説明

記録媒体精算システムおよび方法および精算装置および管理装置

【課題】
精算期限を超過した記録媒体に対しても精算を行えるようにした記録媒体精算システムおよび方法および精算装置および管理装置を提供する。
【解決手段】
カード発行機101または貸出処理機104で発行されるカードは発行時に発行金額とカードを識別する識別情報とをターミナルコントローラ107に通知し、ターミナルコントローラで管理する。発行されたカードがカード精算機102に挿入されると、ターミナルコントローラ107と通信を行い、精算期限切れであって精算期限からの経過日数が救済可能な期間内にある場合に係員にこの旨を通知し、リモコンを用いて係員を識別する係員IDを認証後、リモコンを用いて精算する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、精算期限が設けられた記録媒体に関連付けられた有価価値の精算を行う記録媒体精算システムおよび方法および精算装置および管理装置に関し、特に、精算期限切れのカードに記憶された有価価値の精算を行えるようにした記録媒体精算システムおよび方法および精算装置および管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、指定の金額に相当する価値の有価価値を記録したカードを用いて精算するシステムにおいては、システムの利用者が利用金額に対する金額を投入して投入された金額に対する有価価値を付加したカードを精算することが可能である。
【0003】
例えば、パチンコ遊技機やスロット遊技機による遊技を提供する遊技システムでは、上記カードに記憶された情報をパチンコ遊技機やスロット遊技機に併設されたカード読取装置で読み取らせることにより、相当する金額のパチンコ玉やメダルを払い出し、利用者が遊技を行うことができるというものがある。
【0004】
このようなカードは、貸し出しが行われたシステムで利用可能となり、同システムを再度利用する際の利便性を向上させることを意図して貸し出しが行われている。そのため、長期間の利用がないカードは、再度利用する際の利便性の向上を目的とする意図にそぐわず、また、カードの利用状態や発行状態などの管理の観点からも利用制限を設ける必要がある。
【0005】
このため、貸し出したカードに記憶された有価価値を現金に精算する精算期限を設ける必要がある。精算期限を無期限とした場合には、管理性能が低下するばかりでなく、カードの不正利用に繋がる可能性が高いことから精算期限を設ける必要がある。
【0006】
これにより、精算期限が設けられたカードが多く存在し、精算期限内でのみ有価価値の精算が可能となっている。
【0007】
精算期限内のカードであって払い出し可能な金額の残高が存在する場合などにおいて利用者は、その残高分を現金などで精算できることを望んでおり、これらの精算時における多種多様な精算を可能にした従来技術として、特許文献1に開示されたものがある。
【0008】
この特許文献1に開示された従来技術では、所定の入金条件ごとに区分けされた有価価値をカードに付与された識別情報に基づいて管理し、精算不可能な有価価値を差し引くことによって精算可能な有価価値を算定した精算金額を理由とともに遊技者に報知することによって、システム提供者と遊技者とのカード精算におけるトラブルを解消し、双方の事情を考慮した精算を可能にしている。
【特許文献1】特開2002−325956
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に示された従来技術においては、カード利用の精算期限が設けられていることを知らない利用者が精算期限の切れた瞬間以降にカード精算を行おうとした場合、精算を行うことができず、システム提供者と遊技者との間に無用なトラブルが発生することがある。
【0010】
このときの救済措置として、システム提供者(店員)による手動の操作により、当該カードの残高情報を管理装置から呼び出し、示された残高分を現金またはそれに相当するものを手渡しで返却するという方法がとられている。これは、呼び出した残高情報を手操作によって更新することでトラブルの回避を行っている。
【0011】
すわなち、精算期限切れのカード精算時にシステム動作として人の手を介した操作を行うことは、システムのデータ管理対象外になり、データの一意性が担保できない状態になり、強いてはシステムの誤作動や不安定を招く結果となる。例えば、残高分の返金を行ったにも関わらず、そのカードが玉貸しに使用されてしまうといった二重精算が起こる可能性がある。
【0012】
また、人の手を介すことは、入力ミスなどの操作ミスだけでなく、店員の不正行為を誘引することにもなる。
【0013】
そこで、本発明は、精算期限を超過した記録媒体に対しても有価価値の精算を行えるようにした記録媒体精算システムおよび方法および精算装置および管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、精算期限が設けられた記録媒体に記憶された識別情報に対する有価価値を管理する管理装置と、該管理装置で管理された前記有価価値に基づいて前記記憶媒体の精算処理を行う精算装置とを有し、前記記録媒体を用いた精算処理に際して、前記精算装置は、該記録媒体から前記識別情報を読み取り、該読み取った識別情報を前記管理装置に送信し、前記管理装置は、該識別情報に基づき前記精算期限内かを判別して、精算情報を前記精算装置に送信し、前記精算装置は該精算情報に基づき前記精算処理を実行する記録媒体精算システムにおいて、前記管理装置は、前記記録媒体の前記精算期限が切れてからの精算を可能にする救済期間を管理する救済期間管理手段を具備し、前記精算装置は、前記精算処理にかかわる記憶媒体が前記精算期限を切れている場合は、該記憶媒体の精算期限が切れてからの経過期間が前記救済期間管理手段で管理される救済期間内である場合は、特定の管理者による操作による前記精算情報に基づく前記精算処理を許可する救済精算手段とを具備することを特徴とする。
【0015】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記管理装置は、前記救済精算手段による精算処理を許可する管理者を一意に識別する管理者情報を管理する管理者情報管理手段を具備し、前記精算装置は、前記管理者情報の入力を受け付ける管理者情報入力手段を具備し、前記管理者情報入力手段により受け付けた管理者情報が前記管理者情報管理手段で管理された管理者情報と一致した場合に前記救済精算手段による精算処理を許可することを特徴とする。
【0016】
また、請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記救済期間管理手段は、前記管理者情報に対応して前記救済期間を設定して管理し、前記救済可否判断手段は、前記管理者情報入力手段により入力された管理者情報に対応して前記救済期間管理手段で管理されている救済期間に基づき前記救済期間内かを判断することを特徴とする。
【0017】
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかの発明において、前記管理装置は、前記救済精算手段による精算情報を該精算した管理者の管理者情報を関連付けて保存管理する救済精算情報管理手段を具備することを特徴とする。
【0018】
また、請求項5の発明は、請求項2乃至4のいずれかの発明において、前記管理者情報入力手段は、前記管理者の携帯する管理者端末に記憶された管理者情報を前記精算装置に伝送することにより前記管理者情報を受け付けることを特徴とする。
【0019】
また、請求項6の発明は、精算期限が設けられた記録媒体に記憶された識別情報に対する有価価値を管理する管理装置において、前記識別情報における有価価値を保存する有価価値保存手段と、前記記録媒体の前記精算期限が切れてからの精算を可能にする救済期間を管理する救済期間管理手段と、前記精算期限が切れた記録媒体に対する有価価値の問い合わせを受け付ける受付手段と、前記受付手段の前記記録媒体が前記救済期間管理手段で管理された救済期間内であるか判断する救済期間判断手段と、前記救済期間判断手段で救済期間内であると判断された場合に、前記有価価値保存手段で保存された前記記録媒体に対する有価価値を通知する有価価値通知手段とを具備することを特徴とする。
【0020】
また、請求項7の発明は、一意に識別する識別情報が記録された記録媒体の有価価値に基づいて精算する精算装置において、前記記録媒体に記録された前記識別情報を読み取る識別情報読取手段と、前記記録媒体の精算期限が切れてからの経過時間が予め設定された救済して精算可能な救済期間内である場合に、特定の管理者の操作による前記有価価値に基づく精算処理を許可する救済精算手段とを具備することを特徴とする。
【0021】
また、請求項8の発明は、精算期限が設けられた記録媒体に記憶された識別情報に対する有価価値を管理する管理装置と、該管理装置で管理された前記有価価値に基づいて前記記憶媒体の精算処理を行う精算装置とを有し、前記記録媒体を用いた精算処理に際して、前記精算装置は、該記録媒体から前記識別情報を読み取り、該読み取った識別情報を前記管理装置に送信し、前記管理装置は、該識別情報に基づき前記精算期限内かを判別して、精算情報を前記精算装置に送信し、前記精算装置は該精算情報に基づき前記精算処理を実行する記録媒体精算方法において、前記管理装置は、前記記録媒体の前記精算期限が切れてからの精算を可能にする救済期間を救済期間管理手段で管理し、前記精算装置は、前記精算処理にかかわる記憶媒体が前記精算期限を切れている場合は、該記憶媒体の精算期限が切れてからの経過期間が前記救済期間管理手段で管理される救済期間内である場合は、特定の管理者による操作による前記精算情報に基づく前記精算処理を許可することを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、精算期限を過ぎたカードであっても、所定の操作によって精算を可能とする救済可能期間を設け、当該救済可能期間にあるカードの精算を係員IDが管理された係員が持つリモコンの操作によって行うような構成にしたので、精算期限が切れたカードであってもシステム上で管理された精算が可能になり、データの一意性が保たれた安定性の高いカード精算を行うことが可能になるという効果を奏する。
【0023】
また、係員IDが管理されているためカード精算者を明確にすることができ、管理性能の向上とともに係員による不正行為を抑止することが可能になるという効果をも奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明に係わる記録媒体精算システムおよび方法および精算装置および管理装置の一実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
以下の実施例では、本願発明の記録媒体精算システムの一例として、パチンコ遊技機またはスロット遊技機が設置された遊技施設であるパチンコ店におけるカード式遊技媒体貸出システムを示す。また、カード式遊技媒体貸出システムで使用する記録媒体として、利用者が遊技施設の利用のために投入した利用金額などを検索できる識別情報が記録されたカードを示す。
【0026】
すなわち、遊技施設の利用の際に使われたカードの利用金額は、カードで管理されるのでなく、他の装置で管理され、記憶された識別情報に基づいて検索される。
【0027】
なお、本実施例では、パチンコ台を利用する際に必要な一般カードまたは会員カードについて精算を行う場合の例を示しているが、これに限られるものではなく、JISIIカード、ICカード、ロール紙カード、ペットカードにより形成され、具体的には、プリペイドカード、再プレイカード、サービスカード、更新カードなどの各種カードを用いて精算してもよい。
【実施例】
【0028】
図1は、この発明に係わる記録媒体精算システムおよび方法および精算装置および管理装置を適用して構成したパチンコ店におけるカード式遊技媒体貸出システムのシステム構成図である。
【0029】
図1において、このパチンコ店のカード式遊技媒体貸出システムは、遊技施設10(以下、「パチンコ店10」と示す)、デビット決済システム11、中央管理装置12、公衆回線網13を具備して構成され、パチンコ店10でデビットカードを用いてカードの発行が行われると、公衆回線網13を介してデビット決済システム11と通信することによってデビット決済が行われる。
【0030】
中央管理装置12は、パチンコ店10でのカードの発行・精算状況を管理する外部管理機構である。
【0031】
パチンコ店10は、パチンコ遊技機またはスロット遊技機による遊技を提供し、カード発行機(101−A、・・・、101−N)、カード精算機102、島コントローラ103、貸出処理機104、パチンコ台105、ルータ106、ターミナルコントローラ107を含んで構成されている。
【0032】
カード発行機(101−A、・・・、101−N)(以下、総称して「カード発行機101」と示す)は、パチンコ店10に複数台設置され、デビットカードを用いてデビット決済システム11と通信することでデビット決済を行い、デビット決済した金額をカードに付加された識別情報とともにターミナルコントローラ107に通知する。
【0033】
カードには、パチンコ店10の会員として登録されている利用者が保持する会員カードと、会員として登録されていない一般の利用者が保持する非会員カード(以下、「一般カード」という)があり、デビット決済を行って新規に発行されるカードは一般カードである。会員カードの場合、会員登録時に発行されており、その会員カードをカード発行機101に挿入することでデビット決済された金額と会員カードIDがターミナルコントローラ107に通知されることで保存されたカードの残高情報が更新される。
【0034】
また、既に発行された一般カードも再利用が可能であり、その一般カードも会員カードと同様、デビット決済金額とカードIDとをターミナルコントローラに通知することでカード情報が更新されて更新された金額分だけパチンコ遊技機を利用することができる。
【0035】
カード精算機102は、カードに関連付けられた金額を現金として精算(換金)する。精算を行う場合、カードが持つ識別情報をターミナルコントローラに通知して残高情報を取得することにより、カード精算を行う。精算後、会員カードの場合には利用者に返却し、一般カードの場合には利用者に返却せずに機内に回収する。
【0036】
精算期限が切れたカードを精算する場合、係員を特定することができる情報(例えば、「係員ID」)を入力し、ターミナルコントローラ107で管理された係員IDの一覧を示すテーブルから入力された係員IDを判断する。係員IDが有効な場合、カードの精算期限からの経過期間が救済可能な期間内かの判断をターミナルコントローラ107で行い、救済可能な期間内である場合にカードを救済精算し、救済可能な期間外である場合には、救済精算を行わない。
【0037】
入力された係員IDを認証し、認証された場合にのみカードを救済精算可能とすることで、精算期限が切れたカードを救済精算した係員を特定できるようになり、高いセキュリティが確保された管理を行うことができる。
【0038】
島コントローラ103は、複数台の貸出処理機104と複数台のパチンコ台105とから構成された「島」と呼ばれるグループに設置された中継装置である。
【0039】
接続回線により接続されたカード発行機101、カード精算機102、ターミナルコントローラ107へのデータの中継を行う。また、貸出処理機104でパチンコ玉やメダルを貸し出す際に利用者により投入された現金を搬送機構(図示無し)によって搬送することで専用の収納庫である島端の回収ボックスに保管する。
【0040】
貸出処理機104は、パチンコ台105ごとに設置され、利用者により投入された現金に対してパチンコ遊技機を利用するためのパチンコ玉またはスロット遊技機を利用するためのメダルを貸し出す。また、予め残高情報が記憶されていない一般カードを収納しておき、投入された現金に対して貸し出したパチンコ玉またはメダルが少ない場合にその差額分を価値付けした一般カードを発行する。このときの発行されるカードにもカード発行機101で発行されるカードと同様、カードを一意に識別することができる識別情報が付加されており、その識別情報と差額とをターミナルコントローラ107に送信する。
【0041】
さらに、利用者により挿入された一般カードまたは会員カードに関連付けられた金額情報をターミナルコントローラ107から呼び出すことでパチンコ玉またはメダルを貸し出すことができる。
【0042】
パチンコ玉やメダルを貸し出すために投入された現金を搬送する搬送機構が貸出処理機104とパチンコ台105の背面に設置されており、その搬送機構を用いて島端の回収ボックスへ現金を搬送する。
【0043】
パチンコ台105は、パチンコ店10における遊技機である。遊技機としてパチンコ台に限られるものではなく、スロット遊技機などの遊技機を含む。
【0044】
ルータ106は、パチンコ店10の精算システムが外部のシステムと通信を行う際のインターフェースであり、公衆回線網13を介してデビット決済システム11やカード会社の中央管理装置12などと接続されている。
【0045】
ターミナルコントローラ107は、パチンコ店10全体の処理を管理・制御し、カード発行機101、カード精算機102、各「島」の島コントローラ103から情報を取得する。また、カード発行機101や貸出処理機104で発行するカードに付加された識別情報とその識別情報に対する利用金額とを関連付けてカード管理テーブルとして管理する。図10にテーブルの一例を示す。
【0046】
さらに、係員を一意に識別することができる情報として係員IDの一覧を示すテーブルを管理する。また、カードが精算期限内であるか、救済可能な期間内かを判断する。
【0047】
上記のような構成によって、利用者がパチンコ台105の前に座り、貸出処理機104にパチンコ玉の貸し出しを受けるために現金を投入すると、予め定められた金額分のパチンコ玉が貸し出される。そして、所定の金額以上の現金が投入されると、投入金額から所定の金額を差し引いた差額を貸出処理機104の記憶領域に記憶する。
【0048】
利用者がパチンコ台105の利用を停止するなどの理由により貸出処理機104に設けられた返却ボタンを押下すると、投入金額に対して貸し出されたパチンコ玉またはメダルの金額を差し引いた残高の情報が、排出するカードの識別情報とともにターミナルコントローラ107に通知され、その識別情報をもつカードが排出される。
【0049】
一方、利用者がカード発行機101でデビット決済を行い、デビット決済金額とその決済金額を価値付けるカードの識別情報がターミナルコントローラに通知されると、ターミナルコントローラ107は、管理しているカード管理テーブルの残高情報を通知されたデビット決済金額に更新し、カード発行機101によってその識別情報を持つカードを発行する。
【0050】
利用者はそのカードを持ってパチンコ台105の前に座り、パチンコ台105に併設されている貸出処理機104のカード挿入口からカードを挿入してパチンコ玉の貸し出しを受けることができる。デビット決済を行う際、既に発行されたカードをカード発行機101に挿入することで、そのカードの再利用が可能となる。
【0051】
上記同様、パチンコ台105の利用を停止するなどの理由により貸出処理機104の返却ボタンを押下した場合、価値付けられた投入金額に対して貸し出したパチンコ玉またはメダルの金額とを差し引いた残高情報と挿入されたカードの識別情報とをターミナルコントローラ107に通知し、カードを返却する。
【0052】
上記いずれかの方法で発行されたカードが貸出処理機104から排出または返却され、精算を行う場合、カード精算機102にカードを挿入して精算することができる。精算するカードが会員カードである場合には、カード精算機102から精算された現金と会員カードが返却されるが、一般カードの場合には、返却されず精算された現金のみの払い出しが行われる。
【0053】
カード精算機102で精算期限が切れたカードを救済精算する場合には、カード精算機102からの通知を受けた、あるいは遊技客によって呼び出された係員が係員を特定することができる情報(係員ID)を入力し、救済可能な期間内であるかをターミナルコントローラで判断して救済精算を行う。もちろん、係員IDが認証されない場合や救済可能な期間外である場合にはカードを救済精算することができない。
【0054】
このような処理により、精算を行った係員を明確にして、精算期限が切れたカードの救済精算をシステム上で処理することができる。
【0055】
図2は、カード発行機の装置構成を示す図である。
【0056】
図2において、図2(a)は、カード発行機の前面の構成を示す図であり、図2(b)は、カード発行機の内部構造を示す図である。
【0057】
図2(a)には、利用者に対して情報を表示するとともに情報の入力を受け付けるタッチパネル式のLCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)201、デビット決済をデビット決済システム11に依頼するための暗証番号を入力するテンキー部202、カード挿入返却口203、デビット決済を行うためのデビットカードを挿入するデビットカード挿入口204、デビット決済を利用した際の明細を出力する明細差出口205、前面の扉の開閉を行うための鍵を示す扉鍵206を含んで構成される。
【0058】
カード挿入返却口203では、会員カードまたは一般カードを受け付けることができ、会員カードまたは一般カードを挿入してデビット決済を行うと挿入されたカードにデビット決済した金額が価値付けられる。このときの一般カードとは、貸出処理機104で現金を投入して排出されたカードを示し、再利用が可能である。
【0059】
それに対して、いずれのカードを挿入することなく、デビット決済を行った場合には新規に一般カードを発行する。
【0060】
カード発行までの処理の流れの一例を以下に示す。
【0061】
まず、LCD201にカード発行可能な旨の表示がされている場合、利用者が会員カードまたは一般カードをカード挿入返却口203に挿入し、続いてデビットカード挿入口204にデビットカードを挿入する。次に、価値付け金額を選択入力した上でテンキー部202を用いて暗証番号や決済金額などのデビット決済に必要な情報を入力するとデビット決済が行われ、決済が完了するとその旨がLCD201に表示され、カード挿入返却口203からデビット決済金額が関連付けられたカードが返却され、デビットカードも返却される。同時に、明細差出口205からデビット決済の明細を示すレシートが排紙される。
【0062】
図2(b)には、図2(a)で示した扉鍵206を解錠して前面の扉を開いた内部構造を示しており、LCD201、テンキー部202、カード挿入返却口203から挿入された会員カードまたは一般カードを処理するカード処理部207、デビットカード挿入口204から挿入されたデビットカードを用いてデビット決済を行うデビットカード処理部208、デビット決済の明細を示すレシートの印字を行うプリンタ部209、ターミナルコントローラ107などと通信を行う外部出力基板210、電源供給を行う電源部211を含んで構成される。
【0063】
カード処理部207には、度数が記憶されていない一般カードを収納しておく収納部(図示無し)が含まれ、デビットカード処理部208によってデビット決済された金額の価値付けが行われる。
【0064】
図3は、図2に示すカード発行機の構成を示すブロック図である。
【0065】
図3において、カード発行機101は、表示・入力部201、カード処理部207、電源部211、発行機制御部301、施錠処理部302、リモコン受発光部303、記憶部304、デビット処理部305、I/F部306を具備して構成されている。
【0066】
表示・入力部201は、図2に示すLCDを示し、情報の表示や入力を行うタッチパネルである。
【0067】
カード処理部207は、図2に示すカード挿入返却口203から挿入されたカードから識別情報を読み込み、発行機制御部301に通知する。また、予め一般カードを収納しておき、デビット決済が行われた金額を価値付けて新規に発行する。さらに、カードの搬送を行う。
【0068】
電源部211は、カード発行機101におけるカード発行処理を実現するための電源を供給する。
【0069】
発行機制御部301は、カード発行機にかかる処理全体を制御する主制御である。例えば、カード処理部207から通知されたカードの識別情報とデビット制御部31から通知されたデビット決済金額とをターミナルコントローラ107に通知することにより、その識別情報をもつカードにデビット決済金額を価値付けることができる。
【0070】
施錠制御部302は、図2(a)に示す扉鍵206を用いて扉が開かれると「解錠」と検知し、閉じると「施錠」と検知する。扉鍵206を利用者が操作すると施錠モータが動作し、扉を自動的に開閉する。
【0071】
また、解錠を検知することで、カード挿入返却口203やデビットカード挿入口204からのカード挿入を行えないように発行機制御部301に通知する。すなわち、解錠により特定の機能を無効化でき、誤作動を防止する。
【0072】
なお、点検や検査または係員による操作のために解錠された状態でも通常のカード発行にかかる処理を行えるようにしてもよい。
【0073】
リモコン受発光部303は、赤外線通信機能などを示し、図4に示すリモコンなどを用いてカード発行にかかる所定の操作指示を受け付け、発行機制御部301に指示を通知する。
【0074】
記憶部304は、NVRAM(Non Volatile Random Access Memory:不揮発性メモリ)、DRAM(Dynamic Random Access Memory:揮発性メモリ)、ROM(Read Only Memory)などを示し、装置の状態やデビット決済における情報などを一時的または半永久的に記憶する。
【0075】
デビット処理部305は、デビット決済にかかる処理を行い、テンキー部202、デビット制御部31、デビットカード処理部208を含んで構成される。テンキー部202とデビットカード処理部208は、図2に示すようにそれぞれ、デビット決済を行う際の入力部と挿入されたデビットカードの処理を行う処理部である。
【0076】
デビット制御部31は、デビット決済における各種制御を行い、例えば、テンキー部202で入力された暗証番号やデビット決済金額などの情報を伝達するためにI/F部306を介してルータ106に送出し、デビット決済システム11に送るための制御を行う。また、デビット決済された金額を発行機制御部301に通知することでカード処理部207から通知された識別番号を持つカードへ価値付けが行えるようになる。
【0077】
I/F部306は、外部装置とのデータ通信にかかるインターフェースである。
【0078】
以上、図2または図3に示すようなカード発行機101の構成により、デビット決済された金額を価値付けたカードを発行することが可能になる。
【0079】
図4は、処理装置の遠隔操作を行うリモコンのボタン構成を示す図である。
【0080】
リモコン400は、赤外線などのワイヤレス通信機能を用いてデータ通信を行うことができ、ワイヤレス通信を受信できる機能を備えた装置とデータ通信が可能である。
【0081】
リモコン400は、通信インターフェースである受発光部410、ボタンによって操作を行う操作部420から構成されており、操作部420は、リセットボタン421、設定ボタン422、取消ボタン423、送りボタン424、戻りボタン425、個別解錠ボタン426、ロックボタン427、カード回収ボタン428、イベント解除ボタン429、テンキー430、係員操作ボタン431、グループ解錠ボタン432から構成される。
【0082】
リモコン400は、処理装置であるカード発行機101、カード精算機102、貸出処理機104に対して操作指示を行うことができ、係員毎に割り当てられている。
【0083】
例えば、カード精算機で精算期限切れであって救済可能な期間内のカードを精算する場合、係員はリモコンの係員操作ボタン431を押下することにより、カード精算機102を係員モードへ切り替えることができ、救済可能な期間内であることを確認してカード精算を行う。
【0084】
係員を識別する情報である係員IDは、係員ごとに保持するリモコンに保存され、係員操作ボタン431の押下時にカード精算機に通知される。通知された係員IDをターミナルコントローラ間で認証することにより認証された係員IDを持つリモコンの係員によってカード精算が可能となる。
【0085】
なお、係員IDはリモコンに予め保存されているのではなく、カード精算のトリガとしてリモコンのテンキーを押下して認証するような構成にしてもよい。さらに、リモコンからのデータを受信する処理装置のタッチパネル式LCDから係員IDを入力するような構成にしてもよい。
【0086】
このときのカード精算処理の流れを図16のフローチャートに示す。
【0087】
図5は、図4に示すリモコン400の構成を示すブロック図である。
【0088】
図5には、リモコン400とリモコン400からのデータを受信して処理を行う処理装置470が示されており、処理装置470にはデータを受信できる受発光部471を含んで構成される。
【0089】
処理装置470は、カード発行機101、カード精算機102、貸出処理機104を示し、これらの装置に設けられたリモコン受発光部とリモコン400の受発光部471との間で通信を行う。
【0090】
リモコン400は、データ通信を行う通信インターフェースである受発光部410、データの受信先である各種装置に対して指示を出すユーザインターフェースである操作部420、リモコンの主制御を行うリモコン制御部440、通信を行う際のデータを記憶する記憶部450、電源を供給する電源部460を具備して構成される。
【0091】
係員がリモコンの操作部420に設けられたボタンを押下すると、押下されたボタンの情報がリモコン制御部440に通知され、通知されたリモコン制御部440が記憶部450からボタンごとの動作内容を取得して制御し、受発光部410を介して処理装置470に送信する。このときの制御処理に電源部460からの電源供給を受ける。
【0092】
リモコン操作者は処理装置470に設けられた表示画面(LCD)を参照することにより、指示状態を確認しながらボタン操作を繰り返し行う。
【0093】
以上、図4と図5に示すリモコンを用いて処理装置に指示を行うことができる。
【0094】
図6は、カード精算機の装置構成を示す図である。
【0095】
図6において、図6(a)は、カード精算機の前面を示す図であり、図6(b)は、カード精算機の内部構造を示す図である。
【0096】
図6(a)は、利用者に対して情報を表示するとともに情報の入力を受け付けるタッチパネル式のLCD501、精算を行うカードを挿入するカード挿入口502、精算された現金のうち紙幣を払い出す紙幣返却口503、精算された現金のうち硬貨を返却する硬貨返却口504、前面の扉の開閉を行う鍵を示す扉鍵505を含んで構成されるカード精算機の前面を示しており、一般カードや会員カードを受け入れて、カードに関連付けられた金額に基づいて現金に精算する(換金する)ことができる。
【0097】
カード精算を行う利用者がカード挿入口502から一般カードまたは会員カードを挿入すると、挿入されたカードの精算期限の確認が行われ、精算期限内である場合には、LCD501にカードの精算が可能であることを示し、利用者がタッチパネル式のLCD501から精算の実行を指示する。
【0098】
これによって、挿入されたカードの精算が実行され、紙幣返却口503や硬貨返却口504から現金が返却される。
【0099】
精算期限切れのカードであるが、救済可能なカードが挿入された場合には、係員による操作によって救済精算が行われる旨がLCD501に表示されると同時に、係員が保持するリモコンに対して救済精算の発生を通知する。通知を受けて駆け付けた係員が図4に示すようなリモコンを用いて救済精算を実行する。
【0100】
図6(b)は、図6(a)に示す扉鍵505を解錠することによってカード精算機の前面の扉を開いた状態の内部構造を示しており、精算制御部506、カード処理部507、プリンタ部508、フィードスイッチ509、一般カード回収箱510、紙幣処理部511、硬貨処理部512を含んで構成される。
【0101】
カード挿入口502から挿入されたカードをカード処理部507で処理し、精算制御部506で精算処理を行い、精算制御部506から通知された精算金額に対する紙幣、硬貨をそれぞれ紙幣処理部511、硬貨処理部512で返却するための処理を行う。これによって精算された現金が紙幣返却口503、硬貨返却口504からそれぞれ返却される。一般カードの精算が行われた場合には一般カード回収箱510に回収される。
【0102】
図7は、図6に示すカード精算機の構成を示すブロック図である。
【0103】
図7において、カード精算機102は、表示・入力部501、精算機制御部506、カード処理部507、印字部508、カード回収部510、紙幣処理部511、硬貨処理部512、施錠処理部601、内部操作部602、記憶部603、電源部604、I/F部605、リモコン受発光部606を含んで構成されている。
【0104】
施錠処理部601は、図6に示す扉鍵505による扉の開閉を検知し、施錠モータによって開閉を行う。解錠を検知すると、誤作動を防止するために特定の機能の動作を停止させる。
【0105】
内部操作部602は、扉を開いた状態でカード精算機の内部機能を操作するユーザインターフェースである。
【0106】
記憶部603は、精算機制御部506による制御処理におけるデータを一時的、半永久的に記憶することができ、電源部604は、精算処理を行う電源の供給を行い、I/F部605は、他の装置との接続を行うインターフェースである。
【0107】
リモコン受発光部606は、精算期限切れであって救済可能な期間内のカードを精算する場合に、係員が持つリモコンからのデータを受信する。
【0108】
このような構成において、係員用のリモコン400からリモコン受発光部606で係員IDを含むデータを受信すると、受信したデータが精算機制御部506に送出され、精算機制御部506は、I/F部605を介して接続されたターミナルコントローラ107と係員IDの認証を行う。
【0109】
認証されたことを確認して係員によるカード精算モードに移行し、精算するカードをカード挿入口502から受け付けてカードの識別情報に基づく残高情報をターミナルコントローラ107に問い合わせることで残高を利用者に確認する。カード精算機102の内部操作部602または表示・入力部501から係員による操作を受け付けて残高の払い出しを行うことをターミナルコントローラに通知することで、カード管理テーブルを更新して現金の払い出しを行うことができる。
【0110】
これにより、係員が持つリモコン400を用いたカード精算が可能になる。
【0111】
図8は、貸出処理機とパチンコ台の装置構成を示す図である。
【0112】
図8において、図8(a)は、貸出処理機104の構成を示す図であり、図8(b)は、パチンコ台105の構成を示す図である。
【0113】
図8(a)には、状態表示ランプ701、カードスタック部状態表示LED(Light Emitting Diode:ダイオード)702、リモコン受発光部703、紙幣投入口704、カード挿入口705、情報表示LED706、モード表示ランプ707、操作ボタン708、電源部709を含んで構成される。
【0114】
状態表示ランプ701は、貸出処理機104または併設されたパチンコ台105の状態を係員に示すランプである。特に、紙幣投入やカード挿入時のエラー発生を係員に伝える場合に用いられる。さらに、パチンコ台105で確率変動などの当りが出た場合には、係員にパチンコ玉の受け皿を交換するように指示するなどといった係員への視覚的な指示を行う。
【0115】
カードスタック部状態表示LED702は、予め収納された一般カードの収納状態を示すLEDである。例えば、スタックされた一般カードが数枚になった場合に係員への補充を促したり、満杯になりそうな場合に回収を促したりすることができる。
【0116】
リモコン受発光部703は、図4に示すようなリモコンを用いて貸出処理機104を操作する際にリモコンからのデータを受信する通信インターフェースである。
【0117】
紙幣投入口704は、併設されたパチンコ台105を現金にて利用する際に投入する紙幣の投入口である。投入口から投入された紙幣は識別され、上記する搬送機構を用いて島端の回収ボックスへ搬送され、保管される。
【0118】
カード挿入口705は、カード発行機101などで発行された一般カードまたは会員カードなどを挿入する挿入口である。さらに、カード挿入口705には、一般カードが収納されており、紙幣投入口704から投入された紙幣に対してパチンコ台105に貸し出されたパチンコ玉の数が少ない場合であって、さらに利用者によって返却ボタンが押下された場合にその差額分を価値付けた一般カードを排出する。
【0119】
カード挿入口705から会員カードが挿入され、その会員カードに価値付けられた貸出可能なパチンコ玉に対して実際に貸し出されたパチンコ玉が少ない場合には、その差額を価値付けた会員カードをカード挿入口705より返却する。なお、会員カードに限っては、有価価値を使い切った場合にも返却される。
【0120】
情報表示LED706は、7セグメント表示×6桁からなる表示デバイスであり、モード表示ランプ707で選択的に示される情報(主に数値情報)を遊技客に対して表示する。また、貸出処理機104やパチンコ台で発生したエラーを特定できるエラーコードを係員に対して表示することも可能である。
【0121】
モード表示ランプ707は、「残度数」、「総貯玉数」、「再プレイ可能回数」、「ポイント数」の各モードがランプ表示される。
【0122】
操作ボタン708は、遊技客や係員によって操作可能なボタン群を示している。
【0123】
電源部709は、貸出処理機104でパチンコ玉の貸出処理などを行うにあたって電源の供給を行う。
【0124】
このような構成により、パチンコ玉の貸出を行うとともに一般カードの発行や会員カードの更新が行うことができる。
【0125】
図8(b)には、表示部710、貸出/返却ボタン711、玉投出機構712が示されており、表示部710は、利用者に投入された紙幣または挿入されたカードで貸出可能な玉数などを表示し、貸出/返却ボタン711は、パチンコ玉の貸し出しやカードの排出、返却を指示するボタンであり、玉投出機構712は、貸出処理機104からの指示を受けてパチンコ台にパチンコ玉を貸し出すための投出機構である。
【0126】
このような構成により、利用者によるパチンコ遊技を行うことが可能となる。
【0127】
図9は、貸出処理機の詳細な構成を示すブロック図である。
【0128】
図9の貸出処理機104は、リモコン受発光部703、情報表示LED706、操作部708、電源部709、貸出処理機制御部713、紙幣処理部714、カード処理部715、施錠処理部716、I/F部717、記憶部718を具備して構成されている。さらに、紙幣処理部714には、紙幣回収装置720が接続され、I/F部717には、パチンコ台105、島コントローラ103、ホールコンピュータ730が接続されている。
【0129】
貸出処理機制御部713は、貸出処理機104におけるパチンコ玉の貸し出しやカードの発行、受け付けなどの処理を制御する。
【0130】
紙幣処理部714は、図8(a)に示す紙幣投入口704から投入された紙幣を処理する。
【0131】
例えば、投入された紙幣が千円札、二千円札、五千円札、一万円札のいずれかであるかを識別し、識別された投入紙幣の金額を貸出処理機制御部713に通知する。もちろん、いずれの紙幣でもない場合には、紙幣投入口704から返却する。投入紙幣金額が貸出処理機制御部713に送出されると接続された紙幣回収装置720に搬送機構を用いて紙幣を搬送する。
【0132】
カード処理部715は、挿入されたカードの種類を判別し、さらにカードに記憶されている識別情報を読み取り、読み取った識別情報を貸出処理機制御部713に送出する。
【0133】
搬送機構を用いて投入されたカードの搬送を行うだけでなく、予め一般カードを収納しておく収納機構を含む。
【0134】
施錠処理部716は、扉の開閉を検知し、施錠モータによって開閉を行う。解錠を検知すると、誤作動を防止するために特定の機能の動作を停止させる。
【0135】
I/F部717は、データ通信にかかるインターフェースを示し、接続されたパチンコ台105、島コントローラ103、ホールコンピュータ730にデータを伝送するとともに、各種データを受け取る機能を有する。
【0136】
ホールコンピュータ730は、パチンコ店の事務所などに設けられたコンピュータを示し、リアルタイムに貸出処理機104とパチンコ台105の利用状態を把握することができる。
【0137】
以上、図8と図9に示す図により、利用者に対して現金またはカード(会員カード、一般カード)を用いたパチンコ台の利用を可能にし、遊技施設を提供することができる。
【0138】
図10は、発行したカードの利用状態を管理するカード管理テーブルを示す図である。
【0139】
図10に示すカード管理テーブルは、ターミナルコントローラ107によって管理されており、カードに付与された識別情報(以下、「カードID」という)に対する利用状態を示している。
【0140】
テーブルを構成するカラムとしてカードID810、発行日、発行時刻822、発行金額823、追加入金831、貸出金額832、残高833、精算日841、精算時刻842、精算金額843、通常/救済(精算の種類)844、精算処理を行った係員ID845がある。
【0141】
カード発行機101または貸出処理機104のいずれかで一般カードの発行を行う場合に、通知されたカードIDと残高情報とに基づいてカード管理テーブルを更新する。
【0142】
このカード管理テーブルは、カードの発行時、利用時、精算時に更新が行われ、発行されたカードの枚数やカードごとの残高などを管理することができる。さらに利用者の利用状態を確認することができ、運営にかかわる資料となる。
【0143】
例えば、カードID810「A0001099」のレコードには、カードが発行された発行日821として「2004年11月10日」が示され、発行時刻822として「13時30分」が示され、発行金額823として「5000円」が示されている。さらに、追加入金831の金額として「5000円」が示され、貸し出されたパチンコ玉の貸出金額832として「6500円」が示され、その残高833として「3500円」が示されている。
【0144】
また、別の例として、カードID「A0001102」のレコードには、発行日821「2004年11月25日」、発行時刻822「10時30分」、発行金額823「5000円」、追加入金831「3000円」、貸出金額832「3500円」、残高833「0円」がそれぞれ示されている。そしてさらに、カード精算機を用いてカード精算が行われた精算情報840には、精算日841として「2004年11月25日」が示され、精算時刻842として「18時30分」が示され、精算金額843として「4500円」が示され、通常/救済844として「救済」が示され、係員ID845として「R001」が示されている。
【0145】
残高833は、発行金額823と追加入金831の金額とを加算した金額から貸出金額832を差し引いた金額が示されている。精算情報840として示された通常/救済844の項目として「救済」または「通常」が表示される。「救済」が示されている場合、精算情報840に示された情報は、カードの精算期限が切れ、かつ、救済可能な期間にカードの精算が行われたことを示しており、それに対して「通常」が示されている場合、精算情報840に示された情報は、カードの精算期限内に精算が行われたことを示している。
【0146】
このようなテーブル構成により、発行したカードの利用状態を詳細に把握することができるほか、カードの精算状況をも把握することが可能となる。
【0147】
さらに、精算を行った係員IDを精算情報として管理することで係員ごとに集計することや出力することが可能となる。
【0148】
図11は、取得した現在時刻に対してリアルタイムに更新される各種リストを示す図である。
【0149】
図11において、図11(a)は、精算期限を過ぎたカードを救済して精算を完了した一覧である救済精算リストを示し、図11(b)は、精算されないまま精算期限を過ぎているが、救済することで精算可能なカードの一覧である救済可能未精算リストを示し、図11(c)は、カードの精算期限を過ぎており、かつ救済可能な期間をも過ぎているカードの一覧である救済不可能未精算リストを示す。
【0150】
上記する各リストは、リアルタイムに更新され、図10に示すカード管理テーブルから該当するレコードを取得することにより生成される。
【0151】
図11には、カードの精算期限が発行当日限りであって救済可能な期間が精算期限から一週間以内であると設定されており、取得した現在の日時が「2004年12月01日 12時30分」である場合の各リストを示している。
【0152】
このとき、図11(a)の救済精算リストには3つのレコードが示され、図11(b)の未精算リスト(救済可能)には2つのレコードが示され、図11(c)の未精算リスト(救済不可能)には1つのレコードが示されている。
【0153】
図11(b)のカードID901のカラムが「A0001105」のレコードは、精算期限(発行日限り)が2004年11月25日であるにもかかわらず精算されていないが、救済可能な期間(一週間以内:12/2まで)を過ぎていないため救済精算することができる。
【0154】
それに対して、図11(c)のカードID901のカラムが「A0001099」のレコードは、精算期限が2004年11月10日であって、これは、取得した現在の日時に対して救済可能な期間(一週間以内:11/17)を超えているため救済精算することができないことを示している。
【0155】
図13は、貸出処理機におけるカード排出までの処理の流れを示すフローチャートである。
【0156】
図13では、利用者が貸出処理機に併設されたパチンコ台の前に座り、貸出処理機の紙幣投入口から紙幣を投入するか利用可能なカードを挿入すると、投入紙幣の金額に応じたパチンコ玉の貸し出しが行われる。
【0157】
そして、遊技を終了するなどの理由により利用者がパチンコ台に設置された返却ボタンを押下すると処理が開始され、投入紙幣の金額などに対して貸し出されたパチンコ玉の金額を差し引いた残額とこの残額の価値付けを行うカードのカードIDとをターミナルコントローラに通知し(S1301)、通知を受けたターミナルコントローラが管理するカード管理テーブルを更新する(S1302)。
【0158】
なお、通知されるカードのカードIDは、
(1)パチンコ玉の貸し出し時に紙幣が投入された場合
貸出処理機に予め収納された一般カードのうち価値付けするカードのカードID
(2)会員カードまたは一般カードのいずれかが挿入された場合
挿入されたカードが持つカードID
である。
【0159】
そして、正常に更新が完了したことを示す更新完了通知を通知してきた貸出処理機に対して送出し(S1303)、この更新完了通知に基づいて価値付けが行われたカードを排出する。
【0160】
これにより、ターミナルコントローラによって利用状態が管理されたカードを貸出処理機から排出することができる。
【0161】
図14は、カード精算機における精算処理の流れを示すフローチャートである。
【0162】
図14において、パチンコ台を利用した利用者が精算したいカードをカード精算機に挿入すると処理が開始され、挿入されたカードのカードIDを読み取り(S1401)、読み取ったカードIDをターミナルコントローラに通知する(S1402)。通知を受けたターミナルコントローラは、カードIDに基づき、管理しているカード管理テーブルからそのカードIDを検索してカードが精算期限前であるか判断する(S1403)。
【0163】
精算期限前で精算を行う場合(S1403でYES)には、通常の精算処理を実行する(S1404)。それに対して、精算期限が切れたカードを精算する場合(S1403でNO)には、救済可能な期間内であるか判断する(S1405)。このときの通常精算処理の詳細を図15に示す。
【0164】
救済可能な期間内である場合(S1405でYES)、例えば救済可能な期間が精算期限の切れた翌日から一週間以内と設定され、精算を行う時が当該期間内である場合には、一端カードを返却(S1406)した上で係員に通知し、救済精算を行う(S1407)。このときの救済精算の詳細なフローを図16に示す。
【0165】
また、救済可能な期間外である場合(S1405でNO)、例えば上記同様に救済可能な期間が翌日から一週間であって、当該期間内に精算が行われていない場合には、精算期限が切れてから十分な日数が経過していることを示す画面を表示し(S1408)、カードを返却(S1409)して処理を終了する。
【0166】
これにより、精算期限と救済期限とを考慮したカードの精算を行うことができるようになる。
【0167】
図15は、精算期限内の精算処理の流れを示すフローチャートである。
【0168】
図15において、ターミナルコントローラにおいて精算期限内での精算が可能であると判断された場合に処理が開始され、ターミナルコントローラからカード精算機に精算するカードのカードIDにおける残高情報を通知し(S1501)、通知された残高情報を精算金額としてカード精算機のLCDに表示する(S1502)。
【0169】
精算金額と同時に利用者に対して精算を行うか否かの実行要否を問い合わせる画面を表示し(S1503)、精算の実行が利用者により精算が指示されたか判断し(S1504)、指示されない場合(S1504でNO)には、精算を中止し、精算中止を示す情報をターミナルコントローラに送出する(S1505)。同時に、カードを返却する(S1506)。
【0170】
それに対して、利用者により精算実行が指示された場合(S1504でYES)には、精算実行をターミナルコントローラに通知し(S1507)、ターミナルコントローラで管理されたカード管理テーブルを更新する(S1508)。
【0171】
正常に更新が完了すると更新完了通知をカード精算機に通知し(S1509)、更新完了通知を受けて通知された残高情報に基づく現金の払い出しを行う(S1510)。このとき精算されたカードが会員カードであるか判断し(S1511)、会員カードを精算した場合(S1511でYES)には、そのカードを返却する(S1512)。一般カードを精算した場合(S1511でNO)には、利用者にカードを返却することなく回収する(S1513)。もちろん、カードの種類判別は、カード精算機にカードを挿入した時点で行うような構成にしてもよい。
【0172】
図16は、精算期限が切れたカードの精算(救済精算)を行う処理の流れを示すフローチャートである。
【0173】
図16では、精算期限が切れているが救済可能な期間内にカード精算を行う場合の処理の流れを示しており、ターミナルコントローラによって精算期限が切れであって救済期間内であると判断されると処理が開始され、係員に救済期間内での精算処理が発生したことが通知される。通知を受けた係員が図4に示すようなリモコンを用いて係員モードに移行させ(S1601)、リモコンを用いた移行操作時に係員を識別する係員IDを読み込んでターミナルコントローラに通知する(S1602)。係員IDはリモコンのボタンを操作することにより入力するようにしてもよい。
【0174】
ターミナルコントローラで管理された係員IDと通知された係員IDとが一致するか判断し(S1603)、一致しない場合(S1603でNO)には、係員によって救済した精算が行えないことを表示(S1604)して終了する。係員ごとに権限(救済精算の実施可否や、救済期間の長短)を設定した場合に権限が無いなどの理由により係員IDの不一致が起こり得る。つまり、係員IDが一致しないことで権限がないことを係員に示すことができる。
【0175】
それに対して、係員IDが一致した場合(S1603でYES)には、精算するカードをカード挿入口から挿入し、挿入されたカードに記録されたカードIDを読み取る(S1605)。そして、読み込んだカードIDをターミナルコントローラに通知し(S1606)、ターミナルコントローラがカードIDに基づく残高情報を検索して、精算期限切れかつ救済可能な期間内であることを確認して残高情報をカード精算機に通知する(S1607)。
【0176】
カード精算機は、通知された残高情報を表示し(S1608)、係員により精算にかかる操作が行われると、残高情報の払い出しを行うという情報をターミナルコントローラに通知する(S1609)。ターミナルコントローラは、残高を「0(ゼロ)」に更新し(S1610)、更新完了通知をカード精算機に送出する(S1611)。更新完了通知を受けて、カード精算機は残高情報に基づく現金の払い出しを行い(S1612)、精算を行ったカードが会員カードであるか判断(S1613)し、会員カードである場合(S1613でYES)には、カードを返却する(S1614)。それに対して、カードが一般カードであるなどにより会員カードでない場合(S1613でNO)には、カードを回収する(S1615)。
【0177】
これにより、システム上で現金の払い出しができるようになり、データの一意性が確保することができ、システムの安定性が向上する。
【0178】
以上に示す構成によって、係員がカード精算機を用いて精算期限の切れたカードを救済して精算することができる。
【0179】
これによって、精算期限を認識していない利用者に対してもシステムで管理された精算を行うことができるようになる。
【0180】
従って、本発明を適用することにより、係員による手操作の精算を行う必要がなくなり、作業効率が向上し、システム上でのデータの一意性が確保され、安定運用が行えるという効果を奏する。またさらに、係員による不正行為などを未然に防ぐことができるようになるという効果をも奏する。
【0181】
なお、上記フローチャートに示す処理は、コンピュータにより実行可能な記憶媒体精算プログラムによっても実現できる。
【0182】
本発明は、上記し、且つ図面に示す実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
【0183】
例えば、上記実施例では、カードに関連付けられた金額のデータをターミナルコントローラ107によって管理するような構成にしているが、この利用金額に相当するデータをカードに記憶させるような構成にしてもよい。
【0184】
また、変形例として、係員全員に同じ精算権限を与えるのではなく、係員のランクによって救済レベルを分けるような構成にしてもよい。この場合の構成例を図12に示す。
【0185】
図12は、係員の救済レベルを設定した救済期限テーブルを示す図である。
【0186】
図12の救済期限テーブルは、係員ID901、ランク902、救済期限903、役職904の各カラムから構成される。
【0187】
係員ID901は、パチンコ店で働く係員を一意に識別できる識別子であり、ランク902は、係員が精算期限の切れたカードの精算ができる権限を示す。ランクAからランクDまでレベルわけされており、ランクAはカード精算にかかる全ての処理を行うことが可能な権限を有し、ランクDは救済精算を行えず最小限の操作のみが可能な権限を有する。ランクBは、ランクAよりも限られた権限を有し、ランクDよりも操作可能な範囲が広い権限を有する。さらにランクCは、ランクBよりも限られた権限を有し、ランクDよりも操作可能な範囲が広い権限を有する。
【0188】
例えば、ランクAの権限を持つ係員は、精算期限が切れたカードの救済可能な期間が「6ヶ月」間であるのに対してランクDの権限を持つ係員は、救済することができない。
【0189】
救済期限903は、カードの精算期限が切れてから精算が可能な期限を示し、役職904は係員ID901の役職を示している。
【0190】
ここに示す例では、冗長的なテーブル構成を示しているが、より正規化を進めたテーブル構成を行うようにしてもよい。
【0191】
例えば、係員ID901を主キーとし、ランク902を外部キーとしたテーブルと、ランク902を主キーとして救済期限903と役職904を従属するカラムとしたテーブルの2つのテーブルから構成されるようにする。
【0192】
この図12に示すような係員ごとにレベルを設けた場合、図11に示す各種リストは、参照する係員ごとに作成される。
【0193】
なお、ターミナルコントローラに設けた救済期限テーブルを参照して操作権限を指定するような構成にしているが、係員ごとに持つリモコンに権限を設定するような構成にしてもよい。
【0194】
このような係員ごとの権限の設定により、精算可能な範囲を指定することができ、より高いセキュリティを実現した精算が可能になる。
【0195】
以上の実施例では、カード式遊技媒体貸出システムの一機能である精算処理の内容を示しているが、これに限られるものではなく、記録媒体に記録された情報に基づいて精算を行うようなシステムの精算処理にも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0196】
本発明は、投入された金額に相当する価値を特定可能なデータを記録した記録媒体を用いて利用金額を精算することができる記録媒体精算システムおよび方法および精算装置および管理装置に適用可能であり、特に、上記記録媒体に設けられた精算期限を超過した場合にも所定の権限を有するシステム提供者によって、該記録媒体の精算を行うのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0197】
【図1】本発明の記録媒体精算システムおよび方法および精算装置および管理装置を適用した遊技媒体貸出システムのシステム構成を示す図。
【図2】カード発行機の装置構成を示す図。
【図3】図2に示すカード発行機の構成を示すブロック図。
【図4】各種装置の遠隔操作を行うリモコンのボタン構成を示す図。
【図5】図4に示すリモコンの構成を示すブロック図。
【図6】カード精算機の装置構成を示す図。
【図7】図6に示すカード精算機の構成を示すブロック図。
【図8】貸出処理機とパチンコ台の装置構成を示す図。
【図9】貸出処理機の詳細な構成を示すブロック図。
【図10】発行したカードの利用状態を管理するカード管理テーブルを示す図。
【図11】取得した現在時刻に対してリアルタイムに更新される各種リストを示す図。
【図12】係員の救済レベルを設定した救済期限テーブルを示す図。
【図13】貸出処理機におけるカード排出までの処理の流れを示すフローチャート。
【図14】カード精算機における精算処理の流れを示すフローチャート。
【図15】精算期限内の精算処理の流れを示すフローチャート。
【図16】精算期限が切れたカードの精算を行う処理の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
【0198】
10 遊技施設
11 デビット決済システム
12 中央管理装置
13 公衆回線網
101−A、101−B カード発行機
102 カード精算機
103 島コントローラ
104 貸出処理機(台間貸出処理機)
105 パチンコ台
106 ルータ
107 ターミナルコントローラ(カード管理装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
精算期限が設けられた記録媒体に記憶された識別情報に対する有価価値を管理する管理装置と、該管理装置で管理された前記有価価値に基づいて前記記憶媒体の精算処理を行う精算装置とを有し、前記記録媒体を用いた精算処理に際して、前記精算装置は、該記録媒体から前記識別情報を読み取り、該読み取った識別情報を前記管理装置に送信し、前記管理装置は、該識別情報に基づき前記精算期限内かを判別して、精算情報を前記精算装置に送信し、前記精算装置は該精算情報に基づき前記精算処理を実行する記録媒体精算システムにおいて、
前記管理装置は、
前記記録媒体の前記精算期限が切れてからの精算を可能にする救済期間を管理する救済期間管理手段
を具備し、
前記精算装置は、
前記精算処理にかかわる記憶媒体が前記精算期限を切れている場合は、該記憶媒体の有効期限が切れてからの経過期間が前記救済期間管理手段で管理される救済期間内である場合は、特定の管理者による操作による前記精算情報に基づく前記精算処理を許可する救済精算手段と
を具備することを特徴とする記録媒体精算システム。
【請求項2】
前記管理装置は、
前記救済精算手段による精算処理を許可する管理者を一意に識別する管理者情報を管理する管理者情報管理手段
を具備し、
前記精算装置は、
前記管理者情報の入力を受け付ける管理者情報入力手段
を具備し、前記管理者情報入力手段により受け付けた管理者情報が前記管理者情報管理手段で管理された管理者情報と一致した場合に前記救済精算手段による精算処理を許可する
ことを特徴とする請求項1記載の記録媒体精算システム。
【請求項3】
前記救済期間管理手段は、
前記管理者情報に対応して前記救済期間を設定して管理し、
前記救済可否判断手段は、
前記管理者情報入力手段により入力された管理者情報に対応して前記救済期間管理手段で管理されている救済期間に基づき前記救済期間内かを判断する
ことを特徴とする請求項1または2記載の記録媒体精算システム。
【請求項4】
前記管理装置は、
前記救済精算手段による精算情報を該精算した管理者の管理者情報を関連付けて保存管理する救済精算情報管理手段
を具備することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の記録媒体精算システム。
【請求項5】
前記管理者情報入力手段は、
前記管理者の携帯する管理者端末に記憶された管理者情報を前記精算装置に伝送することにより前記管理者情報を受け付ける
ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の記録媒体精算システム。
【請求項6】
精算期限が設けられた記録媒体に記憶された識別情報に対する有価価値を管理する管理装置において、
前記識別情報における有価価値を保存する有価価値保存手段と、
前記記録媒体の前記精算期限が切れてからの精算を可能にする救済期間を管理する救済期間管理手段と、
前記精算期限が切れた記録媒体に対する有価価値の問い合わせを受け付ける受付手段と、
前記受付手段の前記記録媒体が前記救済期間管理手段で管理された救済期間内であるか判断する救済期間判断手段と、
前記救済期間判断手段で救済期間内であると判断された場合に、前記有価価値保存手段で保存された前記記録媒体に対する有価価値を通知する有価価値通知手段と
を具備することを特徴とする管理装置。
【請求項7】
一意に識別する識別情報が記録された記録媒体の有価価値に基づいて精算する精算装置において、
前記記録媒体に記録された前記識別情報を読み取る識別情報読取手段と、
前記記録媒体の精算期限が切れてからの経過時間が予め設定された救済して精算可能な救済期間内である場合に、特定の管理者の操作による前記有価価値に基づく精算処理を許可する救済精算手段と
を具備することを特徴とする精算装置。
【請求項8】
精算期限が設けられた記録媒体に記憶された識別情報に対する有価価値を管理する管理装置と、該管理装置で管理された前記有価価値に基づいて前記記憶媒体の精算処理を行う精算装置とを有し、前記記録媒体を用いた精算処理に際して、前記精算装置は、該記録媒体から前記識別情報を読み取り、該読み取った識別情報を前記管理装置に送信し、前記管理装置は、該識別情報に基づき前記精算期限内かを判別して、精算情報を前記精算装置に送信し、前記精算装置は該精算情報に基づき前記精算処理を実行する記録媒体精算方法において、
前記管理装置は、前記記録媒体の前記精算期限が切れてからの精算を可能にする救済期間を救済期間管理手段で管理し、
前記精算装置は、前記精算処理にかかわる記憶媒体が前記精算期限を切れている場合は、該記憶媒体の精算期限が切れてからの経過期間が前記救済期間管理手段で管理される救済期間内である場合は、特定の管理者による操作による前記精算情報に基づく前記精算処理を許可する
ことを特徴とする記録媒体精算方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2006−288946(P2006−288946A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−117074(P2005−117074)
【出願日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(000001432)グローリー工業株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】