説明

記録用フレクシャ、それを備えるヘッドジンバルアセンブリ及び記録用フレクシャの製造方法

【課題】量産性に優れ、高い効率で光を伝搬する性能と極低浮上量での安定浮上を同時に実現する、近接場光アシスト磁気記録用フレクシャ及びそれを備えたヘッドジンバルアセンブリ及び記録用フレクシャの製造方法を提供する。
【解決手段】近接場光アシスト磁気記録用フレクシャにおいて、導光部がフレクシャ上に形成され、導光部先端面が光を反射する機能を持ち、導光部先端面が導光部の長手方向においてフレクシャ上の基板の先端面よりも前方に突出している構造とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光を用いて媒体に情報を記録するためのヘッドスライダに光を供給するフレクシャ、それを備えるヘッドジンバルアセンブリ及び記録用フレクシャの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータ機器におけるハードディスクなどの容量増加に伴い、単一記録面内における情報の記録密度が増加している。例えば、磁気ディスクの単位面積当たりの記録容量を大きくするためには、面記録密度を高くする必要がある。ところが、記録密度が高くなるにつれて、記録媒体上で1ビット当たりの占める記録面積が小さくなっている。このビットサイズが小さくなると、1ビットの情報が持つエネルギーが、室温の熱エネルギーに近くなり、記録した情報が熱揺らぎなどのために反転したり、消えてしまったりするなどの熱減磁の問題が生じてしまう。
【0003】
一般的に用いられてきた面内記録方式では、磁化の方向が記録媒体の面内方向に向くようにしてビットを形成することで情報を記録する方式であるが、この方式では上述した熱減磁による記録情報の消失などが起こり易い。そこでこのような不具合を解消するために、記録媒体に対して垂直な方向に磁化信号を記録する垂直記録方式に移行しつつある。この方式は、記録媒体に対して、単磁極を近づける原理で磁気情報を記録する方式である。この方式によれば、記録磁界が記録膜に対してほぼ垂直な方向を向く。垂直な磁界で記録された情報は、記録膜面内においてN極とS極とがループを作り難いため、エネルギー的に安定を保ち易い。そのため、この垂直記録方式は、面内記録方式に比べて熱減磁に強くなっている。
【0004】
しかしながら、近年の記録媒体は、より大量且つ高密度情報の記録再生を行いたいなどのニーズを受けて、さらなる高密度化が求められている。そのため、隣り合う磁区同士の影響や、熱揺らぎを最小限に抑えるために、保磁力の強いものが記録媒体として採用され始めている。そのため、上述した垂直記録方式であっても、記録媒体に情報を記録することが困難になっていた。
【0005】
そのような不具合を解消するために、近接場光により磁区を局所的に加熱して一時的に保磁力を低下させ、その間に書き込みを行う熱アシスト磁気記録方式(近接場光アシスト磁気記録方式)が提案されている。この近接場光アシスト磁気記録方式は、微小領域と、近接場光発生素子との近接場光を介した相互作用を利用する方式である。近接場光発生素子は、例えば光波長の数〜数十分の一のサイズの光学的開口に光を照射することでその開口から近接場光を発生させるものである。近接場光は伝搬せず上記開口から数〜数十ナノメートルの微小空間に分布する。近接場光ヘッドをハードディスクの磁極に近接させて形成することで、発生した近接場光によって加熱された磁区に磁極からの磁場を印加することが可能となり、高い保磁力を持った媒体に対する磁気記録が実現される。近接場光発生素子は、上述した光学的微小開口によるものだけでなく、例えば、ナノメートルサイズに形成された突起部により構成しても構わない。この突起部によっても、光学的微小開口と同様に近接場光を発生させることができる。
【0006】
近接場光アシスト磁気記録によれば従来まで不可能であった高密度な記録再生が可能となるが、それを実現するためには新規部品が必要となる。新規部品とは、光源、スライダ外導光部、スライダ内導光部と、近接場光発生素子である。ここでスライダ外導光部とはレーザからの出射光をスライダまで導く部品であり、スライダ内導光部とはスライダに導入された光をスライダ内部で近接場光発生素子まで導く部分である。スライダ外導光部は光源からの光を安定的にスライダに導く安定導光性能と、スライダがディスク表面から微小距離を維持しつつ高速に姿勢変動する動作を妨げない安定浮上性能の両方が要求される。これらの要求を満たすためにはスライダ外導光部は薄型で高い光効率を持つ必要が有る。
【0007】
スライダ外導光部としては光ファイバとプリズムを用いるものが提案されている(例えば特許文献1参照)。この例ではサスペンションとスライダのあいだに光ファイバとプリズムが挟まれるように配置されており、光源からの光は光ファイバを通して伝播し、光ファイバ端面から出射したあとプリズムに入射して方向を変え、スライダに向けて伝搬する。
【0008】
また、樹脂導波路をサスペンションの電気回路と一体化することでスライダ外導光部とする構造も提案されている(例えば特許文献2参照)。この例ではサスペンションの電気回路と一体化した導光部の先端をレーザ加工によって斜めに切断してミラー面を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2003−67901号公報
【特許文献2】特開2008−152899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながらプリズムを用いて光の伝播方向を変える特許文献1の構造では、別に作製したプリズムと光ファイバとスライダを精密な位置合わせをしつつ固定する必要があり、低コストで安定的に製造することが難しい。
【0011】
また、特許文献2の構造では、サスペンションに設けられた開口部に、導光部の先端が対向するようにし、その状態で開口部を介して導光部をレーザ加工により斜めに切断してミラー面を形成している。このため、当該ミラー面を形成するには開口部を形成しなければならず、製造工程が複雑化していた。
【0012】
そこで、本発明は上記点に鑑みてなされたものであり、導光部の先端を容易に加工することができ、製造コストを低減することができる記録用フレクシャ、ヘッドジンバルアセンブリ及び記録用フレクシャの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
本発明に係る記録用フレクシャは、回転する記録媒体の表面の一部を近接場光によって加熱しつつ磁気的に記録を行う近接場光アシスト磁気記録用スライダを前記記録媒体表面から所定の距離を維持して浮上させるための記録用フレクシャであって、基板上に導光部が形成され、導光部先端面が光を反射する機能を持ち、導光部先端面が導光部の長手方向において基板の先端面よりも前方に突出していることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る記録用フレクシャにおいては、導光部を伝搬した光をスライダに向けて伝搬方向を変えるためのミラー機能を、導光部の一部である導光部先端面が担うことにより、低コストで安定的に量産でき、フレクシャの薄型化も可能になる。また、ミラー面を形成する導光部先端が電気配線や基板から先端方向に突出しているため、複数のワークを同時に切断加工することもでき、導光部が複数備えられている場合には同一形状のミラー面を多数同時に形成することができる。
【0015】
また、本発明に係る記録用フレクシャは、導光部先端面が前記導光部光軸に対して45度〜55度の範囲内の角度を持つことを特徴とする。本発明に係る記録用フレクシャにおいては、導光部を伝搬した光がミラー面で伝搬方向を90度以上変えるため、スライダの上面ではなく先端面上部に斜めに照射される。スライダ内の光入射口がスライダ先端面に配置されている設計のスライダの場合、高い効率で光をスライダに導入することができる。
【0016】
また、本発明に係る記録用フレクシャは、導光部が樹脂から成り、所定の屈折率を持つコア部と、コア部よりも低い屈折率を持つクラッド部を持ち、クラッド部がコア部を取り囲んだ構造を持つ導波路であることを特徴とする。本発明に係る記録用フレクシャにおいては、導光部が高い可とう性を持つため、高速に姿勢変動するスライダの動作を妨げることなく、安定浮上を維持しつつ高い効率な導光が可能である。
【0017】
また、本発明に係る記録用フレクシャは、導光部が側面を研磨された光ファイバであることを特徴とする。本発明に係る記録用フレクシャにおいては、安価で高い光効率の導光部が実現し、必要に応じて偏光保存の機能も容易に実現できる。
【0018】
また、本発明に係る記録用フレクチシャは、導光部が光源を備えたものであることを特徴とする。本発明に係る記録用フレクシャにおいては、高い浮上性能と高い光効率を両立させることができる。
【0019】
また、本発明に係る記録用フレクチシャは、導光部が光源を備え、光源から出射した光が導光部の内部を伝播するものであることを特徴とする。本発明に係る記録用フレクシャにおいては、小型で量産に適した構造で高い浮上性能と高い光効率を可能とする。
【0020】
また、本発明に係る記録用フレクチシャは、基板上には近接場光アシスト磁気記録用スライダに接続される電気配線が形成されており、導光部先端面が導光部の長手方向において電気配線の先端よりも前方に突出していることを特徴とする。本発明に係る記録用フレクシャにおいては、導光部先端面が電気配線の先端よりも先端側に突出していることにより、導光部の加工時において電気配線が邪魔にならないため、導光部の先端を容易に加工することができ、製造コストを低減させることができる。
【0021】
また、本発明に係るヘッドジンバルアセンブリは、上記いずれかに記載の記録用フレクシャに近接場光アシスト磁気記録用スライダが固定されたことを特徴とする。本発明に係るヘッドジンバルアセンブリにおいては、フレクシャが薄型で高い光効率で光をスライダに導入することができ、強い近接場光を発生させられるため、ノイズの少ない記録が可能となり、また、光源の出力を抑えることで消費電力の低減も可能となる。
【0022】
また、本発明に係るヘッドジンバルアセンブリは、上記固定が、導光部表面とスライダ表面との接着であることを特徴とする。本発明に係るヘッドジンバルアセンブリにおいては、スライダが記録媒体表面に略平行に設置できるため、数ナノメートルという低浮上量でも安定して浮上することができる。
【0023】
また、本発明に係るヘッドジンバルアセンブリは、スライダがその内部あるいは表面に導光機能を持つスライダ内導光部を持ち、スライダ内導光部は、記録媒体表面に対向する媒体対向面に近接場光を出射する光出射口を持ち、媒体対向面の反対側の面に光入射口を持ち、光入射口が導光部先端面と位置合わせされて固定されていることにより、導光部先端面から出射した光が光入射口に入射することを特徴とする。本発明に係るヘッドジンバルアセンブリにおいては、スライダ内導光部に対して安定的に光を導入することができ、高密度な記録を安定的に実現できる。
【0024】
また、本発明に係るヘッドジンバルアセンブリは、スライダ内導光部が集光機能を持つスポットサイズ変換器型導波路であることを特徴とする。本発明に係るヘッドジンバルアセンブリにおいては、フレクシャを介してスライダに導入された光がスライダ内部で集光されてスポットが小さくなり、記録媒体表面の微小領域のみを加熱することができる。これによりスライダからの磁場と光の両方の微小スポットの重複領域を微細化して、極めて微小な記録ビットを形成し、高密度な記録が実現できる。
【0025】
また、本発明に係るヘッドジンバルアセンブリは、スライダ内導光部の光出射口に、伝搬して来た光を近接場光に変換する近接場光発生素子を持つことを特徴とする。本発明に係るヘッドジンバルアセンブリにおいては、スライダから光の回折限界を超える微小スポットを持つ近接場光を発生させることができ、磁場との協働によって超高密度な記録が実現できる。
【0026】
また、本発明に係るヘッドジンバルアセンブリは、近接場光発生素子が、スライダの磁気的な記録を行うための磁極に隣接して配置されていることを特徴とする。本発明に係るヘッドジンバルアセンブリにおいては、スライダが発生する磁場と近接場光を効率的に重複させることができ、低い消費電力で高い密度の記録を安定して実現できる。
【0027】
また、本発明に係る記録用フレクシャの製造方法は、基板上にクラッド用樹脂材を塗布してアンダークラッド膜を形成する工程と、アンダークラッド膜の上にアンダークラッド用樹脂材よりも屈折率の高いコア用樹脂材を塗布してコア膜を形成する工程と、コア膜をフォトリソグラフィによるパターニングによって所定の形状の複数の並列したコア部に加工する工程と、コア部の上にクラッド用樹脂材を塗布してオーバークラッド膜を形成する工程と、基板の一部をエッチングによって除去することにより、アンダークラッド膜とコア部とオーバークラッド部が基板の端から突出した構造を作製する工程と、複数の突出した構造の先端部を基板に対して所定の角度で切断する工程を含むことを特徴とする。
【0028】
本発明に係る記録用フレクシャの製造方法によると、複数のワークを同時に加工することで低コストで安定した品質の記録用フレクシャを製造することができる。
【0029】
また、本発明に係る記録用フレクシャの製造方法は、光ファイバの側面を研磨する工程と、光ファイバをその先端が基板の端から突出するように基板に固定する工程と、光ファイバの先端を所定の角度で切断する工程を含むことを特徴とする。
【0030】
本発明に係る記録用フレクシャの製造方法によると、安価で性能の安定している光ファイバを用いることで、より高い信頼性の記録用フレクシャを製造することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明に係る記録用フレクシャにおいては、ミラー機能を導光部の一部である導光部先端面が持つことにより、低コストで安定的に量産でき、フレクシャの薄型化も可能になる。また、ミラー面を形成する導光部先端が電気配線や基板から先端方向に突出しているため、複数のワークを同時に切断加工することができ、同一形状のミラー面を多数同時に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】第一実施形態に係る情報記録再生装置の斜視図である。
【図2】第一実施形態に係る近接場光アシスト磁気記録ヘッド2とサスペンション3の先端部の断面図である。
【図3】第一実施形態に係る近接場光アシスト磁気記録ヘッド2の光出射口付近を拡大した斜視図である。
【図4】第一実施形態に係るヘッドジンバルアセンブリの先端部を拡大した斜視図である。
【図5】第一実施形態に係るフレクシャの製造方法のうち、特に導光部26とフレクシャ先端に関わる製造工程の前半を説明する図である。
【図6】第一実施形態に係るフレクシャの製造方法のうち、特に導光部26とフレクシャ先端に関わる製造工程の後半を説明する図である。
【図7】第二実施形態に係るサスペンション51と、近接場光アシスト磁気記録ヘッド2と、ディスクDの断面図である。
【図8】第三実施形態に係るサスペンション61と近接場光アシスト磁気記録ヘッド62とディスクDの断面図である。
【図9】第四実施形態に係るサスペンション3の先端部71を、スライダの側から見た図である。
【図10】第四実施形態に係るサスペンション3と近接場光アシスト磁気記録ヘッド2とディスクDの断面図である。
【図11】第五実施形態に係るサスペンション3の先端部81を、スライダ(図示略)の側から見た図である。
【図12】第五実施形態に係るサスペンション3と近接場光アシスト磁気記録ヘッド2とディスクDの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
(第一実施形態)
以下、本発明に係る近接場光アシスト磁気記録ヘッドおよび情報記録再生装置の第一実施形態を、図1〜図6を参照して説明する。なお、本実施形態の情報記録再生装置1は、垂直記録層D1を有するディスク(磁気記録媒体)Dに対して、垂直記録方式で書き込みを行う装置である。また、本実施形態では、ディスクDが回転する空気の流れを利用して近接場光アシスト磁気記録ヘッド2を浮かせた空気浮上タイプを例に挙げて説明する。
【0034】
本実施形態の情報記録再生装置1は、図1に示すように、後述するスポットサイズ変換器(近接場光発生素子)22を有する近接場光アシスト磁気記録ヘッド2と、ディスクD表面(磁気記録媒体の表面)に平行な方向(XY方向とする)に移動可能とされ、ディスクD表面に平行で且つ互いに直交する2軸(X軸、Y軸)回りに回動自在な状態で近接場光アシスト磁気記録ヘッド2を先端側で支持するサスペンション3と、光ファイバ(光束導入手段)4の基端側から該光ファイバ4に対して光束Lを入射させるレーザ光源(光源)5と、サスペンション3の基端側を支持すると共に、該サスペンション3をディスクDに平行なXY方向に向けてスキャン移動させるアクチュエータ6と、ディスクDを一定方向に回転させるスピンドルモータ(回転駆動部)7と、情報に応じて変調した電流を後述するコイルに対して供給すると共に、レーザ光源5の作動を制御する制御部8と、これら各構成品を内部に収容するハウジング9とを備えている。
【0035】
ハウジング9は、アルミニウムなどの金属材料により、上面視四角形状に形成されていると共に、内側に各構成品を収容する凹部9aが形成されている。また、このハウジング9には、凹部9aの開口を塞ぐように図示しない蓋が着脱可能に固定されるようになっている。凹部9aの略中心には、スピンドルモータ7が取り付けられており、該スピンドルモータ7に中心孔を嵌め込むことでディスクDが着脱自在に固定される。凹部9aの隅角部には、上記アクチュエータ6が取り付けられている。このアクチュエータ6には、軸受10を介してキャリッジ11が取り付けられており、該キャリッジ11の先端にサスペンション3が取り付けられている。
【0036】
なお、キャリッジ11およびサスペンション3は、ディスクDの回転停止時にアクチュエータ6の駆動によって、ディスクD上から退避するようになっている。また、近接場光アシスト磁気記録ヘッド2とサスペンション3とで、ヘッドジンバルアセンブリ12を構成している。また、レーザ光源5は、アクチュエータ6に隣接するように凹部9a内に取り付けられている。そして、レーザ光源5に隣接して、制御部8が取り付けられている。レーザ光源5はサスペンション3の上に塔載されていてもよい。
【0037】
図2は本実施形態に係る近接場光アシスト磁気記録ヘッド2とサスペンション3の先端部とディスクDの断面を示す。近接場光アシスト磁気記録ヘッド2は、回転するディスクDを近接場光によって加熱すると共に、ディスクDに対して垂直方向の記録磁界を与えることで記録層D1内に磁化反転を生じさせ、情報を記録させるものである。この近接場光アシスト磁気記録ヘッド2は、図2に示すように、ディスクD表面から所定距離だけ浮上した状態でディスクDに対向配置され、ディスクDに対向する対向面20aを有するスライダ20と、該スライダ20の先端面に固定された記録素子層21と、該記録素子層21に隣接して固定されたスポットサイズ変換器22とを備えている。記録素子層21のディスクDに対向する部分には磁気記録素子31が備えられている。また、本実施形態の近接場光ヘッド2は、スポットサイズ変換器22に隣接して固定された再生素子(図示略)を備えている。
【0038】
サスペンション3はベースプレート(図示略)、ヒンジ(図示略)、ロードビーム23、フレクシャ24から成り、近接場光アシスト磁気記録ヘッド2をディスクDに近接させた状態で浮上させる機能を持つ。ロードビーム23は近接場光アシスト磁気記録ヘッド2をディスクD方向に向けて押す荷重をかける。フレクシャ24の先端(図左方)は基板25のディスクD側(図下方)面に導光部26が備わっている。導光部26の先端は斜めに切断された切断面27(導光部先端面)となっている。この切断面27は基板25の先端28よりも先端側に突出している。
【0039】
スポットサイズ変換器22は断面が三角形で先細り形状の導波路であり、光入射面29は出射面30と略相似形の三角形であるが、出射面30よりもサイズが大きい。この出射面30には図示を略した近接場光発生素子があり、それに隣接して磁気記録素子31が備わっている。
【0040】
図3は本実施形態に係る近接場光アシスト磁気記録ヘッド2の光出射口付近を拡大した斜視図である。スポットサイズ変換器22は先細りの三角柱形状のコアを持つ導波路であり、矢印で示した方向に光を伝搬させつつそのスポットサイズを縮小する。スポットサイズ変換器22の光出射面30の直下には近接場光発生素子32が形成されている。近接場光発生素子32はたとえばAuからなる厚さ10ナノメートル程度の薄膜であり、幅は20ナノメートルである。これはスポットサイズ変換器22内部を伝搬して来た光と光学的に結合することによって表面プラズモンを励起し、その表面プラズモンが光出射面30までエネルギーを伝搬する。これにより光出射面30周辺を遮光膜で覆って背景光を低減したとしても、近接場光は十分な強度で発生させることができる。近接場光発生素子32の近傍に磁気記録素子31が備わっており、近接場光と磁場のナノ領域での協働が可能となる。
【0041】
図4は本実施形態に係るヘッドジンバルアセンブリの先端部を拡大した斜視図である。近接場光アシスト磁気記録ヘッド20はフレクシャ先端の基板25上の導光部26の上に固定されている。フレクシャ先端には略コの字状の貫通穴35が開けられており、フレクシャ基部(図中左方)に対して先端がたわみやすくなっている。電気配線36はフレクシャ基部から配置され先端28近傍で戻ってスライダ20に電気的に接続されている。スポットサイズ変換器22は上述したように先細り三角柱形状であり、光出射面30には図示しない近接場光発生素子が有る。スライダ20表面(図中上方)には図示しない凹凸構造があり、ディスクに対向して空気浮上力を受けることでスライダ20が安定してディスク表面の上を浮上する。記録素子層21は中央付近に磁気記録素子31を持ち、磁気記録素子31はスポットサイズ変換器22の光出射面30に隣接している。
【0042】
図5と6は本実施形態に係るフレクシャの製造方法のうち、特に導光部26とフレクシャ先端に関わる製造工程を説明する図である。まず、図5(a)で基板41上に導光部パターン42を作製する。基板41は代表的にはステンレスなどの金属から成るものを用いる。導光部パターン42は屈折率の高いコア層を、それよりも屈折率の低いクラッド層ではさんだ内部構造を持つ(図示は略す)光導波路であり、これらの層は屈折率を調整した樹脂材料を基板41上に塗布した後フォトリソグラフィによってパターニングすることで作製する。図では基板41上に導光部パターン42を3個作製した状態を示しているが、数十から数百個の導光部パターン42を一回のフォトリソグラフィによって作製することも容易にできる。次に図5(b)で電気配線36を作製する。電気配線36はAuやCuなどから成り、フォトリソグラフィによって作製できる。このとき、電気配線36の先端部Aよりも、導光部パターン42の先端部Bが先端側に突出している。このような構造はフォトリソグラフィのマスクパターンの形状によって容易に作製できる。
【0043】
次に図6(a)で、基板41をエッチングによって導光部パターン42先端部直下を含む基板41の先端側を除去し、同時にコの字状のフレクシャ先端貫通穴35を作製する。この工程により導光部パターン42はその先端43が基板41の先端44から突出する。最後に図6(b)で、導光部パターン42の先端43をブレードで切断することにより先端切断面27を持つ導光部26を作製する。切断は基板41の平面に対して45°の角度を持つ平面で行うため、先端切断面27は導光部パターン42光軸に対して45°の角度を持つ。導光部パターン42の先端43が基板41の先端44から突出していることにより、ブレードで切断する際に電気配線36にブレードが接触することがない。数十から数百の導光部パターン42を基板41上に作製した場合であっても、ブレードを一回移動させるだけで同時に先端切断面27を作製することができる。
【0044】
図5と6で説明した方法で作製した導光部26付きフレクシャ24に対して、近接場光アシスト磁気記録ヘッド2を固定する。近接場光アシスト磁気記録ヘッド2はスポットサイズ変換器22を持っており、その光入射面29に対して、導光部26の先端切断面27を位置合わせした後接着する。スポットサイズ変換器22は内部に導入された光のスポットを縮小しつつ伝搬させる機能を持っており、光入射面29は十から数十ミクロンという比較的大きなサイズであっても、光出射面30においては一から数ミクロンのスポットに縮小させることができるため、導光部26の先端切断面27とスポットサイズ変換器22の光入射面29との位置合わせは比較的容易である。これらの工程により、光源からの光を近接場光アシスト磁気記録ヘッド2に導く機能と、近接場光アシスト磁気記録ヘッド2をディスクD上で微小浮上量を持って浮上させる機能を併せ持ったフレクシャ24を作製できる。
【0045】
なお、特許文献1の技術では、光ファイバの光出射面から出射した光がプリズムに入射するまでの距離を自由伝搬することになり、光スポットが拡大してしまうため、近接場光発生素子以外の部分や記録媒体表面を直接照射することにより、情報を記録する領域以外の部分の保磁力が低下して不安定になるという懸念が有る。これに対し、本発明によれば、導光部26内に導かれた光が先端切断面27で反射することにより、従来技術のように光が反射する前に自由伝播することがないため、光スポット径を拡大させないようにすることができ、記録媒体の所望の部分のみをより確実に照射することができる。
【0046】
なお、特許文献2の技術における樹脂導波路をサスペンションの電気回路と一体化する構造では、サスペンションに貫通穴を設けて、導波路形成面の反対面側からその貫通穴を通してレーザ加工によって導波路先端を加工するため、一つずつ加工する工程となってしまい、大量生産には向かない。これに対し、本発明によれば、複数の導光部26の先端が基板41の先端44よりも先端側に突出していることにより、複数の導光部26の先端を容易に加工することができ、製造コストを低減させることができる。
【0047】
なお、特許文献2の技術では、レーザで加工された面で反射した光はスライダには向かわず記録媒体に直接照射されるため、スポットサイズは数十ミクロンから数百ミクロンという大きなものになってしまい、記録領域以外の部分も同時に加熱して不安定にしてしまう、すなわち記録方式として近接場光を利用した熱アシスト磁気記録にはならず、いわゆる光磁気記録方式に近い形になっているため高記録密度化が難しいという課題が有る。これに対し、本発明によれば、先端切断面27で反射した光がスポットサイズ変換器22に入射して近接場光が生成されることにより、記録方式として近接場光を利用した熱アシスト磁気記録を実現することができ、情報を高密度に記録することができる。
【0048】
(第二実施形態)
図7は本発明の第二実施形態に係るサスペンション51と、近接場光アシスト磁気記録ヘッド2と、ディスクDの断面を示す。第一実施形態との差異は、フレクシャ基板52の先端53が導光部26の先端切断面27と同一平面を成している点である。フレクシャとしての機械的性能は、先端の形状のわずかな変更であるので同等である。また、光伝搬性能としては、光はフレクシャ基板52内を通らず導光部26の内部を通るため、フレクシャ基板52の先端53の形状による影響は無い。
【0049】
その一方、製造方法においては、導光部26の先端切断面27とフレクシャ基板52の先端53が同一平面を成すため、ブレードやレーザによる加工を一回行うだけで同時に作製することができる。第一実施形態では大量生産に適した構造であることを示したが、本実施形態ではそれに加えて更に低コストな量産が可能になるという特徴が有る。
【0050】
(第三実施形態)
図8は本発明の第三実施形態に係るサスペンション61と近接場光アシスト磁気記録ヘッド62とディスクDの断面図を示す。第一及び第二実施形態と同一部分は同一符号を記して説明を省略する。サスペンション61の一部を成すフレクシャ65は、フレクシャ基板63に導光部64が形成されている。導光部64は樹脂から成る導波路であるが、側面を研磨した光ファイバでも良い。また、導光部64は必要に応じて偏光保存機能を持つものを使用することもできる。フレクシャ基板63の先端66よりも、導光部64の先端切断面67の方が先端側(図中左方)に突出している。この特徴は第一実施形態と同様であり、同じ効果が得られる。第一実施形態との差異は、導光部64の先端切断面67が光軸に対して45°〜約55°の範囲内の角度を持っている点である。また、近接場光アシスト磁気記録ヘッド62内部のヘッド内導光部68は、光入射部が上方(ディスクDの反対側。図中上方)ではなく、上部の側面に設けられている。光入射部はグレーティングなどの構造により入射光を内部の伝搬光に変換するものである。このような構成により、図中矢印で示したように光は先端切断面67で反射してヘッド内導光部68に入射する。
【0051】
先端切断面67と光軸の成す角度は切断に使用するブレードの形状や姿勢を変えることで自在に設定可能である。ヘッド内導光部68の光入射部の設計に応じて最適な角度の先端切断面67を作製することができる。本実施形態においては、第一実施形態が持つ効果に加えて、ヘッド内導光部68の設計に合せて導光部64の先端切断面67の角度を最適化できるため、全体の設計自由度が向上し、浮上性能と光学性能の両方において高性能なヘッドジンバルアセンブリが実現する。
【0052】
(第四実施形態)
図9は本発明の第四実施形態に係るサスペンション3の先端部71を、スライダ(図示略)の側から見た図である。本実施形態においては図1に示したレーザ光源5の位置には制御部8のみが配置されている。サスペンション3の先端部には略コの字状のフレクシャ先端貫通穴35があり、それによってサスペンション3の基部に対して先端がたわみやすくなっている。その部分に導光部72が固定されている。導光部72には断面が長方形あるいは台形のレーザ搭載溝73が形成され、その中にレーザ74が固定されている。導光部72は薄板状であり、その一側面は表面に対して45°に切断されており、その面が光反射面75(導光部先端面)となる。レーザ74から出射した光は導光部72の内部を伝搬して光反射面75で反射した後スライダに入射する。図10はサスペンション3と近接場光アシスト磁気記録ヘッド2とディスクDの断面図を示す。導光部72に形成されたレーザ搭載溝73にレーザ74が固定されている構成を示す。
【0053】
このような構造のヘッドジンバルアセンブリは、光源であるレーザがスライダに直接搭載されているため、レーザから近接場光発生部までの距離が短く、高精度なアライメントを必要とする組み立て工程が少ないことから、高いエネルギー効率で光を利用することができるので、消費電力の低減や高S/N信号を実現できる。また、光源からスライダまでの導光構造が不要になるので、スライダが記録媒体表面から数ナノメートルだけ離れた距離を維持した状態で浮上するナノ浮上の特性も高いものが実現できる。
【0054】
(第五実施形態)
図11は本発明の第五実施形態に係るサスペンション3の先端部81を、スライダ(図示略)の側から見た図である。本実施形態においては図1に示したレーザ光源5の位置には制御部8のみが配置されている。サスペンション3の先端部には略コの字状のフレクシャ先端貫通穴35があり、それによってサスペンション3の基部に対して先端がたわみやすくなっている。その部分にレーザ固定ガイド82が固定されている。レーザ固定ガイド82は略コの字形状をしており、その中央がレーザ搭載溝83となって、レーザ84を固定している。レーザ84はその先端部が斜めに切断されており、光反射面85となっている。図12はサスペンション3と近接場光アシスト磁気記録ヘッド2とディスクDの断面図を示す。レーザ搭載溝83に固定されたレーザ84からの出射光は光反射面85のために図中下方向に出射し、スポットサイズ変換器22に入射する。このような構造にすることで、上述した効果に加えて、レーザ出射面からスポットサイズ変換器22までの伝搬距離を短くすることができ、高効率でスポットサイズ変換器22に光を入射させることができる。これにより、高S/Nの信号取得が可能となり、また消費電力の低減も実現できる。
【0055】
(その他の実施形態)
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、上記各実施形態の構成は本発明の単なる例示に過ぎず、要旨を逸脱しない範囲において変更が可能であり、本発明を何ら限定するものではない。例えば、導光部又は光ファイバが複数備えられている場合、それらの先端部のそれぞれを同時に基板に対して斜めに切断することに限定されるわけではなく、当該先端部のそれぞれを別々に基板に対して斜めに切断してもよい。かかる特徴によれば、導光部又は光ファイバのそれぞれに応じて切断位置を異ならせることができ、スライダの大きさに応じた導光部又は光ファイバを容易に製造することができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明はコンピュータや家庭用電気製品に内蔵される情報記録再生装置、特に大容量記録が必要なハードディスク用の部品の一つとして利用される。
【符号の説明】
【0057】
1 情報記録再生装置
2 近接場光アシスト磁気記録ヘッド
3 サスペンション
4 光ファイバ
5 レーザ光源
6 アクチュエータ
7 スピンドルモータ
8 制御部
9 ハウジング
9a ハウジング9の凹部
10 軸受
11 キャリッジ
12 ヘッドジンバルアセンブリ
20 スライダ
20a スライダ20の対向面
21 記録素子層
22 スポットサイズ変換器
23 ロードビーム
24 フレクシャ
25 基板
26 導光部
27 導光部26の先端切断面
28 基板25の先端
29 スポットサイズ変換器22の光入射面
30 スポットサイズ変換器22の光出射面
31 磁気記録素子
32 近接場光発生素子
35 フレクシャ先端貫通穴
36 電気配線
41 基板
42 導光部パターン
43 導光部パターン42の先端
44 基板41の先端
51 サスペンション
52 フレクシャ基板
53 基板52の先端
61 サスペンション
62 近接場光アシスト磁気記録ヘッド
63 フレクシャ基板
64 導光部
65 フレクシャ
66 フレクシャ基板63の先端
67 導光部64の先端切断面
68 ヘッド内導光部
71 第四実施形態に係るサスペンション3の先端部
72 導光部
73 レーザ搭載溝
74 レーザ
75 光反射面
81 第五実施形態に係るサスペンション3の先端部
82 レーザ固定ガイド
83 レーザ搭載溝
84 レーザ
85 光反射面
D ディスク
D1 記録層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転する記録媒体の表面の一部を近接場光によって加熱しつつ磁気的に記録を行う近接場光アシスト磁気記録用スライダを前記記録媒体表面から所定の距離を維持して浮上させるための記録用フレクシャであって、
基板上に導光部が形成され、
前記導光部の導光部先端面が光を反射する機能を持ち、
前記導光部先端面が前記導光部の長手方向において前記基板の先端面よりも前方に突出していることを特徴とする記録用フレクシャ。
【請求項2】
前記導光部先端面が前記導光部光軸に対して45度から55度の範囲内の角度を持つことを特徴とする請求項1に記載の記録用フレクシャ。
【請求項3】
前記導光部が樹脂から成り、所定の屈折率を持つコア部と、前記コア部よりも低い屈折率を持つクラッド部を持ち、前記クラッド部が前記コア部を取り囲んだ構造を持つ導波路であることを特徴とする請求項1に記載の記録用フレクシャ。
【請求項4】
前記導光部が側面を研磨された光ファイバであることを特徴とする請求項1に記載の記録用フレクシャ。
【請求項5】
前記導光部が光源を備えたものであることを特徴とする請求項1に記載の記録用フレクシャ。
【請求項6】
前記導光部が前記光源を備え、前記光源から出射した光が前記導光部の内部を伝播するものであることを特徴とする請求項5に記載の記録用フレクシャ。
【請求項7】
前記基板上には、前記近接場光アシスト磁気記録用スライダに接続される電気配線が形成されており、
前記導光部先端面が前記導光部の長手方向において前記電気配線の先端よりも前方に突出していることを特徴とする請求項1に記載の記録用フレクシャ。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の記録用フレクシャに前記スライダが固定されたことを特徴とするヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項9】
前記固定が、前記導光部表面と前記スライダ表面との接着であることを特徴とする請求項8に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項10】
前記スライダがその内部あるいは表面に導光機能を持つスライダ内導光部を持ち、前記スライダ内導光部は、前記記録媒体表面に対向する媒体対向面に前記近接場光を出射する光出射口を持ち、前記媒体対向面の反対側の面に光入射口を持ち、前記光入射口が前記導光部先端面と位置合わせされて固定されていることにより、前記導光部先端面から出射した光が前記光入射口に入射することを特徴とする請求項8に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項11】
前記スライダ内導光部が集光機能を持つスポットサイズ変換器型導波路であることを特徴とする請求項10に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項12】
前記光出射口に、伝搬して来た光を近接場光に変換する近接場光発生素子を持つことを特徴とする請求項10に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項13】
前記近接場光発生素子が、前記スライダの前記磁気的な記録を行うための磁極に隣接して配置されていることを特徴とする請求項12に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項14】
請求項3に記載の記録用フレクシャの製造方法であって、
前記基板上にクラッド用樹脂材を塗布してアンダークラッド膜を形成する工程と、
前記アンダークラッド膜の上に前記アンダークラッド用樹脂材よりも屈折率の高いコア用樹脂材を塗布してコア膜を形成する工程と、
前記コア膜をフォトリソグラフィによるパターニングによって所定の形状の複数の並列したコア部に加工する工程と、
前記コア部の上に前記クラッド用樹脂材を塗布してオーバークラッド膜を形成する工程と、
前記基板の一部をエッチングによって除去することにより、前記アンダークラッド膜と前記コア部と前記オーバークラッド部が前記基板の端から突出した突出構造を作製する工程と、
前記複数の突出構造の先端部を前記基板に対して所定の角度で切断することにより、前記導光部先端面を形成する工程を含むことを特徴とする記録用フレクシャの製造方法。
【請求項15】
前記複数の突出構造の先端部を前記基板に対して所定の角度で同時に切断することを特徴とする請求項14に記載の記録用フレクシャの製造方法。
【請求項16】
請求項4に記載の記録用フレクシャの製造方法であって、
前記光ファイバの側面を研磨する工程と、
前記光ファイバをその先端が前記基板の端から突出するように前記基板に固定する工程と、
前記光ファイバの先端を所定の角度で切断する工程を含むことを特徴とする記録用フレクシャの製造方法。
【請求項17】
前記光ファイバのそれぞれの先端部を前記基板に対して所定の角度で同時に切断することを特徴とする請求項16に記載の記録用フレクシャの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−96351(P2011−96351A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−61638(P2010−61638)
【出願日】平成22年3月17日(2010.3.17)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】