表示装置の画面輝度調節方法、及び、表示装置、テレビ受信装置
【課題】画面輝度の調節が適切に行われる表示装置の画面輝度調節方法を提供する。
【解決手段】照度センサ12が検出する照度から、照度が検出された際に画面10に表示されていた画像を光源とする画面光B及び画面10に表示されていた画像を光源とする光の周囲物からの反射光Cを差し引き、その差し引きにより求められた周囲光Aの照度に基づいて、画面10の輝度を調節する。
【解決手段】照度センサ12が検出する照度から、照度が検出された際に画面10に表示されていた画像を光源とする画面光B及び画面10に表示されていた画像を光源とする光の周囲物からの反射光Cを差し引き、その差し引きにより求められた周囲光Aの照度に基づいて、画面10の輝度を調節する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示する表示装置、当該表示装置とチューナーなどのテレビ受信に必要な装置とが備えられたテレビ受信装置、及び、前記表示装置の画面輝度調節方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、液晶表示装置など、画像を表示する表示装置が広く使われている。
【0003】
そして、表示装置の画面に表示される画像を見やすくするために、画面の明るさを、表示装置の周囲の照度に応じて調節することが行われている。
【0004】
例えば、下記特許文献1には、液晶表示パネルの周囲の外光照度を測定して、バックライトの輝度を制御することが記載されている。そして、外光照度に応じて照度測定期間を変化させることが記載されている。
【0005】
また、下記特許文献2には、液晶パネルの周囲の明るさを検出するセンサからの明るさ情報に基づき、液晶パネルの一対の電極間の電圧を変化させて液晶パネルの輝度を補正することが記載されている。
【特許文献1】特開2007−179000号公報(公開日:2007(平成19)年7月12日)
【特許文献2】特開2006−78736号公報(公開日:2006(平成18年)年3月23日)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来の表示装置は、画面の明るさ(以下、画面輝度とも表す)の調節が適切ではないという問題を有している。
【0007】
一般的に表示装置の画面の明るさは、例えば表示装置の周囲が明るい場合には画面を明るくし、表示装置の周囲が暗い場合には画面を暗くするなどして、画面の観者が画面を見やすくなるように調節される。そして、前記表示装置の周囲の明るさによる画面輝度の調節は、表示装置が使用されている間、一定期間を空けるなどして、繰り返して行われる場合が多い。しかし、前記画面の明るさが調節されることにより、かえって観者が画面を見にくくなる場合がある。
【0008】
具体的には、例えば、暗い画像の多い映画などを表示する際に、画面が暗くなりすぎる場合がある(画面輝度の低下)。
【0009】
また、例えば、画面に表示される画像が切り替わるたびに画面の明るさが頻繁に変化する場合がある(画面輝度の頻繁な変化)。
【0010】
以上のように、従来の表示装置では、表示装置の周囲の照度に基づいて、表示装置の画面の明るさが調節されていたものの、その調節された後の画面は、必ずしも、表示装置の観者に対して適切なものではなかった。
【0011】
(画面輝度調節の仕組み)
そこで、本願発明者は、従来の表示装置において画面の明るさの調節が適切なものではなかった理由を検討した結果、表示装置の画面から発せられた光(自画面からの光)の影響により、前記調節が適切ではなくなっていることを見出した。
【0012】
すなわち、従来の表示装置では、その周囲の照度を測定するために表示装置に設けられている照度センサが、表示装置の周囲の照度を測定する際、表示装置の周囲の光のみならず、表示装置の画面から発せられた光も検出していた。
【0013】
具体的には、例えば、表示装置が設置された部屋に備えられた照明装置などからの発せられた光や部屋の外から射し込む外光(合わせて、以下、周囲光)に起因する、部屋自身の照度(以下、環境照度)と、当該部屋に設置された表示装置の画面から発せられた光(以下、画面光)に起因する、表示装置からの照度(以下、画面照度)との総和(以下、総和照度)が、前記照度センサで検出されていた。
【0014】
そして、前記総和照度に応じて、前記画面輝度が調節されていた。
【0015】
(画面輝度の低下)
そのため、例えば、暗い画像が多い映画などを表示する際に、部屋の照明を落とすなどして前記周囲光を弱めた場合、環境照度が低下する。そして、環境照度の低下により総和照度も低下し、その総和照度の低下に連動して、表示装置は、その画面輝度が低下するように調節される。
【0016】
ここで、前記照度センサが検出する明るさには、前記の通り環境照度のみならず画面照度も含まれる。そして、前記画面照度は、画面輝度に連動する。すなわち、画面輝度が高くなると画面照度も高くなり、同様に、画面輝度が低くなると画面照度も低くなる。
【0017】
そのため、前記のように環境照度・総和照度の低下に連動して画面輝度が低下すると、画面照度も低下する。そして、前記画面照度の低下により総和照度が低下するので、表示装置は、その画面輝度がより低くなるように調節される。
【0018】
すなわち、部屋の照明を暗くすること(環境照度の低下)により、「総和照度の低下→画面輝度の低下→画面照度の低下→総和照度の低下→画面輝度の低下・・・」が繰り返され、画面輝度が暗くなりすぎることがあった。
【0019】
(画面輝度の頻繁な変化)
また、前記の通り、画面輝度が総和照度に連動して調節されるので、前記画面輝度は、画面に表示される画像(以下、表示画像)の内容によって変動する。
【0020】
そのため、前記画像の変化、特には、画像の明るさの変化に応じて画面輝度が調節される。
【0021】
そのため、表示装置の観者は、不安定で落ち着きのない画像を見ることを強いられる場合があった。
【0022】
そこで、本発明は、前記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、画面輝度の調節が適切に行われる表示装置、テレビ受信装置、及び、表示装置の画面輝度調節方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明の表示装置の画面輝度調節方法は、前記課題を解決するために、
画像を表示する画面と、
周囲の照度を検出する照度センサとが備えられた表示装置の画面輝度調節方法であって、
前記画面に画像が表示されていない状態、及び、前記画面に画像が表示されている状態で、前記照度センサが照度を検出し、
前記画面に画像が表示されていない状態で前記照度センサが検出した照度と、前記画面に画像が表示された状態で前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴としている。
【0024】
また、本発明の表示装置は、前記課題を解決するために、
画像を表示する画面と、
周囲の照度を検出する照度センサとが備えられた表示装置であって、
前記画面に画像が表示されていない状態で、前記照度センサが検出した照度と、
前記画面に画像が表示された状態で、前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度を求めると共に、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられていることを特徴としている。
【0025】
前記の方法及び構成によれば、画面輝度の調節が自画面からの光の影響を取り除いた周囲照度に基づいて行われる。そのため、表示装置の観者が画面を見やすいような画面輝度の調節を行うことが可能である。
【0026】
すなわち、前記の方法及び構成によれば、まず、表示装置に備えられた照度センサが検出する照度のなかの、自画面からの光の影響の一例である、画面に表示された画像を光源とする照度と、当該画像の有する明るさデータとの相関が求められる。なお、この相関は、前記照度を、明るさの異なる画像が表示されている際(画像が表示されていない状態を含む)に測定することにより求められる。
【0027】
そのため、前記相関に基づいて、実表示時において、表示されている画像を光源とする照度を求めることができる。
【0028】
したがって、照度センサで検出された照度から、前記画像を光源とする照度を差し引くことで、前記自画面からの光の影響を取り除いた周囲照度を求めることができる。
【0029】
そのため、前記周囲照度に基づく画面輝度の調節が可能となる。よって、自画面からの光の影響を受けた画面輝度調節が行われるために生じる、前記画面輝度の低下や前記画面輝度の頻繁な変化などが生じにくい。
【0030】
以上より、前記方法、及び、構成によれば、画面輝度の調節が適切に行われる表示装置の画面輝度調節方法、及び、表示装置を提供することができる。
【0031】
また、本発明の表示装置の画面輝度調節方法は、前記課題を解決するために、
画像を表示する画面と、前記画面を背面から照射するバックライトと、
周囲の照度を検出する照度センサとが備えられた表示装置の画面輝度調節方法であって、
前記バックライトが点灯されていない状態、及び、前記バックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが照度を検出し、
前記バックライトが点灯されていない状態で前記照度センサが検出した照度と、前記バックライトが点灯された状態で前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴とする。
【0032】
また、本発明の表示装置は、前記課題を解決するために、
画像を表示する画面と、前記画面を背面から照射するバックライトと、
周囲の明るさを検出する照度センサとが備えられた表示装置であって、
前記バックライトが点灯されていない状態で、前記照度センサが検出した明るさと、
前記バックライトが点灯された状態で、前記照度センサが検出した明るさとの差から、
前記照度センサが検出した明るさのなかで、前記バックライトを光源とする照度を求めると共に、
前記照度センサが明るさを検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられていることを特徴とする。
【0033】
前記の方法及び構成によれば、画面輝度の調節が自画面からの光の影響を取り除いた周囲照度に基づいて行われる。そのため、表示装置の観者が画面を見やすいような画面輝度の調節を行うことが可能である。
【0034】
すなわち、前記の方法及び構成によれば、まず、表示装置に備えられた照度センサが検出する照度のなかの、自画面からの光の影響の一例である、バックライトを光源とする照度と、当該バックライトの設定輝度との相関が求められる。なお、この相関は、前記照度を、設定輝度の異なるバックライトが点灯されている際(バックライトが点灯されていない状態を含む)に測定することにより求められる。
【0035】
そのため、前記相関に基づいて、実表示時において、点灯されているバックライトを光源とする照度を求めることができる。
【0036】
したがって、照度センサで検出された照度から、前記バックライトを光源とする照度を差し引くことで、前記自画面からの光の影響を取り除いた周囲照度を求めることができる。
【0037】
そのため、前記周囲照度に基づく画面輝度の調節が可能となる。
【0038】
以上より、前記方法、及び、構成によれば、画面輝度の調節が適切に行われる表示装置の画面輝度調節方法、及び、表示装置を提供することができる。
【0039】
また、本発明の表示装置の画面輝度調節方法は、前記課題を解決するために、
画像を表示する画面と、前記画面を背面から照射するバックライトと、
周囲の照度を検出する照度センサとが備えられた表示装置の画面輝度調節方法であって、
明るさデータの異なる画像が画面に表示されている状態、又は、設定輝度の異なるバックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが異なる前記状態において複数回、照度を検出し、
検出された複数の照度に基づいて、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度と、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関及び、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度、及び、点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴とする。
【0040】
また、本発明の表示装置は、前記課題を解決するために、
画像を表示する画面と、前記画面を背面から照射するバックライトと、
周囲の明るさを検出する照度センサとが備えられた表示装置であって、
明るさデータの異なる画像が画面に表示されている状態、又は、設定輝度の異なるバックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが異なる前記状態において複数回検出した照度に基づいて、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度と、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関及び、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度、及び、点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられていることを特徴とする。
【0041】
前記の方法及び構成によれば、前記説明と同様に、自画面からの光の影響の一例である、画面に表示された画像を光源とする照度及びバックライトを光源とする照度と、画像の有する明るさデータ又はバックライトの設定輝度との相関が求められる。
【0042】
そのため、前記相関に基づいて、実表示時において、前記自画面からの光の影響を取り除いた周囲照度を求めることができる。
【0043】
そのため、前記周囲照度に基づく画面輝度の調節が可能となる。
【0044】
以上より、前記方法、及び、構成によれば、画面輝度の調節が適切に行われる表示装置の画面輝度調節方法、及び、表示装置を提供することができる。
【0045】
また、本発明の表示装置の画面輝度調節方法、及び、表示装置は、
前記画像の明るさデータが、画像信号の階調データであることを特徴とする。
【0046】
また、本発明の表示装置の画面輝度調節方法、及び、表示装置は、
前記バックライトの設定輝度が、バックライトに対するインバータ出力値により表されていることを特徴とする。
【0047】
前記の方法及び構成によれば、画像の明るさデータが画像信号の階調データであり、また、バックライトの設定輝度がバックライトに対するインバータ出力値で表されている。
【0048】
そのため、画面に表示された画像を光源とする照度や、バックライトを光源とする照度を正確に求めることができると共に、画面輝度の調節にあたり、特別のパラメーターを作成する必要がない。
【0049】
また、本発明の表示装置の画面輝度調節方法は、
前記相関を求める処理が、前記表示装置の電源投入時に行われることを特徴とする。
【0050】
前記の方法によれば、実表示中に、画面に画像が表示されていない状態や、バックライトが点灯されていない状態を設ける必要がない。
【0051】
そのため、表示装置の観者は、より自然な表示が行われている画面を見ることができる。
【0052】
また、本発明の表示装置の画面輝度調節方法は、
前記相関を求める処理が、前記表示装置の実表示時に行われることを特徴とする。
【0053】
前記の方法によれば、画面輝度の調節が必要となる実表示時に、画面に画像が表示されていない状態や、バックライトが点灯されていない状態を設け、自画面からの光の影響を取り除いた周囲照度を求めることができる。そのため、より正確な周囲照度をより容易に求めることができる。
【0054】
本発明のテレビ受信装置には、前記表示装置が備えられている。
【0055】
そのため、テレビ受信装置の観者は、適切な輝度調節が行われた画面をみることができる。
【発明の効果】
【0056】
本発明の表示装置の画面輝度調節方法は、以上のように、
前期画面に画像が表示されていない状態、及び、前記画面に画像が表示されている状態で、照度センサが照度を検出し、
前記画面に画像が表示されていない状態で前記照度センサが検出した照度と、前記画面に画像が表示された状態で前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴とする方法である。
【0057】
また、本発明の表示装置の画面輝度調節方法は、以上のように、
前記バックライトが点灯されていない状態、及び、前記バックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが照度を検出し、
前記バックライトが点灯されていない状態で前記照度センサが検出した照度と、前記バックライトが点灯された状態で前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴とする方法である。
【0058】
また、本発明の表示装置の画面輝度調節方法は、以上のように、
明るさデータの異なる画像が画面に表示されている状態、又は、設定輝度の異なるバックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが異なる前記状態において複数回、照度を検出し、
検出された複数の照度に基づいて、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度と、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関及び、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度、及び、点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴とする方法である。
【0059】
また、本発明の表示装置、以上のように、
画面に画像が表示されていない状態で、照度センサが検出した照度と、
前記画面に画像が表示された状態で、前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度を求めると共に、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられているものである。
【0060】
また、本発明の表示装置、以上のように、
前記バックライトが点灯されていない状態で、前記照度センサが検出した明るさと、
前記バックライトが点灯された状態で、前記照度センサが検出した明るさとの差から、
前記照度センサが検出した明るさのなかで、前記バックライトを光源とする照度を求めると共に、
前記照度センサが明るさを検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられているものである。
【0061】
また、本発明の表示装置、以上のように、
明るさデータの異なる画像が画面に表示されている状態、又は、設定輝度の異なるバックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが異なる前記状態において複数回検出した照度に基づいて、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度と、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関及び、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度、及び、点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられているものである。
【0062】
そのため、本発明は、画面輝度の調節が適切に行われる表示装置、及び、表示装置の画面輝度調節方法を提供することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0063】
〔実施の形態1〕
本発明の一実施の形態について図に基づいて説明すると以下の通りである。
【0064】
(概略構成)
図1は、本実施の形態のテレビ受信装置の概略構成を示す図である。前記図1に示すように、本実施の形態のテレビ受信装置1には、表示装置としての液晶表示装置5が備えられている。
【0065】
そして、前記液晶表示装置5には、バックライト7が備えられている。また、前記液晶表示装置5には、前記バックライト7のほかに、照度センサ12、メモリ14、補正演算部16、及び、メイン基板18などが備えられている。
【0066】
また、前記バックライト7には、光源20、バックライト制御部22、及び、インバータ24などが備えられている。
【0067】
そして、本実施の形態の液晶表示装置5は、その観者が画面を見やすくなるように、画面輝度の調節が可能なように構成されている。具体的には、例えば、液晶表示装置5の周囲が暗い場合には画面を暗くしたり、逆に前記周囲が明るい場合には画面を明るくしたりすることで、画像をより鮮明に見せたり、観者の目の疲れを和らげたりする。
【0068】
そして、この画面輝度の調節が、前記前記バックライト7、照度センサ12、メモリ14、補正演算部16、及び、メイン基板18などを主な構成要素とする画面輝度調節部26で行われる。
【0069】
また、前記テレビ受信装置1には、前記液晶表示装置5のほかに、テレビを受信し、前記テレビ受信装置1の観者に対して受信した内容を視聴可能とするための部品が備えられている。具体的には、前記テレビ受信装置1には、スピーカー30、電源回路32、及び、チューナー34などが備えられている。
【0070】
(総和照度)
つぎに、前記各部の機能を説明するまえに、各光と各照度との関係について説明する。
【0071】
本実施の形態のテレビ受信装置1に備えられている照度センサ12は、前記テレビ受信装置1の周りの照度を測定する。
【0072】
具体的には、前記テレビ受信装置1の周りの照度には、例えば前記テレビ受信装置1が設置された部屋の照度など、テレビ受信装置1の設置環境の照度である環境照度と、テレビ受信装置1の画面からの出射光を光源とする、表示装置からの照度である画面照度とが含まれる。
【0073】
詳しくは、前記環境照度は、テレビ受信装置1が設置された部屋に備えられた照明装置などからの発せられた光や部屋の外から射し込む外光に起因する照度を意味する。すなわち、周囲光による照度が環境照度となる。
【0074】
一方、前記画面照度は、テレビ受信装置1の画面10から発せられた光に起因する照度を意味する。すなわち、画面光による照度が画面照度となる。
【0075】
そして、前記テレビ受信装置1の周りの照度には、前記環境照度と前記画面照度とが含まれ、前記環境照度と画面照度との和が、総和照度として、前記照度センサ12で検出される。
【0076】
(画像データと総和照度)
図2及び図3に、前記の関係を図示する。ここで、前記図2及び図3はいずれも、画像データの明るさ(画像の明るさデータ)と照度センサの検出値との関係を示す図である。詳しくは、前記図2は、環境照度が一定である場合を示しており、他方前記図3は、環境照度が一定でない場合を示している。そして、前記図2及び図3では、いずれも、横軸が画像データの明るさを示し、縦軸が照度センサの検出値、すなわち、前記総和照度を示している。
【0077】
前記図2に示すように、照度センサの検出値である総和照度は、周囲光による環境照度(図2に示すb)と、画面光による画面照度(図2に示すa)との和になる。そして、図2に示すように、環境照度が一定である場合には、前記総和照度は、画像データの明るさの増減による画面照度の増減に応じて増減する(図2に示すa1及びa2参照)。
【0078】
他方、前記環境照度が一定でない場合には、総和照度の変化は、環境照度の変化(図3に示すb1及びb2参照)と、画面照度の変化(図3に示すa1及びa2参照)との両方に依存する。
【0079】
そして、本テレビ受信装置1は、後に説明するように、照度センサの検出値である総和照度のなかから環境照度を求め、その値に基づいて画面の明るさである画面輝度を調節するものである。そのため、環境照度を求める必要がある。
【0080】
以下、前記環境照度を求める方法の一例について説明する。
【0081】
まず最初に、画面を、例えば全黒などの暗い画面から、全白などの明るい画面まで変化させる。そして、その変化の間、環境照度を一定に保って、総和照度を検出する。
【0082】
すなわち、前記図2に示したように、環境照度が一定の状態で、暗い画像データから明るい画像データに至るまでの総和照度を検出する。これにより、例えば、画像データの明るさが1である場合の画面照度(図2のa1)や、画像データの明るさが2である場合の画面照度(図2のa2)を求めることができる。これは、画像データの明るさが各々の場合の総和照度から、一定値である環境照度を引けば、各々の画面照度を求めることができるためである。
【0083】
なお、前記一定値である環境照度は、画像データの明るさが零の際の環境照度から求めることができる。
【0084】
そして、前記ようにして求めた前記画像データの明るさと、画面照度との相関に基づいて、通常動作時における環境照度を求める。すなわち、環境照度が随時変化する状況における、その時々の環境照度を求める。
【0085】
以下、前記図3に基づいて説明する。すなわち、総和照度を検出する際、そのときに表示される画像データの明るさがわかれば、先に求めた画像データの明るさと画面照度との相関に基づいて、画面照度を求めることができる。そして、かかる画面照度をそのときの総和照度から引くことにより、そのときの環境照度を求めることができる。
【0086】
具体的には、前記図3に示すように、画像データの明るさが1であるときに、総和照度がmと検出されたとする。この場合、画像データの明るさが1であるときの画面照度a1(図3におけるm〜n)を、総和照度mから引くことにより、環境照度b1(図3におけるn)を求めることができる。
【0087】
また、別のとき、画像データの明るさが2であるときに、総和照度がjと検出されたとする。この場合、画像データの明るさが2であるときの画面照度a2(図3におけるj〜k)を、総和照度jら引くことにより、環境照度b2(図3におけるk)を求めることができる。
【0088】
以上のように、通常動作時において、環境照度が随時変化しても、その時々における環境照度を求めることができる。
【0089】
(装置との関係)
以上のようにして求められた環境照度に基づいて、テレビ受信装置1の画面輝度が調節される。
【0090】
以下、その概略を、前記図1に基づいて説明する。
【0091】
まず、テレビ受信装置1に備えられたメモリ14に、照度センサ12が検出した総和照度(S)が入力される。また、前記メモリ14には、合わせて、画像データの明るさを示す信号(D10)が入力される。さらに、前記メモリ14には、バックライト輝度を示す信号(D12)が入力される場合もあるが、これについては、後に説明する。
【0092】
そして、前記メモリ14に記憶された前記各値は、補正演算部16に入力される。この補正演算部16では、前記の通り、環境照度(Sreal)が求め求められ、その値が、テレビ受信装置1の前記メイン基板18に出力される。
【0093】
そして、入力された環境照度に応じて適切にバックライト7の輝度を調節すべく、前記メイン基板18から前記バックライト制御部22に、バックライト制御信号(D20)が出力される。
【0094】
そして、インバータ24を介して、前記光源20の輝度が調節されることによりバックライト輝度が調節される。
【0095】
これにより、環境照度に基づいた、画面輝度の調節が行われる。
【0096】
以下、前記画面輝度の調節について、より具体的に説明する。
【0097】
〔実施の形態2〕
本発明の第2の実施の形態について図に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0098】
本実施の形態では、特に表示している画像が暗い場合に、画面が暗くなりにくいような画面輝度の調節が可能なテレビ受信装置について説明する。
【0099】
(テレビ受信装置の設置状況)
まず、テレビ受信装置1が設置されている状況、及び、関係する光について図4に基づいて説明する。図4は、テレビ受信装置1が設置されている状況を示す図である。
【0100】
図4に示すように、テレビ受信装置1は、通常、照明装置50が備えられた部屋などに設置され、当該部屋の床面60や壁などは、光を反射する。
【0101】
そのため、テレビ受信装置1に関係する光としては、前記照明装置50から発せられた光である周囲光Aと、テレビ受信装置1の画面10から発せられた光である画面光Bと、例えば前記画面光Bが床面60などで乱反射した反射光Cがある。
【0102】
ここで、画面輝度の調節を、テレビ受信装置1が設置されている環境の明るさに基づいて適切に行うためには、テレビ受信装置1に設けられている照度センサ12は、前記周囲光Aを検出・測定する必要がある。
【0103】
しかしながら、先にも説明した通り、前記照度センサ12は、前記周囲光Aのみならず、前記画面光Bや前記反射光Cをも検出・測定する場合が多い。
【0104】
(画面輝度の調節フロー)
そこで、本実施の形態のテレビ受信装置1では、以下に、図5に基づいて説明するフローに基づいて、画面輝度を適切に調節することが可能である。ここで図5は、画面輝度の調節の方法を示すフロー図である。
【0105】
前記図5に示すように、前記フローに含まれるステップ(St)は、大きく2個のグループに分けることができる。
【0106】
すなわち、第1のグループ(図5に示すStA参照)は、画像データの明るさが変化したときに照度センサ12の検出値(総和照度)を測定して、自光(画面光)に起因する画面照度と総和照度との関係を求めることに関するステップ(StA1からStA6)のグループである。
【0107】
そして、第2のグループ(図5に示すStB参照)は、前記第1のグループで求めた、画像データの明るさと、照度センサ12の検出値(総和照度)との関係に基づいて、随時、その時の画面データの明るさに応じて、総和照度から対応する画面照度を差し引いて、環境照度を求めることに関するステップ(StB1a及びStB1a)のグループである。
【0108】
(第1のグループ)
以下、順に、各グループについて説明する。まず、前記第1のグループについて説明する。
【0109】
(StA1、StA2)
第1のグループでは、まず、画面を全面黒、もしくは、バックライトを消灯する(StA1)。そして、この状態で、照度センサにより、総和照度を測定する(StA2)。ここで、前記照度センサからの出力値(S0)が、周囲光による照度である環境照度の値となる。
【0110】
(StA3、StA4)
つぎに、中間調、すなわち最大階調の半分(50%)の画像を画面に出力する(StA3)。そして、この状態で、照度センサにより総和照度を測定する(StA4)。ここで、前記照度センサからの出力値(S50)が、環境照度と、中間調表示時の画面照度との和になる。
【0111】
(StA5、StA6)
つぎに、最大階調(100%)の画像を画面に出力する(StA5)。そして、この状態で、照度センサにより総和照度を測定する(StA6)。ここで、前記照度センサからの出力値(S100)が、環境照度と、最大階調表示時の画面照度との和になる。
【0112】
なお、前記各ステップは、バックライトのインバータのデューティを一定の値に固定した状態で測定されている。
【0113】
以上のステップを経て得られた値をプロットしたグラフを図6(a)、及び、図6(b)に示す。ここで、図6(a)、及び、図6(b)は、いずれも、画像データの明るさと、照度センサの検出値との関係を示す図であり、横軸が画面の明るさを示し、縦軸が照度センサの検出値、すなわち、前記総和照度を示している。
【0114】
前記図6(a)及び図6(b)に示すように、前記各ステップで求めた画像データの明るさと、照度センサの検出値とをプロットすることにより、画像データの明るさ(画像信号の階調)が変化した場合の、総和照度の変化の仕方がわかる。
【0115】
また、全黒画面、又は、バックライトを消灯した場合の照度センサの検出値から、周囲光による照度である環境照度の大きさがわかる。
【0116】
なお、図6(a)と図6(b)とでは、周囲光による照度である環境照度の大きさが相違している。
【0117】
すなわち、図6(b)に示す方が、図6(a)に示す方よりも、環境照度が高い。
【0118】
また、図6(b)、及び、図6(a)に示すように、プロットする点の数を増やすことで、より正確な、画面の明るさと総和照度との関係を導くことが容易になる(図6(a)、及び、図6(b)の、20%、S20参照)。
【0119】
なお、環境照度が相違しても、画面の明るさが変化することによる、照度の変化は同じである。すなわち、前記総和照度から環境照度を差し引いた画面照度は、画面の明るさが同じであれば、環境照度が相違していても変わらない。
【0120】
(第2のグループ)
つぎに、前記第2のグループについて、前記図5に基づいて、説明する。第2のグループ(図5に示すStB参照)は、前記第1のグループで求めた、画像データの明るさと、照度センサ12の検出値(総和照度)との関係に基づいて、随時、その時の画面データの明るさに応じて、総和照度から対応する画面照度を差し引いて、環境照度を求めることに関するステップ(StB1a、及び、StB1b)のグループである。
【0121】
(StB1a、StB1b)
前記第1のグループに属する各ステップStAは、例えばテレビ受信装置の電源を入れた当初などにおいて、周囲光による環境照度が一定であるときに行われる。
【0122】
これに対して第2のグループに属するステップは、通常動作時に、その時々における環境照度を求めることを目的として行われる。
【0123】
具体的には、まず総和照度を測定する。そして、その際に表示されていた画像の明るさ(画像データの明るさ)から、前記各ステップStAで求めた、画像データの明るさと画面照度との相関に基づいて、前記総和照度を測定した際の画面照度を求める。
【0124】
そして、前記総和照度から前記画面照度を引くことにより、その時々における環境照度を求める。
【0125】
前記図5に示したStB1aとStB1bとは、総和照度を測定したときの画像データの明るさが異なっている2個のケースを例示したものである。
【0126】
すなわち、StB1aは画像データの明るさが中間調である場合を示し、StB1bは画像データの明るさが最大階調である場合を示している。
【0127】
そして、総和照度(S)から、画面照度(StB1aにおける(S50−S0)、StB1bにおける(S100−S0))を差し引くことで、補正値としての環境照度(Sreal)を求めている。
【0128】
以上のようにして求めた環境照度に基づいて画面輝度を調節することで、画面照度の影響を受けない画面輝度の調節が可能になる。
【0129】
そのため、画面輝度が、必要以上に暗くなることなどを抑制することができる。
【0130】
具体的には、例えば映画などを見る際には、部屋の照明を落とし(その際、周囲光(A)<反射光(C)になる場合が多い)、画面を見やすくしてみる場合がある。その際、反射光(C)のみの影響が非常に大きくなる。ほとんど、反射光(C)の影響のみとなる場合もある。すると、画面に暗い画像(映像)が流れると、反射光(C)も小さくなり、よりバックライトが暗くなるように調節される。その結果、暗い映像がさらに暗くなり、映像が非常に見づらくなる(前記図4参照)。
【0131】
また、映像が非常に見づらくなると、照度センサをオフにしたりする場合が多い。
【0132】
この点、本実施の形態のテレビ受信装置では、表示明るさ(画像データの明るさ)と、照度センサ出力の補正値とを連動させている。そのため、画面輝度の調節における画面照度の影響を抑制し、環境照度に応じた画面輝度の調節をすることができるので、適切な画面輝度の調節を行うことができる。
【0133】
なお、前記画像データの明るさは、以上のように映像データ(画像信号の階調)を解析することなどにより求めることができる。他の方法としては、例えば、映像の明るさに比例した電流値をしめすC基板(消費)電流に基づいて求めることもできる。
【0134】
〔実施の形態3〕
つぎに、本発明の第3の実施の形態について図に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記各実施の形態と同じである。また、説明の便宜上、前記の各実施の形態の図面に示した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0135】
前記実施の形態2では、画面の明るさとして、画像信号の階調すなわち画像データの明るさを用いた。これに対して本実施の形態では、画面の明るさとして、バックライトのインバータのPWMのデューティを用いている。
【0136】
ここで、前記PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)とは、パルス信号を出力しておく時間(パルス幅)を長くしたり、短くしたりして、電流や電圧を制御する方式のことである。具体的には、例えば、PWMのパルス形状を示す図である図9に示す、(Y)/(X)×100(%)がデューティとなる。
【0137】
なお、本説明は、バックライトの光源として冷陰極間(CCFL)を前提としているが、光源の種類は限定されない。例えば、光源がLEDである場合には、LEDの駆動するPWMのデューティ、インバータの電流、又は、LEDの電流を変化させることにより、前記PWMを変化させることと同様に、バックライトの輝度を変えることができる。
【0138】
以下、具体的な画面輝度の調節方法について説明する。
【0139】
(画面輝度の調節フロー)
本実施の形態のテレビ受信装置1では、以下に、図7に基づいて説明するフローに基づいて、画面輝度を適切に調節することが可能である。ここで図7は、画面輝度の調節の方法を示すフロー図である。
【0140】
前記図7に示すように、前記フローに含まれるステップ(St)は、前記実施の形態2と同様に、大きく2個のグループに分けることができる。
【0141】
すなわち、第1のグループ(図7に示すStC参照)は、インバータのPWMのデューティが変化したときに照度センサ12の検出値(総和照度)を測定して、自光(画面光)に起因する画面照度と総和照度との関係を求めることに関するステップ(StC1からStC6)のグループである。
【0142】
そして、第2のグループ(図7に示すStD参照)は、前記第1のグループで求めた、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)と、照度センサ12の検出値(総和照度)との関係に基づいて、随時、その時の画面の明るさに応じて、総和照度から対応する画面照度を差し引いて、環境照度を求めることに関するステップ(StD1a及びStD1b)のグループである。
【0143】
(第1のグループ)
以下、順に、各グループについて説明する。まず、前記第1のグループについて説明する。
【0144】
(StC1、StC2)
第1のグループでは、まず、画面を全面黒、もしくは、バックライトを消灯する(StC1)。そして、この状態で、照度センサにより、総和照度を測定する(StC2)。ここで、前記照度センサからの出力値(S0)が、周囲光による照度である環境照度の値となる。
【0145】
(StC3、StC4)
つぎに、バックライトを点灯させる。その際、バックライトのPWMのデューティ(Duty)を50%にする(StC3)。そして、この状態で、照度センサにより総和照度を測定する(StC4)。ここで、前記照度センサからの出力値(S50)が、環境照度と、PWMのデューティが50%のときの画面照度との和になる。
【0146】
(StC5、StC6)
つぎに、バックライトのPWMのデューティを100%にする(StC5)。そして、この状態で、照度センサにより総和照度を測定する(StC6)。ここで、前記照度センサからの出力値(S100)が、環境照度と、デューティ=100%時の画面照度との和になる。
【0147】
なお、前記各ステップは、画像データの明るさを一定の値に固定した状態で測定されている。
【0148】
以上のステップを経て得られた値をプロットしたグラフを図8(a)、及び、図8(b)に示す。ここで、図8(a)、及び、図8(b)は、いずれも、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)と、照度センサの検出値との関係を示す図であり、横軸が画面の明るさを示し、縦軸が照度センサの検出値、すなわち、前記総和照度を示している。
【0149】
前記図8(a)及び図8(b)に示すように、前記各ステップで求めた前記デューティと、照度センサの検出値とをプロットすることにより、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)が変化した場合の、総和照度の変化の仕方がわかる。
【0150】
また、全黒画面、又は、バックライトを消灯した場合の照度センサの検出値から、周囲光による照度である環境照度の大きさがわかる。
【0151】
なお、図8(a)と図8(b)とでは、周囲光による照度である環境照度の大きさが相違している。
【0152】
すなわち、図8(b)に示す方が、図8(a)に示す方よりも、環境照度が高い。
【0153】
また、図8(b)、及び、図8(a)に示すように、プロットする点の数を増やすことで、より正確な、画面の明るさと総和照度との関係を導くことが容易になる(図8(a)、及び、図8(b)の、20%、S20参照)。
【0154】
なお、環境照度が相違しても、画面の明るさが変化することによる、照度の変化は同じである。すなわち、前記総和照度から環境照度を差し引いた画面照度は、画面の明るさが同じであれば、環境照度が相違していても変わらない。
【0155】
(第2のグループ)
つぎに、前記第2のグループについて、前記図7に基づいて、説明する。第2のグループ(図7に示すStD参照)は、前記第1のグループで求めた、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)と、照度センサ12の検出値(総和照度)との関係に基づいて、随時、その時のインバータのPWMのデューティに応じて、総和照度から対応する画面照度を差し引いて、環境照度を求めることに関するステップ(StD1a、及び、StD1b)のグループである。
【0156】
(StD1a、StD1b)
前記第1のグループに属する各ステップStCは、例えばテレビ受信装置の電源を入れた当初などにおいて、周囲光による環境照度が一定であるときに行われる。
【0157】
これに対して第2のグループに属するステップは、通常動作時に、その時々における環境照度を求めることを目的として行われる。
【0158】
具体的には、まず総和照度を測定する。そして、その際に画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)から、前記各ステップStCで求めた、前記デューティと画面照度との相関に基づいて、前記総和照度を測定した際の画面照度を求める。
【0159】
そして、前記総和照度から前記画面照度を引くことにより、その時々における環境照度を求める。
【0160】
前記図7に示したStD1aとStD1bとは、総和照度を測定したときのインバータのPWMのデューティが異なっている2個のケースを例示したものである。
【0161】
すなわち、StDaは前記デューティが50%である場合を示し、StD1bは前記デューティが100%である場合を示している。
【0162】
そして、総和照度(S)から、画面照度(StD1aにおける(S50−S0)、StD1bにおける(S100−S0))を差し引くことで、補正値としての環境照度(Sreal)を求めている。
【0163】
以上のようにして求めた環境照度に基づいて画面輝度を調節することで、画面照度の影響を受けない画面輝度の調節が可能になる。
【0164】
具体的には、例えば周囲光(A)が小さくなるときに生じやすい、バックライトの明るさが必要以上に暗くなるというサイクルに陥りにくくなる。
【0165】
すなわち、周囲光(A)が暗くなると照度センサの検出値が小さくなる。すると、バックライトが暗くなり、照度センサの検出値が小さくなる。するとさらにバックライトが暗くなるというサイクルが生じやすい。この点、本実施の形態のテレビ受信装置では、インバータのPWMのデューティと、照度センサ出力の補正値である環境照度とが連動されている。すなわち、総和照度ではなく、画面照度の影響が取り除かれた環境照度のみに連動して、画面輝度の調節が行われる。そのため、前記バックライトの明るさが必要以上に暗くなるというサイクルが生じにくい。
【0166】
〔実施の形態4〕
つぎに、本発明の第4の実施の形態について図に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記各実施の形態と同じである。また、説明の便宜上、前記の各実施の形態の図面に示した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0167】
前記実施の形態2では、画面の明るさとして、画像信号の階調すなわち画像データの明るさを用いた。また、前記実施の形態3では、画面の明るさとして、インバータのPWMのデューティを用いた。
【0168】
これに対して本実施の形態では、画面の明るさとして、バックライトのインバータのPWMのデューティを用いるとともに、画像データの明るさをも考慮している。
【0169】
(画面輝度の調節フロー)
本実施の形態のテレビ受信装置1では、以下に、図10に基づいて説明するフローに基づいて、画面輝度を適切に調節することが可能である。ここで図10は、画面輝度の調節の方法を示すフロー図である。
【0170】
前記図10に示すように、前記フローに含まれるステップ(St)は、前記実施の形態2、及び、実施の形態3と同様に、大きく2個のグループに分けることができる。
【0171】
すなわち、第1のグループ(図10に示すStE参照)は、インバータのPWMのデューティ、及び、画像データの明るさが変化したときに照度センサ12の検出値(総和照度)を測定して、自光(画面光)に起因する画面照度と総和照度との関係を求めることに関するステップ(StC1からStC6)のグループである。
【0172】
そして、第2のグループ(図10に示すStF参照)は、前記第1のグループで求めた、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ、画像データの明るさ)と、照度センサ12の検出値(総和照度)との関係に基づいて、随時、その時の画面の明るさに応じて、総和照度から対応する画面照度を差し引いて、環境照度を求めることに関するステップ(StF1)のグループである。
【0173】
(第1のグループ)
以下、順に、各グループについて説明する。まず、前記第1のグループについて説明する。
【0174】
(StE1、StE2)
第1のグループでは、まず、画面を全面黒、もしくは、バックライトを消灯する(StE1)。そして、この状態で、照度センサにより、総和照度を測定する(StE2)。ここで、前記照度センサからの出力値(S(0、0))が、周囲光による照度である環境照度の値となる。ここで、前記S(0、0)との表記は、S(PWMのデューティ、画像データの明るさ)、すなわち、PWMのデューティ=0及び画像データの明るさ=0のときの前記出力値を示している。
【0175】
(StE3、StE4)
つぎに、バックライトを点灯させると共に、画像を表示する。その際、バックライトのPWMのデューティ(Duty)を50%にし、中間調(最大階調の半分)、すなわち画像データの明るさが50%の画像を画面に出力する(StE3)。
【0176】
そして、この状態で、照度センサにより総和照度を測定する(StE4)。ここで、前記照度センサからの出力値(S(50、50))が、環境照度と、PWMのデューティが50%で画像データの明るさが50%のときの画面照度との和になる。
【0177】
(StE5、StE6)
つぎに、バックライトのPWMのデューティを100%にし、最大階調、すなわち画像データの明るさが100%の画像を画面に出力する(StE5)。
【0178】
そして、この状態で、照度センサにより総和照度を測定する(StE6)。ここで、前記照度センサからの出力値(S100)が、環境照度と、PWMのデューティが100%で画像データの明るさが100%のときの画面照度との和になる。
【0179】
以上のステップを経て得られた値(前記に例示したPWMのデューティと画像データの明るさとの組み合わせ以外の値も含む)をプロットしたグラフを図11に示す。ここで、図11は、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)と、照度センサの検出値との関係を示す図ある。そして、横軸が画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)を示し、縦軸が照度センサの検出値、すなわち、前記総和照度を示している。
【0180】
また、図11の中の(i)は、画像が中間調である場合を示し、(ii)は、画像が最大階調である場合を示している。
【0181】
前記図11に示すように、前記各ステップで求めた前記デューティと、照度センサの検出値とをプロットすることにより、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)が変化した場合の、総和照度の変化の仕方がわかる。
【0182】
また、全黒画面、又は、バックライトを消灯した場合の照度センサの検出値から、周囲光による照度である環境照度の大きさがわかる。
【0183】
また、種々の階調の画像、すなわち種々の画像データの明るさについて、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)と総和照度との関係をプロットすることで(図11では、階調50%と100%との2種類をプロット)、テレビ受信装置の通常動作時において、インバータのPWMのデューティと画像の階調すなわち画像データの明るさとの両方が変化した場合においても、正確に環境照度を求めることができる。
【0184】
(第2のグループ)
つぎに、前記第2のグループについて、前記図10に基づいて、説明する。第2のグループ(図10に示すStF参照)は、前記第1のグループで求めた、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)と、照度センサ12の検出値(総和照度)との関係に基づいて、随時、その時のインバータのPWMのデューティに応じて、総和照度から対応する画面照度を差し引いて、環境照度を求めることに関するステップ(StF1)のグループである。
【0185】
詳しくは、前記図11に例示したように、種々の階調について前記の関係を予め(事前に)求めておくことで、より正確に環境照度を求めることができる。すなわち、前記第1のグループで測定した画像データの明るさの変化と、インバータのPWMのデューティに応じた照度センサの検出値を、随時、画像データの明るさ、インバータのPWMのデューティに応じて、前記照度センサの検出値から差し引く。
【0186】
(StF1)
具体的には、例えば、照度センサで総和照度を検出した際、インバータのPWMのデューティが50%であり、画像データの明るさが20%である場合には、前記第1のグループで求めた、PWMのデューティ・画像データの明るさと画面照度との関係から、補正値としての環境照度を求める。
【0187】
すなわち、総和照度(S)から、インバータのPWMのデューティが50%であり、画像データの明るさが20%であるときの画面照度(S(50、20)−S0)を差し引く。これにより、前記環境照度Srealが求められる。
【0188】
なお、例えば前記実施の形態3や実施の形態4に示したように、画面輝度の調節にあたり、インバータのPWMのデューティなど、バックライトの輝度に関する情報が用いられる場合などには、前記情報がバックライト輝度を示す信号(D12)としてメモリ14に入力される(前記図1参照)。
【0189】
本発明は前記した各実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0190】
画面の輝度が適切に調節されるので、例えば周囲の明るさが変化しやすい環境下で用いられる表示装置に好適に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0191】
【図1】本発明の実施の形態を示すものであり、テレビ受信装置の概略構成を示す図である。
【図2】画像データの明るさと、照度センサの検出値との関係を示す図である。
【図3】画像データの明るさと、照度センサの検出値との関係を示す図である。
【図4】テレビ受信装置が設置されている状況を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態を示すものであり、画面輝度の調節におけるフローを示す図である。
【図6】本発明の他の実施の形態を示すものであり、(a)及び(b)は、いずれも画面の明るさと、照度センサの検出値との関係を示す図である。
【図7】本発明の他の実施の形態を示すものであり、画面輝度の調節におけるフローを示す図である。
【図8】本発明の他の実施の形態を示すものであり、(a)及び(b)は、いずれも画面の明るさと、照度センサの検出値との関係を示す図である。
【図9】PWMのパルス形状を示す図である。
【図10】本発明の他の実施の形態を示すものであり、画面輝度の調節におけるフローを示す図である。
【図11】本発明の他の実施の形態を示すものであり、画面の明るさと、照度センサの検出値との関係を示す図である。
【符号の説明】
【0192】
1 テレビ受信装置
5 液晶表示装置 (表示装置)
7 バックライト
10 画面
12 照度センサ
26 画面輝度調節部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示する表示装置、当該表示装置とチューナーなどのテレビ受信に必要な装置とが備えられたテレビ受信装置、及び、前記表示装置の画面輝度調節方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、液晶表示装置など、画像を表示する表示装置が広く使われている。
【0003】
そして、表示装置の画面に表示される画像を見やすくするために、画面の明るさを、表示装置の周囲の照度に応じて調節することが行われている。
【0004】
例えば、下記特許文献1には、液晶表示パネルの周囲の外光照度を測定して、バックライトの輝度を制御することが記載されている。そして、外光照度に応じて照度測定期間を変化させることが記載されている。
【0005】
また、下記特許文献2には、液晶パネルの周囲の明るさを検出するセンサからの明るさ情報に基づき、液晶パネルの一対の電極間の電圧を変化させて液晶パネルの輝度を補正することが記載されている。
【特許文献1】特開2007−179000号公報(公開日:2007(平成19)年7月12日)
【特許文献2】特開2006−78736号公報(公開日:2006(平成18年)年3月23日)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来の表示装置は、画面の明るさ(以下、画面輝度とも表す)の調節が適切ではないという問題を有している。
【0007】
一般的に表示装置の画面の明るさは、例えば表示装置の周囲が明るい場合には画面を明るくし、表示装置の周囲が暗い場合には画面を暗くするなどして、画面の観者が画面を見やすくなるように調節される。そして、前記表示装置の周囲の明るさによる画面輝度の調節は、表示装置が使用されている間、一定期間を空けるなどして、繰り返して行われる場合が多い。しかし、前記画面の明るさが調節されることにより、かえって観者が画面を見にくくなる場合がある。
【0008】
具体的には、例えば、暗い画像の多い映画などを表示する際に、画面が暗くなりすぎる場合がある(画面輝度の低下)。
【0009】
また、例えば、画面に表示される画像が切り替わるたびに画面の明るさが頻繁に変化する場合がある(画面輝度の頻繁な変化)。
【0010】
以上のように、従来の表示装置では、表示装置の周囲の照度に基づいて、表示装置の画面の明るさが調節されていたものの、その調節された後の画面は、必ずしも、表示装置の観者に対して適切なものではなかった。
【0011】
(画面輝度調節の仕組み)
そこで、本願発明者は、従来の表示装置において画面の明るさの調節が適切なものではなかった理由を検討した結果、表示装置の画面から発せられた光(自画面からの光)の影響により、前記調節が適切ではなくなっていることを見出した。
【0012】
すなわち、従来の表示装置では、その周囲の照度を測定するために表示装置に設けられている照度センサが、表示装置の周囲の照度を測定する際、表示装置の周囲の光のみならず、表示装置の画面から発せられた光も検出していた。
【0013】
具体的には、例えば、表示装置が設置された部屋に備えられた照明装置などからの発せられた光や部屋の外から射し込む外光(合わせて、以下、周囲光)に起因する、部屋自身の照度(以下、環境照度)と、当該部屋に設置された表示装置の画面から発せられた光(以下、画面光)に起因する、表示装置からの照度(以下、画面照度)との総和(以下、総和照度)が、前記照度センサで検出されていた。
【0014】
そして、前記総和照度に応じて、前記画面輝度が調節されていた。
【0015】
(画面輝度の低下)
そのため、例えば、暗い画像が多い映画などを表示する際に、部屋の照明を落とすなどして前記周囲光を弱めた場合、環境照度が低下する。そして、環境照度の低下により総和照度も低下し、その総和照度の低下に連動して、表示装置は、その画面輝度が低下するように調節される。
【0016】
ここで、前記照度センサが検出する明るさには、前記の通り環境照度のみならず画面照度も含まれる。そして、前記画面照度は、画面輝度に連動する。すなわち、画面輝度が高くなると画面照度も高くなり、同様に、画面輝度が低くなると画面照度も低くなる。
【0017】
そのため、前記のように環境照度・総和照度の低下に連動して画面輝度が低下すると、画面照度も低下する。そして、前記画面照度の低下により総和照度が低下するので、表示装置は、その画面輝度がより低くなるように調節される。
【0018】
すなわち、部屋の照明を暗くすること(環境照度の低下)により、「総和照度の低下→画面輝度の低下→画面照度の低下→総和照度の低下→画面輝度の低下・・・」が繰り返され、画面輝度が暗くなりすぎることがあった。
【0019】
(画面輝度の頻繁な変化)
また、前記の通り、画面輝度が総和照度に連動して調節されるので、前記画面輝度は、画面に表示される画像(以下、表示画像)の内容によって変動する。
【0020】
そのため、前記画像の変化、特には、画像の明るさの変化に応じて画面輝度が調節される。
【0021】
そのため、表示装置の観者は、不安定で落ち着きのない画像を見ることを強いられる場合があった。
【0022】
そこで、本発明は、前記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、画面輝度の調節が適切に行われる表示装置、テレビ受信装置、及び、表示装置の画面輝度調節方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明の表示装置の画面輝度調節方法は、前記課題を解決するために、
画像を表示する画面と、
周囲の照度を検出する照度センサとが備えられた表示装置の画面輝度調節方法であって、
前記画面に画像が表示されていない状態、及び、前記画面に画像が表示されている状態で、前記照度センサが照度を検出し、
前記画面に画像が表示されていない状態で前記照度センサが検出した照度と、前記画面に画像が表示された状態で前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴としている。
【0024】
また、本発明の表示装置は、前記課題を解決するために、
画像を表示する画面と、
周囲の照度を検出する照度センサとが備えられた表示装置であって、
前記画面に画像が表示されていない状態で、前記照度センサが検出した照度と、
前記画面に画像が表示された状態で、前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度を求めると共に、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられていることを特徴としている。
【0025】
前記の方法及び構成によれば、画面輝度の調節が自画面からの光の影響を取り除いた周囲照度に基づいて行われる。そのため、表示装置の観者が画面を見やすいような画面輝度の調節を行うことが可能である。
【0026】
すなわち、前記の方法及び構成によれば、まず、表示装置に備えられた照度センサが検出する照度のなかの、自画面からの光の影響の一例である、画面に表示された画像を光源とする照度と、当該画像の有する明るさデータとの相関が求められる。なお、この相関は、前記照度を、明るさの異なる画像が表示されている際(画像が表示されていない状態を含む)に測定することにより求められる。
【0027】
そのため、前記相関に基づいて、実表示時において、表示されている画像を光源とする照度を求めることができる。
【0028】
したがって、照度センサで検出された照度から、前記画像を光源とする照度を差し引くことで、前記自画面からの光の影響を取り除いた周囲照度を求めることができる。
【0029】
そのため、前記周囲照度に基づく画面輝度の調節が可能となる。よって、自画面からの光の影響を受けた画面輝度調節が行われるために生じる、前記画面輝度の低下や前記画面輝度の頻繁な変化などが生じにくい。
【0030】
以上より、前記方法、及び、構成によれば、画面輝度の調節が適切に行われる表示装置の画面輝度調節方法、及び、表示装置を提供することができる。
【0031】
また、本発明の表示装置の画面輝度調節方法は、前記課題を解決するために、
画像を表示する画面と、前記画面を背面から照射するバックライトと、
周囲の照度を検出する照度センサとが備えられた表示装置の画面輝度調節方法であって、
前記バックライトが点灯されていない状態、及び、前記バックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが照度を検出し、
前記バックライトが点灯されていない状態で前記照度センサが検出した照度と、前記バックライトが点灯された状態で前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴とする。
【0032】
また、本発明の表示装置は、前記課題を解決するために、
画像を表示する画面と、前記画面を背面から照射するバックライトと、
周囲の明るさを検出する照度センサとが備えられた表示装置であって、
前記バックライトが点灯されていない状態で、前記照度センサが検出した明るさと、
前記バックライトが点灯された状態で、前記照度センサが検出した明るさとの差から、
前記照度センサが検出した明るさのなかで、前記バックライトを光源とする照度を求めると共に、
前記照度センサが明るさを検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられていることを特徴とする。
【0033】
前記の方法及び構成によれば、画面輝度の調節が自画面からの光の影響を取り除いた周囲照度に基づいて行われる。そのため、表示装置の観者が画面を見やすいような画面輝度の調節を行うことが可能である。
【0034】
すなわち、前記の方法及び構成によれば、まず、表示装置に備えられた照度センサが検出する照度のなかの、自画面からの光の影響の一例である、バックライトを光源とする照度と、当該バックライトの設定輝度との相関が求められる。なお、この相関は、前記照度を、設定輝度の異なるバックライトが点灯されている際(バックライトが点灯されていない状態を含む)に測定することにより求められる。
【0035】
そのため、前記相関に基づいて、実表示時において、点灯されているバックライトを光源とする照度を求めることができる。
【0036】
したがって、照度センサで検出された照度から、前記バックライトを光源とする照度を差し引くことで、前記自画面からの光の影響を取り除いた周囲照度を求めることができる。
【0037】
そのため、前記周囲照度に基づく画面輝度の調節が可能となる。
【0038】
以上より、前記方法、及び、構成によれば、画面輝度の調節が適切に行われる表示装置の画面輝度調節方法、及び、表示装置を提供することができる。
【0039】
また、本発明の表示装置の画面輝度調節方法は、前記課題を解決するために、
画像を表示する画面と、前記画面を背面から照射するバックライトと、
周囲の照度を検出する照度センサとが備えられた表示装置の画面輝度調節方法であって、
明るさデータの異なる画像が画面に表示されている状態、又は、設定輝度の異なるバックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが異なる前記状態において複数回、照度を検出し、
検出された複数の照度に基づいて、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度と、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関及び、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度、及び、点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴とする。
【0040】
また、本発明の表示装置は、前記課題を解決するために、
画像を表示する画面と、前記画面を背面から照射するバックライトと、
周囲の明るさを検出する照度センサとが備えられた表示装置であって、
明るさデータの異なる画像が画面に表示されている状態、又は、設定輝度の異なるバックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが異なる前記状態において複数回検出した照度に基づいて、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度と、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関及び、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度、及び、点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられていることを特徴とする。
【0041】
前記の方法及び構成によれば、前記説明と同様に、自画面からの光の影響の一例である、画面に表示された画像を光源とする照度及びバックライトを光源とする照度と、画像の有する明るさデータ又はバックライトの設定輝度との相関が求められる。
【0042】
そのため、前記相関に基づいて、実表示時において、前記自画面からの光の影響を取り除いた周囲照度を求めることができる。
【0043】
そのため、前記周囲照度に基づく画面輝度の調節が可能となる。
【0044】
以上より、前記方法、及び、構成によれば、画面輝度の調節が適切に行われる表示装置の画面輝度調節方法、及び、表示装置を提供することができる。
【0045】
また、本発明の表示装置の画面輝度調節方法、及び、表示装置は、
前記画像の明るさデータが、画像信号の階調データであることを特徴とする。
【0046】
また、本発明の表示装置の画面輝度調節方法、及び、表示装置は、
前記バックライトの設定輝度が、バックライトに対するインバータ出力値により表されていることを特徴とする。
【0047】
前記の方法及び構成によれば、画像の明るさデータが画像信号の階調データであり、また、バックライトの設定輝度がバックライトに対するインバータ出力値で表されている。
【0048】
そのため、画面に表示された画像を光源とする照度や、バックライトを光源とする照度を正確に求めることができると共に、画面輝度の調節にあたり、特別のパラメーターを作成する必要がない。
【0049】
また、本発明の表示装置の画面輝度調節方法は、
前記相関を求める処理が、前記表示装置の電源投入時に行われることを特徴とする。
【0050】
前記の方法によれば、実表示中に、画面に画像が表示されていない状態や、バックライトが点灯されていない状態を設ける必要がない。
【0051】
そのため、表示装置の観者は、より自然な表示が行われている画面を見ることができる。
【0052】
また、本発明の表示装置の画面輝度調節方法は、
前記相関を求める処理が、前記表示装置の実表示時に行われることを特徴とする。
【0053】
前記の方法によれば、画面輝度の調節が必要となる実表示時に、画面に画像が表示されていない状態や、バックライトが点灯されていない状態を設け、自画面からの光の影響を取り除いた周囲照度を求めることができる。そのため、より正確な周囲照度をより容易に求めることができる。
【0054】
本発明のテレビ受信装置には、前記表示装置が備えられている。
【0055】
そのため、テレビ受信装置の観者は、適切な輝度調節が行われた画面をみることができる。
【発明の効果】
【0056】
本発明の表示装置の画面輝度調節方法は、以上のように、
前期画面に画像が表示されていない状態、及び、前記画面に画像が表示されている状態で、照度センサが照度を検出し、
前記画面に画像が表示されていない状態で前記照度センサが検出した照度と、前記画面に画像が表示された状態で前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴とする方法である。
【0057】
また、本発明の表示装置の画面輝度調節方法は、以上のように、
前記バックライトが点灯されていない状態、及び、前記バックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが照度を検出し、
前記バックライトが点灯されていない状態で前記照度センサが検出した照度と、前記バックライトが点灯された状態で前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴とする方法である。
【0058】
また、本発明の表示装置の画面輝度調節方法は、以上のように、
明るさデータの異なる画像が画面に表示されている状態、又は、設定輝度の異なるバックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが異なる前記状態において複数回、照度を検出し、
検出された複数の照度に基づいて、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度と、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関及び、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度、及び、点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴とする方法である。
【0059】
また、本発明の表示装置、以上のように、
画面に画像が表示されていない状態で、照度センサが検出した照度と、
前記画面に画像が表示された状態で、前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度を求めると共に、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられているものである。
【0060】
また、本発明の表示装置、以上のように、
前記バックライトが点灯されていない状態で、前記照度センサが検出した明るさと、
前記バックライトが点灯された状態で、前記照度センサが検出した明るさとの差から、
前記照度センサが検出した明るさのなかで、前記バックライトを光源とする照度を求めると共に、
前記照度センサが明るさを検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられているものである。
【0061】
また、本発明の表示装置、以上のように、
明るさデータの異なる画像が画面に表示されている状態、又は、設定輝度の異なるバックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが異なる前記状態において複数回検出した照度に基づいて、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度と、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関及び、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度、及び、点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられているものである。
【0062】
そのため、本発明は、画面輝度の調節が適切に行われる表示装置、及び、表示装置の画面輝度調節方法を提供することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0063】
〔実施の形態1〕
本発明の一実施の形態について図に基づいて説明すると以下の通りである。
【0064】
(概略構成)
図1は、本実施の形態のテレビ受信装置の概略構成を示す図である。前記図1に示すように、本実施の形態のテレビ受信装置1には、表示装置としての液晶表示装置5が備えられている。
【0065】
そして、前記液晶表示装置5には、バックライト7が備えられている。また、前記液晶表示装置5には、前記バックライト7のほかに、照度センサ12、メモリ14、補正演算部16、及び、メイン基板18などが備えられている。
【0066】
また、前記バックライト7には、光源20、バックライト制御部22、及び、インバータ24などが備えられている。
【0067】
そして、本実施の形態の液晶表示装置5は、その観者が画面を見やすくなるように、画面輝度の調節が可能なように構成されている。具体的には、例えば、液晶表示装置5の周囲が暗い場合には画面を暗くしたり、逆に前記周囲が明るい場合には画面を明るくしたりすることで、画像をより鮮明に見せたり、観者の目の疲れを和らげたりする。
【0068】
そして、この画面輝度の調節が、前記前記バックライト7、照度センサ12、メモリ14、補正演算部16、及び、メイン基板18などを主な構成要素とする画面輝度調節部26で行われる。
【0069】
また、前記テレビ受信装置1には、前記液晶表示装置5のほかに、テレビを受信し、前記テレビ受信装置1の観者に対して受信した内容を視聴可能とするための部品が備えられている。具体的には、前記テレビ受信装置1には、スピーカー30、電源回路32、及び、チューナー34などが備えられている。
【0070】
(総和照度)
つぎに、前記各部の機能を説明するまえに、各光と各照度との関係について説明する。
【0071】
本実施の形態のテレビ受信装置1に備えられている照度センサ12は、前記テレビ受信装置1の周りの照度を測定する。
【0072】
具体的には、前記テレビ受信装置1の周りの照度には、例えば前記テレビ受信装置1が設置された部屋の照度など、テレビ受信装置1の設置環境の照度である環境照度と、テレビ受信装置1の画面からの出射光を光源とする、表示装置からの照度である画面照度とが含まれる。
【0073】
詳しくは、前記環境照度は、テレビ受信装置1が設置された部屋に備えられた照明装置などからの発せられた光や部屋の外から射し込む外光に起因する照度を意味する。すなわち、周囲光による照度が環境照度となる。
【0074】
一方、前記画面照度は、テレビ受信装置1の画面10から発せられた光に起因する照度を意味する。すなわち、画面光による照度が画面照度となる。
【0075】
そして、前記テレビ受信装置1の周りの照度には、前記環境照度と前記画面照度とが含まれ、前記環境照度と画面照度との和が、総和照度として、前記照度センサ12で検出される。
【0076】
(画像データと総和照度)
図2及び図3に、前記の関係を図示する。ここで、前記図2及び図3はいずれも、画像データの明るさ(画像の明るさデータ)と照度センサの検出値との関係を示す図である。詳しくは、前記図2は、環境照度が一定である場合を示しており、他方前記図3は、環境照度が一定でない場合を示している。そして、前記図2及び図3では、いずれも、横軸が画像データの明るさを示し、縦軸が照度センサの検出値、すなわち、前記総和照度を示している。
【0077】
前記図2に示すように、照度センサの検出値である総和照度は、周囲光による環境照度(図2に示すb)と、画面光による画面照度(図2に示すa)との和になる。そして、図2に示すように、環境照度が一定である場合には、前記総和照度は、画像データの明るさの増減による画面照度の増減に応じて増減する(図2に示すa1及びa2参照)。
【0078】
他方、前記環境照度が一定でない場合には、総和照度の変化は、環境照度の変化(図3に示すb1及びb2参照)と、画面照度の変化(図3に示すa1及びa2参照)との両方に依存する。
【0079】
そして、本テレビ受信装置1は、後に説明するように、照度センサの検出値である総和照度のなかから環境照度を求め、その値に基づいて画面の明るさである画面輝度を調節するものである。そのため、環境照度を求める必要がある。
【0080】
以下、前記環境照度を求める方法の一例について説明する。
【0081】
まず最初に、画面を、例えば全黒などの暗い画面から、全白などの明るい画面まで変化させる。そして、その変化の間、環境照度を一定に保って、総和照度を検出する。
【0082】
すなわち、前記図2に示したように、環境照度が一定の状態で、暗い画像データから明るい画像データに至るまでの総和照度を検出する。これにより、例えば、画像データの明るさが1である場合の画面照度(図2のa1)や、画像データの明るさが2である場合の画面照度(図2のa2)を求めることができる。これは、画像データの明るさが各々の場合の総和照度から、一定値である環境照度を引けば、各々の画面照度を求めることができるためである。
【0083】
なお、前記一定値である環境照度は、画像データの明るさが零の際の環境照度から求めることができる。
【0084】
そして、前記ようにして求めた前記画像データの明るさと、画面照度との相関に基づいて、通常動作時における環境照度を求める。すなわち、環境照度が随時変化する状況における、その時々の環境照度を求める。
【0085】
以下、前記図3に基づいて説明する。すなわち、総和照度を検出する際、そのときに表示される画像データの明るさがわかれば、先に求めた画像データの明るさと画面照度との相関に基づいて、画面照度を求めることができる。そして、かかる画面照度をそのときの総和照度から引くことにより、そのときの環境照度を求めることができる。
【0086】
具体的には、前記図3に示すように、画像データの明るさが1であるときに、総和照度がmと検出されたとする。この場合、画像データの明るさが1であるときの画面照度a1(図3におけるm〜n)を、総和照度mから引くことにより、環境照度b1(図3におけるn)を求めることができる。
【0087】
また、別のとき、画像データの明るさが2であるときに、総和照度がjと検出されたとする。この場合、画像データの明るさが2であるときの画面照度a2(図3におけるj〜k)を、総和照度jら引くことにより、環境照度b2(図3におけるk)を求めることができる。
【0088】
以上のように、通常動作時において、環境照度が随時変化しても、その時々における環境照度を求めることができる。
【0089】
(装置との関係)
以上のようにして求められた環境照度に基づいて、テレビ受信装置1の画面輝度が調節される。
【0090】
以下、その概略を、前記図1に基づいて説明する。
【0091】
まず、テレビ受信装置1に備えられたメモリ14に、照度センサ12が検出した総和照度(S)が入力される。また、前記メモリ14には、合わせて、画像データの明るさを示す信号(D10)が入力される。さらに、前記メモリ14には、バックライト輝度を示す信号(D12)が入力される場合もあるが、これについては、後に説明する。
【0092】
そして、前記メモリ14に記憶された前記各値は、補正演算部16に入力される。この補正演算部16では、前記の通り、環境照度(Sreal)が求め求められ、その値が、テレビ受信装置1の前記メイン基板18に出力される。
【0093】
そして、入力された環境照度に応じて適切にバックライト7の輝度を調節すべく、前記メイン基板18から前記バックライト制御部22に、バックライト制御信号(D20)が出力される。
【0094】
そして、インバータ24を介して、前記光源20の輝度が調節されることによりバックライト輝度が調節される。
【0095】
これにより、環境照度に基づいた、画面輝度の調節が行われる。
【0096】
以下、前記画面輝度の調節について、より具体的に説明する。
【0097】
〔実施の形態2〕
本発明の第2の実施の形態について図に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0098】
本実施の形態では、特に表示している画像が暗い場合に、画面が暗くなりにくいような画面輝度の調節が可能なテレビ受信装置について説明する。
【0099】
(テレビ受信装置の設置状況)
まず、テレビ受信装置1が設置されている状況、及び、関係する光について図4に基づいて説明する。図4は、テレビ受信装置1が設置されている状況を示す図である。
【0100】
図4に示すように、テレビ受信装置1は、通常、照明装置50が備えられた部屋などに設置され、当該部屋の床面60や壁などは、光を反射する。
【0101】
そのため、テレビ受信装置1に関係する光としては、前記照明装置50から発せられた光である周囲光Aと、テレビ受信装置1の画面10から発せられた光である画面光Bと、例えば前記画面光Bが床面60などで乱反射した反射光Cがある。
【0102】
ここで、画面輝度の調節を、テレビ受信装置1が設置されている環境の明るさに基づいて適切に行うためには、テレビ受信装置1に設けられている照度センサ12は、前記周囲光Aを検出・測定する必要がある。
【0103】
しかしながら、先にも説明した通り、前記照度センサ12は、前記周囲光Aのみならず、前記画面光Bや前記反射光Cをも検出・測定する場合が多い。
【0104】
(画面輝度の調節フロー)
そこで、本実施の形態のテレビ受信装置1では、以下に、図5に基づいて説明するフローに基づいて、画面輝度を適切に調節することが可能である。ここで図5は、画面輝度の調節の方法を示すフロー図である。
【0105】
前記図5に示すように、前記フローに含まれるステップ(St)は、大きく2個のグループに分けることができる。
【0106】
すなわち、第1のグループ(図5に示すStA参照)は、画像データの明るさが変化したときに照度センサ12の検出値(総和照度)を測定して、自光(画面光)に起因する画面照度と総和照度との関係を求めることに関するステップ(StA1からStA6)のグループである。
【0107】
そして、第2のグループ(図5に示すStB参照)は、前記第1のグループで求めた、画像データの明るさと、照度センサ12の検出値(総和照度)との関係に基づいて、随時、その時の画面データの明るさに応じて、総和照度から対応する画面照度を差し引いて、環境照度を求めることに関するステップ(StB1a及びStB1a)のグループである。
【0108】
(第1のグループ)
以下、順に、各グループについて説明する。まず、前記第1のグループについて説明する。
【0109】
(StA1、StA2)
第1のグループでは、まず、画面を全面黒、もしくは、バックライトを消灯する(StA1)。そして、この状態で、照度センサにより、総和照度を測定する(StA2)。ここで、前記照度センサからの出力値(S0)が、周囲光による照度である環境照度の値となる。
【0110】
(StA3、StA4)
つぎに、中間調、すなわち最大階調の半分(50%)の画像を画面に出力する(StA3)。そして、この状態で、照度センサにより総和照度を測定する(StA4)。ここで、前記照度センサからの出力値(S50)が、環境照度と、中間調表示時の画面照度との和になる。
【0111】
(StA5、StA6)
つぎに、最大階調(100%)の画像を画面に出力する(StA5)。そして、この状態で、照度センサにより総和照度を測定する(StA6)。ここで、前記照度センサからの出力値(S100)が、環境照度と、最大階調表示時の画面照度との和になる。
【0112】
なお、前記各ステップは、バックライトのインバータのデューティを一定の値に固定した状態で測定されている。
【0113】
以上のステップを経て得られた値をプロットしたグラフを図6(a)、及び、図6(b)に示す。ここで、図6(a)、及び、図6(b)は、いずれも、画像データの明るさと、照度センサの検出値との関係を示す図であり、横軸が画面の明るさを示し、縦軸が照度センサの検出値、すなわち、前記総和照度を示している。
【0114】
前記図6(a)及び図6(b)に示すように、前記各ステップで求めた画像データの明るさと、照度センサの検出値とをプロットすることにより、画像データの明るさ(画像信号の階調)が変化した場合の、総和照度の変化の仕方がわかる。
【0115】
また、全黒画面、又は、バックライトを消灯した場合の照度センサの検出値から、周囲光による照度である環境照度の大きさがわかる。
【0116】
なお、図6(a)と図6(b)とでは、周囲光による照度である環境照度の大きさが相違している。
【0117】
すなわち、図6(b)に示す方が、図6(a)に示す方よりも、環境照度が高い。
【0118】
また、図6(b)、及び、図6(a)に示すように、プロットする点の数を増やすことで、より正確な、画面の明るさと総和照度との関係を導くことが容易になる(図6(a)、及び、図6(b)の、20%、S20参照)。
【0119】
なお、環境照度が相違しても、画面の明るさが変化することによる、照度の変化は同じである。すなわち、前記総和照度から環境照度を差し引いた画面照度は、画面の明るさが同じであれば、環境照度が相違していても変わらない。
【0120】
(第2のグループ)
つぎに、前記第2のグループについて、前記図5に基づいて、説明する。第2のグループ(図5に示すStB参照)は、前記第1のグループで求めた、画像データの明るさと、照度センサ12の検出値(総和照度)との関係に基づいて、随時、その時の画面データの明るさに応じて、総和照度から対応する画面照度を差し引いて、環境照度を求めることに関するステップ(StB1a、及び、StB1b)のグループである。
【0121】
(StB1a、StB1b)
前記第1のグループに属する各ステップStAは、例えばテレビ受信装置の電源を入れた当初などにおいて、周囲光による環境照度が一定であるときに行われる。
【0122】
これに対して第2のグループに属するステップは、通常動作時に、その時々における環境照度を求めることを目的として行われる。
【0123】
具体的には、まず総和照度を測定する。そして、その際に表示されていた画像の明るさ(画像データの明るさ)から、前記各ステップStAで求めた、画像データの明るさと画面照度との相関に基づいて、前記総和照度を測定した際の画面照度を求める。
【0124】
そして、前記総和照度から前記画面照度を引くことにより、その時々における環境照度を求める。
【0125】
前記図5に示したStB1aとStB1bとは、総和照度を測定したときの画像データの明るさが異なっている2個のケースを例示したものである。
【0126】
すなわち、StB1aは画像データの明るさが中間調である場合を示し、StB1bは画像データの明るさが最大階調である場合を示している。
【0127】
そして、総和照度(S)から、画面照度(StB1aにおける(S50−S0)、StB1bにおける(S100−S0))を差し引くことで、補正値としての環境照度(Sreal)を求めている。
【0128】
以上のようにして求めた環境照度に基づいて画面輝度を調節することで、画面照度の影響を受けない画面輝度の調節が可能になる。
【0129】
そのため、画面輝度が、必要以上に暗くなることなどを抑制することができる。
【0130】
具体的には、例えば映画などを見る際には、部屋の照明を落とし(その際、周囲光(A)<反射光(C)になる場合が多い)、画面を見やすくしてみる場合がある。その際、反射光(C)のみの影響が非常に大きくなる。ほとんど、反射光(C)の影響のみとなる場合もある。すると、画面に暗い画像(映像)が流れると、反射光(C)も小さくなり、よりバックライトが暗くなるように調節される。その結果、暗い映像がさらに暗くなり、映像が非常に見づらくなる(前記図4参照)。
【0131】
また、映像が非常に見づらくなると、照度センサをオフにしたりする場合が多い。
【0132】
この点、本実施の形態のテレビ受信装置では、表示明るさ(画像データの明るさ)と、照度センサ出力の補正値とを連動させている。そのため、画面輝度の調節における画面照度の影響を抑制し、環境照度に応じた画面輝度の調節をすることができるので、適切な画面輝度の調節を行うことができる。
【0133】
なお、前記画像データの明るさは、以上のように映像データ(画像信号の階調)を解析することなどにより求めることができる。他の方法としては、例えば、映像の明るさに比例した電流値をしめすC基板(消費)電流に基づいて求めることもできる。
【0134】
〔実施の形態3〕
つぎに、本発明の第3の実施の形態について図に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記各実施の形態と同じである。また、説明の便宜上、前記の各実施の形態の図面に示した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0135】
前記実施の形態2では、画面の明るさとして、画像信号の階調すなわち画像データの明るさを用いた。これに対して本実施の形態では、画面の明るさとして、バックライトのインバータのPWMのデューティを用いている。
【0136】
ここで、前記PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)とは、パルス信号を出力しておく時間(パルス幅)を長くしたり、短くしたりして、電流や電圧を制御する方式のことである。具体的には、例えば、PWMのパルス形状を示す図である図9に示す、(Y)/(X)×100(%)がデューティとなる。
【0137】
なお、本説明は、バックライトの光源として冷陰極間(CCFL)を前提としているが、光源の種類は限定されない。例えば、光源がLEDである場合には、LEDの駆動するPWMのデューティ、インバータの電流、又は、LEDの電流を変化させることにより、前記PWMを変化させることと同様に、バックライトの輝度を変えることができる。
【0138】
以下、具体的な画面輝度の調節方法について説明する。
【0139】
(画面輝度の調節フロー)
本実施の形態のテレビ受信装置1では、以下に、図7に基づいて説明するフローに基づいて、画面輝度を適切に調節することが可能である。ここで図7は、画面輝度の調節の方法を示すフロー図である。
【0140】
前記図7に示すように、前記フローに含まれるステップ(St)は、前記実施の形態2と同様に、大きく2個のグループに分けることができる。
【0141】
すなわち、第1のグループ(図7に示すStC参照)は、インバータのPWMのデューティが変化したときに照度センサ12の検出値(総和照度)を測定して、自光(画面光)に起因する画面照度と総和照度との関係を求めることに関するステップ(StC1からStC6)のグループである。
【0142】
そして、第2のグループ(図7に示すStD参照)は、前記第1のグループで求めた、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)と、照度センサ12の検出値(総和照度)との関係に基づいて、随時、その時の画面の明るさに応じて、総和照度から対応する画面照度を差し引いて、環境照度を求めることに関するステップ(StD1a及びStD1b)のグループである。
【0143】
(第1のグループ)
以下、順に、各グループについて説明する。まず、前記第1のグループについて説明する。
【0144】
(StC1、StC2)
第1のグループでは、まず、画面を全面黒、もしくは、バックライトを消灯する(StC1)。そして、この状態で、照度センサにより、総和照度を測定する(StC2)。ここで、前記照度センサからの出力値(S0)が、周囲光による照度である環境照度の値となる。
【0145】
(StC3、StC4)
つぎに、バックライトを点灯させる。その際、バックライトのPWMのデューティ(Duty)を50%にする(StC3)。そして、この状態で、照度センサにより総和照度を測定する(StC4)。ここで、前記照度センサからの出力値(S50)が、環境照度と、PWMのデューティが50%のときの画面照度との和になる。
【0146】
(StC5、StC6)
つぎに、バックライトのPWMのデューティを100%にする(StC5)。そして、この状態で、照度センサにより総和照度を測定する(StC6)。ここで、前記照度センサからの出力値(S100)が、環境照度と、デューティ=100%時の画面照度との和になる。
【0147】
なお、前記各ステップは、画像データの明るさを一定の値に固定した状態で測定されている。
【0148】
以上のステップを経て得られた値をプロットしたグラフを図8(a)、及び、図8(b)に示す。ここで、図8(a)、及び、図8(b)は、いずれも、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)と、照度センサの検出値との関係を示す図であり、横軸が画面の明るさを示し、縦軸が照度センサの検出値、すなわち、前記総和照度を示している。
【0149】
前記図8(a)及び図8(b)に示すように、前記各ステップで求めた前記デューティと、照度センサの検出値とをプロットすることにより、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)が変化した場合の、総和照度の変化の仕方がわかる。
【0150】
また、全黒画面、又は、バックライトを消灯した場合の照度センサの検出値から、周囲光による照度である環境照度の大きさがわかる。
【0151】
なお、図8(a)と図8(b)とでは、周囲光による照度である環境照度の大きさが相違している。
【0152】
すなわち、図8(b)に示す方が、図8(a)に示す方よりも、環境照度が高い。
【0153】
また、図8(b)、及び、図8(a)に示すように、プロットする点の数を増やすことで、より正確な、画面の明るさと総和照度との関係を導くことが容易になる(図8(a)、及び、図8(b)の、20%、S20参照)。
【0154】
なお、環境照度が相違しても、画面の明るさが変化することによる、照度の変化は同じである。すなわち、前記総和照度から環境照度を差し引いた画面照度は、画面の明るさが同じであれば、環境照度が相違していても変わらない。
【0155】
(第2のグループ)
つぎに、前記第2のグループについて、前記図7に基づいて、説明する。第2のグループ(図7に示すStD参照)は、前記第1のグループで求めた、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)と、照度センサ12の検出値(総和照度)との関係に基づいて、随時、その時のインバータのPWMのデューティに応じて、総和照度から対応する画面照度を差し引いて、環境照度を求めることに関するステップ(StD1a、及び、StD1b)のグループである。
【0156】
(StD1a、StD1b)
前記第1のグループに属する各ステップStCは、例えばテレビ受信装置の電源を入れた当初などにおいて、周囲光による環境照度が一定であるときに行われる。
【0157】
これに対して第2のグループに属するステップは、通常動作時に、その時々における環境照度を求めることを目的として行われる。
【0158】
具体的には、まず総和照度を測定する。そして、その際に画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)から、前記各ステップStCで求めた、前記デューティと画面照度との相関に基づいて、前記総和照度を測定した際の画面照度を求める。
【0159】
そして、前記総和照度から前記画面照度を引くことにより、その時々における環境照度を求める。
【0160】
前記図7に示したStD1aとStD1bとは、総和照度を測定したときのインバータのPWMのデューティが異なっている2個のケースを例示したものである。
【0161】
すなわち、StDaは前記デューティが50%である場合を示し、StD1bは前記デューティが100%である場合を示している。
【0162】
そして、総和照度(S)から、画面照度(StD1aにおける(S50−S0)、StD1bにおける(S100−S0))を差し引くことで、補正値としての環境照度(Sreal)を求めている。
【0163】
以上のようにして求めた環境照度に基づいて画面輝度を調節することで、画面照度の影響を受けない画面輝度の調節が可能になる。
【0164】
具体的には、例えば周囲光(A)が小さくなるときに生じやすい、バックライトの明るさが必要以上に暗くなるというサイクルに陥りにくくなる。
【0165】
すなわち、周囲光(A)が暗くなると照度センサの検出値が小さくなる。すると、バックライトが暗くなり、照度センサの検出値が小さくなる。するとさらにバックライトが暗くなるというサイクルが生じやすい。この点、本実施の形態のテレビ受信装置では、インバータのPWMのデューティと、照度センサ出力の補正値である環境照度とが連動されている。すなわち、総和照度ではなく、画面照度の影響が取り除かれた環境照度のみに連動して、画面輝度の調節が行われる。そのため、前記バックライトの明るさが必要以上に暗くなるというサイクルが生じにくい。
【0166】
〔実施の形態4〕
つぎに、本発明の第4の実施の形態について図に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記各実施の形態と同じである。また、説明の便宜上、前記の各実施の形態の図面に示した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0167】
前記実施の形態2では、画面の明るさとして、画像信号の階調すなわち画像データの明るさを用いた。また、前記実施の形態3では、画面の明るさとして、インバータのPWMのデューティを用いた。
【0168】
これに対して本実施の形態では、画面の明るさとして、バックライトのインバータのPWMのデューティを用いるとともに、画像データの明るさをも考慮している。
【0169】
(画面輝度の調節フロー)
本実施の形態のテレビ受信装置1では、以下に、図10に基づいて説明するフローに基づいて、画面輝度を適切に調節することが可能である。ここで図10は、画面輝度の調節の方法を示すフロー図である。
【0170】
前記図10に示すように、前記フローに含まれるステップ(St)は、前記実施の形態2、及び、実施の形態3と同様に、大きく2個のグループに分けることができる。
【0171】
すなわち、第1のグループ(図10に示すStE参照)は、インバータのPWMのデューティ、及び、画像データの明るさが変化したときに照度センサ12の検出値(総和照度)を測定して、自光(画面光)に起因する画面照度と総和照度との関係を求めることに関するステップ(StC1からStC6)のグループである。
【0172】
そして、第2のグループ(図10に示すStF参照)は、前記第1のグループで求めた、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ、画像データの明るさ)と、照度センサ12の検出値(総和照度)との関係に基づいて、随時、その時の画面の明るさに応じて、総和照度から対応する画面照度を差し引いて、環境照度を求めることに関するステップ(StF1)のグループである。
【0173】
(第1のグループ)
以下、順に、各グループについて説明する。まず、前記第1のグループについて説明する。
【0174】
(StE1、StE2)
第1のグループでは、まず、画面を全面黒、もしくは、バックライトを消灯する(StE1)。そして、この状態で、照度センサにより、総和照度を測定する(StE2)。ここで、前記照度センサからの出力値(S(0、0))が、周囲光による照度である環境照度の値となる。ここで、前記S(0、0)との表記は、S(PWMのデューティ、画像データの明るさ)、すなわち、PWMのデューティ=0及び画像データの明るさ=0のときの前記出力値を示している。
【0175】
(StE3、StE4)
つぎに、バックライトを点灯させると共に、画像を表示する。その際、バックライトのPWMのデューティ(Duty)を50%にし、中間調(最大階調の半分)、すなわち画像データの明るさが50%の画像を画面に出力する(StE3)。
【0176】
そして、この状態で、照度センサにより総和照度を測定する(StE4)。ここで、前記照度センサからの出力値(S(50、50))が、環境照度と、PWMのデューティが50%で画像データの明るさが50%のときの画面照度との和になる。
【0177】
(StE5、StE6)
つぎに、バックライトのPWMのデューティを100%にし、最大階調、すなわち画像データの明るさが100%の画像を画面に出力する(StE5)。
【0178】
そして、この状態で、照度センサにより総和照度を測定する(StE6)。ここで、前記照度センサからの出力値(S100)が、環境照度と、PWMのデューティが100%で画像データの明るさが100%のときの画面照度との和になる。
【0179】
以上のステップを経て得られた値(前記に例示したPWMのデューティと画像データの明るさとの組み合わせ以外の値も含む)をプロットしたグラフを図11に示す。ここで、図11は、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)と、照度センサの検出値との関係を示す図ある。そして、横軸が画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)を示し、縦軸が照度センサの検出値、すなわち、前記総和照度を示している。
【0180】
また、図11の中の(i)は、画像が中間調である場合を示し、(ii)は、画像が最大階調である場合を示している。
【0181】
前記図11に示すように、前記各ステップで求めた前記デューティと、照度センサの検出値とをプロットすることにより、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)が変化した場合の、総和照度の変化の仕方がわかる。
【0182】
また、全黒画面、又は、バックライトを消灯した場合の照度センサの検出値から、周囲光による照度である環境照度の大きさがわかる。
【0183】
また、種々の階調の画像、すなわち種々の画像データの明るさについて、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)と総和照度との関係をプロットすることで(図11では、階調50%と100%との2種類をプロット)、テレビ受信装置の通常動作時において、インバータのPWMのデューティと画像の階調すなわち画像データの明るさとの両方が変化した場合においても、正確に環境照度を求めることができる。
【0184】
(第2のグループ)
つぎに、前記第2のグループについて、前記図10に基づいて、説明する。第2のグループ(図10に示すStF参照)は、前記第1のグループで求めた、画面の明るさ(インバータのPWMのデューティ)と、照度センサ12の検出値(総和照度)との関係に基づいて、随時、その時のインバータのPWMのデューティに応じて、総和照度から対応する画面照度を差し引いて、環境照度を求めることに関するステップ(StF1)のグループである。
【0185】
詳しくは、前記図11に例示したように、種々の階調について前記の関係を予め(事前に)求めておくことで、より正確に環境照度を求めることができる。すなわち、前記第1のグループで測定した画像データの明るさの変化と、インバータのPWMのデューティに応じた照度センサの検出値を、随時、画像データの明るさ、インバータのPWMのデューティに応じて、前記照度センサの検出値から差し引く。
【0186】
(StF1)
具体的には、例えば、照度センサで総和照度を検出した際、インバータのPWMのデューティが50%であり、画像データの明るさが20%である場合には、前記第1のグループで求めた、PWMのデューティ・画像データの明るさと画面照度との関係から、補正値としての環境照度を求める。
【0187】
すなわち、総和照度(S)から、インバータのPWMのデューティが50%であり、画像データの明るさが20%であるときの画面照度(S(50、20)−S0)を差し引く。これにより、前記環境照度Srealが求められる。
【0188】
なお、例えば前記実施の形態3や実施の形態4に示したように、画面輝度の調節にあたり、インバータのPWMのデューティなど、バックライトの輝度に関する情報が用いられる場合などには、前記情報がバックライト輝度を示す信号(D12)としてメモリ14に入力される(前記図1参照)。
【0189】
本発明は前記した各実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0190】
画面の輝度が適切に調節されるので、例えば周囲の明るさが変化しやすい環境下で用いられる表示装置に好適に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0191】
【図1】本発明の実施の形態を示すものであり、テレビ受信装置の概略構成を示す図である。
【図2】画像データの明るさと、照度センサの検出値との関係を示す図である。
【図3】画像データの明るさと、照度センサの検出値との関係を示す図である。
【図4】テレビ受信装置が設置されている状況を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態を示すものであり、画面輝度の調節におけるフローを示す図である。
【図6】本発明の他の実施の形態を示すものであり、(a)及び(b)は、いずれも画面の明るさと、照度センサの検出値との関係を示す図である。
【図7】本発明の他の実施の形態を示すものであり、画面輝度の調節におけるフローを示す図である。
【図8】本発明の他の実施の形態を示すものであり、(a)及び(b)は、いずれも画面の明るさと、照度センサの検出値との関係を示す図である。
【図9】PWMのパルス形状を示す図である。
【図10】本発明の他の実施の形態を示すものであり、画面輝度の調節におけるフローを示す図である。
【図11】本発明の他の実施の形態を示すものであり、画面の明るさと、照度センサの検出値との関係を示す図である。
【符号の説明】
【0192】
1 テレビ受信装置
5 液晶表示装置 (表示装置)
7 バックライト
10 画面
12 照度センサ
26 画面輝度調節部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する画面と、
周囲の照度を検出する照度センサとが備えられた表示装置の画面輝度調節方法であって、
前記画面に画像が表示されていない状態、及び、前記画面に画像が表示されている状態で、前記照度センサが照度を検出し、
前記画面に画像が表示されていない状態で前記照度センサが検出した照度と、前記画面に画像が表示された状態で前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴とする表示装置の画面輝度調節方法。
【請求項2】
画像を表示する画面と、前記画面を背面から照射するバックライトと、
周囲の照度を検出する照度センサとが備えられた表示装置の画面輝度調節方法であって、
前記バックライトが点灯されていない状態、及び、前記バックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが照度を検出し、
前記バックライトが点灯されていない状態で前記照度センサが検出した照度と、前記バックライトが点灯された状態で前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴とする表示装置の画面輝度調節方法。
【請求項3】
画像を表示する画面と、前記画面を背面から照射するバックライトと、
周囲の照度を検出する照度センサとが備えられた表示装置の画面輝度調節方法であって、
明るさデータの異なる画像が画面に表示されている状態、又は、設定輝度の異なるバックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが異なる前記状態において複数回、照度を検出し、
検出された複数の照度に基づいて、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度と、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関及び、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度、及び、点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴とする表示装置の画面輝度調節方法。
【請求項4】
前記画像の明るさデータが、画像信号の階調データであることを特徴とする請求項1又は3に記載の表示装置の画面輝度調節方法。
【請求項5】
前記バックライトの設定輝度が、バックライトに対するインバータ出力値により表されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の表示装置の画面輝度調節方法。
【請求項6】
前記相関を求める処理が、前記表示装置の電源投入時に行われることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の表示装置の画面輝度調節方法。
【請求項7】
前記相関を求める処理が、前記表示装置の実表示時に行われることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の表示装置の画面輝度調節方法。
【請求項8】
画像を表示する画面と、
周囲の照度を検出する照度センサとが備えられた表示装置であって、
前記画面に画像が表示されていない状態で、前記照度センサが検出した照度と、
前記画面に画像が表示された状態で、前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度を求めると共に、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられていることを特徴とする表示装置。
【請求項9】
画像を表示する画面と、前記画面を背面から照射するバックライトと、
周囲の明るさを検出する照度センサとが備えられた表示装置であって、
前記バックライトが点灯されていない状態で、前記照度センサが検出した明るさと、
前記バックライトが点灯された状態で、前記照度センサが検出した明るさとの差から
前記照度センサが検出した明るさのなかで、前記バックライトを光源とする照度を求めると共に、
前記照度センサが明るさを検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられていることを特徴とする表示装置。
【請求項10】
画像を表示する画面と、前記画面を背面から照射するバックライトと、
周囲の明るさを検出する照度センサとが備えられた表示装置であって、
明るさデータの異なる画像が画面に表示されている状態、又は、設定輝度の異なるバックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが異なる前記状態において複数回検出した照度に基づいて、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度と、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関及び、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度、及び、点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられていることを特徴とする表示装置。
【請求項11】
前記画像の明るさデータが、画像信号の階調データであることを特徴とする請求項8又は10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記バックライトの設定輝度が、バックライトに対するインバータ出力値により表されていることを特徴とする請求項9又は10に記載の表示装置。
【請求項13】
請求項8から12のいずれか1項に記載された表示装置が備えられていることを特徴とするテレビ受信装置。
【請求項1】
画像を表示する画面と、
周囲の照度を検出する照度センサとが備えられた表示装置の画面輝度調節方法であって、
前記画面に画像が表示されていない状態、及び、前記画面に画像が表示されている状態で、前記照度センサが照度を検出し、
前記画面に画像が表示されていない状態で前記照度センサが検出した照度と、前記画面に画像が表示された状態で前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴とする表示装置の画面輝度調節方法。
【請求項2】
画像を表示する画面と、前記画面を背面から照射するバックライトと、
周囲の照度を検出する照度センサとが備えられた表示装置の画面輝度調節方法であって、
前記バックライトが点灯されていない状態、及び、前記バックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが照度を検出し、
前記バックライトが点灯されていない状態で前記照度センサが検出した照度と、前記バックライトが点灯された状態で前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴とする表示装置の画面輝度調節方法。
【請求項3】
画像を表示する画面と、前記画面を背面から照射するバックライトと、
周囲の照度を検出する照度センサとが備えられた表示装置の画面輝度調節方法であって、
明るさデータの異なる画像が画面に表示されている状態、又は、設定輝度の異なるバックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが異なる前記状態において複数回、照度を検出し、
検出された複数の照度に基づいて、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度と、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関及び、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度、及び、点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節することを特徴とする表示装置の画面輝度調節方法。
【請求項4】
前記画像の明るさデータが、画像信号の階調データであることを特徴とする請求項1又は3に記載の表示装置の画面輝度調節方法。
【請求項5】
前記バックライトの設定輝度が、バックライトに対するインバータ出力値により表されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の表示装置の画面輝度調節方法。
【請求項6】
前記相関を求める処理が、前記表示装置の電源投入時に行われることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の表示装置の画面輝度調節方法。
【請求項7】
前記相関を求める処理が、前記表示装置の実表示時に行われることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の表示装置の画面輝度調節方法。
【請求項8】
画像を表示する画面と、
周囲の照度を検出する照度センサとが備えられた表示装置であって、
前記画面に画像が表示されていない状態で、前記照度センサが検出した照度と、
前記画面に画像が表示された状態で、前記照度センサが検出した照度との差から、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度を求めると共に、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられていることを特徴とする表示装置。
【請求項9】
画像を表示する画面と、前記画面を背面から照射するバックライトと、
周囲の明るさを検出する照度センサとが備えられた表示装置であって、
前記バックライトが点灯されていない状態で、前記照度センサが検出した明るさと、
前記バックライトが点灯された状態で、前記照度センサが検出した明るさとの差から
前記照度センサが検出した明るさのなかで、前記バックライトを光源とする照度を求めると共に、
前記照度センサが明るさを検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられていることを特徴とする表示装置。
【請求項10】
画像を表示する画面と、前記画面を背面から照射するバックライトと、
周囲の明るさを検出する照度センサとが備えられた表示装置であって、
明るさデータの異なる画像が画面に表示されている状態、又は、設定輝度の異なるバックライトが点灯されている状態で、前記照度センサが異なる前記状態において複数回検出した照度に基づいて、
前記照度センサが検出した照度のなかで、画面に表示された画像を光源とする照度と、
前記照度センサが検出した照度のなかで、前記バックライトを光源とする照度を求め、
前記照度センサが照度を検出した際に表示されていた画像の明るさデータと、前記画面に表示された画像を光源とする照度との相関及び、
前記照度センサが照度を検出した際に点灯されていたバックライトの設定輝度と、前記バックライトを光源とする照度との相関を求め、
実表示時において、前記照度センサが検出する周囲の照度から、前記相関に基づいて求められる、当該照度が検出された際に画面に表示されていた画像を光源とする照度、及び、点灯されていたバックライトを光源とする照度を差し引き、
前記差し引きにより求められた明るさに基づいて、前記画面の輝度を調節する画面輝度調節部が設けられていることを特徴とする表示装置。
【請求項11】
前記画像の明るさデータが、画像信号の階調データであることを特徴とする請求項8又は10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記バックライトの設定輝度が、バックライトに対するインバータ出力値により表されていることを特徴とする請求項9又は10に記載の表示装置。
【請求項13】
請求項8から12のいずれか1項に記載された表示装置が備えられていることを特徴とするテレビ受信装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−113301(P2010−113301A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−287963(P2008−287963)
【出願日】平成20年11月10日(2008.11.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月10日(2008.11.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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