説明

記録再生装置

【課題】要約再生時の処理が遅くなるのを抑制しながら、コンテンツの概要を容易に確認することが可能な記録再生装置を提供する。
【解決手段】DVDレコーダは、コンテンツを記録するHDD部と、コンテンツからハイライトシーンを抽出してスクラップデータを生成するスクラップデータ生成部とを備えている。スクラップデータ生成部により生成されたスクラップデータは、HDD部に記録される。そして、DVDレコーダは、HDD部に記録されたスクラップデータに基づいてハイライトシーンPa1〜Pa4を表示装置200に一覧表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツの要約再生機能を備えた記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンテンツの要約再生機能を備えた記録再生装置が種々知られている(たとえば、特許文献1〜5参照)。
【0003】
上記特許文献1には、コンテンツが再生される際に、再生されるコンテンツのハイライトシーンのサムネイル画像が表示画面の下部に表示される記録再生装置が開示されている。この記録再生装置では、ハイライトシーンのサムネイル画像の一覧が表示画面に表示されるので、ハイライトシーンが順に再生される場合に比べて、利用者がコンテンツの概要を容易に確認することが可能である。
【0004】
また、上記特許文献2には、受信したコンテンツを記録する記録部と、受信したコンテンツのダイジェストを生成するダイジェスト生成部とを備えたコンテンツ記録再生装置が開示されている。このコンテンツ記録再生装置は、コンテンツおよびダイジェストの再生履歴に基づいて、コンテンツの消去の可否を決定する。
【0005】
また、上記特許文献3には、未視聴の番組が複数録画されている場合に、未視聴の番組のダイジェストを利用者の嗜好順に再生するTV放送録画装置が開示されている。
【0006】
また、上記特許文献4には、映像を記録する記録部と、映像を要約再生する際の変換規則を学習する学習部と、変換規則に基づいて映像を要約再生する再生部とを備えた映像蓄積再生装置が開示されている。
【0007】
また、上記特許文献5には、ハイライトシーンを的確に判定することが可能なディスクレコーダが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−123981号公報
【特許文献2】特開2008−108364号公報
【特許文献3】特開2008−66777号公報
【特許文献4】特開2007−189448号公報
【特許文献5】特開2008−167368号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来の記録再生装置では、コンテンツの要約再生が行われる毎に、コンテンツからハイライトシーンが検索され、検出されたハイライトシーンのサムネイル画像がコンテンツから生成され、生成されたサムネイル画像が表示画面に表示される。その結果、要約再生時の処理に時間がかかるという問題点がある。
【0010】
また、上記特許文献2〜5に開示された従来の記録再生装置では、要約再生時にハイライトシーンの一覧を表示部に表示させる構成を備えておらず、利用者がコンテンツの概要を容易に確認することが困難であるという問題点がある。
【0011】
本発明は、上述した課題を解決するものであって、その目的とするところは、要約再生時の処理が遅くなるのを抑制しながら、コンテンツの概要を容易に確認することが可能な記録再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の記録再生装置は、コンテンツを記録する記録部を備え、記録部により記録されたコンテンツを再生する記録再生装置において、コンテンツからハイライトシーンを抽出する抽出部をさらに備え、抽出部により抽出されたハイライトシーンは、記録部により記録され、記録部により記録されたハイライトシーンが表示部に一覧表示される。
【0013】
このように構成することによって、ハイライトシーンが表示部に一覧表示されるので、利用者がコンテンツの概要を容易に確認することができる。また、記録部によりハイライトシーンが記録されることにより、上記特許文献1のように、コンテンツの要約再生が行われる毎に、ハイライトシーンのサムネイル画像を生成する必要がないので、要約再生時の処理が遅くなるのを抑制することができる。
【0014】
上記記録再生装置において、コンテンツに応じてフォームが選択され、抽出部により抽出されたハイライトシーンがフォームに挿入された状態で表示部に表示されるようにしてもよい。
【0015】
このように構成すれば、要約再生時のレイアウトがコンテンツに応じて変更されるので、利用者がコンテンツの概要をより容易に確認することができる。
【0016】
上記記録再生装置において、コンテンツからハイライトシーンを利用者が選択することが可能なように構成されていてもよい。
【0017】
このように構成すれば、要約再生時の画面を利用者がカスタマイズすることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、要約再生時の処理が遅くなるのを抑制しながら、コンテンツの概要を容易に確認することが可能な記録再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態によるDVDレコーダの全体構成を示したブロック図である。
【図2】図1のDVDレコーダのコンテンツの再生時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】表示装置に野球中継の要約再生が表示された状態を示した図である。
【図4】表示装置にサッカー中継の要約再生が表示された状態を示した図である。
【図5】図1のDVDレコーダのスクラップデータの手動作成時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】表示装置に野球中継用のフォームが表示された状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態では、記録再生装置の一例であるDVDレコーダに本発明を適用した場合について説明する。
【0021】
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態によるDVDレコーダ100の構成について説明する。
【0022】
本実施形態によるDVDレコーダ100は、図1に示すように、表示装置200が接続されるDVDレコーダ本体1と、DVDレコーダ本体1を遠隔操作するリモコン2とを備えている。
【0023】
DVDレコーダ本体1は、チューナ11と、VCR(Video Cassette Recorder)部12と、DVD部13と、HDD部14と、処理部15と、OSD(On-Screen Display)部16と、合成部17と、出力部18と、受信部19と、スクラップデータ生成部20と、制御部21とを含んでおり、これらはバス1aを介して接続されている。なお、HDD部14は、本発明の「記録部」の一例であり、スクラップデータ生成部20は、本発明の「抽出部」の一例である。
【0024】
チューナ11には、アンテナ(図示省略)が接続されており、チューナ11は、地上デジタル放送などのテレビジョン放送を受信する。そして、チューナ11は、受信したコンテンツを処理部15に出力する。VCR部12は、ビデオカセット(図示省略)の搬送機構や磁気ヘッドなどを有しており、ビデオカセットに対する読み込みおよび書き込みを行う。そして、VCR部12は、ビデオカセットから読み込んだコンテンツの映像音声情報を処理部15に出力する。
【0025】
DVD部13は、ディスクトレイや光ピックアップなどを有しており、ディスクトレイに載置されたDVD(図示省略)に対する読み込みおよび書き込みを行う。そして、DVD部13は、DVDから読み込んだコンテンツの映像音声情報を処理部15に出力する。HDD部14は、ハードディスクドライブなどを有しており、コンテンツを記録するとともに、記録したコンテンツの映像音声情報を処理部15に出力する。なお、コンテンツには、映像音声情報の他に、コンテンツの種類を示す情報やコンテンツに関連するデータ情報などが含まれる。また、コンテンツに関連するデータ情報とは、たとえば、コンテンツの種類がスポーツ中継である場合、対戦チーム名、試合の得点経過、出場選手名、および、試合が行われた日付などを含み、コンテンツの種類が映画である場合、タイトル、出演者名、および、あらすじなどを含む。
【0026】
処理部15は、デコーダなどを有しており、チューナ11、VCR部12、DVD部13、および、HDD部14から入力された信号に対して所定の処理を施す。そして、処理部15は、所定の処理が施された信号を合成部17に出力する。OSD部16は、OSD信号を生成するとともに、生成したOSD信号を合成部17に出力する。合成部17は、処理部15から入力された信号に、OSD部16から入力されたOSD信号を重畳して出力部18に出力する。
【0027】
出力部18は、合成部17から入力された信号を表示装置200に出力する。表示装置200は、たとえば、液晶テレビジョン受像機であり、DVDレコーダ本体1から出力されたコンテンツなどを表示する。なお、表示装置200は、本発明の「表示部」の一例である。受信部19は、フォトダイオードなどを含み、リモコン2から出力されるリモコン信号を受信する。
【0028】
スクラップデータ生成部20は、HDD部14に記録されるコンテンツ(通常録画データ)からハイライトシーンを抽出してスクラップデータを生成する。そして、生成されたスクラップデータは、HDD部14に記録される。なお、ハイライトシーンは、利用者が注目するであろうと考えられるシーンなどであり、たとえば、コンテンツの音声の盛り上がりなどに基づいて判断される。また、スクラップデータは、動画および静止画を含むハイライトシーンに加えて、コンテンツから抽出されるデータ情報なども含み、コンテンツの要約再生時に用いられる。
【0029】
制御部21は、CPU21aと、ROM21bと、RAM21cとを有する。CPU21aは、DVDレコーダ本体1の動作を制御する。ROM21bは、書き換え可能な不揮発性のメモリであり、たとえば、フラッシュメモリである。ROM21bは、DVDレコーダ本体1の動作を制御するためのプログラムや、各種設定項目の設定値などを記憶する。RAM21cは、たとえば、DRAMであり、プログラムが実行される際のデータなどを一時的に記憶する。
【0030】
DVDレコーダ100は、利用者がリモコン2を操作することにより、自動スクラップ機能の設定を変更可能なように構成されている。具体的には、DVDレコーダ100は、自動スクラップ機能がオンに設定されておれば、コンテンツがHDD部14に記録される場合に、そのコンテンツのスクラップデータを自動的に生成する。すなわち、この場合には、コンテンツの通常再生用の通常録画データと、コンテンツの要約再生用のスクラップデータとがHDD部14に記録される。その一方、DVDレコーダ100は、自動スクラップ機能がオフに設定されておれば、コンテンツがHDD部14に記録される場合に、そのコンテンツのスクラップデータを生成しない。すなわち、この場合には、コンテンツの通常再生用の通常録画データのみがHDD部14に記録される。
【0031】
また、DVDレコーダ100は、HDD部14に記録されたコンテンツ(通常録画データ)からハイライトシーンを利用者が選択することにより、利用者が手動で要約再生用のスクラップデータを作成することが可能なように構成されている。このスクラップデータの手動作成については後で詳細に説明する。
【0032】
次に、図2を参照して、本実施形態によるDVDレコーダ100のコンテンツの再生時の動作について説明する。なお、以下の動作説明では、HDD部14に記録されたコンテンツのうち、所定のコンテンツの再生指令を受け付けた場合について説明する。また、このフローチャートの各ステップは、CPU21a(図1参照)により実行される。
【0033】
まず、DVDレコーダ100(図1参照)では、図2のステップS1において、再生指令を受け付けたコンテンツの通常録画データがあるか否かが判断される。そして、コンテンツの通常録画データがあると判断された場合には、ステップS2に移る。その一方、コンテンツの通常録画データがないと判断された場合には、ステップS8に移る。
【0034】
次に、ステップS2において、再生指令を受け付けたコンテンツのスクラップデータがあるか否かが判断される。そして、コンテンツのスクラップデータがあると判断された場合には、ステップS3に移る。その一方、コンテンツのスクラップデータがないと判断された場合には、ステップS7において、コンテンツの通常録画データを用いて、コンテンツの通常再生が行われ、その後、再生時の動作が終了する。
【0035】
次に、ステップS3において、利用者がコンテンツの要約再生を選択したか否かが判断される。具体的には、利用者に「通常再生」および「要約再生」のいずれか一方をリモコン2の操作により選択させる選択画面を表示装置200(図1参照)に表示させる。そして、利用者が要約再生を選択したと判断された場合には、ステップS4に移る。その一方、利用者が通常再生を選択したと判断された場合には、ステップS7において、コンテンツの通常録画データを用いて、コンテンツの通常再生が行われ、その後、再生時の動作が終了する。
【0036】
次に、ステップS4において、コンテンツのスクラップデータを用いて、コンテンツの要約再生が行われる。要約再生では、コンテンツの種類(たとえば、野球中継、サッカー中継、映画、ニュースなど)に応じてフォームが選択されるとともに、選択されたフォームにハイライトシーンが挿入される。したがって、たとえば、コンテンツの種類が野球中継である場合には、図3に示すように、ハイライトシーンPa1〜Pa4が野球中継用のフォームF1に挿入された状態で表示装置200に表示される。また、コンテンツの種類がサッカー中継である場合には、図4に示すように、ハイライトシーンPb1〜Pb4がサッカー中継用のフォームF2に挿入された状態で表示装置200に表示される。なお、フォームは、たとえば、ROM21bに記憶されている。
【0037】
ハイライトシーンPa1〜Pa4(Pb1〜Pb4)は、それぞれ、コンテンツの映像情報から抽出されたスクラップデータに基づいて表示される。すなわち、ハイライトシーンPa1〜Pa4(Pb1〜Pb4)は、動画または静止画である。なお、後述する利用者が作成した文章がフォームに挿入されている場合には、その利用者が作成した文章も表示される。また、フォームF1およびF2の上方に表示されるスコアボードや日付は、コンテンツのデータ情報から抽出されたスクラップデータに基づいて表示される。ここで、ハイライトシーンPa1〜Pa4(Pb1〜Pb4)のいずれかが利用者により選択された場合に、選択されたハイライトシーンを表示装置200の全面に表示するようにしてもよい。
【0038】
その後、ステップS5において、利用者が通常録画データの削除を選択したか否かが判断される。具体的には、通常録画データを削除するか否かを利用者に選択させる選択画面が表示装置200に表示される。そして、利用者が通常録画データの削除を選択したと判断された場合には、ステップS6において、HDD部14に記録されている通常録画データが削除され、再生時の動作が終了する。すなわち、この場合には、コンテンツの要約再生用のスクラップデータのみがHDD部14に記録された状態になる。その一方、利用者が通常録画データの削除を選択していないと判断された場合には、再生時の動作が終了する。すなわち、この場合には、コンテンツの通常再生用の通常録画データと、コンテンツの要約再生用のスクラップデータとがHDD部14に記録された状態のままである。
【0039】
また、ステップS8では、コンテンツのスクラップデータを用いて、コンテンツの要約再生が行われ、その後、再生時の動作が終了する。なお、ステップS8における要約再生は、ステップS4における要約再生と同様である。
【0040】
次に、図5を参照して、本実施形態によるDVDレコーダ100のスクラップデータの手動作成時の動作について説明する。なお、スクラップデータの手動作成は、コンテンツの通常録画データが削除されていないときに行われる。また、このフローチャートの各ステップは、CPU21a(図1参照)により実行される。
【0041】
まず、DVDレコーダ100(図1参照)では、図5のステップS11において、利用者が自動編集を選択したか否かが判断される。具体的には、利用者に「自動編集」および「手動編集」のいずれか一方を選択させる選択画面が表示装置200(図1参照)に表示される。そして、利用者が自動編集を選択したと判断された場合には、ステップS24に移る。その一方、利用者が手動編集を選択したと判断された場合には、ステップS12に移る。
【0042】
次に、ステップS12において、利用者がフォームを選択したか否かが判断される。具体的には、フォームの一覧からコンテンツに応じたフォームを利用者に選択させる選択画面を表示装置200に表示させる。そして、利用者がフォームを選択していないと判断された場合には、ステップS12が繰り返し行われる。すなわち、DVDレコーダ100は、利用者がフォームを選択するまで待機する。そして、利用者がフォームを選択したと判断された場合には、ステップS13に移る。
【0043】
次に、ステップS13において、選択されたフォームを表示装置200に表示させる。たとえば、ステップS12において、野球中継用のフォームが選択された場合には、図6に示すようなフォームF1が表示装置200に表示される。ここで、フォームF1には、コンテンツのハイライトシーンまたは利用者が作成した文章が挿入される表示領域Ra1〜Ra4と、データが入力される表示領域Rb1〜Rb3とが設けられている。なお、表示領域Rb1は、対戦チーム名が挿入される表示領域であり、表示領域Rb2は、日時が挿入される表示領域であり、表示領域Rb3は、スコアボードが表示される表示領域である。
【0044】
次に、ステップS14において、表示領域Ra1〜Ra4のいずれかが選択されたか否かが判断される。そして、表示領域Ra1〜Ra4のいずれかが選択されたと判断された場合には、ステップS15に移る。その一方、表示領域Ra1〜Ra4のいずれも選択されていないと判断された場合には、ステップS22に移る。
【0045】
次に、ステップS15において、利用者に「ハイライトシーンを挿入する」および「文章を挿入する」のいずれか一方を選択させる選択画面(図示省略)が表示装置200に表示される。
【0046】
次に、ステップS16において、「ハイライトシーンを挿入する」が選択されたか否かが判断される。そして、利用者が「ハイライトシーンを挿入する」を選択したと判断された場合には、ステップS17に移る。その一方、利用者が「ハイライトシーンを挿入する」を選択していないと判断された場合には、ステップS19に移る。
【0047】
次に、ステップS17において、ハイライトシーン選択画面(図示省略)が表示される。なお、ハイライトシーン選択画面では、たとえば、コンテンツ(通常録画データ)の映像とともに、その映像の位置を示す目盛りが表示される。そして、利用者がリモコン2を用いて、目盛りの範囲(位置)を指定することにより、ハイライトシーンが選択される。すなわち、選択されるハイライトシーンは、動画であってもよいし、静止画であってもよい。
【0048】
次に、ステップS18において、利用者がリモコン2を用いて通常録画データからハイライトシーンを選択したか否かが判断される。そして、ハイライトシーンが選択されたと判断された場合には、選択されたハイライトシーンが、ステップS14において選択された表示領域に挿入され、ステップS22に移る。その一方、ハイライトシーンが選択されていないと判断された場合には、ステップS18が繰り返し行われる。
【0049】
また、ステップS19において、「文章を挿入する」が選択されたか否かが判断される。そして、利用者が「文章を挿入する」を選択したと判断された場合には、ステップS20に移る。その一方、利用者が「文章を挿入する」を選択していないと判断された場合には、ステップS16に戻る。
【0050】
次に、ステップS20において、文章入力画面(図示省略)が表示される。そして、ステップS21において、利用者がリモコン2を用いて文章を入力したか否かが判断される。そして、文章が入力されたと判断された場合には、入力された文章が、ステップS14において選択された表示領域に挿入され、ステップS22に移る。その一方、文章が入力されていないと判断された場合には、ステップS21が繰り返し行われる。
【0051】
次に、ステップS22において、表示領域Rb1〜Rb3のいずれかが選択されたか否かが判断される。そして、表示領域Rb1〜Rb3のいずれかが選択されたと判断された場合には、ステップS23に移る。その一方、表示領域Rb1〜Rb3のいずれも選択されていないと判断された場合には、ステップS25に移る。
【0052】
次に、ステップS23において、選択された表示領域に、データが入力されたか否かが判断される。そして、利用者がリモコン2を操作することにより、データが入力されたと判断された場合には、ステップS25に移る。その一方、データが入力されていないと判断された場合には、ステップS23が繰り返し行われる。
【0053】
また、ステップS24では、自動でスクラップデータが生成される。具体的には、コンテンツの種類に応じてフォームが選択される。そして、コンテンツのハイライトシーンやデータが抽出され、抽出されたハイライトシーンやデータがフォームに挿入される。その後、ステップS25に移る。
【0054】
次に、ステップS25において、フォームの各表示領域に対する編集が終了したか否かが判断される。そして、編集が終了したと判断された場合には、ステップS26に移る。その一方、編集が終了していないと判断された場合には、ステップS14に戻る。
【0055】
次に、ステップS26において、利用者が通常録画データの削除を選択したか否かが判断される。具体的には、通常録画データを削除するか否かを利用者に選択させる選択画面(図示省略)が表示装置200に表示される。そして、利用者が通常録画データの削除を選択したと判断された場合には、ステップS27において、HDD部14に記録されている通常録画データが削除され、スクラップデータの手動作成時の動作が終了する。すなわち、この場合には、コンテンツの要約再生用のスクラップデータのみがHDD部14に記録された状態になる。その一方、利用者が通常録画データの削除を選択していないと判断された場合には、スクラップデータの手動作成時の動作が終了する。すなわち、この場合には、コンテンツの通常再生用の通常録画データと、コンテンツの要約再生用のスクラップデータとがHDD部14に記録された状態になる。
【0056】
本実施形態では、上記のように、要約再生時に(図2のステップS4)、図3(図4)に示すように、HDD部14に記録されたスクラップデータに基づいて、ハイライトシーンPa1〜Pa4(Pb1〜Pb4)が表示装置200に一覧表示されることによって、利用者がコンテンツの概要を容易に確認することができる。そして、利用者がコンテンツの通常再生を行うことがないと判断した場合には、利用者により通常録画データが削除されるので(図2のステップS6)、HDD部14の空き容量を多くすることができる。
【0057】
また、本実施形態では、スクラップデータがHDD部14に記録されることによって、上記特許文献1のように、コンテンツの要約再生が行われる毎に、ハイライトシーンのサムネイル画像を生成する必要がないので、要約再生時の処理が遅くなるのを抑制することができる。また、コンテンツの通常再生用の通常録画データを削除した場合にも、スクラップデータに基づいて要約再生を行うことができる。したがって、通常録画データを削除すれば、要約再生を行うことができる状態でHDD部14の空き容量を多くすることができる。
【0058】
また、本実施形態では、コンテンツの種類に応じてフォームが選択されるとともに、選択されたフォームにハイライトシーンが挿入されることによって、要約再生時のレイアウトがコンテンツに応じて変更されるので、利用者がコンテンツの概要をより容易に確認することができる。たとえば、コンテンツの種類が野球中継である場合に、ハイライトシーンとともに、スコアボードなども表示されるので、利用者がコンテンツの概要をより容易に確認することができる。
【0059】
また、本実施形態では、利用者がコンテンツ(通常録画データ)から選択したハイライトシーンを表示領域に挿入することによって(図5のステップS18:Yes)、要約再生時の画面を利用者がカスタマイズ(所望の画面に設定)することができる。
【0060】
また、本実施形態では、利用者が作成した文章を表示領域に挿入することによって(図5のステップS21:Yes)、要約再生時の画面を利用者がカスタマイズすることができる。
【0061】
また、本実施形態では、通常録画データとスクラップデータとがある場合に、利用者に「通常再生」および「要約再生」のいずれか一方を選択させる選択画面を表示することによって(図2のステップS3)、コンテンツの概要を知る必要がなくコンテンツを先頭から視聴したい利用者は、通常再生を選択することにより、コンテンツを先頭から視聴することができるとともに、コンテンツを先頭から視聴する前にコンテンツの概要を知りたい利用者は、要約再生を選択することにより、コンテンツの概要を知ることができる。
【0062】
本発明は、上述した以外にも種々の実施形態を採用することができる。たとえば、上記実施形態では、DVDレコーダ100に本発明を適用する例を示したが、これに限らず、DVD部13が設けられていないハードディスクレコーダなどのその他の記録再生装置に本発明を適用してもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、本発明の記録部がHDD部14である例を示したが、これに限らず、本発明の記録部がVCR部12やDVD部13であってもよい。
【0064】
また、上記実施形態において、コンテンツを通常再生(図2のステップS7)した後、通常録画データを削除するか否かを利用者に選択させる選択画面を表示装置200に表示するようにしてもよい。
【0065】
また、上記実施形態において、コンテンツを要約再生(図2のステップS4およびS8)した後、スクラップデータを削除するか否かを利用者に選択させる選択画面を表示装置200に表示するようにしてもよい。
【0066】
また、上記実施形態では、表示領域が選択された後に(図5のステップS14:Yes)、表示領域に挿入される対象(ハイライトシーンまたは文章)が決定される例を示したが、これに限らず、挿入される対象が決定された後に、決定された対象が挿入される表示領域が選択されるようにしてもよい。
【0067】
また、上記実施形態では、ハイライトシーンまたは文章が挿入される表示領域がフォームに4個設けられる例を示したが、これに限らず、フォームに設けられたハイライトシーンまたは文章が挿入される表示領域が3個以下または5個以上であってもよい。
【0068】
また、上記実施形態では、フォームF1に、コンテンツのハイライトシーンまたは利用者が作成した文章が挿入される表示領域Ra1〜Ra4と、データが入力される表示領域Rb1〜Rb3とが設けられる例を示したが、これに限らず、フォームF1に、コンテンツのハイライトシーンが挿入される表示領域Ra1〜Ra4のみが設けられていてもよい。
【0069】
また、上記実施形態では、DVDレコーダ本体1にスクラップデータ生成部20が設けられる例を示したが、これに限らず、制御部21がスクラップデータを生成する機能を有していてもよい。すなわち、抽出部の一例としてスクラップデータ生成部20を示したが、これに限らず、制御部21が抽出部として機能するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0070】
14 HDD部(記録部)
20 スクラップデータ生成部(抽出部)
100 DVDレコーダ(記録再生装置)
200 表示装置(表示部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを記録する記録部を備え、
前記記録部により記録されたコンテンツを再生する記録再生装置において、
コンテンツからハイライトシーンを抽出する抽出部をさらに備え、
前記抽出部により抽出されたハイライトシーンは、前記記録部により記録され、
前記記録部により記録されたハイライトシーンが表示部に一覧表示される、ことを特徴とする記録再生装置。
【請求項2】
請求項1に記載の記録再生装置において、
コンテンツに応じてフォームが選択され、
前記抽出部により抽出されたハイライトシーンが前記フォームに挿入された状態で前記表示部に表示される、ことを特徴とする記録再生装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の記録再生装置において、
コンテンツからハイライトシーンを利用者が選択することが可能なように構成されている、ことを特徴とする記録再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−199655(P2010−199655A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−38847(P2009−38847)
【出願日】平成21年2月23日(2009.2.23)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】