説明

表示灯

【課題】部品管理や商品管理を容易にしつつ表示パネルの表面輝度を複数段階に調整できる表示灯を提供する。
【解決手段】表示灯Aは、端面から入射した光を前方に照射させる導光板3と、導光板3の上記端面に対向するように配置される第1光源ブロック17と、前面に表示パターンBを有し導光板3の前方に配置される表示パネル4とを備えている。導光板3の後方には、第2光源ブロック18が設けられており、第1および第2光源ブロック17、18を組み合わせることで表示パネル4の明るさを調整できるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示灯に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、導光板を用いた表示灯や照明装置が種々提供されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図7は導光式の誘導灯(表示灯)の一例を示し、前面側が開口した略矩形箱状の灯具本体101と、灯具本体101の開口側に被着される略矩形板状の表示板ユニット102と、表示板ユニット102とともに開口を閉塞する形で灯具本体101の上部に取着される光源ユニット103とを備えている。表示板ユニット102は、上端面から入射された光源ユニット103からの光を前方に照射させる導光板104や、導光板104の前方に配置される表示パネル105などで構成されている。この誘導灯において導光板104の動作原理を説明すると、図8に示すように導光板104の上端面104aから入射した光(図8中の矢印a)は、導光板104の裏面のドット印刷やV字型の溝(ともに図示せず)に当たることによって進行方向が前方に変わり、導光板104の前面104bを透過して外部に照射されるのである(図8中の矢印b)。
【0004】
ここにおいて、誘導灯の表示面の輝度は明確に規定されており、輝度に応じてA級、B級、C級に分けられ、さらにB級は明るさに応じてBH形(高輝度型)とBL形(低輝度型)に分けられる。そして本従来例では、等級に合わせて出力の異なる複数の点灯ブロック(点灯装置)の中から対応する点灯ブロックを選択するとともに、表示板ユニット102の構成を換えており、特に表示板ユニット102については、BH形の場合には透明樹脂からなる表示パネル105aや光を集光するためのレンズシート107や表示パネル105aの透明部分を白く見せるための拡散シート108などで構成し(図9(a)参照)、BL形の場合には乳白樹脂からなる表示パネル105bやレンズシート107などで構成している(図9(b)参照)。
【特許文献1】特開平11−260134号公報(段落[0016]−段落[0018]、及び、第6図−第7図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の図7に示した誘導灯では、各等級(BH形、BL形など)に応じて輝度を調整できるように、複数の点灯ブロックの中から対応する点灯ブロックを選択して組み込むようになっており、また誘導灯についても複数種類のものが生産されることになるから、部品管理や商品管理に手間がかかるものであった。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、部品管理や商品管理を容易にしつつ表示パネルの表面輝度を複数段階に調整できる表示灯を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、端面から入射した光を前方に照射させる導光板と、導光板の端面に対向するように配置される第1光源ブロックと、前面に絵柄を有し導光板の前方に配置される表示パネルとを備え、導光板の後方に第2光源ブロックを設け、第1および第2光源ブロックを組み合わせることで表示パネルの明るさを調整する明るさ調整手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、端面から入射した光を前方に照射させる導光板と、それぞれ複数の光源を有し導光板の端面に対向するように配置される複数の光源ブロックと、前面に絵柄を有し導光板の前方に配置される表示パネルとを備え、各光源ブロックの光源は、それぞれ導光板の端面に沿って横並びに配置されるとともに、ブロック毎に複数列に配置され、各光源ブロックを組み合わせることで表示パネルの明るさを調整する明るさ調整手段を設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、端面から入射した光を前方に照射させる導光板と、導光板の端面に対向するように並べて配置される複数の光源と、前面に絵柄を有し導光板の前方に配置される表示パネルとを備え、複数の光源は、所定数おきに配置される光源を1組の光源ブロックとして複数組の光源ブロックに分けられ、各光源ブロックを組み合わせることで表示パネルの明るさを調整する明るさ調整手段を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、第1および第2光源ブロックを明るさ調整手段により組み合わせることで表示パネルの表面輝度を複数段階に調整することができ、また第1および第2光源ブロックを共に点灯させる容量を備えた点灯装置を用い、各光源ブロックの組み合わせにより表示パネルの表面輝度を調整すればいいから、従来例に比べて部品管理が容易になり、さらに生産される表示灯も1種類となるから商品管理も容易になるという効果がある。
【0011】
請求項2の発明によれば、ブロック毎に複数列に配置された複数の光源ブロックを明るさ調整手段により組み合わせることで、請求項1と同様に表示パネルの表面輝度を複数段階に調整することができるという効果がある。
【0012】
請求項3の発明によれば、複数組の光源ブロックを明るさ調整手段により組み合わせることで、請求項1と同様に表示パネルの表面輝度を複数段階に調整することができる。また、複数の光源を1列に配置した場合には、請求項1のように導光板の後方に第2光源ブロックを設けた場合や、請求項2のように複数の光源を複数列に配置した場合に比べて、灯具全体の厚みを薄くすることもできるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に本発明に係る表示灯の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明に係る表示灯は、例えば天井や壁などに取り付けられ、避難誘導用の標識として用いられる。なお、以下の説明では特に断りがない限り、図1中の矢印a−bの方向を上下方向、矢印c−dの方向を前後方向、矢印e−fの方向を左右方向として説明を行う。
【0014】
(実施形態1)
図1は実施形態1の表示灯Aを示し、前面側(図1中の矢印c側)が開口した略矩形箱状の灯具本体1と、上記開口を閉塞するように灯具本体1に取着される光源ユニット2と、光源ユニット2の前方に配置される導光板3と、前面に表示パターンBを有し、導光板3の前方に配置される表示パネル4とを備えている。
【0015】
灯具本体1は、例えば合成樹脂成形品であって、上側の側壁において略中央部には商用電源を供給するための電源線(図示せず)を上側から灯具本体1の内部に導入するためのノックアウト1aが設けられ、このノックアウト1aの左右(図1中の矢印e−f方向)両側には固定ねじ(図示せず)が挿通されるねじ挿通孔1b、1bがそれぞれ貫設されている。また、灯具本体1の底面(背面)において上寄りの略中央部には、上記電源線を背面側から灯具本体1の内部に導入するためのノックアウト1cが設けられ、このノックアウト1cの左右両側には固定ねじ(図示せず)が挿通されるねじ挿通孔1d、1dがそれぞれ貫設されている。すなわち本実施形態では、ねじ挿通孔1b、1bを用いることによって灯具本体1を天井に取り付けることができ、またねじ挿通孔1d、1dを用いることによって灯具本体1を壁に取り付けることができるのである。なお、天井取付の場合にはノックアウト1aを開けることで形成される孔を通して上記電源線が灯具本体1の内部に導入され、壁取付の場合にはノックアウト1cを開けることで形成される孔を通して上記電源線が灯具本体1の内部に導入されるようになっている。
【0016】
さらに、灯具本体1の左右両側の側壁の内側面には、光源ユニット2を構成するユニット本体2aの左右両端部に設けた係合突起2cが係合する略L字状の係合突片1eがそれぞれ上下方向に沿って2個ずつ突設されている。
【0017】
ここで、灯具本体1の内部には、端子台9や、停電時における電源供給用の蓄電池8や、点灯回路7a(図2参照)、後述する複数の光源5、6および蓄電池8の状況(例えば蓄電池8の充電状態など)をチェックする自己点検機能を有し、点灯回路7aを制御する制御回路が内蔵された点灯制御ブロック7が収納されている。ここにおいて、灯具本体1の下側の側壁には、自己点検を行うための自己点検スイッチ(図示せず)や蓄電池8の交換時期などを表示する、例えばLEDからなる表示部(図示せず)などを露出するための複数の露出孔1fが設けられているので、外側から自己点検スイッチを押すことで自己点検を行うことができ、また蓄電池8の充電状態および交換時期などを容易に確認することができる。なお、ノックアウト1aまたはノックアウト1cを通して灯具本体1の内部に導入された電源線を端子台9に接続すると、通常時には電源線を介して供給された商用電源が点灯回路7aに供給されるとともに蓄電池8を充電し、停電時には蓄電池8が放電して点灯回路7aに電源が供給されるようになっている。
【0018】
光源ユニット2は、例えば合成樹脂成形品であって、灯具本体1の開口寸法と略同寸法に形成された略矩形板状のユニット本体2aを有し、ユニット本体2aの上部には前方に突出する突台部2bが一体に設けられている。また、突台部2bの下面には、例えばLEDからなる複数の光源5が横並びに配置された第1光源ブロック17が設けられ、さらにユニット本体2aの前面(主面)には、LEDからなる複数の光源6が碁盤の目状に配置された第2光源ブロック18が設けられている。そして、第1光源ブロック17は電線12を介してコネクタ10aに接続され、また第2光源ブロック18は電線12を介してコネクタ11aに接続されている。ここにおいて、点灯回路7aの出力端には、上記のコネクタ10a、11aとそれぞれ電気的に接続されるコネクタ10b、11bが接続されており、コネクタ10aとコネクタ10bを接続することで点灯回路7aから第1光源ブロック17に点灯電力Eが供給され、コネクタ11aとコネクタ11bを接続することで点灯回路7aから第2光源ブロック18に点灯電力Eが供給されるようになっている。
【0019】
さらに、ユニット本体2aの左右両端部において灯具本体1の各係合突片1eに対応する部位には、対応する係合突片1eと係合する係合突起2cがそれぞれ設けられており(図1では右側のみ図示)、各係合突起2cを対応する係合突片1eにそれぞれ係合させることで、光源ユニット2が灯具本体1に取着されるようになっている。
【0020】
導光板3は、例えば透明なアクリル樹脂成形品であって、上述したユニット本体2aの主面(ユニット本体2aから突台部2bを除いた平面部)の外形寸法と略同寸法の矩形板状に形成され、ユニット本体2aの主面の前方に配置される。なおこのとき、第1光源ブロック17を構成する複数の光源5は、導光板3の上端面に対向する形に配置され、各光源5から照射された光は導光板3の上端面から導光板3内に入射し、導光板3内部で複数回反射した後、導光板3の前面(表示パネル4側の面)から均一に照射される。
【0021】
一方、表示パネル4は、例えば合成樹脂成形品であって、上述した導光板3の外形寸法と略同寸法の矩形板状に形成され、例えば人物を模したピクトグラムで構成された表示パターンBが前面に印刷成形されている。なお、この表示パネル4は、上記の導光板3とともに適宜の取付手段によりユニット本体2aの主面に取着される。
【0022】
次に、表示灯Aの組立手順について図1および図2に基づいて説明する。なお、以下の説明では、蓄電池8と端子台9の間、および、点灯制御ブロック7と端子台9の間がそれぞれ電線(図示せず)により予め接続されているものとして説明する。まず、導光板3および表示パネル4を適宜の取付手段によりユニット本体2aの主面(前面)に取着する。なおこのとき、第1光源ブロック17を構成する複数の光源5は導光板3の上端面に対向する形に配置される。そして、第1光源ブロック17を点灯させる必要がある場合にはコネクタ10aを対応するコネクタ10bに接続し、第1光源ブロック17を点灯させる必要がない場合にはコネクタ10aを未接続とする。また、コネクタ11aについても、第2光源ブロック18を点灯させる必要がある場合にはコネクタ11aを対応するコネクタ11bに接続し、第2光源ブロック18を点灯させる必要がない場合にはコネクタ11aを未接続とする。
【0023】
その後、導光板3および表示パネル4を組み付けた光源ユニット2を灯具本体1の前面側(開口側)に被着するとともに、灯具本体1に対して光源ユニット2を下方にスライドさせると、ユニット本体2aの左右両端部の各係合突起2cがそれぞれ対応する係合突片1eと係合し、光源ユニット2が灯具本体1に取り付けられ、表示灯Aの組立てが完了する。なおこの状態において、各係合突起2cは、それぞれ対応する係合突片1eの下片に当接することで下側への移動が規制されるとともに、係合突片1eの縦片と当接することで前方への移動が規制され、光源ユニット2の脱落が防止されている。
【0024】
ここで、例えば本実施形態の表示灯AをBL形の誘導灯として用いる場合には、図2において第1光源ブロック17に接続されたコネクタ10aを点灯回路7a側のコネクタ10bに接続するとともに第2光源ブロック18に接続されたコネクタ11aは未接続とすることで、第1光源ブロック17にのみ点灯電力Eが供給されるから第1光源ブロック17のみが点灯することになり、その結果表示パネル4の表面輝度としてBL形の誘導灯に求められる輝度が確保される。一方、本実施形態の表示灯AをBH形の誘導灯として用いる場合には、図2においてコネクタ10aをコネクタ10bに接続するとともにコネクタ11aをコネクタ11bに接続することで、第1および第2光源ブロック17、18にそれぞれ点灯電力Eが供給されるから両光源ブロック17、18がともに点灯することになり、その結果表示パネル4の表示輝度としてBH形の誘導灯に求められる輝度が確保される。ここに、上記のコネクタ10a、10bおよびコネクタ11a、11bにより明るさ調整手段が構成されている。なお、コネクタ10a、10b間の接続およびコネクタ11a、11b間の接続は、上述した表示灯Aの組立手順の中で仕様(すなわち、BL形かBH形か)に応じて行われる。
【0025】
而して、本実施形態によれば、コネクタ10a、10b間の接続状態に応じた第1光源ブロック17と、コネクタ11a、11b間の接続状態に応じた第2光源ブロック18の組み合わせにより、すなわち第1および第2光源ブロック17、18の一方または両方を点灯させることで表示パネル4の表面輝度を複数段階に調整することができ、また第1および第2光源ブロック17、18を共に点灯させる容量を備えた点灯回路7aを用い、各光源ブロック17、18を組み合わせることで表示パネル4の表面輝度を調整すればいいから、従来例に比べて部品管理が容易になり、さらに生産される表示灯Aも1種類となるから商品管理も容易になるという利点がある。
【0026】
なお本実施形態では、明るさ調整手段をコネクタ10a、10bおよびコネクタ11a、11bで構成し、コネクタの接続状態に応じて第1および第2光源ブロック17、18の一方または両方を点灯させることで表示パネル4の表面輝度を調整しているが、明るさ調整手段は本実施形態に限定されるものではなく、第1および第2光源ブロック17、18を組み合わせることで表示パネル4の表面輝度を調整できるものであればよい。したがって、例えば点灯制御ブロック7により各光源ブロック17、18の出力レベルを調整することで表示パネル4の表面輝度を調整するようなものであってもよい。
【0027】
(実施形態2)
以下に本発明に係る表示灯の実施形態2について説明する。本実施形態の表示灯Aは、図3に示すように灯具本体1と、光源ユニット2と、導光板3と、表示パネル4とを備え、実施形態1ではユニット本体2aの突台部2bの下面に第1光源ブロック17を設けるとともに、ユニット本体2aの主面に第2光源ブロック18を設けているが、本実施形態では突台部2bの下面において複数の光源13からなる光源ブロック19を前側に配置するとともに複数の光源14からなる光源ブロック20を後側に配置した2列構成としている。なおそれ以外の構成は実施形態1と同様であり、同一の構成要素には同一の符号を付して説明は省略する。
【0028】
本実施形態の光源ユニット2は、矩形板状のユニット本体2aを有し、ユニット本体2aの上部には前方に突出する突台部2bが一体に設けられ、突台部2bの下面には、例えばLEDからなる複数の光源13が横並びに配置された光源ブロック19と、LEDからなる複数の光源14が横並びに配置された光源ブロック20とが、光源ブロック19が前側、光源ブロック20が後側となるように2列に配置されている。また、光源ブロック19は電線12を介してコネクタ10aに接続され、光源ブロック20は電線12を介してコネクタ11aに接続されている。なお、組立状態では、各光源ブロック19、20を構成する光源13、14が導光板3の上端面に対向する形に配置される。ここにおいて、本実施形態では、突台部2bの下面に光源ブロック19、20を2列に配置しているため、実施形態1に比べて突台部2bの突出寸法が大きくなっている。
【0029】
ここで、例えば本実施形態の表示灯AをBL形の誘導灯として用いる場合には、図4において光源ブロック19に接続されたコネクタ10aを点灯回路7a側のコネクタ10bに接続するとともに光源ブロック20に接続されたコネクタ11aは未接続とすることで、光源ブロック19にのみ点灯電力Eが供給されるから光源ブロック19のみが点灯することになり、その結果表示パネル4の表面輝度としてBL形の誘導灯に求められる輝度が確保される。一方、本実施形態の表示灯AをBH形の誘導灯として用いる場合には、図4においてコネクタ10aをコネクタ10bに接続するとともにコネクタ11aをコネクタ11bに接続することで、光源ブロック19、20にそれぞれ点灯電力Eが供給されるから両光源ブロック19、20がともに点灯することになり、その結果表示パネル4の表示輝度としてBH形の誘導灯に求められる輝度が確保される。ここに、上記のコネクタ10a、10bおよびコネクタ11a、11bにより明るさ調整手段が構成されている。
【0030】
而して、本実施形態によれば、コネクタ10a、10b間の接続状態に応じた光源ブロック19と、コネクタ11a、11b間の接続状態に応じた光源ブロック20の組み合わせにより、すなわち光源ブロック19、20の一方または両方を点灯させることで実施形態1と同様に表示パネル4の表面輝度を複数段階に調整することができる。
【0031】
なお本実施形態では、明るさ調整手段をコネクタ10a、10bおよびコネクタ11a、11bで構成し、コネクタの接続状態に応じて光源ブロック19、20の一方または両方を点灯させることで表示パネル4の表面輝度を調整しているが、明るさ調整手段は本実施形態に限定されるものではなく、各光源ブロック19、20を組み合わせることで表示パネル4の表面輝度を調整できるものであればよい。したがって、例えば点灯制御ブロック7により各光源ブロック19、20の出力レベルを調整することで表示パネル4の表面輝度を調整するようなものであってもよい。
【0032】
また本実施形態では、光源ブロックを2列構成としているが、列構成は2列に限定されるものではなく、3列以上であってもよい。
【0033】
(実施形態3)
以下に本発明に係る表示灯の実施形態3について説明する。本実施形態の表示灯Aは、図5に示すように灯具本体1と、光源ユニット2と、導光板3と、表示パネル4とを備え、実施形態2ではユニット本体2aの突台部2bの下面において複数の光源13からなる光源ブロック19を前側に配置するとともに複数の光源14からなる光源ブロック20を後側に配置した2列構成としているが、本実施形態では光源ブロック21を構成する複数の光源15と、光源ブロック22を構成する複数の光源16を並べて1列に配置するとともに、各光源15、16をそれぞれ1つおきに配置している。なおそれ以外の構成は実施形態2と同様であり、同一の構成要素には同一の符号を付して説明は省略する。
【0034】
本実施形態の光源ユニット2は、矩形板状のユニット本体2aを有し、ユニット本体2aの上部には前方に突出する突台部2bが一体に設けられ、突台部2bの下面には、例えばLEDからなる複数の光源15、16が横並びに1列に配置されている。また、各光源15、16は、図5(b)に示すようにそれぞれ1つおきに配置されており、複数の光源15からなる光源ブロック21と、複数の光源16からなる光源ブロック22とに分けられている。さらに、光源ブロック21は電線12を介してコネクタ10aに接続され、光源ブロック22は電線12を介してコネクタ11aに接続されている。なお、組立状態では、各光源ブロック21、22を構成する光源15、16が導光板3の上端面に対向する形に配置される。ここにおいて、本実施形態では、突台部2bの下面において光源15、16を1列に配置しているため、実施形態2に比べて突台部2bの突出寸法が小さくなっている。
【0035】
ここで、例えば本実施形態の表示灯AをBL形の誘導灯として用いる場合には、図6において光源ブロック21に接続されたコネクタ10aを点灯回路7a側のコネクタ10bに接続するとともに光源ブロック22に接続されたコネクタ11aは未接続とすることで、光源ブロック21にのみ点灯電力Eが供給されるから光源ブロック21のみが点灯することになり、その結果表示パネル4の表面輝度としてBL形の誘導灯に求められる輝度が確保される。一方、本実施形態の表示灯AをBH形の誘導灯として用いる場合には、図6においてコネクタ10aをコネクタ10bに接続するとともにコネクタ11aをコネクタ11bに接続することで、光源ブロック21、22にそれぞれ点灯電力Eが供給されるから両光源ブロック21、22がともに点灯することになり、その結果表示パネル4の表示輝度としてBH形の誘導灯に求められる輝度が確保される。ここに、上記のコネクタ10a、10bおよびコネクタ11a、11bにより明るさ調整手段が構成されている。
【0036】
而して、本実施形態によれば、コネクタ10a、10b間の接続状態に応じた光源ブロック21と、コネクタ11a、11b間の接続状態に応じた光源ブロック22の組み合わせにより、すなわち光源ブロック21、22の一方または両方を点灯させることで実施形態1と同様に表示パネル4の表面輝度を複数段階に調整することができる。また、本実施形態のように、光源ブロック21、22を構成する複数の光源15、16を1列に配置することによって、実施形態1のように導光板3の後方に第2光源ブロック18を設けた場合や、実施形態2のように光源ブロック19、20を2列構成とした場合に比べて、灯具全体の厚みを薄くすることもできる。
【0037】
なお本実施形態では、明るさ調整手段をコネクタ10a、10bおよびコネクタ11a、11bで構成し、コネクタの接続状態に応じて光源ブロック21、22の一方または両方を点灯させることで表示パネル4の表面輝度を調整しているが、明るさ調整手段は本実施形態に限定されるものではなく、光源ブロック21、22を組み合わせることで表示パネル4の表面輝度を調整できるものであればよい。したがって、例えば点灯制御ブロック7により各光源ブロック21、22の出力レベルを調整することで表示パネル4の表面輝度を調整するようなものであってもよい。
【0038】
また、本実施形態では、各光源ブロック21、22を構成する光源15、16をそれぞれ1つおきに配置しているが、光源の配置形態は本実施形態に限定されるものではなく、各光源ブロックの光源をブロック数に応じて所定数おきに配置したものであってもよい。さらに、光源ブロックの組数についても本実施形態に限定されるものではなく、3組以上を組み合わせる構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】実施形態1の表示灯を示す分解斜視図である。
【図2】同上を示す回路図である。
【図3】実施形態2の表示灯を示す分解斜視図である。
【図4】同上を示す回路図である。
【図5】実施形態3の表示灯を示し、(a)は分解斜視図、(b)は要部拡大図である。
【図6】同上を示す回路図である。
【図7】従来例の表示灯を示す分解斜視図である。
【図8】同上に用いられる導光板の動作を説明する説明図である。
【図9】(a)(b)は同上に用いられる表示板ユニットの分解斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
3 導光板
4 表示パネル
10a、10b、11a、11b コネクタ(明るさ調整手段)
17 第1光源ブロック
18 第2光源ブロック
A 表示灯
B 表示パターン(絵柄)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端面から入射した光を前方に照射させる導光板と、導光板の前記端面に対向するように配置される第1光源ブロックと、前面に絵柄を有し導光板の前方に配置される表示パネルとを備え、前記導光板の後方に第2光源ブロックを設け、前記第1および第2光源ブロックを組み合わせることで前記表示パネルの明るさを調整する明るさ調整手段を設けたことを特徴とする表示灯。
【請求項2】
端面から入射した光を前方に照射させる導光板と、それぞれ複数の光源を有し導光板の前記端面に対向するように配置される複数の光源ブロックと、前面に絵柄を有し導光板の前方に配置される表示パネルとを備え、前記各光源ブロックの光源は、それぞれ導光板の前記端面に沿って横並びに配置されるとともに、ブロック毎に複数列に配置され、各光源ブロックを組み合わせることで前記表示パネルの明るさを調整する明るさ調整手段を設けたことを特徴とする表示灯。
【請求項3】
端面から入射した光を前方に照射させる導光板と、導光板の前記端面に対向するように並べて配置される複数の光源と、前面に絵柄を有し導光板の前方に配置される表示パネルとを備え、前記複数の光源は、所定数おきに配置される光源を1組の光源ブロックとして複数組の光源ブロックに分けられ、各光源ブロックを組み合わせることで前記表示パネルの明るさを調整する明るさ調整手段を設けたことを特徴とする表示灯。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−27306(P2010−27306A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−185347(P2008−185347)
【出願日】平成20年7月16日(2008.7.16)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】