説明

表示装置、表示制御方法及びプログラム

【課題】多数の撮影画像を短時間で確認できるようにすること。
【解決手段】撮影された撮影画像を記録した外部メモリ27と、撮影画像を間引くスキップ数を決定するCPU21と、上記CPU21により決定されたスキップ数に基づいて、上記外部メモリ27に記録された撮影画像を間引いて読み出す画像処理回路18と、1画面に、上記画像処理回路18により読み出された複数の撮影画像を行列表示するLCD24と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばデジタルカメラやカメラ機能付きの携帯電話機等に好適な表示装置、撮影装置、表示制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラ等において、撮影され記録媒体に記録された撮影画像を、液晶表示装置(LCD)に再生表示する際、その表示画面を行列状に複数に分割して、各分割画面に異なる撮影画像の縮小画を表示することで、一覧性を高め、所望の撮影画像の検索を容易にする技術が利用されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3528579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、そのような複数の撮影画像の行列状の表示を行ったとしても、記録媒体に記録されている撮影画像の数が多いと、やはり撮影画像の確認に時間がかかってしまうこととなる。
【0005】
全ての撮影画像を確認したい場合には、そのように確認に時間がかかっても仕方がないが、例えば、3日間の旅行を振り返る目的で大雑把に撮影画像を確認したい場合などのように、限られた状況では、素早く撮影画像を確認できるほうが望ましいこともある。
【0006】
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、多数の撮影画像を短時間で確認することが可能な表示装置、撮影装置、表示制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、撮影された撮影画像を記録した記録媒体と、撮影画像を間引くスキップ数を決定するスキップ数決定手段と、上記スキップ数決定手段により決定されたスキップ数に基づいて、上記記録媒体に記録された撮影画像を間引いて読み出す読出手段と、1画面に、上記読出手段により読み出された複数の撮影画像を行列表示する表示手段と、を具備することを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記スキップ数決定手段は、ユーザ操作に応じて、上記撮影画像を間引くスキップ数を決定することを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記スキップ数決定手段は、上記記録媒体に記録されている撮影画像の総数に基づいて、上記撮影画像を間引くスキップ数を決定することを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記記録媒体に記録されている撮影画像の総数に基づいて、上記表示手段における行列表示の行列数を決定する表示行列数決定手段と、上記記録媒体に記録されている撮影画像の総数に応じて、上記スキップ数決定手段による上記スキップ数の決定、及び/又は、上記表示行列数決定手段による上記行列数の決定を行わせる制御手段と、を更に具備することを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、撮影された撮影画像を記録した記録媒体と、上記記録媒体に記録されている撮影画像の総数に基づいて、1画面を分割する行列数を決定する行列数決定手段と、上記記録媒体に記録された撮影画像を間引いて読み出す読出手段と、上記読出手段により読み出された複数の撮影画像を、上記行列数決定手段によって決定された行列数に分割された表示画面に行列表示する表示手段と、を具備することを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、上記請求項5記載の発明において、上記記録媒体に記録されている撮影画像の総数に基づいて、上記撮影画像を間引くスキップ数を決定し、上記読出手段に上記記録媒体からその決定したスキップ数で間引いて撮影画像を読み出させるスキップ数決定手段と、上記記録媒体に記録されている撮影画像の総数に応じて、上記スキップ数決定手段による上記スキップ数の決定、及び/又は、上記表示行列数決定手段による上記行列数の決定を行わせる制御手段と、を更に具備することを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の表示装置と、画像を撮影して、上記表示装置の記録媒体に記録する撮影手段と、を具備することを特徴とする。
【0014】
請求項8記載の発明は、記録媒体に記録された撮影画像の表示制御方法であって、撮影画像を間引くスキップ数を決定するスキップ数決定工程と、上記スキップ数決定工程により決定されたスキップ数に基づいて、上記記録媒体に記録された撮影画像を間引いて読み出す読出工程と、1画面に、上記読出工程により読み出された複数の撮影画像を行列表示する表示工程と、を有することを特徴とする。
【0015】
請求項9記載の発明は、記録媒体に記録された撮影画像の表示制御方法であって、上記記録媒体に記録されている撮影画像の総数に基づいて、1画面を分割する行列数を決定する行列数決定工程と、上記記録媒体に記録された撮影画像を間引いて読み出す読出工程と、上記読出工程により読み出された複数の撮影画像を、上記行列数決定工程によって決定された行列数に分割された表示画面に行列表示する表示工程と、を有することを特徴とする。
【0016】
請求項10記載の発明は、記録媒体に記録された撮影画像を表示する表示装置に内蔵されたコンピュータが実行するプログラムであって、撮影画像を間引くスキップ数を決定するスキップ数決定ステップと、上記スキップ数決定ステップにより決定されたスキップ数に基づいて、上記記録媒体に記録された撮影画像を間引いて読み出す読出ステップと、1画面に、上記読出ステップにより読み出された複数の撮影画像を行列表示する表示ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0017】
請求項11記載の発明は、記録媒体に記録された撮影画像を表示する表示装置に内蔵されたコンピュータが実行するプログラムであって、上記記録媒体に記録されている撮影画像の総数に基づいて、1画面を分割する行列数を決定する行列数決定ステップと、上記記録媒体に記録された撮影画像を間引いて読み出す読出ステップと、上記読出ステップにより読み出された複数の撮影画像を、上記行列数決定ステップによって決定された行列数に分割された表示画面に行列表示する表示ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1記載の発明によれば、記録媒体から撮影画像を間引いて読み出して、行列表示するため、多数の撮影画像を短時間で確認することが可能となる。
【0019】
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、ユーザが望むスキップ数で間引いた表示が可能となる。
【0020】
請求項3記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、記録媒体に記録されている撮影画像の総数に基づいて自動的に間引き数が決定されるので、より使い勝手を向上できる。
【0021】
請求項4記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、記録媒体に記録されている撮影画像の総数に応じて、行列表示の行列数及び/又は間引き数が可変されるので、撮影画像の総数に依らずユーザの操作数を一定にできる。
【0022】
請求項5記載の発明によれば、記録媒体に記録されている撮影画像の総数に基づいて行列表示の行列数を可変するので、多数の撮影画像を短時間で確認することが可能となる。
【0023】
請求項6記載の発明によれば、上記請求項5記載の発明の効果に加えて、記録媒体に記録されている撮影画像の総数に応じて、行列表示の行列数及び/又は間引き数が可変されるので、撮影画像の総数に依らずユーザの操作数を一定にできる。
【0024】
請求項7記載の発明によれば、多数の撮影画像を短時間で確認することが可能な撮影装置を提供できる。
【0025】
請求項8記載の発明によれば、記録媒体から撮影画像を間引いて読み出して、行列表示するため、多数の撮影画像を短時間で確認することが可能となる。
【0026】
請求項9記載の発明によれば、記録媒体に記録されている撮影画像の総数に基づいて行列表示の行列数を可変するので、多数の撮影画像を短時間で確認することが可能となる。
【0027】
請求項10記載の発明によれば、記録媒体から撮影画像を間引いて読み出して、行列表示するため、多数の撮影画像を短時間で確認することが可能となる。
【0028】
請求項11記載の発明によれば、記録媒体に記録されている撮影画像の総数に基づいて行列表示の行列数を可変するので、多数の撮影画像を短時間で確認することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態の適用されたデジタルカメラの電子回路の機能構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、通常のデジタルカメラにおけるマルチ画面表示を説明するための図である。
【図3】図3は、第1実施形態の適用されたデジタルカメラにおけるマルチ画面表示の動作フローチャートを示す図である。
【図4】図4は、1枚スキップする間引き読み出しを行った際のマルチ画面表示を説明するための図である。
【図5】図5は、2枚スキップする間引き読み出しを行った際のマルチ画面表示を説明するための図である。
【図6】図6は、本発明の第2実施形態の適用されたデジタルカメラにおけるマルチ画面表示の動作フローチャートを示す図である。
【図7】図7は、第2実施形態の変形例の適用されたデジタルカメラにおけるマルチ画面表示の動作フローチャートを示す図である。
【図8】図8は、本発明の第3実施形態の適用されたデジタルカメラにおけるマルチ画面表示の動作フローチャートを示す図である。
【図9】図9は、本発明の第4実施形態の適用されたデジタルカメラにおけるマルチ画面表示の動作フローチャートを示す図である。
【図10】図10は、第4実施形態におけるマルチ画面表示の例を示す図である。
【図11】図11は、本発明の第5実施形態の適用されたデジタルカメラにおけるマルチ画面表示の動作フローチャートを示す図である。
【図12】図12は、第5実施形態におけるマルチ画面表示の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
[第1実施形態]
(第1実施形態の構成)
以下、本発明をデジタルカメラに適用した場合の第1実施形態について図面を参照して説明する。
【0031】
図1は、このデジタルカメラ10内の電子回路の機能構成について示すものである。
【0032】
基本モードである撮影モードでのモニタリング(スルー画像表示)状態においては、モータドライバ11によるモータ12の駆動により合焦位置や絞り位置が移動される、撮影レンズを含むレンズブロック13の撮影光軸後方に配置された撮像素子であるCCD14が、タイミング発生器(TG)15、垂直/水平ドライバ16によって走査駆動され、一定周期毎に結像した光像に対応する光電変換出力を1画面分出力する。
【0033】
この光電変換出力は、CDS/AD回路17において、アナログ値の信号の状態でRGBの各原色成分毎に適宜ゲイン調整された後に、サンプルホールドされ、デジタルデータに変換され、その後、画像処理回路18で画素補間処理及びγ補正処理を含むカラープロセス処理が行なわれて、デジタル値の輝度信号Y及び色差信号Cb,Cr(YUV信号)が生成される。そして、それら生成された輝度及び色差信号は、内部バス19を介して、バッファメモリとして使用されるSDRAM20に書き込まれる。
【0034】
なお、上記TG15や画像処理回路18は、CPU21によって制御されるもので、このCPU21で実行される動作プログラムや各種パラメータは、フラッシュメモリ22に不揮発性に記憶されている。
【0035】
また、上記画像処理回路18は、上記生成した輝度及び色差信号(YUV信号)を元にビデオ信号を発生して、バックライト(BL)23で照明されたLCD24に供給する。このLCD24は、画像の撮影モード時にはモニタ表示部(電子ファインダ)として機能するもので、上記画像処理回路18からのビデオ信号に基づいた表示を行なうことで、その時点で撮像素子である上記CCD14が取り込んでいる画像情報に基づく画像をリアルタイムに表示(スルー画像表示)することとなる。
【0036】
このようにLCD24にその時点での撮影可能なスルー画像がリアルタイムに表示されている状態で、静止画撮影を行ないたいタイミングでKEYブロック25の一部を構成するシャッタキーを操作すると、トリガ信号を発生する。マイコン26は、このトリガ信号に応じて、CPU21に、その時点でCCD14から取り込んでいる1画面分の輝度及び色差信号のSDRAM20への書き込みを取り止めさせ、あらためて適正な露出条件に従った絞り値及びシャッタ速度でCCD14を走査駆動して1画面分の輝度及び色差信号を得てSDRAM20へ書き込ませ、その後にこの経路を停止し、記録保存の状態に遷移させるようにする。
【0037】
この記録保存の状態では、CPU21の制御により、画像処理回路18が内部バス19を介して、SDRAM20に書き込まれている1フレーム分の輝度及び色差信号をY,Cb,Crの各コンポーネント毎に縦8画素×横8画素の基本ブロックと呼称される単位で読み出して、JPEGデータに圧縮する。即ち、ADCT(適応離散コサイン変換)、エントロピ符号化方式であるハフマン符号化、等の処理により、データ圧縮する。そして、得られたJPEGデータを1撮影画像のデータファイルとして、内部バス19を介して、このデジタルカメラ10の記録媒体として着脱自在に装着される外部メモリ27に書き込む。この外部メモリ27は、例えば、内部に不揮発性メモリであるフラッシュメモリを封入したカード状の媒体である。
【0038】
そして、1フレーム分の輝度及び色差信号の圧縮処理と外部メモリ27への全圧縮データ(JPEGデータ)の書き込み終了に伴なって、CPU21は、上記CCD14からSDRAM20への経路を再び起動する。
【0039】
なお、上記KEYブロック25のシャッタキー操作に応じて適正な露出条件に従った絞り値及びシャッタ速度で撮影を行う場合、必要な光量が得られないときには、上記TG15により、その撮影タイミングに同期した撮影補助光をストロボ28に発生させる。
【0040】
また、上記マイコン26には、上記KEYブロック25に加えて、バッテリ29と電源回路30とが接続されている。ここで、上記KEYブロック25は、上述したシャッタキーの他に、電源キー、撮影モードキー、再生モードキー、マクロキー、ストロボキー、メニュー(MENU)キー、十字キー、及びセット(SET)キー等から構成され、それらのキー操作に伴なう信号は直接マイコン26へ送出される。バッテリ29は、電池又は充電池であり、常時上記マイコン26を動作させるための電力を供給する。電源回路30は、上記KEYブロック25の電源キー操作に応じたマイコン26からの指示により、上記バッテリ29の電力から当該デジタルカメラ10の各部の駆動に必要な各種電圧を生成して、各部に印加するものである。
【0041】
また、このデジタルカメラ10は、マイクロホン(MIC)31とスピーカ(SP)32を有しており、その制御のための音声チップ33が上記CPU21に接続されている。即ち、本実施形態に係るデジタルカメラ10では、上記通常の撮影モードとは別に、上記KEYブロック25の撮影モードキーの操作により動画像の撮影も可能に構成されているものである。この動画像の撮影時においては、KEYブロック25のシャッタキーが1回目に操作されてから、上述した静止画像データの外部メモリ27への記録を時間的に連続して実行すると共に、上記MIC31で収集した音声を音声チップ33により所定の圧縮方式で圧縮した音声データとして、上記外部メモリ27へ記録していき、上記シャッタキーの2回目の操作がなされるか、または所定の制限時間、例えば30秒が経過した時点で、外部メモリ27に記録されている一連の静止画データ及び音声データをモーションJPEGの動画データファイル(AVIファイル)として記録設定し直す。
【0042】
一方、このデジタルカメラ10においては、再生モード時には、CPU21の制御により、内部バス19を介して画像処理回路18が上記外部メモリ27に記録されている撮影画像データを選択的に読み出して、上記撮影モード時にデータ圧縮した手順と全く逆の手順で圧縮されている画像データを伸長し、その伸長した画像データをRGB信号に変換して、LCD24に表示する。
【0043】
なお、選択した撮影画像データが静止画像ではなく動画像であった場合には、選択した動画像データのファイルを構成する個々の静止画像データの再生を時間的に連続して実行すると共に、音声チップ33により音声をSP32に再生出力していく。そして、すべての静止画像データの再生を終了した時点で、次に再生の指示がなされるまでその動画像データの先頭に位置する静止画像データのみを用いて再生表示する(このとき、音声は再生出力されない)。
【0044】
(第1実施形態の動作)
次に、上記のような構成のデジタルカメラ10の動作について説明する。
【0045】
LCD24の表示画面を行列状に複数に分割して、各分割画面に異なる撮影画像データを縮小表示する所謂マルチ画面表示を行う場合、通常のデジタルカメラにおいては、図2に示すように、外部メモリ27に記録された複数の撮影画像データをその分割(この図では4分割)数毎に順次読み出して、表示を行う。
【0046】
これに対して、本実施形態に係るデジタルカメラ10では、KEYブロック25のメニュー操作などによってマルチ画面表示が指示された場合、その指示内容がマイコン26からCPU21に伝達され、CPU21は、図3の動作フローチャートに示すように、画像処理回路18に、所定枚数をスキップして外部メモリ27より撮影画像データを読み出して、LCD24にマルチ画面表示するよう制御する(ステップS11)。
【0047】
この場合、所定枚数は、当該デジタルカメラ10で予め決められているもので、その数がフラッシュメモリ22に記憶されている。
【0048】
例えば、1枚スキップする間引き読み出しを行うよう構成されたデジタルカメラ10では、図4に示すように、LCD24には、1ページ目として1,3,5,及び7枚目の撮影画像データがマルチ画面表示される。そして、KEYブロック25の所定のページ送りキー操作がなされると、次のページとして、LCD24には、9,11,13,及び15枚目の撮影画像データがマルチ画面表示される。このように、所定のページ送りキー操作に応じて、順次1枚スキップで間引き読み出しが行われて、マルチ画面表示される。
【0049】
また、2枚スキップする間引き読み出しを行うよう構成されたデジタルカメラ10では、図5に示すように、LCD24には、1ページ目として1,4,7,及び10枚目の撮影画像データがマルチ画面表示される。そして、KEYブロック25の所定のページ送りキー操作がなされると、次のページとして、LCD24には、13,16,19,及び22枚目の撮影画像データがマルチ画面表示される。
【0050】
このようにして、外部メモリ27に記録された多数の撮影画像を短時間で確認することが可能となる。例えば、3日間の旅行で80枚の画像を撮影した場合、4分割のマルチ画面表示では、80/4であるから20ページを見ないと3日分を振り返れないが、2枚おきの間引き読み出しでは(80/2)/4であるので10ページ、3枚おきでは(80/3)/4であるので7ページ、4枚おきでは(80/4)/4であるので5ページを見れば済む。
【0051】
(第1実施形態の変形例)
なお、図4や図5のような間引き読み出しを行うマルチ画面表示と、図2のような間引きを行わないマルチ画面表示とを、KEYブロック25の所定のキー操作により切り替えられるように構成しても良い。
【0052】
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、外部メモリ27から撮影画像データを間引き読み出しする際のスキップ数が固定であったが、本実施形態は、そのスキップ数をユーザが任意に設定できるようにしたものである。
【0053】
(第2実施形態の構成)
本実施形態の構成は、上記第1実施形態と同様であるので、その図示及び説明は省略する。
【0054】
(第2実施形態の動作)
本実施形態においては、図6に示すように、KEYブロック25のメニュー操作などで、スキップする枚数を予めユーザが任意に設定しておく(ステップS21)。この任意に設定された所定枚数は、例えばフラッシュメモリ22に記録しておく。そして、KEYブロック25のメニュー操作などによってマルチ画面表示が指示されると(ステップS22)、画像処理回路18は、その設定された所定枚数に従って、その枚数をスキップして外部メモリ27より撮影画像データを読み出し、LCD24にマルチ画面表示する(ステップS23)。
【0055】
このようにして、ユーザが望むスキップ数で間引いたマルチ画面表示が可能となる。
【0056】
(第2実施形態の変形例)
なお、スキップする枚数を予め設定しておくのではなく、図2に示したような通常のマルチ画面表示中に、任意にスキップ数を変更できるように構成しても良い。即ち、図7に示すように、KEYブロック25のメニュー操作などでに応じてマルチ画面表示を行っている最中に(ステップS31)、KEYブロック25の所定のキー操作によりスキップする枚数の設定が指示されると(ステップS32)、画像処理回路18は、その設定指示された所定枚数に従って、その枚数をスキップして外部メモリ27より撮影画像データを読み出し、LCD24にマルチ画面表示する(ステップS33)。
【0057】
[第3実施形態]
外部メモリ27から撮影画像データを間引き読み出しする際のスキップ数が、上記第1実施形態では固定、上記第2実施形態ではユーザが任意に設定するものであったが、本実施形態は、そのスキップ数を外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数に基づいて自動的に設定するようにしたものである。
【0058】
(第3実施形態の構成)
本実施形態の構成は、上記第1実施形態と同様であるので、その図示及び説明は省略する。
【0059】
(第3実施形態の動作)
本実施形態においては、図8に示すように、KEYブロック25のメニュー操作などで、マルチ画面表示が指示されると、CPU21は、外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数が20枚以下であるか否かを判別し(ステップS41)、そうであれば、画像処理回路18を、全撮影画像データをマルチ画面表示するよう制御する(ステップS42)。これにより、画像処理回路18は、図2に示すようなマルチ画面表示を行うことになる。
【0060】
また、外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数が20枚以下でない場合には、CPU21は、更に、撮影画像データの総数が40枚以下であるか否かを判別し(ステップS43)、そうであれば、画像処理回路18を、1枚スキップでマルチ画面表示するよう制御する(ステップS44)。これにより、画像処理回路18は、図4に示すようなマルチ画面表示を行うことになる。
【0061】
また、外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数が40枚以下でない場合には、CPU21は、撮影画像データの総数が60枚以下であるか否かを判別し(ステップS45)、そうであれば、画像処理回路18を、2枚スキップでマルチ画面表示するよう制御する(ステップS46)。これにより、画像処理回路18は、図5に示すようなマルチ画面表示を行うことになる。
【0062】
上記どの場合でも、マルチ画面を5ページ分見れば、おおまかに全体を確認することが可能となる。
【0063】
このように、記録媒体である外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数に基づいて、自動的に読み出しの間引き数を決定するので、より使い勝手を向上できる。
【0064】
(第3実施形態の変形例)
なお、図8では、外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数が40枚以下でない場合には、更に総数を判別してスキップ数を決定していくようなフローチャートとしたが、例えばこのステップS45の判別で、NOとなった場合にもそれ以上スキップ数を増やさず、ステップS46に進んで、2枚スキップでマルチ画面表示するように構成しても良い。
【0065】
[第4実施形態]
上記第3実施形態では、記録媒体である外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数に基づいて間引き読み出しする際のスキップ数を変更しているが、本実施形態は、間引きせずに全て読み出して表示するのであるが、その画面の分割数、つまり1ページに同時に表示する枚数を変更するようにしたものである。
【0066】
(第4実施形態の構成)
本実施形態の構成は、上記第1実施形態と同様であるので、その図示及び説明は省略する。
【0067】
(第4実施形態の動作)
本実施形態においては、図9に示すように、KEYブロック25のメニュー操作などで、マルチ画面表示が指示されると、CPU21は、外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数が20枚以下であるか否かを判別し(ステップS51)、そうであれば、画像処理回路18を、4画面のマルチ画面表示するよう制御する(ステップS52)。これにより、画像処理回路18は、図10(A)に示すように、LCD24の表示画面を4分割したマルチ画面表示を行うことになる。
【0068】
また、外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数が20枚以下でない場合には、CPU21は、更に、撮影画像データの総数が45枚以下であるか否かを判別し(ステップS53)、そうであれば、画像処理回路18を、9画面のマルチ画面表示するよう制御する(ステップS54)。これにより、画像処理回路18は、図10(B)に示すように、9分割したマルチ画面表示を行うことになる。
【0069】
また、外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数が45枚以下でない場合には、CPU21は、撮影画像データの総数が80枚以下であるか否かを判別し(ステップS55)、そうであれば、画像処理回路18を、16画面のマルチ画面表示するよう制御する(ステップS56)。これにより、画像処理回路18は、図10(C)に示すように、16分割したマルチ画面表示を行うことになる。
【0070】
上記どの場合でも、マルチ画面を5ページ分見れば、おおまかに全体を確認することが可能となる。
【0071】
このように、記録媒体である外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数に基づいて、分割数つまり行列表示の行列数を可変するので、多数の撮影画像データを短時間で確認することが可能となる。
【0072】
(第4実施形態の変形例)
なお、図9では、外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数が80枚以下でない場合には、更に総数を判別して画面分割数を決定していくようなフローチャートとしたが、例えばこのステップS55の判別で、NOとなった場合にもそれ以上画面分割数を増やさず、ステップS56に進んで、16画面のマルチ画面表示するように構成しても良い。
【0073】
[第5実施形態]
本実施形態は、上記第3実施形態と上記第4実施形態とを組み合わせ、記録媒体である外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数に基づいて、間引き読み出しする際のスキップ数と画面の分割数とを自動変更するようにしたものである。
【0074】
(第5実施形態の構成)
本実施形態の構成は、上記第1実施形態と同様であるので、その図示及び説明は省略する。
【0075】
(第5実施形態の動作)
本実施形態においては、図11に示すように、KEYブロック25のメニュー操作などで、マルチ画面表示が指示されると、CPU21は、外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数が20枚以下であるか否かを判別し(ステップS61)、そうであれば、画像処理回路18を、外部メモリ27に記録されている全撮影画像データを4画面のマルチ画面表示するよう制御する(ステップS62)。これにより、画像処理回路18は、図12(A)に示すようなマルチ画面表示を行うことになる。
【0076】
また、外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数が20枚以下でない場合には、CPU21は、更に、撮影画像データの総数が40枚以下であるか否かを判別し(ステップS63)、そうであれば、画像処理回路18を、1枚スキップで4画面のマルチ画面表示するよう制御する(ステップS64)。これにより、画像処理回路18は、図12(B)に示すように、撮影画像データを1枚ずつ間引いて読み出して、4分割のマルチ画面で表示することになる。
【0077】
また、外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数が40枚以下でない場合には、CPU21は、更に、撮影画像データの総数が45枚以下であるか否かを判別し(ステップS65)、そうであれば、画像処理回路18を、全撮影画像データを9画面のマルチ画面表示するよう制御する(ステップS66)。これにより、画像処理回路18は、図12(C)に示すように、9分割したマルチ画面表示を行うことになる。
【0078】
また、外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数が45枚以下でない場合には、CPU21は、撮影画像データの総数が90枚以下であるか否かを判別し(ステップS67)、そうであれば、画像処理回路18を、1枚スキップで9画面のマルチ画面表示するよう制御する(ステップS68)。これにより、画像処理回路18は、図12(D)に示すように、撮影画像データを1枚ずつ間引いて読み出して、9分割のマルチ画面で表示することになる。
【0079】
上記のように、画面分割数とスキップ枚数を組み合わせることによって、おおまかに全体を確認する場合においては、確認作業を簡単に行うことができる。
【0080】
即ち、記録媒体である外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数に基づいて、読み出しの間引き数及び/又は分割数つまり行列表示の行列数を可変するので、多数の撮影画像データを短時間で確認することが可能となり、また、撮影画像の総数に依らずユーザの操作数を一定にできる。
【0081】
(第5実施形態の変形例)
なお、図11では、外部メモリ27に記録されている撮影画像データの総数が80枚以下でない場合には、更に総数を判別して間引き数及び/又は画面分割数を決定していくようなフローチャートとしたが、例えばこのステップS67の判別で、NOとなった場合にもそれ以上間引き数及び/又は画面分割数を変更せず、ステップS68に進んで、1枚スキップで9画面のマルチ画面表示するように構成しても良い。
【0082】
(第1乃至第5実施形態の変形例)
なお、上記第1乃至第5実施形態は何れも、デジタルカメラに適用した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、カメラ付き携帯電話機、カメラ付きPDA(Personal Digital Assistants:個人向け情報携帯端末)、カメラ付きハンディターミナル、カメラ付きパーソナルコンピュータ、ビデオムービーカメラ等、各種カメラ機能を有する電子機器や、その表示制御方法、及び動作プログラムとして容易に適応可能となることは勿論である。
【0083】
その他、本発明は上記実施形態に限らず、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能であるものとする。
【0084】
さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0085】
10…デジタルカメラ、 11…モータドライバ、 12…モータ、 13…レンズブロック、 14…CCD、 15…タイミング発生器(TG)、 16…垂直/水平ドライバ、 17…CDS/AD回路、 18…画像処理回路、 19…内部バス、 20…SDRAM、 21…CPU、 22…フラッシュメモリ、 23…バックライト(BL)、 24…LCD、 25…KEYブロック、 26…マイコン、 27…外部メモリ、 28…ストロボ、 29…バッテリ、 30…電源回路、 31…マイクロホン(MIC)、 32…スピーカ(SP)、 33…音声チップ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影された撮影画像を記録した記録媒体と、
撮影画像を間引くスキップ数を決定するスキップ数決定手段と、
上記スキップ数決定手段により決定されたスキップ数に基づいて、上記記録媒体に記録された撮影画像を間引いて読み出す読出手段と、
1画面に、上記読出手段により読み出された複数の撮影画像を行列表示する表示手段と、
を具備することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
上記スキップ数決定手段は、ユーザ操作に応じて、上記撮影画像を間引くスキップ数を決定することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
上記スキップ数決定手段は、上記記録媒体に記録されている撮影画像の総数に基づいて、上記撮影画像を間引くスキップ数を決定することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
上記記録媒体に記録されている撮影画像の総数に基づいて、上記表示手段における行列表示の行列数を決定する表示行列数決定手段と、
上記記録媒体に記録されている撮影画像の総数に応じて、上記スキップ数決定手段による上記スキップ数の決定、及び/又は、上記表示行列数決定手段による上記行列数の決定を行わせる制御手段と、
を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
撮影された撮影画像を記録した記録媒体と、
上記記録媒体に記録されている撮影画像の総数に基づいて、1画面を分割する行列数を決定する行列数決定手段と、
上記記録媒体に記録された撮影画像を間引いて読み出す読出手段と、
上記読出手段により読み出された複数の撮影画像を、上記行列数決定手段によって決定された行列数に分割された表示画面に行列表示する表示手段と、
を具備することを特徴とする表示装置。
【請求項6】
上記記録媒体に記録されている撮影画像の総数に基づいて、上記撮影画像を間引くスキップ数を決定し、上記読出手段に上記記録媒体からその決定したスキップ数で間引いて撮影画像を読み出させるスキップ数決定手段と、
上記記録媒体に記録されている撮影画像の総数に応じて、上記スキップ数決定手段による上記スキップ数の決定、及び/又は、上記表示行列数決定手段による上記行列数の決定を行わせる制御手段と、
を更に具備することを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れかに記載の表示装置と、
画像を撮影して、上記表示装置の記録媒体に記録する撮影手段と、
を具備することを特徴とする撮影装置。
【請求項8】
記録媒体に記録された撮影画像の表示制御方法であって、
撮影画像を間引くスキップ数を決定するスキップ数決定工程と、
上記スキップ数決定工程により決定されたスキップ数に基づいて、上記記録媒体に記録された撮影画像を間引いて読み出す読出工程と、
1画面に、上記読出工程により読み出された複数の撮影画像を行列表示する表示工程と、
を有することを特徴とする表示制御方法。
【請求項9】
記録媒体に記録された撮影画像の表示制御方法であって、
上記記録媒体に記録されている撮影画像の総数に基づいて、1画面を分割する行列数を決定する行列数決定工程と、
上記記録媒体に記録された撮影画像を間引いて読み出す読出工程と、
上記読出工程により読み出された複数の撮影画像を、上記行列数決定工程によって決定された行列数に分割された表示画面に行列表示する表示工程と、
を有することを特徴とする表示制御方法。
【請求項10】
記録媒体に記録された撮影画像を表示する表示装置に内蔵されたコンピュータが実行するプログラムであって、
撮影画像を間引くスキップ数を決定するスキップ数決定ステップと、
上記スキップ数決定ステップにより決定されたスキップ数に基づいて、上記記録媒体に記録された撮影画像を間引いて読み出す読出ステップと、
1画面に、上記読出ステップにより読み出された複数の撮影画像を行列表示する表示ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
記録媒体に記録された撮影画像を表示する表示装置に内蔵されたコンピュータが実行するプログラムであって、
上記記録媒体に記録されている撮影画像の総数に基づいて、1画面を分割する行列数を決定する行列数決定ステップと、
上記記録媒体に記録された撮影画像を間引いて読み出す読出ステップと、
上記読出ステップにより読み出された複数の撮影画像を、上記行列数決定ステップによって決定された行列数に分割された表示画面に行列表示する表示ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−35190(P2010−35190A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−220714(P2009−220714)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【分割の表示】特願2004−375021(P2004−375021)の分割
【原出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】