説明

複数の多重修正した子マルチメディア資産からのマルチメディア資産の取得

【課題】処理能力や記憶容量、通信容量が限られた環境に適応した画像処理スキームを提供する
【解決手段】ある実施例に係る方法は、第1の画像データ及び第1の編集データを有する第1の画像ファイルを含む入力信号を受信する段階;前記第1の画像ファイルから、前記第1の画像データのデジタルネガへのアクセス情報を抽出すると共に、前記抽出したアクセス情報に基づいて、前記デジタルネガを取得する段階;前記取得した前記デジタルネガに対して、前記第1の編集データに基づく画像処理を行う段階;前記画像処理により形成された画像データおよび前記デジタルネガへのアクセス情報を含む、第2の画像ファイルを構築する段階;を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル画像処理システムに関する。特に、デジタル画像を選択的に処理する方法および装置を開示する。特に、本発明は、ユーザがデジタル画像(写真またはビデオ)に無制限の量の修正を実行しても、ユーザのオリジナル画像(「デジタルネガ」)に自動的にアクセスしてこれを再生(再加工)することができる技術を提供する。
【発明の背景】
【0002】
ユーザがAdobe Photoshop (商標)またはPhotoDeluxe (商標)などの最近開発された画像処理プログラムを用いて画像操作を実行するとき、画像操作は、画像の未加工の画素に対して直接実行される。ユーザが任意のまたは全ての変更を「保存」する場合には、実行および保存されたすべての編集操作は、画像内の各画素に適用され、オリジナル画像は画素レベルで上書きされる。この場合、「デジタルネガ」とも呼ばれるオリジナル画像は、永遠に失われる。しかしながら、ユーザがこのデジタル画像を保存することを望む場合、ユーザは変更を別のファイルに保存し、オリジナルのデジタルネガを存続させなければならない。
【0003】
しかしながら、新たに修正された画像ファイルと関連するデジタルネガとの間には、リンクまたはその他のタイプの参照情報が生成されないため、ユーザは、これらの2つのファイルを手動でリンクさせる必要がある。こうした状況は、図1に示されている。ユーザ100は、例えば、デジタルカメラ102(静止画用またはビデオ)を用いてデジタル写真を撮影する。デジタル写真は、通常、JPEGや、GIF、TIFFなどの特定の形式で、デジタル画像ファイル106としてデジタルカメラ102に格納される。しかしながら、現在利用可能な消費者向けデジタルカメラの写真編集能力および格納能力は限られている。このため、ユーザは、望ましい編集操作を適時実行することが可能なコンピュータ108や他のデバイスに、画像ファイル106を移動させることを選択する。
【0004】
(コンピュータ108で格納された、または、デジタルカメラ102に残された)画像ファイル106に、望ましい画像編集操作(切り取り、色補正、特殊効果フィルタなど)を画素レベルで実行した後に、ユーザがオリジナル写真を存続させたい場合、ユーザは、上記の画素レベルの変更を第2の画像ファイル110として保存する。オリジナル写真を(デジタルネガとして)存続させる場合には、ユーザは、写真の編集済みバージョンである画像ファイル110を、画像ファイル106によって表される写真のオリジナル未編集バージョンに、リンクさせる必要がある。
【0005】
少数のオリジナル写真のそれぞれが非常に限られた数の関連する編集済みバージョンを有する場合には、非効率的で誤りが生じ易いが、この手法は許容される。しかしながら、残念なことに、オリジナル写真の数および/またはバリエーションの数がいくらか増加すると、この手動リンクの手法による管理は、直ちに、困難となる。
【0006】
この問題を解決するために、従来から種々の手法が提案されている。依然として不十分であるが、最も成功を収めたものの1つは、デジタルイメージグループ(DIG)を含む企業連合によって開発されたFlashPix(商標)として知られる画像編集ソフトウェアパッケージである。FlashPixは前述のファイル管理問題のいくつかを解決しているが、このソリューションでは、多くの付加的な問題を抱えている。
【0007】
例えば、FlashPixは、Com/「構造化格納」と呼ばれる複雑な独自のファイル形式に基づいている。この形式は、与えられた写真に対して、どの操作を非破壊的に実行できるかについて、非常に厳密である。残念ながら、特定のFlashPixファイルが多くの外部(分散)要素を参照することは不可能であり、この結果、FlashPixは分散画像アーキテクチャを直接サポートすることができない。これは、複雑性に関わらず、画像の要素は1つのみの構造化格納ファイルに存在している必要があるためである。このように、アプリケーションが構造化格納ファイルの1つの要素のみを参照する場合でも、ファイル全体が利用可能である必要があるため、非常に望ましい柔軟な分散モデルを提供することができない。
【0008】
分散性の欠如に加え、特定の解像度(すなわち、「2の累乗」であるもの)のみをサポート可能であるため、FlashPixおよび同様の構造化アプリケーションの柔軟性がさらに損なわれ、この結果、有効に応用可能なアプリケーションは大幅に制限される。
【0009】
ウェブ上では、種々のオンライン写真処理/配布サイト(例えば、PhotoNet.comや、PhotoWorks.comなど)およびオンライン写真共有サイト(例えば、PhotoPoint.comや、Zing.comなど)において、ユーザは、サムネイルや高解像度写真をダウンロードすることができる。本発明は、現在まで一般的な解決方法が存在しない周知のいくつかの問題を解決する。第1に、サムネイルと高解像度写真との間の物理的なリンクは、HTMLやXMLページなどを通じて(すなわち、HTMLの<IMG>タグ)、手動で行う必要がある。残念ながら、これは自動ではなく、また、誤りが生じ易い。さらに、サムネイルおよび高解像度画像の2種類より多くの解像度が必要な場合には、より複雑になる。ユーザのネットワーク帯域に基づいて、より高い解像度の画像のダウンロード能力が望ましい。
【0010】
ユーザが1つのサムネイルまたは高解像度画像をローカルコンピュータまたは画像コンピューティングデバイスにダウンロードした後、(おそらくはMicrosoft Internet Explorer または同様のブラウジングアプリケーションを呼び出すことによって)最初にウェブサイトに手動でアクセスすることなく、ユーザがそのサムネイルの他のより高い解像度の画像にアクセスすることを可能にするメカニズムは存在しない。ユーザがウェブブラウザを介して手動でアクセスすることなく、他の解像度の画像が利用可能な場合には、クライアント側のアプリケーションがこの画像に直接アクセスすることを可能にする、サムネイルに関連するメカニズム、または、サムネイル内に組み込まれたメカニズムが望まれる。
【0011】
より重要な点として、必要な場合に高解像度画像を再提供できるように、ユーザがHTMLで参照される画像に関する種々の画像処理操作を記録することを可能にするために定められたメカニズムは存在しない。一般には、サムネイルおよび高解像度画像は、適用されたすべての操作によって修正された画像が生成されるように、(Adobe Photoshop 等のアプリケーションにおいて)処理されなければならない。このため、オリジナルの「デジタルネガ」を存続させる場合には、種々の画像ファイル間のリンクが追加される。
【0012】
このように、柔軟性および分散性を維持するとともに、ユーザが、マルチメディア資産(静止またはビデオデジタル画像や、デジタル音声など)に対する無制限の量の修正を実行することを可能し、オリジナル画像(「デジタルネガ」)に自動的にアクセスする能力を維持することを可能にする効率的な方法および装置が望まれている。
【発明の概要】
【0013】
本発明は、ユーザが、デジタル画像(写真またはビデオ)に対する無制限の量の修正を実行することを可能にしつつ、リファレンスデジタル画像とも呼ばれるオリジナル画像(「デジタルネガ」)に自動的にアクセスする能力を維持することを可能にする改善された方法、装置、およびシステムに関する。
【0014】
本発明の一態様においては、第1のマルチメディア資産を修正して第2のマルチメディア資産を形成し、第2のメディア資産のみから第1のメディア資産が導かれる方法が開示される。第1のマルチメディア資産にマルチメディア処理コマンドが適用され、第2のマルチメディア資産が形成される。そして、第1のマルチメディア資産は、第2のメディア資産のみから第1のメディア資産が導かれ得るように、マルチメディア処理コマンドを用いて第2のマルチメディア資産に一意にリンクされる。
【0015】
本発明の一実施形態において、第1および第2のマルチメディア資産はそれぞれデジタル静止画像である。別の実施形態において、第1および第2のマルチメディア資産はデジタルビデオ画像(デジタルビデオフレーム)である。さらに別の実施形態において、第1および第2のマルチメディア資産は音声資産である。
【0016】
本発明の別の態様においては、デジタル画像処理システムが開示される。デジタル画像処理システムは、入力デジタルデータストリームを受け取り、入力デジタルデータストリームが第1のデジタル画像を含むか否かを判定し、入力デジタルデータストリームがデジタル画像処理命令を含むか否かを判定し、第2のデジタル画像を出力し、デジタル画像修正命令を出力するように構成された入力コントローラを含む。また、デジタル画像システムは、入力コントローラに結合され、入力データストリームがデジタル画像処理命令を含む場合に、第2のデジタル画像を受け取るように構成された画像プロセッサと、入力コントローラに結合されたデジタル画像処理命令プロセッサと、を含む。画像プロセッサは、入力データストリームがデジタル画像処理命令を含むと判定された場合に、入力コントローラに、第2のデジタル画像を画像プロセッサに出力するよう命令し、デジタル画像処理命令を画像プロセッサに提供する。画像プロセッサは、デジタル画像処理命令に基づいて、第2のデジタル画像を修正し、出力デジタルデータストリームを形成する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の上記およびその他の効果は、添付図面を参照しつつ、以下の詳細説明を読むことによって、よりよく理解されうるであろう。
【図1】従来の画像ファイル管理体系を示す図である。
【図2A】本発明の実施形態におけるデジタル画像プロセッサシステムを示すブロック図である。
【図2B】図2Aに示す画像処理エンジンの特定の実施形態を示す図である。
【図3A】本発明の実施形態における結果プロキシ画像ファイルおよび関連する編集リストファイルの一例を示す図である。
【図3B】本発明の実施形態における結果プロキシ画像ファイルおよび関連する編集リストファイルの一例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態における分散システムを示す図である。
【図5】本発明の実施形態におけるデジタルカメラシステムを示す図である。
【図6】図2に示すデジタル画像処理エンジンによって実行される処理の詳細を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態におけるカメラ画像処理において実行される処理の詳細を示すフローチャートである。
【図8】本発明を実施するために採用されるコンピュータシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、概略、ユーザがデジタル画像(写真またはビデオ)に対する無制限の量の修正を実行することを可能にするとともに、ユーザのオリジナル画像(「デジタルネガ」)に自動的にアクセスする能力を維持することを可能にする改善された方法、装置、システムに関する。画像編集の従来の手法と異なり、本発明の分散性は、大幅に改善された柔軟性を有する。詳しくは、例えば、ウェブ、CDメディア等の分散システム、または、デジタルカメラや他の画像機器装置からの直接的な分散システムにおいて、本発明は、ユーザのデジタルネガが分散システム内の任意の場所に存在することを可能にする。また、本発明は、オリジナルのデジタルネガに対する参照を維持するとともに、読み出しおよび書き込み可能な媒体上でローカル(またはリモート)に修正画像を格納する追加的な能力を提供する。これにより、ユーザは、修正画像にアクセスすることができるだけでなく、オリジナルのデジタルネガにも自動的にアクセスすることができる。注意および理解すべき点として、修正画像(結果プロキシ画像としても知られる)は、完全なラスタライズ画像の形式、または、デジタルネガに適用された編集の結果を含む低解像度のサムネイルの形式を採用し得る。
【0019】
本発明の付加的な利点として、結果プロキシ画像を非常に小さくし、特定のデバイスに依存させることが可能である点に注意すべきである。例えば、小型LCD表示部を有するデジタルカメラによって施された一連の編集操作によって生じた結果プロキシ画像は、実際に、低解像度のサムネイル画像にすることができる。これにより、結果プロキシ画像は、カメラのLCD表示部に適切に表示され、最適化される。リンク付けされた編集リストを用いることによって、高解像の結果画像が必要となったときに、オリジナルの高解像度画像(すなわち、デジタルネガ)の完全解像度バージョンに、この編集操作を適用可能である。ここで明らかとなるように、この手法の2つの利点は、与えられた解像度での編集操作によって特定される画素のみが処理されるため、画像処理操作が非常に迅速になることと、小さな結果プロキシ画像であるため、カメラの内蔵記憶容量を保護できることである。
【0020】
編集操作が解像度に依存しない形態で実行可能である場合には、ソフトウェアアプリケーションがデジタルネガに要求する画素数を少なくすることができる。しかしながら、編集操作が解像度に依存する場合には、この操作を実行するソフトウェアは、編集操作のためにデジタルネガのより多くの画素にアクセスすることを選択するが、編集操作が実行された後に出力画像を再サンプリングするため(出力画像の画素数を減少させるため)、小さな結果プロキシ画像となる。
【0021】
一般に、「編集リスト」は、結果画像に関連しており、結果画像は必要に応じて望ましい解像度で再形成される。「編集リスト」は、この再構築の実行の仕方に関する必要な情報をすべて含んでいる。編集リストは、(複数の)デジタルネガに対する(複数の)参照情報と、再構築に必要な任意の付加的なマルチメディア資産と、を含んでいる。編集リストは、さらに、実行されるべき編集操作のオプションリストを含んでいる。「編集リスト」は、結果画像を再構築するために必要なすべてのデジタルネガおよび他のマルチメディア資産を特定する「接着剤」であるとともに、結果画像の現在の解像度または異なる解像度において、結果画像の再構築が可能となるようにデジタルネガおよび他のマルチメディア資産が提供される方法に関する「スクリプト」であると考えられる。
【0022】
理解すべき点として、「編集リスト」は、種々の異なる実施形態を採ることが可能であり、以下では、そのうちの3種類について説明する。包括的なリストではなく、異なる種々の編集リストについて説明することを意図している。第1の実施形態は、与えられた写真に対して実行される一連の個別操作を記述するリストである。この編集操作は、写真に適用可能であり、望ましい出力解像度で結果画像を生成する。この構造の利点は、新たな編集を、リストの最後に追加可能である点、または、「元に戻す」操作によってリストの最後から削除可能である点である。XMLコードの第1のサンプル部分を例示のために示す。
【0023】

<!-- 施された操作のリストで構成される編集リスト例 -->
<!-- この例は、編集リストがデジタルネガに施される一連の操作のリストである場合に、実施される -->
<!-- 下記の例では、操作が1回以上いかなる順次でも施される -->
<!-- これは、ユーザによって入力されたとき、操作のリストの通常モデルの後に続き、そのリストは、後で要求があれば(元に戻す操作を介して)、元に戻される -->
<PICTURE-IQ-EDIT-LIST>
<DIGITAL-NEGATIVE-LINK type="highest_resolution" height="1600" width="1200"
href="www.pictureiq.com/samples/nicholas.jpg"
content-type="image/jpeg" />
<EDIT-SCRIPT type="sequential_list_of_operations">
<!-- auto_fixは、デジタルネガに施される操作であり、パラメータを持たない-->
<EDIT-COMMAND type="auto_fix"/>
<!-- color_adjustmentは、以下のパラメータでデジタルネガに施される -->
<EDIT-COMMAND type="color_adjustment" red="10" green="-20" blue="50" />
<!-- next a warp is applied with the following parameter -->
<EDIT-COMMAND type="warp" amount="20" />
<!-- 最後に、他のcolor_adjustmentコマンドが指定される -->
<EDIT-COMMAND type="color_adjustment" red="-10" green="00" blue="50" />
</EDIT-SCRIPT>
【0024】
代替の実施形態では、このリストが写真に施される各操作の状態記述を表すために用いられ、特定の操作はオンまたはオフされる。各操作は、コマンドに関連するオプションパラメータリストを有していてもよいが、操作について存在する「状態」は1つである。これは「オン」または「オフ」の一方であり、「オン」である場合には、これに関連するパラメータを有することができる。この構造の利点は、複数の操作および複数の操作間の相互作用が、構造によって明確に定義されるため、ユーザが操作を施した順序に関わらず、同じ結果が提供される点である。第1の実施形態と同様に、XMLシンタクスは実行される操作の順序を定義可能であるか、アプリケーションはXMLファイル内に現れる順序に依存せずに操作の順序を定義可能である。重要な点は、各操作が「オン」または「オフ」のいずれかであり、通常、編集リストに2回以上現れないことである。XMLコードの第2のサンプル部分を例示のために示す。
【0025】

<!-- 利用可能な操作の状態記述で構成される編集リスト例 各操作は、「オン」または「オフ」のいずれかであり、特定のパラメータリストを用いて、各操作は、1回だけ指定され、施される順序は、アプリケーションによって厳密に指定される -->
<PICTURE-IQ-EDIT-LIST>
<DIGITAL-NEGATIVE-LINK type="highest_resolution " height="1600" width="1200"
href="www.pictureiq.com/samples/nicholas.jpg"
content-type="image/jpeg" />
<EDIT-SCRIPT type="state_description_of_operations">
<!-- warpがパラメータとともに指定されるが、現在有効(アクティブ)でない。ユーザが再度warpを有効にすれば、アプリケーションは、アプリケーションによって要求されたときに、予め設定された値またはこのファイル(20)で指定された値のいずれかを使用可能である。 -->
<EDIT-COMMAND state="off" type="warp" amount="20" />
<!-- color_adjustmentとauto_fixとは、双方有効であり、デジタルネガに施される -->
<EDIT-COMMAND state="on" type="color_adjustment" red="10" green="-20" blue="50" />
<EDIT-COMMAND state="on" type="auto_fix"/>
</EDIT-SCRIPT>
</PICTURE-IQ-EDIT-LIST>
【0026】
第3の実施形態では、最初の2つの実施形態の利点を組み合わせる。編集リストは、複数の操作の状態記述を表すだけでなく、状態記述の一部である1以上の操作を個別の複数の操作のリストにすることができ、これにより2つの方法を融合する。
【0027】
なお、このアーキテクチャでは、アプリケーションが単一のファイルから複数の解像度のデジタルネガへのアクセスを記述することも可能になる。例えば、複数の解像度の同一画像(解像度は異なる)は、種々の分散画像ファイル間の相互参照を記述する「編集リスト」によって、外部的にリンクされる。この場合には、「編集リスト」は、各ファイルがどのように相関するかを示す構造を保持する「接着剤」であるが、必ずしも付加的な編集操作を記述する「スクリプト」ではなく、編集リストの「スクリプト」部分は、空または無効となる。例えば、一実施形態において、編集リストは、デジタルネガまたは場合により結果プロキシ画像よりも高い(または低い)解像度を有するリモート画像ファイルを指すポインタを含む。
【0028】
低解像度プロキシ結果画像からの(複数の)編集リストをリンクできることは、電子商取引用途において大きな利点を提供する。例えば、写真コンテンツプロバイダは、ウェブサイトや、CDメディア、他のリムーバブルメディアに存在するオリジナルの(複数の)高解像度デジタルネガに戻るための参照情報を含む低解像度画像を、ウェブまたはCDを介して、無料で配布することができる。写真ウェブ共有サイトも、本発明を用いて、ユーザが、写真や写真付き挨拶カード(およびマルチページアルバムなどの他の複合物)を、高解像度画像データと、高解像で写真(またはカードやアルバム)を提供するための編集リスト内のオプション「スクリプト」とに、リンクできるようにすることが可能である。
【0029】
また、追加セキュリティ機能を提供することも可能である。この機能は、例えば、顧客が与えられた写真に対する権利を実際に購入していない限り、未承認のアクセスを防止する暗号鍵によって、高解像度画像をロックすることを可能にする。本発明の利点として、高解像度デジタル写真へのアクセス方法に関する「鍵」は、低解像度のプロキシ画像の編集リスト(組み込み、または、リンクされる)によって指定される。また、更なる利点として、このメタデータは、価格や制限などの注文情報を含んでいてもよい。
【0030】
プロキシ画像は、ユーザが権利を購入した場合には、オリジナル画像にアクセスすることができるとともに、印刷または配布に不適な状態にするために不明瞭または「スタンプ付き」にすることもできる。プロキシ画像は、可視または不可視の透かしを含んでいてもよく、これにより、付加的な識別形式と画像の保護とを提供することができる。
【0031】
なお、編集リストと画像間のリンクとは、画像ファイルの内部に組み込まれたプライベートメタデータ内に、または、外部にリンクされたプライベートメタデータ内に、エンコード可能であるため、デジタルネガと結果プロキシ画像とは、任意の工業規格画像形式(すなわち、JPEGや、PNG、GIFなど)であってもよいし、(好適な実施形態ではないが)独自のファイル形式であってもよい。これにより、低い提供解像度である可能性があっても、結果画像はラスタライズされたバージョンの画像を含むので、本発明を認識しているか否かに関わらず、任意のアプリケーションは、プライベートメタデータを含む任意の画像を開き、表示することができる。しかしながら、当然、本発明を認識およびサポートするアプリケーションは、必要に応じて画像を再提供し、任意の望ましい結果を達成することができる。
【0032】
図2Aでは、本発明の実施形態におけるデジタル画像プロセッサシステム200のブロック図が示されている。デジタル画像プロセッサシステム200は、任意の数のデジタルまたはアナログ画像入力信号の処理を提供するために設けられた画像ソース202を含む。画像ソース202は、例えば、デジタルテレビ(DTV)や、DVD、CD、セットトップボックス(衛星DSSまたはケーブル信号用)、インターネット(一般にウェブとも呼ばれる)などのビデオ形態とともに、(JPEGやTIFFなどの形式を有する)静止画像形態を採るデジタル画像ストリームを提供することができる。これにより、デジタル画像ソース204は、任意の数およびタイプの周知の形式、例えば、JPEG、BMP、TIFF、BNCコンポジット、シリアルデジタル、パラレルデジタル、RGB、消費者向けデジタルビデオなどの形式を提供することができる。デジタル画像ソース204がデジタルテレビである場合、入力信号は、任意の数およびタイプの周知のデジタル形式、例えば、SMPTE274M−1995(1920×1080解像度、プログレッシブまたはインタレース走査)、SMPTE296M−1997(1280×720解像度、プログレッシブ走査)、標準の480プログレッシブ走査ビデオなどの形式を有するデジタルビデオ信号である。また、アナログ画像ソース206に関して、提供されるアナログ信号には、例えば、アナログテレビ、スチルカメラ、アナログVCR、DVDプレーヤ、カムコーダ、レーザディスクプレイヤ、TVチューナ、スキャナ、セットトップボックス(衛星DSSまたはケーブル信号用)、ゲーム機、画像キオスク、ウェブなどのアナログ信号が含まれる。
【0033】
アナログ画像ソース206に結合されたアナログ−デジタルコンバータ(A/D)208は、アナログ画像ソース206によって提供されたアナログ信号を適切なデジタル信号に変換するために、アナログ電圧または電流信号を分離した一連のデジタル符号化番号(信号)に変換する。これにより、デジタル処理に適したデジタル画像データワードが生成される。種々のA/Dコンバータのいずれかを使用可能であり、例えば、フィリップス、テキサスインスツルメンツ、アナログデバイセズ、ブルックツリ、その他が製造するものが使用可能である。
【0034】
本実施形態では、セレクタユニット209がデジタル画像ソース204とADコンバータ208とのうちの一方からデジタル画像ストリームを選択し、デジタル画像処理エンジン212に与えられる入力デジタル画像ストリーム210を形成する。このようなエンジンは、図4〜図6に詳述されているように実現される。入力ストリーム210は、リファレンスとして示されるデジタルネガの形で、デジタル画像を組み込む場合もある。しかしながら、入力ストリーム210に組み込まれたデジタル画像は、図3Aに示すような組み込み編集リストファイル302を有する、または、図3Bに示すような外部編集リストファイル304を識別するポインタを有する、結果プロキシ画像300(すなわち、修正画像ファイル)の形を採る場合もある。いずれの場合にも、編集リストファイル302,304は、関連するデジタルネガの対応する画素に対して操作可能な画素毎の画像処理命令セットを提供する。
【0035】
本実施形態では、外部編集リストソース213は、外部編集リストデータをデジタル画像処理エンジン212に提供する。外部編集リストソース213は、任意の数およびタイプのデバイスに適するように設けられ、関連するデジタル画像の修正に用いられる適切に構成された編集リストデータを提供する。このようなデバイスには、(アプリケーションや他のデバイスの制御における)ユーザインタフェース(UI)コントローラや、(組み込み画像処理能力を有するデジタルスチルカメラなどの)結果プロキシ画像生成部、クライアントコンピューティングデバイスからサーバコンピューティングデバイスへのコマンド、システムコマンド(例えば、特定のデジタル画像を、特定の印刷の必要に応じて、再びラスタライズする)を生成するプリンタなどの周辺機器、当業者に周知の他のデバイスなどが含まれるが、これらに限定されない。望ましい実施形態では、XMLなどの開放型標準が推奨される。しかしながら、開放型と所有権を主張できるものとを問わず、他のフォーマットも「編集リスト」として使用可能である。
【0036】
画像処理エンジン212は、入力されるデジタル画像ストリーム210に組み込まれたデジタル画像を、添付された編集リストデータが一部に存在すれば、これに基づいて、操作する。例えば、入力ストリーム210に組み込まれたデジタル画像がデジタルネガタイプの画像(すなわち、リファレンス画像)である場合には、(画像はリファレンスとして使われるので)入力されるデジタルネガは、通常、関連する編集リストデータを有していない。この場合には、通常、画像処理エンジン212は、入力されるデジタル画像が関連する編集リストデータを有していることを検出しない。このような場合、画像処理エンジン212は、入力されるデジタル画像をリファレンスデジタル画像として扱い、それ以上の処理をせずに、出力ユニット216に送る。
【0037】
画像処理エンジン212は、入力される画像が結果プロキシ画像(すなわち、修正された画像)であることを検出すると、どのように関連しているか(すなわち、(図3Aに示すように)対応する編集リストデータが入力される画像ファイルに編集リストとして組み込まれているか、あるいは、(図3Bに示すように)画像ファイルが適切な編集リストファイルを指定する場合には、対応する編集リストデータが(UI制御、プリンタ、他の画像装置のような)外部ソースによって生成されていて実際に結果画像と全く関連していないか)を決定する。
【0038】
結果画像に関係する編集リストデータは、画像処理エンジン212によって識別される特定のフォーマットで識別される。もちろん、デジタルネガや結果画像は、アプリケーションの必要に応じて、画像処理エンジン212が無関係とみなす場合に無視される他のデータを含んでいてもよい。XMLファイル形式のような望ましい実施形態において、編集リストに他のタイプのデータを組み込むようなファイル形式が開発される場合がそれに当たる。
【0039】
与えられた写真に施される操作の編集リスト(特定の画像処理操作のためのコマンド)が、特定の編集リストファイルに含まれ、結果画像とともに保存できれば、きわめて有用である。こうすれば、必要に応じて、編集リストによって示される操作を、デジタルネガに再度施すことができる。また、ユーザが写真に施した特定の操作を、「元に戻し」たり、「無効」にしたり、止めたりすることも可能になる。このメカニズムによれば、これらの操作をあらゆる解像度に再度施すことができ、この結果、より高品質の結果を得ることができる。
【0040】
しかしながら、画像処理エンジン212は、プリンタなどによって供給される外部編集リストデータのみを検出する場合もある。そのような場合には、画像処理エンジン212は、外部編集リストデータファイルを用いて、外部編集リストデータに基づいて、選択された画像ファイルを処理することができる。例えば、ある印刷ジョブが印刷画像をオリジナル画像より拡大することを要求する場合には、関係する編集リストは、オリジナル画像を適切ないかなるサイズにも変更可能な再ラスタライズ命令を有する。本実施形態では、画像処理エンジン212は、入力される画像ファイルに(組み込まれている、または、それによって指定されている)関連する編集リストに含まれる命令(もしあれば)に従って、受け取ったデジタル画像を処理する。画像処理エンジン212が入力されるデジタル画像を取得した編集リストデータに基づいて修正すると、修正済み画像は、組み込み編集リストを有する修正済み結果プロキシ画像になるか、編集リスト形式の適切な編集リストデータを含む編集リストファイルを指定する修正済み結果プロキシ画像になる。
【0041】
編集リストがプリンタによって生成され、入力される画像ファイルがデジタルネガである場合には、画像処理エンジンは、入力されるデジタルネガに対して編集リストからの画像処理操作(画像の拡大など)を実行し、出力セレクタ214に送る。入力される結果画像ファイルが組み込まれているか指定されている編集リストを有する場合には、画像処理エンジン212は、入力されるデジタル画像の画素に対して画像処理操作を実行する。この操作は、結果画像に関連する編集リスト内の対応する編集リストデータと、プリンタによって生成される編集コマンド(オリジナルの拡大など)と、によって識別される。どちらの場合でも、物理的な「結果画像」は保存されない可能性があるが、プリンタポート220に送られて出力される。
【0042】
外部で生成された編集リストは、別の目的に使用される。例えば、アプリケーションや(プリンタなどの)デバイスに応じて、ユーザは表示状態を見るか出力するかにトグルできる。例えば、表示される出力画像のすべてに、画像操作(NTSCテレビに表示する前の彩度減少工程に必要な色調整など)を施さなければならないとする。これらのコマンドは、編集リストソース213への入力として用いられ、処理対象のすべての写真に自動的に適用される。画像が保存されずに印刷(または、表示だけ)される場合には、物理的な結果画像は、(プリンタまたは表示部に送られる中間の画像/ファイル以外は)保存されない。
【0043】
同様に、編集リストソース213は、アプリケーションやデバイスによるバッチ処理に用いられてもよい。例えば、画像がまずウェブサイトにアップロードされる場合には、各写真はアップロードされたときに自動的に処理される(AutoFix 画像処理操作によってさらによい処理がされる)。この場合には、オリジナルのデジタルネガは保存されないが、(AutoFix などの)操作の編集リストを含む修整済み結果画像が残り、オリジナルのデジタルネガにリンクされる。
【0044】
いずれの場合も、すべての出力画像ストリームは出力セレクタ214に出力され、ユーザの提供する選択基準に基づいて、出力画像ストリームの1つが選択され、出力画像ストリーム215が形成される。本実施形態では、出力画像ストリーム215は、出力ユニット216に入力される。出力ユニット216は、出力ユニット216によって提供される画像を表示可能な画像表示装置218を含む外部回路に接続されている。また、出力ユニット216は、適切な表示装置を提供するコンピュータなどの他の外部回路(図示せず)に接続可能な出力ポート220に接続されている。本実施形態では、出力ポート220には、パラレルポートや、シリアルポート、システムバス、USBポート、1394、SCSI、TV信号出力ポート、PCMCIAポート、(インターネットに接続する)ネットワークポート、モデムポートなどのI/Oポートが含まれる。このような出力ポート220は、出力ユニット216によって提供される画像を(生のRGB、JPEG、TIFF、PostScript、所有権を主張できる画像形式などの形式で)相互に接続されたコンピュータネットワーク(インターネットなど)に送信するように設けられていてもよい。こうすれば、相互に接続されたどのコンピュータでも、例えば、画像ストリーム215に組み込まれた画像を見ることができ、この結果、何人のエンドユーザでも組み込まれた画像を見ることができる。
【0045】
図2Bは、本発明の実施形態における画像処理エンジン212と特定の実施形態を示す。この実施形態では、画像処理エンジン212は、画像プロセッサ250と編集リストプロセッサ254とに接続された入力コントローラ250を含んでいる。操作において、入力コントローラ250は、受け取った入力信号が結果プロキシ画像か、リファレンス画像か、外部編集リストデータファイルかを、判断する。入力信号がリファレンス画像(デジタルネガ)であり、外部編集リストデータが供給されていない場合には、入力コントローラ250は、そのリファレンス画像をそれ以上処理せずに出力ユニット216に直ちに出力する。
【0046】
入力信号がリファレンス画像(デジタルネガ)であり、外部編集リストデータが(プリンタなどから)供給されている場合には、入力コントローラ250は、適切な編集リストデータを編集リストプロセッサ254に送る。編集リストプロセッサ254は、編集リストデータが供給されると、必要なファイル(他の参照編集リスト)を要求するように入力コントローラに依頼する。入力コントローラが必要なファイルを取得すると、ファイルは画像プロセッサ252に送られる。そして、画像プロセッサ252は、編集リストプロセッサから提供された画像処理操作を、組み込まれた編集リストデータによって定義されている通りに用い、オリジナルのデジタルネガ画像を修整して、組み込まれた編集リストデータを有する結果プロキシ画像を形成するか、編集リストプロセッサ254によって提供された外部編集リストデータファイルを指定する結果プロキシ画像を形成する。
【0047】
一方、入力信号が、組み込まれた編集リストデータを有する結果プロキシ画像である場合には、入力コントローラ250は、適切な編集リストデータを編集リストプロセッサ254に送る。編集リストプロセッサ254は、編集リストデータが提供されると、オリジナルのデジタルネガへのアクセス方法を編集リストデータから判断し、入力コントローラに必要なファイルを要求するように依頼する。入力コントローラが必要なファイルを取得すると、ファイルは画像プロセッサ252に送られる。そして、画像プロセッサ252は、編集リストプロセッサによって提供された画像処理操作を、組み込まれた編集リストデータによって定義されている通りに用い、オリジナルのデジタルネガ画像を修整して、組み込まれた編集リストデータを有する結果プロキシ画像を形成するか、編集リストプロセッサ254によって提供された外部編集リストデータファイルを指定する結果プロキシ画像を形成する。
【0048】
編集リストプロセッサ254がいくつかの異なる編集リスト(結果画像によって参照されるリスト(繰り返し参照される複数のリストの場合もある)、または、(プリンタなどの)外部デバイスからのリスト)を処理しなければならない場合には、編集リストプロセッサは、すべての編集操作を表す累積編集リストを生成しなければならない。望ましい実施形態では、XMLが使用されるが、他の形式も同様に有効である。種々の編集リスト間にコンフリクトがある場合は、アプリケーションは、これらの相違を調停し、必要に応じて編集リストを処理しなければならない。
【0049】
結果プロキシ画像が編集リストファイルを指定する場合や、編集リストデータが外部編集リストファイルの形式である場合には、画像処理エンジン212は、ポインタを使って、適切な編集リストファイルの位置を示してダウンロードするための参照先(URLなど)を生成する。そして、取得された編集リストデータは、画像プロセッサ252によって用いられ、この結果、結果プロキシ画像が生成される。
【0050】
なお、入力コントローラ250が(複数の)オリジナルのデジタルネガや、他のマルチメディア資産にアクセスできない場合や、編集リストに記述された他のパーツを取得できない場合には、画像プロセッサ252は、制御アプリケーションの指示によって、入力されたオリジナルのプロキシ画像を直接出力する。こうすれば、出力画像が再処理されていない場合でも、ユーザは出力画像の1つのバージョンを見ることができる。
【0051】
また、画像プロセッサ252が編集リストプロセッサ254によって指定されたコマンドを理由は何であれ処理できない場合には、画像プロセッサ252は、制御アプリケーションの指示によって、入力されたオリジナルのプロキシ画像を直接出力する。こうすれば、出力画像が再処理されていない場合でも、ユーザは出力画像の1つのバージョンを見ることができる。
【0052】
さらに、プロキシ画像に関連する編集リストデータは、複数のデジタルネガや、プロキシ画像の作成に用いられる他のマルチメディアコンテンツを指定できる。これには、(PostScript、EPS、PDFなどの)ベクトル画像や、(JPEG、TIFF、PNGなどの)ラスタ画像、テキストストリング、ビデオ、サウンドなどが含まれる。
【0053】
図4は、本発明の実施形態における分散型システム400を示す。分散型システム400では、画像処理エンジン212は、出力ポート220を介してホストコンピュータ402−1に接続される。ホストコンピュータ402−1は、ネットワーク406を介して、サーバコンピュータ404や、ホストコンピュータ402−2〜402−n、画像装置403−1〜403−nに接続される。画像処理エンジン212を内部に組み込む(デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、セットトップボックス、ゲーム機、写真装置などの)画像装置403−1は、ネットワーク406を介して、サーバコンピュータ404や、ホストコンピュータ402−1〜402−n、他の画像装置403−2〜403−nに接続される。
【0054】
さらに、画像処理エンジン212は、コンピュータ402−1〜402−nとは独立して、ネットワーク406に直接接続される。
【0055】
ネットワーク406は、インターネットに見られるような相互接続されたコンピュータの分散型ネットワークの形態であってもよいし、小企業などに見られる小規模なイントラネット型システムであってもよい。本実施形態では、サーバコンピュータ404は、サーバ画像プロセッサユニット408を含む。このユニット408は、特定の画像ファイルに関連する編集リストに見られるような編集リストデータに基づいて、高速画像処理操作を実行するために設けられている。サーバ画像プロセッサユニット408は、ホストコンピュータ402−1や画像装置403−1で効率的に実行するには、時間が掛かったり資源の集約が必要だったりする画像処理操作を実行するために、設けられている。
【0056】
その一例は、(最高品質の画像アルゴリズムで)すべての操作が施された高解像度の画像が標準結果画像ファイル(すなわちJPEG)に保存される場合である。(組み込まれているか外部にリンクされている)JPEGファイルに関連するのは、編集リスト(特定の画像操作のためのコマンド)とオリジナルのデジタルネガへの参照である。この構成を採用する場合には、通常に構成されたアプリケーションは、編集リストとデジタルネガの参照とを無視して、単に、結果画像を表示する。これは本発明の利点の1つであり、この利点により、前述のシステムを持たないアプリケーションや他のデバイスが、結果プロキシ画像を(それが保存されたいかなる解像度でも)表示することができる。しかしながら、前述のシステムを持たないアプリケーションや他のデバイスは、本発明のその他のすべての利点を利用できるわけではない。
【0057】
本実施形態では、デジタル画像処理エンジン212は、デジタルスチルカメラや、デジタルビデオカメラ、セットトップボックス、ゲーム機、写真装置などの多くのデジタル装置403−1のいずれにも含まれ得る。デジタルスチルカメラの例では、高解像度の結果画像を保存する代わりに、アプリケーションは低解像度の結果画像のみを保存するように決定できる。これは、アプリケーションに基づくデジタルカメラの場合には、組み込まれたシステムのメモリとプロセッサの制約条件によって、より望ましいものになり得る。この場合、ユーザは、編集リストで指定された通りの画像操作を選択できるが、オリジナルのデジタルネガに加えて、低解像度の結果画像のみが生成され、ローカルに保存される。
【0058】
デジタル画像処理エンジン212がローカルの保存スペースが限られているか存在しないセットトップボックスの一部であるような場合には、すべてのコンポーネント、デジタルネガおよび編集リストを持つ低解像度の結果画像は、間接的にネットワークに保存することができる。
【0059】
これにはいくつかの利点がある。第1に、処理される画素がかなり少なくなるため、ローカルのコンピューティングデバイスかリモートのコンピューティングデバイス(画像処理が発生するところ)の処理能力量(および内部のメモリの必要量)が減る。第2に、低解像度(すなわちサムネイル)バージョンの画像のみが保存されるため、結果画像ファイルのサイズがかなり小さくなる。最も重要なのは、オリジナルのデジタルネガがより小さな結果画像とともに存続されることである。これは、デジタルカメラの記憶装置は非常に限られているため、きわめて重要である。この場合、オリジナルのデジタルネガが保存され、低解像度(そしてかなり小さな)結果画像が関連する編集リストとともにデジタルスチルカメラに保存される。
【0060】
画像が処理されると、低解像度の結果画像は、ネットワーク406を介して、他のホストコンピュータ402−1〜402−nや画像装置403−1〜403−nに送られ、それぞれの表示部で見ることができる。こうして、低解像度のサムネイル画像を低帯域幅の接続で送信することにより、限られた帯域幅しか使わなくて済むという利点がある。しかしながら、アプリケーションの要求があれば、オリジナルのデジタルネガにアクセスされるので、編集操作を再度施して、より解像度の高い結果プロキシ画像を生成することができる。
【0061】
ホストコンピュータや画像装置の能力によって、この処理は、ホストコンピュータ402−1や、画像装置403−1、サーバ404の一部であるサーバ画像プロセッサユニット408などのネットワーク406を介してホストコンピュータに接続されるシステムのいずれか1つで実行される。
【0062】
なお、前述のいずれの場合にも、編集リストを含むファイルは、いくつかの形式を採り得る。望ましいのは、結果画像を含み、編集リストおよびデジタルネガへの参照を組み込んだJPEGファイルを生成することである。こうすれば、ユーザは、1つの包含されたファイルを持つことができる。別の手法では、編集リストと、デジタルネガへの参照と、結果画像への参照(編集リストおよび/またはデジタルネガへの参照に関するメタデータを含むことも含まないこともあるJPEGファイルでもよい)と、を含む編集リストファイルが作成される。第3の手法では、結果画像および編集リストだけでなく、デジタルネガも完全に包含する。これは、(JPEG、TIFFなどの)画像ファイルや、(圧縮されたZIPやJAR(Java Archive)などの)一般の「収集」ファイルの形式などを採用可能である。これは、分散型メカニズムとして望ましく、本発明で説明された特性を維持する。なお、これらの形式のいずれでも、アプリケーション次第で、複数の解像度を(組み込みかリンクによって)保存することができる。
【0063】
従来のウェブ編集技術では、ユーザがウェブ上にある写真を編集する場合には、画像全体をダウンロードしてローカルに処理しなければならない。しかしながら、本発明は、(サーバコンピュータ406などの)リモートコンピューティングデバイスから低解像度画像を呼び出してダウンロードし、(ホストコンピュータ402−1や写真装置403−1などの)ローカルコンピューティングデバイスで処理するというより効率的な手法を可能にする。高解像度の画像データは、ローカルコンピューティングデバイスに要求されるだけで、必要に応じて、リモートコンピューティングデバイスからダウンロードされる。例えば、図4では、(ローカルの記憶装置にアクセスしない写真装置403−1などの)ローカルコンピューティングデバイスで作業するユーザは、ネットワーク406がモデムなどの低帯域幅のネットワークであっても、ネットワーク406を介して、サーバコンピュータ404に効率的に変更を保存できる。この結果、低解像度の結果画像のみが編集リストおよび他のメタデータと共に、(サーバコンピュータ406などの)リモートコンピューティングデバイスに送られると仮定すると、帯域幅はかなり低下する。また、ユーザは、結果画像を編集リストと共にローカルに保存することも選択でき、例えば、ネットワーク406のいずれのノードにも指定できるオリジナルのデジタルネガへのリンクを持つホストコンピュータ402−1に保存できる。
【0064】
本発明の分散性の他の利点は、実際の画像操作が、アプリケーションの必要に応じて、(ホストコンピュータ402−1や写真装置403−1などの)ローカルコンピューティングデバイスのいずれか、または、(サーバコンピュータ404などの)リモートコンピューティングデバイスのどちらでも処理できることである。また、低解像度の画像は(編集リストのコマンドの実行により)ローカルに処理されるが、高解像度の画像は同じ編集リストを用いてサーバコンピュータ404で遠隔処理されるという、混合モード型に対応することも可能である。
【0065】
ここで、スチルまたはビデオカメラシステムのどちらの形態も採り得るデジタルカメラシステムなどのデジタル機器の点から本発明を説明する。図5では、本発明の実施形態におけるデジタルカメラシステム500について説明される。この例では、カメラシステム500は、作動中でも作動後でもデジタル画像の色調整が可能である。ICCプロファイルのように、未調整のリファレンス画像に関して必要とされる色調整を記述した編集リストを生成し、オリジナルのデジタルネガを保存したほうがよい場合もある。また、カメラのLCDに表示できるように色調整が施された低解像度のサムネイルなどの結果画像も保存される。そして、未修正のリファレンス画像(デジタルネガ)は、編集リストと共に、ローカルホストコンピューティングデバイスにダウンロードされるか、リモートコンピューティングデバイスに送られ、さらに画像処理される。また、デジタルネガの送信が不可能な場合には、結果プロキシ画像を編集リストと共にローカルホストコンピューティングデバイスまたはリモートコンピューティングデバイスに送信して、表示することができる。結果プロキシ画像に関連する編集リストは、後で処理され、その編集リストが参照されてデジタルネガに適用される。
【0066】
通常、デジタルカメラシステム500は、画像キャプチャユニット504上に光線を集めるための光学レンズ502を有する画像ソース202を含む。画像キャプチャユニット504は、通常、光学レンズ502から受け取る光子の形状での光線を集め、対応するアナログ信号に変換可能な、アレイ状の感光フォトオプティックセル506に依存する。フォトオプティックセルは、最も一般的には、電荷結合素子(CCD)の形態を採るが、CMOSレセプタなどの他の素子も同様に用いられ得る。
【0067】
この技術において十分理解されているように、各CCDアレイ506には、特定のカラーフィルタアレイ(CFA)508が関連付けられている。多くの適用例では、CFA508は、それぞれがCCDアレイ内の特定のCCDセルと関連付けられた個別のカラーフィルタの、経験的に導かれたパターンである。画像キャプチャユニット504によって取得画像を表すアナログ信号が生成される場合には、信号は、まずアナログからデジタルへの(A/D)コンバータユニット208に送信される。ユニット208は、アナログ信号を同じ画像を表すデジタル信号に変換する。次に、デジタル信号は、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)518に送られ、ここで、適切なデジタルフォーマットに変換される。
【0068】
本発明のいくつかの実施形態では、画像圧縮回路520とメモリ522との双方が適切な形式のデジタル信号を受け取る。画像圧縮回路520は、デジタル信号の更なる処理に必要なリソース量を低減させるために、受け取ったデジタル画像をデジタル的に圧縮する。JPEGと呼ばれるフォーマット化スキームが一般的に用いられるが、多種の適切な画像フォーマットがある。
【0069】
1つの実施形態では、メモリ522に記憶されたデジタル画像は、メモリインタフェース(図示せず)を介して、処理済みのデジタル信号の保存に適したメモリカードを受け取り得るメモリスロット524に送られ得る。そのようなメモリカードには、フレキシブルディスクや、フラッシュEPROMカード、R/Wコンパクトディスク(CD)、スマートメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)、ソニーのメモリースティック(登録商標)、DVD、DATなどが含まれる。あるいは、メモリ522に記憶されたデジタル画像は、画像を見るために、または、追加的な画像処理を行うために、出力ポート220を介して、コンピュータなどの外部回路に送られる。メモリ522に複数の画像が記憶されている状況では、ビューファインダ526などの画像を見るための装置を用いて、ユーザは(一般的にはサムネイルの形式で)画像を見ながら、追加処理対象の任意の数の画像を予め選択し得る。
【0070】
例えば、外部コンピュータによってデジタル画像が処理される場合には、編集リスト生成部523は、周囲の光の状態を補償するために必要とされる色調整に一致する編集リストを生成する。編集リスト生成部523は、編集リストをリファレンス画像に組み込むか、または、例えばポインタによって、リファレンスデジタル画像に関連する別の編集リストを生成する。
【0071】
デジタル画像が画像処理ユニット212によって処理されないことが決定されると、メモリ522に記憶された画像は、表示部526や、メモリスロット524に接続された装置、出力ポート220を介してコンピュータなどの外部回路に直接送られる。この場合、外部コンピュータは、編集リスト生成部523によって生成された編集リストによって指示される色調整を実際に実行することができる。
【0072】
図6では、本発明の実施形態におけるデジタル画像処理エンジンによってデジタル画像を処理する処理工程600の詳細を表すフローチャートが示されている。画像処理エンジンによって特定のデジタル画像が開かれると、処理工程600が602から開始される。604,606において、開かれた画像ファイル内に編集リストデータが組み込まれているか、あるいは、その画像ファイルについて外部の編集リストデータが参照されているかの判定が行われる。組み込まれた編集リストデータも参照される編集リストデータも存在しないと判定された場合には、608において、そのデジタル画像はリファレンス画像(すなわち、デジタルネガ)であると判定され、610において、出力ユニットに送られる。一方、入力されたデジタル画像に関連する組み込まれた編集リストデータ、または、参照される編集リストデータが存在すると判定された場合には、612において、その編集リストデータファイルが取得される。そして、オリジナルのデジタルネガの取得方法の情報を含む取得された編集リストデータファイルは、614において、デジタルネガの処理のために用いられ、その後、616において、取得されるべき更なる編集リストデータファイルが存在するか否かの判定が行われる。更なる編集リストファイルを取得すべきであれば、制御は612に戻るが、そうでない場合には、結果プロキシ画像が生成されて、618において出力ユニットに送られる。620では、結果プロキシ画像に関連する編集リストデータを組み込むか、外部にするかの判定が行われる。編集リストデータを組み込むように決定された場合には、622において、その編集リストデータは結果プロキシ画像に組み込まれ、そうでない場合には、624において、例えば編集リストなどの関連する編集リストファイル内に記憶される。
【0073】
特定の筋書では、ユーザは、本発明の一実施形態に従った図7に示される処理工程700のフローチャートによって詳細に表されるカメラ内での処理操作を実行し得る。処理工程700は、例えば、図5を参照して説明したデジタルカメラ500などの適切に設けられた任意のデジタル機器において実行される。したがって、この例では、カメラ500を用いて、デジタルカメラユーザは、702においてデジタル写真を撮影する。前述のように、デジタル写真は、カメラ内蔵メモリに、または、カメラに接続されるメモリカード型の装置に、記憶される。写真が撮影されると、ユーザは、704において、所望の画像処理操作に対応する編集リストステートメントによって指示されるように、画像処理エンジンによって実行されるべき画像処理操作を選択する。なお、一実施形態では、それぞれが、対応する編集リストステートメントに変換され、その全てで編集リストを形成し、次いでそのリストが記憶されて、デジタル画像の次の処理のために利用可能な状態にされる操作の全てを、ユーザが選択することができる。
【0074】
一方、ユーザは、実行されるべき単一の操作を、その都度1つずつ選択することもできる。いずれにしても、706において、内部の表示解像度は、しばしばサムネイル画像と称される低い解像度に設定される。内部解像度を低く設定することによって、カメラに要求される画像処理のためリソースは、高解像度での同じ画像を処理するために必要となるリソースと比較して、かなり低減される。したがって、708では、(複数の)編集リストステートメントに従って、低解像度の画像が処理され、結果プロキシ画像が形成される。処理が完了すると、710において、更なる処理操作が存在するか否かの判定が行われる。更なる処理操作がある場合には、制御は704に戻る(または、記憶されている編集リストから更なる処理操作が取得される)。そうでない場合には、制御は図6に示す処理工程600の618に戻り、関連する編集リストを有する結果プロキシ画像が出力される。
【0075】
図8は、本発明を実施するために採用されるコンピュータシステム800、または、任意の画像処理可能なコンピューティング機器/装置を示す。コンピュータシステム800、より具他的にはCPU802は、当業者には理解されるように、仮想マシンをサポートするために設けられている。この技術において周知のように、ROMはデータおよび指示をCPU802に対して単一方向で伝送し、RAMは、通常、データおよび指示を双方向で伝送する。CPU802は、通常、任意の数のプロセッサを含む。主要記憶装置804,806の双方は、任意のコンピュータ読取可能な適切な媒体を含む。典型的な大容量メモリ装置である補助記憶媒体808も、CPU802に双方向的に接続され、追加的なデータ記憶容量を提供する。大容量メモリ装置808は、コンピュータコードやデータなどを含むプログラムを記憶するために用いられるコンピュータ読取可能媒体である。通常、大容量メモリ装置808は、主要記憶装置804,806よりも一般的には低速のハードディスクまたはテープなどの記憶媒体である。大容量メモリ記憶装置808は、磁性または紙製テープ読取器、または、他の周知の装置の形態を採り得る。大容量メモリ装置808内に保持される情報は、適切な状況においては、仮想メモリとして、RAM806の一部としての標準的な形で包含されることが理解される。CD−ROMなどの特定の主要記憶装置804も、CPU802に対して単一方向的にデータを送る。
【0076】
CPU802は、1以上の入力/出力ユニット810にも接続される。入力/出力ユニット810は、限定されるものではないが、ビデオモニタ、トラックボール、マウス、スキャナ、PCカードリーダ、デジタルカメラ、デジタルビデオ、TV,VCR,DVDプレーヤ等のリモートコントロールユニット、キーボード、マイク、タッチパネル、変換カードリーダ、磁性または紙製テープリーダ、タブレット、スタイラス、音声または手書き認識器、他のコンピュータ等の周知の入力装置を含む。最後に、CPU802は、812において、一般的に表されるネットワーク接続を用いて、インターネットネットワークまたはイントラネットネットワークなどのコンピュータまたは電気通信ネットワークに随意に接続される。そのようなネットワーク接続を用いることにより、CPU802は、ネットワークから情報を受け取り、あるいは、上述の方法における手順を実行する途中でネットワークに情報を出力することが予想される。CPU802を用いて執行される連続した指示として表されるそのような情報は、例えば、キャリアウェブに組込まれたコンピュータデータ信号の形態で、ネットワークから受け取られたり、ネットワークに出力されたりする。上述の装置および部材は、コンピュータのハードウェアおよびソフトウェア分野の当業者にはよく知られている。
【0077】
本発明は、デジタル画像またはビデオシステムと共に用いられるとして説明されたが、本発明は、任意の適切なデジタル画像システム上で一般的に用いられ得る。例として、本発明は、ユーザがコンテンツプロバイダ(すなわち、PhotoDisk 、Corbis、Getty など)からの低解像度(すなわちサムネイル)画像または透かし付き画像を無料でダウンロードし得るウェブコマースに用いられ得る。これらの低解像度画像は、購入されると、より高画質の画像および出力が達成される。低解像度画像は、高解像度画像を購入し得る場所に関する組み込まれた、または、外部の参照(および知識)を含む。高解像度画像が低解像度画像内に組み込まれているが、ユーザが権利を購入するまでアクセス(暗号化によって)できないようにしてもよい。
【0078】
また、本発明は、印刷ジョブを記述する効率的な手段を提供する。通常、アプリケーション(またはプリンタドライバ)は、画像(または画像の構成)をプリンタに出力される特定の印刷解像度にラスタライズする。この手法は、ローカルなクライアント側の印刷には許容可能であるが、サーバ側の印刷にとっては明らかに非効率的である。特に、(複数の)デジタルネガまたは他のマルチメディア資産(カード、アルバム、他のテンプレートなど)が(ウェブなどに)遠隔的に存在する場合には、そうである。別の場合には、ローカルコンピューティング装置(クライアント)における編集および画像構成操作と共に、低解像度の結果画像を生成し、処理のために結果画像を(編集リストと共に)サーバに送る。低解像度(および非常に小さな)結果画像は、結果画像(テキスト、印刷レイアウト、テンプレート、他の画像など)を生成するために用いられたウェブ上に存在するデジタルネガおよび他のメディア資産への、編集リストおよびURLを含む。そして、これらの操作は、デジタルネガおよび他のマルチメディア資産に再度適用され、サーバ上において所望の印刷解像度を生成する。この手法は、完全にラスタライズされた画像を印刷サービスに送ることと比較して、明らかに帯域幅の節約となる。
【0079】
オリジナルのデジタルネガまたはマルチメディア資産のいくつかがクライアントシステム上に存在し、処理のためにサーバに送らなければならない場合でも、本発明は、依然として、今日、入手可能な任意の製品によっては未だに達成されていない顕著な利点を提供する。例えば、ユーザが遠隔の印刷サービスを介して"パッケージ印刷"を印刷する場合には、本発明は、必要とされる帯域幅の量を明らかに低減する。パッケージ印刷とは、1つの写真を異なる複数の印刷レイアウトテンプレート(例えば、5×7を1枚、3×4を2枚)上に印刷するものである。通常、クライアント側では、アプリケーションが与えられた印刷ページ上に、可能であれば異なる解像度(サイズ)で、画像を複数回ラスタライズし、それが(ローカルでもリモートでも)プリンタに送られる。1ページがRGB色空間で、600dpiで8×10の印刷可能領域を含む場合には、21MB(メガバイト)のデータ伝達が必要になる。別の手法は、オリジナルのデジタルネガ、および、ページ上で写真がどのように配列されるかについてのページ記述(編集リスト内で記述されるテンプレートを介して)のみを送る。これは、サーバ側での所望の印刷解像度への最終的なラスタライズと共に、オリジナルの画像が伝達されることを可能にする。いくつかの場合では、高解像度のデジタルネガがウェブ上に存在し、したがって、クライアントシステムは小さな結果画像(ページ記述、および、任意の関連する編集リストを含む)のみで、ファイルを伝達する必要など無くなる。本発明における用語"結果画像"は、単に、(複数の)デジタルネガを参照するコンテナである。編集リストは、ページ記述、および、そのページに位置付けられるべきデジタルネガへのリンクを表す。
【0080】
なお、1つの写真が印刷ページ上に複数回複写され、各複写写真に対して異なる編集リストを適用することも可能である。この場合、複写された写真のそれぞれについての編集リストと共に、デジタルネガの1つのコピーのみが参照されて、遠隔の印刷サービスにアップロードされる。そして、遠隔の印刷サーバが各編集リストと共に写真を処理することができる。
【0081】
また、本発明は、カードや、プロジェクト、デジタルアルバムを表現するための効率的な機構を提供する。結果画像は、オリジナルのデジタルネガに適用された画像操作の全てと共に、ラスタライズされた構成(写真付きのカードまたはアルバム)を含む低解像度の結果プロキシ画像を保持する。この場合、その構成についてのデジタルネガは、複数の写真、(アルバムまたはカードについての)ベクトル図版、テキストストリング、音、他のマルチメディアコンテンツを含む。高解像度のラスタライズされた構成は、低解像度の結果プロキシ画像に関連するデジタルネガおよび任意の他のマルチメディア資産(アルバム、または、カードテンプレート等)に編集リストを再度適用することで再生される。構成についての小さくコンパクトな表現を単一のファイル(JPEGファイル等)内に許容することで、この方法は明らかに優位性を有するが、必要に応じて、より高い解像度での構成を再生成する能力を保持する。この手法における優位点の1つは、低解像度の結果プロキシ画像を初期ダウンロードするために必要とされる帯域幅の量が、限定的なもののみである点にある。より高い解像度の構成が求められる場合には、低解像度の結果画像に関連する編集リスト、デジタルネガ、他のマルチメディア資産に基き、再度生成することができる。
【0082】
カード、プロジェクト、デジタルアルバムなどを表現するこの技術を用いれば、カード、プロジェクト、アルバムなどについての構成化された出力を保持する低解像度の結果画像が生成される。この結果画像はサーバ上に記憶され、URLを用いて参照される。このURLは、写真およびその派生物の共有を容易にするため、Eメールで送ることもできる。これは、小さな低解像度の画像がサーバ上に記憶されたものであるが、(詳細部分へのズーム、印刷、より高い解像度のデータへのアクセスが求められる場合などの)必要がある場合には、高解像度の画像が迅速に生成される。
【0083】
また、この結果画像はサーバ上に記憶される必要はないが、写真およびその派生物の共有を容易にするため、Eメール(または、他の配布方法)で送ることができる。この(受け取り側のローカルコンピューティング装置上の)Eメールは、Eメールを介して送られた結果プロキシ画像構成の高解像度表現を再生成するために必要なデジタルネガおよび他の資産全てへの編集リスト関連リンクを含む結果画像を含む。明らかに、これら2つの手法の組み合わせも、用いられ得る(URLを用いてアクセス可能なサーバ上に存在する、その同じ結果プロキシ画像へのリンクを備える結果プロキシ画像を送る)。
【0084】
遠隔の印刷サービスを用いて挨拶状あるいはアルバムを印刷する場合、かつ、マルチメディア資産がベクトルベースのテンプレート(PostScript、EPS、Adobe Illustration、SVG(Structured Vector Graphics)等)を含む場合には、本発明を用いることによって、より大規模な節約が達成される。これは、ベクトルベースのテンプレートが遠隔的に(プリントサーバなどに)存在する場合、または、ローカルに存在する(プリントサーバへ伝達される必要がある)場合のいずれかに関わらず、達成されるものである。通常、ベクトルベースのテンプレートはラスタベースの画像データよりも一層コンパクトである。さらに、ベクトルベーステンプレートの300dpiで8×10インチの画像へのラスタライズは、20MB以上のファイルを結果として生じる。しかしながら、このラスタライズはプリントサーバにおいて行われ、従って、プリンタサーバへは小さなベクトルベーステンプレートのみの伝送が必要となる(このテンプレートのコピーを既に有していない場合)。
【0085】
他の実施形態では、編集リストのみならず、さらに第1のデジタルネガ(例えば、結果デジタル画像が直接導かれるデジタルネガ)へのリンクを含むデジタル画像内に、透かしが組み込まれる。別の実施形態では、透かしは、如何なる世代のものであれ、任意のデジタルネガについての編集リストへのポインタを含む。
【0086】
デジタルネガ自体は、標準的な画像ファイルタイプ(JPEG、TIFF、PNG等)か、適正画像フォーマットである。または、デジタルネガは、複数のデジタルネガおよびそれに関連する編集リストを指示する再帰的な結果画像である。これは、低解像度のプロキシ画像が引き続いて編集および/または印刷ジョブ、パッケージ印刷、カード、またはデジタルアルバム内に位置付けられ得るという、効果的な機構を提供する。そして、本発明をサポートするアプリケーションまたはサーバアプリケーションが、出力ユニットによって求められる最高品質の出力画像を生成するため、編集操作の全てを繰り返し適用する。この発明をサポートしないアプリケーションについては、繰り返し追加された全ての内部画像の構成物である最も上部の結果画像を印刷し得る。
【0087】
また、結果プロキシ画像は、結果プロキシ画像を生成するアプリケーションによって特定される解像度を備える標準画像ファイルタイプ(JPEG、TIFF、PNG等)、または、適正画像フォーマットである。いくつかの場合には、結果プロキシ画像は存在さえしない(または、物理的なプロキシ表現を備えず、"空"である)という可能性も有る。上述のように、操作の編集リストは、関連するデジタルネガ(および、編集操作についての可能な編集リスト)を備える印刷レイアウトテンプレート、および他のマルチメディア資産を表す。この場合、印刷サービスは、編集リストおよびその関連デジタルネガ、さらには他の資産を処理して、所望の出力を生成するので、結果画像の生成は必要とされない。便宜上、これは、組み込まれた、または外部にリンクされた編集リストを備えたブランクJPEGファイルとして表される。
【0088】
編集リストが多くの異なる機構を通して一貫し得ることにも、留意する必要がある。好適な実施形態は、XML(eXtensible Markup Language)を用いるが、本発明を実行するために、標準および適正な他のフォーマットも用いられ得る。さらに、この編集リストは、結果画像に含まれ得るか、または、別のファイルを介して結果画像にリンクされ得るかのいずれかである。
【0089】
以上に繰り返し用いられた例示において説明された、分類された性質は、別々のデザイナが互いへの影響なくしてこの再帰的構造の異なる部分において働き得るという、効果的、かつ柔軟なワークフローをも提供する。
【0090】
従って、ここで示される例は説明的なものであるが、制約的なものではなく、発明はここに提示される詳細に限定されるものではないが、添付の特許請求の範囲内において、同等のものの全範囲に沿って、修正され得るものである。
【0091】
本願の原出願である特願2000−611492号の出願当初の特許請求の範囲には、本発明の具現化例のうち、次のような例が記載されていた。
(1) 第1のマルチメディア資産を修正して第2のマルチメディア資産を形成する方法であって、
前記第2のマルチメディア資産を形成するために、前記第1のマルチメディア資産にマルチメディア資産処理コマンドを適用する工程と、
前記第1のマルチメディア資産が前記第2のマルチメディア資産のみから導かれ得るように、前記マルチメディア資産処理コマンドを用いて、前記第1のマルチメディア資産を前記第2のマルチメディア資産に一意にリンクさせる工程と、を備える方法。
(2) (1)の方法であって、
前記適用工程は、さらに、
前記第1のマルチメディア資産が前記マルチメディア資産処理コマンドを含む編集リストに関連するか否かを判定する工程と、
前記編集リストを取得する工程と、
前記編集リストに含まれる前記マルチメディア資産処理コマンドを用いて、前記第1のマルチメディア資産を処理する工程と、
前記処理済みの第1のマルチメディア資産を前記第2のマルチメディア資産として出力する工程と、
を含む、方法。
(3) (2)の方法であって、
前記リンク工程は、
前記編集リストに戻ることを指示する編集リストポインタを、前記第2のマルチメディア資産に関連付ける工程を含む、方法。
(4) (2)の方法であって、
前記リンク工程は、
前記編集リストを前記第2のマルチメディア資産に組み込む工程を含む、方法(5) (2)の方法であって、
前記第1のマルチメディア資産に関連する編集リストが無い場合、または、前記関連する編集リストが空の場合には、前記第1のマルチメディア資産は、リファレンスマルチメディア資産(デジタルネガ)である、方法。
(6) (2)の方法であって、
前記適用工程は、実行可能な命令を実行するように構成されたプロセッサによって実行される、方法。
(7) (6)の方法であって、
前記第1のマルチメディア資産および前記第2のマルチメディア資産は、それぞれ第1のデジタル画像および第2のデジタル画像である、方法。
(8) (7)の方法であって、
前記マルチメディア処理コマンドは、前記プロセッサに適切なデジタル画像処理命令を提供する、方法。
(9) (8)の方法であって、
前記プロセッサは、分散されたコンピュータネットワークに結合されたホストコンピュータ内に含まれている、方法。
(10) (9)の方法であって、
前記第2のマルチメディア資産は、前記編集リストを含む透かしを含んでいる、方法。
(11) (10)の方法であって、
前記第1のデジタル画像は、前記ホストコンピュータに結合されたクライアントコンピュータ内に含まれる画像データベースに記憶される、方法。
(12) (11)の方法であって、
前記指示された編集リストは、前記ホストコンピュータ内に含まれる編集リストデータベースに記憶される、方法。
(13) (12)の方法であって、
前記第1のデジタル画像は、前記ホストコンピュータに送られ、前記プロセッサは、前記指示された編集リスト内に含まれる処理命令に基づいて、前記第1のデジタル画像を処理し、前記第2のデジタル画像を形成する、方法。
(14) (13)の方法であって、
前記ホストコンピュータは、さらに、前記第2のデジタル画像についての低解像度のサムネイル画像を生成するために用いられるデシメータユニットを含む、方法。
(15) (14)の方法であって、
前記サムネイル画像は、前記クライアントコンピュータに送られ、前記クライアントコンピュータに結合された表示ユニットに表示される、方法。
(16) (15)の方法であって、
前記第2のデジタル画像は、前記サムネイル画像に基づいて、前記クライアントコンピュータに送られる、方法。
(17) (16)の方法であって、
前記第1のデジタル画像および前記第2のデジタル画像が、それぞれ第1の静止デジタル画像および第2の静止デジタル画像である、方法。
(18) (17)の方法であって、
前記第1の静止デジタル画像は、全体として第1のビデオ画像を形成する第1の複数のデジタルビデオ画像のうちの1つであり、前記第2の静止デジタル画像は、全体として第2のビデオ画像を形成する第2の複数のデジタルビデオ画像のうちの1つである、方法。
(19) (1)の方法であって、
前記第1のマルチメディア資産はオーディオ資産であり、前記第2のマルチメディア資産は前記オーディオ資産を含む、方法。
(20) デジタル画像処理システムであって、
入力コントローラであって、入力デジタルデータストリームを受け取り、前記入力デジタルデータストリームが第1のデジタル画像を含むか否かを判定し、前記入力デジタルデータストリームがデジタル画像処理命令を含むか否かを判定し、第2のデジタル画像を出力し、前記デジタル画像修正命令を出力するように構成された前記入力コントローラと、
前記入力コントローラに結合され、前記入力データストリームが前記デジタル画像処理命令を含む場合に、前記第2のデジタル画像を受け取るように構成された画像プロセッサと、
前記入力コントローラと前記画像プロセッサとに結合されたデジタル画像処理命令プロセッサであって、前記入力データストリームが前記デジタル画像処理命令を含むと判定された場合に、前記入力コントローラに、前記第2のデジタル画像を前記画像プロセッサに出力するよう命令し、前記デジタル画像処理命令を前記画像プロセッサに提供するように構成された前記デジタル画像処理命令プロセッサと、
を備え、
前記画像プロセッサは、前記デジタル画像処理命令に基づいて、前記第2のデジタル画像を修正し、出力デジタルデータストリームを形成する、デジタル画像処理システム。
(21) (20)のデジタル画像処理システムであって、
前記入力デジタル画像ストリームが前記入力デジタル画像を含み、かつ、前記デジタル画像処理命令を含まない場合には、前記入力デジタル画像はリファレンスデジタル画像(デジタルネガ)である、デジタル画像処理システム。
(22) (21)のデジタル画像処理システムであって、
前記デジタル画像処理命令は、複数のデジタル画像処理命令のうちの1つである、デジタル画像処理システム。
(23) (22)のデジタル画像処理システムであって、
前記複数のデジタル画像処理命令は、編集リスト内に含まれている、デジタル画像処理システム。
(24) (23)のデジタル画像処理システムであって、さらに、
前記デジタル画像処理命令が前記編集リストを指示する編集リストポインタである場合には、前記画像プロセッサは、前記入力コントローラに、前記編集リストポインタに基づく前記編集リストを取得するよう命令する、デジタル画像処理システム。
(25) (24)のデジタル画像処理システムであって、
前記デジタル画像処理命令が前記第1のデジタル画像の場所を指示するデジタル画像ポインタである場合には、前記画像プロセッサは、前記入力コントローラに、前記指示された場所に基づいて、前記第1のデジタル画像を取得するよう命令する、デジタル画像処理システム。
(26) (25)のデジタル画像処理システムであって、
前記デジタル画像処理システムは、分散されたコンピュータネットワークにリンクされたホストコンピュータに結合される、デジタル画像処理システム。
(27) (26)のデジタル画像処理システムであって、
前記分散されたコンピュータネットワークは、HTTPプロトコル型のコンピュータネットワークである、デジタル画像処理システム。
(28) (29)のデジタル画像処理システムであって、
前記入力デジタルデータストリームは、前記ホストコンピュータに結合されたデジタル機器によって生成される、デジタル画像処理システム。
(29) (28)のデジタル画像処理システムであって、
前記デジタル機器は、組み込まれたデジタル画像と前記デジタル画像に関連する組み込まれた編集リストとを有する前記入力デジタル画像ストリームを生成し、前記組み込まれた編集リストは、前記デジタル画像の修正に適したデジタル画像処理命令を含む、デジタル画像処理システム。
(30) (29)のデジタル画像処理システムであって、
前記入力コントローラは、前記入力デジタル画像ストリームから前記組み込まれたデジタル画像および前記関連する編集リストを取得し、前記取得されたデジタル画像処理命令に基づいて前記デジタル画像を処理し、前記処理済みの画像を特定し、記憶する、デジタル画像処理システム。
(31) (30)のデジタル画像処理システムであって、
前記ホストコンピュータに結合されたクライアントコンピュータは、前記特定された処理済み画像を取得する、デジタル画像処理システム。
(32) (28)のデジタル画像処理システムであって、
前記デジタル機器は、組み込まれたデジタル画像と関連する組み込まれた編集リストポインタとを有する前記入力デジタル画像ストリームを生成し、前記組み込まれた編集リストポインタは、前記組み込まれたデジタル画像の修正に適したデジタル画像処理命令を含む前記組み込まれた編集リストの組み込み編集リスト位置を特定する、デジタル画像処理システム。
(33) (32)のデジタル画像処理システムであって、
前記入力コントローラは、前記組み込まれた編集リストポインタに基づいて、前記組み込まれたデジタル画像と前記関連の編集リストとを取得し、前記取得されたデジタル画像処理命令に基づいて、前記デジタル画像を処理し、前記処理済みの画像を特定し、記憶する、デジタル画像処理システム。
(34) (33)のデジタル画像処理システムであって、
前記ホストコンピュータに結合されたクライアントコンピュータは、前記特定された処理済み画像を取得する、デジタル画像処理システム。
(35) (28)のデジタル画像処理システムであって、
前記デジタル機器は、デジタルカメラと、デジタルカムコーダと、デジタルテレビと、デジタルフォトスキャナと、撮影可能なセットトップボックスと、撮影可能なゲーム機と、撮影可能なインターネット装置と、を含むグループから選択される、デジタル画像処理システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の画像データ及び第1の編集データを有する第1の画像ファイルを含む入力信号を受信する段階;
前記第1の画像ファイルから、前記第1の画像データのデジタルネガへのアクセス情報を抽出すると共に、前記抽出したアクセス情報に基づいて、前記デジタルネガを取得する段階;
前記取得した前記デジタルネガに対して、前記第1の編集データに基づく画像処理を行う段階;
前記画像処理により形成された画像データおよび前記デジタルネガへのアクセス情報を含む、第2の画像ファイルを構築する段階;
を含む、方法。
【請求項2】
前記デジタルネガを取得することができない場合は、前記第1の画像データを出力することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の編集データに基づく画像処理を行うことができない場合は、前記第1の画像データを出力することを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の画像ファイルに、画像処理操作を指定する第2の編集データを含める、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記第2の画像ファイルに、画像処理操作を指定する第2の編集データへのアクセス情報を含める、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
コンピュータに、請求項1から5のいずれかに記載の方法を実行させるプログラムコードを格納する、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項7】
処理手段と、
前記処理手段に請求項1から5のいずれかに記載の方法を実行させるプログラムコードを格納するメモリと、
を備える、装置。
【請求項8】
第1の画像データ及び第1の編集データを有する第1の画像ファイルを含む入力信号を受信する手段;
前記第1の画像ファイルから、前記第1の画像データのデジタルネガへのアクセス情報を抽出すると共に、前記抽出したアクセス情報に基づいて、前記デジタルネガを取得する手段;
前記取得した前記デジタルネガに対して、前記第1の編集データに基づく画像処理を行う手段;
前記画像処理により形成された画像データおよび前記デジタルネガへのアクセス情報を含む、第2の画像ファイルを構築する手段;
を備える、装置。
【請求項9】
第1の画像データおよび前記第1の画像データのデジタルネガへのアクセス情報を有する第1の画像ファイルを取得する段階;
前記第1の画像データに対して画像処理を行う段階;
前記画像処理により得られた画像データと、前記画像処理の内容を記述する編集データと、前記デジタルネガへの前記アクセス情報を有する第2の画像ファイルを構築する段階;
を含む、方法。
【請求項10】
前記デジタルネガに対して前記画像処理と同じ処理を施すべく、前記第2の画像ファイルを外部機器へ送信する段階;
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記外部機器が印刷装置である、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
第1の画像データおよび前記第1の画像データのデジタルネガへのアクセス情報を有する第1の画像ファイルを取得する手段;
前記第1の画像データに対して画像処理を行う手段;
前記画像処理により得られた画像データと、前記画像処理の内容を記述する編集データと、前記デジタルネガへの前記アクセス情報を有する第2の画像ファイルを構築する手段;
を備える、装置。
【請求項13】
デジタルカメラ装置である、請求項12に記載の装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−158040(P2010−158040A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−25721(P2010−25721)
【出願日】平成22年2月8日(2010.2.8)
【分割の表示】特願2000−611492(P2000−611492)の分割
【原出願日】平成12年4月11日(2000.4.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【Fターム(参考)】