説明

表面変性剤としてのペルフルオロアルキル基で置換されたフェノール誘導体

【課題】表面変性剤としてのペルフルオロアルキル基で置換されたフェノール誘導体を提供すること。
【解決手段】本発明は、
(a)酸化、熱又は光誘発分解を受け易い有機材料、及び
(b)少なくとも1種の、式(I)
【化1】


(式中、一般記号は請求項1で定義した通りであり、
特に、基R、R又はRの少なくとも1種は−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11
−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
11は水素原子又はハロゲン原子を表し、
12は1価のペルフルオロ化アルキル又はアルケニル鎖の、4ないし20個の完全にフッ素化された炭素原子を有する直線状の又は枝分かれした有機基、−CHCH(CFmCFを表し、
mは3ないし12を表し、及び
pは0、1又は2を表す。)で表される化合物を含む組成物に関する。

式(I)で表される化合物は、有機材料、例えば合成ポリマー、のための表面エネルギーの減少剤として有用である。そのような減少した表面エネルギーを有するポリマーは、“易洗浄性”、“自浄性”“抗汚染性”“防汚染性”“落書き抵抗性”“耐油性”“耐溶剤性”“耐薬品性”“自己潤滑性”“耐引掻性”“低吸湿性”“耐吸塵性”“スリップ性”及び“疎水性表面”、ならびにたんぱく質及び微生物、例えば細菌、真菌類及び藻類、に対する抗接着性を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機材料、好ましくは合成ポリマー、及び有機材料の表面エネルギー減少剤としての少なくとも、ペルフルオロアルキル基で置換されたフェノール誘導体、を含む組成物に関する。そのような減少した表面エネルギーを有するポリマーは“易洗性”、“自浄性”、“抗汚染性”、“防汚染性”、“落書き抵抗性”、“耐油性”、“耐溶剤性”、“耐薬品性”、“自己潤滑性”、“耐引掻性”、“低吸湿性”、“耐吸塵性”、“スリップ性”及び“疎水性表面”、ならびにたんぱく質及び微生物、例えば細菌、真菌類及び藻類に対する抗接着性を有する。
【背景技術】
【0002】
繊維や繊維状基材、例えば織物、カーペット、紙、革及び不織布に撥油性及び撥水性を付与するための様々なフルオロケミカル組成物の使用は、例えば米国特許第6,127,485号明細書から知られている。該文献は、合成有機ポリマーを含む疎水性及び疎油性の繊維、フィルム及び成形品であって、フルオロケミカル化合物が該繊維、フィルム又は成形品内に分散されおり、そして該繊維、フィルム又は成形品の表面に存在するところの繊維、フィルム及び成形品、を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第6,127,485号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既知のフルオロケミカルは、溶融添加剤が有機材料のための表面エネルギーの減少剤として満たすことを要求される高い要求、例えば、有機材料の撥油性および撥水性の増加のための要求を、あらゆる点で満たすという訳ではなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ペルフルオロアルキル基で置換されたフェノール誘導体が、様々な技術用途、例えば有機材料、例えば合成ポリマー、の撥油性及び撥水性を増加させるために有用なことが今や見出された。ペルフルオロ化アルキルで置換されたフェノール誘導体が、様々な技術用途、例えば改善されたエレクトレット品の作成のような様々な技術用途において有用であることも今や見出された。一般に、エレクトレットは応用場の不在下で外部電場を示す誘電性材料と定義される。[G.M.SesslerのElectrets;Sessler
,G.M.,編;Laplacian Press:(カリフォルニア州、モーガンヒル),1998;第1巻,第1章参照]。
【0006】
それゆえ、本発明は、
(a)酸化、熱又は光誘発分解を受け易い有機材料、及び
(b)少なくとも、式(I)
【化1】

(式中、
nが1を表す場合、
は、水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、−CO−R、−CH(R10)CO−R、−C(R10CO−R、−CO−N(R)−R、−CH(R10)CO−N(R)−R、−C(R10CO−N(R)−R、−CH(R10)COOR又は−C(R10CO−ORを表し、
nが2を表す場合、
は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基又はフェニル基で置換された炭素原子数1ないし24のアルキレン基;酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基、−CO−R−CO−、−CH(R10)CO−R−CO−CH(R10)−、−C(R10CO−R−CO−C(R10−、−CO−N(R)−R−N(R)−CO−、−CH(R10)CO−N(R)−R−N(R)−CO−CH(R10)−、−C(R10CO−N(R)−R−N(R)−CO−C(R10−、−CH(R10)CO−O−R−O−CO−CH(R10)−又は−C(R10CO−O−R−O−CO−C(R10−を表し、
nが3を表す場合、

【化2】

を表し、
、R及びRは、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O
p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12、−CH−CH=CH−R
12
【化3】

を表し、
但し、基R、R又はRの少なくとも1種は−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
は炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン基で置換されたフェニル基を表すか、又は炭素原子数7ないし12のフェニルアルキル基を表し、
は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン基で置換されたフェニル基を表し、
はフェニレン基、ニトロ基で置換されたフェニレン基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基又はフェニル基で置換された炭素原子数1ないし24のアルキレン基、酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基を表し、
は直接結合、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基又はフェニル基で置換された炭素原子数2ないし24のアルキレン基、酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基又は、
【化4】

を表し、
10は水素原子又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を表し、
11は水素原子またはハロゲン原子を表し、
12は一価のペルフルオロ化アルキル又はアルケニル鎖の、4ないし20個の完全にフッ素化された炭素原子を有する直線状の又は枝分かれしたの有機基、又は−CHCH(CFmCFを表し、
13は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、−CO−R、−CO−N(R)−R又は−CH−CO−N(R)−Rを表し、
14は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
15は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
16は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたメチレン基、−S−、−S(O)−、−S(O)2又は−CO−を表し、
17は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
mは3ないし12を表し、
nは1、2又は3を表し、そして
pは0、1又は2を表す。)
で表される化合物、を含む組成物を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
25個までの炭素原子を有するアルキル基は、枝分かれした又は非枝分かれの基であり、例えば、メチル基、エチル気、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二−ブチル基、イソブチル基、第三−ブチル基、2−エチルブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、1−メチルフェニル基、1,3−ジメチルブチル基、n−ヘキシル基、1−メチルヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、1−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、1,1,3−トリメチルヘキシル基、1,1,3,3,−テトラメチルペンチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、1−メチルウンデシル基、ドデシル基、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、エイコシル基又はドコシル基である。
【0008】
2ないし25の炭素原子を有するアルケニル基は枝分かれした又は非枝分かれの基、例えば、プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソブテニル基、n−2,4−ペンタヂエニル基、3−メチル−2−ブテニル基、n−2−オクテニル基、n−2−ドデセニル基、イソ−ドデセニル基、オレイル基、n−2−オクタデセニル基又はn−4−オクタデセニル基等である。
【0009】
未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基あるいはフェニル基で置換された炭素原子数1ないし24のアルキレン基は枝分かれの又は非枝分かれの基、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、へキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン基、トリデシレン基、テトラデシレン基、ペンタデシレン基、ヘキサデシレン基、ヘプタデシレン基、オクタデシレン基、メチルメチレン基、エチルメチレン基、2−メチルプロピレン基、2−フェニルプロピレン基、2−ベンジルプロピレン基、ベンジルメチレン基又はフェニルメチレン基(ベンジリデン基)等である。
【0010】
酸素原子又は硫黄原子で中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基は、例えば、−CH−O−CH−、−CH−S−CH−、−CH−N(CH)−CH−、−CH−O−CHCH−、−CHCH−O−CHCH−、−CHCH−O−CHCH−O−CHCH−、−CHCH−(O−CHCH−)O−CHCH−、−CHCH−(O−CHCH−)O−CHCH−、−CHCH−(O−CHCH−)O−CHCH−又は−CHCH−S−CHCH−である。
【0011】
炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン原子で置換されたフェニル基は、好ましくは1ないし3個、特に1又は2個、アルキル基又はハロゲン基を含むが、例えば、o−、m−、又はp−メチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基、4−第三−ブチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−
クロロフェニル基、4−クロロフェニル基又は2−メチル−4−クロロフェニル基である。
【0012】
未置換の又は1ないし3個の炭素原子数1ないし4のアルキル基でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし12のフェニルアルキル基は、例えば、ベンジル基、α−メチルベンジル、α,α−ジメチルベンジル基、2−フェニルエチル基、2−メチルベンジル基、3−メチルベンジル基、4−メチルベンジル基、2,4−ジメチルベンジル基、2,6−ジメチルベンジル基又は4−第三−ブチルベンジル基である。ベンジル基が好ましい。
【0013】
ペルフルオロアルキル(preFluoroalkyl)部分はまた、ペルフルオロアルキル部分の混合物も表し、このことはR12が通常、付随して、より少数の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基ほんのわずかとより多数の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基ほんのわずかを含有することを意味する。
【0014】
25個までの炭素原子を有するアルコキシ基は枝分かれした又は非分枝の基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、ペンチロキシ基、イソペンチロキシ基、ヘキシロキシ基、ヘプチロキシ基、オクチロキシ基、デシロキシ基、テトラデキシロキシ基、ヘキサデシロキシ基又はオクタデシロキシ基である。
【0015】
ハロゲン原子は例えばフッ素原子、臭素原子、又はヨウ素原子である。
【0016】
興味あるものは、
前記式中、
nが1を表す場合、
は、水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、−CO−R、−CH(R10)CO−R、−C(R10CO−R、−CO−N(R)−R、−CH(R10)CO−N(R)−R、−C(R10CO−N(R)−R、−CH(R10)COOR又は−C(R10CO−ORを表し、
nが2を表す場合、
は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数1ないし24のアルキレン基;酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基、−CO−R−CO−、−CH(R10)CO−R−CO−CH(R10)−、−C(R10CO−R−CO−C(R10−、−CO−N(R)−R−N(R)−CO−、−CH(R10)CO−N(R)−R−N(R)−CO−CH(R10)−、−C(R10CO−N(R)−R−N(R)−CO−C(R10−、−CH(R10)CO−O−R−O−CO−CH(R10)−又は−C(R10CO−O−R−O−CO−C(R10−を表し、
nが3を表す場合、

【化5】

を表し、
R2、R及びRは、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O
p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12
【化6】

を表し、
但し、基R、R又はRの少なくとも1種は−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12又は−CH−CH(R11)−CH−R12を表し、
は炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン基に置換されたフェニル基、又は炭素原子数7ないし12のフェニルアルキルを表し、
は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン基で置換されたフェニル基を表し、
はフェニレン基、ニトロ基で置換されたフェニレン基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数1ないし24のアルキレン基;酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基を表し、
は直接結合、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数2ないし24のアルキレン基、酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基又は、
【化7】

を表し、
10は水素原子又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を表し、
11は水素原子またはハロゲン原子を表し、
12は一価のペルフルオロ化アルキル又はアルケニル鎖の、4ないし20個の完全にフッ素化された炭素原子を有する直線状の又は枝分かれした有機基を表し、
13は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、−CO−R、−CO−N(R)−R又は−CH−CO−N(R)−Rを表し、
14は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O
p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12又は−CH−CH(R11)−CH−R12を表し、
15は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12又は−CH−CH(R11)−CH−R12を表し、
16は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたメチレン基、−S−、−S(O)−、−S(O)−又は−CO−を表し、
17は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
nは1、2又は3を表し、そして
pは0、1又は2を表す、
ところの組成物である。
【0017】
同様に興味あるものは
前記式中、
nが1を表す場合、
Rが水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のア
ルケニル基、−CO−R−、−CO−N(R)−R又は−CH−CO−N(R)−Rを表し、
nが2を表す場合、
は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数1ないし18のアルキレン基;酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし18のアルキレン基、−CO−R−CO−、−CO−N(R)−R−N(R)−CO−、又は−CH(R10)CO−N(R)−R−N(R)−CO−CH(R10)−を表し、
nが3を表す場合、

【化8】

を表し、
、R及びRは、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O
p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12、−CH−CH=CH−R
12
【化9】

を表し、
但し、基R、R又はRの少なくとも1種は−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
は炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン基で置換されたフェニル基を表すか、又は炭素原子数7ないし12のフェニルアルキルを表し、
は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン基で置換されたフェニル基を表し、
はフェニレン基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数1ないし24のアルキレン基;酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基を表し、
は直接結合、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数2ないし18のアルキレン基又は、
【化10】

を表し、
10は水素原子又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を表し、
11は水素原子またはハロゲン原子を表し、
12は一価のペルフルオロ化アルキル又はアルケニル鎖の、4ないし20個の完全にフッ素化された炭素原子を有する直線状の又は枝分かれした有機基を表し、
13は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、−CO−R、−CO−N(R)−R又は−CH−CO−N(R)−Rを表し、
14は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
15は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
16は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたメチレン基、−S−、−S(O)−、−S(O)−又は−CO−を表し、
17は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
nは1、2又は3を表し、そして
pは0、1又は2を表す、ところの組成物である。
【0018】
特に興味あるものは、
前記式中、
12は、飽和しており、及び4ないし15個の炭素原子を含有し、完全にフッ素化されており、及び少なくとも1つの末端ペルフルオロメチル基を含有するか、又は−CHCH(CFmCFを表し、及び
mが3及び12を表す、でところの組成物である。
【0019】
興味あるものは、
前記式中、
、R及びRは、互いに独立して、ハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p
−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11
−CH−R12、−CH−CH=CH−R12又は
【化11】

を表し、
但し、基R、R及びRの少なくとも1種は−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
11は水素原子またはハロゲン原子を表し、
12は一価のペルフルオロ化アルキル又はアルケニル鎖の、4ないし20個の完全にフッ素化された炭素原子を有する直線状の又は枝分かれした有機基を表し、
13は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基又はアセチル基を表し、
14は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
15は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12又は−CH−CH=CH−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12を表し、
16は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたメチレン基、−S−、−S(O)−、−S(O)−又は−CO−を表し、そして
pは0、1又は2を表す、ところの組成物である。
【0020】
好ましいものは、
前記式中、
nが1を表す場合、
Rが水素原子、炭素原子数1ないし18からなるアルキル基、−CO−R、−CO
−N(R)−R又は−CH−CO−N(R)−Rを表し、
nが2を表す場合、
は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換された炭素原子数1ないし8のアルキレン基、−CO−R−CO−、−CO−N(R)−R−N(R)−CO−、又は−CH(R10)CO−N(R)−R−N(R)−CO−CH(R10)−を表し、
nが3を表す場合、

【化12】

を表し、
、R及びRは、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基、炭素原子数1ないし8のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p−R
12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11)−C
−R12、−CH−CH=CH−R12
【化13】

を表し、
但し、基R、R又はRの少なくとも1種は−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH―R12を表し、
は炭素原子数1ないし18のアルキル基、未置換の又は炭素数1ないし4のアルキル基で置換されたフェニル基、又は炭素原子数7ないし12のフェニルアルキル基を表し、
は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたフェニル基を表し、
はフェニレン基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換された炭素原子数1ないし18のアルキレン基を表し、
は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキルで置換された炭素原子数2ないし18のアルキレン基、又は
【化14】

を表し、
10は水素原子又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を表し、
11は水素原子、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子を表し、
12は飽和しており及び4ないし15の炭素原子を含有し、完全にフルオロ化されて
おり、及び少なくとも1つの末端ペルフルオロメチル基を含有し、
13は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、−CO−R、−CO−N(R)−R又は−CH−CO−N(R)−Rを表し、
14は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数1ないし12のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−C
−S(O)p−R12又は−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH
−CH=CH−R12を表し、
15は炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数1ないし12のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(
O)p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH
−R12を表し、
16は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたメチレン基を表し、
nは1、2又は3を表し、そして
pは0を表す、ところの組成物である。
【0021】
同様に好ましいものは、前記式中、
nが1を表す場合、
Rが水素原子、炭素原子数1ないし18からなるアルキル基、−CO−R、−CO
−N(R)−R又は−CH−CO−N(R)−Rを表し、
nが2を表す場合、
は、炭素原子数1ないし8のアルキレン基、−CO−R−CO−、−CO−N(R)−R−N(R)−CO−、又は−CH(R10)CO−N(R)−R−N(R)−CO−CH(R10)−を表し、
nが3を表す場合、

【化15】

を表し、
、R及びRは、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基、炭素原子数1ないし8のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p−R
12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11)−C
−R12、−CH−CH=CH−R12
【化16】

を表し、
但し、基R、R又はRの少なくとも1種は−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
は炭素原子数1ないし18のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のア
ルキル基に置換されたフェニル基、又はベンジル基を表し、
は水素原子を表し、
は水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたフェニル基を表し、
はフェニレン基又は炭素原子数1ないし18のアルキレン基を表し、
は炭素原子数2ないし18のアルキレン基又は
【化17】

を表し、
10は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
11は水素原子またはフッ素原子、塩素原子、臭素原子をあらわし、
12は−(CFmCF又は−CHCH(CFmCFを表し、
13は水素原子、−CO−Rを表し、
14は水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基又は炭素原子数1ないし8のアルコキシ基を表し、
15は炭素原子数1ないし4のアルキル基、−CH−CH(CH)−S(O)p
−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12又は−CH−CH(R11
)−CH−R12を表し、
16メチレン基を表し、
mは3ないし12を表し、
nは1、2又は3を表し、そして
pは0を表す、ところの組成物である。
【0022】
ひときわ特に興味あるものは、前記式中、
nが1を表す場合、
が水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、−CO−R、−CO−N(R)−R又は−CH−CO−N(R)−Rを表し、
nが2を表す場合、
はメチレン基、−CO−R−CO−、−CH(R10)−CO−N(R)−R−N(R)−CO−CH(R10)−、を表し、
nが3を表す場合、

【化18】

を表し、
、R及びRは、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p−R
12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11)−C
−R12、−CH−CH=CH−R12又は
【化19】

を表し、
但し、基R、R又はRの少なくとも1種は−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
は炭素原子数1ないし18のアルキル基を表し、
は水素原子を表し、
は水素原子、炭素原子数1ないし6のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたフェニル基を表し、
はフェニレン基又は
【化20】

を表し、
はエチレン基を表し、
10はメチル基を表し、
11は水素原子を表し、
12は−(CFmCF又は−CHCH(CFmCFを表し、
13は水素原子又はアセチル基を表し、
14は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
15は−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH
−S(O)p−R12又は−CH−CH(R11)−CH−R12を表し、
16はメチレン基を表し、
mは3ないし12を表し、
nは1、2又は3を表し、そして
pは0を表す、ところの組成物である。

【0023】
式(I)で表される化合物は、当該業界で既知の方法、又は、例えば、米国特許第5,585,517又はLiebigs Ann.CHem.1992,209−216、に開示された方法と同様に製造され得る。
【0024】
式(I)で表される化合物は有機材料のための表面エネルギーの減少剤として適している。このような減少した表面エネルギーを有するポリマーは有機材料のための撥油及び撥水剤として適しており、及び、“易洗浄性”、“自浄性”、“抗汚染性”、“防汚染性”、“落書抵抗性”、“耐油性”、“耐溶剤性”、“耐薬品性”、“自己潤滑性”、“耐引掻性”、“低吸湿性”、“耐吸塵性”、“スリップ性”及び“疎水性表面”、ならびにたんぱく質及び微生物性、例えば細菌、真菌類及び藻類に対する抗接着性を有する。
【0025】
このような材料の説明としては以下のものである:
1.モノオレフィン及びジオレフィンのポリマー、例えばポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテ−1−エン、ポリ−4−メチルペンテ−1−エン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリイソプレン又はポリブタジエン、並びにシクロオレフィン、例えばシクロペ
ンテン又はノルボルネンのポリマー、ポリエチレン(所望により架橋され得る)、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度及び高分子量ポリエチレン(HDPE−HMW)、高密度及び超高分子量ポリエチレン(HDPE−UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、(VLDPE)及び(ULDPE)。
【0026】
ポリオレフィン、すなわち前の段落において例示したモノオレフィンのポリマー、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンは、異なる方法によりそしてとりわけ以下の方法により製造され得る:
a)ラジカル重合(通常は高圧下及び高温において)。
b)周期表のIVb、Vb、VIb又はVIII群の金属の一つ又はそれ以上を通常含む触媒を使用した触媒重合。これらの金属は通常、一つ又はそれ以上の配位子、典型的にはπ−又はσ−配位し得るオキシド、ハロゲン化物、アルコレート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニル及び/又はアリールを有する。これらの金属錯体は遊離形態であるか、又は基材に、典型的には活性化塩化マグネシウム、チタン(III)クロリド、アルミナ又は酸化ケイ素に固定され得る。これらの触媒は、重合媒体中に可溶又は不溶であり得る。該触媒は重合においてそのまま使用され得、又は他の活性化剤、典型的には金属アルキル、金属ヒドリド、金属アルキルハライド、金属アルキルオキシド又は金属アルキルオキサンであって、該金属が周期表のIa、IIa及び/又はIIIa群の元素であるものが使用され得る。活性化剤は、他のエステル、エーテル、アミン又はシリルエーテル基で都合良く変性され得る。これらの触媒系は通常、フィリップス(PHilips)、スタンダードオイルインディアナ(Standard Oil Indiana)、チグラー(Ziegler)(−ナッタ(Natta))、TNZ(デュポン(DuPont))、メタロセン又はシングルサイト触媒(SSC)と命名される。
【0027】
2.1)で言及されたポリマーの混合物、例えばポリプロピレンとポリイソブチレン、ポリプロピレンとポリエチレン(例えば、PP/HDPE、PP/LDPE)の混合物、及び異なる型のポリエチレンの混合物(例えば、LDPE/HDPE)。
【0028】
3.モノオレフィン及びジオレフィンの互いの又は他のビニルモノマーとのコポリマー、例えばエチレン/プロピレンコポリマー、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)及びその低密度ポリエチレン(LDPE)との混合物、プロピレン/ブテ−1−エンコポリマー、プロピレン/イソブチレンコポリマー、エチレン/ブテ−1−エンコポリマー、エチレン/ヘキセンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/オクテンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキサンコポリマー、エチレン/シクロオレフィンコポリマー(例えば、エチレン/ノルボルネン様COC)、1−オレフィンがその場で生成されるエチレン/1−オレフィンコポリマー;プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキセンコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー又はエチレン/アクリル酸コポリマー及びそれらの塩(アイオノマー)並びにエチレンとプロピレン及びへキサジエン、ジシクロペンタジエン又はエチリデン−ノルボルネンのようなジエンとのターポリマー;及びそのようなコポリマーの互いの及び1)で上述したポリマーとの混合物、例えばポリプロピレン/エチレン−プロピレンコポリマー、LDPE/エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)、LDPE/エチレン−アクリル酸コポリマー(EAA)、LLDPE/EVA、LLDPE/EAA及び交互の又はランダムのポリアルキレン/一酸化炭素コポリマー及びそれらの他のポリマー、例えばポリアミドとの混合物。
【0029】
4.水素化変性物(例えば粘着付与剤)を含む炭化水素樹脂(例えば炭素原子数5ないし9)及びポリアルキレン及びデンプンの混合物。
1.)ないし4.)のホモポリマー及びコポリマーは、シンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含むいずれの立体構造をも有し得;アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーもまた含まれる。
【0030】
5.ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)。
【0031】
6.スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンの全ての異性体、とりわけp−ビニルトルエン、エチルスチレン、プロピルスチレン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレン、及びビニルアントラセンの全ての異性体、及びそれらの混合物を含む芳香族ビニルモノマーから誘導された芳香族ホモポリマー及びコポリマー。ホモポリマー及びコポリマーはシンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含むいずれの立体構造をも有し得;アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーがまた含まれる。
6a.上述された芳香族ビニルモノマー及びエチレン、プロピレン、ジエン、ニトリル、酸、マレイン酸無水物、マレイミド、酢酸ビニル及び塩化ビニル又はアクリル誘導体及びその混合物から選択されたコモノマーを含むコポリマー、例えば、スチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/エチレン(共重合体)、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルアクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルメタクリレート、スチレン/マレイン酸無水物、スチレン/アクリロニトリル/メチルアクリレート;スチレンコポリマーと他のポリマー、例えばポリアクリレート、ジエンポリマー又はエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーの高耐衝撃性の混合物;及びスチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン又はスチレン/エチレン/プロピレン/スチレンのようなスチレンのブロックコポリマー。
6b.6.)で言及されたポリマーの水素化から誘導された水素化芳香族ポリマー、とりわけアタクチックポリスチレンを水素化することにより調製されるポリシクロヘキシルエチレン(PCHE)を含み、それはしばしばポリビニルシクロヘキサン(PVCH)として言及される。
6c.6a.)で言及されたポリマーの水素化から誘導された水素化芳香族ポリマー。
ホモポリマー及びコポリマーはシンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含むいずれの立体構造をも有し得;アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーがまた含まれる。
【0032】
7.スチレン又はα−メチルスチレンのような芳香族ビニルモノマーのグラフトコポリマー、例えばポリブタジエンにスチレン、ポリブタジエン−スチレン又はポリブタジエン−アクリロニトリルコポリマーにスチレン;ポリブタジエンにスチレン及びアクリロニトリル(又はメタクリロニトリル);ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリル及びメチルメタクリレート;ポリブタジエンにスチレン及びマレイン酸無水物;ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリル及びマレイン酸無水物又はマレイミド;ポリブタジエンにスチレン及びマレイミド;ポリブタジエンにスチレン及びアルキルアクリレート又はメタクリレート;エチレン/プロピレン/ジエンターポリマーにスチレン及びアクリロニトリル;ポリアルキルアクリレート又はポリアルキルメタクリレートにスチレン及びアクリロニトリル;アクリレート/ブタジエンコポリマーにスチレン及びアクリロニトリル、並びにそれらの6)に列挙されたコポリマーとの混合物、例えばABS、MBS、ASA又はAESポリマーとして既知であるコポリマー混合物。
【0033】
8.ポリクロロプレン、塩化ゴム、イソブチレン−イソプレンの塩化及び臭化コポリマー(ハロブチルゴム)、塩化又はスルホ塩化ポリエチレン、エチレン及び塩化エチレンのコポリマー、エピクロロヒドリンホモ−及びコポリマーのようなハロゲン原子含有ポリマー、とりわけハロゲン原子含有ビニル化合物のポリマー、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ボリフッ化ビニリデン並びに塩化ビニル/塩化ビニリデン、塩化ビニル/酢酸ビニル又は塩化ビニリデン/酢酸ビニルコポリマーのようなそれらのコポリマー。
【0034】
9.α,β−不飽和酸から誘導されたポリマー及びポリアクリレート及びポリメタクリレートのようなその誘導体;ブチルアクリレートで耐衝撃改善されたポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド及びポリアクリロニトリル。
【0035】
10.9)で言及されたモノマーの互いの又は他の不飽和モノマーとのコポリマー、例えばアクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、アクリロニトリル/アルキルアクリレートコポリマー、アクリロニトリル/アルコキシアルキルアクリレート又はアクリロニトリル/ビニルハライドコポリマー又はアクリロニトリル/アルキルメタクリレート/ブタジエンターポリマー。
【0036】
11.不飽和アルコール及びアミンから誘導されたポリマー又はそれらのアシル誘導体又はアセタール、例えばポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルステアレート、ポリビニルベンゾエート、ポリビニルマレエート、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタレート又はポリアリルメラミン;並びに上記1)で言及されたオレフィンとそれらのコポリマー。
【0037】
12.ポリアルキレングリコール、ボリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド又はビスグリシジルエーテルとそれらのコポリマーのような環状エーテルのホモポリマー及びコポリマー。
【0038】
13.ポリオキシメチレン及びコモノマーとしてエチレンオキシドを含むポリオキシメチレンのようなポリアセタール;熱可塑性ポリウレタン、アクリレート又はMBSで変性されたポリアセタール。
【0039】
14.ポリフェニレンオキシド及びスルフィド、及びポリフェニレンオキシドとスチレンポリマー又はポリアミドとの混合物。
【0040】
15.一方はヒドロキシル末端化されたポリエーテル、ポリエステル又はポリブタジエンと、他方は脂肪族又は芳香族のポリイソシアナートから誘導されたポリウレタン、並びにそれらの前駆体。
【0041】
16.ジアミシとジカルボン酸から及び/又はアミノカルボン酸又は対応するラクタムから誘導されたポリアミド及びコポリアミド、例えばポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6/6、6/10、6/9、6/12、4/6、12/12、ポリアミド11、ポリアミド12、m−キシレンジアミン及びアジピン酸から開始した芳香族ポリアミド;へキサメチレンジアミン及びイソフタル酸及び/又はテレフタル酸から及び変性剤としてのエラストマーを用いて又は用いずに調製されたポリアミド、例えばポリ−2,4,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド又はポリ−m−フェニレンイソフタルアミド:及び上述されたポリアミドとポリオレフィン、オレフィンコポリマー、アイオノマー又は化学的に結合されたか又はグラフトされたエラストマーとのブロックコポリマー;又は例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコールのようなポリエーテルとのブロックコポリマー;並びにEPDM又はABSで変性されたポリアミド又はコポリアミド;及び加工の間に縮合されたポリアミド(RIMポリアミド系)。
【0042】
17.ポリ尿素、ポリイミド、ボリアミド−イミド、ポリエーテルイミド、ポリエステ
ルイミド、ポリヒダントイン及びポリベンズイミダゾール。
【0043】
18.ジカルボン酸とジアルコールから及び/又はヒドロキシカルボン酸又は対応するラクトンから誘導されたポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレート(PAN)及びポリヒドロキシベンゾエート、並びにヒドロキシル末端化ポリエーテルから誘導されたブロックコポリエーテルエステル;及びまたポリカーボネート又はMBSで変性されたポリエステル。
【0044】
19.ポリカーボネート及びポリエステルカーボネート。
【0045】
20.ポリスルホン、ポリエーテルスルホン及びポリエーテルケトン。
【0046】
21.フェノール/ホルムアルデヒド樹脂、尿素/ホルムアルデヒド樹脂及びメラミン/ホルムアルデヒド樹脂のような、1方ではアルデヒドから、他方ではフェノール、尿素及びメラミンから誘導された架橋ポリマー。
【0047】
22.乾性及び非乾性アルキド樹脂。
【0048】
23.飽和及び不飽和ジカルボン酸と、架橋剤としての多価アルコール及びビニル化合物とのコポリエステルから誘導される不飽和ポリエステル樹脂、及びまたそれの低可燃性のハロゲン含有変性体。
【0049】
24.置換されたアクリレートから誘導された架橋性アクリル樹脂、例えばエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート又はポリエステルアクリレート。
【0050】
25.メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、ポリイソシアネート又はエポキシ樹脂で架橋されたアルキド樹脂、ポリエステル樹脂及びアクリレート樹脂。
【0051】
26.脂肪族、環式脂肪族、複素環式又は芳香族グリシジル化合物、例えばビスフェノールA及びビスフェノールFのジグリシジルエーテル生成物から誘導される架橋されたエポキシ樹脂であって、促進剤の有無にかかわらず、無水物又はアミンのような慣用の硬化剤により架橋された前記エポキシ樹脂。
【0052】
27.天然ポリマー、例えばセルロース、ゴム、ゼラチン及び化学的に変性されたそれらの同族の誘導体、例えば酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース及び酪酸セルロース、又はメチルセルロースのようなセルロースエーテル、並びにロジン及びその誘導体。
【0053】
28.前記ポリマーのブレンド及びアロイ(ポリブレンド)、例えばPP/EPDM、ポリアミド/EPDM又はABS、PVC/EVA、PVC/ABS、PVC/MBS、PC/ABS、PC/ポリエステル、PBTP/ABS、PC/ASA、PC/PBT、PVC/CPE、PVC/アクリレート、POM/熱可塑性PUR、PC/熱可塑性PUR、POM/アクリレート、POM/MBS、PPO/HIPS、PPO/PA6.6及びコポリマー、PA/HDPE、PA/PP、PA/PPO、PBT/PC/ABS又はPBT/PET/PC。
【0054】
29.純粋なモノマー化合物又はそのような化合物の混合物である、天然に存在する有機材料及び合成材料、例えば、鉱油、動物性及び植物性脂肪、オイル及びワックス、又は合成エステル(例えば、フタレート、アジペート、ホスフェート又はトリメリテート)を
ベースとしたオイル、脂肪及びワックス、及びまたいずれかの質量比での合成エステルと鉱油との混合物、典型的には、紡糸用組成物として使用されるもの、並びにそのような材料の水性エマルジョン。
【0055】
30.天然又は合成ゴム、例えば天然ラテックス又はカルボキシル化スチレン/ブタジエンコポリマーのラテックスの水性エマルジョン。
【0056】
式(I)で表される新規化合物は、高分子工業で有益な1以上の添加剤と混合又はブレンドすることもできる。したがって、本発明は、
(α)式(I)に表される化合物、及び
(β)フェノール系抗酸化剤、光安定剤、加工安定剤、核剤、殺生物剤、帯電防止剤、難燃剤及び充填剤から選択された1つ以上の添加剤を含む混合物、
にも関する。
【0057】
特に興味あるのものは、成分(α)と成分(β)の重量比が100:0.01ないし0.01:100である混合物である。
【0058】
好ましい有機材料は天然ポリマー、半合成ポリマー又は、好ましくは、合成ポリマーである。
【0059】
特に好ましい有機材料は合成ポリマー、最も好ましくは熱可塑性ポリマーである。とりわけ好ましい有機材料はポリアセテート、ポリプロピレン又はポリエチレンのようなポリオレフィン、ポリエーテル/ポリウレタン、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル、ポリカーボネ−ト、又はポリアミドである。
【0060】
特に言及されるべきものは、有機材料の表面エネルギーの減少剤としての式(I)で表される化合物の有効性である。低い表面エネルギーを有する有機材料は、例えば撥水性及び撥油性、疎水性、遮断性、易洗浄性、自浄性、落書き抵抗性又は耐溶剤性等の本質的に良好な性質を有する。
【0061】
式(I)で表される化合物は、好ましくは、有機材料の質量に基づき0.01ないし10%、好ましくは0.01ないし2%、典型的には0.1ないし2%の濃度で有機材料に添加され得る。
【0062】
式(I)で表される化合物に加えて、本発明の組成物は、以下に示すような更なる添加剤を含み得る:
1.抗酸化剤
1.1.アルキル化モノフェノール、例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェノール、2−第三ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシメチルフェノール、直鎖状又は側鎖において枝分れしたノニルフェノール、例えば、2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデシ−1’−イル)フェノール及びそれらの混合物。
【0063】
1.2.アルキルチオメチルフェノール、例えば、2,4−ジオクチルチオメチル−6
−第三ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
【0064】
1.3.ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0065】
1.4.トコフェロール、例えば、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール及びそれらの混合物(ビタミンE)。
【0066】
1.5.ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば、2,2’−チオビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−第二アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0067】
1.6.アルキリデンビスフェノール、例えば、2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)−フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−第三ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−第三ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−第三ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス(3’−第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−第三ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
【0068】
1.7.O−、N−及びS−ベンジル化合物、例えば、3,5,3’,5’−テトラ−第三ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−第三ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
【0069】
1.8.ヒドロキシベンジル化マロネート、例えば、ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジ−オクタデシル−2−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0070】
1.9.芳香族ヒドロキシベンジル化合物、例えば、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0071】
1.10.トリアジン化合物、例えば、2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)
−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0072】
1.11.ベンジルホスホネート、例えば、ジメチル−2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩。
【0073】
1.12.アシルアミノフェノール、例えば、4−ヒドロキシラウラニリド、4−ヒドロキシステアラニリド、オクチルN−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバメート。
【0074】
1.13.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール
、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0075】
1.14.β−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン;3,9−ビス[2−{3−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとのエステル。
【0076】
1.15.β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0077】
1.16.3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0078】
1.17.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N’−ビス[2−(3−[3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド(ユニロイヤル(Uniroyal)によって供給されるナウガード(Naugard)(登録商標)XL−1)。
【0079】
1.18.アスコルビン酸(ビタミンC)
【0080】
1.19.アミン系酸化防止剤、例えば、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3
−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−第三オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えばp,p’−ジ−第三オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−第三ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)ビグアニド、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、第三オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノ−及びジアルキル化第三ブチル/第三オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ−及びジアルキル化第三ブチル/第三オクチルフェノチアジンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三オクチルフェノチアジンの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブテ−2−エン、N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル−ヘキサメチレンジアミン)、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)セバケート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジノ−4−オン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジノー4−オール。
【0081】
2.UV吸収剤及び光安定剤
2.1. 2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第二ブチル−5’−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−
メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾレ−2−イルフェノール];2−[3’−第三ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物;Rが3’−第三ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イルフェニル基を表す[R−CHCH−COO−CHCH−]−、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(α,α−ジメチルベンジル)−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]ベンゾトリアゾール;2−[2’−ヒドロキシ−3’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−5’−(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール。
【0082】
2.2. 2−ヒドロキシベンゾフェノン、例えば、4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシ及び2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体。
【0083】
2.3.置換された及び未置換の安息香酸のエステル、例えば、4−第三ブチル−フェニルサリチレート、フェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−第三ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4−ジ−第三ブチルフェニル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−メチル−4,6−ジ−第三ブチルフェニル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート。
【0084】
2.4.アクリレート、例えば、エチルα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、イソオクチルα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチルα−カルボメトキシシンナメート、メチルα−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、ブチルα−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、メチルα−カルボメトキシ−p−メトキシシンナメート、及びN−(β−カルボメトキシ−β−シアノビニル)−2−メチルインドリン。
【0085】
2.5.ニッケル化合物、例えば、n−ブチルアミン、トリエタノールアミン又はN−シクロヘキシルジエタノールアミンのような他の配位子を伴うか又は伴わない1:1又は1:2錯体のような2,2’−チオビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、ニッケルジブチルジチオカルバメート、モノアルキルエステルのニッケル塩、例えば4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルホスホン酸のメチル又はエチルエステル、ケトキシム、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのニッケル錯体、他の配位子を伴うか又は伴わない1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体。
【0086】
2.6.立体障害性アミン、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)n−ブチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2
,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸の縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−第三オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの直鎖状又は環状縮合物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,1’−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジル)マロネート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの直鎖状又は環状縮合物、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、2−クロロ−4,6−ジ−(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−と4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの縮合物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン並びに4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合物(CAS登録番号[136504−96−6]);1,6−ヘキサンジアミンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン並びにN,N−ジブチルアミンと4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合物(CAS登録番号[192268−64−7]);N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4.5]デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンの反応生成物、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテン、N,N’−ビス−ホルミル−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4−メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキシ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物−α−オレフィンコポリマーと2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジン又は1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンとの反応生成物。
【0087】
2.7.オキサミド、例えば、4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミ
ド、2−エトキシ−5−第三ブチル−2’−エトキサニリド及びその2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−第三ブトキサニリドとの混合物、o−及びp−メトキシ−二置換オキサニリドの混合物及びo−及びp−エトキシ−二置換オキサニリドの混合物。
【0088】
2.8. 2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、例えば、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ)フェニル−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2−{2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−エチルエトキシ)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン。
【0089】
3.金属奪活剤、例えば、N,N’−ジフェニルオキサミド、N−サリチラル−N’−サリチロイル−ヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’−ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド。
【0090】
4.ホスフィット及びホスホナイト、例えば、トリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−クミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ジイソデシルオキシペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエ
リトリトールジホスフィット、ビス(2,4,6−トリス(第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、トリステアリルソルビトールトリホスフィット、テトラキス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12H−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12−メチル−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、2,2’,2’’−ニトリロ[トリエチルトリス(3,3’,5,5’−テトラ−第三ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット]、2−エチルヘキシル(3,3’,5,5’−テトラ−第三ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット、5−ブチル−5−エチル−2−(2,4,6−トリ−第三ブチルフェノキシ)−1,3,2−ジオキサホスフィラン。
【0091】
5.ヒドロキシルアミン、例えば、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、水素化牛脂アミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン。
【0092】
6.ニトロン、例えば、N−ベンジル−α−フェニルニトロン、N−エチル−α−メチルニトロン、N−オクチル−α−ヘプチルニトロン、N−ラウリル−α−ウンデシルニトロン、N−テトラデシル−α−トリデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−ヘプタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘキサデシルニトロン、水素化牛脂アミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されたニトロン。
【0093】
7.チオ相乗剤、例えば、ジラウリルチオジプロピオネート又はジステアリルチオジプロピオネート。
【0094】
8.過酸化物捕捉剤、例えば、β−チオジプロピオン酸のエステル、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチル又はトリデシルエステル、メルカプトベンズイミダゾール又は2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、亜鉛ジブチルジチオカルバメート、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリトールテトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネート。
【0095】
9.ポリアミド安定剤、例えば、ヨウ化物及び/又はリン化合物と組み合わせた銅塩及び二価マンガンの塩。
【0096】
10.塩基性補助安定剤、例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えばカルシウムステアレート、亜鉛ステアレート、マグネシウムベヘネート、マグネシウムステアレート、ナトリウムリシノレート及びカリウムパルミテート、アンチモンピロカテコレート又は亜鉛ピロカテコレート。
【0097】
11.核剤、例えば、タルクのような無機物質、二酸化チタン、酸化マグネシウムのような金属酸化物、好ましくはアルカリ土類金属のリン酸塩、炭酸塩又は硫酸塩;モノ−又はポリカルボン酸のような有機化合物及びそれらの塩、例えば、4−第三ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウム又は安息香酸ナトリウム;イオンコポリマー(アイオノマー)のようなポリマー化合物。特に好ましいものは、1,3:2,4−ビス(3’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ジ(パラメチル−ジベンジリデン)ソルビトール及び1,3:2,4−ジ(ベンジリデン)ソルビトールである。
【0098】
12.充填剤及び強化剤、例えば、炭酸カルシウム、シリケート、ガラス繊維、ガラスビーズ、アスベスト、タルク、カオリン、雲母、硫酸バリウム、金属酸化物及び金属水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、木粉及び他の天然物の粉末又は繊維、合成繊維。
【0099】
13.他の添加剤、例えば、可塑剤、滑剤、乳化剤、顔料、レオロジー添加剤、触媒、流れ調製剤、蛍光増白剤、防炎剤、帯電防止剤、発泡剤及び赤外線(IR)吸収剤。
【0100】
好ましい赤外線吸収剤は、例えば顔料、染料又は有機金属化合物である。このような顔料の例は、例えば、特開2003−221523号公報に開示されている。IR吸収性染料の例は、例えば特開2003−327865号公報又は欧州特許出願公開1306404号明細書に開示されている。IR吸収性有機金属化合物は、例えば欧州特許出願公開1266931号明細書又はケミカルアブストラクト117;112529に開示されている。
【0101】
14.ベンゾフラノン及びインドリノン、例えば、米国特許第4,325,863号明細書;米国特許第4,338,244号明細書;米国特許第5,175,312号明細書;米国特許第5,216,052号明細書;米国特許第5,252,643号明細書;独国特許出願公開第4316611号明細書;独国特許出願公開第4316622号明細書;独国特許出願公開第4316876号明細書;欧州特許出願公開第0589839号明細書、欧州特許出願公開第0591102号明細書、欧州特許出願公開第1291384号明細書に開示されるもの、又は3−[4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−第三ブチル−ベンゾフラノ−2−オン、5,7−ジ−第三ブチル−3−[4−(2−ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラノ−2−オン、3,3’−ビス[5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−[2−ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラノ−2−オン]、5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−エトキシフェニル)ベンゾフラノ−2−オン、3−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(3,5−ジメチル−4−ピバロイルオキシフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(2,3−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(2−アセチル−5−イソオクチルフェニル)−5−イソオクチル−ベンゾフラノ−2−オン。
【0102】
更なる添加剤は、典型的には、処理される材料の総質量に基づき、0.01ないし10%の濃度で使用される。
【0103】
式(I)で表される新規の化合物は、特に、フェノール系酸化防止剤、光安定剤、及び/又は加工安定剤とともに使用され得る。
【0104】
成分(b)及び、必要に応じて、更なる添加剤の合成ポリマーへの配合は、既知の方法、例えば配合、押出し、共押出しの前又は最中に行われるか、もしくは、溶解又は分散し
た化合物を合成ポリマーに適用し、適当ならば、その後、溶媒をゆっくり蒸発させることによって、行われる。
【0105】
本発明はまた、5ないし90質量%の成分(a)及び5ないし80%の成分(b)を含むマスターバッチ又は濃縮物の形態の組成物に関する。
【0106】
成分(b)と、必要に応じて、更なる添加剤はまた、重合前又は重合中に、もしくは架橋前にも添加され得る。
【0107】
成分(b)はまた、更なる添加剤の有無にかかわらずそのままの形態で又はワックス、オイル又はポリマー中に封入されて、合成ポリマー中に配合され得る。
【0108】
更なる添加剤の有無にかかわらず、成分(b)はまた合成ポリマー上に噴霧され得る。該成分は該ポリマー上にこれらの添加剤とともに噴霧されえるように、他の添加剤(例えば、上記において示された慣用の添加剤)又はそれらの融解物を、希釈することもできる。重合触媒の失活の間の噴霧による添加は特に有利であり、例えば、失活のために使われる蒸気を利用して噴霧を行うことができる。
【0109】
球状重合されたポリオレフィンの場合、例えば、他の添加剤の有無にかかわらず、成分(b)を噴霧によって適用することが有利でありえる。
【0110】
この方法で製造された合成ポリマーは種々様々な形態、例えば、発泡体、フィルム、繊維、テープ、成形用組成物、形材として、又は塗装材、特に、粉体塗料のための結合剤、接着剤、パテのためのバインダーとして、又は、特に厚層ポリオレフィン成形品であって抽出媒体との永続的な接触にあるもの、例えば液体または気体のための管、フィルム、繊維、ジオメンブラン(geomembrane)、テープ、形材又はタンクとして使用され得る。
【0111】
好ましい厚層ポリオレフィン成形物は、1ないし50mm、特に1ないし30mm、例えば2ないし10mmの層厚を有する。
【0112】
本発明に従った組成物は種々の造形品の製造において有利に使用され得る。その例は、以下のものである:
I−1)浮動機器、海洋機器用途、ポンツーン、ブイ、デッキのプラスチック製材、桟橋、ボート、カヤック、オール及び海岸の補強材。
【0113】
I−2)自動車用途、特にバンパー、ダッシュボード、バッテリ−、リア及びフロントのライニング、フードの下の成形部分、フードの棚板、トランクのライニング、室内のライニング、エアバッグカバー、電子用成形品(ライト)、ダッシュボードの羽目板、ヘッドランプのガラス板、計器パネル、室外ライニング、椅子張り、自動車のライト、ヘッドライト、パーキングライト、リアライト、ストップライト、内装品及び外装品;ドアパネル;ガスタンク;フロントガラス;リアウィンドウ;シート裏張り、室外パネル、ワイヤー絶縁物、封止用異形押出物、クラッド、柱カバー、シャシ部分、排気システム、燃料フィルター/フィルター、燃料ポンプ、燃料タンク、車体の成形品、コンバーチブル屋根、室外のミラー、室外装飾、締結具/固定具、フロント部分のモジュール、ガラス、ヒンジ、ロックシステム、手荷物用/ルーフラック、プレス/打抜き部品、封止装置、側部の衝撃保護材、防音材/絶縁材及びサンルーフ。
【0114】
I−3)道路交通機器、特に交通標識、道路標識、自動車の付属品、警告三角形、医療ケース、ヘルメット、タイヤ。
【0115】
I−4)備品を含む、飛行機、鉄道、自動車(車、モーターバイク)用の機器。
【0116】
I−5)宇宙用途、特にロケット及び衛星用の機器、例えば再突入シールド。
【0117】
I−6)建築及び設計の機器、鉱業用途、音響防音システム、街の避難所、及びシェルター。
【0118】
II−1)装置、ケース及びカバー一般、及び電気/電子機器(パーソナルコンピューター、電話、携帯電話、プリンター、テレビ一式、オーディオ及びビデオ機器)、植木鉢、衛星TV用アンテナ、及びパネル機器。
【0119】
II−2)鋼または布のような他の材料の外被。
【0120】
II−3)電子工業用機器、特にプラグ、とりわけコンピュータープラグの絶縁体、電気及び電子部品のケース、プリントボード、及びチップ、チェックカード、またはクレジットカードのような電子データ保存のための材料。
【0121】
II−4)電気機具、とりわけ洗濯機、タンブラー、オーブン(マイクロ波オーブン)、皿洗い機、ミキサー、及びアイロン。
【0122】
II−5)ライトカバー(例えば、街灯、ランプシェード)。
【0123】
II−6)ワイヤー及びケーブルにおける用途(半導体、絶縁体及びケーブル被覆)。
【0124】
II−7)冷却器、冷凍機、加熱装置、空調機、電子部品の封入、半導体、コーヒー機器、及び電気掃除機のためのホイル。
【0125】
III−1)はめば歯車(ギアー)、スライド取付品、スペーサー、スクリュー、ボルト、ハンドル、及びノブのような技術的成形品。
【0126】
III−2)回転翼、換気扇及びタービンの羽根、ソーラー機器、スイミングプール、スイミングプールカバー、プールライナー、ポンドライナー、物置、衣装ダンス、区分壁、小割壁、折畳壁、屋根、シャッター(例えば、ローラーシャッター)、建具、パイプ間の接合具、スリーブ、及びコンベヤーベルト。
【0127】
III−3)衛生用品、特にシャワー室、便座、便座カバー、洗面台。
【0128】
III−4)衛生用品、特にオムツ(幼児、成人の失禁用)、女性の生理用品、シャワーカーテン、ブラシ、マット、桶、移動式のトイレ、歯ブラシ、及び便器。
【0129】
III−5)水、汚水、及び化学薬品のための(架橋された又はされていない)パイプ、ワイヤー及びケーブル保護のためのパイプ、ガス、オイル及び下水のためのパイプ、側溝、地下パイプ、及び排水システム。
【0130】
III−6)いずれかの外形の形材(窓ガラス)及び羽目板の形材。
【0131】
III−7)ガラス代用品、特に押出又は共押出プレート、ビル(モノリシック、二層または多層壁)、航空機、学校のガラス、押出シート、建築物のガラス、電車、乗物、衛生物品及び温室のための窓フィルム。
【0132】
III−8)プレート(壁、まな板)、押出コーティング(印画紙、テトラパック、及びパイプコーティング)、サイロ、木材代用品、プラスチック製材、複合木材、壁、表面材、家具、装飾箔、床コーティング(室内及び室外用途)、フローリング、踏板、及びタイル。
【0133】
III−9)取入れ及び排出マニホールド。
【0134】
III−10)セメント−、コンクリート−、複合−用途、及びカバー、羽目板及びクラッド、手すり、手すり子、キッチンカウンター、屋根、屋根用シート、タイル及び防水シート。
【0135】
IV−1)プレート(壁、まな板)、トレー、人工芝、アストロターフ、競技場(運動)の人工カバー、競技場(運動)の人工床、及びテープ。
【0136】
IV−2)連続及び短繊維の織物、繊維(カーペット/衛生用品/ジオテキスタイル(geotextiles)/モノフィラメント;フィルター;ワイプ/カーテン(シェード)/医療用品)、ばら繊維(ガウン/防護衣等の用途)、ネット、ロープ、ケーブル、紐、コード、糸、安全シートベルト、衣服、下着、手袋;ブーツ;ゴムブーツ、肌着、長い上着、水着、運動着、傘(パラソル、日傘)、パラシュート、パラグライダー、帆、“気球に使用されている絹”、キャンプ用品、テント、エアーベッド、サンベッド、大きなバック、及びバック。
【0137】
IV−3)屋根、トンネル、ごみ捨て場、池、投棄場、壁のためのメンブレン、絶縁体、カバー及びシール、屋根膜、ジオメンブレン、スイミングプール、カーテン(シェード)/サン−シールド、日除け、キャノピー、壁紙、食品パック及びラップ(柔軟な及び固形の)、医薬品のパッケージ(柔軟な及び固形の)、エアーバッグ/安全ベルト、腕−及び頭受け、カーペット、中央のコンソール、ダッシュボード、コックピット、ドア装飾品、頭上のコンソールモジュール、ドア装飾、ヘッドライナー、室内灯、室内鏡、網棚、荷台の荷物カバー、シート、ステアリング、ステアリングのホイール、布地、及びトランク装飾品。
【0138】
V)フィルム(包装用、投棄場用、積層用、農業用、及び園芸用、温室用、マルチ、トンネル用、緑蔵飼料用)、荷梱包、スイミングプール、ごみ袋、壁紙、延伸フィルム、ラフィア、海水脱塩フィルム、バッテリー、及びコネクター。
【0139】
VI−1)食品パック及びラップ(柔軟な及び固形な)、ボトル。
【0140】
VI−2)箱(かご)、旅行かばん、大型の収納箱、家庭用の箱、パレット、棚、トラック(tracks)、ねじ箱、パック及び缶のような収納システム。
【0141】
VI−3)カートリッジ、シリンジ、医療用品、輸送のためのコンテナ、くずかご、及びくず箱、ごみ袋、ビン、ごみ入れ、ごみ袋ライナー、車輪付きゴミ箱、コンテナ一般、水/使用済水/化学薬品/ガス/オイル/ガソリン/軽油のためのタンク;タンクライナー、箱、かご、バッテリーケース、トラフ、ピストン、眼病用用品、診察機器のような医療機器、及び薬剤ブリスターの梱包。
【0142】
VII−1)押出コーティング(印画紙、テトラパック、及びパイプ被覆)、あらゆる家庭用品(例えば、電気機器、魔法壜/衣料ハンガー)、プラグ、ワイヤー及びケーブルクランプ、ジッパー、クロージャー、鍵及びスナップ−クロージャーのような締結システ
ム。
【0143】
VII−2)運動及びフィットネス機器、体操マット、スキーブーツ、インライン−スケート、スキー、ビッグフット、運動場(例えばテニスコート)のような余暇時間のための補助機器及び製品;ねじ蓋、ボトル及び缶の蓋及びストッパー。
【0144】
VII−3)家具一般、発泡製品(クッション、衝撃吸収材)、フォーム、スポンジ、ふきん、マット、ガーデンチェアー、競技場シート、テーブル、ソファー、玩具、建築材料(板/フィギュア/ボール)、子供の遊び用の家、滑り台、及び遊び用乗物。
【0145】
VII−4)光学及び磁気データ保存のための材料。
【0146】
VII−5)台所用品(食事用、飲料用、料理用、保存用)。
【0147】
VII−6)CD類、カセット及びビデオテープの箱;DVD電子製品、全ての種類のオフィス用品(ボールペン、印鑑及び印肉、マウス、棚、トラック)、あらゆる体積及び内容物のボトル(飲料、洗剤、香水を含む化粧品)、及び接着テープ。
【0148】
VII−7)履物(靴、靴底)、靴の敷皮、スパッツ、接着剤、構造用接着剤、食品箱(果物、野菜、肉、魚)、合成紙、ボトルのラベル、ソファー、人工関節(人間)、プリントプレート(フレキソ印刷用)、プリント回路板、及びディスプレーの技術品。
【0149】
VII−8)充填ポリマー(タルク、チョーク、チャイナクレー(カオリン)、珪灰石、顔料、カーボンブラック、TiO、雲母、ナノ複合材料、ドロマイト、シリケート、ガラス、アスベスト)の機器。
【0150】
興味あるものは、成分(a)として医療用不織布及び関連する衣料(手術衣、かけ布、包帯)、建築素材(ハウスラッピング、屋根ふき材、スイミングプールカバー)及び家庭用家具(カーペット、食卓用リネン、シャワーカーテン)に使用される繊維、織物を含む組成物である。
【0151】
特に興味深いものは、成分(a)として繊維及び不織布を含む組成物である。
【0152】
このように、本発明の更なる態様は、上記組成物を含む造形品、特にフィルム、パイプ、異形材、ボトル、タンク又はコンテナ、繊維に関する。
【0153】
本発明の更なる態様は、上記組成物を含む成形品に関する。成形は特に、射出、吹込、圧縮、回転成形又はスラッシュ成形もしくは押出により行われる。
【0154】
本発明はまた、有機材料の表面エネルギーを減少させるための方法であって、少なくとも式(I)で表される化合物を該有機材料中に配合することを含む方法に関する。
【0155】
有機材料の表面エネルギーを減少させるための方法において、好ましい式(I)で表される化合物及び所望による更なる添加剤は、組成のために記載したものと同様である。
【0156】
本発明の好ましい態様はまた、有機材料のための表面エネルギーの減少剤としての、式(I)で表される化合物の使用である。
【0157】
式(I)で表される化合物の多くは新規である。本研究の更なる目的は、それ故また、式(I)
【化21】

(式中、
nが1を表す場合、
は、水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、−CO−R、−CH(R10)CO−R、−C(R10CO−R、−CO−N(R)−R、−CH(R10)CO−N(R)−R、−C(R10CO−N(R)−R、−CH(R10)COOR又は−C(R10CO−ORを表し、
nが2を表す場合、
は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数1ないし24のアルキレン基;酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基、−CO−R−CO−、−CH(R10)CO−R−CO−CH(R10)−、−C(R10CO−R−CO−C(R10−、−CO−N(R)−R−N(R)−CO−、−CH(R10)CO−N(R)−R−N(R)−CO−CH(R10)−、−C(R10CO−N(R)−R−N(R)−CO−C(R10−、−CH(R10)CO−O−R−O−CO−CH(R10)−又は−C(R10CO−O−R−O−CO−C(R10−を表し、
nが3を表す場合、

【化22】

を表し、
、R及びRは、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O
p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12、−CH−CH=CH−R
12
【化23】

を表し、
但し、基R、R又はRの少なくとも1種は−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
は炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン基で置換されたフェニル基、又は炭素原子数7ないし12のフェニルアルキルを表し、
は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン基で置換されたフェニル基を表し、
はフェニレン基、ニトロ基で置換されたフェニレン基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数1ないし24のアルキレン基;酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基を表し、
は直接結合、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数2ないし24のアルキレン基;酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基又は、
【化24】

を表し、
10は水素原子又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を表し、
11は水素原子またはハロゲン原子を表し、
12は一価のペルフルオロ化アルキル又はアルケニル鎖の、4ないし20個の完全にフッ素化された炭素原子を有する直線状の又は枝分かれした有機基、又は−CHCH(CFmCFを表し、
13は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、−CO−R、−CO−N(R)−R又は−CH−CO−N(R)−Rを表し、
14は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
15は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S
(O)p−R12、−CH−CH−CH−S(O)p−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
16は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたメチレン基、−S−、−S(O)−、−S(O)−又は−CO−を表し、
17は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
mは3ないし12を表し、
nは1、2又は3を表し、そして
pは0、1又は2を表す。)で表される新規の化合物であって、但し、式(1)ないし(9)、
【化25】

【化26】

(式中
18は1価のペルフルオロ化アルキル鎖の、4ないし20個の完全にフッ素化された炭素原子を有する直線状の又は枝分かれした有機基を表す。)で表される化合物は除かれるところの新規化合物である。
【実施例】
【0158】
以下の実施例で本発明を更に説明する。部又は%は質量に関する。
【0159】
実施例1:化合物(101)の製造
【化27】

同族体分布を有するヨウ化ペルフルオロアルキル(テロマーAN、デュポン社製)39
.2g(65.6mmol)及び4−アリル−2−メトキシフェノール10.8g(65.6mmol)を窒素雰囲気下で乾燥1,2−ジクロロエタン200mlにけん濁させた。AIBN[2,2‘−アゾ−ビス−(2−メチルブチロニトリル)]0.50g(3.3mmol)を次に加え、そして反応混合物を80℃まで加熱し、そして12時間攪拌した。2ないし3時間おきに、追加量のAIBN(0.50g)を加えた。反応混合物を攪拌しながら冷却した。沈殿物をろ過し、真空条件下オーブンで乾燥させて、未反応の4−アリル−2−メトキシーフェノール及びヨウ化ペルフルオロアルキル(RFI)の残留量より汚染された粗製の淡黄色の4−(2−ヨード−ペルフルオロアルキル)−2−メトキシフェノール36.8gを得た。
【0160】
その粗塊を次に1−プロパノール300mlにけん濁させ、そして窒素雰囲気下で活性化亜鉛3.79g(58.0mmol)を加えた。反応混合物を3時間還流下で加熱した。室温まで冷却した後、冷塩酸水溶液を添加し、酢酸エチルを用いて水相を除去した。有機相を全て合わせたものを水、塩水で数回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、そして真空回転エバポレーターを使用して濃縮して、ろう質の黄色固体33.0gを得た。粗生成物を分留により精製し、融点77ないし78℃の白色固体として化合物(101)28.0gを得た。
H NMR:(300MHz,重クロロホルム):δ=6.92−6.82(m,ArH,1H);6.85−6.72(m,ArH,2H);3.92(s,OCH,3H);2.66(t,J=7.5Hz,ArCH,2H);2.20−1.85(m,CHCHCF+CHCHCF,4H).
【0161】
実施例2:化合物(102)の製造
【化28】

同族体分布を有するヨウ化ペルフルオロアルキル(テロマーAN、デュポン社製)33.5g(56.1mmol)及び4−アリル−1,2−ジメトキシベンゼン10.0g(56.1mmol)を、窒素雰囲気下、乾燥1,2−ジクロロエタンにけん濁させた。AIBN[2,2‘−アゾ−ビス−(2−メチルブチロニトリル)]0.46g(2.8mmol)を次に添加し、そして、その反応混合物を80℃に加熱し24時間攪拌した。2ないし3時間ごとに、追加量のAIBN(0.50g)を加えた。その反応混合物を攪拌しながら冷却し、そして溶媒を真空回転エバポレーターを使用して蒸発させて、茶色固体残留物を得た。粗生成物をアセトニトリルから再結晶させて、未反応の4−アリル−2−メトキシーフェノール及びヨウ化ペルフルオロアルキル(RFI)の残留量によって汚染された粗製の淡黄色の4−(2−ヨード−ペルフルオロアルキル)−1,2−ジメトキシベンゼン22.9gを得た。
【0162】
粗塊4.0g(5.15.mmol)を次に乾燥トルエン40mlにけん濁させた。AIBN[2,2‘−アゾ−ビス−(2−メチルブチロニトリル)]42mg(0.26mmol)及び水素化トリブチルスズ1.54g(5.15mmol)を窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を75℃で5時間加熱した。室温まで冷却した後、溶媒を減圧下で取除いた。固体残留物を塩化メチレン中に溶解させ、1モル濃度の水酸化ナトリウム50mlを添加した。反応混合物を1時間激しく攪拌した。有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリ
ウム上で乾燥させ、ろ過し、そして真空回転エバポレーターを使用して濃縮して、粗製の淡黄色固体3.60gを得た。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2:1)によって精製して、融点69ないし73℃の白色固体として化合物(102)1.80gを得た。
H NMR:(300MHz,重クロロホルム):δ=6.90−6.80(m,ArH,1H);6.80−6.65(m,ArH,2H);3.91(s,OCH,3H);3.89(s,OCH,3H);2.68(s,J=7.5Hz,ArCH,2H);2.20−1.85(m,CHCHCF+CHCHCF,4H).
【0163】
実施例3:化合物(103)の製造
【化29】

乾燥アセトン40ml中、化合物(101)[実施例1に従って製造]1.00g(1.57mmol)、1−ブロモドデカン0.39g(1.57mmol)及び粉末炭酸カリウム0.43g(3.14g)の混合物を、2日間還流下で加熱した。反応混合物を酢酸エチル中に注ぎ、1規定の塩化アンモニウム、次に塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、そして真空回転エバポレーターを使用して濃縮して、ろう質の橙色固体1.30gを得た。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:9:1)により精製して、1−ブロモデカンの残留量によって汚染された黄色ワックス0.80gを得、該1−ブロモデカンを蒸留して、黄色ワックスとして化合物(103)0.60gを得た。
H NMR:(300MHz,重クロロホルム):δ=6.88−6.78(m,ArH,1H);6.75−6.65(m,ArH,2H);4.01(t,J=6.9Hz,OCH,2H);3.89(s,OCH,3H);2.67(t,J=7.5Hz,ArCH,2H);2.20−1.80(m,CHCHCF+CHCHCF+CH,6H);1.55−1.15(m,CH,18H);0.95−0.85(m,CH,3H).
【0164】
実施例4:化合物(104)の製造
【化30】

乾燥メチルエチルケトン20ml中、化合物(101)[実施例1に従って製造]1.00g(1.57mmol)、2−ブロモプロピル酸イソオクチル(イソオクチル混合物)0.42g(1.57mmol)及び、粉末炭酸カリウム0.43g(3.14g)の混合物を、12時間還流下で加熱した。反応混合物を酢酸エチルへ注ぎ、1規定の塩化ア
ンモニウム、次に塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空回転エバポレーターで濃縮して、黄色油状物1.05gを得た。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:6:1)により精製して、透明無色の油状物として化合物(104)0.80gを得た。
H NMR:(300MHz,重クロロホルム):δ=6.85−6.60(m,ArH,3H);4.74(q,J=6.9Hz,OCHCH,1H);4.30−4.00(m,COCH,2H);3.88(s,OCH,3H);2.66(t,J=7.5Hz,ArCH,2H);2.20−1.80(m,CHCHCF+CHCHCF,4H);1.75−0.70(m,CH+CH,18H).
【0165】
実施例5:化合物(105)の製造
【化31】

乾燥メチルエチルケトン30ml中、化合物(101)[実施例1に従って製造]0.90g(1.42mmol)、2−ブロモ−N−[2−(2−ブロモプロピオニルアミノ)エチル]プロピオンアミド0.24g(0.71mmol)及び粉末炭酸カリウム0.39g(2.84g)の混合物を、2日間還流下で加熱した。反応混合物を酢酸エチルに注ぎ、1規定の塩化アンモニウム、次に塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、そして真空回転エバポレーターで濃縮して、ろう質の黄色固体0.90gを得た。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:1:3)で精製して、融点97ないし110℃の白色固体として化合物(105)0.50gを得た。
H NMR:(300MHz,アセトン−d):δ=7.75−7.55(br s
,NH、2H);7.05−6.90(m,ArH,4H);6.85−6.70(m,ArH,2H);4.60−4.40(m,OCHCH,2H);3.95−3.80(m,OCH,6H);3.50−3.30(m,NHCH,4H);2.72(t,J=7.5Hz,ArCH,4H);2.40−2.15(m,CHCHCF,4H);2.10−1.80(m,CHCHCF,4H);1.55−1.40(m,CH,6H).
【0166】
実施例6:化合物106の製造
【化32】

乾燥アセトン40ml中、化合物(101)[実施例1に従って製造]1.20g(1.57mmol)、1,4−ジブロモブタン0.17g(0.78g)及び粉末炭酸カリウム0.87g(6.30g)の混合物を、12時間還流下で加熱した。反応混合物を酢酸エチルに注ぎ、水で洗浄した。有機相中にけん濁された固体をろ過して、テトラヒドロフランで洗浄して、オーブン中で乾燥させて、融点106ないし109℃の白色固体として化合物(106)0.35gを得た。
H NMR:(300MHz,重クロロホルム):δ=6.90−6.80(m,ArH,2H);6.75−6.65(m,ArH,4H);4.10(t,J=7.5H
z,ArCH,4H);3.87(s,OCH,6H);2.67(t,J=7.5Hz,ArCH,4H);2.20−1.85(m,CHCHCF+CHCHCF+OCHCH,12H).
【0167】
実施例7:化合物(107)の製造
【化33】

化合物(101)[実施例1に従って製造]2.00g(3.14mmol)及びジクロロメタン3.20g(37.7mmol)をN−メチルピロリジノン9.0mlにけん濁させた混合物に、40℃で粉末水酸化ナトリウム0.32g(7.86mmol)を加えた。反応混合物を7時間60℃で加熱した。反応混合物を酢酸エチルに注ぎ、そして水で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過して、そして真空回転エバポレーターを使用して濃縮して、溶媒N−メチルピロリジノンをいまだ大量に含有する黄色油状物4.80gを得た。粗材料を2−プロパノール40mlから再結晶により精製して、融点58−64℃の淡黄色固体として化合物(107)0.80gを得た。
H NMR:(300MHz,アセトン−d):δ=7.20−7.10(m,ArH,2H);7.00−6.90(m,ArH,2H);6.85−6.75(m,A
rH,2H);5.69(s,OCHO,2H);3.90−3.85(m,OCH
,6H);2.75(t,J=7.5Hz,ArCH,4H);2.40−2.15(m,CHCHCF,4H);2.10−1.80(m,CHCHCF,4H).
【0168】
実施例8:化合物(108)の製造
【化34】

化合物(101)[実施例1に従って製造]0.80g(1.26mmol)及びトリエチルアミン0.15g(1.31mmol)をテトラヒドロフラン20ml中に溶解させた。塩化ステアロイル0.38g(1.26mmol)を窒素雰囲気下、室温で反応混合物に添加した。反応混合物を12時間室温で攪拌した。酢酸エチル(80ml)を加え、有機相をpHが中性になるまで繰返し水で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、そして真空回転エバポレーターで濃縮して、ろう質の淡黄色固体1.30gを得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:9:1)によって精製して、融点53−56℃の白色固体として化合物(108)0.95gを得た。
H NMR:(300MHz,重クロロホルム):δ=7.00−6.90(m,ArH,1H);6.80−6.70(m,ArH,2H);3.84(s,OH,3H
);2.72(t,J=7.5Hz,ArCH,2H);2.59(t,J=7.5Hz,CHCO,2H);2.20−1.90(m,CHCHCF+CHCHCF,4H);1.85−1.70(m,CHCHCO,2H);1.50−1.20(m,CH,28H);0.95−0.85(m,CH,3H).
【0169】
実施例9:化合物(109)の製造
【化35】

化合物(101)[実施例1に従って製造]1.00g(1.57mmol)及びトリエチルアミン0.19g(1.88mmol)をテトラヒドロフラン20ml中に溶解させた。塩化オレオイル(85%)0.56g(1.57mmol)を窒素雰囲気下、室温で反応混合物に添加した。反応混合物を12時間室温で攪拌した。酢酸エチル(80ml
)を加え、有機相をpHが中性になるまで繰返し水で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、そして真空回転エバポレーターで濃縮して、黄色ワックス1.40gを得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:6:1)によって精製し、淡黄色ワックスとして化合物(109)1.15gを得た。
H NMR:(300MHz,重クロロホルム):δ=7.00−6.90(m,ArH,1H);6.85−6.70(m,ArH,2H);5.45−5.30(m,C
H=CH,2H);3.85(s,OCH,3H);2.72(t,J=7.5Hz,ArCH,2H);2.59(t,J=7.5Hz,CHCO,2H);2.25−1.85(m,CHCHCF+CHCHCF+CHCH=CHCH,8H);1.85−1.70(m,CHCHCO,2H);1.50−1.20(m,CH,20H);0.95−0.85(m,CH,3H).
【0170】
実施例10:化合物(110)の製造
【化36】

物質x(実施例1)1.09g(1.71mmol)及びトリエチルアミン0.21g(2.05mmol)をテトラヒドロフラン10ml中に溶解させた。テトラヒドロフラン10mlに溶解させた塩化エルコイル0.61g(1.71mmol)を、窒素雰囲気下、室温で反応混合物に添加した。反応混合物を12時間室温で攪拌した。酢酸エチル(80ml)添加し、そして有機相をpHが中性になるまで繰返し水で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過して、そして真空回転エバポレーターを使用して濃縮して、茶色ワックス2.00gを得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:15:1)によって精製し、黄色ワックスとして化合物(110)0.60gを得た。該ワックスの分光学的特性は化合物(110)と一致した。
【0171】
実施例11:化合物(111)の製造
【化37】

化合物(101)[実施例1に従って製造]1.50g(2.36mmol)及びトリエチルアミン0.29g(2.83mmol)をテトラヒドロフラン20ml中に溶解させた。塩化ピバロイル0.28g(2.36mmol)を窒素雰囲気下、室温で反応混合
物に添加した。反応混合物を18時間室温で攪拌した。酢酸エチル(80ml)を加え、そして有機相をpHが中性になるまで繰返し水で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、そして真空回転エバポレーターで濃縮して、無色ワックス1.70gを得た。粗生成物フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:15:1)によって精製し、融点56−58℃の白色固体として化合物(111)1.50gを得た。
H NMR:(300MHz,重クロロホルム):δ=7.00−6.90(m,ArH,1H);6.80−6.70(m,ArH,2H);3.82(s,OCH,3
H);2.72(t,J=7.5Hz,ArCH,2H);2.20−1.90(m,CHCHCF+CHCHCF,4H);1.38(s,第三−ブチル,9H).
【0172】
実施例12:化合物(112)の製造
【化38】

化合物(101)[実施例1に従って製造]1.50g(2.36mmol)及びトリエチルアミン0.29g(2.83mmol)をテトラヒドロフラン20ml中に溶解させた。塩化テレフタロイル0.24g(1.18mmol)を窒素雰囲気下、室温で反応混合物に添加した。反応混合物を12時間室温で攪拌した。反応混合物を酢酸エチルに注ぎ、そして水で洗浄した。有機相にけん濁した固体をろ過し、テトラヒドロフランで洗浄し、オーブンで乾燥させて、白色固体0.30gを得た。有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、そして真空回転エバポレーターで濃縮して、白色固体0.70gを得た。固体を全て合わせたものを酢酸エチルから再結晶によって精製し、融点160ないし244℃の白色固体として化合物(112)0.55gを得た。
H NMR:(300MHz,アセトン−d):δ=8.37(s,ArH,4H);7.22−7.12(m,ArH,4H);7.00−6.90(m,ArH,2H
);3.85(s,OCH,6H);2.90−2.80(m,ArCH,4H);2.50−2.20(m,CHCHCF,4H);2.10−1.95(m,CHCHCF,4H).
【0173】
実施例13:化合物(113)の製造
【化39】

化合物(101)[実施例1に従って製造]1.00g(1.57mmol)及びトリエチルアミン0.02g(0.16mmol)をテトラヒドロフラン15ml中に溶解させた。p−トリルイソシアネート0.21g(1.57mmol)を窒素雰囲気下、室温で反応混合物に添加した。反応混合物を12時間室温で攪拌した。酢酸エチルを添加し、そして有機相をpHが中性になるまで繰返し水と塩水で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、そして真空回転エバポレーターで濃縮して、白色固体1.30gを得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:5:1)によって精製し、融点102ないし135℃の白色固体として化合物(113)1.10gを得た。
H NMR:(300MHz,重クロロホルム):δ=7.40−7.25(m,ArH,2H);7.20−7.10(m,ArH,3H);7.00−6.85(br
s,NH,1H);6.85−6.75(m,ArH,2H);3.87(s,OCH,6H);2.73(t,J=7.5Hz,ArCH,2H);2.34(s,CH,3H);2.25−1.90(m,CHCHCF+CHCHCF,4H).
【0174】
実施例14:化合物(114)の製造
【化40】

化合物(101)[実施例1に従って製造]1.12g(1.76mmol)及びヘキシルイソシアネート0.28g(2.11mmol)を乾燥ジオキサン20mlに溶解させた混合物中に、室温で1,4−ジアゾ−ビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)0.02g(0.18mmol)を添加した。反応混合物を2日間45℃で攪拌した。酢酸エチルを添加し、そして有機相をpHが中性になるまで繰返し水と塩水で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、そして真空回転エバポレーターで濃縮して、黄色ワックス1.40gを得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:6:1)によって精製して、ロウ質の白色固体として化合物(114)0.75gを得た。
H NMR:(300MHz,重クロロホルム):δ=7.10−7.00(m,A
rH,1H);6.80−6.70(m,ArH,2H);5.10−5.00(br s,NH,1H);3.86(s,OCH,3H);3.35−3.20(m,NHCH,2H);2.71(t,J=7.5Hz,ArCH,2H);2.34(s,CH,3H);2.20−1.85(m,CHCHCF+CHCHCF,4H);1.65−1.50(m,NHCHCH,2H);1.45−1.20(m,CH,6H);1.00−0.85(m,CH,3H).
【0175】
実施例15:化合物(115)の製造
【化41】

化合物(101)[実施例1に従って製造]1.25g(1.97mmol)及びトリエチルアミン0.24g(2.37mmol)を乾燥テトラヒドロフラン100mlに溶解させた。4,4’−メチレン−ビスフェニルイソシアネート0.25g(1.00mmol)を窒素雰囲気下、室温で反応混合物に添加した。反応混合物を12時間室温で攪拌した。酢酸エチルを添加し、そして有機相をpHが中性になるまで繰返し水と塩水で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、そして真空回転エバポレーターで濃縮して、淡黄色固体1.70gを得た。粗生成物をアセトンから再結晶によって精製して、融点177ないし183℃の白色固体として、式(115)に表される化合物0.50gを得た。
H NMR:(300MHz,重クロロホルム):δ=7.45−7.35(m,ArH,4H);7.20−7.05(m,ArH,6H);7.05−6.85;(br
s,NH,2H);6.85−6.75(m,ArH,4H);3.93(s,ArCHAr,2H);3.86(s,OCH,6H);2.73(t,J=7.5Hz,ArCH,4H);2.25−1.85(m,CHCHCF+CHCHCF,8H).
【0176】
実施例16:化合物(116A)と化合物(116B)の混合物の製造
【化42】

乾燥トルエン50ml中、4−アリル−2−メトキシフェノール6.40g(38.7mmol)、1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデカンー1−チオール18.6g(38.7mmol)及びAIBN[2,2’―アゾ―ビス−(2−メチルブチロニトリル)]0.32g(1.94mmol)の混合物を、2日間80℃で加熱した。2ないし3時間ごとに、追加量のAIBN(0.32g)を添加した。反応混合物を蒸発乾燥させて、白色ワックス27.3gを得た。粗材料を蒸留(175℃/0.05mbar)によって精製して、融点65ないし67℃の白色固体として位置異性体(116A)と位置異性体(116B)の混合物(GC:約80%/20%)14.7gを得た。
H NMR:(300MHz,重クロロホルム):主要な位置異性体、化合物(116A):δ=6.95−6.80(m,ArH,1H);6.75−6.65(m,ArH,2H);5.49(s,OH,1H);3.90;(s,OCH,3H);2.80−2.50(m,ArCHCHCHSCH,6H);2.50−2.20(m,SCHCHCF,2H);2.00−1.85(m,ArCHCH,2H).
より少ない化合物(116B)の有意なピークは:5.53(s,OH,1H);3.05−2.80(m,2H);1.28(d,J=6.6Hz,CH,3H).
13C−NMR(100MHz,重クロロホルム):146.46;144.32;143.89;133.06;130.93;121.92;121.00;114.28;111.62;110.92;55.80;43.36;42.20(マイナー);34.30;32.30;32.08;31.86;31.41;31.06;22.53;21.22;20.71(マイナー).
HPLC−UV/APCI−MS:[M−1]+=644.07
【0177】
実施例17:化合物(117A)と化合物(117B)の混合物の製造
【化43】

乾燥トルエン10ml中、4−アリル−1,2−ジメトキシベンゼン1.35g(7.60mmol)、1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデカンー1−チオール3.65g(7.60mmol)及びAIBN[2,2’―アゾ―ビス−(2−メチルブチロニトリル)]0.10g(0.70mmol)の混合物を、12時間80℃で加熱した。2ないし3時間ごとに、追加量のAIBN(0.10g)を添加した。反応混合物を蒸発乾燥させて、黄色ワックス4.80gを得た。粗材料を蒸留(175℃/0.07mbar)によって精製して、橙色固体3.20gを得、該固体をさらにまたフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:8:1)によって精製して、融点54ないし60℃の白色固体として位置異性体(117A)と位置異性体(117B)で表される位置異性体の混合物(GC:約88%/12%)1.70gを得た。
H NMR:(400MHz,重クロロホルム):主要な位置異性体(117A):δ=6.85−6.80(m,ArH,1H);6.80−6.70(m,ArH,2H);3.90(s,OCH,3H);3.88;(s,OCH,3H);2.80−2.65(m,ArCHCHCHS,4H);2.58(t,J=7.2Hz,S
CHCHCF,2H);2.50−2.25(m,SCHCHCF,2H);2.00−1.90(m,ArCHCH,2H).
より少ない異性体(117B)の有意なピークは:3.05−2.80(m,2H);1.29(d,J=6.4Hz,CH,3H).
【0178】
実施例18:化合物(118)の製造
【化44】

メチルエチルケトン20ml中、化合物(116A)[実施例16に従って製造]2.00g(3.10mmol)、1−ブロモドデカン0.80g(3.10mmol)及び粉末炭酸カリウム0.86g(6.20g)の混合物を還流下で12時間加熱した。反応混合物を酢酸エチル中に注ぎ、1規定の塩化アンモニウム、次に塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、そして真空回転エバポレーターで濃縮して、黄色ワックス2.55gを得た。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:9:1)によって精製して、1−ブロモデカンの残留量によって汚染された、無色液体1.30gを得、該1−ブロモデカンを蒸留し、ろう質の白色固体として化合物(118)0.90gを得た。
H NMR:(300MHz,重クロロホルム):主要な異性体:δ=6.85−6.75(m,ArH,1H);6.75−6.65(m,ArH,2H);4.00(t,J=6.9Hz,OCHCH,2H);3.87(s,OCH,3H);2.80−2.65(m,ArCHCHCHS,4H);2.57(t,J=7.2Hz,SCHCHCF,2H);2.50−2.25(m,SCHCHCF,2H);2.00−1.75(m,ArCHCH+OCHCH,4H);1.55−1.20(m,CH,18H);1.00−0.80(m,CH,3H).
【0179】
実施例19:化合物(119)の製造
【化45】

N−メチルピロリジノン9.0mlにけん濁させた化合物(116A)[実施例16に従って製造]2.00g(3.10mmol)及びジクロロメタン6.32g(74.4mmol)の混合物へ粉末水酸化ナトリウム0.62g(15.5mmol)を添加した。反応混合物を1時間60℃で加熱した。反応混合物を酢酸エチルに注ぎ、そして水で洗
浄した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、そして真空回転エバポレーターを使用して濃縮して、未だに溶媒N−メチルピロリジノン少量を含有する黄白色ワックス2.50gを得た。粗材料を2−プロパノール10mlから再結晶によって精製して、融点65ないし87℃の白色固体として化合物(119)1.00gを得た。
H NMR:(300MHz,重クロロホルム):主要な異性体:δ=7.25−7.15(m,ArH,2H);6.80−6.65(m,ArH,4H);5.73(s,OCHCH,2H);3.86(s,OCH,6H);2.80−2.65(m,ArCHCHCHS,8H);2.58(t,J=7.2Hz,SCHCHCF,4H);2.50−2.25(m,SCHCHCF,4H);2.00−1.85(m,ArCHCH,4H).
より少ない異性体の有意なピークは:3.10−2.80(m);1.30−1.20(m,CH).
【0180】
実施例20:化合物(120)の製造
【化46】

化合物(116A)[実施例16に従って製造]2.00g(3.10mmol)及びトリエチルアミン0.38g(3.72mmol)を乾燥テトラヒドロフラン20mlに溶解させた。塩化ステアロイル0.94g(3.10mmol)を窒素雰囲気下、室温で反応混合物に添加した。反応混合物を4時間室温で攪拌した。酢酸エチルを添加し、そして有機相をpHが中性になるまで繰返し水で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、そして真空回転エバポレーターを使用して濃縮して、白色固体2.70gを得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:7:1)によって精製して、融点51ないし53℃の白色固体として化合物(120)1.90gを得た。
H NMR:(300MHz,重クロロホルム):主要な異性体:δ=7.00−6.90(m,ArH,1H);6.80−6.70(m,ArH,2H);3.83(s,OCH,3H);2.85−2.65(m,ArCHCHCHS,4H);2.65−2.50(m,SCHCHCF+CHCO,4H);2.50−2.25(m,SCHCHCF,2H);2.05−1.85(m,ArCHCH,2H);1.85−1.70(m,CHCHCO,2H);1.50−1.20(m,CH,28H);0.95−0.85(m,CH,3H).
【0181】
実施例21:化合物(121)の製造
【化47】

化合物(116A)[実施例16に従って製造]2.00g(3.10mmol)及びトリエチルアミン0.38g(3.72mmol)を乾燥テトラヒドロフラン20mlに溶解させた。塩化テレフタロイル0.32g(1.55mmol)を窒素雰囲気下、室温で反応混合物に添加した。反応混合物を4時間室温で攪拌した。反応混合物を酢酸エチルに注ぎ、そして水で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、そして真空回転エバポレーターを使用して濃縮して、白色固体2.20gを得た。酢酸エチル/テトラヒドロフラン/ヘキサン(1:1:2)から粗生成物の再結晶により、融点126ないし150℃の白色固体として化合物(121)0.80gを得た。
H NMR:(300MHz,重クロロホルム):主要な異性体:δ=8.35(s,ArH,4H);7.15−7.05(m,ArH,2H);6.90−6.80(m,ArH,4H);3.84(s,OCH,6H);2.85−2.70(m,ArCHCHCHS,8H);2.63(t,J=7.2Hz,SCHCHCF,4H);2.50−2.20(m,SCHCHCF,4H);2.05−1.85(m,ArCHCH,4H).
【0182】
実施例22:化合物(122a)及び化合物(122b)の混合物の製造
【化48】

同族体分布を有するヨウ化ペルフルオロアルキル(テロマーAN、デュポン社製)25.5g(42.6mmol)及び亜硫酸水素ナトリウム3.57g(18.8mmol)を窒素雰囲気下、1−プロパノール/水(24ml/10ml)混合液中にけん濁させた。反応混合物は60℃に加熱し、pHを1モル濃度の水酸化ナトリウム4mlを添加することによって6ないし7に調整した。AIBN[2,2‘−アゾ−ビス−(2−メチルブ
チロニトリル)]1.12g(6.82mmol)を加え、次に2−アリルフェノール4
.58g(34.1mmol)の1−プロパノール(7.0ml)溶液を滴下添加した。60ないし70℃で12時間攪拌し、次に室温まで冷却した。水及び酢酸エチルを加えた。有機相を水、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、そして真空回転エバポレーターを使用して濃縮して、黄色ワックス23.9gを得た。
【0183】
その粗塊を次に1−プロパノール120mlにけん濁させ、そして窒素雰囲気下で活性
化亜鉛3.00g(45.8mmol)を加えた。反応混合物を12時間還流下で加熱した。室温まで冷却した後、1−プロパノールを蒸発させた。残留物を、次に冷塩酸水溶液の上に注ぎ、そして酢酸エチルを用いて水相を除去した。有機相をすべて合わせたものを、水、塩水で数回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、そして真空回転エバポレーターを使用して濃縮して、ろう質の橙色固体19.3gを得た。粗生成物を分留により精製し、ろう質の白色固体として化合物(122a)(70%)と化合物(122b)(30%)の混合物11.6gを得た。
【0184】
実施例23:化合物(122a)と化合物(122b)の混合物のテレフタル酸エステルの混合物の製造
実施例22に従って製造された化合物(122a)と化合物(122b)の混合物2.00g及び、トリエチルアミン0.40g(3.96mmol)をテトラヒドロフラン20mlに溶解させた。塩化テレフタロイル0.34g(1.65mmol)を窒素雰囲気下、室温で反応混合物に添加した。反応混合物を12時間室温で攪拌した。反応混合物を酢酸エチル、テトラヒドロフランに注ぎ、そして水で洗浄した。有機相を次にろ過し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、そして真空回転エバポレーターを使用して濃縮して、淡黄色ワックス2.30gを得た。粗生成物はフラッシュクロマトグラフィ−(ヘキサン/酢酸エチル:9:1)によって精製して、ある物質を得、該物質から、残存量の遊離体及び不純物留去して、融点79ないし87℃の白色固体としてテレフタル酸エステル混合物0.95gを得た。
【0185】
実施例24:ポリプロピレンにおける撥水性及び撥油性
式(I)で表される化合物の撥水特性を測定するために、下記の手順に従い試験した。試料の製造は、ポリプロピレン不織布と、表面への添加剤の移行及び化学基の表面への適切な再配置を増進させる熱処理(例えば、130℃10分間)との組み合わせである。この追加の熱サイクルは、基質の表面上の均一な表面再分布を得るために式(I)で表される化合物を融解するために望ましい。ポリプ
ロピレン不織布、布地質量:40g/m、の工業用試料を、試験化合物の1%イソプロパノール溶液へ浸漬し、同時に1分間超音波エネルギーを与えた。その後、試料を室温で1晩乾燥させ、次にオーブンにおいて90℃2時間で乾燥させた。後に、試料の一部を130℃10分間でアニールした。
【0186】
処理した不織布試料を、INDA試験法80.8(99)に類似の撥水性試験において評価した。不織布のぬれ挙動を一連の水/イソプロパノール混合物を用いて試験した。ぬれ挙動の観察を、0(水に湿潤、撥水性なし)ないし10(最適な撥水性)でランク付けした。結果は表1にまとめた。
【0187】
処理した不織布試料を、AATCC試験法118−1997/ISO14419に類似の撥油性試験において評価した。この試験は、試験溶媒として一連の炭化水素を使用して、撥水試験法ですでに記載された同じ概念に従う。ぬれ挙動の観察を、0(撥油性なし)ないし8(最適な撥油性)でランク付けした。結果は表2にまとめた。
【0188】
【表1】

【表2】

【0189】
実施例25:ポリプロピレン不織布繊維の撥水性及び撥油性
【0190】
配合:式(I)で表される化合物の試料を完全に液化するまでオーブン中70℃で加熱した。その液体を、レイストリッツMIC27/GL−32D 二軸スクリュー押出機を
使用して、加熱したメスシリンダーを介して10ないし20ml/分にてポリプロピレンペレットの二軸スクリュー押出品に添加した。押出機区域は150℃ないし195℃で、500RPMのメインスクリュー及び200及び250RPMのPPフィーダーである。融解したポリマー及び添加剤は二つの開口部を有する丸ダイを介して排出した。融解材料を冷水槽で即座に冷却し、固化した。固化したより糸をコンエアー/ジェトロ304ペレタイザーに仕込んだ。スパンボンド加工のために使用したポリプロピレンはエクソンモビール社製PP3155(融解流量36g/10分)であり、及びメルトブロー加工のためにはエクソンモビール社製PP3546(融解流量1200g/10分)である。
【0191】
もう一つの方法として、式(I)で表される化合物は当業者によってマスターバッチとした。望ましい量のマスターバッチを、次にスパンボンド及びメルトブロー不織布を作るために最適なポリプロピレンとタンブル混合した。
【0192】
タンブル混合:濃縮ペレットを追加のポリプロピレンペレットと共に落とし、マリオンSPS1224混合機で混合し、質量に基づく望ましい添加剤濃度とした。
【0193】
メルトブロー加工:以下の条件下、特注の6インチメルトブローパイロットラインを使用して、上記で製造したタンブル混合添加剤ペレットからメルトブローポリプロピレン布地を製造した:押出機温度175ないし240℃、ダイ及びエアー温度240℃。処理量0.479g/H/m(22kg/時間/メートル)。コレクターベルト速度は基本質量40ないし45gsmを有する不織布を製造するために調整した。
【0194】
製造した不織布試料をINDA(国際不織布協会(International Nonwoven and Disposables Association)基準と同様に撥水性質/撥アルコール性質及びAATCC基準と同様に撥油性質について評価した。結果を表3及び表4にまとめた。
【0195】

【表3】


【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)酸化、熱又は光誘発分解を受け易い有機材料、及び
(b)少なくとも一種の、式(I)
【化1】

(式中、
nが1を表す場合、
は、水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、−CO−R、−CH(R10)CO−R、−C(R10CO−R、−CO−n(R)−R、−CH(R10)CO−n(R)−R、−C(R10CO−n(R)−R、−CH(R10)COOR又は−C(R10CO−ORを表し、
nが2を表す場合、
は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数1ないし24のアルキレン基;酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基、−CO−R−CO−、−CH(R10)CO−R−CO−CH(R10)−、−C(R10CO−R−CO−C(R10−、−CO−n(R)−R−n(R)−CO−、−CH(R10)CO−n(R)−R−n(R)−CO−CH(R10)−、−C(R10CO−n(R)−R−n(R)−CO−C(R10−、−CH(R10)CO−O−R−O−CO−CH(R10)−又は−C(R10CO−O−R−O−CO−C(R10−を表し、
nが3を表す場合、

【化2】

を表し、
、R及びRは、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12、−CH−CH=CH−R12
【化3】

を表し、
但し、基R、R又はRの少なくとも1種は−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
は炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン基で置換されたフェニル基、又は炭素原子数7ないし12のフェニルアルキルを表し、
は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン基で置換されたフェニル基を表し、
はフェニレン基、ニトロ基で置換されたフェニレン基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数1ないし24のアルキレン基;酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基を表し、
は直接結合、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数2ないし24のアルキレン基、酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基、又は
【化4】

を表し、
10は水素原子又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を表し、
11は水素原子またはハロゲン原子を表し、
12は一価のペルフルオロ化アルキル基又はアルケニル基、4ないし20個の完全フッ素化された炭素原子を有する直線状の又は枝分かれした有機基、又は−CHCH(CFCFを表し、
13は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、−CO−R、−CO−n(R)−R又は−CH−CO−n(R)−Rを表し、
14は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
15は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S
(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
16は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたメチレン基、−S−、−S(O)−、−S(O)−又は−CO−を表し、
17は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
mは3ないし12を表し、
nは1、2又は3を表し、及び
pは0、1又は2を表す。)
で表される化合物、を含む組成物。
【請求項2】
前記式中、
nが1を表す場合、
は、水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、−CO−R、−CH(R10)CO−R、−C(R10CO−R、−CO−n(R)−R、−CH(R10)CO−n(R)−R、−C(R10CO−n(R)−R、−CH(R10)COOR又は−C(R10CO−ORを表し、
nが2を表す場合、
は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数1ないし24のアルキレン基;酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基、−CO−R−CO−、−CH(R10)CO−R−CO−CH(R10)−、−C(R10CO−R−CO−C(R10−、−CO−n(R)−R−n(R)−CO−、−CH(R10)CO−n(R)−R−n(R)−CO−CH(R10)−、−C(R10CO−n(R)−R−n(R)−CO−C(R10−、−CH(R10)CO−O−R−O−CO−CH(R10)−又は−C(R10CO−O−R−O−CO−C(R10−を表し、
nが3を表す場合、

【化5】

を表し、
、R及びRは、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12
【化6】

を表し、
但し、基R、R又はRの少なくとも1種は−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12又は−CH−CH(R11)−CH−R12を表し、
は炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン基に置換されたフェニル基、又は炭素原子数7ないし12のフェニルアルキルを表し、
は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン基に置換されたフェニル基を表し、
はフェニレン基、ニトロ基で置換されたフェニレン基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数1ないし24のアルキレン基;酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基を表し、
は直接結合、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数2ないし24のアルキレン基、酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基、又は
【化7】

を表し、
10は水素原子又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を表し、
11は水素原子またはハロゲン原子を表し、
12は一価のペルフルオロ化アルキル又はアルケニル鎖の、4ないし20個の完全にフッ素化された炭素原子を有する直線状の又は枝分かれした有機基を表し、
13は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、−CO−R、−CO−n(R)−R又は−CH−CO−n(R)−Rを表し、
14は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12又は−CH−CH(R11)−CH−R12を表し、
15は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12又は−CH−CH
(R11)−CH−R12を表し、
16は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたメチレン基、−S−、−S(O)−、−S(O)−又は−CO−を表し、
17は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
nは1、2又は3を表し、及び
pは0、1又は2を表す、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記式中、
nが1を表す場合、
は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、−CO−R−、−CO−n(R)−R又は−CH−CO−n(R)−Rを表し、
nが2を表す場合、
は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数1ないし18のアルキレン基;酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし18のアルキレン基、−CO−R−CO−、−CO−n(R)−R−n(R)−CO−、又は−CH(R10)CO−n(R)−R−n(R)−CO−CH(R10)−を表し、
nが3を表す場合、

【化8】

を表し、
、R及びRは、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12、−CH−CH=CH−R12
【化9】

を表し、
但し、基R、R又はRの少なくとも1種は−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
は炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基
、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン基に置換されたフェニル基、又は炭素原子数7ないし12のフェニルアルキルを表し、
は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン基に置換されたフェニル基を表し、
はフェニレン基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数1ないし24のアルキレン基;酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基を表し、
は直接結合、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数2ないし18のアルキレン基、又は
【化10】

を表し、
10は水素原子又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を表し、
11は水素原子またはハロゲン原子を表し、
12は一価のペルフルオロ化アルキル又はアルケニル鎖の、4ないし20個の完全にフッ素化された炭素原子を有する直線状の又は枝分かれした有機基を表し、
13は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、−CO−R、−CO−n(R)−R又は−CH−CO−n(R)−Rを表し、
14は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
15は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
16は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたメチレン基、−S−、−S(O)−、−S(O)−又は−CO−を表し、
17は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
nは1、2又は3を表し、そして
pは0、1又は2を表す、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記式中、
12は飽和しており及び4ないし15個の炭素原子を含有し、完全にフッ素化しており及び少なくとも1種の末端ペルフルオロメチル基を含有しているか、又は−CHCH(CFCFを表し、及び
mは3ないし12を表す、
請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記式中、
、R及びRは互いに独立して、ハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12、−CH−CH=CH−R12又は
【化11】

を表し、
但し、基R、R及びRの少なくとも1種は−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
11は水素原子またはハロゲン原子を表し、
12は一価のペルフルオロ化アルキル又はアルケニル鎖の、4ないし20の完全にフッ素化された炭素原子を有する直線状の又は枝分かれした有機基を表し、
13は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基又はアセチル基を表し、
14は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
15は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
16は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたメチレン基、−S−、−S(O)−、−S(O)−又は−CO−を表し、そして
pは0、1又は2を表す、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記式中、
nが1を表す場合、
は水素原子、炭素原子数1ないし18からなるアルキル基、−CO−R、−CO−n(R)−R又は−CH−CO−n(R)−Rを表し、
nが2を表す場合、
は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換された炭素原子数1ないし8のアルキレン基、−CO−R−CO−、−CO−n(R)−R−n(R)−CO−、又は−CH(R10)−CO−n(R)−R−n(R)−CO−CH(R10)−を表し、
nが3を表す場合、

【化12】

を表し、
、R及びRは、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基、炭素原子数1ないし8のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R
12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12、−CH−CH=CH−R12
【化13】

を表し、
但し、基R、R又はRの少なくとも1種は−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH―R12を表し、
は炭素原子数1ないし18のアルキル基、未置換の又は炭素数1ないし4のアルキル基で置換されたフェニル基、又は炭素原子数7ないし12のフェニルアルキル基を表し、
は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたフェニル基を表し、
はフェニレン基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換された炭素原子数1ないし18のアルキレン基を表し、
は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキルで置換された炭素原子数2ないし18のアルキレン基、又は
【化14】

を表し、
10は水素原子又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を表し、
11は水素原子、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子を表し、
12は飽和しており、及び4ないし15個の炭素原子を含有し、完全にフッ素化しており、及び少なくとも1つ末端にペルフルオロメチル基を含有し、
13は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、−CO−R、−CO−n(R)−R又は−CH−CO−n(R)−Rを表し、
14は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数1ないし12のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
15は炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数1ないし12のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12又は−CH−CH(R11)−CH−R12、又は−CH−CH=CH−R12を表し、
16は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたメチレン基を表し、
nは1、2又は3を表し、及び
pは0を表す、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記式中、
nが1を表す場合、
は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、−CO−R、−CO−n(
)−R又は−CH−CO−n(R)−Rを表し、
nが2を表す場合、
は、炭素原子数1ないし8のアルキレン基、−CO−R−CO−、−CO−n(R)−R−n(R)−CO−、又は−CH(R10)CO−n(R)−R−n(R)−CO−CH(R10)−を表し、
nが3を表す場合、

【化15】

を表し、
、R及びRは、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基、炭素原子数1ないし8のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12、−CH−CH=CH−R12
【化16】

を表し、
但し、基R、R又はRの少なくとも1種は−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
は炭素原子数1ないし18のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基に置換されたフェニル基、又はベンジル基を表し、
は水素原子を表し、
は水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基に置換されたフェニル基を表し、
はフェニレン基又は炭素原子数1ないし18のアルキレン基を表し、
は炭素原子数2ないし18のアルキレン基、又は
【化17】

を表し、
10は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
11は水素原子またはフッ素原子、塩素原子、臭素原子を表し、
12は−(CFCF又は−CHCH(CFCFを表し、
13は水素原子、−CO−Rを表し、
14は水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基又は炭素原子数1ないし8のアルコキシ基を表し、
15は炭素原子数1ないし4のアルキル基、−CH−CH(CH)−S(O)
−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12又は−CH−CH(R11)−CH−R12を表し、
16メチレン基を表し、
mは3ないし12を表し、
nは1、2又は3を表し、及び
pは0を表す、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記式中、
nが1を表す場合、
が水素原子、炭素原子数1ないし12からなるアルキル基、−CO−R、−CO−n(R)−R又は−CH−CO−n(R)−Rを表し、
nが2を表す場合、
は、メチレン基、−CO−R−CO−又は−CH(R10)CO−n(R)−R−n(R)−CO−CH(R10)−を表し、
nが3を表す場合、

【化18】

を表し、
、R及びRは、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12、−CH−CH=CH−R12
【化19】

を表し、
但し、基R、R又はRの少なくとも1種は−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
は炭素原子数1ないし18のアルキル基を表し、
は水素原子を表し、
は水素原子、炭素原子数1ないし6のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基に置換されたフェニル基を表し、
はフェニレン基又は
【化20】

を表し、
はエチレン基を表し、
10はメチル基を表し、
11は水素原子を表し、
12は−(CFCF又は−CHCH(CFCFを表し、
13は水素原子又はアセチル基を表し、
14は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
15は−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12又は−CH−CH(R11)−CH−R12を表し、
16メチレン基を表し、
mは3ないし12を表し、
nは1、2又は3を表し、及び
pは0を表す、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記成分(a)が合成ポリマーである、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記成分(a)が繊維又は不織布である、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記成分(b)が、前記成分(a)の質量に基づき0.01ないし10%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
前記成分(a)及び前記成分(b)に加えて、更なる添加剤を添加することを含む請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
更なる添加剤として、フェノール系抗酸化剤、光安定剤及び/又は加工安定剤を含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
(α)請求項1に記載された式(I)に表される化合物の組成物、及び
(β)フェノール系抗酸化剤、光安定剤、加工安定剤、核剤、殺生物剤、帯電防止剤、難燃剤及び充填剤からなる一群から選択された1つ以上の添加剤、
を含む混合物。
【請求項15】
前記成分(α)と前記成分(β)の重量比が100:0.01ないし0.01:100である請求項14に記載された混合物。
【請求項16】
式(I)
【化21】

(式中、
nが1を表す場合、
は、水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、−CO−R、−CH(R10)CO−R、−C(R10CO−R、−CO−n(R)−R、−CH(R10)CO−n(R)−R、−C(R10CO−n(R)−R、−CH(R10)COOR又は−C(R10CO−ORを表し、
nが2を表す場合、
は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニ
ル基で置換された炭素原子数1ないし24のアルキレン基;酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基、−CO−R−CO−、−CH(R10)CO−R−CO−CH(R10)−、−C(R10CO−R−CO−C(R10−、−CO−n(R)−R−n(R)−CO−、−CH(R10)CO−n(R)−R−n(R)−CO−CH(R10)−、−C(R10CO−n(R)−R−n(R)−CO−C(R10−、−CH(R10)CO−O−R−O−CO−CH(R10)−又は−C(R10CO−O−R−O−CO−C(R10−を表し、
nが3を表す場合、

【化22】

を表し、
、R及びRは、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12、−CH−CH=CH−R12
【化23】

を表し、
但し、基R、R又はRの少なくとも1種は−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
は炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン基に置換されたフェニル基、又は炭素原子数7ないし12のフェニルアルキル基を表し、
は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン基で置換されたフェニル基を表し、
はフェニレン基、ニトロ基で置換されたフェニレン基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数1ないし24のアルキレン基;酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24の
アルキレン基を表し、
は直接結合、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ベンジル基もしくはフェニル基で置換された炭素原子数2ないし24のアルキレン基;酸素原子又は硫黄原子により中断された炭素原子数2ないし24のアルキレン基、又は
【化24】

を表し、
10は水素原子又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を表し、
11は水素原子またはハロゲン原子を表し、
12は一価のペルフルオロ化アルキル又はアルケニル鎖の、4ないし20個の完全にフッ素化された炭素原子を有する直線状の又は枝分かれした有機基、又は−CHCH(CFCFを表し、
13は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、−CO−R、−CO−n(R)−R又は−CH−CO−n(R)−Rを表し、
14は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
15は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数2ないし25のアルケニル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基、−CH−CH(CH)−S(O)−R12、−CH−CH−CH−S(O)−R12、−CH−CH(R11)−CH−R12又は−CH−CH=CH−R12を表し、
16は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたメチレン基、−S−、−S(O)−、−S(O)−又は−CO−を表し、
17は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
mは3ないし12を表し、
nは1、2又は3を表し、そして
pは0、1又は2を表す。)で表される化合物であって、但し、式(1)ないし式(9)
【化25】

【化26】

(式中
18は1価のペルフルオロ化アルキル基、4ないし20の完全にフッ素化された炭素原子を有する直線状の又は枝分かれした有機基を表す。)で表される化合物は除かれるところの、化合物。
【請求項17】
有機材料の表面エネルギーを減少させる方法であって、少なくとも1種の、請求項1に記載の式(I)で表される化合物を前記有機材料に配合することからなる方法。
【請求項18】
有機材料のための表面エネルギーの減少剤としての、請求項1に記載の式(I)で表さ
れる化合物の使用。



【公表番号】特表2010−502798(P2010−502798A)
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527112(P2009−527112)
【出願日】平成19年8月29日(2007.8.29)
【国際出願番号】PCT/EP2007/058954
【国際公開番号】WO2008/028845
【国際公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】