表示装置および電子機器
【課題】短絡箇所を絶縁化するのに十分な逆方向のバイアス電流を流し、アモルファスシリコンを用いたトランジスタを適用することにより表示装置を提供することを課題とする。
【解決手段】映像信号の入力を制御するスイッチングスイッチング用トランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとで構成され、発光素子に逆方向のバイアス電流を流すことができる。また、上記トランジスタをNチャネル型トランジスタで構成されている。
【解決手段】映像信号の入力を制御するスイッチングスイッチング用トランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとで構成され、発光素子に逆方向のバイアス電流を流すことができる。また、上記トランジスタをNチャネル型トランジスタで構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子を用いた表示装置に関する。また、その表示装置を表示部に有する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、基板上にトランジスタ、たとえばTFT(Thin Film Transistor : 薄膜トランジスタ)を形成する技術が大幅に進歩し、アクティブマトリクス型の表示装置の開発が進められている。
【0003】
また、画素を発光ダイオード(LED)などの発光素子で形成した、いわゆる自発光型の表示装置が注目を浴びている。このような自発光型の表示装置に用いられる発光素子としては、有機発光ダイオード(OLED(Organic Light Emitting Diode)、有機EL素子、エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence:EL)素子などとも言う)が注目を集めており、有機ELディスプレイなどに用いられるようになってきている。発光素子は自発光型であるため、液晶表示装置と違いバックライト等の光源を必要としない。このため表示装置の軽量化や薄型化を実現する手段として有望視され、近年液晶テレビに追随して大画面ELディスプレイの開発も行われている。
【0004】
ELディスプレイを実用化する上で問題となっているのが、EL層の劣化による発光素子の寿命の短さであった。EL層の寿命の長さを左右する要因として、ELディスプレイを駆動するデバイスの構造、EL層を構成する有機EL材料の特性、電極の材料、作成行程における条件等が挙げられる。
【0005】
そして上述した要因の他に、EL層の寿命の長さを左右する要因として最近注目されているのが、ELディスプレイの駆動方法である。EL素子を発光させるために、EL層を挟んだ陽極と陰極の2つの電極に、直流の電流をかける方法が、従来一般的に用いられてきた。つまり、ELディスプレイは直流駆動されており、EL層に加えられるEL駆動電圧は常に同じ極性を有していた。
【0006】
しかしながら、発光素子に順方向、及び逆方向の駆動電圧を印加し、発光素子に逆方向の駆動電圧を印加する際には、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を短絡箇所に流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能な駆動方法が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−202371
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
また画素電極と対向電極が短絡してしまい、画素領域に発光しない領域が形成されてしまう初期不良がある。短絡は、発光素子の形成前に異物(ゴミ)が付着することによって起こる場合と、陽極の形成時に、該陽極に微細な突起が生じてしまったために電界発光層にピンホールが生じて起こる場合と、電界発光層の膜厚が薄いために電界発光層が均一に成膜されずにピンホールが生じて起きる場合などがある。このような初期不良が発生した画素では、信号に応じた点灯及び非点灯が行われず、電流のほとんどすべてが短絡部を流れて素子全体が消光する現象が生じたり、特定の画素が点灯又は非点灯しない現象が生じたりして、画像の表示が良好に行われない。
【0008】
また上述の初期不良とは別に、時間の経過に伴って、新たに発生した陽極と陰極の短絡に起因する進行性不良(経時劣化ともいう)が生じることがある。時間の経過に伴って新たに発生した陽極と陰極の短絡は、陽極の形成時に生じた微細な突起により発生する。つまり、一対の電極間に電界発光層が挟まれた積層体には、潜在的な短絡箇所が存在しており、時間の経過に伴って短絡箇所が露顕する。また進行性不良は、陽極と陰極の短絡の他に、電界発光層と陰極の間の微少な空隙が、時間と共に広がることで、電界発光層と陰極の間の接触不良を引き起こすことにより生じるとも言われている。
【0009】
逆方向の駆動電圧を印加することで、初期不良については、短絡箇所を炭化または酸化することで絶縁化し、更に進行するのを抑えることができる。進行性不良についても、短絡箇所を炭化または酸化することで絶縁化させたり、電界発光層と陰極の間の空隙の広がりを抑制させたりすることで、その発生及び進行を抑えることが可能である。
【0010】
不良の進行を抑えるためには、発光素子を交流で駆動する必要がある。発光素子を交流で駆動するとは、発光素子に極性の異なる電圧を交互に加えることをいう。すなわち、発光に必要な順方向の電圧の他に、逆方向の電圧を加えることをいう。順方向の電圧と逆方向の電圧とは、強さや印加時間が必ずしも等しくなくてもよい。ごくわずかな逆方向の電圧しか印加しない場合であっても、交流と称することにする。本発明は発光素子に逆方向の電圧を印加し、逆方向バイアスの電流を流すことで交流駆動を行い、発光素子の不良を抑制する。
【0011】
なお、短絡箇所を絶縁化するためには、短絡箇所を絶縁化するのに十分な大電流を流す必要がある。通常短絡箇所に絶縁化するのに十分な電流の値は、発光素子を発光させるために順方向に流れる電流値よりもはるかに大きいことが望ましいとされる。
【0012】
一方、既に確立された安価な製造技術として、アモルファスシリコンを用いた表示装置及び駆動方法が課題となっている。例えば、半導体膜にポリシリコンを用いた場合、結晶化のプロセスが必要となるが、大面積基板に均一なレーザー光を照射することは難しいため、広い面積に渡って一様な結晶を得ることが困難となる。そこで、大面積化を可能とし、製造工程が簡略で結晶化を必要としない、アモルファスシリコンを用いた高品質な表示装置の作製及び駆動方法の開発が進められている。しかし、アモルファスシリコンを用いる場合、Pチャネル型トランジスタでは十分な動作特性や機能を実現することができないため、表示装置にはNチャネル型トランジスタで構成する必要があった。
【0013】
そこで、本発明は、Nチャネル型トランジスタで構成される画素を表示装置及びその駆動方法に適用することを目的とする。さらに、良好な発光特性を提供するとともに、発光素子の寿命を延ばすため、発光素子に逆方向の電圧を印加することが可能な表示装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の構成の一つは、第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する第2のトランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタとを画素に有する。そして、第1のトランジスタのゲート電極は第1の配線と電気的に接続され、第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる第2の配線と電気的に接続され、他方は第2のトランジスタのゲート電極と電気的に接続される。第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第3の配線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は画素電極、及び第3のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、他方は第4の配線と電気的に接続される。また、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、及び第3のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第3のトランジスタは線形領域で動作するとよい。
【0015】
また上記構成を言い換えると、走査線と、信号線と、電源線と、電位制御線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、映像信号の入力を制御するスイッチング用トランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとを画素に有する。そして、スイッチング用トランジスタのゲート電極は走査線と電気的に接続され、スイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる信号線と電気的に接続され、他方は駆動用トランジスタのゲート電極と電気的に接続される。駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電源線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は画素電極、及び交流用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、他方は電位制御線と電気的に接続される。また、スイッチング用トランジスタ、駆動用トランジスタ、及び交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、スイッチング用トランジスタ、駆動用トランジスタ、交流用トランジスタは線形領域で動作してもよい。
【0016】
本発明の構成の一つは、第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する第2のトランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタとを画素に有する。そして、第1のトランジスタのゲート電極は第1の配線と電気的に接続され、第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる第2の配線と電気的に接続され、他方は第2のトランジスタのゲート電極と電気的に接続される。第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第3の配線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は画素電極と電気的に接続され、他方は第3の配線と電気的に接続され、第3のトランジスタのゲート電極は第4の配線と接続される。また、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、及び第3のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第3のトランジスタは線形領域で動作してもよい。また、第4の配線と対向電極は接続されていてもよい。
【0017】
また上記構成を言い換えると、走査線と、信号線と、電源線と、配線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、映像信号の入力を制御するスイッチング用トランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとを画素に有する。そして、スイッチング用トランジスタのゲート電極は走査線と電気的に接続され、スイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる信号線と電気的に接続され、他方は駆動用トランジスタのゲート電極と電気的に接続される。駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電源線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は画素電極と電気的に接続され、他方は電源線と電気的に接続され、交流用トランジスタのゲート電極は配線と接続される。また、スイッチング用トランジスタ、駆動用トランジスタ、及び交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、スイッチング用トランジスタ、駆動用トランジスタ、交流用トランジスタは線形領域で動作するとよい。また、配線と対向電極は接続されていてもよい。
【0018】
また上記構成において、第2のトランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、第3のトランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことが好ましい。より具体的には、第3のトランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いとよい。
【0019】
本発明の構成の一つは、第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、第5の配線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する第2のトランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタと第4のトランジスタを画素に有する。第1のトランジスタのゲート電極は第1の配線と電気的に接続され、第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる第2の配線と電気的に接続され、他方は第2のトランジスタのゲート電極と電気的に接続される。第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第3の配線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第2のトランジスタのゲート電極と接続され、他方の電極は画素電極に接続され、第3のトランジスタのゲート電極は第4の配線と接続される。第4のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は画素電極、及び第4のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、他方は第5の配線と電気的に接続される。また、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第3のトランジスタ、及び第4のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第3のトランジスタ、第4のトランジスタは線形領域で動作するとよい。
【0020】
また上記構成を言い換えると、走査線と、信号線と、電源線と、第1の電位制御線と、第2の電位制御線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、映像信号の入力を制御するスイッチング用トランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第1の交流用トランジスタと第2の交流用トランジスタを画素に有する。スイッチング用トランジスタのゲート電極は走査線と電気的に接続され、スイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる信号線と電気的に接続され、他方は駆動用トランジスタのゲート電極と電気的に接続される。駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電源線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。第1の交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は駆動用トランジスタのゲート電極と接続され、他方の電極は画素電極に接続され、第1の交流用トランジスタのゲート電極は第1の電位制御線と接続される。第2の交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は画素電極、及び第2の交流用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、他方は第2の電位制御線と電気的に接続される。また、スイッチング用トランジスタ、駆動用トランジスタ、第1の交流用トランジスタ、及び第2の交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、スイッチング用トランジスタ、駆動用トランジスタ、第1の交流用トランジスタ、第2の交流用トランジスタは線形領域で動作するとよい。
【0021】
また上記構成において、第2のトランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、第4のトランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことが好ましい。より具体的には、第4のトランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いとよい。
【0022】
また上記構成において、第2のトランジスタはそのチャネル幅に対するチャネル長の比が5以上であるとよい。
【0023】
本発明の構成の一つは、第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、二つの電極を有する容量素子と、映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと第2のトランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第4のトランジスタとを画素に有する。第1のトランジスタ及び第2のトランジスタのゲート電極は第1の配線と電気的に接続される。第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる第2の配線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第3の配線と電気的に接続され、他方は第3のトランジスタのゲート電極及び容量素子の一方の電極と電気的に接続される。第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第3の配線と電気的に接続され、他方は画素電極及び容量素子の他方の電極と電気的に接続される。第4のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第3の配線と電気的に接続され、他方は画素電極及び第4のトランジスタのゲート電極と電気的に接続される。また、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第3のトランジスタ、及び第4のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、第3のトランジスタは飽和領域で動作するとよく、第1の用トランジスタ、第2の用トランジスタ、第4のトランジスタは線形領域で動作するとよい。
【0024】
また上記構成を言い換えると、走査線と、信号線と、電源線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、二つの電極を有する容量素子と、映像信号の入力を制御する第1のスイッチング用トランジスタと第2のスイッチング用トランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとを画素に有する。第1のスイッチング用トランジスタ及び第2のスイッチング用トランジスタのゲート電極は走査線と電気的に接続される。第1のスイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる信号線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。第2のスイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電源線と電気的に接続され、他方は駆動用トランジスタのゲート電極及び容量素子の一方の電極と電気的に接続される。駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電源線と電気的に接続され、他方は画素電極及び容量素子の他方の電極と電気的に接続される。交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電源線と電気的に接続され、他方は画素電極及び交流用トランジスタのゲート電極と電気的に接続される。また、第1のスイッチング用トランジスタ、第2のスイッチング用トランジスタ、駆動用トランジスタ、及び交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、駆動用トランジスタは飽和領域で動作するとよく、第1のスイッチング用トランジスタ、第2のスイッチング用トランジスタ、交流用トランジスタは線形領域で動作するとよい。
【0025】
本発明の構成の一つは、第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、二つの電極を有する容量素子と、映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと第2のトランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第4のトランジスタとを画素に有する。第1のトランジスタ及び第2のトランジスタのゲート電極は第1の配線と電気的に接続される。第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる第2の配線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第3の配線と電気的に接続され、他方は第3のトランジスタのゲート電極及び容量素子の一方の電極と電気的に接続される。第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第3の配線と電気的に接続され、他方は画素電極及び容量素子の他方の電極と電気的に接続される。第4のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第4の配線と電気的に接続され、他方は画素電極及び第4のトランジスタのゲート電極と電気的に接続される。また、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第3のトランジスタ、及び第4のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、第3のトランジスタは飽和領域で動作するとよく、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第4のトランジスタは線形領域で動作するとよい。
【0026】
また上記構成を言い換えると、走査線と、信号線と、電源線と、電位制御線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、二つの電極を有する容量素子と、映像信号の入力を制御する第1のスイッチング用トランジスタと第2のスイッチング用トランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとを画素に有する。第1のスイッチング用トランジスタ及び第2のスイッチング用トランジスタのゲート電極は走査線と電気的に接続される。第1のスイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる信号線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。第2のスイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電源線と電気的に接続され、他方は駆動用トランジスタのゲート電極及び容量素子の一方の電極と電気的に接続される。駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電源線と電気的に接続され、他方は画素電極及び容量素子の他方の電極と電気的に接続される。交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電位制御線と電気的に接続され、他方は画素電極及び交流用トランジスタのゲート電極と電気的に接続される。また、第1のスイッチング用トランジスタ、第2のスイッチング用トランジスタ、駆動用トランジスタ、及び交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、駆動用トランジスタは飽和領域で動作するとよく、第1のスイッチング用トランジスタ、第2のスイッチング用トランジスタ、交流用トランジスタは線形領域で動作するとよい。
【0027】
また上記構成において、第3のトランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、第4のトランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことが好ましく。より具体的には、第4のトランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いとよく、また第3のトランジスタはそのチャネル幅に対するチャネル長の比が5以上であるとよい。
【0028】
また上記構成において、発光素子に逆方向に流れる電流は発光素子に順方向に流れる電流よりも大きい電流であることが好ましく、対向電極の電位を固定電位とし、第3の配線の電位を発光素子に流す電流の向きに応じて変化させてもよい。
【0029】
また上記構成において、Nチャネル型トランジスタはアモルファスシリコンを用いたトランジスタであってもよい。
【0030】
また上記構成において、表示装置を用いた電子機器に適用されてもよい。
【0031】
本発明は、アモルファスシリコンを活性層とするNチャネル型TFTを備えた画素部(または駆動回路)が設けられた大面積基板に発光素子を設けることを特徴としている。
【発明の効果】
【0032】
上記構成によって、発光素子に順方向の電圧を印加する際には、発光素子に一定の電流を流すことが可能であるとともに、発光素子に逆方向の電圧を印加する際には、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を短絡箇所に流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。つまり、発光素子に逆方向の電圧を印加することで、該発光素子の初期不良や進行性不良を抑制し、電界発光層の劣化による輝度の低下を防ぐことができる。
【0033】
また、本発明は、Nチャネル型トランジスタで構成した駆動方法を用いているため、アモルファスシリコンで構成することが可能である。そして、量産工程に適したアモルファスシリコンをトランジスタの活性層に用いることで、大面積基板上にトランジスタを形成することができ、成膜後における半導体膜の結晶化の工程を省略することができるため、製造コストを抑えることができる。さらに、アモルファスシリコンをトランジスタの活性層に用いれば、従来ある既存の製造ラインを使用してアモルファスシリコンのトランジスタ基板を作製することができ、設備コストも抑えることができる。
【0034】
さらに、Nチャネル型トランジスタで構成することで、回路構成を単極性のトランジスタで構成することが可能となる。これにより、製造工程の簡略化、製造コストの削減や歩留まりの向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施されることが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば用意に理解される。従って、本発明は、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同じ要素を指す符号は異なる図面で共通して用い、その場合における繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0036】
(実施の形態1)
(回路構成1)
図1に、本発明に係る回路構成(画素構成ともいう)図として画素を構成する回路の一実施形態を示す。
【0037】
図1に示す画素を構成する回路は、発光素子104と、映像信号の画素への入力を制御するためのスイッチング素子として用いるトランジスタ(スイッチング用トランジスタ101)と、発光素子104に流れる電流値を制御するトランジスタ(駆動用トランジスタ102)と、発光素子104に逆方向の電圧を印加する際、発光素子104に逆方向のバイアス電流を流すトランジスタ(交流用トランジスタ103)とを有している。スイッチング用トランジスタ101、駆動用トランジスタ102及び交流用トランジスタ103は同じ極性を有し、本発明の特徴として、それらのトランジスタにN型のトランジスタを用いるものとする。さらに本実施の形態には容量素子を設けていないが、映像信号の電位を保持するための容量素子として設けても良い。
【0038】
図1に示すように、スイッチング用トランジスタ101のゲート電極は、走査線Gに接続されている。また、スイッチング用トランジスタ101のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が信号線Sに、もう一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極に接続されている。そして、駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続されている。
【0039】
また、本実施の形態では、交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極の一方が電位制御線Wに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続される。また、交流用トランジスタ103のゲート電極は、発光素子104の画素電極と接続される交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極と接続される。
【0040】
なお、本明細書中において、接続されているとは、特に限定がない場合、電気的な接続のことをいう。
【0041】
また、本明細書中において、電位制御線とは、交流用トランジスタを制御するため、電位を変化させる配線のことである。
【0042】
また、スイッチング用トランジスタ101が非選択状態(オフの状態)にある時、駆動用トランジスタ102のゲート容量によって、駆動用トランジスタ102のゲート電位が保持される。なお、図1では容量素子を設けず、駆動用トランジスタ102のゲート容量によってゲート電位を保持させる構成を示したが、本発明はこの構成に限定されず、容量素子を設けた構成にしても良い。
【0043】
さらに本実施の形態では、駆動用トランジスタ102のチャネル長Lとチャネル幅Wの比L/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくする。具体的に駆動用トランジスタ102では、LをWより大きくし、より望ましくは5/1以上とする。また交流用トランジスタ103では、LがWと同じかそれよりLが短くなるようにする。これにより、画素内の発光素子104に順方向の電圧を印加した際に順方向に流れる電流値より、発光素子104に逆方向の電圧を印加した際に逆方向に流れる電流値を大きくすることができる。
【0044】
また、発光素子104は陽極と陰極を有しており、本明細書では、陽極を画素電極として用いる場合は陰極を対向電極と呼び、陰極を画素電極として用いる場合は陽極を対向電極と呼ぶ。
【0045】
ここで、スイッチング用トランジスタはリーク電流(オフ電流及びゲートリーク電流)の少ない構成とすることが望ましいといえる。なお、オフ電流とは、トランジスタがオフしているときにソースドレイン間に流れてしまう電流であり、ゲートリーク電流とは、ゲート絶縁膜を介してゲートとソースまたはドレイン間に電流が流れてしまう電流である。
【0046】
よって、スイッチング用トランジスタ101に用いられるNチャネル型のトランジスタは、低濃度不純物領域(Lightly Doped Drain:LDD領域ともいう)を設けた構成とするのが好ましい。なぜなら、LDD領域を設けた構成のトランジスタはオフ電流を低減することができるからである。また、スイッチング用トランジスタ101は発光素子104に電流を流すときにオン電流を大きくする必要があるからである。
【0047】
さらに好ましい形態としては、スイッチング用トランジスタ101にLDD領域を設け、LDD領域はゲート電極と重なる領域を設ける。すると、スイッチング用トランジスタ101はオン電流を大きくし、さらにホットエレクトロンの発生を低減することができる。よって、スイッチング用トランジスタ101は信頼性が向上する。
【0048】
また、駆動用トランジスタ102もLDD領域を設け、LDD領域がゲート電極と重なる構造とすることで信頼性が向上する。
【0049】
また、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることでもオフ電流は低減することができる。よって、駆動用トランジスタ102の膜厚よりもスイッチング用トランジスタ101の膜厚を薄くする良い。
【0050】
また、スイッチング用トランジスタ101をダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造のトランジスタとすることでゲートリーク電流を低減することができる。さらに、駆動用トランジスタ102においても、ダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造を採用することで、ゲートリーク電流を低減し、信頼性を向上させることができる。
【0051】
特にスイッチング用トランジスタ101にオフ電流が流れてしまうと、駆動用トランジスタ102のゲート容量は、書き込み期間に書き込まれた電圧を保持できなくなってしまう。従って、スイッチング用トランジスタ101において、LDD領域を設けたり、ゲート絶縁膜を薄くさせたり、マルチゲート構造とすることでオフ電流を低減すると良い。
【0052】
なお、本明細書中では、発光素子(EL素子)は、電界が生じると発光する電界発光層(EL層)を、陽極及び陰極で挟んだ構造を有する素子を示すものとして説明するが、これに限定されない。
【0053】
また、本明細書中において、発光素子とは、一重項励起子から基底状態に遷移する際の発光(蛍光)を利用するものと、三重項励起子から基底状態に遷移する際の発光(燐光)を利用するものの両方を示すものとして説明する。
【0054】
電界発光層としては、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等が挙げられる。発光素子は、基本的に、陽極、発光層、陰極の順に積み重ねた構造で示されるが、この他に、陽極、正孔注入層、発光層、電子注入層、陰極の順に積み重ねた構造や、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、陰極の順に積み重ねた構造などがある。
【0055】
なお、電界発光層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等が、明確に区別された積層構造を有するものに限定されない。つまり、電界発光層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等を構成する材料が、混合した層を有する構造であってもよい。また、無機物が混合されていてもよい。
【0056】
また、発光素子の電界発光層としては、低分子材料、高分子材料、中分子材料のいずれの材料であってもよい。
【0057】
なお、本明細書中において、中分子材料とは、分子数が20以下または連鎖する分子の長さが10μm以下で、昇華性を有さないものとする。
【0058】
次に、図1の回路構成における動作について、図2を用いて説明する。
【0059】
まず図2(A)の書き込み期間において、走査線Gが選択されると、走査線Gにゲート電極が接続されているスイッチング用トランジスタ101がオンの状態になる。そして、信号線Sに入力された映像信号の電位Vsigが、スイッチング用トランジスタ101を介して駆動用トランジスタ102のゲート電極に入力され、駆動用トランジスタ102のゲート容量によって、駆動用トランジスタ102のゲート電位が保持される。また、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102はオンの状態となるため、発光素子104に順方向のバイアス電流が流れて発光素子104は発光する。
【0060】
具体的には、電源線Vに電位Vddが供給され、発光素子104の対向電極に電位Vssが供給されて、発光素子104は発光する。このとき、電位Vssと、電源線Vに印加される電位Vddは、Vss<Vddを満たす電位であり、電位Vssとしては例えばGND(グラウンド電位)、0Vなどが印加されていても良い。
【0061】
一方、この書き込み期間において、電位制御線Wの電位Vdd2は、発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd2>Vssを満たす)電位に設定されるため、電位制御線Wと接続される交流用トランジスタ103の電極はドレイン電極となり、発光素子104の画素電極と接続される交流用トランジスタ103の電極はソース電極となる。さらに、該ソース電極と、交流用トランジスタ103のゲート電極とが接続されるため、交流用トランジスタ103はオフの状態となる。
【0062】
なお、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフになる場合には、発光素子104への電流の供給は行なわれないため、発光素子104は発光されない。
【0063】
また本明細書中では、トランジスタがオンの状態とは、そのゲート電圧によって、ソース電極とドレイン電極間が導通状態であることを示すとする。また、トランジスタがオフの状態とは、そのゲート電圧によって、ソース電極とドレイン電極間が、非導通状態であることを示すとする。
【0064】
また本明細書中では、発光素子に逆方向の電圧を印加するとは、順方向の電圧に対して逆方向の電圧を印加にすることをいい、発光素子には逆方向のバイアス電流が流れ、発光はしない。
【0065】
次に図2(B)の表示期間では、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態する。また、書き込み期間において書き込まれた映像信号の電位Vsigを駆動用トランジスタ102のゲート容量によって保持しているため、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。それにより、発光素子104へ順方向のバイアス電流が流れ、発光素子104は発光する。
【0066】
具体的には、書き込み期間と同様に、電源線Vに電位Vddが供給され、発光素子104の対向電極に電位Vssが供給されて、発光素子104は発光する。このとき、電位Vssと、電源線Vに印加される電位Vddは、Vss<Vddを満たす電位であり、電位Vssとしては例えばGND(グラウンド電位)、0Vなどが印加されていても良い。
【0067】
一方、書き込み期間と同様に、電位制御線Wの電位Vdd2は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd2>Vssを満たす)電位に設定されているため、交流用トランジスタ103はオフの状態となる。
【0068】
また、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフの状態になる場合、発光素子104への電流の供給は行なわれないため、表示期間においても、発光素子104への電流の供給は行われない。
【0069】
次いで、図2(C)の逆方向バイアス期間(非点灯期間)において、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態にする。
【0070】
一方、電位制御線Wの電位Vss2を発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss2を満たす)電位に設定することにより、電位制御線Wと接続される交流用トランジスタ103の電極はソース電極となり、発光素子104の画素電極と接続される電極はドレイン電極となる。さらに、該ドレイン電極と交流用トランジスタ103のゲート電極とが接続されるため、交流用トランジスタ103はオンの状態となる。これにより、発光素子104に逆方向の電圧が印加され、発光素子104、及び交流用トランジスタ103において、逆方向のバイアス電流が流れる。
【0071】
なお、書き込み期間及び表示期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンの状態となる場合、逆バイアス期間においても、映像信号の電位をゲート容量が保持しているため、駆動用トランジスタはオンの状態となる。それにより、駆動用トランジスタ102に順方向のバイアス電流が流れる(図示しない)が、ほとんどの電流は交流用トランジスタ103へ流れ込むため、特に動作には影響がない。加えて、前述したように駆動用トランジスタ102のL/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくした場合、交流用トランジスタ103のチャネル幅Wが大きくなるため、駆動用トランジスタ102に順方向に流れるバイアス電流は交流用トランジスタ103に流れやすくなる。勿論、書き込み期間及び表示期間において、駆動用トランジスタ102がオフの状態となる場合は、駆動用トランジスタ102に電流は供給されない。
【0072】
なお、前述したように駆動用トランジスタ102のL/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくすることで、交流用トランジスタ103に流れる電流を駆動用トランジスタ102に流れる電流に比べて大きくすることができる。つまり、順方向のバイアス電流の電流値より、逆方向のバイアス電流の電流値が大きくなり、逆方向バイアス期間において発光素子104に大きな電流を流すことができる。
【0073】
また、逆方向バイアス期間におけるVss2とVssの電位差を、表示期間におけるVddとVssの電位差よりも大きくしてもよい。これにより、順方向のバイアス電流の電流値より逆方向のバイアス電流の電流値が大きくなり、逆方向バイアス期間においてさらに発光素子104に大電流を流すことができる。
【0074】
なお、本実施の形態では、発光素子104の対向電極の電位及び電源線Vの電位を固定電位としたが、これに限らない。例えば、発光素子104の対向電極の電位を変動させてもよいし、電源線Vの電位と発光素子104の対向電極の電位両方を変動させてもよい。
【0075】
次にこのような構成の画素において、階調を表現する手法について説明する。
【0076】
階調の表現の方法には、大きくわけて、アナログ方式とデジタル方式とがある。アナログ方式と比べて、デジタル方式は、トランジスタのばらつきに強く、多階調化に向くなどの利点がある。アナログ方式がトランジスタのばらつきによって制約されていたのに対し、デジタル方式は、TFTのばらつきが少々あっても、極めて均質な階調表示が可能である。
【0077】
デジタル方式の階調表現方法の一例として、時間階調方式が知られている。この方式の駆動方法は、表示装置の各画素が発光する期間を制御することによって、階調を表現する手法である。
【0078】
1画像を表示する期間を1フレーム期間とすると、1フレーム期間は、複数のサブフレーム期間に分割される。
【0079】
サブフレーム期間毎に、点灯もしくは非点灯とし、つまり、各画素の発光素子を発光させるか、させないかして、1フレーム期間あたりに発光素子が発光する期間を制御し、各画素の階調が表現される。
【0080】
図1に示した画素を用いてデジタル時間階調方式で駆動する方法について、図3のタイミングチャートを用いて説明する。図3では、4ビット目で発光素子104に、逆方向バイアス期間(非点灯期間)BFとして逆方向の電圧を印加する。
【0081】
なお、本発明の表示装置を用いて画像表示を行うとき、表示期間においては、画面の書き換え動作と表示動作とが繰り返し行われる。この書き換え回数について特に限定はないが、画像をみる人がちらつき(フリッカ)を感じないように少なくとも1秒間に60回程度とすることが好ましい。ここで、一画面(1フレーム)の書き換え動作と表示動作を行う期間、及び逆方向のバイアス期間を含めて1フレーム期間F1という。
【0082】
1フレーム期間F1は、図3に示すように、書き込み期間Ta1、Ta2、Ta3、Ta4と表示期間Ts1、Ts2、Ts3、Ts4、及び逆方向バイアス期間BFを含む4つのサブフレーム期間SF1、SF2、SF3、及びSF4に時分割されている。発光するための信号を与えられた発光素子は、表示期間において発光状態となっている。各々のサブフレーム期間における表示期間の長さの比は、第1のサブフレーム期間Ta1:第2のサブフレーム期間Ta2:第3のサブフレーム期間Ta3:第4のサブフレーム期間Ta4=23:22:21:20=8:4:2:1となっている。これによって4ビット階調を表現することができる。但し、ビット数及び階調数はここに記すものに限定されず、例えば8つのサブフレーム期間を設け8ビット階調を行えるようにしてもよい。
【0083】
上記動作の書き込み期間、及び表示期間について、全てのサブフレーム期間SF1〜SF4について繰り返し、SF4においては逆方向バイアス期間BFを加わえて1フレーム期間F1が終了する。ここで、サブフレーム期間SF1〜SF4の表示期間Ts1〜Ts4の長さを適宜設定し、1フレーム期間F1あたりで、発光素子104が発光したサブフレーム期間SF1〜SF4の表示期間の累計によって階調を表現する。つまり、1フレーム期間F1中の点灯時間の総和をもって階調を表現する。
【0084】
なお、サブフレーム期間SF1〜SF4をそれぞれ1フレーム内に連続させずに配置してもよい。また、ひとつのサブフレーム期間をさらに複数のサブフレーム期間で構成してもよいし、さらにその複数のサブフレーム期間をそれぞれ1フレーム内に連続させずに配置してもよい。なお、時間階調方式を用いて階調を表現する場合、サブフレームの個数については、特に限定されない。また、各サブフレーム期間の点灯期間の長さや、どのサブフレームを点灯させるか、すなわち、サブフレームの選択方法についても、特に限定されない。
【0085】
また図1の画素をアナログ方式で駆動させる場合、図4のように、1フレーム期間F1の中に発光素子に順方向の極性の電圧を印加する期間、すなわち順方向バイアス期間FFと、逆方向の極性の電圧を印加する期間、すなわち逆方向バイアス期間BFを設ければよい。なお、順方向バイアス期間FFにおいて各画素にアナログ映像信号を書き込み(Ta:書き込み期間)、発光素子104を発光または非発光(Ts:表示期間)させればよい。
【0086】
以上により、本発明の構成では、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0087】
また、回路構成にあるトランジスタをN型トランジスタで作製することで、アモルファスシリコンのトランジスタを適用することができる。従って、既に確立されたアモルファスシリコンを用いたトランジスタの製造技術を適用することができるため、簡易かつ安価な製造プロセスで、動作特性が良好で安定した表示装置を得ることができる。
【0088】
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記実施の形態1を用いて作製された表示装置について、表示装置を構成するディスプレイの構成について説明する。
【0089】
表示装置は、ディスプレイと、ディスプレイに信号を入力する周辺回路によって構成されている。
【0090】
ディスプレイの構成について、図5にブロック図を示す。図5において、ディスプレイ300は、信号線駆動回路301と、走査線駆動回路302と、画素部303とによって構成されている。画素部303は、マトリクス状に画素が配置された構成となっている。
【0091】
画素部303の各画素に、薄膜トランジスタ(以下、TFTと表記する)が配置されている。ここでは、上記実施の形態1で示した回路構成を用いて画素毎に3つのTFTを配置し、各画素に発光素子設けたディスプレイについて説明する。
【0092】
図6に、ディスプレイの画素部の構成を示す。画素部310には、信号線S1〜Sx、走査線G1〜Gy、電源線V1〜Vx、及び電位制御線W1〜Wyが配置され、x(xは自然数)列y(yは自然数)行の画素が配置されている。各画素311は、スイッチング用トランジスタ101と、駆動用トランジスタ102と、交流用トランジスタ103と、発光素子104をそれぞれ有している。
【0093】
なお、図6で示した画素311は図1と対応し、信号線S1〜Sxのうちの1本S1と、走査線G1〜Gyのうちの1本G1と、電源線V1〜Vxのうちの1本V1と、電位制御線W1〜Wxのうちの1本W1と、スイッチング用トランジスタ101と、駆動用トランジスタ102と、交流用トランジスタ103と、発光素子104とによって構成されている。
【0094】
以上の構成と本発明を組み合わせることにより、発光素子の寿命を延ばすことを可能とし、N型トランジスタで構成された画素を用いることにより、安価な表示装置及びディスプレイを製造することが可能となる。
【0095】
なお、本実施の形態では、実施の形態1で示した図1の回路構成を用いているが、これに限定されず、他の実施の形態及び実施例と組み合わせて実施することができる。
【0096】
(実施の形態3)
(回路構成2)
本実施の形態においては、実施の形態1で述べた図1の回路構成とは別の構成について述べる。
【0097】
図7に示す画素を構成する回路は、発光素子104と、映像信号の画素への入力を制御するためのスイッチング素子として用いるトランジスタ(スイッチング用トランジスタ101)と、発光素子104に流れる電流値を制御するトランジスタ(駆動用トランジスタ102)と、発光素子104に逆方向の電圧を印加する際、発光素子104に逆方向のバイアス電流を流すトランジスタ(交流用トランジスタ103)とを有している。スイッチング用トランジスタ101、駆動用トランジスタ102及び交流用トランジスタ103は同じ極性を有し、本発明の特徴として、それらのトランジスタにN型のトランジスタを用いるものとする。さらに本実施の形態には容量素子を設けていないが、映像信号の電位を保持するための容量素子として設けても良い。
【0098】
図7に示すように、スイッチング用トランジスタ101のゲート電極は、走査線Gに接続されている。また、スイッチング用トランジスタ101のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が信号線Sに、もう一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極に接続されている。そして、駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続されている。
【0099】
また、本実施の形態では、交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極において、一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極に接続され、もう一方が発光素子104の画素電極、及び駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極に接続される。また、交流用トランジスタ103のゲート電極は電位制御線Wに接続される。
【0100】
また、スイッチング用トランジスタ101が非選択状態(オフの状態)にある時、駆動用トランジスタ102のゲート容量によって駆動用トランジスタ102のゲート電位が保持される。なお、図7では容量素子を設けず、駆動用トランジスタ102のゲート容量によってゲート電位を保持させる構成を示したが、本発明はこの構成に限定されず、容量素子を設けた構成にしても良い。
【0101】
ここで、スイッチング用トランジスタはリーク電流(オフ電流及びゲートリーク電流)の少ない構成とすることが望ましいといえる。なお、オフ電流とは、トランジスタがオフしているときにソースドレイン間に流れてしまう電流であり、ゲートリーク電流とは、ゲート絶縁膜を介してゲートとソースまたはドレイン間に電流が流れてしまう電流である。
【0102】
よって、スイッチング用トランジスタ101に用いられるNチャネル型のトランジスタは、低濃度不純物領域(Lightly Doped Drain:LDD領域ともいう)を設けた構成とするのが好ましい。なぜなら、LDD領域を設けた構成のトランジスタはオフ電流を低減することができるからである。また、スイッチング用トランジスタ101は発光素子104に電流を流すときにオン電流を大きくする必要があるからである。
【0103】
さらに好ましい形態としては、スイッチング用トランジスタ101にLDD領域を設け、LDD領域はゲート電極と重なる領域を設ける。すると、スイッチング用トランジスタ101はオン電流を大きくし、さらにホットエレクトロンの発生を低減することができる。よって、スイッチング用トランジスタ101は信頼性が向上する。
【0104】
また、駆動用トランジスタ102もLDD領域を設け、LDD領域がゲート電極と重なる構造とすることで信頼性が向上する。
【0105】
また、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることでもオフ電流は低減することができる。よって、駆動用トランジスタ102の膜厚よりもスイッチング用トランジスタ101の膜厚を薄くする良い。
【0106】
また、スイッチング用トランジスタ101をダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造のトランジスタとすることでゲートリーク電流を低減することができる。さらに、駆動用トランジスタ102においても、ダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造を採用することで、ゲートリーク電流を低減し、信頼性を向上させることができる。
【0107】
特にスイッチング用トランジスタ101にオフ電流が流れてしまうと、駆動用トランジスタ102のゲート容量は、書き込み期間に書き込まれた電圧を保持できなくなってしまう。従って、スイッチング用トランジスタ101において、LDD領域を設けたり、ゲート絶縁膜を薄くさせたり、マルチゲート構造とすることでオフ電流を低減すると良い。
【0108】
次に、図7の回路構成における動作について、図8を用いて説明する。
【0109】
まず図8(A)の書き込み期間において、走査線Gが選択されると、走査線Gにゲート電極が接続されているスイッチング用トランジスタ101がオンの状態になる。そして、信号線Sに入力された映像信号の電位Vsigが、スイッチング用トランジスタ101を介して駆動用トランジスタ102のゲート電極に入力され、駆動用トランジスタ102のゲート容量によって、ゲート電位が保持される。
【0110】
また、電源線Vの電位Vss1は発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、もしくはそれよりも低い(つまり、Vss≧Vss1を満たす)電位に設定されるため、発光素子104は発光されない。なお、電位Vssとしては、例えばGND(グラウンド電位)、0Vなどが印加されていても良い。また、設定されるVss1及びVssの電位差よって発光素子104に逆方向のバイアス電流が流れる。(ただし、Vss1とVssが同電位のときは流れない。)
【0111】
一方、この書き込み期間において、電位制御線Wの電位Vss2は、交流用トランジスタ103がオフの状態となるように低く設定される。
【0112】
なお、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフになる場合についても、発光素子104への電流の供給は行なわれないため、発光素子104は発光されない。
【0113】
次に図8(B)の表示期間では、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態にする。また、書き込み期間において書き込まれた映像信号の電位Vsigを駆動用トランジスタ102のゲート容量によって保持しているため、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。
【0114】
また、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd1>Vssを満たす)電位に設定されるため、発光素子104へ順方向のバイアス電流が流れ、発光素子104は発光する。
【0115】
一方、書き込み期間と同様に、電位制御線Wの電位Vss2は、交流用トランジスタ103がオフの状態となるように低く設定される。
【0116】
また、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフの状態になる場合、発光素子104への電流の供給は行なわれないため、表示期間においても、発光素子104への電流の供給は行われない。
【0117】
次いで、図8(C)の逆方向バイアス期間(非点灯期間)において、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態にする。
【0118】
また、電源線Vの電位Vss3を発光素子104の対向電極の電位Vssより低く設定する。つまり、Vss>Vss3を満たすように電位を設定することにより、駆動用トランジスタ102がオンとなる場合において、電源線Vと接続される駆動用トランジスタ102の電極はソース電極となり、発光素子104の画素電極と接続される駆動用トランジスタ102の電極はドレイン電極となる。
【0119】
なお、表示期間における順方向のバイアス電流の電流値より、逆方向バイアス期間における逆方向のバイアス電流の電流値を大きくするため、Vss3とVssの電位差は、表示期間におけるVdd1とVssの電位差よりも大きくするとよい。これにより、逆方向のバイアス電流の電流値を大きくし、逆方向バイアス期間において発光素子104に大電流を流すことができる。
【0120】
さらに、電位制御線Wの電位Vdd2を交流用トランジスタ103がオンの状態となるように高く設定する。それにより、駆動用トランジスタ102のゲート電極とドレイン電極とが同電位となり、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。よって、駆動用トランジスタ102に逆方向のバイアス電流が流れ、発光素子104にも逆方向のバイアス電流が流れる。つまり、発光素子104に逆方向の電圧が印加される。
【0121】
なお、本実施の形態では、発光素子104の対向電極の電位を固定電位としたが、これに限らない。例えば、発光素子104の対向電極の電位を変動させてもよいし、電源線Vの電位と発光素子104の対向電極の電位両方を変動させてもよい。
【0122】
次に、図7に示した画素を用いてデジタル時間階調方式で駆動する方法について、図9のタイミングチャートを用いて説明する。
【0123】
1フレーム期間F1は、図9に示すように、書き込み期間Ta1、Ta2、Ta3、Ta4と表示期間Ts1、Ts2、Ts3、Ts4を含む4つのサブフレーム期間SF1、SF2、SF3、SF4、及び逆方向バイアス期間(非点灯期間)BFに時分割されている。発光するための信号を与えられた発光素子は、表示期間において発光状態となっている。各々のサブフレーム期間における表示期間の長さの比は、第1のサブフレーム期間Ta1:第2のサブフレーム期間Ta2:第3のサブフレーム期間Ta3:第4のサブフレーム期間Ta4=23:22:21:20=8:4:2:1となっている。これによって4ビット階調を表現することができる。但し、ビット数及び階調数はここに記すものに限定されず、例えば8つのサブフレーム期間を設け8ビット階調を行えるようにしてもよい。
【0124】
上記動作の書き込み期間、及び表示期間について、全てのサブフレーム期間SF1〜SF4について繰り返し、逆方向の電圧を印加する期間(逆方向バイアス期間BF)を設け、1フレーム期間F1が終了する。ここで、サブフレーム期間SF1〜SF4の表示期間Ts1〜Ts4の長さを適宜設定し、1フレーム期間F1あたりで、発光素子104が発光したサブフレーム期間SF1〜SF4の表示期間の累計によって階調を表現する。つまり、1フレーム期間F1中の点灯時間の総和をもって階調を表現する。
【0125】
なお、サブフレーム期間SF1〜SF4をそれぞれ1フレーム内に連続させずに配置してもよい。また、ひとつのサブフレーム期間をさらに複数のサブフレーム期間で構成してもよいし、さらにその複数のサブフレーム期間をそれぞれ1フレーム内に連続させずに配置してもよい。なお、時間階調方式を用いて階調を表現する場合、サブフレームの個数については、特に限定されない。また、各サブフレーム期間の点灯期間の長さや、どのサブフレームを点灯させるか、すなわち、サブフレームの選択方法についても、特に限定されない。
【0126】
また、図23のように、1フレーム期間F1の中の各サブフレーム期間SF1〜SF4において、それぞれの書き込み期間Ta1〜Ta4と同時に逆方向の電圧を印加させる動作を行ってもよい。すなわち図23において、書き込み期間Ta1〜Ta4は、書き込み動作を行うと同時に逆方向の電圧を印加する動作を行う逆方向バイアス期間でもある。なお、図23においては、4ビットのデジタル映像信号を用いて階調を表現する場合の例を示している。
【0127】
また図7の画素をアナログ方式で駆動させる場合、図10のように、1フレーム期間F1の中に発光素子に順方向の極性の電圧を印加する期間、すなわち順方向バイアス期間FFと、逆方向の極性の電圧を印加する期間、すなわち逆方向バイアス期間BFを設ければよい。なお、順方向バイアス期間FFは書き込み期間Ta、表示期間Tsに時分割され、順方向バイアス期間FFにおいて各画素にアナログ映像信号を書き込み、発光素子104を発光または非発光させればよい。
【0128】
以上により、本発明の構成では、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0129】
また、回路構成にあるトランジスタをN型トランジスタで作製することで、アモルファスシリコンのトランジスタを適用することができる。従って、既に確立されたアモルファスシリコンを用いたトランジスタの製造技術を適用することができるため、簡易かつ安価な製造プロセスで、動作特性が良好で安定した表示装置を得ることができる。
【0130】
(実施の形態4)
(回路構成3)
本実施の形態においては、実施の形態1で述べた図1の回路構成とは別の構成について述べる。
【0131】
図11に示す画素を構成する回路は、発光素子104と、映像信号の画素への入力を制御するためのスイッチング素子として用いるトランジスタ(第1のスイッチング用トランジスタ105、第2のスイッチング用トランジスタ106)と、発光素子104に流れる電流値を制御するトランジスタ(駆動用トランジスタ102)と、発光素子104に逆方向の電圧を印加する際、発光素子104に逆方向のバイアス電流を流すトランジスタ(交流用トランジスタ103)とを有している。また、本実施の形態では、映像信号の電位を保持するため二つの電極を持つ容量素子112を設けているが、駆動用トランジスタ102のゲート容量などを用いて、駆動用トランジスタ102のゲート電位を保持できる場合は、容量素子112を省いても良い。第1のスイッチング用トランジスタ105、第2のスイッチング用トランジスタ106、駆動用トランジスタ102及び交流用トランジスタ103は同じ極性を有し、本発明の特徴として、それらのトランジスタにN型のトランジスタを用いるものとする。
【0132】
図11に示すように、第1のスイッチング用トランジスタ105のゲート電極は第2の走査線GL2に接続され、第1のスイッチング用トランジスタ105のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が信号線Sに、もう一方が駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極に接続されている。また、第2のスイッチング用トランジスタ106のゲート電極は第1の走査線GL1に接続され、第2のスイッチング用トランジスタ106のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極と容量素子112に接続されている。なお、信号線Sは電流源113と接続される。
【0133】
さらに、駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極と容量素子112に接続されている。また、容量素子112の二つの電極は、一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極と、もう一方が発光素子104の画素電極と接続される駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極と接続されている。なお、駆動用トランジスタ102は飽和領域で動作するように設定されている。
【0134】
また、本実施の形態では、交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続されている。また、交流用トランジスタ103のゲート電極は発光素子104の画素電極と接続される交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極と接続される。
【0135】
また、第1のスイッチング用トランジスタ105、及び第2のスイッチング用トランジスタ106が非選択状態(オフの状態)にある時、容量素子112は容量素子112の電極間の電位差を保持するため設けられている。なお、図11では容量素子112を設ける構成としたが、駆動用トランジスタ102のゲート容量によってゲート電位を保持できる場合は、本発明はこの構成に限定されず、容量素子112を省いた構成にしても良い。
【0136】
さらに本実施の形態では、駆動用トランジスタ102のチャネル長Lとチャネル幅Wの比L/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくする。具体的に駆動用トランジスタ102では、LをWより大きくし、より望ましくは5/1以上とする。また交流用トランジスタ103では、LがWと同じかそれよりLが短くなるようにする。これにより、画素内の発光素子104に順方向の電圧を印加した際に順方向に流れる電流値より、発光素子104に逆方向の電圧を印加した際に逆方向に流れる電流値を大きくすることができる。
【0137】
ここで、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106はリーク電流(オフ電流及びゲートリーク電流)の少ない構成とすることが望ましいといえる。なお、オフ電流とは、トランジスタがオフしているときにソースドレイン間に流れてしまう電流であり、ゲートリーク電流とは、ゲート絶縁膜を介してゲートとソースまたはドレイン間に電流が流れてしまう電流である。
【0138】
よって、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106に用いられるNチャネル型のトランジスタは、低濃度不純物領域(Lightly Doped Drain:LDD領域ともいう)を設けた構成とするのが好ましい。なぜなら、LDD領域を設けた構成のトランジスタはオフ電流を低減することができるからである。また、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106は発光素子104に電流を流すときにオン電流を大きくする必要があるからである。
【0139】
さらに好ましい形態としては、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106にLDD領域を設け、LDD領域はゲート電極と重なる領域を設ける。すると、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106はオン電流を大きくし、さらにホットエレクトロンの発生を低減することができる。よって、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106は信頼性が向上する。
【0140】
また、駆動用トランジスタ102もLDD領域を設け、LDD領域がゲート電極と重なる構造とすることで信頼性が向上する。
【0141】
また、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることでもオフ電流は低減することができる。よって、駆動用トランジスタ102の膜厚よりも第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106の膜厚を薄くする良い。
【0142】
また、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106をダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造のトランジスタとすることでゲートリーク電流を低減することができる。さらに、駆動用トランジスタ102においても、ダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造を採用することで、ゲートリーク電流を低減し、信頼性を向上させることができる。
【0143】
特に第2のスイッチング用トランジスタ106にオフ電流が流れてしまうと、容量素子112は、書き込み期間に書き込まれた電圧を保持できなくなってしまう。従って、第2のスイッチング用トランジスタ106において、LDD領域を設けたり、ゲート絶縁膜を薄くさせたり、マルチゲート構造とすることでオフ電流を低減すると良い。
【0144】
次に、図11の回路構成における動作について、図12を用いて説明する。
【0145】
まず図12(A)の書き込み期間において、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2が選択されると、第2の走査線GL2にゲート電極が接続されている第1のスイッチング用トランジスタ105と、第1の走査線GL1にゲート電極が接続される第2のスイッチング用トランジスタ106がオンの状態になる。また、このとき発光素子104を所定の輝度階調で発光動作させるために必要な所定の階調電流Idataを電流源113から信号線Sに供給する。ここで、電流源113は信号線Sに階調電流Idataを供給するための階調電位Vdataとして、発光素子104の対向電極の電位Vss及び電源線Vの電位Vss1よりも低い電位(つまり、Vss、Vss1>Vdata)を有するように設定する。なお、電位Vssとしては例えばGND(グラウンド電位)、0Vなどが印加されていても良い。
【0146】
また、電源線Vの電位Vss1は、発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低い(つまり、Vss≧Vss1)電位に設定され、第2のスイッチング用トランジスタ106を介して、電源線Vの電位Vss1が容量素子112及び駆動用トランジスタ102のゲート電極に入力される。それにより、容量素子112には電荷が蓄積され、容量素子112に電荷が充電されると電圧成分(保持電圧)が保持され、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。また、電源線Vと接続される駆動用トランジスタ102の電極はドレイン電極となり、もう一方の電極はソース電極となる。従って、駆動用トランジスタ102を介して階調電流Idataに基づいた書き込み電流Idtが供給される。
【0147】
以上により、電流源113によって設定された階調電流Idataに基づいて、駆動用トランジスタ102及び第1のスイッチング用トランジスタ105のドレイン電流として、Idtが流れ、容量素子112に両電極間の電位差に対応する電荷が蓄積され、電圧成分(保持電圧)が保持される。なお、このとき発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低電位の階調電位Vdataに基づいて書き込み電流Idtが流れることにより、ノードN1の電位は低くなるため、発光素子104には逆方向のバイアス電流が流れる。よって、書き込み期間において、発光素子104は発光されない。
【0148】
また、この書き込み期間において、上記書き込み電流IdtによりノードN1の電位は低くなるため、電源線Vの電位Vss1はノードN1に印加される電位より高くなる。よって、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はドレイン電極となり、もう一方の電極はソース電極となる。従って、該ソース電極と交流用トランジスタ103のゲート電極が接続されるため、交流用トランジスタ103はオフの状態となる。
【0149】
なお、書き込み期間において、階調電位Vdataにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、階調電位Vdataにより駆動用トランジスタ102がオフになる場合についても、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行なわれないため、発光素子104は発光されない。
【0150】
次に図12(B)の表示期間では、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2の電位を制御することで第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106をオフの状態にし、書き込み期間において蓄積された電荷(保持電圧)、すなわち容量素子112の両電極間の電位差を保持しているため、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。また、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(Vdd1>Vss)電位に設定されるため、発光素子104へ順方向のバイアス電流が流れ、発光素子104は発光する。
【0151】
一方、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高く設定されるため、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はドレイン電極となり、もう一方の電極はソース電極となる。従って、該ソース電極と交流用トランジスタ103のゲート電極が接続されるため、交流用トランジスタ103はオフの状態となる。
【0152】
また、書き込み期間において、階調電位Vdataにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、階調電位Vdataにより駆動用トランジスタ102がオフの状態になる場合、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行なわれないため、表示期間においても、発光素子104への電流の供給は行われない。
【0153】
次いで、図12(C)の逆方向バイアス期間(非点灯期間)において、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2の電位を制御することで第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106をオフの状態にする。
【0154】
また、電源線Vの電位Vss2を発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss2)電位に設定することにより、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はソース電極となり、もう一方の電極はドレイン電極となる。従って、該ドレイン電極と交流用トランジスタ103のゲート電極が接続されるため、交流用トランジスタ103はオンの状態となる。よって、発光素子104に逆方向の電圧が印加され、発光素子104、及び交流用トランジスタ103において、逆方向のバイアス電流が流れる。
【0155】
なお、書き込み期間及び表示期間において、駆動用トランジスタ102がオンの状態となる場合、逆バイアス期間においても、書き込み電流Idtに基づいて容量素子112の両電極間の電位差が保持されているため、駆動用トランジスタはオンの状態となる。それにより、駆動用トランジスタ102に逆方向のバイアス電流が流れる。しかし、前述したように駆動用トランジスタ102のL/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくすることで、交流用トランジスタ103に流れる電流値に比べて、駆動用トランジスタ102に流れる電流値は小さくなる。勿論、書き込み期間及び表示期間において、駆動用トランジスタ102がオフの状態となる場合は、駆動用トランジスタ102に電流は供給されない。
【0156】
また、逆方向バイアス期間におけるVss2とVssの電位差を、表示期間におけるVdd1とVssの電位差よりも大きくしてもよい。これにより、順方向のバイアス電流の電流値より逆方向のバイアス電流の電流値が大きくなり、逆方向バイアス期間においてさらに発光素子104に大電流を流すことができる。
【0157】
また、上記回路構成の他に、第2の走査線GL2を設けず、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106のゲート電極を走査線Gに接続する構成としてもよい。図13にその構成を示す。走査線Gを一つで構成することで、配線の本数を減らすことができ、画素の開口率を上げることができる。また動作については、上記回路構成の動作における第1の走査線GL1と第2の走査線GL2との動作を走査線Gで行う他は同じ動作であるため、ここでは省略する。
【0158】
次に、図11に示した画素を用いてアナログ時間階調方式で駆動する階調方法について、図14のタイミングチャートを用いて説明する。
【0159】
図14(A)のように、1フレーム期間F1の中に発光素子に順方向の極性の電圧を印加する期間、すなわち順方向バイアス期間FFと、逆方向の極性の電圧を印加する期間、すなわち逆方向バイアス期間BFを設ける。なお、順方向バイアス期間FFは書き込み期間Ta、表示期間Tsに時分割され、順方向バイアス期間FFにおいて各画素にアナログ映像信号を書き込み、発光素子104を発光または非発光させればよい。
【0160】
図14(B)に示すのは、任意の行(i行目)におけるタイミングチャートである。
【0161】
画素への信号書き込み期間Ta(i)には、信号線Sと接続される電流源113にアナログ信号の電位、つまり階調電位Vdataが設定される。この階調電位Vdataが映像信号に相当する。そして、画素へ映像信号を書き込む際には、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2にハイレベルの電位が印加され、第2のスイッチング用トランジスタ106及び第1のスイッチング用トランジスタ105をオンさせる。また、電源線Vの電位にローレベルの電位Vss1が印加される。ここで、電源線Vの電位Vss1は、発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低い(つまり、Vss≧Vss1)電位に設定される。
【0162】
次に、表示期間Ts(i)では、、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2にローレベルの電位が印加され、電源線Vの電位にはハイレベルの電位Vdd1が印加される。ここで、電源線Vの電位Vdd1は、発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd1>Vss)電位に設定され、発光素子104は発光する。
【0163】
逆方向バイアス期間BFでは、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2にローレベルの電位が維持され、電源線Vの電位にはローレベルの電位Vss2が印加される。ここで、電源線Vの電位Vss2は、発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss2)電位に設定される。このような逆方向バイアス期間を設けることで、発光素子に逆方向の電圧を印加し、該発光素子の初期不良や進行性不良を抑制して電界発光層の劣化による輝度の低下を防ぐことができる。
【0164】
また図11の画素をデジタル時間階調方式で駆動させる場合、図15に示すように、1フレーム期間F1は、書き込み期間Ta1、Ta2、Ta3、Ta4と表示期間Ts1、Ts2、Ts3、Ts4を含む4つのサブフレーム期間SF1、SF2、SF3、SF4、及び逆方向バイアス期間(非点灯期間)BFに時分割される。書き込み期間において、発光するための信号を与えられた発光素子は、表示期間において発光状態となる。書き込み期間、表示期間が交互に行われた後、逆方向バイアス期間が行われる。
【0165】
また、本実施の形態では、4ビット階調を表現されるが、ビット数及び階調数はここに記すものに限定されず、例えば8つのサブフレーム期間を設け8ビット階調を行えるようにしてもよい。さらに、ひとつのサブフレーム期間をさらに複数のサブフレーム期間で構成し、1フレーム内に連続させずに配置してもよい。なお、時間階調方式を用いて階調を表現する場合、サブフレームの個数については、特に限定されない。また、各サブフレーム期間の点灯期間の長さや、どのサブフレームを点灯させるか、すなわち、サブフレームの選択方法についても、特に限定されない。
【0166】
以上により、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0167】
また、回路構成にあるトランジスタをN型トランジスタで作製することで、アモルファスシリコンのトランジスタを適用することができる。従って、既に確立されたアモルファスシリコンを用いたトランジスタの製造技術を適用することができるため、簡易かつ安価な製造プロセスで、動作特性が良好で安定した表示装置を得ることができる。
【0168】
(実施の形態5)
(回路構成4)
本実施の形態においては、実施の形態1で述べた図1の回路構成とは別の構成について述べる。
【0169】
図16に示す画素を構成する回路は、発光素子104と、映像信号の画素への入力を制御するためのスイッチング素子として用いるトランジスタ(第1のスイッチング用トランジスタ105、第2のスイッチング用トランジスタ106)と、発光素子104に流れる電流値を制御するトランジスタ(駆動用トランジスタ102)と、発光素子104に逆方向の電圧を印加する際、発光素子104に逆方向のバイアス電流を流すトランジスタ(交流用トランジスタ103)とを有している。また、本実施の形態では、映像信号の電位を保持するため二つの電極を持つ容量素子112を設けているが、駆動用トランジスタ102のゲート容量などを用いて、駆動用トランジスタ102のゲート電位を保持できる場合は、容量素子112を省いても良い。第1のスイッチング用トランジスタ105、第2のスイッチング用トランジスタ106、駆動用トランジスタ102及び交流用トランジスタ103は同じ極性を有し、本発明の特徴として、それらのトランジスタにN型のトランジスタを用いるものとする。
【0170】
図16に示すように、第1のスイッチング用トランジスタ105のゲート電極は第2の走査線GL2に接続され、第1のスイッチング用トランジスタ105のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が信号線Sに、もう一方が駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極に接続されている。また、第2のスイッチング用トランジスタ106のゲート電極は第1の走査線GL1に接続され、第2のスイッチング用トランジスタ106のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極と容量素子112に接続されている。なお、信号線Sは電流源113と接続される。
【0171】
さらに、駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極と容量素子112に接続されている。また、容量素子112の二つの電極は、一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極と、もう一方が発光素子104の画素電極と接続される駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極と接続されている。なお、駆動用トランジスタ102は飽和領域で動作するように設定されている。
【0172】
また、本実施の形態では、交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が発光素子104の画素電極に、もう一方が電位制御線Wに接続されている。また、交流用トランジスタ103のゲート電極は電位制御線Wと接続される交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極と接続される。
【0173】
また、第1のスイッチング用トランジスタ105、及び第2のスイッチング用トランジスタ106が非選択状態(オフの状態)にある時、容量素子112は容量素子112の電極間の電位差を保持するため設けられている。なお、図16では容量素子112を設ける構成としたが、駆動用トランジスタ102のゲート容量によってゲート電位を保持できる場合は、本発明はこの構成に限定されず、容量素子を省いた構成にしても良い。
【0174】
さらに本実施の形態では、駆動用トランジスタ102のチャネル長Lとチャネル幅Wの比L/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくする。具体的に駆動用トランジスタ102では、LをWより大きくし、より望ましくは5/1以上とする。また交流用トランジスタ103では、LがWと同じかそれよりLが短くなるようにする。これにより、画素内の発光素子104に順方向の電圧を印加した際に順方向に流れる電流値より、発光素子104に逆方向の電圧を印加した際に逆方向に流れる電流値を大きくすることができる。
【0175】
ここで、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106はリーク電流(オフ電流及びゲートリーク電流)の少ない構成とすることが望ましいといえる。なお、オフ電流とは、トランジスタがオフしているときにソースドレイン間に流れてしまう電流であり、ゲートリーク電流とは、ゲート絶縁膜を介してゲートとソースまたはドレイン間に電流が流れてしまう電流である。
【0176】
よって、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106に用いられるNチャネル型のトランジスタは、低濃度不純物領域(Lightly Doped Drain:LDD領域ともいう)を設けた構成とするのが好ましい。なぜなら、LDD領域を設けた構成のトランジスタはオフ電流を低減することができるからである。また、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106は発光素子104に電流を流すときにオン電流を大きくする必要があるからである。
【0177】
さらに好ましい形態としては、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106にLDD領域を設け、LDD領域はゲート電極と重なる領域を設ける。すると、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106はオン電流を大きくし、さらにホットエレクトロンの発生を低減することができる。よって、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106は信頼性が向上する。
【0178】
また、駆動用トランジスタ102もLDD領域を設け、LDD領域がゲート電極と重なる構造とすることで信頼性が向上する。
【0179】
また、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることでもオフ電流は低減することができる。よって、駆動用トランジスタ102の膜厚よりも第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106の膜厚を薄くする良い。
【0180】
また、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106をダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造のトランジスタとすることでゲートリーク電流を低減することができる。さらに、駆動用トランジスタ102においても、ダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造を採用することで、ゲートリーク電流を低減し、信頼性を向上させることができる。
【0181】
特に第2のスイッチング用トランジスタ106にオフ電流が流れてしまうと、容量素子112は、書き込み期間に書き込まれた電圧を保持できなくなってしまう。従って、第2のスイッチング用トランジスタ106において、LDD領域を設けたり、ゲート絶縁膜を薄くさせたり、マルチゲート構造とすることでオフ電流を低減すると良い。
【0182】
次に、図16の回路構成における動作について、図17を用いて説明する。
【0183】
まず図17(A)の書き込み期間において、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2が選択されると、第2の走査線GL2にゲート電極が接続されている第1のスイッチング用トランジスタ105、及び第1の走査線GL1にゲート電極が接続される第2のスイッチング用トランジスタ106がオンの状態になる。また、このとき発光素子104を所定の輝度階調で発光動作させるために必要な所定の階調電流Idataを電流源113から信号線Sに供給する。ここで、電流源113は信号線Sに階調電流Idataを供給するための階調電位Vdataとして、発光素子104の対向電極の電位Vss及び電源線Vの電位Vss1よりも低い電位(つまり、Vss、Vss1>Vdata)を有するように設定する。なお、電位Vssとしては例えばGND(グラウンド電位)、0Vなどが印加されていても良い。
【0184】
また、電源線Vの電位Vss1は、発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低い(つまり、Vss≧Vss1)電位に設定され、第2のスイッチング用トランジスタ106を介して、電源線Vの電位Vss1が容量素子112及び駆動用トランジスタ102のゲート電極に入力される。それにより、容量素子112には電荷が蓄積され、容量素子112に電荷が充電されると電圧成分(保持電圧)が保持され、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。また、電源線Vと接続される駆動用トランジスタ102の電極はドレイン電極となり、もう一方の電極はソース電極となる。従って、駆動用トランジスタ102を介して階調電流Idataに基づいた書き込み電流Idtが供給される。
【0185】
以上により、電流源113によって設定された階調電流Idataにより、駆動用トランジスタ102及び第1のスイッチング用トランジスタ105のドレイン電流として、Idtが流れ、容量素子112に両電極間の電位差に対応する電荷が蓄積され、電圧成分(保持電圧)が保持される。なお、このとき発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低電位の階調電位Vdataに基づいて書き込み電流Idtが流れることにより、ノードN1の電位は低くなるため、発光素子104には逆方向のバイアス電流が流れる。よって、書き込み期間において、発光素子104は発光されない。
【0186】
一方、この書き込み期間において、電位制御線Wの電位Vdd3は発光素子104の対向電極の電位Vssより高い(つまり、Vdd3>Vss)電位に設定される。よって、電位制御線Wと接続される交流用トランジスタ103の電極はドレイン電極となり、もう一方の電極はソース電極となる。従って、該ソース電極と交流用トランジスタ103のゲート電極が接続されるため、交流用トランジスタ103はオフの状態となる。
【0187】
なお、書き込み期間において、階調電位Vdataにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、階調電位Vdataにより駆動用トランジスタ102がオフになる場合についても、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行なわれないため、発光素子104は発光されない。
【0188】
次に図17(B)の表示期間では、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2の電位を制御することで第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106をオフの状態にし、書き込み期間において蓄積された電荷(保持電圧)、すなわち容量素子112の両電極間の電位差を保持しているため、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。また、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(Vdd1>Vss)電位に設定されるため、発光素子104へ順方向のバイアス電流が流れ、発光素子104は発光する。
【0189】
一方、書き込み期間と同様に、電位制御線Wの電位Vdd3は発光素子104の対向電極の電位Vssより高い電位に設定されている。よって、電位制御線Wと接続される交流用トランジスタ103の電極はドレイン電極となり、もう一方の電極はソース電極となる。従って、該ソース電極と交流用トランジスタ103のゲート電極が接続されるため、交流用トランジスタ103はオフの状態となる。
【0190】
また、書き込み期間において、階調電位Vdataにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、階調電位Vdataにより駆動用トランジスタ102がオフの状態になる場合、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行なわれないため、表示期間においても、発光素子104への電流の供給は行われない。
【0191】
次いで、図17(C)の逆方向バイアス期間(非点灯期間)において、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2の電位を制御することで第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106をオフの状態にする。
【0192】
また、電位制御線Wの電位Vss3を発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss3)電位に設定することにより、電位制御線Wと接続される交流用トランジスタ103の電極はソース電極となり、もう一方の電極はドレイン電極となる。従って、該ドレイン電極と交流用トランジスタ103のゲート電極が接続されるため、交流用トランジスタ103はオンの状態となる。よって、発光素子104に逆方向の電圧が印加され、発光素子104、及び交流用トランジスタ103において、逆方向のバイアス電流が流れる。
【0193】
一方、電源線Vの電位Vss2は発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低い(つまり、Vss≧Vss2)電位に設定する。また、書き込み期間及び表示期間において、駆動用トランジスタ102がオンの状態となる場合、逆バイアス期間においても、書き込み電流Idtに基づいて容量素子112の両電極間の電位差が保持されているため、駆動用トランジスタはオンの状態となる。
【0194】
それにより、電源線Vの電位Vss2に設定する電位によって駆動用トランジスタ102に逆方向のバイアス電流が流れる。(なお、設定する電位Vss2がVssと同電位のときは流れない)。しかし、前述したように駆動用トランジスタ102のL/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくすることで、交流用トランジスタ103に流れる電流値に比べて、駆動用トランジスタ102に流れる電流値は小さくなる。勿論、書き込み期間及び表示期間において、駆動用トランジスタ102がオフの状態となる場合は、駆動用トランジスタ102に電流は供給されない。
【0195】
また、逆方向バイアス期間における電位制御線Wの電位Vss3と発光素子104の対向電極の電位Vssとの電位差を、表示期間における電源線Vの電位Vdd1と発光素子104の対向電極の電位Vssとの電位差よりも大きくしてもよい。これにより、順方向のバイアス電流の電流値より逆方向のバイアス電流の電流値が大きくなり、逆方向バイアス期間においてさらに発光素子104に大電流を流すことができる。
【0196】
また、上記回路構成の他に、第2の走査線GL2を設けず、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106のゲート電極を走査線Gに接続する構成としてもよい。図18にその構成を示す。走査線Gを一つで構成することで、配線の本数を減らすことができ、画素の開口率を上げることができる。また動作については、上記回路構成の動作における第1の走査線GL1と第2の走査線GL2との動作を走査線Gで行う他は同じ動作であるため、ここでは省略する。
【0197】
次に、図16に示した画素を用いてアナログ時間階調方式で駆動する階調方法について、図19のタイミングチャートを用いて説明する。
【0198】
図19(A)のように、1フレーム期間F1の中に発光素子に順方向の極性の電圧を印加する期間、すなわち順方向バイアス期間FFと、逆方向の極性の電圧を印加する期間、すなわち逆方向バイアス期間BFを設ける。なお、順方向バイアス期間FFは書き込み期間Ta、表示期間Tsに時分割され、順方向バイアス期間FFにおいて各画素にアナログ映像信号を書き込み、発光素子104を発光または非発光させればよい。
【0199】
図19(B)に示すのは、任意の行(i行目)におけるタイミングチャートである。
【0200】
画素への信号書き込み期間Ta(i)には、信号線Sと接続される電流源113にアナログ信号の電位、つまり階調電位Vdataが設定される。この階調電位Vdataが映像信号に相当する。そして、画素へ映像信号を書き込む際には、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2にハイレベルの電位が印加され、第2のスイッチング用トランジスタ106及び第1のスイッチング用トランジスタ105をオンさせる。また、電源線Vの電位にローレベルの電位Vss1が印加され、電位制御線Wの電位にハイレベルの電位Vdd3が印加される。ここで、電源線Vの電位Vss1は、発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低い(つまり、Vss≧Vss1)電位に設定される。また、電位制御線Wの電位Vdd3は、発光素子104の対向電極の電位Vssより高い(つまり、Vdd3>Vss)電位に設定される。
【0201】
次に、表示期間Ts(i)では、、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2にローレベルの電位が印加され、電源線Vの電位にはハイレベルの電位Vdd1が印加される。また、電位制御線Wの電位はハイレベルの電位Vdd3に維持される。ここで、電源線Vの電位Vdd1は、発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd1>Vss)電位に設定され、発光素子104は発光する。また、電位制御線Wの電位Vdd3は、発光素子104の対向電極の電位Vssより高い(つまり、Vdd3>Vss)電位に設定される。
【0202】
逆方向バイアス期間BFでは、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2にローレベルの電位が維持され、電源線Vの電位にはローレベルの電位Vss2が印加され、電位制御線Wの電位にはローレベルの電位Vss3が印加される。ここで、電源線Vの電位Vss2は、発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低い(つまり、Vss≧Vss2)電位に設定される。また、電位制御線Wの電位Vss3は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss3)電位に設定される。このような逆方向バイアス期間を設けることで、発光素子に逆方向の電圧を印加し、該発光素子の初期不良や進行性不良を抑制して電界発光層の劣化による輝度の低下を防ぐことができる。
【0203】
なお、電源線Vの電位において、書き込み期間の電位Vss1と逆方向バイアス期間の電位Vss2は、発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低ければ同電位でもよいし、異なる電位としてもよい。
【0204】
また図16の画素をデジタル時間階調方式で駆動させる場合、図20に示すように、1フレーム期間F1は、書き込み期間Ta1、Ta2、Ta3、Ta4と表示期間Ts1、Ts2、Ts3、Ts4を含む4つのサブフレーム期間SF1、SF2、SF3、SF4、及び逆方向バイアス期間(非点灯期間)BFに時分割される。書き込み期間において、発光するための信号を与えられた発光素子は、表示期間において発光状態となる。書き込み期間、表示期間が交互に行われた後、逆方向バイアス期間が行われる。
【0205】
また、本実施の形態では、4ビット階調を表現されるが、ビット数及び階調数はここに記すものに限定されず、例えば8つのサブフレーム期間を設け8ビット階調を行えるようにしてもよい。さらに、ひとつのサブフレーム期間をさらに複数のサブフレーム期間で構成し、1フレーム内に連続させずに配置してもよい。なお、時間階調方式を用いて階調を表現する場合、サブフレームの個数については、特に限定されない。また、各サブフレーム期間の点灯期間の長さや、どのサブフレームを点灯させるか、すなわち、サブフレームの選択方法についても、特に限定されない。
【0206】
以上により、本発明の構成では、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0207】
また、回路構成にあるトランジスタをN型トランジスタで作製することで、アモルファスシリコンのトランジスタを適用することができる。従って、既に確立されたアモルファスシリコンを用いたトランジスタの製造技術を適用することができるため、簡易かつ安価な製造プロセスで、動作特性が良好で安定した表示装置を得ることができる。
【0208】
(実施の形態6)
(回路構成5)
本実施の形態においては、実施の形態1で述べた図1の回路構成とは別の構成について述べる。
【0209】
図21に示す画素を構成する回路は、発光素子104と、映像信号の画素への入力を制御するためのスイッチング素子として用いるトランジスタ(スイッチング用トランジスタ101)と、発光素子104に流れる電流値を制御するトランジスタ(駆動用トランジスタ102)と、発光素子104に逆方向の電圧を印加する際、発光素子104に逆方向のバイアス電流を流すトランジスタ(交流用トランジスタ103)とを有している。スイッチング用トランジスタ101、駆動用トランジスタ102及び交流用トランジスタ103は同じ極性を有し、本発明の特徴として、それらのトランジスタにN型のトランジスタを用いるものとする。さらに本実施の形態には容量素子を設けていないが、映像信号の電位を保持するための容量素子として設けても良い。
【0210】
図21に示すように、スイッチング用トランジスタ101のゲート電極は、走査線Gに接続されている。また、スイッチング用トランジスタ101のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が信号線Sに、もう一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極に接続されている。そして、駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続されている。
【0211】
また、本実施の形態では、交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続されている。また、交流用トランジスタ103のゲート電極は配線110と接続される。
【0212】
なお、本実施の形態では、配線110と発光素子104の対向電極とを接続した場合の動作について説明する。配線110と発光素子104の対向電極とを接続することにより、消費電力の低減を図ることができる。また、発光素子104の対向電極と配線110とが接することにより、配線110が発光素子104の対向電極の補助電極として機能し、発光素子104の対向電極を低抵抗化する。そして、発光素子104の対向電極の膜厚を薄くすることができ、発光素子104の対向電極および配線110の透過率を高くすることができる。したがって、発光素子104から得られる光を上面から取り出す上面射出構造において、より高い輝度を得ることができる。なお、場合によっては、配線110と発光素子104と接続しない構成としてもよい。
【0213】
また、スイッチング用トランジスタ101が非選択状態(オフの状態)にある時、駆動用トランジスタ102のゲート容量によって、駆動用トランジスタ102のゲート電位を保持させる。なお、図21では容量素子を設けず、駆動用トランジスタのゲート容量によってゲート電位を保持させる構成を示したが、本発明はこの構成に限定されず、容量素子を設けた構成にしても良い。
【0214】
さらに本実施の形態では、駆動用トランジスタ102のチャネル長Lとチャネル幅Wの比L/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくする。具体的に駆動用トランジスタ102では、LをWより大きくし、より望ましくは5/1以上とする。また交流用トランジスタ103では、LがWと同じかそれよりLが短くなるようにする。これにより、画素内の発光素子104に順方向の電圧を印加した際に順方向に流れる電流値より、発光素子104に逆方向の電圧を印加した際に逆方向に流れる電流値を大きくすることができる。
【0215】
ここで、スイッチング用トランジスタはリーク電流(オフ電流及びゲートリーク電流)の少ない構成とすることが望ましいといえる。なお、オフ電流とは、トランジスタがオフしているときにソースドレイン間に流れてしまう電流であり、ゲートリーク電流とは、ゲート絶縁膜を介してゲートとソースまたはドレイン間に電流が流れてしまう電流である。
【0216】
よって、スイッチング用トランジスタ101に用いられるNチャネル型のトランジスタは、低濃度不純物領域(Lightly Doped Drain:LDD領域ともいう)を設けた構成とするのが好ましい。なぜなら、LDD領域を設けた構成のトランジスタはオフ電流を低減することができるからである。また、スイッチング用トランジスタ101は発光素子104に電流を流すときにオン電流を大きくする必要があるからである。
【0217】
さらに好ましい形態としては、スイッチング用トランジスタ101にLDD領域を設け、LDD領域はゲート電極と重なる領域を設ける。すると、スイッチング用トランジスタ101はオン電流を大きくし、さらにホットエレクトロンの発生を低減することができる。よって、スイッチング用トランジスタ101は信頼性が向上する。
【0218】
また、駆動用トランジスタ102もLDD領域を設け、LDD領域がゲート電極と重なる構造とすることで信頼性が向上する。
【0219】
また、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることでもオフ電流は低減することができる。よって、駆動用トランジスタ102の膜厚よりもスイッチング用トランジスタ101の膜厚を薄くする良い。
【0220】
また、スイッチング用トランジスタ101をダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造のトランジスタとすることでゲートリーク電流を低減することができる。さらに、駆動用トランジスタ102においても、ダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造を採用することで、ゲートリーク電流を低減し、信頼性を向上させることができる。
【0221】
特にスイッチング用トランジスタ101にオフ電流が流れてしまうと、駆動用トランジスタ102のゲート容量は、書き込み期間に書き込まれた電圧を保持できなくなってしまう。従って、スイッチング用トランジスタ101において、LDD領域を設けたり、ゲート絶縁膜を薄くさせたり、マルチゲート構造とすることでオフ電流を低減すると良い。
【0222】
次に、図21の回路構成における動作について、図22を用いて説明する。
【0223】
まず図22(A)の書き込み期間において、走査線Gが選択されると、走査線Gにゲート電極が接続されているスイッチング用トランジスタ101がオンの状態になる。そして、信号線Sに入力された映像信号の電位Vsigが、スイッチング用トランジスタ101を介して駆動用トランジスタ102のゲート電極に入力され、駆動用トランジスタ102のゲート容量によって、駆動用トランジスタ102のゲート電位が保持される。
【0224】
また、電源線Vの電位Vss1は発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低い(つまり、Vss≧Vss1を満たす)電位に設定されるため、発光素子104は発光されない。なお、電位Vssとしては、例えばGND(グラウンド電位)、0Vなどが印加されていても良い。また、設定されるVss1及びVssの電位差よって発光素子104に逆方向のバイアス電流が流れる。(ただし、Vss1とVssが同電位のときは流れない。)
【0225】
また、交流用トランジスタ103のゲート電極と接続される配線110の電位は、発光素子104の対向電極と接続されることにより、発光素子104の対向電極の電位Vssと同電位となるため、配線110の電位はVssとなり、電源線Vの電位Vss1と同じか、それよりも高い電位となる。
【0226】
よって、Vss1がVssよりも低い電位となる場合は、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はソース電極となり、交流用トランジスタ103のソース電極の電位はゲート電極の電位よりも低い電位となるため、交流用トランジスタ103はオンの状態となり、発光素子104に逆方向のバイアス電流が流れる。また、Vss1とVssが同電位の場合、交流用トランジスタはオフの状態となり、発光素子104には電流は流れない。よって、Vss1はVssよりも低い電位であっても、またVssと同じ電位であっても、書き込み期間において、発光素子104は発光されない。
【0227】
なお、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフになる場合についても、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行なわれないため、発光素子104は発光されない。
【0228】
次に図22(B)の表示期間では、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態にし、書き込み期間において書き込まれた映像信号の電位Vsigを駆動用トランジスタ102のゲート容量によって保持しているため、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。
【0229】
また、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd1>Vssを満たす)電位に設定されるため、発光素子104へ順方向のバイアス電流が流れ、発光素子104は発光する。
【0230】
一方、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高く電位に設定されるため、交流用トランジスタ103のゲート電極と接続される配線110の電位Vssは、電源線Vの電位Vdd1よりも低い電位となる。また、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はドレイン電極となり、交流用トランジスタ103のドレイン電極はゲート電極の電位よりも高い電位となるため、交流用トランジスタ103はオフの状態となる。
【0231】
また、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフの状態になる場合、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行なわれないため、表示期間においても、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行われない。
【0232】
次いで、図22(C)の逆方向バイアス期間(非点灯期間)において、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態する。
【0233】
また、電源線Vの電位Vss1’を発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss1’を満たす)電位に設定する。それにより、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はソース電極となり、交流用トランジスタのゲート電極の電位はソース電極よりも高い電位となるため、交流用トランジスタ103はオンの状態となる。よって、発光素子104に逆方向の電圧が印加され、発光素子104、及び交流用トランジスタ103において、逆方向のバイアス電流が流れる。
【0234】
なお、書き込み期間及び表示期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンの状態となる場合、逆バイアス期間においても、映像信号の電位Vsigをゲート容量が保持しているため、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。それにより、駆動用トランジスタ102に逆方向のバイアス電流が流れる。しかし、前述したように駆動用トランジスタ102のL/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくすることで、交流用トランジスタ103に流れる電流値に比べて、駆動用トランジスタ102に流れる電流値は小さくなる。勿論、書き込み期間及び表示期間において、駆動用トランジスタ102がオフの状態となる場合は、駆動用トランジスタ102に電流は供給されない。
【0235】
また、逆方向バイアス期間におけるVss1’とVssの電位差を、表示期間におけるVdd1とVssの電位差よりも大きくしてもよい。これにより、順方向のバイアス電流の電流値より、逆方向のバイアス電流の電流値を大きくし、逆方向バイアス期間においてさらに発光素子104に大電流を流すことができる。
【0236】
また、本実施の形態では、電源線Vの電位を変動させて動作の説明を行ったが、これに限らない。例えば、発光素子104の対向電極の電位(つまり、交流用トランジスタ103のゲート電極と接続される配線110の電位)を変動させてもよいし、電源線Vの電位と発光素子104の対向電極の電位両方を変動させてもよい。
【0237】
次に、図21に示した画素を用いてデジタル時間階調方式で駆動する方法は、図9、図10及び図23のタイミングチャートに従う。なお、実施の形態3で図9、図10及び図23の説明した内容と同様になるのでここでは説明を省略する。
【0238】
以上により、本発明の構成では、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0239】
また、回路構成にあるトランジスタをN型トランジスタで作製することで、アモルファスシリコンのトランジスタを適用することができる。従って、既に確立されたアモルファスシリコンを用いたトランジスタの製造技術を適用することができるため、簡易かつ安価な製造プロセスで、動作特性が良好で安定した表示装置を得ることができる。
【0240】
(実施の形態7)
(回路構成6)
本実施の形態においては、実施の形態1で述べた図1の回路構成とは別の構成について述べる。
【0241】
図24に示す画素を構成する回路は、発光素子104と、映像信号の画素への入力を制御するためのスイッチング素子として用いるトランジスタ(スイッチング用トランジスタ101)と、発光素子104に流れる電流値を制御するトランジスタ(駆動用トランジスタ102)と、発光素子104に逆方向の電圧を印加する際、発光素子104に逆方向のバイアス電流を流すトランジスタ(第1の交流用トランジスタ107、第2の交流用トランジスタ108)とを有している。スイッチング用トランジスタ101、駆動用トランジスタ102、第1の交流用トランジスタ107、及び第2の交流用トランジスタ108は同じ極性を有し、本発明の特徴として、それらのトランジスタにN型のトランジスタを用いるものとする。さらに本実施の形態には容量素子を設けていないが、映像信号の電位を保持するための容量素子として設けても良い。
【0242】
図24に示すように、スイッチング用トランジスタ101のゲート電極は、走査線Gに接続されている。また、スイッチング用トランジスタ101のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が信号線Sに、もう一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極に接続されている。そして、駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極の一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続されている。
【0243】
また、本実施の形態では、第1の交流用トランジスタ107のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極に、もう一方が発光素子104の画素電極、及び駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極と接続されている。また、第1の交流用トランジスタ107のゲート電極は第2の電位制御線XLに接続される。さらに、第2の交流用トランジスタ108のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が第1の電位制御線WLに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続される。また、第2の交流用トランジスタ108のゲート電極は、発光素子104の画素電極と接続される第2の交流用トランジスタ108のソース電極もしくはドレイン電極に接続される。
【0244】
また、スイッチング用トランジスタ101が非選択状態(オフの状態)にある時、駆動用トランジスタ102のゲート容量によって駆動用トランジスタ102のゲート電位が保持される。なお、図24では容量素子を設けず、駆動用トランジスタのゲート容量によってゲート電位を保持させる構成を示したが、本発明はこの構成に限定されず、容量素子を設けた構成にしても良い。
【0245】
さらに、駆動用トランジスタ102のチャネル長Lとチャネル幅Wの比L/Wを、第2の交流用トランジスタ108のL/Wよりも大きしてもよい。具体的に駆動用トランジスタ102では、LをWより大きくし、より望ましくは5/1以上とする。また第2の交流用トランジスタ108では、LがWと同じかそれよりLが短くなるようにする。これにより、画素内の発光素子104に順方向の電圧を印加した際に順方向に流れる電流値より、発光素子104に逆方向の電圧を印加した際に逆方向に流れる電流値を大きくすることができる。
【0246】
ここで、スイッチング用トランジスタはリーク電流(オフ電流及びゲートリーク電流)の少ない構成とすることが望ましいといえる。なお、オフ電流とは、トランジスタがオフしているときにソースドレイン間に流れてしまう電流であり、ゲートリーク電流とは、ゲート絶縁膜を介してゲートとソースまたはドレイン間に電流が流れてしまう電流である。
【0247】
よって、スイッチング用トランジスタ101に用いられるNチャネル型のトランジスタは、低濃度不純物領域(Lightly Doped Drain:LDD領域ともいう)を設けた構成とするのが好ましい。なぜなら、LDD領域を設けた構成のトランジスタはオフ電流を低減することができるからである。また、スイッチング用トランジスタ101は発光素子104に電流を流すときにオン電流を大きくする必要があるからである。
【0248】
さらに好ましい形態としては、スイッチング用トランジスタ101にLDD領域を設け、LDD領域はゲート電極と重なる領域を設ける。すると、スイッチング用トランジスタ101はオン電流を大きくし、さらにホットエレクトロンの発生を低減することができる。よって、スイッチング用トランジスタ101は信頼性が向上する。
【0249】
また、駆動用トランジスタ102もLDD領域を設け、LDD領域がゲート電極と重なる構造とすることで信頼性が向上する。
【0250】
また、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることでもオフ電流は低減することができる。よって、駆動用トランジスタ102の膜厚よりもスイッチング用トランジスタ101の膜厚を薄くする良い。
【0251】
また、スイッチング用トランジスタ101をダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造のトランジスタとすることでゲートリーク電流を低減することができる。さらに、駆動用トランジスタ102においても、ダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造を採用することで、ゲートリーク電流を低減し、信頼性を向上させることができる。
【0252】
特にスイッチング用トランジスタ101にオフ電流が流れてしまうと、駆動用トランジスタ102のゲート容量は、書き込み期間に書き込まれた電圧を保持できなくなってしまう。従って、スイッチング用トランジスタ101において、LDD領域を設けたり、ゲート絶縁膜を薄くさせたり、マルチゲート構造とすることでオフ電流を低減すると良い。
【0253】
次に、図24の回路構成における動作について、図25を用いて説明する。
【0254】
まず図25(A)の書き込み期間において、走査線Gが選択されると、走査線Gにゲート電極が接続されているスイッチング用トランジスタ101がオンの状態になる。そして、信号線Sに入力された映像信号の電位Vsigが、スイッチング用トランジスタ101を介して駆動用トランジスタ102のゲート電極に入力され、駆動用トランジスタ102のゲート容量によってゲート電位が保持される。
【0255】
また、電源線Vの電位Vss1は発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低い(つまり、Vss≧Vss1を満たす)電位に設定されるため、発光素子104は発光されない。なお、電位Vssとしては、例えばGND(グラウンド電位)、0Vなどが印加されていても良い。また、設定されるVss1及びVssの電位差よって発光素子104に逆方向のバイアス電流が流れる。(ただし、Vss1とVssが同電位のときは流れない。)
【0256】
一方、この書き込み期間において、第2の電位制御線XLの電位Vss3は、第1の交流用トランジスタ107がオフの状態となるように低く設定される。また、第1の電位制御線WLの電位Vdd2は、発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd2>Vssを満たす)電位に設定されるため、第1の電位制御線WLと接続される第2の交流用トランジスタ108の電極はドレイン電極となり、発光素子104の画素電極と接続される第2の交流用トランジスタ108の電極はソース電極となる。さらに、該ソース電極と、第2の交流用トランジスタ108のゲート電極とが接続されるため、第2の交流用トランジスタ108はオフの状態となる。
【0257】
なお、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフになる場合についても、発光素子104への電流の供給は行なわれないため、発光素子104は発光されない。
【0258】
次に図25(B)の表示期間では、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態にする。また、書き込み期間において書き込まれた映像信号の電位Vsigを駆動用トランジスタ102のゲート容量によって保持しているため、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。また、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd1>Vssを満たす)電位に設定されるため、発光素子104へ順方向のバイアス電流が流れ、発光素子104は発光する。
【0259】
一方、書き込み期間と同様に、第2の電位制御線XLの電位Vss3は、第1の交流用トランジスタ107がオフの状態となるように低く設定される。また、第1の電位制御線WLの電位Vdd2は、発光素子104の対向電極の電位よりも高い(つまり、Vdd2>Vssを満たす)電位に設定されるため、第1の電位制御線WLと接続される第2の交流用トランジスタ108の電極はドレイン電極となり、発光素子104の画素電極と接続される第2の交流用トランジスタ108の電極はソース電極となる。さらに、該ソース電極と、第2の交流用トランジスタ108のゲート電極とが接続されるため、表示期間においても、第2の交流用トランジスタ108はオフの状態となる。
【0260】
また、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフの状態になる場合、発光素子104への電流の供給は行なわれないため、表示期間においても、発光素子104への電流の供給は行われない。
【0261】
次いで、図25(C)の逆方向バイアス期間(非点灯期間)において、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態にする。
【0262】
また、電源線Vの電位Vss1’を発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss1’を満たすように)電位に設定する。その状態で、駆動用トランジスタ102がオンとなる場合において、電源線Vと接続される駆動用トランジスタ102の電極はソース電極となり、発光素子104の画素電極と接続される駆動用トランジスタ102の電極はドレイン電極となる。
【0263】
さらに、第2の電位制御線XLの電位Vdd3を第1の交流用トランジスタ107がオンの状態となるように高く設定する。それにより、駆動用トランジスタ102のゲート電極とドレイン電極とが同電位となり、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。
【0264】
また、第1の電位制御線WLの電位Vss2を発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss2を満たすように)電位に設定することにより、第1の電位制御線WLと接続される第2の交流用トランジスタ108の電極はソース電極となり、発光素子104の画素電極と接続される電極はドレイン電極となる。さらに、該ドレイン電極と第2の交流用トランジスタ108のゲート電極とが接続されるため、第2の交流用トランジスタ108はオンの状態となる。
【0265】
よって、二つの交流用トランジスタにより、発光素子104に逆方向の電圧が印加され、発光素子104、駆動用トランジスタ102及び第2の交流用トランジスタ108において、逆方向のバイアス電流が流れる。
【0266】
なお、前述したように駆動用トランジスタ102のL/Wを、第2の交流用トランジスタ108のL/Wよりも大きくすることで、第2の交流用トランジスタ108に流れる電流を駆動用トランジスタ102に流れる電流に比べて大きくすることができる。つまり、順方向のバイアス電流の電流値より、逆方向のバイアス電流の電流値が大きくなり、逆方向バイアス期間において発光素子104に大きな電流を流すことができる。
【0267】
また、逆方向バイアス期間におけるVss1’とVssの電位差を、表示期間におけるVdd1とVssの電位差よりも大きくしてもよい。これにより、順方向のバイアス電流の電流値より逆方向のバイアス電流の電流値が大きくなり、逆方向バイアス期間において発光素子104に大電流を流すことができる。
【0268】
なお、本実施の形態では、発光素子104の対向電極の電位を固定電位としたが、これに限らない。例えば、発光素子104の対向電極の電位を変動させてもよいし、電源線Vの電位と発光素子104の対向電極の電位両方を変動させてもよい。
【0269】
次に、図24に示した画素を用いてデジタル時間階調方式で駆動する方法は、図9、図10及び図23のタイミングチャートに従う。なお、実施の形態3で図9、図10及び図23の説明した内容と同様になるのでここでは説明を省略する。
【0270】
以上により、本発明の構成では、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0271】
また、回路構成にあるトランジスタをN型トランジスタで作製することで、アモルファスシリコンのトランジスタを適用することができる。従って、既に確立されたアモルファスシリコンを用いたトランジスタの製造技術を適用することができるため、簡易かつ安価な製造プロセスで、動作特性が良好で安定した表示装置を得ることができる。
【0272】
(実施の形態8)
(回路構成7)
本実施の形態においては、実施の形態1で述べた図1の回路構成とは別の構成について述べる。
【0273】
図26に示す画素を構成する回路は、発光素子104と、映像信号の画素への入力を制御するためのスイッチング素子として用いるトランジスタ(スイッチング用トランジスタ101)と、発光素子104に流れる電流値を制御するトランジスタ(駆動用トランジスタ102)と、発光素子104に逆方向の電圧を印加する際、発光素子104に逆方向のバイアス電流を流すトランジスタ(交流用トランジスタ103)とを有している。スイッチング用トランジスタ101、駆動用トランジスタ102及び交流用トランジスタ103は同じ極性を有し、本発明の特徴として、それらのトランジスタにN型のトランジスタを用いるものとする。さらに本実施の形態には容量素子を設けていないが、映像信号の電位を保持するための容量素子として設けても良い。
【0274】
図26に示すように、スイッチング用トランジスタ101のゲート電極は、走査線Gに接続されている。また、スイッチング用トランジスタ101のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が信号線Sに、もう一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極に接続されている。そして、駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続されている。
【0275】
また、本実施の形態では、交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続される。また、交流用トランジスタ103のゲート電極は、発光素子104の画素電極と接続される交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極と接続される。
【0276】
また、スイッチング用トランジスタ101が非選択状態(オフの状態)にある時、駆動用トランジスタ102のゲート容量によって駆動用トランジスタ102のゲート電位が保持される。なお、図26では容量素子を設けず、駆動用トランジスタのゲート容量によってゲート電位を保持させる構成を示したが、本発明はこの構成に限定されず、容量素子を設けた構成にしても良い。
【0277】
さらに本実施の形態では、駆動用トランジスタ102のチャネル長Lとチャネル幅Wの比L/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくする。具体的に駆動用トランジスタ102では、LをWより大きくし、より望ましくは5/1以上とする。また交流用トランジスタ103では、LがWと同じかそれよりLが短くなるようにする。これにより、画素内の発光素子104に順方向の電圧を印加した際に順方向に流れる電流値より、発光素子104に逆方向の電圧を印加した際に逆方向に流れる電流値を大きくすることができる。
【0278】
ここで、スイッチング用トランジスタはリーク電流(オフ電流及びゲートリーク電流)の少ない構成とすることが望ましいといえる。なお、オフ電流とは、トランジスタがオフしているときにソースドレイン間に流れてしまう電流であり、ゲートリーク電流とは、ゲート絶縁膜を介してゲートとソースまたはドレイン間に電流が流れてしまう電流である。
【0279】
よって、スイッチング用トランジスタ101に用いられるNチャネル型のトランジスタは、低濃度不純物領域(Lightly Doped Drain:LDD領域ともいう)を設けた構成とするのが好ましい。なぜなら、LDD領域を設けた構成のトランジスタはオフ電流を低減することができるからである。また、スイッチング用トランジスタ101は発光素子104に電流を流すときにオン電流を大きくする必要があるからである。
【0280】
さらに好ましい形態としては、スイッチング用トランジスタ101にLDD領域を設け、LDD領域はゲート電極と重なる領域を設ける。すると、スイッチング用トランジスタ101はオン電流を大きくし、さらにホットエレクトロンの発生を低減することができる。よって、スイッチング用トランジスタ101は信頼性が向上する。
【0281】
また、駆動用トランジスタ102もLDD領域を設け、LDD領域がゲート電極と重なる構造とすることで信頼性が向上する。
【0282】
また、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることでもオフ電流は低減することができる。よって、駆動用トランジスタ102の膜厚よりもスイッチング用トランジスタ101の膜厚を薄くする良い。
【0283】
また、スイッチング用トランジスタ101をダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造のトランジスタとすることでゲートリーク電流を低減することができる。さらに、駆動用トランジスタ102においても、ダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造を採用することで、ゲートリーク電流を低減し、信頼性を向上させることができる。
【0284】
特にスイッチング用トランジスタ101にオフ電流が流れてしまうと、駆動用トランジスタ102のゲート容量は、書き込み期間に書き込まれた電圧を保持できなくなってしまう。従って、スイッチング用トランジスタ101において、LDD領域を設けたり、ゲート絶縁膜を薄くさせたり、マルチゲート構造とすることでオフ電流を低減すると良い。
【0285】
次に、図26の回路構成における動作について、図27を用いて説明する。
【0286】
まず図27(A)の書き込み期間において、走査線Gが選択されると、走査線Gにゲート電極が接続されているスイッチング用トランジスタ101がオンの状態になる。そして、信号線Sに入力された映像信号の電位Vsigが、スイッチング用トランジスタ101を介して駆動用トランジスタ102のゲート電極に入力され、駆動用トランジスタ102のゲート容量によってゲート電位が保持される。
【0287】
また、電源線Vの電位Vss1は発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、もしくはそれよりも低い(つまり、Vss≧Vss1を満たす)電位に設定されるため、発光素子104は発光されない。なお、電位Vssとしては、例えばGND(グラウンド電位)、0Vなどが印加されていても良い。また、設定されるVss1及びVssの電位差よって発光素子104に逆方向のバイアス電流が流れる。(ただし、Vss1とVssが同電位のときは流れない。)
【0288】
一方、この書き込み期間において、電源線Vの電位Vss1は、発光素子104の対向電極の電位と同じか、それよりも低く設定されるため、Vss1とVssが同電位の場合、交流用トランジスタ103はオフの状態となり、発光素子104には電流は流れない。また、Vss1がVssよりも低い電位となる場合は、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はソース電極となり、発光素子104の画素電極と接続される電極はドレイン電極となる。さらに、該ソース電極と、交流用トランジスタ103のゲート電極とが接続されるため、交流用トランジスタ103はオンの状態となり、発光素子104に逆方向のバイアス電流が流れる。よって、Vss1はVssと同じ電位であっても、またVssよりも低い電位であっても、逆方向バイアス期間において、発光素子104は発光されない。
【0289】
なお、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフになる場合についても、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行なわれないため、発光素子104は発光されない。
【0290】
次に図27(B)の表示期間では、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態する。そして、書き込み期間において書き込まれた映像信号の電位Vsigを駆動用トランジスタ102のゲート容量によって保持しているため、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。
【0291】
また、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd1>Vssを満たす)電位に設定されるため、発光素子104へ順方向のバイアス電流が流れ、発光素子104は発光する。
【0292】
一方、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高く設定されるため、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はドレイン電極となり、発光素子104の画素電極と接続される電極はソース電極となる。さらに、該ソース電極と交流用トランジスタ103のゲート電極とが接続されるため、交流用トランジスタ103はオフの状態となる。
【0293】
なお、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフの状態になる場合、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行なわれないため、表示期間においても、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行われない。
【0294】
次いで、図27(C)の逆方向バイアス期間(非点灯期間)において、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態する。
【0295】
また、電源線Vの電位Vss1’を発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss1’を満たす)電位に設定する。それにより、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はソース電極となり、発光素子104の画素電極と接続される電極はドレイン電極となる。さらに、該ドレイン電極と交流用トランジスタ103のゲート電極とが接続されるため、交流用トランジスタ103はオンの状態となる。これにより、発光素子104に逆方向の電圧が印加され、発光素子104、及び交流用トランジスタ103において、逆方向のバイアス電流が流れる。
【0296】
なお、書き込み期間及び表示期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンの状態となる場合、逆バイアス期間においても、映像信号の電位Vsigをゲート容量が保持しているため、駆動用トランジスタはオンの状態となる。それにより、駆動用トランジスタ102に逆方向のバイアス電流が流れる。しかし、前述したように駆動用トランジスタ102のL/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくすることで、交流用トランジスタ103に流れる電流値に比べて、駆動用トランジスタ102に流れる電流値は小さくなる。勿論、書き込み期間及び表示期間において、駆動用トランジスタ102がオフの状態となる場合は、駆動用トランジスタ102に電流は供給されない。
【0297】
また、逆方向バイアス期間におけるVss1’とVssの電位差を、表示期間におけるVdd1とVssの電位差よりも大きくしてもよい。これにより、順方向のバイアス電流の電流値より、逆方向のバイアス電流の電流値を大きくし、逆方向バイアス期間においてさらに発光素子104に大電流を流すことができる。
【0298】
なお、本実施の形態では、発光素子104の対向電極の電位を固定電位としたが、これに限らない。例えば、発光素子104の対向電極の電位を変動させてもよいし、電源線Vの電位と発光素子104の対向電極の電位両方を変動させてもよい。
【0299】
次に、図26に示した画素を用いてデジタル時間階調方式で駆動する方法は、図9、図10及び図23のタイミングチャートに従う。なお、実施の形態3で図9、図10及び図23の説明した内容と同様になるのでここでは説明を省略する。
【0300】
以上により、本発明の構成では、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0301】
また、回路構成にあるトランジスタをN型トランジスタで作製することで、アモルファスシリコンのトランジスタを適用することができる。従って、既に確立されたアモルファスシリコンを用いたトランジスタの製造技術を適用することができるため、簡易かつ安価な製造プロセスで、動作特性が良好で安定した表示装置を得ることができる。
【0302】
以下に、本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0303】
デジタル時間階調方式でディスプレイを駆動するための信号を、ディスプレイの信号線駆動回路及び走査線駆動回路に入力する回路について、図37を用いて説明する。
【0304】
本実施例では、4ビットのデジタル映像信号を表示装置に入力して、画像を表示する表示装置を例に説明する。ただし、本発明は4ビットに限定されるものではない。
【0305】
信号制御回路601にデジタル映像信号が読み込まれ、ディスプレイ600にデジタル映像信号VDを出力する。
【0306】
また、本実施例では、信号制御回路601においてデジタル映像信号を編集し、ディスプレイに入力する信号に変換したものを、デジタル映像信号VDと呼ぶ。
【0307】
ディスプレイ600の、信号線駆動回路607及び走査線駆動回路608を駆動するための信号および駆動電圧は、ディスプレイコントローラ602によって入力されている。
【0308】
信号制御回路601及びディスプレイコントローラ602の構成について説明する。
【0309】
なお、ディスプレイ600の信号線駆動回路607は、シフトレジスタ610、LAT(A)611、LAT(B)612によって構成される。他に、図示していないが、レベルシフタやバッファ等を設けてもよい。また、本発明はこのような構成に限定するものではない。なお、609は画素部である。
【0310】
信号制御回路601は、CPU604、メモリA605、メモリB606及びメモリコントローラ603によって構成されている。
【0311】
信号制御回路601に入力されたデジタル映像信号は、メモリコントローラ603によって制御され、スイッチを介してメモリA605に入力される。ここで、メモリA605は、ディスプレイ600の全画素分のデジタル映像信号を、記憶可能な容量を有する。メモリA605に1フレーム期間分の信号が記憶されると、メモリコントローラ603によって、各ビットの信号が順に読み出され、デジタル映像信号VDとして、信号線駆動回路607に入力される。
【0312】
メモリA605に記憶された信号の読み出しが始まると、今度は、メモリB606にメモリコントローラ603を介して次のフレーム期間に対応するデジタル映像信号が入力され、記憶され始める。メモリB606もメモリA605と同様に、表示装置の全画素分のデジタル映像信号を記憶可能な容量を有するとする。
【0313】
このように、信号制御回路601は、それぞれ1フレーム期間分ずつのデジタル映像信号を記憶することができるメモリA605及びメモリB606を有し、このメモリA605とメモリB606とを交互に用いて、デジタル映像信号VDをサンプリングする。
【0314】
ここでは、2つのメモリA605及びメモリB606を、交互に用いて信号を記憶する信号制御回路601について示したが、一般に、表示装置は複数フレーム分の情報を記憶することができるメモリを複数有し、これらのメモリを交互に用いることができる。
【0315】
上記構成の表示装置のブロック図を図38に示す。
【0316】
表示装置は、信号制御回路601と、ディスプレイコントローラ602と、ディスプレイ600とによって構成されている。
【0317】
ディスプレイコントローラ602は、ディスプレイ600に、スタートパルスSPやクロックパルスCLK、駆動電圧等を供給している。
【0318】
信号制御回路601は、CPU604と、メモリA605と、メモリB606と、メモリコントローラ603によって構成されている。
【0319】
メモリA605は、デジタル映像信号の第1のビット〜第4のビットの情報をそれぞれ記憶するメモリ605_1〜605_4によって構成されている。同様にメモリB606も、デジタル映像信号の第1のビット〜第4のビットの情報をそれぞれ記憶するメモリ606_1〜606_4によって構成されている。これらの各ビットに対応するメモリはそれぞれ、1ビット分の信号を、1画面を構成する画素数分記憶可能な数の記憶素子を有している。
【0320】
一般に、nビットのデジタル映像信号を用いて階調を表現することが可能な表示装置において、メモリA605は、第1のビット〜第nのビットの情報をそれぞれ記憶するメモリ605_1〜605_nによって構成される。同様に、メモリB606も、第1のビット〜第nのビットの情報をそれぞれ記憶するメモリ606_1〜606_nのよって構成される。これらの各ビットに対応するメモリは、それぞれ1ビット分の信号を、1画面を構成する画素数分記憶可能な容量を有している。
【0321】
ディスプレイコントローラ602の構成について、以下に説明する。
【0322】
図39は、本発明のディスプレイコントローラの構成を示した図である。
【0323】
ディスプレイコントローラ602は、基準クロック発生回路801、水平クロック発生回路803、垂直クロック発生回路804、発光素子用電源制御回路805、駆動回路用電源制御回路806によって構成されている。
【0324】
CPU604から入力されるクロック信号31は、基準クロック発生回路801に入力され、基準クロックを発生する。この基準クロックは、水平クロック発生回路803及び垂直クロック発生回路804に入力される。
【0325】
また、水平クロック発生回路803には、CPU604から水平周期を定める、水平周期信号32が入力され、信号線駆動回路用のクロックパルスS_CLK及び、スタートパルスS_SPが出力されている。同様に、垂直クロック発生回路804には、CPU604から垂直周期を定める垂直周期信号33が入力され、走査線駆動回路用のクロックパルスG_CLK及びスタートパルスG_SPが出力されている。
【0326】
発光素子用電源制御回路805は、発光素子用電源制御信号34によって制御される。例えば図9のタイミングチャートを用いる場合、電源線の電位を、書き込み期間Taにおいては電源線に0Vの電圧を印加するようにして、表示期間Tsにおいては発光素子に順方向の電圧を印加するようにし、逆方向バイアス期間BFにおいては逆方向の電圧を印加するように制御している。
【0327】
また、図23のタイミングチャートを用いる場合、発光素子用電源制御回路805は電源線の電位を、書き込み期間Taにおいては発光素子に逆方向の電圧を印加するようにし、表示期間Tsにおいては発光素子に順方向の電圧を印加するように、制御している。
【0328】
また、駆動回路用電源制御回路806は、各駆動回路に入力される電源電圧を制御する。
【0329】
なお、駆動回路用電源制御回路806には、公知の構成のものを用いてもよい。
【0330】
前述した信号制御回路601、メモリコントローラ603、CPU604、メモリA605、メモリB606、ディスプレイコントローラ602は、ディスプレイ600と同時に形成するために画素と同一基板上に形成してもよいし、LSIチップで形成しディスプレイ600の基板上にCOGで貼り付けても良いし、基板上にTABをもちいて貼り付けてもよいし、ディスプレイ600とは別の基板上に形成し、電気配線にて接続しても良い。
【0331】
本発明とディスプレイの信号線駆動回路及び走査線駆動回路に入力する回路とを用いることにより、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0332】
本実施例は、上記の実施の形態と組み合わせることができる。
【実施例2】
【0333】
本実施例では、本発明の表示装置で用いるデジタル時間階調方式用の信号線駆動回路の構成例について説明する。
【0334】
信号線駆動回路の構成例を図40に示す。
【0335】
信号線駆動回路は、シフトレジスタ901と、走査方向切り換え回路、LAT(A)902及びLAT(B)903によって構成されている。なお、図40では、シフトレジスタ901からの出力の1つに対応する、LAT(A)902の一部とLAT(B)903の一部のみを図示するが、シフトレジスタ901からの全ての出力に対して、同様の構成のLAT(A)902及びLAT(B)903が対応する。
【0336】
シフトレジスタ901は、クロックドインバータ、インバータ、NANDによって構成されている。シフトレジスタ901には、信号線駆動回路用スタートパルスS_SPが入力され、信号線駆動回路用クロックパルスS_CLKとその極性が反転した信号である信号線駆動回路用反転クロックパルスS_CLKBによって、クロックドインバータが導通状態、非導通状態と変化することによって、NANDから順に、LAT(A)902にサンプリングパルスを出力する。
【0337】
また、走査方向切り換え回路は、スイッチによって構成され、シフトレジスタ901の走査方向を、図面向かって左右に切り換える働きをする。図40では、左右切り換え信号L/Rがローの信号に対応する場合、シフトレジスタ901は、図面向かって左から右に順にサンプリングパルスを出力する。一方、左右切り換え信号L/Rがハイの信号に対応する場合、図面向かって右から左に順にサンプリングパルスを出力する。
【0338】
ここで、各ステージのLAT(A)902とは、1本の信号線に入力する映像信号を取り込むLAT(A)904を示すものとする。
【0339】
LAT(A)904は、クロックドインバータと、インバータによって構成されている。
【0340】
ここでは、実施例1において説明した信号制御回路より出力されたデジタル映像信号VDは、p分割(pは自然数)されて入力される。つまり、p本の信号線への出力に対応する信号が並列に入力される。サンプリングパルスが、バッファを介して、p個のLAT(A)902のクロックドインバータに同時に入力されると、p分割された入力信号はp個のLAT(A)904において、それぞれ同時にサンプリングされる。
【0341】
ここでは、x本の信号線に信号電圧を出力する信号線駆動回路を例に説明しているので、1水平期間あたり、x/p個のサンプリングパルスが順にシフトレジスタより出力される。各サンプリングパルスに応じて、p個のLAT(A)904は、同時にp本の信号線への出力に対応するデジタル映像信号をサンプリングする。
【0342】
本実施例では、このように信号線駆動回路に入力するデジタル映像信号を、p相の並列信号に分割し、p個のデジタル映像信号を1つのサンプリングパルスによって同時に取り込む手法を、p分割駆動と呼ぶことにする。図40は4分割駆動である。
【0343】
上記分割駆動によって、信号線駆動回路のシフトレジスタのサンプリングにマージンを持たせることができる。こうして表示装置の信頼性を向上させることができる。
【0344】
各LAT(A)904に1水平期間の信号がすべて入力されると、ラッチパルスS_LAT及びその極性が反転した、反転ラッチパルスS_LATBが入力されて、各LAT(A)904に入力された信号を各ステージのLAT(B)903へ一斉に出力する。
【0345】
なお、ここで各ステージのLAT(B)903とは、各ステージのLAT(A)902からの信号をそれぞれ入力する、LAT(B)905のことを示すとする。
【0346】
各LAT(B)905は、クロックドインバータ及び、インバータによって構成されている。各LAT(A)904より出力された信号は、LAT(B)905に保持されると同時に、各信号線S1〜Sxに出力される。
【0347】
なお、ここでは図示しなかったが、レベルシフタやバッファ等を適宜設けても良い。
【0348】
シフトレジスタ901及びLAT(A)902、LAT(B)903に入力されるスタートパルスS_SP、クロックパルスS_CLK等は、本発明の実施例1で示したディスプレイコントローラから入力されている。
【0349】
本実施例では、デジタル映像信号を信号線駆動回路のLAT(A)に入力する動作を信号制御回路によって制御し、同時に、信号線駆動回路のシフトレジスタにクロックパルスS_CLKやスタートパルスS_SPを入力する動作や、信号線駆動回路を動作させる駆動電圧を入力する動作を、ディスプレイコントローラによって制御する。
【0350】
なお、本発明の表示装置は、本実施例の信号線駆動回路の構成に限らず、公知の構成の信号線駆動回路を用いることができる。
【0351】
また、信号線駆動回路の構成により、ディスプレイコントローラから信号線駆動回路に入力される信号線の数や、駆動電圧の電源線の本数も異なった構成になる。
【0352】
本発明と上記構成を用いることにより、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0353】
本実施例は、上記の実施の形態、実施例と組み合わせることができる。
【実施例3】
【0354】
本実施例では、本発明の表示装置で用いる走査線駆動回路の構成例について図41を用いて説明する。
【0355】
走査線駆動回路は、シフトレジスタ、走査方向切り換え回路等によって構成されている。なお、ここでは図示しなかったが、レベルシフタやバッファ等を適宜設けても良い。
【0356】
シフトレジスタには、スタートパルスG_SP、クロックパルスG_CLK、駆動電圧等が入力されて、走査線選択信号を出力している。
【0357】
シフトレジスタ3601は、クロックドインバータ3602と3603、インバータ3604、NAND回路3607によって構成されている。シフトレジスタ3601には、スタートパルスG_SPが入力され、クロックパルスG_CLKとその極性が反転した信号である反転クロックパルスG_CLKBによって、クロックドインバータ3602及び3603が導通状態、非導通状態と変化することによって、NAND回路3607から順に、サンプリングパルスを出力する。
【0358】
また、走査方向切り換え回路は、スイッチ3605及びスイッチ3606によって構成され、シフトレジスタ3601の走査方向を、図面向かって左右に切り換える働きをする。図41では、走査方向切り換え信号U/Dがローの信号に対応する場合、シフトレジスタ3601は、図面向かって左から右に順に、サンプリングパルスを出力する。一方、走査方向切り換え信号U/Dがハイの信号に対応する場合、図面向かって右から左に順にサンプリングパルスを出力する。
【0359】
シフトレジスタ3601から出力されたサンプリングパルスは、NOR回路3608に入力され、イネーブル信号ENBと演算される。この演算は、サンプリングパルスのなまりによって、となり合う走査線が同時に選択される状況を防ぐために行われる。NOR回路3608から出力された信号は、バッファ3609、3610を介して、走査線G1〜Gyに出力される。
【0360】
なお、ここでは図示しなかったが、レベルシフタやバッファ等を適宜設けても良い。
【0361】
シフトレジスタ3601に入力されるスタートパルスG_SP、クロックパルスG_CLK、駆動電圧等は、本明細書の実施例1で示したディスプレイコントローラから入力されている。
【0362】
なお、本発明の表示装置は、本実施例の走査線駆動回路の構成に限らず、公知の構成の走査線駆動回路を用いることができる。
【0363】
また、走査線駆動回路の構成により、ディスプレイコントローラから走査線駆動回路に入力される信号線の数や、駆動電圧の電源線の本数も異なった構成になる。
【0364】
本発明の表示装置に上記構成を用いることにより、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0365】
本実施例は、上記の実施の形態、実施例と組み合わせることができる。
【実施例4】
【0366】
本実施例では、上記実施の形態で示した画素構成を有する表示パネルの構成について図を用いて説明する。
【0367】
なお、図28(a)は、表示パネルを示す上面図、図28(b)は図28(a)をA−A’で切断した断面図である。点線で示された信号線駆動回路6701、画素部6702、第1の走査線駆動回路6703、第2の走査線駆動回路6706を有する。また、封止基板6704、シール材6705を有し、シール材6705で囲まれた内側は、空間6707になっている。
【0368】
なお、配線6708は第1の走査線駆動回路6703、第2の走査線駆動回路6706及び信号線駆動回路6701に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)6709からビデオ信号、クロック信号、スタート信号等を受け取る。FPC6709と表示パネルとの接続部上にはICチップ(メモリ回路や、バッファ回路などが形成された半導体チップ)6718とICチップ6719がCOG(Chip On Glass)等で実装されている。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良い。本明細書における表示装置とは、表示パネル本体だけでなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。また、ICチップなどが実装されたものを含むものとする。
【0369】
次に、断面構造について図28(b)を用いて説明する。基板6710上には画素部6702とその周辺駆動回路(第1の走査線駆動回路6703、第2の走査線駆動回路6706及び信号線駆動回路6701)が形成されているが、ここでは、信号線駆動回路6701と、画素部6702が示されている。
【0370】
なお、信号線駆動回路6701はTFT6720、TFT6721を有し、TFT6720、TFT6721はNチャネル型トランジスタとして単極性のトランジスタで構成されている。なお、画素構成には上記実施の形態で示したいずれかの画素構成を適用することにより単極性のトランジスタで画素を構成することができる。よって、周辺駆動回路をNチャネル型トランジスタで構成すれば単極性表示パネルを作製することができる。また、Nチャネル型トランジスタで構成されたNMOS回路を用いて、周辺駆動回路を形成することができる。もちろん、周辺駆動回路にはNチャネル型トランジスタを用いた単極性のトランジスタだけでなく、Pチャネル型トランジスタも用いてPMOS回路、CMOS回路を形成しても良い。また、本実施例では、基板上に周辺駆動回路を一体形成した表示パネルを示すが、必ずしもその必要はなく、周辺駆動回路の全部若しくは一部をICチップなどに形成し、COGなどで実装しても良い。その場合には駆動回路は単極性にする必要がなくPチャネル型トランジスタを組み合わせて用いる等、自由に設計することができる。
【0371】
また、画素部6702はTFT6711と、TFT6712とを有している。なお、TFT6712のソース電極は第1の電極(画素電極)6713と接続されている。また、第1の電極6713の端部を覆って絶縁物6714が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。
【0372】
また、カバレッジを良好なものとするため、絶縁物6714の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物6714の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物6714の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物6714として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
【0373】
第1の電極6713上には、有機化合物を含む層6716、および第2の電極(対向電極)6717がそれぞれ形成されている。ここで、陽極として機能する第1の電極6713に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide)膜、酸化インジウム酸化亜鉛(IZO、Indium Zinc Oxide)膜、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等を用いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。
【0374】
また、有機化合物を含む層6716は、蒸着マスクを用いた蒸着法、またはインクジェット法によって形成される。有機化合物を含む層6716には、元素周期表第4族金属錯体をその一部に用いることとし、その他、組み合わせて用いることのできる材料としては、低分子系材料であっても高分子系材料であっても良い。また、有機化合物を含む層に用いる材料としては、通常、有機化合物を単層もしくは積層で用いる場合が多いが、本実施例においては、有機化合物からなる膜の一部に無機化合物を用いる構成も含めることとする。さらに、公知の三重項材料を用いることも可能である。
【0375】
さらに、有機化合物を含む層6716上に形成される第2の電極6717に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、または窒化カルシウム)を用いればよい。なお、有機化合物を含む層6716で生じた光が第2の電極6717を透過させる場合には、第2の電極6717として、膜厚を薄くした金属薄膜と、透明導電膜(インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In2O3−ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いるのが良い。
【0376】
また、発光素子6725を封止するために保護積層6726を形成してもよい。なお、保護積層6726は、第1の無機絶縁膜と、応力緩和膜と、第2の無機絶縁膜との積層からなる。
【0377】
さらにシール材6705で封止基板6704を保護積層6726、基板6710と貼り合わせることにより、保護積層6726、基板6710、封止基板6704、およびシール材6705で囲まれた空間6707に発光素子6725が備えられた構造になっている。なお、空間6707には、不活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール材6705で充填される構成も含むものとする。
【0378】
なお、シール材6705にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板6704に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、マイラー、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
【0379】
以上のようにして、本発明の画素構成を有する表示パネルを得ることができる。なお、上述した構成は一例であって本発明の表示パネルの構成はこれに限定されない。
【0380】
図28に示すように、信号線駆動回路6701、画素部6702、第1の走査線駆動回路6703及び第2の走査線駆動回路6706を一体形成することで、表示装置の低コスト化が図れる。また、この場合において、信号線駆動回路6701、画素部6702、第1の走査線駆動回路6703及び第2の走査線駆動回路6706に用いられるトランジスタを単極性とすることで作製工程の簡略化が図れるためさらなる低コスト化が図れる。
【0381】
なお、表示パネルの構成としては、図28(a)に示したように信号線駆動回路6701、画素部6702、第1の走査線駆動回路6703及び第2の走査線駆動回路6706を一体形成した構成に限られず、信号線駆動回路6701に相当する図29(a)に示す信号線駆動回路6801をICチップ上に形成して、COG等で表示パネルに実装した構成としても良い。なお、図29(a)の基板6800、画素部6802、第1の走査線駆動回路6803、第2の走査線駆動回路6804、FPC6805、ICチップ6806、ICチップ6807、封止基板6808、シール材6809は図28(a)の基板6710、画素部6702、第1の走査線駆動回路6703、第2の走査線駆動回路6706、FPC6709、ICチップ6718、ICチップ6719、封止基板6704、シール材6705に相当する。
【0382】
つまり、駆動回路の高速動作が要求される信号線駆動回路のみを、CMOS等を用いてICチップに形成し、低消費電力化を図る。また、ICチップはシリコンウエハ等の半導体チップとすることで、より高速動作且つ低消費電力化を図れる。
【0383】
そして、第1の走査線駆動回路6803や第2の走査線駆動回路6804を画素部6802と一体形成することで、低コスト化が図れる。また、この第1の走査線駆動回路6803、第2の走査線駆動回路6804及び画素部6802は単極性のトランジスタで構成することでさらなる低コスト化が図れる。画素部6802の有する画素の構成としては上記実施の形態で示した画素を適用することができる。
【0384】
こうして、高精細な表示装置の低コスト化が図れる。また、FPC6805と基板6800との接続部において機能回路(メモリやバッファ)が形成されたICチップを実装することで基板面積を有効利用することができる。
【0385】
また、図28(a)の信号線駆動回路6701、第1の走査線駆動回路6703及び第2の走査線駆動回路6706に相当する図29(b)の信号線駆動回路6811、第1の走査線駆動回路6814及び第2の走査線駆動回路6813をICチップ上に形成して、COG等で表示パネルに実装した構成としても良い。この場合には高精細な表示装置をより低消費電力にすることが可能である。なお、図29(b)の基板6810、画素部6812、FPC6815、ICチップ6816、ICチップ6817、封止基板6818、シール材6819は図28(a)の基板6710、画素部6702、FPC6709、ICチップ6718、ICチップ6719、封止基板6704、シール材6705に相当する。
【0386】
また、画素部6812のトランジスタの半導体層にアモルファスシリコンを用いることにより低コスト化を図ることができる。さらに、大型の表示パネルを作製することも可能となる。
【0387】
また、画素の行方向及び列方向に第2の走査線駆動回路、第1の走査線駆動回路及び信号線駆動回路を設けなくても良い。例えば、図30(a)に示すようにICチップ上に形成された周辺駆動回路6901が、図29(b)に示す第1の走査線駆動回路6814、第2の走査線駆動回路6813及び信号線駆動回路6811の機能を有するようにしても良い。なお、図30(a)の基板6900、画素部6902、FPC6904、ICチップ6905、ICチップ6906、封止基板6907、シール材6908は図28(a)の基板6710、画素部6702、FPC6709、ICチップ6718、ICチップ6719、封止基板6704、シール材6705に相当する。
【0388】
なお、図30(a)の表示装置の配線の接続を説明する模式図を図30(b)に示す。基板6910、周辺駆動回路6911、画素部6912、FPC6913、FPC6914有する。FPC6913より周辺駆動回路6911に外部からの信号及び電源電位が入力される。そして、周辺駆動回路6911からの出力は、画素部6912の有する画素に接続された行方向及び列方向の配線に入力される。
【0389】
さらに、発光素子6725に適用可能な発光素子の例を図31(a)、(b)に示す。つまり、上記実施の形態で示した画素に適用可能な発光素子の構成について図31(a)、(b)を用いて説明する。
【0390】
図31(a)の発光素子は、基板7001の上に陽極7002、正孔注入材料からなる正孔注入層7003、その上に正孔輸送材料からなる正孔輸送層7004、発光層7005、電子輸送材料からなる電子輸送層7006、電子注入材料からなる電子注入層7007、そして陰極7008を積層させた素子構造である。ここで、発光層7005は、一種類の発光材料のみから形成されることもあるが、2種類以上の材料から形成されてもよい。また本発明の素子の構造は、この構造に限定されない。
【0391】
また、図31(a)で示した各機能層を積層した積層構造の他、高分子化合物を用いた素子、発光層に三重項励起状態から発光する三重項発光材料を利用した高効率素子など、バリエーションは多岐にわたる。ホールブロック層によってキャリヤの再結合領域を制御し、発光領域を二つの領域にわけることによって得られる白色発光素子などにも応用可能である。
【0392】
図31(a)に示す本発明の素子作製方法は、まず、陽極7002(インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide))を有する基板7001に正孔注入材料、正孔輸送材料、発光材料を順に蒸着する。次に電子輸送材料、電子注入材料を蒸着し、最後に陰極7008を蒸着で形成する。
【0393】
次に、正孔注入材料、正孔輸送材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料の材料に好適な材料を以下に列挙する。
【0394】
正孔注入材料としては、有機化合物でればポルフィリン系の化合物や、フタロシアニン以下「H2Pc」と記す)、銅フタロシアニン(以下「CuPc」と記す)などが有効である。また、使用する正孔輸送材料よりもイオン化ポテンシャルの値が小さく、かつ、正孔輸送機能をもつ材料であれば、これも正孔注入材料として使用できる。導電性高分子化合物に化学ドーピングを施した材料もあり、ポリスチレンスルホン酸(以下「PSS」と記す)をドープしたポリエチレンジオキシチオフェン(以下「PEDOT」と記す)や、ポリアニリンなどが挙げられる。また、絶縁体の高分子化合物も陽極の平坦化の点で有効であり、ポリイミド(以下「PI」と記す)がよく用いられる。さらに、無機化合物も用いられ、金や白金などの金属薄膜の他、酸化アルミニウム(以下「アルミナ」と記す)の超薄膜などがある。
【0395】
正孔輸送材料として最も広く用いられているのは、芳香族アミン系(すなわち、ベンゼン環−窒素の結合を有するもの)の化合物である。広く用いられている材料として、4,4’−ビス(ジフェニルアミノ)−ビフェニル(以下、「TAD」と記す)や、その誘導体である4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(以下、「TPD」と記す)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(以下、「α−NPD」と記す)がある。4,4’,4”−トリス(N,N− ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(以下、「TDATA」と記す)、4,4’,4”−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N− フェニル−アミノ]−トリフェニルアミン(以下、「MTDATA」と記す)などのスターバースト型芳香族アミン化合物が挙げられる。
【0396】
電子輸送材料としては、金属錯体がよく用いられ、先に述べたAlq3、BAlq、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(以下、「Almq」と記す)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(以下、「Bebq」と記す)などのキノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体などがある。また、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾオキサゾラト]亜鉛(以下、「Zn(BOX)2」と記す)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾチアゾラト]亜鉛(以下、「Zn(BTZ)2」と記す)などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体もある。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(以下、「PBD」と記す)、OXD−7などのオキサジアゾール誘導体、TAZ、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−2、3、4−トリアゾール(以下、「p−EtTAZ」と記す)などのトリアゾール誘導体、バソフェナントロリン(以下、「BPhen」と記す)、BCPなどのフェナントロリン誘導体が電子輸送性を有する。
【0397】
電子注入材料としては、上で述べた電子輸送材料を用いることができる。その他に、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、フッ化セシウムなどの金属ハロゲン化物や、酸化リチウムなどのアルカリ金属酸化物のような絶縁体の、超薄膜がよく用いられる。また、リチウムアセチルアセトネート(以下、「Li(acac)」と記す)や8−キノリノラト−リチウム(以下、「Liq」と記す)などのアルカリ金属錯体も有効である。
【0398】
発光材料としては、先に述べたAlq3、Almq、BeBq、BAlq、Zn(BOX)2、Zn(BTZ)2などの金属錯体の他、各種蛍光色素が有効である。蛍光色素としては、青色の4,4’−ビス(2,2 − ジフェニル−ビニル)−ビフェニルや、赤橙色の4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピランなどがある。また、三重項発光材料も可能であり、白金ないしはイリジウムを中心金属とする錯体が主体である。三重項発光材料として、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム、ビス(2−(4’−トリル)ピリジナト−N,C2’)アセチルアセトナトイリジウム(以下「acacIr(tpy)2」と記す)、 2,3,7,8,23,13,17,18−オクタエチル−21H,23Hポルフィリン−白金などが知られている。
【0399】
以上で述べたような各機能を有する材料を、各々組み合わせ、高信頼性の発光素子を作製することができる。
【0400】
また、上記実施の形態の画素構成で可能であれば、図31(b)に示すように図31(a)とは逆の順番に層を形成した発光素子を用いてもよい。つまり、基板7011の上に陰極7018、電子注入材料からなる電子注入層7017、その上に電子輸送材料からなる電子輸送層7016、発光層7015、正孔輸送材料からなる正孔輸送層7014、正孔注入材料からなる正孔注入層7013、そして陽極7012を積層させた素子構造である。
【0401】
また、発光素子は発光を取り出すために少なくとも陽極又は陰極の一方が透明であればよい。そして、基板上にTFT及び発光素子を形成し、基板とは逆側の面から発光を取り出す上面射出や、基板側の面から発光を取り出す下面射出や、基板側及び基板とは反対側の面から発光を取り出す両面射出構造の発光素子があり、本発明の画素構成はどの射出構造の発光素子にも適用することができる。
【0402】
上面射出構造の発光素子について図32(a)を用いて説明する。
【0403】
基板7100上に駆動用TFT7101が形成され、駆動用TFT7101のソース電極に接して第1の電極7102が形成され、その上に有機化合物を含む層7103と第2の電極7104が形成されている。
【0404】
また、第1の電極7102は発光素子の陽極である。そして第2の電極7104は発光素子の陰極である。つまり、第1の電極7102と第2の電極7104とで有機化合物を含む層7103が挟まれているところが発光素子となる。
【0405】
また、ここで、陽極として機能する第1の電極7102に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等を用いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。光を反射する金属膜を用いることで光を透過させない陽極を形成することができる。
【0406】
また、陰極として機能する第2の電極7104に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、または窒化カルシウム)からなる金属薄膜と、透明導電膜(インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide)、酸化インジウム酸化亜鉛(IZO、Indium Zinc Oxide)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いるのが良い。こうして薄い金属薄膜と、透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陰極を形成することができる。
【0407】
こうして、図32(a)の矢印に示すように発光素子からの光を上面に取り出すことが可能になる。つまり、図28の表示パネルに適用した場合には、封止基板6704側に光が射出することになる。従って上面射出構造の発光素子を表示装置に用いる場合には封止基板6704は光透過性を有する基板を用いる。
【0408】
また、光学フィルムを設ける場合には、封止基板6704に光学フィルムを設ければよい。
【0409】
また、下面射出構造の発光素子について図32(b)を用いて説明する。射出構造以外は図32(a)と同じ構造の発光素子であるため同じ符号を用いて説明する。
【0410】
ここで、陽極として機能する第1の電極7102に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide)、酸化インジウム酸化亜鉛(IZO、Indium Zinc Oxide)膜などの透明導電膜を用いることができる。透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陽極を形成することができる。
【0411】
また、陰極として機能する第2の電極7104に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、またはCa3N2)からなる金属膜を用いることができる。こうして、光を反射する金属膜を用いることで光が透過しない陰極を形成することができる。
【0412】
以上により、図32(b)の矢印に示すように発光素子からの光を下面に取り出すことが可能になる。つまり、図28の表示パネルに適用した場合には、基板6710側に光が射出することになる。従って下面射出構造の発光素子を表示装置に用いる場合には基板6710は光透過性を有する基板を用いる。
【0413】
また、光学フィルムを設ける場合には、基板6710に光学フィルムを設ければよい。
【0414】
両面射出構造の発光素子について図32(c)を用いて説明する。射出構造以外は図32(a)と同じ構造の発光素子であるため同じ符号を用いて説明する。
【0415】
ここで、陽極として機能する第1の電極7102に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide)、酸化インジウム酸化亜鉛(IZO、Indium Zinc Oxide)膜などの透明導電膜を用いることができる。透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陽極を形成することができる。
【0416】
また、陰極として機能する第2の電極7104に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、または窒化カルシウム)からなる金属薄膜と、透明導電膜(インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In2O3―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いるのが良い。こうして薄い金属薄膜と、透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陰極を形成することができる。
【0417】
こうして、図32(c)の矢印に示すように発光素子からの光を両面に取り出すことが可能になる。つまり、図28の表示パネルに適用した場合には、基板6710側と封止基板6704側に光が射出することになる。従って両面射出構造の発光素子を表示装置に用いる場合には基板6710および封止基板6704は、ともに光透過性を有する基板を用いる。
【0418】
また、光学フィルムを設ける場合には、基板6710および封止基板6704の両方に光学フィルムを設ければよい。
【0419】
また、白色の発光素子とカラーフィルターを用いてフルカラー表示を実現する表示装置にも本発明を適用することが可能である。
【0420】
図33に示すように、基板7200上に下地膜7202が形成され、その上に駆動用TFT7201が形成され、駆動用TFT7201のソース電極に接して第1の電極7203が形成され、その上に有機化合物を含む層7204と第2の電極7205が形成されている。
【0421】
また、第1の電極7203は発光素子の陽極である。そして第2の電極7205は発光素子の陰極である。つまり、第1の電極7203と第2の電極7205とで有機化合物を含む層7204が挟まれているところが発光素子となる。図33の構成では白色光を発光する。そして、発光素子の上部に赤色のカラーフィルター7206R、緑色のカラーフィルター7206G、青色のカラーフィルター7206Bを設けられており、フルカラー表示を行うことができる。また、これらのカラーフィルターを隔離するブラックマトリクス(BMともいう)7207が設けられている。
【0422】
上述した発光素子の構成は組み合わせて用いることができ、本発明の画素構成を有する表示装置に適宜用いることができる。また、本明細書中の表示パネルの構成や、発光素子は例示であり、もちろん本発明の画素構成は他の構成の表示装置に適用することもできる。
【0423】
次に、表示パネルの画素部の部分断面図を示す。
【0424】
まず、トランジスタの半導体層にアモルファスシリコン(a−Si:H)膜を用いた場合について説明する。図34にはトップゲートのトランジスタ、図35及び図36にはボトムゲートのトランジスタの場合について示す。
【0425】
アモルファスシリコンを半導体層に用いた順スタガ構造のトランジスタの断面を図34(a)に示す。図34(a)に示すように、基板7601上に下地膜7602が形成されている。さらに下地膜7602上に画素電極7603が形成されている。また、画素電極7603と同層に同じ材料からなる第1の電極7604が形成されている。
【0426】
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板、プラスチック基板などを用いることができる。また、下地膜7602としては、窒化アルミ(AlN)や酸化珪素(SiO2)、酸化窒化珪素(SiOxNy)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
【0427】
また、下地膜7602上に配線7605及び配線7606が形成され、画素電極7603の端部が配線7605で覆われている。配線7605及び配線7606の上部にN型の導電型を有するN型半導体層7607及びN型半導体層7608が形成されている。また、配線7605と配線7606の間であって、下地膜7602上に半導体層7609が形成されている。そして、半導体層7609の一部はN型半導体層7607及びN型半導体層7608上にまで延長されている。なお、この半導体層はアモルファスシリコン(a−Si:H)、微結晶半導体(μ−Si:H)等の非結晶性を有する半導体膜で形成されている。また、半導体層7609上にゲート絶縁膜7610が形成されている。また、ゲート絶縁膜7610と同じ材料からなる絶縁膜7611が第1の電極7604上にも形成されている。なお、ゲート絶縁膜7610としては酸化珪素膜や窒化珪素膜などが用いられる。
【0428】
また、ゲート絶縁膜7610上に、ゲート電極7612が形成されている。また、ゲート電極と同層に同じ材料でなる第2の電極7613が第1の電極7604上に絶縁膜7611を介して形成されている。第1の電極7604及び第2の電極7613で絶縁膜7611を挟まれた容量素子7619が形成されている。また、画素電極7603の端部、駆動用トランジスタ7618及び容量素子7619を覆い、層間絶縁物7614が形成されている。
【0429】
層間絶縁物7614及びその開口部に位置する画素電極7603上に有機化合物を含む層7615及び対向電極7616が形成され、画素電極7603と対向電極7616とで有機化合物を含む層7615が挟まれた領域では発光素子7617が形成されている。
【0430】
また、図34(a)に示す第1の電極7604を図34(b)に示すように第1の電極7620で形成してもよい。第1の電極7620は配線7605及び7606と同一材料で形成されている。
【0431】
また、アモルファスシリコンを半導体層に用いたボトムゲート構造のトランジスタを用いた表示パネルの部分断面を図35に示す。
【0432】
基板7701上に下地膜7702が形成されている。さらに下地膜7702上にゲート電極7703が形成されている。また、ゲート電極7703と同層に同じ材料からなる第1の電極7704が形成されている。ゲート電極7703の材料にはリンが添加された多結晶シリコンを用いることができる。多結晶シリコンの他に、金属とシリコンの化合物であるシリサイドでもよい。
【0433】
また、ゲート電極7703及び第1の電極7704を覆うようにゲート絶縁膜7705が形成されている。ゲート絶縁膜7705としては酸化珪素膜や窒化珪素膜などが用いられる。
【0434】
また、ゲート絶縁膜7705上に、半導体層7706が形成されている。また、半導体層7706と同層に同じ材料からなる半導体層7707が形成されている。
【0435】
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板、プラスチック基板などを用いることができる。また、下地膜7602としては、窒化アルミ(AlN)や酸化珪素(SiO2)、酸化窒化珪素(SiOxNy)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
【0436】
半導体層7706上にはN型の導電性を有するN型半導体層7708、7709が形成され、半導体層7707上にはN型半導体層7710が形成されている。
【0437】
N型半導体層7708、7709上にはそれぞれ配線7711、7712が形成され、N型半導体層7710上には配線7711及び7712と同一材料からなる導電層7713が形成されている。
【0438】
半導体層7707、N型半導体層7710及び導電層7713からなる第2の電極が構成される。なお、この第2の電極と第1の電極7704でゲート絶縁膜7705を挟み込んだ構造の容量素子7720が形成されている。
【0439】
また、配線7711の一方の端部は延在し、その延在した配線7711上部に接して画素電極7714が形成されている。
【0440】
また、画素電極7714の端部、駆動用トランジスタ7719及び容量素子7720を覆うように絶縁物7715が形成されている。
【0441】
画素電極7714及び絶縁物7715上には有機化合物を含む層7716及び対向電極7717が形成され、画素電極7714と対向電極7717とで有機化合物を含む層7716が挟まれた領域では発光素子7718が形成されている。
【0442】
容量素子7720の第2の電極の一部となる半導体層7707及びN型半導体層7710は設けなくても良い。つまり第2の電極は導電層7713とし、第1の電極7704と導電層7713でゲート絶縁膜が挟まれた構造の容量素子としてもよい。
【0443】
なお、図35(a)において、配線7711を形成する前に画素電極7714を形成することで、図35(b)に示すような、画素電極7714からなる第2の電極7721と第1の電極7704でゲート絶縁膜7705が挟まれた構造の容量素子7720を形成することができる。
【0444】
なお、図35では、逆スタガ型のチャネルエッチ構造のトランジスタについて示したが、もちろんチャネル保護構造のトランジスタでも良い。チャネル保護構造のトランジスタの場合について、図36(a)、(b)を用いて説明する。
【0445】
図36(a)に示すチャネル保護型構造のトランジスタは図35(a)に示したチャネルエッチ構造の駆動用トランジスタ7719の半導体層7706のチャネルが形成される領域上にエッチングのマスクとなる絶縁物7801が設けられている点が異なり、他の共通しているところは共通の符号を用いている。
【0446】
また、同様に、図36(b)に示すチャネル保護型構造のトランジスタは図35(b)に示したチャネルエッチ構造の駆動用トランジスタ7719の半導体層7706のチャネルが形成される領域上にエッチングのマスクとなる絶縁物7802が設けられている点が異なり、他の共通しているところは共通の符号を用いている。
【0447】
なお、本発明の画素構成の適用することができるトランジスタの構造や、容量素子の構造は上述した構成に限られず、さまざまな構成のトランジスタの構造や、容量素子の構造を用いることができる。
【0448】
本発明の画素構成を用いることで、発光素子の初期不良や進行性不良を抑制し、電界発光層の劣化による輝度の低下を防ぐことができる。さらに、本発明の画素を構成するトランジスタの半導体層(チャネル形成領域やソース領域やドレイン領域など)に非晶質半導体膜を用いることで、製造コストを削減することができる。
【0449】
なお、本実施の形態は、本明細書中の実施の形態、他の実施例とも組み合わせて実施することが可能である。
【実施例5】
【0450】
実施の形態1である図1の画素構成のレイアウト図面を図42に示す。
【0451】
図42は信号線10001、電源線10002、走査線10003、スイッチング用トランジスタ10004、駆動用トランジスタ10005、画素電極10006、交流用トランジスタ10007、電位制御線10008から構成され、図1と同一名称のものはそれぞれに対応する。
【0452】
なお、本発明の表示装置は、本実施例のレイアウトの構成に限定されない。
【0453】
本発明の画素構成を用いることにより、発光素子に順方向の発光素子駆動電圧を印加する際には、発光素子に一定の電流を流すことが可能であり、発光素子に逆方向の発光素子駆動電圧を印加する際には、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を短絡箇所に流すことができ、かつ発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0454】
本実施例は、上記の実施の形態1の図1の回路構成を用いているが、これに限らず、他の実施の形態、及び他の実施例と組み合わせることができる。
【実施例6】
【0455】
本発明の表示装置は様々な電子機器に適用することができる。具体的には電子機器の表示部に適用することができる。そのような電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機又は電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。
【0456】
図43(A)はディスプレイであり、筐体84101、支持台84102、表示部84103等を含む。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部84103に用いることができる。なお、ディスプレイは、パーソナルコンピュータ用、テレビジョン放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部84103に用いたディスプレイは、表示不良を防止し、発光素子の寿命を延ばすことができる。また、低コスト化を図ることも可能である。
【0457】
近年、ディスプレイの大型化のニーズが強くなっている。そして、ディスプレイの大型化に伴い価格の上昇が問題となっている、よって、いかに製造コストの削減を図り、高品質な製品を少しでも低価格に抑えるかが課題となる。
【0458】
例えば、上記実施の形態で示した画素構成を表示パネルの画素部に用いることで、単極性のトランジスタからなる表示パネルを提供することができる。よって、工程数を減らし製造コストを削減することができる。
【0459】
また、図28(a)に示すように画素部と周辺の駆動回路を一体形成することにより、単極性のトランジスタからなる回路で構成された表示パネルを形成することができる。
【0460】
また、画素部を構成する回路のトランジスタの半導体層に非晶質半導体(例えばアモルファスシリコン(a−Si:H))を用いることで、工程を簡略化し、さらなるコストダウンが図れる。この場合には図29(b)や図30(a)に示したように、画素部の周辺の駆動回路をICチップ上に形成し、COG等で表示パネルに実装する良い。このように、非晶質半導体を用いることでディスプレイの大型化が容易になる。
【0461】
図43(B)はカメラであり、本体84201、表示部84202、受像部84203、操作キー84204、外部接続ポート84205、シャッター84206等を含む。
【0462】
近年、デジタルカメラなどの高性能化に伴い、生産競争は激化している。そして、いかに高性能なものを低価格に抑えるかが重要となる。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部84202に用いたデジタルカメラは、表示不良を防止し、発光素子の寿命を延ばすことができる。また、低コスト化を図ることも可能である。
【0463】
例えば、上記実施の形態の画素構成を画素部に用いることで、単極性のトランジスタからなる画素部を形成することができる。また、図29(a)に示すように、動作速度の高い信号線駆動回路はICチップ上に形成し、比較的動作速度の低い走査線駆動回路を画素部と共に単極性のトランジスタで構成される回路で一体形成することで、高性能化を実現し、低コスト化を図ることができる。また、画素部と、画素部と共に一体形成する走査線駆動回路に用いられるトランジスタの半導体層に非晶質半導体、例えばアモルファスシリコンを適用することでさらなる低コスト化が図れる。
【0464】
図43(C)はコンピュータであり、本体84301、筐体84302、表示部84303、キーボード84304、外部接続ポート84305、ポインティングマウス84306等を含む。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部84303に用いたコンピュータは、表示不良を防止し、発光素子の寿命を延ばすことができる。また、低コスト化を図ることも可能である。
【0465】
図43(D)はモバイルコンピュータであり、本体84401、表示部84402、スイッチ84403、操作キー84404、赤外線ポート84405等を含む。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部84402に用いたモバイルコンピュータは、表示不良を防止し、発光素子の寿命を延ばすことができる。また、低コスト化を図ることも可能である。
【0466】
図43(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体84501、筐体84502、表示部A84503、表示部B84504、記録媒体(DVD等)読み込み部84505、操作キー84506、スピーカー部84507等を含む。表示部A84503は主として画像情報を表示し、表示部B84504は主として文字情報を表示することができる。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部A84503や表示部B84504に用いた画像再生装置は、表示不良を防止し、発光素子の寿命を延ばすことができる。また、低コスト化を図ることも可能である。
【0467】
図43(F)はゴーグル型ディスプレイであり、本体84601、表示部84602、イヤホン84603、支持部84604を含む。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部84602に用いたゴーグル型ディスプレイは、表示不良を防止し、発光素子の寿命を延ばすことができる。また、低コスト化を図ることも可能である。
【0468】
図43(G)は携帯型遊技機であり、筐体84701、表示部84702、スピーカー部84703、操作キー84704、記憶媒体挿入部84705等を含む。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部84702に用いた携帯型遊技機は、表示不良を防止し、発光素子の寿命を延ばすことができる。また、低コスト化を図ることも可能である。
【0469】
図43(H)はテレビ受像機能付きデジタルカメラであり、本体84801、表示部84802、操作キー84803、スピーカー84804、シャッター84805、受像部84806、アンテナ84807等を含む。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部84802に用いたテレビ受像機能付きデジタルカメラは、表示不良を防止し、発光素子の寿命を延ばすことができる。また、画素の開口率が高く高詳細な表示が可能となる。また、低コスト化を図ることも可能である。
【0470】
例えば、上記実施の形態の画素構成を画素部に用いることで、画素の開口率を向上させることができる。具体的には、発光素子を駆動する駆動用トランジスタにNチャネル型のトランジスタを用いることで開口率が向上する。よって、高精細な表示部を有するテレビ受像機能付きデジタルカメラを提供することができる。
【0471】
このように多機能化し、テレビ受像機能付きデジタルカメラはテレビの視聴等に使用頻度が高まる一方で、一回の充電により長時間使用できることが要求される。
【0472】
例えば、図29(b)や図30(a)に示すように周辺駆動回路をICチップ上に形成し、CMOS等を用いることにより低消費電力化を図ることが可能である。
【0473】
このように本発明は、あらゆる電子機器に適用することが可能である。
【0474】
なお、本実施例は、本明細書中の他の実施の形態、実施例とも組み合わせて実施することが可能である。
【実施例7】
【0475】
本実施例において、本発明の画素構成を用いた表示装置を表示部に有する携帯電話の構成例について図44を用いて説明する。
【0476】
表示パネル8301はハウジング8330に脱着自在に組み込まれる。ハウジング8330は表示パネル8301のサイズに合わせて、形状や寸法を適宜変更することができる。表示パネル8301を固定したハウジング8330はプリント基板8331に嵌入されモジュールとして組み立てられる。
【0477】
表示パネル8301はFPC8313を介してプリント基板8331に接続される。プリント基板8331には、スピーカー8332、マイクロフォン8333、送受信回路8334、CPU及びコントローラなどを含む信号処理回路8335が形成されている。このようなモジュールと、入力手段8336、バッテリー8337を組み合わせ、筐体8339に収納する。表示パネル8301の画素部は筐体8339に形成された開口窓から視認できように配置する。
【0478】
表示パネル8301は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で表示パネル8301に実装しても良い。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続してもよい。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した表示パネルの構成は図28(a)に一例を示してある。このような構成とすることで、表示装置の低消費電力化を図り、携帯電話機の一回の充電による使用時間を長くすることができる。また、携帯電話機の低コスト化を図ることができる。
【0479】
また、画素部には上記実施の形態で示した画素構成を適宜適用することができる。
【0480】
例えば、上記実施の形態で示した画素構成等を適用することで低コスト化を実現するため、画素部及び画素部と一体形成する周辺駆動回路を単極性のトランジスタで構成して製造工程の削減を図ることができる。
【0481】
また、さらに消費電力の低減を図るため、図29(b)や図30(a)に示すように、基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネルに実装しても良い。そして、画素部には、上記実施の形態の画素構成を用い、非晶質半導体膜をトランジスタの半導体層に用いることで製造コストの削減を図ることができる。
【0482】
また、本実施例に示した構成は携帯電話の一例であって、本発明の画素構成はこのような構成の携帯電話に限られず様々な構成の携帯電話に適用することができる。
【0483】
なお、本実施例は、本明細書中の実施の形態、他の実施例とも組み合わせて実施することが可能である。
【実施例8】
【0484】
本実施例においては、本発明の画素構成を用いた表示装置を表示部に有する電子機器、特にELモジュールを具備するテレビ受像器の構成例について説明する。
【0485】
図45は表示パネル7901と、回路基板7911を組み合わせたELモジュールを示している。表示パネル7901は画素部7902、走査線駆動回路7903及び信号線駆動回路7904を有している。回路基板7911には、例えば、コントロール回路7912や信号分割回路7913などが形成されている。表示パネル7901と回路基板7911は接続配線7914によって接続されている。接続配線にはFPC等を用いることができる。
【0486】
表示パネル7901は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネル7901に実装するとよい。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いて表示パネル7901に実装しても良い。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は図28(a)に一例を示してある。
【0487】
また、画素部には上記実施の形態で示した画素構成を適宜適用することができる。
【0488】
例えば、上記実施の形態で示した画素構成等を適用することで、低コスト化を実現するため画素部及び画素部と一体基板上に形成する周辺駆動回路を単極性のトランジスタで構成して製造工程の削減を図ることができる。
【0489】
また、さらに消費電力の低減を図るため、ガラス基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)表示パネルに実装してもよい。
【0490】
また、上記実施の形態で示した画素構成を適用することで、Nチャネル型のトランジスタのみで画素を構成することができるため、非晶質半導体(例えば、アモルファスシリコン)をトランジスタの半導体層に適用することが可能となる。つまり、均一な結晶性半導体膜を作製することが困難な大型の表示装置の作製が可能となる。また、画素を構成するトランジスタの半導体層に非晶質半導体膜を用いることにより、製造工程を削減することができ、製造コストの削減も図ることができる。
【0491】
なお、非晶質半導体膜を、画素を構成するトランジスタの半導体層に適用する場合には、基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で表示パネルに実装するとよい。なお、基板上に画素部を形成し、その基板上に周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は図29(b)に一例を示してある。
【0492】
このELモジュールによりELテレビ受像機を完成させることができる。図46は、ELテレビ受像機の主要な構成を示すブロック図である。チューナ8001は映像信号と音声信号を受信する。映像信号は、映像信号増幅回路8002と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処理回路8003と、その映像信号を駆動回路の入力仕様に変換するためのコントロール回路8012により処理される。
【0493】
コントロール回路8012は、走査線側(走査線駆動回路8021)と信号線側(信号線駆動回路8004)にそれぞれ信号が出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路8013を設け、入力デジタル信号をm個に分割して供給する構成としても良い。なお、表示パネル8020は、走査線駆動回路8021及び信号線駆動回路8004それぞれから信号が入力される。
【0494】
チューナ8001で受信した信号のうち、音声信号は音声信号増幅回路8005に送られ、その出力は音声信号処理回路8006を経てスピーカー8007に供給される。制御回路8008は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部8009から受け、チューナ8001や音声信号処理回路8006に信号を送出する。
【0495】
また、図46とは別の形態のELモジュールを組み込んだテレビ受像器について図47(A)に示す。図47(A)において、表示画面8102はELモジュールで形成される。また、筐体8101には、スピーカー8103、操作スイッチ8104などが適宜備えられている。
【0496】
また図47(B)に、ワイヤレスでディスプレイのみを持ち運び可能なテレビ受像器を示す。筐体8112にはバッテリー及び信号受信器が内蔵されており、そのバッテリーで表示部8113やスピーカー部8117を駆動させる。バッテリーは充電器8110で繰り返し充電が可能となっている。また、充電器8110は映像信号を送受信することが可能で、その映像信号をディスプレイの信号受信器に送信することができる。筐体8112は操作キー8116によって制御する。また、図47(B)に示す装置は、操作キー8116を操作することによって、筐体8112から充電器8110に信号を送ることも可能であるため映像音声双方向通信装置とも言える。また、操作キー8116を操作することによって、筐体8112から充電器8110に信号を送り、さらに充電器8110が送信できる信号を他の電子機器に受信させることによって、他の電子機器の通信制御も可能であり、汎用遠隔制御装置とも言える。本発明は表示部8113に適用することができる。
【0497】
図48(A)は表示パネル8201とプリント配線基板8202を組み合わせたモジュールを示している。表示パネル8201は、複数の画素が設けられた画素部8203と、第1の走査線駆動回路8204、第2の走査線駆動回路8205と、選択された画素にビデオ信号を供給する信号線駆動回路8206を備えている。
【0498】
プリント配線基板8202には、コントローラ8207、中央処理装置(CPU8208)、メモリ8209、電源回路8210、音声処理回路8211及び送受信回路8212などが備えられている。プリント配線基板8202と表示パネル8201は、FPC8213により接続されている。プリント配線基板8202には、容量素子、バッファ回路などを設け、電源電圧や信号にノイズがのったり、信号の立ち上がりが鈍ったりすることを防ぐ構成としても良い。また、コントローラ8207、音声処理回路8211、メモリ8209、CPU8208、電源回路8210などは、COG(Chip On Glass)方式を用いて表示パネル8201に実装することもできる。COG方式により、プリント配線基板8202の規模を縮小することができる。
【0499】
プリント配線基板8202に備えられたインターフェース(I/F)8214を介して、各種制御信号の入出力が行われる。また、アンテナとの間の信号の送受信を行うためのアンテナ用ポート8215が、プリント配線基板8202に設けられている。
【0500】
図48(B)は、図48(A)に示したモジュールのブロック図を示す。このモジュールは、メモリ8209としてVRAM8216、DRAM8217、フラッシュメモリ8218などが含まれている。VRAM8216にはパネルに表示する画像のデータが、DRAM8217には画像データまたは音声データが、フラッシュメモリには各種プログラムが記憶されている。
【0501】
電源回路8210は、表示パネル8201、コントローラ8207、CPU8208、音声処理回路8211、メモリ8209、送受信回路8212を動作させる電力を供給する。またパネルの仕様によっては、電源回路8210に電流源が備えられている場合もある。
【0502】
CPU8208は、制御信号生成回路8220、デコーダ8221、レジスタ8222、演算回路8223、RAM8224、CPU8208用のインターフェース8219などを有している。インターフェース8219を介してCPU8208に入力された各種信号は、一旦レジスタ8222に保持された後、演算回路8223、デコーダ8221などに入力される。演算回路8223では、入力された信号に基づき演算を行い、各種命令を送る場所を指定する。一方デコーダ8221に入力された信号はデコードされ、制御信号生成回路8220に入力される。制御信号生成回路8220は入力された信号に基づき、各種命令を含む信号を生成し、演算回路8223において指定された場所、具体的にはメモリ8209、送受信回路8212、音声処理回路8211、コントローラ8207などに送る。
【0503】
メモリ8209、送受信回路8212、音声処理回路8211、コントローラ8207は、それぞれ受けた命令に従って動作する。以下その動作について簡単に説明する。
【0504】
入力手段8225から入力された信号は、I/F8214を介してプリント配線基板8202に実装されたCPU8208に送られる。制御信号生成回路8220は、ポインティングデバイスやキーボードなどの入力手段8225から送られてきた信号に従い、VRAM8216に格納してある画像データを所定のフォーマットに変換し、コントローラ8207に送付する。
【0505】
コントローラ8207は、パネルの仕様に合わせてCPU8208から送られてきた画像データを含む信号にデータ処理を施し、表示パネル8201に供給する。またコントローラ8207は、電源回路8210から入力された電源電圧やCPU8208から入力された各種信号をもとに、Hsync信号、Vsync信号、クロック信号CLK、交流電圧(AC Cont)、切り替え信号L/Rを生成し、表示パネル8201に供給する。
【0506】
送受信回路8212では、アンテナ8228において電波として送受信される信号が処理されており、具体的にはアイソレータ、バンドパスフィルタ、VCO(Voltage Controlled Oscillator)、LPF(Low Pass Filter)、カプラ、バランなどの高周波回路を含んでいる。送受信回路8212において送受信される信号のうち音声情報を含む信号が、CPU8208からの命令に従って、音声処理回路8211に送られる。
【0507】
CPU8208の命令に従って送られてきた音声情報を含む信号は、音声処理回路8211において音声信号に復調され、スピーカー8227に送られる。またマイク8226から送られてきた音声信号は、音声処理回路8211において変調され、CPU8208からの命令に従って、送受信回路8212に送られる。
【0508】
コントローラ8207、CPU8208、電源回路8210、音声処理回路8211、メモリ8209を、本実施例のパッケージとして実装することができる。
【0509】
勿論、本発明はテレビ受像機に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など特に大面積の表示媒体として様々な用途に適用することができる。
【0510】
以上により、本発明の画素構成を用いた表示装置は、発光素子に順方向の発光素子駆動電圧を印加する際には、発光素子に一定の電流を流すことが可能であり、発光素子に逆方向の発光素子駆動電圧を印加する際には、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を短絡箇所に流すことができ、かつ発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0511】
また、回路構成にあるトランジスタをN型トランジスタで作製することで、アモルファスシリコンのトランジスタを適用することができる。従って、既に確立されたアモルファスシリコンを用いたトランジスタの製造技術を適用することができるため、簡易かつ安価な製造プロセスで、動作特性が良好で安定した表示装置を得ることができる。
【0512】
なお、本実施例は、本明細書中の実施の形態、他の実施例とも組み合わせて実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0513】
【図1】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図2】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図3】本発明の表示装置でデジタル時間階調方式を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図4】本発明の表示装置においてアナログ方式で階調表示を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図5】本発明のディスプレイを説明する図。
【図6】本発明のディスプレイの画素部の構成を示す図。
【図7】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図8】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図9】本発明の表示装置でデジタル時間階調方式を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図10】本発明の表示装置においてアナログ方式で階調表示を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図11】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図12】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図13】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図14】本発明の表示装置でデジタル時間階調方式を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図15】本発明の表示装置においてアナログ方式で階調表示を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図16】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図17】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図18】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図19】本発明の表示装置でデジタル時間階調方式を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図20】本発明の表示装置においてアナログ方式で階調表示を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図21】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図22】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図23】本発明の表示装置でデジタル時間階調方式を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図24】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図25】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図26】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図27】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図28】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図29】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図30】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図31】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図32】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図33】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図34】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図35】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図36】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図37】本発明の表示装置で用いるコントローラの構成を示す図。
【図38】本発明の表示装置の構成を示すブロック図。
【図39】本発明の表示装置で用いるディスプレイコントローラの構成を示す図。
【図40】本発明の表示装置で用いるソース信号線駆動回路の構成を示す図。
【図41】本発明の表示装置で用いるゲート信号線駆動回路の構成を示す図。
【図42】本発明の画素のレイアウト図面。
【図43】本発明の表示装置が適用可能な電子機器を説明する図。
【図44】本発明の表示装置が適用可能な電子機器を説明する図。
【図45】本発明の表示装置が適用可能な電子機器を説明する図。
【図46】本発明の表示装置が適用可能な電子機器を説明する図。
【図47】本発明の表示装置が適用可能な電子機器を説明する図。
【図48】本発明の表示装置が適用可能な電子機器を説明する図。
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子を用いた表示装置に関する。また、その表示装置を表示部に有する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、基板上にトランジスタ、たとえばTFT(Thin Film Transistor : 薄膜トランジスタ)を形成する技術が大幅に進歩し、アクティブマトリクス型の表示装置の開発が進められている。
【0003】
また、画素を発光ダイオード(LED)などの発光素子で形成した、いわゆる自発光型の表示装置が注目を浴びている。このような自発光型の表示装置に用いられる発光素子としては、有機発光ダイオード(OLED(Organic Light Emitting Diode)、有機EL素子、エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence:EL)素子などとも言う)が注目を集めており、有機ELディスプレイなどに用いられるようになってきている。発光素子は自発光型であるため、液晶表示装置と違いバックライト等の光源を必要としない。このため表示装置の軽量化や薄型化を実現する手段として有望視され、近年液晶テレビに追随して大画面ELディスプレイの開発も行われている。
【0004】
ELディスプレイを実用化する上で問題となっているのが、EL層の劣化による発光素子の寿命の短さであった。EL層の寿命の長さを左右する要因として、ELディスプレイを駆動するデバイスの構造、EL層を構成する有機EL材料の特性、電極の材料、作成行程における条件等が挙げられる。
【0005】
そして上述した要因の他に、EL層の寿命の長さを左右する要因として最近注目されているのが、ELディスプレイの駆動方法である。EL素子を発光させるために、EL層を挟んだ陽極と陰極の2つの電極に、直流の電流をかける方法が、従来一般的に用いられてきた。つまり、ELディスプレイは直流駆動されており、EL層に加えられるEL駆動電圧は常に同じ極性を有していた。
【0006】
しかしながら、発光素子に順方向、及び逆方向の駆動電圧を印加し、発光素子に逆方向の駆動電圧を印加する際には、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を短絡箇所に流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能な駆動方法が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−202371
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
また画素電極と対向電極が短絡してしまい、画素領域に発光しない領域が形成されてしまう初期不良がある。短絡は、発光素子の形成前に異物(ゴミ)が付着することによって起こる場合と、陽極の形成時に、該陽極に微細な突起が生じてしまったために電界発光層にピンホールが生じて起こる場合と、電界発光層の膜厚が薄いために電界発光層が均一に成膜されずにピンホールが生じて起きる場合などがある。このような初期不良が発生した画素では、信号に応じた点灯及び非点灯が行われず、電流のほとんどすべてが短絡部を流れて素子全体が消光する現象が生じたり、特定の画素が点灯又は非点灯しない現象が生じたりして、画像の表示が良好に行われない。
【0008】
また上述の初期不良とは別に、時間の経過に伴って、新たに発生した陽極と陰極の短絡に起因する進行性不良(経時劣化ともいう)が生じることがある。時間の経過に伴って新たに発生した陽極と陰極の短絡は、陽極の形成時に生じた微細な突起により発生する。つまり、一対の電極間に電界発光層が挟まれた積層体には、潜在的な短絡箇所が存在しており、時間の経過に伴って短絡箇所が露顕する。また進行性不良は、陽極と陰極の短絡の他に、電界発光層と陰極の間の微少な空隙が、時間と共に広がることで、電界発光層と陰極の間の接触不良を引き起こすことにより生じるとも言われている。
【0009】
逆方向の駆動電圧を印加することで、初期不良については、短絡箇所を炭化または酸化することで絶縁化し、更に進行するのを抑えることができる。進行性不良についても、短絡箇所を炭化または酸化することで絶縁化させたり、電界発光層と陰極の間の空隙の広がりを抑制させたりすることで、その発生及び進行を抑えることが可能である。
【0010】
不良の進行を抑えるためには、発光素子を交流で駆動する必要がある。発光素子を交流で駆動するとは、発光素子に極性の異なる電圧を交互に加えることをいう。すなわち、発光に必要な順方向の電圧の他に、逆方向の電圧を加えることをいう。順方向の電圧と逆方向の電圧とは、強さや印加時間が必ずしも等しくなくてもよい。ごくわずかな逆方向の電圧しか印加しない場合であっても、交流と称することにする。本発明は発光素子に逆方向の電圧を印加し、逆方向バイアスの電流を流すことで交流駆動を行い、発光素子の不良を抑制する。
【0011】
なお、短絡箇所を絶縁化するためには、短絡箇所を絶縁化するのに十分な大電流を流す必要がある。通常短絡箇所に絶縁化するのに十分な電流の値は、発光素子を発光させるために順方向に流れる電流値よりもはるかに大きいことが望ましいとされる。
【0012】
一方、既に確立された安価な製造技術として、アモルファスシリコンを用いた表示装置及び駆動方法が課題となっている。例えば、半導体膜にポリシリコンを用いた場合、結晶化のプロセスが必要となるが、大面積基板に均一なレーザー光を照射することは難しいため、広い面積に渡って一様な結晶を得ることが困難となる。そこで、大面積化を可能とし、製造工程が簡略で結晶化を必要としない、アモルファスシリコンを用いた高品質な表示装置の作製及び駆動方法の開発が進められている。しかし、アモルファスシリコンを用いる場合、Pチャネル型トランジスタでは十分な動作特性や機能を実現することができないため、表示装置にはNチャネル型トランジスタで構成する必要があった。
【0013】
そこで、本発明は、Nチャネル型トランジスタで構成される画素を表示装置及びその駆動方法に適用することを目的とする。さらに、良好な発光特性を提供するとともに、発光素子の寿命を延ばすため、発光素子に逆方向の電圧を印加することが可能な表示装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の構成の一つは、第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する第2のトランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタとを画素に有する。そして、第1のトランジスタのゲート電極は第1の配線と電気的に接続され、第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる第2の配線と電気的に接続され、他方は第2のトランジスタのゲート電極と電気的に接続される。第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第3の配線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は画素電極、及び第3のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、他方は第4の配線と電気的に接続される。また、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、及び第3のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第3のトランジスタは線形領域で動作するとよい。
【0015】
また上記構成を言い換えると、走査線と、信号線と、電源線と、電位制御線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、映像信号の入力を制御するスイッチング用トランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとを画素に有する。そして、スイッチング用トランジスタのゲート電極は走査線と電気的に接続され、スイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる信号線と電気的に接続され、他方は駆動用トランジスタのゲート電極と電気的に接続される。駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電源線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は画素電極、及び交流用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、他方は電位制御線と電気的に接続される。また、スイッチング用トランジスタ、駆動用トランジスタ、及び交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、スイッチング用トランジスタ、駆動用トランジスタ、交流用トランジスタは線形領域で動作してもよい。
【0016】
本発明の構成の一つは、第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する第2のトランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタとを画素に有する。そして、第1のトランジスタのゲート電極は第1の配線と電気的に接続され、第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる第2の配線と電気的に接続され、他方は第2のトランジスタのゲート電極と電気的に接続される。第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第3の配線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は画素電極と電気的に接続され、他方は第3の配線と電気的に接続され、第3のトランジスタのゲート電極は第4の配線と接続される。また、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、及び第3のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第3のトランジスタは線形領域で動作してもよい。また、第4の配線と対向電極は接続されていてもよい。
【0017】
また上記構成を言い換えると、走査線と、信号線と、電源線と、配線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、映像信号の入力を制御するスイッチング用トランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとを画素に有する。そして、スイッチング用トランジスタのゲート電極は走査線と電気的に接続され、スイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる信号線と電気的に接続され、他方は駆動用トランジスタのゲート電極と電気的に接続される。駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電源線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は画素電極と電気的に接続され、他方は電源線と電気的に接続され、交流用トランジスタのゲート電極は配線と接続される。また、スイッチング用トランジスタ、駆動用トランジスタ、及び交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、スイッチング用トランジスタ、駆動用トランジスタ、交流用トランジスタは線形領域で動作するとよい。また、配線と対向電極は接続されていてもよい。
【0018】
また上記構成において、第2のトランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、第3のトランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことが好ましい。より具体的には、第3のトランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いとよい。
【0019】
本発明の構成の一つは、第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、第5の配線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する第2のトランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタと第4のトランジスタを画素に有する。第1のトランジスタのゲート電極は第1の配線と電気的に接続され、第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる第2の配線と電気的に接続され、他方は第2のトランジスタのゲート電極と電気的に接続される。第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第3の配線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第2のトランジスタのゲート電極と接続され、他方の電極は画素電極に接続され、第3のトランジスタのゲート電極は第4の配線と接続される。第4のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は画素電極、及び第4のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、他方は第5の配線と電気的に接続される。また、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第3のトランジスタ、及び第4のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第3のトランジスタ、第4のトランジスタは線形領域で動作するとよい。
【0020】
また上記構成を言い換えると、走査線と、信号線と、電源線と、第1の電位制御線と、第2の電位制御線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、映像信号の入力を制御するスイッチング用トランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第1の交流用トランジスタと第2の交流用トランジスタを画素に有する。スイッチング用トランジスタのゲート電極は走査線と電気的に接続され、スイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる信号線と電気的に接続され、他方は駆動用トランジスタのゲート電極と電気的に接続される。駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電源線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。第1の交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は駆動用トランジスタのゲート電極と接続され、他方の電極は画素電極に接続され、第1の交流用トランジスタのゲート電極は第1の電位制御線と接続される。第2の交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は画素電極、及び第2の交流用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、他方は第2の電位制御線と電気的に接続される。また、スイッチング用トランジスタ、駆動用トランジスタ、第1の交流用トランジスタ、及び第2の交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、スイッチング用トランジスタ、駆動用トランジスタ、第1の交流用トランジスタ、第2の交流用トランジスタは線形領域で動作するとよい。
【0021】
また上記構成において、第2のトランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、第4のトランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことが好ましい。より具体的には、第4のトランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いとよい。
【0022】
また上記構成において、第2のトランジスタはそのチャネル幅に対するチャネル長の比が5以上であるとよい。
【0023】
本発明の構成の一つは、第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、二つの電極を有する容量素子と、映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと第2のトランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第4のトランジスタとを画素に有する。第1のトランジスタ及び第2のトランジスタのゲート電極は第1の配線と電気的に接続される。第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる第2の配線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第3の配線と電気的に接続され、他方は第3のトランジスタのゲート電極及び容量素子の一方の電極と電気的に接続される。第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第3の配線と電気的に接続され、他方は画素電極及び容量素子の他方の電極と電気的に接続される。第4のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第3の配線と電気的に接続され、他方は画素電極及び第4のトランジスタのゲート電極と電気的に接続される。また、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第3のトランジスタ、及び第4のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、第3のトランジスタは飽和領域で動作するとよく、第1の用トランジスタ、第2の用トランジスタ、第4のトランジスタは線形領域で動作するとよい。
【0024】
また上記構成を言い換えると、走査線と、信号線と、電源線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、二つの電極を有する容量素子と、映像信号の入力を制御する第1のスイッチング用トランジスタと第2のスイッチング用トランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとを画素に有する。第1のスイッチング用トランジスタ及び第2のスイッチング用トランジスタのゲート電極は走査線と電気的に接続される。第1のスイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる信号線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。第2のスイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電源線と電気的に接続され、他方は駆動用トランジスタのゲート電極及び容量素子の一方の電極と電気的に接続される。駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電源線と電気的に接続され、他方は画素電極及び容量素子の他方の電極と電気的に接続される。交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電源線と電気的に接続され、他方は画素電極及び交流用トランジスタのゲート電極と電気的に接続される。また、第1のスイッチング用トランジスタ、第2のスイッチング用トランジスタ、駆動用トランジスタ、及び交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、駆動用トランジスタは飽和領域で動作するとよく、第1のスイッチング用トランジスタ、第2のスイッチング用トランジスタ、交流用トランジスタは線形領域で動作するとよい。
【0025】
本発明の構成の一つは、第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、二つの電極を有する容量素子と、映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと第2のトランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第4のトランジスタとを画素に有する。第1のトランジスタ及び第2のトランジスタのゲート電極は第1の配線と電気的に接続される。第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる第2の配線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第3の配線と電気的に接続され、他方は第3のトランジスタのゲート電極及び容量素子の一方の電極と電気的に接続される。第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第3の配線と電気的に接続され、他方は画素電極及び容量素子の他方の電極と電気的に接続される。第4のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は第4の配線と電気的に接続され、他方は画素電極及び第4のトランジスタのゲート電極と電気的に接続される。また、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第3のトランジスタ、及び第4のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、第3のトランジスタは飽和領域で動作するとよく、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第4のトランジスタは線形領域で動作するとよい。
【0026】
また上記構成を言い換えると、走査線と、信号線と、電源線と、電位制御線と、画素電極と対向電極とを有する発光素子と、二つの電極を有する容量素子と、映像信号の入力を制御する第1のスイッチング用トランジスタと第2のスイッチング用トランジスタと、発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとを画素に有する。第1のスイッチング用トランジスタ及び第2のスイッチング用トランジスタのゲート電極は走査線と電気的に接続される。第1のスイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は映像信号が流れる信号線と電気的に接続され、他方は画素電極と電気的に接続される。第2のスイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電源線と電気的に接続され、他方は駆動用トランジスタのゲート電極及び容量素子の一方の電極と電気的に接続される。駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電源線と電気的に接続され、他方は画素電極及び容量素子の他方の電極と電気的に接続される。交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は電位制御線と電気的に接続され、他方は画素電極及び交流用トランジスタのゲート電極と電気的に接続される。また、第1のスイッチング用トランジスタ、第2のスイッチング用トランジスタ、駆動用トランジスタ、及び交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴としている。なお、駆動用トランジスタは飽和領域で動作するとよく、第1のスイッチング用トランジスタ、第2のスイッチング用トランジスタ、交流用トランジスタは線形領域で動作するとよい。
【0027】
また上記構成において、第3のトランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、第4のトランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことが好ましく。より具体的には、第4のトランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いとよく、また第3のトランジスタはそのチャネル幅に対するチャネル長の比が5以上であるとよい。
【0028】
また上記構成において、発光素子に逆方向に流れる電流は発光素子に順方向に流れる電流よりも大きい電流であることが好ましく、対向電極の電位を固定電位とし、第3の配線の電位を発光素子に流す電流の向きに応じて変化させてもよい。
【0029】
また上記構成において、Nチャネル型トランジスタはアモルファスシリコンを用いたトランジスタであってもよい。
【0030】
また上記構成において、表示装置を用いた電子機器に適用されてもよい。
【0031】
本発明は、アモルファスシリコンを活性層とするNチャネル型TFTを備えた画素部(または駆動回路)が設けられた大面積基板に発光素子を設けることを特徴としている。
【発明の効果】
【0032】
上記構成によって、発光素子に順方向の電圧を印加する際には、発光素子に一定の電流を流すことが可能であるとともに、発光素子に逆方向の電圧を印加する際には、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を短絡箇所に流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。つまり、発光素子に逆方向の電圧を印加することで、該発光素子の初期不良や進行性不良を抑制し、電界発光層の劣化による輝度の低下を防ぐことができる。
【0033】
また、本発明は、Nチャネル型トランジスタで構成した駆動方法を用いているため、アモルファスシリコンで構成することが可能である。そして、量産工程に適したアモルファスシリコンをトランジスタの活性層に用いることで、大面積基板上にトランジスタを形成することができ、成膜後における半導体膜の結晶化の工程を省略することができるため、製造コストを抑えることができる。さらに、アモルファスシリコンをトランジスタの活性層に用いれば、従来ある既存の製造ラインを使用してアモルファスシリコンのトランジスタ基板を作製することができ、設備コストも抑えることができる。
【0034】
さらに、Nチャネル型トランジスタで構成することで、回路構成を単極性のトランジスタで構成することが可能となる。これにより、製造工程の簡略化、製造コストの削減や歩留まりの向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施されることが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば用意に理解される。従って、本発明は、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同じ要素を指す符号は異なる図面で共通して用い、その場合における繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0036】
(実施の形態1)
(回路構成1)
図1に、本発明に係る回路構成(画素構成ともいう)図として画素を構成する回路の一実施形態を示す。
【0037】
図1に示す画素を構成する回路は、発光素子104と、映像信号の画素への入力を制御するためのスイッチング素子として用いるトランジスタ(スイッチング用トランジスタ101)と、発光素子104に流れる電流値を制御するトランジスタ(駆動用トランジスタ102)と、発光素子104に逆方向の電圧を印加する際、発光素子104に逆方向のバイアス電流を流すトランジスタ(交流用トランジスタ103)とを有している。スイッチング用トランジスタ101、駆動用トランジスタ102及び交流用トランジスタ103は同じ極性を有し、本発明の特徴として、それらのトランジスタにN型のトランジスタを用いるものとする。さらに本実施の形態には容量素子を設けていないが、映像信号の電位を保持するための容量素子として設けても良い。
【0038】
図1に示すように、スイッチング用トランジスタ101のゲート電極は、走査線Gに接続されている。また、スイッチング用トランジスタ101のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が信号線Sに、もう一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極に接続されている。そして、駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続されている。
【0039】
また、本実施の形態では、交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極の一方が電位制御線Wに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続される。また、交流用トランジスタ103のゲート電極は、発光素子104の画素電極と接続される交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極と接続される。
【0040】
なお、本明細書中において、接続されているとは、特に限定がない場合、電気的な接続のことをいう。
【0041】
また、本明細書中において、電位制御線とは、交流用トランジスタを制御するため、電位を変化させる配線のことである。
【0042】
また、スイッチング用トランジスタ101が非選択状態(オフの状態)にある時、駆動用トランジスタ102のゲート容量によって、駆動用トランジスタ102のゲート電位が保持される。なお、図1では容量素子を設けず、駆動用トランジスタ102のゲート容量によってゲート電位を保持させる構成を示したが、本発明はこの構成に限定されず、容量素子を設けた構成にしても良い。
【0043】
さらに本実施の形態では、駆動用トランジスタ102のチャネル長Lとチャネル幅Wの比L/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくする。具体的に駆動用トランジスタ102では、LをWより大きくし、より望ましくは5/1以上とする。また交流用トランジスタ103では、LがWと同じかそれよりLが短くなるようにする。これにより、画素内の発光素子104に順方向の電圧を印加した際に順方向に流れる電流値より、発光素子104に逆方向の電圧を印加した際に逆方向に流れる電流値を大きくすることができる。
【0044】
また、発光素子104は陽極と陰極を有しており、本明細書では、陽極を画素電極として用いる場合は陰極を対向電極と呼び、陰極を画素電極として用いる場合は陽極を対向電極と呼ぶ。
【0045】
ここで、スイッチング用トランジスタはリーク電流(オフ電流及びゲートリーク電流)の少ない構成とすることが望ましいといえる。なお、オフ電流とは、トランジスタがオフしているときにソースドレイン間に流れてしまう電流であり、ゲートリーク電流とは、ゲート絶縁膜を介してゲートとソースまたはドレイン間に電流が流れてしまう電流である。
【0046】
よって、スイッチング用トランジスタ101に用いられるNチャネル型のトランジスタは、低濃度不純物領域(Lightly Doped Drain:LDD領域ともいう)を設けた構成とするのが好ましい。なぜなら、LDD領域を設けた構成のトランジスタはオフ電流を低減することができるからである。また、スイッチング用トランジスタ101は発光素子104に電流を流すときにオン電流を大きくする必要があるからである。
【0047】
さらに好ましい形態としては、スイッチング用トランジスタ101にLDD領域を設け、LDD領域はゲート電極と重なる領域を設ける。すると、スイッチング用トランジスタ101はオン電流を大きくし、さらにホットエレクトロンの発生を低減することができる。よって、スイッチング用トランジスタ101は信頼性が向上する。
【0048】
また、駆動用トランジスタ102もLDD領域を設け、LDD領域がゲート電極と重なる構造とすることで信頼性が向上する。
【0049】
また、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることでもオフ電流は低減することができる。よって、駆動用トランジスタ102の膜厚よりもスイッチング用トランジスタ101の膜厚を薄くする良い。
【0050】
また、スイッチング用トランジスタ101をダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造のトランジスタとすることでゲートリーク電流を低減することができる。さらに、駆動用トランジスタ102においても、ダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造を採用することで、ゲートリーク電流を低減し、信頼性を向上させることができる。
【0051】
特にスイッチング用トランジスタ101にオフ電流が流れてしまうと、駆動用トランジスタ102のゲート容量は、書き込み期間に書き込まれた電圧を保持できなくなってしまう。従って、スイッチング用トランジスタ101において、LDD領域を設けたり、ゲート絶縁膜を薄くさせたり、マルチゲート構造とすることでオフ電流を低減すると良い。
【0052】
なお、本明細書中では、発光素子(EL素子)は、電界が生じると発光する電界発光層(EL層)を、陽極及び陰極で挟んだ構造を有する素子を示すものとして説明するが、これに限定されない。
【0053】
また、本明細書中において、発光素子とは、一重項励起子から基底状態に遷移する際の発光(蛍光)を利用するものと、三重項励起子から基底状態に遷移する際の発光(燐光)を利用するものの両方を示すものとして説明する。
【0054】
電界発光層としては、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等が挙げられる。発光素子は、基本的に、陽極、発光層、陰極の順に積み重ねた構造で示されるが、この他に、陽極、正孔注入層、発光層、電子注入層、陰極の順に積み重ねた構造や、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、陰極の順に積み重ねた構造などがある。
【0055】
なお、電界発光層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等が、明確に区別された積層構造を有するものに限定されない。つまり、電界発光層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等を構成する材料が、混合した層を有する構造であってもよい。また、無機物が混合されていてもよい。
【0056】
また、発光素子の電界発光層としては、低分子材料、高分子材料、中分子材料のいずれの材料であってもよい。
【0057】
なお、本明細書中において、中分子材料とは、分子数が20以下または連鎖する分子の長さが10μm以下で、昇華性を有さないものとする。
【0058】
次に、図1の回路構成における動作について、図2を用いて説明する。
【0059】
まず図2(A)の書き込み期間において、走査線Gが選択されると、走査線Gにゲート電極が接続されているスイッチング用トランジスタ101がオンの状態になる。そして、信号線Sに入力された映像信号の電位Vsigが、スイッチング用トランジスタ101を介して駆動用トランジスタ102のゲート電極に入力され、駆動用トランジスタ102のゲート容量によって、駆動用トランジスタ102のゲート電位が保持される。また、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102はオンの状態となるため、発光素子104に順方向のバイアス電流が流れて発光素子104は発光する。
【0060】
具体的には、電源線Vに電位Vddが供給され、発光素子104の対向電極に電位Vssが供給されて、発光素子104は発光する。このとき、電位Vssと、電源線Vに印加される電位Vddは、Vss<Vddを満たす電位であり、電位Vssとしては例えばGND(グラウンド電位)、0Vなどが印加されていても良い。
【0061】
一方、この書き込み期間において、電位制御線Wの電位Vdd2は、発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd2>Vssを満たす)電位に設定されるため、電位制御線Wと接続される交流用トランジスタ103の電極はドレイン電極となり、発光素子104の画素電極と接続される交流用トランジスタ103の電極はソース電極となる。さらに、該ソース電極と、交流用トランジスタ103のゲート電極とが接続されるため、交流用トランジスタ103はオフの状態となる。
【0062】
なお、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフになる場合には、発光素子104への電流の供給は行なわれないため、発光素子104は発光されない。
【0063】
また本明細書中では、トランジスタがオンの状態とは、そのゲート電圧によって、ソース電極とドレイン電極間が導通状態であることを示すとする。また、トランジスタがオフの状態とは、そのゲート電圧によって、ソース電極とドレイン電極間が、非導通状態であることを示すとする。
【0064】
また本明細書中では、発光素子に逆方向の電圧を印加するとは、順方向の電圧に対して逆方向の電圧を印加にすることをいい、発光素子には逆方向のバイアス電流が流れ、発光はしない。
【0065】
次に図2(B)の表示期間では、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態する。また、書き込み期間において書き込まれた映像信号の電位Vsigを駆動用トランジスタ102のゲート容量によって保持しているため、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。それにより、発光素子104へ順方向のバイアス電流が流れ、発光素子104は発光する。
【0066】
具体的には、書き込み期間と同様に、電源線Vに電位Vddが供給され、発光素子104の対向電極に電位Vssが供給されて、発光素子104は発光する。このとき、電位Vssと、電源線Vに印加される電位Vddは、Vss<Vddを満たす電位であり、電位Vssとしては例えばGND(グラウンド電位)、0Vなどが印加されていても良い。
【0067】
一方、書き込み期間と同様に、電位制御線Wの電位Vdd2は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd2>Vssを満たす)電位に設定されているため、交流用トランジスタ103はオフの状態となる。
【0068】
また、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフの状態になる場合、発光素子104への電流の供給は行なわれないため、表示期間においても、発光素子104への電流の供給は行われない。
【0069】
次いで、図2(C)の逆方向バイアス期間(非点灯期間)において、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態にする。
【0070】
一方、電位制御線Wの電位Vss2を発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss2を満たす)電位に設定することにより、電位制御線Wと接続される交流用トランジスタ103の電極はソース電極となり、発光素子104の画素電極と接続される電極はドレイン電極となる。さらに、該ドレイン電極と交流用トランジスタ103のゲート電極とが接続されるため、交流用トランジスタ103はオンの状態となる。これにより、発光素子104に逆方向の電圧が印加され、発光素子104、及び交流用トランジスタ103において、逆方向のバイアス電流が流れる。
【0071】
なお、書き込み期間及び表示期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンの状態となる場合、逆バイアス期間においても、映像信号の電位をゲート容量が保持しているため、駆動用トランジスタはオンの状態となる。それにより、駆動用トランジスタ102に順方向のバイアス電流が流れる(図示しない)が、ほとんどの電流は交流用トランジスタ103へ流れ込むため、特に動作には影響がない。加えて、前述したように駆動用トランジスタ102のL/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくした場合、交流用トランジスタ103のチャネル幅Wが大きくなるため、駆動用トランジスタ102に順方向に流れるバイアス電流は交流用トランジスタ103に流れやすくなる。勿論、書き込み期間及び表示期間において、駆動用トランジスタ102がオフの状態となる場合は、駆動用トランジスタ102に電流は供給されない。
【0072】
なお、前述したように駆動用トランジスタ102のL/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくすることで、交流用トランジスタ103に流れる電流を駆動用トランジスタ102に流れる電流に比べて大きくすることができる。つまり、順方向のバイアス電流の電流値より、逆方向のバイアス電流の電流値が大きくなり、逆方向バイアス期間において発光素子104に大きな電流を流すことができる。
【0073】
また、逆方向バイアス期間におけるVss2とVssの電位差を、表示期間におけるVddとVssの電位差よりも大きくしてもよい。これにより、順方向のバイアス電流の電流値より逆方向のバイアス電流の電流値が大きくなり、逆方向バイアス期間においてさらに発光素子104に大電流を流すことができる。
【0074】
なお、本実施の形態では、発光素子104の対向電極の電位及び電源線Vの電位を固定電位としたが、これに限らない。例えば、発光素子104の対向電極の電位を変動させてもよいし、電源線Vの電位と発光素子104の対向電極の電位両方を変動させてもよい。
【0075】
次にこのような構成の画素において、階調を表現する手法について説明する。
【0076】
階調の表現の方法には、大きくわけて、アナログ方式とデジタル方式とがある。アナログ方式と比べて、デジタル方式は、トランジスタのばらつきに強く、多階調化に向くなどの利点がある。アナログ方式がトランジスタのばらつきによって制約されていたのに対し、デジタル方式は、TFTのばらつきが少々あっても、極めて均質な階調表示が可能である。
【0077】
デジタル方式の階調表現方法の一例として、時間階調方式が知られている。この方式の駆動方法は、表示装置の各画素が発光する期間を制御することによって、階調を表現する手法である。
【0078】
1画像を表示する期間を1フレーム期間とすると、1フレーム期間は、複数のサブフレーム期間に分割される。
【0079】
サブフレーム期間毎に、点灯もしくは非点灯とし、つまり、各画素の発光素子を発光させるか、させないかして、1フレーム期間あたりに発光素子が発光する期間を制御し、各画素の階調が表現される。
【0080】
図1に示した画素を用いてデジタル時間階調方式で駆動する方法について、図3のタイミングチャートを用いて説明する。図3では、4ビット目で発光素子104に、逆方向バイアス期間(非点灯期間)BFとして逆方向の電圧を印加する。
【0081】
なお、本発明の表示装置を用いて画像表示を行うとき、表示期間においては、画面の書き換え動作と表示動作とが繰り返し行われる。この書き換え回数について特に限定はないが、画像をみる人がちらつき(フリッカ)を感じないように少なくとも1秒間に60回程度とすることが好ましい。ここで、一画面(1フレーム)の書き換え動作と表示動作を行う期間、及び逆方向のバイアス期間を含めて1フレーム期間F1という。
【0082】
1フレーム期間F1は、図3に示すように、書き込み期間Ta1、Ta2、Ta3、Ta4と表示期間Ts1、Ts2、Ts3、Ts4、及び逆方向バイアス期間BFを含む4つのサブフレーム期間SF1、SF2、SF3、及びSF4に時分割されている。発光するための信号を与えられた発光素子は、表示期間において発光状態となっている。各々のサブフレーム期間における表示期間の長さの比は、第1のサブフレーム期間Ta1:第2のサブフレーム期間Ta2:第3のサブフレーム期間Ta3:第4のサブフレーム期間Ta4=23:22:21:20=8:4:2:1となっている。これによって4ビット階調を表現することができる。但し、ビット数及び階調数はここに記すものに限定されず、例えば8つのサブフレーム期間を設け8ビット階調を行えるようにしてもよい。
【0083】
上記動作の書き込み期間、及び表示期間について、全てのサブフレーム期間SF1〜SF4について繰り返し、SF4においては逆方向バイアス期間BFを加わえて1フレーム期間F1が終了する。ここで、サブフレーム期間SF1〜SF4の表示期間Ts1〜Ts4の長さを適宜設定し、1フレーム期間F1あたりで、発光素子104が発光したサブフレーム期間SF1〜SF4の表示期間の累計によって階調を表現する。つまり、1フレーム期間F1中の点灯時間の総和をもって階調を表現する。
【0084】
なお、サブフレーム期間SF1〜SF4をそれぞれ1フレーム内に連続させずに配置してもよい。また、ひとつのサブフレーム期間をさらに複数のサブフレーム期間で構成してもよいし、さらにその複数のサブフレーム期間をそれぞれ1フレーム内に連続させずに配置してもよい。なお、時間階調方式を用いて階調を表現する場合、サブフレームの個数については、特に限定されない。また、各サブフレーム期間の点灯期間の長さや、どのサブフレームを点灯させるか、すなわち、サブフレームの選択方法についても、特に限定されない。
【0085】
また図1の画素をアナログ方式で駆動させる場合、図4のように、1フレーム期間F1の中に発光素子に順方向の極性の電圧を印加する期間、すなわち順方向バイアス期間FFと、逆方向の極性の電圧を印加する期間、すなわち逆方向バイアス期間BFを設ければよい。なお、順方向バイアス期間FFにおいて各画素にアナログ映像信号を書き込み(Ta:書き込み期間)、発光素子104を発光または非発光(Ts:表示期間)させればよい。
【0086】
以上により、本発明の構成では、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0087】
また、回路構成にあるトランジスタをN型トランジスタで作製することで、アモルファスシリコンのトランジスタを適用することができる。従って、既に確立されたアモルファスシリコンを用いたトランジスタの製造技術を適用することができるため、簡易かつ安価な製造プロセスで、動作特性が良好で安定した表示装置を得ることができる。
【0088】
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記実施の形態1を用いて作製された表示装置について、表示装置を構成するディスプレイの構成について説明する。
【0089】
表示装置は、ディスプレイと、ディスプレイに信号を入力する周辺回路によって構成されている。
【0090】
ディスプレイの構成について、図5にブロック図を示す。図5において、ディスプレイ300は、信号線駆動回路301と、走査線駆動回路302と、画素部303とによって構成されている。画素部303は、マトリクス状に画素が配置された構成となっている。
【0091】
画素部303の各画素に、薄膜トランジスタ(以下、TFTと表記する)が配置されている。ここでは、上記実施の形態1で示した回路構成を用いて画素毎に3つのTFTを配置し、各画素に発光素子設けたディスプレイについて説明する。
【0092】
図6に、ディスプレイの画素部の構成を示す。画素部310には、信号線S1〜Sx、走査線G1〜Gy、電源線V1〜Vx、及び電位制御線W1〜Wyが配置され、x(xは自然数)列y(yは自然数)行の画素が配置されている。各画素311は、スイッチング用トランジスタ101と、駆動用トランジスタ102と、交流用トランジスタ103と、発光素子104をそれぞれ有している。
【0093】
なお、図6で示した画素311は図1と対応し、信号線S1〜Sxのうちの1本S1と、走査線G1〜Gyのうちの1本G1と、電源線V1〜Vxのうちの1本V1と、電位制御線W1〜Wxのうちの1本W1と、スイッチング用トランジスタ101と、駆動用トランジスタ102と、交流用トランジスタ103と、発光素子104とによって構成されている。
【0094】
以上の構成と本発明を組み合わせることにより、発光素子の寿命を延ばすことを可能とし、N型トランジスタで構成された画素を用いることにより、安価な表示装置及びディスプレイを製造することが可能となる。
【0095】
なお、本実施の形態では、実施の形態1で示した図1の回路構成を用いているが、これに限定されず、他の実施の形態及び実施例と組み合わせて実施することができる。
【0096】
(実施の形態3)
(回路構成2)
本実施の形態においては、実施の形態1で述べた図1の回路構成とは別の構成について述べる。
【0097】
図7に示す画素を構成する回路は、発光素子104と、映像信号の画素への入力を制御するためのスイッチング素子として用いるトランジスタ(スイッチング用トランジスタ101)と、発光素子104に流れる電流値を制御するトランジスタ(駆動用トランジスタ102)と、発光素子104に逆方向の電圧を印加する際、発光素子104に逆方向のバイアス電流を流すトランジスタ(交流用トランジスタ103)とを有している。スイッチング用トランジスタ101、駆動用トランジスタ102及び交流用トランジスタ103は同じ極性を有し、本発明の特徴として、それらのトランジスタにN型のトランジスタを用いるものとする。さらに本実施の形態には容量素子を設けていないが、映像信号の電位を保持するための容量素子として設けても良い。
【0098】
図7に示すように、スイッチング用トランジスタ101のゲート電極は、走査線Gに接続されている。また、スイッチング用トランジスタ101のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が信号線Sに、もう一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極に接続されている。そして、駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続されている。
【0099】
また、本実施の形態では、交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極において、一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極に接続され、もう一方が発光素子104の画素電極、及び駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極に接続される。また、交流用トランジスタ103のゲート電極は電位制御線Wに接続される。
【0100】
また、スイッチング用トランジスタ101が非選択状態(オフの状態)にある時、駆動用トランジスタ102のゲート容量によって駆動用トランジスタ102のゲート電位が保持される。なお、図7では容量素子を設けず、駆動用トランジスタ102のゲート容量によってゲート電位を保持させる構成を示したが、本発明はこの構成に限定されず、容量素子を設けた構成にしても良い。
【0101】
ここで、スイッチング用トランジスタはリーク電流(オフ電流及びゲートリーク電流)の少ない構成とすることが望ましいといえる。なお、オフ電流とは、トランジスタがオフしているときにソースドレイン間に流れてしまう電流であり、ゲートリーク電流とは、ゲート絶縁膜を介してゲートとソースまたはドレイン間に電流が流れてしまう電流である。
【0102】
よって、スイッチング用トランジスタ101に用いられるNチャネル型のトランジスタは、低濃度不純物領域(Lightly Doped Drain:LDD領域ともいう)を設けた構成とするのが好ましい。なぜなら、LDD領域を設けた構成のトランジスタはオフ電流を低減することができるからである。また、スイッチング用トランジスタ101は発光素子104に電流を流すときにオン電流を大きくする必要があるからである。
【0103】
さらに好ましい形態としては、スイッチング用トランジスタ101にLDD領域を設け、LDD領域はゲート電極と重なる領域を設ける。すると、スイッチング用トランジスタ101はオン電流を大きくし、さらにホットエレクトロンの発生を低減することができる。よって、スイッチング用トランジスタ101は信頼性が向上する。
【0104】
また、駆動用トランジスタ102もLDD領域を設け、LDD領域がゲート電極と重なる構造とすることで信頼性が向上する。
【0105】
また、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることでもオフ電流は低減することができる。よって、駆動用トランジスタ102の膜厚よりもスイッチング用トランジスタ101の膜厚を薄くする良い。
【0106】
また、スイッチング用トランジスタ101をダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造のトランジスタとすることでゲートリーク電流を低減することができる。さらに、駆動用トランジスタ102においても、ダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造を採用することで、ゲートリーク電流を低減し、信頼性を向上させることができる。
【0107】
特にスイッチング用トランジスタ101にオフ電流が流れてしまうと、駆動用トランジスタ102のゲート容量は、書き込み期間に書き込まれた電圧を保持できなくなってしまう。従って、スイッチング用トランジスタ101において、LDD領域を設けたり、ゲート絶縁膜を薄くさせたり、マルチゲート構造とすることでオフ電流を低減すると良い。
【0108】
次に、図7の回路構成における動作について、図8を用いて説明する。
【0109】
まず図8(A)の書き込み期間において、走査線Gが選択されると、走査線Gにゲート電極が接続されているスイッチング用トランジスタ101がオンの状態になる。そして、信号線Sに入力された映像信号の電位Vsigが、スイッチング用トランジスタ101を介して駆動用トランジスタ102のゲート電極に入力され、駆動用トランジスタ102のゲート容量によって、ゲート電位が保持される。
【0110】
また、電源線Vの電位Vss1は発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、もしくはそれよりも低い(つまり、Vss≧Vss1を満たす)電位に設定されるため、発光素子104は発光されない。なお、電位Vssとしては、例えばGND(グラウンド電位)、0Vなどが印加されていても良い。また、設定されるVss1及びVssの電位差よって発光素子104に逆方向のバイアス電流が流れる。(ただし、Vss1とVssが同電位のときは流れない。)
【0111】
一方、この書き込み期間において、電位制御線Wの電位Vss2は、交流用トランジスタ103がオフの状態となるように低く設定される。
【0112】
なお、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフになる場合についても、発光素子104への電流の供給は行なわれないため、発光素子104は発光されない。
【0113】
次に図8(B)の表示期間では、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態にする。また、書き込み期間において書き込まれた映像信号の電位Vsigを駆動用トランジスタ102のゲート容量によって保持しているため、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。
【0114】
また、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd1>Vssを満たす)電位に設定されるため、発光素子104へ順方向のバイアス電流が流れ、発光素子104は発光する。
【0115】
一方、書き込み期間と同様に、電位制御線Wの電位Vss2は、交流用トランジスタ103がオフの状態となるように低く設定される。
【0116】
また、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフの状態になる場合、発光素子104への電流の供給は行なわれないため、表示期間においても、発光素子104への電流の供給は行われない。
【0117】
次いで、図8(C)の逆方向バイアス期間(非点灯期間)において、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態にする。
【0118】
また、電源線Vの電位Vss3を発光素子104の対向電極の電位Vssより低く設定する。つまり、Vss>Vss3を満たすように電位を設定することにより、駆動用トランジスタ102がオンとなる場合において、電源線Vと接続される駆動用トランジスタ102の電極はソース電極となり、発光素子104の画素電極と接続される駆動用トランジスタ102の電極はドレイン電極となる。
【0119】
なお、表示期間における順方向のバイアス電流の電流値より、逆方向バイアス期間における逆方向のバイアス電流の電流値を大きくするため、Vss3とVssの電位差は、表示期間におけるVdd1とVssの電位差よりも大きくするとよい。これにより、逆方向のバイアス電流の電流値を大きくし、逆方向バイアス期間において発光素子104に大電流を流すことができる。
【0120】
さらに、電位制御線Wの電位Vdd2を交流用トランジスタ103がオンの状態となるように高く設定する。それにより、駆動用トランジスタ102のゲート電極とドレイン電極とが同電位となり、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。よって、駆動用トランジスタ102に逆方向のバイアス電流が流れ、発光素子104にも逆方向のバイアス電流が流れる。つまり、発光素子104に逆方向の電圧が印加される。
【0121】
なお、本実施の形態では、発光素子104の対向電極の電位を固定電位としたが、これに限らない。例えば、発光素子104の対向電極の電位を変動させてもよいし、電源線Vの電位と発光素子104の対向電極の電位両方を変動させてもよい。
【0122】
次に、図7に示した画素を用いてデジタル時間階調方式で駆動する方法について、図9のタイミングチャートを用いて説明する。
【0123】
1フレーム期間F1は、図9に示すように、書き込み期間Ta1、Ta2、Ta3、Ta4と表示期間Ts1、Ts2、Ts3、Ts4を含む4つのサブフレーム期間SF1、SF2、SF3、SF4、及び逆方向バイアス期間(非点灯期間)BFに時分割されている。発光するための信号を与えられた発光素子は、表示期間において発光状態となっている。各々のサブフレーム期間における表示期間の長さの比は、第1のサブフレーム期間Ta1:第2のサブフレーム期間Ta2:第3のサブフレーム期間Ta3:第4のサブフレーム期間Ta4=23:22:21:20=8:4:2:1となっている。これによって4ビット階調を表現することができる。但し、ビット数及び階調数はここに記すものに限定されず、例えば8つのサブフレーム期間を設け8ビット階調を行えるようにしてもよい。
【0124】
上記動作の書き込み期間、及び表示期間について、全てのサブフレーム期間SF1〜SF4について繰り返し、逆方向の電圧を印加する期間(逆方向バイアス期間BF)を設け、1フレーム期間F1が終了する。ここで、サブフレーム期間SF1〜SF4の表示期間Ts1〜Ts4の長さを適宜設定し、1フレーム期間F1あたりで、発光素子104が発光したサブフレーム期間SF1〜SF4の表示期間の累計によって階調を表現する。つまり、1フレーム期間F1中の点灯時間の総和をもって階調を表現する。
【0125】
なお、サブフレーム期間SF1〜SF4をそれぞれ1フレーム内に連続させずに配置してもよい。また、ひとつのサブフレーム期間をさらに複数のサブフレーム期間で構成してもよいし、さらにその複数のサブフレーム期間をそれぞれ1フレーム内に連続させずに配置してもよい。なお、時間階調方式を用いて階調を表現する場合、サブフレームの個数については、特に限定されない。また、各サブフレーム期間の点灯期間の長さや、どのサブフレームを点灯させるか、すなわち、サブフレームの選択方法についても、特に限定されない。
【0126】
また、図23のように、1フレーム期間F1の中の各サブフレーム期間SF1〜SF4において、それぞれの書き込み期間Ta1〜Ta4と同時に逆方向の電圧を印加させる動作を行ってもよい。すなわち図23において、書き込み期間Ta1〜Ta4は、書き込み動作を行うと同時に逆方向の電圧を印加する動作を行う逆方向バイアス期間でもある。なお、図23においては、4ビットのデジタル映像信号を用いて階調を表現する場合の例を示している。
【0127】
また図7の画素をアナログ方式で駆動させる場合、図10のように、1フレーム期間F1の中に発光素子に順方向の極性の電圧を印加する期間、すなわち順方向バイアス期間FFと、逆方向の極性の電圧を印加する期間、すなわち逆方向バイアス期間BFを設ければよい。なお、順方向バイアス期間FFは書き込み期間Ta、表示期間Tsに時分割され、順方向バイアス期間FFにおいて各画素にアナログ映像信号を書き込み、発光素子104を発光または非発光させればよい。
【0128】
以上により、本発明の構成では、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0129】
また、回路構成にあるトランジスタをN型トランジスタで作製することで、アモルファスシリコンのトランジスタを適用することができる。従って、既に確立されたアモルファスシリコンを用いたトランジスタの製造技術を適用することができるため、簡易かつ安価な製造プロセスで、動作特性が良好で安定した表示装置を得ることができる。
【0130】
(実施の形態4)
(回路構成3)
本実施の形態においては、実施の形態1で述べた図1の回路構成とは別の構成について述べる。
【0131】
図11に示す画素を構成する回路は、発光素子104と、映像信号の画素への入力を制御するためのスイッチング素子として用いるトランジスタ(第1のスイッチング用トランジスタ105、第2のスイッチング用トランジスタ106)と、発光素子104に流れる電流値を制御するトランジスタ(駆動用トランジスタ102)と、発光素子104に逆方向の電圧を印加する際、発光素子104に逆方向のバイアス電流を流すトランジスタ(交流用トランジスタ103)とを有している。また、本実施の形態では、映像信号の電位を保持するため二つの電極を持つ容量素子112を設けているが、駆動用トランジスタ102のゲート容量などを用いて、駆動用トランジスタ102のゲート電位を保持できる場合は、容量素子112を省いても良い。第1のスイッチング用トランジスタ105、第2のスイッチング用トランジスタ106、駆動用トランジスタ102及び交流用トランジスタ103は同じ極性を有し、本発明の特徴として、それらのトランジスタにN型のトランジスタを用いるものとする。
【0132】
図11に示すように、第1のスイッチング用トランジスタ105のゲート電極は第2の走査線GL2に接続され、第1のスイッチング用トランジスタ105のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が信号線Sに、もう一方が駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極に接続されている。また、第2のスイッチング用トランジスタ106のゲート電極は第1の走査線GL1に接続され、第2のスイッチング用トランジスタ106のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極と容量素子112に接続されている。なお、信号線Sは電流源113と接続される。
【0133】
さらに、駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極と容量素子112に接続されている。また、容量素子112の二つの電極は、一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極と、もう一方が発光素子104の画素電極と接続される駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極と接続されている。なお、駆動用トランジスタ102は飽和領域で動作するように設定されている。
【0134】
また、本実施の形態では、交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続されている。また、交流用トランジスタ103のゲート電極は発光素子104の画素電極と接続される交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極と接続される。
【0135】
また、第1のスイッチング用トランジスタ105、及び第2のスイッチング用トランジスタ106が非選択状態(オフの状態)にある時、容量素子112は容量素子112の電極間の電位差を保持するため設けられている。なお、図11では容量素子112を設ける構成としたが、駆動用トランジスタ102のゲート容量によってゲート電位を保持できる場合は、本発明はこの構成に限定されず、容量素子112を省いた構成にしても良い。
【0136】
さらに本実施の形態では、駆動用トランジスタ102のチャネル長Lとチャネル幅Wの比L/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくする。具体的に駆動用トランジスタ102では、LをWより大きくし、より望ましくは5/1以上とする。また交流用トランジスタ103では、LがWと同じかそれよりLが短くなるようにする。これにより、画素内の発光素子104に順方向の電圧を印加した際に順方向に流れる電流値より、発光素子104に逆方向の電圧を印加した際に逆方向に流れる電流値を大きくすることができる。
【0137】
ここで、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106はリーク電流(オフ電流及びゲートリーク電流)の少ない構成とすることが望ましいといえる。なお、オフ電流とは、トランジスタがオフしているときにソースドレイン間に流れてしまう電流であり、ゲートリーク電流とは、ゲート絶縁膜を介してゲートとソースまたはドレイン間に電流が流れてしまう電流である。
【0138】
よって、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106に用いられるNチャネル型のトランジスタは、低濃度不純物領域(Lightly Doped Drain:LDD領域ともいう)を設けた構成とするのが好ましい。なぜなら、LDD領域を設けた構成のトランジスタはオフ電流を低減することができるからである。また、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106は発光素子104に電流を流すときにオン電流を大きくする必要があるからである。
【0139】
さらに好ましい形態としては、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106にLDD領域を設け、LDD領域はゲート電極と重なる領域を設ける。すると、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106はオン電流を大きくし、さらにホットエレクトロンの発生を低減することができる。よって、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106は信頼性が向上する。
【0140】
また、駆動用トランジスタ102もLDD領域を設け、LDD領域がゲート電極と重なる構造とすることで信頼性が向上する。
【0141】
また、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることでもオフ電流は低減することができる。よって、駆動用トランジスタ102の膜厚よりも第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106の膜厚を薄くする良い。
【0142】
また、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106をダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造のトランジスタとすることでゲートリーク電流を低減することができる。さらに、駆動用トランジスタ102においても、ダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造を採用することで、ゲートリーク電流を低減し、信頼性を向上させることができる。
【0143】
特に第2のスイッチング用トランジスタ106にオフ電流が流れてしまうと、容量素子112は、書き込み期間に書き込まれた電圧を保持できなくなってしまう。従って、第2のスイッチング用トランジスタ106において、LDD領域を設けたり、ゲート絶縁膜を薄くさせたり、マルチゲート構造とすることでオフ電流を低減すると良い。
【0144】
次に、図11の回路構成における動作について、図12を用いて説明する。
【0145】
まず図12(A)の書き込み期間において、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2が選択されると、第2の走査線GL2にゲート電極が接続されている第1のスイッチング用トランジスタ105と、第1の走査線GL1にゲート電極が接続される第2のスイッチング用トランジスタ106がオンの状態になる。また、このとき発光素子104を所定の輝度階調で発光動作させるために必要な所定の階調電流Idataを電流源113から信号線Sに供給する。ここで、電流源113は信号線Sに階調電流Idataを供給するための階調電位Vdataとして、発光素子104の対向電極の電位Vss及び電源線Vの電位Vss1よりも低い電位(つまり、Vss、Vss1>Vdata)を有するように設定する。なお、電位Vssとしては例えばGND(グラウンド電位)、0Vなどが印加されていても良い。
【0146】
また、電源線Vの電位Vss1は、発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低い(つまり、Vss≧Vss1)電位に設定され、第2のスイッチング用トランジスタ106を介して、電源線Vの電位Vss1が容量素子112及び駆動用トランジスタ102のゲート電極に入力される。それにより、容量素子112には電荷が蓄積され、容量素子112に電荷が充電されると電圧成分(保持電圧)が保持され、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。また、電源線Vと接続される駆動用トランジスタ102の電極はドレイン電極となり、もう一方の電極はソース電極となる。従って、駆動用トランジスタ102を介して階調電流Idataに基づいた書き込み電流Idtが供給される。
【0147】
以上により、電流源113によって設定された階調電流Idataに基づいて、駆動用トランジスタ102及び第1のスイッチング用トランジスタ105のドレイン電流として、Idtが流れ、容量素子112に両電極間の電位差に対応する電荷が蓄積され、電圧成分(保持電圧)が保持される。なお、このとき発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低電位の階調電位Vdataに基づいて書き込み電流Idtが流れることにより、ノードN1の電位は低くなるため、発光素子104には逆方向のバイアス電流が流れる。よって、書き込み期間において、発光素子104は発光されない。
【0148】
また、この書き込み期間において、上記書き込み電流IdtによりノードN1の電位は低くなるため、電源線Vの電位Vss1はノードN1に印加される電位より高くなる。よって、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はドレイン電極となり、もう一方の電極はソース電極となる。従って、該ソース電極と交流用トランジスタ103のゲート電極が接続されるため、交流用トランジスタ103はオフの状態となる。
【0149】
なお、書き込み期間において、階調電位Vdataにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、階調電位Vdataにより駆動用トランジスタ102がオフになる場合についても、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行なわれないため、発光素子104は発光されない。
【0150】
次に図12(B)の表示期間では、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2の電位を制御することで第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106をオフの状態にし、書き込み期間において蓄積された電荷(保持電圧)、すなわち容量素子112の両電極間の電位差を保持しているため、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。また、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(Vdd1>Vss)電位に設定されるため、発光素子104へ順方向のバイアス電流が流れ、発光素子104は発光する。
【0151】
一方、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高く設定されるため、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はドレイン電極となり、もう一方の電極はソース電極となる。従って、該ソース電極と交流用トランジスタ103のゲート電極が接続されるため、交流用トランジスタ103はオフの状態となる。
【0152】
また、書き込み期間において、階調電位Vdataにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、階調電位Vdataにより駆動用トランジスタ102がオフの状態になる場合、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行なわれないため、表示期間においても、発光素子104への電流の供給は行われない。
【0153】
次いで、図12(C)の逆方向バイアス期間(非点灯期間)において、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2の電位を制御することで第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106をオフの状態にする。
【0154】
また、電源線Vの電位Vss2を発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss2)電位に設定することにより、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はソース電極となり、もう一方の電極はドレイン電極となる。従って、該ドレイン電極と交流用トランジスタ103のゲート電極が接続されるため、交流用トランジスタ103はオンの状態となる。よって、発光素子104に逆方向の電圧が印加され、発光素子104、及び交流用トランジスタ103において、逆方向のバイアス電流が流れる。
【0155】
なお、書き込み期間及び表示期間において、駆動用トランジスタ102がオンの状態となる場合、逆バイアス期間においても、書き込み電流Idtに基づいて容量素子112の両電極間の電位差が保持されているため、駆動用トランジスタはオンの状態となる。それにより、駆動用トランジスタ102に逆方向のバイアス電流が流れる。しかし、前述したように駆動用トランジスタ102のL/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくすることで、交流用トランジスタ103に流れる電流値に比べて、駆動用トランジスタ102に流れる電流値は小さくなる。勿論、書き込み期間及び表示期間において、駆動用トランジスタ102がオフの状態となる場合は、駆動用トランジスタ102に電流は供給されない。
【0156】
また、逆方向バイアス期間におけるVss2とVssの電位差を、表示期間におけるVdd1とVssの電位差よりも大きくしてもよい。これにより、順方向のバイアス電流の電流値より逆方向のバイアス電流の電流値が大きくなり、逆方向バイアス期間においてさらに発光素子104に大電流を流すことができる。
【0157】
また、上記回路構成の他に、第2の走査線GL2を設けず、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106のゲート電極を走査線Gに接続する構成としてもよい。図13にその構成を示す。走査線Gを一つで構成することで、配線の本数を減らすことができ、画素の開口率を上げることができる。また動作については、上記回路構成の動作における第1の走査線GL1と第2の走査線GL2との動作を走査線Gで行う他は同じ動作であるため、ここでは省略する。
【0158】
次に、図11に示した画素を用いてアナログ時間階調方式で駆動する階調方法について、図14のタイミングチャートを用いて説明する。
【0159】
図14(A)のように、1フレーム期間F1の中に発光素子に順方向の極性の電圧を印加する期間、すなわち順方向バイアス期間FFと、逆方向の極性の電圧を印加する期間、すなわち逆方向バイアス期間BFを設ける。なお、順方向バイアス期間FFは書き込み期間Ta、表示期間Tsに時分割され、順方向バイアス期間FFにおいて各画素にアナログ映像信号を書き込み、発光素子104を発光または非発光させればよい。
【0160】
図14(B)に示すのは、任意の行(i行目)におけるタイミングチャートである。
【0161】
画素への信号書き込み期間Ta(i)には、信号線Sと接続される電流源113にアナログ信号の電位、つまり階調電位Vdataが設定される。この階調電位Vdataが映像信号に相当する。そして、画素へ映像信号を書き込む際には、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2にハイレベルの電位が印加され、第2のスイッチング用トランジスタ106及び第1のスイッチング用トランジスタ105をオンさせる。また、電源線Vの電位にローレベルの電位Vss1が印加される。ここで、電源線Vの電位Vss1は、発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低い(つまり、Vss≧Vss1)電位に設定される。
【0162】
次に、表示期間Ts(i)では、、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2にローレベルの電位が印加され、電源線Vの電位にはハイレベルの電位Vdd1が印加される。ここで、電源線Vの電位Vdd1は、発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd1>Vss)電位に設定され、発光素子104は発光する。
【0163】
逆方向バイアス期間BFでは、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2にローレベルの電位が維持され、電源線Vの電位にはローレベルの電位Vss2が印加される。ここで、電源線Vの電位Vss2は、発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss2)電位に設定される。このような逆方向バイアス期間を設けることで、発光素子に逆方向の電圧を印加し、該発光素子の初期不良や進行性不良を抑制して電界発光層の劣化による輝度の低下を防ぐことができる。
【0164】
また図11の画素をデジタル時間階調方式で駆動させる場合、図15に示すように、1フレーム期間F1は、書き込み期間Ta1、Ta2、Ta3、Ta4と表示期間Ts1、Ts2、Ts3、Ts4を含む4つのサブフレーム期間SF1、SF2、SF3、SF4、及び逆方向バイアス期間(非点灯期間)BFに時分割される。書き込み期間において、発光するための信号を与えられた発光素子は、表示期間において発光状態となる。書き込み期間、表示期間が交互に行われた後、逆方向バイアス期間が行われる。
【0165】
また、本実施の形態では、4ビット階調を表現されるが、ビット数及び階調数はここに記すものに限定されず、例えば8つのサブフレーム期間を設け8ビット階調を行えるようにしてもよい。さらに、ひとつのサブフレーム期間をさらに複数のサブフレーム期間で構成し、1フレーム内に連続させずに配置してもよい。なお、時間階調方式を用いて階調を表現する場合、サブフレームの個数については、特に限定されない。また、各サブフレーム期間の点灯期間の長さや、どのサブフレームを点灯させるか、すなわち、サブフレームの選択方法についても、特に限定されない。
【0166】
以上により、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0167】
また、回路構成にあるトランジスタをN型トランジスタで作製することで、アモルファスシリコンのトランジスタを適用することができる。従って、既に確立されたアモルファスシリコンを用いたトランジスタの製造技術を適用することができるため、簡易かつ安価な製造プロセスで、動作特性が良好で安定した表示装置を得ることができる。
【0168】
(実施の形態5)
(回路構成4)
本実施の形態においては、実施の形態1で述べた図1の回路構成とは別の構成について述べる。
【0169】
図16に示す画素を構成する回路は、発光素子104と、映像信号の画素への入力を制御するためのスイッチング素子として用いるトランジスタ(第1のスイッチング用トランジスタ105、第2のスイッチング用トランジスタ106)と、発光素子104に流れる電流値を制御するトランジスタ(駆動用トランジスタ102)と、発光素子104に逆方向の電圧を印加する際、発光素子104に逆方向のバイアス電流を流すトランジスタ(交流用トランジスタ103)とを有している。また、本実施の形態では、映像信号の電位を保持するため二つの電極を持つ容量素子112を設けているが、駆動用トランジスタ102のゲート容量などを用いて、駆動用トランジスタ102のゲート電位を保持できる場合は、容量素子112を省いても良い。第1のスイッチング用トランジスタ105、第2のスイッチング用トランジスタ106、駆動用トランジスタ102及び交流用トランジスタ103は同じ極性を有し、本発明の特徴として、それらのトランジスタにN型のトランジスタを用いるものとする。
【0170】
図16に示すように、第1のスイッチング用トランジスタ105のゲート電極は第2の走査線GL2に接続され、第1のスイッチング用トランジスタ105のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が信号線Sに、もう一方が駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極に接続されている。また、第2のスイッチング用トランジスタ106のゲート電極は第1の走査線GL1に接続され、第2のスイッチング用トランジスタ106のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極と容量素子112に接続されている。なお、信号線Sは電流源113と接続される。
【0171】
さらに、駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極と容量素子112に接続されている。また、容量素子112の二つの電極は、一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極と、もう一方が発光素子104の画素電極と接続される駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極と接続されている。なお、駆動用トランジスタ102は飽和領域で動作するように設定されている。
【0172】
また、本実施の形態では、交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が発光素子104の画素電極に、もう一方が電位制御線Wに接続されている。また、交流用トランジスタ103のゲート電極は電位制御線Wと接続される交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極と接続される。
【0173】
また、第1のスイッチング用トランジスタ105、及び第2のスイッチング用トランジスタ106が非選択状態(オフの状態)にある時、容量素子112は容量素子112の電極間の電位差を保持するため設けられている。なお、図16では容量素子112を設ける構成としたが、駆動用トランジスタ102のゲート容量によってゲート電位を保持できる場合は、本発明はこの構成に限定されず、容量素子を省いた構成にしても良い。
【0174】
さらに本実施の形態では、駆動用トランジスタ102のチャネル長Lとチャネル幅Wの比L/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくする。具体的に駆動用トランジスタ102では、LをWより大きくし、より望ましくは5/1以上とする。また交流用トランジスタ103では、LがWと同じかそれよりLが短くなるようにする。これにより、画素内の発光素子104に順方向の電圧を印加した際に順方向に流れる電流値より、発光素子104に逆方向の電圧を印加した際に逆方向に流れる電流値を大きくすることができる。
【0175】
ここで、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106はリーク電流(オフ電流及びゲートリーク電流)の少ない構成とすることが望ましいといえる。なお、オフ電流とは、トランジスタがオフしているときにソースドレイン間に流れてしまう電流であり、ゲートリーク電流とは、ゲート絶縁膜を介してゲートとソースまたはドレイン間に電流が流れてしまう電流である。
【0176】
よって、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106に用いられるNチャネル型のトランジスタは、低濃度不純物領域(Lightly Doped Drain:LDD領域ともいう)を設けた構成とするのが好ましい。なぜなら、LDD領域を設けた構成のトランジスタはオフ電流を低減することができるからである。また、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106は発光素子104に電流を流すときにオン電流を大きくする必要があるからである。
【0177】
さらに好ましい形態としては、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106にLDD領域を設け、LDD領域はゲート電極と重なる領域を設ける。すると、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106はオン電流を大きくし、さらにホットエレクトロンの発生を低減することができる。よって、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106は信頼性が向上する。
【0178】
また、駆動用トランジスタ102もLDD領域を設け、LDD領域がゲート電極と重なる構造とすることで信頼性が向上する。
【0179】
また、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることでもオフ電流は低減することができる。よって、駆動用トランジスタ102の膜厚よりも第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106の膜厚を薄くする良い。
【0180】
また、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106をダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造のトランジスタとすることでゲートリーク電流を低減することができる。さらに、駆動用トランジスタ102においても、ダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造を採用することで、ゲートリーク電流を低減し、信頼性を向上させることができる。
【0181】
特に第2のスイッチング用トランジスタ106にオフ電流が流れてしまうと、容量素子112は、書き込み期間に書き込まれた電圧を保持できなくなってしまう。従って、第2のスイッチング用トランジスタ106において、LDD領域を設けたり、ゲート絶縁膜を薄くさせたり、マルチゲート構造とすることでオフ電流を低減すると良い。
【0182】
次に、図16の回路構成における動作について、図17を用いて説明する。
【0183】
まず図17(A)の書き込み期間において、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2が選択されると、第2の走査線GL2にゲート電極が接続されている第1のスイッチング用トランジスタ105、及び第1の走査線GL1にゲート電極が接続される第2のスイッチング用トランジスタ106がオンの状態になる。また、このとき発光素子104を所定の輝度階調で発光動作させるために必要な所定の階調電流Idataを電流源113から信号線Sに供給する。ここで、電流源113は信号線Sに階調電流Idataを供給するための階調電位Vdataとして、発光素子104の対向電極の電位Vss及び電源線Vの電位Vss1よりも低い電位(つまり、Vss、Vss1>Vdata)を有するように設定する。なお、電位Vssとしては例えばGND(グラウンド電位)、0Vなどが印加されていても良い。
【0184】
また、電源線Vの電位Vss1は、発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低い(つまり、Vss≧Vss1)電位に設定され、第2のスイッチング用トランジスタ106を介して、電源線Vの電位Vss1が容量素子112及び駆動用トランジスタ102のゲート電極に入力される。それにより、容量素子112には電荷が蓄積され、容量素子112に電荷が充電されると電圧成分(保持電圧)が保持され、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。また、電源線Vと接続される駆動用トランジスタ102の電極はドレイン電極となり、もう一方の電極はソース電極となる。従って、駆動用トランジスタ102を介して階調電流Idataに基づいた書き込み電流Idtが供給される。
【0185】
以上により、電流源113によって設定された階調電流Idataにより、駆動用トランジスタ102及び第1のスイッチング用トランジスタ105のドレイン電流として、Idtが流れ、容量素子112に両電極間の電位差に対応する電荷が蓄積され、電圧成分(保持電圧)が保持される。なお、このとき発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低電位の階調電位Vdataに基づいて書き込み電流Idtが流れることにより、ノードN1の電位は低くなるため、発光素子104には逆方向のバイアス電流が流れる。よって、書き込み期間において、発光素子104は発光されない。
【0186】
一方、この書き込み期間において、電位制御線Wの電位Vdd3は発光素子104の対向電極の電位Vssより高い(つまり、Vdd3>Vss)電位に設定される。よって、電位制御線Wと接続される交流用トランジスタ103の電極はドレイン電極となり、もう一方の電極はソース電極となる。従って、該ソース電極と交流用トランジスタ103のゲート電極が接続されるため、交流用トランジスタ103はオフの状態となる。
【0187】
なお、書き込み期間において、階調電位Vdataにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、階調電位Vdataにより駆動用トランジスタ102がオフになる場合についても、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行なわれないため、発光素子104は発光されない。
【0188】
次に図17(B)の表示期間では、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2の電位を制御することで第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106をオフの状態にし、書き込み期間において蓄積された電荷(保持電圧)、すなわち容量素子112の両電極間の電位差を保持しているため、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。また、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(Vdd1>Vss)電位に設定されるため、発光素子104へ順方向のバイアス電流が流れ、発光素子104は発光する。
【0189】
一方、書き込み期間と同様に、電位制御線Wの電位Vdd3は発光素子104の対向電極の電位Vssより高い電位に設定されている。よって、電位制御線Wと接続される交流用トランジスタ103の電極はドレイン電極となり、もう一方の電極はソース電極となる。従って、該ソース電極と交流用トランジスタ103のゲート電極が接続されるため、交流用トランジスタ103はオフの状態となる。
【0190】
また、書き込み期間において、階調電位Vdataにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、階調電位Vdataにより駆動用トランジスタ102がオフの状態になる場合、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行なわれないため、表示期間においても、発光素子104への電流の供給は行われない。
【0191】
次いで、図17(C)の逆方向バイアス期間(非点灯期間)において、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2の電位を制御することで第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106をオフの状態にする。
【0192】
また、電位制御線Wの電位Vss3を発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss3)電位に設定することにより、電位制御線Wと接続される交流用トランジスタ103の電極はソース電極となり、もう一方の電極はドレイン電極となる。従って、該ドレイン電極と交流用トランジスタ103のゲート電極が接続されるため、交流用トランジスタ103はオンの状態となる。よって、発光素子104に逆方向の電圧が印加され、発光素子104、及び交流用トランジスタ103において、逆方向のバイアス電流が流れる。
【0193】
一方、電源線Vの電位Vss2は発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低い(つまり、Vss≧Vss2)電位に設定する。また、書き込み期間及び表示期間において、駆動用トランジスタ102がオンの状態となる場合、逆バイアス期間においても、書き込み電流Idtに基づいて容量素子112の両電極間の電位差が保持されているため、駆動用トランジスタはオンの状態となる。
【0194】
それにより、電源線Vの電位Vss2に設定する電位によって駆動用トランジスタ102に逆方向のバイアス電流が流れる。(なお、設定する電位Vss2がVssと同電位のときは流れない)。しかし、前述したように駆動用トランジスタ102のL/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくすることで、交流用トランジスタ103に流れる電流値に比べて、駆動用トランジスタ102に流れる電流値は小さくなる。勿論、書き込み期間及び表示期間において、駆動用トランジスタ102がオフの状態となる場合は、駆動用トランジスタ102に電流は供給されない。
【0195】
また、逆方向バイアス期間における電位制御線Wの電位Vss3と発光素子104の対向電極の電位Vssとの電位差を、表示期間における電源線Vの電位Vdd1と発光素子104の対向電極の電位Vssとの電位差よりも大きくしてもよい。これにより、順方向のバイアス電流の電流値より逆方向のバイアス電流の電流値が大きくなり、逆方向バイアス期間においてさらに発光素子104に大電流を流すことができる。
【0196】
また、上記回路構成の他に、第2の走査線GL2を設けず、第1のスイッチング用トランジスタ105及び第2のスイッチング用トランジスタ106のゲート電極を走査線Gに接続する構成としてもよい。図18にその構成を示す。走査線Gを一つで構成することで、配線の本数を減らすことができ、画素の開口率を上げることができる。また動作については、上記回路構成の動作における第1の走査線GL1と第2の走査線GL2との動作を走査線Gで行う他は同じ動作であるため、ここでは省略する。
【0197】
次に、図16に示した画素を用いてアナログ時間階調方式で駆動する階調方法について、図19のタイミングチャートを用いて説明する。
【0198】
図19(A)のように、1フレーム期間F1の中に発光素子に順方向の極性の電圧を印加する期間、すなわち順方向バイアス期間FFと、逆方向の極性の電圧を印加する期間、すなわち逆方向バイアス期間BFを設ける。なお、順方向バイアス期間FFは書き込み期間Ta、表示期間Tsに時分割され、順方向バイアス期間FFにおいて各画素にアナログ映像信号を書き込み、発光素子104を発光または非発光させればよい。
【0199】
図19(B)に示すのは、任意の行(i行目)におけるタイミングチャートである。
【0200】
画素への信号書き込み期間Ta(i)には、信号線Sと接続される電流源113にアナログ信号の電位、つまり階調電位Vdataが設定される。この階調電位Vdataが映像信号に相当する。そして、画素へ映像信号を書き込む際には、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2にハイレベルの電位が印加され、第2のスイッチング用トランジスタ106及び第1のスイッチング用トランジスタ105をオンさせる。また、電源線Vの電位にローレベルの電位Vss1が印加され、電位制御線Wの電位にハイレベルの電位Vdd3が印加される。ここで、電源線Vの電位Vss1は、発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低い(つまり、Vss≧Vss1)電位に設定される。また、電位制御線Wの電位Vdd3は、発光素子104の対向電極の電位Vssより高い(つまり、Vdd3>Vss)電位に設定される。
【0201】
次に、表示期間Ts(i)では、、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2にローレベルの電位が印加され、電源線Vの電位にはハイレベルの電位Vdd1が印加される。また、電位制御線Wの電位はハイレベルの電位Vdd3に維持される。ここで、電源線Vの電位Vdd1は、発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd1>Vss)電位に設定され、発光素子104は発光する。また、電位制御線Wの電位Vdd3は、発光素子104の対向電極の電位Vssより高い(つまり、Vdd3>Vss)電位に設定される。
【0202】
逆方向バイアス期間BFでは、第1の走査線GL1及び第2の走査線GL2にローレベルの電位が維持され、電源線Vの電位にはローレベルの電位Vss2が印加され、電位制御線Wの電位にはローレベルの電位Vss3が印加される。ここで、電源線Vの電位Vss2は、発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低い(つまり、Vss≧Vss2)電位に設定される。また、電位制御線Wの電位Vss3は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss3)電位に設定される。このような逆方向バイアス期間を設けることで、発光素子に逆方向の電圧を印加し、該発光素子の初期不良や進行性不良を抑制して電界発光層の劣化による輝度の低下を防ぐことができる。
【0203】
なお、電源線Vの電位において、書き込み期間の電位Vss1と逆方向バイアス期間の電位Vss2は、発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低ければ同電位でもよいし、異なる電位としてもよい。
【0204】
また図16の画素をデジタル時間階調方式で駆動させる場合、図20に示すように、1フレーム期間F1は、書き込み期間Ta1、Ta2、Ta3、Ta4と表示期間Ts1、Ts2、Ts3、Ts4を含む4つのサブフレーム期間SF1、SF2、SF3、SF4、及び逆方向バイアス期間(非点灯期間)BFに時分割される。書き込み期間において、発光するための信号を与えられた発光素子は、表示期間において発光状態となる。書き込み期間、表示期間が交互に行われた後、逆方向バイアス期間が行われる。
【0205】
また、本実施の形態では、4ビット階調を表現されるが、ビット数及び階調数はここに記すものに限定されず、例えば8つのサブフレーム期間を設け8ビット階調を行えるようにしてもよい。さらに、ひとつのサブフレーム期間をさらに複数のサブフレーム期間で構成し、1フレーム内に連続させずに配置してもよい。なお、時間階調方式を用いて階調を表現する場合、サブフレームの個数については、特に限定されない。また、各サブフレーム期間の点灯期間の長さや、どのサブフレームを点灯させるか、すなわち、サブフレームの選択方法についても、特に限定されない。
【0206】
以上により、本発明の構成では、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0207】
また、回路構成にあるトランジスタをN型トランジスタで作製することで、アモルファスシリコンのトランジスタを適用することができる。従って、既に確立されたアモルファスシリコンを用いたトランジスタの製造技術を適用することができるため、簡易かつ安価な製造プロセスで、動作特性が良好で安定した表示装置を得ることができる。
【0208】
(実施の形態6)
(回路構成5)
本実施の形態においては、実施の形態1で述べた図1の回路構成とは別の構成について述べる。
【0209】
図21に示す画素を構成する回路は、発光素子104と、映像信号の画素への入力を制御するためのスイッチング素子として用いるトランジスタ(スイッチング用トランジスタ101)と、発光素子104に流れる電流値を制御するトランジスタ(駆動用トランジスタ102)と、発光素子104に逆方向の電圧を印加する際、発光素子104に逆方向のバイアス電流を流すトランジスタ(交流用トランジスタ103)とを有している。スイッチング用トランジスタ101、駆動用トランジスタ102及び交流用トランジスタ103は同じ極性を有し、本発明の特徴として、それらのトランジスタにN型のトランジスタを用いるものとする。さらに本実施の形態には容量素子を設けていないが、映像信号の電位を保持するための容量素子として設けても良い。
【0210】
図21に示すように、スイッチング用トランジスタ101のゲート電極は、走査線Gに接続されている。また、スイッチング用トランジスタ101のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が信号線Sに、もう一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極に接続されている。そして、駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続されている。
【0211】
また、本実施の形態では、交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続されている。また、交流用トランジスタ103のゲート電極は配線110と接続される。
【0212】
なお、本実施の形態では、配線110と発光素子104の対向電極とを接続した場合の動作について説明する。配線110と発光素子104の対向電極とを接続することにより、消費電力の低減を図ることができる。また、発光素子104の対向電極と配線110とが接することにより、配線110が発光素子104の対向電極の補助電極として機能し、発光素子104の対向電極を低抵抗化する。そして、発光素子104の対向電極の膜厚を薄くすることができ、発光素子104の対向電極および配線110の透過率を高くすることができる。したがって、発光素子104から得られる光を上面から取り出す上面射出構造において、より高い輝度を得ることができる。なお、場合によっては、配線110と発光素子104と接続しない構成としてもよい。
【0213】
また、スイッチング用トランジスタ101が非選択状態(オフの状態)にある時、駆動用トランジスタ102のゲート容量によって、駆動用トランジスタ102のゲート電位を保持させる。なお、図21では容量素子を設けず、駆動用トランジスタのゲート容量によってゲート電位を保持させる構成を示したが、本発明はこの構成に限定されず、容量素子を設けた構成にしても良い。
【0214】
さらに本実施の形態では、駆動用トランジスタ102のチャネル長Lとチャネル幅Wの比L/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくする。具体的に駆動用トランジスタ102では、LをWより大きくし、より望ましくは5/1以上とする。また交流用トランジスタ103では、LがWと同じかそれよりLが短くなるようにする。これにより、画素内の発光素子104に順方向の電圧を印加した際に順方向に流れる電流値より、発光素子104に逆方向の電圧を印加した際に逆方向に流れる電流値を大きくすることができる。
【0215】
ここで、スイッチング用トランジスタはリーク電流(オフ電流及びゲートリーク電流)の少ない構成とすることが望ましいといえる。なお、オフ電流とは、トランジスタがオフしているときにソースドレイン間に流れてしまう電流であり、ゲートリーク電流とは、ゲート絶縁膜を介してゲートとソースまたはドレイン間に電流が流れてしまう電流である。
【0216】
よって、スイッチング用トランジスタ101に用いられるNチャネル型のトランジスタは、低濃度不純物領域(Lightly Doped Drain:LDD領域ともいう)を設けた構成とするのが好ましい。なぜなら、LDD領域を設けた構成のトランジスタはオフ電流を低減することができるからである。また、スイッチング用トランジスタ101は発光素子104に電流を流すときにオン電流を大きくする必要があるからである。
【0217】
さらに好ましい形態としては、スイッチング用トランジスタ101にLDD領域を設け、LDD領域はゲート電極と重なる領域を設ける。すると、スイッチング用トランジスタ101はオン電流を大きくし、さらにホットエレクトロンの発生を低減することができる。よって、スイッチング用トランジスタ101は信頼性が向上する。
【0218】
また、駆動用トランジスタ102もLDD領域を設け、LDD領域がゲート電極と重なる構造とすることで信頼性が向上する。
【0219】
また、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることでもオフ電流は低減することができる。よって、駆動用トランジスタ102の膜厚よりもスイッチング用トランジスタ101の膜厚を薄くする良い。
【0220】
また、スイッチング用トランジスタ101をダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造のトランジスタとすることでゲートリーク電流を低減することができる。さらに、駆動用トランジスタ102においても、ダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造を採用することで、ゲートリーク電流を低減し、信頼性を向上させることができる。
【0221】
特にスイッチング用トランジスタ101にオフ電流が流れてしまうと、駆動用トランジスタ102のゲート容量は、書き込み期間に書き込まれた電圧を保持できなくなってしまう。従って、スイッチング用トランジスタ101において、LDD領域を設けたり、ゲート絶縁膜を薄くさせたり、マルチゲート構造とすることでオフ電流を低減すると良い。
【0222】
次に、図21の回路構成における動作について、図22を用いて説明する。
【0223】
まず図22(A)の書き込み期間において、走査線Gが選択されると、走査線Gにゲート電極が接続されているスイッチング用トランジスタ101がオンの状態になる。そして、信号線Sに入力された映像信号の電位Vsigが、スイッチング用トランジスタ101を介して駆動用トランジスタ102のゲート電極に入力され、駆動用トランジスタ102のゲート容量によって、駆動用トランジスタ102のゲート電位が保持される。
【0224】
また、電源線Vの電位Vss1は発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低い(つまり、Vss≧Vss1を満たす)電位に設定されるため、発光素子104は発光されない。なお、電位Vssとしては、例えばGND(グラウンド電位)、0Vなどが印加されていても良い。また、設定されるVss1及びVssの電位差よって発光素子104に逆方向のバイアス電流が流れる。(ただし、Vss1とVssが同電位のときは流れない。)
【0225】
また、交流用トランジスタ103のゲート電極と接続される配線110の電位は、発光素子104の対向電極と接続されることにより、発光素子104の対向電極の電位Vssと同電位となるため、配線110の電位はVssとなり、電源線Vの電位Vss1と同じか、それよりも高い電位となる。
【0226】
よって、Vss1がVssよりも低い電位となる場合は、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はソース電極となり、交流用トランジスタ103のソース電極の電位はゲート電極の電位よりも低い電位となるため、交流用トランジスタ103はオンの状態となり、発光素子104に逆方向のバイアス電流が流れる。また、Vss1とVssが同電位の場合、交流用トランジスタはオフの状態となり、発光素子104には電流は流れない。よって、Vss1はVssよりも低い電位であっても、またVssと同じ電位であっても、書き込み期間において、発光素子104は発光されない。
【0227】
なお、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフになる場合についても、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行なわれないため、発光素子104は発光されない。
【0228】
次に図22(B)の表示期間では、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態にし、書き込み期間において書き込まれた映像信号の電位Vsigを駆動用トランジスタ102のゲート容量によって保持しているため、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。
【0229】
また、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd1>Vssを満たす)電位に設定されるため、発光素子104へ順方向のバイアス電流が流れ、発光素子104は発光する。
【0230】
一方、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高く電位に設定されるため、交流用トランジスタ103のゲート電極と接続される配線110の電位Vssは、電源線Vの電位Vdd1よりも低い電位となる。また、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はドレイン電極となり、交流用トランジスタ103のドレイン電極はゲート電極の電位よりも高い電位となるため、交流用トランジスタ103はオフの状態となる。
【0231】
また、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフの状態になる場合、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行なわれないため、表示期間においても、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行われない。
【0232】
次いで、図22(C)の逆方向バイアス期間(非点灯期間)において、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態する。
【0233】
また、電源線Vの電位Vss1’を発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss1’を満たす)電位に設定する。それにより、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はソース電極となり、交流用トランジスタのゲート電極の電位はソース電極よりも高い電位となるため、交流用トランジスタ103はオンの状態となる。よって、発光素子104に逆方向の電圧が印加され、発光素子104、及び交流用トランジスタ103において、逆方向のバイアス電流が流れる。
【0234】
なお、書き込み期間及び表示期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンの状態となる場合、逆バイアス期間においても、映像信号の電位Vsigをゲート容量が保持しているため、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。それにより、駆動用トランジスタ102に逆方向のバイアス電流が流れる。しかし、前述したように駆動用トランジスタ102のL/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくすることで、交流用トランジスタ103に流れる電流値に比べて、駆動用トランジスタ102に流れる電流値は小さくなる。勿論、書き込み期間及び表示期間において、駆動用トランジスタ102がオフの状態となる場合は、駆動用トランジスタ102に電流は供給されない。
【0235】
また、逆方向バイアス期間におけるVss1’とVssの電位差を、表示期間におけるVdd1とVssの電位差よりも大きくしてもよい。これにより、順方向のバイアス電流の電流値より、逆方向のバイアス電流の電流値を大きくし、逆方向バイアス期間においてさらに発光素子104に大電流を流すことができる。
【0236】
また、本実施の形態では、電源線Vの電位を変動させて動作の説明を行ったが、これに限らない。例えば、発光素子104の対向電極の電位(つまり、交流用トランジスタ103のゲート電極と接続される配線110の電位)を変動させてもよいし、電源線Vの電位と発光素子104の対向電極の電位両方を変動させてもよい。
【0237】
次に、図21に示した画素を用いてデジタル時間階調方式で駆動する方法は、図9、図10及び図23のタイミングチャートに従う。なお、実施の形態3で図9、図10及び図23の説明した内容と同様になるのでここでは説明を省略する。
【0238】
以上により、本発明の構成では、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0239】
また、回路構成にあるトランジスタをN型トランジスタで作製することで、アモルファスシリコンのトランジスタを適用することができる。従って、既に確立されたアモルファスシリコンを用いたトランジスタの製造技術を適用することができるため、簡易かつ安価な製造プロセスで、動作特性が良好で安定した表示装置を得ることができる。
【0240】
(実施の形態7)
(回路構成6)
本実施の形態においては、実施の形態1で述べた図1の回路構成とは別の構成について述べる。
【0241】
図24に示す画素を構成する回路は、発光素子104と、映像信号の画素への入力を制御するためのスイッチング素子として用いるトランジスタ(スイッチング用トランジスタ101)と、発光素子104に流れる電流値を制御するトランジスタ(駆動用トランジスタ102)と、発光素子104に逆方向の電圧を印加する際、発光素子104に逆方向のバイアス電流を流すトランジスタ(第1の交流用トランジスタ107、第2の交流用トランジスタ108)とを有している。スイッチング用トランジスタ101、駆動用トランジスタ102、第1の交流用トランジスタ107、及び第2の交流用トランジスタ108は同じ極性を有し、本発明の特徴として、それらのトランジスタにN型のトランジスタを用いるものとする。さらに本実施の形態には容量素子を設けていないが、映像信号の電位を保持するための容量素子として設けても良い。
【0242】
図24に示すように、スイッチング用トランジスタ101のゲート電極は、走査線Gに接続されている。また、スイッチング用トランジスタ101のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が信号線Sに、もう一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極に接続されている。そして、駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極の一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続されている。
【0243】
また、本実施の形態では、第1の交流用トランジスタ107のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極に、もう一方が発光素子104の画素電極、及び駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極と接続されている。また、第1の交流用トランジスタ107のゲート電極は第2の電位制御線XLに接続される。さらに、第2の交流用トランジスタ108のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が第1の電位制御線WLに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続される。また、第2の交流用トランジスタ108のゲート電極は、発光素子104の画素電極と接続される第2の交流用トランジスタ108のソース電極もしくはドレイン電極に接続される。
【0244】
また、スイッチング用トランジスタ101が非選択状態(オフの状態)にある時、駆動用トランジスタ102のゲート容量によって駆動用トランジスタ102のゲート電位が保持される。なお、図24では容量素子を設けず、駆動用トランジスタのゲート容量によってゲート電位を保持させる構成を示したが、本発明はこの構成に限定されず、容量素子を設けた構成にしても良い。
【0245】
さらに、駆動用トランジスタ102のチャネル長Lとチャネル幅Wの比L/Wを、第2の交流用トランジスタ108のL/Wよりも大きしてもよい。具体的に駆動用トランジスタ102では、LをWより大きくし、より望ましくは5/1以上とする。また第2の交流用トランジスタ108では、LがWと同じかそれよりLが短くなるようにする。これにより、画素内の発光素子104に順方向の電圧を印加した際に順方向に流れる電流値より、発光素子104に逆方向の電圧を印加した際に逆方向に流れる電流値を大きくすることができる。
【0246】
ここで、スイッチング用トランジスタはリーク電流(オフ電流及びゲートリーク電流)の少ない構成とすることが望ましいといえる。なお、オフ電流とは、トランジスタがオフしているときにソースドレイン間に流れてしまう電流であり、ゲートリーク電流とは、ゲート絶縁膜を介してゲートとソースまたはドレイン間に電流が流れてしまう電流である。
【0247】
よって、スイッチング用トランジスタ101に用いられるNチャネル型のトランジスタは、低濃度不純物領域(Lightly Doped Drain:LDD領域ともいう)を設けた構成とするのが好ましい。なぜなら、LDD領域を設けた構成のトランジスタはオフ電流を低減することができるからである。また、スイッチング用トランジスタ101は発光素子104に電流を流すときにオン電流を大きくする必要があるからである。
【0248】
さらに好ましい形態としては、スイッチング用トランジスタ101にLDD領域を設け、LDD領域はゲート電極と重なる領域を設ける。すると、スイッチング用トランジスタ101はオン電流を大きくし、さらにホットエレクトロンの発生を低減することができる。よって、スイッチング用トランジスタ101は信頼性が向上する。
【0249】
また、駆動用トランジスタ102もLDD領域を設け、LDD領域がゲート電極と重なる構造とすることで信頼性が向上する。
【0250】
また、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることでもオフ電流は低減することができる。よって、駆動用トランジスタ102の膜厚よりもスイッチング用トランジスタ101の膜厚を薄くする良い。
【0251】
また、スイッチング用トランジスタ101をダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造のトランジスタとすることでゲートリーク電流を低減することができる。さらに、駆動用トランジスタ102においても、ダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造を採用することで、ゲートリーク電流を低減し、信頼性を向上させることができる。
【0252】
特にスイッチング用トランジスタ101にオフ電流が流れてしまうと、駆動用トランジスタ102のゲート容量は、書き込み期間に書き込まれた電圧を保持できなくなってしまう。従って、スイッチング用トランジスタ101において、LDD領域を設けたり、ゲート絶縁膜を薄くさせたり、マルチゲート構造とすることでオフ電流を低減すると良い。
【0253】
次に、図24の回路構成における動作について、図25を用いて説明する。
【0254】
まず図25(A)の書き込み期間において、走査線Gが選択されると、走査線Gにゲート電極が接続されているスイッチング用トランジスタ101がオンの状態になる。そして、信号線Sに入力された映像信号の電位Vsigが、スイッチング用トランジスタ101を介して駆動用トランジスタ102のゲート電極に入力され、駆動用トランジスタ102のゲート容量によってゲート電位が保持される。
【0255】
また、電源線Vの電位Vss1は発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、それよりも低い(つまり、Vss≧Vss1を満たす)電位に設定されるため、発光素子104は発光されない。なお、電位Vssとしては、例えばGND(グラウンド電位)、0Vなどが印加されていても良い。また、設定されるVss1及びVssの電位差よって発光素子104に逆方向のバイアス電流が流れる。(ただし、Vss1とVssが同電位のときは流れない。)
【0256】
一方、この書き込み期間において、第2の電位制御線XLの電位Vss3は、第1の交流用トランジスタ107がオフの状態となるように低く設定される。また、第1の電位制御線WLの電位Vdd2は、発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd2>Vssを満たす)電位に設定されるため、第1の電位制御線WLと接続される第2の交流用トランジスタ108の電極はドレイン電極となり、発光素子104の画素電極と接続される第2の交流用トランジスタ108の電極はソース電極となる。さらに、該ソース電極と、第2の交流用トランジスタ108のゲート電極とが接続されるため、第2の交流用トランジスタ108はオフの状態となる。
【0257】
なお、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフになる場合についても、発光素子104への電流の供給は行なわれないため、発光素子104は発光されない。
【0258】
次に図25(B)の表示期間では、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態にする。また、書き込み期間において書き込まれた映像信号の電位Vsigを駆動用トランジスタ102のゲート容量によって保持しているため、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。また、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd1>Vssを満たす)電位に設定されるため、発光素子104へ順方向のバイアス電流が流れ、発光素子104は発光する。
【0259】
一方、書き込み期間と同様に、第2の電位制御線XLの電位Vss3は、第1の交流用トランジスタ107がオフの状態となるように低く設定される。また、第1の電位制御線WLの電位Vdd2は、発光素子104の対向電極の電位よりも高い(つまり、Vdd2>Vssを満たす)電位に設定されるため、第1の電位制御線WLと接続される第2の交流用トランジスタ108の電極はドレイン電極となり、発光素子104の画素電極と接続される第2の交流用トランジスタ108の電極はソース電極となる。さらに、該ソース電極と、第2の交流用トランジスタ108のゲート電極とが接続されるため、表示期間においても、第2の交流用トランジスタ108はオフの状態となる。
【0260】
また、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフの状態になる場合、発光素子104への電流の供給は行なわれないため、表示期間においても、発光素子104への電流の供給は行われない。
【0261】
次いで、図25(C)の逆方向バイアス期間(非点灯期間)において、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態にする。
【0262】
また、電源線Vの電位Vss1’を発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss1’を満たすように)電位に設定する。その状態で、駆動用トランジスタ102がオンとなる場合において、電源線Vと接続される駆動用トランジスタ102の電極はソース電極となり、発光素子104の画素電極と接続される駆動用トランジスタ102の電極はドレイン電極となる。
【0263】
さらに、第2の電位制御線XLの電位Vdd3を第1の交流用トランジスタ107がオンの状態となるように高く設定する。それにより、駆動用トランジスタ102のゲート電極とドレイン電極とが同電位となり、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。
【0264】
また、第1の電位制御線WLの電位Vss2を発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss2を満たすように)電位に設定することにより、第1の電位制御線WLと接続される第2の交流用トランジスタ108の電極はソース電極となり、発光素子104の画素電極と接続される電極はドレイン電極となる。さらに、該ドレイン電極と第2の交流用トランジスタ108のゲート電極とが接続されるため、第2の交流用トランジスタ108はオンの状態となる。
【0265】
よって、二つの交流用トランジスタにより、発光素子104に逆方向の電圧が印加され、発光素子104、駆動用トランジスタ102及び第2の交流用トランジスタ108において、逆方向のバイアス電流が流れる。
【0266】
なお、前述したように駆動用トランジスタ102のL/Wを、第2の交流用トランジスタ108のL/Wよりも大きくすることで、第2の交流用トランジスタ108に流れる電流を駆動用トランジスタ102に流れる電流に比べて大きくすることができる。つまり、順方向のバイアス電流の電流値より、逆方向のバイアス電流の電流値が大きくなり、逆方向バイアス期間において発光素子104に大きな電流を流すことができる。
【0267】
また、逆方向バイアス期間におけるVss1’とVssの電位差を、表示期間におけるVdd1とVssの電位差よりも大きくしてもよい。これにより、順方向のバイアス電流の電流値より逆方向のバイアス電流の電流値が大きくなり、逆方向バイアス期間において発光素子104に大電流を流すことができる。
【0268】
なお、本実施の形態では、発光素子104の対向電極の電位を固定電位としたが、これに限らない。例えば、発光素子104の対向電極の電位を変動させてもよいし、電源線Vの電位と発光素子104の対向電極の電位両方を変動させてもよい。
【0269】
次に、図24に示した画素を用いてデジタル時間階調方式で駆動する方法は、図9、図10及び図23のタイミングチャートに従う。なお、実施の形態3で図9、図10及び図23の説明した内容と同様になるのでここでは説明を省略する。
【0270】
以上により、本発明の構成では、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0271】
また、回路構成にあるトランジスタをN型トランジスタで作製することで、アモルファスシリコンのトランジスタを適用することができる。従って、既に確立されたアモルファスシリコンを用いたトランジスタの製造技術を適用することができるため、簡易かつ安価な製造プロセスで、動作特性が良好で安定した表示装置を得ることができる。
【0272】
(実施の形態8)
(回路構成7)
本実施の形態においては、実施の形態1で述べた図1の回路構成とは別の構成について述べる。
【0273】
図26に示す画素を構成する回路は、発光素子104と、映像信号の画素への入力を制御するためのスイッチング素子として用いるトランジスタ(スイッチング用トランジスタ101)と、発光素子104に流れる電流値を制御するトランジスタ(駆動用トランジスタ102)と、発光素子104に逆方向の電圧を印加する際、発光素子104に逆方向のバイアス電流を流すトランジスタ(交流用トランジスタ103)とを有している。スイッチング用トランジスタ101、駆動用トランジスタ102及び交流用トランジスタ103は同じ極性を有し、本発明の特徴として、それらのトランジスタにN型のトランジスタを用いるものとする。さらに本実施の形態には容量素子を設けていないが、映像信号の電位を保持するための容量素子として設けても良い。
【0274】
図26に示すように、スイッチング用トランジスタ101のゲート電極は、走査線Gに接続されている。また、スイッチング用トランジスタ101のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が信号線Sに、もう一方が駆動用トランジスタ102のゲート電極に接続されている。そして、駆動用トランジスタ102のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続されている。
【0275】
また、本実施の形態では、交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極は、一方が電源線Vに、もう一方が発光素子104の画素電極に接続される。また、交流用トランジスタ103のゲート電極は、発光素子104の画素電極と接続される交流用トランジスタ103のソース電極もしくはドレイン電極と接続される。
【0276】
また、スイッチング用トランジスタ101が非選択状態(オフの状態)にある時、駆動用トランジスタ102のゲート容量によって駆動用トランジスタ102のゲート電位が保持される。なお、図26では容量素子を設けず、駆動用トランジスタのゲート容量によってゲート電位を保持させる構成を示したが、本発明はこの構成に限定されず、容量素子を設けた構成にしても良い。
【0277】
さらに本実施の形態では、駆動用トランジスタ102のチャネル長Lとチャネル幅Wの比L/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくする。具体的に駆動用トランジスタ102では、LをWより大きくし、より望ましくは5/1以上とする。また交流用トランジスタ103では、LがWと同じかそれよりLが短くなるようにする。これにより、画素内の発光素子104に順方向の電圧を印加した際に順方向に流れる電流値より、発光素子104に逆方向の電圧を印加した際に逆方向に流れる電流値を大きくすることができる。
【0278】
ここで、スイッチング用トランジスタはリーク電流(オフ電流及びゲートリーク電流)の少ない構成とすることが望ましいといえる。なお、オフ電流とは、トランジスタがオフしているときにソースドレイン間に流れてしまう電流であり、ゲートリーク電流とは、ゲート絶縁膜を介してゲートとソースまたはドレイン間に電流が流れてしまう電流である。
【0279】
よって、スイッチング用トランジスタ101に用いられるNチャネル型のトランジスタは、低濃度不純物領域(Lightly Doped Drain:LDD領域ともいう)を設けた構成とするのが好ましい。なぜなら、LDD領域を設けた構成のトランジスタはオフ電流を低減することができるからである。また、スイッチング用トランジスタ101は発光素子104に電流を流すときにオン電流を大きくする必要があるからである。
【0280】
さらに好ましい形態としては、スイッチング用トランジスタ101にLDD領域を設け、LDD領域はゲート電極と重なる領域を設ける。すると、スイッチング用トランジスタ101はオン電流を大きくし、さらにホットエレクトロンの発生を低減することができる。よって、スイッチング用トランジスタ101は信頼性が向上する。
【0281】
また、駆動用トランジスタ102もLDD領域を設け、LDD領域がゲート電極と重なる構造とすることで信頼性が向上する。
【0282】
また、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることでもオフ電流は低減することができる。よって、駆動用トランジスタ102の膜厚よりもスイッチング用トランジスタ101の膜厚を薄くする良い。
【0283】
また、スイッチング用トランジスタ101をダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造のトランジスタとすることでゲートリーク電流を低減することができる。さらに、駆動用トランジスタ102においても、ダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造を採用することで、ゲートリーク電流を低減し、信頼性を向上させることができる。
【0284】
特にスイッチング用トランジスタ101にオフ電流が流れてしまうと、駆動用トランジスタ102のゲート容量は、書き込み期間に書き込まれた電圧を保持できなくなってしまう。従って、スイッチング用トランジスタ101において、LDD領域を設けたり、ゲート絶縁膜を薄くさせたり、マルチゲート構造とすることでオフ電流を低減すると良い。
【0285】
次に、図26の回路構成における動作について、図27を用いて説明する。
【0286】
まず図27(A)の書き込み期間において、走査線Gが選択されると、走査線Gにゲート電極が接続されているスイッチング用トランジスタ101がオンの状態になる。そして、信号線Sに入力された映像信号の電位Vsigが、スイッチング用トランジスタ101を介して駆動用トランジスタ102のゲート電極に入力され、駆動用トランジスタ102のゲート容量によってゲート電位が保持される。
【0287】
また、電源線Vの電位Vss1は発光素子104の対向電極の電位Vssと同じか、もしくはそれよりも低い(つまり、Vss≧Vss1を満たす)電位に設定されるため、発光素子104は発光されない。なお、電位Vssとしては、例えばGND(グラウンド電位)、0Vなどが印加されていても良い。また、設定されるVss1及びVssの電位差よって発光素子104に逆方向のバイアス電流が流れる。(ただし、Vss1とVssが同電位のときは流れない。)
【0288】
一方、この書き込み期間において、電源線Vの電位Vss1は、発光素子104の対向電極の電位と同じか、それよりも低く設定されるため、Vss1とVssが同電位の場合、交流用トランジスタ103はオフの状態となり、発光素子104には電流は流れない。また、Vss1がVssよりも低い電位となる場合は、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はソース電極となり、発光素子104の画素電極と接続される電極はドレイン電極となる。さらに、該ソース電極と、交流用トランジスタ103のゲート電極とが接続されるため、交流用トランジスタ103はオンの状態となり、発光素子104に逆方向のバイアス電流が流れる。よって、Vss1はVssと同じ電位であっても、またVssよりも低い電位であっても、逆方向バイアス期間において、発光素子104は発光されない。
【0289】
なお、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフになる場合についても、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行なわれないため、発光素子104は発光されない。
【0290】
次に図27(B)の表示期間では、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態する。そして、書き込み期間において書き込まれた映像信号の電位Vsigを駆動用トランジスタ102のゲート容量によって保持しているため、駆動用トランジスタ102はオンの状態となる。
【0291】
また、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高い(つまり、Vdd1>Vssを満たす)電位に設定されるため、発光素子104へ順方向のバイアス電流が流れ、発光素子104は発光する。
【0292】
一方、電源線Vの電位Vdd1は発光素子104の対向電極の電位Vssよりも高く設定されるため、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はドレイン電極となり、発光素子104の画素電極と接続される電極はソース電極となる。さらに、該ソース電極と交流用トランジスタ103のゲート電極とが接続されるため、交流用トランジスタ103はオフの状態となる。
【0293】
なお、書き込み期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンになる場合について説明したが、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオフの状態になる場合、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行なわれないため、表示期間においても、発光素子104への順方向のバイアス電流の供給は行われない。
【0294】
次いで、図27(C)の逆方向バイアス期間(非点灯期間)において、走査線Gの電位を制御することでスイッチング用トランジスタ101をオフの状態する。
【0295】
また、電源線Vの電位Vss1’を発光素子104の対向電極の電位Vssよりも低い(つまり、Vss>Vss1’を満たす)電位に設定する。それにより、電源線Vと接続される交流用トランジスタ103の電極はソース電極となり、発光素子104の画素電極と接続される電極はドレイン電極となる。さらに、該ドレイン電極と交流用トランジスタ103のゲート電極とが接続されるため、交流用トランジスタ103はオンの状態となる。これにより、発光素子104に逆方向の電圧が印加され、発光素子104、及び交流用トランジスタ103において、逆方向のバイアス電流が流れる。
【0296】
なお、書き込み期間及び表示期間において、映像信号の電位Vsigにより駆動用トランジスタ102がオンの状態となる場合、逆バイアス期間においても、映像信号の電位Vsigをゲート容量が保持しているため、駆動用トランジスタはオンの状態となる。それにより、駆動用トランジスタ102に逆方向のバイアス電流が流れる。しかし、前述したように駆動用トランジスタ102のL/Wを、交流用トランジスタ103のL/Wよりも大きくすることで、交流用トランジスタ103に流れる電流値に比べて、駆動用トランジスタ102に流れる電流値は小さくなる。勿論、書き込み期間及び表示期間において、駆動用トランジスタ102がオフの状態となる場合は、駆動用トランジスタ102に電流は供給されない。
【0297】
また、逆方向バイアス期間におけるVss1’とVssの電位差を、表示期間におけるVdd1とVssの電位差よりも大きくしてもよい。これにより、順方向のバイアス電流の電流値より、逆方向のバイアス電流の電流値を大きくし、逆方向バイアス期間においてさらに発光素子104に大電流を流すことができる。
【0298】
なお、本実施の形態では、発光素子104の対向電極の電位を固定電位としたが、これに限らない。例えば、発光素子104の対向電極の電位を変動させてもよいし、電源線Vの電位と発光素子104の対向電極の電位両方を変動させてもよい。
【0299】
次に、図26に示した画素を用いてデジタル時間階調方式で駆動する方法は、図9、図10及び図23のタイミングチャートに従う。なお、実施の形態3で図9、図10及び図23の説明した内容と同様になるのでここでは説明を省略する。
【0300】
以上により、本発明の構成では、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0301】
また、回路構成にあるトランジスタをN型トランジスタで作製することで、アモルファスシリコンのトランジスタを適用することができる。従って、既に確立されたアモルファスシリコンを用いたトランジスタの製造技術を適用することができるため、簡易かつ安価な製造プロセスで、動作特性が良好で安定した表示装置を得ることができる。
【0302】
以下に、本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0303】
デジタル時間階調方式でディスプレイを駆動するための信号を、ディスプレイの信号線駆動回路及び走査線駆動回路に入力する回路について、図37を用いて説明する。
【0304】
本実施例では、4ビットのデジタル映像信号を表示装置に入力して、画像を表示する表示装置を例に説明する。ただし、本発明は4ビットに限定されるものではない。
【0305】
信号制御回路601にデジタル映像信号が読み込まれ、ディスプレイ600にデジタル映像信号VDを出力する。
【0306】
また、本実施例では、信号制御回路601においてデジタル映像信号を編集し、ディスプレイに入力する信号に変換したものを、デジタル映像信号VDと呼ぶ。
【0307】
ディスプレイ600の、信号線駆動回路607及び走査線駆動回路608を駆動するための信号および駆動電圧は、ディスプレイコントローラ602によって入力されている。
【0308】
信号制御回路601及びディスプレイコントローラ602の構成について説明する。
【0309】
なお、ディスプレイ600の信号線駆動回路607は、シフトレジスタ610、LAT(A)611、LAT(B)612によって構成される。他に、図示していないが、レベルシフタやバッファ等を設けてもよい。また、本発明はこのような構成に限定するものではない。なお、609は画素部である。
【0310】
信号制御回路601は、CPU604、メモリA605、メモリB606及びメモリコントローラ603によって構成されている。
【0311】
信号制御回路601に入力されたデジタル映像信号は、メモリコントローラ603によって制御され、スイッチを介してメモリA605に入力される。ここで、メモリA605は、ディスプレイ600の全画素分のデジタル映像信号を、記憶可能な容量を有する。メモリA605に1フレーム期間分の信号が記憶されると、メモリコントローラ603によって、各ビットの信号が順に読み出され、デジタル映像信号VDとして、信号線駆動回路607に入力される。
【0312】
メモリA605に記憶された信号の読み出しが始まると、今度は、メモリB606にメモリコントローラ603を介して次のフレーム期間に対応するデジタル映像信号が入力され、記憶され始める。メモリB606もメモリA605と同様に、表示装置の全画素分のデジタル映像信号を記憶可能な容量を有するとする。
【0313】
このように、信号制御回路601は、それぞれ1フレーム期間分ずつのデジタル映像信号を記憶することができるメモリA605及びメモリB606を有し、このメモリA605とメモリB606とを交互に用いて、デジタル映像信号VDをサンプリングする。
【0314】
ここでは、2つのメモリA605及びメモリB606を、交互に用いて信号を記憶する信号制御回路601について示したが、一般に、表示装置は複数フレーム分の情報を記憶することができるメモリを複数有し、これらのメモリを交互に用いることができる。
【0315】
上記構成の表示装置のブロック図を図38に示す。
【0316】
表示装置は、信号制御回路601と、ディスプレイコントローラ602と、ディスプレイ600とによって構成されている。
【0317】
ディスプレイコントローラ602は、ディスプレイ600に、スタートパルスSPやクロックパルスCLK、駆動電圧等を供給している。
【0318】
信号制御回路601は、CPU604と、メモリA605と、メモリB606と、メモリコントローラ603によって構成されている。
【0319】
メモリA605は、デジタル映像信号の第1のビット〜第4のビットの情報をそれぞれ記憶するメモリ605_1〜605_4によって構成されている。同様にメモリB606も、デジタル映像信号の第1のビット〜第4のビットの情報をそれぞれ記憶するメモリ606_1〜606_4によって構成されている。これらの各ビットに対応するメモリはそれぞれ、1ビット分の信号を、1画面を構成する画素数分記憶可能な数の記憶素子を有している。
【0320】
一般に、nビットのデジタル映像信号を用いて階調を表現することが可能な表示装置において、メモリA605は、第1のビット〜第nのビットの情報をそれぞれ記憶するメモリ605_1〜605_nによって構成される。同様に、メモリB606も、第1のビット〜第nのビットの情報をそれぞれ記憶するメモリ606_1〜606_nのよって構成される。これらの各ビットに対応するメモリは、それぞれ1ビット分の信号を、1画面を構成する画素数分記憶可能な容量を有している。
【0321】
ディスプレイコントローラ602の構成について、以下に説明する。
【0322】
図39は、本発明のディスプレイコントローラの構成を示した図である。
【0323】
ディスプレイコントローラ602は、基準クロック発生回路801、水平クロック発生回路803、垂直クロック発生回路804、発光素子用電源制御回路805、駆動回路用電源制御回路806によって構成されている。
【0324】
CPU604から入力されるクロック信号31は、基準クロック発生回路801に入力され、基準クロックを発生する。この基準クロックは、水平クロック発生回路803及び垂直クロック発生回路804に入力される。
【0325】
また、水平クロック発生回路803には、CPU604から水平周期を定める、水平周期信号32が入力され、信号線駆動回路用のクロックパルスS_CLK及び、スタートパルスS_SPが出力されている。同様に、垂直クロック発生回路804には、CPU604から垂直周期を定める垂直周期信号33が入力され、走査線駆動回路用のクロックパルスG_CLK及びスタートパルスG_SPが出力されている。
【0326】
発光素子用電源制御回路805は、発光素子用電源制御信号34によって制御される。例えば図9のタイミングチャートを用いる場合、電源線の電位を、書き込み期間Taにおいては電源線に0Vの電圧を印加するようにして、表示期間Tsにおいては発光素子に順方向の電圧を印加するようにし、逆方向バイアス期間BFにおいては逆方向の電圧を印加するように制御している。
【0327】
また、図23のタイミングチャートを用いる場合、発光素子用電源制御回路805は電源線の電位を、書き込み期間Taにおいては発光素子に逆方向の電圧を印加するようにし、表示期間Tsにおいては発光素子に順方向の電圧を印加するように、制御している。
【0328】
また、駆動回路用電源制御回路806は、各駆動回路に入力される電源電圧を制御する。
【0329】
なお、駆動回路用電源制御回路806には、公知の構成のものを用いてもよい。
【0330】
前述した信号制御回路601、メモリコントローラ603、CPU604、メモリA605、メモリB606、ディスプレイコントローラ602は、ディスプレイ600と同時に形成するために画素と同一基板上に形成してもよいし、LSIチップで形成しディスプレイ600の基板上にCOGで貼り付けても良いし、基板上にTABをもちいて貼り付けてもよいし、ディスプレイ600とは別の基板上に形成し、電気配線にて接続しても良い。
【0331】
本発明とディスプレイの信号線駆動回路及び走査線駆動回路に入力する回路とを用いることにより、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0332】
本実施例は、上記の実施の形態と組み合わせることができる。
【実施例2】
【0333】
本実施例では、本発明の表示装置で用いるデジタル時間階調方式用の信号線駆動回路の構成例について説明する。
【0334】
信号線駆動回路の構成例を図40に示す。
【0335】
信号線駆動回路は、シフトレジスタ901と、走査方向切り換え回路、LAT(A)902及びLAT(B)903によって構成されている。なお、図40では、シフトレジスタ901からの出力の1つに対応する、LAT(A)902の一部とLAT(B)903の一部のみを図示するが、シフトレジスタ901からの全ての出力に対して、同様の構成のLAT(A)902及びLAT(B)903が対応する。
【0336】
シフトレジスタ901は、クロックドインバータ、インバータ、NANDによって構成されている。シフトレジスタ901には、信号線駆動回路用スタートパルスS_SPが入力され、信号線駆動回路用クロックパルスS_CLKとその極性が反転した信号である信号線駆動回路用反転クロックパルスS_CLKBによって、クロックドインバータが導通状態、非導通状態と変化することによって、NANDから順に、LAT(A)902にサンプリングパルスを出力する。
【0337】
また、走査方向切り換え回路は、スイッチによって構成され、シフトレジスタ901の走査方向を、図面向かって左右に切り換える働きをする。図40では、左右切り換え信号L/Rがローの信号に対応する場合、シフトレジスタ901は、図面向かって左から右に順にサンプリングパルスを出力する。一方、左右切り換え信号L/Rがハイの信号に対応する場合、図面向かって右から左に順にサンプリングパルスを出力する。
【0338】
ここで、各ステージのLAT(A)902とは、1本の信号線に入力する映像信号を取り込むLAT(A)904を示すものとする。
【0339】
LAT(A)904は、クロックドインバータと、インバータによって構成されている。
【0340】
ここでは、実施例1において説明した信号制御回路より出力されたデジタル映像信号VDは、p分割(pは自然数)されて入力される。つまり、p本の信号線への出力に対応する信号が並列に入力される。サンプリングパルスが、バッファを介して、p個のLAT(A)902のクロックドインバータに同時に入力されると、p分割された入力信号はp個のLAT(A)904において、それぞれ同時にサンプリングされる。
【0341】
ここでは、x本の信号線に信号電圧を出力する信号線駆動回路を例に説明しているので、1水平期間あたり、x/p個のサンプリングパルスが順にシフトレジスタより出力される。各サンプリングパルスに応じて、p個のLAT(A)904は、同時にp本の信号線への出力に対応するデジタル映像信号をサンプリングする。
【0342】
本実施例では、このように信号線駆動回路に入力するデジタル映像信号を、p相の並列信号に分割し、p個のデジタル映像信号を1つのサンプリングパルスによって同時に取り込む手法を、p分割駆動と呼ぶことにする。図40は4分割駆動である。
【0343】
上記分割駆動によって、信号線駆動回路のシフトレジスタのサンプリングにマージンを持たせることができる。こうして表示装置の信頼性を向上させることができる。
【0344】
各LAT(A)904に1水平期間の信号がすべて入力されると、ラッチパルスS_LAT及びその極性が反転した、反転ラッチパルスS_LATBが入力されて、各LAT(A)904に入力された信号を各ステージのLAT(B)903へ一斉に出力する。
【0345】
なお、ここで各ステージのLAT(B)903とは、各ステージのLAT(A)902からの信号をそれぞれ入力する、LAT(B)905のことを示すとする。
【0346】
各LAT(B)905は、クロックドインバータ及び、インバータによって構成されている。各LAT(A)904より出力された信号は、LAT(B)905に保持されると同時に、各信号線S1〜Sxに出力される。
【0347】
なお、ここでは図示しなかったが、レベルシフタやバッファ等を適宜設けても良い。
【0348】
シフトレジスタ901及びLAT(A)902、LAT(B)903に入力されるスタートパルスS_SP、クロックパルスS_CLK等は、本発明の実施例1で示したディスプレイコントローラから入力されている。
【0349】
本実施例では、デジタル映像信号を信号線駆動回路のLAT(A)に入力する動作を信号制御回路によって制御し、同時に、信号線駆動回路のシフトレジスタにクロックパルスS_CLKやスタートパルスS_SPを入力する動作や、信号線駆動回路を動作させる駆動電圧を入力する動作を、ディスプレイコントローラによって制御する。
【0350】
なお、本発明の表示装置は、本実施例の信号線駆動回路の構成に限らず、公知の構成の信号線駆動回路を用いることができる。
【0351】
また、信号線駆動回路の構成により、ディスプレイコントローラから信号線駆動回路に入力される信号線の数や、駆動電圧の電源線の本数も異なった構成になる。
【0352】
本発明と上記構成を用いることにより、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0353】
本実施例は、上記の実施の形態、実施例と組み合わせることができる。
【実施例3】
【0354】
本実施例では、本発明の表示装置で用いる走査線駆動回路の構成例について図41を用いて説明する。
【0355】
走査線駆動回路は、シフトレジスタ、走査方向切り換え回路等によって構成されている。なお、ここでは図示しなかったが、レベルシフタやバッファ等を適宜設けても良い。
【0356】
シフトレジスタには、スタートパルスG_SP、クロックパルスG_CLK、駆動電圧等が入力されて、走査線選択信号を出力している。
【0357】
シフトレジスタ3601は、クロックドインバータ3602と3603、インバータ3604、NAND回路3607によって構成されている。シフトレジスタ3601には、スタートパルスG_SPが入力され、クロックパルスG_CLKとその極性が反転した信号である反転クロックパルスG_CLKBによって、クロックドインバータ3602及び3603が導通状態、非導通状態と変化することによって、NAND回路3607から順に、サンプリングパルスを出力する。
【0358】
また、走査方向切り換え回路は、スイッチ3605及びスイッチ3606によって構成され、シフトレジスタ3601の走査方向を、図面向かって左右に切り換える働きをする。図41では、走査方向切り換え信号U/Dがローの信号に対応する場合、シフトレジスタ3601は、図面向かって左から右に順に、サンプリングパルスを出力する。一方、走査方向切り換え信号U/Dがハイの信号に対応する場合、図面向かって右から左に順にサンプリングパルスを出力する。
【0359】
シフトレジスタ3601から出力されたサンプリングパルスは、NOR回路3608に入力され、イネーブル信号ENBと演算される。この演算は、サンプリングパルスのなまりによって、となり合う走査線が同時に選択される状況を防ぐために行われる。NOR回路3608から出力された信号は、バッファ3609、3610を介して、走査線G1〜Gyに出力される。
【0360】
なお、ここでは図示しなかったが、レベルシフタやバッファ等を適宜設けても良い。
【0361】
シフトレジスタ3601に入力されるスタートパルスG_SP、クロックパルスG_CLK、駆動電圧等は、本明細書の実施例1で示したディスプレイコントローラから入力されている。
【0362】
なお、本発明の表示装置は、本実施例の走査線駆動回路の構成に限らず、公知の構成の走査線駆動回路を用いることができる。
【0363】
また、走査線駆動回路の構成により、ディスプレイコントローラから走査線駆動回路に入力される信号線の数や、駆動電圧の電源線の本数も異なった構成になる。
【0364】
本発明の表示装置に上記構成を用いることにより、逆方向の電圧を印加する際に、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を流すことができ、発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0365】
本実施例は、上記の実施の形態、実施例と組み合わせることができる。
【実施例4】
【0366】
本実施例では、上記実施の形態で示した画素構成を有する表示パネルの構成について図を用いて説明する。
【0367】
なお、図28(a)は、表示パネルを示す上面図、図28(b)は図28(a)をA−A’で切断した断面図である。点線で示された信号線駆動回路6701、画素部6702、第1の走査線駆動回路6703、第2の走査線駆動回路6706を有する。また、封止基板6704、シール材6705を有し、シール材6705で囲まれた内側は、空間6707になっている。
【0368】
なお、配線6708は第1の走査線駆動回路6703、第2の走査線駆動回路6706及び信号線駆動回路6701に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)6709からビデオ信号、クロック信号、スタート信号等を受け取る。FPC6709と表示パネルとの接続部上にはICチップ(メモリ回路や、バッファ回路などが形成された半導体チップ)6718とICチップ6719がCOG(Chip On Glass)等で実装されている。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良い。本明細書における表示装置とは、表示パネル本体だけでなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。また、ICチップなどが実装されたものを含むものとする。
【0369】
次に、断面構造について図28(b)を用いて説明する。基板6710上には画素部6702とその周辺駆動回路(第1の走査線駆動回路6703、第2の走査線駆動回路6706及び信号線駆動回路6701)が形成されているが、ここでは、信号線駆動回路6701と、画素部6702が示されている。
【0370】
なお、信号線駆動回路6701はTFT6720、TFT6721を有し、TFT6720、TFT6721はNチャネル型トランジスタとして単極性のトランジスタで構成されている。なお、画素構成には上記実施の形態で示したいずれかの画素構成を適用することにより単極性のトランジスタで画素を構成することができる。よって、周辺駆動回路をNチャネル型トランジスタで構成すれば単極性表示パネルを作製することができる。また、Nチャネル型トランジスタで構成されたNMOS回路を用いて、周辺駆動回路を形成することができる。もちろん、周辺駆動回路にはNチャネル型トランジスタを用いた単極性のトランジスタだけでなく、Pチャネル型トランジスタも用いてPMOS回路、CMOS回路を形成しても良い。また、本実施例では、基板上に周辺駆動回路を一体形成した表示パネルを示すが、必ずしもその必要はなく、周辺駆動回路の全部若しくは一部をICチップなどに形成し、COGなどで実装しても良い。その場合には駆動回路は単極性にする必要がなくPチャネル型トランジスタを組み合わせて用いる等、自由に設計することができる。
【0371】
また、画素部6702はTFT6711と、TFT6712とを有している。なお、TFT6712のソース電極は第1の電極(画素電極)6713と接続されている。また、第1の電極6713の端部を覆って絶縁物6714が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。
【0372】
また、カバレッジを良好なものとするため、絶縁物6714の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物6714の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物6714の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物6714として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
【0373】
第1の電極6713上には、有機化合物を含む層6716、および第2の電極(対向電極)6717がそれぞれ形成されている。ここで、陽極として機能する第1の電極6713に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide)膜、酸化インジウム酸化亜鉛(IZO、Indium Zinc Oxide)膜、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等を用いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。
【0374】
また、有機化合物を含む層6716は、蒸着マスクを用いた蒸着法、またはインクジェット法によって形成される。有機化合物を含む層6716には、元素周期表第4族金属錯体をその一部に用いることとし、その他、組み合わせて用いることのできる材料としては、低分子系材料であっても高分子系材料であっても良い。また、有機化合物を含む層に用いる材料としては、通常、有機化合物を単層もしくは積層で用いる場合が多いが、本実施例においては、有機化合物からなる膜の一部に無機化合物を用いる構成も含めることとする。さらに、公知の三重項材料を用いることも可能である。
【0375】
さらに、有機化合物を含む層6716上に形成される第2の電極6717に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、または窒化カルシウム)を用いればよい。なお、有機化合物を含む層6716で生じた光が第2の電極6717を透過させる場合には、第2の電極6717として、膜厚を薄くした金属薄膜と、透明導電膜(インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In2O3−ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いるのが良い。
【0376】
また、発光素子6725を封止するために保護積層6726を形成してもよい。なお、保護積層6726は、第1の無機絶縁膜と、応力緩和膜と、第2の無機絶縁膜との積層からなる。
【0377】
さらにシール材6705で封止基板6704を保護積層6726、基板6710と貼り合わせることにより、保護積層6726、基板6710、封止基板6704、およびシール材6705で囲まれた空間6707に発光素子6725が備えられた構造になっている。なお、空間6707には、不活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール材6705で充填される構成も含むものとする。
【0378】
なお、シール材6705にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板6704に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、マイラー、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
【0379】
以上のようにして、本発明の画素構成を有する表示パネルを得ることができる。なお、上述した構成は一例であって本発明の表示パネルの構成はこれに限定されない。
【0380】
図28に示すように、信号線駆動回路6701、画素部6702、第1の走査線駆動回路6703及び第2の走査線駆動回路6706を一体形成することで、表示装置の低コスト化が図れる。また、この場合において、信号線駆動回路6701、画素部6702、第1の走査線駆動回路6703及び第2の走査線駆動回路6706に用いられるトランジスタを単極性とすることで作製工程の簡略化が図れるためさらなる低コスト化が図れる。
【0381】
なお、表示パネルの構成としては、図28(a)に示したように信号線駆動回路6701、画素部6702、第1の走査線駆動回路6703及び第2の走査線駆動回路6706を一体形成した構成に限られず、信号線駆動回路6701に相当する図29(a)に示す信号線駆動回路6801をICチップ上に形成して、COG等で表示パネルに実装した構成としても良い。なお、図29(a)の基板6800、画素部6802、第1の走査線駆動回路6803、第2の走査線駆動回路6804、FPC6805、ICチップ6806、ICチップ6807、封止基板6808、シール材6809は図28(a)の基板6710、画素部6702、第1の走査線駆動回路6703、第2の走査線駆動回路6706、FPC6709、ICチップ6718、ICチップ6719、封止基板6704、シール材6705に相当する。
【0382】
つまり、駆動回路の高速動作が要求される信号線駆動回路のみを、CMOS等を用いてICチップに形成し、低消費電力化を図る。また、ICチップはシリコンウエハ等の半導体チップとすることで、より高速動作且つ低消費電力化を図れる。
【0383】
そして、第1の走査線駆動回路6803や第2の走査線駆動回路6804を画素部6802と一体形成することで、低コスト化が図れる。また、この第1の走査線駆動回路6803、第2の走査線駆動回路6804及び画素部6802は単極性のトランジスタで構成することでさらなる低コスト化が図れる。画素部6802の有する画素の構成としては上記実施の形態で示した画素を適用することができる。
【0384】
こうして、高精細な表示装置の低コスト化が図れる。また、FPC6805と基板6800との接続部において機能回路(メモリやバッファ)が形成されたICチップを実装することで基板面積を有効利用することができる。
【0385】
また、図28(a)の信号線駆動回路6701、第1の走査線駆動回路6703及び第2の走査線駆動回路6706に相当する図29(b)の信号線駆動回路6811、第1の走査線駆動回路6814及び第2の走査線駆動回路6813をICチップ上に形成して、COG等で表示パネルに実装した構成としても良い。この場合には高精細な表示装置をより低消費電力にすることが可能である。なお、図29(b)の基板6810、画素部6812、FPC6815、ICチップ6816、ICチップ6817、封止基板6818、シール材6819は図28(a)の基板6710、画素部6702、FPC6709、ICチップ6718、ICチップ6719、封止基板6704、シール材6705に相当する。
【0386】
また、画素部6812のトランジスタの半導体層にアモルファスシリコンを用いることにより低コスト化を図ることができる。さらに、大型の表示パネルを作製することも可能となる。
【0387】
また、画素の行方向及び列方向に第2の走査線駆動回路、第1の走査線駆動回路及び信号線駆動回路を設けなくても良い。例えば、図30(a)に示すようにICチップ上に形成された周辺駆動回路6901が、図29(b)に示す第1の走査線駆動回路6814、第2の走査線駆動回路6813及び信号線駆動回路6811の機能を有するようにしても良い。なお、図30(a)の基板6900、画素部6902、FPC6904、ICチップ6905、ICチップ6906、封止基板6907、シール材6908は図28(a)の基板6710、画素部6702、FPC6709、ICチップ6718、ICチップ6719、封止基板6704、シール材6705に相当する。
【0388】
なお、図30(a)の表示装置の配線の接続を説明する模式図を図30(b)に示す。基板6910、周辺駆動回路6911、画素部6912、FPC6913、FPC6914有する。FPC6913より周辺駆動回路6911に外部からの信号及び電源電位が入力される。そして、周辺駆動回路6911からの出力は、画素部6912の有する画素に接続された行方向及び列方向の配線に入力される。
【0389】
さらに、発光素子6725に適用可能な発光素子の例を図31(a)、(b)に示す。つまり、上記実施の形態で示した画素に適用可能な発光素子の構成について図31(a)、(b)を用いて説明する。
【0390】
図31(a)の発光素子は、基板7001の上に陽極7002、正孔注入材料からなる正孔注入層7003、その上に正孔輸送材料からなる正孔輸送層7004、発光層7005、電子輸送材料からなる電子輸送層7006、電子注入材料からなる電子注入層7007、そして陰極7008を積層させた素子構造である。ここで、発光層7005は、一種類の発光材料のみから形成されることもあるが、2種類以上の材料から形成されてもよい。また本発明の素子の構造は、この構造に限定されない。
【0391】
また、図31(a)で示した各機能層を積層した積層構造の他、高分子化合物を用いた素子、発光層に三重項励起状態から発光する三重項発光材料を利用した高効率素子など、バリエーションは多岐にわたる。ホールブロック層によってキャリヤの再結合領域を制御し、発光領域を二つの領域にわけることによって得られる白色発光素子などにも応用可能である。
【0392】
図31(a)に示す本発明の素子作製方法は、まず、陽極7002(インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide))を有する基板7001に正孔注入材料、正孔輸送材料、発光材料を順に蒸着する。次に電子輸送材料、電子注入材料を蒸着し、最後に陰極7008を蒸着で形成する。
【0393】
次に、正孔注入材料、正孔輸送材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料の材料に好適な材料を以下に列挙する。
【0394】
正孔注入材料としては、有機化合物でればポルフィリン系の化合物や、フタロシアニン以下「H2Pc」と記す)、銅フタロシアニン(以下「CuPc」と記す)などが有効である。また、使用する正孔輸送材料よりもイオン化ポテンシャルの値が小さく、かつ、正孔輸送機能をもつ材料であれば、これも正孔注入材料として使用できる。導電性高分子化合物に化学ドーピングを施した材料もあり、ポリスチレンスルホン酸(以下「PSS」と記す)をドープしたポリエチレンジオキシチオフェン(以下「PEDOT」と記す)や、ポリアニリンなどが挙げられる。また、絶縁体の高分子化合物も陽極の平坦化の点で有効であり、ポリイミド(以下「PI」と記す)がよく用いられる。さらに、無機化合物も用いられ、金や白金などの金属薄膜の他、酸化アルミニウム(以下「アルミナ」と記す)の超薄膜などがある。
【0395】
正孔輸送材料として最も広く用いられているのは、芳香族アミン系(すなわち、ベンゼン環−窒素の結合を有するもの)の化合物である。広く用いられている材料として、4,4’−ビス(ジフェニルアミノ)−ビフェニル(以下、「TAD」と記す)や、その誘導体である4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(以下、「TPD」と記す)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(以下、「α−NPD」と記す)がある。4,4’,4”−トリス(N,N− ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(以下、「TDATA」と記す)、4,4’,4”−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N− フェニル−アミノ]−トリフェニルアミン(以下、「MTDATA」と記す)などのスターバースト型芳香族アミン化合物が挙げられる。
【0396】
電子輸送材料としては、金属錯体がよく用いられ、先に述べたAlq3、BAlq、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(以下、「Almq」と記す)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(以下、「Bebq」と記す)などのキノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体などがある。また、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾオキサゾラト]亜鉛(以下、「Zn(BOX)2」と記す)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾチアゾラト]亜鉛(以下、「Zn(BTZ)2」と記す)などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体もある。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(以下、「PBD」と記す)、OXD−7などのオキサジアゾール誘導体、TAZ、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−2、3、4−トリアゾール(以下、「p−EtTAZ」と記す)などのトリアゾール誘導体、バソフェナントロリン(以下、「BPhen」と記す)、BCPなどのフェナントロリン誘導体が電子輸送性を有する。
【0397】
電子注入材料としては、上で述べた電子輸送材料を用いることができる。その他に、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、フッ化セシウムなどの金属ハロゲン化物や、酸化リチウムなどのアルカリ金属酸化物のような絶縁体の、超薄膜がよく用いられる。また、リチウムアセチルアセトネート(以下、「Li(acac)」と記す)や8−キノリノラト−リチウム(以下、「Liq」と記す)などのアルカリ金属錯体も有効である。
【0398】
発光材料としては、先に述べたAlq3、Almq、BeBq、BAlq、Zn(BOX)2、Zn(BTZ)2などの金属錯体の他、各種蛍光色素が有効である。蛍光色素としては、青色の4,4’−ビス(2,2 − ジフェニル−ビニル)−ビフェニルや、赤橙色の4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピランなどがある。また、三重項発光材料も可能であり、白金ないしはイリジウムを中心金属とする錯体が主体である。三重項発光材料として、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム、ビス(2−(4’−トリル)ピリジナト−N,C2’)アセチルアセトナトイリジウム(以下「acacIr(tpy)2」と記す)、 2,3,7,8,23,13,17,18−オクタエチル−21H,23Hポルフィリン−白金などが知られている。
【0399】
以上で述べたような各機能を有する材料を、各々組み合わせ、高信頼性の発光素子を作製することができる。
【0400】
また、上記実施の形態の画素構成で可能であれば、図31(b)に示すように図31(a)とは逆の順番に層を形成した発光素子を用いてもよい。つまり、基板7011の上に陰極7018、電子注入材料からなる電子注入層7017、その上に電子輸送材料からなる電子輸送層7016、発光層7015、正孔輸送材料からなる正孔輸送層7014、正孔注入材料からなる正孔注入層7013、そして陽極7012を積層させた素子構造である。
【0401】
また、発光素子は発光を取り出すために少なくとも陽極又は陰極の一方が透明であればよい。そして、基板上にTFT及び発光素子を形成し、基板とは逆側の面から発光を取り出す上面射出や、基板側の面から発光を取り出す下面射出や、基板側及び基板とは反対側の面から発光を取り出す両面射出構造の発光素子があり、本発明の画素構成はどの射出構造の発光素子にも適用することができる。
【0402】
上面射出構造の発光素子について図32(a)を用いて説明する。
【0403】
基板7100上に駆動用TFT7101が形成され、駆動用TFT7101のソース電極に接して第1の電極7102が形成され、その上に有機化合物を含む層7103と第2の電極7104が形成されている。
【0404】
また、第1の電極7102は発光素子の陽極である。そして第2の電極7104は発光素子の陰極である。つまり、第1の電極7102と第2の電極7104とで有機化合物を含む層7103が挟まれているところが発光素子となる。
【0405】
また、ここで、陽極として機能する第1の電極7102に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等を用いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。光を反射する金属膜を用いることで光を透過させない陽極を形成することができる。
【0406】
また、陰極として機能する第2の電極7104に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、または窒化カルシウム)からなる金属薄膜と、透明導電膜(インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide)、酸化インジウム酸化亜鉛(IZO、Indium Zinc Oxide)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いるのが良い。こうして薄い金属薄膜と、透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陰極を形成することができる。
【0407】
こうして、図32(a)の矢印に示すように発光素子からの光を上面に取り出すことが可能になる。つまり、図28の表示パネルに適用した場合には、封止基板6704側に光が射出することになる。従って上面射出構造の発光素子を表示装置に用いる場合には封止基板6704は光透過性を有する基板を用いる。
【0408】
また、光学フィルムを設ける場合には、封止基板6704に光学フィルムを設ければよい。
【0409】
また、下面射出構造の発光素子について図32(b)を用いて説明する。射出構造以外は図32(a)と同じ構造の発光素子であるため同じ符号を用いて説明する。
【0410】
ここで、陽極として機能する第1の電極7102に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide)、酸化インジウム酸化亜鉛(IZO、Indium Zinc Oxide)膜などの透明導電膜を用いることができる。透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陽極を形成することができる。
【0411】
また、陰極として機能する第2の電極7104に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、またはCa3N2)からなる金属膜を用いることができる。こうして、光を反射する金属膜を用いることで光が透過しない陰極を形成することができる。
【0412】
以上により、図32(b)の矢印に示すように発光素子からの光を下面に取り出すことが可能になる。つまり、図28の表示パネルに適用した場合には、基板6710側に光が射出することになる。従って下面射出構造の発光素子を表示装置に用いる場合には基板6710は光透過性を有する基板を用いる。
【0413】
また、光学フィルムを設ける場合には、基板6710に光学フィルムを設ければよい。
【0414】
両面射出構造の発光素子について図32(c)を用いて説明する。射出構造以外は図32(a)と同じ構造の発光素子であるため同じ符号を用いて説明する。
【0415】
ここで、陽極として機能する第1の電極7102に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide)、酸化インジウム酸化亜鉛(IZO、Indium Zinc Oxide)膜などの透明導電膜を用いることができる。透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陽極を形成することができる。
【0416】
また、陰極として機能する第2の電極7104に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、または窒化カルシウム)からなる金属薄膜と、透明導電膜(インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In2O3―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いるのが良い。こうして薄い金属薄膜と、透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陰極を形成することができる。
【0417】
こうして、図32(c)の矢印に示すように発光素子からの光を両面に取り出すことが可能になる。つまり、図28の表示パネルに適用した場合には、基板6710側と封止基板6704側に光が射出することになる。従って両面射出構造の発光素子を表示装置に用いる場合には基板6710および封止基板6704は、ともに光透過性を有する基板を用いる。
【0418】
また、光学フィルムを設ける場合には、基板6710および封止基板6704の両方に光学フィルムを設ければよい。
【0419】
また、白色の発光素子とカラーフィルターを用いてフルカラー表示を実現する表示装置にも本発明を適用することが可能である。
【0420】
図33に示すように、基板7200上に下地膜7202が形成され、その上に駆動用TFT7201が形成され、駆動用TFT7201のソース電極に接して第1の電極7203が形成され、その上に有機化合物を含む層7204と第2の電極7205が形成されている。
【0421】
また、第1の電極7203は発光素子の陽極である。そして第2の電極7205は発光素子の陰極である。つまり、第1の電極7203と第2の電極7205とで有機化合物を含む層7204が挟まれているところが発光素子となる。図33の構成では白色光を発光する。そして、発光素子の上部に赤色のカラーフィルター7206R、緑色のカラーフィルター7206G、青色のカラーフィルター7206Bを設けられており、フルカラー表示を行うことができる。また、これらのカラーフィルターを隔離するブラックマトリクス(BMともいう)7207が設けられている。
【0422】
上述した発光素子の構成は組み合わせて用いることができ、本発明の画素構成を有する表示装置に適宜用いることができる。また、本明細書中の表示パネルの構成や、発光素子は例示であり、もちろん本発明の画素構成は他の構成の表示装置に適用することもできる。
【0423】
次に、表示パネルの画素部の部分断面図を示す。
【0424】
まず、トランジスタの半導体層にアモルファスシリコン(a−Si:H)膜を用いた場合について説明する。図34にはトップゲートのトランジスタ、図35及び図36にはボトムゲートのトランジスタの場合について示す。
【0425】
アモルファスシリコンを半導体層に用いた順スタガ構造のトランジスタの断面を図34(a)に示す。図34(a)に示すように、基板7601上に下地膜7602が形成されている。さらに下地膜7602上に画素電極7603が形成されている。また、画素電極7603と同層に同じ材料からなる第1の電極7604が形成されている。
【0426】
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板、プラスチック基板などを用いることができる。また、下地膜7602としては、窒化アルミ(AlN)や酸化珪素(SiO2)、酸化窒化珪素(SiOxNy)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
【0427】
また、下地膜7602上に配線7605及び配線7606が形成され、画素電極7603の端部が配線7605で覆われている。配線7605及び配線7606の上部にN型の導電型を有するN型半導体層7607及びN型半導体層7608が形成されている。また、配線7605と配線7606の間であって、下地膜7602上に半導体層7609が形成されている。そして、半導体層7609の一部はN型半導体層7607及びN型半導体層7608上にまで延長されている。なお、この半導体層はアモルファスシリコン(a−Si:H)、微結晶半導体(μ−Si:H)等の非結晶性を有する半導体膜で形成されている。また、半導体層7609上にゲート絶縁膜7610が形成されている。また、ゲート絶縁膜7610と同じ材料からなる絶縁膜7611が第1の電極7604上にも形成されている。なお、ゲート絶縁膜7610としては酸化珪素膜や窒化珪素膜などが用いられる。
【0428】
また、ゲート絶縁膜7610上に、ゲート電極7612が形成されている。また、ゲート電極と同層に同じ材料でなる第2の電極7613が第1の電極7604上に絶縁膜7611を介して形成されている。第1の電極7604及び第2の電極7613で絶縁膜7611を挟まれた容量素子7619が形成されている。また、画素電極7603の端部、駆動用トランジスタ7618及び容量素子7619を覆い、層間絶縁物7614が形成されている。
【0429】
層間絶縁物7614及びその開口部に位置する画素電極7603上に有機化合物を含む層7615及び対向電極7616が形成され、画素電極7603と対向電極7616とで有機化合物を含む層7615が挟まれた領域では発光素子7617が形成されている。
【0430】
また、図34(a)に示す第1の電極7604を図34(b)に示すように第1の電極7620で形成してもよい。第1の電極7620は配線7605及び7606と同一材料で形成されている。
【0431】
また、アモルファスシリコンを半導体層に用いたボトムゲート構造のトランジスタを用いた表示パネルの部分断面を図35に示す。
【0432】
基板7701上に下地膜7702が形成されている。さらに下地膜7702上にゲート電極7703が形成されている。また、ゲート電極7703と同層に同じ材料からなる第1の電極7704が形成されている。ゲート電極7703の材料にはリンが添加された多結晶シリコンを用いることができる。多結晶シリコンの他に、金属とシリコンの化合物であるシリサイドでもよい。
【0433】
また、ゲート電極7703及び第1の電極7704を覆うようにゲート絶縁膜7705が形成されている。ゲート絶縁膜7705としては酸化珪素膜や窒化珪素膜などが用いられる。
【0434】
また、ゲート絶縁膜7705上に、半導体層7706が形成されている。また、半導体層7706と同層に同じ材料からなる半導体層7707が形成されている。
【0435】
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板、プラスチック基板などを用いることができる。また、下地膜7602としては、窒化アルミ(AlN)や酸化珪素(SiO2)、酸化窒化珪素(SiOxNy)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
【0436】
半導体層7706上にはN型の導電性を有するN型半導体層7708、7709が形成され、半導体層7707上にはN型半導体層7710が形成されている。
【0437】
N型半導体層7708、7709上にはそれぞれ配線7711、7712が形成され、N型半導体層7710上には配線7711及び7712と同一材料からなる導電層7713が形成されている。
【0438】
半導体層7707、N型半導体層7710及び導電層7713からなる第2の電極が構成される。なお、この第2の電極と第1の電極7704でゲート絶縁膜7705を挟み込んだ構造の容量素子7720が形成されている。
【0439】
また、配線7711の一方の端部は延在し、その延在した配線7711上部に接して画素電極7714が形成されている。
【0440】
また、画素電極7714の端部、駆動用トランジスタ7719及び容量素子7720を覆うように絶縁物7715が形成されている。
【0441】
画素電極7714及び絶縁物7715上には有機化合物を含む層7716及び対向電極7717が形成され、画素電極7714と対向電極7717とで有機化合物を含む層7716が挟まれた領域では発光素子7718が形成されている。
【0442】
容量素子7720の第2の電極の一部となる半導体層7707及びN型半導体層7710は設けなくても良い。つまり第2の電極は導電層7713とし、第1の電極7704と導電層7713でゲート絶縁膜が挟まれた構造の容量素子としてもよい。
【0443】
なお、図35(a)において、配線7711を形成する前に画素電極7714を形成することで、図35(b)に示すような、画素電極7714からなる第2の電極7721と第1の電極7704でゲート絶縁膜7705が挟まれた構造の容量素子7720を形成することができる。
【0444】
なお、図35では、逆スタガ型のチャネルエッチ構造のトランジスタについて示したが、もちろんチャネル保護構造のトランジスタでも良い。チャネル保護構造のトランジスタの場合について、図36(a)、(b)を用いて説明する。
【0445】
図36(a)に示すチャネル保護型構造のトランジスタは図35(a)に示したチャネルエッチ構造の駆動用トランジスタ7719の半導体層7706のチャネルが形成される領域上にエッチングのマスクとなる絶縁物7801が設けられている点が異なり、他の共通しているところは共通の符号を用いている。
【0446】
また、同様に、図36(b)に示すチャネル保護型構造のトランジスタは図35(b)に示したチャネルエッチ構造の駆動用トランジスタ7719の半導体層7706のチャネルが形成される領域上にエッチングのマスクとなる絶縁物7802が設けられている点が異なり、他の共通しているところは共通の符号を用いている。
【0447】
なお、本発明の画素構成の適用することができるトランジスタの構造や、容量素子の構造は上述した構成に限られず、さまざまな構成のトランジスタの構造や、容量素子の構造を用いることができる。
【0448】
本発明の画素構成を用いることで、発光素子の初期不良や進行性不良を抑制し、電界発光層の劣化による輝度の低下を防ぐことができる。さらに、本発明の画素を構成するトランジスタの半導体層(チャネル形成領域やソース領域やドレイン領域など)に非晶質半導体膜を用いることで、製造コストを削減することができる。
【0449】
なお、本実施の形態は、本明細書中の実施の形態、他の実施例とも組み合わせて実施することが可能である。
【実施例5】
【0450】
実施の形態1である図1の画素構成のレイアウト図面を図42に示す。
【0451】
図42は信号線10001、電源線10002、走査線10003、スイッチング用トランジスタ10004、駆動用トランジスタ10005、画素電極10006、交流用トランジスタ10007、電位制御線10008から構成され、図1と同一名称のものはそれぞれに対応する。
【0452】
なお、本発明の表示装置は、本実施例のレイアウトの構成に限定されない。
【0453】
本発明の画素構成を用いることにより、発光素子に順方向の発光素子駆動電圧を印加する際には、発光素子に一定の電流を流すことが可能であり、発光素子に逆方向の発光素子駆動電圧を印加する際には、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を短絡箇所に流すことができ、かつ発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0454】
本実施例は、上記の実施の形態1の図1の回路構成を用いているが、これに限らず、他の実施の形態、及び他の実施例と組み合わせることができる。
【実施例6】
【0455】
本発明の表示装置は様々な電子機器に適用することができる。具体的には電子機器の表示部に適用することができる。そのような電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機又は電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。
【0456】
図43(A)はディスプレイであり、筐体84101、支持台84102、表示部84103等を含む。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部84103に用いることができる。なお、ディスプレイは、パーソナルコンピュータ用、テレビジョン放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部84103に用いたディスプレイは、表示不良を防止し、発光素子の寿命を延ばすことができる。また、低コスト化を図ることも可能である。
【0457】
近年、ディスプレイの大型化のニーズが強くなっている。そして、ディスプレイの大型化に伴い価格の上昇が問題となっている、よって、いかに製造コストの削減を図り、高品質な製品を少しでも低価格に抑えるかが課題となる。
【0458】
例えば、上記実施の形態で示した画素構成を表示パネルの画素部に用いることで、単極性のトランジスタからなる表示パネルを提供することができる。よって、工程数を減らし製造コストを削減することができる。
【0459】
また、図28(a)に示すように画素部と周辺の駆動回路を一体形成することにより、単極性のトランジスタからなる回路で構成された表示パネルを形成することができる。
【0460】
また、画素部を構成する回路のトランジスタの半導体層に非晶質半導体(例えばアモルファスシリコン(a−Si:H))を用いることで、工程を簡略化し、さらなるコストダウンが図れる。この場合には図29(b)や図30(a)に示したように、画素部の周辺の駆動回路をICチップ上に形成し、COG等で表示パネルに実装する良い。このように、非晶質半導体を用いることでディスプレイの大型化が容易になる。
【0461】
図43(B)はカメラであり、本体84201、表示部84202、受像部84203、操作キー84204、外部接続ポート84205、シャッター84206等を含む。
【0462】
近年、デジタルカメラなどの高性能化に伴い、生産競争は激化している。そして、いかに高性能なものを低価格に抑えるかが重要となる。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部84202に用いたデジタルカメラは、表示不良を防止し、発光素子の寿命を延ばすことができる。また、低コスト化を図ることも可能である。
【0463】
例えば、上記実施の形態の画素構成を画素部に用いることで、単極性のトランジスタからなる画素部を形成することができる。また、図29(a)に示すように、動作速度の高い信号線駆動回路はICチップ上に形成し、比較的動作速度の低い走査線駆動回路を画素部と共に単極性のトランジスタで構成される回路で一体形成することで、高性能化を実現し、低コスト化を図ることができる。また、画素部と、画素部と共に一体形成する走査線駆動回路に用いられるトランジスタの半導体層に非晶質半導体、例えばアモルファスシリコンを適用することでさらなる低コスト化が図れる。
【0464】
図43(C)はコンピュータであり、本体84301、筐体84302、表示部84303、キーボード84304、外部接続ポート84305、ポインティングマウス84306等を含む。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部84303に用いたコンピュータは、表示不良を防止し、発光素子の寿命を延ばすことができる。また、低コスト化を図ることも可能である。
【0465】
図43(D)はモバイルコンピュータであり、本体84401、表示部84402、スイッチ84403、操作キー84404、赤外線ポート84405等を含む。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部84402に用いたモバイルコンピュータは、表示不良を防止し、発光素子の寿命を延ばすことができる。また、低コスト化を図ることも可能である。
【0466】
図43(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体84501、筐体84502、表示部A84503、表示部B84504、記録媒体(DVD等)読み込み部84505、操作キー84506、スピーカー部84507等を含む。表示部A84503は主として画像情報を表示し、表示部B84504は主として文字情報を表示することができる。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部A84503や表示部B84504に用いた画像再生装置は、表示不良を防止し、発光素子の寿命を延ばすことができる。また、低コスト化を図ることも可能である。
【0467】
図43(F)はゴーグル型ディスプレイであり、本体84601、表示部84602、イヤホン84603、支持部84604を含む。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部84602に用いたゴーグル型ディスプレイは、表示不良を防止し、発光素子の寿命を延ばすことができる。また、低コスト化を図ることも可能である。
【0468】
図43(G)は携帯型遊技機であり、筐体84701、表示部84702、スピーカー部84703、操作キー84704、記憶媒体挿入部84705等を含む。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部84702に用いた携帯型遊技機は、表示不良を防止し、発光素子の寿命を延ばすことができる。また、低コスト化を図ることも可能である。
【0469】
図43(H)はテレビ受像機能付きデジタルカメラであり、本体84801、表示部84802、操作キー84803、スピーカー84804、シャッター84805、受像部84806、アンテナ84807等を含む。本発明の画素構成を有する表示装置を表示部84802に用いたテレビ受像機能付きデジタルカメラは、表示不良を防止し、発光素子の寿命を延ばすことができる。また、画素の開口率が高く高詳細な表示が可能となる。また、低コスト化を図ることも可能である。
【0470】
例えば、上記実施の形態の画素構成を画素部に用いることで、画素の開口率を向上させることができる。具体的には、発光素子を駆動する駆動用トランジスタにNチャネル型のトランジスタを用いることで開口率が向上する。よって、高精細な表示部を有するテレビ受像機能付きデジタルカメラを提供することができる。
【0471】
このように多機能化し、テレビ受像機能付きデジタルカメラはテレビの視聴等に使用頻度が高まる一方で、一回の充電により長時間使用できることが要求される。
【0472】
例えば、図29(b)や図30(a)に示すように周辺駆動回路をICチップ上に形成し、CMOS等を用いることにより低消費電力化を図ることが可能である。
【0473】
このように本発明は、あらゆる電子機器に適用することが可能である。
【0474】
なお、本実施例は、本明細書中の他の実施の形態、実施例とも組み合わせて実施することが可能である。
【実施例7】
【0475】
本実施例において、本発明の画素構成を用いた表示装置を表示部に有する携帯電話の構成例について図44を用いて説明する。
【0476】
表示パネル8301はハウジング8330に脱着自在に組み込まれる。ハウジング8330は表示パネル8301のサイズに合わせて、形状や寸法を適宜変更することができる。表示パネル8301を固定したハウジング8330はプリント基板8331に嵌入されモジュールとして組み立てられる。
【0477】
表示パネル8301はFPC8313を介してプリント基板8331に接続される。プリント基板8331には、スピーカー8332、マイクロフォン8333、送受信回路8334、CPU及びコントローラなどを含む信号処理回路8335が形成されている。このようなモジュールと、入力手段8336、バッテリー8337を組み合わせ、筐体8339に収納する。表示パネル8301の画素部は筐体8339に形成された開口窓から視認できように配置する。
【0478】
表示パネル8301は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で表示パネル8301に実装しても良い。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続してもよい。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した表示パネルの構成は図28(a)に一例を示してある。このような構成とすることで、表示装置の低消費電力化を図り、携帯電話機の一回の充電による使用時間を長くすることができる。また、携帯電話機の低コスト化を図ることができる。
【0479】
また、画素部には上記実施の形態で示した画素構成を適宜適用することができる。
【0480】
例えば、上記実施の形態で示した画素構成等を適用することで低コスト化を実現するため、画素部及び画素部と一体形成する周辺駆動回路を単極性のトランジスタで構成して製造工程の削減を図ることができる。
【0481】
また、さらに消費電力の低減を図るため、図29(b)や図30(a)に示すように、基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネルに実装しても良い。そして、画素部には、上記実施の形態の画素構成を用い、非晶質半導体膜をトランジスタの半導体層に用いることで製造コストの削減を図ることができる。
【0482】
また、本実施例に示した構成は携帯電話の一例であって、本発明の画素構成はこのような構成の携帯電話に限られず様々な構成の携帯電話に適用することができる。
【0483】
なお、本実施例は、本明細書中の実施の形態、他の実施例とも組み合わせて実施することが可能である。
【実施例8】
【0484】
本実施例においては、本発明の画素構成を用いた表示装置を表示部に有する電子機器、特にELモジュールを具備するテレビ受像器の構成例について説明する。
【0485】
図45は表示パネル7901と、回路基板7911を組み合わせたELモジュールを示している。表示パネル7901は画素部7902、走査線駆動回路7903及び信号線駆動回路7904を有している。回路基板7911には、例えば、コントロール回路7912や信号分割回路7913などが形成されている。表示パネル7901と回路基板7911は接続配線7914によって接続されている。接続配線にはFPC等を用いることができる。
【0486】
表示パネル7901は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネル7901に実装するとよい。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いて表示パネル7901に実装しても良い。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は図28(a)に一例を示してある。
【0487】
また、画素部には上記実施の形態で示した画素構成を適宜適用することができる。
【0488】
例えば、上記実施の形態で示した画素構成等を適用することで、低コスト化を実現するため画素部及び画素部と一体基板上に形成する周辺駆動回路を単極性のトランジスタで構成して製造工程の削減を図ることができる。
【0489】
また、さらに消費電力の低減を図るため、ガラス基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)表示パネルに実装してもよい。
【0490】
また、上記実施の形態で示した画素構成を適用することで、Nチャネル型のトランジスタのみで画素を構成することができるため、非晶質半導体(例えば、アモルファスシリコン)をトランジスタの半導体層に適用することが可能となる。つまり、均一な結晶性半導体膜を作製することが困難な大型の表示装置の作製が可能となる。また、画素を構成するトランジスタの半導体層に非晶質半導体膜を用いることにより、製造工程を削減することができ、製造コストの削減も図ることができる。
【0491】
なお、非晶質半導体膜を、画素を構成するトランジスタの半導体層に適用する場合には、基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で表示パネルに実装するとよい。なお、基板上に画素部を形成し、その基板上に周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は図29(b)に一例を示してある。
【0492】
このELモジュールによりELテレビ受像機を完成させることができる。図46は、ELテレビ受像機の主要な構成を示すブロック図である。チューナ8001は映像信号と音声信号を受信する。映像信号は、映像信号増幅回路8002と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処理回路8003と、その映像信号を駆動回路の入力仕様に変換するためのコントロール回路8012により処理される。
【0493】
コントロール回路8012は、走査線側(走査線駆動回路8021)と信号線側(信号線駆動回路8004)にそれぞれ信号が出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路8013を設け、入力デジタル信号をm個に分割して供給する構成としても良い。なお、表示パネル8020は、走査線駆動回路8021及び信号線駆動回路8004それぞれから信号が入力される。
【0494】
チューナ8001で受信した信号のうち、音声信号は音声信号増幅回路8005に送られ、その出力は音声信号処理回路8006を経てスピーカー8007に供給される。制御回路8008は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部8009から受け、チューナ8001や音声信号処理回路8006に信号を送出する。
【0495】
また、図46とは別の形態のELモジュールを組み込んだテレビ受像器について図47(A)に示す。図47(A)において、表示画面8102はELモジュールで形成される。また、筐体8101には、スピーカー8103、操作スイッチ8104などが適宜備えられている。
【0496】
また図47(B)に、ワイヤレスでディスプレイのみを持ち運び可能なテレビ受像器を示す。筐体8112にはバッテリー及び信号受信器が内蔵されており、そのバッテリーで表示部8113やスピーカー部8117を駆動させる。バッテリーは充電器8110で繰り返し充電が可能となっている。また、充電器8110は映像信号を送受信することが可能で、その映像信号をディスプレイの信号受信器に送信することができる。筐体8112は操作キー8116によって制御する。また、図47(B)に示す装置は、操作キー8116を操作することによって、筐体8112から充電器8110に信号を送ることも可能であるため映像音声双方向通信装置とも言える。また、操作キー8116を操作することによって、筐体8112から充電器8110に信号を送り、さらに充電器8110が送信できる信号を他の電子機器に受信させることによって、他の電子機器の通信制御も可能であり、汎用遠隔制御装置とも言える。本発明は表示部8113に適用することができる。
【0497】
図48(A)は表示パネル8201とプリント配線基板8202を組み合わせたモジュールを示している。表示パネル8201は、複数の画素が設けられた画素部8203と、第1の走査線駆動回路8204、第2の走査線駆動回路8205と、選択された画素にビデオ信号を供給する信号線駆動回路8206を備えている。
【0498】
プリント配線基板8202には、コントローラ8207、中央処理装置(CPU8208)、メモリ8209、電源回路8210、音声処理回路8211及び送受信回路8212などが備えられている。プリント配線基板8202と表示パネル8201は、FPC8213により接続されている。プリント配線基板8202には、容量素子、バッファ回路などを設け、電源電圧や信号にノイズがのったり、信号の立ち上がりが鈍ったりすることを防ぐ構成としても良い。また、コントローラ8207、音声処理回路8211、メモリ8209、CPU8208、電源回路8210などは、COG(Chip On Glass)方式を用いて表示パネル8201に実装することもできる。COG方式により、プリント配線基板8202の規模を縮小することができる。
【0499】
プリント配線基板8202に備えられたインターフェース(I/F)8214を介して、各種制御信号の入出力が行われる。また、アンテナとの間の信号の送受信を行うためのアンテナ用ポート8215が、プリント配線基板8202に設けられている。
【0500】
図48(B)は、図48(A)に示したモジュールのブロック図を示す。このモジュールは、メモリ8209としてVRAM8216、DRAM8217、フラッシュメモリ8218などが含まれている。VRAM8216にはパネルに表示する画像のデータが、DRAM8217には画像データまたは音声データが、フラッシュメモリには各種プログラムが記憶されている。
【0501】
電源回路8210は、表示パネル8201、コントローラ8207、CPU8208、音声処理回路8211、メモリ8209、送受信回路8212を動作させる電力を供給する。またパネルの仕様によっては、電源回路8210に電流源が備えられている場合もある。
【0502】
CPU8208は、制御信号生成回路8220、デコーダ8221、レジスタ8222、演算回路8223、RAM8224、CPU8208用のインターフェース8219などを有している。インターフェース8219を介してCPU8208に入力された各種信号は、一旦レジスタ8222に保持された後、演算回路8223、デコーダ8221などに入力される。演算回路8223では、入力された信号に基づき演算を行い、各種命令を送る場所を指定する。一方デコーダ8221に入力された信号はデコードされ、制御信号生成回路8220に入力される。制御信号生成回路8220は入力された信号に基づき、各種命令を含む信号を生成し、演算回路8223において指定された場所、具体的にはメモリ8209、送受信回路8212、音声処理回路8211、コントローラ8207などに送る。
【0503】
メモリ8209、送受信回路8212、音声処理回路8211、コントローラ8207は、それぞれ受けた命令に従って動作する。以下その動作について簡単に説明する。
【0504】
入力手段8225から入力された信号は、I/F8214を介してプリント配線基板8202に実装されたCPU8208に送られる。制御信号生成回路8220は、ポインティングデバイスやキーボードなどの入力手段8225から送られてきた信号に従い、VRAM8216に格納してある画像データを所定のフォーマットに変換し、コントローラ8207に送付する。
【0505】
コントローラ8207は、パネルの仕様に合わせてCPU8208から送られてきた画像データを含む信号にデータ処理を施し、表示パネル8201に供給する。またコントローラ8207は、電源回路8210から入力された電源電圧やCPU8208から入力された各種信号をもとに、Hsync信号、Vsync信号、クロック信号CLK、交流電圧(AC Cont)、切り替え信号L/Rを生成し、表示パネル8201に供給する。
【0506】
送受信回路8212では、アンテナ8228において電波として送受信される信号が処理されており、具体的にはアイソレータ、バンドパスフィルタ、VCO(Voltage Controlled Oscillator)、LPF(Low Pass Filter)、カプラ、バランなどの高周波回路を含んでいる。送受信回路8212において送受信される信号のうち音声情報を含む信号が、CPU8208からの命令に従って、音声処理回路8211に送られる。
【0507】
CPU8208の命令に従って送られてきた音声情報を含む信号は、音声処理回路8211において音声信号に復調され、スピーカー8227に送られる。またマイク8226から送られてきた音声信号は、音声処理回路8211において変調され、CPU8208からの命令に従って、送受信回路8212に送られる。
【0508】
コントローラ8207、CPU8208、電源回路8210、音声処理回路8211、メモリ8209を、本実施例のパッケージとして実装することができる。
【0509】
勿論、本発明はテレビ受像機に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など特に大面積の表示媒体として様々な用途に適用することができる。
【0510】
以上により、本発明の画素構成を用いた表示装置は、発光素子に順方向の発光素子駆動電圧を印加する際には、発光素子に一定の電流を流すことが可能であり、発光素子に逆方向の発光素子駆動電圧を印加する際には、短絡箇所を絶縁化するのに十分な電流を短絡箇所に流すことができ、かつ発光素子の寿命を延ばすことが可能である。また、回路構成において単極性のトランジスタで構成することができるため安価に製造することが可能となる。
【0511】
また、回路構成にあるトランジスタをN型トランジスタで作製することで、アモルファスシリコンのトランジスタを適用することができる。従って、既に確立されたアモルファスシリコンを用いたトランジスタの製造技術を適用することができるため、簡易かつ安価な製造プロセスで、動作特性が良好で安定した表示装置を得ることができる。
【0512】
なお、本実施例は、本明細書中の実施の形態、他の実施例とも組み合わせて実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0513】
【図1】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図2】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図3】本発明の表示装置でデジタル時間階調方式を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図4】本発明の表示装置においてアナログ方式で階調表示を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図5】本発明のディスプレイを説明する図。
【図6】本発明のディスプレイの画素部の構成を示す図。
【図7】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図8】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図9】本発明の表示装置でデジタル時間階調方式を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図10】本発明の表示装置においてアナログ方式で階調表示を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図11】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図12】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図13】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図14】本発明の表示装置でデジタル時間階調方式を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図15】本発明の表示装置においてアナログ方式で階調表示を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図16】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図17】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図18】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図19】本発明の表示装置でデジタル時間階調方式を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図20】本発明の表示装置においてアナログ方式で階調表示を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図21】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図22】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図23】本発明の表示装置でデジタル時間階調方式を行なう場合のタイミングチャートを示す図。
【図24】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図25】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図26】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図27】本発明の表示装置で用いる画素の回路図。
【図28】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図29】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図30】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図31】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図32】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図33】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図34】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図35】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図36】本発明の表示装置で用いる表示パネルを説明する図。
【図37】本発明の表示装置で用いるコントローラの構成を示す図。
【図38】本発明の表示装置の構成を示すブロック図。
【図39】本発明の表示装置で用いるディスプレイコントローラの構成を示す図。
【図40】本発明の表示装置で用いるソース信号線駆動回路の構成を示す図。
【図41】本発明の表示装置で用いるゲート信号線駆動回路の構成を示す図。
【図42】本発明の画素のレイアウト図面。
【図43】本発明の表示装置が適用可能な電子機器を説明する図。
【図44】本発明の表示装置が適用可能な電子機器を説明する図。
【図45】本発明の表示装置が適用可能な電子機器を説明する図。
【図46】本発明の表示装置が適用可能な電子機器を説明する図。
【図47】本発明の表示装置が適用可能な電子機器を説明する図。
【図48】本発明の表示装置が適用可能な電子機器を説明する図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する第2のトランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタとを画素に有し、
前記第1のトランジスタのゲート電極は前記第1の配線と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記第2の配線と電気的に接続され、他方は前記第2のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第3の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記画素電極、及び第3のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、他方は前記第4の配線と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタ、及び前記第3のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する第2のトランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタとを画素に有し、
前記第1のトランジスタのゲート電極は前記第1の配線と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記第2の配線と電気的に接続され、他方は前記第2のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第3の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記画素電極と電気的に接続され、他方は前記第3の配線と電気的に接続され、
前記第3のトランジスタのゲート電極は前記第4の配線と接続され、
前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタ、及び前記第3のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記第4の配線と前記対向電極は接続されていることを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一つにおいて、
前記第2のトランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、前記第3のトランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
前記第3のトランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いことを特徴とする表示装置。
【請求項6】
第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、第5の配線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する第2のトランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタと第4のトランジスタを画素に有し、
前記第1のトランジスタのゲート電極は前記第1の配線と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記第2の配線と電気的に接続され、他方は前記第2のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第3の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第2のトランジスタのゲート電極と接続され、他方の電極は前記画素電極に接続され、
前記第3のトランジスタのゲート電極は前記第4の配線と接続され、
前記第4のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記画素電極、及び前記第4のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、他方は前記第5の配線と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタ、前記第3のトランジスタ、及び前記第4のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項7】
請求項6において、
前記第2のトランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、前記第4のトランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことを特徴とする表示装置。
【請求項8】
請求項6または請求項7において、
前記第4のトランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いことを特徴とする表示装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一つにおいて、
前記第2のトランジスタはそのチャネル幅に対するチャネル長の比が5以上であることを特徴とする表示装置。
【請求項10】
第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
二つの電極を有する容量素子と、
映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと第2のトランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第4のトランジスタとを画素に有し、
前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタのゲート電極は前記第1の配線と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記第2の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第3の配線と電気的に接続され、他方は前記第3のトランジスタのゲート電極及び前記容量素子の一方の電極と電気的に接続され、
前記第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第3の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極及び前記容量素子の他方の電極と電気的に接続され、
前記第4のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第3の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極及び前記第4のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタ、前記第3のトランジスタ、及び前記第4のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項11】
第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
二つの電極を有する容量素子と、
映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと第2のトランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第4のトランジスタとを画素に有し、
前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタのゲート電極は前記第1の配線と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記第2の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第3の配線と電気的に接続され、他方は前記第3のトランジスタのゲート電極及び前記容量素子の一方の電極と電気的に接続され、
前記第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第3の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極及び前記容量素子の他方の電極と電気的に接続され、
前記第4のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第4の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極及び前記第4のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタ、前記第3のトランジスタ、及び前記第4のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項12】
請求項10または請求項11において、
前記第3のトランジスタは飽和領域で動作することを特徴とする表示装置。
【請求項13】
請求項10乃至12のいずれか一つにおいて、
前記第3のトランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、前記第4のトランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことを特徴とする表示装置。
【請求項14】
請求項10乃至13のいずれか一つにおいて、
前記第4のトランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いことを特徴とする表示装置。
【請求項15】
請求項10乃至14のいずれか一つにおいて、
前記第3のトランジスタはそのチャネル幅に対するチャネル長の比が5以上であることを特徴とする表示装置。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれか一つにおいて、
前記対向電極の電位を固定電位とし、前記第3の配線の電位を前記発光素子に流す電流の向きに応じて変化させることを特徴とする表示装置。
【請求項17】
走査線と、信号線と、電源線と、電位制御線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
映像信号の入力を制御するスイッチング用トランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとを画素に有し、
前記スイッチング用トランジスタのゲート電極は前記走査線と電気的に接続され、
前記スイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記信号線と電気的に接続され、他方は前記駆動用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電源線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記画素電極、及び前記交流用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、他方は前記電位制御線と電気的に接続され、
前記スイッチング用トランジスタ、前記駆動用トランジスタ、及び前記交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項18】
走査線と、信号線と、電源線と、配線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
映像信号の入力を制御するスイッチング用トランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとを画素に有し、
前記スイッチング用トランジスタのゲート電極は前記走査線と電気的に接続され、
前記スイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記信号線と電気的に接続され、他方は前記駆動用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電源線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記画素電極と電気的に接続され、他方は前記電源線と電気的に接続され、
前記交流用トランジスタのゲート電極は前記配線と接続され、
前記スイッチング用トランジスタ、前記駆動用トランジスタ、及び前記交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項19】
請求項18において、
前記配線と前記対向電極は接続されていることを特徴とする表示装置。
【請求項20】
請求項17乃至請求項19のいずれか一つにおいて、
前記駆動用トランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、前記交流用トランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことを特徴とする表示装置。
【請求項21】
請求項17乃至請求項20のいずれか一つにおいて、
前記交流用トランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いことを特徴とする表示装置。
【請求項22】
走査線と、信号線と、電源線と、第1の電位制御線と、第2の電位制御線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
映像信号の入力を制御するスイッチング用トランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第1の交流用トランジスタと第2の交流用トランジスタを画素に有し、
前記スイッチング用トランジスタのゲート電極は前記走査線と電気的に接続され、
前記スイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記信号線と電気的に接続され、他方は前記駆動用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電源線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記第1の交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記駆動用トランジスタのゲート電極と接続され、他方の電極は前記画素電極に接続され、
前記第1の交流用トランジスタのゲート電極は前記第1の電位制御線と接続され、
前記第2の交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記画素電極、及び前記第2の交流用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、他方は前記第2の電位制御線と電気的に接続され、
前記スイッチング用トランジスタ、前記駆動用トランジスタ、前記第1の交流用トランジスタ、及び前記第2の交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項23】
請求項22において、
前記駆動用トランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、前記第2の交流用トランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことを特徴とする表示装置。
【請求項24】
請求項22または請求項23において、
前記第2の交流用トランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いことを特徴とする表示装置。
【請求項25】
走査線と、信号線と、電源線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
二つの電極を有する容量素子と、
映像信号の入力を制御する第1のスイッチング用トランジスタと第2のスイッチング用トランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとを画素に有し、
前記第1のスイッチング用トランジスタ及び前記第2のスイッチング用トランジスタのゲート電極は前記走査線と電気的に接続され、
前記第1のスイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記信号線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記第2のスイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電源線と電気的に接続され、他方は前記駆動用トランジスタのゲート電極及び前記容量素子の一方の電極と電気的に接続され、
前記駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電源線と電気的に接続され、他方は前記画素電極及び前記容量素子の他方の電極と電気的に接続され、
前記交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電源線と電気的に接続され、他方は前記画素電極及び前記交流用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記第1のスイッチング用トランジスタ、前記第2のスイッチング用トランジスタ、前記駆動用トランジスタ、及び前記交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項26】
走査線と、信号線と、電源線と、電位制御線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
二つの電極を有する容量素子と、
映像信号の入力を制御する第1のスイッチング用トランジスタと第2のスイッチング用トランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとを画素に有し、
前記第1のスイッチング用トランジスタ及び前記第2のスイッチング用トランジスタのゲート電極は前記走査線と電気的に接続され、
前記第1のスイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記信号線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記第2のスイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電源線と電気的に接続され、他方は前記駆動用トランジスタのゲート電極及び前記容量素子の一方の電極と電気的に接続され、
前記駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電源線と電気的に接続され、他方は前記画素電極及び前記容量素子の他方の電極と電気的に接続され、
前記交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電位制御線と電気的に接続され、他方は前記画素電極及び前記交流用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記第1のスイッチング用トランジスタ、前記第2のスイッチング用トランジスタ、前記駆動用トランジスタ、及び前記交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項27】
請求項25または請求項26において、
前記駆動用トランジスタは飽和領域で動作することを特徴とする表示装置。
【請求項28】
請求項25乃至請求項27のいずれか一つにおいて、
前記駆動用トランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、前記交流用トランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことを特徴とする表示装置。
【請求項29】
請求項25乃至28のいずれか一つにおいて、
前記交流用トランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いことを特徴とする表示装置。
【請求項30】
請求項17乃至29のいずれか一つにおいて、
前記駆動用トランジスタはそのチャネル幅に対するチャネル長の比が5以上であることを特徴とする表示装置。
【請求項31】
請求項17乃至30のいずれか一つにおいて、
前記対向電極の電位を固定電位とし、前記電源線の電位を前記発光素子に流す電流の向きに応じて変化させることを特徴とする表示装置。
【請求項32】
請求項1乃至31のいずれか一つにおいて、
前記発光素子に逆方向に流れる電流は前記発光素子に順方向に流れる電流よりも大きい電流であることを特徴とする表示装置。
【請求項33】
請求項1乃至32のいずれか一つにおいて、
前記Nチャネル型トランジスタはアモルファスシリコンを用いたトランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項34】
請求項1乃至33のいずれか一つに記載の表示装置を用いた電子機器。
【請求項1】
第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する第2のトランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタとを画素に有し、
前記第1のトランジスタのゲート電極は前記第1の配線と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記第2の配線と電気的に接続され、他方は前記第2のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第3の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記画素電極、及び第3のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、他方は前記第4の配線と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタ、及び前記第3のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する第2のトランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタとを画素に有し、
前記第1のトランジスタのゲート電極は前記第1の配線と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記第2の配線と電気的に接続され、他方は前記第2のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第3の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記画素電極と電気的に接続され、他方は前記第3の配線と電気的に接続され、
前記第3のトランジスタのゲート電極は前記第4の配線と接続され、
前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタ、及び前記第3のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記第4の配線と前記対向電極は接続されていることを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一つにおいて、
前記第2のトランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、前記第3のトランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
前記第3のトランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いことを特徴とする表示装置。
【請求項6】
第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、第5の配線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する第2のトランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタと第4のトランジスタを画素に有し、
前記第1のトランジスタのゲート電極は前記第1の配線と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記第2の配線と電気的に接続され、他方は前記第2のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第3の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第2のトランジスタのゲート電極と接続され、他方の電極は前記画素電極に接続され、
前記第3のトランジスタのゲート電極は前記第4の配線と接続され、
前記第4のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記画素電極、及び前記第4のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、他方は前記第5の配線と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタ、前記第3のトランジスタ、及び前記第4のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項7】
請求項6において、
前記第2のトランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、前記第4のトランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことを特徴とする表示装置。
【請求項8】
請求項6または請求項7において、
前記第4のトランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いことを特徴とする表示装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一つにおいて、
前記第2のトランジスタはそのチャネル幅に対するチャネル長の比が5以上であることを特徴とする表示装置。
【請求項10】
第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
二つの電極を有する容量素子と、
映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと第2のトランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第4のトランジスタとを画素に有し、
前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタのゲート電極は前記第1の配線と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記第2の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第3の配線と電気的に接続され、他方は前記第3のトランジスタのゲート電極及び前記容量素子の一方の電極と電気的に接続され、
前記第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第3の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極及び前記容量素子の他方の電極と電気的に接続され、
前記第4のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第3の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極及び前記第4のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタ、前記第3のトランジスタ、及び前記第4のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項11】
第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
二つの電極を有する容量素子と、
映像信号の入力を制御する第1のトランジスタと第2のトランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する第3のトランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第4のトランジスタとを画素に有し、
前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタのゲート電極は前記第1の配線と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記第2の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第3の配線と電気的に接続され、他方は前記第3のトランジスタのゲート電極及び前記容量素子の一方の電極と電気的に接続され、
前記第3のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第3の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極及び前記容量素子の他方の電極と電気的に接続され、
前記第4のトランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記第4の配線と電気的に接続され、他方は前記画素電極及び前記第4のトランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタ、前記第3のトランジスタ、及び前記第4のトランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項12】
請求項10または請求項11において、
前記第3のトランジスタは飽和領域で動作することを特徴とする表示装置。
【請求項13】
請求項10乃至12のいずれか一つにおいて、
前記第3のトランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、前記第4のトランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことを特徴とする表示装置。
【請求項14】
請求項10乃至13のいずれか一つにおいて、
前記第4のトランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いことを特徴とする表示装置。
【請求項15】
請求項10乃至14のいずれか一つにおいて、
前記第3のトランジスタはそのチャネル幅に対するチャネル長の比が5以上であることを特徴とする表示装置。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれか一つにおいて、
前記対向電極の電位を固定電位とし、前記第3の配線の電位を前記発光素子に流す電流の向きに応じて変化させることを特徴とする表示装置。
【請求項17】
走査線と、信号線と、電源線と、電位制御線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
映像信号の入力を制御するスイッチング用トランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとを画素に有し、
前記スイッチング用トランジスタのゲート電極は前記走査線と電気的に接続され、
前記スイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記信号線と電気的に接続され、他方は前記駆動用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電源線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記画素電極、及び前記交流用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、他方は前記電位制御線と電気的に接続され、
前記スイッチング用トランジスタ、前記駆動用トランジスタ、及び前記交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項18】
走査線と、信号線と、電源線と、配線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
映像信号の入力を制御するスイッチング用トランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとを画素に有し、
前記スイッチング用トランジスタのゲート電極は前記走査線と電気的に接続され、
前記スイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記信号線と電気的に接続され、他方は前記駆動用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電源線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記画素電極と電気的に接続され、他方は前記電源線と電気的に接続され、
前記交流用トランジスタのゲート電極は前記配線と接続され、
前記スイッチング用トランジスタ、前記駆動用トランジスタ、及び前記交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項19】
請求項18において、
前記配線と前記対向電極は接続されていることを特徴とする表示装置。
【請求項20】
請求項17乃至請求項19のいずれか一つにおいて、
前記駆動用トランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、前記交流用トランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことを特徴とする表示装置。
【請求項21】
請求項17乃至請求項20のいずれか一つにおいて、
前記交流用トランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いことを特徴とする表示装置。
【請求項22】
走査線と、信号線と、電源線と、第1の電位制御線と、第2の電位制御線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
映像信号の入力を制御するスイッチング用トランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する第1の交流用トランジスタと第2の交流用トランジスタを画素に有し、
前記スイッチング用トランジスタのゲート電極は前記走査線と電気的に接続され、
前記スイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記信号線と電気的に接続され、他方は前記駆動用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電源線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記第1の交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記駆動用トランジスタのゲート電極と接続され、他方の電極は前記画素電極に接続され、
前記第1の交流用トランジスタのゲート電極は前記第1の電位制御線と接続され、
前記第2の交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記画素電極、及び前記第2の交流用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、他方は前記第2の電位制御線と電気的に接続され、
前記スイッチング用トランジスタ、前記駆動用トランジスタ、前記第1の交流用トランジスタ、及び前記第2の交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項23】
請求項22において、
前記駆動用トランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、前記第2の交流用トランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことを特徴とする表示装置。
【請求項24】
請求項22または請求項23において、
前記第2の交流用トランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いことを特徴とする表示装置。
【請求項25】
走査線と、信号線と、電源線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
二つの電極を有する容量素子と、
映像信号の入力を制御する第1のスイッチング用トランジスタと第2のスイッチング用トランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとを画素に有し、
前記第1のスイッチング用トランジスタ及び前記第2のスイッチング用トランジスタのゲート電極は前記走査線と電気的に接続され、
前記第1のスイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記信号線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記第2のスイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電源線と電気的に接続され、他方は前記駆動用トランジスタのゲート電極及び前記容量素子の一方の電極と電気的に接続され、
前記駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電源線と電気的に接続され、他方は前記画素電極及び前記容量素子の他方の電極と電気的に接続され、
前記交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電源線と電気的に接続され、他方は前記画素電極及び前記交流用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記第1のスイッチング用トランジスタ、前記第2のスイッチング用トランジスタ、前記駆動用トランジスタ、及び前記交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項26】
走査線と、信号線と、電源線と、電位制御線と、
画素電極と対向電極とを有する発光素子と、
二つの電極を有する容量素子と、
映像信号の入力を制御する第1のスイッチング用トランジスタと第2のスイッチング用トランジスタと、
前記発光素子に順方向に流れる電流を制御する駆動用トランジスタと、
前記発光素子に逆方向に流れる電流を制御する交流用トランジスタとを画素に有し、
前記第1のスイッチング用トランジスタ及び前記第2のスイッチング用トランジスタのゲート電極は前記走査線と電気的に接続され、
前記第1のスイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記映像信号が流れる前記信号線と電気的に接続され、他方は前記画素電極と電気的に接続され、
前記第2のスイッチング用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電源線と電気的に接続され、他方は前記駆動用トランジスタのゲート電極及び前記容量素子の一方の電極と電気的に接続され、
前記駆動用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電源線と電気的に接続され、他方は前記画素電極及び前記容量素子の他方の電極と電気的に接続され、
前記交流用トランジスタのソース電極もしくはドレイン電極の一方は前記電位制御線と電気的に接続され、他方は前記画素電極及び前記交流用トランジスタのゲート電極と電気的に接続され、
前記第1のスイッチング用トランジスタ、前記第2のスイッチング用トランジスタ、前記駆動用トランジスタ、及び前記交流用トランジスタはNチャネル型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項27】
請求項25または請求項26において、
前記駆動用トランジスタは飽和領域で動作することを特徴とする表示装置。
【請求項28】
請求項25乃至請求項27のいずれか一つにおいて、
前記駆動用トランジスタのチャネル長L1とチャネル幅W1の比(L1/W1)は、前記交流用トランジスタのチャネル長L2とチャネル幅W2の比(L2/W2)よりも大きいことを特徴とする表示装置。
【請求項29】
請求項25乃至28のいずれか一つにおいて、
前記交流用トランジスタはそのチャネル長がチャネル幅と同じかそれより短いことを特徴とする表示装置。
【請求項30】
請求項17乃至29のいずれか一つにおいて、
前記駆動用トランジスタはそのチャネル幅に対するチャネル長の比が5以上であることを特徴とする表示装置。
【請求項31】
請求項17乃至30のいずれか一つにおいて、
前記対向電極の電位を固定電位とし、前記電源線の電位を前記発光素子に流す電流の向きに応じて変化させることを特徴とする表示装置。
【請求項32】
請求項1乃至31のいずれか一つにおいて、
前記発光素子に逆方向に流れる電流は前記発光素子に順方向に流れる電流よりも大きい電流であることを特徴とする表示装置。
【請求項33】
請求項1乃至32のいずれか一つにおいて、
前記Nチャネル型トランジスタはアモルファスシリコンを用いたトランジスタであることを特徴とする表示装置。
【請求項34】
請求項1乃至33のいずれか一つに記載の表示装置を用いた電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【公開番号】特開2007−179021(P2007−179021A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−316378(P2006−316378)
【出願日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]