説明

複写機

【課題】 コピー時のFCOTの向上を図る。
【解決手段】 コピーの開始指示までに、用紙をレジストローラまで搬送しておき、ここで待機させる。所定時間内のコピーの指示で用紙を搬送して印字させる。所定時間内にコピーの指示がない場合及び、別のカセットからの給紙が指示されれば、待機中の用紙を元のカセットへ引き戻す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は複写機に関し、特にコピーの開始からプリントアウトまでの時間を短縮することに関する。
【背景技術】
【0002】
コピーにおけるプリントでは、ユーザがコピーモードを選択し、あるいはコピー機のFBSカバーを上げると、これを契機としてプリンタの定着器の温度を予め上昇させるなどにより、プリントの準備を行う。そしてユーザがスタートキーを押下して処理の開始を指示すれば、給紙カセットから用紙を給紙してコピーを行う。
給紙カセットを給紙位置とすれば、給紙位置から印字後の用紙が排出される排紙口までの距離は機械的に定まっているため、処理の開始から排紙までの時間をさらに短縮することは難しい。
【特許文献1】特開2007−326655号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明の課題は、ユーザがコピーの開始を指示してから排紙までの時間を短縮することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明は、レジストローラと、用紙を給紙カセットからレジストローラまで搬送するための給紙ローラとを備える複写機において、ユーザによるコピーの選択、あるいはFBSカバーのオープンを検出すれば、前記給紙カセットからレジストローラまで用紙を搬送するための搬送部と、ユーザによるコピーの開始の指示を受付けるための入力部と、前記用紙の搬送を制御するための制御部とを設け、該制御部は、前記搬送部で用紙を前記レジストローラまで搬送した後に該レジストローラを停止して該用紙を待機させ、前記入力部でコピーを開始する指示を受付けると、前記レジストローラを駆動させて前記待機する用紙の搬送を行うようにしたことを特徴とする。
【0005】
好ましくは、前記制御部に、前記給紙ローラを反転するための反転部と、前記待機中の用紙を該用紙の給紙カセットへと戻すための引き戻し部とを設け、前記入力部から前記コピーを開始する指示が、前記待機から所定時間内に無ければ、前記制御部は、前記給紙ローラを反転させて、前記待機中の用紙を該用紙の給紙カセットへと引き戻すように構成する。
【0006】
さらに好ましくは、複数個の給紙カセットを備え、ユーザによる前記入力部からの指示が、前記用紙を給紙した給紙カセットとは異なる給紙カセットからの用紙へのコピーである場合、前記制御部は、前記給紙ローラを反転させて、前記待機中の用紙を該用紙の給紙カセットへと引き戻すように構成する。
【0007】
また好ましくは、複数個の給紙カセットと、前記搬送部とは別に用紙を退避させるための退避路と、ユーザによる前記入力部からの指示が、前記用紙を給紙した給紙カセットとは異なる給紙カセットからの用紙へのコピーであることを検出すれば、前記レジストローラで待機する用紙を前記退避路へと搬送するための退避部とを設け、前記すでに給紙した用紙とは異なる給紙カセットからの給紙をユーザが指示すれば、前記退避部は、前記すでに給紙した用紙を前記退避路に待機させるように構成する。
【0008】
またさらに好ましくは、ユーザによるコピーの選択、あるいはFBSカバーのオープンを検出すれば、前記搬送部は、前記複数個の給紙カセットの1段目のカセットからレジストローラまで用紙を搬送して待機させるように構成する。
【0009】
また好ましくは、ユーザによるコピーの選択、あるいはFBSカバーのオープンを検出すれば、前記搬送部は、前記複数個の給紙カセットの1段目のカセットからレジストローラまで用紙を搬送して待機させるように構成する。
【発明の効果】
【0010】
この発明では、ユーザによるコピーの選択、あるいはFBSカバーのオープンで、用紙を給紙カセットからレジストローラの位置まで予め搬送して、コピーの準備を行う。ユーザによるコピー開始の指示があれば、レジストローラの位置から用紙を搬送するので、排紙までの時間を短縮できる。
用紙がレジストローラの位置で待機中に、所定時間内にユーザがコピー開始の指示を行わなければ用紙を元の給紙カセットに戻すので、待機中の用紙が次のジョブに係る用紙の搬送の邪魔にならない。
【0011】
用紙がレジストローラで待機中に、ユーザが異なる給紙カセットからの用紙へのコピーを指示した場合にも、待機中の用紙を元の給紙カセットに戻するので、待機中の用紙が邪魔にならない。
待機中の用紙を元の給紙カセットに戻さずに、別に設けた退避路に搬送すれば、次のジョブに係る用紙の搬送を円滑に行える。
複数個の給紙カセットを設ける場合には、1段目の給紙カセットから給紙すれば給紙カセットとレジストローラとの距離が短くなり、特に1枚目のコピーの時間を短縮できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。
【実施例】
【0013】
図1〜図6に、複合機2を例に、複写機の実施例を示す。図1において、4〜6は用紙のサイズ毎に装着するカセットで、7〜9はカセット4〜6にそれぞれ収納する紙束である。10〜12は反転可能な給紙ローラで、紙束7〜9から用紙を1枚ずつ分離して給紙路32へ搬送する。14,15はレジストローラで、給紙ローラ10〜12で搬送されてきた用紙をレジストローラ14,15に突き当てて撓ませ、用紙の斜行を補正する。そして搬送された用紙をレジストローラ14,15の位置で待機させ、ユーザのコピー開始の指示があればレジストローラ14,15を駆動して、印字部へと用紙の搬送を行う。なお給紙ローラ10〜12は、それぞれモータM2〜M4により、レジストローラ14,15はモータM1により駆動する。16はバネ機構で、レジストローラ15へのバネ圧でローラ14とのギャップを調整して用紙を撓ませ、あるいは用紙をレジストローラ14、15と接触させながら搬送する。またモータM2〜M4を1台にまとめ、ベルトとクラッチなどを用い、駆動する給紙ローラ10〜12を切り替えても良い。
【0014】
S1は光透過型センサなどを用いた用紙センサで、レジストローラ14,15に対して搬送方向の上流側に設ける。センサS1は、用紙の先端を検出し、用紙がカセット4〜6からレジストローラ14,15まで搬送されたことを検出する。センサS1の位置は、例えばレジストローラ14,15から数mm程度の位置に設ける。
【0015】
トナーを記録材料とする電子写真方式の印字部19において、20は感光体ドラムで、ベルト状の感光体でも良い。21はローラ20に残ったトナーを回収し帯電を除くためのクリーナで、22はローラ20の表面を帯電させるための帯電部で、23はLEDヘッドあるいはレーザビームヘッドなどの露光部である。また24はローラからトナーを供給するためのトナー供給機構で、ローラ25は感光体ドラム20に対する紙押さえとして機能する。さらに26,27は定着ローラで、加熱されてトナー中の樹脂成分を溶かし、紙に定着させる。なお28〜30は紙送りローラで、ローラ28,28で印字済みの用紙を図示しない排出トレーへと搬送する。ローラ29,29,30,30は、レジストローラ14,15で待機していた用紙を、ローラ28,28付近まで印字を行わずに一旦搬送した後に背面用給紙路34へと搬送して、後から搬送されてくる用紙に対して退避させる。この場合、S2の用紙センサが用紙の後端を検出すれば、ローラ28,28を反転し同時にローラ29,29を駆動して、用紙を背面用給紙路34へと退避させる。
【0016】
図1において、コントローラ40には、センサS1とセンサS2とによる用紙の検出をそれぞれ入力する。そしてローラ制御部41で給紙ローラ10〜12、レジストローラ14,15及び紙送りローラ28〜30の停止と駆動とを制御するため、図示しない駆動回路を介しモータM1〜M4を駆動する。実施例では、ローラ制御部41に、搬送部42と、待機部44と、用紙の引き戻し部46と、退避部48とを設ける。搬送部42は、カセット4〜6からレジストローラ14,15まで用紙を搬送し、さらにレジストローラ14,15から印字部19へ用紙を搬送して排出するためのものである。待機部44は、ユーザによるコピー開始の指示があるまで、レジストローラ14,15の位置で用紙を待機させるためのものである。そして、用紙の引き戻し部46は、所定時間内にユーザの指示がなかった場合、及び別のコピージョブで異なるサイズの用紙へ印字を行う場合に、用紙を給紙元であるカセットに引き戻すためのものである。また退避部48は、別のカセットから搬送されてくる用紙の邪魔にならないように、用紙を背面給紙路34へと一時的に退避させるためのものである。
【0017】
実施例では、搬送部42は例えば給紙ローラ10を用い、カセット4からレジストローラ14,15まで用紙を搬送し、センサS1で用紙の先端を検出することで、用紙がレジストローラ14,15まで搬送されたことを検出する。そして用紙が検出されると、待機部44がレジストローラ14,15と給紙ローラ10との回転を停止し、用紙はレジストローラ14,15で斜行補正を施されて待機して、ユーザによるコピー開始の指示を待つ。実施例ではレジストローラ14,15に用紙の先端を突き当てた状態で待機するが、レジストローラ14,15付近で待機するようにしても良い。
【0018】
用紙を待機させてから所定時間内にユーザによるコピー開始の指示があれば、搬送部42がレジストローラ14,15と給紙ローラ10及びローラ26,27などを駆動して、用紙を搬送して印字を行う。
【0019】
待機部44は、用紙が待機を開始した後、例えば30秒などの所定時間内にコピー開始の指示がない場合、あるいはユーザが別の用紙へのコピーを指示した場合に、待機を解除して用紙の引き戻し部46あるいは退避部48を起動させる。
【0020】
引き戻し部46は給紙ローラ10を反転させ、用紙を給紙元のカセット4に引き戻す。ここで、カセット4とレジストローラ14,15との中間に搬送ローラなどがあれば、給紙ローラと共に搬送ローラを反転させる。退避部48はレジストローラ14,15及びローラ26,27,28,28を駆動して、用紙を印字せずに給紙路32上を搬送する。そしてセンサS2で用紙の後端を検出すれば、ローラ28,28を反転し、ローラ29,29,30,30を駆動して、用紙を背面用給紙路34へと退避させる。退避させた用紙は、次のコピー時に背面用給紙路34から給紙する、あるいは元のカセット4へと戻しても良い。
【0021】
実施例では、1段目のカセット4からの給紙を優先して給紙から排紙までの時間が短くなるようにし、またカセット4に最も使用頻度が高いサイズA4の用紙を収容する。A4サイズの用紙を1段目のカセットにLEF(Long Edge Feed)で収容すれば、出力までの時間を最も短縮することができる。なお実施例では、1段目のカセットにA4サイズの用紙を収容して1段目のカセットからの給紙を示すが、他のカセットにA4サイズを収容して、そのカセットを優先的に使用することとしても良い。
【0022】
A4サイズの用紙がレジストローラ14,15で待機中に、例えばB5でのプリント指示があれば、A4サイズの用紙をカセット4へ引き戻すか、あるいは給紙路32を搬送して背面用給紙路34へ退避させ、カセット5からの給紙の邪魔にならないようにする。ローラ制御部41は、カセット5の給紙ローラ11を駆動して、用紙を給紙路32へと搬送する。なお用紙の退避は背面用給紙路34への搬送に限定せず、下段カセットからの搬送の邪魔にならない位置に用紙を退避させることができればよい。
【0023】
図2を用い、搬送される用紙P1と、センサS1、及びレジストローラ、並びに給紙ローラなどとの位置関係を説明する。図において、1段目の給紙ローラがA方向に供給した1枚目の用紙P1の先端をセンサS1で検出して、用紙P1がレジストローラの位置まで搬送されたことを検出する。実施例では用紙P1をレジストローラに突き当てた状態で待機させるが、待機後の搬送が速やかに行われる位置であれば良い。
【0024】
レジストローラまで搬送された用紙P1を図2の状態で所定時間待機させ、所定時間内にユーザからのコピー開始の指示がなければ給紙ローラを反転させて、用紙P1をB方向、すなわち元のカセットに引き戻す。待機する所定時間は、例えば待機開始から30秒とし、用紙P1がレジストローラに到達してから30秒間ユーザのコピー開始の指示がなければ、元のカセットへ引き戻すようにする。なお用紙P1がレジストローラに到達する時間は、用紙P1の先端がセンサS1で検出された時刻と用紙の搬送される速度とから算出できる。所定時間は、例えば用紙P1がセンサS1を通過した時から起算しても良い。
【0025】
図3は、1段目のカセットから給紙された用紙P1を、背面用給紙路34へ退避する場合を示す。図3Aにおいて、2段目カセットから用紙P2が給紙路32に給紙されるため、図2の位置で待機していた用紙P1へ印字を行わずに、センサS2方向へ搬送する。なお用紙P1とP2との間隔は、図3では模式的に示す。そして図3Bに示すように、用紙P2はレジストローラまで搬送されて斜行補正された後に、印字部へと搬送され、この間に、用紙P1は背面用給紙路34へと搬送される。
【0026】
図4に、用紙を待機させユーザの指示でコピーする場合の、用紙の検出とレジストローラ、及び給紙ローラの動作タイミングを示す。まず給紙ローラでカセットから供給された用紙は、センサS1で検出されてレジストローラへと搬送される。センサS1での検出のタイミングをT1とすれば、T1検出後に用紙がレジストローラに到達する時間Δtは、用紙の速度から算出できる。レジストローラは、T1+Δtまでに停止して、用紙をレジストする。なお給紙ローラは、レジストローラの停止よりも少し後に停止して用紙をレジストする。用紙はレジストローラの位置で所定時間待機し、ユーザのコピー開始の指示を待つ。所定時間は、用紙がレジストローラに到達してから30秒間とし、図4では所定時間内にコピー開始の指示を受け、一旦停止した給紙ローラとレジストローラとを駆動し用紙を印字部へと搬送する。
【0027】
図5に、用紙を引き戻す場合の、用紙の検出とレジストローラ、及び給紙ローラの動作タイミングを示す。用紙が30秒間待機したままであれば、レジストローラは停止したままで給紙ローラが反転して用紙を元のカセットへと引き戻す。
【0028】
図6に、実施例での用紙をレジストして待機させユーザの指示でコピーを開始する処理と、コピー開始が指示されす用紙を引き戻す処理とを示す。図において、複合機がコピーモードへ移行すれば(S10)、定着器の温度を上昇させるなどのプリント準備を行う(S11)と共に、1段目のカセットから用紙を給紙路に搬送する(S12)。そして用紙がレジストローラに到着したことを検出すれば(S13)、1段目の給紙ローラとレジストローラとを停止して(S14,S15)、用紙を待機させる。用紙が到着した時間、すなわちレジストローラを停止した時間を記憶し、その時から30秒内にユーザがスタートキーを押下したかをチェックする(S17,S18)。
【0029】
ユーザの指示したコピーが1段目のカセットからの給紙であれば、1段目の給紙ローラとレジストローラとを駆動させて、待機させている用紙を搬送してコピーを行う(S19〜S21)。
【0030】
待機時間が30秒を超えた場合、及びユーザの指示するコピーが1段目とは別のカセットからの給紙である場合には、給紙ローラを反転させて(S18,S19,S22)、用紙を元のカセットに引き戻して給紙ローラを停止する(S23,S24)。
【0031】
このように実施例では、ユーザがコピー開始の指示をする時点において、プリンタの定着器の温度を上昇させるなどのプリント準備をし、用紙をレジストローラまで予め搬送している。ユーザの指示で用紙をレジストローラの位置から搬送し印字するので、コピー開始の指示から排紙までの時間を短縮できる。例えば1段目カセットから給紙して待機させている場合において、ユーザのコピーの指示が1段目カセットからの給紙であれば、1段目のカセットにおけるFCOT(First Copy Output Time)を向上させることができる。特にプリンタの定着器の温度がすでに高く、スキャナが高速でありプリントイメージの生成が速い場合であれば、さらにFCOTを向上させることができる。
【0032】
さらに実施例では、用紙が待機して 30秒以内にユーザがコピー開始の指示を行わなければ用紙を元のカセットに戻すので、次のコピーを速やかに行うことができる。また待機中の用紙が、次のジョブに係る用紙の搬送の邪魔になることはない。
【0033】
用紙がレジストローラで待機中に、ユーザが異なるカセットからのコピーを指示した場合にも、待機中の用紙を元のカセットに戻すので、待機中の用紙が邪魔にならないようにできる。
【0034】
待機中にコピー開始の指示がない場合、及びユーザが異なるカセットからのコピーを指示した場合に、待機中の用紙を元のカセットに戻さずに、別に設けた退避路に搬送することができる。この場合にも、次のジョブに係る用紙の搬送を円滑に行うことができる。
【0035】
複数個のカセットを設ける場合には、1段目のカセットから給紙すれば、カセットとレジストローラ間の距離が短く、特に1枚目のコピーの時間を短縮することができる。またA4サイズの用紙を1段目のカセットに収容することで、最も使用頻度の高い用紙を使用してのコピー時間を短縮することができる。

【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】実施例の複合機での、画像形成部の概略を示す構成図
【図2】実施例での、搬送される用紙とレジストローラ及び給紙ローラとの位置関係を説明するための図
【図3】実施例での、待機する用紙とは別カセットから給紙される場合の、搬送される用紙とローラとの位置関係を説明するための図で、図3Aは、2段目のカセットからの給紙を示し、図3Bは、背面用給紙路への用紙の退避を示す。
【図4】実施例での、用紙への印字を行う場合の、用紙の検出とレジストローラ、及び給紙ローラの動作タイミングを示す図
【図5】実施例での、用紙を引き戻す場合の、用紙の検出とレジストローラ、及び給紙ローラの動作タイミングを示す図
【図6】実施例での、用紙の搬送の待機と、用紙の引き戻しとの処理を示すフローチャート
【符号の説明】
【0037】
2 複合機
4〜6 カセット
7〜9 紙束
10〜12 給紙ローラ
14,15 レジストローラ
16 前後進機構
19 印字部
20 感光体ドラム
21 クリーナ
22 帯電部
23 露光部
24 トナー供給機構
25 ローラ
26,27 定着ローラ
28〜30 紙送りローラ
32 給紙路
34 背面用給紙路
40 コントローラ
41 ローラ制御部
42 搬送部
44 待機部
46 用紙の引き戻し部
48 退避部
M1〜M4 モータ
S1,S2 用紙センサ
P1 先行する用紙
P2 後続の用紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レジストローラと、用紙を給紙カセットからレジストローラまで搬送するための給紙ローラとを備える複写機において、
ユーザによるコピーの選択、あるいはFBSカバーのオープンを検出すれば、前記給紙カセットからレジストローラまで用紙を搬送するための搬送部と、
ユーザによるコピーの開始の指示を受付けるための入力部と、
前記用紙の搬送を制御するための制御部とを設け、
該制御部は、前記搬送部で用紙を前記レジストローラまで搬送した後に該レジストローラを停止して該用紙を待機させ、前記入力部でコピーを開始する指示を受付けると、前記レジストローラを駆動させて前記待機する用紙の搬送を行うようにしたことを特徴とする、複写機。
【請求項2】
前記制御部に、前記給紙ローラを反転するための反転部と、前記待機中の用紙を該用紙の給紙カセットへと戻すための引き戻し部とを設け、
前記入力部から前記コピーを開始する指示が、前記待機から所定時間内に無ければ、前記制御部は、前記給紙ローラを反転させて、前記待機中の用紙を該用紙の給紙カセットへと引き戻すように構成したことを特徴とする、請求項1の複写機。
【請求項3】
複数個の給紙カセットを備え、
ユーザによる前記入力部からの指示が、前記用紙を給紙した給紙カセットとは異なる給紙カセットからの用紙へのコピーである場合、
前記制御部は、前記給紙ローラを反転させて、前記待機中の用紙を該用紙の給紙カセットへと引き戻すように構成したことを特徴とする、請求項2の複写機。
【請求項4】
複数個の給紙カセットと、
前記搬送部とは別に用紙を退避させるための退避路と、
ユーザによる前記入力部からの指示が、前記用紙を給紙した給紙カセットとは異なる給紙カセットからの用紙へのコピーであることを検出すれば、前記レジストローラで待機する用紙を前記退避路へと搬送するための退避部とを設け、
前記すでに給紙した用紙とは異なる給紙カセットからの給紙をユーザが指示すれば、前記退避部は、前記すでに給紙した用紙を前記退避路に待機させるように構成したことを特徴とする、請求項1の複写機。
【請求項5】
ユーザによるコピーの選択、あるいはFBSカバーのオープンを検出すれば、前記搬送部は、前記複数個の給紙カセットの1段目のカセットからレジストローラまで用紙を搬送して待機させるように構成したことを特徴とする、請求項3の複写機。
【請求項6】
ユーザによるコピーの選択、あるいはFBSカバーのオープンを検出すれば、前記搬送部は、前記複数個の給紙カセットの1段目のカセットからレジストローラまで用紙を搬送して待機させるように構成したことを特徴とする、請求項4の複写機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−262359(P2009−262359A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−112236(P2008−112236)
【出願日】平成20年4月23日(2008.4.23)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】