説明

記録材判別装置、及び画像形成装置

【課題】 記録材Pの表面画像を撮像し、記録材Pの種類を判別する記録材判別装置において、密着領域又は非密着領域を撮像可能なセンサを設けたのみでは、記録材の種類によっては判別精度が低下してしまうことがあり、また2つのセンサを設けるとコストアップになってしまうということがあった。
【解決手段】 撮像手段の読み取り面において、撮像手段の読み取り面に記録材Pを押圧している押圧部材に段差を設ける構成にすることで、密着領域と非密着領域の表面画像を撮像し、2つの表面画像に基づき記録材Pの種類の判別を行うことで、複数のセンサを用いることなく、記録材の判別精度を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録材の表面を撮像することにより、その表面性を判別する記録材判別装置、及びその判別結果に基づいて画像形成条件を制御する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置においては、例えば、外部装置としてのコンピュータや、画像形成装置本体に設けられた操作パネル等により、記録材の種類(サイズ等)がユーザによって設定されていた。そして、その設定に応じて、例えば転写手段における転写条件(転写電圧や転写時の記録材の搬送速度)や定着条件(定着温度や定着時の記録材の搬送速度)を制御されていた。
【0003】
このようなコンピュータや操作パネル等から、記録材の種類を設定するというユーザの負担を軽減するために、画像形成装置の内部に記録材を判別するセンサを備えて、記録材の種類を自動的に判別する装置が提供されている。センサを搭載した画像形成装置は、自動的に記録材の種類を判別し、判別結果に応じて転写条件や定着条件等が設定されるよう制御される。
【0004】
具体的には、特許文献1のように、記録材の表面をCMOSセンサによって撮像して、撮像した映像から表面平滑度を検知して記録材の種類を判別し、判別結果を用いて画像形成等の条件を決定する。
【0005】
このような記録材の表面を撮像する装置においては、記録材とセンサとの距離を一定にして、精度良く記録材の表面を撮像する。例えば、特許文献2では、記録材を押圧部材で押圧して、押圧部材で押圧されていない部分の表面画像を読み取るような構成が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−182518
【特許文献2】特開2002−111964
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来技術で説明したように、特許文献2のように押圧部材で押圧されていない部分の表面画像を読み取ることで判別精度を向上できる場合があるものの、記録材の種類によっては押圧部材で押圧されている部分の表面画像を読み取った方が判別精度を向上できる場合もある。よって、特許文献2のような構成のセンサでは記録材の種類によっては判別精度が低下してしまう。また、押圧部材で押圧されていない部分と押圧部材で押圧されている部分の表面画像を夫々別のセンサで撮像するような構成も考えられるが、2つのセンサを設けることになるためコストアップになってしまう。
【0008】
本出願に係る発明は、以上のような状況に鑑みたものであり、安価なセンサ構成においても記録材の判別精度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明は、記録材に光を照射する照射手段と、記録材を押圧することにより、記録材に対して第1の押圧領域と第1の押圧領域よりも押圧する力が弱い第2の押圧領域とを形成する押圧手段と、前記照射手段から照射され前記押圧手段に押圧された記録材から反射した光を記録材の表面画像として撮像する撮像手段と、前記撮像手段によって撮像された前記第1の押圧領域の表面画像と前記第2の押圧領域の表面画像に基づき記録材の種類を判別する制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の構成によれば、安価なセンサ構成においても記録材の判別精度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】画像形成装置の概略構成図
【図2】第1の実施形態における記録材判別装置40の構成を示す斜傾図及び横断面図及び上断面図
【図3】記録材判別装置40の動作制御を示すブロック図
【図4】記録材Pの密着領域の表面画像と非密着領域の表面画像
【図5】記録材Pの判別方法を示したフローチャート
【図6】記録材Pの特徴量を示したグラフ
【図7】第2の実施形態における記録材判別装置40の構成を示す斜傾図及び横断面図及び上断面図
【図8】第3の実施形態における記録材判別装置40の構成を示す斜傾図及び横断面図及び上断面図
【図9】第3の実施形態における記録材判別装置40の画像取得方法を示したフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特長の組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0013】
(第1の実施形態)
本実施形態の記録材判別装置は、例えば複写機やプリンタ等の画像形成装置で用いることが可能である。図1は、その一例として記録材判別装置を搭載している画像形成装置として、中間転写ベルトを採用し複数の画像形成部を並列にして構成した画像形成装置を示す構成図である。
【0014】
図1における画像形成装置1の各構成は以下のとおりである。2は、記録材Pとしての紙を収納する給紙カセットである。3は、記録材Pが積載される給紙トレイである。4は、給紙カセット2から記録材Pを給紙する給紙ローラである。4’は、給紙トレイ3から記録材Pを給紙する給紙ローラである。5は、給紙された記録材Pを搬送する搬送ローラであり、6は搬送ローラ5に対向する搬送対向ローラである。11Y、11M、11C、11Kは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の現像剤を担持する夫々の感光ドラムである。12Y、12M、12C、12Kは、感光ドラム11Y、11M、11C、11Kを一様に所定の電位に帯電するための各色用の一次帯電手段としての帯電ローラである。13Y、13M、13C、13Kは、一次帯電手段によって帯電された感光ドラム11Y、11M、11C、11K上に各色の画像データに対応したレーザ光を照射し、静電潜像を形成するための光学ユニットである。
【0015】
14Y、14M、14C、14Kは、感光ドラム11Y、11M、11C、11K上に形成された静電潜像を可視化するための現像器である。15Y、15M、15C、15Kは、現像器14Y、14M、14C、14K内の現像剤を感光ドラム11Y、11M、11C、11Kと対向する部分に送り出すための現像剤搬送ローラである。16Y、16M、16C、16Kは、感光ドラム11Y、11M、11C、11K上に形成した画像を一次転写する各色用の一次転写ローラである。17は、一次転写された画像を担持する中間転写ベルトである。18は、中間転写ベルト17を駆動する駆動ローラである。19は、中間転写ベルト17上に形成された画像を記録材Pに転写するための二次転写ローラであり、20は、二次転写ローラ19に対向する二次転写対向ローラである。21は、記録材Pを搬送させながら、記録材Pに転写された現像剤像を融解定着させる定着ユニットである。22は、定着ユニット21によって、定着が行われた記録材Pを排紙する排紙ローラである。
【0016】
なお、感光ドラム11Y、11M、11C、11K及び、帯電ローラ12Y、12M、12C、12K及び、現像器14Y、14M、14C、14K及び、現像剤搬送ローラ15Y、15M、15C、15Kは色毎に一体化されている。このように、感光ドラムと帯電ローラと現像器とを一体化したものをカートリッジといい、各色のカートリッジは画像形成装置1に対して簡易に脱着できるように構成されている。
【0017】
次に、画像形成装置1の画像形成動作について説明する。不図示のホストコンピュータ等から画像形成装置1に、印刷命令や画像情報等を含んだ印刷データが入力される。すると、画像形成装置1は印刷動作を開始し記録材Pは給紙ローラ4又は給紙ローラ4’によって、給紙カセット2又は給紙トレイ3から給紙され搬送路に送り出される。記録材Pは、中間転写ベルト17上に形成する画像の形成動作と搬送のタイミングとの同期を取るため、搬送ローラ5及び搬送対向ローラ6に一旦停止して画像形成が行われるまで待機する。記録材Pが給紙される動作と共に、画像形成動作として、感光ドラム11Y、11M、11C、11Kは帯電ローラ12Y、12M、12C、12Kによって、一定の電位に帯電される。入力された印刷データにあわせて光学ユニット13Y、13M、13C、13Kは、帯電された感光ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面をレーザビームによって露光走査して静電潜像を形成する。形成した静電潜像を可視化するために現像器14Y、14M、14C、14K及び現像剤搬送ローラ15Y、15M、15C、15Kによって現像を行う。感光ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面に形成された静電潜像は、現像器14Y、14M、14C、14Kにより夫々の色で画像として現像される。感光ドラム11Y、11M、11C、11Kは、中間転写ベルト17と接触しており、中間転写ベルト17の回転と同期して回転する。現像された各画像は、一次転写ローラ16Y、16M、16C、16Kにより中間転写ベルト17上に順次多重転写される。そして、二次転写ローラ19及び二次転写対向ローラ20により記録材P上に二次転写される。
【0018】
その後、画像形成動作に同期して、記録材P上に二次転写を行うため、記録材Pは二次転写部へと搬送される。記録材Pは、二次転写ローラ19及び二次転写対向ローラ20により、中間転写ベルト17上に形成された画像を転写される。記録材Pに転写された現像剤画像は、定着ローラ等から構成される定着ユニット21によって定着される。定着された記録材Pは排紙ローラ22によって不図示の排紙トレイに排出され、画像形成動作を終了する。
【0019】
図1の画像形成装置において、本発明の記録材判別装置40は搬送ローラ5及び搬送対向ローラ6よりも上流側に配置されており、給紙カセット2等から搬送された記録材Pの表面平滑性を反映した情報を検出することが可能である。本実施形態において記録材判別装置40による判別は、記録材Pが給紙カセット2等から画像形成装置内に送り出され、搬送ローラ5及び搬送対向ローラ6に挟持される前に搬送されているとき又は、搬送ローラ5及び搬送対向ローラ6に挟持されて搬送されているときに行われる。これは、本発明の記録材判別装置40は、ラインセンサを用いているためである。従来の判別装置はエリアセンサで記録材Pを停止させて撮像しているため、予め撮像される範囲は決められていた。本実施形態の記録材判別装置40は、搬送中の記録材Pをラインセンサで撮像することで、記録材Pの判別に必要な表面画像の範囲を適宜変更して撮像することが可能となる。
【0020】
次に、本実施形態における記録材判別装置40について図2を用いて説明する。図2(a)は表面平滑度を反映した表面画像を撮像するための記録材判別装置40の構成を示している。また、図2(b)は、図2(a)の横断面図であり、図2(c)は図2(a)の上断面図である。
【0021】
図2(a)で示している記録材判別装置40は、以下のものを備える。41は、記録材Pの表面に光を照射する照射手段である照射用LEDである。42は、照射手段から照射された光によって記録材Pの表面から反射する反射光を受光し結像する結像手段である結像レンズである。43は、結像手段により結像された光を撮像する撮像手段であるCMOSラインセンサである。LED41から照射された光が記録材Pにあたって、光が反射するところが反射部であり、反射部で反射された反射光は、CMOSラインセンサ43により、表面画像として撮像される。47は、結像レンズ42及び照射用LED41を保護する保護部材である。48は、保護部材47の対向に配置され、保護部材47とニップ部を形成することにより搬送される記録材Pを押さえる押圧部材である。
【0022】
また、記録材Pを搬送する機構として、記録材Pを搬送する搬送ローラ5及び搬送対向ローラ6と記録材Pの搬送路を形成する不図示の搬送ガイドを備えている。本実施形態に用いる照射用LED41は白色LEDを用いている。なお、照射用LED41は、記録材Pを照射することが可能であれば、白色LEDに限定されるものではない。
【0023】
図2(b)に示しているように、結像レンズ42及びCMOSラインセンサ43は、記録材Pの搬送方向と直交するように配置されており、照射用LED41から照射された光によって記録材Pの表面から反射する反射光を結像する。結像レンズ42により結像された反射光は、CMOSラインセンサ43により撮像される。押圧部材48は、CMOSラインセンサ43の読み取り位置を押さえている。本実施形態においては、照射用LED41から照射される光は記録材Pの表面に対して10度の角度で照射されている。なお、この角度は一例であり、記録材Pの判別に十分な画像が得られる角度であれば、必ずしも10度の角度に限定されるものではない。撮像手段として、CMOSラインセンサ43を用いたが、これに限定されるものではなく2次元のエリアセンサ等を用いることも可能である。
【0024】
図2(c)に示しているように、照射用LED41は理想的な取り付け位置として、CMOSラインセンサ43の中央部分に対して光軸が垂直になるように配置する。ただし、照射用LED41の取り付け精度を鑑み、必ずしも垂直になる必要はない。また、押圧部材48は、照射用LED41の光軸を中心にして、左側の照射領域は記録材Pを密着させる密着領域とし、また、右側の照射領域は記録材Pを密着させない非密着領域としている。なお、本実施形態では押圧部材と保護部材によりニップを形成し、密着領域と非密着領域とを構成するようにしたが、押圧する力を変えるような構成としてもよい。例えば、左側の照射領域である密着領域が押圧する力の強い押圧領域とし、右側の照射領域である非密着領域が密着領域より押圧する力の弱い押圧領域とする。本実施形態の押圧部材48は、密着領域に対向する部分に対して、非密着領域の対向する部分の径の長さを1mm短くしている。ただし、密着領域と非密着領域を確保することができれば、必ずしもこの構成に限定されるものではない。また、押圧部材48は、密着領域と非密着領域を形成することが可能であれば、右側と左側の領域は入れ替えることも可能である。また、密着領域と非密着領域は一つずつである必要もなく、密着領域と非密着領域が交互に形成されるような構成でも良い。
【0025】
なお、押圧部材48によって、必ずしも密着領域と非密着領域の両方で記録材Pを押圧する必要はない。例えば、密着領域は記録材Pを押圧する押圧領域とし、押圧部材48の径の長さの短い非密着領域は記録材Pを押圧しない非押圧領域としてもよい。
【0026】
図3は記録材判別装置40の動作制御を示すブロック図の一例である。搬送されている記録材Pの表面に対して、照射制御部102によって制御された光量で照射用LED41から光を照射する。記録材Pからの反射光を、結像レンズ42を介してCMOSラインセンサ43で表面画像を撮像する。CMOSラインセンサ43で撮像した記録材Pの表面画像を判別処理部45へ出力する。
【0027】
判別処理部45は、受け取った記録材Pの表面画像をA−D変換451においてAD変換し、記録材Pの搬送方向と直交する同一直線上の画像を得る。本実施形態では、8ビットA−D変換ICを使用し、A−D変換451は0から255の値を出力する。画像抽出452及び記憶領域455において、受け取った記録材Pの表面画像を搬送方向へつなぎ合わせ、2次元の表面画像を取得する。本実施形態では、記録材Pの搬送速度を80mm/秒とし、CMOSラインセンサ43の解像度を1ラインの600dpi(1ドットあたり約42μm)とした。そのため、画像サイズは236ドット×118ドットとなり、記録材Pの10mm×5mm相当の領域が撮像できる。CMOSラインセンサ43の撮像は、42μm/(80mm/sec)で行い、約530μsec間隔以上で行う。これにより、記録材P上の撮像エリアが重複せずに撮像することができる。
【0028】
得られた2次元の表面画像から記憶領域455に記憶されている光軸や有効画像範囲等の情報に基づき、記録材Pの種類の判別に用いる表面画像の抽出を行う。このとき、記録材Pの種類を判別するために、表面画像をシェーディング補正する。特徴量算出453では、抽出された表面画像から特徴量の算出を行う。紙種判別454において、特徴量算出453で算出された結果に基づき紙種の判別を行う。紙種判別454の結果を制御部10の画像形成条件制御部101に出力し、判別した結果に基づいて画像形成条件を制御する。画像形成条件とは、転写電圧や記録材Pの搬送速度、定着器の温度等の条件である。例えば、紙種判別の結果、ボンド紙と判別された場合、普通紙の画像形成条件と比べ定着性がよくないので、記録材Pの搬送速度を遅くして定着ユニット21での定着時間を増やしたり、定着温度を高くしたりする等の制御を行う。記憶領域455には、LED41を発光制御する電流値や後述する光量調整時に必要な光量目標値、後述する光量ムラを補正するために使用されるLED41のOFF時の暗電流データとLED41のON時の光量ムラデータを記憶している。
【0029】
本実施形態において、記録材Pの取得画像について、図4に示し、説明する。まず、上記に示したように、記録材Pを搬送させ、撮像手段で表面画像を取得する。図2(c)に示した密着領域と非密着領域から得られる表面画像をそれぞれ抽出する。コート紙(商品名:HP Laser Photo Paper, glossy)における得られた表面画像を図4にそれぞれ示す。図4(a)は、コート紙における密着領域の表面画像であり、図4(b)は、コート紙における非密着領域の表面画像である。
【0030】
密着領域では、記録材Pの搬送ばたつきを大幅に低減することができることで、撮像手段の焦点ばらつきが低減し、表面画像を正確に撮像することが可能となる。その結果、表面平滑度の差をより際立たせることと安定した出力値が得られることができるため、判別精度の向上が図ることができる。しかし、コート紙のような表面性が普通紙と比べると比較的平滑な記録材Pは、撮像手段の読み取り面において表面の密着を起こしてしまう。すると、密着した部分に照射された光は正反射してしまい、撮像手段へ光が反射せず、その部分から得られる表面画像は、本来のコート紙の表面を表す明度よりも暗く撮像されてしまう。つまり、密着領域の表面画像は、普通紙等の表面性が比較的平滑でない記録材Pに対しては判別精度を向上させることができるものの、コート紙等のような表面性が比較的平滑な記録材Pに対しては判別精度を向上させることが困難となってしまうという特徴がある。
【0031】
一方、非密着領域では、記録材Pの搬送ばたつきの影響を受けてしまった場合は、撮像した表面画像がぼけてしまう可能性がある。表面画像がぼけてしまうと、密着領域で撮像した表面画像よりも出力値が低下してしまうことが考えられる。しかし、コート紙等のような表面性が比較的平滑な記録材Pにおいては、例え記録材Pの搬送ばたつきの影響を受けたとしても、密着領域で記録材Pと撮像面が密着してしまったときよりも精度の良い表面画像を撮像することができる。つまり、非密着領域の表面画像は、普通紙等の表面性が比較的平滑でない記録材Pに対しては、搬送ばたつきの影響を受けてしまい、密着領域の表面画像よりも判別精度が低下してしまうことが考えられるものの、コート紙等のような表面性が比較的平滑な記録材Pに対しては、搬送ばたつきの影響を受けたとしても、密着領域の表面画像よりも判別精度を向上させることができるという特徴がある。
【0032】
このように、密着領域の表面画像の特徴と、非密着領域の表面画像の特徴の夫々のメリットを組み合わせることで、記録材Pの判別精度を高める方法について、以下で詳しく説明する。
【0033】
密着領域の表面画像と非密着領域の表面画像を用いた記録材Pの判別方法について、図5及び図6を用いて説明する。図5に記録材Pの判別方法のフローチャートを示す。図6にボンド紙、普通紙、コート紙を密着領域の表面画像の出力結果と非密着領域の出力結果とを用いて判別するためのグラフを示す。ここでは、記録材Pをボンド紙、普通紙、コート紙の3種類のグループA、B、Cに判別している。なお、ボンド紙は、普通紙と比べて表面が粗く、光を照射した場合、反射光の陰影がはっきりする記録材である。コート紙は、表面がコーティングしてあるため、比較的平滑であり、光を照射した場合、反射光の陰影の差があまり無い記録材である。普通紙は、ボンド紙とコート紙の中間の表面粗さの記録材である。
【0034】
図5のフローチャートを用いて記録材Pの判別方法について説明する。S101において、制御部10は、密着領域の表面画像を用いて表面の粗さの特徴量Aを算出する。算出方法は、表面画像の明度情報をヒストグラム化し、明度分布の標準偏差とした。センサ方向の必要画素数をdot_w、搬送方向の必要画素数をdot_h、判別に用いる2次元の表面画像の画素のデータをDj[i](i=0〜dot_w、j=0〜dot_h)、Dj[i]の平均値をDAとすると、標準偏差は(((Dj[i]−DA)の2乗)の総和÷個数)の平方根で求められる。
【0035】
ここで、記録材Pの種類に応じた表面画像の粗さの特徴量Aを算出した結果を図6に示す。縦軸は、特徴量Aである標準偏差を表しており、横軸は、代表となる紙種(ボンド紙、普通紙、コート紙)を表している。なお、特徴量Aの出力値は、本実施形態における条件で算出した値であるため、条件が変われば適宜算出しなおすことで出力値を変えることもできる。密着領域の表面画像を用いた結果では、コート紙と普通紙の出力値がほぼ同じ値となっていることがわかる。これは、コート紙のような表面性が平滑な記録材は圧力をかけられることにより、ガイド面に密着し過ぎてしまい、本来の記録材の表面性に応じた明度よりも暗く撮像されてしまう傾向にある。つまり、密着領域の表面画像の特徴量Aからでは、コート紙と普通紙を正確に判別することは難しいということがわかる。一方、非密着領域においては、夫々の記録材において搬送ばらつき等の影響により出力値が低くなっていることがわかる。しかし、コート紙においては、密着領域の出力値よりも非密着領域の出力値の方がより本来の表面性に応じた出力値となっていることがわかる。
【0036】
S102において、制御部10は、密着領域の表面画像から算出された特徴量Aが図6のグラフでどのグループにあたるかを判断する。特徴量Aが0から20となる場合は、普通紙が属するグループBであるか、コート紙が属するグループCであるかを決定することができない。そこで、まず特徴量Aが20より大きいか否かを判断する。特徴量Aが20より大きい場合は、特徴量Aから記録材Pの判別を一意に行うことが可能となるため、S103において、制御部10は、特徴量Aに基づいて記録材Pの種類の判別を行う。特徴量Aが20より小さい場合は、記録材Pが普通紙であるか、コート紙であるかの判別を一意に行うことが不可能であるため、S104において、制御部10は非密着領域の表面画像の特徴量Bを算出する。
【0037】
S103において、制御部10は、特徴量Aから判別可能であるボンド紙か普通紙かの判別を行う。密着領域の表面画像から得られた特徴量Aは、搬送ばたつきを抑えた安定した出力値であるため、精度良く記録材Pの種類の判別を行うことが可能である。判別した記録材Pの種類に基づいて、画像形成装置の画像形成条件を制御する。
【0038】
S104において、制御部10は、非密着領域の表面画像を用いて表面の粗さの特徴量Bを算出する。算出方法は、先の特徴量Aを算出した際と同様である。
【0039】
S105において、制御部10は、S101で算出した特徴量AとS104で算出した特徴量Bの差分(A−B)を算出する。これにより、特徴量Aと特徴量Bの差分を算出することにより、先の特徴量Aの出力値が記録材Pの表面性が平滑なものを示しているのか、平滑でないものを示しているのかを判断する。
【0040】
S106において、制御部10は、特徴量の差分(A−B)に基づき、記録材Pの種類の判別を行う。差分(A−B)が小さい場合は、密着領域における表面画像と非密着領域における表面画像との出力値の差は、搬送ばたつきによるわずかな差であることがわかるため、普通紙と判別することができる。また、差分(A−B)が大きい場合は、密着領域における表面画像と非密着領域における表面画像との出力値の差は、平滑な記録材Pが読み取り面に密着することで、本来の表面性を表す明度よりも暗く撮像されてしまったことによる誤差が大きく出ていることがわかるため、コート紙と判別することができる。なお、ここでは、特徴量の差分(A−B)に基づき、普通紙とコート紙の判別を行ったが、特徴量Bのみで判別することも可能である。その際には、特徴量Bは、普通紙に比べてコート紙の方が低くなる傾向にあるため、図6の出力分布に基づき判別することが可能となる。判別した記録材Pの種類に基づいて、画像形成装置の画像形成条件を制御する。
【0041】
このように、一つの押圧部材によって密着領域の表面画像と非密着領域の表面画像を撮像できるようにしたことで、密着領域の表面画像と、非密着領域の表面画像を用いて記録材Pの判別精度を向上させることが可能となる。
【0042】
(第2の実施形態)
第1の実施形態においては、密着領域と非密着領域を形成可能であるローラ形状の押圧部材を用いた記録材検知方法について説明した。本実施形態では、撮像手段の撮像面の構成を工夫することにより密着領域と非密着領域を形成可能である構成について説明する。なお、先の第1の実施形態と同様の構成については同様の符号を付与し、ここでの説明は省略する。
【0043】
図7に本実施形態における保護部材47を示す。図7(a)は表面平滑度を反映した表面画像を撮像するための記録材判別装置40の構成を示している。また、図7(b)は、図7(a)の横断面図であり、図7(c)は図7(a)の上断面図である。なお、保護部材47と押圧部材48以外の構成は、先の図2と同様であるため、ここでの詳しい説明は省略する。
【0044】
図7に示しているように、照射用LED41の光軸を中心にして、左側の照射領域は記録材Pを密着させる密着領域とし、また、右側の照射領域は記録材Pを密着させない非密着領域としている。本実施形態では、密着領域と非密着領域とを形成するために、0.25mmの溝47aを撮像面に形成している。この溝の深さは、密着領域と非密着領域を確保することができれば、必ずしもこの構成に限定されるものではない。また、保護部材47は、密着領域と非密着領域を形成することが可能であれば、右側と左側の領域は入れ替えることも可能である。また、密着領域と非密着領域は一つずつである必要もなく、密着領域と非密着領域が交互に形成されるような構成でも良い。このように、密着領域と非密着領域を形成可能な保護部材47と押圧部材48により、記録材Pの表面画像を撮像することによって、第1の実施形態と同様に記録材Pの判別を精度良く行うことが可能となる。
【0045】
なお、押圧部材48によって、必ずしも密着領域と非密着領域の両方で記録材Pを押圧する必要はない。例えば、密着領域は記録材Pを押圧する押圧領域とし、押圧部材48の径の長さの短い非密着領域は記録材Pを押圧しない非押圧領域としてもよい。また、先の第1の実施形態で説明した押圧部材48の構成と組み合わせて、非密着領域において、保護部材47に溝47aを設けるとともに、押圧部材48の径の長さを短くしてもよい。
【0046】
なお、保護部材47に凹部を形成したことによりこの凹部に記録材Pの紙粉が蓄積するような場合が考えられる。紙紛の蓄積を避けるために保護部材47の形状を図7(b)に示すように、CMOSラインセンサ43の方向に記録材Pの搬送方向の上流から下流にかけてなだらかな傾斜を形成することで、記録材Pの搬送と同時に、紙粉を運ぶ機能を持たせることができる。
【0047】
(第3の実施形態)
第1の実施形態においては、押圧部材の回転方向に段差を設けることにより、密着領域と非密着領域を形成する構成について説明した。本実施形態においては、押圧部材の回転方向と直交する方向に段差を設けることにより、密着領域と非密着領域を形成する構成について説明する。なお、先の第1の実施形態と同様の構成については同様の符号を付与し、ここでの説明は省略する。
【0048】
図8に本実施形態における押圧部材48を示す。図8(a)は表面平滑度を反映した表面画像を撮像するための記録材判別装置40の構成を示している。また、図8(b)は、図8(a)の横断面図であり、図8(c)は図8(a)の上断面図である。なお、押圧部材48の形状以外の構成は、先の図2と同様であるため、ここでの詳しい説明は省略する。
【0049】
図8に示しているように、撮像手段の読み取り位置に対応する領域において、押圧部材48は、半径がR1である半円と半径がR2である半円から構成される。本実施形態では、R1の長さが5mm、R2の長さが4mmとしている。なお、半径の長さについては、密着領域と非密着領域の表面画像を撮像することが可能であれば、この長さに限定されるものではない。このとき、半径R1である部分は記録材Pを密着させる密着領域の表面画像の取得に用い、半径R2である部分は記録材Pを密着させない非密着領域の表面画像の取得に用いる。このような構成の押圧部材48を1周させる間、表面画像を撮像することによって、密着領域と非密着領域の表面画像を撮像することができる。なお、ここでは一例として押圧部材48の1周において、半径R1とR2が1回入れ替わる構成について説明したが、密着領域と非密着領域の表面画像が撮像することが可能であれば、1回以上入れ替わるような構成であっても良い。
【0050】
図9のフローチャートを用いて、記録材Pの表面画像の取得方法について説明する。S201において、制御部10は、押圧部材48の回転を開始させる。S202において、制御部10は、押圧部材48の回転を開始した後、予め定められた時間が経過すると、密着領域の表面画像の取得を行う。なお、予め定められた時間とは、押圧部材48が安定した密着領域を形成できるまでの時間であり、本実施形態では、図8(b)示した位置から時計回りの方向に回転動作を開始し、60度回転したところから密着領域の表面画像の取得を開始する。なお、表面画像の取得のタイミングは60度回転したところに限られるものではなく、密着領域の表面画像を取得することが可能であれば、適宜設定することができる。
【0051】
S203において、制御部10は、予め定められた搬送方向の必要画素数となるまで表面画像の撮像を行う。本実施形態では、必要画素数を118画素としているが、記録材Pの判別に必要な画素数であれば、これに限られるものではない。S204において、制御部10は、押圧部材48の回転を開始した後、予め定められた時間が経過すると、非密着領域の表面画像の取得を行う。なお、予め定められた時間とは、押圧部材48が安定した非密着領域を形成できるまでの時間であり、本実施形態では、図8(b)示した位置から時計回りの方向に回転動作を開始し、240度回転したところから非密着領域の表面画像の取得を開始する。なお、表面画像の取得タイミングは240度回転したところに限られるものではなく、非密着領域の表面画像を取得することが可能であれば、適宜設定することができる。
【0052】
S205において、制御部10は、予め定められた搬送方向の必要画素数となるまで、表面画像の撮像を行う。本実施形態では、必要画素数を118画素としているが、記録材Pの判別に必要な画素数であれば、これに限られるものではない。S206において、制御部10は、密着領域と非密着領域の表面画像の撮像が完了すると、押圧部材48を図8(b)の状態として回転を停止する。
【0053】
このように押圧部材48の回転を制御することにより、密着領域の表面画像と非密着領域の表面画像を取得することができる。得られたそれぞれの表面画像に基づき、図5に示した記録材Pの判別方法を行うことにより、記録材Pの判別を行うことができる。よって、一つの押圧部材によって押圧部材の回転方向に対して画像領域の全域を用いて密着領域の表面画像と非密着領域の表面画像を交互に撮像できる。これにより、密着領域の表面画像と、非密着領域の表面画像を用いて記録材Pの判別精度を向上させることが可能となる。
【符号の説明】
【0054】
10 制御部
40 記録材判別装置
41 照射用LED
42 結像レンズ
43 CMOSラインセンサ
47 保護部材
48 押圧部材
P 記録材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録材に光を照射する照射手段と、
記録材を押圧することにより、記録材に対して第1の押圧領域と第1の押圧領域よりも押圧する力が弱い第2の押圧領域とを形成する押圧手段と、
前記照射手段から照射され前記押圧手段に押圧された記録材から反射した光を記録材の表面画像として撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された前記第1の押圧領域の表面画像と前記第2の押圧領域の表面画像に基づき記録材の種類を判別する制御手段と、を有することを特徴とする記録材判別装置。
【請求項2】
前記撮像手段を保護する保護部材を有し、
前記保護部材は前記押圧手段と対向した位置に設けられ、前記押圧手段とニップを形成することにより、前記第1の押圧領域及び前記第2の押圧領域を形成することを特徴とする請求項1に記載の記録材判別装置。
【請求項3】
前記押圧手段は記録材を搬送するローラであり、前記第1の押圧領域を形成する第1の半径と、前記第2の押圧領域を形成する前記第1の半径よりも短い第2の半径とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の記録材判別装置。
【請求項4】
前記撮像手段は、前記第1の押圧領域と前記第2の押圧領域の表面画像を同時に撮像することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録材判別装置。
【請求項5】
記録材に光を照射する照射手段と、
記録材を押圧する押圧領域と、記録材を押圧しない非押圧領域とを形成する押圧手段と、
前記照射手段から照射され前記押圧手段に押圧された記録材から反射した光を記録材の表面画像として撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された前記押圧領域と前記非押圧領域の表面画像に基づき記録材の種類を判別する制御手段と、を有することを特徴とする記録材判別装置。
【請求項6】
前記撮像手段を保護する保護部材を有し、
前記保護部材は前記押圧手段と対向した位置に設けられ、前記押圧手段とニップを形成することにより、前記押圧領域及び前記非押圧領域を形成することを特徴とする請求項5に記載の記録材判別装置。
【請求項7】
前記押圧手段は記録材を判別するローラであり、前記押圧領域を形成する第1の半径と、前記非押圧領域を形成する前記第1の半径よりも短い第2の半径とを有することを特徴とする請求項5又は6に記載の記録材判別装置。
【請求項8】
前記撮像手段は、前記押圧領域と前記非押圧領域の表面画像を同時に撮像することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の記録材判別装置。
【請求項9】
記録材に光を照射する照射手段と、
記録材を押圧する押圧手段と、
前記照射手段から照射され前記押圧手段に押圧された記録材から反射した光を記録材の表面画像として撮像する撮像手段と、
前記押圧手段に対向して配置され、前記撮像手段を保護するための保護部材と、
前記撮像手段によって撮像された表面画像に基づき、記録材の種類を判別する制御手段と、を有する記録材判別装置であって、
前記押圧手段と前記保護部材とによって形成されるニップ部において記録材を挟持することにより、記録材を押圧する第1の押圧領域と、前記第1の押圧領域より押圧する力が低い第2の押圧領域とを形成し、
前記制御手段は、前記撮像手段により撮像された前記第1の押圧領域の表面画像と前記第2の押圧領域の表面画像に基づき記録材の種類を判別することを特徴とする記録材判別装置。
【請求項10】
記録材に光を照射する照射手段と、
記録材を押圧する押圧手段と、
前記照射手段から照射され前記押圧手段に押圧された記録材から反射した光を記録材の表面画像として撮像する撮像手段と、
前記押圧手段に対向して配置され、前記撮像手段を保護するための保護部材と、
前記撮像手段によって撮像された表面画像に基づき、記録材の種類を判別する制御手段と、を有する記録材判別装置であって、
前記押圧手段と前記保護部材とによって形成されるニップ部において記録材を挟持することにより、記録材を押圧する押圧領域と、記録材を押圧しない非押圧領域とを形成し、
前記制御手段は、前記撮像手段により撮像された前記押圧領域の表面画像と前記非押圧領域の表面画像に基づき記録材の種類を判別することを特徴とする記録材判別装置。
【請求項11】
記録材に画像を形成する画像形成手段と、
記録材に光を照射する照射手段と、
記録材を押圧することにより、記録材に対して第1の押圧領域と第1の押圧領域よりも押圧する力が弱い第2の押圧領域とを形成する押圧手段と、
前記照射手段から照射され前記押圧手段に押圧された記録材から反射した光を記録材の表面画像として撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された前記第1の押圧領域の表面画像と前記第2の押圧領域の表面画像に基づき前記画像形成手段の画像形成条件を制御する制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
記録材に画像を形成する画像形成手段と、
記録材に光を照射する照射手段と、
記録材を押圧する押圧領域と、記録材を押圧しない非押圧領域とを形成する押圧手段と、
前記照射手段から照射され前記押圧手段に押圧された記録材から反射した光を記録材の表面画像として撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された前記押圧領域と前記非押圧領域の表面画像に基づき前記画像形成手段の画像形成条件を制御する制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】
記録材に画像を形成する画像形成手段と、
記録材に光を照射する照射手段と、
記録材を押圧する押圧手段と、
前記照射手段から照射され前記押圧手段に押圧された記録材から反射した光を記録材の表面画像として撮像する撮像手段と、
前記押圧手段に対向して配置され、前記撮像手段を保護するための保護部材と、
前記画像形成手段の画像形成条件を制御する制御手段と、を有する画像形成装置であって、
前記押圧手段と前記保護部材とによって形成されるニップ部において記録材を挟持することにより、記録材を押圧する第1の押圧領域と、前記第1の押圧領域より押圧する力が低い第2の押圧領域とを形成し、
前記制御手段は、前記撮像手段により撮像された前記第1の押圧領域の表面画像と前記第2の押圧領域の表面画像に基づき前記画像形成手段の画像形成条件を制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項14】
記録材に画像を形成する画像形成手段と、
記録材に光を照射する照射手段と、
記録材を押圧する押圧手段と、
前記照射手段から照射され前記押圧手段に押圧された記録材から反射した光を記録材の表面画像として撮像する撮像手段と、
前記押圧手段に対向して配置され、前記撮像手段を保護するための保護部材と、
前記画像形成手段の画像形成条件を制御する制御手段と、を有する画像形成装置であって、
前記押圧手段と前記保護部材とによって形成されるニップ部において記録材を挟持することにより、記録材を押圧する押圧領域と、記録材を押圧しない非押圧領域とを形成し、
前記制御手段は、前記撮像手段により撮像された前記押圧領域の表面画像と前記非押圧領域の表面画像に基づき前記画像形成手段の画像形成条件を制御することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−106481(P2012−106481A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−194964(P2011−194964)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】