説明

複合ソーシャルネットワーキングシステム及びその制御方法

【課題】複合ソーシャルネットワーキングシステム及びその制御方法に関し、グローバルSNSとローカルSNSとの切替えを容易にする。
【解決手段】特定のグループの利用者間のコミュニケーションを図るローカルSNSと、複数のローカルSNSに参加可能の総ての利用者間のコミュニケーションを可能とするグローバルSNSとを提供する構成の複合SNSであって、利用者のローカルSNSに参加する為のログインID及びパスワードと、利用者のグローバルSNSに参加する為のログインID及びパスワードとを関連つけて管理するデータベースを含むサーバマシン4を備え、このサーバマシン4は、利用者がグローバルSNSログインした後に、利用者が選択指定したローカルSNSにログイン可能として制御する手段を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の閉ざされたコミュニケーション展開が可能なローカルソーシャルネットワーキングサービスと、それらを含む開かれたコミュニケーション展開が可能なグローバルソーシャルネットワーキングサービスとを連携させた複合ソーシャルネットワーキングシステム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットを介したコミュニケーションサービスとして、例えば、掲示板、チャット(chat)、ブログ(blog)、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS;Social Networking Service)等が知られている。掲示板は、書込みと閲覧とが自由の場合が殆どであり、不特定多数の人々の情報提供及び閲覧を可能としている。又チャットは、二人又は多数の参加者間に於いて、リアルタイムでディスプレイ上に表示して会話的に通信するものである。又ブログは、不特定多数の人々に対する個人の情報発信のサービスとして急速に発展している。これらに対して、ソーシャルネットワーキングサービスは、一般的には、紹介によって参加可能とし、参加登録した者は、その後、知人等を紹介して参加させることが可能であって、順次拡大する組織形態であり、参加者のみが書込みや閲覧が可能のコミュニケーションサービスである。このようなソーシャルネットワーキングサービスの利用・運用規則(ポリシー)は、そのソーシャルネットワーキングサービスを提供するプロバイダーが定めて、利用者がそれに従う形態となっている。従って、異なる利用・運用規則(ポリシー)のソーシャルネットワーキングサービスを実現する為には、新たなサービスを立ち上げて、利用者がそれに参加する必要があった。従って、それぞれ異なる複数種類のソーシャルネットワーキングサービスが発生することになる。又それぞれ異なるソーシャルネットワーキングサービス相互間の関連性はなく、利用者は、利用目的等に対応したソーシャルネットワーキングサービスを選択して参加することになる。
【0003】
又前述の掲示板、チャットのコミュニケーションツールを相互に連携させる為に、チャットページ等を一つの画面内に表示可能とし、ホームページ等による情報参照と、チャットページ等によるリアルタイムの情報交換とを可能とし、又正規の利用者であることを識別する為の認証手段を含む構成のインタラクティブコミュニケーションシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。又不特定多数の利用者間で偶発的なコミュニケーションを可能とすると共に、不適切な利用者による参加を防止することを目的として、サーバ装置側で、チャット参加者候補となる利用者を所定の基準で選択し、その情報を、選択した利用者のクライアント装置に送信し、選択された中の利用者からのチャット開始要求により、サーバ装置から選択された利用者のクライアント装置にチャット開始の情報を送信し、それぞれのクライアント装置にチャット用領域を表示させるコミュニケーションシステムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
又携帯端末からの登録要求により、サーバに利用者の属性情報と共に登録し、登録利用者からの検索要求により、他の登録利用者についての検索結果を送信するソーシャルネットワークサービスシステムが提案されている(例えば、特許文献3参照)。又利用者端末の位置情報に基づいてイベント参加可能の利用者を抽出して、イベント開催に関する情報を送信し、それに対するコメント等の応答情報を収集し、収集した情報をイベントに対応つけて、各利用者にイベント参加可能状況等の一覧を通知するコミュニケーションシステムが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
【特許文献1】特開平11−110179号公報
【特許文献2】特開2001−222498号公報
【特許文献3】特開2006−23876号公報
【特許文献4】特開2006−72812号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のコミュニケーションサービスを提供するソーシャルネットワーキングサービス(SNS)は、前述のように、或る目的に応じたコミュニケーションサービスであり、従って、各種のポリシー対応に構成されているのが現状である。通常、利用者は、複数種類のソーシャルネットワーキングサービスの中から、利用目的等に対応して選択して参加を登録するもので、その後、或るソーシャルネットワーキングサービスに参加している時に、他のソーシャルネットワーキングサービスに参加する必要が発生した場合は、先のソーシャルネットワーキングサービスを終了してから、他のソーシャルネットワーキングサービスにあらためて参加する手続を行う必要があった。従って、異なるソーシャルネットワーキングサービス間の切替えは煩雑となる問題があった。
【0006】
本発明は、前述の従来の問題点を解決するものであり、複数の異なるポリシーに対応した複数のソーシャルネットワーキングサービスを、ローカルソーシャルネットワーキングサービスとし、その複数のローカルソーシャルネットワーキングサービスに対して共通的なグローバルソーシャルネットワーキングサービスを基に、ローカルソーシャルネットワーキングサービスの切替えを容易にして、操作性の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の複合ソーシャルネットワーキングシステムは、特定のグループの利用者間に於けるコミュニケーションを図るローカルソーシャルネットワーキングサービスと、複数の前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスに参加可能の総ての利用者間のコミュニケーションを可能とするグローバルソーシャルネットワーキングサービスとを提供する構成の複合ソーシャルネットワーキングシステムであって、前記利用者のローカルソーシャルネットワーキングサービスに参加する為のログインID及びパスワードと、前記利用者のグローバルソーシャルネットワーキングサービスに参加する為のログインID及びパスワードとを関連つけて管理するサーバマシンを備え、該サーバマシンは、前記利用者が前記グローバルソーシャルネットワーキングサービスにログインした後に前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスにログイン可能として制御する手段を備えている。
【0008】
又前記サーバマシンは、前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスに参加可能の前記利用者のログインID及びパスワードと前記グローバルソーシャルネットワーキングサービスに参加可能の前記利用者のログインID及びパスワードとを管理する管理テーブルと、前記利用者が前記グローバルソーシャルネットワーキングサービスへの参加時と前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスへの参加時とを識別可能とする表示画面を、前記利用者の表示装置に表示させるSNS属性情報を前記利用者のディスクに保持している。
【0009】
又本発明の複合ソーシャルネットワーキングシステムの制御方法は、特定のグループの利用者間に於けるコミュニケーションを図るローカルソーシャルネットワーキングサービスと、単一又は複数の前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスに参加可能の総ての利用者間のコミュニケーションを可能とするグローバルソーシャルネットワーキングサービスとを提供可能とする複合ソーシャルネットワーキングシステムの制御方法であって、前記グローバルソーシャルネットワーキングサービスに参加する為のログインID及びパスワードと、前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスに参加する為のログインID及びパスワードを管理するサーバマシンは、前記利用者が前記グローバルソーシャルネットワーキングサービスにログインした後に於いてのみ、前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスにログイン可能とする制御過程を含むものである。
【0010】
又前記利用者が前記グローバルソーシャルネットワーキングサービスに参加している時と、前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスに参加している時とのSNS属性情報を該利用者のマシンのディスクに保持し、前記サーバマシンは、該利用者のマシンのディスクに保持してあるSNS属性情報を読出し、該SNS属性情報に従って該利用者のマシンの画面の表示を制御処理する過程を含むものである。
【発明の効果】
【0011】
特定のグループの利用者間に於けるコミュニケーションを図るローカルソーシャルネットワーキングサービスと、複数の前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスに参加可能の総ての利用者間のコミュニケーションを可能とするグローバルソーシャルネットワーキングサービスとから構成し、利用者は、特定のグループに属する場合、その特定のグループ対応のローカルソーシャルネットワーキングサービスにログインして、その特定のグループ内のコミュニケーションを図り、又特定のグループに属する利用者は、総てグローバルソーシャルネットワーキングサービスに属するものとして管理されるから、異なるローカルソーシャルネットワークサービスに属する利用者間は、グローバルソーシャルネットワーキングサービスによりコミュニケーションを図ることができると共に、それぞれのメイン画面等により、グローバルソーシャルネットワーキングサービスとローカルソーシャルネットワーキングサービスの切替えが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の複合ソーシャルネットワーキングシステムは、図1及び図2を参照して説明すると、特定のグループの利用者間に於けるコミュニケーションを図るローカルソーシャルネットワーキングサービス(ローカルSNS1、ローカルSNS2)と、複数の前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスに参加可能の総ての利用者間のコミュニケーションを可能とするグローバルソーシャルネットワーキングサービス(グローバルSNS)とを提供する構成の複合ソーシャルネットワーキングシステム(複合SNS)であって、利用者のローカルソーシャルネットワーキングサービスに参加する為のログインID及びパスワードと、利用者のグローバルソーシャルネットワーキングサービスに参加する為のログインID及びパスワードとを関連つけて管理するサーバマシン4を備え、該サーバマシン4は、利用者がグローバルソーシャルネットワーキングサービスにログインした後にローカルソーシャルネットワーキングサービスにログイン可能として制御する手段を備えている。
【0013】
本発明の複合ソーシャルネットワーキングシステムの制御方法は、特定のグループの利用者間に於けるコミュニケーションを図るローカルソーシャルネットワーキングサービス(ローカルSNS1、ローカルSNS2)と、複数の前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスに参加可能の総ての利用者間のコミュニケーションを可能とするグローバルソーシャルネットワーキングサービス(グローバルSNS)とを提供可能とする複合ソーシャルネットワーキングシステムの制御方法であって、グローバルソーシャルネットワーキングサービスに参加する為のログインID及びパスワードと、ローカルソーシャルネットワーキングサービスに参加する為のログインID及びパスワードを管理するサーバマシン4は、利用者がグローバルソーシャルネットワーキングサービスにログインした後に於いてのみ、選択した所望のローカルソーシャルネットワーキングサービスにログイン可能とする制御過程を含むものである。
【実施例1】
【0014】
図1は、本発明の実施例1の概要説明図であり、複合ソーシャルネットワーキングサービスシステムは、グローバルSNS(以下、ソーシャルネットワーキングサービスを「SNS」と略称する)の中に、複数種類のポリシー等に対応した複数のローカルSNS1,ローカルSNS2を含む構成として、複合SNSシステムとする。なお、更に多数のローカルSNSを構成することも可能である。又グローバルSNSは、開かれたコミュニケーションを提供可能とし、ポリシーは、例えば、入会は招待制、個人プロフィールは任意公開、退会は任意などとすることができる。又ローカルSNS1,SNS2は、特定のグループ内のように、閉じたコミュニケーションを提供するもので、ポリシーとして、例えば、入会は許可制、個人プロフィールは完全公開、退会は資格喪失時などとすることができる。又ローカルSNS1,SNS2に所属する利用者は、総てグローバルSNSにも所属するものとして管理する。
【0015】
ローカルSNSに所属する利用者は、許可された利用者のみであり、個人プロフィールも完全公開とするポリシーにより、書込み内容は、そのローカルSNSに所属する利用者のみが閲覧可能となり、ローカルSNS所属の特定グループ内の利用者間の閉じたコミュニケーションとすることができる。又そのローカルSNSに所属する利用者は、総てグローバルSNSにも所属するもので、他のローカルSNSに所属する利用者を含めて、グローバルSNSにより広範囲のコミュニケーションを図ることができる。又グローバルSNSを基に、ローカルSNSの切替えを可能とする。このような複合SNSを、図示を省略したサーバマシンにより管理、運用し、且つ各ローカルSNSに所属する利用者の情報を管理し、その利用者の要求により、グローバルSNSとローカルSNSとの切替えを行う。又利用者に対しては、表示画面上で、現在のSNSが、グローバルかローカルかを容易に識別可能とするように制御処理する。
【0016】
図2は、本発明の実施例1の説明図であり、1は利用者マシン、2はインターネット、3はファイアウォール、4はサーバマシンを示し、利用者マシン1は、インターネット2に接続できるコンピュータであり、表示装置5と、ディスク6と、ブラウザ7とを含む構成を有する場合を示す。なお、ディスク6は、他の記憶手段とすることも可能であり、又利用者が操作するマシン1は、複数存在するものであるが、他の利用者のマシンは図示を省略している。又サーバマシン4は、インターネット2にファイアウォール3を介して接続した場合を示すコンピュータであり、Webサーバ8とDBサーバ9とを含む構成を有し、Webサーバ8は、利用者マシン1との間の通信を制御する通信部10、SNS参加の利用者がログイン時に入力したパスワード等を認証する利用者認証部11、グローバルSNSとローカルSNSとを切替えるSNS切替部12、利用者に提供する画面の遷移制御を行う画面制御部13、SNSの利用者の情報を管理する利用者情報管理部14、利用者の氏名や所属等登録制御を行う利用者情報処理部15等の手段を含む構成を有し、又DBサーバ9は、利用者情報テーブル16、グローバルSNS管理テーブル17、ローカルSNS管理テーブル18、SNS属性テーブル19等を含む構成を有する場合を示す。
【0017】
図3は、本発明の実施例1の利用者マシンとサーバマシンとの説明図であり、利用者マシン1は、図2に示す構成と同様に、表示装置5とブラウザ7とディスク6とを含み、6aはディスクアクセス部、6bはディスクに保持したSNS属性情報の一例を示す。又サーバマシン4のデータベース23は、図2に於けるDBサーバ9に相当し、利用者情報テーブル16には、例えば、利用者キーと、氏名と、ニックネームと、性別と、誕生日等の利用者の個人情報を格納し、グローバルSNS管理テーブル17には、例えば、利用者キー、ログインID、パスワード等を利用者対応に格納する。又ローカルSNS管理テーブル18には、利用者キーとログインIDと、パスワードと所属ローカルSNS名等を利用者対応に格納し、SNS属性テーブル19には、SNSキーと、SNS名と、招待方法と、背景色と、背景模様等を格納する。
【0018】
利用者がグローバルSNSに参加している時と、ローカルSNSに参加している時とのそれぞれのSNS属性情報を、サーバマシン4から転送して、利用者マシン1のディスク6に保持し、サーバマシン4は、この利用者マシン1からの要求を受信すると、サーバマシン4は、利用者マシン1のディスク6に保持してあるSNS属性情報6bを読出し、このSNS属性情報に従って、利用者マシン1の表示装置5の画面の表示を制御処理するもので、利用者マシン1のディスク6に保持するSNS属性情報6bは、サーバマシン4のSNS属性テーブル19のSNSキーとするか、又は図示のようなSNS名「グローバル」、招待方法「招待制」、背景色「青」、背景模様「縦縞」等を含む情報とすることができる。通常は、少ない情報量のSNSキーをSNS属性情報として、利用者マシン1のディスク6に保持させる構成とするのが一般的であり、サーバマシン4は、SNS属性テーブル19をSNSキーにより検索して、利用者マシン1による参加中のSNS対応の表示画面とする表示情報を形成して送信することができる。
【0019】
従って、グローバルSNSに参加した加入者マシン1の表示装置5には、背景色が青、背景模様が縦縞となる画面が表示される。又ローカルSNS1に参加した場合は、背景色がピンク、背景模様が横点線となる画面が表示される。それにより、利用者は、表示画面の背景色や背景模様によって、現在参加しているのが、どのSNSかを容易に識別することができる。又SNS属性情報を利用者マシン1のディスク6に保持し、サーバマシン4は、その利用者マシン1からの要求により、ディスク6に保持されているSNS属性情報を読出し、そのSNS属性情報に対応した背景色や背景模様の表示情報を形成して、利用者マシン1に送出するから、サーバマシン4は、SNS参加の利用者マシン1に関する総ての情報を蓄積しておく必要がなく、構成及び制御処理内容の簡単化をはかることができる。
【0020】
図4は、本発明の実施例1の利用者マシンの表示装置に表示するメイン画面の説明図であり、(A)はグローバルSNSのメイン画面、(B)はローカルSNSのメイン画面を示し、それぞれのメイン画面には、「最新情報」、「最近日記」、「プロフィール変更」、「退会」、「ログアウト」等の基本的な機能があり、又(A)のグローバルSNSのメイン画面には、「ローカルSNS一覧」と、「ローカルSNSへログイン」との機能がある。グローバルSNS及びローカルSNSのメイン画面の背景色と背景模様とが、図3に示すSNS属性テーブル19の内容に従って表示される。又グローバルSNSとローカルSNSとの切替えは、メイン画面に於いて、ログインIDやパスワードを使い分けることにより、簡単に行うことができる。
【0021】
図5は、本発明の実施例1のグローバルSNSとローカルSNSとの切替操作の説明図であり、先ず、利用者は、グローバルSNSのログインIDとパスワードとを入力して、グローバルSNSにログインし(A1)。グローバルSNSへ参加する(A2)。このグローバルSNSにログインすることにより、サーバマシン4のデータベース23(図3参照)のSNS属性テーブル19から、SNSキーの情報又はSNS名「グローバル」を含むSNS属性情報が、利用者マシン1に転送され、ディスク6に、SNS属性情報6bとして示すように、SNS名「グローバル」、招待方法「招待制」、背景色「青」、背景模様「縦縞」として保持する。なお、SNS属性情報として、前述のように、SNSキーの情報を、利用者マシン1のディスク6に保持することもできる。このSNS属性情報を基にサーバマシン4に於いて表示情報が形成されて利用者マシン1に送信されるから、利用者マシン1の表示装置5には、図4の(A)に示すようなSNS属性に従ったメイン画面が表示される。
【0022】
このグローバルSNSの利用を継続した後、ログアウトの操作により終了となるが、所望のローカルSNSへ参加する場合は、図4の(A)のグローバルSNSのメイン画面のローカルSNS一覧を参照し、又は記憶しているローカルSNSを選択し(A3)、そのローカルSNSに対するログインIDとパスワードとを入力する。サーバマシン4は、データベースのローカルSNS管理テーブル17を参照して、入力されたログインIDとパスワードとを照合し、一致した場合、ローカルSNSへの参加を許可する(A4)。この場合、サーバマシン4のデータベース23のSNS属性テーブル19から、SNSキー又はローカルSNS名と背景色と背景模様とを含むSNS属性の情報が、利用者マシン1に転送され、ディスク6のSNS属性情報6bとして保持する。サーバマシン4は、利用者マシン1からの要求に従って、ディスク6に保持したSNS属性情報6bを読出して、そのSNS属性情報を基に表示情報を形成して利用者マシン1に送信する。従って、利用者マシン1の表示装置5には、図4の(B)に示すような選択してログインしたローカルSNS対応のメイン画面が表示される。このように、利用者マシン1の表示装置5には、グローバルSNSとそれぞれのローカルSNSとを、背景色や背景模様が異なるメイン画面として表示することができるから、利用者は、選択して参加したSNSを容易に識別することができる。又グローバルSNSからログアウトにより、SNS属性情報6bは消去される。
【0023】
ローカルSNSのログアウトにより、最初のグローバルSNSに戻る。即ち、一旦グローバルSNSへ参加した後に、所望のローカルSNSを選択してログインし、ローカルSNSのログアウトは、一旦グローバルSNSに戻ってから、グローバルSNSのログアウトの操作を行う。又或るローカルSNSへ参加してから、他のローカルSNSへ参加する場合も一旦グローバルSNSに戻ってから、選択したローカルSNSに対するログイン操作を行うものである。
【0024】
図6は、本発明の実施例1のステップ(B1)〜(B10)によるフローチャートであり、図7の(A)〜(D)は、そのフローチャートに従った切替操作画面を示す。グローバルSNSへのログイン(B1)は、図7の(A)に示すログイン画面を利用者マシン1(図2及び図3参照)の表示装置5に表示し(B2)、グローバルSNSのログインIDとパスワードとを入力する(B3)。サーバマシン4(図3参照)は、利用者マシン1からのログインIDとパスワードとを、データベースを参照して、ログインOKとすると、利用者マシン1のディスク6に、「グローバルSNS属性情報」保存として示すように、SNS属性情報を保持する。この場合のグローバルSNS属性は、図3のSNS属性テーブル19に示すSNSキー或いはSNS名「グローバル」、招待方法「招待制」、背景色「青」、背景模様「縦縞」とすることができる。このSNS属性情報に従った表示情報をサーバマシン4に於いて形成するから、図7の(B)に示すグローバルSNSのメイン画面を表示装置5に表示する(B4)。
【0025】
このグローバルSNSからログアウトすると(B5)、ディスク6に保存した「グローバルSNS属性情報」を消去する。又グローバルSNSのメイン画面からローカルSNSへログインするボタンの押下により(B6)、図7の(C)に示すローカルSNSへのログイン画面が表示される(B7)。このログイン画面により、ローカルSNS名を選択し、ログインIDとパスワードとを入力する(B8)。サーバマシン4は、データベースを参照して、ログインOKとすると、利用者マシン1のディスク6に、「ローカルSNS属性情報」を保存として示すように、SNS属性情報を保持する。この場合のローカルSNS属性は、図3のSNS属性テーブル19に示すように、SNS名「ローカル1」とすると、SNSキー「2」として保持するか、又は招待方法「会員制」、背景色「ピンク」、背景模様「横点線」として保持する。このSNS属性情報を基に、サーバマシン4に於いて表示情報を形成するから、図7の(D)に示すローカルSNSのメイン画面を利用者マシン1の表示装置5に表示する(B9)。
【0026】
このローカルSNSからログアウトすると(B10)、利用者マシン1のディスク6のローカルSNS属性情報を消去して、グローバルSNS属性情報を保存し、図7の(B)に示すグローバルSNSのメイン画面を表示する(B4)。このグローバルSNSのメイン画面表示からログアウト(B5)とするか、又は他のローカルSNSへのログイン操作を行うことができる。
【0027】
図8は、利用者情報の管理の説明図であり、(A)は複合SNSの概要を示し、サーバマシン4のデータベースに構成したグローバルSNS管理テーブル17と、ローカルSNS管理テーブル18と、利用者管理テーブル16とを、図8の(B)〜(D)に示す。複合SNSのグローバルSNSのみの利用者Aと、ローカルSNSのローカル1の利用者B,Cと、ローカル2の利用者B,Dと、ローカル3の利用者Eとが存在する場合、グローバルSNS管理テーブル17は、利用者A〜Eは総てグローバルSNSを利用できるものであるから、利用者対応に、利用者キーと、ログインIDと、パスワードとを含む情報が登録されている。又ローカルSNS管理テーブル18は、ローカルSNS対応に、利用者キーと、ログインIDと、パスワードと、有効期限等の情報が登録されている。このローカルSNSは、招待方法として会員制とした場合を示すから、参加を許可した利用者対応に会員資格の有効期限を設定することができる。
【0028】
又利用者管理テーブル16は、利用者キーと、氏名と、ニックネームと、性別と、誕生日とを含む場合を示すが、更に職種や住所等についても登録して管理することができる。利用者プロフィールは、ローカルSNSに参加する利用者に対するポリシーとして、所属するローカルSNS内のみ利用者プロフィールを公開とすることができる。それにより、ローカルSNS内の相互の信頼性を高めることができる。又利用者キーの結合により、利用者がグローバルSNSにのみ所属するか否か、又利用者の所属するローカルSNSについて容易に把握することができる。
【0029】
図9は、本発明の実施例1の利用者のプロフィールを変更する場合(A)と、退会する場合(B)との操作を説明するもので、(A)に示すプロフィールの変更は、グローバルSNS又はローカルSNSへログインして、図4の(A),(B)に示すメイン画面のプロフィール変更のボタンを押下することにより、図9の右側に示すように、氏名と、ニックネームと、性別と、趣味と、職種とを含むプロフィール設定の画面を、利用者マシン1の表示装置5(図2又は図3参照)に表示させる。このプロフィール設定の画面により、利用者のプロフィールを変更して、保存ボタンを押下することにより、プロフィールの変更が完了する。
【0030】
又図9の(B)に示す退会手続きは、グローバルSNS又はローカルSNSにログインして、図4の(A),(B)に示すメイン画面の退会のボタンを押下することにより、右側に示す退会手続きの画面が利用者マシン1の表示装置5に表示される。この退会手続きの画面で、ログインIDとパスワードとをあらためて入力し、退会ボタンを押下することにより、サーバマシン4は、予め登録されているログインIDとパスワードとが照合一致の場合に、退会の意思表示であると判定して、サーバマシン4のデータベースから削除して、退会手続きを完了する。
【0031】
又グローバルSNS及びローカルSNSへの新規登録は、例えば、グローバルSNSに対しては、既に知られているSNSへの登録と同様に、グローバルSNSに所属する利用者や管理者からの招待メールの受信を基に行うことができる。又ローカルSNSに対しては、ポリシーとして許可制をとっている場合、管理者からの許可メール受信を基に行うことができる。この場合、ローカルSNSに新規登録手続を行う前に、グローバルSNSに新規登録する順序とし、それぞれグローバルSNS用のログインID及びパスワードと、ローカルSNS毎のログインID及びパスワードとが、サーバマシン4により管理される。又特定グループ毎に形成するローカルSNSとして、例えば、特別なプロジェクトを構成する場合に、そのプロジェクト参加者をローカルSNSに参加させて、閉じたグループ内の相互のコミュニケーションを図ることができる。又他の複数のプロジェクトのそれぞれの参加者も同様に、それぞれのローカルSNSに参加させ、異なるプロジェクト参加者間は、グローバルSNSによって相互のコミュニケーションを図るシステムとすることも可能である。或いは、特定グループとして、企業毎の内部のコミュニケーションを図るローカルSNSと、企業間のコミュニケーションを図るグローバルSNSとからなる複合SNSを構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施例1の概要説明図である。
【図2】本発明の実施例1の説明図である。
【図3】本発明の実施例1の利用者マシンとサーバマシンとの説明図である。
【図4】本発明の実施例1のメイン画面の説明図である。
【図5】本発明の実施例1の切替操作の説明図である。
【図6】本発明の実施例1のフローチャートである。
【図7】本発明の実施例1の切替操作画面の説明図である。
【図8】本発明の実施例1の利用者情報の管理の説明図である。
【図9】本発明の実施例1のプロフィール変更及び退会の説明図である。
【符号の説明】
【0033】
1 利用者マシン
2 インターネット
3 ファイアウォール
4 サーバマシン
5 表示装置
6 ディスク
7 ブラウザ
8 Webサーバ
9 DBサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定のグループの利用者間に於けるコミュニケーションを図るローカルソーシャルネットワーキングサービスと、複数の前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスに参加している利用者間のコミュニケーションを可能とするグローバルソーシャルネットワーキングサービスとを提供する構成の複合ソーシャルネットワーキングシステムであって、
前記利用者のローカルソーシャルネットワーキングサービスに参加する為のログインID及びパスワードと、前記利用者のグローバルソーシャルネットワーキングサービスに参加する為のログインID及びパスワードとを関連つけて管理するサーバマシンを備え、
該サーバマシンは、前記利用者が前記グローバルソーシャルネットワーキングサービスにログインした後に前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスにログイン可能として制御する手段を備えた
ことを特徴とする複合ソーシャルネットワーキングシステム。
【請求項2】
前記サーバマシンは、前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスに参加可能の前記利用者のログインID及びパスワードと前記グローバルソーシャルネットワーキングサービスに参加可能の前記利用者のログインID及びパスワードとを管理する管理テーブルと、前記利用者が前記グローバルソーシャルネットワーキングサービスへの参加時と前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスへの参加時とを識別可能とするSNS属性情報を、前記利用者のマシンのディスクに保持する構成とを備えていることを特徴とする請求項1記載の複合ソーシャルネットワーキングシステム。
【請求項3】
特定のグループの利用者間に於けるコミュニケーションを図るローカルソーシャルネットワーキングサービスと、単一又は複数の前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスに参加している利用者間のコミュニケーションを可能とするグローバルソーシャルネットワーキングサービスとを提供する複合ソーシャルネットワーキングシステムの制御方法であって、
前記グローバルソーシャルネットワーキングサービスに参加する為のログインID及びパスワードと、前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスに参加する為のログインID及びパスワードを管理するサーバマシンは、前記利用者が前記グローバルソーシャルネットワーキングサービスにログインした後に於いてのみ、前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスにログイン可能とする制御過程を含む
ことを特徴とする複合ソーシャルネットワーキングシステムの制御方法。
【請求項4】
前記利用者が前記グローバルソーシャルネットワーキングサービスに参加している時と、前記ローカルソーシャルネットワーキングサービスに参加している時とのSNS属性情報を該利用者のマシンのディスクに保持して、前記サーバマシンは、該利用者のマシンのディスクに保持してある該SNS属性情報を読出し、該SNS属性情報に従って該利用者のマシンの画面の表示を制御処理する過程を含むことを特徴とする請求項3記載の複合ソーシャルネットワーキングシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−27095(P2008−27095A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−197733(P2006−197733)
【出願日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(393027615)株式会社バーズ情報科学研究所 (7)
【Fターム(参考)】