覧形式として、領域820に表示される。この一覧は、たとえば、プルダウンメニューの形式で表示される。プルダウンメニューは、たとえば、当該画像を構成する色の割合に応じて、降順あるいは昇順に表示される。この構成色の割合は、たとえば、当該画像を表示するビットマップの各画素の色データの表示面積に基づいて算出される。なお、一覧の表示態様はプルダウンメニュー形式に限られず、ポップアップ形式その他の形式が使用されてもよい。
【0191】
ビットアドレス810について具体的に使用される変数は、領域830にプルダウンメニュー形式で表示される。
【0192】
領域840−領域870は、ビットアドレス810の値に応じて表示される色データの選択を受け付ける画面である。これらの画面も、プルダウンメニューのように表示される。上記のように、サンプル画像に捕捉色データおよび表示色データが割り当てられて、状態表示画像とされる。
【0193】
[OFF時]
領域840,850は、画像に対応する制御対象機器の工程が正常に作動している場合における表示の設定を既定する。この場合、ランプ画像(状態表示画像)は異常を通知する必要がないため、ランプ画像はOFF状態となる。領域840において色データの指定
がされており、具体的には番号18の色データが指定されている。領域850において画像の点滅(ブリンク)の有無の設定を受け付ける。図36に示されるように「無し」である場合は、画像は点滅しない。
【0194】
[ON時]
一方、領域860,870は、画像に対応する制御対象機器の工程が正常に作動していない場合における表示の設定を既定する。この場合、ランプ画像は異常を通知する必要があるため、ランプ画像はON状態となる。領域860において色データの指定がされており、具体的には番号1の色データが指定されている。領域870において画像の点滅(ブリンク)の有無の設定を受け付ける。図36に示されるように「あり」である場合は、画像は点滅する。
【0195】
図37は、変数としてワードアドレスが用いられる場合におけるモニタ117における画面の表示態様を表わす図である。モニタ117は、色データの設定画面において、ワードアドレス910と、対象色データ設定のための選択可能なメニュー920と、変数の一覧930と、データ形式を示す領域940と、当該変数に割り当てられる画像を構成する色データの設定のための領域950と、ポップアップメニュー960と、プレビュー画像970とを表示する。
【0196】
ワードアドレスは、当該デバイスに割り当てられる変数がワード形式である場合におけるそのアドレスを規定する。対象色データ設定は、当該対象画像の変更したい色データの選択を受け付ける。ここでいう変更したい色データとは捕捉色データおよび表示色データのいずれをも含む。変数は、当該ワードアドレスにおいて用いられる変数名に相当する。画面エディタ装置100のユーザが、ワードアドレスを選択すると、領域930に表示される変数が切り換わる。
【0197】
図37に示される例では、値が1よりも大きい場合における色データの表示が、現時点での設定対象として選択されている。より詳しくは、領域952に示されるように、番号3の色データ(たとえば赤色)が選択されている。ここで、画面エディタ装置100のユーザがポップアップメニューを選択すると、ポップアップメニュー960が表示される。ポップアップメニュー960は、領域961,962,964を含む。
【0198】
領域961は、オリジナルカラーの作成あるいは設定のための操作入力を受け付ける。領域962は、現在選択されている色データ(たとえば番号3としての赤色)と、その色データを識別するための番号とを表示する。
【0199】
領域964には、色データの設定を変更するために予め準備された色パレット212が表示される。ユーザが、マウス111またはキーボード112を操作することにより、色パレット212において色データの選択を変更すると、変更後の内容は、プレビュー970に反映される。
【0200】
[制御構造]
図38を参照して、画面エディタ装置100によって生成された表示プログラムを使用する表示器150の動作について説明する。図38は、表示器150が備えるCPU152が実行する一連の動作の一部を表わすフローチャートである。
【0201】
ステップS1010にて、CPU152は、制御対象機器196,198(さらには制御対象機器192,194)から送られた各信号を受信する。ステップS1020にて、CPU152は、変換後のデジタルデータ(デバイス素子)を特定のアドレス領域に格納する。当該アドレス領域は、たとえばDRAM162に格納されている。
【0202】
ステップS1030にて、CPU152は、制御対象機器から送られた値(状態表示値)と、基準値とを比較し、制御対象機器が所定の状態になったことを検知する。ここで、基準値とは、当該制御対象機器の状態を表わす画像の色データを捕捉色データから表示色データに変更するように予め規定された値をいう。たとえば、制御対象機器の温度がT度を超えた場合に捕捉色データから表示色データに変更するのであれば、当該温度(T度)が基準値になる。
【0203】
なお、本実施形態においては、制御対象機器から送られてきた値が基準値を超えるか否かで捕捉色データから表示色データに変更しているが、例えば、制御対象機器から送られてきた値の変化に比例して、連続的にあるいは段階的に捕捉色データから表示色データに変更するようにしても良い。例えばT1度においては捕捉色データで表示され、T2度においては表示色データで表示され、T1度とT2度との間では、温度に従って捕捉色データと表示色データとの割合を変化させて表示するようにしても良い。
【0204】
ステップS1040にて、CPU152は、画像の中の変換対象となる色データ部分を検索する。たとえば、CPU152は、画像を構成する複数の画素の各々について、当該画素に関連付けられている色コードを順次読み出すことにより、当該色データ部分を検索する。
【0205】
ステップS1050にて、CPU152は、その画像に関連付けられたデバイス値が「0」であるか否かを判定する。そのデバイス値が「0」である場合には(ステップS1050にてYES)、CPU152は、制御をステップS1060に切り換える。そうでない場合には(ステップS1050にてNO)、CPU152は、制御をステップS1070に切り換える。
【0206】
ステップS1060にて、CPU152は、その画像について変換後の色データとして規定された捕捉色データ(たとえば緑色)を用いて、その画像を表示する。ディスプレイ172には、緑色のランプが表示される。ステップS1070にて、CPU152は、その画像についての表示色データ(たとえば黄色)を用いて画像をディスプレイ172に表示する。その後、CPU152は、制御をステップS1010に戻す。
【0207】
[機能構成]
図39を参照して、本発明の実施の形態に係る表示器150の構成について説明する。図39は、表示器150によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。表示器150は、入力部1110と、通信部1120と、一時記憶部1130と、記憶部1140と、検索部1150と、表示制御部1160と、設定部1170と、編集部1180と、表示部1190とを備える。検索部1150と、表示制御部1160と、設定部1170と、編集部1180とは、たとえばCPU152によって実現される。
【0208】
入力部1110は、表示器150に対する操作入力を受け付ける。入力部1110は、たとえばタッチパネル174、キーボード(図示しない)などによって実現される。
【0209】
通信部1120は、PLC180あるいは制御対象機器196,198と通信する。通信部1120は、PLC180から送られるデバイスデータあるいは制御対象機器196,198から送られるデバイスデータを受信する。また、通信部1120は、制御対象機器192,194,196,198の状態を示すデータの送信要求、あるいは、各制御対象機器の状態を示す画像の表示色データの設定値の送信要求を、当該制御対象機器に送信してもよい。
【0210】
一時記憶部1130は、通信部1120によって受信されたデータを一時的(揮発的)に保持する。記憶部1140は、設定部1170あるいは編集部1180から出力されるデータを不揮発的に保持する。記憶部1140は、たとえばFEPROM164として実現される。記憶部1140は、変換後の色データを表示するための表示色データ群を格納している。後述するように、表示色データ群は、表示器150の外部から与えられるものであってもよい。たとえば、表示色データ群の供給元は、当該表示色データ群を格納した記録媒体、表示色データ群を送信可能な情報通信システムであってもよい。一時記憶部1130は、たとえばDRAM162によって実現される。
【0211】
より詳しくは、記憶部1140は、捕捉色データ群と、表示色データ群と、基準値とを格納している。検索部1150は、状態表示値が、状態表示画像の表示色を変更する基準として予め規定された基準値を超えているか否かを判断する。検索部1150は、基準値を超えた制御対象機器について、状態表示画像から、変更の対象となる部分(捕捉色データにより表示された部分)を特定する。表示制御部1160は、検索部1150の検索によって特定された部分を、その状態に関連付けられた色データ(表示色データ)に変更し、状態表示画像を表示部1190に表示させる。
【0212】
設定部1170は、表示器150の外部から表示色データ群の入力を受け付けて記憶部1140にその表示色データ群を格納するように構成されていてもよい。
【0213】
さらに、制御対象機器その他の表示器150の外部の装置に、表示色データ群が格納されている場合には、外部の装置に格納された命令に従って、表示器150が表示色データ群を制御対象機器から取得する構成であってもよい。この場合、設定部1170は、制御対象機器にアクセスして、当該制御対象機器に格納されている第2の色データ群から選択された第2の色データを記憶部1140に格納するように構成されていてもよい。
【0214】
また、記憶部1140は、捕捉色データに代えて、捕捉色データ群から捕捉色データを選択する命令、および、表示色データに代えて、表示色データ群から表示色データを選択する命令を格納している構成であってもよい。
【0215】
表示器150は、編集部1180を含んでいてもよい。好ましくは、編集部1180は、画像として予め準備されたサンプル画像を表示部1190に表示させる。また、編集部1180は、サンプル画像を構成する1つ以上の色から、変更の対象となる表示色(捕捉色データ)を選択するための入力を受け付ける。編集部1180は、選択された表示色の変更後の表示色(表示色データ)として使用可能な複数の色データの候補を表示部1190に表示させる。編集部1180は、複数の色データの候補から変更後の表示色データを選択するための入力を受け付ける。
【0216】
好ましくは、編集部1180は、複数の色データの候補として、複数の色データからなるパレットを表示部1190に表示させる。また、編集部1180は、複数の色データの候補として、複数の色データの一覧を表示部1190に表示させてもよい。さらに、編集部1180は、サンプル画像を構成するビットマップに基づいて、サンプル画像を構成する構成色データの割合、すなわち占有面積を算出する。編集部1180は、その算出した割合の順序に基づいて、構成色データを表示部1190に表示させる。
【0217】
なお、図39に示される表示器150は、設定部1170と編集部1180とを備えているが、これらの構成は必須の構成ではない。また、編集部1180による上記動作は、表示器150が画面エディタ装置100として機能する場合に実行される。通常は、上記動作は、編集機能を有する画面エディタ装置100で実行される。すなわち、表示器150と画面エディタ装置100とは別体となっている。
【0218】
[データ構造]
図40を参照して、本実施の形態に係る表示器150のデータ構造について説明する。図40は、表示器150が備える記憶部1140におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。記憶部1140は、たとえばFEPROM164その他の不揮発メモリとして構成される。記憶部1140は、データを格納するための複数のメモリ領域を含む。
【0219】
サンプル画像は、メモリ領域1210に格納されている。第1の色データは、メモリ領域1220に格納されている。第1の色データは、サンプル画像を表示するための初期設定値として予め設定されている。図40に示される例では、サンプル画像「lamp.jpg」は、オリジナルの色データとして「赤色」が設定されている。
【0220】
記憶部1140は、さらに、メモリ領域1230,1240,1250,1260を含む。変数名は、メモリ領域1230に格納されている。変数名に関連付けられる状態表示画像は、メモリ領域1240に格納されている。デバイス値(その変数の内容)は、メモリ領域1250に格納されている。当該デバイス値、すなわち状態表示値は、変数名および状態表示画像に関連付けられている。第2の色データは、メモリ領域1260に格納されている。第2の色データは、状態表示値が基準値を超えた場合に当該状態表示画像を特定の色データで表示するために使用される。
【0221】
図40に示される例では、変数「A」は、状態表示画像「lamp.jpg」に関連付けられている。メモリ領域1240における状態表示画像は、メモリ領域1210におけるサンプル画像と同じである。デバイス値「0」が設定されている。第2の色データとして、「緑色」が設定されている。
【0222】
一方、変数「A」について、さらにデバイス値が「1」の場合には第2の色データとして「黄色」が設定されている。したがって、変数「A」の値が「0」である場合には、状態表示画像「lamp.jpg」は「緑色」で表示される。一方、当該変数の値が「1」である場合には、状態表示画像は「黄色」で表示される。この場合、オリジナルの色データは「赤色」のみしか存在しないが、第1および第2の色データによって規定される色データに変換されることにより、当該状態表示画像は他の色で表示され得る。
【0223】
[制御対象機器のデータ構造]
図41を参照して、本発明の実施の形態に係る制御対象機器196のデータ構造について説明する。図41は、制御対象機器196の不揮発メモリ197におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。不揮発メモリ197は、データを格納するためのメモリ領域1310,1312,1320,1322,1324,1326,1330,1340,1350を含む。
【0224】
サンプル画像「lamp.jpg」は、メモリ領域1310に格納されている。オリジナルの色データ(第1の色データ)は、メモリ領域1312に格納されている。
【0225】
変数名は、メモリ領域1320に格納されている。当該変数に関連付けられた状態表示画像は、メモリ領域1322に格納されている。当該変数が取り入れるデバイス値は、メモリ領域1324に格納されている。当該デバイス値に応じて表示されるべき色は、ユーザによって選択される第2の色データとして、メモリ領域1326に格納されている。図41に示される例では、変数「A」の値が「0」である場合、状態表示画像「lamp1.jpg」は第1の色データである「緑色」で表示される。
【0226】
通信プログラムは、メモリ領域1340に格納されている。通信プログラムは、制御対象機器196と表示器150との通信を実現する。動作プログラムは、制御対象機器196のオペレーティングシステムとして機能する。
【0227】
[制御構造]
図42を参照して、本発明の実施の形態に係る表示器150の制御構造について説明する。図42は、CPU152が実行する一連の処理の一部を表わすフローチャートである。
【0228】
この処理は、たとえば、表示器150の動作モードが「制御対象機器からのデータに基づく設定モード」である場合に実行される。
【0229】
ステップS1410にて、CPU152は、制御対象機器196に対して、状態表示値の送信を要求する。具体的には、CPU152は、変数に関連付けられた色データのリクエストを送信する。制御対象機器196は、通信プログラム(メモリ領域1340)を実行することにより、メモリ領域1320から1326に格納されているデータを読み出して、当該要求に応じた状態表示値を表示器150に対して送信する。
【0230】
ステップS1420にて、CPU152は、制御対象機器196によって送られた状態表示値を受信する。
【0231】
ステップS1430にて、CPU152は、その受信した状態表示値から、当該状態表示値に関連付けられた捕捉色データおよび表示色データをDRAM162において確保した領域に抽出する。
【0232】
ステップS1440にて、CPU152は、その抽出した色データをFEPROM164(図40)に格納して、当該状態表示値に関連付けられる色データを更新する。
【0233】
以上のようにして、本発明の実施の形態に係る表示器150は、予め準備されたサンプル画像の色データ(オリジナル色データ)と異なる捕捉色データおよび表示色データと、状態表示値とを関連付けて格納している(図41)。表示器150は、状態表示値に基づいて、当該捕捉色データおよび表示色データを用いて状態表示画像を表示する。このようにすると、複数の色データの各々について画像を準備する必要がない。
【0234】
また、ユーザは、プログラムコードにおいて部品の属性を書き換える必要がなくなるため、プログラムコードを誤ることがなくなる。その結果、ユーザが意図した書き換えが実現できなくなるという問題点を防止することができる。
【0235】
また、ユーザは、画面エディタ装置あるいは画面編集ソフトの製造事業者によって予め準備されていない部品を使用する場合でも、自ら、全ての画像を新たに作成する必要がなくなる。ユーザは、1つの部品画像を用いて、同じ構成を有する部品画像であって色データが異なる部品画像の表示を表示器において容易に実現できる。その結果、一般のビットマップ画像編集ソフトの操作に不慣れなユーザ、あるいは、絵心のないユーザでも、標準で用意されている画像のような、彩度、輝度および色相により構成される複雑な画像を作成することが容易になる。たとえば、ユーザは、1つのボイラー画像の色データを暖色系の色データに変更することにより加熱しているボイラーを、また、当該色データを冷色系の色データに変更することにより冷えすぎているボイラーを、それぞれ表現することができる。
【0236】
また、画面エディタ装置あるいは画面編集ソフトの提供事業者が、使用が想定される各
部品について各色を予め準備する必要がなくなる。これにより、結果として使用されない部品が画面エディタ装置あるいは画面編集ソフトに含まれなくなるため、ユーザは、使用を欲する部品画像を容易に見つけることが可能になる。
【0237】
さらに、ユーザは、実際のランプを撮影した画像や、専門のデザイナーが作成した画像に基づいて、色データを変更した画像を表示するように、画面表示プログラムを設定することもできる。これにより、よりリアル感のある表現が表示器150においても可能となる。また、ユーザは、撮影画像に基づく作画をアウトソーシングする場合、標準色の画像の作画の発注を行なうだけでよい。その結果、アウトソーシングの費用の増加を抑制することができる。
【0238】
以上詳述したように、各実施の形態に係る表示器150によると、一枚の画像と、当該画像のうち個別に色を表示するために必要な数の「色属性変化制御テーブル」とを含む一つの描画オブジェクトを用いて、画像の多様な表示を実現する。
【0239】
これにより、複数の画像および複数の描画オブジェクトを組み合わせて表示を実現する場合に比べて、描画のためのデータ量の増大を防ぎ、また描画の動作が重くなることを防止できる。また、一つの描画オブジェクトをコピー&ペーストすることにより、当該描画の動作の複製が可能になるため、作画における利便性が向上し得る。また、シームレスな描画色の変化を実現することができる。
【0240】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0241】
100 画面エディタ装置、110,152,182 CPU、111 マウス、112 キーボード、113 RAM、114 ハードディスク、115 光ディスク駆動装置、116,186 通信I/F、117 モニタ、120 CD−ROM、130 通信回線、150 表示器、154 メンテナンスポート、160,184,197 メモリ、162 DRAM、164 FEPROM、166 通信コントローラ、168 VRAM、170 グラフィックコントローラ、172 ディスプレイ、174 タッチパネル、176 タッチパネルコントローラ、178 I/O制御I/F、179 I/Oユニット、180 PLC、192,194,196,198 制御対象機器、210
記憶部、211 画像、212 色パレット、213 作画エディタ、214 プログラムエディタ、215 画面データ、220 制御部、221 一時記憶部、222 表示制御部、223 関連付部、224 画面データ作成部、230 表示部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示器における画像の表示に関し、より特定的には、予め準備された画像の色と異なる色の画像を表示するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
プログラマブルロジックコントローラと称される産業用制御装置は、自動組付け機その他の制御対象機器に接続され、シーケンス制御その他の制御を制御対象機器に対して実行し、あるいは、制御対象機器の状態を表わすデータを受信する。この制御対象機器の制御あるいは状態の表示は、たとえば、その機器の状態を制御対象機器の状態を表示する機能およびその機器の動作を制御する機能を有する表示器を介して行なわれる。また、近年、上記の産業用制御装置が有する制御機能を備えた表示器も導入されている。
【0003】
このような表示器は、接続されている制御対象機器の状態を表示したり、作業者が指示を入力したりするための画面を表示する。画面に表示される画面データは、画面エディタ装置において予め準備されたプログラミングによって作成される。
【0004】
このようにして作成される画面データは、変数に対応付けられた複数の画像を有する場合が多い。各変数は、制御対象機器の状態あるいは制御対象となる動作のそれぞれに応じて設定される。そのため、画面データの作成時あるいは編集時には、複数の変数を効率よく設定してプログラムを作成したいという要請がある。
【0005】
たとえば、特開2003−150212号公報(特許文献1)は、画面に配される部品の機能をユーザによって設定できるため自由度が向上する画面エディタ装置を開示している。この画面エディタ装置によると、「入出力機器4が接続されるPLC2のI/Oアドレスやプログラマブル表示器1の内部デバイスに変数を対応付け、プログラマブル表示器1が入出力機器4の状態をPLC2からI/Oアドレスに対応して取得したり、内部デバイスの状態を取得したりすると、その状態を変数を介して画面上の部品に反映させる。このような画面をコンピュータ装置3の作画エディタ32aで画面データとして作成する。画面における部品の属性(色、大きさ、角度など)を変更する際、ユーザは、パーツエディタ32bを起動した状態で、部品を指定し、指定された部品を記述したプログラムコードにおいて、部品の属性を規定した箇所を書き替える。」というものである([要約]の[解決手段])。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−150212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特開2003−150212号公報に開示された技術によると、プログラムコードにおいて部品の属性を書き換えることになる。そのため、書き換え後の内容はプログラムコードに基づく画面が表示されるまで確認することができない。また、プログラムコードを誤った場合には、ユーザが意図した書き換えが実現できない可能性もある。
【0008】
さらに、一般には、部品は、画面エディタ装置の製造事業者によって予め準備されている場合が多く、予め準備されていない部品を使用するためには、別途、ユーザが開発を依
頼したり、あるいは自ら当該部品を作成する必要があった。たとえば、標準で赤色のランプ画像が用意されている場合において、他の色(青色、黄色、緑色など)のランプ画像を使用する場合、画面エディタ装置のユーザは、各色のランプ画像を自ら作成する必要があり、画面効率の向上が妨げられていた。また、一般のビットマップ画像編集ソフト(たとえば、Adobe(登録商標) Photoshop(登録商標)など)の操作に不慣れなユーザ、あるいは、絵心のないユーザにとっては、標準で用意されている画像と同様の画像を作成することは、極めて困難な作業であった。
【0009】
また、画面エディタ装置あるいは画面編集ソフトの提供事業者が、使用が想定される各部品について各色を予め準備することは、ユーザを混乱させる可能性もある。なぜなら、結果として使用されない部品が多く含まれることになり、ユーザが使用を欲する部品画像を容易に見つけにくくなる恐れがあるためである。
【0010】
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、複数色を用いた画像の表示を容易に実現できる表示器を提供することである。他の目的は、複数色を用いた画像の表示を容易に実現できる画像の表示方法を提供することである。さらに他の目的は、当該表示方法をコンピュータに実現させるためのプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
ある局面の実施の形態に従う表示器は、制御対象機器に接続可能であって、表示器本体と、制御対象機器に命令を送信するための送信手段と、制御対象機器によって出力されたデータの入力を受け付ける入力手段と、表示器本体に表示される画像における捕捉の対象として指定された色属性を特定する第1の色データを格納するメモリと、制御対象機器によって出力されたデータに基づいて、表示器本体に表示されている画像における第1の色データを捕捉するとともに、表示器本体に表示されている画像における第1の色データを変更する必要があるか否かを判断し、変更する必要があると判断した場合に、第1の色データの色属性を変更するプロセッサとを備える。
【0012】
好ましくは、メモリは、さらに、色属性を特定する第2の色データを格納し、プロセッサは、第1の色データの色属性を、第2の色データの色属性に変更する。
【0013】
好ましくは、メモリは、複数の色データを格納しており、プロセッサは、表示器本体に表示されている画像における占有面積の大きい色データ順にかつ所定の数だけ色データを並べた色データ表を作成すると共に、色データ表を表示器本体に表示させ、第1の色データを設定するための選択を受け付ける。
【0014】
他の実施の形態に従うと、画像表示方法が提供される。この方法は、表示器本体に表示される画像における捕捉の対象として指定された色の属性を特定するための第1の色データをメモリにロードするステップと、制御対象機器によって出力されたデータに基づいて、表示器本体に表示されている画像における第1の色データを捕捉するとともに、表示器本体に表示されている画像における第1の色データを変更する必要があるか否かを判断するステップと、変更する必要があると判断した場合に、第1の色データの色属性を変更するステップとを含む。
【0015】
他の実施の形態に従うと、上記の画像表示方法を実行させるプログラムが提供される。
他の実施の形態に従うと、上記のプログラムを格納した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
【0016】
さらに他の局面における実施の形態に従う表示器は、制御対象機器の状態を示す状態表
示値の入力に基づいて、制御対象機器の状態を示す状態表示画像を表示する。この表示器は、ディスプレイ装置と、制御対象機器の状態を示す値のうち予め基準として設定された基準値、状態表示値が基準値に達するまでの状態表示画像における少なくとも一部の表示色の属性として選択可能な複数の色データよりなる第1の色データ群、状態表示値が基準値を超えたときの状態表示画像における少なくとも一部の表示色の属性として選択可能な複数の色データよりなる第2の色データ群を格納する記憶装置と、状態表示画像の少なくとも一部を第1の色データで表示器本体に表示させ、状態表示値が基準値を超えたときに状態表示画像の少なくとも一部を第2の色データで表示器本体に表示させる表示制御手段とを備える。
【0017】
好ましくは、表示器は、基準値を格納する揮発メモリをさらに備える。
好ましくは、第1の色データおよび第2の色データの少なくとも一方は、表示器の外部から入力される。
【0018】
好ましくは、記憶装置は、状態表示画像として選択可能な複数のサンプル画像からなる画像群を格納している。表示器は、画面データを編集するための編集手段を備えていても良い。編集手段は、サンプル画像を表示器本体に表示させる。編集手段は、サンプル画像を構成する1つ以上の色データから、変更の対象となる第1の色データを選択する選択入力を受け付ける。編集手段は、基準値を超えた際の色データとして使用可能な複数の色データの候補を表示器本体に表示させる。編集手段は、複数の色データの候補から変更後の第2の色データを選択する選択入力を受け付ける。編集手段は、状態表示値が基準値を超えたときに第1の色データで表示されている部分を第2の色データで表示するための画面データを作成する。
【0019】
好ましくは、編集手段は、複数の色データの候補として、複数の色データからなるパレットを表示器本体に表示させる。
【0020】
好ましくは、編集手段は、複数の色データの候補として、複数の色データの一覧を表示器本体に表示させる。
【0021】
好ましくは、編集手段は、サンプル画像を構成するビットマップに基づいてサンプル画像を構成する構成色データの割合を算出し、割合に基づいた順番で構成色データを表示器本体に表示させる。
【0022】
さらに他の局面に従うと、上記の表示器で実行される表示プログラムが使用する画面データを作成する画面エディタ装置が提供される。この画面エディタ装置は、状態表示画像として選択可能な複数のサンプル画像と、画面編集プログラムとを格納するメモリと、命令の入力を受け付ける入力手段と、表示器本体と、プロセッサとを備える。プロセッサは、画面編集プログラムを実行することにより、サンプル画像を表示器本体に表示させ、画像の表示色の属性から変更の対象となる第1の色データを選択する入力を受け付け、第2の色データとして使用可能な複数の色データの候補を表示器本体に表示させ、複数の色データの候補から第2の色データを選択する入力を受け付け、状態表示値が基準値を超えたときに第1の色データで表示されている部分を第2の色データで表示する画面データを作成する。
【0023】
好ましくは、プロセッサは、複数の色データの候補として複数の色データからなるパレットを、表示器本体に表示させる。
【0024】
好ましくは、プロセッサは、複数の色データの候補として複数の色データの一覧を、表示器本体に表示させる。
【0025】
好ましくは、プロセッサは、サンプル画像を構成するビットマップに基づいてサンプル画像を構成する構成色データの割合を算出し、割合に基づいた順番で構成色データを表示器本体に表示させる。
【0026】
さらに他の局面に従うと、制御対象機器の状態を示す画像の表示方法が提供される。この表示方法は、制御対象機器の状態を示す状態表示画像の表示方法であって、状態表示画像と、制御対象機器の状態を示す値のうち予め基準として設定された基準値、状態表示値が基準値に達するまでの状態表示画像における少なくとも一部の表示色の属性として選択可能な複数の色データよりなる第1の色データ群、および状態表示値が基準値を超えたときの状態表示画像における少なくとも一部の表示色の属性として選択可能な複数の色データよりなる第2の色データ群をロードするステップと、第1の色データ群から第1の色データを選択するとともに第2の色データ群から第2の色データを選択するステップと、状態表示値が基準値を超えたときに第1の色データにより表示されている部分を第2の色データで表示器本体に表示させるステップとを含む。
【0027】
さらに他の局面に従うと、制御対象機器の状態を示す画像の表示方法をコンピュータに実現させるためのプログラムが提供される。このプログラムはコンピュータに、状態表示画像と、制御対象機器の状態を示す値のうち予め基準として設定された基準値、状態表示値が基準値に達するまでの状態表示画像における少なくとも一部の表示色の属性として選択可能な複数の色データよりなる第1の色データ群、および状態表示値が基準値を超えたときの状態表示画像における少なくとも一部の表示色の属性として選択可能な複数の色データよりなる第2の色データ群をロードするステップと、第1の色データ群から第1の色データを選択するとともに第2の色データ群から第2の色データを選択するステップと、状態表示値が基準値を超えたときに第1の色データにより表示されている部分を第2の色データで表示器本体に表示させるステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0028】
ある実施の形態に従うと、描画のためのデータ量の増大を防ぎ、また描画の動作が重くなることを防止できる。また、他の実施の形態に従うと、作画における利便性が向上し得る。さらに他の実施の形態に従うと、シームレスな描画色の変化を実現することができる。
【0029】
この発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解されるこの発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】画面エディタ装置100と、画面エディタ装置100によって生成されたプログラムを実行するプログラマブル表示器150と、PLC180との接続関係を表わす図である。
【図2】画面エディタ装置によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。
【図3】データブロックの構成を概念的に表わす図である。
【図4】捕捉色ブロックの構成を表わす図である。
【図5】制御ブロックの構成を概念的に表わす図である。
【図6】表示色ブロックの構成を概念的に表わす図である。
【図7】色属性変化制御テーブルの構成を概念的に表わす図である。
【図8】表示器における画像の表示態様を表わす図である。
【図9】表示器のメモリが格納する色属性変化制御テーブルの構成を概念的に表わす図である。
【図10】CPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その1)である。
【図11】CPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その2)である。
【図12】CPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その3)である。
【図13】CPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その4)である。
【図14】VRAMにおけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【図15】表示器に表示される画像を表わす図である。
【図16】表示器が格納する各テーブルの構成を概念的に表わす図である。
【図17】表示器を実現するCPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その1)である。
【図18】表示器を実現するCPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その1)である。
【図19】表示器を実現するCPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その2)である。
【図20】表示器を実現するCPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その3)である。
【図21】VRAMにおけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【図22】表示器がディスプレイに表示するために予め準備された画像を表わす図である。
【図23】表示器がメモリに格納しているテーブルの構成を概念的に表わす図である。
【図24】ディスプレイにおける画像の表示態様を表わす図である。
【図25】他の局面に係る表示器を実現するためにCPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その1)である。
【図26】他の局面に係る表示器を実現するためにCPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その2)である。
【図27】他の局面に係る表示器を実現するためにCPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その3)である。
【図28】他の局面に係る表示器を実現するためにCPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャート(その4)である。
【図29】表示器のVRAMにおけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【図30】青色の要素を含む画素および緑色の要素を含む画素の関係を表わす図である。
【図31】、本発明の第2の実施の形態に係る画面エディタ装置が備えるハードディスクにおけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【図32】各色データが変更された場合の効果を表わす一覧表(その1)である。
【図33】各色データが変更された場合の効果を表わす一覧表(その2)である。
【図34】画面エディタ装置が備えるCPUが実行する処理の一部を表わすフローチャートである。
【図35】デバイスについて割り当てられた各アドレスの関係を表わす図である。
【図36】モニタが表示する画面の一例を表わす図(その1)である。
【図37】モニタが表示する画面の一例を表わす図(その2)である。
【図38】表示器が備えるCPUが実行する一連の動作の一部を表わすフローチャートである。
【図39】表示器によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。
【図40】表示器が備える記憶部におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【図41】制御対象機器の不揮発メモリにおけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【図42】CPUが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0032】
<第1の実施の形態>
[ハードウェア構成]
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る画面エディタ装置100のハードウェア構成について説明する。図1は、画面エディタ装置100と、画面エディタ装置100によって生成されたプログラムを実行するプログラマブル表示器(以下単に「表示器」という。)150と、PLC(Programmable Logic Controller)180との接続関係を表わす図である。画面エディタ装置100と表示器150とは、通信回線130によって接続され得る。なお、この接続は、画面エディタ装置100から表示器150にデータ(実行可能プログラム、画面データ)を送信する場合に確立されていればよく、画面エディタ100と表示器150とは常時接続している必要はない。したがって、通信回線130に代えて、着脱可能な記録媒体も使用可能である。
【0033】
画面エディタ装置100は、たとえば、周知の構成を有するコンピュータシステムによって実現される。画面エディタ装置100は、CPU110と、マウス111と、キーボード112と、RAM(Random Access Memory)113と、ハードディスク114と、光ディスク駆動装置115と、通信I/F(Interface)116と、モニタ117とを含む。光ディスク駆動装置115には、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)120その他の光ディスクが装着可能である。
【0034】
CPU110は、画面エディタ装置100に与えられる命令に基づいて、予め規定された処理あるいは制御を実行する。マウス111およびキーボード112は、画面エディタ装置100に対する命令の入力を受け付ける。RAM113は、CPU110によって生成されたデータ、あるいは画面エディタ装置100に与えられたデータを一時的に(揮発的に)格納する。ハードディスク114は、CPU110によって生成されたデータあるいは画面エディタ装置100に与えられたデータを不揮発的に格納する。光ディスク駆動装置115は、装着された光ディスク(たとえばCD−ROM120)からデータを読み出し、あるいは、DVD(Digital Versatile Disc)その他のデータを書き込み可能な媒体に対してデータを書き込む。通信I/F116は、有線または無線を介して、他の情報通信装置(たとえば表示器150)と通信する。モニタ117は、CPU110によって生成されたデータあるいは画面エディタ装置100に与えられたデータに基づき、画面データおよび画像を表示する。
【0035】
画面エディタ装置100における処理は、ハードウェアおよびCPU110により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、ハードディスク114に予め格納されている場合がある。また、ソフトウェアは、CD−ROM120その他のデータ記録媒体に格納されて、プログラムプロダクトとして流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続している情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラムプロダクトとして提供される場合もある。このようなソフトウェアは、光ディスク駆動装置115その他の読取装置によってその記録媒体か
ら読み取られて、あるいは通信I/F116を介してダウンロードされた後、ハードディスク114に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU110によってハードディスク114から読み出され、RAM113に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU110は、そのプログラムを実行する。
【0036】
図1に示される画面エディタ装置100を実現するコンピュータシステムは、一般的なものである。したがって、本発明の最も本質的な部分は、RAM113、ハードディスク114、CD−ROM120その他のデータ記録媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、画面エディタ装置100を実現するコンピュータシステムのハードウェアの動作は周知である。したがって、ハードウェアの動作の詳細な説明は繰り返さない。
【0037】
表示器150は、相互にデータバスで接続された、CPU152と、メンテナンスポート154と、メモリ160と、通信コントローラ166と、VRAM(Video RAM)168と、グラフィックコントローラ170と、ディスプレイ172と、タッチパネル174と、タッチパネルコントローラ176と、I/O(Input/Output)制御I/F(Interface)178と、I/Oユニット179とを含む。表示器150は、制御対象機器196,198に接続されている。制御対象機器196は、メモリ197を含んでいてもよい。
【0038】
メモリ160は、DRAM(Dynamic RAM)162と、FEPROM(Flash Erasable and Programmable ROM)164とを含む。I/Oユニット179は、制御対象機器196,198その他の機器を接続するための入出力端子、入出力回路等を含む。複数の入出力端子が、備えられてもよい。I/O制御I/F178は、CPU152とI/Oユニット179との間の信号の授受を仲介するインターフェース回路である。I/O制御I/F178は、入出力メモリ、D/A(Digital to Analog)変換器、A/D(Analog
to Digital)変換器等を含む。
【0039】
CPU152は、FEPROM164に格納されたプログラムに基づいて、PLC180との通信処理、ディスプレイ172の表示処理等を実行する。CPU152はまた、タッチパネル174における入力に基づいて、その入力に対応する処理を実行する。
【0040】
メンテナンスポート154は、表示器150の保守時等において一時的に使用されるポートである。表示器150に表示させる画面データを変更する場合、あるいは画面データの表示制御の設定を変更する場合等において、新しいデータがメンテナンスポート154から入力される。これにより、表示器150とPLC180との通信が妨げられることなく、画面データを更新することができる。
【0041】
DRAM162は、主にディスプレイ172における表示制御その他の処理に用いられるデータを一時的に記憶する。CPU152は、FEPROM164に格納されている色データをDRAM162に読み出す。色データは、画像を構成する捕捉色データ(すなわち、変更の対象となる色データ)と、変更後の表示色データとを含む。CPU152は、制御対象機器192,194,196,198の各状態を表わす実データ(状態表示値)と、各状態に応じて予め基準として設定された基準値とを比較して、比較の結果に応じて当該画像の色の属性を変更する。当該基準値は、色の属性を変更する判断基準として使用される。
【0042】
より詳しくは、状態表示値と基準値とが一致する場合に、CPU152が、色の属性を変更するように基準値を設定してもよく、状態表示値が基準値を上回る場合に、CPU152が、色の属性を変更するように基準値を設定してもよく、状態表示値が基準値を下回る場合に、CPU152が、色の属性を変更するように基準値を設定してもよい。FEP
ROM164は、書き換え可能なフラッシュメモリである。フラッシュメモリは、稼動部を持たず、また衝撃に強いため、PLC180に接続される環境が劣悪であっても、安定して作動することができる。
【0043】
なお、本実施形態において色データとは、RGB色空間、HSL空間やHSV色空間等各種色空間における色の属性(R、G、B、色相、彩度、輝度等)のいずれかをあらわすデータのことをいうものとする。
【0044】
FEPROM164は、ディスプレイ172に表示される画像の色を規定する色コード(色データ)を格納している。CPU152は、当該コードを用いて、ディスプレイ172に表示するための画像データを、VRAM168に書き込む。より詳しくは、CPU152は、制御対象機器192,194,196,198の状態を表わすデータおよび基準値に応じて色コードを選択し、選択後の色コードを用いた画像データを生成する。
【0045】
通信コントローラ166は、CPU152の制御により、PLC180との間でデータ通信を行なう。通信されるデータには、PLC180から報告される、実績その他の稼動状況を表わすデータ、あるいは、表示器150からPLC180に送信される設定データ等が含まれる。
【0046】
VRAM168は、CPU152の制御により画面表示用のデータを一時的に保存する。このデータは、グラフィックコントローラ170に読み出され、ディスプレイ172に出力される。これにより、ディスプレイ172は、所定の画面データを表示することができる。
【0047】
タッチパネルコントローラ176は、タッチパネル174とデータバスとの間に配置され、タッチパネル174の押下を検出する。タッチパネルコントローラ176がその押下を検出すると、その位置あるいは入力されたデータは、メモリ部160に出力される。
【0048】
上記の構成のように、表示器150は、I/O制御I/F178およびI/Oユニット179を有するため、PLC180を介することなく、制御対象機器に接続することができる。したがって、表示器150は、たとえば制御対象機器196,198の状態の表示あるいは動作の制御の指示を直接実行することができる。
【0049】
なお、表示器150の構成は、上記のものに限られない。たとえば、表示器は、グラフィック表示を行なうため、操作盤、スイッチ、表示灯などの機能を有する他、デバイスその他の制御対象機器の稼動状況や作業指示のような管理のための各種のモニタ、機器に対する設定値を入力する端末としての機能を備えていればよい。
【0050】
このような表示器で表示される画面データは、画面データ作成プログラムによってユーザが作成することができる。画面データ作成プログラムが画面エディタ装置100で実行されると、編集のための画面が表示される。ユーザは、その画面において、各制御対象機器の状態を表示するための表示画面データ、あるいは、各制御対象機器を制御する命令の入力を受け付ける制御画面データ等を構成する画像ブロックを任意に使用したり、操作の可否を設定したりすることができる。なお、以下の説明において、当該表示画面データ、制御画面データ等を監視画面データと総称する。ここで、画像ブロックとは、たとえば、それ自身で監視画面データを構成するもの、監視画面データに表示されるランプ、スイッチ、カウンタ、メータ表示器、グラフ表示器などの部品画像(シンボル)、あるいは、監視画面データや部品画像に付加的に表示される補助画像(たとえば、ポップアップウィンドウ画面)などの画像をいうが、これらに限られない。これらの画像は、ユーザが全てデザインしてもよいし、予めテンプレートとして準備された画像であってもよい。
【0051】
PLC180は、ネットワーク190を介して表示器150と接続されている。PLC180はさらに、制御対象機器192,194に接続されている。PLC180は、制御機能部として、予め設定された制御プログラムを実行することにより、制御対象機器192,194の動作を制御する。制御対象機器192,194は、たとえば自動組立て機、ベルトコンベアなどであるが、これらの機器に限られない。また、PLC180に接続される制御対象機器の数は、特定の数に限られない。
【0052】
本実施の形態に係る画面エディタ装置100によって生成された画面データは、通信I/F116から、表示器150に送られる。
【0053】
また、本実施の形態においては、画面エディタ装置100と、表示器150とが別個の構成として示されている。しかしながら、表示器150が画面エディタ装置100としても機能する構成が用いられてもよい。この場合、通信回線130は不要となる。
【0054】
[機能構成]
図2を参照して、画面エディタ装置100の構成についてさらに説明する。図2は、画面エディタ装置100によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。画面エディタ装置100は、記憶部210と、制御部220と、表示部230とを備える。
【0055】
記憶部210は、複数のサンプル画像データ211からなる画像群216と、色パレット(色データ表)212と、作画エディタ213と、プログラムエディタ214とを格納している。さらに、記憶部210は、制御部220によって生成される画面データ215を格納している。
【0056】
サンプル画像データ211は、表示器150において表示される画面データを構成する部品となる画像データとして、画面エディタ装置100の製造者によって予め準備されたものである。色パレット212は、画像の色データを変更するための候補として当該製造者によって予め準備された複数の色データを表示する。色パレット212に表示されている色データは、たとえば、マウス111の操作によって選択可能とされている。
【0057】
作画エディタ213は、CPU110によって実行されることにより、表示器150に表示される画面の編集を支援する。作画エディタ213は、サンプル画像データ211および色パレット212を参照し、画面エディタ装置100のユーザが部品画像の色データを変更することを可能にする。作画エディタ213は、画面エディタ装置の製造者によって、たとえば、予めインストールされたプログラムとして、あるいは、CD−ROMその他のデータ記録媒体からインストール可能なプログラムプロダクトとして予め作成される。
【0058】
プログラムエディタ214は、表示器150が実行する制御プログラムの作成を支援する。プログラムエディタ214は、作画エディタ213が実行するのと同様に、サンプル画像データ211および色パレット212を参照して、画面エディタ装置100のユーザによるプログラム作成を支援する。なお、本発明の実施の形態に係る画面エディタ装置100は、プログラムエディタ214を常に保持している必要はない。すなわち、画面の編集と、制御プログラムの編集とが、別個のコンピュータシステムにおいて行なわれてもよい。
【0059】
制御部220は、一時記憶部221と、表示制御部222と、関連付部223と、画面データ作成部224とを含む。一時記憶部221は、記憶部210から読み出したサンプル画像データ211および色パレット212を揮発的に保持する。また、一時記憶部22
1は、制御部220が生成したデータを保持してもよい。
【0060】
表示制御部222は、画面エディタ装置100に対して与えられた選択操作と、一時記憶部221に格納されているサンプル画像データ211および色パレット212とに基づいて、選択されたサンプル画像データ211に基づく画像と選択されたパレットとを表示部230に表示させる。
【0061】
関連付部223は、一時記憶部221に格納されているサンプル画像データ211および色パレット212を用いて、サンプル画像データ211と色パレット212から選択された色データ(後に詳述する捕捉色データ、表示色データ)とを関連付ける。関連付部223は、その画像と色データとを画面データ作成部224に与える。
【0062】
画面データ作成部224は、関連付部223から送られたデータを用いて作画エディタ213を実行することにより、画面データを作成する。この際に、サンプル画像データ211と第1の色データとが関連付けられて、制御対象機器の状態を表す状態表示画像が作成される。そして、画面データ作成部224は、その関連付けを維持した状態で、ディスプレイ172に表示される画面データを作成する。画面データ作成部224は、その作成した画面データを、画面データ215として記憶部210に送出する。画面エディタ装置100に対して伝送ケーブルが接続されている場合には、画面データ作成部224は、画面データ215を、そのケーブルを介して画面エディタ装置100の外部に送る。あるいは、画面エディタ装置100は、画面データ215を光ディスク駆動装置115を介して出力してもよい。
【0063】
[メモリにおけるデータ構造]
メモリには、捕捉色ブロック、制御ブロックおよび表示色ブロックが格納されている。各ブロックはデータブロックにより構成されている。
【0064】
先ず、図3を参照してデータブロックの構成について説明する。図3は、データブロック1500の構成を概念的に表わす図である。データブロック1500は、データ種別1510と、データ1520とを含む。データ種別1510の値は、0又は1である。値が0である場合には、データ1520の内容が整数値を格納していることが示される。値が1である場合には、データ1520は、整数値格納メモリ番地を格納していることが示される。データ1520が整数値である場合には、その値は、たとえば、−32768から32767であるが、その他の値が用いられても良い。
【0065】
ただし、ある局面において、整数値の使用可能な範囲として上限値または下限値が設定されている場合には、その上限値または下限値の範囲内の値をとり得る。整数値格納メモリ番地は、たとえばD100のように、メモリにおける番地(メモリアドレス)を表わす。他の局面において、整数値格納メモリ番地は、いわゆるデバイスアドレスと称される値が用いられてもよい。デバイスアドレスとは、整数値格納メモリ番地において特定のデバイスに関連付けられたアドレスを意味する。
【0066】
図4は、捕捉色ブロック1600の構成を表わす図である。ここで「捕捉」とは、メモリに格納されているデータ等によって色の属性である色データを指定し、指定された色データを含む色で表示されている画素を、画面に表示されている画像から特定することをいう。捕捉色ブロック1600は、制御ビット1610と、第1の色データ1620と、第2の色データ1630と、第3の色データ1640とを含む。
【0067】
制御ビット1610は、各色データがRGB色空間データであるか又はHLS色空間データであるかを表わすビットと、第1の色データが有効であるか否かを表わすビットと、
第2の色データが有効であるか否かを表わすビットと、第3の色データが有効であるか否かを表わすビットと、捕捉余裕率を表わすためのビットとを含む。なお、補足余裕率については後述する。
【0068】
第0番目のビットが0である場合には、色データ1620,1630,1640は、RGB色空間データであることが規定される。一方、第0番目のビットの値が1である場合には、色データ1620,1630,1640は、HLS色空間データであることが規定される。
【0069】
第1番目のビットの値が1である場合には、第1の色データ1620のデータが有効であることを表わし、0である場合には、無効であることを表わす。第2番目のビットの値が1である場合には、第2の色データ1630が有効であることを表わし、0である場合には、無効であることを表わす。第3のビットの値が1である場合には、第3の色データ1640が有効であることを表わし、0である場合には、無効であることを表わす。
【0070】
捕捉余裕率は、第4番目のビットから第7番目のビットを用いて表わされる。1ビットあたりの捕捉余裕率の変化割合を2%とすれば、捕捉余裕率は、0から30%の間で、2%刻みで設定され得る。第4番目のビットから第7番目のビットが全て0に設定されると、捕捉余裕率も0%となる。この場合、捕捉の対象として指定された色の属性のみが検出される。一方、第4番目のビットから第7番目のビットが全て1に設定されると、捕捉余裕率は30%となる。
【0071】
これらのビットにより値が8と設定されると、捕捉余裕率は16%として規定される。この場合、色データ1620,1630,1640の各々に対して、「設定可能な最大値の±16%分の増減」を許容するような設定となる。この場合、「色相、彩度、輝度」の最大の設定値は、通常ウィンドウズ(登録商標)をOS(Operating System)として使用するパーソナルコンピュータにおいて、240であるから、たとえば色データが「色相」の場合で設定値が120であると、240の16%は38となる。したがって、捕捉範囲は、「120−38」から「120+38」、つまり82から158となる。
【0072】
RGB色空間データとして規定された場合、第1の色データ1620は、赤色の値を規定する。その値は、たとえば、0から255をとり得る。一方、HLS色空間データとして規定された場合、第1の色データ1620の値は0から240をとり得る。この場合、第1の色データ1620の値が0である場合には赤、40である場合には黄色、80である場合には緑色、120である場合には水色(シアン)、160である場合には青色、200である場合には赤紫色のように設定される。
【0073】
RGB色空間データとして規定された場合、第2の色データ1630は、緑色の値を規定する。その値は、たとえば、0から255をとり得る。一方、HLS色空間データとして規定された場合、第2の色データ1630は彩度(saturation)を規定し、その値は0から240をとり得る。
【0074】
RGB色空間データとして規定された場合、第3の色データ1640は、青色を規定する。その値は、たとえば0から255をとり得る。一方、HLS色空間データとして規定された場合、第3の色データ1640は輝度(luminance)を規定し、その値は0から240をとり得る。このとき、たとえば第3の色データ1640が0である場合には黒色、120である場合には純色、240である場合には白色のように設定される。
【0075】
図5は、制御ブロック1700の構成を概念的に表わす図である。制御ブロック1700は、制御ビット1710と、αブレンド1720と、点滅周期1730とを含む。
【0076】
制御ビット1710は、αブレンドを使用するか否か、点滅周期を使用するか否かなどの画像の表示態様を規定する。第0番目のビットの値が1である場合には、αブレンドを使用することを表わし、0である場合には、αブレンドを使用しないことを規定する。第1番目のビットが1である場合には、点滅周期が使用されることを表わし、0である場合には、点滅周期が使用されないことを表わす。第2番目のビットから第7番目のビットは本実施の形態においては使用されずたとえば常に0が設定される。
【0077】
αブレンド1720は、その値として、本実施形態においては、0から255の値をとり得る。この場合、値が0であると、その表示態様は透明であることを表わし、値が255であると、その表示態様は不透明であることを表わす。0と255との間をとる場合には、値(透過率)に応じて下画面が透過して表示される。
【0078】
点滅周期1730の値は、本実施形態においては、0から255をとり得る。たとえば、点滅周期は、10ミリ秒単位で設定される。このとき、点滅周期1730の値が0である場合には、当該表示器を構成するハードウェアにおいて可能な最高速度で点滅することが規定される。一例として、たとえば点滅周期1730の設定値が200である場合には、点滅周期は2000ミリ秒(すなわち2秒)となり、当該画像は、1秒間表示され、1秒間表示されない。
【0079】
図6は、表示色ブロック1800の構成を概念的に表わす図である。表示色ブロック1800は、色種別1810と、第1の色データ1820と、第2の色データ1830と、第3の色データ1840とを含む。
【0080】
表示色ブロック1800の具体的な構成は、制御ビット1810における第4ビットから第7番目のビットが、本実施の形態においては使用されず、たとえば0が設定される以外は捕捉色ブロック1600の具体的構成と同様である。したがって、その具体的な構成の詳細な説明は繰り返さない。
【0081】
図7は、本実施の形態に係る色属性変化制御テーブル1900の構成を概念的に表わす図である。色属性変化制御テーブル1900は、画面に表示される色属性の変化を制御するためのデータの集合である。色属性変化制御テーブル1900は、画面エディタ装置または表示器に表示される画像の色の属性を変更するために用いられる。色属性変化制御テーブル1900は、捕捉色ブロック1910と、制御ブロック1920と、表示色ブロック1930とを含む。そして、画像とは、色属性変化制御テーブル1900と画像ブロックとが関連付けられたものであり、当該画像においては、色属性変化制御テーブル1900で規定されているように色属性が変更される。
【0082】
捕捉色ブロック1910は、制御ビットと、第1から第3の色データまでを含む。制御ビットは、データブロックを含む。データブロックは、データ種別とデータとを含む。各色データは、それぞれデータブロックを含む。当該データブロックは、図3に示されているように、データ種別とデータとを含む。
【0083】
制御ブロック1920は、制御ビットと、αブレンドと点滅周期とを含む。制御ビットは、データブロックを含む。データブロックは、データ種別とデータとを含む。αブレンドは、データブロックを含む。データブロックは、データ種別とデータとを含む。点滅周期は、データブロックを含む。データブロックはデータ種別とデータとを含む。
【0084】
表示色ブロック1930は、色種別と、第1から第3の色データとを含む。色種別と各色データとは、それぞれデータブロックを含む。各データブロックは、データ種別と、デ
ータとを含む。
【0085】
図7に示される色属性変化制御テーブル1900は、図3から図6に示される各データ構造を用いて実現される。
【0086】
[表示例]
図8を参照して、本実施の形態に係る表示器における画像の表示態様について説明する。図8(A)は、表示器によって表示される画像200の全体を表わす図である。画像200は、領域2010,2020と、文字2030と、背景2040とを含む。領域2010および2020は、たとえば予め定義された三角形である。文字2030は、当該表示器に表示させるために、画面エディタ装置の使用者によって作成された文字あるいは画面エディタ装置の製造者によって予め準備されたデータによって作成される。背景2040は、画面エディタ装置の使用者によって、あるいは、画面エディタ装置の製造者によって予めテンプレートとして設定されている。領域2010は青色であり領域2020は緑色であり、背景2040は赤色である場合について説明する。また、文字2030は、後述するようにデータ値によってその色が変更され得る。
【0087】
図8(B)は、予め設定されていた画像2000から右向きの矢印を表わす画像2200の表示を表わす図である。より詳しくは、後述する色属性変化制御テーブルにおいて設定されているデータが以下のような場合に、図8(B)に示される画像2200の表示が実現される。すなわち、整数値格納メモリ番地D100の値が0である場合、領域2010の表示は透明となる。次に、整数値格納メモリ番地D200−D203の値が、順に255、255、0、0として設定されている場合、領域2020は赤色に表示される。また、整数値格納メモリ番地D300からD303の値が順に255、255、0、0として設定されている場合、文字2030は赤色に表示される。ここで、背景2040は初期値として赤色に設定されているため、文字2030の領域と背景2040の領域とは、いずれも赤色で表示される。その結果、図8(B)に示されるように右方向の矢印を示す画像2200の表示が実現される。
【0088】
図8(C)は、左向きの矢印を示す画像2300を表わす図である。画像2300の表示は、画像2000の表示に対して以下のような処理を行なうことにより実現される。すなわち、後述する色属性変化制御テーブルにおいて、領域2010の表示のための整数値格納メモリ番地D100−D103の値は、順に、255、255、0、0が設定される。これにより、領域2010は赤色として表示される。次に、領域2020の表示のための整数値格納メモリ番地D200−D203については、各値は0、0、0、0に設定される。その結果、領域2020の表示は透明となり、視認できなくなる。
【0089】
そして、文字2030の表示を制御するための整数値格納メモリ番地D300−D303については、各値は、順に255、255、0、0として設定される。その結果、文字2030は赤色で表示されるため、デフォルトで赤色に設定されている背景2040と同じ色として表示される。したがって、文字2030と背景2040とを含む領域は全体として一様な赤色で表示されることになる。
【0090】
図8(D)は、画像2000に対して三角形部分を表示することなく文字の部分を示す画像2400を表わす図である。画像2400は、背景を示す領域2410と、表示される文字を示すための領域2420とを含む。画像2400のような表示は、データを以下のように設定することにより実現される。すなわち、左向きの矢印を表示するための領域2010の表示を制御するための整数値格納メモリ番地D100−D103について、各値はそれぞれ0に設定される。その結果、領域2010の表示は透明となる。同様に、右方向の矢印を表示するための領域2020の表示を制御する整数値格納メモリ番地D20
0−D203について、各値は0に設定される。その結果、領域2020の表示も透明となる。次に、文字2030の表示を制御するための整数値格納メモリ番地D300−D303について、各値は、255、255、255、0に設定される。このような設定により、文字2030は黄色で表示される。そして背景2410は、図8(A)における背景2040の色と同じ色(赤色)で表示されるため、図8(D)のように、文字部分が黄色で表示されることになる。
【0091】
[表示器のデータ構造]
図9を参照して、本実施の形態に係る表示器のデータ構造について説明する。図9は、表示器のメモリが格納する色属性変化制御テーブル2110,2120,2130の構成を概念的に表わす図である。各テーブル2110,2120,2130は、図7に示される色属性変化制御テーブル1900のフォーマットに従って作成されている。
【0092】
テーブル2110は、青色(第3の色データ 255)を捕捉して、整数値格納メモリ番地D100−D103で指定された色に変化させることを規定している。テーブル2120は、表示されている画像の中から緑色(第2の色データ 255)を捕捉して、整数値格納メモリ番地D200−D203で指定された色に変化させることを規定している。テーブル2130は、表示されている画像から水色(第2、第3の色データ 255)を捕捉して、整数値格納メモリ番地D300−D303で指定された色に変化させることを規定している。
【0093】
テーブル2110−2130に示される各設定値は、前述の図3から図7に示される各テーブルのデータ構造と同じである。したがって、各設定値の詳細な説明は繰り返さない。
【0094】
[制御構造]
図10−図14を参照して、本実施の形態に係る表示器の制御構造について説明する。図10−図14は、図8(B)−図8(D)に示される表示を実現するためにCPU152が実行する一連の処理の一部を表わすフローチャートである。図14は、VRAM168におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【0095】
(メインフロー)
図10に示すように、ステップS2510にて、CPU152は、後述するテーブル初期化を実行する。この処理が実行されると、各テーブルに格納されているデータがメモリのワーク領域に書き込まれる。ステップS2530にて、CPU152は、後述するセレクタスイッチ状態確認を実行する。この処理が実行されると、表示器において画像を如何なる態様で表示すべきかが特定される。セレクタスイッチの状態により画像をいかなる態様で表示するかについての詳細な説明は、後述する。ステップS2550にて、CPU152は、後述する描画処理を実行する。この処理が実行されると、具体的な画像が表示器に表示される。
【0096】
ステップS2570にて、CPU152は、画面切換要求があったか否かを判定する。この判定は、たとえば表示器に対して与えられるデータ(制御対象機器からの信号または表示器のオペレータによる操作)などに基づいて行なわれる。CPU152は、画面切換要求があったと判定すると(ステップS2570にてYES)、制御を終了する。そうでない場合には(ステップS2570にてNO)、CPU152は、制御をステップS2530に戻す。
【0097】
(テーブル初期化)
図11に、図10のステップS2510のより具体的なフローを示す。ステップS25
11にて、CPU152は、画面データからテーブル2110のデータを読み込んで、ワーク領域TBL1に展開する。ステップS2513にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100−D103の値を、領域TBL1における該当箇所に登録する。
【0098】
ステップS2515にて、CPU152は、画面データからテーブル2120のデータを読み込んで、領域TBL2に展開する。ステップS2517にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D200−D203の値を、領域TBL2の該当箇所に登録する。ステップS2519にて、CPU152は、画面データからテーブル2130のデータを読み込んで、領域TBL3に展開する。ステップS2521にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D300−D303の値を、領域TBL3の該当箇所に登録する。
【0099】
(セレクタスイッチ状態確認)
図12に、図10のステップS2530のより具体的なフローを示す。ステップS2531にて、CPU152は、セレクタスイッチの状態を表わすデータをメモリ160における領域SW1に格納する。ステップS2533にて、CPU152は、領域SW1に格納されているデータに基づいて、表示器の表示が初期表示中であるか否か、または、SW1に格納されているデータが変化したか否かを判定する。CPU152は、表示器が初期表示中である場合、または領域SW1のデータが変化したと判定すると(ステップS2533にてYES)、制御をステップS2535に切り換える。そうでない場合には(ステップS2533にてNO)、CPU152は、処理を終了し、図8に示す画像を表示する。
【0100】
ステップS2535にて、CPU152は、領域SW1に格納されているデータに基づいて、表示器が表示する画像を特定する。具体的には図8(B)−8(D)に示す画像のいずれを表示するかを特定する。領域SW1に格納されているデータが0である場合、CPU152は、制御をステップS2537に切り換える。その値が1である場合、CPU152は、制御をステップS2539に切り換える。その値が2である場合、CPU152は、制御をステップS2541に切り換える。
【0101】
ステップS2537にて、CPU152は、右向きの矢印を表示するためのデータを設定する。具体的には、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100について、領域2010を透明にするために、各値を0に設定する。整数値格納メモリ番地D200−D203について、領域2040を赤色で表示するためにCPU152は、各値を、255、255、0、0に設定する。CPU152は、整数値格納メモリ番地D300−D303に対して、領域2020を赤色表示するために、各値を順に255、255、0、0に設定する。
【0102】
ステップS2539にて、CPU152は、左向きの矢印を表示するためのデータをメモリ領域に設定する。より詳しくは、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100−D103に対して、赤色を表示するために、値を255、255、0、0に設定する。CPU152は、表示を透明にするために、整数値格納メモリ番地D200−D203について、各値を0、0、0、0に設定する。CPU152は、赤色を表示するために、整数値格納メモリ番地D300−D303について、各値を255、255、0、0に設定する。
【0103】
ステップS2541にて、CPU152は、文字「STOP」を表示するためのデータをメモリに設定する。より詳しくは、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100−D103について、各値を0、0、0、0に設定する。これにより、対応する領域の表示は透明になる。CPU152は、整数値格納メモリ番地D200−D203について、各値を0、0、0、0に設定する。これにより、対応する領域の表示は透明になる。さらに
、CPU152は、整数値格納メモリ番地D300−D303について、各値を255、255、255、0に設定する。これにより、対応する領域の表示は黄色になる。
【0104】
(描画処理)
図13を参照して、ステップS2551にて、CPU152は、表示器の状態が初期表示であるか否かを判定する。この判定は、たとえば、表示器150の状態を示すためにメモリ160に格納されている値に基づいて行なわれる。CPU152は、表示器150の状態が初期表示であると判定すると(ステップS2551にてYES)、制御をステップS2559に切り換える。そうでない場合には(ステップS2551にてNO)、CPU152は、制御をステップS2553に切り換える。
【0105】
ステップS2553にて、CPU152は、領域TBL1を参照して、整数値格納メモリ番地D100−D103のいずれかのデータに変化があったか否かを判定する。CPU152は、いずれかのデータに変化があったと判定すると(ステップS2553にてYES)、制御をステップS2559に切り換える。そうでない場合には(ステップS2553にてNO)、CPU152は、制御をステップS2555に切り換える。
【0106】
ステップS2555にて、CPU152は、TBL2を参照して、整数値格納メモリ番地D200−D203のいずれかのデータに変化があったか否かを判定する。CPU152は、いずれかのデータに変化があったと判定すると(ステップS2555にてYES)、制御をステップS2559に切り換える。そうでない場合には(ステップS2555にてNO)、CPU152は、制御をステップS2557に切り換える。
【0107】
ステップS2557にて、CPU152は、領域TBL3を参照して、整数値格納メモリ番地D300−D303のいずれかのデータに変化があったか否かを判定する。CPU152は、いずれかのデータに変化があったと判定すると(ステップS2557にてYES)、制御をステップS2559に切り換える。そうでない場合には(ステップS2557にてNO)、CPU152は制御を終了する。
【0108】
(データ構造)
図14を参照して、VRAM168は、ディスプレイ172における画像の表示のために確保される複数の領域を有する。領域TBL1は、画面データから読み込まれるテーブル2110に含まれるデータを展開するために使用される。領域TBL2は、画面データから読み込まれるテーブル2120に含まれるデータを展開するために使用される。領域TBL3は、画面データから読み込まれるテーブル2130に含まれるデータを展開するために使用される。領域SW1は、ディスプレイ172に表示される画面上に配置されているセレクタスイッチのポジションを示すための変数を格納する。たとえばその変数の値が0である場合には、右方向の矢印の表示となる。その値が1の場合には、その表示は左方向の矢印の表示となる。その値が2である場合には、文字STOPの表示を表わす。
【0109】
以上のようにして、本実施の形態に係る表示器150によると、図8(A)に示されるように構成される画像を用いて、異なる態様の画像の表示を実現することができる。
【0110】
<第2の実施の形態>
本実施の形態の他の局面について説明する。他の局面において、表示器および画像エディタ装置は、表示される色の変化によって動きを表現する機能を有する点で、前述の実施の形態に係る表示器および画像エディタ装置と異なる。なお、この局面に係る表示器および画面エディタ装置は、前述の実施の形態に係る表示器150および画面エディタ装置100を実現するためのハードウェア構成と同様の構成を用いて実現される。したがってハードウェア構成の説明は繰り返さない。以下の説明では、図1に示される構成を参照する
。
【0111】
図15(A)は、表示器において表示される画像2600を表わす図である。画像2600は、領域2610−2614,2620−2624,2630−2634を含む。本実施の形態においては、領域2610−2614、領域2620−2624、領域2630−2634はそれぞれ同じ色で表示される。画像2600および各領域は、たとえば本実施の形態に係る画面エディタ装置によって定義される。
【0112】
図15(A)に示される例では、領域2610,2611,2612,2613および2614は、赤色である。領域2620,2621,2622,2623および2624は、緑色である。領域2630,2631,2632,2633および2634は、青色である。
【0113】
図15(B)−図15(D)は、画像2600を用いてその一部を水色と白色とに分けて表示する態様を表わす図である。図15(B)に示すように、画像2800は、領域2810−2814,2820−2824を含む。領域2810−2814は、それぞれ水色に表示される。領域2820−2824は、それぞれ白色に表示される。このような表示は、テーブル2710,2720,2730におけるデータが以下のように定義されている場合に実現される。すなわち、テーブル2710において、整数値格納メモリ番地D100が参照する値が0であるとき、表示器に表示されている画像から捕捉された赤色は、水色に変更される。テーブル2720において、整数値格納メモリ番地D200が参照する値が255である場合には、表示器において表示されている画像2600から捕捉された緑色(たとえば領域2620,2621,2622,2623,2624)は、白色に変更される。また、テーブル2730において、整数値格納メモリ番地D300が参照する値が255に設定されている場合、画像2600から捕捉される緑色(たとえば領域2630−2634)は白色に変更される。
【0114】
図15(C)は、画像2800における緑色の領域の位置が変化した状態を表わす図である。画像2900は、領域2910−2914と、領域2920−2925とを含む。領域2910−2914は、水色で表示されている。領域2920−2925は、白色で表示されている。このような表示は、テーブル2710,2720,2730においてデータが以下のように定義されていることにより実現される。
【0115】
すなわち、テーブル2720において、整数値格納メモリ番地D200が参照する値は、0に設定されている。CPU152がこの値を読み出すと、表示されている画像から捕捉された緑色は、水色に変更される。
【0116】
テーブル2710において、整数値格納メモリ番地D100が参照する値、および、テーブル2730において整数値格納メモリ番地D300が参照する値は、いずれも255に設定されている。CPU152は、この値を読み出すと、赤色および青色で表示されている領域をそれぞれ白色に変更する。その結果、図14に示されるように、水色で表示される領域2910−2914と、白色で表示される領域2920−2925とが表示される。
【0117】
図15(D)は、図15(A)に示される画像2600に基づいてその一部を白色と水色とに分けて表示するさらに他の態様を表わす図である。画像3000は、領域3010−3014と、領域3020−3024とを含む。領域3010−3014は、水色に表示されている。領域3020−3024は、白色に表示されている。このような表示は、テーブル2710,2720,2730におけるデータが以下のように設定されていることにより実現される。
【0118】
すなわち、テーブル2710において整数値格納メモリ番地D100が参照する値と、テーブル2720において整数値格納メモリ番地D200が参照する値とは、それぞれ255に設定されている。テーブル2730において、整数値格納メモリ番地D300が参照する値は、0に設定されている。このような設定のもとで、CPU152は、表示器に表示されている画像から赤色または緑色を捕捉すると、それらの領域を白色に変更する。また、CPU152は、その画像から青色を捕捉すると、その部分の色を白色に変更する。
【0119】
CPU152は、上記のような設定に基づいて描画処理を繰り返すことにより、予めデフォルトで準備された画像2600を用いて、白色および水色を含む画像2800−3000のいずれかを順次表示する。このようにすると、たとえば、表示器150は、ディスプレイ172において、パイプの中を水が右方向に流れているような表示を実現することができる。また逆に、CPU152は、画像2600を用いた表示を、画像3000→画像2900→画像2800のように切り換えることにより、当該パイプの中を右方向から左方向に水が流れているように表示できる。これにより、本実施の形態に係る表示器150は、予め設定された1つの画像2600に基づいて色の変化による動きを実現することができる。
【0120】
(データ構造)
図16を参照して、本実施の形態に係る表示器のデータ構造について説明する。図16は、表示器が格納する各テーブルの構成を概念的に表わす図である。これらのテーブルは、たとえば画面エディタ装置において定義され、実行可能なプログラムによって直接又は間接に参照されるデータとして、表示器に取り入れられる。各テーブルのフォーマットは、図9に示されるテーブルのフォーマットと同様である。
【0121】
テーブル2710は、表示器に表示される画像から赤色を捕捉して、整数値格納メモリ番地D100において指定されている色に変化するためのデータを規定している。テーブル2720は、表示器に表示される画像から緑色を捕捉して、整数値格納メモリ番地D200において指定された色に当該捕捉した色を変化させるためのデータを格納している。テーブル2730は、表示器において表示される画像から青色を捕捉して整数値格納メモリ番地D300において指定された色に変化させるためのデータを定義している。
【0122】
テーブル2710,2720,2730は、図4から図7において定義されたデータに基づいて作成される。各テーブルを構成するデータ項目は、これらの図に示されるデータ項目と同様であるため、説明は繰り返さない。
【0123】
[制御構造]
そこで、図17−図21を参照して、本実施の形態に係る表示器の制御構造について説明する。図17−図20は、本実施の形態に係る表示器150を実現するCPU152が実行する一連の処理の一部を表わすフローチャートである。図21は、VRAM168におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【0124】
(メインフロー)
図17に示すように、ステップS3110にて、CPU152は、後述するテーブル初期化(図18)を実行する。この処理が実行されると、画像オブジェクトから読み出されるテーブルに含まれるデータがDRAM162の各ワーク領域に展開される。ステップS3120にて、CPU152は、カウンタ機能を起動して、例えば、300ミリ秒のカウントを開始する。ステップS3130にて、CPU152は、後述するカウンタ確認処理(図19)を実行する。この処理が実行されると、ディスプレイ172に表示される画像
の色が決定される。ステップS3140にて、CPU152は、後述する描画処理(図20)を実行する。この処理が実行されると、ディスプレイ172は具体的な画像を表示する。
【0125】
ステップS3150にて、CPU152は、表示器150に対して与えられる信号に基づいて、ディスプレイ172に表示されている画面を切り換える要求があったか否かを判定する。CPU152は、そのような要求があったと判定すると(ステップS3150にてYES)、制御をステップS3160に切り換える。そうでない場合には(ステップS3150にてNO)、CPU152は、制御をステップS3130に戻す。ステップS3160にて、CPU152は、起動していたカウンタ機能を終了し、300ミリ秒の計測を終了する。
【0126】
(テーブル初期化)
図18に示すように、ステップS3111にて、CPU152は、画面データからテーブル2710のデータを読み込み、その読み込んだデータをVRAM168のメモリ領域TBL4に展開する。ステップS3112にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100の値をメモリ領域TBL4の該当箇所に登録する。
【0127】
ステップS3113にて、CPU152は、画面データからテーブル2720のデータを読み込み、その読み込んだデータをメモリ領域TBL5に展開する。ステップS3114にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D200の値をメモリ領域TBL5の該当箇所に登録する。
【0128】
ステップS3115にて、CPU152は、画面データからテーブル2730のデータを読み込み、その読み込んだデータを、メモリ領域TBL6に展開する。ステップS3116にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D300の値を、メモリ領域TBL6の該当箇所に登録する。
【0129】
(カウンタ確認)
図19を参照して、ステップS3131にて、CPU152は、メモリ160に格納されている値または、カウントした値に基づいて、ディスプレイ172の画面が初期表示中であるか否か、またはカウンタの値が変化したか否かを判定する。CPU152は、ディスプレイ172の状態が初期表示である、または、カウンタTM1の値が変化したと判定すると(ステップS3131にてYES)、制御をステップS3132に切り換える。そうでない場合には(ステップS3131にてNO)、CPU152は処理を終了する。
【0130】
ステップS3132にて、CPU152は、カウンタ値TM1の値を3で割った余りを導出する。その余りが0である場合には、CPU152は制御をステップS3133に切り換える。その余りが1である場合には、CPU152は制御をステップS3134に切り換える。その余りが2である場合には、CPU152は制御をステップS3135に切り換える。
【0131】
ステップS3133にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100に値0を設定する。これにより、対応する領域の表示は水色になる。CPU152は、整数値格納メモリ番地D200の値および整数値格納メモリ番地D300の値をそれぞれ255に設定する。これにより、これらの対応する領域の表示は白色になる。
【0132】
ステップS3134にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100,D300の値を255に設定する。対応する領域の表示は白色になる。また、CPU152は、整数値格納メモリ番地D200の値を0に設定する。対応する領域の表示は水色になる。
【0133】
ステップS3135にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100,D200の値をそれぞれ255に設定する。これにより対応する領域の表示は白色になる。CPU152は、整数値格納メモリ番地D300の値を0に設定する。対応する領域の表示は水色になる。
【0134】
(描画処理)
図20を参照して、ステップS3141にて、CPU152は、ディスプレイ172の状態が初期表示であるか否かを判定する。CPU152は、その状態が初期表示であると判定すると(ステップS3141にてYES)、制御をステップS3145に切り換える。そうでない場合には(ステップS3141にてNO)、CPU152は制御をステップS3142に切り換える。
【0135】
ステップS3142にて、CPU152は、メモリ領域TBL4を参照して、整数値格納メモリ番地D100のデータに変化があったか否かを判定する。CPU152は、そのデータに変化があったと判定すると(ステップS3142にてYES)、制御をステップS3145に切り換える。そうでない場合には(ステップS3142にてNO)、CPU152は制御をステップS3143に切り換える。
【0136】
ステップS3143にて、CPU152は、メモリ領域TBL5を参照して、整数値格納メモリ番地D200のデータが変化したか否かを判定する。CPU152は、そのデータが変化したと判定すると(ステップS3143にてYES)、制御をステップ3145に切り換える。そうでない場合には(ステップS3143にてNO)、CPU152は制御をステップS3144に切り換える。
【0137】
ステップS3144にて、CPU152は、メモリ領域TBL6を参照して、整数値格納メモリ番地D300のデータが変化したか否かを判定する。CPU152は、当該データが変化したと判定すると(ステップS3144にてYES)、制御をステップ3145に切り換える。そうでない場合には(ステップS3144にてNO)、CPU152は処理を終了する。
【0138】
(データ構造)
図21を参照して、VRAM168は、図15(B)−図15(D)に示される画像の表示を実現するためのデータを格納する領域を確保する。メモリ領域TBL4は、画面データから読み出されるテーブル2710に含まれるデータを展開するために使用される。メモリ領域TBL5は、画面データから読み出されるテーブル2720に含まれるデータを展開するために使用される。メモリ領域TBL6は、画面データから読み出されるテーブル2730に含まれるデータを展開するために使用される。メモリ領域TM1は、カウンタとして使用される。具体的には、初期値は0に設定され、300ミリ秒経過する毎に1ずつ加算される。
【0139】
<第3の実施の形態>
次に、さらに他の局面について説明する。なお、この局面に係る表示器および画面エディタ装置は、前述の実施の形態に係る表示器150および画面エディタ装置100を実現するためのハードウェア構成と同様の構成を用いて実現される。したがってハードウェア構成の説明は繰り返さない。以下の説明では、図1に示される構成を参照する。
【0140】
図22は、表示器150がディスプレイ172に表示するために予め準備された画像3200を表わす図である。画像3200は、たとえばランプを表わす画像であるが、これに限られない。
【0141】
図23を参照して、本実施の形態に係る表示器のデータ構造について説明する。図23は、本実施の形態に係る表示器がメモリ160に格納しているテーブル3300の構成を概念的に表わす図である。各テーブルのフォーマットは、図9に示されるテーブルのフォーマットと同様である。
【0142】
テーブル3300は、捕捉色ブロックと、制御ブロックと、表示色ブロックとを含む。テーブル3300を構成する各データ項目は、図4−図6に示されるテーブルに含まれるデータ項目と同様である。したがって各項目の詳細な説明は繰り返さない。テーブル3300は、ディスプレイ172に表示されている画像のうちのテーブル3300と関連付けられたものからほぼ白色(たとえば輝度216−240)を捕捉して、整数値格納メモリ番地D100によって指定された点滅周期および整数値格納メモリ番地D101において指定された輝度によって画像を変化させるために規定されている。なお、捕捉色ブロックの制御ビットにおいて、値5が、第4番目のビットから第7番目のビットを用いて規定されている。すなわち捕捉の余裕度として10%が定義されている。これは、たとえば表示器150が表示する画像が写真画質の場合には各画素によって微妙に色が異なるため、若干の余裕が必要になるからである。
【0143】
図24は、ディスプレイ172における画像の表示態様を表わす図である。表示器150がテーブル3300に基づいて画像の表示を更新すると、画像は、高速点滅から低速点滅まで指定された態様に従って表示される。たとえば図24に示される例では、画像3410は高速点滅の場合を表わしており、また、輝度が240であるため表示されるランプは最も白く見える。画像3420→画像3430→画像3440→画像3450→画像3460として示されるように、点滅の速度が低速になり、また、表示されるランプの色は白色(輝度が240)から黒色(輝度が0)に変化する。このような処理が繰り返されると、ディスプレイ172は、ランプを点滅した態様で表示するとともに、ランプが暗くなっていくように表示することができる。
【0144】
[制御構造]
図25−図29を参照して、本実施の形態に係る表示器150の制御構造について説明する。図25−図28は、表示器150を実現するためにCPU152が実行する一連の処理の一部を表わすフローチャートである。図29は、本実施の形態に係る表示器150のVRAM168におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【0145】
(メインフロー)
図25に示すように、ステップS3510にて、CPU152は、後述するテーブル初期化(図26)を実行する。この処理が実行されると、テーブル3300のデータがVRAM168のメモリ領域に展開される。ステップS3520にて、CPU152は、後述するデバイス確認(図27)を実行する。この処理が実行されると、整数値格納メモリ番地D100,D101の値が更新される。
【0146】
ステップS3530にて、CPU152は、後述する描画処理(図28)を実行する。この処理が実行されると、ディスプレイ172はランプを表わす画像3200の表示が実現される。ステップS3540にて、CPU152は、表示器150に対して与えられるデータに基づいてディスプレイ172に表示されている画面の切換要求があったか否かを判定する。CPU152は、そのような要求があったと判定すると(ステップS3540にてYES)、処理を終了する。そうでない場合には(ステップS3540にてNO)、CPU152は、制御をステップS3520に戻す。
【0147】
(テーブル初期化)
図26に、図25のステップS3510についてより具体的なフローを示す。ステップS3512にて、CPU152は、画面データからテーブル3300のデータを読み込んで、メモリ領域TBL7に展開する。ステップS3514にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100,D101の値をメモリ領域TBL7の該当箇所に登録する。その後、CPU152は、制御をメイン処理に戻す。
【0148】
(デバイス確認)
図27に、図25のステップS3520についてより具体的なフローを示す。ステップS3522にて、CPU152は、メモリ160に格納されているデータまたはVRAM168に格納されているデータに基づいて、ディスプレイ172が初期表示中であるか否か、または、メモリ領域DEV1の値が変化したか否かを判定する。CPU152はディスプレイ172が初期表示中である、または、メモリ領域DEV1の値が変化したと判定すると(ステップS3522にてYES)、制御をステップS3524に切り換える。そうでない場合に(ステップS3522にてNO)、CPU152は処理を終了する。
【0149】
ステップS3524にて、CPU152は、整数値格納メモリ番地D100,D101の値を更新する。具体的には、CPU152は、算式「200−(DEV1×1.8)」の値を、整数値格納メモリ番地D100に書き込む。また、CPU152は、算式「DEV1×2.4」の値を整数値格納メモリ番地D101に書き込む。
【0150】
(描画処理)
図28に、図25のステップS3530についてより具体的なフローを示す。ステップS3532にて、CPU152は、メモリ160に格納されているデータに基づいて、ディスプレイ172が初期画面を表示中であるか否かを判定する。CPU152は、ディスプレイ172が初期画面を表示中であると判定すると(ステップS3532にてYES)、制御をステップS3536に切り換える。そうでない場合には(ステップS3532にてNO)、CPU152は、制御をステップS3534に切り換える。
【0151】
ステップS3534にて、CPU152は、メモリ領域TBL7を参照して、整数値格納メモリ番地D100,D101のいずれかのデータが変化したか否かを判定する。CPU152は、いずれかのデータが変化したと判定すると(ステップS3534にてYES)、制御をステップS3536に切り換える。そうでない場合には(ステップS3530にてNO)、CPU152は処理を終了する。ステップS3536にて、CPU152は、TBL7のデータを利用して、初期表示または表示更新を実行する。
【0152】
(データ構造)
図29に示すように、VRAM168は、メモリ領域TBL7,DEV1を含む。メモリ領域TBL7は、画面から読み出されるテーブル3300に含まれるデータを展開するために使用される。メモリ領域DEV1は、たとえば、ディスプレイ172に表示される画像3200に対応する照明機器の輝度を調整するためのスライダを規定する値(たとえば、0から100)を格納するために使用される。スライダは、たとえば、輝度を調整するためのソフトウェアモジュールとして実現される。
【0153】
図30を参照して、複数の色属性変化制御テーブルを用いた処理によって同一の画素が捕捉された場合の処理について説明する。図30(A)−図30(C)は、青色の要素を含む画素および緑色の要素を含む画素の関係を表わす図である。
【0154】
具体的には、第1の実施形態、第2の実施形態、または第3の実施形態において、一つの画像に対して複数のテーブルが使用される場合、図30(A)に示されるように、各テーブルが同一の画素を捕捉する場合がある。たとえば、一実施の形態として、領域361
0を含む円の領域がテーブル2110によって規定され、当該領域においては、青色の要素が255の画素である。また、領域3620を含む円の領域がテーブル2120によって規定され、当該領域は、緑色の要素が255の画素である。この場合、領域3630は、青色の要素が255の画素および緑色の要素が255の画素のいずれも含む領域として規定されることになる。
【0155】
この場合、各テーブルの処理順序が問題になる。以下、「テーブル」または「第nのテーブル」との記載は、たとえば、テーブル2110−2130、または、テーブル2710−2730のような色属性変化制御テーブルを指す。
【0156】
本実施形態においては、たとえば、「第1のテーブルを用いて変化させた色の属性を取得して、第2のテーブルで変化させる」という方法ではなく、各テーブルとも「元画像内の画素の色の属性を取得して変化させる」という方法が使用され得る。したがって、たとえば、第1のテーブル、第2のテーブルがその順でメモリに登録されており、また各テーブルが順次処理された場合、各テーブルが同一画素を捉えた時に実際に表示されるのは、第2のテーブルの色の属性変化の結果となる(つまり、後の処理に用いられたテーブルに基づく変化が示される)。このようなルールのもとで、次の様なテーブル登録方法を採用することができる。
【0157】
(1) 「色属性変化制御テーブルの管理テーブル」
この管理テーブルは、色属性変化制御テーブルの登録順序を明確にし、また、その前後の入れ替えを可能にする。また、この管理テーブルは、色属性変化制御テーブルが同一画素を捉えた場合に、後に登録された色属性変化制御テーブルが有効であることを、表示器150の利用者に示す。
【0158】
(2) 「優先度付き色属性変化制御テーブルの管理テーブル」
この管理テーブルは、各色属性変化制御テーブルに優先度を設け、優先度の高いテーブルほど後で処理する(つまり有効になる)ことを規定する。なお、複数の色属性変化制御テーブルの各優先度が同一の場合には、後に登録された色属性変化制御テーブルが有効に設定される。
【0159】
図30(B)は、ある実施の形態において「色属性変化制御テーブルの管理テーブル」を適用する場合の状態を表わす図である。たとえば、領域3710は、第1のテーブルによって規定される。領域3720は、第2のテーブルによって規定される。領域3730は、第3のテーブルによって規定される。この場合、管理テーブルは、登録順序と、各色属性変化制御テーブルを識別するデータとを含み、たとえば、以下のように表わされる。
【0160】
[色属性変化制御テーブルの管理テーブル]
[1]第2のテーブル:ある色属性を捕捉し、その色属性のうちの色相を「緑色」に変化させる。
[2]第1のテーブル:ある色属性を捕捉し、その色属性のうちの色相を「赤色」に変化させる。
[3]第3のテーブル:ある色属性を捕捉し、その色属性のうちの色相を「青色」に変化させる。
【0161】
登録順序[1]−[3]に基づき、実際には、第2のテーブル(領域3720)→第1のテーブル(領域3710)→第3のテーブル(領域3730)の順に、表示処理が行なわれる。その結果、領域3720の上に領域3710が重なり、さらにそれらの領域の上に領域3730が重なった画像が表示される。
【0162】
図30(C)は、他の実施の形態において「優先度付き色属性変化制御テーブルの管理テーブル」を適用する場合の状態を表わす図である。たとえば、領域3810は、第1のテーブルによって規定される。領域3820は、第2のテーブルによって規定される。領域3830は、第3のテーブルによって規定される。この場合、管理テーブルは、優先度(たとえば、高、低)と、テーブルを識別するデータとを含み、たとえば、以下のように表わされる。
【0163】
[色属性変化制御テーブルの管理テーブル]
低[1]第2のテーブル:ある色要素を捕捉し、その要素の色属性のうちの色相を「緑色」に変化させる。
高[2]第1のテーブル:ある色要素を捕捉し、その要素の色属性のうちの色相を「赤色」に変化させる。
低[3]第3のテーブル:ある色要素を捕捉し、その要素の色属性のうちの色相を「青色」に変化させる。
【0164】
この場合、第2,第3のテーブルの優先度は同じである。登録順序については、第2のテーブルが登録された後に、第3のテーブルが登録されている。そこで、具体的には、第2のテーブル(領域3820)→第3のテーブル(領域3830)→第1のテーブル(領域3810)の順に、表示処理が行なわれる。その結果、領域3820の上に領域3830が重なり、さらにそれらの領域の上に領域3810が重なった画像が表示される。
【0165】
なお、本実施の形態において、優先度は、2段階(高−低)であるが、多段階(たとえば、16段階、128段階、256段階など)の優先度が用いられても良い。
【0166】
<第4の実施の形態>
図31を参照して、本発明の第4の実施の形態に係る画面エディタ装置100のデータ構造について説明する。図31は、画面エディタ装置100が備えるハードディスク114におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。ハードディスク114は、予め準備されたサンプル画像211として、たとえば赤色のランプの画像211aと、黄色のスイッチの画像211bとを格納している。画像211a、211bは、図2におけるサンプル画像211に相当する。また、ハードディスク114は、色パレット212を格納している。色パレット212は、たとえば、色相角に従って配置された選択可能な複数の色相からなる。
【0167】
ハードディスク114は、さらに、作画エディタ213と、プログラムエディタ214と、オペレーティングシステム334とを格納している。作画エディタ213は、たとえば、CPU110とRAM113とを画面エディタ装置として機能させるものである。プログラムエディタ214は、表示器150が制御機能を有する場合における当該制御プログラムの作成を支援する。なお、表示器150に代えてハードディスクを備えていない通常の表示装置が使用される場合には、プログラムエディタ214は、外部の記憶装置に格納され、たとえば、プログラムエディタ214はパーソナルコンピュータ上で作動する。オペレーティングシステム334は、画面エディタ装置100の基本的な入出力、他の情報通信装置(たとえば表示器150)との通信を制御する。
【0168】
図32および図33を参照して、本実施の形態に係る表示器150において色データを変更する場合について説明する。図32および図33は、それぞれ、各色データが変更された場合の効果を表わす一覧表である。
【0169】
(1) 当該一覧表において、捕捉色データ410とは、状態表示画像において変換の対象となる色データ(「変換対象色データ」ともいう。)をいう。したがって、捕捉色デ
ータ410は、状態表示画像から検出すべき色データとなる。本実施の形態において、たとえば、変換対象色データ、すなわち捕捉色データとして、「彩度を持つ色」であっても「灰色」、「白」および「黒」のように彩度を持たない色であっても捕捉可能である。さらに「すべて」を捕捉することも可能である。なお、「すべて」とは、画像が有する全ての色をいう。また、捕捉色データは、サンプル画像におけるオリジナルの色データを捕捉しても良いし、サンプル画像におけるオリジナルの色データから変更して表示した色データを捕捉しても良い。
【0170】
(2) サンプル画像の捕捉色データ(「画像の元の色(ORG)」)が彩度を持つ場合、当該指定された色相の色相角に対してたとえば±15度の幅内に収まる色相が捕捉色データとして捕捉される。ただし、色相角は15度には限られない。「画像の元の色(ORG)」が「灰色」「白」「黒」の場合には、「画像の元の色(ORG)」は、捕捉色データそのものに相当する。また、捕捉色データが「すべて」である場合には、「画像の元の色(ORG)」は、「変換色データ」ごとに、「彩度を持つ色」、「灰色」、「白」、「黒」がそれぞれ抽出の対象となる。
【0171】
(3) 表示色データ430は、状態表示画像が有する捕捉色データを変更するためにユーザが指定した色データをいう。表示色データ430の指定の態様としては、「彩度を持つ色」、「灰色」、「白」「黒」「オリジナル」がある。オリジナルとは、原図の色をそのまま使用することを意味する。たとえば、原図として用意されている赤色のランプ画像を一例として説明する。ある制御対象機器が「OFF」のときに当該ランプ画像を「青色」で表示し、「ON」のときに当該ランプ画像を「赤色」で表示する場合、「ON」のときに、ランプ画像の色データを変更する必要はない。この場合、「ON」のときに使用される色データとして「オリジナル」を指定しておくことにより、色データが変更されることなくそのまま赤色で表示される。
【0172】
(4) 表示色440は、捕捉色データ410および表示色データ420の指定によってモニタ117に表示される色をいう。表示色は、「彩度を持つ色」「灰色」「白」「黒」に分けられる。また、サンプル画像の色がそのまま使用された場合には「オリジナル」として表される。「彩度を持つ色」の場合は捕捉色データから表示色データへと色データが変更されることで表示色も変化する。一方、「白」「黒」「灰色」のように彩度を持たない色においては捕捉色データから表示色データへと色データが変化しても表示色は変わらない。
【0173】
このような構成において、たとえば、捕捉色データとして「彩度を持つ色」が選択され、また、表示色データ(spe)として「彩度を持つ色」が選択されると、モニタ117には、「彩度を持つ色」が表示される。この場合、色データは「spe」すなわち、ユーザが指定した「色相を持つ色」となる。彩度および輝度は、当該サンプル画像211の元の色(ORG)が有する彩度および輝度となる。すなわち、元の色の彩度および輝度が維持され、色相のみがユーザによって指定された色データ(spe)となる。この場合、表示色データは、たとえば、モニタ117に表示される色パレットから選択可能であるため、ユーザは、表示を求める色データを容易に選択することができる。
【0174】
また、捕捉色データとして「彩度を持つ色」が選択され、また、表示色データとして輝度のみを有する色である「灰色」が選択された場合、モニタ117は、変更後においては、状態表示画像を灰色で表示する。この場合、色相および彩度は「0」となる。輝度は、画像の元の色が有する輝度となる。
【0175】
あるいは、他の例として、捕捉色データとして色相、彩度が0であり、輝度が100である「白色」が選択され、また、表示色データとして「彩度を持つ色」が選択された場合
、変更後の状態表示画像の色相、彩度および輝度は、ユーザが指定した色が有する色相、彩度および輝度に置き換えられる。
【0176】
また、図33を参照して、たとえば、捕捉色データが「すべて」の場合において、画像の元の色が「白」であって、「表示色データ」として「彩度を持つ色」が選択されるとする。輝度が「100」であるため、表示色は、「白」のままである。
【0177】
[制御構造]
図34を参照して、本実施の形態に係る画面エディタ装置100の制御構造について説明する。図34は、画面エディタ装置100が備えるCPU110が実行する処理の一部を表わすフローチャートである。
【0178】
ステップS610にて、CPU110は、マウス111またはキーボード112から送られる信号に基づいて、モニタ117における編集画面の起動を検知する。
【0179】
ステップS612にて、CPU110は、画面エディタ装置100に与えられる選択操作に基づいて、モニタ117に表示されている画像メニューから、編集の対象となるサンプル画像を選択する。ステップS614にて、CPU110は、モニタ117に対して、設定メニューを表示させる。
【0180】
ステップS616にて、CPU110は、マウス111またはキーボード112から送られる信号に基づいて、変更の対象となる色データ(捕捉色データ:たとえば赤色に相当する色データ)の選択を検知する。ステップS618にて、CPU110は、選択された色データ(捕捉色データ)をRAM113に書き込む。
【0181】
ステップS620にて、CPU110は、ハードディスク114に格納されている色パレット212をモニタ117に表示する。色パレット212は、色相角に応じて各色が示されたもの、あるいは、それに加えて白等の色相を持たない色が示されたもの、さらに、一覧形式に表示されたもの等が考えられるがこれらに限られず、画面エディタ装置100のユーザがモニタ117から色データを選択可能な構成になっていればよい。
【0182】
ステップS622にて、CPU110は、デバイスの状態に応じて表示させたい色データの選択、すなわち表示色データを検知する。ここでデバイスは、たとえば表示器150に接続される制御対象機器196,198であり、あるいは、表示器150に間接的に接続される制御対象機器192,194である。デバイスの状態は、たとえば、正常、異常、停止その他の生産設備もしくは加工設備などが取り得る状態を含む。
【0183】
ステップS624にて、CPU110は、そのデバイスと選択された捕捉色データおよび表示色データを関連付けて、その関連付けられた当該デバイスとこれら色データとをRAM113に確保した領域に格納する。このようにして、サンプル画像211が状態表示画像として設定される。
【0184】
ステップS626にて、CPU110は、設定メニューの終了を検知する。ステップS628にて、CPU110は、表示器150で実行可能な形式のプログラムを生成する。ステップS630にて、CPU110は、生成したプログラムをハードディスク114に保存する。
【0185】
図35を参照して、画面エディタ装置100によって生成された制御プログラムにおける画像とデバイスの状態との関係について説明する。図35は、当該デバイスについて割り当てられたアドレス710と、画像ID720と、第1の状態730と、第2の状態7
40との関係を表わす図である。第1の状態730と第2の状態740とは予め設定された基準値により区別される。図35に示される例では、アドレス「0x01」に保存されるデータは、ランプを表示するためのものである。当該デバイスが第1の状態(たとえば正常な状態)である場合には、ランプは緑色で表示するように設定されている。一方、当該デバイスが基準値を超えて第2の状態(たとえば異常な状態)となった場合には、当該ランプは色相が変更されて「黄色」で表示するように構成されている。なお、この際、輝度および彩度は変更されない。
【0186】
なお、上記実施形態では、基準値を超えるか否かでランプの表示色が変更されているが、デバイスの状態を示す値に比例して色が変化するようにしても良い。さらに、デバイスの状態を示す値の変化に応じ、色は連続して変化してもよいし、段階的に変化しても良い。
【0187】
また、図35に示される関係はあくまで概念的なものである。制御プログラムが作成された場合には、前述のような関係は、当該プログラムの中に取り入れられることになる。
【0188】
[表示態様]
図36および図37を参照して、画面エディタ装置100における画面の表示態様について説明する。図36および図37は、それぞれモニタ117が表示する画面の一例を表わす図である。
【0189】
図36を参照して、モニタ117は、たとえば色データ設定のメニュー画面を表示する。この場合、たとえば、0か1の値を取るビットアドレス810が画像の設定の対象として表示されている。特定の加工工程において、ある処理が正常に実行された場合には、異常を通知するランプ画像は点灯の必要がない。したがって、この場合、ビットアドレス810には値「0」が割り当てられ、当該ランプ画像はオフに設定される。一方、その処理が正常に実行されなかった場合には、異常を通知するランプ画像を点灯させる必要がある。この場合、ビットアドレス810には値「1」が割り当てられる。なお、割り当てられる値は、逆の組み合わせであってもよい。
【0190】
ビットアドレス810に対応する部品画像の色データを選択するためのパレットは、たとえば、一覧形式として、領域820に表示される。この一覧は、たとえば、プルダウンメニューの形式で表示される。プルダウンメニューは、たとえば、当該画像を構成する色の割合に応じて、降順あるいは昇順に表示される。この構成色の割合は、たとえば、当該画像を表示するビットマップの各画素の色データの表示面積に基づいて算出される。なお、一覧の表示態様はプルダウンメニュー形式に限られず、ポップアップ形式その他の形式が使用されてもよい。
【0191】
ビットアドレス810について具体的に使用される変数は、領域830にプルダウンメニュー形式で表示される。
【0192】
領域840−領域870は、ビットアドレス810の値に応じて表示される色データの選択を受け付ける画面である。これらの画面も、プルダウンメニューのように表示される。上記のように、サンプル画像に捕捉色データおよび表示色データが割り当てられて、状態表示画像とされる。
【0193】
[OFF時]
領域840,850は、画像に対応する制御対象機器の工程が正常に作動している場合における表示の設定を既定する。この場合、ランプ画像(状態表示画像)は異常を通知する必要がないため、ランプ画像はOFF状態となる。領域840において色データの指定
がされており、具体的には番号18の色データが指定されている。領域850において画像の点滅(ブリンク)の有無の設定を受け付ける。図36に示されるように「無し」である場合は、画像は点滅しない。
【0194】
[ON時]
一方、領域860,870は、画像に対応する制御対象機器の工程が正常に作動していない場合における表示の設定を既定する。この場合、ランプ画像は異常を通知する必要があるため、ランプ画像はON状態となる。領域860において色データの指定がされており、具体的には番号1の色データが指定されている。領域870において画像の点滅(ブリンク)の有無の設定を受け付ける。図36に示されるように「あり」である場合は、画像は点滅する。
【0195】
図37は、変数としてワードアドレスが用いられる場合におけるモニタ117における画面の表示態様を表わす図である。モニタ117は、色データの設定画面において、ワードアドレス910と、対象色データ設定のための選択可能なメニュー920と、変数の一覧930と、データ形式を示す領域940と、当該変数に割り当てられる画像を構成する色データの設定のための領域950と、ポップアップメニュー960と、プレビュー画像970とを表示する。
【0196】
ワードアドレスは、当該デバイスに割り当てられる変数がワード形式である場合におけるそのアドレスを規定する。対象色データ設定は、当該対象画像の変更したい色データの選択を受け付ける。ここでいう変更したい色データとは捕捉色データおよび表示色データのいずれをも含む。変数は、当該ワードアドレスにおいて用いられる変数名に相当する。画面エディタ装置100のユーザが、ワードアドレスを選択すると、領域930に表示される変数が切り換わる。
【0197】
図37に示される例では、値が1よりも大きい場合における色データの表示が、現時点での設定対象として選択されている。より詳しくは、領域952に示されるように、番号3の色データ(たとえば赤色)が選択されている。ここで、画面エディタ装置100のユーザがポップアップメニューを選択すると、ポップアップメニュー960が表示される。ポップアップメニュー960は、領域961,962,964を含む。
【0198】
領域961は、オリジナルカラーの作成あるいは設定のための操作入力を受け付ける。領域962は、現在選択されている色データ(たとえば番号3としての赤色)と、その色データを識別するための番号とを表示する。
【0199】
領域964には、色データの設定を変更するために予め準備された色パレット212が表示される。ユーザが、マウス111またはキーボード112を操作することにより、色パレット212において色データの選択を変更すると、変更後の内容は、プレビュー970に反映される。
【0200】
[制御構造]
図38を参照して、画面エディタ装置100によって生成された表示プログラムを使用する表示器150の動作について説明する。図38は、表示器150が備えるCPU152が実行する一連の動作の一部を表わすフローチャートである。
【0201】
ステップS1010にて、CPU152は、制御対象機器196,198(さらには制御対象機器192,194)から送られた各信号を受信する。ステップS1020にて、CPU152は、変換後のデジタルデータ(デバイス素子)を特定のアドレス領域に格納する。当該アドレス領域は、たとえばDRAM162に格納されている。
【0202】
ステップS1030にて、CPU152は、制御対象機器から送られた値(状態表示値)と、基準値とを比較し、制御対象機器が所定の状態になったことを検知する。ここで、基準値とは、当該制御対象機器の状態を表わす画像の色データを捕捉色データから表示色データに変更するように予め規定された値をいう。たとえば、制御対象機器の温度がT度を超えた場合に捕捉色データから表示色データに変更するのであれば、当該温度(T度)が基準値になる。
【0203】
なお、本実施形態においては、制御対象機器から送られてきた値が基準値を超えるか否かで捕捉色データから表示色データに変更しているが、例えば、制御対象機器から送られてきた値の変化に比例して、連続的にあるいは段階的に捕捉色データから表示色データに変更するようにしても良い。例えばT1度においては捕捉色データで表示され、T2度においては表示色データで表示され、T1度とT2度との間では、温度に従って捕捉色データと表示色データとの割合を変化させて表示するようにしても良い。
【0204】
ステップS1040にて、CPU152は、画像の中の変換対象となる色データ部分を検索する。たとえば、CPU152は、画像を構成する複数の画素の各々について、当該画素に関連付けられている色コードを順次読み出すことにより、当該色データ部分を検索する。
【0205】
ステップS1050にて、CPU152は、その画像に関連付けられたデバイス値が「0」であるか否かを判定する。そのデバイス値が「0」である場合には(ステップS1050にてYES)、CPU152は、制御をステップS1060に切り換える。そうでない場合には(ステップS1050にてNO)、CPU152は、制御をステップS1070に切り換える。
【0206】
ステップS1060にて、CPU152は、その画像について変換後の色データとして規定された捕捉色データ(たとえば緑色)を用いて、その画像を表示する。ディスプレイ172には、緑色のランプが表示される。ステップS1070にて、CPU152は、その画像についての表示色データ(たとえば黄色)を用いて画像をディスプレイ172に表示する。その後、CPU152は、制御をステップS1010に戻す。
【0207】
[機能構成]
図39を参照して、本発明の実施の形態に係る表示器150の構成について説明する。図39は、表示器150によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。表示器150は、入力部1110と、通信部1120と、一時記憶部1130と、記憶部1140と、検索部1150と、表示制御部1160と、設定部1170と、編集部1180と、表示部1190とを備える。検索部1150と、表示制御部1160と、設定部1170と、編集部1180とは、たとえばCPU152によって実現される。
【0208】
入力部1110は、表示器150に対する操作入力を受け付ける。入力部1110は、たとえばタッチパネル174、キーボード(図示しない)などによって実現される。
【0209】
通信部1120は、PLC180あるいは制御対象機器196,198と通信する。通信部1120は、PLC180から送られるデバイスデータあるいは制御対象機器196,198から送られるデバイスデータを受信する。また、通信部1120は、制御対象機器192,194,196,198の状態を示すデータの送信要求、あるいは、各制御対象機器の状態を示す画像の表示色データの設定値の送信要求を、当該制御対象機器に送信してもよい。
【0210】
一時記憶部1130は、通信部1120によって受信されたデータを一時的(揮発的)に保持する。記憶部1140は、設定部1170あるいは編集部1180から出力されるデータを不揮発的に保持する。記憶部1140は、たとえばFEPROM164として実現される。記憶部1140は、変換後の色データを表示するための表示色データ群を格納している。後述するように、表示色データ群は、表示器150の外部から与えられるものであってもよい。たとえば、表示色データ群の供給元は、当該表示色データ群を格納した記録媒体、表示色データ群を送信可能な情報通信システムであってもよい。一時記憶部1130は、たとえばDRAM162によって実現される。
【0211】
より詳しくは、記憶部1140は、捕捉色データ群と、表示色データ群と、基準値とを格納している。検索部1150は、状態表示値が、状態表示画像の表示色を変更する基準として予め規定された基準値を超えているか否かを判断する。検索部1150は、基準値を超えた制御対象機器について、状態表示画像から、変更の対象となる部分(捕捉色データにより表示された部分)を特定する。表示制御部1160は、検索部1150の検索によって特定された部分を、その状態に関連付けられた色データ(表示色データ)に変更し、状態表示画像を表示部1190に表示させる。
【0212】
設定部1170は、表示器150の外部から表示色データ群の入力を受け付けて記憶部1140にその表示色データ群を格納するように構成されていてもよい。
【0213】
さらに、制御対象機器その他の表示器150の外部の装置に、表示色データ群が格納されている場合には、外部の装置に格納された命令に従って、表示器150が表示色データ群を制御対象機器から取得する構成であってもよい。この場合、設定部1170は、制御対象機器にアクセスして、当該制御対象機器に格納されている第2の色データ群から選択された第2の色データを記憶部1140に格納するように構成されていてもよい。
【0214】
また、記憶部1140は、捕捉色データに代えて、捕捉色データ群から捕捉色データを選択する命令、および、表示色データに代えて、表示色データ群から表示色データを選択する命令を格納している構成であってもよい。
【0215】
表示器150は、編集部1180を含んでいてもよい。好ましくは、編集部1180は、画像として予め準備されたサンプル画像を表示部1190に表示させる。また、編集部1180は、サンプル画像を構成する1つ以上の色から、変更の対象となる表示色(捕捉色データ)を選択するための入力を受け付ける。編集部1180は、選択された表示色の変更後の表示色(表示色データ)として使用可能な複数の色データの候補を表示部1190に表示させる。編集部1180は、複数の色データの候補から変更後の表示色データを選択するための入力を受け付ける。
【0216】
好ましくは、編集部1180は、複数の色データの候補として、複数の色データからなるパレットを表示部1190に表示させる。また、編集部1180は、複数の色データの候補として、複数の色データの一覧を表示部1190に表示させてもよい。さらに、編集部1180は、サンプル画像を構成するビットマップに基づいて、サンプル画像を構成する構成色データの割合、すなわち占有面積を算出する。編集部1180は、その算出した割合の順序に基づいて、構成色データを表示部1190に表示させる。
【0217】
なお、図39に示される表示器150は、設定部1170と編集部1180とを備えているが、これらの構成は必須の構成ではない。また、編集部1180による上記動作は、表示器150が画面エディタ装置100として機能する場合に実行される。通常は、上記動作は、編集機能を有する画面エディタ装置100で実行される。すなわち、表示器150と画面エディタ装置100とは別体となっている。
【0218】
[データ構造]
図40を参照して、本実施の形態に係る表示器150のデータ構造について説明する。図40は、表示器150が備える記憶部1140におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。記憶部1140は、たとえばFEPROM164その他の不揮発メモリとして構成される。記憶部1140は、データを格納するための複数のメモリ領域を含む。
【0219】
サンプル画像は、メモリ領域1210に格納されている。第1の色データは、メモリ領域1220に格納されている。第1の色データは、サンプル画像を表示するための初期設定値として予め設定されている。図40に示される例では、サンプル画像「lamp.jpg」は、オリジナルの色データとして「赤色」が設定されている。
【0220】
記憶部1140は、さらに、メモリ領域1230,1240,1250,1260を含む。変数名は、メモリ領域1230に格納されている。変数名に関連付けられる状態表示画像は、メモリ領域1240に格納されている。デバイス値(その変数の内容)は、メモリ領域1250に格納されている。当該デバイス値、すなわち状態表示値は、変数名および状態表示画像に関連付けられている。第2の色データは、メモリ領域1260に格納されている。第2の色データは、状態表示値が基準値を超えた場合に当該状態表示画像を特定の色データで表示するために使用される。
【0221】
図40に示される例では、変数「A」は、状態表示画像「lamp.jpg」に関連付けられている。メモリ領域1240における状態表示画像は、メモリ領域1210におけるサンプル画像と同じである。デバイス値「0」が設定されている。第2の色データとして、「緑色」が設定されている。
【0222】
一方、変数「A」について、さらにデバイス値が「1」の場合には第2の色データとして「黄色」が設定されている。したがって、変数「A」の値が「0」である場合には、状態表示画像「lamp.jpg」は「緑色」で表示される。一方、当該変数の値が「1」である場合には、状態表示画像は「黄色」で表示される。この場合、オリジナルの色データは「赤色」のみしか存在しないが、第1および第2の色データによって規定される色データに変換されることにより、当該状態表示画像は他の色で表示され得る。
【0223】
[制御対象機器のデータ構造]
図41を参照して、本発明の実施の形態に係る制御対象機器196のデータ構造について説明する。図41は、制御対象機器196の不揮発メモリ197におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。不揮発メモリ197は、データを格納するためのメモリ領域1310,1312,1320,1322,1324,1326,1330,1340,1350を含む。
【0224】
サンプル画像「lamp.jpg」は、メモリ領域1310に格納されている。オリジナルの色データ(第1の色データ)は、メモリ領域1312に格納されている。
【0225】
変数名は、メモリ領域1320に格納されている。当該変数に関連付けられた状態表示画像は、メモリ領域1322に格納されている。当該変数が取り入れるデバイス値は、メモリ領域1324に格納されている。当該デバイス値に応じて表示されるべき色は、ユーザによって選択される第2の色データとして、メモリ領域1326に格納されている。図41に示される例では、変数「A」の値が「0」である場合、状態表示画像「lamp1.jpg」は第1の色データである「緑色」で表示される。
【0226】
通信プログラムは、メモリ領域1340に格納されている。通信プログラムは、制御対象機器196と表示器150との通信を実現する。動作プログラムは、制御対象機器196のオペレーティングシステムとして機能する。
【0227】
[制御構造]
図42を参照して、本発明の実施の形態に係る表示器150の制御構造について説明する。図42は、CPU152が実行する一連の処理の一部を表わすフローチャートである。
【0228】
この処理は、たとえば、表示器150の動作モードが「制御対象機器からのデータに基づく設定モード」である場合に実行される。
【0229】
ステップS1410にて、CPU152は、制御対象機器196に対して、状態表示値の送信を要求する。具体的には、CPU152は、変数に関連付けられた色データのリクエストを送信する。制御対象機器196は、通信プログラム(メモリ領域1340)を実行することにより、メモリ領域1320から1326に格納されているデータを読み出して、当該要求に応じた状態表示値を表示器150に対して送信する。
【0230】
ステップS1420にて、CPU152は、制御対象機器196によって送られた状態表示値を受信する。
【0231】
ステップS1430にて、CPU152は、その受信した状態表示値から、当該状態表示値に関連付けられた捕捉色データおよび表示色データをDRAM162において確保した領域に抽出する。
【0232】
ステップS1440にて、CPU152は、その抽出した色データをFEPROM164(図40)に格納して、当該状態表示値に関連付けられる色データを更新する。
【0233】
以上のようにして、本発明の実施の形態に係る表示器150は、予め準備されたサンプル画像の色データ(オリジナル色データ)と異なる捕捉色データおよび表示色データと、状態表示値とを関連付けて格納している(図41)。表示器150は、状態表示値に基づいて、当該捕捉色データおよび表示色データを用いて状態表示画像を表示する。このようにすると、複数の色データの各々について画像を準備する必要がない。
【0234】
また、ユーザは、プログラムコードにおいて部品の属性を書き換える必要がなくなるため、プログラムコードを誤ることがなくなる。その結果、ユーザが意図した書き換えが実現できなくなるという問題点を防止することができる。
【0235】
また、ユーザは、画面エディタ装置あるいは画面編集ソフトの製造事業者によって予め準備されていない部品を使用する場合でも、自ら、全ての画像を新たに作成する必要がなくなる。ユーザは、1つの部品画像を用いて、同じ構成を有する部品画像であって色データが異なる部品画像の表示を表示器において容易に実現できる。その結果、一般のビットマップ画像編集ソフトの操作に不慣れなユーザ、あるいは、絵心のないユーザでも、標準で用意されている画像のような、彩度、輝度および色相により構成される複雑な画像を作成することが容易になる。たとえば、ユーザは、1つのボイラー画像の色データを暖色系の色データに変更することにより加熱しているボイラーを、また、当該色データを冷色系の色データに変更することにより冷えすぎているボイラーを、それぞれ表現することができる。
【0236】
また、画面エディタ装置あるいは画面編集ソフトの提供事業者が、使用が想定される各
部品について各色を予め準備する必要がなくなる。これにより、結果として使用されない部品が画面エディタ装置あるいは画面編集ソフトに含まれなくなるため、ユーザは、使用を欲する部品画像を容易に見つけることが可能になる。
【0237】
さらに、ユーザは、実際のランプを撮影した画像や、専門のデザイナーが作成した画像に基づいて、色データを変更した画像を表示するように、画面表示プログラムを設定することもできる。これにより、よりリアル感のある表現が表示器150においても可能となる。また、ユーザは、撮影画像に基づく作画をアウトソーシングする場合、標準色の画像の作画の発注を行なうだけでよい。その結果、アウトソーシングの費用の増加を抑制することができる。
【0238】
以上詳述したように、各実施の形態に係る表示器150によると、一枚の画像と、当該画像のうち個別に色を表示するために必要な数の「色属性変化制御テーブル」とを含む一つの描画オブジェクトを用いて、画像の多様な表示を実現する。
【0239】
これにより、複数の画像および複数の描画オブジェクトを組み合わせて表示を実現する場合に比べて、描画のためのデータ量の増大を防ぎ、また描画の動作が重くなることを防止できる。また、一つの描画オブジェクトをコピー&ペーストすることにより、当該描画の動作の複製が可能になるため、作画における利便性が向上し得る。また、シームレスな描画色の変化を実現することができる。
【0240】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0241】
100 画面エディタ装置、110,152,182 CPU、111 マウス、112 キーボード、113 RAM、114 ハードディスク、115 光ディスク駆動装置、116,186 通信I/F、117 モニタ、120 CD−ROM、130 通信回線、150 表示器、154 メンテナンスポート、160,184,197 メモリ、162 DRAM、164 FEPROM、166 通信コントローラ、168 VRAM、170 グラフィックコントローラ、172 ディスプレイ、174 タッチパネル、176 タッチパネルコントローラ、178 I/O制御I/F、179 I/Oユニット、180 PLC、192,194,196,198 制御対象機器、210
記憶部、211 画像、212 色パレット、213 作画エディタ、214 プログラムエディタ、215 画面データ、220 制御部、221 一時記憶部、222 表示制御部、223 関連付部、224 画面データ作成部、230 表示部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御対象機器に接続可能な表示器であって、
表示器本体と、
前記制御対象機器に命令を送信するための送信手段と、
前記制御対象機器によって出力されたデータの入力を受け付ける入力手段と、
前記表示器本体に表示される画像における捕捉の対象として指定された色属性を特定する第1の色データを格納するメモリと、
前記制御対象機器によって出力されたデータに基づいて、表示器本体に表示されている画像における第1の色データを捕捉するとともに、前記表示器本体に表示されている画像における第1の色データを変更する必要があるか否かを判断し、前記変更する必要があると判断した場合に、第1の色データの色属性を変更するプロセッサとを備える、表示器。
【請求項2】
前記メモリは、さらに、色属性を特定する第2の色データを格納し、
前記プロセッサは、第1の色データの色属性を、第2の色データの色属性に変更することを特徴とする、請求項1に記載の表示器。
【請求項3】
前記メモリは、複数の色データを格納しており、
前記プロセッサは、表示器本体に表示されている画像における占有面積の大きい色データ順にかつ所定の数だけ色データを並べた色データ表を作成すると共に、前記色データ表を前記表示器本体に表示させ、
前記第1の色データを設定するための選択を受け付ける、請求項1または2に記載の表示器。
【請求項4】
表示器本体に表示される画像における捕捉の対象として指定された色の属性を特定するための第1の色データをメモリにロードするステップと、
前記制御対象機器によって出力されたデータに基づいて、表示器本体に表示されている画像における第1の色データを捕捉するとともに、前記表示器本体に表示されている画像における第1の色データを変更する必要があるか否かを判断するステップと、
前記変更する必要があると判断した場合に、第1の色データの色属性を変更するステップとを含む、画像表示方法。
【請求項5】
請求項4に記載の画像表示方法を実行させるプログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のプログラムを格納した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
制御対象機器に接続可能な表示器であって、
表示器本体と、
前記制御対象機器に命令を送信するための送信手段と、
前記制御対象機器によって出力されたデータの入力を受け付ける入力手段と、
前記表示器本体に表示される画像における捕捉の対象として指定された色属性を特定する第1の色データを格納するメモリと、
前記制御対象機器によって出力されたデータに基づいて、表示器本体に表示されている画像における第1の色データを捕捉するとともに、前記表示器本体に表示されている画像における第1の色データを変更する必要があるか否かを判断し、前記変更する必要があると判断した場合に、第1の色データの色属性を変更するプロセッサとを備える、表示器。
【請求項2】
前記メモリは、さらに、色属性を特定する第2の色データを格納し、
前記プロセッサは、第1の色データの色属性を、第2の色データの色属性に変更することを特徴とする、請求項1に記載の表示器。
【請求項3】
前記メモリは、複数の色データを格納しており、
前記プロセッサは、表示器本体に表示されている画像における占有面積の大きい色データ順にかつ所定の数だけ色データを並べた色データ表を作成すると共に、前記色データ表を前記表示器本体に表示させ、
前記第1の色データを設定するための選択を受け付ける、請求項1または2に記載の表示器。
【請求項4】
表示器本体に表示される画像における捕捉の対象として指定された色の属性を特定するための第1の色データをメモリにロードするステップと、
前記制御対象機器によって出力されたデータに基づいて、表示器本体に表示されている画像における第1の色データを捕捉するとともに、前記表示器本体に表示されている画像における第1の色データを変更する必要があるか否かを判断するステップと、
前記変更する必要があると判断した場合に、第1の色データの色属性を変更するステップとを含む、画像表示方法。
【請求項5】
請求項4に記載の画像表示方法を実行させるプログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のプログラムを格納した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【公開番号】特開2010−9578(P2010−9578A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−79703(P2009−79703)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000134109)株式会社デジタル (224)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000134109)株式会社デジタル (224)
【Fターム(参考)】
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