複数の無線機の動作を制御するための分散共存管理のための方法、装置、およびシステム
本明細書では、モバイルデバイスおよび/または他の適切なデバイスのためのマルチ無線機共存を管理するための分散構造を容易にする、システムおよび方法が説明される。本明細書で説明されるように、無線機に対応するイベントの間の衝突を管理するために、1組の無線機(または他のトランシーバ)に関係して、共存マネージャ(CxM)および/または他の適切な手段を実施することができる。CxMは、制御プレーン上で動作し、登録、スリープモード管理、上位レイヤとの対話などの構成および長期動作を扱うが、それぞれの無線機は、データプレーン上で動作し、到来した通知またはイベント要求に基づいて、短期無線機イベント管理動作を扱うように、機能性を分割することができる。例えば、無線機は、要求された外部イベントと内部的に関連するイベントとの間の衝突を識別し、それに従って、絶対ベースまたは(例えば提案されるイベント変更に基づいた)条件付きベースで外部イベントを許可または拒否する応答を提供することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2009年6月29日に出願された、「DECENTRALIZED COEXISTENCE MANAGER FOR CONTROLLING OPERATION OF MULTIPLE RADIOS」と題する、米国仮出願第61/221,287号の利益を主張し、同仮出願の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、ワイヤレス通信に関し、より詳細には、ワイヤレス通信システムにおいてそれぞれのデバイスによって利用される複数の無線機の共存を管理することに関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、様々な通信サービスを提供するために広く配備されており、例えば、そのようなワイヤレス通信システムを介して、音声、ビデオ、パケットデータ、放送、およびメッセージングサービスを提供することができる。これらのシステムは、利用可能なシステムリソースを共用することによって複数の端末のための通信をサポートすることが可能である、多元接続システムとすることができる。そのような多元接続システムの例には、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、およびシングルキャリアFDMA(SC−FDMA)システムがある。
【0004】
一般に、ワイヤレス多元接続通信システムは、異なるワイヤレス通信システムとの通信をサポートするために、多くの無線機を含むことができる。それぞれの無線機は、ある周波数チャネルもしくは帯域上で動作することができ、またはそれぞれの事前定義された要件を有することができる。複数の無線機を介した通信を管理し、それぞれの無線機の間の衝突および/または干渉を回避するために、衝突状態にあるそれぞれの無線機(例えば、相互の動作が無線機の少なくとも1つにおいて深刻な干渉を引き起こすように構成された無線機)の間で調整を行うためのメカニズムを実施することが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
以下では、特許請求される発明の態様についての基本的な理解を与えるために、そのような様々な態様についての簡易な概要を提示する。この概要は、すべての企図された態様についての広範な要約ではなく、主要または必須の要素を識別することも、そのような態様の範囲の輪郭を描くことも意図していない。その唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明の前置きとして、開示される態様のいくつかの概念を簡易な形式で提示することである。
【0006】
一態様によれば、本明細書において、方法が説明される。方法は、1つまたは複数の関連するトランシーバを識別することと、関連するトランシーバのそれぞれの特性を決定することと、関連するトランシーバの間で提供される通知に基づいて、それぞれの関連するトランシーバに関連するイベントの管理に関係する、それぞれの関連するトランシーバによって利用される1つまたは複数の構成パラメータを生成することとを備えることができる。
【0007】
本明細書で説明される第2の態様は、ワイヤレス通信装置に関し、ワイヤレス通信装置は、1つまたは複数の関連する無線機に関するデータを記憶するメモリを備えることができる。ワイヤレス通信装置は、関連する無線機のそれぞれの特性を決定し、関連する無線機のそれぞれの特性に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の構成パラメータを生成し、関連する無線機の間で提供される通知に基づいて、関連する無線機に対応するイベントの管理に関係する構成パラメータを関連する無線機に提供するように構成されるプロセッサをさらに備えることができる。
【0008】
第3の態様は、装置に関し、装置は、1つまたは複数の関連するトランシーバの特性に関する情報を獲得するための手段と、1つまたは複数の関連するトランシーバの特性に少なくとも部分的に基づいて、イベント管理のために1つまたは複数の関連するトランシーバによって利用される構成パラメータを生成するための手段とを備えることができる。
【0009】
本明細書で説明される第4の態様は、コンピュータプログラム製品に関し、コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数の関連する無線機の特性に関する情報をコンピュータに獲得させるためのコードと、1つまたは複数の関連する無線機の特性に少なくとも部分的に基づいて、マルチ無線機イベント管理のために1つまたは複数の関連する無線機によって利用される構成パラメータをコンピュータに生成させるためのコードとを備えるコンピュータ可読媒体を含むことができる。
【0010】
第5の態様によれば、本明細書において、方法が説明される。方法は、1組の内部イベントと1つまたは複数の構成パラメータとを識別することと、1つまたは複数の関連するトランシーバからそれぞれの外部イベントの通知を受け取ることと、1つまたは複数の構成パラメータに少なくとも部分的に基づいて、それぞれの外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかを判定することと、判定の結果に従って、1つまたは複数の関連するトランシーバにそれぞれの応答を送信することとを備えることができる。
【0011】
本明細書で説明される第6の態様は、ワイヤレス通信装置に関し、ワイヤレス通信装置は、1つまたは複数の関連する無線機と、1組の内部イベントと、1つまたは複数の構成パラメータとに関するデータを記憶するメモリを備えることができる。ワイヤレス通信装置は、それぞれの関連する無線機からそれぞれの外部イベントの通知を受け取り、1つまたは複数の構成パラメータに少なくとも部分的に基づいて、それぞれの外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかに関する判定を行い、判定に従って、それぞれの関連する無線機にそれぞれの応答を送信するように構成されるプロセッサをさらに備えることができる。
【0012】
第7の態様は、装置に関し、装置は、それぞれの内部イベントと要求された外部イベントとを識別するための手段と、要求された外部イベントが少なくとも1つの識別された内部イベントと衝突するかどうかに関する判定を行うための手段と、判定に少なくとも部分的に基づいて、要求された外部イベントを選択的に許可または拒否する応答を提供するための手段とを備えることができる。
【0013】
本明細書で説明される第8の態様は、コンピュータプログラム製品に関し、コンピュータプログラム製品は、それぞれの内部イベントと要求された外部イベントとをコンピュータに識別させるためのコードと、要求された外部イベントが少なくとも1つの識別された内部イベントと衝突するかどうかに関する判定を行うためのコードと、判定に少なくとも部分的に基づいて、要求された外部イベントを選択的に許可または拒否する応答をコンピュータに提供させるためのコードとを備えるコンピュータ可読媒体を含むことができる。
【0014】
本明細書で説明される第9の態様は、ワイヤレス通信システムにおいて動作可能なシステムに関する。システムは、1組のトランシーバと、1組のトランシーバについての分析を実行し、分析に従って1組の共存構成パラメータを生成する、共存マネージャ(CxM)制御モジュールとを備えることができ、1組のトランシーバは、それぞれの外部イベントについてのイベント要求メッセージを識別し、1組の共存構成パラメータに少なくとも部分的に基づいて、それぞれの外部イベントをそれぞれの関連する内部イベントと同時に実行できるかどうかに関する判定を行い、判定に従って、それぞれの外部イベントを選択的に許可または拒否する応答を提供する。
【0015】
上記の目的と関連する目的とを達成するため、特許請求される発明の1つまたは複数の態様は、これ以降で十分に説明され、特に特許請求の範囲において指摘される特徴を備えることができる。以下の説明および添付の図面は、特許請求される発明のいくつかの例示的な態様を詳細に説明する。しかし、これらの態様は、特許請求される発明の原理を利用できる様々な方法のうちのほんのいくつかを示すにすぎない。さらに、開示される態様は、すべてのそのような態様とそれらの均等物とを含むことを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本明細書で説明される様々な態様が機能し得る例示的なワイヤレス通信環境のブロック図。
【図2】様々な態様に従う、関連するワイヤレス通信システムにおけるそれぞれの無線機の共存を管理するように動作可能とすることができる例示的なワイヤレスデバイスのブロック図。
【図3】ワイヤレス通信環境において実施できる例示的な1組の無線機と、例示的な1組の無線機の間で生じ得るそれぞれの潜在的衝突とを示す図。
【図4】様々な態様に従う、マルチ無線機環境における無線機イベント管理のための分散アーキテクチャを容易にするシステムのブロック図。
【図5】様々な態様に従って実施できる例示的な無線機共存マネージャアーキテクチャを示す図。
【図6】様々な態様に従う、例示的な共存マネージャの時間的な動作を示す図。
【図7】様々な態様に従う、分散マルチ無線機共存管理を容易にするシステムのブロック図。
【図8】様々な態様に従う、無線機共存管理のために維持および利用できる例示的な衝突データベースを示す図。
【図9】様々な態様に従う、マルチ無線機共存管理に関連して利用できる例示的な無線機動作手順を示す図。
【図10】様々な態様に従う、制御プレーン無線機共存マネージャ実施のための例示的なアーキテクチャを示す図。
【図11】通信デバイスに関連する複数のトランシーバの共存を管理するためのそれぞれの方法のフロー図。
【図12】通信デバイスに関連する複数のトランシーバの共存を管理するためのそれぞれの方法のフロー図。
【図13】通信デバイスに関連する複数のトランシーバの共存を管理するためのそれぞれの方法のフロー図。
【図14】通信システムにおいて動作可能なデバイスのためのトランシーバ共存のための分散アーキテクチャの実施を容易にするそれぞれの装置のブロック図。
【図15】通信システムにおいて動作可能なデバイスのためのトランシーバ共存のための分散アーキテクチャの実施を容易にするそれぞれの装置のブロック図。
【図16】本明細書で説明される様々な態様を実施するために利用できるワイヤレス通信デバイスのブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
特許請求される発明の様々な態様が、図面を参照して今から説明されるが、図面全体において、同じ要素を参照するために、同じ参照番号が使用される。以下の説明では、説明の目的で、1つまたは複数の態様についての完全な理解を与えるために、多くの特定の細部が説明される。しかし、これらの特定の細部がなくても、そのような態様を実施し得ることは明らかであろう。他の場合においては、よく知られた構造およびデバイスは、1つまたは複数の態様を説明し易くするために、ブロック図形式で示される。
【0018】
さらに、様々な態様は、ワイヤレス端末および/または基地局に関連して、本明細書において説明される。ワイヤレス端末とは、音声および/またはデータ接続性をユーザに提供するデバイスのこととすることができる。ワイヤレス端末は、ラップトップコンピュータもしくはデスクトップコンピュータなどのコンピューティングデバイスに接続することができ、または携帯情報端末(PDA)などの自己完結型のデバイスとすることができる。ワイヤレス端末は、システム、加入者ユニット、加入者局、移動局、移動体、リモート局、アクセスポイント、リモート端末、アクセス端末、ユーザ端末、ユーザエージェント、ユーザデバイス、またはユーザ機器(UE)と呼ばれることもある。ワイヤレス端末は、加入者局、ワイヤレスデバイス、セルラ電話、PCS電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)フォン、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス接続能力を有するハンドヘルドデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された他の処理デバイスとすることができる。基地局(例えばアクセスポイントまたはノードB)とは、エアインターフェースを介し、1つまたは複数のセクタを経由して、ワイヤレス端末と通信する、アクセスネットワーク内のデバイスのこととすることができる。基地局は、受信したエアインターフェースフレームをIPパケットに変換することによって、ワイヤレス端末と、インターネットプロトコル(IP)ネットワークを含み得る、アクセスネットワークの残りの部分との間のルータとして機能することができる。基地局は、エアインターフェースのための属性の管理も調整する。
【0019】
さらに、本明細書の開示に関連して説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、アルゴリズムステップなどを、電子的ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組み合わせとして実施し得ることが理解できよう。ハードウェアとソフトウェアのこの交換性を明らかに示すため、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップは、本明細書では一般に、それらの機能性の観点から説明される。そのような機能性がハードウェアとして実施されるか、それともソフトウェアとして実施されるかは、特定の用途と、システム全体に課される設計制約とに依存する。当業者は、説明される機能性を、特定の用途毎に様々な方法で実施することができるが、そのような実施の決定を、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈すべきではない。
【0020】
本明細書の開示に関連して説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、追加または代替として、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラム可能論理回路、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェアコンポーネント、または本明細書で説明される機能を実行するように設計された、それらの任意の組み合わせとともに実施または実行することができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサとすることができ、または代替として、プロセッサは、任意の従来型プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、もしくは状態機械などとすることができる。プロセッサは、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または他の任意のそのような構成など、コンピューティングデバイスの組み合わせとして実施することもできる。
【0021】
さらに、本明細書で説明される1つまたは複数の例示的な実施形態の様々な機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実施することができる。ソフトウェアで実施される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶すること、またはコンピュータ可読媒体上で送信することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含むことができる。通信媒体は、コンピュータプログラムを1つの場所から別の場所に移送し易くする任意の媒体を含むことができる。同様に、記憶媒体は、汎用または専用コンピュータによってアクセスできる任意の利用可能な媒体を含むことができる。限定することなく例を挙げると、コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイディスク、または他の光ディスク記憶、磁気ディスク記憶または他の磁気記憶デバイス、および/あるいは所望のプログラムコード手段を命令またはデータ構造の形態で伝送または記憶するのに使用でき、汎用もしくは専用コンピュータ、または汎用もしくは専用プロセッサによってアクセスできる他の任意の媒体を備えることができる。さらに、任意の接続をコンピュータ可読媒体と呼ぶことも適切なことである。例えば、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、および/もしくはマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ソフトウェアが、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、そのような手段も媒体の定義に含まれることが意図されている。本明細書で使用される「ディスク(diskおよびdisc)」は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、DVD、フロッピディスク(disk)、およびブルーレイディスク(disc)を含むが、「disk」は、一般に磁気的にデータを再生し、「disc」は、一般に(例えばレーザを用いて)光学的にデータを再生する。上記のものの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含むことができる。
【0022】
ここで図面を参照すると、図1は、本明細書で説明される様々な態様が機能し得る、例示的なワイヤレス通信環境100を示している。ワイヤレス通信環境100は、ワイヤレスデバイス110を含むことができ、ワイヤレスデバイス110は、複数の通信システムと通信することが可能とすることができる。これらのシステムは、例えば、1つもしくは複数のセルラシステム120および/もしくは130、1つもしくは複数のワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)システム140および/もしくは150、1つもしくは複数のワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)システム160、1つもしくは複数の放送システム170、1つもしくは複数の衛星測位システム180、図1に示されていない他のシステム、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。以下の説明において、「ネットワーク」という用語と「システム」という用語は、しばしば交換可能に使用されることを理解されたい。
【0023】
セルラシステム120および130は各々、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMA、または他の適切なシステムとすることができる。CDMAシステムは、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実施することができる。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA)とCDMAの他の変形とを含む。さらに、cdma2000は、IS−2000(CDMA2000 1X)規格と、IS−95規格と、IS−856(HRPD)規格とを包含する。TDMAシステムは、移動体通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))、デジタルアドバンストモバイルフォンシステム(D−AMPS)などの無線技術を実施することができる。OFDMAシステムは、進化型UTRA(E−UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、Flash−OFDM(登録商標)などの無線技術を実施することができる。UTRAおよびE−UTRAは、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)の一部である。3GPPのロングタームエボリューション(LTE)およびLTEアドバンスト(LTE−A)は、E−UTRAを使用するUMTSの新しいリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、LTE−A、およびGSMは、「第3世代パートナシッププロジェクト」(3GPP)という名称の組織が発行する文書において説明されている。cdma2000およびUMBは、「第3世代パートナシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称の組織が発行する文書において説明されている。一態様では、セルラシステム120は、多くの基地局122を含むことができ、基地局122は、そのカバレージ内のワイヤレスデバイスのために双方向通信をサポートすることができる。同様に、セルラシステム130も、多くの基地局132を含むことができ、基地局132は、そのカバレージ内のワイヤレスデバイスのために双方向通信をサポートすることができる。
【0024】
WLANシステム140および150は、それぞれ、IEEE 802.11(Wi−Fi)、Hiperlanなどの無線技術を実施することができる。WLANシステム140は、双方向通信をサポートできる1つまたは複数のアクセスポイント142を含むことができる。同様に、WLANシステム150も、双方向通信をサポートできる1つまたは複数のアクセスポイント152を含むことができる。WPANシステム160は、IEEE 802.15.1(Bluetooth(登録商標))、IEEE 802.15.4(Zigbee)(登録商標)などの無線技術を実施することができる。さらに、WPANシステム160は、ワイヤレスデバイス110、ヘッドセット162、コンピュータ164、またはマウス166など、様々なデバイスのために双方向通信をサポートすることができる。
【0025】
放送システム170は、テレビ(TV)放送システム、周波数変調(FM)放送システム、デジタル放送システムなどとすることができる。デジタル放送システムは、MediaFLO(商標)、ハンドヘルド向けデジタルビデオ放送(DVB−H)、またはIntegrated Services Digital Broadcasting for Terrestrial Television Broadcasting(ISDB−T)などの無線技術を実施することができる。さらに、放送システム170は、一方向通信をサポートできる1つまたは複数の放送局172を含むことができる。
【0026】
衛星測位システム180は、米国の全地球測位システム(GPS)、欧州のガリレオシステム、ロシアのGLONASSシステム、日本上空の準天頂衛星システム(QZSS)、インド上空のインド地域航法衛星システム(IRNSS)、中国上空の北斗システム、および/または他の任意の適切なシステムとすることができる。さらに、衛星測位システム180は、位置決定用に使用される信号を送信する多くの衛星182を含むことができる。
【0027】
一態様では、ワイヤレスデバイス110は、固定型または移動型とすることができ、ユーザ機器(UE)、移動局、移動機器、端末、アクセス端末、加入者ユニット、局などと呼ぶこともできる。ワイヤレスデバイス110は、セルラフォン、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレスフォン、ワイヤレスローカルループ(WLL)局などとすることができる。加えて、ワイヤレスデバイス110は、セルラシステム120および/もしくは130、WLANシステム140および/もしくは150、WPANシステム160内のデバイス、ならびに/または他の任意の適切なシステムおよび/もしくはデバイスとの双方向通信に携わることができる。ワイヤレスデバイス110は、追加または代替として、放送システム170および/または衛星測位システム180から信号を受信する。一般に、ワイヤレスデバイス110は、任意の与えられた瞬間に、任意の数のシステムと通信できることが理解できよう。
【0028】
次に図2を参照すると、マルチ無線機ワイヤレスデバイス200のための例示的な設計を示すブロック図が提供されている。図2が示すように、ワイヤレスデバイス200は、N個の無線機220aから220nを含むことができ、N個の無線機220aから220nは、N個のアンテナ210aから210nにそれぞれ結合することができ、Nは、任意の整数値とすることができる。しかし、それぞれの無線機220が任意の数のアンテナ210に結合できること、また与えられたアンテナ210を複数の無線機220で共用もできることを理解されたい。
【0029】
一般に、無線機220は、電磁スペクトルのエネルギーを放射もしくは放出し、電磁スペクトルのエネルギーを受け取り、または伝導手段を介して伝搬するエネルギーを生成するユニットとすることができる。例えば、無線機220は、システムもしくはデバイスに信号を送信するユニット、またはシステムもしくはデバイスから信号を受信するユニットとすることができる。したがって、ワイヤレス通信をサポートするために無線機220を利用できることが理解できよう。別の例では、無線機220は、雑音を放出するユニット(例えば、コンピュータのスクリーン、回路基板など)とすることもでき、雑音は、他の無線機の性能に影響を及ぼし得る。したがって、無線機220は、ワイヤレス通信をサポートせずに、雑音と干渉とを放出するユニットでもあり得ることがさらに理解できよう。
【0030】
一態様によれば、それぞれの無線機220は、1つまたは複数のシステムとの通信をサポートすることができる。追加または代替として、例えば、異なる周波数帯域(例えばセルラ帯域とPCS帯域)上で送信または受信を行うために、与えられたシステムのために複数の無線機220を使用することができる。
【0031】
別の態様によれば、無線機220aから220nには、デジタルプロセッサ230を結合することができ、デジタルプロセッサ230は、無線機220を介して送信または受信されるデータに対する処理など、様々な機能を実行することができる。各無線機220のための処理は、その無線機によってサポートされる無線技術しだいとすることができ、送信機のための暗号化、符号化、変調など、受信のための復調、復号、暗号解除などを含むことができる。一例では、デジタルプロセッサ230は、本明細書で概略的に説明されるような、ワイヤレスデバイス200の性能を改善するために無線機220の動作を制御できる、共存マネージャ(CxM)240を含むことができる。CxM 240は、データベース242にアクセスすることができ、データベース242は、無線機220の動作を制御するために使用される情報を記憶することができる。
【0032】
簡潔にするため、図2では、デジタルプロセッサ230は、単一のプロセッサとして示されている。しかし、デジタルプロセッサ230は、任意の数のプロセッサ、コントローラ、メモリなどを備えることができることを理解されたい。一例では、コントローラ/プロセッサ250が、ワイヤレスデバイス200内の様々なユニットの動作を管理することができる。追加または代替として、ワイヤレスデバイス200のためのプログラムコードとデータとを記憶するために、メモリ252を使用することができる。デジタルプロセッサ230、コントローラ/プロセッサ250、およびメモリ252は、1つまたは複数の集積回路(IC)、特定用途向け集積回路(ASIC)上などに実装することができる。非限定的な具体例を挙げると、デジタルプロセッサ230は、移動局モデム(MSM)ASIC上に実装することができる。
【0033】
一態様によれば、CxM 240は、干渉、および/またはそれぞれの無線機220の間の衝突に関連する他の性能低下を回避する目的で、ワイヤレスデバイス200によって利用されるそれぞれの無線機220の動作を管理するために利用することができる。さらなる例を挙げると、図3のグラフ300は、与えられた決定期間における、7個の例示的な無線機の間のそれぞれの潜在的衝突を表している。グラフ300に示される例では、7個の無線機は、WLAN送信機(Tw)と、LTE送信機(Tl)と、FM送信機(Tf)と、GSM(登録商標)/WCDMA送信機(Tc)と、LTE受信機(Rl)と、Bluetooth受信機(Rb)と、GPS受信機(Rg)とを含む。4個の送信機は、グラフ300の左側の4個のノードによって表され、3個の受信機は、グラフ300の右側の3個のノードによって表される。グラフ300において、送信機と受信機の間の潜在的衝突は、送信機のノードと受信機のノードを接続するブランチによって表される。したがって、グラフ300に示される例では、衝突は、(1)WLAN送信機(Tw)とBluetooth受信機(Rb)の間と、(2)LTE送信機(Tl)とBluetooth受信機(Rb)の間と、(3)WLAN送信機(Tw)とLTE受信機(Rl)の間と、(4)FM送信機(Tf)とGPS受信機(Rg)の間と、(5)WLAN送信機(Tw)とGSM/WCDMA送信機(Tc)とGPS受信機(Rg)の間とに存在し得る。
【0034】
別の態様によれば、グラフ300によって表される無線機などの、それぞれの無線機220は、(例えばグラフ300に表されるように)様々なメカニズムを介して、他の無線機220に影響を与えること、および/または他の無線機220から影響を受けることができる。例えば、デバイス200に関連する無線機220は、場合によっては、放射、伝導、および/または他の干渉メカニズムを介して、互いに干渉し合うことができる。場合によっては、そのような干渉は、異なる無線機において同時に生じるのが不可能な、またはさもなければ非現実的な、いくつかのイベント組み合わせをもたらし得る。したがって、与えられた無線機220についての実質的に最適な決定(例えば、否定応答(NACK)を提供するか、それともWLAN送信機無線の送信電力を低減させるかに関する決定など)は、場合によっては、それぞれの他の関連する無線機220の状態に依存し得ることが理解されよう。
【0035】
さらなる態様によれば、分散無線機共存マネージャ(本明細書では共存マネージャまたはCxMとも呼ばれる)は、(例えばグラフ300によって示されるような)潜在的衝突の存在下において、メカニズムのペア毎に区分的な解決策を必要とせずに、無線機の管理を扱うことができる。分散CxMアーキテクチャの例示的な実施が、図4のシステム400によって示されている。略図400に示されるように、1組の無線機220の共存を管理するCxM 240は、無線機220自体における分散方式での無線機220の共存の管理を容易にするために、制御モジュール412を利用することができる。
【0036】
システム400と、以下で図示および説明されるそれぞれのシステムとの動作に関して、それぞれの動作は、「無線機」のクラスタリングおよびフィルタリングに関して説明されるが、本明細書で説明される技法および/またはメカニズムは、任意の適切な無線機に適用できること、またはより一般には、有線通信システム、無線通信システム、および/もしくは他の任意の適切な通信システム内で利用される任意の適切なトランシーバに適用できることを理解されたい。さらに、本明細書に添付される特許請求の範囲は、別途明示的に述べられない限り、いずれか特定の実施に限定されることを意図していないことを理解されたい。
【0037】
一例では、CxM 240は、衝突者(collider)のリスト、可能性のある共存解決策、または異なるイベントの優先順位などの共存関連情報を用いて、それぞれの無線機220および/または他の適切なトランシーバを構成することができる。そのような情報に基づいて、無線機220またはトランシーバは、システム400に示されるように、共存解決策を求めて互いの間で相互通信することができる。例えば、能動者(aggressor)無線機/トランシーバは、実行されるイベントの通知を、1つまたは複数の潜在的な受動者(victim)無線機/トランシーバに送信することができ、次に、潜在的な受動者無線機/トランシーバが、通知とそのもととなるイベントとを分析した上で、能動者無線機/トランシーバに応答を提供することができる。そのような分析は、例えば、CxM 240によって比較され、維持され、すべての無線機220またはトランシーバによって例外なく理解される、絶対優先順位メトリック、あるいはCxM 240および/または無線機220もしくはトランシーバによって維持され、更新される、衝突イベントおよび可能性のある解決についてのデータベースなどに基づくことができる。別の例では、CxM 240は、必要に応じて、無線機220もしくはトランシーバに関連する構成パラメータを定期的に更新することができる。例えば、CxM 240は、無線機220が使用可能になった(例えば、使用不可状態から使用可能状態に入った)場合、帯域を変更した場合、および動作状態を(例えば、アクティブからスリープに)変更した場合などに、無線機220のためのパラメータを更新することができる。イベント通知の提供、分析、無線機220またはトランシーバの構成などのために利用できる技法の様々な例が、以下でより詳細に提供される。
【0038】
システム400に示されるような分散共存アーキテクチャを実施することによって、様々な利益を実現できることが理解できよう。これらの利益は、例えば、(例えば、それぞれの無線機220もしくはトランシーバの追加、除去、もしくは変更をサポートするための)スケーラビリティおよびモジュラリティの改善、ハードウェア複雑さの低減、設計柔軟性の向上、全体的性能の向上、管理時間および/もしくは無線機管理に必要とされるバス帯域幅の低減、ならびに/または他の類似の利益を含むことができる。
【0039】
一態様によれば、制御モジュール412と無線機220または他のトランシーバとは、様々な方法で、無線機220または他のトランシーバの共存管理に関する機能性を実施するために協力することができる。一例では、制御モジュール412と無線機220またはトランシーバとの間での機能性の分担は、制御モジュール412が、比較的遅いタイムスケールにおいて、制御プレーン動作および/または他の動作(例えば、スリープ管理、無線機登録、長期構成など)を扱い、個々の無線機220またはトランシーバが、比較的速いタイムスケールにおいて、データプレーン動作および/または他の動作(例えば、到来したイベント通知に基づいた判定の処理など)を扱うような、タイムスケールに基づくことができる。
【0040】
一例では、CxM 240および/または制御モジュール412は、無線機220または他の適切なトランシーバの機能性の様々な態様と同様に、ソフトウェア、ハードウェア、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせ、および/または他の任意の適切な手段を使用して実施することができる。さらに、無線機220またはトランシーバの間の通信は、ソフトウェアで(例えばメッセージパッシングによって)、ハードウェアバスを用いて、および/または他の適切な構造を介して行うことができる。一例では、それぞれの無線機220またはトランシーバが通信する方法は、待ち時間要件および/または他の任意の適切な要件に基づいて選択することができる。追加または代替として、CxM 240と無線機220またはトランシーバとの間の通信は、ソフトウェアメッセージングおよび/もしくは非リアルタイム通信の他の手段に基づくこと、または他の任意の適切な方法で行うことができる。
【0041】
別の例では、システム400内の無線機220またはトランシーバのデータプレーン機能性を制御するために利用されるいくつかまたはすべての情報は、制御モジュール412によって1つまたは複数のより高位のレイヤから獲得されたパラメータに基づいて、制御モジュール412によって提供することができる。例えば、上位レイヤエンティティは、現在のトラフィック状態および/または他の要因に応じて、特定の無線機220が別の無線機よりも優先順位が高いと見なすことができる。追加または代替として、制御モジュール412は、無線リンク品質または共存制約などに関する情報を中継することができ、その情報は、それぞれの無線機220のフローを管理するために利用することができる。CxM 240および無線機220が互いに関連しながら、および/または他の関連エンティティと関連しながら動作できる様々な例が、以下でより詳細に説明される。
【0042】
次に図5を参照すると、様々な態様に従って実施できる例示的な分散CxMアーキテクチャを示すシステム500が提供されている。システム500に示されるように、共用バス520および/または他の通信手段を、それぞれの関連する無線機220の間に提供することができる。さらに、制御モジュールエンティティ412を、それぞれの無線機220、関連する接続マネージャ(CnM)510、および/または他の適切なエンティティに接続的に結合することができる。いくつかの実施(例えば、少なくとも部分的にソフトウェアで実施されるアーキテクチャ)では、システム500内のそれぞれの要素は、ユーザインターフェース/オペレーティングシステム(OS)ブロック550と対話することもできる。
【0043】
一態様によれば、制御モジュール412は、無線機220に関連するイベントの優先順位づけおよび解決を可能にするために、制御メカニズムとして実施することができる。追加または代替的に、制御モジュール412は、個々の技術の構成を容易にすることができる。制御モジュール412は、それぞれの無線機220との論理ホストインターフェースを利用することができ、論理ホストインターフェースは、無線機220に関連するもととなるイベントよりも実質的に遅いタイムスケールで動作することができる。
【0044】
別の態様によれば、それぞれの無線機220は、例えば、1つまたは複数の他の無線機220から通知を受け取り、通知に対応する応答を他の無線機220に伝えることによって、データプレーン無線機イベント管理の様々な態様を実行することができる。一例では、共用バス520を提供することができ、それぞれの無線機220は、その上でリアルタイム情報を交換することができる。共用バス520は、さらに、ブリッジ530および/または他のメカニズムに関連付けることができ、ブリッジ530および/または他のメカニズムから、1つまたは複数の外部バス540(およびそのような外部バスに関連付けられた1つまたは複数の無線機220)を関連付けることができる。一例では、バス520または540は、無線機220に関連するもととなるイベントと比べて実質的に速いタイムスケールで動作することができる。
【0045】
システム500にさらに示されるように、様々な無線機220および/または制御モジュール412は、(例えば、論理的なグループ化、共通ソフトウェアエンティティの一部としてのグループ化など)様々な方法で互いにグループ化することができる。したがって、場合によっては、共通のグループに関連付けられたシステム500内のエンティティは、バス520もしくは540および/または提供される他の構造を使用することを必要とせずに、(例えば、ソフトウェアメッセージパッシング、または専用内部バスなどを介した)互いの間の直接通信を利用することができる。
【0046】
図6の略図600を参照すると、CxM動作の例示的なタイムラインが示されている。一例では、CxMおよび/または関連する無線機は、時間的な決定ユニット(DU)に分割されたタイムラインに従って動作することができ、DUは、任意の適切な一律または非一律の長さ(例えば100μs)とすることができる。具体例を挙げると、DUは、様々な無線機が差し迫ったイベントの通知を送る通知フェーズ(例えば50μs)と、通知が処理される評価フェーズ(例えば30μs)と、評価フェーズにおいて取られたアクションに基づいて、コマンドが様々な無線機に提供され、および/または他の動作が実行される応答フェーズ(例えば20μs)とに分割することができる。上で提供されたそれぞれのフェーズ中にCxMおよび関連する無線機によって実施できる技法の様々な例が、以下でより詳細に説明される。一例では、タイムライン600は、例えば、与えられたDU内の通知フェーズが終了したすぐ後に、与えられた無線機から通知が獲得された場合の応答のタイミングなど、タイムライン600の最悪ケース動作によって定義される待ち時間パラメータを有することができる。
【0047】
次に図7を参照すると、分散マルチ無線機共存管理を容易にするシステム700のブロック図が示されている。図7に示されるように、能動者トランシーバ710および受動者トランシーバ720など、様々な無線機によって行われるイベントの共存の管理を支援するために、CxM 240を実施することができる。システム700には、1つの能動者トランシーバ710と1つの受動者トランシーバ720とを利用する一例が示されているが、システム700は、任意の適切な数の能動者トランシーバ710および/または受動者トランシーバ720を含むことができ、それらは任意の適切な方法で対話できることを理解されたい。さらに、能動者トランシーバ710および/または受動者トランシーバ720は、送信無線機コンポーネント、受信無線機コンポーネント、またはそれらの組み合わせに対応し得ることを理解されたい。
【0048】
一態様によれば、システム700は、1つまたは複数のイベントに関して動作することができる。一例では、イベントは、それぞれのトランシーバ710〜720によって分析することができ、優先順位、開始時刻および/もしくは周期、持続時間、期限、ならびに/または電力レベルもしくは関連する周波数などの他の要因などのパラメータによって特徴付けることができる。一例では、それぞれのトランシーバ710〜720は、システム700に関連するそれぞれのイベントを列挙して、集合Eiをもたらすことができ、ここで、iは、1からNまでの整数である(Nは、システム700に関連するイベントの総数を表す)。
【0049】
別の例では、それぞれのトランシーバ710〜720は、Ei内の列挙された各イベントに対して、一意的なデフォルト相対優先順位値(例えば1からNまで)の集合を(例えば、受動者トランシーバ720における評価ロジック722および/または能動者トランシーバ710における類似のメカニズムを使用して)割り当てることができ、これは、集合RPiとして定義することができる。トランシーバ710〜720によって割り当てられた相対優先順位は、場合によっては、静的および/または動的な方法で、CxM 240によって(例えば制御モジュール412を介して)変更することができる。一例では、トランシーバ710〜720によって維持される相対優先順位は、絶対優先順位の推定において利用することができる。
【0050】
絶対優先順位に関して、それぞれのイベントには、M個の可能な絶対優先順位値の集合から絶対優先順位を割り当てることができる。絶対優先順位は、例えば、集合APiとして定義することができる。一例では、絶対優先順位は、同じ絶対優先順位を有する複数のトランシーバ710〜720からのイベントが等しい重要性を有するように、グローバルに定義された意味を有することができる。別の例では、絶対優先順位は、場合によっては、静的および/または動的な方法で、CxM 240によって(例えば制御モジュール412を介して)変更することができる。追加または代替として、与えられたイベントの絶対優先順位は、場合によっては、時間につれて(例えば、タイムアウトに接近するに従って)高くなることができる。さらなる一例では、絶対優先順位は、与えられたトランシーバ710〜720によって維持される相対優先順位と組み合わせて、絶対優先順位のより大きな集合をもたらすことができる。
【0051】
非限定的な具体例を挙げると、絶対優先順位のために利用できる1組の定義が、以下の表1に与えられている。
【表1】
【0052】
一態様によれば、トランシーバ710〜720は、以下のようにそれぞれの無線機イベントを管理するために、データプレーンにおいて動作することができる。能動者(例えば送信機)トランシーバ710は、イベント(例えば送信イベント)を実行する必要がある場合、イベント要求(ER)または通知メッセージを介して前もってCxM 240および/または受動者無線機720などの他の関連するデバイスに通知するために、イベント要求モジュール712および/または他の適切な手段を利用することができる。ERメッセージは、例えば、能動者トランシーバ710に対応する技術ID、イベントの絶対優先順位、またはイベントの時刻および/もしくは持続時間などを含むことができる。ERメッセージを受け取ると、受動者トランシーバ720は、要求イベントが受動者トランシーバ710において1つまたは複数の内部イベントと衝突するかどうかを判定するために、評価ロジック722および/または他の適切な手段を利用することができる。内部イベントとの衝突が検出された場合、内部イベントの絶対優先順位が、要求された外部イベントの絶対優先順位と比較される。この比較に基づいて、受動者トランシーバ720は、肯定応答(ACK)/否定応答(NACK)メッセージを用いて、能動者トランシーバ710に応答することができる。
【0053】
一態様によれば、受動者トランシーバ720によって送信されるACK/NACKメッセージは、対応する要求された外部イベントの分析に基づいて、様々な形態を取ることができる。例えば、要求された外部イベントと受動者トランシーバ710の内部イベントの間に解決できない衝突が存在する場合は、絶対NACK(aNACK)を提供することができる。代替として、解決できる衝突が見つかった場合は、受動者トランシーバ720は、代わりに、外部イベントの設定に対する変更(例えば、異なるチャネルまたは異なる電力レベルでの送信など)を提案する条件付きNACK(cNACK)を用いて、応答することができる。一例では、cNACKメッセージは、対応するERメッセージ内の情報と同様の情報を含むことができる。別の例では、cNACKメッセージは、もととなるイベントを実行できる前に、対応する能動者トランシーバ710が、提供された変更を実施しなければならないように構成することができる。
【0054】
他方、要求された外部イベントと1組の内部イベントの間に衝突が見つからない場合、受動者トランシーバ720は、サイレンス状態を続けることができ、または絶対ACK(aACK)メッセージを対応する能動者トランシーバ710に送信することができる。肯定応答がサイレンスに基づく場合、能動者トランシーバ710は、所定の期間内に肯定応答とは反対の応答が受動者トランシーバ720から受信されない場合に、要求したようにイベントを実行するように構成することができる。代替として、受動者無線機は、イベントの設定が提案どおり変更されれば要求されたイベントを受け入れる旨の条件付きACK(cACK)メッセージを、対応する能動者トランシーバ710にサブミットすることができる。そのような場合、能動者トランシーバ710は、提案された変更を実施するか、それとも無視するかを自由裁量で選択するように構成することができる。能動者トランシーバ710は、cACKを承諾した場合、独自のACKメッセージを受動者トランシーバ720にサブミットすることによって、その決定を受動者トランシーバ720に通知することができる。
【0055】
一態様によれば、受動者トランシーバ720は、要求された外部イベントが受動者トランシーバ720に関連する内部イベントと衝突するかどうかを判定するために、1つまたは複数の衝突データベース724を利用することができる。一例では、衝突データベース724は、CxM 240によって(例えばデータベース構成モジュール732を介して)生成および維持し、受動者トランシーバ720に提供することができる。代替として、受動者トランシーバ720は、独立して、衝突データベース724の少なくとも部分を生成および/または維持することができる。
【0056】
図8は、システム700の受動者トランシーバ720によって利用できる、例示的な衝突データベース800(本明細書では「無線機衝突データベース」とも呼ばれる)を示している。非限定的な例を挙げると、衝突データベース800は、関連するCxMによって生成および維持することができ、与えられた無線機に関するデータベースの部分は、(例えば、無線機においてファームウェアおよび/またはソフトウェアを使用して)無線機に関連するルックアップテーブル(LUT)上に記憶することができる。
【0057】
図8に示されるように、衝突データベース800は、与えられた無線機に関連する内部イベントのリストを含むことができ、内部イベントの各々は、リストアップされた内部イベントと潜在的に衝突し得る1組の外部イベントに関連付けることができる。潜在的な内部イベント/外部イベント衝突が解決できる場合、衝突データベース800は、潜在的衝突のための1組の解決をさらに含むことができる。そのような解決は、例えば、独立の解決(例えば、受動者無線機によって完全に実施することができ、cACK/cNACKメッセージを必要としない解決)、または非独立の解決(例えば、条件付きcACK/cNACKメッセージを必要とする解決)などを含むことができる。
【0058】
例えば、無線機は、以下のように衝突データベース800を利用することができる。外部イベントについての要求が無線機によって受け取られると、無線機は、スケジュールされたいずれかの内部イベントと潜在的に衝突するイベントのリスト内にその外部イベントが存在するかどうかを判定することができる。存在する場合、検出された衝突のための解決フィールドが読み取られる。独立の解決が存在する場合、その解決が実施される。代替として、非独立の解決が存在する場合、無線機は、要求に対する適切な条件付き応答を形成するために、外部イベントに関する変更されるフィールドを読み取ることができる。
【0059】
別の態様によれば、受動者トランシーバ720内の評価ロジック722の例示的な動作手順が、図9の略図900によってさらに詳細に説明される。しかし、略図900によって与えられる例示的な手順は、限定としてではなく例として提供されていること、また別途明示的に述べられない限り、本明細書に添付される特許請求の範囲を、そのような手順に限定する意図はないことを理解されたい。一例では、外部イベントを受け取る前に、イベント処理ブロック920は、無線機のためにスケジュールされた次のイベントを識別することができる。スケジュールされた次のイベントに関して、イベント処理ブロック920は、(例えばブロック930によって示されるように)イベントの絶対優先順位レベル(Pi)と、イベントのための潜在的衝突者データベースとをさらに識別することができる。
【0060】
(無線機バス990を介して、および/または他の手段によって)外部イベントについての要求を受け取ると、外部イベントの絶対優先順位レベル(Po)および/または他の適切な情報を獲得するために、イベント要求を、外部イベント復号ブロック910において復号することができる。その後、無線機は、決定ブロック940によって、外部イベントが、スケジュールされた次の内部イベントと衝突するかどうかを判定することができる。衝突が検出されない場合、分析は、次の内部イベントに進むことができる。そうではない場合、決定ブロック950において、スケジュールされた内部イベントの優先順位を、外部イベントの優先順位と比較することができる。内部イベントの優先順位のほうが高い場合、無線機は、ブロック970に示されるように、aNACKまたはcNACKメッセージを、要求した無線機に送ることができる。そうではない場合、無線機は、ブロック980に示されるように、aACKもしくはcACKメッセージを、要求した無線機に送る(またはメッセージを送らない)ことができる。一例では、ブロック970および/またはブロック980において絶対または条件付きACK/NACKを送るかどうかは、衝突解決ブロック960によって識別された解決に基づくことができる。
【0061】
CxM 240に関して、CxM 240は、(例えば、帯域、最大送信電力など、必要な静的パラメータを獲得するために)アクティブ無線機を登録すること、無線機および関連するイベントの優先順位を維持および更新すること、それぞれの関連する無線機についての衝突イベントと解決の組を維持および更新すること、ならびに/または他の適切な動作などの動作を実行できることが理解できよう。
【0062】
一例では、それぞれの無線機についての衝突イベントと解決の組は、データベース構成モジュール732によって維持および更新することができ、またそれぞれの動作に関する詳細についての無線機における知識を増やすために、対応する無線機に提供することができる。一態様によれば、データベース構成モジュール732によって維持される組は、スケジュールされた各受信イベントと潜在的に衝突する送信イベントと適切な解決の組をリストアップした受信機データベースを含むことができる。そのような解決は、例えば、対応する送信無線機に変更を要求することができ、または受信無線機によって独立に実施することができる。
【0063】
追加または代替として、データベース構成モジュール732によって維持される組は、それぞれの送信イベントと衝突する受信イベントと対応する特性の組をリストアップした送信データベースを含むことができる。一例では、所望の送信イベントと関連する受信イベントの絶対優先順位を比較し、必要に応じて解決を実行することによって、定期的な受信イベントとの潜在的衝突を送信無線機において前もって解決できるように、送信データベースを、定期的な受信イベントに関して、送信無線機のために利用することができる。
【0064】
図10を参照すると、CxM 240の制御モジュール412を実施できる様々な方法を説明するシステム1000が提供されている。しかし、システム1000は非限定的な具体例として提供されていること、また制御モジュール412および/または本明細書で説明されるような他の適切なエンティティのために任意の適切な実施を利用できることを理解されたい。さらに、別途明示的に述べられない限り、本明細書に添付される特許請求の範囲を、いずれか特定の実施またはその組み合わせに限定する意図はないことを理解されたい。
【0065】
一例では、それぞれの無線機220に関する制御モジュール412の動作は、それぞれの無線機220を登録し、それらの更新された状態を獲得することによって、登録ブロック1022において開始することができる。例えば、それぞれの無線機220がオンになった場合、または他の方法で使用可能になった場合、無線機220は、登録ブロック1022に登録するように構成することができる。そのような登録中、制御モジュール412は、どの登録を実行できるかに基づいて、現在使用されているプロトコルを通知することができる。登録中、無線機220は、(例えば、区分的な衝突を定義するための)周波数帯域、最大送信電力、無線機が利用する任意の定期的イベント(例えば定期的に送られるパイロット)、または無線機の潜在的なRFノブ(RF knob)など、1つまたは複数の静的パラメータを提供することができる。別の例では、無線機220は、その状態を(例えばアクティブからスリープに)変更する場合、制御モジュール412を更新するように構成することができる。
【0066】
一態様によれば、制御モジュール412は、登録中に無線機クラスタリングを定義するために、無線機クラスタリングブロック1024をさらに使用することができる。これは、例えば、無線機の間の潜在的な対衝突に関する情報を使用して、実行することができる。例えば、2つの無線機220が与えられた帯域で動作するときに潜在的に衝突し得る場合、無線機クラスタリングブロック1024は、無線機220のためのクラスタリングを決定するときに、そのような情報を考慮することができる。無線機220のクラスタリングに関する情報は、その後、(例えば、それぞれのスリープクラスタに関連するそれぞれの無線機220の動作状態に基づいて)制御モジュール412および/もしくは関連するCxMのスリープモードを制御するためにスリープ制御ブロック1026によって、ならびに/または他の動作のために他の適切な機構によって、利用することができる。
【0067】
別の態様によれば、制御モジュール412は、無線機優先順位ブロック1028によって、それぞれの無線機220に関連するイベントの優先順位に関する情報を利用することができる。そのような情報は、それぞれの無線機および/もしくは無線機イベントの相対優先順位もしくは絶対優先順位、または(例えば複合イベントの場合の)それぞれの成分原子的イベントの優先順位などを含むことができる。一例では、無線機優先順位ブロック1028によって獲得された情報は、(例えばデータベース構成モジュール732によって)それぞれの無線機220のための衝突データベースを生成するために、関連するCxMによって利用することができる。
【0068】
さらなる態様によれば、制御モジュール412は、上位レイヤ1010に関連する1つまたは複数のエンティティとの対話を容易にすることができる。例えば、制御モジュール412は、それぞれの情報を上位レイヤ1010に提供することができ、次に、上位レイヤ1010は、共存問題を有する無線機220上のアプリケーションをシステム1000が利用しているかどうかを識別し、利用している場合、そのアプリケーションを別の無線機に移動すべきかどうかを決定するために、接続性エンジンおよび/または他の手段を利用することができる。追加または代替として、制御モジュール412と上位レイヤ1010は、任意の適切な動作(例えば無線機技術の変更など)に関して連携することができる。別の例では、上位レイヤ1010は、無線機共存を管理する際に制御モジュール412によって利用される情報を提供することができる。したがって、例えば、上位レイヤ1010は、異なる無線機220の優先順位を設定する際に、利用されるアプリケーション、動作干渉などの要因を考慮できるように、無線機220の間の相対優先順位をどのように設定すべきかに関する情報を、制御モジュール412に提供することができる。
【0069】
図6の略図600および図7のシステム700に戻ると、それぞれの能動者トランシーバ710は、DUの応答期間中にどの受動者トランシーバ720が対応する応答を提供できるかに基づいて、DUの通知期間において、それぞれの受動者トランシーバ720にイベント通知を送信できることが理解できよう。一態様によれば、DUの通知セグメント中、将来のイベントを有するどの能動者トランシーバ710も、イベントが送信に関するものか、それとも受信に関するものか、イベントが開始するDUインデックス、イベントが終了するDUインデックス、ならびに/または知識に基づいた決定を下す際にCxM 240を支援できる、他の任意の物理層(PHY)情報、媒体アクセス管理(MAC)情報、および/もしくは他の情報(例えば、イベント電力レベル、チャネル情報、帯域幅情報、サービス品質(QoS)パラメータなど)などの情報を識別するイベント要求メッセージを送ることができる。さらなる態様によれば、DUにおいてそれぞれのイベントについて解決を成し遂げた後、受動者トランシーバ720は、DUの評価セグメントにおいて、関連する能動者トランシーバ710に応答を送ることができる。非限定的な具体例を挙げると、応答のために利用できるフォーマットは、トランシーバ毎に様々とすることができる。
【0070】
一態様によれば、システム700の分散性のため、能動者トランシーバ710によってサブミットされるREメッセージと受動者トランシーバ720によってサブミットされる対応する応答は、場合によっては、最初の反復においては収束することができない。したがって、能動者無線機714は、無線機イベントを実行する前に、与えられた無線機イベントについての適切な共存を保証するために、反復処理モジュール714および/または他の適切な手段を利用することができる。反復処理の一例として、無線機Aは、無線機Bおよび無線機Cによって受け取られるERメッセージをサブミットすることができる。最初、無線機Bは、衝突を検出し、cACK/cNACKを用いて応答することができるが、無線機Cは、衝突を検出することができず、aACKメッセージを用いて応答する。しかし、無線機Aが、無線機Bの条件を受け入れ、実施した場合、変更されたイベントが、その後、無線機Cと衝突することがあり得る。したがって、無線機Aと無線機Cの衝突を解決するための、無線機Aによる第2のREメッセージの送信を容易にするために、反復処理モジュール714を利用することができる。代替として、無線機Bおよび/または無線機Cは、無線機Bおよび無線機Cの相対優先順位に応じて、無線機Aが無線機Cと衝突する場合に、無線機Aが無線機BからのcACKを受け入れないように、それぞれの内部イベントを通知することができる。別の代替として、無線機Cは、ACKメッセージにおいて潜在的な制約を無線機Aに通知することができる。
【0071】
さらなる態様によれば、システム700は、以下のように複数の内部イベントを扱うように構成することができる。例えば、能動者トランシーバ710が、受動者トランシーバ720によって受け取られるERメッセージを送り、受動者トランシーバ720が、要求されたイベントと衝突し得る進行中のまたはスケジュールされた2つ以上の内部イベントを有する場合、様々な解決策を実施することができる。例えば、受動者トランシーバ720は、複数の解決が存在する場合に、受動者トランシーバ720が、優先順位が最も高い内部イベントのための解決を送るように、すべてのイベントについて、優先順位比較を完了することができる。代替として、受動者トランシーバ720および/またはCxM 240は、内部イベントの可能な組み合わせを、関連するLUT内の別個の内部イベントエントリと見なすことができる。
【0072】
同様に、受動者トランシーバ720は、複数のER要求メッセージが1つまたは複数の能動者トランシーバ710から受け取られる場合のために、様々な解決策を実施することができる。例えば、2つのERメッセージが別個の能動者トランシーバ710から受け取られる場合、受動者トランシーバ720は、各能動者トランシーバ710に独立した応答を送ることができる。代替として、応答が非独立的であり得る場合、外部イベントの可能な組み合わせを、受動者トランシーバ720および/またはCxM 240によって、関連するLUT内の別個の外部イベントと見なすことができる。
【0073】
ここで図11〜図13を参照すると、本明細書で説明される様々な態様に従って実行できる方法が示されている。説明を簡単にする目的で、方法は一連の行為として示され、説明されるが、いくつかの行為は、1つまたは複数の態様によれば、本明細書で示され、説明される順序とは異なる順序で生じることができ、および/または他の行為と同時に生じることができるので、方法が行為の順序によって限定されないことを理解および認識されたい。例えば、方法は、状態図におけるように、一連の相互に関連する状態またはイベントとして表し得ることを当業者であれば理解および認識されよう。さらに、1つまたは複数の態様に従って方法を実施するために、必ずしもすべての示された行為を必要としなくてもよい。
【0074】
図11を参照すると、通信デバイスに関連する複数のトランシーバの共存を管理するための方法1100が示されている。方法1100は、例えば、ワイヤレスデバイス(例えば、CxM 240に関連する制御モジュール412を介して、ワイヤレスデバイス110もしくは200)によって、および/または他の任意の適切なネットワークデバイスによって実行できることを理解されたい。方法1100は、ブロック1102において開始することができ、そこでは、1つまたは複数の関連するトランシーバが識別される。次にブロック1104において、関連するトランシーバのそれぞれの特性が決定される。次にブロック1106において、方法1100は、終了することができ、そこでは、ブロック1104において決定された特性に従って、1つまたは複数の構成パラメータが生成され、1つまたは複数の構成パラメータは、それぞれのトランシーバの間で提供される通知に基づいて、それぞれのトランシーバに対応するイベントの管理に関係して、ブロック1102において識別されたトランシーバによって利用することができる。
【0075】
図12は、通信デバイスに関連する複数のトランシーバの共存を管理するための第2の方法1200を示している。方法1200は、例えば、ワイヤレスデバイス(例えば、1つもしくは複数の無線機220を介して、ワイヤレスデバイス110もしくは200)によって、および/または他の任意の適切なネットワークエンティティによって実行することができる。方法1200は、ブロック1202において開始することができ、そこでは、1組の内部イベントと1つまたは複数の構成パラメータとが識別される。次にブロック1204において、それぞれの外部イベントについての通知が、1つまたは複数の関連するトランシーバから受け取られる。次にブロック1206において、ブロック1202において受け取られた構成パラメータに少なくとも部分的に基づいて、ブロック1204においてそれについての通知が受け取られたそれぞれの外部イベントが、ブロック1202において識別された1つまたは複数の内部イベントと衝突するかどうかを判定することができる。次にブロック1208において、方法1200は、終了することができ、そこでは、ブロック1206において実行された判定の結果に従って、それぞれの応答が、ブロック1204において通知をそこから受け取ったトランシーバに送信される。
【0076】
次に図13を参照すると、通信デバイスに関連する複数のトランシーバの共存を管理するための第3の方法1300が示されている。方法1300は、例えば、マルチ無線機ワイヤレスデバイスおよび/または他の任意の適切なワイヤレスネットワークエンティティによって実行することができる。方法1300は、ブロック1302において開始することができ、そこでは、次回の期間において無線機のためにスケジュールされた内部イベントが識別される。次にブロック1304において、内部イベントの優先順位が決定され、ブロック1306において、内部イベントに対する1組の衝突イベントが決定される。次にブロック1308において、次回の期間における外部イベントについてのイベント要求を、別の無線機から受け取る。
【0077】
次にブロック1310において、ブロック1302において識別された内部イベントとブロック1308において要求された外部イベントとが衝突するかどうかが判定される。衝突しない場合、方法1300は、ブロック1312において終了することができ、そこでは、aACKメッセージが送られる。そうではない場合、方法1300は、ブロック1314に進み、そこでは、内部イベントの優先順位が外部イベントの優先順位を超えるかどうかが判定される。内部イベントの優先順位のほうが大きい場合、ブロック1316において、イベント組み合わせに対する解決を見つける試みが行われる。解決が利用可能でない場合、方法1300は、ブロック1318において終了することができ、そこでは、aNACKメッセージが送られる。そうではなく、解決が見つかった場合、ブロック1320において、解決によって提供された内部イベントに対するいずれかの推奨変更が実施され、方法1300は、ブロック1322において終了することができ、そこでは、cNACKメッセージが送られる。
【0078】
代替として、外部イベントの優先順位のほうが内部イベントの優先順位よりも大きい場合、方法1300は、ブロック1314からブロック1324に進み、そこでは、イベント組み合わせに対する解決を見つける試みが行われる。解決が利用可能でない場合、ブロック1326において、識別された内部イベントが保留され、方法1300は、ブロック1328において終了することができ、そこでは、aACKメッセージが送られる。そうではなく、解決が見つかった場合、ブロック1330において、解決によって提供された内部イベントに対するいずれかの推奨変更が実施され、方法1300は、ブロック1332において終了することができ、そこでは、cACKメッセージが送られる。
【0079】
ここで図14〜図15を参照すると、通信システムにおいて動作可能なデバイスのためのトランシーバ共存のための分散アーキテクチャの実施を容易にするそれぞれの装置1400〜1500が示されている。装置1400〜1500は、機能ブロックを含むものとして表されており、機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせ(例えばファームウェア)によって実施される機能を表す機能ブロックとすることができることを理解されたい。
【0080】
最初に図14を参照すると、トランシーバ共存のための分散アーキテクチャを容易にする第1の装置1400が示されている。装置1400は、ワイヤレスデバイス(例えば、CxM 240を介して、ワイヤレスデバイス110もしくは200)によって、および/または別の適切なネットワークデバイスによって実施することができ、1つまたは複数の関連するトランシーバの特性に関する情報を獲得するためのモジュール1402と、1つまたは複数の関連するトランシーバの特性に少なくとも部分的に基づいて、イベント管理のために1つまたは複数のトランシーバによって利用される構成パラメータを生成するためのモジュール1404とを含むことができる。
【0081】
次に図15を参照すると、トランシーバ共存のための集中アーキテクチャを容易にする第2の装置1500が示されている。装置1500は、マルチ無線機モバイルデバイス(例えば、1つもしくは複数の無線機220を介して、ワイヤレスデバイス110もしくは200)によって、および/または別の適切なネットワークデバイスによって実施することができ、それぞれの内部イベントと要求された外部イベントとを識別するためのモジュール1502と、要求された外部イベントが少なくとも1つの識別された内部イベントと衝突するかどうかに関する判定を行うためのモジュール1504と、判定に少なくとも部分的に基づいて、要求された外部イベントを選択的に許可または拒否する応答を提供するためのモジュール1506とを含むことができる。
【0082】
図16は、本明細書で説明される機能性の様々な態様を実施するために利用できるシステム1600のブロック図である。一例では、システム1600は、ワイヤレスデバイス1602を含む。示されるように、ワイヤレスデバイス1602は、1つまたは複数のアンテナ1608を介して、信号を1つまたは複数のネットワーク1604から受信すること、1つまたは複数のネットワーク1604に送信することができる。加えて、ワイヤレスデバイス1602は、情報をアンテナ1608から受け取る受信機1610を備えることができる。一例では、受信機1610は、受け取った情報を復調する復調器(Demod)1612に動作可能に関連付けることができる。その後、復調シンボルは、プロセッサ1614によって分析することができる。プロセッサ1614は、メモリ1616に結合することができ、メモリ1616は、端末1602に関連するデータおよび/またはプログラムコードを記憶することができる。加えて、ワイヤレスデバイス1602は、方法1100〜1300および/または他の類似かつ適切な方法を実行するために、プロセッサ1614を利用することができる。ワイヤレスデバイス1602は、アンテナ1608を介した送信機1620による送信のために信号を多重化できる変調器1618も含むことができる。
【0083】
上記の説明に関して、上で説明された様々な態様は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、またはそれらの任意の組み合わせによって実施できることが当業者には理解できよう。システムおよび/または方法がソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、またはマイクロコード、プログラムコード、もしくはコードセグメントで実施される場合、それらは、メモリまたは記憶デバイスなどの機械可読媒体内に記憶することができる。コードセグメントは、プロシージャ、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、または命令、データ構造、もしくはプログラムステートメントの任意の組み合わせを表すことができる。コードセグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、またはメモリ内容を渡すこと、および/または受け取ることによって、別のコードセグメントまたはハードウェア回路に結合することができる。情報、引数、パラメータ、データなどは、メモリ共用、メッセージパッシング、トークンパッシング、ネットワーク送信などを含む、任意の適切な手段を使用して、渡すこと、転送すること、または送信することができる。
【0084】
さらに、情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表し得ることが当業者には理解できよう。例えば、上記の説明の至るところで言及されたであろうデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、および/またはチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁気粒子、光学場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組み合わせによって表すことができる。
【0085】
加えて、上記の開示に関連して説明されたような様々な方法および/またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接に、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、または両方の組み合わせで具現し得ることを理解されたい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、着脱可能ディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られた他の任意の形態の記憶媒体内に存在することができる。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合することができる。代替として、記憶媒体は、プロセッサと一体化することができる。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC内に存在することができ、さらに、ASICは、ユーザ端末および/または他の任意の適切な場所に存在することができる。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内に別個のコンポーネントとして存在することもできる。
【0086】
本開示についての上記の説明は、当業者が本開示を作成または使用できるようにするために提供された。本開示に対する様々な変更が、当業者には容易に明らかになり、本明細書で定義された汎用的な原理は、本開示の主旨および範囲から逸脱することなく、他の変形に適用することができる。したがって、本開示を本明細書で説明された例および設計に限定することは意図されておらず、代わりに、本開示には、本明細書で開示された原理および新規な特徴に矛盾しない最も広い範囲が与えられるべきである。さらに、「含む(includes)」という語が、詳細な説明または特許請求の範囲のどちらかで使用される限りでは、そのような語は、特許請求の範囲において移行語として解釈される場合の「備える(comprising)」という語と同様の方法で包含的であることが意図されている。さらに、詳細な説明または特許請求の範囲のどちらかで使用される場合の「または(or)」という語は、「非排他的なまたは」であることが意図されている。
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2009年6月29日に出願された、「DECENTRALIZED COEXISTENCE MANAGER FOR CONTROLLING OPERATION OF MULTIPLE RADIOS」と題する、米国仮出願第61/221,287号の利益を主張し、同仮出願の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、ワイヤレス通信に関し、より詳細には、ワイヤレス通信システムにおいてそれぞれのデバイスによって利用される複数の無線機の共存を管理することに関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、様々な通信サービスを提供するために広く配備されており、例えば、そのようなワイヤレス通信システムを介して、音声、ビデオ、パケットデータ、放送、およびメッセージングサービスを提供することができる。これらのシステムは、利用可能なシステムリソースを共用することによって複数の端末のための通信をサポートすることが可能である、多元接続システムとすることができる。そのような多元接続システムの例には、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、およびシングルキャリアFDMA(SC−FDMA)システムがある。
【0004】
一般に、ワイヤレス多元接続通信システムは、異なるワイヤレス通信システムとの通信をサポートするために、多くの無線機を含むことができる。それぞれの無線機は、ある周波数チャネルもしくは帯域上で動作することができ、またはそれぞれの事前定義された要件を有することができる。複数の無線機を介した通信を管理し、それぞれの無線機の間の衝突および/または干渉を回避するために、衝突状態にあるそれぞれの無線機(例えば、相互の動作が無線機の少なくとも1つにおいて深刻な干渉を引き起こすように構成された無線機)の間で調整を行うためのメカニズムを実施することが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
以下では、特許請求される発明の態様についての基本的な理解を与えるために、そのような様々な態様についての簡易な概要を提示する。この概要は、すべての企図された態様についての広範な要約ではなく、主要または必須の要素を識別することも、そのような態様の範囲の輪郭を描くことも意図していない。その唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明の前置きとして、開示される態様のいくつかの概念を簡易な形式で提示することである。
【0006】
一態様によれば、本明細書において、方法が説明される。方法は、1つまたは複数の関連するトランシーバを識別することと、関連するトランシーバのそれぞれの特性を決定することと、関連するトランシーバの間で提供される通知に基づいて、それぞれの関連するトランシーバに関連するイベントの管理に関係する、それぞれの関連するトランシーバによって利用される1つまたは複数の構成パラメータを生成することとを備えることができる。
【0007】
本明細書で説明される第2の態様は、ワイヤレス通信装置に関し、ワイヤレス通信装置は、1つまたは複数の関連する無線機に関するデータを記憶するメモリを備えることができる。ワイヤレス通信装置は、関連する無線機のそれぞれの特性を決定し、関連する無線機のそれぞれの特性に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の構成パラメータを生成し、関連する無線機の間で提供される通知に基づいて、関連する無線機に対応するイベントの管理に関係する構成パラメータを関連する無線機に提供するように構成されるプロセッサをさらに備えることができる。
【0008】
第3の態様は、装置に関し、装置は、1つまたは複数の関連するトランシーバの特性に関する情報を獲得するための手段と、1つまたは複数の関連するトランシーバの特性に少なくとも部分的に基づいて、イベント管理のために1つまたは複数の関連するトランシーバによって利用される構成パラメータを生成するための手段とを備えることができる。
【0009】
本明細書で説明される第4の態様は、コンピュータプログラム製品に関し、コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数の関連する無線機の特性に関する情報をコンピュータに獲得させるためのコードと、1つまたは複数の関連する無線機の特性に少なくとも部分的に基づいて、マルチ無線機イベント管理のために1つまたは複数の関連する無線機によって利用される構成パラメータをコンピュータに生成させるためのコードとを備えるコンピュータ可読媒体を含むことができる。
【0010】
第5の態様によれば、本明細書において、方法が説明される。方法は、1組の内部イベントと1つまたは複数の構成パラメータとを識別することと、1つまたは複数の関連するトランシーバからそれぞれの外部イベントの通知を受け取ることと、1つまたは複数の構成パラメータに少なくとも部分的に基づいて、それぞれの外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかを判定することと、判定の結果に従って、1つまたは複数の関連するトランシーバにそれぞれの応答を送信することとを備えることができる。
【0011】
本明細書で説明される第6の態様は、ワイヤレス通信装置に関し、ワイヤレス通信装置は、1つまたは複数の関連する無線機と、1組の内部イベントと、1つまたは複数の構成パラメータとに関するデータを記憶するメモリを備えることができる。ワイヤレス通信装置は、それぞれの関連する無線機からそれぞれの外部イベントの通知を受け取り、1つまたは複数の構成パラメータに少なくとも部分的に基づいて、それぞれの外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかに関する判定を行い、判定に従って、それぞれの関連する無線機にそれぞれの応答を送信するように構成されるプロセッサをさらに備えることができる。
【0012】
第7の態様は、装置に関し、装置は、それぞれの内部イベントと要求された外部イベントとを識別するための手段と、要求された外部イベントが少なくとも1つの識別された内部イベントと衝突するかどうかに関する判定を行うための手段と、判定に少なくとも部分的に基づいて、要求された外部イベントを選択的に許可または拒否する応答を提供するための手段とを備えることができる。
【0013】
本明細書で説明される第8の態様は、コンピュータプログラム製品に関し、コンピュータプログラム製品は、それぞれの内部イベントと要求された外部イベントとをコンピュータに識別させるためのコードと、要求された外部イベントが少なくとも1つの識別された内部イベントと衝突するかどうかに関する判定を行うためのコードと、判定に少なくとも部分的に基づいて、要求された外部イベントを選択的に許可または拒否する応答をコンピュータに提供させるためのコードとを備えるコンピュータ可読媒体を含むことができる。
【0014】
本明細書で説明される第9の態様は、ワイヤレス通信システムにおいて動作可能なシステムに関する。システムは、1組のトランシーバと、1組のトランシーバについての分析を実行し、分析に従って1組の共存構成パラメータを生成する、共存マネージャ(CxM)制御モジュールとを備えることができ、1組のトランシーバは、それぞれの外部イベントについてのイベント要求メッセージを識別し、1組の共存構成パラメータに少なくとも部分的に基づいて、それぞれの外部イベントをそれぞれの関連する内部イベントと同時に実行できるかどうかに関する判定を行い、判定に従って、それぞれの外部イベントを選択的に許可または拒否する応答を提供する。
【0015】
上記の目的と関連する目的とを達成するため、特許請求される発明の1つまたは複数の態様は、これ以降で十分に説明され、特に特許請求の範囲において指摘される特徴を備えることができる。以下の説明および添付の図面は、特許請求される発明のいくつかの例示的な態様を詳細に説明する。しかし、これらの態様は、特許請求される発明の原理を利用できる様々な方法のうちのほんのいくつかを示すにすぎない。さらに、開示される態様は、すべてのそのような態様とそれらの均等物とを含むことを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本明細書で説明される様々な態様が機能し得る例示的なワイヤレス通信環境のブロック図。
【図2】様々な態様に従う、関連するワイヤレス通信システムにおけるそれぞれの無線機の共存を管理するように動作可能とすることができる例示的なワイヤレスデバイスのブロック図。
【図3】ワイヤレス通信環境において実施できる例示的な1組の無線機と、例示的な1組の無線機の間で生じ得るそれぞれの潜在的衝突とを示す図。
【図4】様々な態様に従う、マルチ無線機環境における無線機イベント管理のための分散アーキテクチャを容易にするシステムのブロック図。
【図5】様々な態様に従って実施できる例示的な無線機共存マネージャアーキテクチャを示す図。
【図6】様々な態様に従う、例示的な共存マネージャの時間的な動作を示す図。
【図7】様々な態様に従う、分散マルチ無線機共存管理を容易にするシステムのブロック図。
【図8】様々な態様に従う、無線機共存管理のために維持および利用できる例示的な衝突データベースを示す図。
【図9】様々な態様に従う、マルチ無線機共存管理に関連して利用できる例示的な無線機動作手順を示す図。
【図10】様々な態様に従う、制御プレーン無線機共存マネージャ実施のための例示的なアーキテクチャを示す図。
【図11】通信デバイスに関連する複数のトランシーバの共存を管理するためのそれぞれの方法のフロー図。
【図12】通信デバイスに関連する複数のトランシーバの共存を管理するためのそれぞれの方法のフロー図。
【図13】通信デバイスに関連する複数のトランシーバの共存を管理するためのそれぞれの方法のフロー図。
【図14】通信システムにおいて動作可能なデバイスのためのトランシーバ共存のための分散アーキテクチャの実施を容易にするそれぞれの装置のブロック図。
【図15】通信システムにおいて動作可能なデバイスのためのトランシーバ共存のための分散アーキテクチャの実施を容易にするそれぞれの装置のブロック図。
【図16】本明細書で説明される様々な態様を実施するために利用できるワイヤレス通信デバイスのブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
特許請求される発明の様々な態様が、図面を参照して今から説明されるが、図面全体において、同じ要素を参照するために、同じ参照番号が使用される。以下の説明では、説明の目的で、1つまたは複数の態様についての完全な理解を与えるために、多くの特定の細部が説明される。しかし、これらの特定の細部がなくても、そのような態様を実施し得ることは明らかであろう。他の場合においては、よく知られた構造およびデバイスは、1つまたは複数の態様を説明し易くするために、ブロック図形式で示される。
【0018】
さらに、様々な態様は、ワイヤレス端末および/または基地局に関連して、本明細書において説明される。ワイヤレス端末とは、音声および/またはデータ接続性をユーザに提供するデバイスのこととすることができる。ワイヤレス端末は、ラップトップコンピュータもしくはデスクトップコンピュータなどのコンピューティングデバイスに接続することができ、または携帯情報端末(PDA)などの自己完結型のデバイスとすることができる。ワイヤレス端末は、システム、加入者ユニット、加入者局、移動局、移動体、リモート局、アクセスポイント、リモート端末、アクセス端末、ユーザ端末、ユーザエージェント、ユーザデバイス、またはユーザ機器(UE)と呼ばれることもある。ワイヤレス端末は、加入者局、ワイヤレスデバイス、セルラ電話、PCS電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)フォン、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス接続能力を有するハンドヘルドデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された他の処理デバイスとすることができる。基地局(例えばアクセスポイントまたはノードB)とは、エアインターフェースを介し、1つまたは複数のセクタを経由して、ワイヤレス端末と通信する、アクセスネットワーク内のデバイスのこととすることができる。基地局は、受信したエアインターフェースフレームをIPパケットに変換することによって、ワイヤレス端末と、インターネットプロトコル(IP)ネットワークを含み得る、アクセスネットワークの残りの部分との間のルータとして機能することができる。基地局は、エアインターフェースのための属性の管理も調整する。
【0019】
さらに、本明細書の開示に関連して説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、アルゴリズムステップなどを、電子的ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組み合わせとして実施し得ることが理解できよう。ハードウェアとソフトウェアのこの交換性を明らかに示すため、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップは、本明細書では一般に、それらの機能性の観点から説明される。そのような機能性がハードウェアとして実施されるか、それともソフトウェアとして実施されるかは、特定の用途と、システム全体に課される設計制約とに依存する。当業者は、説明される機能性を、特定の用途毎に様々な方法で実施することができるが、そのような実施の決定を、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈すべきではない。
【0020】
本明細書の開示に関連して説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、追加または代替として、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラム可能論理回路、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェアコンポーネント、または本明細書で説明される機能を実行するように設計された、それらの任意の組み合わせとともに実施または実行することができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサとすることができ、または代替として、プロセッサは、任意の従来型プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、もしくは状態機械などとすることができる。プロセッサは、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または他の任意のそのような構成など、コンピューティングデバイスの組み合わせとして実施することもできる。
【0021】
さらに、本明細書で説明される1つまたは複数の例示的な実施形態の様々な機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実施することができる。ソフトウェアで実施される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶すること、またはコンピュータ可読媒体上で送信することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含むことができる。通信媒体は、コンピュータプログラムを1つの場所から別の場所に移送し易くする任意の媒体を含むことができる。同様に、記憶媒体は、汎用または専用コンピュータによってアクセスできる任意の利用可能な媒体を含むことができる。限定することなく例を挙げると、コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイディスク、または他の光ディスク記憶、磁気ディスク記憶または他の磁気記憶デバイス、および/あるいは所望のプログラムコード手段を命令またはデータ構造の形態で伝送または記憶するのに使用でき、汎用もしくは専用コンピュータ、または汎用もしくは専用プロセッサによってアクセスできる他の任意の媒体を備えることができる。さらに、任意の接続をコンピュータ可読媒体と呼ぶことも適切なことである。例えば、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、および/もしくはマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ソフトウェアが、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、そのような手段も媒体の定義に含まれることが意図されている。本明細書で使用される「ディスク(diskおよびdisc)」は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、DVD、フロッピディスク(disk)、およびブルーレイディスク(disc)を含むが、「disk」は、一般に磁気的にデータを再生し、「disc」は、一般に(例えばレーザを用いて)光学的にデータを再生する。上記のものの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含むことができる。
【0022】
ここで図面を参照すると、図1は、本明細書で説明される様々な態様が機能し得る、例示的なワイヤレス通信環境100を示している。ワイヤレス通信環境100は、ワイヤレスデバイス110を含むことができ、ワイヤレスデバイス110は、複数の通信システムと通信することが可能とすることができる。これらのシステムは、例えば、1つもしくは複数のセルラシステム120および/もしくは130、1つもしくは複数のワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)システム140および/もしくは150、1つもしくは複数のワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)システム160、1つもしくは複数の放送システム170、1つもしくは複数の衛星測位システム180、図1に示されていない他のシステム、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。以下の説明において、「ネットワーク」という用語と「システム」という用語は、しばしば交換可能に使用されることを理解されたい。
【0023】
セルラシステム120および130は各々、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMA、または他の適切なシステムとすることができる。CDMAシステムは、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実施することができる。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA)とCDMAの他の変形とを含む。さらに、cdma2000は、IS−2000(CDMA2000 1X)規格と、IS−95規格と、IS−856(HRPD)規格とを包含する。TDMAシステムは、移動体通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))、デジタルアドバンストモバイルフォンシステム(D−AMPS)などの無線技術を実施することができる。OFDMAシステムは、進化型UTRA(E−UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、Flash−OFDM(登録商標)などの無線技術を実施することができる。UTRAおよびE−UTRAは、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)の一部である。3GPPのロングタームエボリューション(LTE)およびLTEアドバンスト(LTE−A)は、E−UTRAを使用するUMTSの新しいリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、LTE−A、およびGSMは、「第3世代パートナシッププロジェクト」(3GPP)という名称の組織が発行する文書において説明されている。cdma2000およびUMBは、「第3世代パートナシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称の組織が発行する文書において説明されている。一態様では、セルラシステム120は、多くの基地局122を含むことができ、基地局122は、そのカバレージ内のワイヤレスデバイスのために双方向通信をサポートすることができる。同様に、セルラシステム130も、多くの基地局132を含むことができ、基地局132は、そのカバレージ内のワイヤレスデバイスのために双方向通信をサポートすることができる。
【0024】
WLANシステム140および150は、それぞれ、IEEE 802.11(Wi−Fi)、Hiperlanなどの無線技術を実施することができる。WLANシステム140は、双方向通信をサポートできる1つまたは複数のアクセスポイント142を含むことができる。同様に、WLANシステム150も、双方向通信をサポートできる1つまたは複数のアクセスポイント152を含むことができる。WPANシステム160は、IEEE 802.15.1(Bluetooth(登録商標))、IEEE 802.15.4(Zigbee)(登録商標)などの無線技術を実施することができる。さらに、WPANシステム160は、ワイヤレスデバイス110、ヘッドセット162、コンピュータ164、またはマウス166など、様々なデバイスのために双方向通信をサポートすることができる。
【0025】
放送システム170は、テレビ(TV)放送システム、周波数変調(FM)放送システム、デジタル放送システムなどとすることができる。デジタル放送システムは、MediaFLO(商標)、ハンドヘルド向けデジタルビデオ放送(DVB−H)、またはIntegrated Services Digital Broadcasting for Terrestrial Television Broadcasting(ISDB−T)などの無線技術を実施することができる。さらに、放送システム170は、一方向通信をサポートできる1つまたは複数の放送局172を含むことができる。
【0026】
衛星測位システム180は、米国の全地球測位システム(GPS)、欧州のガリレオシステム、ロシアのGLONASSシステム、日本上空の準天頂衛星システム(QZSS)、インド上空のインド地域航法衛星システム(IRNSS)、中国上空の北斗システム、および/または他の任意の適切なシステムとすることができる。さらに、衛星測位システム180は、位置決定用に使用される信号を送信する多くの衛星182を含むことができる。
【0027】
一態様では、ワイヤレスデバイス110は、固定型または移動型とすることができ、ユーザ機器(UE)、移動局、移動機器、端末、アクセス端末、加入者ユニット、局などと呼ぶこともできる。ワイヤレスデバイス110は、セルラフォン、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレスフォン、ワイヤレスローカルループ(WLL)局などとすることができる。加えて、ワイヤレスデバイス110は、セルラシステム120および/もしくは130、WLANシステム140および/もしくは150、WPANシステム160内のデバイス、ならびに/または他の任意の適切なシステムおよび/もしくはデバイスとの双方向通信に携わることができる。ワイヤレスデバイス110は、追加または代替として、放送システム170および/または衛星測位システム180から信号を受信する。一般に、ワイヤレスデバイス110は、任意の与えられた瞬間に、任意の数のシステムと通信できることが理解できよう。
【0028】
次に図2を参照すると、マルチ無線機ワイヤレスデバイス200のための例示的な設計を示すブロック図が提供されている。図2が示すように、ワイヤレスデバイス200は、N個の無線機220aから220nを含むことができ、N個の無線機220aから220nは、N個のアンテナ210aから210nにそれぞれ結合することができ、Nは、任意の整数値とすることができる。しかし、それぞれの無線機220が任意の数のアンテナ210に結合できること、また与えられたアンテナ210を複数の無線機220で共用もできることを理解されたい。
【0029】
一般に、無線機220は、電磁スペクトルのエネルギーを放射もしくは放出し、電磁スペクトルのエネルギーを受け取り、または伝導手段を介して伝搬するエネルギーを生成するユニットとすることができる。例えば、無線機220は、システムもしくはデバイスに信号を送信するユニット、またはシステムもしくはデバイスから信号を受信するユニットとすることができる。したがって、ワイヤレス通信をサポートするために無線機220を利用できることが理解できよう。別の例では、無線機220は、雑音を放出するユニット(例えば、コンピュータのスクリーン、回路基板など)とすることもでき、雑音は、他の無線機の性能に影響を及ぼし得る。したがって、無線機220は、ワイヤレス通信をサポートせずに、雑音と干渉とを放出するユニットでもあり得ることがさらに理解できよう。
【0030】
一態様によれば、それぞれの無線機220は、1つまたは複数のシステムとの通信をサポートすることができる。追加または代替として、例えば、異なる周波数帯域(例えばセルラ帯域とPCS帯域)上で送信または受信を行うために、与えられたシステムのために複数の無線機220を使用することができる。
【0031】
別の態様によれば、無線機220aから220nには、デジタルプロセッサ230を結合することができ、デジタルプロセッサ230は、無線機220を介して送信または受信されるデータに対する処理など、様々な機能を実行することができる。各無線機220のための処理は、その無線機によってサポートされる無線技術しだいとすることができ、送信機のための暗号化、符号化、変調など、受信のための復調、復号、暗号解除などを含むことができる。一例では、デジタルプロセッサ230は、本明細書で概略的に説明されるような、ワイヤレスデバイス200の性能を改善するために無線機220の動作を制御できる、共存マネージャ(CxM)240を含むことができる。CxM 240は、データベース242にアクセスすることができ、データベース242は、無線機220の動作を制御するために使用される情報を記憶することができる。
【0032】
簡潔にするため、図2では、デジタルプロセッサ230は、単一のプロセッサとして示されている。しかし、デジタルプロセッサ230は、任意の数のプロセッサ、コントローラ、メモリなどを備えることができることを理解されたい。一例では、コントローラ/プロセッサ250が、ワイヤレスデバイス200内の様々なユニットの動作を管理することができる。追加または代替として、ワイヤレスデバイス200のためのプログラムコードとデータとを記憶するために、メモリ252を使用することができる。デジタルプロセッサ230、コントローラ/プロセッサ250、およびメモリ252は、1つまたは複数の集積回路(IC)、特定用途向け集積回路(ASIC)上などに実装することができる。非限定的な具体例を挙げると、デジタルプロセッサ230は、移動局モデム(MSM)ASIC上に実装することができる。
【0033】
一態様によれば、CxM 240は、干渉、および/またはそれぞれの無線機220の間の衝突に関連する他の性能低下を回避する目的で、ワイヤレスデバイス200によって利用されるそれぞれの無線機220の動作を管理するために利用することができる。さらなる例を挙げると、図3のグラフ300は、与えられた決定期間における、7個の例示的な無線機の間のそれぞれの潜在的衝突を表している。グラフ300に示される例では、7個の無線機は、WLAN送信機(Tw)と、LTE送信機(Tl)と、FM送信機(Tf)と、GSM(登録商標)/WCDMA送信機(Tc)と、LTE受信機(Rl)と、Bluetooth受信機(Rb)と、GPS受信機(Rg)とを含む。4個の送信機は、グラフ300の左側の4個のノードによって表され、3個の受信機は、グラフ300の右側の3個のノードによって表される。グラフ300において、送信機と受信機の間の潜在的衝突は、送信機のノードと受信機のノードを接続するブランチによって表される。したがって、グラフ300に示される例では、衝突は、(1)WLAN送信機(Tw)とBluetooth受信機(Rb)の間と、(2)LTE送信機(Tl)とBluetooth受信機(Rb)の間と、(3)WLAN送信機(Tw)とLTE受信機(Rl)の間と、(4)FM送信機(Tf)とGPS受信機(Rg)の間と、(5)WLAN送信機(Tw)とGSM/WCDMA送信機(Tc)とGPS受信機(Rg)の間とに存在し得る。
【0034】
別の態様によれば、グラフ300によって表される無線機などの、それぞれの無線機220は、(例えばグラフ300に表されるように)様々なメカニズムを介して、他の無線機220に影響を与えること、および/または他の無線機220から影響を受けることができる。例えば、デバイス200に関連する無線機220は、場合によっては、放射、伝導、および/または他の干渉メカニズムを介して、互いに干渉し合うことができる。場合によっては、そのような干渉は、異なる無線機において同時に生じるのが不可能な、またはさもなければ非現実的な、いくつかのイベント組み合わせをもたらし得る。したがって、与えられた無線機220についての実質的に最適な決定(例えば、否定応答(NACK)を提供するか、それともWLAN送信機無線の送信電力を低減させるかに関する決定など)は、場合によっては、それぞれの他の関連する無線機220の状態に依存し得ることが理解されよう。
【0035】
さらなる態様によれば、分散無線機共存マネージャ(本明細書では共存マネージャまたはCxMとも呼ばれる)は、(例えばグラフ300によって示されるような)潜在的衝突の存在下において、メカニズムのペア毎に区分的な解決策を必要とせずに、無線機の管理を扱うことができる。分散CxMアーキテクチャの例示的な実施が、図4のシステム400によって示されている。略図400に示されるように、1組の無線機220の共存を管理するCxM 240は、無線機220自体における分散方式での無線機220の共存の管理を容易にするために、制御モジュール412を利用することができる。
【0036】
システム400と、以下で図示および説明されるそれぞれのシステムとの動作に関して、それぞれの動作は、「無線機」のクラスタリングおよびフィルタリングに関して説明されるが、本明細書で説明される技法および/またはメカニズムは、任意の適切な無線機に適用できること、またはより一般には、有線通信システム、無線通信システム、および/もしくは他の任意の適切な通信システム内で利用される任意の適切なトランシーバに適用できることを理解されたい。さらに、本明細書に添付される特許請求の範囲は、別途明示的に述べられない限り、いずれか特定の実施に限定されることを意図していないことを理解されたい。
【0037】
一例では、CxM 240は、衝突者(collider)のリスト、可能性のある共存解決策、または異なるイベントの優先順位などの共存関連情報を用いて、それぞれの無線機220および/または他の適切なトランシーバを構成することができる。そのような情報に基づいて、無線機220またはトランシーバは、システム400に示されるように、共存解決策を求めて互いの間で相互通信することができる。例えば、能動者(aggressor)無線機/トランシーバは、実行されるイベントの通知を、1つまたは複数の潜在的な受動者(victim)無線機/トランシーバに送信することができ、次に、潜在的な受動者無線機/トランシーバが、通知とそのもととなるイベントとを分析した上で、能動者無線機/トランシーバに応答を提供することができる。そのような分析は、例えば、CxM 240によって比較され、維持され、すべての無線機220またはトランシーバによって例外なく理解される、絶対優先順位メトリック、あるいはCxM 240および/または無線機220もしくはトランシーバによって維持され、更新される、衝突イベントおよび可能性のある解決についてのデータベースなどに基づくことができる。別の例では、CxM 240は、必要に応じて、無線機220もしくはトランシーバに関連する構成パラメータを定期的に更新することができる。例えば、CxM 240は、無線機220が使用可能になった(例えば、使用不可状態から使用可能状態に入った)場合、帯域を変更した場合、および動作状態を(例えば、アクティブからスリープに)変更した場合などに、無線機220のためのパラメータを更新することができる。イベント通知の提供、分析、無線機220またはトランシーバの構成などのために利用できる技法の様々な例が、以下でより詳細に提供される。
【0038】
システム400に示されるような分散共存アーキテクチャを実施することによって、様々な利益を実現できることが理解できよう。これらの利益は、例えば、(例えば、それぞれの無線機220もしくはトランシーバの追加、除去、もしくは変更をサポートするための)スケーラビリティおよびモジュラリティの改善、ハードウェア複雑さの低減、設計柔軟性の向上、全体的性能の向上、管理時間および/もしくは無線機管理に必要とされるバス帯域幅の低減、ならびに/または他の類似の利益を含むことができる。
【0039】
一態様によれば、制御モジュール412と無線機220または他のトランシーバとは、様々な方法で、無線機220または他のトランシーバの共存管理に関する機能性を実施するために協力することができる。一例では、制御モジュール412と無線機220またはトランシーバとの間での機能性の分担は、制御モジュール412が、比較的遅いタイムスケールにおいて、制御プレーン動作および/または他の動作(例えば、スリープ管理、無線機登録、長期構成など)を扱い、個々の無線機220またはトランシーバが、比較的速いタイムスケールにおいて、データプレーン動作および/または他の動作(例えば、到来したイベント通知に基づいた判定の処理など)を扱うような、タイムスケールに基づくことができる。
【0040】
一例では、CxM 240および/または制御モジュール412は、無線機220または他の適切なトランシーバの機能性の様々な態様と同様に、ソフトウェア、ハードウェア、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせ、および/または他の任意の適切な手段を使用して実施することができる。さらに、無線機220またはトランシーバの間の通信は、ソフトウェアで(例えばメッセージパッシングによって)、ハードウェアバスを用いて、および/または他の適切な構造を介して行うことができる。一例では、それぞれの無線機220またはトランシーバが通信する方法は、待ち時間要件および/または他の任意の適切な要件に基づいて選択することができる。追加または代替として、CxM 240と無線機220またはトランシーバとの間の通信は、ソフトウェアメッセージングおよび/もしくは非リアルタイム通信の他の手段に基づくこと、または他の任意の適切な方法で行うことができる。
【0041】
別の例では、システム400内の無線機220またはトランシーバのデータプレーン機能性を制御するために利用されるいくつかまたはすべての情報は、制御モジュール412によって1つまたは複数のより高位のレイヤから獲得されたパラメータに基づいて、制御モジュール412によって提供することができる。例えば、上位レイヤエンティティは、現在のトラフィック状態および/または他の要因に応じて、特定の無線機220が別の無線機よりも優先順位が高いと見なすことができる。追加または代替として、制御モジュール412は、無線リンク品質または共存制約などに関する情報を中継することができ、その情報は、それぞれの無線機220のフローを管理するために利用することができる。CxM 240および無線機220が互いに関連しながら、および/または他の関連エンティティと関連しながら動作できる様々な例が、以下でより詳細に説明される。
【0042】
次に図5を参照すると、様々な態様に従って実施できる例示的な分散CxMアーキテクチャを示すシステム500が提供されている。システム500に示されるように、共用バス520および/または他の通信手段を、それぞれの関連する無線機220の間に提供することができる。さらに、制御モジュールエンティティ412を、それぞれの無線機220、関連する接続マネージャ(CnM)510、および/または他の適切なエンティティに接続的に結合することができる。いくつかの実施(例えば、少なくとも部分的にソフトウェアで実施されるアーキテクチャ)では、システム500内のそれぞれの要素は、ユーザインターフェース/オペレーティングシステム(OS)ブロック550と対話することもできる。
【0043】
一態様によれば、制御モジュール412は、無線機220に関連するイベントの優先順位づけおよび解決を可能にするために、制御メカニズムとして実施することができる。追加または代替的に、制御モジュール412は、個々の技術の構成を容易にすることができる。制御モジュール412は、それぞれの無線機220との論理ホストインターフェースを利用することができ、論理ホストインターフェースは、無線機220に関連するもととなるイベントよりも実質的に遅いタイムスケールで動作することができる。
【0044】
別の態様によれば、それぞれの無線機220は、例えば、1つまたは複数の他の無線機220から通知を受け取り、通知に対応する応答を他の無線機220に伝えることによって、データプレーン無線機イベント管理の様々な態様を実行することができる。一例では、共用バス520を提供することができ、それぞれの無線機220は、その上でリアルタイム情報を交換することができる。共用バス520は、さらに、ブリッジ530および/または他のメカニズムに関連付けることができ、ブリッジ530および/または他のメカニズムから、1つまたは複数の外部バス540(およびそのような外部バスに関連付けられた1つまたは複数の無線機220)を関連付けることができる。一例では、バス520または540は、無線機220に関連するもととなるイベントと比べて実質的に速いタイムスケールで動作することができる。
【0045】
システム500にさらに示されるように、様々な無線機220および/または制御モジュール412は、(例えば、論理的なグループ化、共通ソフトウェアエンティティの一部としてのグループ化など)様々な方法で互いにグループ化することができる。したがって、場合によっては、共通のグループに関連付けられたシステム500内のエンティティは、バス520もしくは540および/または提供される他の構造を使用することを必要とせずに、(例えば、ソフトウェアメッセージパッシング、または専用内部バスなどを介した)互いの間の直接通信を利用することができる。
【0046】
図6の略図600を参照すると、CxM動作の例示的なタイムラインが示されている。一例では、CxMおよび/または関連する無線機は、時間的な決定ユニット(DU)に分割されたタイムラインに従って動作することができ、DUは、任意の適切な一律または非一律の長さ(例えば100μs)とすることができる。具体例を挙げると、DUは、様々な無線機が差し迫ったイベントの通知を送る通知フェーズ(例えば50μs)と、通知が処理される評価フェーズ(例えば30μs)と、評価フェーズにおいて取られたアクションに基づいて、コマンドが様々な無線機に提供され、および/または他の動作が実行される応答フェーズ(例えば20μs)とに分割することができる。上で提供されたそれぞれのフェーズ中にCxMおよび関連する無線機によって実施できる技法の様々な例が、以下でより詳細に説明される。一例では、タイムライン600は、例えば、与えられたDU内の通知フェーズが終了したすぐ後に、与えられた無線機から通知が獲得された場合の応答のタイミングなど、タイムライン600の最悪ケース動作によって定義される待ち時間パラメータを有することができる。
【0047】
次に図7を参照すると、分散マルチ無線機共存管理を容易にするシステム700のブロック図が示されている。図7に示されるように、能動者トランシーバ710および受動者トランシーバ720など、様々な無線機によって行われるイベントの共存の管理を支援するために、CxM 240を実施することができる。システム700には、1つの能動者トランシーバ710と1つの受動者トランシーバ720とを利用する一例が示されているが、システム700は、任意の適切な数の能動者トランシーバ710および/または受動者トランシーバ720を含むことができ、それらは任意の適切な方法で対話できることを理解されたい。さらに、能動者トランシーバ710および/または受動者トランシーバ720は、送信無線機コンポーネント、受信無線機コンポーネント、またはそれらの組み合わせに対応し得ることを理解されたい。
【0048】
一態様によれば、システム700は、1つまたは複数のイベントに関して動作することができる。一例では、イベントは、それぞれのトランシーバ710〜720によって分析することができ、優先順位、開始時刻および/もしくは周期、持続時間、期限、ならびに/または電力レベルもしくは関連する周波数などの他の要因などのパラメータによって特徴付けることができる。一例では、それぞれのトランシーバ710〜720は、システム700に関連するそれぞれのイベントを列挙して、集合Eiをもたらすことができ、ここで、iは、1からNまでの整数である(Nは、システム700に関連するイベントの総数を表す)。
【0049】
別の例では、それぞれのトランシーバ710〜720は、Ei内の列挙された各イベントに対して、一意的なデフォルト相対優先順位値(例えば1からNまで)の集合を(例えば、受動者トランシーバ720における評価ロジック722および/または能動者トランシーバ710における類似のメカニズムを使用して)割り当てることができ、これは、集合RPiとして定義することができる。トランシーバ710〜720によって割り当てられた相対優先順位は、場合によっては、静的および/または動的な方法で、CxM 240によって(例えば制御モジュール412を介して)変更することができる。一例では、トランシーバ710〜720によって維持される相対優先順位は、絶対優先順位の推定において利用することができる。
【0050】
絶対優先順位に関して、それぞれのイベントには、M個の可能な絶対優先順位値の集合から絶対優先順位を割り当てることができる。絶対優先順位は、例えば、集合APiとして定義することができる。一例では、絶対優先順位は、同じ絶対優先順位を有する複数のトランシーバ710〜720からのイベントが等しい重要性を有するように、グローバルに定義された意味を有することができる。別の例では、絶対優先順位は、場合によっては、静的および/または動的な方法で、CxM 240によって(例えば制御モジュール412を介して)変更することができる。追加または代替として、与えられたイベントの絶対優先順位は、場合によっては、時間につれて(例えば、タイムアウトに接近するに従って)高くなることができる。さらなる一例では、絶対優先順位は、与えられたトランシーバ710〜720によって維持される相対優先順位と組み合わせて、絶対優先順位のより大きな集合をもたらすことができる。
【0051】
非限定的な具体例を挙げると、絶対優先順位のために利用できる1組の定義が、以下の表1に与えられている。
【表1】
【0052】
一態様によれば、トランシーバ710〜720は、以下のようにそれぞれの無線機イベントを管理するために、データプレーンにおいて動作することができる。能動者(例えば送信機)トランシーバ710は、イベント(例えば送信イベント)を実行する必要がある場合、イベント要求(ER)または通知メッセージを介して前もってCxM 240および/または受動者無線機720などの他の関連するデバイスに通知するために、イベント要求モジュール712および/または他の適切な手段を利用することができる。ERメッセージは、例えば、能動者トランシーバ710に対応する技術ID、イベントの絶対優先順位、またはイベントの時刻および/もしくは持続時間などを含むことができる。ERメッセージを受け取ると、受動者トランシーバ720は、要求イベントが受動者トランシーバ710において1つまたは複数の内部イベントと衝突するかどうかを判定するために、評価ロジック722および/または他の適切な手段を利用することができる。内部イベントとの衝突が検出された場合、内部イベントの絶対優先順位が、要求された外部イベントの絶対優先順位と比較される。この比較に基づいて、受動者トランシーバ720は、肯定応答(ACK)/否定応答(NACK)メッセージを用いて、能動者トランシーバ710に応答することができる。
【0053】
一態様によれば、受動者トランシーバ720によって送信されるACK/NACKメッセージは、対応する要求された外部イベントの分析に基づいて、様々な形態を取ることができる。例えば、要求された外部イベントと受動者トランシーバ710の内部イベントの間に解決できない衝突が存在する場合は、絶対NACK(aNACK)を提供することができる。代替として、解決できる衝突が見つかった場合は、受動者トランシーバ720は、代わりに、外部イベントの設定に対する変更(例えば、異なるチャネルまたは異なる電力レベルでの送信など)を提案する条件付きNACK(cNACK)を用いて、応答することができる。一例では、cNACKメッセージは、対応するERメッセージ内の情報と同様の情報を含むことができる。別の例では、cNACKメッセージは、もととなるイベントを実行できる前に、対応する能動者トランシーバ710が、提供された変更を実施しなければならないように構成することができる。
【0054】
他方、要求された外部イベントと1組の内部イベントの間に衝突が見つからない場合、受動者トランシーバ720は、サイレンス状態を続けることができ、または絶対ACK(aACK)メッセージを対応する能動者トランシーバ710に送信することができる。肯定応答がサイレンスに基づく場合、能動者トランシーバ710は、所定の期間内に肯定応答とは反対の応答が受動者トランシーバ720から受信されない場合に、要求したようにイベントを実行するように構成することができる。代替として、受動者無線機は、イベントの設定が提案どおり変更されれば要求されたイベントを受け入れる旨の条件付きACK(cACK)メッセージを、対応する能動者トランシーバ710にサブミットすることができる。そのような場合、能動者トランシーバ710は、提案された変更を実施するか、それとも無視するかを自由裁量で選択するように構成することができる。能動者トランシーバ710は、cACKを承諾した場合、独自のACKメッセージを受動者トランシーバ720にサブミットすることによって、その決定を受動者トランシーバ720に通知することができる。
【0055】
一態様によれば、受動者トランシーバ720は、要求された外部イベントが受動者トランシーバ720に関連する内部イベントと衝突するかどうかを判定するために、1つまたは複数の衝突データベース724を利用することができる。一例では、衝突データベース724は、CxM 240によって(例えばデータベース構成モジュール732を介して)生成および維持し、受動者トランシーバ720に提供することができる。代替として、受動者トランシーバ720は、独立して、衝突データベース724の少なくとも部分を生成および/または維持することができる。
【0056】
図8は、システム700の受動者トランシーバ720によって利用できる、例示的な衝突データベース800(本明細書では「無線機衝突データベース」とも呼ばれる)を示している。非限定的な例を挙げると、衝突データベース800は、関連するCxMによって生成および維持することができ、与えられた無線機に関するデータベースの部分は、(例えば、無線機においてファームウェアおよび/またはソフトウェアを使用して)無線機に関連するルックアップテーブル(LUT)上に記憶することができる。
【0057】
図8に示されるように、衝突データベース800は、与えられた無線機に関連する内部イベントのリストを含むことができ、内部イベントの各々は、リストアップされた内部イベントと潜在的に衝突し得る1組の外部イベントに関連付けることができる。潜在的な内部イベント/外部イベント衝突が解決できる場合、衝突データベース800は、潜在的衝突のための1組の解決をさらに含むことができる。そのような解決は、例えば、独立の解決(例えば、受動者無線機によって完全に実施することができ、cACK/cNACKメッセージを必要としない解決)、または非独立の解決(例えば、条件付きcACK/cNACKメッセージを必要とする解決)などを含むことができる。
【0058】
例えば、無線機は、以下のように衝突データベース800を利用することができる。外部イベントについての要求が無線機によって受け取られると、無線機は、スケジュールされたいずれかの内部イベントと潜在的に衝突するイベントのリスト内にその外部イベントが存在するかどうかを判定することができる。存在する場合、検出された衝突のための解決フィールドが読み取られる。独立の解決が存在する場合、その解決が実施される。代替として、非独立の解決が存在する場合、無線機は、要求に対する適切な条件付き応答を形成するために、外部イベントに関する変更されるフィールドを読み取ることができる。
【0059】
別の態様によれば、受動者トランシーバ720内の評価ロジック722の例示的な動作手順が、図9の略図900によってさらに詳細に説明される。しかし、略図900によって与えられる例示的な手順は、限定としてではなく例として提供されていること、また別途明示的に述べられない限り、本明細書に添付される特許請求の範囲を、そのような手順に限定する意図はないことを理解されたい。一例では、外部イベントを受け取る前に、イベント処理ブロック920は、無線機のためにスケジュールされた次のイベントを識別することができる。スケジュールされた次のイベントに関して、イベント処理ブロック920は、(例えばブロック930によって示されるように)イベントの絶対優先順位レベル(Pi)と、イベントのための潜在的衝突者データベースとをさらに識別することができる。
【0060】
(無線機バス990を介して、および/または他の手段によって)外部イベントについての要求を受け取ると、外部イベントの絶対優先順位レベル(Po)および/または他の適切な情報を獲得するために、イベント要求を、外部イベント復号ブロック910において復号することができる。その後、無線機は、決定ブロック940によって、外部イベントが、スケジュールされた次の内部イベントと衝突するかどうかを判定することができる。衝突が検出されない場合、分析は、次の内部イベントに進むことができる。そうではない場合、決定ブロック950において、スケジュールされた内部イベントの優先順位を、外部イベントの優先順位と比較することができる。内部イベントの優先順位のほうが高い場合、無線機は、ブロック970に示されるように、aNACKまたはcNACKメッセージを、要求した無線機に送ることができる。そうではない場合、無線機は、ブロック980に示されるように、aACKもしくはcACKメッセージを、要求した無線機に送る(またはメッセージを送らない)ことができる。一例では、ブロック970および/またはブロック980において絶対または条件付きACK/NACKを送るかどうかは、衝突解決ブロック960によって識別された解決に基づくことができる。
【0061】
CxM 240に関して、CxM 240は、(例えば、帯域、最大送信電力など、必要な静的パラメータを獲得するために)アクティブ無線機を登録すること、無線機および関連するイベントの優先順位を維持および更新すること、それぞれの関連する無線機についての衝突イベントと解決の組を維持および更新すること、ならびに/または他の適切な動作などの動作を実行できることが理解できよう。
【0062】
一例では、それぞれの無線機についての衝突イベントと解決の組は、データベース構成モジュール732によって維持および更新することができ、またそれぞれの動作に関する詳細についての無線機における知識を増やすために、対応する無線機に提供することができる。一態様によれば、データベース構成モジュール732によって維持される組は、スケジュールされた各受信イベントと潜在的に衝突する送信イベントと適切な解決の組をリストアップした受信機データベースを含むことができる。そのような解決は、例えば、対応する送信無線機に変更を要求することができ、または受信無線機によって独立に実施することができる。
【0063】
追加または代替として、データベース構成モジュール732によって維持される組は、それぞれの送信イベントと衝突する受信イベントと対応する特性の組をリストアップした送信データベースを含むことができる。一例では、所望の送信イベントと関連する受信イベントの絶対優先順位を比較し、必要に応じて解決を実行することによって、定期的な受信イベントとの潜在的衝突を送信無線機において前もって解決できるように、送信データベースを、定期的な受信イベントに関して、送信無線機のために利用することができる。
【0064】
図10を参照すると、CxM 240の制御モジュール412を実施できる様々な方法を説明するシステム1000が提供されている。しかし、システム1000は非限定的な具体例として提供されていること、また制御モジュール412および/または本明細書で説明されるような他の適切なエンティティのために任意の適切な実施を利用できることを理解されたい。さらに、別途明示的に述べられない限り、本明細書に添付される特許請求の範囲を、いずれか特定の実施またはその組み合わせに限定する意図はないことを理解されたい。
【0065】
一例では、それぞれの無線機220に関する制御モジュール412の動作は、それぞれの無線機220を登録し、それらの更新された状態を獲得することによって、登録ブロック1022において開始することができる。例えば、それぞれの無線機220がオンになった場合、または他の方法で使用可能になった場合、無線機220は、登録ブロック1022に登録するように構成することができる。そのような登録中、制御モジュール412は、どの登録を実行できるかに基づいて、現在使用されているプロトコルを通知することができる。登録中、無線機220は、(例えば、区分的な衝突を定義するための)周波数帯域、最大送信電力、無線機が利用する任意の定期的イベント(例えば定期的に送られるパイロット)、または無線機の潜在的なRFノブ(RF knob)など、1つまたは複数の静的パラメータを提供することができる。別の例では、無線機220は、その状態を(例えばアクティブからスリープに)変更する場合、制御モジュール412を更新するように構成することができる。
【0066】
一態様によれば、制御モジュール412は、登録中に無線機クラスタリングを定義するために、無線機クラスタリングブロック1024をさらに使用することができる。これは、例えば、無線機の間の潜在的な対衝突に関する情報を使用して、実行することができる。例えば、2つの無線機220が与えられた帯域で動作するときに潜在的に衝突し得る場合、無線機クラスタリングブロック1024は、無線機220のためのクラスタリングを決定するときに、そのような情報を考慮することができる。無線機220のクラスタリングに関する情報は、その後、(例えば、それぞれのスリープクラスタに関連するそれぞれの無線機220の動作状態に基づいて)制御モジュール412および/もしくは関連するCxMのスリープモードを制御するためにスリープ制御ブロック1026によって、ならびに/または他の動作のために他の適切な機構によって、利用することができる。
【0067】
別の態様によれば、制御モジュール412は、無線機優先順位ブロック1028によって、それぞれの無線機220に関連するイベントの優先順位に関する情報を利用することができる。そのような情報は、それぞれの無線機および/もしくは無線機イベントの相対優先順位もしくは絶対優先順位、または(例えば複合イベントの場合の)それぞれの成分原子的イベントの優先順位などを含むことができる。一例では、無線機優先順位ブロック1028によって獲得された情報は、(例えばデータベース構成モジュール732によって)それぞれの無線機220のための衝突データベースを生成するために、関連するCxMによって利用することができる。
【0068】
さらなる態様によれば、制御モジュール412は、上位レイヤ1010に関連する1つまたは複数のエンティティとの対話を容易にすることができる。例えば、制御モジュール412は、それぞれの情報を上位レイヤ1010に提供することができ、次に、上位レイヤ1010は、共存問題を有する無線機220上のアプリケーションをシステム1000が利用しているかどうかを識別し、利用している場合、そのアプリケーションを別の無線機に移動すべきかどうかを決定するために、接続性エンジンおよび/または他の手段を利用することができる。追加または代替として、制御モジュール412と上位レイヤ1010は、任意の適切な動作(例えば無線機技術の変更など)に関して連携することができる。別の例では、上位レイヤ1010は、無線機共存を管理する際に制御モジュール412によって利用される情報を提供することができる。したがって、例えば、上位レイヤ1010は、異なる無線機220の優先順位を設定する際に、利用されるアプリケーション、動作干渉などの要因を考慮できるように、無線機220の間の相対優先順位をどのように設定すべきかに関する情報を、制御モジュール412に提供することができる。
【0069】
図6の略図600および図7のシステム700に戻ると、それぞれの能動者トランシーバ710は、DUの応答期間中にどの受動者トランシーバ720が対応する応答を提供できるかに基づいて、DUの通知期間において、それぞれの受動者トランシーバ720にイベント通知を送信できることが理解できよう。一態様によれば、DUの通知セグメント中、将来のイベントを有するどの能動者トランシーバ710も、イベントが送信に関するものか、それとも受信に関するものか、イベントが開始するDUインデックス、イベントが終了するDUインデックス、ならびに/または知識に基づいた決定を下す際にCxM 240を支援できる、他の任意の物理層(PHY)情報、媒体アクセス管理(MAC)情報、および/もしくは他の情報(例えば、イベント電力レベル、チャネル情報、帯域幅情報、サービス品質(QoS)パラメータなど)などの情報を識別するイベント要求メッセージを送ることができる。さらなる態様によれば、DUにおいてそれぞれのイベントについて解決を成し遂げた後、受動者トランシーバ720は、DUの評価セグメントにおいて、関連する能動者トランシーバ710に応答を送ることができる。非限定的な具体例を挙げると、応答のために利用できるフォーマットは、トランシーバ毎に様々とすることができる。
【0070】
一態様によれば、システム700の分散性のため、能動者トランシーバ710によってサブミットされるREメッセージと受動者トランシーバ720によってサブミットされる対応する応答は、場合によっては、最初の反復においては収束することができない。したがって、能動者無線機714は、無線機イベントを実行する前に、与えられた無線機イベントについての適切な共存を保証するために、反復処理モジュール714および/または他の適切な手段を利用することができる。反復処理の一例として、無線機Aは、無線機Bおよび無線機Cによって受け取られるERメッセージをサブミットすることができる。最初、無線機Bは、衝突を検出し、cACK/cNACKを用いて応答することができるが、無線機Cは、衝突を検出することができず、aACKメッセージを用いて応答する。しかし、無線機Aが、無線機Bの条件を受け入れ、実施した場合、変更されたイベントが、その後、無線機Cと衝突することがあり得る。したがって、無線機Aと無線機Cの衝突を解決するための、無線機Aによる第2のREメッセージの送信を容易にするために、反復処理モジュール714を利用することができる。代替として、無線機Bおよび/または無線機Cは、無線機Bおよび無線機Cの相対優先順位に応じて、無線機Aが無線機Cと衝突する場合に、無線機Aが無線機BからのcACKを受け入れないように、それぞれの内部イベントを通知することができる。別の代替として、無線機Cは、ACKメッセージにおいて潜在的な制約を無線機Aに通知することができる。
【0071】
さらなる態様によれば、システム700は、以下のように複数の内部イベントを扱うように構成することができる。例えば、能動者トランシーバ710が、受動者トランシーバ720によって受け取られるERメッセージを送り、受動者トランシーバ720が、要求されたイベントと衝突し得る進行中のまたはスケジュールされた2つ以上の内部イベントを有する場合、様々な解決策を実施することができる。例えば、受動者トランシーバ720は、複数の解決が存在する場合に、受動者トランシーバ720が、優先順位が最も高い内部イベントのための解決を送るように、すべてのイベントについて、優先順位比較を完了することができる。代替として、受動者トランシーバ720および/またはCxM 240は、内部イベントの可能な組み合わせを、関連するLUT内の別個の内部イベントエントリと見なすことができる。
【0072】
同様に、受動者トランシーバ720は、複数のER要求メッセージが1つまたは複数の能動者トランシーバ710から受け取られる場合のために、様々な解決策を実施することができる。例えば、2つのERメッセージが別個の能動者トランシーバ710から受け取られる場合、受動者トランシーバ720は、各能動者トランシーバ710に独立した応答を送ることができる。代替として、応答が非独立的であり得る場合、外部イベントの可能な組み合わせを、受動者トランシーバ720および/またはCxM 240によって、関連するLUT内の別個の外部イベントと見なすことができる。
【0073】
ここで図11〜図13を参照すると、本明細書で説明される様々な態様に従って実行できる方法が示されている。説明を簡単にする目的で、方法は一連の行為として示され、説明されるが、いくつかの行為は、1つまたは複数の態様によれば、本明細書で示され、説明される順序とは異なる順序で生じることができ、および/または他の行為と同時に生じることができるので、方法が行為の順序によって限定されないことを理解および認識されたい。例えば、方法は、状態図におけるように、一連の相互に関連する状態またはイベントとして表し得ることを当業者であれば理解および認識されよう。さらに、1つまたは複数の態様に従って方法を実施するために、必ずしもすべての示された行為を必要としなくてもよい。
【0074】
図11を参照すると、通信デバイスに関連する複数のトランシーバの共存を管理するための方法1100が示されている。方法1100は、例えば、ワイヤレスデバイス(例えば、CxM 240に関連する制御モジュール412を介して、ワイヤレスデバイス110もしくは200)によって、および/または他の任意の適切なネットワークデバイスによって実行できることを理解されたい。方法1100は、ブロック1102において開始することができ、そこでは、1つまたは複数の関連するトランシーバが識別される。次にブロック1104において、関連するトランシーバのそれぞれの特性が決定される。次にブロック1106において、方法1100は、終了することができ、そこでは、ブロック1104において決定された特性に従って、1つまたは複数の構成パラメータが生成され、1つまたは複数の構成パラメータは、それぞれのトランシーバの間で提供される通知に基づいて、それぞれのトランシーバに対応するイベントの管理に関係して、ブロック1102において識別されたトランシーバによって利用することができる。
【0075】
図12は、通信デバイスに関連する複数のトランシーバの共存を管理するための第2の方法1200を示している。方法1200は、例えば、ワイヤレスデバイス(例えば、1つもしくは複数の無線機220を介して、ワイヤレスデバイス110もしくは200)によって、および/または他の任意の適切なネットワークエンティティによって実行することができる。方法1200は、ブロック1202において開始することができ、そこでは、1組の内部イベントと1つまたは複数の構成パラメータとが識別される。次にブロック1204において、それぞれの外部イベントについての通知が、1つまたは複数の関連するトランシーバから受け取られる。次にブロック1206において、ブロック1202において受け取られた構成パラメータに少なくとも部分的に基づいて、ブロック1204においてそれについての通知が受け取られたそれぞれの外部イベントが、ブロック1202において識別された1つまたは複数の内部イベントと衝突するかどうかを判定することができる。次にブロック1208において、方法1200は、終了することができ、そこでは、ブロック1206において実行された判定の結果に従って、それぞれの応答が、ブロック1204において通知をそこから受け取ったトランシーバに送信される。
【0076】
次に図13を参照すると、通信デバイスに関連する複数のトランシーバの共存を管理するための第3の方法1300が示されている。方法1300は、例えば、マルチ無線機ワイヤレスデバイスおよび/または他の任意の適切なワイヤレスネットワークエンティティによって実行することができる。方法1300は、ブロック1302において開始することができ、そこでは、次回の期間において無線機のためにスケジュールされた内部イベントが識別される。次にブロック1304において、内部イベントの優先順位が決定され、ブロック1306において、内部イベントに対する1組の衝突イベントが決定される。次にブロック1308において、次回の期間における外部イベントについてのイベント要求を、別の無線機から受け取る。
【0077】
次にブロック1310において、ブロック1302において識別された内部イベントとブロック1308において要求された外部イベントとが衝突するかどうかが判定される。衝突しない場合、方法1300は、ブロック1312において終了することができ、そこでは、aACKメッセージが送られる。そうではない場合、方法1300は、ブロック1314に進み、そこでは、内部イベントの優先順位が外部イベントの優先順位を超えるかどうかが判定される。内部イベントの優先順位のほうが大きい場合、ブロック1316において、イベント組み合わせに対する解決を見つける試みが行われる。解決が利用可能でない場合、方法1300は、ブロック1318において終了することができ、そこでは、aNACKメッセージが送られる。そうではなく、解決が見つかった場合、ブロック1320において、解決によって提供された内部イベントに対するいずれかの推奨変更が実施され、方法1300は、ブロック1322において終了することができ、そこでは、cNACKメッセージが送られる。
【0078】
代替として、外部イベントの優先順位のほうが内部イベントの優先順位よりも大きい場合、方法1300は、ブロック1314からブロック1324に進み、そこでは、イベント組み合わせに対する解決を見つける試みが行われる。解決が利用可能でない場合、ブロック1326において、識別された内部イベントが保留され、方法1300は、ブロック1328において終了することができ、そこでは、aACKメッセージが送られる。そうではなく、解決が見つかった場合、ブロック1330において、解決によって提供された内部イベントに対するいずれかの推奨変更が実施され、方法1300は、ブロック1332において終了することができ、そこでは、cACKメッセージが送られる。
【0079】
ここで図14〜図15を参照すると、通信システムにおいて動作可能なデバイスのためのトランシーバ共存のための分散アーキテクチャの実施を容易にするそれぞれの装置1400〜1500が示されている。装置1400〜1500は、機能ブロックを含むものとして表されており、機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせ(例えばファームウェア)によって実施される機能を表す機能ブロックとすることができることを理解されたい。
【0080】
最初に図14を参照すると、トランシーバ共存のための分散アーキテクチャを容易にする第1の装置1400が示されている。装置1400は、ワイヤレスデバイス(例えば、CxM 240を介して、ワイヤレスデバイス110もしくは200)によって、および/または別の適切なネットワークデバイスによって実施することができ、1つまたは複数の関連するトランシーバの特性に関する情報を獲得するためのモジュール1402と、1つまたは複数の関連するトランシーバの特性に少なくとも部分的に基づいて、イベント管理のために1つまたは複数のトランシーバによって利用される構成パラメータを生成するためのモジュール1404とを含むことができる。
【0081】
次に図15を参照すると、トランシーバ共存のための集中アーキテクチャを容易にする第2の装置1500が示されている。装置1500は、マルチ無線機モバイルデバイス(例えば、1つもしくは複数の無線機220を介して、ワイヤレスデバイス110もしくは200)によって、および/または別の適切なネットワークデバイスによって実施することができ、それぞれの内部イベントと要求された外部イベントとを識別するためのモジュール1502と、要求された外部イベントが少なくとも1つの識別された内部イベントと衝突するかどうかに関する判定を行うためのモジュール1504と、判定に少なくとも部分的に基づいて、要求された外部イベントを選択的に許可または拒否する応答を提供するためのモジュール1506とを含むことができる。
【0082】
図16は、本明細書で説明される機能性の様々な態様を実施するために利用できるシステム1600のブロック図である。一例では、システム1600は、ワイヤレスデバイス1602を含む。示されるように、ワイヤレスデバイス1602は、1つまたは複数のアンテナ1608を介して、信号を1つまたは複数のネットワーク1604から受信すること、1つまたは複数のネットワーク1604に送信することができる。加えて、ワイヤレスデバイス1602は、情報をアンテナ1608から受け取る受信機1610を備えることができる。一例では、受信機1610は、受け取った情報を復調する復調器(Demod)1612に動作可能に関連付けることができる。その後、復調シンボルは、プロセッサ1614によって分析することができる。プロセッサ1614は、メモリ1616に結合することができ、メモリ1616は、端末1602に関連するデータおよび/またはプログラムコードを記憶することができる。加えて、ワイヤレスデバイス1602は、方法1100〜1300および/または他の類似かつ適切な方法を実行するために、プロセッサ1614を利用することができる。ワイヤレスデバイス1602は、アンテナ1608を介した送信機1620による送信のために信号を多重化できる変調器1618も含むことができる。
【0083】
上記の説明に関して、上で説明された様々な態様は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、またはそれらの任意の組み合わせによって実施できることが当業者には理解できよう。システムおよび/または方法がソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、またはマイクロコード、プログラムコード、もしくはコードセグメントで実施される場合、それらは、メモリまたは記憶デバイスなどの機械可読媒体内に記憶することができる。コードセグメントは、プロシージャ、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、または命令、データ構造、もしくはプログラムステートメントの任意の組み合わせを表すことができる。コードセグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、またはメモリ内容を渡すこと、および/または受け取ることによって、別のコードセグメントまたはハードウェア回路に結合することができる。情報、引数、パラメータ、データなどは、メモリ共用、メッセージパッシング、トークンパッシング、ネットワーク送信などを含む、任意の適切な手段を使用して、渡すこと、転送すること、または送信することができる。
【0084】
さらに、情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表し得ることが当業者には理解できよう。例えば、上記の説明の至るところで言及されたであろうデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、および/またはチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁気粒子、光学場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組み合わせによって表すことができる。
【0085】
加えて、上記の開示に関連して説明されたような様々な方法および/またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接に、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、または両方の組み合わせで具現し得ることを理解されたい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、着脱可能ディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られた他の任意の形態の記憶媒体内に存在することができる。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合することができる。代替として、記憶媒体は、プロセッサと一体化することができる。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC内に存在することができ、さらに、ASICは、ユーザ端末および/または他の任意の適切な場所に存在することができる。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内に別個のコンポーネントとして存在することもできる。
【0086】
本開示についての上記の説明は、当業者が本開示を作成または使用できるようにするために提供された。本開示に対する様々な変更が、当業者には容易に明らかになり、本明細書で定義された汎用的な原理は、本開示の主旨および範囲から逸脱することなく、他の変形に適用することができる。したがって、本開示を本明細書で説明された例および設計に限定することは意図されておらず、代わりに、本開示には、本明細書で開示された原理および新規な特徴に矛盾しない最も広い範囲が与えられるべきである。さらに、「含む(includes)」という語が、詳細な説明または特許請求の範囲のどちらかで使用される限りでは、そのような語は、特許請求の範囲において移行語として解釈される場合の「備える(comprising)」という語と同様の方法で包含的であることが意図されている。さらに、詳細な説明または特許請求の範囲のどちらかで使用される場合の「または(or)」という語は、「非排他的なまたは」であることが意図されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の関連するトランシーバを識別することと、
前記関連するトランシーバのそれぞれの特性を決定することと、
関連するトランシーバの間で提供される通知に基づいて、それぞれの関連するトランシーバに関連するイベントの管理に関係する、前記それぞれの関連するトランシーバによって利用される1つまたは複数の構成パラメータを生成することと
を備える方法。
【請求項2】
前記決定することが、使用不可状態から使用可能状態に入るトランシーバを識別することを備え、
前記方法が、使用可能状態に入る前記トランシーバを登録することをさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記決定することが、前記1つまたは複数の関連するトランシーバのそれぞれの動作状態を決定することを備え、
前記方法が、前記1つまたは複数の関連するトランシーバの前記それぞれの動作状態に少なくとも部分的に基づいて、関連するスリープモードを構成することをさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記生成することが、それぞれの関連するトランシーバの間の1組の潜在的衝突イベントと、それぞれの潜在的衝突イベントに対応する1組の解決とを維持することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
指定された関連するトランシーバのために生成された潜在的衝突イベントと対応する解決とのデータベースに関する情報を、前記指定された関連するトランシーバに伝えることをさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記生成することが、前記1つまたは複数の関連するトランシーバによって実行可能なイベントの絶対優先順位に関するパラメータを生成することを備え、前記絶対優先順位が、実質的にすべての関連するトランシーバにわたって一貫した方法で生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記生成することが、
前記1つまたは複数の関連するトランシーバからイベント衝突情報を受け取ることと、
前記イベント衝突情報に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の構成パラメータを生成することと
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記生成することが、
前記イベント衝突情報に基づいて、前記1つまたは複数の関連するトランシーバに対応する1組のイベントの間の衝突を識別することと、
前記衝突に関連する少なくとも1つのイベントのために利用される周波数チャネルまたは無線技術の少なくとも一方の変更を命令することと
をさらに備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記生成することが、
1つまたは複数の上位レイヤエンティティから構成情報を受け取ることと、
前記構成情報に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の構成パラメータを生成することと
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記1つまたは複数の関連するトランシーバが、少なくとも1つの無線機を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
1つまたは複数の関連する無線機に関するデータを記憶するメモリと、
前記関連する無線機のそれぞれの特性を決定し、前記関連する無線機の前記それぞれの特性に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の構成パラメータを生成し、前記関連する無線機の間で提供される通知に基づいて、前記関連する無線機に対応するイベントの管理に関係する前記構成パラメータを前記関連する無線機に提供するように構成されるプロセッサと
を備えるワイヤレス通信装置。
【請求項12】
前記プロセッサが、使用不可状態から使用可能状態に入る無線機を識別し、使用可能状態に入る前記無線機を登録するようにさらに構成される、請求項11に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項13】
前記プロセッサが、前記1つまたは複数の関連する無線機の動作状態を決定し、前記1つまたは複数の関連する無線機の前記動作状態に少なくとも部分的に基づいて、前記ワイヤレス通信装置のスリープモードを構成するようにさらに構成される、請求項11に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項14】
前記プロセッサが、それぞれの関連する無線機の間の1組の潜在的衝突イベントと、それぞれの潜在的衝突イベントに対応する1組の解決とを維持するようにさらに構成される、請求項11に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項15】
前記プロセッサが、指定された関連する無線機のために生成された潜在的衝突イベントと対応する解決とのデータベースに関する情報を、前記指定された関連する無線機に伝えるようにさらに構成される、請求項14に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項16】
潜在的衝突イベントの前記データベースが、前記潜在的衝突イベントに関連する無線機イベントの絶対優先順位に関する情報を備え、前記プロセッサが、実質的にすべての関連する無線機にわたって一貫した方法で前記無線機イベントの絶対優先順位を生成するようにさらに構成される、請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項17】
前記プロセッサが、前記1つまたは複数の関連する無線機からイベント衝突情報を受け取り、前記イベント衝突情報に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の構成パラメータを生成するようにさらに構成される、請求項11に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項18】
前記プロセッサが、前記イベント衝突情報に基づいて、前記1つまたは複数の関連する無線機に対応する1組のイベントの間の衝突を識別し、前記衝突に関連する少なくとも1つのイベントのために利用される周波数チャネルまたは無線技術の少なくとも一方の変更を命令するようにさらに構成される、請求項17に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項19】
前記メモリが、1つまたは複数の上位レイヤエンティティに関するデータをさらに記憶し、
前記プロセッサが、前記1つまたは複数の上位レイヤエンティティから構成情報を受け取り、前記構成情報に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の構成パラメータを生成するようにさらに構成される、
請求項11に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項20】
1つまたは複数の関連するトランシーバの特性に関する情報を獲得するための手段と、
前記1つまたは複数の関連するトランシーバの前記特性に少なくとも部分的に基づいて、イベント管理のために前記1つまたは複数の関連するトランシーバによって利用される構成パラメータを生成するための手段と
を備える装置。
【請求項21】
情報を獲得するための前記手段が、使用不可状態から使用可能状態に入る関連するトランシーバを識別するための手段を備え、
前記装置が、使用可能状態に入る前記関連するトランシーバを登録するための手段をさらに備える、
請求項20に記載の装置。
【請求項22】
情報を獲得するための前記手段が、前記1つまたは複数の関連するトランシーバの動作状態を決定するための手段を備え、
前記装置が、前記1つまたは複数の関連するトランシーバの前記動作状態に少なくとも部分的に基づいて、前記装置のスリープモードを構成するための手段をさらに備える、
請求項20に記載の装置。
【請求項23】
生成するための前記手段が、それぞれの関連するトランシーバの間の潜在的衝突イベントと、前記潜在的衝突イベントに対応するそれぞれの解決とのデータベースを維持するための手段を備える、請求項20に記載の装置。
【請求項24】
与えられた関連するトランシーバに関係する前記データベースの部分を前記与えられた関連するトランシーバに提供するための手段をさらに備える、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記データベースが、前記潜在的衝突イベントに関連するイベントの絶対優先順位に関する情報を備え、
生成するための前記手段が、実質的にすべての関連するトランシーバにわたって一貫した方法で、絶対優先順位をそれぞれのイベントに適用するための手段をさらに備える、
請求項23に記載の装置。
【請求項26】
生成するための前記手段が、
1つまたは複数の上位レイヤエンティティから構成情報を受け取るための手段と、
前記1つまたは複数の上位レイヤエンティティから受け取った構成情報に少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数の関連するトランシーバによって利用される構成パラメータを生成するための手段と
を備える、請求項20に記載の装置。
【請求項27】
前記1つまたは複数の関連するトランシーバが、少なくとも1つの無線機を備える、請求項20に記載の装置。
【請求項28】
1つまたは複数の関連する無線機の特性に関する情報をコンピュータに獲得させるためのコードと、
前記1つまたは複数の関連する無線機の前記特性に少なくとも部分的に基づいて、マルチ無線機イベント管理のために前記1つまたは複数の関連する無線機によって利用される構成パラメータをコンピュータに生成させるためのコードと
を備えるコンピュータ可読媒体
を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項29】
1組の内部イベントと1つまたは複数の構成パラメータとを識別することと、
1つまたは複数の関連するトランシーバからそれぞれの外部イベントの通知を受け取ることと、
前記1つまたは複数の構成パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記それぞれの外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかを判定することと、
前記判定の結果に従って、前記1つまたは複数の関連するトランシーバにそれぞれの応答を送信することと
を備える方法。
【請求項30】
前記識別することが、それぞれの識別された内部イベントを、前記識別された内部イベントと潜在的に衝突するそれぞれの外部イベントに関連付ける、衝突データベースを識別することを備え、
前記判定することが、外部イベントが1つまたは複数の内部イベントと潜在的に衝突するものとして前記衝突データベースにリストアップされているかどうかを識別することに少なくとも部分的によって、前記外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかを判定することを備える、
請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記衝突データベースが、内部イベントと外部イベントの間のそれぞれの衝突に対する解決に関する情報を備える、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記判定することが、前記外部イベントと識別された内部イベントの間に衝突が存在すると判定された場合に、前記外部イベントと前記識別された内部イベントの組み合わせを同時に行うことができる解決を前記衝突データベースから識別しようと試みることを備える、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
識別された解決が独立の解決であると判定された場合に、前記識別された解決に従って、前記識別された内部イベントに関する1つまたは複数のパラメータを変更することをさらに備える、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記送信することが、前記外部イベントと前記識別された内部イベントについて非独立の解決を前記衝突データベースにおいて識別した場合に、前記外部イベントの通知をそこから受け取った関連するトランシーバに条件付き肯定応答を送信し、それによって、前記外部イベントの前記通知をそこから受け取った前記トランシーバにおいて、前記外部イベントに関する1つまたは複数のパラメータの変更を可能にすることをさらに備える、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記識別することが、共存マネージャ(CxM)から前記衝突データベースを獲得することを備える、請求項30に記載の方法。
【請求項36】
前記識別することが、スケジュールされた内部イベントと前記内部イベントの優先順位レベルとを識別することを備え、
前記判定することが、外部イベントの優先順位レベルを識別し、前記外部イベントが前記識別された内部イベントの潜在的衝突であると判定された場合に、前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを前記外部イベントの前記優先順位レベルと比較することを備える、
請求項29に記載の方法。
【請求項37】
前記送信することが、前記外部イベントの前記優先順位レベルが前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを超えると判定された場合に、前記外部イベントの通知をそこから受け取ったトランシーバに、提案されるイベント変更を備える条件付き肯定応答、または絶対肯定応答の少なくとも一方を送信することを備える、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記送信することが、前記外部イベントの前記優先順位レベルが前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを超えないと判定された場合に、前記外部イベントの通知をそこから受け取ったトランシーバに、提案されるイベント変更を備える条件付き否定応答、または絶対否定応答の少なくとも一方を送信することを備える、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記送信することが、前記外部イベントの前記通知をそこから受け取った前記トランシーバが、提案されたイベント変更を受け入れるか、それとも前記外部イベントの承諾が拒否されたと見なすかしなければならないように、前記外部イベントの前記通知をそこから受け取った前記トランシーバに、前記提案されるイベント変更を備える条件付き否定応答を送信することをさらに備える、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記識別することが、CxMから、前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルまたは前記外部イベントの前記優先順位レベルの少なくとも一方を獲得することをさらに備える、請求項36に記載の方法。
【請求項41】
前記CxMから獲得された優先順位レベルが、実質的にすべてのトランシーバにわたって一貫した方法で適用される絶対優先順位レベルである、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
1つまたは複数の関連するトランシーバに対応するそれぞれの内部イベントとそれぞれの外部イベントの間の衝突に関する情報を記録することと、
前記情報をCxMに中継することと
をさらに備える、請求項29に記載の方法。
【請求項43】
1つまたは複数の解決パラメータが適用された変更された外部イベントの通知を関連するトランシーバから受け取ることと、
前記変更された外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかを判定することと、
前記変更された外部イベントと少なくとも1つの識別された内部イベントの間に潜在的衝突を識別した場合に、前記変更された外部イベントの反復的解決を要求することと
をさらに備える、請求項29に記載の方法。
【請求項44】
通知をそこから受け取る前記1つまたは複数の関連するトランシーバが、少なくとも1つの無線機を備える、請求項29に記載の方法。
【請求項45】
1つまたは複数の関連する無線機と、1組の内部イベントと、1つまたは複数の構成パラメータとに関するデータを記憶するメモリと、
それぞれの関連する無線機からそれぞれの外部イベントの通知を受け取り、前記1つまたは複数の構成パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記それぞれの外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかに関する判定を行い、前記判定に従って、前記それぞれの関連する無線機にそれぞれの応答を送信するように構成されるプロセッサと
を備えるワイヤレス通信装置。
【請求項46】
前記メモリが、それぞれの識別された内部イベントを、前記識別された内部イベントと潜在的に衝突するそれぞれの外部イベントに関連付ける、衝突データベースに関するデータをさらに記憶し、
前記プロセッサが、外部イベントが1つまたは複数の内部イベントと潜在的に衝突するものとして前記衝突データベースにリストアップされているかどうかを識別することに少なくとも部分的によって、前記外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかを判定するようにさらに構成される、
請求項45に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項47】
前記衝突データベースが、内部イベントと外部イベントの間のそれぞれの衝突に対する解決に関する情報を備える、請求項46に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項48】
前記プロセッサが、前記外部イベントと識別された内部イベントの間に衝突が存在すると判定された場合に、前記外部イベントと前記識別された内部イベントの組み合わせを同時に行うことができる解決を前記衝突データベースから識別しようと試みるようにさらに構成される、請求項47に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項49】
前記プロセッサが、識別された解決が独立の解決であると判定された場合に、前記識別された解決に従って、前記識別された内部イベントに関する1つまたは複数のパラメータを変更するようにさらに構成される、請求項48に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項50】
前記プロセッサが、前記外部イベントと前記識別された内部イベントについて非独立の解決を前記衝突データベースにおいて識別した場合に、前記外部イベントの通知をそこから受け取った関連する無線機に条件付き肯定応答を送信し、それによって、前記外部イベントの前記通知をそこから受け取った前記無線機において、前記外部イベントに関する1つまたは複数のパラメータの変更を可能にするようにさらに構成される、請求項48に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項51】
前記プロセッサが、共存マネージャ(CxM)から前記衝突データベースの少なくとも部分を獲得するようにさらに構成される、請求項46に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項52】
前記メモリが、スケジュールされた内部イベントと前記内部イベントの優先順位レベルとに関するデータをさらに記憶し、
前記プロセッサが、外部イベントの優先順位レベルを識別し、前記外部イベントが前記識別された内部イベントの潜在的衝突であると判定された場合に、前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを前記外部イベントの前記優先順位レベルと比較するようにさらに構成される、
請求項45に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項53】
前記プロセッサが、前記外部イベントの前記優先順位レベルが前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを超えると判定された場合に、前記外部イベントの通知をそこから受け取った無線機に、提案されるイベント変更を備える条件付き肯定応答、または絶対肯定応答の少なくとも一方を送信するようにさらに構成される、請求項52に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項54】
前記プロセッサが、前記外部イベントの前記優先順位レベルが前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを超えないと判定された場合に、前記外部イベントの通知をそこから受け取った無線機に、提案されるイベント変更を備える条件付き否定応答、または絶対否定応答の少なくとも一方を送信するようにさらに構成される、請求項52に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項55】
前記プロセッサが、前記外部イベントの前記通知をそこから受け取った前記無線機が、提案されたイベント変更を受け入れるか、それとも前記外部イベントの承諾が拒否されたと見なすかしなければならないように、前記外部イベントの前記通知をそこから受け取った前記無線機に、前記提案されるイベント変更を備える条件付き否定応答を送信するようにさらに構成される、請求項54に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項56】
前記プロセッサが、CxMから、前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルまたは前記外部イベントの前記優先順位レベルの少なくとも一方を獲得するようにさらに構成される、請求項52に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項57】
前記CxMから獲得された優先順位レベルが、実質的にすべての無線機にわたって一貫した方法で適用される絶対優先順位レベルである、請求項56に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項58】
前記プロセッサが、1つまたは複数の解決パラメータが適用された変更された外部イベントの通知を関連する無線機から受け取り、前記変更された外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかを判定し、前記変更された外部イベントと少なくとも1つの識別された内部イベントの間に潜在的衝突を識別した場合に、前記変更された外部イベントの反復的解決を要求するようにさらに構成される、請求項45に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項59】
それぞれの内部イベントと要求された外部イベントとを識別するための手段と、
前記要求された外部イベントが少なくとも1つの識別された内部イベントと衝突するかどうかに関する判定を行うための手段と、
前記判定に少なくとも部分的に基づいて、前記要求された外部イベントを選択的に許可または拒否する応答を提供するための手段と
を備える装置。
【請求項60】
判定を行うための前記手段が、
それぞれの識別された内部イベントを、前記識別された内部イベントと潜在的に衝突するそれぞれの外部イベントに関連付ける、衝突データベースを識別するための手段と、
前記要求された外部イベントが少なくとも1つの識別された内部イベントと潜在的に衝突するものとして前記衝突データベースにリストアップされているかどうかを識別することに少なくとも部分的によって、前記要求された外部イベントが少なくとも1つの識別された内部イベントと衝突するかどうかを判定するための手段と
を備える、請求項59に記載の装置。
【請求項61】
前記衝突データベースが、潜在的に衝突する内部イベントと外部イベントとを同時に行うことができる解決に関する情報を備え、
判定を行うための前記手段が、前記要求された外部イベントと、前記要求された外部イベントと潜在的に衝突すると見なされる識別された内部イベントとについての解決を識別しようと試みるための手段をさらに備える、
請求項60に記載の装置。
【請求項62】
識別された解決が独立の解決であると判定された場合に、前記要求された外部イベントと識別された内部イベントとについての前記識別された解決に基づいて、前記識別された内部イベントに関する1つまたは複数のパラメータを変更するための手段をさらに備える、請求項61に記載の装置。
【請求項63】
提供するための前記手段が、前記要求された外部イベントと前記識別された内部イベントについて非独立の解決を前記衝突データベースにおいて識別した場合に、前記要求された外部イベントに関連する無線機に応答を提供し、それによって、前記要求された外部イベントに関連する前記無線機において、前記要求された外部イベントに関する1つまたは複数のパラメータの変更を可能にするための手段を備える、請求項61に記載の装置。
【請求項64】
衝突データベースを識別するための前記手段が、共存マネージャ(CxM)から前記衝突データベースを獲得するための手段を備える、請求項60に記載の装置。
【請求項65】
識別するための前記手段が、スケジュールされた内部イベントと前記スケジュールされた内部イベントの優先順位レベルとを識別するための手段を備え、
判定を行うための前記手段が、前記要求された外部イベントの優先順位レベルを識別するための手段と、前記外部イベントが前記識別された内部イベントと潜在的に衝突すると判定された場合に、前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを前記要求された外部イベントの前記優先順位レベルと比較するための手段とを備える、
請求項59に記載の装置。
【請求項66】
提供するための前記手段が、前記要求された外部イベントの前記優先順位レベルが前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを超えると判定された場合に、前記要求された外部イベントに関連する無線機に、提案されるイベント変更を備える条件付き肯定応答、または絶対肯定応答の少なくとも一方を提供するための手段を備える、請求項65に記載の装置。
【請求項67】
提供するための前記手段が、前記要求された外部イベントの前記優先順位レベルが前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを超えないと判定された場合に、前記要求された外部イベントに関連する無線機に、提案されるイベント変更を備える条件付き否定応答、または絶対否定応答の少なくとも一方を提供することを備える、請求項65に記載の装置。
【請求項68】
提供するための前記手段が、前記要求された外部イベントに関連する前記無線機が、提案されたイベント変更を受け入れるか、それとも前記外部イベントの承諾が拒否されたと見なすかしなければならないように、前記要求された外部イベントに関連する前記無線機に、前記提案されるイベント変更を備える条件付き否定応答を提供することをさらに備える、請求項67に記載の装置。
【請求項69】
識別するための前記手段が、CxMから、前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルまたは前記外部イベントの前記優先順位レベルの少なくとも一方を獲得するための手段をさらに備える、請求項65に記載の装置。
【請求項70】
前記CxMから獲得された優先順位レベルが、実質的にすべての無線機にわたって一貫した方法で適用される絶対優先順位レベルである、請求項69に記載の装置。
【請求項71】
1つまたは複数の解決パラメータが適用された変更された外部イベントの要求を受け取るための手段と、
前記変更された外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかを判定するための手段と、
前記変更された外部イベントと少なくとも1つの識別された内部イベントの間に潜在的衝突を識別した場合に、前記変更された外部イベントの反復的解決を要求するための手段と
をさらに備える、請求項59に記載の装置。
【請求項72】
それぞれの内部イベントと要求された外部イベントとをコンピュータに識別させるためのコードと、
前記要求された外部イベントが少なくとも1つの識別された内部イベントと衝突するかどうかに関する判定を行うためのコードと、
前記判定に少なくとも部分的に基づいて、前記要求された外部イベントを選択的に許可または拒否する応答をコンピュータに提供させるためのコードと
を備えるコンピュータ可読媒体
を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項73】
1組のトランシーバと、
前記1組のトランシーバについての分析を実行し、前記分析に従って1組の共存構成パラメータを生成する、共存マネージャ(CxM)制御モジュールと
を備え、
前記1組のトランシーバが、それぞれの外部イベントについてのイベント要求メッセージを識別し、前記1組の共存構成パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記それぞれの外部イベントをそれぞれの関連する内部イベントと同時に実行できるかどうかに関する判定を行い、前記判定に従って、前記それぞれの外部イベントを選択的に許可または拒否する応答を提供する、
システム。
【請求項74】
前記1組のトランシーバが、少なくとも1つの無線機を備える、請求項73に記載のシステム。
【請求項1】
1つまたは複数の関連するトランシーバを識別することと、
前記関連するトランシーバのそれぞれの特性を決定することと、
関連するトランシーバの間で提供される通知に基づいて、それぞれの関連するトランシーバに関連するイベントの管理に関係する、前記それぞれの関連するトランシーバによって利用される1つまたは複数の構成パラメータを生成することと
を備える方法。
【請求項2】
前記決定することが、使用不可状態から使用可能状態に入るトランシーバを識別することを備え、
前記方法が、使用可能状態に入る前記トランシーバを登録することをさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記決定することが、前記1つまたは複数の関連するトランシーバのそれぞれの動作状態を決定することを備え、
前記方法が、前記1つまたは複数の関連するトランシーバの前記それぞれの動作状態に少なくとも部分的に基づいて、関連するスリープモードを構成することをさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記生成することが、それぞれの関連するトランシーバの間の1組の潜在的衝突イベントと、それぞれの潜在的衝突イベントに対応する1組の解決とを維持することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
指定された関連するトランシーバのために生成された潜在的衝突イベントと対応する解決とのデータベースに関する情報を、前記指定された関連するトランシーバに伝えることをさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記生成することが、前記1つまたは複数の関連するトランシーバによって実行可能なイベントの絶対優先順位に関するパラメータを生成することを備え、前記絶対優先順位が、実質的にすべての関連するトランシーバにわたって一貫した方法で生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記生成することが、
前記1つまたは複数の関連するトランシーバからイベント衝突情報を受け取ることと、
前記イベント衝突情報に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の構成パラメータを生成することと
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記生成することが、
前記イベント衝突情報に基づいて、前記1つまたは複数の関連するトランシーバに対応する1組のイベントの間の衝突を識別することと、
前記衝突に関連する少なくとも1つのイベントのために利用される周波数チャネルまたは無線技術の少なくとも一方の変更を命令することと
をさらに備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記生成することが、
1つまたは複数の上位レイヤエンティティから構成情報を受け取ることと、
前記構成情報に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の構成パラメータを生成することと
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記1つまたは複数の関連するトランシーバが、少なくとも1つの無線機を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
1つまたは複数の関連する無線機に関するデータを記憶するメモリと、
前記関連する無線機のそれぞれの特性を決定し、前記関連する無線機の前記それぞれの特性に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の構成パラメータを生成し、前記関連する無線機の間で提供される通知に基づいて、前記関連する無線機に対応するイベントの管理に関係する前記構成パラメータを前記関連する無線機に提供するように構成されるプロセッサと
を備えるワイヤレス通信装置。
【請求項12】
前記プロセッサが、使用不可状態から使用可能状態に入る無線機を識別し、使用可能状態に入る前記無線機を登録するようにさらに構成される、請求項11に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項13】
前記プロセッサが、前記1つまたは複数の関連する無線機の動作状態を決定し、前記1つまたは複数の関連する無線機の前記動作状態に少なくとも部分的に基づいて、前記ワイヤレス通信装置のスリープモードを構成するようにさらに構成される、請求項11に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項14】
前記プロセッサが、それぞれの関連する無線機の間の1組の潜在的衝突イベントと、それぞれの潜在的衝突イベントに対応する1組の解決とを維持するようにさらに構成される、請求項11に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項15】
前記プロセッサが、指定された関連する無線機のために生成された潜在的衝突イベントと対応する解決とのデータベースに関する情報を、前記指定された関連する無線機に伝えるようにさらに構成される、請求項14に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項16】
潜在的衝突イベントの前記データベースが、前記潜在的衝突イベントに関連する無線機イベントの絶対優先順位に関する情報を備え、前記プロセッサが、実質的にすべての関連する無線機にわたって一貫した方法で前記無線機イベントの絶対優先順位を生成するようにさらに構成される、請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項17】
前記プロセッサが、前記1つまたは複数の関連する無線機からイベント衝突情報を受け取り、前記イベント衝突情報に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の構成パラメータを生成するようにさらに構成される、請求項11に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項18】
前記プロセッサが、前記イベント衝突情報に基づいて、前記1つまたは複数の関連する無線機に対応する1組のイベントの間の衝突を識別し、前記衝突に関連する少なくとも1つのイベントのために利用される周波数チャネルまたは無線技術の少なくとも一方の変更を命令するようにさらに構成される、請求項17に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項19】
前記メモリが、1つまたは複数の上位レイヤエンティティに関するデータをさらに記憶し、
前記プロセッサが、前記1つまたは複数の上位レイヤエンティティから構成情報を受け取り、前記構成情報に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の構成パラメータを生成するようにさらに構成される、
請求項11に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項20】
1つまたは複数の関連するトランシーバの特性に関する情報を獲得するための手段と、
前記1つまたは複数の関連するトランシーバの前記特性に少なくとも部分的に基づいて、イベント管理のために前記1つまたは複数の関連するトランシーバによって利用される構成パラメータを生成するための手段と
を備える装置。
【請求項21】
情報を獲得するための前記手段が、使用不可状態から使用可能状態に入る関連するトランシーバを識別するための手段を備え、
前記装置が、使用可能状態に入る前記関連するトランシーバを登録するための手段をさらに備える、
請求項20に記載の装置。
【請求項22】
情報を獲得するための前記手段が、前記1つまたは複数の関連するトランシーバの動作状態を決定するための手段を備え、
前記装置が、前記1つまたは複数の関連するトランシーバの前記動作状態に少なくとも部分的に基づいて、前記装置のスリープモードを構成するための手段をさらに備える、
請求項20に記載の装置。
【請求項23】
生成するための前記手段が、それぞれの関連するトランシーバの間の潜在的衝突イベントと、前記潜在的衝突イベントに対応するそれぞれの解決とのデータベースを維持するための手段を備える、請求項20に記載の装置。
【請求項24】
与えられた関連するトランシーバに関係する前記データベースの部分を前記与えられた関連するトランシーバに提供するための手段をさらに備える、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記データベースが、前記潜在的衝突イベントに関連するイベントの絶対優先順位に関する情報を備え、
生成するための前記手段が、実質的にすべての関連するトランシーバにわたって一貫した方法で、絶対優先順位をそれぞれのイベントに適用するための手段をさらに備える、
請求項23に記載の装置。
【請求項26】
生成するための前記手段が、
1つまたは複数の上位レイヤエンティティから構成情報を受け取るための手段と、
前記1つまたは複数の上位レイヤエンティティから受け取った構成情報に少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数の関連するトランシーバによって利用される構成パラメータを生成するための手段と
を備える、請求項20に記載の装置。
【請求項27】
前記1つまたは複数の関連するトランシーバが、少なくとも1つの無線機を備える、請求項20に記載の装置。
【請求項28】
1つまたは複数の関連する無線機の特性に関する情報をコンピュータに獲得させるためのコードと、
前記1つまたは複数の関連する無線機の前記特性に少なくとも部分的に基づいて、マルチ無線機イベント管理のために前記1つまたは複数の関連する無線機によって利用される構成パラメータをコンピュータに生成させるためのコードと
を備えるコンピュータ可読媒体
を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項29】
1組の内部イベントと1つまたは複数の構成パラメータとを識別することと、
1つまたは複数の関連するトランシーバからそれぞれの外部イベントの通知を受け取ることと、
前記1つまたは複数の構成パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記それぞれの外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかを判定することと、
前記判定の結果に従って、前記1つまたは複数の関連するトランシーバにそれぞれの応答を送信することと
を備える方法。
【請求項30】
前記識別することが、それぞれの識別された内部イベントを、前記識別された内部イベントと潜在的に衝突するそれぞれの外部イベントに関連付ける、衝突データベースを識別することを備え、
前記判定することが、外部イベントが1つまたは複数の内部イベントと潜在的に衝突するものとして前記衝突データベースにリストアップされているかどうかを識別することに少なくとも部分的によって、前記外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかを判定することを備える、
請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記衝突データベースが、内部イベントと外部イベントの間のそれぞれの衝突に対する解決に関する情報を備える、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記判定することが、前記外部イベントと識別された内部イベントの間に衝突が存在すると判定された場合に、前記外部イベントと前記識別された内部イベントの組み合わせを同時に行うことができる解決を前記衝突データベースから識別しようと試みることを備える、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
識別された解決が独立の解決であると判定された場合に、前記識別された解決に従って、前記識別された内部イベントに関する1つまたは複数のパラメータを変更することをさらに備える、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記送信することが、前記外部イベントと前記識別された内部イベントについて非独立の解決を前記衝突データベースにおいて識別した場合に、前記外部イベントの通知をそこから受け取った関連するトランシーバに条件付き肯定応答を送信し、それによって、前記外部イベントの前記通知をそこから受け取った前記トランシーバにおいて、前記外部イベントに関する1つまたは複数のパラメータの変更を可能にすることをさらに備える、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記識別することが、共存マネージャ(CxM)から前記衝突データベースを獲得することを備える、請求項30に記載の方法。
【請求項36】
前記識別することが、スケジュールされた内部イベントと前記内部イベントの優先順位レベルとを識別することを備え、
前記判定することが、外部イベントの優先順位レベルを識別し、前記外部イベントが前記識別された内部イベントの潜在的衝突であると判定された場合に、前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを前記外部イベントの前記優先順位レベルと比較することを備える、
請求項29に記載の方法。
【請求項37】
前記送信することが、前記外部イベントの前記優先順位レベルが前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを超えると判定された場合に、前記外部イベントの通知をそこから受け取ったトランシーバに、提案されるイベント変更を備える条件付き肯定応答、または絶対肯定応答の少なくとも一方を送信することを備える、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記送信することが、前記外部イベントの前記優先順位レベルが前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを超えないと判定された場合に、前記外部イベントの通知をそこから受け取ったトランシーバに、提案されるイベント変更を備える条件付き否定応答、または絶対否定応答の少なくとも一方を送信することを備える、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記送信することが、前記外部イベントの前記通知をそこから受け取った前記トランシーバが、提案されたイベント変更を受け入れるか、それとも前記外部イベントの承諾が拒否されたと見なすかしなければならないように、前記外部イベントの前記通知をそこから受け取った前記トランシーバに、前記提案されるイベント変更を備える条件付き否定応答を送信することをさらに備える、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記識別することが、CxMから、前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルまたは前記外部イベントの前記優先順位レベルの少なくとも一方を獲得することをさらに備える、請求項36に記載の方法。
【請求項41】
前記CxMから獲得された優先順位レベルが、実質的にすべてのトランシーバにわたって一貫した方法で適用される絶対優先順位レベルである、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
1つまたは複数の関連するトランシーバに対応するそれぞれの内部イベントとそれぞれの外部イベントの間の衝突に関する情報を記録することと、
前記情報をCxMに中継することと
をさらに備える、請求項29に記載の方法。
【請求項43】
1つまたは複数の解決パラメータが適用された変更された外部イベントの通知を関連するトランシーバから受け取ることと、
前記変更された外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかを判定することと、
前記変更された外部イベントと少なくとも1つの識別された内部イベントの間に潜在的衝突を識別した場合に、前記変更された外部イベントの反復的解決を要求することと
をさらに備える、請求項29に記載の方法。
【請求項44】
通知をそこから受け取る前記1つまたは複数の関連するトランシーバが、少なくとも1つの無線機を備える、請求項29に記載の方法。
【請求項45】
1つまたは複数の関連する無線機と、1組の内部イベントと、1つまたは複数の構成パラメータとに関するデータを記憶するメモリと、
それぞれの関連する無線機からそれぞれの外部イベントの通知を受け取り、前記1つまたは複数の構成パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記それぞれの外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかに関する判定を行い、前記判定に従って、前記それぞれの関連する無線機にそれぞれの応答を送信するように構成されるプロセッサと
を備えるワイヤレス通信装置。
【請求項46】
前記メモリが、それぞれの識別された内部イベントを、前記識別された内部イベントと潜在的に衝突するそれぞれの外部イベントに関連付ける、衝突データベースに関するデータをさらに記憶し、
前記プロセッサが、外部イベントが1つまたは複数の内部イベントと潜在的に衝突するものとして前記衝突データベースにリストアップされているかどうかを識別することに少なくとも部分的によって、前記外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかを判定するようにさらに構成される、
請求項45に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項47】
前記衝突データベースが、内部イベントと外部イベントの間のそれぞれの衝突に対する解決に関する情報を備える、請求項46に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項48】
前記プロセッサが、前記外部イベントと識別された内部イベントの間に衝突が存在すると判定された場合に、前記外部イベントと前記識別された内部イベントの組み合わせを同時に行うことができる解決を前記衝突データベースから識別しようと試みるようにさらに構成される、請求項47に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項49】
前記プロセッサが、識別された解決が独立の解決であると判定された場合に、前記識別された解決に従って、前記識別された内部イベントに関する1つまたは複数のパラメータを変更するようにさらに構成される、請求項48に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項50】
前記プロセッサが、前記外部イベントと前記識別された内部イベントについて非独立の解決を前記衝突データベースにおいて識別した場合に、前記外部イベントの通知をそこから受け取った関連する無線機に条件付き肯定応答を送信し、それによって、前記外部イベントの前記通知をそこから受け取った前記無線機において、前記外部イベントに関する1つまたは複数のパラメータの変更を可能にするようにさらに構成される、請求項48に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項51】
前記プロセッサが、共存マネージャ(CxM)から前記衝突データベースの少なくとも部分を獲得するようにさらに構成される、請求項46に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項52】
前記メモリが、スケジュールされた内部イベントと前記内部イベントの優先順位レベルとに関するデータをさらに記憶し、
前記プロセッサが、外部イベントの優先順位レベルを識別し、前記外部イベントが前記識別された内部イベントの潜在的衝突であると判定された場合に、前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを前記外部イベントの前記優先順位レベルと比較するようにさらに構成される、
請求項45に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項53】
前記プロセッサが、前記外部イベントの前記優先順位レベルが前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを超えると判定された場合に、前記外部イベントの通知をそこから受け取った無線機に、提案されるイベント変更を備える条件付き肯定応答、または絶対肯定応答の少なくとも一方を送信するようにさらに構成される、請求項52に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項54】
前記プロセッサが、前記外部イベントの前記優先順位レベルが前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを超えないと判定された場合に、前記外部イベントの通知をそこから受け取った無線機に、提案されるイベント変更を備える条件付き否定応答、または絶対否定応答の少なくとも一方を送信するようにさらに構成される、請求項52に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項55】
前記プロセッサが、前記外部イベントの前記通知をそこから受け取った前記無線機が、提案されたイベント変更を受け入れるか、それとも前記外部イベントの承諾が拒否されたと見なすかしなければならないように、前記外部イベントの前記通知をそこから受け取った前記無線機に、前記提案されるイベント変更を備える条件付き否定応答を送信するようにさらに構成される、請求項54に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項56】
前記プロセッサが、CxMから、前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルまたは前記外部イベントの前記優先順位レベルの少なくとも一方を獲得するようにさらに構成される、請求項52に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項57】
前記CxMから獲得された優先順位レベルが、実質的にすべての無線機にわたって一貫した方法で適用される絶対優先順位レベルである、請求項56に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項58】
前記プロセッサが、1つまたは複数の解決パラメータが適用された変更された外部イベントの通知を関連する無線機から受け取り、前記変更された外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかを判定し、前記変更された外部イベントと少なくとも1つの識別された内部イベントの間に潜在的衝突を識別した場合に、前記変更された外部イベントの反復的解決を要求するようにさらに構成される、請求項45に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項59】
それぞれの内部イベントと要求された外部イベントとを識別するための手段と、
前記要求された外部イベントが少なくとも1つの識別された内部イベントと衝突するかどうかに関する判定を行うための手段と、
前記判定に少なくとも部分的に基づいて、前記要求された外部イベントを選択的に許可または拒否する応答を提供するための手段と
を備える装置。
【請求項60】
判定を行うための前記手段が、
それぞれの識別された内部イベントを、前記識別された内部イベントと潜在的に衝突するそれぞれの外部イベントに関連付ける、衝突データベースを識別するための手段と、
前記要求された外部イベントが少なくとも1つの識別された内部イベントと潜在的に衝突するものとして前記衝突データベースにリストアップされているかどうかを識別することに少なくとも部分的によって、前記要求された外部イベントが少なくとも1つの識別された内部イベントと衝突するかどうかを判定するための手段と
を備える、請求項59に記載の装置。
【請求項61】
前記衝突データベースが、潜在的に衝突する内部イベントと外部イベントとを同時に行うことができる解決に関する情報を備え、
判定を行うための前記手段が、前記要求された外部イベントと、前記要求された外部イベントと潜在的に衝突すると見なされる識別された内部イベントとについての解決を識別しようと試みるための手段をさらに備える、
請求項60に記載の装置。
【請求項62】
識別された解決が独立の解決であると判定された場合に、前記要求された外部イベントと識別された内部イベントとについての前記識別された解決に基づいて、前記識別された内部イベントに関する1つまたは複数のパラメータを変更するための手段をさらに備える、請求項61に記載の装置。
【請求項63】
提供するための前記手段が、前記要求された外部イベントと前記識別された内部イベントについて非独立の解決を前記衝突データベースにおいて識別した場合に、前記要求された外部イベントに関連する無線機に応答を提供し、それによって、前記要求された外部イベントに関連する前記無線機において、前記要求された外部イベントに関する1つまたは複数のパラメータの変更を可能にするための手段を備える、請求項61に記載の装置。
【請求項64】
衝突データベースを識別するための前記手段が、共存マネージャ(CxM)から前記衝突データベースを獲得するための手段を備える、請求項60に記載の装置。
【請求項65】
識別するための前記手段が、スケジュールされた内部イベントと前記スケジュールされた内部イベントの優先順位レベルとを識別するための手段を備え、
判定を行うための前記手段が、前記要求された外部イベントの優先順位レベルを識別するための手段と、前記外部イベントが前記識別された内部イベントと潜在的に衝突すると判定された場合に、前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを前記要求された外部イベントの前記優先順位レベルと比較するための手段とを備える、
請求項59に記載の装置。
【請求項66】
提供するための前記手段が、前記要求された外部イベントの前記優先順位レベルが前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを超えると判定された場合に、前記要求された外部イベントに関連する無線機に、提案されるイベント変更を備える条件付き肯定応答、または絶対肯定応答の少なくとも一方を提供するための手段を備える、請求項65に記載の装置。
【請求項67】
提供するための前記手段が、前記要求された外部イベントの前記優先順位レベルが前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルを超えないと判定された場合に、前記要求された外部イベントに関連する無線機に、提案されるイベント変更を備える条件付き否定応答、または絶対否定応答の少なくとも一方を提供することを備える、請求項65に記載の装置。
【請求項68】
提供するための前記手段が、前記要求された外部イベントに関連する前記無線機が、提案されたイベント変更を受け入れるか、それとも前記外部イベントの承諾が拒否されたと見なすかしなければならないように、前記要求された外部イベントに関連する前記無線機に、前記提案されるイベント変更を備える条件付き否定応答を提供することをさらに備える、請求項67に記載の装置。
【請求項69】
識別するための前記手段が、CxMから、前記スケジュールされた内部イベントの前記優先順位レベルまたは前記外部イベントの前記優先順位レベルの少なくとも一方を獲得するための手段をさらに備える、請求項65に記載の装置。
【請求項70】
前記CxMから獲得された優先順位レベルが、実質的にすべての無線機にわたって一貫した方法で適用される絶対優先順位レベルである、請求項69に記載の装置。
【請求項71】
1つまたは複数の解決パラメータが適用された変更された外部イベントの要求を受け取るための手段と、
前記変更された外部イベントが1つまたは複数の識別された内部イベントと衝突するかどうかを判定するための手段と、
前記変更された外部イベントと少なくとも1つの識別された内部イベントの間に潜在的衝突を識別した場合に、前記変更された外部イベントの反復的解決を要求するための手段と
をさらに備える、請求項59に記載の装置。
【請求項72】
それぞれの内部イベントと要求された外部イベントとをコンピュータに識別させるためのコードと、
前記要求された外部イベントが少なくとも1つの識別された内部イベントと衝突するかどうかに関する判定を行うためのコードと、
前記判定に少なくとも部分的に基づいて、前記要求された外部イベントを選択的に許可または拒否する応答をコンピュータに提供させるためのコードと
を備えるコンピュータ可読媒体
を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項73】
1組のトランシーバと、
前記1組のトランシーバについての分析を実行し、前記分析に従って1組の共存構成パラメータを生成する、共存マネージャ(CxM)制御モジュールと
を備え、
前記1組のトランシーバが、それぞれの外部イベントについてのイベント要求メッセージを識別し、前記1組の共存構成パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記それぞれの外部イベントをそれぞれの関連する内部イベントと同時に実行できるかどうかに関する判定を行い、前記判定に従って、前記それぞれの外部イベントを選択的に許可または拒否する応答を提供する、
システム。
【請求項74】
前記1組のトランシーバが、少なくとも1つの無線機を備える、請求項73に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2012−532498(P2012−532498A)
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−517862(P2012−517862)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/040439
【国際公開番号】WO2011/008556
【国際公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/040439
【国際公開番号】WO2011/008556
【国際公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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