説明

被膜検査システム、被膜検査方法、及び被膜検査対象物

【課題】本発明は、光学的な検査方法では検出感度が低かった、検出面から構造的に深く入り組んだような箇所にある被膜不十分な部位を検出する。
【解決手段】被膜材料13により被膜された物体11の被膜の欠損を検査する被膜検査システムにおいて、物体11における被膜材料13により被膜されるべき被膜対象領域に、揮発性物質12を塗布する揮発性物質塗布手段23と、揮発性物質12が塗布された物体11の被膜対象領域に、被膜材料13を被膜する被膜手段24と、揮発性物質12を塗布され且つ被膜材料13で被膜された物体11の発する揮発性物質15を検出する被膜検査手段16とを備えることを特徴とする被膜検査システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被膜検査システム、被膜検査方法、及び被膜検査対象物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、物体を被膜する際に、物体が確実に被膜されているかを調べるには人間による目視確認に頼る部分が大きかった。そのため、目視によって確認できない微細な箇所においても、被膜がなされているか確実に検査する方法の開発が望まれていた。そのため、最終的な被膜物質による被膜に先だって、2,1,5−ナフトキノンジアジド及び2,1,4−ナフトキノンジアジドなどの感光剤物質で対象物体をマーキングし、最終的な被膜の後に特定波長の検査光を用いて上記感光剤物質を検出する被膜の検査方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−12383号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記被膜検査方法は、被膜が不十分な部位の発光を検出するという光学的な手法であるため、検出面から構造的に深く入り組んだような箇所にある被膜不十分な部位の発光を検出することは一般的に難しく、可能であったとしてもその検出感度は著しく低下するという問題があった。
【0004】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、光学的な検査方法では検出感度が低かった、検出面から構造的に深く入り組んだような箇所にある被膜不十分な部位を検出する、被膜検査システム及び被膜検査方法、並びに上述の被膜不十分な部位が検出される被膜検査対象物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とする。
【0006】
本発明の被膜検査システムは、被膜材料により被膜された物体の被膜の欠損を検査する被膜検査システムにおいて、前記物体における前記被膜材料により被膜されるべき被膜対象領域の少なくとも一部に、揮発性物質を塗布する揮発性物質塗布装置と、前記揮発性物質が塗布された前記物体の被膜対象領域に、前記揮発性物質を実質的に含まない前記被膜材料を被膜する被膜装置と、前記揮発性物質を塗布され且つ前記被膜材料で被膜された前記物体の発する前記揮発性物質を検出する被膜検査装置とを備える。
【0007】
本発明の被膜検査方法は、被膜材料により被膜された物体の被膜の品質を検査する被膜検査方法において、前記物体における前記被膜材料により被膜されるべき被膜対象領域の少なくとも一部に、揮発性物質を塗布する揮発性物質塗布ステップと、前記揮発性物質が塗布された前記物体の被膜対象領域に、前記揮発性物質を実質的に含まない前記被膜材料を被膜する被膜ステップと、前記揮発性物質を塗布され且つ前記被膜材料で被膜された前記物体の発する前記揮発性物質を検出する被膜検査ステップとを有する。
【0008】
本発明の被膜検査対象物は、被膜材料による被膜の欠損を検査される被膜検査対象物において、少なくとも部分的に閉塞された閉塞部を有する被膜検査対象物であって、前記閉塞部の被膜が、揮発性物質からなる下層と、前記下層上に積層され、前記揮発性物質を実質的に含まない被膜材料からなる被膜層とを含む。
【発明の効果】
【0009】
上述の如く本発明によれば、光学的な検査方法では検出感度が低かった、検出面から構造的に深く入り組んだような箇所にある被膜不十分な部位を検出することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、本発明を実施するための最良の形態である実施例について図面と共に説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施例の被膜検査方法を示す図である。
【0012】
図1を参照するに、実施例においては、物体11の表面を被膜材料13によって漏れなく確実に被膜することを目的とする。
【0013】
匂い物質12は、物体11の表面を最初に塗布する物質である。
【0014】
匂い物質12は揮発性物質であり、気化することにより、気化した匂い物質15をその周囲に発する。ただし、物体11の表面に塗布した匂い物質12は、短時間でその全てが気化するのではなく、時間をかけて徐々に気化し、長時間に渡り気化した匂い物質15を発散し続ける。
【0015】
また、匂い物質12は、物体11及び下述する被膜材料13に対する腐食作用を示さず、また、被膜材料13による物体11の十分な被膜を妨げないことを特徴とする。
【0016】
必ずしも物体11の表面の全部分を、匂い物質12で塗布する必要はない。下述する、被膜材料13による物体11の被膜について、被膜材料13による被膜の欠損を調べたい物体11表面上の部位の少なくとも一部に、匂い物質12を塗布すれば十分である。
【0017】
実施例における匂い物質12について、具体的にどのような物質の使用が可能であるかは下述する。
【0018】
塗布装置23は、物体11表面に、上述の匂い物質12を塗布する装置である。
【0019】
被膜材料13は、物体11の表面を最終的に被膜する材料であり、匂い物質12を塗布された物体11を被膜する。
【0020】
被膜材料13は、匂い物質12を全く含まないか、可能な限りその含有量が少ないことが望ましい。
【0021】
被膜装置24は、匂い物質12が塗布された物体11表面に、上述した被膜材料13を被膜する装置である。
【0022】
被膜欠損部位14は、匂い物質12を塗布された物体11の表面上で、被膜材料13による被膜が不十分である部位を示している。図1中のAで示すとおり、上述の被膜欠損部位14からは、表面に露出した匂い物質12より気化した匂い物質15が生じる。
【0023】
対して、物体11の表面上に上述の被膜欠損部位14が無く、被膜材料13による被膜が完全である場合には、図1中のBで示す通り、気化した匂い物質15は生じない。
【0024】
よって、物体11に対する被膜物質13による被膜の欠損を、気化した匂い物質15の発生の有無を検出する方法により検査することができる。
【0025】
気化した匂い物質15の発生の有無を検出するには、人間の嗅覚を用いる方法及び気化した匂い物質15との化学反応を利用した工学的センサーを用いる方法ある。化学反応を利用した工学的センサーを用いる方法については下述する。
【0026】
人間の嗅覚を用いて気化した匂い物質15の有無を検出するには、気化した匂い物質15が人間の嗅覚によって検出可能な物質であることが必須である。また、人間の嗅覚で検出可能な気化した匂い物質15の濃度が、物体11上の微細な被膜欠損部位14から発せられる場合の気化した匂い物質15の濃度を上回っていることが、確実な被膜検査を行う上で必要である。
【0027】
図2は、実施例の被膜検査システムの構成図である。
【0028】
図2を参照するに、被膜検査システムは大略すると、物体11と、匂い物質12と、塗布装置23と、被膜材料13と、被膜装置24と、被膜検査装置16と、吸気ファン20と、匂いセンサー17と、排気ファン21と、CPU18と、メモリー19と、ブザー22とよりなる。
【0029】
物体11、匂い物質12、塗布装置23、被膜材料13、被膜装置24についての詳細は、実施例の図1の説明と同様なものであるので記載を省略する。
【0030】
被膜検査装置16は、匂い物質12の塗布と被膜材料13の被膜がなされた上述の物体11の、被膜材料13の被膜の欠損の有無を検査する装置である。被膜検査装置16は、筐体によって外部と空間的に遮断されており、その内部には吸気ファン20、匂いセンサー17、排気ファン21、CPU18、メモリー19、及びブザー22が配置されている。また、被膜検査装置16は、匂い物質12の塗布と被膜材料13の被膜がなされた上述の物体11を検査対象物として装置内部に入れることができる。
【0031】
被膜検査装置16を設置する場所としては、可能な限り、気化した匂い物質15が近辺に存在しない場所が構成上望ましい。
【0032】
吸気ファン20は、検査対象物として被膜検査装置16内に入った物体11の下部に、筐体を貫通する形で存在する。吸気ファン20の回転により、被膜検査装置16外部から空気を取り込み、物体11が存在するCの方向に空気を送る。結果、外部の空気が物体11に触れ、その空気は下述する匂いセンサー17に接触する。
【0033】
匂いセンサー17は、被膜検査装置16内の吸気ファン20及び検査対象物としての物体11の上部に存在する。
【0034】
匂いセンサー17は、匂いを感知するセンサー部分を装置下部に向けており、吸気ファン20から検査対象物としての物体11に触れた空気に直接触れることができる。そのため、検査対象物としての物体11に、被膜材料13による被膜の欠損があった場合に生じる、気化した匂い物質15を効率的に匂いセンサー17に晒すことができる。
【0035】
匂いセンサー17は、還元性ガスによる酸化スズの導電性の変化を測定し、還元性ガスである気化した匂い物質15を検出する機構を持つものである。具体的には、還元性ガスが、酸化スズ上に結合した酸素分子を奪い、酸素分子を奪われた酸化スズ中の自由電子の数が増えることなり導電性が増加する。その結果として、還元性ガスである気化した匂い物質15の濃度を電流の大きさに変換することができる。そして、匂いセンサー17で得られた気化した匂い物質15の濃度情報は、CPU18に出力される。
【0036】
また、上述の検出機構による匂いセンサー17は、アンモニア、アルコール、硫化水素、メチルメルカプタンなどの還元性ガスを検出する製品が広く市販されている。特に、メチルメルカプタン及び硫化水素の検出濃度は0.1ppmと非常に低濃度のガスを検出可能である。そのため、匂い物質12として、微量のメチルメルカプタン又は硫化水素を含む物質を使用することが、高感度の被膜検査システムを構成する上で適している。
【0037】
排気ファン21は、検査対象物として被膜検査装置16内に入った物体11及び匂いセンサー17の上部に、筐体を貫通するかたちで存在する。排気ファン21の回転により、外部へ空気を排出し、Dの方向に空気を送る。この排気ファン21の働きにより、吸気ファン20→物体11→匂いセンサー17→排気ファン21という空気に流れを被膜検査装置16内に作る。そして、この空気の流れにより、被膜に欠損がある物体11が発した気化した匂い物質15が、被膜検査装置16内に充満することを防止する。このようにすることにより、匂いセンサー17による検出のバックグラウンドを下げ、より感度の高い検出を行うことができるようになる。
【0038】
CPU18とメモリー19は、被膜検査装置16内部に設置されている。CPU18は、匂いセンサー17から、気化した匂い物質15の濃度情報を入力する。CPU18は、メモリー19からも予め記憶された濃度情報を入力する。また、CPU18は、ブザー22に信号を出力する。
【0039】
メモリー19には、検査対象物である物体11に被膜材料13による被膜の欠損がある際に、匂いセンサー17が検出する気化した匂い物質15の最小濃度が予め記憶されている。以下、この最小濃度を基準濃度とする。匂いセンサー17が、この基準濃度よりも低い濃度を検出すれば、その検査対象物である物体11の被膜の欠損は無いと判断する。反対に、匂いセンサー17が、この基準濃度よりも高い濃度を検出すれば、その検査対象物である物体11の被膜の欠損が有ると判断する。
【0040】
CPU18は、匂いセンサー17から得られた気化した匂い物質15の濃度情報と、予めメモリー19に記憶されている上述の基準濃度を比較する。そしてCPU18は、基準濃度よりも、匂いセンサー17で得られた気化した匂い物質15の濃度が高濃度を示した場合、検査対象物である物体11の被膜に欠損が有ると判定する。この被膜の欠損を判定した場合は、ブザー22に信号を出力する。反対に、CPU18が、基準濃度よりも、匂いセンサー17で得られた気化した匂い物質15の濃度が低濃度を示した場合、検査対象物である物体11の被膜に欠損は無いと判定する。
【0041】
ブザー22は、CPUから信号を入力する。ブザー22は、信号を入力した際にブザー音を発し、被膜検査装置16の使用者に対して被膜の欠損が有る物体11を発見したことを告知する。
【0042】
図2では、匂いセンサー17を含む被膜検査装置16によって、気化した匂い物質15の検出、及び物体11の被膜欠損の判定を行っているが、上述の通り人間の嗅覚による検出及び判定も可能である。実施例で使用する匂いセンサー17に対応する匂い物質15には、上述の通りメチルメルカプタン及び硫化水素が利用可能であるが、両化合物とも人間の嗅覚にとっては非常に臭いものとして知覚される。そのため、人間の嗅覚によっても、一定感度の検出及び判定が十分可能である。
【0043】
図3は、実施例の被膜検査システムの処理動作を説明するフローチャートである。
【0044】
図3を参照するに、被膜検査装置16内において、匂い物質12の塗布と被膜材料13の被膜がなされた上述の物体11を検査対象物として検査が行われるものとして説明する。
【0045】
(Step51)吸気ファン20と排気ファン21による被膜検査装置16内の空気の流れにより、検査対象物である物体11を通過した空気中の気化した匂い物質15と匂いセンサー17が接触する。
【0046】
(Step52)検査対象物である物体11より発せられた気化した匂い物質15と匂いセンサー17上の酸化スズと化学反応を起こす。
【0047】
(Step53)気化した匂い物質15と匂いセンサー17上の酸化スズの化学反応により、酸化スズの電気伝導性が変化する。結果として、気化した匂い物質15の濃度が、匂いセンサー17内の化学反応を介して電流の大きさという電気的信号に変換される。
【0048】
(Step54)CPU18において、匂いセンサー17で検出された気化した匂い物質15の濃度と、メモリー19に予め記憶された上述の基準濃度とを比較する。
【0049】
(Step55)Step54での比較結果について、メモリー19に予め記憶された上述の基準濃度の方が高ければStep56に進む、また匂いセンサー17により検出された気化した匂い物質15の濃度の方が高ければ、Step57に進む。
【0050】
(Step56)検査対象物である物体11における、被膜材料13による被膜の欠損は無いと判定する。実施例に係る処理を終了させる。
【0051】
(Step57)検査対象物である物体11における、被膜材料13による被膜の欠損が有ると判定する。
【0052】
(Step58)ブザー22が発するブザー音により、被膜欠損の発見を告知する。実施例に係る処理を終了させる。
【0053】
図4は、実施例の被膜検査対象物を説明する図である。
【0054】
図4を参照するに基板31は、上述した物体11に対応するものである。ただし、基板31上にはコネクター32が配置されており、基板31の表面の一部分を覆い隠している。
【0055】
基板31の表面は、最終的に被膜材料13で被膜される。ただし、被膜欠損部位14がコネクター32の下部に存在している。
【0056】
基板31の表面が、塗り漏れなく被膜材料13によって被膜されているかを調べるために、まず光学的手法による検出33を用いた検査方法を用いる場合について記述する。この光学的手法による検出33は、背景技術の項で述べた、感光剤物質で対象物体を予めマーキングし、最終的な被膜の後に特定波長の検査光を用いて上記感光剤物質を検出する被膜の検査方法などを示している。
【0057】
光学的手法による検出33では、コネクター32が遮蔽物体となり、コネクター32の下に隠れて存在する被膜欠損部位14を検出することが困難であるか、検出できたとしても、非常にその感度は低いものになってしまう。そのため、光学的手法による検出33を用いた検査方法では、被膜欠損部位14を見落としてしまう危険性がある。
【0058】
次に、実施例で記載した、最終的な塗装材料13で被膜する前に、匂い物質12を基板31に塗布し、匂いセンサーによる検出34を用いた検査方法の場合について説明する。匂い物質12として十分に拡散係数の高い物質を採用することにより、遮蔽物体であるコネクター32の下にある被膜欠損部位14であっても、その部位から気化した匂い物質15が拡散しコネクター32の外に出ることから、匂いセンサーによる検出34により容易にかつ感度良く検出することが可能になる。
【0059】
実施例によれば、匂い物質を予め物体の表面に塗布し、被膜材料による最終的な被膜の後に、物体から発せられる気化した匂い物質の存在の有無を検出することによる被膜検査システム、被膜検査方法、及び被膜検査対象物を提供することができる。これにより、被膜欠損部位を確実に発見することができ、被膜に欠損のある製品を検査段階で完全に排除することが可能になる。被膜に欠損がある部位から腐食が進んでしまうような場合や、被膜に欠損がある部位から電流などがリークしてしまいその製品の機能を損なってしまうような場合においては、実施例を用いることにより、非常に信頼性の高い製品を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施例の被膜検査方法を示す図である。
【図2】実施例の被膜検査システムの構成図である。
【図3】実施例の被膜検査システムの処理動作を説明するフローチャートである。
【図4】実施例の被膜検査対象物を説明する図である。
【符号の説明】
【0061】
11 物体
12 匂い物質
13 被膜材料
14 被膜欠損部位
15 気化した匂い物質
16 被膜検査装置
17 匂いセンサー
18 CPU
19 メモリー
20 吸気ファン
21 排気ファン
22 ブザー
23 塗布装置
24 被膜装置
31 基板
32 コネクター
33 光学的手法による検出
34 匂いセンサーによる検出

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被膜材料により被膜された物体の被膜の欠損を検査する被膜検査システムにおいて、
前記物体における前記被膜材料により被膜されるべき被膜対象領域の少なくとも一部に、揮発性物質を塗布する揮発性物質塗布装置と、
前記揮発性物質が塗布された前記物体の被膜対象領域に、前記揮発性物質を実質的に含まない前記被膜材料を被膜する被膜装置と、
前記揮発性物質を塗布され且つ前記被膜材料で被膜された前記物体の発する前記揮発性物質を検出する被膜検査装置とを備えることを特徴とする被膜検査システム。
【請求項2】
被膜材料により被膜された物体の被膜の品質を検査する被膜検査方法において、
前記物体における前記被膜材料により被膜されるべき被膜対象領域の少なくとも一部に、揮発性物質を塗布する揮発性物質塗布ステップと、
前記揮発性物質が塗布された前記物体の被膜対象領域に、前記揮発性物質を実質的に含まない前記被膜材料を被膜する被膜ステップと、
前記揮発性物質を塗布され且つ前記被膜材料で被膜された前記物体の発する前記揮発性物質を検出する被膜検査ステップとを有することを特徴とする被膜検査方法。
【請求項3】
被膜材料による被膜の欠損を検査される被膜検査対象物において、
少なくとも部分的に閉塞された閉塞部を有する被膜検査対象物であって、
前記閉塞部の被膜は、
揮発性物質からなる下層と、
前記下層上に積層され、前記揮発性物質を実質的に含まない被膜材料からなる被膜層とを含むことを特徴とする被膜検査対象物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−26283(P2008−26283A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−202476(P2006−202476)
【出願日】平成18年7月25日(2006.7.25)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】