説明

被処理物自動供給装置、被処理物自動供給システム、及び被処理物自動供給方法

【課題】 青果物等を含む被処理物の処理装置の前段階に設置され処理装置の入口側に被処理物を自動的に個別供給することができる被処理物自動供給装置とその方法を提供する。
【解決手段】 2個のベルト車と搬送ベルトを有するベルト搬送機構1と、搬送ベルトの左右両側に配置され長円形のループ状のガイド溝を有するガイドレール2L及び2Rと、3段に積層され復帰バネを介してヒンジ接合された複数の多段カセット3と、第1送りディスク機構4と、多段カセット3の送り出しを行う第2送りディスク機構5と、案内面6aにより多段カセット3の上端を案内するカセット案内板6を備え、3段に収容された長ネギWを1個ずつ送り出し第2ディスク51L等の下方に落下させて自動供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、青果物等を含む被処理物に所定の処理を行う処理装置の前段階に設置されて、出発位置(例えばベルト第1位置)から終点位置(例えばベルト第2位置)である処理装置の入口まで被処理物を搬送し、出発位置で他の作業のための余裕時間を産生することができる被処理物自動供給装置、被処理物自動供給システム、及び被処理物自動供給方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、農業分野では、装置入口側から供給された長ネギの皮を自動的にむいて装置出口側に出す長ネギ調製装置、装置入口側から供給されたネギやニラ等をヒモ等で結ぶ結束を自動的に行って装置出口側に出す結束機等が開発され提供されている。ユーザである農家や農協などが、これらの調製装置や結束機等を導入して作業の機械化を図ろうとする場合には、調製装置や結束機の入口側から長ネギやニラ等を1本ずつ、又は1束ずつ人間(以下、「個別供給者」という。)が供給する必要があった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このため、これらの調製装置や結束機等の稼働中は、装置入口側に個別供給者を配属し、この個別供給者は、調製装置や結束機等の稼働中は、常時、長ネギ等の被処理物の供給作業に専念して従事しなければならなかった。
【0004】
しかし、長ネギ等の被処理物の供給作業以外にも、処理前の被処理物が詰められた箱やケース等を外部の場所等から装置入口側付近まで搬入する作業、調製装置や結束機等による処理が済んだ被処理物を箱詰め等して外部の他の場所などへ搬出する作業、調製装置における調製作業に伴って発生する残渣(むかれたネギの皮など)を集めて容器等に入れ満杯になった残渣容器を外部へ搬出する作業(以下、「調製付随作業」という。)などは、必ず行わなければならない。上記のように、調製装置等への被処理物の個別供給者は供給に専従(かかりきり)であるから、調製付随作業のためにもう1人の人間(以下、「調製補助者」という。)が必要であった。
【0005】
しかしながら、最近、農業のさらなる効率化、コストの低減が要請されており、調製装置や結束機等による作業時の調製補助者の削減が課題となっている。
【特許文献1】特開平11−276142号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明の解決しようとする課題は、青果物等を含む被処理物の処理装置の前段階に設置され処理装置の入口側に被処理物を自動的に個別供給することができる被処理物自動供給装置、及びその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る被処理物自動供給装置は、
第1ベルト車と、前記第1ベルト車から水平方向に第1水平距離だけ離れかつ鉛直方向に第1鉛直距離だけ高い位置に設置される第2ベルト車と、軟質合成樹脂系材料又は軟質ゴム系材料からなりこれら2つのベルト車の間にエンドレスループ状に巻き掛けられる搬送ベルトと、前記第1ベルト車又は第2ベルト車のいずれかの回転軸を回転駆動するベルト駆動源を有するベルト搬送機構と、
前記搬送ベルトの上側ベルトの移動方向である第1方向に関して左側及び右側に配置され、長円形のループ状となる溝であるガイド溝をそれぞれ有するガイドフレームと、
前記第1方向が左から右へ向かう水平方向となるように見たときに略L字状の断面形状を有し前記搬送ベルトの左端と右端を結ぶ方向である第2方向に延びる梁状の部材であり鉛直方向の最下部に配置されるとともに前記略L字の略水平部である第1段底板の左右両側に各々突設されて前記左右のガイド溝に各々嵌合して誘導可能な左右の被誘導部を有し前記第1段底板の下面の一部が前記上側ベルトの上面に当接可能に設置され被処理物を1個収容可能な第1段収容部と、以下同様にして前記第1段収容部と同一構成の梁状部材であり前記略L字の略直角頂点部が直下の第(n−1)段収容部(n:2以上の整数)のうち前記略L字の略鉛直部となる第(n−1)段直壁板の上端にヒンジ接合されるととも前記ヒンジによる回転後に外力が除かれた場合に元の略L字状態に復帰可能な第(n−1)復帰バネが取り付けられ被処理物を1個収容可能な第n段収容部までを有して多段積層状に構成される被処理物多段収容体が前記搬送ベルトのループ方向に複数個と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第1ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第1ベルト車の付近に配置される第1ディスク軸と、前記第1ディスク軸の両端付近に取り付けられる2つの略円板状部材であり前記左右の被誘導部に嵌合することにより1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第1ディスク嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第1ディスク嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの下側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第1ディスク軸に近いものである最後列収容体の前記第1段底板の一部を押圧して制止可能に構成された左右の第1送りディスクを有する第1送りディスク機構と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第2ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第2ベルト車の付近に配置される第2ディスク軸と、前記第2ディスク軸の両端付・近に取り付けられる2つの略円板状部材であり前記左右の被誘導部に嵌合することにより1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第2ディスク嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第2ディスク嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの上側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第2ディスク軸に近いものである最前列収容体の前記第1段底板の一部を押圧して制止可能に構成された左右の第2送りディスクを有する第2送りディスク機構と、
前記第1方向に関して前記第2ベルト車側の前記上側ベルトの端部であるベルト第2位置付近の斜め前上方から前方にわたって設置され前記ベルト第2位置に対向する側が略凹曲面状に形成され、前記左右の第2送りディスクの各嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左右の被誘導部に各々嵌合した状態で基準角度位置から第1角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第1段収容部の第1段底板を水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させ、以下同様にして前記左右の第2送りディスクの各嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左右の被誘導部に各々嵌合した状態で基準角度位置から第n角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第n段収容部の第n段底板が水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させるように、前記被処理物多段収容体の第n段収容部の前記略L字の略鉛直部となる第n段直壁板の上端又は前記第n段底板の先端を案内誘導する収容体案内部材を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項1に係る被処理物自動供給装置は、
第1ベルト車と、前記第1ベルト車の水平方向位置である第1水平位置から水平方向に第1水平距離だけ離れた水平方向位置である第2水平位置となるとともに前記第1ベルト車の鉛直方向位置である第1鉛直位置から鉛直方向に第1鉛直距離だけ離れた鉛直方向位置である第2鉛直位置に設置される第2ベルト車と、軟質合成樹脂系材料又は軟質ゴム系材料からなりこれら2つのベルト車の間に平行掛けでエンドレスループ状に巻き掛けられて上側の斜路状部である上側ベルトと下側の斜路状部である下側ベルトを有する搬送ベルトと、前記第1ベルト車又は第2ベルト車のいずれかの回転軸を回転駆動するベルト駆動源を有し、前記上側ベルトが前記第1ベルト車から前記第2ベルト車に向かって上昇するように移動するベルト搬送機構と、
前記上側ベルトの移動方向である第1方向に関して左側に配置され、長円形のループ状となる溝である左ガイド溝を有する左ガイドフレームと、
前記第1方向に関して右側に配置され、長円形のループ状となる溝である右ガイド溝を有する右ガイドフレームと、
前記上側ベルトの移動方向を左から右へ向かう水平方向となるように見たときに略L字状の断面形状を有し前記搬送ベルトの左端と右端を結ぶ方向である第2方向に延びる梁状の部材であり鉛直方向の最下部に配置され前記左ガイド溝に嵌合するとともに前記左ガイド溝によって誘導されるように移動する少なくとも2個の左被誘導部が前記略L字の略水平部となる第1段底板の下方から前記第1方向に対する左方に向けて配置されるとともに前記右ガイド溝に嵌合するとともに前記右ガイド溝によって誘導されるように移動する少なくとも2個の右被誘導部が前記第1段底板の下方から前記第1方向に対する右方に向けて配置され前記第1段底板の下面の少なくとも一部が前記上側ベルトの上面に当接可能に設置され被処理物を1個収容可能な第1段収容部と、以下同様にして前記上側ベルトの移動方向を左から右へ向かう水平方向となるように見たときに略L字状の断面形状を有し前記搬送ベルトの左端と右端を結ぶ方向である第2方向に延びる梁状の部材であり前記略L字の略直角頂点部が直下の第(n−1)段収容部(n:2以上の整数)のうち前記略L字の略鉛直部となる第(n−1)段直壁板の上端にヒンジ接合されるとともに外力により前傾したのちに外力が除かれた場合に元の状態に復帰可能な第(n−1)復帰バネが取り付けられ被処理物を1個収容可能な第n段収容部を有して多段積層状に構成される被処理物多段収容体が前記搬送ベルトのループ方向に複数個と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第1ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第1ベルト車の付近に配置される第1ディスク軸と、前記第1ディスク軸の端のうち前記第1方向に関して左側となる左端付近に取り付けられる略円板状部材であり前記左被誘導部に嵌合して1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第1ディスク左嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第1ディスク左嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの下側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第1ディスク軸に近いものである最後列収容体の前記第1段底板の左端付近の一部を押圧して制止可能に構成された第1送り左ディスクと、前記第1ディスク軸の端のうち前記第1方向に関して右側となる右端付近に取り付けられる略円板状部材であり前記右被誘導部に嵌合して1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第1ディスク右嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記右嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの下側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第1ディスク軸に近いものである最後列収容体の前記第1段底板の右端付近の一部を押圧して制止可能に構成された第1送り右ディスクを有する第1送りディスク機構と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第2ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第2ベルト車の付近に配置される第2ディスク軸と、前記第2ディスク軸の端のうち前記第1方向に関して左側となる左端付近に取り付けられる略円板状部材であり前記左被誘導部に嵌合して1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第2ディスク左嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第2ディスク左嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの上側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第2ディスク軸に近いものである最前列収容体の前記第1段底板の左端付近の一部を押圧して制止可能に構成された第2送り左ディスクと、前記第2ディスク軸の端のうち前記第1方向に関して右側となる右端付近に取り付けられる略円板状部材であり前記右被誘導部に嵌合して1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第2ディスク右嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記右嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの上側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第2ディスク軸に近いものである最前列収容体の前記第1段底板の右端付近の一部を押圧して制止可能に構成された第2送り右ディスクを有する第2送りディスク機構と、
前記第1方向に関して前記第2ベルト車側の前記上側ベルトの端部であるベルト第2位置付近の斜め前上方から前方にわたって設置され前記ベルト第2位置に対向する側が略凹曲面状に形成され、前記第2送り左ディスク及び第2送り右ディスクの左右の嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左被誘導部及び右被誘導部に嵌合した状態で基準角度位置から第1角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第1段収容部の第1段底板を水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させ、以下同様にして前記第2送り左ディスク及び第2送り右ディスクの左右の嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左被誘導部及び右被誘導部に嵌合した状態で基準角度位置から第n角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第n段収容部の第n段底板が水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させるように、前記被処理物多段収容体の第n段収容部の前記略L字の略鉛直部となる第n段直壁板の上端又は前記第n段底板の先端を案内誘導する収容体案内部材を備えるようにしてもよい。
【0009】
また、本発明の請求項2に係る被処理物自動供給システムは、
第1ベルト車と、前記第1ベルト車から水平方向に第1水平距離だけ離れかつ鉛直方向に第1鉛直距離だけ高い位置に設置される第2ベルト車と、軟質合成樹脂材料からなりこれら2つのベルト車の間にエンドレスループ状に巻き掛けられる搬送ベルトと、前記第1ベルト車又は第2ベルト車のいずれかの回転軸を回転駆動するベルト駆動源を有するベルト搬送機構と、
前記搬送ベルトの上側ベルトの移動方向である第1方向に関して左側及び右側に配置され、長円形のループ状となる溝であるガイド溝をそれぞれ有するガイドフレームと、
前記第1方向が左から右へ向かう水平方向となるように見たときに略L字状の断面形状を有し前記搬送ベルトの左端と右端を結ぶ方向である第2方向に延びる梁状の部材であり鉛直方向の最下部に配置されるとともに前記略L字の略水平部である第1段底板の左右両側に各々突設されて前記左右のガイド溝に各々嵌合して誘導可能な左右の被誘導部を有し前記第1段底板の下面の一部が前記上側ベルトの上面に当接可能に設置され被処理物を1個収容可能な第1段収容部と、以下同様にして前記第1段収容部と同一構成の梁状部材であり前記略L字の略直角頂点部が直下の第(n−1)段収容部(n:2以上の整数)のうち前記略L字の略鉛直部となる第(n−1)段直壁板の上端にヒンジ接合されるととも前記ヒンジによる回転後に外力が除かれた場合に元の略L字状態に復帰可能な第(n−1)復帰バネが取り付けられ被処理物を1個収容可能な第n段収容部までを有して多段積層状に構成される被処理物多段収容体が前記搬送ベルトのループ方向に複数個と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第1ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第1ベルト車の付近に配置される第1ディスク軸と、前記第1ディスク軸の両端付近に取り付けられる2つの略円板状部材であり前記左右の被誘導部に嵌合することにより1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第1ディスク嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第1ディスク嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの下側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第1ディスク軸に近いものである最後列収容体の前記第1段底板の一部を押圧して制止可能に構成された左右の第1送りディスクを有する第1送りディスク機構と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第2ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第2ベルト車の付近に配置される第2ディスク軸と、前記第2ディスク軸の両端付近に取り付けられる2つの略円板状部材であり前記左右の被誘導部に嵌合することにより1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第2ディスク嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第2ディスク嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの上側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第2ディスク軸に近いものである最前列収容体の前記第1段底板の一部を押圧して制止可能に構成された左右の第2送りディスクを有する第2送りディスク機構と、
前記第1方向に関して前記第2ベルト車側の前記上側ベルトの端部であるベルト第2位置付近の斜め前上方から前方にわたって設置され前記ベルト第2位置に対向する側が略凹曲面状に形成され、前記左右の第2送りディスクの各嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左右の被誘導部に各々嵌合した状態で基準角度位置から第1角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第1段収容部の第1段底板を水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させ、以下同様にして前記左右の第2送りディスクの各嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左右の被誘導部に各々嵌合した状態で基準角度位置から第n角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第n段収容部の第n段底板が水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させるように、前記被処理物多段収容体の第n段収容部の前記略L字の略鉛直部となる第n段直壁板の上端又は前記第n段底板の先端を案内誘導する収容体案内部材を備える被処理物自動供給装置と、
前記被処理物自動供給装置を制御する制御系を備え、
前記制御系は、
前記第2ディスク駆動源又は第2ディスク軸若しくは第2ディスクを監視し前記基準角度位置から回転した角度値が前記第1角度値から第n角度値までのいずれかであるかを検出し第2ディスク回転角度検出信号を出力する第1センサと、
前記第1方向に関して前記第2ベルト車側の前記上側ベルトの端部であるベルト第2位置付近の下方に配置されるとともに複数の移動する受入器を有し、前記落下した1個の被処理物を前記受入器で受け取った後に搬送して第1処理を行う処理装置の前記複数の受入器が移動して後続の空の受入器が到来したことを検出し受入器到来信号を出力する第2センサと、
前記第2ディスク回転角度検出信号を受けた場合には前記第2ディスク駆動源を停止させる第2ディスク停止指令信号を送り、次に前記受入器到来信号を受けた場合には前記第2ディスク駆動源を始動させる第2ディスク始動指令信号を送る第1コンピュータを備えること
を特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項3に係る被処理物自動供給システムは、
第1ベルト車と、前記第1ベルト車から水平方向に第1水平距離だけ離れかつ鉛直方向に第1鉛直距離だけ高い位置に設置される第2ベルト車と、軟質合成樹脂系材料又は軟質ゴム系材料からなりこれら2つのベルト車の間にエンドレスループ状に巻き掛けられる搬送ベルトと、前記第1ベルト車又は第2ベルト車のいずれかの回転軸を回転駆動するベルト駆動源を有するベルト搬送機構と、
前記搬送ベルトの上側ベルトの移動方向である第1方向に関して左側及び右側に配置され、長円形のループ状となる溝であるガイド溝をそれぞれ有するガイドフレームと、
前記第1方向が左から右へ向かう水平方向となるように見たときに略L字状の断面形状を有し前記搬送ベルトの左端と右端を結ぶ方向である第2方向に延びる梁状の部材であり鉛直方向の最下部に配置されるとともに前記略L字の略水平部である第1段底板の左右両側に各々突設されて前記左右のガイド溝に各々嵌合して誘導可能な左右の被誘導部を有し前記第1段底板の下面の一部が前記上側ベルトの上面に当接可能に設置され被処理物を1個収容可能な第1段収容部と、以下同様にして前記第1段収容部と同一構成の梁状部材であり前記略L字の略直角頂点部が直下の第(n−1)段収容部(n:2以上の整数)のうち前記略L字の略鉛直部となる第(n−1)段直壁板の上端にヒンジ接合されるととも前記ヒンジによる回転後に外力が除かれた場合に元の略L字状態に復帰可能な第(n−1)復帰バネが取り付けられ被処理物を1個収容可能な第n段収容部までを有して多段積層状に構成される被処理物多段収容体が前記搬送ベルトのループ方向に複数個と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第1ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第1ベルト車の付近に配置される第1ディスク軸と、前記第1ディスク軸の両端付近に取り付けられる2つの略円板状部材であり前記左右の被誘導部に嵌合することにより1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第1ディスク嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第1ディスク嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの下側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第1ディスク軸に近いものである最後列収容体の前記第1段底板の一部を押圧して制止可能に構成された左右の第1送りディスクを有する第1送りディスク機構と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第2ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第2ベルト車の軸の付近に配置される第2ディスク軸と、前記第2ディスク軸の両端付近に取り付けられる2つの略円板状部材であり前記左右の被誘導部に嵌合することにより1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第2ディスク嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第2ディスク嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの上側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第2ディスク軸に近いものである最前列収容体の前記第1段底板の一部を押圧して制止可能に構成された左右の第2送りディスクを有する第2送りディスク機構と、
前記第1方向に関して前記第2ベルト車側の前記上側ベルトの端部であるベルト第2位置付近の斜め前上方から前方にわたって設置され前記ベルト第2位置に対向する側が略凹曲面状に形成され、前記左右の第2送りディスクの各嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左右の被誘導部に各々嵌合した状態で基準角度位置から第1角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第1段収容部の第1段底板を水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させ、以下同様にして前記左右の第2送りディスクの各嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左右の被誘導部に各々嵌合した状態で基準角度位置から第n角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第n段収容部の第n段底板が水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させるように、前記被処理物多段収容体の第n段収容部の前記略L字の略鉛直部となる第n段直壁板の上端又は前記第n段底板の先端を案内誘導する収容体案内部材を備える被処理物自動供給装置と、
前記被処理物自動供給装置を制御する制御系を備え、
前記制御系は、
前記第1方向に関して前記第2ベルト車側の前記上側ベルトの端部であるベルト第2位置付近の下方に配置されるとともに複数の移動する受入器を有し、前記落下した1個の被処理物を前記受入器で受け取った後に搬送して第1処理を行う処理装置のいずれかの受入器が、前記1個の被処理物を受け取ったことを検出したときに受入器受取完了信号を出力する第3センサと、
前記処理装置の複数の受入器が移動して後続の空の受入器が到来したことを検出したときに受入器到来信号を出力する第2センサと、
前記受入器受取完了信号を受けた場合には前記第2ディスク駆動源を停止させる第2ディスク停止指令信号を送り、次に前記受入器到来信号を受けた場合には前記第2ディスク駆動源を始動させる第2ディスク始動指令信号を送る第2コンピュータを備えること
を特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項4に係る被処理物自動供給方法は、
第1ベルト車と、前記第1ベルト車から水平方向に第1水平距離だけ離れかつ鉛直方向に第1鉛直距離だけ高い位置に設置される第2ベルト車と、軟質合成樹脂系材料又は軟質ゴム系材料からなりこれら2つのベルト車の間にエンドレスループ状に巻き掛けられる搬送ベルトと、前記第1ベルト車又は第2ベルト車のいずれかの回転軸を回転駆動するベルト駆動源を有するベルト搬送機構と、
前記搬送ベルトの上側ベルトの移動方向である第1方向に関して左側及び右側に配置され、長円形のループ状となる溝であるガイド溝をそれぞれ有するガイドフレームと、
前記第1方向が左から右へ向かう水平方向となるように見たときに略L字状の断面形状を有し前記搬送ベルトの左端と右端を結ぶ方向である第2方向に延びる梁状の部材であり鉛直方向の最下部に配置されるとともに前記略L字の略水平部である第1段底板の左右両側に各々突設されて前記左右のガイド溝に各々嵌合して誘導可能な左右の被誘導部を有し前記第1段底板の下面の一部が前記上側ベルトの上面に当接可能に設置され被処理物を1個収容可能な第1段収容部と、以下同様にして前記第1段収容部と同一構成の梁状部材であり前記略L字の略直角頂点部が直下の第(n−1)段収容部(n:2以上の整数)のうち前記略L字の略鉛直部となる第(n−1)段直壁板の上端にヒンジ接合されるととも前記ヒンジによる回転後に外力が除かれた場合に元の略L字状態に復帰可能な第(n−1)復帰バネが取り付けられ被処理物を1個収容可能な第n段収容部までを有して多段積層状に構成される被処理物多段収容体が前記搬送ベルトのループ方向に複数個と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第1ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第1ベルト車の付近に配置される第1ディスク軸と、前記第1ディスク軸の両端付近に取り付けられる2つの略円板状部材であり前記左右の被誘導部に嵌合することにより1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第1ディスク嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第1ディスク嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの下側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第1ディスク軸に近いものである最後列収容体の前記第1段底板の一部を押圧して制止可能に構成された左右の第1送りディスクを有する第1送りディスク機構と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第2ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第2ベルト車の付近に配置される第2ディスク軸と、前記第2ディスク軸の両端付近に取り付けられる2つの略円板状部材であり前記左右の被誘導部に嵌合することにより1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第2ディスク嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第2ディスク嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの上側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第2ディスク軸に近いものである最前列収容体の前記第1段底板の一部を押圧して制止可能に構成された左右の第2送りディスクを有する第2送りディスク機構と、
前記第1方向に関して前記第2ベルト車側の前記上側ベルトの端部であるベルト第2位置付近の斜め前上方から前方にわたって設置され前記ベルト第2位置に対向する側が略凹曲面状に形成され、前記左右の第2送りディスクの各嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左右の被誘導部に各々嵌合した状態で基準角度位置から第1角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第1段収容部の第1段底板を水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させ、以下同様にして前記左右の第2送りディスクの各嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左右の被誘導部に各々嵌合した状態で基準角度位置から第n角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第n段収容部の第n段底板が水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させるように、前記被処理物多段収容体の第n段収容部の前記略L字の略鉛直部となる第n段直壁板の上端又は前記第n段底板の先端を案内誘導する収容体案内部材を備え、
前記第1方向に関して前記第2ベルト車側の前記上側ベルトの端部であるベルト第2位置付近から前記ベルト第2位置付近まで前記被処理物を搬送する被処理物自動供給装置を用い、
前記第1方向に関して前記第1ベルト車側の前記上側ベルトの端部であるベルト第1位置付近に前記被処理物多段収容体が存在する場合に前記被処理物多段収容体の第1段収容部から第n段収容部までの全ての収容部に被処理物を収容させた収容体満載状態にした後に後続の被処理物多段収容体が回転して到来してくるまでに要する時間である第1供給時間よりも、前記左右の第2送りディスクが1つの被処理物多段収容体の前記第1段底板が水平状態を越えて前傾し収容されていた前記被処理物が落下する第1段前傾位置から前記第n段底板が水平状態を越えて前傾し収容されていた前記被処理物が落下する第n段前傾位置まで回転移動させた後に後続の被処理物多段収容体を前記第1段前傾位置まで回転移動させるのに要する時間である第2供給時間の方が長くなるように前記第1ディスク駆動源と第2ディスク駆動源の各々の回転速度を設定し、前記収容体満載状態の被処理物多段収容体を前記上側ベルトに沿って並ばせた状態とした後に、前記第1ディスク駆動源を他作業用余裕時間だけ停止させ、前記他作業用余裕時間が経過した後、前記ベルト第1位置付近での前記被処理物多段収容体への前記被処理物の収容作業を再開すること
を特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る被処理物自動供給装置、被処理物自動供給システム、及び被処理物自動供給方法によれば、自動供給を受けて処理(第1処理等)を行う下流側の装置(処理装置)の能力(能率)が種々の値であっても、その能力(能率)に合わせて自動供給を行うことができる、という利点を有している。また、被処理物自動供給装置の上記の構成から、被処理物の収容部を立体的な(略鉛直上方へ積層する)、多段積層状に構成したので、装置自体がコンパクトで、自動供給を行う箇所の平面的スペースが限られていても支障がなく、省スペースである、という利点も有している。また、本発明の被処理物自動供給装置、被処理物自動供給システム、及び被処理物自動供給方法によれば、被処理物を搬送ベルトの出発位置から終点位置まで搬送して終点位置で自動的に供給すると同時に、一定量の被処理物(搬送ベルトの出発位置から終点位置まで並んだ被処理物多段収容体の個数に被処理物多段収容体の段数nを乗じた個数の被処理物)をいわば貯留することができる。このため、このように貯留された被処理物が、搬送ベルトの終点位置から順次、調製装置等へ自動供給される間、出発位置にいる被処理物の装填者(搭載作業者)は、被処理物多段収容体への被処理物の装填又は搭載作業以外の作業である調製付随作業をも一人で行うことが可能となり、従来必要であった調製補助者を削減することができる、という利点を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に説明する実施例は、長ネギ自動供給装置7と、制御系8を備えて構成され、長ネギ自動供給装置7は、ベルト搬送機構1と、左ガイドレール2L及び右ガイドレール2Rと、複数の多段カセット3と、第1送りディスク機構4と、第2送りディスク機構5と、カセット案内板6と、支持構造体9を備えて構成され、制御系8は、コンピュータ80と、第1センサ81と、第2センサ82を備えて構成されており、被処理物である長ネギWをベルト第1位置からベルト第2位置まで搬送してベルト第2位置で自動的に供給すると同時に、一定量、例えば、ベルト第1位置からベルト第2位置まで並んだ多段カセット3の個数K1にカセットの段数3を乗じた値3K1個の長ネギWをいわば貯留することができる。このため、貯留された長ネギWが、ベルト第2位置から順次、調製装置等へ自動供給される間、ベルト第1位置にいる被処理物の装填者(搭載作業者)は、多段カセット3への長ネギWの装填又は搭載作業以外の作業である調製付随作業をも一人で行うことが可能となり、従来必要であった調製補助者を削減することができ、本発明を実現するための構成として最良の形態である。
【実施例1】
【0014】
以下、本発明の第1実施例について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施例である長ネギ自動供給システムの全体構成を示す側面から見た概念図である。また、図2は、本発明の第1実施例である長ネギ自動供給システムにおけるガイドレールと送りディスクと搬送ベルトの位置関係を示す図であり、図2(A)は上方から見た平面図を、図2(B)は図2(A)におけるA−A方向に見た断面図を、図2(C)は図2(B)における左ガイドレールを側方から見た側面図を、それぞれ示している。また、図3は、本発明の第1実施例である長ネギ自動供給システムの制御に関するシステム構成を示すブロック図である。
【0015】
本発明の第1実施例である長ネギ自動供給システム101は、主として図1及び図2に示す長ネギ自動供給装置7と、主として図3に示す制御系8を備えて構成されている。長ネギ自動供給装置7は、ベルト搬送機構1と、左ガイドレール2L及び右ガイドレール2Rと、複数の多段カセット3と、第1送りディスク機構4と、第2送りディスク機構5と、カセット案内板6と、支持構造体9を備えて構成されている。また、制御系8は、コンピュータ80と、第1センサ81と、第2センサ82を備えて構成されている。ここに、長ネギ自動供給装置7は、特許請求の範囲における被処理物自動供給装置に相当している。また、左ガイドレール2L及び右ガイドレール2Rは、特許請求の範囲におけるガイドフレームに相当している。また、多段カセット3は、特許請求の範囲における被処理物多段収容体に相当している。また、カセット案内板6は、特許請求の範囲における収容体案内部材に相当している。また、コンピュータ80は、特許請求の範囲における第1コンピュータに相当している。また、長ネギ自動供給システム101が供給する長ネギWは、特許請求の範囲における被処理物に相当している。図1において、長ネギWは、円形で図示されているが、これは長ネギWの横断面(略円形状)を示したものである。すなわち、長ネギWは、後述する多段カセット3の各段の収容部31、32、又は33に、収容部の長手方向に長ネギWの長手方向が沿うようにして乗せられる。
【0016】
次に、上記した各構成要素について、さらに詳細に説明を行う。ベルト搬送機構1は、第1ベルト車11(図2(B)参照)と、第2ベルト車12(図2(B)参照)と、搬送ベルト13(図1、図2(A)、及び図2(B)参照)と、ベルト駆動源(図示せず)を有して構成されている。
【0017】
第1ベルト車11は、略円柱状の部材であり、その中心に、第1ベルト車軸11aが同軸状態で設けられている。また、第2ベルト車12は、略円柱状の部材であり、その中心に、第2ベルト車軸12aが同軸状態で設けられている。また、図1及び図2(B)に示すように、第2ベルト車12は、第1ベルト車11の水平方向位置である第1水平位置から水平方向に第1水平距離(図2(B)における第1ベルト車軸11aの中心と第2ベルト車軸12aの中心の水平方向距離)だけ離れた水平方向位置である第2水平位置となるとともに第1ベルト車11の鉛直方向位置である第1鉛直位置から鉛直方向に第1鉛直距離(図2(B)における第1ベルト車軸11aの中心と第2ベルト車軸12aの中心の鉛直方向距離)だけ離れた鉛直方向位置である第2鉛直位置に設置されている。
【0018】
搬送ベルト13は、軟質合成樹脂系材料又はゴム系材料、例えば、発泡ウレタンからなる帯状の部材の両端を接着等により接合して構成されている。搬送ベルト13は、第1ベルト車11と第2ベルト車12の間に、「平行掛け」式で巻き掛けられており、全体としてエンドレスループ状になっている。上述のように、第2ベルト車12の方が、第1ベルト車11よりも高い位置に配置されているので、搬送ベルト13は、第1ベルト車11と第2ベルト車12に向かって上昇するような2個の斜路状となっている。搬送ベルト13を構成するこれら2個の部分のうち、上側の斜路状部13Uを以下「上側ベルト」と呼び、下側の斜路状部13Lを以下「下側ベルト」と呼ぶ。ベルト駆動源(図示せず)は、例えば電動モータ又は内燃機関若しくは外燃機関等からなり、第1ベルト車11又は第2ベルト車12のうちのいずれかの車軸11a又は12a(回転軸)に取り付けられ、当該車軸を回転駆動する。このような構成により、上側ベルト13Uは、第1ベルト車11から第2ベルト車12に向かって上昇するように移動する。搬送ベルト13の材料である軟質合成樹脂系材料又はゴム系材料としては、発泡ウレタン以外の他の材料、例えば軟質ゴム等であってもよい。
【0019】
左ガイドレール2L(図2(C)参照)は、上側ベルト13Uの移動方向D1(以下、「第1方向」という。)に関して(移動方向D1の前方を見た場合の)左側に配置されている。左ガイドレール2Lは、図示はしていないが横断面が略四角形状で、全体として長円形ループ状(細長い環状)に形成されており、略四角形状の横断面を有する左ガイド溝21L(図2(C)参照)を有している。図2(C)に示すように、左ガイド溝21Lの側面形状は、長円形ループ状(細長い環状)の溝をなしている。この長円形ループ状の左ガイド溝21Lは、第1送り左ディスク41L(図2(B))にほぼ沿うような半円状の溝である第1半円ガイド溝21L1と、この第1半円ガイド溝21L1に接続するとともに上側ベルト13U(図2(B))にほぼ沿うような直線状の溝である上側直線ガイド溝21L2と、この上側直線ガイド溝21L2に接続するとともに第2送り左ディスク51L(図2(B))にほぼ沿うような半円状の溝である第2半円ガイド溝21L3と、一端が第2半円ガイド溝21L3に接続するとともに他端が第1半円ガイド溝21L1に接続するような直線状の溝である下側直線ガイド溝21L4によって構成されている。図2(B)及び図5(C)に示すように、左ガイド溝21Lの側面形状である長円形ループ状の溝のうち、上側直線ガイド溝21L2は、搬送ベルト13の上側ベルト13Uの位置とほぼ同じ位置となっている。
【0020】
また、右ガイドレール2Rは、後述する図5(C)及び図6に図示されているが、上側ベルト13Uの移動方向D1(以下、「第1方向」という。)に関して(移動方向D1の前方を見た場合の)右側に配置されている。右ガイドレール2Rは、横断面が略四角形状(図5(C)参照)で、全体として長円形ループ状(細長い環状)に形成されており、略四角形状の横断面を有する右ガイド溝21R(図5(C)及び図6参照)を有している。図示はされていないが、右ガイド溝21Rは、左ガイド溝21Lと同様に、長円形ループ状(細長い環状)の側面形状を有しており、この長円形ループ状の右ガイド溝21Rは、第1送り右ディスク(図示せず)にほぼ沿うような半円状の溝である第1半円ガイド溝(図示せず)と、この第1半円ガイド溝に接続するとともに上側ベルト13U(図2(B))にほぼ沿うような直線状の溝である上側直線ガイド溝21R2(図6参照)と、この上側直線ガイド溝21R2に接続するとともに第2送り右ディスク51R(図6及び図7参照)にほぼ沿うような半円状の溝である第2半円ガイド溝21R3(図6参照)と、一端が第2半円ガイド溝21R3に接続するとともに他端が第1半円ガイド溝(図示せず)に接続するような直線状の溝である下側直線ガイド溝21R4(図6参照)によって構成されている。図示はしていないが、右ガイド溝21Rの側面形状である長円形ループ状の溝のうち、上側直線ガイド溝21R2は、搬送ベルト13の上側ベルト13Uの位置とほぼ同じ位置となっている。
【0021】
次に、多段カセット3の構成について、図4及び図5も参照して、さらに詳細に説明する。図4は、この長ネギ自動供給システム101における多段カセット3の全体構成を示す図であり、図4(A)は右前方斜め上方から見おろした斜視図を、図4(B)は第1段収容部と第2段収容部の境界付近の右後ろ斜め上方から見おろした斜視図を、それぞれ示している。また、図5は、この長ネギ自動供給システム101における多段カセット3の底部の詳細な構成を示す図であり、図5(A)は多段カセット3の第1段底板の右側付近の下方から見た平面図を、図5(B)は図5(A)を第1方向(上側ベルト13Uの移動方向)D1の逆方向(第2ベルト車12から第1ベルト車11を見る方向)から見た正面図を、図5(C)は多段カセット3と右ガイドレール2Rと上側ベルト13Uを第1方向(上側ベルト13Uの移動方向)D1の逆方向(第2ベルト車12から第1ベルト車11を見る方向)から見た正面図を、それぞれ示している。
【0022】
図1、図4、及び図5に示すように、多段カセット3は、第1段収容部31と、第2段収容部32と、第3段収容部33と、第1復帰バネ34と、第2復帰バネ38を有して構成されている。
【0023】
第1段収容部31は、第1方向(上側ベルト13Uの移動方向)D1を左から右へ向かう水平方向となるように見たときに、略「L」字状の断面形状を有し、搬送ベルト13の左端と右端を結ぶ方向(以下、「第2方向」という。)に延びる梁状の部材である。第1段収容部31は、略「L」字断面のうちの略水平部である第1段底板31Hと、略「L」字断面のうちの略鉛直部である第1段直壁板31Vを有している。また、第1段底板31Hと第1段直壁板31Vは、略直角状態で接合しており、その接合部31Cを、以下、「略直角頂点部」という。
【0024】
第2段収容部32は、第1方向(上側ベルト13Uの移動方向)D1を左から右へ向かう水平方向となるように見たときに、略「L」字状の断面形状を有し、搬送ベルト13の左端と右端を結ぶ方向(第2方向)に延びる梁状の部材である。第2段収容部32は、略「L」字断面のうちの略水平部である第2段底板32Hと、略「L」字断面のうちの略鉛直部である第2段直壁板32Vを有している。また、第2段底板32Hと第2段直壁板32Vは、略直角状態で接合しており、その接合部32Cを、以下、「略直角頂点部」という。
【0025】
第3段収容部33は、第1方向(上側ベルト13Uの移動方向)D1を左から右へ向かう水平方向となるように見たときに、略「L」字状の断面形状を有し、搬送ベルト13の左端と右端を結ぶ方向(第2方向)に延びる梁状の部材である。第3段収容部33は、略「L」字断面のうちの略水平部である第3段底板33Hと、略「L」字断面のうちの略鉛直部である第3段直壁板33Vを有している。また、第3段底板33Hと第3段直壁板33Vは、略直角状態で接合しており、その接合部33Cを、以下、「略直角頂点部」という。
【0026】
また、第1段収容部31は、多段カセット3の鉛直方向の最下部に配置される。また、図5に示すように、第1段収容部31の第1段底板31Hの下面の右端付近には、第1方向に対する(移動方向D1の前方を見た場合の)右方に向けて2個の右被誘導部、すなわち右主被誘導部36と右補助被誘導部37(図5(A)参照)が配置されている。また、第1段底板31Hの下面の右端からは、下方に垂下する板状の部材であるガイドレール係止部31Gが設けられている。このガイドレール係止部31Gにより、ガイドレール2Rの上端外縁(図5(C)における左上端縁)に係合し、ガイドレール2Rによる誘導作用を円滑に行えるようになっている。また、第1段底板31Hの下面の左端にも、図示はしていないが、同様の構成と作用を有するガイドレール係止部が設けられている。また、第1段底板31Hの下面の略中央付近の前端(移動方向D1に関して前方の端)と後端(移動方向D1に関して後方の端)には、丸棒状の部材であるベルト当接部39が2本、第1段底板31Hの長手方向と平行になるようにして、溶接、接着等により取り付けられている。このような構成のベルト当接部39を設けたことにより、多段カセット3は、上側ベルト13Uに乗った状態で方向D1に移送される。また、後述するように、多段カセット3は、第2ディスク軸53の付近の位置に到達すると、略円周状の第2送り左ディスク51L及び略円周状の第2送り右ディスク51Rによって第1段底板31Hの左端付近の一部及び右端付近の一部が押圧され、それ以上方向D1の前方へ移動することを制止されるが、その際、上側ベルト13Uと第1段底板31Hの下面との摩擦が大きすぎると、装置のいずれかの箇所に無理な力が作用したり、前方への移動を制止されるべき多段カセット3が外れて前へ移動して落下すべきでない時点で長ネギWが落下する、というような不具合が生じる。2本の丸棒状のベルト当接部39は、上側ベルト13Uと第1段底板31Hの下面との摩擦を適度な値とすることができ、これにより、上側ベルト13Uによる多段カセット3の搬送と、第2ディスク軸53の付近の位置での制止を適切に行わせることができる。なお、第1段底板31Hの下面の前後長さ(移動方向D1に関して前方となる第1段底板31Hの端と移動方向D1に関して後方となる第1段底板31Hの端との間の距離)が大きくなれば、ベルト当接部39の個数は増大することになる。このようなことから、ベルト当接部39の個数は、2〜6個程度の適宜の値とすることができる。また、ベルト当接部の形状は、丸棒状部材(円形断面の棒状部材)のほか、半円形断面の棒状部材、楕円形断面の棒状部材、楕円の半分の形状の断面を有する棒状部材などであってもよい。
【0027】
右主被誘導部36は、第1段底板31Hの下面に取り付けられた略「L」字断面の取付金具35の垂下部35aから第1方向D1の右方へ向けて突出するように設けられた略円柱状の主ローラ軸36aに、略厚肉円筒状のガイドローラ36bが回転可能な状態で取り付けられるとともに、略厚肉円筒状の嵌合ローラ36cが回転可能な状態で取り付けられている。ここで、主ローラ軸36aの先端部(図5(A)及び図5(A)における左端部)は、わずかに大径となっており、ガイドローラ36bが主ローラ軸36aから脱落することがないように構成されている。一方、右補助被誘導部37は、第1段底板31Hの下面に取り付けられた略「L」字断面の取付金具35の垂下部35aから第1方向D1の右方へ向けて突出するように主ローラ軸36aに並べて設けられた略円柱状の補助ローラ軸37aに、略厚肉円筒状のガイドローラ37bが回転可能な状態で取り付けられている。ここで、補助ローラ軸37aの先端部(図5(A)及び図5(A)における左端部)は、わずかに大径となっており、ガイドローラ37bが補助ローラ軸37aから脱落することがないように構成されている。
【0028】
このような構成により、図5(C)に示すように、2個の右被誘導部である右主被誘導部36と、右補助被誘導部37(図5(C)においては右主被誘導部36にかくれて見えない。)は、右ガイドレール2Rの右ガイド溝21Rに嵌合するとともに、右ガイド溝21Rによって誘導されるようにして移動することができる。
【0029】
また、図示はしていないが、第1段収容部31の第1段底板31Hの下面の左端付近には、第1方向に対する(移動方向D1の前方を見た場合の)左方に向けて2個の左被誘導部、すなわち左主被誘導部と左補助被誘導部が配置されている。これら2個の左被誘導部の構成及び作用は、上記した2個の右被誘導部と、左右が逆となっているだけで、まったく同様である。
【0030】
また、第1段収容部31の第1段直壁板31Vの上端31V1(図4(B)参照)と、第2段収容部32の略直角頂点部32Cの間には、第1ヒンジ部34が設けられている。第1ヒンジ部34は、第1段収容部31の第1段直壁板31Vの上端31V1の側にリベット等により固定される下蝶番34Lと、第2段収容部32の第2段直壁板32Vの下端の側にリベット等により固定される上蝶番34Uと、この両者の間に介在するように配設される弦巻バネ状の第1復帰バネ34Sを有している。下蝶番34Lの上端、又は上蝶番34Uの下端(図4(B)の例の場合は上蝶番34Uの下端)には、略円柱状のピン部(図4(B)の例の場合は上蝶番34Uの下端の34P)が形成されており、このピン部が、他方の略円柱状の凹部に嵌合し、回転可能となっている。また、第2収容部32を外力により方向D3(図4(B)参照)へ前傾させるように第1ヒンジ部34のピン部を回動させたのちに、この外力が除かれた場合には、第1復帰バネ34Sの反発復帰作用により、第2収容部32は、方向D4(図4(B)参照)に回転し、元の状態に復帰することができる。
【0031】
また、第2段収容部32の第2段直壁板32Vの上端と、第3段収容部33の略直角頂点部33C(第3段直壁板の下端)の間には、第2ヒンジ部38(図5(C)参照)が設けられている。第2ヒンジ部38の構成と作用は、上記した第1ヒンジ部34の場合とまったく同様である。
【0032】
また、図1に示すように、第1段収容部31、第2段収容部32、第3段収容部33は、それぞれ、被処理物である長ネギWを1個ずつ収容可能となっている。このように、多段カセット3は、多段積層状(第1実施例の場合は3段の積層状)に構成されている。また、多段カセット3は、複数個設置されており、ガイド溝(左ガイド溝21L又は右ガイド溝21R)のループ方向に並ぶように配置されている。
【0033】
次に、第1送りディスク機構4及び第2送りディスク機構5の構成について、さらに詳細に説明する。第1送りディスク機構4の構成を説明するに先立ち、第2送りディスク機構5の構成について説明する。
【0034】
第2送りディスク機構5は、第2ディスク駆動モータ56(図3参照)と、第2ディスク軸53と、第2送り左ディスク51L(図1、図2(A)、及び図2(B)参照)と、第2送り右ディスク51R(図2(A)、図6、及び図7参照)を有して構成されている。第2ディスク駆動モータ56は、特許請求の範囲における第2ディスク駆動源に相当している。第2ディスク駆動源は、電動モータのほか、例えば内燃機関又は外燃機関等が使用可能である。第2ディスク駆動モータ56には、第2ディスク軸53(回転軸)に取り付けられ、第2ディスク軸53を回転駆動する。第2ディスク軸53は、第2ベルト車12の付近に配置されている。
【0035】
第2送り左ディスク51Lは、第2ディスク軸53の両端のうち、第1方向D1に関して(移動方向D1の前方を見た場合の)左側となる左端付近に取り付けられる略円板状部材である。また、第2送り右ディスク51Rは、第2ディスク軸53の両端のうち、第1方向D1に関して(移動方向D1の前方を見た場合の)右側となる右端付近に取り付けられる略円板状部材である。
【0036】
したがって、第2ディスク駆動モータ56によって第2ディスク軸53を回転駆動すると、第2送り左ディスク51Lと第2送り右ディスク51Rが回転するようになっている。この場合、第2ディスク駆動モータ56は、ベルト搬送機構1のベルト駆動源(図示せず)とは、完全に独立している。このため、搬送ベルト13の略長円形状のループ状の運動と、第2送り左ディスク51L及び第2送り右ディスク51Rの回転運動は、別個独立に行われる。
【0037】
第2送り左ディスク51Lの円周縁部には、側面形状が略半円状の第2ディスク左主嵌合凹部54L(図2(B)参照)と、側面形状が略半円状でかつ第2ディスク左主嵌合凹部54Lよりも小径の第2ディスク左補助嵌合凹部55L(図2(B)参照)が形成されている。これらの第2ディスク左主嵌合凹部54Lと第2ディスク左補助嵌合凹部55Lは、第2ディスク左嵌合凹部を構成している。
【0038】
まったく同様にして、第2送り右ディスク51Rの円周縁部には、側面形状が略半円状の第2ディスク右主嵌合凹部54R(図6参照)と、側面形状が略半円状でかつ第2ディスク右主嵌合凹部54Rよりも小径の第2ディスク右補助嵌合凹部55R(図6参照)が形成されている。これらの第2ディスク右主嵌合凹部54Rと第2ディスク右補助嵌合凹部55Rは、第2ディスク右嵌合凹部を構成している。
【0039】
第2ディスク左主嵌合凹部54Lの略半円形の直径は、上記した左主被誘導部(図示せず)の嵌合ローラ(図示せず)の直径よりもわずかに大きな値に設定されており、左主被誘導部(図示せず)の嵌合ローラ(図示せず)を収容して嵌合することができるようになっている。また、第2ディスク右主嵌合凹部54Rの略半円形の直径は、上記した右主被誘導部36(図5(A)及び図5(B)参照)の嵌合ローラ36c(図5(A)及び図5(B)参照)の直径よりもわずかに大きな値に設定されており、右主被誘導部36の嵌合ローラ36cを収容して嵌合することができるようになっている。
【0040】
また、第2ディスク左補助嵌合凹部55Lの略半円形の直径は、上記した左補助被誘導部(図示せず)の補助ローラ軸(図示せず)の直径よりもわずかに大きな値に設定されており、左補助被誘導部(図示せず)のガイドローラ(図示せず)を収容して嵌合することができるようになっている。また、第2ディスク右補助嵌合凹部55Rの略半円形の直径は、上記した右補助被誘導部37(図5(A)参照)の補助ローラ軸37a(図5(A)参照)の直径よりもわずかに大きな値に設定されており、右補助被誘導部37の補助ローラ軸37aを収容して嵌合することができるようになっている。
【0041】
上記のような構成により、図6に示すように、第2ディスク左主嵌合凹部54Lと第2ディスク左補助嵌合凹部55Lからなる第2ディスク左嵌合凹部が、1つの多段カセット3の左主被誘導部(図示せず)の嵌合ローラ(図示せず)と補助ローラ軸にそれぞれ嵌合し、かつ、第2ディスク右主嵌合凹部54Rと第2ディスク右補助嵌合凹部55Rからなる第2ディスク右嵌合凹部が、1つの多段カセット3の右主被誘導部36の嵌合ローラ36c及び補助ローラ軸37aにそれぞれ嵌合した場合に、第2ディスク駆動モータ56により第2ディスク軸53を回転駆動して第2送り左ディスク51Lと第2送り右ディスク51Rを回転させると、その多段カセット3をつかんで強制的に回転移動させること(以下、「送り出し」という。)ができる。
【0042】
一方、第2ディスク左主嵌合凹部54Lと第2ディスク左補助嵌合凹部55Lからなる第2ディスク左嵌合凹部以外の第2送り左ディスク51Lの円周縁部の箇所には、凹部は設けられておらず略円周状であり、この略円周状の第2送り左ディスク51Lの周縁部は、左ガイド溝21Lのうちの上側直線ガイド溝21L2に沿って並んだ複数の多段カセット3、…、3(図1参照)のうち、最も第2ディスク軸53に近いもの(以下、「最前列カセット」という。)の第1段底板31Hの左端付近の一部を押圧し、最前列カセットを制止することができるようになっている。この最前列カセットは、特許請求の範囲における最前列収容体に相当している。なお、制止された最前列カセットにおいては、第1段底板31Hの底面のベルト当接部39に当接し擦りながら、上側ベルト13Uは移動していく。最前列カセットに続く多段カセット3、さらにそれに続く多段カセットについても同様で、第1段底板31Hの底面のベルト当接部39に当接し擦りながら、上側ベルト13Uは移動していく。
【0043】
同様にして、第2ディスク右主嵌合凹部54Rと第2ディスク右補助嵌合凹部55Rからなる第2ディスク右嵌合凹部以外の第2送り右ディスク51Rの円周縁部の箇所には、凹部は設けられておらず略円周状であり、この略円周状の第2送り右ディスク51Rの周縁部は、右ガイド溝21Rのうちの上側直線ガイド溝21R2(図5(C)参照)に沿って並んだ複数の多段カセット3、…、3(図1参照)のうち、最も第2ディスク軸53に近いものである最前列カセットの第1段底板31Hの右端付近の一部を押圧し、最前列カセットを制止することができるようになっている。この最前列カセットは、特許請求の範囲における最前列収容体に相当している。なお、制止された最前列カセットにおいては、第1段底板31Hの底面のベルト当接部39に当接し擦りながら、上側ベルト13Uは移動していく。最前列カセットに続く多段カセット3、さらにそれに続く多段カセットについても同様で、第1段底板31Hの底面のベルト当接部39に当接し擦りながら、上側ベルト13Uは移動していく。
【0044】
第1送りディスク機構4の構成及び作用についても、上記した第2送りディスク機構5の構成及び作用とほぼ同様である。
【0045】
第1送りディスク機構4は、ベルト搬送機構1とは独立に駆動を行う第1ディスク駆動モータ46により回転駆動されるとともに第1ベルト車11(図2(B)参照)の付近に配置される第1ディスク軸43と、第1ディスク軸43の端のうち第1方向D1に関して左側となる左端付近に取り付けられる略円板状部材であり多段カセット3の下部の左被誘導部(図示せず)に嵌合して1つの多段カセット3を強制移動(送り出し)可能な第1ディスク左嵌合凹部(図示せず。第2送りディスク機構5の第2ディスク左主嵌合凹部54L及び第2ディスク左補助嵌合凹部55L場合と同様。)を少なくとも1組有するとともに第1ディスク左嵌合凹部(図示せず。第2送りディスク機構5の第2ディスク左主嵌合凹部54L及び第2ディスク左補助嵌合凹部55L場合と同様。)以外の箇所は左ガイド溝21のうちの下側直線ガイド溝21L4に沿って並んだ複数の多段カセット3のうち最も第1ディスク軸43に近いもの(以下、「最後列カセット」という。)の第1段底板31Hの左端付近の一部を押圧して制止可能に構成された第1送り左ディスク41L(図2(B)参照)と、第1ディスク軸43の端のうち第1方向D1に関して右側となる右端付近に取り付けられる略円板状部材であり右被誘導部(嵌合ローラ36c及び補助ローラ軸37a)に嵌合して1つの多段カセット3を強制移動(送り出し)可能な第1ディスク右嵌合凹部(図示せず。第2送りディスク機構5の第2ディスク右主嵌合凹部54R及び第2ディスク右補助嵌合凹部55R場合と同様。)を少なくとも1組有するとともに右嵌合凹部(図示せず。第2送りディスク機構5の第2ディスク右主嵌合凹部54R及び第2ディスク右補助嵌合凹部55R場合と同様。)以外の箇所は右ガイド溝21Rのうちの下側直線ガイド溝(図示せず)に沿って並んだ複数の多段カセット3のうち最も第1ディスク軸43に近いものである最後列カセットの第1段底板31Hの右端付近の一部を押圧して制止可能に構成された第1送り右ディスク41R(図2(B)参照)を有して構成されている。ここに、第1ディスク駆動モータ46は、特許請求の範囲における第1ディスク駆動源に相当している。第1ディスク駆動源は、電動モータのほか、例えば内燃機関又は外燃機関等が使用可能である。また、最後列カセットは、特許請求の範囲における最後列収容体に相当している。
【0046】
また、第2送りディスク機構5の場合と同様に、第1ディスク左嵌合凹部(図示せず。第2送りディスク機構5の第2ディスク左主嵌合凹部54L及び第2ディスク左補助嵌合凹部55L場合と同様。)以外の第1送り左ディスク41Lの円周縁部の箇所には、凹部は設けられておらず略円周状であり、この略円周状の第1送り左ディスク41Lの周縁部は、左ガイド溝21Lのうちの下側直線ガイド溝21L4(図2(C)参照)に沿って並んだ複数の多段カセット3、…、3(図1参照)のうち、最も第1ディスク軸43に近いものである最後列カセットの第1段底板31Hの左端付近の一部を押圧し、最後列カセットを制止することができるようになっている。この最後列カセットは、特許請求の範囲における最後列収容体に相当している。
【0047】
同様にして、第1ディスク右嵌合凹部(図示せず。第2送りディスク機構5の第2ディスク左主嵌合凹部54L及び第2ディスク左補助嵌合凹部55L場合と同様。)以外の第1送り右ディスク41Rの円周縁部の箇所には、凹部は設けられておらず略円周状であり、この略円周状の第1送り右ディスク41Rの周縁部は、右ガイド溝21Rのうちの下側直線ガイド溝(図示せず)に沿って並んだ複数の多段カセット3、…、3(図1参照)のうち、最も第1ディスク軸43に近いものである最後列カセットの第1段底板31Hの右端付近の一部を押圧し、最後列カセットを制止することができるようになっている。この最後列カセットは、特許請求の範囲における最後列収容体に相当している。
【0048】
上記したように、搬送ベルト機構1の搬送速度は、第1送りディスク機構4とは、別個独立に設定することができる。また、搬送ベルト機構1の搬送速度は、第2送りディスク機構5とは、別個独立に設定することができる。また、第1送りディスク機構4の回転速度、送り出し速度は、搬送ベルト機構1の搬送速度、第2送りディスク機構5の回転速度、送り出し速度とは、別個独立に設定することができる。また、第2送りディスク機構5の回転速度、送り出し速度は、搬送ベルト機構1の搬送速度、第1送りディスク機構4の回転速度、送り出し速度とは、別個独立に設定することができる。これらのことから、この被処理物自動供給装置7は、第1ベルト車11側で、被処理物である長ネギWを乗せる作業者の作業速度に合わせて、自在に各速度(能率)を制御することが可能となっている。また、この被処理物自動供給装置7は、第2ディスク51L及び51Rの側で、被処理物である長ネギWの自動供給を受ける調製装置201の能率に応じて、自在に各速度(能率)を制御することが可能となっている。
【0049】
次に、図1及び図7を参照しつつ、カセット案内板6の構成及び作用を説明する。図7は、本発明の第1実施例である長ネギ自動供給システム101の長ネギ自動供給装置7におけるカセット案内板6による多段カセット3の案内作用を説明する図である。
【0050】
カセット案内板6は、金属系材料やプラスチック材料等からなり、第1方向D1に関して第2ベルト車12側の上側ベルト13Uの端部(以下、「ベルト第2位置」という。)付近の斜め前上方から前方にわたって設置される板状部材である。このカセット案内板6は、ベルト第2位置に対向する側の面(内面)6aが略凹曲面状に形成されている。以下、この面6aを案内面という。
【0051】
まず、図6、及び図7(A)に示すように、制止されていた最前列カセット3(以下、この制止状態のときの第2送りディスクの位置を「基準角度位置」という。)に、第2送りディスク(第2送り左ディスク51L及び第2送り右ディスク51R)の左右の嵌合凹部(例えば、図6における54R及び55R)が多段カセット3の左右の被誘導部(例えば、図5(A)における36c及び37a)が回転してきて接近し、嵌合すると、多段カセット3は、第2送りディスク(51L及び51R)により強制回転駆動(送り出し)され、図6における時計回りの方向に送り出される。送り出された後は、その多段カセット3の上端(第3段収容部33の直壁板33Vの上端)は、カセット案内板6の案内面6aに接触して案内面6aの内部に入り、案内面6aに沿って移動する。
【0052】
図1に示すように、多段カセット3が、上側ベルト13Uの上、すなわち、第1方向D1に関して第1ベルト車11側の上側ベルト13Uの端部(以下、「ベルト第1位置」という。)付近から、最前列カセット位置までの間は、各多段カセット3は、上側ベルト13Uの上に乗っており、第1段収容部31の第1段底板31Hは水平面に対して仰角を有する状態となっており、第2段収容部32の第2段底板32Hも水平面に対して仰角を有する状態となっており、かつ、第3段収容部33の第3段底板33Hも水平面に対して仰角を有する状態となっている。このため、各段の収容部31、32、33に収容された長ネギ(他の長ネギと区別するため、各々、特にW1、W2、W3という。)は、各段の収容部31、32、33から逸脱して落下することはない。
【0053】
その後、最前列カセットが基準角度位置から第1角度値だけ回転した場合(図7(B)参照)には、第3段収容部33の直壁板33Vの上端33Tがカセット案内板6の案内面6aに当接し、案内面6aによって規制されつつ移動することにより、第2段収容部32が第1段収容部31に対して屈曲するので、第2段収容部32の第2段底板32Hは水平面に対して仰角を有する状態となり、第2段収容部32に収容された長ネギ(他の長ネギと区別するため、特にW2という。)は落下することはない。また、第3段収容部33の第3段底板33Hも水平面に対して仰角を有する状態となりかつ案内面6aが第3段収容部33の開放部を半分ほど閉塞するので、第3段収容部33に収容された長ネギ(他の長ネギと区別するため、特にW3という。)も落下することはない。しかし、多段カセット3の第1段収容部31の第1段底板31Hは、水平状態を越えて前傾させられる。このような状態となると、多段カセット3の第1段収容部31の第1段底板31Hの上に載置されて収容されていた1個の長ネギ(他の長ネギと区別するため、特にW1という。)は重力の作用により滑り落ちる。落下した長ネギW1は、図1に示すように、下方で待機していた調製装置201の受入器(例えば212c)によって受け止められる。
【0054】
その後、基準角度位置から第2角度値だけ回転した場合(図7(C)参照)には、第3段収容部33の直壁板33Vの上端33Tがカセット案内板6の案内面6a当接し、案内面6aによって規制されつつ移動することにより、第3段収容部33が第2段収容部32に対して屈曲しかつ案内面6aが第2段収容部32の開放部を半分ほど閉塞するか、又は第3段収容部33の第3段底板33Hの先端(移動方向D1における前端)である底板先端33Eが案内面6aに当接して閉塞するので、第3段収容部33に収容された長ネギ(他の長ネギと区別するため、特にW3という。)は落下することはない。しかし、多段カセット3の第2段収容部32の第2段底板32Hは、水平状態を越えて前傾させられる。このような状態となると、多段カセット3の第2段収容部32の第2段底板32Hの上に載置されて収容されていた1個の長ネギ(他の長ネギと区別するため、特にW2という。)は重力の作用により滑り落ちる。落下した長ネギW2は、図1に示すように、下方で待機していた調製装置201の受入器(例えば212c)によって受け止められる。
【0055】
その後、基準角度位置から第3角度値だけ回転した場合(図7(D)参照)には、第3段収容部33の直壁板33Vの上端33Tがカセット案内板6の案内面6aから外れる。これにより、第3段収容部33が水平状態を越えて前傾させられ、かつ案内面6aの閉塞からも外れるので、多段カセット3の第3段収容部33の第3段底板33Hの上に載置されて収容されていた1個の長ネギ(他の長ネギと区別するため、特にW3という。)は重力の作用により滑り落ちる。落下した長ネギW3は、図1に示すように、下方で待機していた調製装置201の受入器(例えば212c)によって受け止められる。このようにして、3段の収容部に収容されていた長ネギW1、W2、W3は、1個ずつ個別に落下させられ、下方の調製装置201の受入器(例えば212c)によって受け止められ、コンベア211によって調製装置201の調製処理を行う部分へ運ばれる。なお、被処理物である長ネギWを落下させた後は、空になった多段カセット3は、下り勾配のガイド溝21L及び21Rにより、斜路を自然に滑落して、第1ディスク41L及び41Rの側へ戻され、第1ディスク41L及び41Rの側を先頭にして順次並ぶ。
【0056】
支持構造体9は、左ガイドレール2L及び右ガイドレール2Rを所定位置に支持し、ベルト搬送機構1のうち第1ベルト車軸11aを所定位置において回転可能に支持するとともに第2ベルト車軸12aを所定位置において回転可能に支持し、第1送りディスク機構4の第1ディスク軸43を所定位置において回転可能に支持し、第2送りディスク機構5の第2ディスク軸53を所定位置において回転可能に支持し、かつ、カセット案内板6を所定位置に支持する構造体である。支持構造体9は、図2(A)及び図2(B)に示すように、基礎部を構成する縦ビーム9a及び横ビーム9cと、この基礎部から直立する複数の柱部9bを有して構成されている。
【0057】
上記のように、この長ネギ自動供給装置7では、左右のガイドレール2L及び2Rが、第1方向D1について見ると、進行方向に上り勾配となるように設定されている。これは、第1の理由は、第2ディスク51L及び51Rにより、被処理物である長ネギWを落下させるまでは、長ネギWが、多段カセット3の各収容部31等の底板から転落しないようにするためである。また、第2の理由は、第2ディスク51L及び51Rにより、被処理物である長ネギWを落下させた後は、空になった多段カセット3を、下り勾配のガイド溝21L及び21Rにより、斜路を自然に滑落させて、第1ディスク41L及び41Rの側へ戻すようにするためである。
【0058】
次に、制御系8の各構成要素について、その構成及び作用を説明する。コンピュータ80は、電子計算機、例えば、パーソナル・コンピュータ、ワーク・ステーション、マイクロコンピュータ等により構成されている。コンピュータ80は、その内部構成は図示はしていないが、入出力インタフェイスと、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)と、ROM(Read Only Memory:読出し専用メモリ)と、RAM(Random Access Memory:随時書込み読出しメモリ)等を有している。
【0059】
コンピュータ80の上記した各構成要素のうち、入出力インタフェイスは、CPU外部からCPUへ送られる信号等が入力される部分であり、かつ、CPUからの信号を外部へ出力するための部分である。また、CPUは、各種演算やプログラム実行等の処理を行い、各部に制御信号を送って制御する部分である。また、ROMは、CPUを制御するための制御プログラムや、CPUが用いる各種データ等を格納している部分である。ROMとしては、半導体メモリ、ハードディスク装置などが用いられる。RAMは、CPUにより演算された途中のデータ等を一時記憶する部分である。RAMとしては、半導体メモリ、ハードディスク装置などが用いられる。
【0060】
また、コンピュータ80には、操作・入力部(図示せず)が設けられるようにしてもよい。操作・入力部は、各種スイッチ、又は操作ボタン、又は操作ダイヤル、又はキーボード、又はポインティング・デバイス等、若しくはこれらの適宜の組合せを有しており、CPUへの操作指令やデータの入力等を行う部分である。ポインティング・デバイスとは、表示部(図示せず。後述する。)の画面上に、矢印状の図形(ポインタ)が表示され、操作によってポインタを移動することができ、かつ画面の任意の位置をクリック等によって選択可能な装置であり、マウスのほか、パッド状のもの、回転可能なボール状のものなどがある。操作部に入力された操作指令やデータは、入出力インタフェイスを経て、コントローラ1内のCPUへ送られる。
【0061】
また、コンピュータ80には、表示部(図示せず)が設けられるようにしてもよい。表示部は、ブラウン管(CRT)や液晶表示器又はプラズマディスプレイ等からなり、CPUから入出力インタフェイスを経て出力された画像や文字等のデータが、画像や文字等として画面に表示される。なお、出力されたデータは、さらにプリンタ(図示せず)により紙に印刷されて出力されることも可能となっている。
【0062】
図3に示すように、コンピュータ80には、上記した第1ディスク駆動モータ46と、第2ディスク駆動モータ56と、第1センサ81と、第2センサ82が電気的に接続されており、第1センサ81と第2センサ82からの検出出力に基づいて、コンピュータ80のCPU(図示せず)が、第1ディスク駆動モータ46又は第2ディスク駆動モータ56に制御信号(図示せず)を送ることによって、長ネギ自動供給システム101が制御されるようになっている。これらの各センサの検出、コンピュータ制御の内容等について、以下に説明する。
【0063】
第1センサ81は、第2ディスク51L又は51Rを監視し、基準角度位置から回転した角度値が、第1角度値、第2角度値、第3角度値のいずれかであるかを検出し、第2ディスク回転角度検出信号として、コンピュータ80のCPUへ出力する。この場合、第1センサ81は、第2ディスク51L又は51Rの回転角度を監視するかわりに、第2ディスク駆動モータ56(図3参照)を監視してもよいし、又は第2ディスク軸53の回転角度を監視するようにしてもよい。第1センサ81としては、公知の接触型センサ、非接触型センサが使用可能である。例えば、光線を射出し、第2ディスク51L又は51R等の表面で反射して戻ってくる光線を受光し、第2ディスク51L又は51R等の回転角度を検出するようなセンサを第1センサとして用いてもよい。
【0064】
また、図1に示すように、第1方向D1に関して第2ベルト車12側の上側ベルト13Uの端部であるベルト第2位置付近の下方には調製装置201の複数の受入器212a等が配置されている。これら複数の受入器212a、212b、212c等はコンベア211により移動し、落下した1個の長ネギWを受け取った後に、調製装置201内の所定の部分に搬送し、調製等の処理を行う。第2センサ82は、調製装置201の複数の受入器212b等が移動して、後続の空の受入器212c等が到来したことを検出し、受入器到来信号として、コンピュータ80のCPUに出力する。ここに調製装置201は、特許請求の範囲における処理装置に相当している。また、調製等の処理は、特許請求の範囲における第1処理に相当している。第2センサ82としては、公知の接触型センサ、非接触型センサが使用可能である。例えば、光線を射出し、受入器212c等の表面で反射して戻ってくる光線を受光し、受入器212c等が到来したことを検出するようなセンサを第2センサとして用いてもよい。
【0065】
上記のような構成により、第1方向D1に関して第1ベルト車11側の上側ベルト13Uの端部であるベルト第1位置付近に多段カセット3が存在する場合に、多段カセット3の第1段収容部31から第3段収容部33までの全ての収容部に人間が長ネギWを収容させた状態(以下、「カセット満載状態」という。カセット満載状態は、特許請求の範囲における収容体満載状態に相当している。)にした後に、後続の多段カセット3が回転して到来してくるまでに要する時間(以下、「第1供給時間」という。)よりも、左右の第2送りディスク51L及び51Rが1つの多段カセット3の第1段底板31Hが水平状態を越えて前傾し収容されていた長ネギW1が落下する第1段前傾位置から、第2段底板32Hが水平状態を越えて前傾し収容されていた長ネギW2が落下する第2段前傾位置を経て、第3段底板33Hが水平状態を越えて前傾し収容されていた長ネギWが3落下する第3段前傾位置まで回転移動させた後に、後続の(そのときに最前列カセットである)多段カセット3の長ネギWを第1段前傾位置まで回転移動させるのに要する時間(以下、「第2供給時間」という。)の方が長くなるようにすれば、図1に示すように、第1方向D1に関して第1ベルト車11側の上側ベルト13Uの端部であるベルト第1位置付近からベルト第2位置付近まで長ネギWを搬送し、上側ベルト13Uの上に隙間無く多段カセット3を並べた状態(以下、「ベルト飽和状態」という。)とすること、すなわち一時的に、上側ベルト13Uの上に、カセット満載状態となった多段カセット3を所定個数K(Kは、実際上、上側ベルト13Uの斜面部分の斜面方向の長さをAとし、多段カセット3の斜面方向の奥行き寸法をBとしたとき、AをBで割った値A/Bの整数部分から適宜値1〜5程度を差し引いた値にほぼ等しい。)だけ、いわば「貯留」することが可能となる。ただし、第2ディスク51L及び51Rによる最前列多段カセットの「送り出し」は常時行われているものとする。このようにすれば、ベルト第1位置付近において、他の作業(例えば、上記した調製付随作業)のための余裕時間を産生することができる。
【0066】
そのような方法の一つは、例えば、コンピュータ80が、第1センサ81から第2ディスク回転角度検出信号を受けた場合に、第2ディスク駆動モータ56を停止させる第2ディスク停止指令信号を送り、第2ディスク51L及び51Rは停止させ、この際に、多段カセット3の所定の収容部から長ネギWを落下させ下方の受入器212c等に受け止めさせ、次に、コンピュータ80が、第2センサ82から受入器到来信号を受けた場合に、第2ディスク駆動モータ56を始動させる第2ディスク始動指令信号を送り、第2ディスク51L及び51Rは回転を開始させるようにすればよい。ここに、コンピュータ80は、特許請求の範囲における第1コンピュータに相当している。
【0067】
以上説明したように、本発明の被処理物自動供給装置、被処理物自動供給システム、及び被処理物自動供給方法によれば、被処理物(例えば長ネギW)を出発位置(例えばベルト第1位置)から終点位置(例えばベルト第2位置)まで搬送して終点位置(例えばベルト第2位置)で自動的に供給すると同時に、一定量の被処理物(例えば、ベルト第1位置からベルト第2位置まで並んだ多段カセット3の個数K1に多段カセット3の段数3を乗じた値3K1個の長ネギW)をいわば貯留することができる。このため、このように貯留された被処理物(例えば長ネギW)が、先頭(ベルト第2位置)から順次、調製装置等へ自動供給される間、出発位置(例えばベルト第1位置)にいる被処理物(例えば長ネギW)の装填者(搭載作業者)は、被処理物多段収容体(例えば多段カセット3)への被処理物(例えば長ネギW)の装填又は搭載作業以外の作業である調製付随作業をも一人で行うことが可能となり、従来必要であった調製補助者を削減することができる、という作用を有している。
【0068】
なお、本発明は、上記した実施例に限定されるものではない。上記した実施例は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0069】
例えば、本発明のガイドフレームは、上記実施例で説明したような構成のガイドレール(2L、2R)だけに限定されるものではなく、他の構成のガイドフレームを用いてもよい。例えば、板状の部材を2枚用いて、その一方の側面(平面となっている部分)に第1実施例のような略四角形状の横断面を有し側面形状が長円形ループ状(細長い環状)の左ガイド溝を形成し、他方の部材の側面(平面となっている部分)に第1実施例のような略四角形状の横断面を有し側面形状が長円形ループ状(細長い環状)の右ガイド溝を形成するようにしてもよい。この場合には、ガイド溝を側面に有する板状部材の側面形状は、どのような形状であってもよい。要は、ガイド溝の側面形状が長円形ループ状(細長い環状)であればよく、ガイド溝が形成される板状部材は、どのような形状を有していてもよいのである。
【0070】
あるいは、本発明のガイドフレームは、長円形状の板状の部材を2枚用いて、一方の長円形板状部材の長円ループ状の小口面(2つの半円筒面と2つの細長い斜路状平面を結合してなる帯状ループ面)の部分に略四角形状の横断面の左ガイド溝を形成し、他方の長円形板状部材の長円ループ状の小口面(2つの半円筒面と2つの細長い斜路状平面を結合してなる帯状ループ面)の部分に略四角形状の横断面の右ガイド溝を形成するようにしてもよい。この場合には、長円形板状部材の長円ループ状の小口面のうち、上側の斜路状平面では、ガイド溝は上方に開口しており、主ローラ軸と補助ローラ軸は、懸垂式モノレールを上下逆に倒立させたような状態で、ガイド溝によって誘導される。また、長円形板状部材の長円ループ状の小口面のうち、下側の斜路状平面では、ガイド溝は下方に開口しており、主ローラ軸と補助ローラ軸は、懸垂式モノレールが懸垂されるような状態で、ガイド溝によって誘導される。このように、本発明におけるガイドフレームは、上記実施例が有しているガイドレール(2L、2R)を包含する広い概念の部材である。
【0071】
また、本発明の被処理物多段収容体は、上記実施例で説明したような構成の多段カセット3だけに限定されるものではなく、他の構成の被処理物多段収容体を用いてもよい。例えば、収容部の段数は、3個には限定されず、一般にはn個(n:2以上の整数)の段数のものが実現可能である。n個の場合には、被処理物多段収容体は、第1方向が左から右へ向かう水平方向となるように見たときに、略「L」字状の断面形状を有し搬送ベルトの左端と右端を結ぶ方向(以下、「第2方向」という。)に延びる梁状の部材であり鉛直方向の最下部に配置されるとともに略L字の略水平部である第1段底板の左右両側に各々突設されて左右のガイド溝に各々嵌合して誘導可能な左右の被誘導部を有し第1段底板の下面の一部が上側ベルトの上面に当接可能に設置され被処理物を1個収容可能な第1段収容部と、以下同様にして第1段収容部と同一構成の梁状部材であり略「L」字の略直角頂点部が直下の第(n−1)段収容部(n:2以上の整数)のうち略L字の略鉛直部となる第(n−1)段直壁板の上端にヒンジ接合されるとともヒンジによる回転後に外力が除かれた場合に元の略L字状態に復帰可能な第(n−1)復帰バネが取り付けられ被処理物を1個収容可能な第n段収容部までを有して多段積層状に構成される。
【0072】
また、本発明の収容体案内部材は、上記実施例で説明したような構成の板状のカセット案内板6だけに限定されるものではなく、他の構成の収容体案内部材を用いてもよい。例えば、ブロック(塊)状の金属素材の一面を、カセット案内板6の内面の案内面6aのように加工して用いてもよい。案内面6aの曲面形状は、多段カセットの構成(段数、直壁板の高さ、ヒンジ部の復帰バネの復元力の程度等)によって異なるため、あらかじめシミュレーションを行ったり、試作して動作試験を行うなどして決定することになる。また、カセット案内板6の内面の案内面6aには、それに当接する第3段収容部33の直壁板33Vの上端33T、又は当接する可能性のある第3段収容部33の第3段底板33Hとの間の滑りを良くしたり、摩擦により異音が発生することを防止するため、合成樹脂材料などからなる皮膜により案内面6a全体又は左右両端付近等を被覆してもよいし、合成樹脂材料などからなる薄板材を案内面6a全体又は左右両端付近等に接着等により取り付けるように構成してもよい。
【0073】
また、被処理物多段収容体がn個(n:2以上の整数)の収容部を有する場合には、本発明の収容体案内部材は、前記第2送り左ディスク及び第2送り右ディスクの左右の嵌合凹部が被処理物多段収容体の左被誘導部及び右被誘導部に嵌合した状態で基準角度位置から第1角度値だけ回転した場合には、被処理物多段収容体の第1段収容部の第1段底板を水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させ、以下同様にして、第2送り左ディスク及び第2送り右ディスクの左右の嵌合凹部が被処理物多段収容体の左被誘導部及び右被誘導部に嵌合した状態で基準角度位置から第n角度値だけ回転した場合には、被処理物多段収容体の第n段収容部の第n段底板が水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させるようにして、被処理物多段収容体の第n段収容部の略L字の略鉛直部となる第n段直壁板の上端又は第n段底板の先端を案内誘導する。
【0074】
本発明の被処理物自動供給装置は、上記した被処理物自動供給システムから、制御系を除くことにより構成することができる。この場合には、第1方向(D1)に関して第1ベルト車(11)側の上側ベルト(13U)の端部であるベルト第1位置付近からベルト第2位置付近まで被処理物を搬送し、下記の被処理物自動供給方法を行うことにより、ベルト第2位置付近において他の作業のための余裕時間を産生することができる。
【0075】
また、本発明の被処理物自動供給方法は、上記した被処理物自動供給システムから、制御系を除いた被処理物自動供給装置とし、第1方向(例えばD1)に関して第1ベルト車(例えば11)側の上側ベルト(例えば13U)の端部であるベルト第1位置付近に被処理物多段収容体(例えば多段カセット3)が存在する場合に、被処理物多段収容体(例えば多段カセット3)の第1段収容部(例えば31)から第n段収容部までの全ての収容部(例えば31〜33)に被処理物(例えば長ネギW)を収容させた状態(収容体満載状態)にした後に、後続の(最後列の)被処理物多段収容体(例えば多段カセット3)が回転して到来してくるまでに要する時間(第1供給時間)よりも、左右の第2送りディスク(例えば51L及び51R)が1つの被処理物多段収容体(例えば多段カセット3)の第1段底板(例えば31H)が水平状態を越えて前傾し収容されていた被処理物(例えば長ネギW)が落下する第1段前傾位置から同様にして第n段底板が水平状態を越えて前傾し収容されていた被処理物(例えば長ネギW)が落下する第n段前傾位置まで回転移動させた後に後続の(最前列の)被処理物多段収容体(例えば多段カセット3)を第1段前傾位置まで回転移動させるのに要する時間(第2供給時間)の方が長くなるように第1ディスク駆動源(例えば第1ディスク駆動モータ46)と第2ディスク駆動源(例えば第2ディスク駆動モータ56)の各々の回転速度を設定し、収容体満載状態の被処理物多段収容体(例えば多段カセット3)を上側ベルト(例えば13U)の略全体に沿って並ばせた状態(ベルト飽和状態)とした後に、第1ディスク駆動源(例えば第1ディスク駆動モータ46)を他作業用余裕時間(例えば、長ネギの調製付随作業のための時間)だけ停止させ、他作業用余裕時間が経過した後、ベルト第1位置付近での被処理物多段収容体(例えば多段カセット3)への被処理物(例えば長ネギW)の収容作業を再開するようにすることにより構成することができる。この場合には、第1ディスク駆動源(例えば第1ディスク駆動モータ46)の停止、再始動を、スイッチ(足で踏むことにより切り換えるスイッチなど)によって、人間が切り換えるようにすればよい。
【0076】
なお、上記の実施例では、上側ベルト13Uの上に隙間無く多段カセット3を並べたベルト飽和状態にして余裕時間を産生する方法の例を説明したが、本発明は、この例には限定されず、他の手順によって余裕時間を産生する方法であってもよい。例えば、第1方向(例えばD1)に関して第1ベルト車(例えば11)側の上側ベルト(例えば13U)の端部であるベルト第1位置付近に被処理物多段収容体(例えば多段カセット3)が存在する場合に、被処理物多段収容体(例えば多段カセット3)の第1段収容部(例えば31)から第n段収容部までの全ての収容部(例えば31〜33)に被処理物(例えば長ネギW)を収容させた状態(収容体満載状態)にした後に、後続の(最後列の)被処理物多段収容体(例えば多段カセット3)が回転して到来してくるまでに要する時間(第1供給時間)よりも、左右の第2送りディスク(例えば51L及び51R)が1つの被処理物多段収容体(例えば多段カセット3)の第1段底板(例えば31H)が水平状態を越えて前傾し収容されていた被処理物(例えば長ネギW)が落下する第1段前傾位置から同様にして第n段底板が水平状態を越えて前傾し収容されていた被処理物(例えば長ネギW)が落下する第n段前傾位置まで回転移動させた後に後続の(最前列の)被処理物多段収容体(例えば多段カセット3)を第1段前傾位置まで回転移動させるのに要する時間(第2供給時間)の方が長くなるように第1ディスク駆動源(例えば第1ディスク駆動モータ46)と第2ディスク駆動源(例えば第2ディスク駆動モータ56)の各々の回転速度を設定し、収容体満載状態の被処理物多段収容体(例えば多段カセット3)を上側ベルト(例えば13U)の上面の略全体に沿って並ばせた状態(ベルト飽和状態)となる以前の状態、例えば、収容体満載状態の被処理物多段収容体(例えば多段カセット3)を上側ベルト(例えば13U)の上面に沿っていくつか並ばせた状態で、第1ディスク駆動源(例えば第1ディスク駆動モータ46)を他作業用余裕時間(例えば、長ネギの調製付随作業のための時間)だけ停止させ、他作業用余裕時間を産生するようにしてもよい。すなわち、本発明によれば、収容体満載状態の被処理物多段収容体(例えば多段カセット3)を上側直線ガイド溝(例えば21L2及び21R2)に沿っていくつか(2〜3個とか5〜6個)並ばせた状態とした後に第1ディスク駆動源(例えば第1ディスク駆動モータ46)を停止させるだけでも、他作業用余裕時間を産生することができるのである。
【0077】
被処理物多段収容体がn個(n:2以上の整数)の収容部を有する場合には、本発明の第1センサは、第2ディスク駆動源又は第2ディスク軸若しくは第2ディスクを監視し基準角度位置から回転した角度値が第1角度値から第n角度値までのいずれかであるかを検出し第2ディスク回転角度検出信号をコンピュータに出力するように構成される。
【0078】
被処理物多段収容体がn個(n:2以上の整数)の収容部を有する場合には、本発明の第2センサは、第1方向に関して第2ベルト車側の上側ベルトの端部であるベルト第2位置付近の下方に配置されるとともに複数の移動する受入器を有し落下した1個の被処理物を受入器で受け取った後に搬送して第1処理を行う処理装置の近傍に配置され、複数の受入器が移動して後続の空の受入器が到来したことを検出し、受入器到来信号をコンピュータに出力するように構成される。
【0079】
また、被処理物多段収容体がn個(n:2以上の整数)の収容部を有する場合には、本発明の第1コンピュータは、第2ディスク回転角度検出信号を受けた場合には第2ディスク駆動源を停止させる第2ディスク停止指令信号を送り、次に受入器到来信号を受けた場合には第2ディスク駆動源を始動させる第2ディスク始動指令信号を送るように制御を行う。
【0080】
本発明の被処理物自動供給装置に制御系を付加して、ベルト第1位置付近で他の作業(例えば、上記した調製付随作業)のための余裕時間を産生することができる被処理物自動供給システムは、他の構成によっても実現可能である。例えば、制御系を、処理装置(例えば201)のいずれかの受入器(例えば212a)が1個の被処理物(例えば長ネギW)を受け取ったことを検出したときに受入器受取完了信号を出力する第3センサ(図示せず)と、処理装置(例えば201)の複数の受入器(例えば212b)が移動して後続の空の受入器(例えば212c)が到来したことを検出したときに受入器到来信号を出力する第2センサと、受入器受取完了信号を受けた場合には第2ディスク駆動源(例えば第2ディスク駆動モータ56)を停止させる第2ディスク停止指令信号を送り、次に受入器到来信号を受けた場合には第2ディスク駆動源(例えば第2ディスク駆動モータ56)を始動させる第2ディスク始動指令信号を送る第2コンピュータを備えて構成するようにしてもよい。この第3センサとしては、図示はしていないが、公知の接触型センサ、非接触型センサが使用可能である。例えば、光線を射出し、受入器(例えば212b)に受け取られた被処理物(例えば長ネギW)の表面で反射して戻ってくる光線を受光し、被処理物(例えば長ネギW)が受入器(例えば212b)に受け取られたことを検出するようなセンサを第3センサとして用いてもよい。
【0081】
本発明において自動供給の対象となる被処理物としては、上記実施例の長ネギWには限定されず、他の被処理物を対象とすることが可能である。例えば、細長い略棒状の他の農作物、略球状又は略塊状の農作物、あるいは、魚介類やその加工物である水産品、樹木やその加工物である林業品、さらには、一般の製造業で製造される一般の物品にも広く応用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は、農作物等の加工・調製を行う機械を製造する機械製造業、農作物等の加工・調製を行う農業又は農作物加工業若しくは水産物加工業あるいは一般製造業等で実施可能であり、これらの産業で利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の第1実施例である長ネギ自動供給システムの全体構成を示す側面から見た概念図である。
【図2】本発明の第1実施例である長ネギ自動供給システムにおけるガイドレールと送りディスクと搬送ベルトの位置関係を示す図である。
【図3】本発明の第1実施例である長ネギ自動供給システムの制御に関するシステム構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施例である長ネギ自動供給システムにおける多段カセットの全体構成を示す図である。
【図5】本発明の第1実施例である長ネギ自動供給システムにおける多段カセットの底部の詳細な構成を示す図である。
【図6】本発明の第1実施例である長ネギ自動供給システムにおける第2送りディスクによる多段カセットの送り出し作用を説明する図である。
【図7】本発明の第1実施例である長ネギ自動供給システムにおけるカセット案内板による多段カセットの案内作用を説明する図である。
【符号の説明】
【0084】
1 ベルト搬送機構
2L 左ガイドレール
2R 右ガイドレール
3、3´、3A〜3D 多段カセット
4 第1送りディスク機構
5 第2送りディスク機構
6 カセット案内板
6a 案内面
7 被処理物自動供給装置
8 制御系
9 支持構造体
9a 縦ビーム
9b 柱部
9c 横ビーム
11 第1ベルト車
11a 第1ベルト車軸
12 第2ベルト車
12a 第2ベルト車軸
13 搬送ベルト
13U 上側ベルト
13L 下側ベルト
21L 左ガイド溝
21L1 第1半円ガイド溝
21L2 上側直線ガイド溝
21L3 第2半円ガイド溝
21L4 下側直線ガイド溝
21R 右ガイド溝
21R2 上側直線ガイド溝
21R3 第2半円ガイド溝
21R4 下側直線ガイド溝
31、31´ 第1段収容部
31C 略直角頂点部
31G ガイドレール係止部
31H 第1段底板
31V 第1段直壁板
31V1 上端
32、32´ 第2段収容部
32C 略直角頂点部
32H 第2段底板
32V 第2段直壁板
33、33´ 第3段収容部
33C 略直角頂点部
33E 底板先端
33H 第3段底板
33T 直壁板上端
33V 第3段直壁板
34 第1ヒンジ部
34L 下蝶番
34P ピン部
34S 第1復帰バネ
34U 上蝶番
35 取付金具
35a 垂下部
36 右主被誘導部
36a 主ローラ軸
36b ガイドローラ
36c 嵌合ローラ
37 右補助被誘導部
37a 補助ローラ軸
37b ガイドローラ
38 第2ヒンジ部
39 ベルト当接部
41L 第1送り左ディスク
41R 第1送り右ディスク
43 第1ディスク軸
46 第1ディスク駆動モータ
51L 第2送り左ディスク
51R 第2送り右ディスク
53 第2ディスク軸
54L 第2ディスク左主嵌合凹部
54R 第2ディスク右主嵌合凹部
55L 第2ディスク左補助嵌合凹部
55R 第2ディスク右補助嵌合凹部
56 第2ディスク駆動モータ
80 コンピュータ
81 第1センサ
82 第2センサ
101 長ネギ自動供給システム
201 長ネギ調製装置
211 コンベア
212a〜212c 受入器
D1 上側ベルト移動方向
D2 下側ベルト移動方向
D3 底板の前傾回転方向
D4 バネによる底板の復帰回転方向
D5 バネによる上端の収容部の復帰回転方向
W、W1〜W3 長ネギ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ベルト車と、前記第1ベルト車から水平方向に第1水平距離だけ離れかつ鉛直方向に第1鉛直距離だけ高い位置に設置される第2ベルト車と、軟質合成樹脂系材料又は軟質ゴム系材料からなりこれら2つのベルト車の間にエンドレスループ状に巻き掛けられる搬送ベルトと、前記第1ベルト車又は第2ベルト車のいずれかの回転軸を回転駆動するベルト駆動源を有するベルト搬送機構と、
前記搬送ベルトの上側ベルトの移動方向である第1方向に関して左側及び右側に配置され、長円形のループ状となる溝であるガイド溝をそれぞれ有するガイドフレームと、
前記第1方向が左から右へ向かう水平方向となるように見たときに略L字状の断面形状を有し前記搬送ベルトの左端と右端を結ぶ方向である第2方向に延びる梁状の部材であり鉛直方向の最下部に配置されるとともに前記略L字の略水平部である第1段底板の左右両側に各々突設されて前記左右のガイド溝に各々嵌合して誘導可能な左右の被誘導部を有し前記第1段底板の下面の一部が前記上側ベルトの上面に当接可能に設置され被処理物を1個収容可能な第1段収容部と、以下同様にして前記第1段収容部と同一構成の梁状部材であり前記略L字の略直角頂点部が直下の第(n−1)段収容部(n:2以上の整数)のうち前記略L字の略鉛直部となる第(n−1)段直壁板の上端にヒンジ接合されるととも前記ヒンジによる回転後に外力が除かれた場合に元の略L字状態に復帰可能な第(n−1)復帰バネが取り付けられ被処理物を1個収容可能な第n段収容部までを有して多段積層状に構成される被処理物多段収容体が前記搬送ベルトのループ方向に複数個と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第1ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第1ベルト車の付近に配置される第1ディスク軸と、前記第1ディスク軸の両端付近に取り付けられる2つの略円板状部材であり前記左右の被誘導部に嵌合することにより1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第1ディスク嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第1ディスク嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの下側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第1ディスク軸に近いものである最後列収容体の前記第1段底板の一部を押圧して制止可能に構成された左右の第1送りディスクを有する第1送りディスク機構と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第2ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第2ベルト車の付近に配置される第2ディスク軸と、前記第2ディスク軸の両端付・近に取り付けられる2つの略円板状部材であり前記左右の被誘導部に嵌合することにより1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第2ディスク嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第2ディスク嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの上側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第2ディスク軸に近いものである最前列収容体の前記第1段底板の一部を押圧して制止可能に構成された左右の第2送りディスクを有する第2送りディスク機構と、
前記第1方向に関して前記第2ベルト車側の前記上側ベルトの端部であるベルト第2位置付近の斜め前上方から前方にわたって設置され前記ベルト第2位置に対向する側が略凹曲面状に形成され、前記左右の第2送りディスクの各嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左右の被誘導部に各々嵌合した状態で基準角度位置から第1角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第1段収容部の第1段底板を水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させ、以下同様にして前記左右の第2送りディスクの各嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左右の被誘導部に各々嵌合した状態で基準角度位置から第n角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第n段収容部の第n段底板が水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させるように、前記被処理物多段収容体の第n段収容部の前記略L字の略鉛直部となる第n段直壁板の上端又は前記第n段底板の先端を案内誘導する収容体案内部材を備えること
を特徴とする被処理物自動供給装置。
【請求項2】
第1ベルト車と、前記第1ベルト車から水平方向に第1水平距離だけ離れかつ鉛直方向に第1鉛直距離だけ高い位置に設置される第2ベルト車と、軟質合成樹脂材料からなりこれら2つのベルト車の間にエンドレスループ状に巻き掛けられる搬送ベルトと、前記第1ベルト車又は第2ベルト車のいずれかの回転軸を回転駆動するベルト駆動源を有するベルト搬送機構と、
前記搬送ベルトの上側ベルトの移動方向である第1方向に関して左側及び右側に配置され、長円形のループ状となる溝であるガイド溝をそれぞれ有するガイドフレームと、
前記第1方向が左から右へ向かう水平方向となるように見たときに略L字状の断面形状を有し前記搬送ベルトの左端と右端を結ぶ方向である第2方向に延びる梁状の部材であり鉛直方向の最下部に配置されるとともに前記略L字の略水平部である第1段底板の左右両側に各々突設されて前記左右のガイド溝に各々嵌合して誘導可能な左右の被誘導部を有し前記第1段底板の下面の一部が前記上側ベルトの上面に当接可能に設置され被処理物を1個収容可能な第1段収容部と、以下同様にして前記第1段収容部と同一構成の梁状部材であり前記略L字の略直角頂点部が直下の第(n−1)段収容部(n:2以上の整数)のうち前記略L字の略鉛直部となる第(n−1)段直壁板の上端にヒンジ接合されるととも前記ヒンジによる回転後に外力が除かれた場合に元の略L字状態に復帰可能な第(n−1)復帰バネが取り付けられ被処理物を1個収容可能な第n段収容部までを有して多段積層状に構成される被処理物多段収容体が前記搬送ベルトのループ方向に複数個と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第1ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第1ベルト車の付近に配置される第1ディスク軸と、前記第1ディスク軸の両端付近に取り付けられる2つの略円板状部材であり前記左右の被誘導部に嵌合することにより1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第1ディスク嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第1ディスク嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの下側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第1ディスク軸に近いものである最後列収容体の前記第1段底板の一部を押圧して制止可能に構成された左右の第1送りディスクを有する第1送りディスク機構と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第2ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第2ベルト車の付近に配置される第2ディスク軸と、前記第2ディスク軸の両端付近に取り付けられる2つの略円板状部材であり前記左右の被誘導部に嵌合することにより1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第2ディスク嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第2ディスク嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの上側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第2ディスク軸に近いものである最前列収容体の前記第1段底板の一部を押圧して制止可能に構成された左右の第2送りディスクを有する第2送りディスク機構と、
前記第1方向に関して前記第2ベルト車側の前記上側ベルトの端部であるベルト第2位置付近の斜め前上方から前方にわたって設置され前記ベルト第2位置に対向する側が略凹曲面状に形成され、前記左右の第2送りディスクの各嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左右の被誘導部に各々嵌合した状態で基準角度位置から第1角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第1段収容部の第1段底板を水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させ、以下同様にして前記左右の第2送りディスクの各嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左右の被誘導部に各々嵌合した状態で基準角度位置から第n角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第n段収容部の第n段底板が水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させるように、前記被処理物多段収容体の第n段収容部の前記略L字の略鉛直部となる第n段直壁板の上端又は前記第n段底板の先端を案内誘導する収容体案内部材を備える被処理物自動供給装置と、
前記被処理物自動供給装置を制御する制御系を備え、
前記制御系は、
前記第2ディスク駆動源又は第2ディスク軸若しくは第2ディスクを監視し前記基準角度位置から回転した角度値が前記第1角度値から第n角度値までのいずれかであるかを検出し第2ディスク回転角度検出信号を出力する第1センサと、
前記第1方向に関して前記第2ベルト車側の前記上側ベルトの端部であるベルト第2位置付近の下方に配置されるとともに複数の移動する受入器を有し、前記落下した1個の被処理物を前記受入器で受け取った後に搬送して第1処理を行う処理装置の前記複数の受入器が移動して後続の空の受入器が到来したことを検出し受入器到来信号を出力する第2センサと、
前記第2ディスク回転角度検出信号を受けた場合には前記第2ディスク駆動源を停止させる第2ディスク停止指令信号を送り、次に前記受入器到来信号を受けた場合には前記第2ディスク駆動源を始動させる第2ディスク始動指令信号を送る第1コンピュータを備えること
を特徴とする被処理物自動供給システム。
【請求項3】
第1ベルト車と、前記第1ベルト車から水平方向に第1水平距離だけ離れかつ鉛直方向に第1鉛直距離だけ高い位置に設置される第2ベルト車と、軟質合成樹脂系材料又は軟質ゴム系材料からなりこれら2つのベルト車の間にエンドレスループ状に巻き掛けられる搬送ベルトと、前記第1ベルト車又は第2ベルト車のいずれかの回転軸を回転駆動するベルト駆動源を有するベルト搬送機構と、
前記搬送ベルトの上側ベルトの移動方向である第1方向に関して左側及び右側に配置され、長円形のループ状となる溝であるガイド溝をそれぞれ有するガイドフレームと、
前記第1方向が左から右へ向かう水平方向となるように見たときに略L字状の断面形状を有し前記搬送ベルトの左端と右端を結ぶ方向である第2方向に延びる梁状の部材であり鉛直方向の最下部に配置されるとともに前記略L字の略水平部である第1段底板の左右両側に各々突設されて前記左右のガイド溝に各々嵌合して誘導可能な左右の被誘導部を有し前記第1段底板の下面の一部が前記上側ベルトの上面に当接可能に設置され被処理物を1個収容可能な第1段収容部と、以下同様にして前記第1段収容部と同一構成の梁状部材であり前記略L字の略直角頂点部が直下の第(n−1)段収容部(n:2以上の整数)のうち前記略L字の略鉛直部となる第(n−1)段直壁板の上端にヒンジ接合されるととも前記ヒンジによる回転後に外力が除かれた場合に元の略L字状態に復帰可能な第(n−1)復帰バネが取り付けられ被処理物を1個収容可能な第n段収容部までを有して多段積層状に構成される被処理物多段収容体が前記搬送ベルトのループ方向に複数個と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第1ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第1ベルト車の付近に配置される第1ディスク軸と、前記第1ディスク軸の両端付近に取り付けられる2つの略円板状部材であり前記左右の被誘導部に嵌合することにより1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第1ディスク嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第1ディスク嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの下側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第1ディスク軸に近いものである最後列収容体の前記第1段底板の一部を押圧して制止可能に構成された左右の第1送りディスクを有する第1送りディスク機構と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第2ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第2ベルト車の軸の付近に配置される第2ディスク軸と、前記第2ディスク軸の両端付近に取り付けられる2つの略円板状部材であり前記左右の被誘導部に嵌合することにより1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第2ディスク嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第2ディスク嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの上側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第2ディスク軸に近いものである最前列収容体の前記第1段底板の一部を押圧して制止可能に構成された左右の第2送りディスクを有する第2送りディスク機構と、
前記第1方向に関して前記第2ベルト車側の前記上側ベルトの端部であるベルト第2位置付近の斜め前上方から前方にわたって設置され前記ベルト第2位置に対向する側が略凹曲面状に形成され、前記左右の第2送りディスクの各嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左右の被誘導部に各々嵌合した状態で基準角度位置から第1角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第1段収容部の第1段底板を水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させ、以下同様にして前記左右の第2送りディスクの各嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左右の被誘導部に各々嵌合した状態で基準角度位置から第n角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第n段収容部の第n段底板が水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させるように、前記被処理物多段収容体の第n段収容部の前記略L字の略鉛直部となる第n段直壁板の上端又は前記第n段底板の先端を案内誘導する収容体案内部材を備え
る被処理物自動供給装置と、
前記被処理物自動供給装置を制御する制御系を備え、
前記制御系は、
前記第1方向に関して前記第2ベルト車側の前記上側ベルトの端部であるベルト第2位置付近の下方に配置されるとともに複数の移動する受入器を有し、前記落下した1個の被処理物を前記受入器で受け取った後に搬送して第1処理を行う処理装置のいずれかの受入器が、前記1個の被処理物を受け取ったことを検出したときに受入器受取完了信号を出力する第3センサと、
前記処理装置の複数の受入器が移動して後続の空の受入器が到来したことを検出したときに受入器到来信号を出力する第2センサと、
前記受入器受取完了信号を受けた場合には前記第2ディスク駆動源を停止させる第2ディスク停止指令信号を送り、次に前記受入器到来信号を受けた場合には前記第2ディスク駆動源を始動させる第2ディスク始動指令信号を送る第2コンピュータを備えること
を特徴とする被処理物自動供給システム。
【請求項4】
第1ベルト車と、前記第1ベルト車から水平方向に第1水平距離だけ離れかつ鉛直方向に第1鉛直距離だけ高い位置に設置される第2ベルト車と、軟質合成樹脂系材料又は軟質ゴム系材料からなりこれら2つのベルト車の間にエンドレスループ状に巻き掛けられる搬送ベルトと、前記第1ベルト車又は第2ベルト車のいずれかの回転軸を回転駆動するベルト駆動源を有するベルト搬送機構と、
前記搬送ベルトの上側ベルトの移動方向である第1方向に関して左側及び右側に配置され、長円形のループ状となる溝であるガイド溝をそれぞれ有するガイドフレームと、
前記第1方向が左から右へ向かう水平方向となるように見たときに略L字状の断面形状を有し前記搬送ベルトの左端と右端を結ぶ方向である第2方向に延びる梁状の部材であり鉛直方向の最下部に配置されるとともに前記略L字の略水平部である第1段底板の左右両側に各々突設されて前記左右のガイド溝に各々嵌合して誘導可能な左右の被誘導部を有し前記第1段底板の下面の一部が前記上側ベルトの上面に当接可能に設置され被処理物を1個収容可能な第1段収容部と、以下同様にして前記第1段収容部と同一構成の梁状部材であり前記略L字の略直角頂点部が直下の第(n−1)段収容部(n:2以上の整数)のうち前記略L字の略鉛直部となる第(n−1)段直壁板の上端にヒンジ接合されるととも前記ヒンジによる回転後に外力が除かれた場合に元の略L字状態に復帰可能な第(n−1)復帰バネが取り付けられ被処理物を1個収容可能な第n段収容部までを有して多段積層状に構成される被処理物多段収容体が前記搬送ベルトのループ方向に複数個と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第1ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第1ベルト車の付近に配置される第1ディスク軸と、前記第1ディスク軸の両端付近に取り付けられる2つの略円板状部材であり前記左右の被誘導部に嵌合することにより1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第1ディスク嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第1ディスク嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの下側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第1ディスク軸に近いものである最後列収容体の前記第1段底板の一部を押圧して制止可能に構成された左右の第1送りディスクを有する第1送りディスク機構と、
前記ベルト搬送機構とは独立の第2ディスク駆動源により回転駆動されるとともに前記第2ベルト車の付近に配置される第2ディスク軸と、前記第2ディスク軸の両端付近に取り付けられる2つの略円板状部材であり前記左右の被誘導部に嵌合することにより1つの被処理物多段収容体を強制移動可能な第2ディスク嵌合凹部を少なくとも1組有するとともに前記第2ディスク嵌合凹部以外の箇所は前記ガイド溝のうちの上側直線ガイド溝に沿って並んだ複数の前記被処理物多段収容体のうち最も前記第2ディスク軸に近いものである最前列収容体の前記第1段底板の一部を押圧して制止可能に構成された左右の第2送りディスクを有する第2送りディスク機構と、
前記第1方向に関して前記第2ベルト車側の前記上側ベルトの端部であるベルト第2位置付近の斜め前上方から前方にわたって設置され前記ベルト第2位置に対向する側が略凹曲面状に形成され、前記左右の第2送りディスクの各嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左右の被誘導部に各々嵌合した状態で基準角度位置から第1角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第1段収容部の第1段底板を水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させ、以下同様にして前記左右の第2送りディスクの各嵌合凹部が前記被処理物多段収容体の左右の被誘導部に各々嵌合した状態で基準角度位置から第n角度値だけ回転した場合には前記被処理物多段収容体の第n段収容部の第n段底板が水平状態を越えて前傾させて収容されていた1個の被処理物を落下させるように、前記被処理物多段収容体の第n段収容部の前記略L字の略鉛直部となる第n段直壁板の上端又は前記第n段底板の先端を案内誘導する収容体案内部材を備え、
前記第1方向に関して前記第2ベルト車側の前記上側ベルトの端部であるベルト第2位置付近から前記ベルト第2位置付近まで前記被処理物を搬送する被処理物自動供給装置を用い、
前記第1方向に関して前記第1ベルト車側の前記上側ベルトの端部であるベルト第1位置付近に前記被処理物多段収容体が存在する場合に前記被処理物多段収容体の第1段収容部から第n段収容部までの全ての収容部に被処理物を収容させた収容体満載状態にした後に後続の被処理物多段収容体が回転して到来してくるまでに要する時間である第1供給時間よりも、前記左右の第2送りディスクが1つの被処理物多段収容体の前記第1段底板が水平状態を越えて前傾し収容されていた前記被処理物が落下する第1段前傾位置から前記第n段底板が水平状態を越えて前傾し収容されていた前記被処理物が落下する第n段前傾位置まで回転移動させた後に後続の被処理物多段収容体を前記第1段前傾位置まで回転移動させるのに要する時間である第2供給時間の方が長くなるように前記第1ディスク駆動源と第2ディスク駆動源の各々の回転速度を設定し、前記収容体満載状態の被処理物多段収容体を前記上側ベルトに沿って並ばせた状態とした後に、前記第1ディスク駆動源を他作業用余裕時間だけ停止させ、前記他作業用余裕時間が経過した後、前記ベルト第1位置付近での前記被処理物多段収容体への前記被処理物の収容作業を再開すること
を特徴とする被処理物自動供給方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−232513(P2006−232513A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−52575(P2005−52575)
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(501203344)独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 (827)
【Fターム(参考)】