設計システム、設計方法、及び模型画像出力装置とそのプログラム
【課題】複数のユーザでのコラボレーションであっても、効率的に操作することができる間取り設計システムを提供する。
【解決手段】タグID読取部10は、複数のRFIDリーダ3−1〜3−nによって、それぞれのブロック2−1〜2−n上に置かれた、床材模型4、壁面模型5、家具模型6及びカメラ模型7のRFIDタグからタグIDを読み取る。CG設定情報作成部11は、読み取られたタグIDに従って、データベース12からそれぞれに対応する画像データや、カメラ情報などを読み取り、CG作成用のプロパティファイルを作成する。2DCG作成アプリケーション13は、上記プロパティファイルに従って、2次元の間取り図を作成してモニタ15に表示する。また、3DCG作成アプリケーション14も同様にプロパティファイルに従って、3次元の間取り図を作成してモニタ15に表示する。
【解決手段】タグID読取部10は、複数のRFIDリーダ3−1〜3−nによって、それぞれのブロック2−1〜2−n上に置かれた、床材模型4、壁面模型5、家具模型6及びカメラ模型7のRFIDタグからタグIDを読み取る。CG設定情報作成部11は、読み取られたタグIDに従って、データベース12からそれぞれに対応する画像データや、カメラ情報などを読み取り、CG作成用のプロパティファイルを作成する。2DCG作成アプリケーション13は、上記プロパティファイルに従って、2次元の間取り図を作成してモニタ15に表示する。また、3DCG作成アプリケーション14も同様にプロパティファイルに従って、3次元の間取り図を作成してモニタ15に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部屋等の間取り図の画像を作成および表示する設計システム、設計方法、及び模型画像出力装置とそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅等の設計においては、PC(Personal Computer)の画面上で、予め用意された部屋の種類(リビング、ダイニング、洋室、和室等)をマウスで選択し、当該部屋の格子状の任意の位置に部屋のインテリアを決定する壁や窓、壁などのオブジェクトをドラッグアンドドロップして間取りを設定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。該従来技術では、床の素材や、壁の素材、家具などは、その寸法や、色、素材などを予めデータベースに登録しておき、必要に応じて読み出して部屋毎に選択する。
【特許文献1】特開2002−24317号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来技術(特許文献1)では、間取りや、インテリアの設定、移動などの操作全般において、マウス等のポインティングデバイス操作が必要である。このため、複数人でのコラボレーションにおいては、入力装置を共有することができないため、効率的な操作ができないという問題がある。
【0004】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、複数のユーザでのコラボレーションであっても、効率的に操作することができる設計システム、設計方法、及び模型画像出力装置とそのプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、本発明は、模型識別情報記憶装置が取り付けられ、マトリクス状に設けられた区画により構成される設計対象の疑似空間の区画を区切るための物体または前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型と、前記区画それぞれにおいて前記設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報を記憶する前記方向ごとの複数の方向識別情報記憶装置と、前記マトリクス状に設けられた区画毎に配置され、各区画に配置される前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、前記方向識別情報とを読み取る識別情報読取中継装置と、前記識別情報読取中継装置と通信接続されており、前記設計用疑似模型が配置された区画に対応する前記擬似空間の画像上の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力する模型画像出力装置と、を備え、前記模型画像出力装置は、前記複数の識別情報読取中継装置の読み取った、前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、該模型識別情報を読み取った前記識別情報読取中継装置の前記マトリクス状の区画における位置を示す位置情報とを取得する取得手段と、前記模型識別情報記憶装置の模型識別情報に対応付けて、前記設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像を含む属性情報を記憶する属性情報記憶手段と、前記設計用模擬模型が前記区画内に配置された際に、前記区画に配置される前記設計用模擬模型の区画内の配置位置を、前記方向識別情報記憶装置のうちのいずれかから読み取ることのできた複数の異なる方向識別情報に基づいて特定する配置位置特定手段と、前記取得手段によって取得された設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報に基づいて、該設計用模擬模型の属性情報を前記属性情報記憶手段から読み出し、該読み出した属性情報と、その設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取った識別情報読取中継装置の位置情報と、その設計用模擬模型の前記区画内の配置位置とに基づいて、設計図を生成するための設計パラメータを生成する設計パラメータ生成手段と、前記設計パラメータ生成手段により生成された設計パラメータに基づいて、前記設計用疑似模型が配置されたマトリクス状の区画に対応する位置に、当該設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像が配置された設計図を出力する設計図出力手段と、を備えることを特徴とする設計システムである。
【0006】
本発明は、上記の発明において、前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型は、回転方向を検出する回転方向検出手段を備え、前記設計パラメータ生成手段は、前記回転方向に基づいて、前記設計用模擬模型の前記区画内の配置位置を変更した前記設計パラメータを生成することを特徴とする。
【0007】
本発明は、上記の発明において、前記疑似模型は、カメラであり、前記模型画像出力装置は、前記カメラの疑似模型毎の視点位置を記憶する視点位置記憶手段を備え、前記設計パラメータと前記カメラの視点位置とを三次元画像作成再生装置に出力する三次元画像生成用情報出力手段と、を更に、備えることを特徴とする。
【0008】
本発明は、上記の発明において、前記設計対象の疑似空間における前記カメラの視点方向を検出する視点方向検出装置を更に備えることを特徴とする。
【0009】
また、上述した課題を解決するために、本発明は、模型識別情報記憶装置が取り付けられ、マトリクス状に設けられた区画により構成される設計対象の疑似空間の区画を区切るための物体または前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型と、前記区画それぞれにおいて前記設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報を記憶する前記方向ごとの複数の方向識別情報記憶装置と、前記マトリクス状に設けられた区画毎に配置され、各区画に配置される前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、前記方向識別情報とを読み取る識別情報読取中継装置と、前記識別情報読取中継装置と通信接続されており、前記設計用疑似模型が配置された区画に対応する前記擬似空間の画像上の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力する模型画像出力装置と、を備えた設計システムにおける設計方法であって、前記模型画像出力装置は、前記複数の識別情報読取中継装置の読み取った、前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、該模型識別情報を読み取った前記識別情報読取中継装置の前記マトリクス状の区画における位置を示す位置情報とを取得し、前記設計用模擬模型が前記区画内に配置された際に、前記区画に配置される前記設計用模擬模型の区画内の配置位置を、前記方向識別情報記憶装置のうちのいずれかから読み取ることのできた複数の異なる方向識別情報に基づいて特定し、前記取得手段によって取得された設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報に基づいて、該設計用模擬模型の属性情報を、前記模型識別情報記憶装置の模型識別情報に対応付けて、前記設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像を含む属性情報を記憶する属性情報記憶手段から読み出し、該読み出した属性情報と、その設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取った識別情報読取中継装置の位置情報と、その設計用模擬模型の前記区画内の配置位置とに基づいて、設計図を生成するための設計パラメータを生成し、
前記設計パラメータ生成手段により生成された設計パラメータに基づいて、前記設計用疑似模型が配置されたマトリクス状の区画に対応する位置に、当該設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像が配置された設計図を出力することを特徴とする設計方法である。
【0010】
また、上述した課題を解決するために、本発明は、模型識別情報記憶装置が取り付けられ、マトリクス状に設けられた区画により構成される設計対象の疑似空間の区画を区切るための物体または前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型と、前記区画それぞれにおいて前記設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報を記憶する前記方向ごとの複数の方向識別情報記憶装置と、前記マトリクス状に設けられた区画毎に配置され、各区画に配置される前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、前記方向識別情報とを読み取る識別情報読取中継装置と、前記識別情報読取中継装置と通信接続されており、前記設計用疑似模型が配置された区画に対応する前記擬似空間の画像上の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力する模型画像出力装置と、を備えた設計システムにおける前記模型画像出力装置であって、前記複数の識別情報読取中継装置の読み取った、前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、該模型識別情報を読み取った前記識別情報読取中継装置の前記マトリクス状の区画における位置を示す位置情報とを取得する取得手段と、前記模型識別情報記憶装置の模型識別情報に対応付けて、前記設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像を含む属性情報を記憶する属性情報記憶手段と、前記設計用模擬模型が前記区画内に配置された際に、前記区画に配置される前記設計用模擬模型の区画内の配置位置を、前記方向識別情報記憶装置のうちのいずれかから読み取ることのできた複数の異なる方向識別情報に基づいて特定する配置位置特定手段と、前記取得手段によって取得された設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報に基づいて、該設計用模擬模型の属性情報を前記属性情報記憶手段から読み出し、該読み出した属性情報と、その設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取った識別情報読取中継装置の位置情報と、その設計用模擬模型の前記区画内の配置位置とに基づいて、設計図を生成するための設計パラメータを生成する設計パラメータ生成手段と、前記設計パラメータ生成手段により生成された設計パラメータに基づいて、前記設計用疑似模型が配置されたマトリクス状の区画に対応する位置に、当該設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像が配置された設計図を出力する設計図出力手段と、を備えることを特徴とする模型画像出力装置である。
【0011】
また、上述した課題を解決するために、本発明は、模型識別情報記憶装置が取り付けられ、マトリクス状に設けられた区画により構成される設計対象の疑似空間の区画を区切るための物体または前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型と、前記区画それぞれにおいて前記設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報を記憶する前記方向ごとの複数の方向識別情報記憶装置と、前記マトリクス状に設けられた区画毎に配置され、各区画に配置される前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、前記方向識別情報とを読み取る識別情報読取中継装置と、前記識別情報読取中継装置と通信接続されており、前記設計用疑似模型が配置された区画に対応する前記擬似空間の画像上の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力する模型画像出力装置と、を備えた設計システムにおける前記模型画像出力装置のコンピュータを、前記複数の識別情報読取中継装置の読み取った、前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、該模型識別情報を読み取った前記識別情報読取中継装置の前記マトリクス状の区画における位置を示す位置情報とを取得する取得手段、前記設計用模擬模型が前記区画内に配置された際に、前記区画に配置される前記設計用模擬模型の区画内の配置位置を、前記方向識別情報記憶装置のうちのいずれかから読み取ることのできた複数の異なる方向識別情報に基づいて特定する配置位置特定手段、前記取得手段によって取得された設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報に基づいて、該設計用模擬模型の属性情報を、前記模型識別情報記憶装置の模型識別情報に対応付けて、前記設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像を含む属性情報を記憶する属性情報記憶手段から読み出し、該読み出した属性情報と、その設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取った識別情報読取中継装置の位置情報と、その設計用模擬模型の前記区画内の配置位置とに基づいて、設計図を生成するための設計パラメータを生成する設計パラメータ生成手段、前記設計パラメータ生成手段により生成された設計パラメータに基づいて、前記設計用疑似模型が配置されたマトリクス状の区画に対応する位置に、当該設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像が配置された設計図を出力する設計図出力手段、として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、模型識別情報記憶装置を貼り付けた設計用疑似模型を、マトリクス状の区画上に置くことで、該区画に配置された識別情報読取中継装置により、設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取り、マトリクス状の区画により構成される設計対象の疑似空間上の、設計用疑似模型が配置された区画の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力するようにしたので、何がどこに置かれたかを自動的に認識させ、置かれたものを入力として画面に表示させることで、ユーザが直感的に操作することができるとともに、複数のユーザにより同時に操作しても、効率的に設計を行うことができるという利点が得られる。
【0013】
また、本発明によれば、設計用模擬模型の回転方向に基づいて、当該設計用模擬模型の回転方向の変更後の配置位置を示す設計パラメータを生成するので、自動的に、設計用模擬模型が変更した配置となる画像を出力することができる。
【0014】
また、本発明によれば、前記疑似模型をカメラとし、設計パラメータと前記カメラの視点位置とを三次元画像作成再生装置に出力することで、既存の三次元画像作成再生装置であっても、ユーザが直感的に操作することができるとともに、複数のユーザにより同時に操作しても、効率的に設計を行うことができるという利点が得られる。
【0015】
また、この発明によれば、設計対象の疑似空間におけるカメラの視点方向を検出することにより、カメラの疑似模型を動かすだけで、三次元画像上の視点方向を、直観的に容易に動かすことができるという利点が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態による間取り設計システムの構成を示すブロック図である。図において、RFIDリーダ盤面1は、N×Mの碁盤目のように複数のブロック(区画)2−1〜2−nに分割されており、各ブロック2−1〜2−nには、1つのRFIDリーダ3−1〜3−nと4つの方向タグ(後述)が設けられている。各ブロック2−1〜2−nの面は四角形の範囲である。また、床材模型4、壁面模型5及び家具模型6は、住宅等の間取り設計を行うための部品であり、各々、固有のタグIDを有するRFIDタグ4−1、5−1、6−1を備えている。床材模型4、及び壁面模型5は、所望する間取りに応じて、上記RFIDリーダ盤面1の任意のブロック2−1〜2−n上に置くことが可能となっている。また、家具模型6は、RFIDタグ6−1に加えて、模型の置かれた方向(向き)を検出するための方向センサ(例えば、6軸加速度センサなど)6−2を備えている。
【0018】
また、カメラ模型7は、3次元の間取り図における視点を模擬する部品であり、上記家具模型6と同様に、固有のタグIDを有するRFIDタグ7−1に加えて、視点方向を検出するための方向センサ(例えば、6軸加速度センサなど)7−2を備えている。該カメラ模型7も他の模型と同様に、RFIDリーダ盤面1の任意のブロック2−1〜2−n上に置くことが可能となっている。該カメラ模型7を置くことで、間取り設計システムにおける間取り設計装置が、2次元の間取り図表示から3次元の間取り図表示への切り替え、その位置から見た3DCG画像の表示を行う。カメラ模型7が取り除かれると、元の2次元の間取り図表示へ戻る。なお、カメラ模型7には、視点位置(高さ)が異なる複数の種類のカメラ模型が用意されている。
【0019】
複数のRFIDリーダ3−1〜3−nは、各々、後述するタグID読取部10からの読み取りコマンドに従って、自身のブロック2−1〜2−n上に床材模型4、壁面模型5、家具模型6及びカメラ模型7が置かれると、そのRFIDタグ4−1、5−1、6−1、7−1からタグIDを読み取る。これにより、各RFIDリーダ3−1〜3−nのブロック2−1〜2−n上に置かれた模型がどの模型であるかを検出することができる。1つのブロック2−iには、複数の模型を置くことが可能であり、基本的に、1つの床材模型4、4つ以下の壁面模型5、そして、必要に応じて家具模型6、カメラ模型7が置かれる。
【0020】
なお、床材模型4、壁面模型5、家具模型6及びカメラ模型7は、各々、床材の種類、壁面の種類、家具の種類、カメラの種類に応じて、複数の模型が用意されている。また、上述した方向センサ6−2、7−2は、RFIDシステムによる無線通信とは別の無線通信(例えば、Bluetoothなど)で、当該センサを識別するための固有のセンサIDと方向情報とを、タグID読取部10に送信する。
【0021】
タグID読取部10は、所定のタイミング(例えば、1秒間隔)で、読み取りコマンドを各RFIDリーダ3−1〜3−nに送信し、各RFIDリーダ3−1〜3−nが読み取ったRFIDタグ4−1、5−1、6−1、7−1(これらの組み合わせ)のタグIDを取得する。また、タグID読取部10は、RFIDリーダ3−1〜3−n上に模型が置かれておらず、タグIDを取得できなかった場合には、ダミータグIDのみをCG設定情報作成部11に供給する。
【0022】
CG設定情報作成部11は、タグID読取部10からのタグID群に対して、データベース12から各タグID4−1、5−1、6−1、7−1に対応する、床材、壁面部品、家具などの画像データや、カメラ情報などを読み取り、CG作成用のプロパティファイルを作成し、2DCG作成アプリケーション13及び3DCG作成外部アプリケーション14に供給する。なお、上記2DCG作成アプリケーション13及び3DCG作成アプリケーション14は、既存のアプリケーションである。
【0023】
データベース12は、タグID4−1、5−1、6−1、7−1と模型種類や、RFIDリーダIDで特定されるRFIDリーダ3−1〜3−nの位置、方向センサ6−2、7−2が設けられている模型を示すタグID、壁面模型5の方向、床材模型4、壁面模型5、家具模型6とそれらの画像パス、カメラ模型7の属性、各RFIDリーダ3−1〜3−n上に置かれている模型のRFIDタグ一覧、方向センサ6−2、7−2で示される方向情報などを各テーブルで保存している。なお、各テーブルの詳細については後述する。
【0024】
2DCG作成アプリケーション13は、上記プロパティファイルに従って、2次元の間取り図を作成する。3DCG作成アプリケーション14は、プロパティファイルに従って、3次元の間取り図を作成する。モニタ15は、2次元の間取り図、または3次元の間取り図のどちらかを表示する。上述したように、RFIDリーダ盤面1のいずれかのブロックにカメラ模型7が置かれると、2次元から3次元へ切り替え、カメラ模型7が取り除かれると、3次元から2次元に切り替えるようになっている。そして、タグID読取部10、CG設定情報作成部11、データベース12、2DCG作成アプリケーション13の処理部は、例えば、間取り設計装置(模型画像出力装置;PCなど)により構成される。また3DCG作成外部アプリケーション14の処理部は、例えば、間取り設計装置とは異なる三次元画像作成再生装置により構成される。なお、間取り設計装置と三次元画像作成再生装置との機能が同一の装置内に構成されていてもよい。
【0025】
図2は、本実施形態による床材模型、壁面模型、家具模型の外観を示す斜視図である。床材模型4には、図2(a)に示すように、その模型で表す床材の材質サンプル4−2が貼り付けられている。床材の材質としては、例えば、カーペット、フローリング、畳などがある。また、壁面模型5には、図2(b)に示すように、該模型によって表現される壁面部材5−2、すなわち、実際の壁紙や、窓や、扉の模型、写真または図3(a)〜(c)に示す図面などが貼り付けられている。図3(a)は、窓を示す図面、同図(b)は、扉を示す図面、同図(c)は、壁を示す図面である。次に、家具模型6は、図2(c)に示すように、実際の家具の縮尺や、形状、材質などが模擬されている。ユーザは、床材模型4、壁面模型5に貼り付けられた材質サンプル4−2、5−2を見たり、触ったり、家具模型6を見て確認することで、その模型を置いた部屋が、どのような床材で、どのような壁面で、どのような家具が置かれるかを直観的に把握することができるとともに、間取り設計システムに、それら模型の情報を入力することができる。
【0026】
次に、図4は、本実施形態によるカメラ模型の外観を示す斜視図である。カメラ模型7は、実際のカメラのように、カメラ部分7−3と、該カメラ部分7−3を支持し、視点の位置(高さ)を規定する足部(三脚や一脚)7−4とからなる。カメラ模型7の置く向きにより、視点方向が決まり、カメラ部7−3の上下方向を調整することで仰角が決まる。ユーザは、カメラ模型7を置くブロック2−iを変えることで、視点の位置を任意に変えることができ、直感的な操作で設定した間取りを確認することができる。また、カメラ模型7の高さの違い(足部7−4の長さの違い)をそのまま視点の高さに反映させることで、視点の高さを直感的に変更することができる。また、カメラ模型7に方向センサ7−2を設けることで、3次元間取り図表示における視点の方向を直感的に変更することが可能となっている。
【0027】
次に、図5は、本実施形態による壁面模型とRFIDリーダ盤面のブロックとの関係、構造を示す上面図である。壁面模型5は、図5(a)に示すように、いわゆる壁面を模擬する垂直部材5−3とRFIDタグ5−1が設けられた水平部材5−4とかなる。垂直部材5−3には、上述したように、その模型によって表現される壁面部材5−2が貼り付けられており、水平部材5−4にはRFIDタグ5−1が設けられている。また、該壁面模型5をRFIDリーダ盤面1のブロック2−iに置いたときにブロック2−i面と接する水平部材5−4の下面には、RFIDリーダ5−1部分を除いて金属箔(アルミ箔など)5−5が貼り付けられている。
【0028】
一方、RFIDリーダ盤面1のブロック2−1〜2−nにおいて、隣接する他のブロックとの間には、壁面模型5を設置する位置や方向を特定するための溝20が設けられている。これにより、ユーザは、所定の位置に壁面模型5を設置することができる。また、RFIDリーダ盤面1のブロック2−iには、図5(b)に示すように、RFIDリーダ3−iの内側に、4つの方向タグ(RFIDタグ)22−1〜22−4が設けられている。該方向タグ22−1〜22−4は、ブロック2−iの各辺に対応する4方向に設けられ、壁面模型5を溝20に設置したときに、いずれか一つの方向タグが金属箔5−5により覆われるように配置されている。
【0029】
次に、図5(c)では、壁面模型がブロックに置かれた状態を示している。図5(c)で示すように、壁面模型5がブロック2−i上に置かれることで、水平部材5−4に設けられている金属箔5−5により、ブロック2−i側に設けられている方向タグ22−1が覆われる。これにより、方向タグ22−1とRFIDリーダ3−iとの通信が遮断され、該方向タグ22−1がRFIDリーダ3−iにより検出されなくなる。したがって、図1に示すタグID読取部は、RFIDリーダ3−iにより検出されなかった方向タグ22−1側のブロック2−iの辺の方向に壁面模型5が置かれたと判断すればよい。なお、全ての方向タグ22−1〜22−4がRFIDリーダ3−iにより検出されている場合には、壁面模型5が置かれていないと判断する。また、方向タグ22−1〜22−4は、図5(b)に示すように、それぞれ、間取り図上の東西南北(上下左右であってもよい)に対応している。
【0030】
図6は、本実施形態による間取り設計システムにより作成された間取り図の表示例を示す模式図である。なお、図示の例では、説明を簡単にするために、3×3のブロック2−1〜2−9からなるRFIDリーダ盤面を用いている。例えば、図6(a)に示すように、ブロック2−4、2−7に床材模型(畳)4が置かれ、それ以外のブロック2−1〜2−3、2−5、2−6、2−8、2−9に床材模型(フローリング)4が置かれると、間取り設計システムは、図6(b)に示すように、間取り図上の対応する位置に、畳やフローリングの床が表示する処理を行う。また、ブロック2−1の西方向に壁面模型(扉)5が置かれると、間取り図上の対応する位置に扉が表示する処理を行う。また、ブロック2−3に家具模型(タンス)6が置かれると、間取り図上の対応する位置にタンスが表示する処理を行う。
【0031】
なお、ブロック2−iの4つのエッジに溝20を設けた場合は、隣同士のブロックの境界に2つの壁面模型5が置かれてしまう場合もある。しかしながら、現実には、1つの壁面は、1つの壁面で設計されるので、2つの壁面模型(壁−壁(窓、扉))が置かれると不都合が生じる。そこで、隣同士のブロックの境界に向き合うように壁面模型が置かれた場合には警告を出すようになっている。例えば、CG設定情報作成部11は、隣り合うブロック2−iそれぞれのRFIDリーダ3−iから読み取ったタグIDが、データベース12の警告テーブルに記録されている各ID(壁IDと窓IDの2つの組合せ)であって、かつ、隣り合うブロック2−iのそれぞれで隣接する方向タグのIDが読み取れない場合には、警告を出力する。また、CG設定情報作成部11は、同じブロック2−iで複数の床模型4のタグIDを取得した場合や、同じブロック2−iで同一方向に同じ家具模型6のタグIDを取得した場合にも警告を出力するようにしてもよい。
【0032】
このように、壁面模型5を置く4つの方向に方向タグ22−1〜22−4を予め貼り付けておき、壁面模型5を置いたときに、模型側に貼り付けた金属箔5−5により、RFIDリーダ3−iの読み取りを遮断するように、その方向タグ22−jを覆うようにすることで、どの方向に壁面模型5を置いたかを容易にシステムに認識させることが可能となり、ユーザも直感的に操作することが可能となる。
なお、本実施形態では、壁面模型5を置く向きを4方位(東西南北または上下左右)としたときの例で説明したが、例えば方向タグを8方向に設けて、8方位としてもよい。この場合、溝20も方向タグのそれぞれの位置に対応して設けられる。
【0033】
次に、図7は、本実施形態によるデータベース12のタグIDテーブルのデータ構成を示す概念図である。図において、タグIDテーブル12−1には、各模型に設けられている全てのRFIDタグについて、模型の種別や、どのような部材を示しているかが予め登録されている。具体的には、タグIDテーブル12−1には、タグID毎に、タグ種別(床材、壁面部品、家具、カメラ)と、部材ID(床材ID、壁面ID、家具ID、カメラID)とが対応付けて予め記憶されている。
【0034】
次に、図8は、本実施形態によるデータベース12のリーダIDテーブルのデータ構成を示す概念図である。図において、リーダIDテーブル12−2には、RFIDリーダ毎に、その位置を示す位置座標(RFIDリーダ盤面1における位置)と、タグIDを読み取らせる際にRFIDリーダを指定するためのIPアドレスとが対応付けて予め記憶されている。
【0035】
次に、図9は、本実施形態によるデータベース12のセンサIDテーブルのデータ構成を示す概念図である。図において、センサIDテーブル12−3には、タグID毎に、そのRFIDタグが設けられているセンサを識別するためのセンサIDが対応付けて予め記憶されている。すなわち、家具模型6に設けられている方向センサ6−2から方向情報を受信した際に、該センサIDテーブル12−3を参照することで、該方向情報がどの家具模型6のものであるかを認識することができる。
【0036】
次に、図10は、本実施形態によるデータベースの床材テーブル、壁面テーブル、家具テーブル、カメラテーブルのデータ構成を示す概念図である。床材テーブル12−4には、図10(a)に示すように、床材ID毎に、床材種類(畳、カーペット、フローリングなど)と、CG部品(縦・横・高さの3次元情報からなる、線画を描くための情報)と、画像ファイルのパス(記憶場所)とが対応付けて予め記憶されている。
【0037】
また、壁面テーブル12−5には、図10(b)に示すように、壁面ID毎に、壁面部品(壁、窓、扉など)と、CG部品と、画像ファイルのパスとが対応付けて予め記憶されている。同様に、家具テーブル12−6には、図10(c)に示すように、家具ID毎に、家具種類(タンス、机、テーブルなど)と、CG部品と、画像ファイルのパスとが対応付けて予め記憶されている。また、カメラテーブル12−7には、図10(d)に示すように、カメラID毎に、カメラの種類と、カメラ情報(視点の高さ:120cm、160cmなど)とが対応付けられて記憶されている。
【0038】
次に、図11は、本実施形態での動作において、データベースに随時記憶される各RFIDリーダに置かれたRFIDタグを管理する設置模型テーブル12−8のデータ構成を示す概念図である。上述したように、タグID読取部10は、所定のタイミング(例えば、1秒間隔)で、各RFIDリーダ3−1〜3−nから読み取ったRFIDタグのタグIDを取得すると、図11に示す設置模型テーブル12−8に、各RFIDリーダ3−1〜3−nに置かれたRFIDタグのタグIDを保持する。そのため、設置模型テーブル12−8には、図11に示すように、各RFIDリーダのリーダIDに対して、そのRFIDリーダ上に置かれた模型に設けられているRFIDタグのタグIDが対応付けられて記憶される。
【0039】
次に、図12は、本実施形態での動作において、家具模型及びカメラ模型に設けられている方向センサから送信される方向情報を格納するセンサ方向テーブル12−9のデータ構成を示す概念図である。家具模型6及びカメラ模型7に設けられている方向センサ6−2、7−2は、所定の時間間隔(例えば、1秒間隔)で、その模型の方向(位置)を示す方向情報を、自身のセンサIDとともに、所定の通信方式で送信する。タグID読取部10は、各方向センサ6−2、7−2からのセンサIDと方向情報とを取得すると、図12に示すセンサ方向テーブル12−9に保持する。そのため、センサ方向テーブル12−9には、図12に示すように、センサIDに対して、その方向情報が対応付けられて記憶される。
【0040】
次に、図13は、本実施形態での動作において、壁面模型がどの方向に置かれているかを示す情報を格納するタグ方向テーブル12−10のデータ構成を示す概念図である。上述したように、壁面模型5は、ブロック2−1〜2−nに対して東西南北(または上下左右)のいずれかの方向に置かれることになる。そこで、タグ方向テーブル12−10には、図13に示すように、壁面模型5が配置されたRFIDリーダ3−nのリーダIDと、そのリーダIDで示されるRFIDリーダ3−nに取り付けられた複数の方向タグ22−iの各タグIDと、それら各方向タグ22−iのブロック2−i上の位置(東西南北または上下左右)の情報と、各方向タグ22−iのタグIDを取得したか否かを示す取得フラグ(0;未取得、1;取得済み)とを対応付けて記憶するテーブルである。たとえば、壁面模型5のタグIDが配置されたブロック2−i上の東,西,南のそれぞれのタグIDを受信した場合には、その壁面模型5が配置されたブロック2−iに対応するRFIDリーダ3−nのリーダIDと、東,西,南のそれぞれの方向タグ22−iのタグIDの組合せに対応する取得フラグが1となる。従って、取得フラグが0となっている方向に、壁面模型5が配置されることが分かる。なお、壁面模型5の配置位置を特定する方法はこれに限らず、マトリックス状の区画それぞれにおいて壁面模型5等の設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報(本実施形態においては方向タグID)を記憶する方向識別情報記憶装置(本実施形態においては方向タグ22−i)が備えられ、設計用模擬模型が区画内に配置された際に、区画に配置される設計用模擬模型の区画内の配置位置を、方向識別情報記憶装置から読み取ることのできた方向識別情報に基づいて特定するような方法であれば、他の方法でもよい。
【0041】
次に、本実施形態の動作について説明する。
ユーザは、以下の手順で間取り図を設計する。
A.平面間取り設定
(1)床を設定する
RFIDリーダ盤面1上に実際の材質が貼り付けられた床材模型4を置く(1つのリーダ上に複数の床材模型4が置かれたら警告する)。RFIDリーダ3−1〜3−n上から、床材模型4が取り除かれると、2次元の間取り図上からその部屋(床)がなくなる。何も置かれていないRFIDリーダ3−1〜3−nに対応する位置には画面上でも何も表示されない。
【0042】
(2)壁面を設定する
次に、壁面、扉、窓を設置したい場所に対応するブロック上に、壁面模型5を東西南北のいずれかの方向で置く。但し、同じ読み取り周期の中で、複数の壁面模型5が置かれた場合(例えば西側と南側に壁面模型5が置かれた場合)は、読み取り時にタグIDの信号が衝突してしまい、西側および南側にどの壁面部品が置かれたのか判断できないため、読み取り不可を示すメッセージを出力する(例:「ひとつずつ置いて下さい」)。変更する場合は、全部取り除いてからすべて置き直すことになる。
【0043】
(3)家具を設定する
家具を置きたい場所に対応するブロック上に、家具模型6を任意の方向で置く。方向センサ6−2が設けられているので、任意の方向で配置することができる。
【0044】
B.3次元間取り設定
所望する視点の高さに応じたカメラ模型7を選択し、該カメラ模型7を3次元の間取り図を見たい場所に対応するブロック上に配置する。カメラ模型7を配置することで、2次元の間取り図から、3次元の間取り図へ自動的に移行する。方向センサ7−2が設けられている場合には、カメラ模型7の向きを変えることで、視点を回転させることが可能である。3DCG外部アプリケーション14の機能により、自動で周りを見回すような視点でビューを見せたり、角の部屋では90度、中央の部屋では180度、または360度、視点を自動的に水平方向に回転させるようにしてもよい。
【0045】
以下、各部の動作を詳細に説明する。
図14は、本実施形態による間取り設計システムの動作(メインルーチン)を説明するためのフローチャートである。まず、初期画面をモニタ15に表示する。該初期画面では、複数のRFIDリーダ3−1〜3−nに対応した画面を表示する。次に、タグID読取部10は、全てのRFIDリーダ3−1〜3−nに接続したか否かを判定し(ステップS2)、全てのRFIDリーダ3−1〜3−nに接続すると、全てのRFIDリーダ3−1〜3−nからそれぞれに置かれた床材模型4、壁面模型5、家具模型6のタグIDを読み取る(ステップS3)。なお、該タグIDの読み取りの詳細については後述する。
【0046】
次に、RFIDリーダ3−1〜3−nのリーダIDと、ステップS3で読み取った全てのタグIDの組合せと、前回のリーダIDとタグIDの組合せとに差分、すなわち変化があるか否かを判定し(ステップS4)、差分がない場合には、変化がなかったと判定し、それまでの表示画面を維持し(ステップS5)、ステップS3に戻り、上述した動作を繰り返す。
【0047】
一方、差分があった場合には、得られたタグIDに従って、平面間取り、または3DCGによる立体間取りをモニタ15に表示する(ステップS6)。なお、平面間取り、または3DCGによる立体間取りの表示の処理については後述する。次に、終了するか否かを判定し(ステップS7)、終了しない場合には、ステップS3に戻り、上述した動作を繰り返す。一方、終了する場合には、当該処理を終了する。
【0048】
図15は、本実施形態によるタグIDの読み取り処理の動作を説明するためのフローチャートである。図14のステップS3におけるタグIDを読み取り時の処理においては、まず、RFIDリーダ3−1〜3−nをカウントするリーダIDカウントを0とし(ステップS10)、該リーダIDカウントに従って、順次、RFIDリーダ3−iに接続し(ステップS11)、リーダIDを取得し(ステップS12)、タグID読取部10は、該当RFIDリーダ3−iからその上に置かれた模型のタグID(1つ以上。何も模型が置かれていない場合には取得できるタグIDは0。)を受信し、図11に示す設置模型テーブル12−8に保存する候補としてメモリに一時保存し、また、タグID読取部10は、床材模型4または壁面模型5のタグIDと、方向タグ22−iのタグIDとの組合せをRFIDリーダ3−1〜3−nから受信し、図13に示すタグ方向テーブル12−10に対応付けて保存する候補としてメモリに一時保存する(ステップS13)。
【0049】
次に、CG設定情報作成部11は、新たに受信したリーダIDとタグIDとの組合せの関係が、それまで図11に示す設置模型テーブル12−8に記録されていた組合せの関係と同一であるか否かを判定する(ステップS14)。そして、組合せの関係が変更した場合には、置かれた模型が変わったということであるので、一時的にメモリに保存していた、差分のタグIDや方向情報を、設置模型テーブル12−8、センサ方向テーブル12−9、タグ方向テーブル12−10にそれぞれに保存する(ステップS15)。次に、リーダIDカウンタを1だけインクリメントし(ステップS16)、該リーダIDカウントがRFIDリーダ台数より大であるか否かを判定する(ステップS17)。そして、リーダIDカウントがRFIDリーダ台数より大でない場合、すなわち、まだタグIDを取得していないRFIDリーダがある場合には、ステップS11に戻り、次のRFIDリーダに対して上述した動作を繰り返す。
【0050】
また、新たに受信したリーダIDとタグIDとの組合せの関係が、それまで図11に示す設置模型テーブル12−8に記録されていた組合せの関係と同一である場合(ステップS14のYES)には、置かれた模型が変わっていないということであるので、タグIDを保存することなく、リーダIDカウンタを1だけインクリメントし(ステップS16)、リーダIDカウントがRFIDリーダ台数以上であるか否かを判定する(ステップS17)。そして、リーダIDカウントがRFIDリーダ台数以上でない場合、すなわち、まだタグIDを取得していないRFIDリーダがある場合には、ステップS11に戻り、次のRFIDリーダに対して上述した動作を繰り返す。
【0051】
一方、ステップS17で、リーダIDカウントがRFIDリーダ台数以上である場合、すなわち、全てのRFIDリーダ3−1〜3−nからタグIDを取得した場合には、次に、タグID読取部10は、家具模型6またはカメラ模型7の方向センサから、各センサIDと方向情報との組合せを受信し、図12に示すセンサ方向テーブル12−9に対応付けて保存する候補としてメモリに一時保存する(ステップS18)。そして、当該処理を終了し、上述したメインルーチンに戻る。
【0052】
図16乃至図20は、本実施形態による平面間取り、または3DCGによる立体間取りの表示処理を説明するためのフローチャートである。図14のステップS6において、まず、CG設定情報作成部11は、ステップS14において同一でないと判定した、リーダIDと差分タグIDとの組合せの情報を入力し、図8に示すリーダIDテーブル12−2からRFIDリーダ3−1〜3−nの位置座標を取得し(ステップS30)、タグIDに従って図7に示すタグIDテーブル12−1からタグ種別を読み出す(ステップS31)。次に、タグ種別が床材であるか(ステップS32)、壁面部品であるか(ステップS34)、家具であるか(ステップS35)、カメラであるか(ステップS36)を判定する。
【0053】
そして、タグ種別が床材であった場合には、図7に示すタグIDテーブル12−1からそのタグIDに対する部材ID(床材ID)を読み出し、図10(a)に示す床材テーブル12−4から該床材IDに対する設定値(CG部品、画像ファイルのパス)を読み出し(ステップS38)、CG作成用のプロパティファイルを作成し、2DCG作成アプリケーション13に供給する。該2DCG作成アプリケーション13は、上記プロパティファイルに従って、リーダIDに対応する位置に床材画像をモニタ15に表示する(ステップS40)。その後、当該処理を終了する。
【0054】
一方、タグ種別が壁面部品であった場合には、図7に示すタグIDテーブル12−1からそのタグIDに対する部材ID(壁面ID)を読み出し、図10(b)に示す壁面テーブル12−5から該壁面IDに対する設定値(CG部品、画像ファイルのパス)を読み出す(ステップS41)。次に、図13に示すタグ方向テーブル12−10から、壁面模型5の配置されたRFIDリーダ3−nのリーダIDと、壁面部品の該当タグIDに対応付けられて登録されている4つ以下の方向タグIDを読み出し、その壁面模型のタグIDを取得したリーダIDのRFIDリーダ3nに備えられている4つの方向タグIDと、それら4つの方向タグIDのうち読み取ることのできた方向タグID(取得フラグ1を示している方向タグID)を比較し、読み取ることの出来なかった方向タグIDがあるか否かを判定し、その読み取ることの出来なかった方向タグIDのRFIDリーダ3n上の位置を特定(例えば、図13で示すように、どの方向タグIDがRFIDリーダ3n上のどの方向に位置する方向タグのIDかをデータテーブル等に記憶しておけばよい)することにより、方向タグ22−1〜22−4のいずれかが遮断されているか否かを判定し(ステップS42)、これにより、方向タグ22−1〜22−4のいずれかが遮断されていない場合、すなわち、壁面模型5が正しく置かれていない場合には、「正しく置いてください」などのメッセージをモニタに表示するエラー処理を行い(ステップS43)、当該処理を終了する。
【0055】
一方、方向タグ22−1〜22−4のいずれかが遮断されている場合には、遮断された方向タグID22−jの方向情報をタグ方向テーブル12−10から取得し(ステップS44)、上記設定値(CG部品、画像ファイルのパス)と方向情報とからCG作成用のプロパティファイルを作成し、2DCG作成アプリケーション13に供給する。該2DCG作成アプリケーション13は、上記プロパティファイルに従って、リーダIDに対応する位置に、遮断された方向タグ22−jの方向に壁面画像をモニタ15に表示する(ステップS45)。その後、当該処理を終了する。
【0056】
また、タグ種別が家具であった場合には、図7に示すタグIDテーブル12−1からそのタグIDに対する部材ID(家具ID)を読み出し、図10(c)に示す家具テーブル12−6から該家具IDに対する設定値(CG部品、画像ファイルのパス)を読み出し(ステップS46)、CG作成用のプロパティファイルを作成し、2DCG作成アプリケーション13に供給する。該2DCG作成アプリケーション13は、上記プロパティファイルに従って、リーダIDに対応する位置に家具画像をモニタ15に表示する(ステップS47)。
【0057】
次に、方向センサ6−2と家具模型6とが接続されているか否かを判定し(ステップS48)、方向センサ6−2が接続されている場合には、図12に示すセンサ方向テーブル12−9から、対応するセンサIDの方向情報(回転)を取得し、2DCG作成アプリケーション13は、センサIDの方向情報(回転)に従って、2次元の間取り図上の家具画像を回転させ(ステップS49)、当該処理を終了する。
【0058】
また、タグ種別がカメラであった場合には、図7に示すタグIDテーブル12−1からそのタグIDに対する部材ID(カメラID)を読み出し、図10(d)に示すカメラテーブル12−7から該カメラIDに対するカメラ情報(高さ)を取得し(ステップS50)、該カメラ情報(高さ)に従って、CG作成用のプロパティファイル(3DCG設定ファイル)を作成し、保存する(ステップS51)。次に、3DCG作成外部アプリケーション14を起動し(または切り替え)、上記3DCG設定ファイルに従って、カメラの視点高さで3次元の間取り図を作成してモニタ15に表示する(ステップS52)。
【0059】
次に、方向センサ7−2とカメラ模型7とが接続されているか否かを判定し(ステップS53)、方向センサ7−2が接続されている場合には、図12に示すセンサ方向テーブル12−9から、対応するセンサIDの方向情報(回転、仰角)を取得し、3DCG作成外部アプリケーション14は、センサIDの方向情報(回転、仰角)に従って、3次元の間取り図上における視点方向・仰角を動かし(ステップS54)、当該処理を終了する。
【0060】
上述した実施形態によれば、RFIDタグを貼り付けた床材模型4、壁面模型5、家具模型6、カメラ模型7を、碁盤目状に配置されたRFIDリーダ3−1〜3−n上に置くことで、何がどこに置かれたかを自動的に認識させ、置かれたものを入力として画面に表示させることで、ユーザが直感的に操作することができるとともに、複数のユーザにより同時に操作しても、効率的に間取り設計を行うことができる。
【0061】
なお、上述した実施形態では、住宅等の間取り図の設計を例に説明したが、これに限らず、個々の構成要件の位置や、方向を設定する必要がある分野であれば、住宅等の間取り図設計に限定されることはない。
【0062】
また、上述の間取り設計システムにおける間取り設計装置は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0063】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施形態による間取り設計システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態による床材模型、壁面模型、家具模型の外観を示す斜視図である。
【図3】本実施形態による壁面模型に貼り付けられている壁面種別を表す図面を示す模式図である。
【図4】本実施形態によるカメラ模型の外観を示す斜視図である。
【図5】本実施形態による壁面模型とRFIDリーダ盤面のブロックとの関係、構造を示す上面図である。
【図6】本実施形態による間取り設計システムにより作成された間取り図の表示例を示す模式図である。
【図7】本実施形態によるデータベースのタグIDテーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図8】本実施形態によるデータベースのリーダIDテーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図9】本実施形態によるデータベースのセンサIDテーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図10】本実施形態によるデータベースの床材テーブル、壁面テーブル、家具テーブル、カメラテーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図11】本実施形態での動作において、データベースに随時記憶される各RFIDリーダに置かれたRFIDタグを管理する設置模型テーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図12】本実施形態での動作において、家具模型及びカメラ模型に設けられている方向センサから送信される方向情報を格納するセンサ方向テーブルのデータ構成を示す概念図である
【図13】本実施形態での動作において、壁面模型がどの方向に置かれているかを示す情報を格納するタグ方向テーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図14】本実施形態による間取り設計システムの動作(メインルーチン)を説明するためのフローチャートである。
【図15】本実施形態によるタグIDの読み取り処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【図16】本実施形態による平面間取り、または3DCGによる立体間取りの表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図17】本実施形態による平面間取り、または3DCGによる立体間取りの表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図18】本実施形態による平面間取り、または3DCGによる立体間取りの表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図19】本実施形態による平面間取り、または3DCGによる立体間取りの表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図20】本実施形態による平面間取り、または3DCGによる立体間取りの表示処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0065】
1 RFIDリーダ盤面
2−1〜2−n ブロック
3−1〜3−n RFIDリーダ
4 床材模型
4−1 RFIDタグ
4−2 材質サンプル
5 壁面模型
5−1 RFIDタグ
5−2 材質サンプル
5−5 金属箔
6 家具模型
6−1 RFIDタグ
6−2 方向センサ
7 カメラ模型
7−1 RFIDタグ
7−2 方向センサ
10 タグID読取部
11 CG設定情報作成部
12 データベース
12−1 タグIDテーブル
12−2 リーダIDテーブル
12−3 センサIDテーブル
12−4 床材テーブル
12−5 壁面テーブル
12−6 家具テーブル
12−7 カメラテーブル
12−8 設置模型テーブル
12−9 センサ方向テーブル
12−10 タグ方向テーブル
13 2DCG作成アプリケーション
14 3DCG作成アプリケーション
15 モニタ
20 溝
22−1〜22−4 方向タグ
【技術分野】
【0001】
本発明は、部屋等の間取り図の画像を作成および表示する設計システム、設計方法、及び模型画像出力装置とそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅等の設計においては、PC(Personal Computer)の画面上で、予め用意された部屋の種類(リビング、ダイニング、洋室、和室等)をマウスで選択し、当該部屋の格子状の任意の位置に部屋のインテリアを決定する壁や窓、壁などのオブジェクトをドラッグアンドドロップして間取りを設定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。該従来技術では、床の素材や、壁の素材、家具などは、その寸法や、色、素材などを予めデータベースに登録しておき、必要に応じて読み出して部屋毎に選択する。
【特許文献1】特開2002−24317号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来技術(特許文献1)では、間取りや、インテリアの設定、移動などの操作全般において、マウス等のポインティングデバイス操作が必要である。このため、複数人でのコラボレーションにおいては、入力装置を共有することができないため、効率的な操作ができないという問題がある。
【0004】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、複数のユーザでのコラボレーションであっても、効率的に操作することができる設計システム、設計方法、及び模型画像出力装置とそのプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、本発明は、模型識別情報記憶装置が取り付けられ、マトリクス状に設けられた区画により構成される設計対象の疑似空間の区画を区切るための物体または前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型と、前記区画それぞれにおいて前記設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報を記憶する前記方向ごとの複数の方向識別情報記憶装置と、前記マトリクス状に設けられた区画毎に配置され、各区画に配置される前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、前記方向識別情報とを読み取る識別情報読取中継装置と、前記識別情報読取中継装置と通信接続されており、前記設計用疑似模型が配置された区画に対応する前記擬似空間の画像上の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力する模型画像出力装置と、を備え、前記模型画像出力装置は、前記複数の識別情報読取中継装置の読み取った、前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、該模型識別情報を読み取った前記識別情報読取中継装置の前記マトリクス状の区画における位置を示す位置情報とを取得する取得手段と、前記模型識別情報記憶装置の模型識別情報に対応付けて、前記設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像を含む属性情報を記憶する属性情報記憶手段と、前記設計用模擬模型が前記区画内に配置された際に、前記区画に配置される前記設計用模擬模型の区画内の配置位置を、前記方向識別情報記憶装置のうちのいずれかから読み取ることのできた複数の異なる方向識別情報に基づいて特定する配置位置特定手段と、前記取得手段によって取得された設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報に基づいて、該設計用模擬模型の属性情報を前記属性情報記憶手段から読み出し、該読み出した属性情報と、その設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取った識別情報読取中継装置の位置情報と、その設計用模擬模型の前記区画内の配置位置とに基づいて、設計図を生成するための設計パラメータを生成する設計パラメータ生成手段と、前記設計パラメータ生成手段により生成された設計パラメータに基づいて、前記設計用疑似模型が配置されたマトリクス状の区画に対応する位置に、当該設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像が配置された設計図を出力する設計図出力手段と、を備えることを特徴とする設計システムである。
【0006】
本発明は、上記の発明において、前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型は、回転方向を検出する回転方向検出手段を備え、前記設計パラメータ生成手段は、前記回転方向に基づいて、前記設計用模擬模型の前記区画内の配置位置を変更した前記設計パラメータを生成することを特徴とする。
【0007】
本発明は、上記の発明において、前記疑似模型は、カメラであり、前記模型画像出力装置は、前記カメラの疑似模型毎の視点位置を記憶する視点位置記憶手段を備え、前記設計パラメータと前記カメラの視点位置とを三次元画像作成再生装置に出力する三次元画像生成用情報出力手段と、を更に、備えることを特徴とする。
【0008】
本発明は、上記の発明において、前記設計対象の疑似空間における前記カメラの視点方向を検出する視点方向検出装置を更に備えることを特徴とする。
【0009】
また、上述した課題を解決するために、本発明は、模型識別情報記憶装置が取り付けられ、マトリクス状に設けられた区画により構成される設計対象の疑似空間の区画を区切るための物体または前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型と、前記区画それぞれにおいて前記設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報を記憶する前記方向ごとの複数の方向識別情報記憶装置と、前記マトリクス状に設けられた区画毎に配置され、各区画に配置される前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、前記方向識別情報とを読み取る識別情報読取中継装置と、前記識別情報読取中継装置と通信接続されており、前記設計用疑似模型が配置された区画に対応する前記擬似空間の画像上の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力する模型画像出力装置と、を備えた設計システムにおける設計方法であって、前記模型画像出力装置は、前記複数の識別情報読取中継装置の読み取った、前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、該模型識別情報を読み取った前記識別情報読取中継装置の前記マトリクス状の区画における位置を示す位置情報とを取得し、前記設計用模擬模型が前記区画内に配置された際に、前記区画に配置される前記設計用模擬模型の区画内の配置位置を、前記方向識別情報記憶装置のうちのいずれかから読み取ることのできた複数の異なる方向識別情報に基づいて特定し、前記取得手段によって取得された設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報に基づいて、該設計用模擬模型の属性情報を、前記模型識別情報記憶装置の模型識別情報に対応付けて、前記設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像を含む属性情報を記憶する属性情報記憶手段から読み出し、該読み出した属性情報と、その設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取った識別情報読取中継装置の位置情報と、その設計用模擬模型の前記区画内の配置位置とに基づいて、設計図を生成するための設計パラメータを生成し、
前記設計パラメータ生成手段により生成された設計パラメータに基づいて、前記設計用疑似模型が配置されたマトリクス状の区画に対応する位置に、当該設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像が配置された設計図を出力することを特徴とする設計方法である。
【0010】
また、上述した課題を解決するために、本発明は、模型識別情報記憶装置が取り付けられ、マトリクス状に設けられた区画により構成される設計対象の疑似空間の区画を区切るための物体または前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型と、前記区画それぞれにおいて前記設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報を記憶する前記方向ごとの複数の方向識別情報記憶装置と、前記マトリクス状に設けられた区画毎に配置され、各区画に配置される前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、前記方向識別情報とを読み取る識別情報読取中継装置と、前記識別情報読取中継装置と通信接続されており、前記設計用疑似模型が配置された区画に対応する前記擬似空間の画像上の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力する模型画像出力装置と、を備えた設計システムにおける前記模型画像出力装置であって、前記複数の識別情報読取中継装置の読み取った、前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、該模型識別情報を読み取った前記識別情報読取中継装置の前記マトリクス状の区画における位置を示す位置情報とを取得する取得手段と、前記模型識別情報記憶装置の模型識別情報に対応付けて、前記設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像を含む属性情報を記憶する属性情報記憶手段と、前記設計用模擬模型が前記区画内に配置された際に、前記区画に配置される前記設計用模擬模型の区画内の配置位置を、前記方向識別情報記憶装置のうちのいずれかから読み取ることのできた複数の異なる方向識別情報に基づいて特定する配置位置特定手段と、前記取得手段によって取得された設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報に基づいて、該設計用模擬模型の属性情報を前記属性情報記憶手段から読み出し、該読み出した属性情報と、その設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取った識別情報読取中継装置の位置情報と、その設計用模擬模型の前記区画内の配置位置とに基づいて、設計図を生成するための設計パラメータを生成する設計パラメータ生成手段と、前記設計パラメータ生成手段により生成された設計パラメータに基づいて、前記設計用疑似模型が配置されたマトリクス状の区画に対応する位置に、当該設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像が配置された設計図を出力する設計図出力手段と、を備えることを特徴とする模型画像出力装置である。
【0011】
また、上述した課題を解決するために、本発明は、模型識別情報記憶装置が取り付けられ、マトリクス状に設けられた区画により構成される設計対象の疑似空間の区画を区切るための物体または前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型と、前記区画それぞれにおいて前記設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報を記憶する前記方向ごとの複数の方向識別情報記憶装置と、前記マトリクス状に設けられた区画毎に配置され、各区画に配置される前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、前記方向識別情報とを読み取る識別情報読取中継装置と、前記識別情報読取中継装置と通信接続されており、前記設計用疑似模型が配置された区画に対応する前記擬似空間の画像上の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力する模型画像出力装置と、を備えた設計システムにおける前記模型画像出力装置のコンピュータを、前記複数の識別情報読取中継装置の読み取った、前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、該模型識別情報を読み取った前記識別情報読取中継装置の前記マトリクス状の区画における位置を示す位置情報とを取得する取得手段、前記設計用模擬模型が前記区画内に配置された際に、前記区画に配置される前記設計用模擬模型の区画内の配置位置を、前記方向識別情報記憶装置のうちのいずれかから読み取ることのできた複数の異なる方向識別情報に基づいて特定する配置位置特定手段、前記取得手段によって取得された設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報に基づいて、該設計用模擬模型の属性情報を、前記模型識別情報記憶装置の模型識別情報に対応付けて、前記設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像を含む属性情報を記憶する属性情報記憶手段から読み出し、該読み出した属性情報と、その設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取った識別情報読取中継装置の位置情報と、その設計用模擬模型の前記区画内の配置位置とに基づいて、設計図を生成するための設計パラメータを生成する設計パラメータ生成手段、前記設計パラメータ生成手段により生成された設計パラメータに基づいて、前記設計用疑似模型が配置されたマトリクス状の区画に対応する位置に、当該設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像が配置された設計図を出力する設計図出力手段、として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、模型識別情報記憶装置を貼り付けた設計用疑似模型を、マトリクス状の区画上に置くことで、該区画に配置された識別情報読取中継装置により、設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取り、マトリクス状の区画により構成される設計対象の疑似空間上の、設計用疑似模型が配置された区画の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力するようにしたので、何がどこに置かれたかを自動的に認識させ、置かれたものを入力として画面に表示させることで、ユーザが直感的に操作することができるとともに、複数のユーザにより同時に操作しても、効率的に設計を行うことができるという利点が得られる。
【0013】
また、本発明によれば、設計用模擬模型の回転方向に基づいて、当該設計用模擬模型の回転方向の変更後の配置位置を示す設計パラメータを生成するので、自動的に、設計用模擬模型が変更した配置となる画像を出力することができる。
【0014】
また、本発明によれば、前記疑似模型をカメラとし、設計パラメータと前記カメラの視点位置とを三次元画像作成再生装置に出力することで、既存の三次元画像作成再生装置であっても、ユーザが直感的に操作することができるとともに、複数のユーザにより同時に操作しても、効率的に設計を行うことができるという利点が得られる。
【0015】
また、この発明によれば、設計対象の疑似空間におけるカメラの視点方向を検出することにより、カメラの疑似模型を動かすだけで、三次元画像上の視点方向を、直観的に容易に動かすことができるという利点が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態による間取り設計システムの構成を示すブロック図である。図において、RFIDリーダ盤面1は、N×Mの碁盤目のように複数のブロック(区画)2−1〜2−nに分割されており、各ブロック2−1〜2−nには、1つのRFIDリーダ3−1〜3−nと4つの方向タグ(後述)が設けられている。各ブロック2−1〜2−nの面は四角形の範囲である。また、床材模型4、壁面模型5及び家具模型6は、住宅等の間取り設計を行うための部品であり、各々、固有のタグIDを有するRFIDタグ4−1、5−1、6−1を備えている。床材模型4、及び壁面模型5は、所望する間取りに応じて、上記RFIDリーダ盤面1の任意のブロック2−1〜2−n上に置くことが可能となっている。また、家具模型6は、RFIDタグ6−1に加えて、模型の置かれた方向(向き)を検出するための方向センサ(例えば、6軸加速度センサなど)6−2を備えている。
【0018】
また、カメラ模型7は、3次元の間取り図における視点を模擬する部品であり、上記家具模型6と同様に、固有のタグIDを有するRFIDタグ7−1に加えて、視点方向を検出するための方向センサ(例えば、6軸加速度センサなど)7−2を備えている。該カメラ模型7も他の模型と同様に、RFIDリーダ盤面1の任意のブロック2−1〜2−n上に置くことが可能となっている。該カメラ模型7を置くことで、間取り設計システムにおける間取り設計装置が、2次元の間取り図表示から3次元の間取り図表示への切り替え、その位置から見た3DCG画像の表示を行う。カメラ模型7が取り除かれると、元の2次元の間取り図表示へ戻る。なお、カメラ模型7には、視点位置(高さ)が異なる複数の種類のカメラ模型が用意されている。
【0019】
複数のRFIDリーダ3−1〜3−nは、各々、後述するタグID読取部10からの読み取りコマンドに従って、自身のブロック2−1〜2−n上に床材模型4、壁面模型5、家具模型6及びカメラ模型7が置かれると、そのRFIDタグ4−1、5−1、6−1、7−1からタグIDを読み取る。これにより、各RFIDリーダ3−1〜3−nのブロック2−1〜2−n上に置かれた模型がどの模型であるかを検出することができる。1つのブロック2−iには、複数の模型を置くことが可能であり、基本的に、1つの床材模型4、4つ以下の壁面模型5、そして、必要に応じて家具模型6、カメラ模型7が置かれる。
【0020】
なお、床材模型4、壁面模型5、家具模型6及びカメラ模型7は、各々、床材の種類、壁面の種類、家具の種類、カメラの種類に応じて、複数の模型が用意されている。また、上述した方向センサ6−2、7−2は、RFIDシステムによる無線通信とは別の無線通信(例えば、Bluetoothなど)で、当該センサを識別するための固有のセンサIDと方向情報とを、タグID読取部10に送信する。
【0021】
タグID読取部10は、所定のタイミング(例えば、1秒間隔)で、読み取りコマンドを各RFIDリーダ3−1〜3−nに送信し、各RFIDリーダ3−1〜3−nが読み取ったRFIDタグ4−1、5−1、6−1、7−1(これらの組み合わせ)のタグIDを取得する。また、タグID読取部10は、RFIDリーダ3−1〜3−n上に模型が置かれておらず、タグIDを取得できなかった場合には、ダミータグIDのみをCG設定情報作成部11に供給する。
【0022】
CG設定情報作成部11は、タグID読取部10からのタグID群に対して、データベース12から各タグID4−1、5−1、6−1、7−1に対応する、床材、壁面部品、家具などの画像データや、カメラ情報などを読み取り、CG作成用のプロパティファイルを作成し、2DCG作成アプリケーション13及び3DCG作成外部アプリケーション14に供給する。なお、上記2DCG作成アプリケーション13及び3DCG作成アプリケーション14は、既存のアプリケーションである。
【0023】
データベース12は、タグID4−1、5−1、6−1、7−1と模型種類や、RFIDリーダIDで特定されるRFIDリーダ3−1〜3−nの位置、方向センサ6−2、7−2が設けられている模型を示すタグID、壁面模型5の方向、床材模型4、壁面模型5、家具模型6とそれらの画像パス、カメラ模型7の属性、各RFIDリーダ3−1〜3−n上に置かれている模型のRFIDタグ一覧、方向センサ6−2、7−2で示される方向情報などを各テーブルで保存している。なお、各テーブルの詳細については後述する。
【0024】
2DCG作成アプリケーション13は、上記プロパティファイルに従って、2次元の間取り図を作成する。3DCG作成アプリケーション14は、プロパティファイルに従って、3次元の間取り図を作成する。モニタ15は、2次元の間取り図、または3次元の間取り図のどちらかを表示する。上述したように、RFIDリーダ盤面1のいずれかのブロックにカメラ模型7が置かれると、2次元から3次元へ切り替え、カメラ模型7が取り除かれると、3次元から2次元に切り替えるようになっている。そして、タグID読取部10、CG設定情報作成部11、データベース12、2DCG作成アプリケーション13の処理部は、例えば、間取り設計装置(模型画像出力装置;PCなど)により構成される。また3DCG作成外部アプリケーション14の処理部は、例えば、間取り設計装置とは異なる三次元画像作成再生装置により構成される。なお、間取り設計装置と三次元画像作成再生装置との機能が同一の装置内に構成されていてもよい。
【0025】
図2は、本実施形態による床材模型、壁面模型、家具模型の外観を示す斜視図である。床材模型4には、図2(a)に示すように、その模型で表す床材の材質サンプル4−2が貼り付けられている。床材の材質としては、例えば、カーペット、フローリング、畳などがある。また、壁面模型5には、図2(b)に示すように、該模型によって表現される壁面部材5−2、すなわち、実際の壁紙や、窓や、扉の模型、写真または図3(a)〜(c)に示す図面などが貼り付けられている。図3(a)は、窓を示す図面、同図(b)は、扉を示す図面、同図(c)は、壁を示す図面である。次に、家具模型6は、図2(c)に示すように、実際の家具の縮尺や、形状、材質などが模擬されている。ユーザは、床材模型4、壁面模型5に貼り付けられた材質サンプル4−2、5−2を見たり、触ったり、家具模型6を見て確認することで、その模型を置いた部屋が、どのような床材で、どのような壁面で、どのような家具が置かれるかを直観的に把握することができるとともに、間取り設計システムに、それら模型の情報を入力することができる。
【0026】
次に、図4は、本実施形態によるカメラ模型の外観を示す斜視図である。カメラ模型7は、実際のカメラのように、カメラ部分7−3と、該カメラ部分7−3を支持し、視点の位置(高さ)を規定する足部(三脚や一脚)7−4とからなる。カメラ模型7の置く向きにより、視点方向が決まり、カメラ部7−3の上下方向を調整することで仰角が決まる。ユーザは、カメラ模型7を置くブロック2−iを変えることで、視点の位置を任意に変えることができ、直感的な操作で設定した間取りを確認することができる。また、カメラ模型7の高さの違い(足部7−4の長さの違い)をそのまま視点の高さに反映させることで、視点の高さを直感的に変更することができる。また、カメラ模型7に方向センサ7−2を設けることで、3次元間取り図表示における視点の方向を直感的に変更することが可能となっている。
【0027】
次に、図5は、本実施形態による壁面模型とRFIDリーダ盤面のブロックとの関係、構造を示す上面図である。壁面模型5は、図5(a)に示すように、いわゆる壁面を模擬する垂直部材5−3とRFIDタグ5−1が設けられた水平部材5−4とかなる。垂直部材5−3には、上述したように、その模型によって表現される壁面部材5−2が貼り付けられており、水平部材5−4にはRFIDタグ5−1が設けられている。また、該壁面模型5をRFIDリーダ盤面1のブロック2−iに置いたときにブロック2−i面と接する水平部材5−4の下面には、RFIDリーダ5−1部分を除いて金属箔(アルミ箔など)5−5が貼り付けられている。
【0028】
一方、RFIDリーダ盤面1のブロック2−1〜2−nにおいて、隣接する他のブロックとの間には、壁面模型5を設置する位置や方向を特定するための溝20が設けられている。これにより、ユーザは、所定の位置に壁面模型5を設置することができる。また、RFIDリーダ盤面1のブロック2−iには、図5(b)に示すように、RFIDリーダ3−iの内側に、4つの方向タグ(RFIDタグ)22−1〜22−4が設けられている。該方向タグ22−1〜22−4は、ブロック2−iの各辺に対応する4方向に設けられ、壁面模型5を溝20に設置したときに、いずれか一つの方向タグが金属箔5−5により覆われるように配置されている。
【0029】
次に、図5(c)では、壁面模型がブロックに置かれた状態を示している。図5(c)で示すように、壁面模型5がブロック2−i上に置かれることで、水平部材5−4に設けられている金属箔5−5により、ブロック2−i側に設けられている方向タグ22−1が覆われる。これにより、方向タグ22−1とRFIDリーダ3−iとの通信が遮断され、該方向タグ22−1がRFIDリーダ3−iにより検出されなくなる。したがって、図1に示すタグID読取部は、RFIDリーダ3−iにより検出されなかった方向タグ22−1側のブロック2−iの辺の方向に壁面模型5が置かれたと判断すればよい。なお、全ての方向タグ22−1〜22−4がRFIDリーダ3−iにより検出されている場合には、壁面模型5が置かれていないと判断する。また、方向タグ22−1〜22−4は、図5(b)に示すように、それぞれ、間取り図上の東西南北(上下左右であってもよい)に対応している。
【0030】
図6は、本実施形態による間取り設計システムにより作成された間取り図の表示例を示す模式図である。なお、図示の例では、説明を簡単にするために、3×3のブロック2−1〜2−9からなるRFIDリーダ盤面を用いている。例えば、図6(a)に示すように、ブロック2−4、2−7に床材模型(畳)4が置かれ、それ以外のブロック2−1〜2−3、2−5、2−6、2−8、2−9に床材模型(フローリング)4が置かれると、間取り設計システムは、図6(b)に示すように、間取り図上の対応する位置に、畳やフローリングの床が表示する処理を行う。また、ブロック2−1の西方向に壁面模型(扉)5が置かれると、間取り図上の対応する位置に扉が表示する処理を行う。また、ブロック2−3に家具模型(タンス)6が置かれると、間取り図上の対応する位置にタンスが表示する処理を行う。
【0031】
なお、ブロック2−iの4つのエッジに溝20を設けた場合は、隣同士のブロックの境界に2つの壁面模型5が置かれてしまう場合もある。しかしながら、現実には、1つの壁面は、1つの壁面で設計されるので、2つの壁面模型(壁−壁(窓、扉))が置かれると不都合が生じる。そこで、隣同士のブロックの境界に向き合うように壁面模型が置かれた場合には警告を出すようになっている。例えば、CG設定情報作成部11は、隣り合うブロック2−iそれぞれのRFIDリーダ3−iから読み取ったタグIDが、データベース12の警告テーブルに記録されている各ID(壁IDと窓IDの2つの組合せ)であって、かつ、隣り合うブロック2−iのそれぞれで隣接する方向タグのIDが読み取れない場合には、警告を出力する。また、CG設定情報作成部11は、同じブロック2−iで複数の床模型4のタグIDを取得した場合や、同じブロック2−iで同一方向に同じ家具模型6のタグIDを取得した場合にも警告を出力するようにしてもよい。
【0032】
このように、壁面模型5を置く4つの方向に方向タグ22−1〜22−4を予め貼り付けておき、壁面模型5を置いたときに、模型側に貼り付けた金属箔5−5により、RFIDリーダ3−iの読み取りを遮断するように、その方向タグ22−jを覆うようにすることで、どの方向に壁面模型5を置いたかを容易にシステムに認識させることが可能となり、ユーザも直感的に操作することが可能となる。
なお、本実施形態では、壁面模型5を置く向きを4方位(東西南北または上下左右)としたときの例で説明したが、例えば方向タグを8方向に設けて、8方位としてもよい。この場合、溝20も方向タグのそれぞれの位置に対応して設けられる。
【0033】
次に、図7は、本実施形態によるデータベース12のタグIDテーブルのデータ構成を示す概念図である。図において、タグIDテーブル12−1には、各模型に設けられている全てのRFIDタグについて、模型の種別や、どのような部材を示しているかが予め登録されている。具体的には、タグIDテーブル12−1には、タグID毎に、タグ種別(床材、壁面部品、家具、カメラ)と、部材ID(床材ID、壁面ID、家具ID、カメラID)とが対応付けて予め記憶されている。
【0034】
次に、図8は、本実施形態によるデータベース12のリーダIDテーブルのデータ構成を示す概念図である。図において、リーダIDテーブル12−2には、RFIDリーダ毎に、その位置を示す位置座標(RFIDリーダ盤面1における位置)と、タグIDを読み取らせる際にRFIDリーダを指定するためのIPアドレスとが対応付けて予め記憶されている。
【0035】
次に、図9は、本実施形態によるデータベース12のセンサIDテーブルのデータ構成を示す概念図である。図において、センサIDテーブル12−3には、タグID毎に、そのRFIDタグが設けられているセンサを識別するためのセンサIDが対応付けて予め記憶されている。すなわち、家具模型6に設けられている方向センサ6−2から方向情報を受信した際に、該センサIDテーブル12−3を参照することで、該方向情報がどの家具模型6のものであるかを認識することができる。
【0036】
次に、図10は、本実施形態によるデータベースの床材テーブル、壁面テーブル、家具テーブル、カメラテーブルのデータ構成を示す概念図である。床材テーブル12−4には、図10(a)に示すように、床材ID毎に、床材種類(畳、カーペット、フローリングなど)と、CG部品(縦・横・高さの3次元情報からなる、線画を描くための情報)と、画像ファイルのパス(記憶場所)とが対応付けて予め記憶されている。
【0037】
また、壁面テーブル12−5には、図10(b)に示すように、壁面ID毎に、壁面部品(壁、窓、扉など)と、CG部品と、画像ファイルのパスとが対応付けて予め記憶されている。同様に、家具テーブル12−6には、図10(c)に示すように、家具ID毎に、家具種類(タンス、机、テーブルなど)と、CG部品と、画像ファイルのパスとが対応付けて予め記憶されている。また、カメラテーブル12−7には、図10(d)に示すように、カメラID毎に、カメラの種類と、カメラ情報(視点の高さ:120cm、160cmなど)とが対応付けられて記憶されている。
【0038】
次に、図11は、本実施形態での動作において、データベースに随時記憶される各RFIDリーダに置かれたRFIDタグを管理する設置模型テーブル12−8のデータ構成を示す概念図である。上述したように、タグID読取部10は、所定のタイミング(例えば、1秒間隔)で、各RFIDリーダ3−1〜3−nから読み取ったRFIDタグのタグIDを取得すると、図11に示す設置模型テーブル12−8に、各RFIDリーダ3−1〜3−nに置かれたRFIDタグのタグIDを保持する。そのため、設置模型テーブル12−8には、図11に示すように、各RFIDリーダのリーダIDに対して、そのRFIDリーダ上に置かれた模型に設けられているRFIDタグのタグIDが対応付けられて記憶される。
【0039】
次に、図12は、本実施形態での動作において、家具模型及びカメラ模型に設けられている方向センサから送信される方向情報を格納するセンサ方向テーブル12−9のデータ構成を示す概念図である。家具模型6及びカメラ模型7に設けられている方向センサ6−2、7−2は、所定の時間間隔(例えば、1秒間隔)で、その模型の方向(位置)を示す方向情報を、自身のセンサIDとともに、所定の通信方式で送信する。タグID読取部10は、各方向センサ6−2、7−2からのセンサIDと方向情報とを取得すると、図12に示すセンサ方向テーブル12−9に保持する。そのため、センサ方向テーブル12−9には、図12に示すように、センサIDに対して、その方向情報が対応付けられて記憶される。
【0040】
次に、図13は、本実施形態での動作において、壁面模型がどの方向に置かれているかを示す情報を格納するタグ方向テーブル12−10のデータ構成を示す概念図である。上述したように、壁面模型5は、ブロック2−1〜2−nに対して東西南北(または上下左右)のいずれかの方向に置かれることになる。そこで、タグ方向テーブル12−10には、図13に示すように、壁面模型5が配置されたRFIDリーダ3−nのリーダIDと、そのリーダIDで示されるRFIDリーダ3−nに取り付けられた複数の方向タグ22−iの各タグIDと、それら各方向タグ22−iのブロック2−i上の位置(東西南北または上下左右)の情報と、各方向タグ22−iのタグIDを取得したか否かを示す取得フラグ(0;未取得、1;取得済み)とを対応付けて記憶するテーブルである。たとえば、壁面模型5のタグIDが配置されたブロック2−i上の東,西,南のそれぞれのタグIDを受信した場合には、その壁面模型5が配置されたブロック2−iに対応するRFIDリーダ3−nのリーダIDと、東,西,南のそれぞれの方向タグ22−iのタグIDの組合せに対応する取得フラグが1となる。従って、取得フラグが0となっている方向に、壁面模型5が配置されることが分かる。なお、壁面模型5の配置位置を特定する方法はこれに限らず、マトリックス状の区画それぞれにおいて壁面模型5等の設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報(本実施形態においては方向タグID)を記憶する方向識別情報記憶装置(本実施形態においては方向タグ22−i)が備えられ、設計用模擬模型が区画内に配置された際に、区画に配置される設計用模擬模型の区画内の配置位置を、方向識別情報記憶装置から読み取ることのできた方向識別情報に基づいて特定するような方法であれば、他の方法でもよい。
【0041】
次に、本実施形態の動作について説明する。
ユーザは、以下の手順で間取り図を設計する。
A.平面間取り設定
(1)床を設定する
RFIDリーダ盤面1上に実際の材質が貼り付けられた床材模型4を置く(1つのリーダ上に複数の床材模型4が置かれたら警告する)。RFIDリーダ3−1〜3−n上から、床材模型4が取り除かれると、2次元の間取り図上からその部屋(床)がなくなる。何も置かれていないRFIDリーダ3−1〜3−nに対応する位置には画面上でも何も表示されない。
【0042】
(2)壁面を設定する
次に、壁面、扉、窓を設置したい場所に対応するブロック上に、壁面模型5を東西南北のいずれかの方向で置く。但し、同じ読み取り周期の中で、複数の壁面模型5が置かれた場合(例えば西側と南側に壁面模型5が置かれた場合)は、読み取り時にタグIDの信号が衝突してしまい、西側および南側にどの壁面部品が置かれたのか判断できないため、読み取り不可を示すメッセージを出力する(例:「ひとつずつ置いて下さい」)。変更する場合は、全部取り除いてからすべて置き直すことになる。
【0043】
(3)家具を設定する
家具を置きたい場所に対応するブロック上に、家具模型6を任意の方向で置く。方向センサ6−2が設けられているので、任意の方向で配置することができる。
【0044】
B.3次元間取り設定
所望する視点の高さに応じたカメラ模型7を選択し、該カメラ模型7を3次元の間取り図を見たい場所に対応するブロック上に配置する。カメラ模型7を配置することで、2次元の間取り図から、3次元の間取り図へ自動的に移行する。方向センサ7−2が設けられている場合には、カメラ模型7の向きを変えることで、視点を回転させることが可能である。3DCG外部アプリケーション14の機能により、自動で周りを見回すような視点でビューを見せたり、角の部屋では90度、中央の部屋では180度、または360度、視点を自動的に水平方向に回転させるようにしてもよい。
【0045】
以下、各部の動作を詳細に説明する。
図14は、本実施形態による間取り設計システムの動作(メインルーチン)を説明するためのフローチャートである。まず、初期画面をモニタ15に表示する。該初期画面では、複数のRFIDリーダ3−1〜3−nに対応した画面を表示する。次に、タグID読取部10は、全てのRFIDリーダ3−1〜3−nに接続したか否かを判定し(ステップS2)、全てのRFIDリーダ3−1〜3−nに接続すると、全てのRFIDリーダ3−1〜3−nからそれぞれに置かれた床材模型4、壁面模型5、家具模型6のタグIDを読み取る(ステップS3)。なお、該タグIDの読み取りの詳細については後述する。
【0046】
次に、RFIDリーダ3−1〜3−nのリーダIDと、ステップS3で読み取った全てのタグIDの組合せと、前回のリーダIDとタグIDの組合せとに差分、すなわち変化があるか否かを判定し(ステップS4)、差分がない場合には、変化がなかったと判定し、それまでの表示画面を維持し(ステップS5)、ステップS3に戻り、上述した動作を繰り返す。
【0047】
一方、差分があった場合には、得られたタグIDに従って、平面間取り、または3DCGによる立体間取りをモニタ15に表示する(ステップS6)。なお、平面間取り、または3DCGによる立体間取りの表示の処理については後述する。次に、終了するか否かを判定し(ステップS7)、終了しない場合には、ステップS3に戻り、上述した動作を繰り返す。一方、終了する場合には、当該処理を終了する。
【0048】
図15は、本実施形態によるタグIDの読み取り処理の動作を説明するためのフローチャートである。図14のステップS3におけるタグIDを読み取り時の処理においては、まず、RFIDリーダ3−1〜3−nをカウントするリーダIDカウントを0とし(ステップS10)、該リーダIDカウントに従って、順次、RFIDリーダ3−iに接続し(ステップS11)、リーダIDを取得し(ステップS12)、タグID読取部10は、該当RFIDリーダ3−iからその上に置かれた模型のタグID(1つ以上。何も模型が置かれていない場合には取得できるタグIDは0。)を受信し、図11に示す設置模型テーブル12−8に保存する候補としてメモリに一時保存し、また、タグID読取部10は、床材模型4または壁面模型5のタグIDと、方向タグ22−iのタグIDとの組合せをRFIDリーダ3−1〜3−nから受信し、図13に示すタグ方向テーブル12−10に対応付けて保存する候補としてメモリに一時保存する(ステップS13)。
【0049】
次に、CG設定情報作成部11は、新たに受信したリーダIDとタグIDとの組合せの関係が、それまで図11に示す設置模型テーブル12−8に記録されていた組合せの関係と同一であるか否かを判定する(ステップS14)。そして、組合せの関係が変更した場合には、置かれた模型が変わったということであるので、一時的にメモリに保存していた、差分のタグIDや方向情報を、設置模型テーブル12−8、センサ方向テーブル12−9、タグ方向テーブル12−10にそれぞれに保存する(ステップS15)。次に、リーダIDカウンタを1だけインクリメントし(ステップS16)、該リーダIDカウントがRFIDリーダ台数より大であるか否かを判定する(ステップS17)。そして、リーダIDカウントがRFIDリーダ台数より大でない場合、すなわち、まだタグIDを取得していないRFIDリーダがある場合には、ステップS11に戻り、次のRFIDリーダに対して上述した動作を繰り返す。
【0050】
また、新たに受信したリーダIDとタグIDとの組合せの関係が、それまで図11に示す設置模型テーブル12−8に記録されていた組合せの関係と同一である場合(ステップS14のYES)には、置かれた模型が変わっていないということであるので、タグIDを保存することなく、リーダIDカウンタを1だけインクリメントし(ステップS16)、リーダIDカウントがRFIDリーダ台数以上であるか否かを判定する(ステップS17)。そして、リーダIDカウントがRFIDリーダ台数以上でない場合、すなわち、まだタグIDを取得していないRFIDリーダがある場合には、ステップS11に戻り、次のRFIDリーダに対して上述した動作を繰り返す。
【0051】
一方、ステップS17で、リーダIDカウントがRFIDリーダ台数以上である場合、すなわち、全てのRFIDリーダ3−1〜3−nからタグIDを取得した場合には、次に、タグID読取部10は、家具模型6またはカメラ模型7の方向センサから、各センサIDと方向情報との組合せを受信し、図12に示すセンサ方向テーブル12−9に対応付けて保存する候補としてメモリに一時保存する(ステップS18)。そして、当該処理を終了し、上述したメインルーチンに戻る。
【0052】
図16乃至図20は、本実施形態による平面間取り、または3DCGによる立体間取りの表示処理を説明するためのフローチャートである。図14のステップS6において、まず、CG設定情報作成部11は、ステップS14において同一でないと判定した、リーダIDと差分タグIDとの組合せの情報を入力し、図8に示すリーダIDテーブル12−2からRFIDリーダ3−1〜3−nの位置座標を取得し(ステップS30)、タグIDに従って図7に示すタグIDテーブル12−1からタグ種別を読み出す(ステップS31)。次に、タグ種別が床材であるか(ステップS32)、壁面部品であるか(ステップS34)、家具であるか(ステップS35)、カメラであるか(ステップS36)を判定する。
【0053】
そして、タグ種別が床材であった場合には、図7に示すタグIDテーブル12−1からそのタグIDに対する部材ID(床材ID)を読み出し、図10(a)に示す床材テーブル12−4から該床材IDに対する設定値(CG部品、画像ファイルのパス)を読み出し(ステップS38)、CG作成用のプロパティファイルを作成し、2DCG作成アプリケーション13に供給する。該2DCG作成アプリケーション13は、上記プロパティファイルに従って、リーダIDに対応する位置に床材画像をモニタ15に表示する(ステップS40)。その後、当該処理を終了する。
【0054】
一方、タグ種別が壁面部品であった場合には、図7に示すタグIDテーブル12−1からそのタグIDに対する部材ID(壁面ID)を読み出し、図10(b)に示す壁面テーブル12−5から該壁面IDに対する設定値(CG部品、画像ファイルのパス)を読み出す(ステップS41)。次に、図13に示すタグ方向テーブル12−10から、壁面模型5の配置されたRFIDリーダ3−nのリーダIDと、壁面部品の該当タグIDに対応付けられて登録されている4つ以下の方向タグIDを読み出し、その壁面模型のタグIDを取得したリーダIDのRFIDリーダ3nに備えられている4つの方向タグIDと、それら4つの方向タグIDのうち読み取ることのできた方向タグID(取得フラグ1を示している方向タグID)を比較し、読み取ることの出来なかった方向タグIDがあるか否かを判定し、その読み取ることの出来なかった方向タグIDのRFIDリーダ3n上の位置を特定(例えば、図13で示すように、どの方向タグIDがRFIDリーダ3n上のどの方向に位置する方向タグのIDかをデータテーブル等に記憶しておけばよい)することにより、方向タグ22−1〜22−4のいずれかが遮断されているか否かを判定し(ステップS42)、これにより、方向タグ22−1〜22−4のいずれかが遮断されていない場合、すなわち、壁面模型5が正しく置かれていない場合には、「正しく置いてください」などのメッセージをモニタに表示するエラー処理を行い(ステップS43)、当該処理を終了する。
【0055】
一方、方向タグ22−1〜22−4のいずれかが遮断されている場合には、遮断された方向タグID22−jの方向情報をタグ方向テーブル12−10から取得し(ステップS44)、上記設定値(CG部品、画像ファイルのパス)と方向情報とからCG作成用のプロパティファイルを作成し、2DCG作成アプリケーション13に供給する。該2DCG作成アプリケーション13は、上記プロパティファイルに従って、リーダIDに対応する位置に、遮断された方向タグ22−jの方向に壁面画像をモニタ15に表示する(ステップS45)。その後、当該処理を終了する。
【0056】
また、タグ種別が家具であった場合には、図7に示すタグIDテーブル12−1からそのタグIDに対する部材ID(家具ID)を読み出し、図10(c)に示す家具テーブル12−6から該家具IDに対する設定値(CG部品、画像ファイルのパス)を読み出し(ステップS46)、CG作成用のプロパティファイルを作成し、2DCG作成アプリケーション13に供給する。該2DCG作成アプリケーション13は、上記プロパティファイルに従って、リーダIDに対応する位置に家具画像をモニタ15に表示する(ステップS47)。
【0057】
次に、方向センサ6−2と家具模型6とが接続されているか否かを判定し(ステップS48)、方向センサ6−2が接続されている場合には、図12に示すセンサ方向テーブル12−9から、対応するセンサIDの方向情報(回転)を取得し、2DCG作成アプリケーション13は、センサIDの方向情報(回転)に従って、2次元の間取り図上の家具画像を回転させ(ステップS49)、当該処理を終了する。
【0058】
また、タグ種別がカメラであった場合には、図7に示すタグIDテーブル12−1からそのタグIDに対する部材ID(カメラID)を読み出し、図10(d)に示すカメラテーブル12−7から該カメラIDに対するカメラ情報(高さ)を取得し(ステップS50)、該カメラ情報(高さ)に従って、CG作成用のプロパティファイル(3DCG設定ファイル)を作成し、保存する(ステップS51)。次に、3DCG作成外部アプリケーション14を起動し(または切り替え)、上記3DCG設定ファイルに従って、カメラの視点高さで3次元の間取り図を作成してモニタ15に表示する(ステップS52)。
【0059】
次に、方向センサ7−2とカメラ模型7とが接続されているか否かを判定し(ステップS53)、方向センサ7−2が接続されている場合には、図12に示すセンサ方向テーブル12−9から、対応するセンサIDの方向情報(回転、仰角)を取得し、3DCG作成外部アプリケーション14は、センサIDの方向情報(回転、仰角)に従って、3次元の間取り図上における視点方向・仰角を動かし(ステップS54)、当該処理を終了する。
【0060】
上述した実施形態によれば、RFIDタグを貼り付けた床材模型4、壁面模型5、家具模型6、カメラ模型7を、碁盤目状に配置されたRFIDリーダ3−1〜3−n上に置くことで、何がどこに置かれたかを自動的に認識させ、置かれたものを入力として画面に表示させることで、ユーザが直感的に操作することができるとともに、複数のユーザにより同時に操作しても、効率的に間取り設計を行うことができる。
【0061】
なお、上述した実施形態では、住宅等の間取り図の設計を例に説明したが、これに限らず、個々の構成要件の位置や、方向を設定する必要がある分野であれば、住宅等の間取り図設計に限定されることはない。
【0062】
また、上述の間取り設計システムにおける間取り設計装置は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0063】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施形態による間取り設計システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態による床材模型、壁面模型、家具模型の外観を示す斜視図である。
【図3】本実施形態による壁面模型に貼り付けられている壁面種別を表す図面を示す模式図である。
【図4】本実施形態によるカメラ模型の外観を示す斜視図である。
【図5】本実施形態による壁面模型とRFIDリーダ盤面のブロックとの関係、構造を示す上面図である。
【図6】本実施形態による間取り設計システムにより作成された間取り図の表示例を示す模式図である。
【図7】本実施形態によるデータベースのタグIDテーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図8】本実施形態によるデータベースのリーダIDテーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図9】本実施形態によるデータベースのセンサIDテーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図10】本実施形態によるデータベースの床材テーブル、壁面テーブル、家具テーブル、カメラテーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図11】本実施形態での動作において、データベースに随時記憶される各RFIDリーダに置かれたRFIDタグを管理する設置模型テーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図12】本実施形態での動作において、家具模型及びカメラ模型に設けられている方向センサから送信される方向情報を格納するセンサ方向テーブルのデータ構成を示す概念図である
【図13】本実施形態での動作において、壁面模型がどの方向に置かれているかを示す情報を格納するタグ方向テーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図14】本実施形態による間取り設計システムの動作(メインルーチン)を説明するためのフローチャートである。
【図15】本実施形態によるタグIDの読み取り処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【図16】本実施形態による平面間取り、または3DCGによる立体間取りの表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図17】本実施形態による平面間取り、または3DCGによる立体間取りの表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図18】本実施形態による平面間取り、または3DCGによる立体間取りの表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図19】本実施形態による平面間取り、または3DCGによる立体間取りの表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図20】本実施形態による平面間取り、または3DCGによる立体間取りの表示処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0065】
1 RFIDリーダ盤面
2−1〜2−n ブロック
3−1〜3−n RFIDリーダ
4 床材模型
4−1 RFIDタグ
4−2 材質サンプル
5 壁面模型
5−1 RFIDタグ
5−2 材質サンプル
5−5 金属箔
6 家具模型
6−1 RFIDタグ
6−2 方向センサ
7 カメラ模型
7−1 RFIDタグ
7−2 方向センサ
10 タグID読取部
11 CG設定情報作成部
12 データベース
12−1 タグIDテーブル
12−2 リーダIDテーブル
12−3 センサIDテーブル
12−4 床材テーブル
12−5 壁面テーブル
12−6 家具テーブル
12−7 カメラテーブル
12−8 設置模型テーブル
12−9 センサ方向テーブル
12−10 タグ方向テーブル
13 2DCG作成アプリケーション
14 3DCG作成アプリケーション
15 モニタ
20 溝
22−1〜22−4 方向タグ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
模型識別情報記憶装置が取り付けられ、マトリクス状に設けられた区画により構成される設計対象の疑似空間の区画を区切るための物体または前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型と、
前記区画それぞれにおいて前記設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報を記憶する前記方向ごとの複数の方向識別情報記憶装置と、
前記マトリクス状に設けられた区画毎に配置され、各区画に配置される前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、前記方向識別情報とを読み取る識別情報読取中継装置と、
前記識別情報読取中継装置と通信接続されており、前記設計用疑似模型が配置された区画に対応する前記擬似空間の画像上の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力する模型画像出力装置と、を備え、
前記模型画像出力装置は、
前記複数の識別情報読取中継装置の読み取った、前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、該模型識別情報を読み取った前記識別情報読取中継装置の前記マトリクス状の区画における位置を示す位置情報とを取得する取得手段と、
前記模型識別情報記憶装置の模型識別情報に対応付けて、前記設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像を含む属性情報を記憶する属性情報記憶手段と、
前記設計用模擬模型が前記区画内に配置された際に、前記区画に配置される前記設計用模擬模型の区画内の配置位置を、前記方向識別情報記憶装置のうちのいずれかから読み取ることのできた複数の異なる方向識別情報に基づいて特定する配置位置特定手段と、
前記取得手段によって取得された設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報に基づいて、該設計用模擬模型の属性情報を前記属性情報記憶手段から読み出し、該読み出した属性情報と、その設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取った識別情報読取中継装置の位置情報と、その設計用模擬模型の前記区画内の配置位置とに基づいて、設計図を生成するための設計パラメータを生成する設計パラメータ生成手段と、
前記設計パラメータ生成手段により生成された設計パラメータに基づいて、前記設計用疑似模型が配置されたマトリクス状の区画に対応する位置に、当該設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像が配置された設計図を出力する設計図出力手段と、
を備えることを特徴とする設計システム。
【請求項2】
前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型は、回転方向を検出する回転方向検出手段を備え、
前記設計パラメータ生成手段は、前記回転方向に基づいて、前記設計用模擬模型の前記区画内の配置位置を変更した前記設計パラメータを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の設計システム。
【請求項3】
前記疑似模型は、カメラであり、
前記模型画像出力装置は、前記カメラの疑似模型毎の視点位置を記憶する視点位置記憶手段を備え、
前記設計パラメータと前記カメラの視点位置とを三次元画像作成再生装置に出力する三次元画像生成用情報出力手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項1または2に記載の設計システム。
【請求項4】
前記設計対象の疑似空間における前記カメラの視点方向を検出する視点方向検出装置を更に備えることを特徴とする請求項3記載の設計システム。
【請求項5】
模型識別情報記憶装置が取り付けられ、マトリクス状に設けられた区画により構成される設計対象の疑似空間の区画を区切るための物体または前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型と、
前記区画それぞれにおいて前記設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報を記憶する前記方向ごとの複数の方向識別情報記憶装置と、
前記マトリクス状に設けられた区画毎に配置され、各区画に配置される前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、前記方向識別情報とを読み取る識別情報読取中継装置と、
前記識別情報読取中継装置と通信接続されており、前記設計用疑似模型が配置された区画に対応する前記擬似空間の画像上の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力する模型画像出力装置と、を備えた設計システムにおける設計方法であって、
前記模型画像出力装置は、
前記複数の識別情報読取中継装置の読み取った、前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、該模型識別情報を読み取った前記識別情報読取中継装置の前記マトリクス状の区画における位置を示す位置情報とを取得し、
前記設計用模擬模型が前記区画内に配置された際に、前記区画に配置される前記設計用模擬模型の区画内の配置位置を、前記方向識別情報記憶装置のうちのいずれかから読み取ることのできた複数の異なる方向識別情報に基づいて特定し、
前記取得手段によって取得された設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報に基づいて、該設計用模擬模型の属性情報を、前記模型識別情報記憶装置の模型識別情報に対応付けて、前記設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像を含む属性情報を記憶する属性情報記憶手段から読み出し、該読み出した属性情報と、その設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取った識別情報読取中継装置の位置情報と、その設計用模擬模型の前記区画内の配置位置とに基づいて、設計図を生成するための設計パラメータを生成し、
前記設計パラメータ生成手段により生成された設計パラメータに基づいて、前記設計用疑似模型が配置されたマトリクス状の区画に対応する位置に、当該設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像が配置された設計図を出力する
ことを特徴とする設計方法。
【請求項6】
模型識別情報記憶装置が取り付けられ、マトリクス状に設けられた区画により構成される設計対象の疑似空間の区画を区切るための物体または前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型と、
前記区画それぞれにおいて前記設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報を記憶する前記方向ごとの複数の方向識別情報記憶装置と、
前記マトリクス状に設けられた区画毎に配置され、各区画に配置される前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、前記方向識別情報とを読み取る識別情報読取中継装置と、
前記識別情報読取中継装置と通信接続されており、前記設計用疑似模型が配置された区画に対応する前記擬似空間の画像上の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力する模型画像出力装置と、を備えた設計システムにおける前記模型画像出力装置であって、
前記複数の識別情報読取中継装置の読み取った、前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、該模型識別情報を読み取った前記識別情報読取中継装置の前記マトリクス状の区画における位置を示す位置情報とを取得する取得手段と、
前記模型識別情報記憶装置の模型識別情報に対応付けて、前記設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像を含む属性情報を記憶する属性情報記憶手段と、
前記設計用模擬模型が前記区画内に配置された際に、前記区画に配置される前記設計用模擬模型の区画内の配置位置を、前記方向識別情報記憶装置のうちのいずれかから読み取ることのできた複数の異なる方向識別情報に基づいて特定する配置位置特定手段と、
前記取得手段によって取得された設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報に基づいて、該設計用模擬模型の属性情報を前記属性情報記憶手段から読み出し、該読み出した属性情報と、その設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取った識別情報読取中継装置の位置情報と、その設計用模擬模型の前記区画内の配置位置とに基づいて、設計図を生成するための設計パラメータを生成する設計パラメータ生成手段と、
前記設計パラメータ生成手段により生成された設計パラメータに基づいて、前記設計用疑似模型が配置されたマトリクス状の区画に対応する位置に、当該設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像が配置された設計図を出力する設計図出力手段と、
を備えることを特徴とする模型画像出力装置。
【請求項7】
模型識別情報記憶装置が取り付けられ、マトリクス状に設けられた区画により構成される設計対象の疑似空間の区画を区切るための物体または前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型と、
前記区画それぞれにおいて前記設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報を記憶する前記方向ごとの複数の方向識別情報記憶装置と、
前記マトリクス状に設けられた区画毎に配置され、各区画に配置される前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、前記方向識別情報とを読み取る識別情報読取中継装置と、
前記識別情報読取中継装置と通信接続されており、前記設計用疑似模型が配置された区画に対応する前記擬似空間の画像上の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力する模型画像出力装置と、を備えた設計システムにおける前記模型画像出力装置のコンピュータを、
前記複数の識別情報読取中継装置の読み取った、前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、該模型識別情報を読み取った前記識別情報読取中継装置の前記マトリクス状の区画における位置を示す位置情報とを取得する取得手段、
前記設計用模擬模型が前記区画内に配置された際に、前記区画に配置される前記設計用模擬模型の区画内の配置位置を、前記方向識別情報記憶装置のうちのいずれかから読み取ることのできた複数の異なる方向識別情報に基づいて特定する配置位置特定手段、
前記取得手段によって取得された設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報に基づいて、該設計用模擬模型の属性情報を、前記模型識別情報記憶装置の模型識別情報に対応付けて、前記設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像を含む属性情報を記憶する属性情報記憶手段から読み出し、該読み出した属性情報と、その設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取った識別情報読取中継装置の位置情報と、その設計用模擬模型の前記区画内の配置位置とに基づいて、設計図を生成するための設計パラメータを生成する設計パラメータ生成手段、
前記設計パラメータ生成手段により生成された設計パラメータに基づいて、前記設計用疑似模型が配置されたマトリクス状の区画に対応する位置に、当該設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像が配置された設計図を出力する設計図出力手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
模型識別情報記憶装置が取り付けられ、マトリクス状に設けられた区画により構成される設計対象の疑似空間の区画を区切るための物体または前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型と、
前記区画それぞれにおいて前記設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報を記憶する前記方向ごとの複数の方向識別情報記憶装置と、
前記マトリクス状に設けられた区画毎に配置され、各区画に配置される前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、前記方向識別情報とを読み取る識別情報読取中継装置と、
前記識別情報読取中継装置と通信接続されており、前記設計用疑似模型が配置された区画に対応する前記擬似空間の画像上の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力する模型画像出力装置と、を備え、
前記模型画像出力装置は、
前記複数の識別情報読取中継装置の読み取った、前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、該模型識別情報を読み取った前記識別情報読取中継装置の前記マトリクス状の区画における位置を示す位置情報とを取得する取得手段と、
前記模型識別情報記憶装置の模型識別情報に対応付けて、前記設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像を含む属性情報を記憶する属性情報記憶手段と、
前記設計用模擬模型が前記区画内に配置された際に、前記区画に配置される前記設計用模擬模型の区画内の配置位置を、前記方向識別情報記憶装置のうちのいずれかから読み取ることのできた複数の異なる方向識別情報に基づいて特定する配置位置特定手段と、
前記取得手段によって取得された設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報に基づいて、該設計用模擬模型の属性情報を前記属性情報記憶手段から読み出し、該読み出した属性情報と、その設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取った識別情報読取中継装置の位置情報と、その設計用模擬模型の前記区画内の配置位置とに基づいて、設計図を生成するための設計パラメータを生成する設計パラメータ生成手段と、
前記設計パラメータ生成手段により生成された設計パラメータに基づいて、前記設計用疑似模型が配置されたマトリクス状の区画に対応する位置に、当該設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像が配置された設計図を出力する設計図出力手段と、
を備えることを特徴とする設計システム。
【請求項2】
前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型は、回転方向を検出する回転方向検出手段を備え、
前記設計パラメータ生成手段は、前記回転方向に基づいて、前記設計用模擬模型の前記区画内の配置位置を変更した前記設計パラメータを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の設計システム。
【請求項3】
前記疑似模型は、カメラであり、
前記模型画像出力装置は、前記カメラの疑似模型毎の視点位置を記憶する視点位置記憶手段を備え、
前記設計パラメータと前記カメラの視点位置とを三次元画像作成再生装置に出力する三次元画像生成用情報出力手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項1または2に記載の設計システム。
【請求項4】
前記設計対象の疑似空間における前記カメラの視点方向を検出する視点方向検出装置を更に備えることを特徴とする請求項3記載の設計システム。
【請求項5】
模型識別情報記憶装置が取り付けられ、マトリクス状に設けられた区画により構成される設計対象の疑似空間の区画を区切るための物体または前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型と、
前記区画それぞれにおいて前記設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報を記憶する前記方向ごとの複数の方向識別情報記憶装置と、
前記マトリクス状に設けられた区画毎に配置され、各区画に配置される前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、前記方向識別情報とを読み取る識別情報読取中継装置と、
前記識別情報読取中継装置と通信接続されており、前記設計用疑似模型が配置された区画に対応する前記擬似空間の画像上の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力する模型画像出力装置と、を備えた設計システムにおける設計方法であって、
前記模型画像出力装置は、
前記複数の識別情報読取中継装置の読み取った、前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、該模型識別情報を読み取った前記識別情報読取中継装置の前記マトリクス状の区画における位置を示す位置情報とを取得し、
前記設計用模擬模型が前記区画内に配置された際に、前記区画に配置される前記設計用模擬模型の区画内の配置位置を、前記方向識別情報記憶装置のうちのいずれかから読み取ることのできた複数の異なる方向識別情報に基づいて特定し、
前記取得手段によって取得された設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報に基づいて、該設計用模擬模型の属性情報を、前記模型識別情報記憶装置の模型識別情報に対応付けて、前記設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像を含む属性情報を記憶する属性情報記憶手段から読み出し、該読み出した属性情報と、その設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取った識別情報読取中継装置の位置情報と、その設計用模擬模型の前記区画内の配置位置とに基づいて、設計図を生成するための設計パラメータを生成し、
前記設計パラメータ生成手段により生成された設計パラメータに基づいて、前記設計用疑似模型が配置されたマトリクス状の区画に対応する位置に、当該設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像が配置された設計図を出力する
ことを特徴とする設計方法。
【請求項6】
模型識別情報記憶装置が取り付けられ、マトリクス状に設けられた区画により構成される設計対象の疑似空間の区画を区切るための物体または前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型と、
前記区画それぞれにおいて前記設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報を記憶する前記方向ごとの複数の方向識別情報記憶装置と、
前記マトリクス状に設けられた区画毎に配置され、各区画に配置される前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、前記方向識別情報とを読み取る識別情報読取中継装置と、
前記識別情報読取中継装置と通信接続されており、前記設計用疑似模型が配置された区画に対応する前記擬似空間の画像上の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力する模型画像出力装置と、を備えた設計システムにおける前記模型画像出力装置であって、
前記複数の識別情報読取中継装置の読み取った、前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、該模型識別情報を読み取った前記識別情報読取中継装置の前記マトリクス状の区画における位置を示す位置情報とを取得する取得手段と、
前記模型識別情報記憶装置の模型識別情報に対応付けて、前記設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像を含む属性情報を記憶する属性情報記憶手段と、
前記設計用模擬模型が前記区画内に配置された際に、前記区画に配置される前記設計用模擬模型の区画内の配置位置を、前記方向識別情報記憶装置のうちのいずれかから読み取ることのできた複数の異なる方向識別情報に基づいて特定する配置位置特定手段と、
前記取得手段によって取得された設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報に基づいて、該設計用模擬模型の属性情報を前記属性情報記憶手段から読み出し、該読み出した属性情報と、その設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取った識別情報読取中継装置の位置情報と、その設計用模擬模型の前記区画内の配置位置とに基づいて、設計図を生成するための設計パラメータを生成する設計パラメータ生成手段と、
前記設計パラメータ生成手段により生成された設計パラメータに基づいて、前記設計用疑似模型が配置されたマトリクス状の区画に対応する位置に、当該設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像が配置された設計図を出力する設計図出力手段と、
を備えることを特徴とする模型画像出力装置。
【請求項7】
模型識別情報記憶装置が取り付けられ、マトリクス状に設けられた区画により構成される設計対象の疑似空間の区画を区切るための物体または前記疑似空間の区画内に配置される物体を模擬する設計用疑似模型と、
前記区画それぞれにおいて前記設計用模擬模型が配置された方向を示す方向識別情報を記憶する前記方向ごとの複数の方向識別情報記憶装置と、
前記マトリクス状に設けられた区画毎に配置され、各区画に配置される前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、前記方向識別情報とを読み取る識別情報読取中継装置と、
前記識別情報読取中継装置と通信接続されており、前記設計用疑似模型が配置された区画に対応する前記擬似空間の画像上の位置に、当該設計用疑似模型の画像を出力する模型画像出力装置と、を備えた設計システムにおける前記模型画像出力装置のコンピュータを、
前記複数の識別情報読取中継装置の読み取った、前記設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報と、該模型識別情報を読み取った前記識別情報読取中継装置の前記マトリクス状の区画における位置を示す位置情報とを取得する取得手段、
前記設計用模擬模型が前記区画内に配置された際に、前記区画に配置される前記設計用模擬模型の区画内の配置位置を、前記方向識別情報記憶装置のうちのいずれかから読み取ることのできた複数の異なる方向識別情報に基づいて特定する配置位置特定手段、
前記取得手段によって取得された設計用疑似模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報に基づいて、該設計用模擬模型の属性情報を、前記模型識別情報記憶装置の模型識別情報に対応付けて、前記設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像を含む属性情報を記憶する属性情報記憶手段から読み出し、該読み出した属性情報と、その設計用模擬模型の模型識別情報記憶装置に記憶されている模型識別情報を読み取った識別情報読取中継装置の位置情報と、その設計用模擬模型の前記区画内の配置位置とに基づいて、設計図を生成するための設計パラメータを生成する設計パラメータ生成手段、
前記設計パラメータ生成手段により生成された設計パラメータに基づいて、前記設計用疑似模型が配置されたマトリクス状の区画に対応する位置に、当該設計用疑似模型が模擬する前記物体の画像が配置された設計図を出力する設計図出力手段、
として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2009−93330(P2009−93330A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−261961(P2007−261961)
【出願日】平成19年10月5日(2007.10.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(397065480)エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社 (187)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月5日(2007.10.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(397065480)エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社 (187)
【Fターム(参考)】
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