説明

認証システム

【課題】拠点センタ装置から統合センタ装置への履歴データの送信タイミングと送信量を適正にする。
【解決手段】統合センタ装置10は、拠点センタ装置20などの最小帯域幅と許可占有率とを記憶しておく。そして、統合センタ装置10は、最小帯域幅と許可占有率などとから履歴データの要求データ数を算出し、算出した要求データ数を含む履歴要求信号を拠点センタ装置20などへ送信する。拠点センタ装置20などは、履歴要求信号に対する応答として、履歴要求信号に含まれる要求データ数分の履歴データを含む履歴応答信号を統合センタ装置10へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の拠点センタ装置の各々で取得された認証装置による認証処理に係る履歴データを統合センタ装置で一元管理する認証システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、建物の共同出入口や各部屋の出入口などの電気錠にカードリーダを接続してカードリーダがICカードを読み取り走査しなければ電気錠を開錠しないようにする。そして、各カードリーダをセンタ装置に接続して、履歴データを集中管理する入退室管理システムがある(例えば、特許文献1参照。)。なお、履歴データは、誰がどの出入口をいつ通過したかなどに関するデータである。
【特許文献1】特開平09−112095号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、企業の場合、本社や各支社などの各拠点に設けた拠点センタ装置(上記のセンタ装置)で履歴データを管理し、拠点センタ装置が管理している履歴データを更に例えば本社に設けられた統合センタ装置で集中管理することが想定される。
しかしながら、上記の特許文献1には、各拠点センタ装置で管理している履歴データを統合センタ装置で集中管理することは開示されていない。
【0004】
そこで、統合センタ装置で履歴データを集中管理するために、各拠点センタ装置は履歴データを認証装置から取得する度に取得した履歴データを統合センタ装置へ送信することが考えられる。
しかしながら、各拠点センタ装置が何の制約も受けずに頻繁に履歴データを統合センタ装置へ送信すると、各拠点センタ装置から統合センタ装置への履歴データの送信がそれ以外の他の通信、例えば統合センタ装置や拠点センタ装置などの各種通信装置の動作に必要な制御情報の送受信の他の通信の妨げになることが想定される。
【0005】
また、複数の拠点センタ装置が同時に履歴データを統合センタ装置へ送信し、統合センタ装置と各拠点センタ装置との間の何れかの通信回線において履歴データの伝送がある時刻に集中してしまった場合、通信回線の回線容量を超えてしまい、履歴データの損失が発生することが想定される。
そこで、本発明は、拠点センタ装置から統合センタ装置への履歴データの送信による他の通信への妨げを防ぐとともに、送信中の履歴データの損失を抑えることが可能な認証システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明の認証システムは、認証装置から認証処理に係る履歴データを取得する複数の拠点センタ装置と、各前記拠点センタ装置から前記履歴データを収集する統合センタ装置とを有する認証システムにおいて、前記統合センタ装置は、前記拠点センタ装置毎に、前記拠点センタ装置による前記履歴データの送信に係る帯域幅に関する帯域幅情報を記憶する拠点情報記憶手段と、各前記拠点センタ装置に対して、前記拠点情報記憶手段に記憶されている拠点センタ装置の帯域幅情報に基づく履歴データの送信を行わせるための制御情報を含む要求信号を送信し、当該拠点センタ装置から当該要求信号に対する応答として前記履歴データを受信することによって、前記履歴データの収集を行う収集手段と、を備え、各前記拠点センタ装置は、前記認証装置から取得する履歴データを記憶する履歴データ記憶手段と、前記統合センタ装置から前記要求信号を受信し、当該要求信号の応答として当該要求信号に含まれる制御情報に基づき前記履歴データ記憶手段に記憶されている履歴データを送信する応答手段と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
上記の認証システムによれば、統合センタ装置が拠点センタ装置に帯域幅情報に基づく履歴データの送信を行わせるための制御情報を含む要求信号を拠点センタ装置へ送信する。拠点センタ装置は要求信号に含まれる制御情報に基づき履歴データを統合センタ装置へ送信する。
このように、統合センタ装置が拠点センタ装置による履歴データの送信契機を制御することによって、拠点センタ装置が何の制約も受けずに自由に履歴データを統合センタ装置へ送信する場合に比べ、拠点センタ装置から統合センタ装置への履歴データの送信による他の通信への妨げを防ぐことができる。
【0008】
また、統合センタ装置が拠点センタ装置による履歴データの送信を帯域幅情報に基づいて制御することによって、履歴データの送信量が通信回線の回線容量を超えることを防ぐことができ、この結果、送信中の履歴データの損失を抑えることができる。
上記の認証システムにおいて、前記拠点情報記憶手段は、前記拠点センタ装置毎に、さらに、前記拠点センタ装置内の前記履歴データ記憶手段で保持可能な履歴データのデータ量に係る保持可能データ量情報を記憶しており、前記統合センタ装置は、各前記拠点センタ装置から前記履歴データ記憶手段に記憶されている前記統合センタ装置へ送信されていない履歴データのデータ量に係る未送信データ量情報を取得し、各拠点センタ装置の前記未送信データ量情報と前記保持可能データ量情報とに基づいて、前記要求信号を送信する前記拠点センタ装置の優先順位を決定する決定手段を更に備え、前記収集手段は、前記決定手段によって決定される優先順位に従って、前記拠点センタ装置へ前記要求信号を送信するようにしてもよい。
【0009】
これによれば、統合センタ装置は、履歴データ記憶手段が履歴データの更なる記憶ができなくなる可能性が高いと想定される拠点センタ装置から優先的に履歴データを収集する。このため、拠点センタ装置内の履歴データ記憶手段に認証装置による履歴データが蓄積することができなくなる状況を回避できる。
上記の認証システムにおいて、前記帯域幅情報は時間帯に対応した前記拠点センタ装置による前記履歴データの送信に係る帯域幅に関する副帯域幅情報を含み、前記収集手段は、現在の時刻を含む時間帯に対応した前記副帯域幅情報に基づく前記制御情報を含む前記要求信号の送信を行うようにしてもよい。
【0010】
これによれば、時間帯毎に通信のトラフィック量が変動する場合に、時間帯毎のトラフィック量に応じた適正な帯域幅で履歴データの送信を拠点センタ装置に行わせることができる。
上記の認証システムにおいて、前記認証システムのボトルネックとなる各ボトルネック部位における前記履歴データの伝送に許容する上限の帯域幅に関するボトルネック帯域幅情報を記憶するボトルネック情報記憶手段と、前記拠点情報記憶手段に記憶されている各拠点センタ装置の帯域幅情報と前記ボトルネック情報記憶手段に記憶されている前記ボトルネック部のボトルネック帯域幅情報とに基づいて、各々のボトルネック部における履歴データの伝送に係る帯域幅が当該ボトルネック部の前記上限の帯域幅を超えないように、前記拠点センタ装置の前記帯域幅を修正する修正手段と、を更に備え、前記収集手段は、前記修正手段により修正される帯域幅に基づく前記制御情報を含む前記要求信号を送信するようにしてもよい。
【0011】
これによれば、統合センタ装置は認証システムのボトルネックとなる各ボトルネック部位における履歴データの伝送に許容する帯域幅まで考慮して拠点センタ装置による履歴データの送信を制御する。これによって、履歴データのボトルネック部位における履歴データの伝送の帯域幅を当該ボトルネック部の許容する帯域幅以下にすることができる。
上記の認証システムにおいて、各前記拠点センタ装置から得られる前記履歴データ記憶手段に記憶されている前記統合センタ装置へ送信されていない履歴データのデータ量に係る未送信データ量情報を監視し、予め定められた警報ルールに則って警報を発する警報発報手段を更に備えるようにしてもよい。
【0012】
これによれば、例えば、認証システムのシステム保守を行う管理者は認証システムに異常が発生した可能性があることを早期に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
≪第1の実施の形態≫
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
<システム構成>
本実施の形態の認証システム1のシステム構成について図1を参照しつつ説明する。図1は本実施の形態の認証システム1のシステム構成図である。
【0014】
認証システム1は、統合センタ装置10と、拠点センタ装置20,30,40,50,60とを有する。
図1の認証システム1では、イーサネット(登録商標)81,82,83,84,85,86、IP−VPN(Internet Protocol-Virtual Private Network)87、ISDN(Integrated Services Digital Network)88が設けられている。
【0015】
但し、イーサネット(登録商標)81,83,84の帯域幅は100Mbpsであり、イーサネット(登録商標)82,85,86の帯域幅は10Mbpsである。また、IP−VPN87の帯域幅は3Mbpsであり、ISDN88の帯域幅は128Kbps(=64Kbps×2)である。
イーサネット(登録商標)81とイーサネット(登録商標)82とはルータ71で接続され、イーサネット(登録商標)82とIP−VPN87とはルータ72で接続され、IP−VPN87とイーサネット(登録商標)83とはルータ73で接続されている。また、イーサネット(登録商標)81とイーサネット(登録商標)84とはルータ74で接続され、イーサネット(登録商標)84とISDN88とはルータ75で接続され、ISDN88とイーサネット(登録商標)85とはルータ76で接続されている。また、イーサネット(登録商標)85とイーサネット(登録商標)86とはルータ77で接続されている。
【0016】
統合センタ装置10は、イーサネット(登録商標)81に接続されている。
拠点センタ装置20,30,40,50,60は、夫々、イーサネット(登録商標)82,84,83,85,86に接続されている。拠点センタ装置20,30,40,50,60には、夫々、1以上の認証装置が接続されており、認証装置による認証処理に係る後述の履歴データを認証装置から取得する。
【0017】
なお、図1においては、拠点センタ装置20に接続された1台の認証装置25のみを図示しているが、拠点センタ装置20,30,40,50,60には、1以上の認証装置が接続されている。
認証装置25は、例えば、カードリーダや扉の開閉を制御するための電気錠などから構成されている。認証装置25は、カードリーダがICカードからカード番号を読み取ると、読み取ったカード番号や読み取った時刻、ICカードを読み取ったカードリーダの番号、扉の開閉制御などを、履歴データとして、拠点センタ装置20へ送信する。なお、認証装置25以外の認証装置も認証装置25と同様に履歴データを自身が接続されている拠点センタ装置20,30,40,50,60へ送信する。
【0018】
なお、本実施の形態では履歴データは固定長のデータであるとする。また、履歴データは、後述する履歴データ格納テーブルの1つのレコードに格納されるまとまりで1つの履歴データとして扱う。
認証システム1では、統合センタ装置10は拠点センタ装置20,30,40,50,60に送信させる履歴データの数を含む履歴データの送信要求を行う。
【0019】
これに対して、拠点センタ装置20,30,40,50,60は、この送信要求に対する応答として、この送信要求に含まれる数の履歴データを統合センタ装置10へ送信する。
以下に、統合センタ装置10と、拠点センタ装置20,30,40,50,60との詳細について説明する。
【0020】
<統合センタ装置の装置構成>
図1の統合センタ装置10の装置構成について図2を参照しつつ説明する。図2は図1の統合センタ装置10の装置構成図である。
統合センタ装置10は、記憶部110と、制御部130と、通信部150とを有する。
記憶部110は、ハードディスクドライブなどで構成されており、後述する他の記憶部もハードディスドライブなどで構成される。
【0021】
記憶部110には、統合センタ装置10を制御するための各種制御プログラムや各種アプリケーションプログラムが記憶されている。また、記憶部110には、制御部130に拠点センタ装置20などから履歴データの収集を行う処理を実行させるためのプログラムが記憶されている。
さらに、記憶部110には、拠点情報格納テーブル111と、収集履歴データ格納テーブル112とが記憶されている。
【0022】
収集履歴データ格納テーブル112は、拠点センタ装置20,30,40,50,60から収集された履歴データを格納するためのテーブルである。
拠点情報格納テーブル111は、拠点センタ装置20,30,40,50,60から履歴データを収集する際に利用される各種情報を記憶するためのテーブルであって、その一例を図3に示す。
【0023】
図3に一例を示す拠点情報格納テーブル111には、フィールドとして、「拠点センタ装置」と、「IPアドレス」と、「最小帯域幅」と、「時間帯1」と、「許可占有率1」と、「時間帯2」と、「許可占有率2」と、「履歴保持可能数」と、「受信残数」とがある。
フィールド「拠点センタ装置」には、拠点センタ装置を示す装置名が格納される。なお、図3中の“装置a”、“装置b”、“装置c”、“装置d”、及び“装置e”は、夫々、拠点センタ装置20、拠点センタ装置30、拠点センタ装置40、拠点センタ装置50、及び拠点センタ装置60を示す装置名である。
【0024】
フィールド「IPアドレス」には、対応する拠点センタ装置のIPアドレスが格納される。例えば、IPアドレス“192.168.10.52”は、拠点センタ装置20のIPアドレスであり、IPアドレス“192.168.18.25”は、拠点センタ装置30のIPアドレスである。
フィールド「最小帯域幅」には、統合センタ装置10から対応する拠点センタ装置までの間に設置されたネットワークの帯域幅のうち最小の帯域幅(以下、最小帯域幅と言う。)が格納される。
【0025】
例えば、拠点センタ装置20に対応するフィールド「最小帯域幅」には、統合センタ装置10から拠点センタ装置20までの間に配置されたイーサネット(登録商標)81の帯域幅(100Mbps)とイーサネット(登録商標)82の帯域幅(10Mbps)とのうち、最小の帯域幅である“10Mbps”が格納される。
また、拠点センタ装置50に対応するフィールド「最小帯域幅」には、統合センタ装置10から拠点センタ装置50までの間に配置されたイーサネット(登録商標)81の帯域幅(100Mbps)とイーサネット(登録商標)84の帯域幅(100Mbps)とISDN88の帯域幅(128Kbps)とイーサネット(登録商標)85の帯域幅(10Mbps)とのうち、最小の帯域幅である“128Kbps”が格納される。
【0026】
フィールド「時間帯1」には時間帯が格納される。
フィールド「許可占有率1」には、フィールド「時間帯1」に格納された対応する時間帯において、拠点センタ装置による履歴データの送信のためにフィールド「最小帯域幅」に格納された対応する最小帯域幅の占有を許可する比率(以下、許可占有率と言う。)が格納される。
【0027】
例えば、フィールド「最小帯域幅」に10Mbps、フィールド「許可占有率1」に0.1が格納されている場合、拠点センタ装置による履歴データの送信に1Mbps(=10Mbps×0.1)の帯域幅が許可されることになる。
フィールド「時間帯2」には時間帯が格納される。
フィールド「許可占有率2」には、フィールド「時間帯2」に格納された対応する時間帯において、拠点センタ装置による履歴データの送信のためにフィールド「最小帯域幅」に格納された対応する最小帯域幅の占有を許可する比率(許可占有率)が格納される。
【0028】
但し、フィールド「時間帯1」とフィールド「許可占有率1」との組と、フィールド「時間帯2」とフィールド「許可占有率2」との組とを設けることによって、許可占有率を時間帯によって変更可能にしている。これは、イーサネット(登録商標)81などのトラフィック量は時間帯よって変動することが想定されることから、推定されるおおよそのトラフィック量に応じた適正な許可占有率を設定可能にすることを目的とする。
【0029】
フィールド「履歴保持可能数」には、対応する拠点センタ装置内の後述する記憶部250において履歴データを保持することが可能な履歴データの最大数(以下、履歴保持可能数と言う。)が格納される。
フィールド「受信残数」には、統合センタ装置10が対応する拠点センタ装置内の記憶部250に蓄積されている収集していない履歴データの数(以下、受信残数と言う。)が格納される。
【0030】
制御部130は、CPU(Central Processing Unit)などで構成されており、後述する他の制御部もCPUなどで構成されている。
制御部130は、統合センタ装置10の各種制御や各種演算を行うものであって、その詳細は後述する。
通信部150は、通信ボードなどで構成されており、後述する他の通信部も通信ボードなどで構成されている。
【0031】
通信部150は、イーサネット(登録商標)81に接続されており、拠点センタ装置20,30,40,50,60やその他の通信装置と通信を行う。
(制御部の機能構成)
制御部130は、図2に示すように、収集対象拠点決定部131と、未送信データ数収集部132と、要求順位決定部133と、要求データ数算出部134と、要求信号生成部135と、応答信号処理部136とを有する。
【0032】
収集対象拠点決定部131は、拠点情報格納テーブル111の格納情報を参照して、不図示のタイマによって計時される時刻を含む時間帯で、許可占有率が0でない拠点センタ装置を履歴データの収集対象の拠点センタ装置に決定する。そして、収集対象拠点決定部131は、収集対象に決定した各々の拠点センタ装置のIPアドレスをフィールド「IPアドレス」から読み出し、読み出したIPアドレスを未送信データ数収集部132と要求順位決定部133と要求データ数算出部134とへ出力する。
【0033】
未送信データ数収集部132は、収集対象拠点決定部131から入力されるIPアドレス宛に、拠点センタ装置内の記憶部250に蓄積されている統合センタ装置10へ送信されていない履歴データの数(以下、未送信データ数と言う。)を要求するための要求信号(以下、データ数要求信号と言う。)を送信する。
データ数要求信号を送信した後、未送信データ数収集部132は、データ数要求信号に対する応答として、未送信データ数を含む応答信号(以下、データ数応答信号と言う。)を受信する。そして、未送信データ数収集部132は、拠点情報格納テーブル111の送信元のIPアドレスに対応したレコードのフィールド「受信残数」にデータ数応答信号に含まれる未送信データ数を受信残数として格納する。
【0034】
但し、未送信データ数収集部132は、上記処理を、収集対象拠点決定部131から入力されるIPアドレスの各々に対して行う。
要求順位決定部133は、拠点情報格納テーブル111のフィールド「履歴保持可能数」とフィールド「受信残数」とから、収集対象拠点決定部131から入力されるIPアドレスに対応した履歴保持可能数と受信残数とを読み出す。そして、要求順位決定部133は、読み出した履歴保持可能数から読み出した受信残数を減算することによって、拠点センタ装置が保持できる残りの履歴データの数(以下、残保持可能数と言う。)を算出する。
【0035】
但し、要求順位決定部133は、上記処理を、収集対象拠点決定部131から入力されるIPアドレスの各々に対して行う。
要求順位決定部133は、履歴データを要求するための要求信号(以下、履歴要求信号と言う。)を送信する拠点センタ装置の優先順位を、残保持可能数が少ない順に決定する。
【0036】
要求データ数算出部134は、拠点情報格納テーブル111のフィールド「最小帯域幅」とフィールド「許可占有率1」又は「許可占有率2」とから、収集対象拠点決定部131から入力されるIPアドレスに対応した最小帯域幅と許可占有率とを読み出す。
但し、要求データ数算出部134は、現在の時刻がフィールド「時間帯1」の時間帯に含まれている場合にはフィールド「許可占有率1」から許可占有率を読み出し、現在の時刻がフィールド「時間帯2」の時間帯に含まれている場合にはフィールド「許可占有率2」から許可占有率を読み出す。
【0037】
要求データ数算出部134は、読み出した最小帯域幅に読み出した許可占有率を乗算することによって、拠点センタ装置による履歴データの送信に係る帯域幅(以下、許可帯域幅と言う。)を算出する。そして、要求データ数算出部134は、許可帯域幅を、予め定められた履歴データの1レコードのレコード長で除算することによって、拠点センタ装置に要求する履歴データの数(以下、要求データ数と言う。)を算出する。
【0038】
但し、要求データ数算出部134は、上記処理を、収集対象拠点決定部131から入力されるIPアドレスの各々に対して行う。
例えば、最小帯域幅が10Mbps、許可占有率が0.2、履歴データの1レコードのレコード長が500Byteであるとすると、要求データ数は以下のように算出される。
許可帯域幅=最小帯域幅×許可占有率=10Mbps×0.2=2Mbps
要求データ数=許可帯域幅/レコード長
=2Mbps/500Byte=500レコード
なお、上記の要求データ数の算出ではヘッダのデータサイズを無視しているが、ヘッダのデータサイズを含めて要求データ数を算出してもよい。
【0039】
要求信号生成部135は、要求順位決定部133によって決定された優先順位に従って、拠点センタ装置のIPアドレス宛に、要求データ数算出部134から入力される要求データ数を含む履歴要求信号を、利用できる通信スレッドに割り当てる。これによって、履歴要求信号は、受信残数の少ない拠点センタ装置から優先的に、通信部150から送信されることになる。
【0040】
応答信号処理部136は、履歴要求信号に対する応答信号(以下、履歴応答信号と言う。)を受信すると、履歴応答信号から履歴データと未送信データ数とを抽出し、抽出した履歴データを収集履歴データ格納テーブル112に格納する。これとともに、応答信号処理部136は、拠点情報格納テーブル111の送信元のIPアドレスに対応したレコードのフィールド「受信残数」に抽出した未送信データ数を受信残数として格納する。
【0041】
<拠点センタ装置の装置構成>
図1の拠点センタ装置20の装置構成について図4を参照しつつ説明する。図4は図1の拠点センタ装置20の装置構成図である。なお、拠点センタ装置30,40,50,60は、本発明の処理に関連する機能ブロックに関する限り、拠点センタ装置20と実質的に同等である。
【0042】
拠点センタ装置20は、通信部210,230と、記憶部250と、制御部270とを有する。
通信部210は、イーサネット(登録商標)82に接続されており、統合センタ装置10やその他の通信装置と通信を行う。
通信部230は、認証装置と通信を行い、認証装置から送られてきた履歴データを制御部270内の後述する履歴データ格納部271へ出力する。
【0043】
記憶部250には、拠点センタ装置20を制御するための各種制御プログラムや各種アプリケーションプログラムが記憶されている。また、記憶部250には、制御部270に統合センタ装置10からの要求に応じて履歴データを統合センタ装置10へ送信する処理を実行させるためのプログラムが記憶されている。
さらに、記憶部250には、拠点センタ装置20に接続された認証装置から取得した履歴データを格納するための履歴データ格納テーブル251が記憶されている。なお、履歴データ格納テーブル251には、フィールドとして「カード番号」、「カード読取時刻」、「カードリーダ番号」などがある。履歴データは、上述したように、履歴データ格納テーブルのレコードの各フィールドの情報のまとまりとして扱う。
【0044】
制御部270は、拠点センタ装置20の各種制御や各種演算を行うものであって、その詳細を以下に説明する。
(制御部の機能構成)
制御部270は、図4に示すように、履歴データ格納部271と、要求信号受信部272と、要求データ数抽出部273と、履歴データ読出部274と、未送信データ数特定部275と、応答信号生成部276とを有する。
【0045】
履歴データ格納部271は、認証装置から通信部230を介して履歴データを受信し、受信した履歴データを履歴データ格納テーブル251に格納する。
要求信号受信部272は、通信部210を介して、履歴要求信号又はデータ数要求信号を受信する。
要求信号受信部272は、データ数要求信号を受信した場合には、データ数要求信号を受信したことを通知するための通知信号(以下、データ数通知信号と言う。)を応答信号生成部276へ出力するとともに、未送信データ数の特定を指示するための指令信号を未送信データ数特定部275へ出力する。
【0046】
要求信号受信部272は、履歴要求信号を受信した場合には、履歴要求信号を受信したことを通知するための通知信号(以下、履歴通知信号と言う。)を応答信号生成部276へ出力するとともに、受信した履歴要求信号を要求データ数抽出部273へ出力する。
要求データ数抽出部273は、要求信号受信部272から入力される履歴要求信号から要求データ数を抽出し、抽出した要求データ数を履歴データ読出部274へ出力する。
【0047】
履歴データ読出部274は、要求データ数抽出部273から入力される要求データ数分の履歴データを履歴データ格納テーブル251から読み出し、読み出した履歴データを応答信号生成部276へ出力する。履歴データの読み出しが終了した後、履歴データ読出部274は、未送信データ数の特定を指示するための指令信号を未送信データ数特定部275へ出力する。
【0048】
未送信データ数特定部275は、要求信号受信部272又は履歴データ読出部274から指令信号が入力されると、履歴データ格納テーブル251に格納されている、統合センタ装置10へ送信されていない履歴データの未送信データ数を特定し、特定した未送信データ数を応答信号生成部276へ送信する。
応答信号生成部276は、要求信号受信部272からデータ数通知信号が入力された場合、未送信データ数特定部275から入力される未送信データ数を含むデータ数応答信号を統合センタ装置10へ送信する。
【0049】
応答信号生成部276は、要求信号受信部272から履歴通知信号が入力された場合、履歴データ読出部274から入力される履歴データと未送信データ数特定部275から入力される未送信データ数とを含む履歴応答信号を統合センタ装置10へ送信する。
<統合センタ装置の動作>
図1の統合センタ装置10が行う拠点センタ装置20などから履歴データを収集する処理について図5を参照しつつ説明する。図5は、図1の統合センタ装置10が行う拠点センタ装置20などから履歴データの収集処理の流れを示すフローチャートである。
【0050】
収集対象拠点決定部131は、拠点情報格納テーブル111の格納情報を参照して、対象の時間帯で許可占有率が0でない拠点センタ装置を履歴データの収集対象の拠点センタ装置に決定する。そして、収集対象拠点決定部131は、収集対象に決定した各々の拠点センタ装置のIPアドレスをフィールド「IPアドレス」から読み出す(ステップS101)。なお、対象の時間帯の時間幅は、例えば、30分である。
【0051】
未送信データ数収集部132は、ステップS101で収集対象に決定した各拠点センタ装置のIPアドレス宛にデータ数要求信号を送信する(ステップS102)。
未送信データ数収集部132は、各拠点センタ装置からデータ数応答信号の受信を待つ(ステップS103)。
未送信データ数収集部132は、データ数応答信号を受信すると、拠点情報格納テーブル111の送信元のIPアドレスに対応したレコードのフィールド「受信残数」にデータ数応答信号に含まれる未送信データ数を受信残数として格納する(ステップS104)。
【0052】
未送信データ数収集部132は、ステップS101で収集対象に決定した全ての拠点センタ装置からデータ数応答信号を受信したかを判定する(ステップS105)。収集対象に決定された全ての拠点センタ装置からデータ数応答信号を受信していなければ(S105:NO)、ステップS103の処理が行われる。一方、収集対象に決定された全ての拠点センタ装置からデータ数応答信号を受信していれば(S105:YES)、ステップS106の処理が行われる。
【0053】
制御部130は、残保持可能数が少ない収集対象の拠点センタ装置から順番に、履歴データの要求データ数を含む履歴要求信号を送信し、履歴データと未送信データ数とを含む履歴応答信号を受信する(ステップS106)。
収集対象拠点決定部131は、直近の履歴データの収集処理から1秒が経過したかを判定する(ステップS107)。1秒が経過するまで(S107:NO)、ステップS107の処理が継続して行われる。一方、1秒が経過すれば(S107:YES)、収集対象拠点決定部131は、現在時刻が対象の時間帯外になったかを判定する(ステップS108)。現在時刻が対象の時間帯外になっていなければ(S108:NO)、ステップS106の処理が行われる。
【0054】
現在時刻が対象の時間帯外になっていれば(S108:YES)、収集対象拠点決定部131は、対象の時間帯を次の時間帯に変更し(ステップS109)、ステップS101の処理を行う。
以下、図5の履歴データの収集処理(ステップS106)の詳細について図6を参照しつつ説明する。図6は、図5の履歴データの収集処理(ステップS106)の流れを示すフローチャートである。
【0055】
要求順位決定部133は、収集対象の拠点センタ装置の各々について、拠点情報格納テーブル111のフィールド「履歴保持可能数」とフィールド「受信残数」とから、履歴保持可能数と受信残数とを読み出す。そして、要求順位決定部133は、読み出した履歴保持可能数から読み出した受信残数を減算することによって残保持可能数を算出する(ステップS131)。
【0056】
要求順位決定部133は、ステップS131における残保持可能数の算出結果に基づいて、履歴要求信号を送信する拠点センタ装置の優先順位を、残保持可能数が少ない順に決定する(ステップS132)。
要求データ数算出部134は、収集対象の拠点センタ装置の各々について、拠点情報格納テーブル111のフィールド「最小帯域幅」とフィールド「許可占有率1」又は「許可占有率2」とから、最小帯域幅と許可占有率とを読み出す。そして、要求データ数算出部134は、読み出した最小帯域幅に読み出した許可占有率を乗算することによって許可帯域幅を算出する。続いて、要求データ数算出部134は、算出した許可帯域幅を履歴データの1レコードのレコード長で除算することによって要求データ数を算出する(ステップS133)。
【0057】
要求信号生成部135は、ステップS132で決定された優先順位に従って、拠点センタ装置のIPアドレス宛に、ステップS133で算出された要求データ数を含む履歴要求信号を、利用できる通信スレッドに割り当てる。これによって、履歴要求信号が、受信残数の少ない拠点センタ装置から優先的に、通信部150から送信されることになる(ステップS134)。
【0058】
応答信号処理部136は、履歴要求信号を送信した各拠点センタ装置から履歴応答信号の受信を待つ(ステップS135)。
応答信号処理部136は、履歴応答信号を受信すると、収集履歴データ格納テーブル112に履歴応答信号に含まれる履歴データを格納する(ステップS136)。これとともに、応答信号処理部136は、拠点情報格納テーブル111の送信元のIPアドレスに対応したレコードのフィールド「受信残数」に履歴応答信号に含まれる未送信データ数を受信残数として格納する(ステップS137)。
【0059】
応答信号処理部136は、ステップS134で履歴要求信号が送信された全ての拠点センタ装置から履歴応答信号を受信したかを判定する(ステップS138)。履歴要求信号が送信された全ての拠点センタ装置から履歴応答信号を受信していなければ(S138:NO)、ステップS135の処理が行われる。一方、履歴要求信号が送信された全ての拠点センタ装置から履歴応答信号を受信していれば(S138:YES)、図5の動作フローに戻る。
【0060】
<拠点センタ装置の動作>
図1の拠点センタ装置20が行う統合センタ装置10への履歴データを送信する処理について図7を参照しつつ説明する。図7は、図1の拠点センタ装置20が行う統合センタ装置10への履歴データの送信処理の流れを示すフローチャートである。
要求信号受信部272は、履歴要求信号又はデータ数要求信号の受信を待つ(ステップS151)。要求信号受信部272は、履歴要求信号又はデータ数要求信号を受信すると、履歴要求信号とデータ数要求信号との何れを受信したかを判定する(ステップS152)。
【0061】
データ数要求信号を受信していれば(S152:データ数)、未送信データ数特定部275は、履歴データ格納テーブル251に蓄積されている統合センタ装置10へ送信されていない履歴データの未送信データ数を特定する(ステップS153)。そして、応答信号生成部276は、ステップS153で特定された未送信データ数を含むデータ数応答信号を統合センタ装置10へ送信する(ステップS154)。そして、ステップS151の処理が行われる。
【0062】
履歴要求信号を受信していれば(S152:履歴)、要求データ数抽出部273はステップS151で受信された履歴要求信号から要求データ数を抽出する(ステップS155)。そして、履歴データ読出部274は、ステップS155で抽出した要求データ数分の履歴データを履歴データ格納テーブル251から読み出す(ステップS156)。
未送信データ数特定部275は、履歴データ格納テーブル251に蓄積されている統合センタ装置10へ送信されていない履歴データの未送信データ数を特定する(ステップS157)。
【0063】
応答信号生成部276は、ステップS156で読み出された履歴データとステップS157で特定された未送信データ数とを含む履歴応答信号を統合センタ装置10へ送信する(ステップS158)。そして、ステップS151の処理が行われる。
<認証システムの動作シーケンス>
図1の認証システム1の動作シーケンス例について図8を参照しつつ説明する。図8は、図1の認証システム1の動作シーケンス例を示す図である。なお、拠点センタ装置20の最小帯域幅を10Mbps、許可占有率を0.2、履歴データの1レコードのレコード長を500Byteとする。この場合、最小帯域幅と許可占有率と履歴データの1レコードのレコード長とを用いて上述した演算を行うと要求データ数は500となる。
【0064】
統合センタ装置10は拠点センタ装置20に対してデータ数要求信号を送信する(ステップS171)。拠点センタ装置20は、このデータ数要求信号に対する応答として、未送信データ数を含むデータ数応答信号を統合センタ装置10へ送信する(ステップS172)。
統合センタ装置10は、要求データ数が500である履歴要求信号を拠点センタ装置20へ送信する(ステップS173)。拠点センタ装置20は、この履歴要求信号に対する応答として、500件の履歴データと未送信データ数とを含む履歴応答信号を統合センタ装置10へ送信する(ステップS174)。
【0065】
統合センタ装置10は、直近の履歴要求信号を送信してから1秒経過すると、要求データ数が500である履歴要求信号を拠点センタ装置20へ送信する(ステップS175)。拠点センタ装置20は、この履歴要求信号に対する応答として、500件の履歴データと未送信データ数とを含む履歴応答信号を統合センタ装置10へ送信する(ステップS176)。
【0066】
≪第2の実施の形態≫
以下、本発明の第2の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
第1の実施の形態では、統合センタ装置10は、拠点センタ装置20などの履歴データの送信に係る帯域幅の制御を、履歴データの要求データ数を拠点センタ装置20などへ送信することにより行う。
【0067】
これに対して、本実施の形態では、統合センタ装置10aは、拠点センタ装置20aなどの履歴データの送信に係る帯域幅の制御を、履歴データの送信に許可する許可帯域幅を拠点センタ装置20aなどへ送信することにより行う。
但し、第2の実施の形態の認証システムのシステム構成は図1に示すシステム構成と実質的に同じである。
【0068】
<統合センタ装置の装置構成>
本実施の形態の統合センタ装置10aの装置構成について図9を参照しつつ説明する。図9は本実施の形態の統合センタ装置10aの装置構成図である。但し、本実施の形態の統合センタ装置10aにおいて、第1の実施の形態の統合センタ装置10の構成要件と実質的に同じ構成要件には同じ符号を付し、第1の実施の形態の説明が適用できるため第2の実施の形態ではその説明を省略する。
【0069】
統合センタ装置10aは、記憶部110と、制御部130aと、通信部150とを有する。
制御部130aは、統合センタ装置10aの各種制御や各種演算を行うものであって、以下にその詳細を記載する。
(制御部の機能構成)
制御部130aは、図9に示すように、収集対象拠点決定部131と、未送信データ数収集部132と、要求順位決定部133と、許可帯域幅算出部134aと、要求信号生成部135aと、応答信号処理部136とを有する。
【0070】
許可帯域幅算出部134aは、拠点情報格納テーブル111のフィールド「最小帯域幅」とフィールド「許可占有率1」又は「許可占有率2」とから、収集対象拠点決定部131から入力されるIPアドレスに対応した最小帯域幅と許可占有率とを読み出す。
但し、許可帯域幅算出部134aは、現在の時刻がフィールド「時間帯1」の時間帯に含まれている場合にはフィールド「許可占有率1」から許可占有率を読み出し、現在の時刻がフィールド「時間帯2」の時間帯に含まれている場合にはフィールド「許可占有率2」から許可占有率を読み出す。
【0071】
許可帯域幅算出部134aは、読み出した最小帯域幅に読み出した許可占有率を乗算することによって、拠点センタ装置による履歴データの送信に係る許可帯域幅を算出する。
但し、許可帯域幅算出部134aは、上記処理を、収集対象拠点決定部131から入力されるIPアドレスの各々に対して行う。
例えば、最小帯域幅が10Mbps、許可占有率が0.2であるとすると、許可帯域幅は以下のように算出される。
【0072】
許可帯域幅=最小帯域幅×許可占有率=10Mbps×0.2=2Mbps
要求信号生成部135aは、要求順位決定部133によって決定された優先順位に従って、拠点センタ装置のIPアドレス宛に、許可帯域幅算出部134aから入力される許可帯域幅を含む履歴要求信号を、利用できる通信スレッドに割り当てる。これによって、履歴要求信号は、受信残数の少ない拠点センタ装置から優先的に、通信部150から送信されることになる。
【0073】
<拠点センタ装置の装置構成>
本実施の形態の拠点センタ装置20aの装置構成について図10を参照しつつ説明する。図10は本実施の形態の拠点センタ装置20aの装置構成図である。但し、本実施の形態の拠点センタ装置20aにおいて、第1の実施の形態の拠点センタ装置20の構成要件と実質的に同じ構成要件には同じ符号を付し、第1の実施の形態の説明が適用できるため第2の実施の形態ではその説明を省略する。
【0074】
拠点センタ装置20aは、通信部210,230と、記憶部250と、制御部270aとを有する。
制御部270aは、拠点センタ装置20aの各種制御や各種演算を行うものであって、その詳細を以下に説明する。
(制御部の機能構成)
制御部270aは、図10に示すように、履歴データ格納部271と、要求信号受信部272と、送信帯域幅設定部273aと、履歴データ読出部274aと、未送信データ数特定部275と、応答信号生成部276とを有する。
【0075】
送信帯域幅設定部273aは、要求信号受信部272から入力される履歴要求信号から許可帯域幅を抽出し、抽出した許可帯域幅を通信部210が統合センタ装置10aへの履歴応答信号の送信に利用する送信帯域幅に設定する。なお、この処理は、例えば、iproute+teなどのトラフィックコントロールなどの帯域制御技術を利用することにより実現できる。
【0076】
送信帯域幅設定部273aは、抽出した許可帯域幅を、予め定められた履歴データの1レコードのレコード長で除算することによって、統合センタ装置10aへ送信する履歴データの数(以下、送信データ数と言う。)を算出し、算出した送信データ数を履歴データ読出部274aへ出力する。
例えば、許可帯域幅が2Mbbps、履歴データの1レコードのレコード長が500Byteであるとすると、送信データ数は以下のように算出される。
【0077】
送信データ数=許可帯域幅/レコード長
=2Mbps/500Byte=500レコード
履歴データ読出部274aは、送信帯域幅設定部273aから入力される送信データ数分の履歴データを履歴データ格納テーブル251から読み出し、読み出した履歴データを応答信号生成部276へ出力する。履歴データの読み出しが終了した後、履歴データ読出部274aは、未送信データ数の特定を指示するための指令信号を未送信データ数特定部275へ出力する。
【0078】
<統合センタ装置の動作>
図9の統合センタ装置10aは、拠点センタ装置20aなどから履歴データを収集するために図5で説明した動作を行う。
但し、図5中の履歴データの収集処理(図5のステップS106)は第1の実施の形態と異なっており、履歴データの収集処理(図5のステップS106)について図11を参照しつつ説明する。図11は、本実施の形態における図5の履歴データの収集処理(ステップS106)の流れを示すフローチャートである。
【0079】
要求順位決定部133は、ステップS131,S132で説明した処理と実質的に同じ処理を行う(ステップS331,S332)。
許可帯域幅算出部134aは、収集対象の拠点センタ装置の各々について、拠点情報格納テーブル111のフィールド「最小帯域幅」とフィールド「許可占有率1」又は「許可占有率2」とから、最小帯域幅と許可占有率とを読み出す。そして、許可帯域幅算出部134aは、読み出した最小帯域幅に読み出した許可占有率を乗算することによって許可帯域幅を算出する(ステップS333)。
【0080】
要求信号生成部135aは、ステップS332で決定された優先順位に従って、拠点センタ装置IPアドレス宛に、ステップS333で算出された許可帯域幅を含む履歴要求信号を、利用できる通信スレッドに割り当てる。これによって、履歴要求信号は、受信残数の少ない拠点センタ装置から優先的に、通信部150から送信されることになる(ステップS334)。
【0081】
応答信号処理部136は、ステップS135からステップS138で説明した処理と実質的に同じ処理を行う(ステップS335からステップS338)。
<拠点センタ装置の動作>
図10の拠点センタ装置20aが行う統合センタ装置10aへの履歴データを送信する処理について図12を参照しつつ説明する。図12は、図10の拠点センタ装置20aが行う統合センタ装置10aへの履歴データの送信処理の流れを示すフローチャートである。
【0082】
要求信号受信部272は、ステップS151,S152で説明した処理と実質的に同じ処理を行う(ステップS351,S352)。
データ数要求信号を受信していれば(S352:データ数)、未送信データ数特定部275及び応答信号生成部276は、ステップS153,S154で説明した処理と実質的に同じ処理を行う(ステップS353,S354)。
【0083】
履歴要求信号を受信していれば(S352:履歴)、送信帯域幅設定部273aはステップS351で受信された履歴要求信号から許可帯域幅を抽出し(ステップS355)、抽出した許可帯域幅を通信部210が統合センタ装置10aへの履歴応答信号の送信に利用する送信帯域幅に設定する(ステップS356)。
そして、送信帯域幅設定部273aは、ステップS355で抽出された許可帯域幅を履歴データの1レコードのレコード長で除算することによって、統合センタ装置10aへ送信する履歴データの送信データ数を算出する。続いて、履歴データ読出部274aは、算出された送信データ数分の履歴データを履歴データ格納テーブル251から読み出す(ステップS357)。
【0084】
未送信データ数特定部275は、ステップS157で説明した処理と実質的に同じ処理を行う(ステップS358)。
応答信号生成部276は、ステップS357で読み出された履歴データとステップS358で特定された未送信データ数とを含む履歴応答信号を統合センタ装置10aへ送信する(ステップS359)。そして、ステップS351の処理が行われる。
【0085】
<認証システムの動作シーケンス>
本実施の形態の認証システムの動作シーケンス例について図13を参照しつつ説明する。図13は、本実施の形態の認証システムの動作シーケンス例を示す図である。なお、拠点センタ装置20の最小帯域幅を10Mbps、許可占有率を0.2、履歴データの1レコードのレコード長を500Byteとする。この場合、最小帯域幅と許可占有率とを用いて上述した演算を行うと許可帯域幅は2Mbpsとなり、許可帯域幅と履歴データの1レコードのレコード長とを用いて上述した演算を行うと送信データ数は500となる。
【0086】
統合センタ装置10a及び拠点センタ装置20aは、ステップS171,S172で説明した処理と実質的に同じ処理を行う(ステップS371,S372)。
統合センタ装置10aは、許可帯域幅が2Mbpsである履歴要求信号を拠点センタ装置20aへ送信する(ステップS373)。拠点センタ装置20aは、この履歴要求信号に含まれる許可帯域幅を履歴データの送信に係る送信帯域幅に設定する。そして、拠点センタ装置20aは、当該履歴要求信号に対する応答として、500件の履歴データと未送信データ数とを含む履歴応答信号を統合センタ装置10aに対して送信する(ステップS374)。
【0087】
統合センタ装置10aは、直近の履歴要求信号を送信してから1秒経過すると、許可帯域幅が2Mbpsである履歴要求信号を拠点センタ装置20aへ送信する(ステップS375)。拠点センタ装置20aは、この履歴要求信号に対する応答として、500件の履歴データと未送信データ数とを含む履歴応答信号を統合センタ装置10aに対して送信する(ステップS376)。
【0088】
≪第3の実施の形態≫
以下、本発明の第3の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
第3の実施の形態は、第1の実施の形態に、通信ネットワークのボトルネックとなる部位における帯域幅を考慮した要求データ数の算出機能を付加したものである。
但し、第3の実施の形態の認証システムのシステム構成は図1に示すシステム構成と実質的に同じである。
【0089】
なお、第3の実施の形態において拠点センタ装置の装置構成と動作フローとは第1の実施の形態で説明した拠点センタ装置と実質的に同じである。
<統合センタ装置の装置構成>
本実施の形態の統合センタ装置10bの装置構成について図14を参照しつつ説明する。図14は本実施の形態の統合センタ装置10bの装置構成図である。但し、本実施の形態の統合センタ装置10bにおいて、第1の実施の形態の統合センタ装置10の構成要件と実質的に同じ構成要件には同じ符号を付し、第1の実施の形態の説明が適用できるため第3の実施の形態ではその説明を省略する。
【0090】
統合センタ装置10bは、記憶部110bと、制御部130bと、通信部150とを有する。
記憶部110bには、記憶部110と実質的に同じ内容が記憶されているとともに、ボトルネック制限テーブル113が記憶されている。
ボトルネック制限テーブル113は、認証システムのボトルネックとなる部位(以下、ボトルネック部と言う。)における履歴データの収集に利用される各種情報を格納するためのテーブルである。
【0091】
ボトルネック制限テーブル113の詳細を説明する前に、図1に相当する認証システムを階層構造で表した階層構造図を図15に示す。
図15において、ノードN1,N2,N3,N4は認証システム1を階層構造で表した場合の分岐点となる部分であり、統合センタ装置10b、ルータ71、ルータ74,ルータ75が相当する。
【0092】
各ノードN1,N2,N3,N4の括弧内はノードN1,N2,N3,N4の下層に存在する拠点センタ装置の装置名である。
例えば、ノードN1の下層には、装置名が“装置a”,“装置b”,“装置c”,“装置d”,“装置e”である拠点センタ装置20,30,40,50,60が存在する。
また、ノードN2の下層には、装置名が“装置a”,“装置c”である拠点センタ装置20,40が存在する。
【0093】
図16に一例を示すボトルネック制限テーブル113には、フィールドとして、「対象拠点センタ装置」と、「ボトルネック部帯域幅」と、「時間帯1」と、「許可占有率1」と、「時間帯2」と、「許可占有率2」とがある。
フィールド「対象拠点センタ装置」には、階層構造で表した場合の対応するボトルネック部の下層に存在する全ての拠点センタ装置(以下、対象拠点センタ装置と言う。)を示す情報が格納される。
【0094】
なお、“全て”は、認証システム内の全ての拠点センタ装置が対象拠点センタ装置であることを意味する。
また、例えば、フィールド「対象拠点センタ装置」に“装置a,c”が格納されている場合、装置名が“装置a”,“装置c”である拠点センタ装置が対象拠点センタ装置である。
【0095】
フィールド「ボトルネック部帯域幅」には、対応するボトルネック部における履歴データの伝送に許容する上限の帯域幅(以下、ボトルネック部帯域幅と言う。)が格納される。
例えば、フィールド「対象拠点センタ装置」における“全て”に対するフィールド「ボトルネック部帯域幅」には、イーサネット(登録商標)81の帯域幅“100Mbps”が格納される。
【0096】
フィールド「対象拠点センタ装置」における“装置a,c”に対するフィールド「ボトルネック部帯域幅」には、イーサネット(登録商標)82の帯域幅“10Mbps”が格納される。
フィールド「対象拠点センタ装置」における“装置b,d,e”に対するフィールド「ボトルネック部帯域幅」には、イーサネット(登録商標)84の帯域幅“100Mbps”が格納される。
【0097】
フィールド「対象拠点センタ装置」における“装置d,e”に対するフィールド「ボトルネック部帯域幅」には、ISDN88の帯域幅“128Kbps”が格納される。
フィールド「許可占有率1」には、フィールド「時間帯1」に格納された対応する時間帯において、履歴データの伝送のためにフィールド「ボトルネック部帯域幅」に格納された対応するボトルネック部帯域幅の占有が許可される比率(以下、制限許可占有率と言う。)が格納される。
【0098】
例えば、フィールド「ボトルネック部帯域幅」に100Mbps、フィールド「許可占有率」に0.35が格納されていれば、対応するボトルネック部での履歴データの伝送に35Mbpsが許可されることになる。
フィールド「時間帯2」には時間帯が格納される。
フィールド「許可占有率2」には、フィールド「時間帯2」に格納された対応する時間帯において、履歴データの伝送のためにフィールド「ボトルネック部帯域幅」に格納された対応するボトルネック部帯域幅の占有が許可される比率(制限許可占有率)が格納される。
【0099】
但し、フィールド「時間帯1」とフィールド「許可占有率1」との組と、フィールド「時間帯2」とフィールド「許可占有率2」との組とを設けることによって、制限許可占有率を時間帯によって変更可能にしている。これは、イーサネット(登録商標)81などのトラフィック量は時間帯よって変動することが想定されることから、推定されるおおよそのトラフィック量に応じた適切な制限許可占有率を設定可能にすることを目的とする。
【0100】
制御部130bは、統合センタ装置10bの各種制御や各種演算を行うものであって、その詳細を以下に説明する。
(制御部の機能構成)
制御部130bは、図14に示すように、収集対象拠点決定部131と、未送信データ数収集部132と、要求順位決定部133と、要求データ数算出部134bと、要求信号生成部135と、応答信号処理部136とを有する。
【0101】
要求データ数算出部134bは、拠点情報格納テーブル111の格納情報に基づいて、履歴データの収集対象に決定された拠点センタ装置の各々の許可帯域幅を算出する。これとともに、要求データ数算出部134bは、ボトルネック制限テーブル113の格納情報に基づいて、ボトルネック部の各々の履歴データの伝送に許可する帯域幅(以下、制限帯域幅と言う。)を算出する。
【0102】
そして、要求データ数算出部134bは、算出した各ボトルネック部における制限帯域幅に基づいて、履歴データの収集対象に決定された各拠点センタ装置の許可帯域幅を修正処理する。この修正処理により得られた帯域幅(以下、修正帯域幅と言う。)は、ボトルネック部における制限帯域幅を考慮した拠点センタ装置による履歴データの送信に許可される帯域幅である。
【0103】
続いて、要求データ数算出部134bは、履歴データの収集対象に決定された拠点センタ装置の各々について、修正帯域幅を予め定められた履歴データの1レコードのレコード長で除算することによって、要求データ数を算出する。
<統合センタ装置の動作>
図14の統合センタ装置10bは、拠点センタ装置20などから履歴データを収集するために図5で説明した動作を行う。
【0104】
但し、図5中の履歴データの収集処理(図5のステップS106)は第1の実施の形態と異なっており、履歴データの収集処理(図5のステップS106)について図17を参照しつつ説明する。図17は、本実施の形態における図5の履歴データの収集処理(ステップS106)の流れを示すフローチャートである。
要求順位決定部133は、ステップS131,S132で説明した処理と実質的に同じ処理を行う(ステップS531,S532)。
【0105】
要求データ数算出部134bは、拠点情報格納テーブル111の格納情報とボトルネック制限テーブル113の格納情報とに基づいて、要求データ数を算出する(ステップS533)。
要求信号生成部135は、ステップS532で決定された優先順位に従って、拠点センタ装置のIPアドレス宛に、ステップS533で算出された要求データ数を含む履歴要求信号を、利用できる通信スレッドに割り当てる。これによって、履歴要求信号が、受信残数の少ない拠点センタ装置から優先的に、通信部150から送信されることになる(ステップS534)。
【0106】
応答信号処理部136は、ステップS135からステップS138で説明した処理と実質的に同じ処理を行う(ステップS535からステップS538)。
以下、図17の要求データの算出処理(ステップS533)の詳細について図18を参照しつつ説明する。図18は、図17の要求データ数の算出処理(ステップS533)の流れを示すフローチャートである。
【0107】
要求データ数算出部134bは、収集対象の拠点センタ装置の各々について、拠点情報格納テーブル111のフィールド「最小帯域幅」とフィールド「許可占有率1」又は「許可占有率2」とから、最小帯域幅と許可占有率とを読み出す。そして、要求データ数算出部134bは、読み出した最小帯域幅に読み出した許可占有率を乗算することによって許可帯域幅を算出する(ステップS631)。
【0108】
但し、要求データ数算出部134bは、現在の時刻がフィールド「時間帯1」の時間帯に含まれている場合にはフィールド「許可占有率1」から許可占有率を読み出し、現在の時刻がフィールド「時間帯2」の時間帯に含まれている場合にはフィールド「許可占有率2」から許可占有率を読み出す。
要求データ数算出部134bは、ボトルネック部の各々について、ボトルネック制限テーブル113のフィールド「ボトルネック部帯域幅」とフィールド「許可占有率1」又は「許可占有率2」とから、ボトルネック部帯域幅と制限許可占有率とを読み出す。そして、要求データ数算出部134bは、読み出したボトルネック部帯域幅に読み出した制限許可占有率を乗算することによって制限帯域幅を算出する(ステップS632)。
【0109】
但し、要求データ数算出部134bは、現在の時刻がフィールド「時間帯1」の時間帯に含まれている場合にはフィールド「許可占有率1」から制限許可占有率を読み出し、現在の時刻がフィールド「時間帯2」の時間帯に含まれている場合にはフィールド「許可占有率2」から制限許可占有率を読み出す。
要求データ数算出部134bは、全てのボトルネック部に関して、ステップS633からステップS637までの許可帯域幅の変更処理が行われたかを判定する(ステップS633)。
【0110】
全てのボトルネック部に関して許可帯域幅の変更処理が行われていなければ(S633:NO)、要求データ数算出部134bは、許可帯域幅の変更処理の対象になっていないボトルネック部のうち一番下の階層のボトルネック部を許可帯域幅の変更処理の対象に決定する(ステップS634)。
要求データ数算出部134bは、処理対象のボトルネック部の下層の全ての拠点センタ装置の許可帯域幅を加算して加算帯域幅を算出する(ステップS635)。
【0111】
要求データ数算出部134bは、ステップS635で算出した加算帯域幅が処理対象のボトルネック部の制限帯域幅を超えるかを判定する(ステップS636)。加算帯域幅が制限帯域幅を超えない場合(S636:NO)、ステップS633の処理が行われる。
加算帯域幅が制限帯域幅を超える場合(S636:YES)、要求データ数算出部134bは、処理対象のボトルネック部の下層の拠点センタ装置の各々について、許可帯域幅に制限帯域幅を乗算し、乗算結果を加算帯域幅で除算し、除算結果を新たな許可帯域幅に設定する(ステップS637)。そして、ステップS633の処理が行われる。
【0112】
全てのボトルネック部に関して許可帯域幅の変更処理が行われていれば(S633:YES)、要求データ数算出部134bは、収集対象の拠点センタ装置の各々について、ステップS633からステップS637までの許可帯域幅の変更処理がなされた後の許可帯域幅を修正帯域幅に設定する(ステップS638)。
そして、要求データ数算出部134bは、収集対象の拠点センタ装置の各々について、ステップS638で設定された修正帯域幅を履歴データの1レコードのレコード長で除算することによって要求データ数を算出する(ステップS639)。そして、図17の動作フローに戻る。
【0113】
ここで、要求データ数算出部134bによる許可帯域幅の変更処理の一例について図19を参照しつつ示す。図19は、図14の要求データ数算出部134bによる許可帯域幅の変更処理の一例を示す図である。
但し、拠点情報格納テーブル111の格納情報は図3に示す格納情報であり、ボトルネック制限テーブル113の格納情報は図16に示す格納情報であるとする。
【0114】
また、対象時刻は5時であるとして、収集対象拠点決定部131によって履歴データを収集する対象の拠点センタ装置に装置名“装置a”,“装置b”,“装置c”,“装置d”,“装置e”の拠点センタ装置が決定されたとする。
ステップSTEP1において、次の処理が行われる。
装置名“装置a”の拠点センタ装置20について、要求データ数算出部134bは、拠点情報格納テーブル111の格納情報を参照し、フィールド「最小帯域幅」に格納されている最小帯域幅“10Mbps”とフィールド「許可占有率2」に格納されている許可占有率“0.2”とに基づいて許可帯域幅“2Mbps”を算出する。
【0115】
装置名“装置b”の拠点センタ装置30について、要求データ数算出部134bは、拠点情報格納テーブル111の格納情報を参照し、フィールド「最小帯域幅」に格納されている最小帯域幅“100Mbps”とフィールド「許可占有率1」に格納されている許可占有率“0.1”とに基づいて許可帯域幅“10Mbps”を算出する。
装置名“装置c”の拠点センタ装置40について、要求データ数算出部134bは、拠点情報格納テーブル111の格納情報を参照し、フィールド「最小帯域幅」に格納されている最小帯域幅“3Mbps”とフィールド「許可占有率2」に格納されている許可占有率“1”とに基づいて許可帯域幅“3Mbps”を算出する。
【0116】
装置名“装置d”の拠点センタ装置50について、要求データ数算出部134bは、拠点情報格納テーブル111の格納情報を参照し、フィールド「最小帯域幅」に格納されている最小帯域幅“128Kbps”とフィールド「許可占有率1」に格納されている許可占有率“0.8”とに基づいて許可帯域幅“102Kbps”を算出する。
装置名“装置e”の拠点センタ装置60について、要求データ数算出部134bは、拠点情報格納テーブル111の格納情報を参照し、フィールド「最小帯域幅」に格納されている最小帯域幅“128Kbps”とフィールド「許可占有率1」に格納されている許可占有率“0.8”とに基づいて許可帯域幅“102Kbps”を算出する。
【0117】
対象拠点センタ装置が“全て”であるボトルネック部について、要求データ数算出部134bは、ボトルネック制限テーブル113の格納情報を参照し、フィールド「ボトルネック部帯域幅」に格納されているボトルネック部帯域幅“100Mbps”とフィールド「許可占有率1」に格納されている制限許可占有率“0.35”とに基づいて制限帯域幅“35Mbps”を算出する。
【0118】
対象拠点センタ装置が“装置a,c”であるボトルネック部について、要求データ数算出部134bは、ボトルネック制限テーブル113の格納情報を参照し、フィールド「ボトルネック部帯域幅」に格納されているボトルネック部帯域幅“10Mbps”とフィールド「許可占有率1」に格納されている制限許可占有率“0.15”とに基づいて制限帯域幅“1.5Mbps”を算出する。
【0119】
対象拠点センタ装置が“装置b,d,e”であるボトルネック部について、要求データ数算出部134bは、ボトルネック制限テーブル113の格納情報を参照し、フィールド「ボトルネック部帯域幅」に格納されているボトルネック部帯域幅“100Mbps”とフィールド「許可占有率1」に格納されている制限許可占有率“0.2”とに基づいて制限帯域幅“20Mbps”を算出する。
【0120】
対象拠点センタ装置が“装置d,e”であるボトルネック部について、要求データ数算出部134bは、ボトルネック制限テーブル113の格納情報を参照し、フィールド「ボトルネック部帯域幅」に格納されているボトルネック部帯域幅“128Kbps”とフィールド「許可占有率1」に格納されている制限許可占有率“0.9”とに基づいて制限帯域幅“115Kbps”を算出する。
【0121】
ステップSTEP2において、次の処理が行われる。
対象拠点センタ装置が“装置d,e”であるボトルネック部について、要求データ数算出部134bは、当該ボトルネック部の下層に存在する装置名“装置d”の拠点センタ装置50の許可帯域幅“102Kbps”と装置名“装置e”の拠点センタ装置60の許可帯域幅“102Kbps”とを加算し、加算帯域幅“204Kbps”を求める。
【0122】
要求データ数算出部134bは、加算帯域幅“204Kbps”が対象のボトルネック部の制限帯域幅“115Kbps”を超えている。
要求データ数算出部134bは、拠点センタ装置50について、許可帯域幅“102Kbps”に制限帯域幅“115Kbps”を乗算し、乗算結果を加算帯域幅“204Kbps”で除算し、除算結果“57Kbps”を新たな許可帯域幅に設定する。
【0123】
要求データ数算出部134bは、拠点センタ装置60について、許可帯域幅“102Kbps”に制限帯域幅“115Kbps”を乗算し、乗算結果を加算帯域幅“204Kbps”で除算し、除算結果“57Kbps”を新たな許可帯域幅に設定する。
ステップSTEP3において、次の処理が行われる。
対象拠点センタ装置が“装置b,d,e”であるボトルネック部について、要求データ数算出部134bは、当該ボトルネック部の下層に存在する装置名“装置b”の拠点センタ装置50の許可帯域幅“10Mbps”と装置名“装置d”の拠点センタ装置50の許可帯域幅“57Kbps”と装置名“装置e”の拠点センタ装置60の許可帯域幅“57Kbps”とを加算し、加算帯域幅“10.114Mbps”を求める。
【0124】
要求データ数算出部134bは、加算帯域幅“10.114Mbps”が対象のボトルネック部の制限帯域幅“20Mbps”を超えていないので、拠点センタ装置の許可帯域幅を変更しない。
ステップSTEP4において、次の処理が行われる。
対象拠点センタ装置が“装置a,c”であるボトルネック部について、要求データ数算出部134bは、当該ボトルネック部の下層に存在する装置名“装置a”の拠点センタ装置20の許可帯域幅“2Mbps”と装置名“装置c”の拠点センタ装置40の許可帯域幅“3Mbps”とを加算し、加算帯域幅“5Mbps”を求める。
【0125】
要求データ数算出部134bは、加算帯域幅“5Mbps”が対象のボトルネック部の制限帯域幅“1.5Mbps”を超えている。
要求データ数算出部134bは、拠点センタ装置20について、許可帯域幅“2Mbps”に制限帯域幅“1.5Mbps”を乗算し、乗算結果を加算帯域幅“5Mbps”で除算し、除算結果“0.6Mbps”を新たな許可帯域幅に設定する。
【0126】
要求データ数算出部134bは、拠点センタ装置40について、許可帯域幅“3Mbps”に制限帯域幅“1.5Mbps”を乗算し、乗算結果を加算帯域幅“5Mbps”で除算し、除算結果“0.9Mbps”を新たな許可帯域幅に設定する。
ステップSTEP5において、次の処理が行われる。
対象拠点センタ装置が“全て”であるボトルネック部について、要求データ数算出部134bは、当該ボトルネック部の下層に存在する装置名“装置a”の拠点センタ装置20の許可帯域幅“0.6Mbps”と装置名“装置b”の拠点センタ装置30の許可帯域幅“10Mbps”と装置名“装置c”の拠点センタ装置40の許可帯域幅“0.9Mbps”と装置名“装置d”の拠点センタ装置50の許可帯域幅“57Kbps”と装置名“装置e”の拠点センタ装置50の許可帯域幅“57Kbps”とを加算し、加算帯域幅“11.614Mbps”を求める。
【0127】
要求データ数算出部134bは、加算帯域幅“11.614Mbps”が対象のボトルネック部の制限帯域幅“35Mbps”を超えていないので、拠点センタ装置の許可帯域幅を変更しない。
ステップSTEP6において、次の処理が行われる。
要求データ数算出部134bは、拠点センタ装置20,30,40,50,60の修正帯域幅を“0.6Mbps”,“10Mbps”,“0.9Mbps”,“57Kbps”,“57Kbps”に設定する。
【0128】
≪第4の実施の形態≫
以下、本発明の第4の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
第4の実施の形態は、第3の実施の形態に、回線異常などの異常発生の可能性を報知する警報発報機能を付加したものである。
但し、第4の実施の形態の認証システムのシステム構成は図1に示すシステム構成と実質的に同じである。
【0129】
なお、第4の実施の形態において拠点センタ装置の装置構成と動作フローとは第1の実施の形態で説明した拠点センタ装置と実質的に同じである。
<統合センタ装置の装置構成>
本実施の形態の統合センタ装置10cの装置構成について図20を参照しつつ説明する。図20は本実施の形態の統合センタ装置10cの装置構成図である。但し、本実施の形態の統合センタ装置10cにおいて、第1及び第3の実施の形態の統合センタ装置10,10bの構成要件と実質的に同じ構成要件には同じ符号を付し、第1及び第3の実施の形態の説明が適用できるため第4の実施の形態ではその説明を省略する。
【0130】
統合センタ装置10cは、記憶部110cと、制御部130cと、通信部150とを有する。
記憶部110cには、記憶部110bと実質的に同じ内容が記憶されているとともに、残数推移格納テーブル114が記憶されている。
残数推移格納テーブル114は、拠点センタ装置20,30,40,50,60に関する履歴データの受信残数の推移を格納するためのテーブルである。
【0131】
図21に一例を示す残数推移格納テーブル114には、フィールドとして、「拠点センタ装置」、「許可帯域幅」、「修正帯域幅」、「受信残数」とがある。
フィールド「拠点センタ装置」には、拠点センタ装置を示す装置名が格納される。
フィールド「許可帯域幅」には、対応する拠点センタ装置の許可帯域幅が格納される。
フィールド「修正帯域幅」には、対応する拠点センタ装置の修正帯域幅が格納される。
【0132】
フィールド「受信残数」には、対応する拠点センタ装置の複数の時刻における受信残数が格納される。
制御部130cは、統合センタ装置10cの各種制御や各種演算を行うものであって、その詳細を以下に説明する。
(制御部の機能構成)
制御部130cは、図20に示すように、収集対象拠点決定部131と、未送信データ数収集部132と、要求順位決定部133と、要求データ数算出部134cと、要求信号生成部135と、応答信号処理部136cと、警報発報部137とを有する。
【0133】
要求データ数算出部134cは、要求データ数算出部134bの処理に加えて、拠点装置の各々について、拠点センタ装置の許可帯域幅及び修正帯域幅を残数推移格納テーブル114のフィールド「許可帯域幅」及びフィールド「修正帯域幅」に格納する。
応答信号処理部136cは、応答信号処理部136の処理に加えて、履歴要求信号に含まれる未送信データ数を受信残数として残数推移格納テーブル114のフィールド「受信残数」に履歴要求信号の受信時刻に対応づけて格納する。
【0134】
警報発報部137は、残数推移格納テーブル114の格納情報を参照して、受信残数の推移に基づいて、30分間受信残数が単調に増加している(本実施の形態の警報ルール)拠点センタ装置の検出を行う。そして、警報発報部137は、警報ルールを満たす拠点センタ装置を検出した場合には、警報ルールを満たした拠点センタ装置と当該拠点センタ装置に関連するボトルネック部とで回線異常が発生した可能性があることをシステム保守を行っている業者に通知するための警報を発する。
【0135】
<統合センタ装置の動作>
図20の統合センタ装置10cは、拠点センタ装置20などから履歴データを収集するために図5、図17及び図18で説明した動作を行う。
以下、図20の統合センタ装置10cが行う警報を発報する動作について図22を参照しつつ説明する。図22は図20の統合センタ装置20cが行う警報発報処理の流れを示すフローチャートである。
【0136】
警報発報部137は、残数推移格納テーブル114において、拠点センタ装置の各々の受信残数の推移を監視する(ステップS701)。
警報発報部137は、受信残数の推移の監視の結果に基づいて、警報ルールを満たす拠点センタ装置があるかを判定する(ステップS702)。警報ルールを満たす拠点センタ装置がなければ(S702:NO)、ステップS701の処理が行われる。
【0137】
警報ルールを満たす拠点センタ装置があれば(S702:YES)、警報発報部137は、警報ルールを満たした拠点センタ装置と当該拠点センタ装置に関連するボトルネック部とで回線異常が発生した可能性があることを通知するための警報を発する(ステップS703)。そして、ステップS701の処理が行われる。
≪補足≫
本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、次のようなものであってもよい。
【0138】
(1)上記の各実施の形態では、拠点センタ装置は1つの履歴要求信号に対して1つの履歴応答信号を統合センタ装置へ送信するとして説明したが、拠点センタ装置は1つの履歴要求信号に対する応答を複数に分割して統合センタ装置へ送信してもよい。
(2)上記の各実施の形態では、履歴要求信号を送信する拠点センタ装置の優先順位を受信残数の少ない順に決定しているが、これに限らず、例えば、拠点センタ装置毎に重み係数を用意し、履歴要求信号を送信する拠点センタ装置の優先順位を受信残数と重み係数との乗算値が小さい順に決定しても良い。なお、例えば、重み係数の付与の仕方としては、拠点センタ装置が配置された拠点の人員が多いほど小さい値にするなどが考えられる。
【0139】
(3)上記の第2の実施の形態において、許可帯域幅を履歴要求信号に含める代わりに、第3の実施の形態で説明したボトルネック部での帯域幅を考慮した修正帯域幅を履歴要求信号に含めるようにしてもよい。
(4)上記の第3の実施の形態では、許可帯域幅の変更を、許可帯域幅に制限帯域幅を乗算し、乗算結果を加算帯域幅で除算して得られる帯域幅を新たな許可帯域幅にすることによって行っている。しかしながら、これに限らず、ボトルネック部の下層の拠点センタ装置の新たな許可帯域幅の加算帯域幅が制限帯域幅を超えないような許可帯域幅の変更であればどのような手法であってもよい。
【0140】
(5)上記の第3の実施の形態では、ボトルネック制限テーブル113を予め記憶する構成としているが、これに限らず、認証システムの階層構造を解析し、解析結果に基づいてボトルネック制限テーブル113を作成するようにしてもよい。
(6)上記の第3の実施の形態では、拠点センタ装置又はノードは、1つ上の階層の1つのノードに接続されている場合を説明したが、これに限られるものではない。例えば、図23或いは図25に示すように、拠点センタ装置又はノードが、1つ上の階層の2以上のノードに接続されている場合にも第3の実施の形態を適用できる。
【0141】
図23において、ボトルネック部の制限帯域幅と拠点センタ装置の許可制限幅が図24(a),(b)のSTEP1に示す値であるとする。
装置名“装置y”の拠点センタ装置は、対象拠点センタ装置が“装置x,y”と“装置y,z”の2つのボトルネック部で対象拠点センタ装置になっている。
この場合、図24(a),(b)の2つのパターンに対して図18及び図19で説明した処理と実質的に同じ処理を行う。
【0142】
但し、図24(a)では、STEP2,STEP3に示すように、対象拠点センタ装置が“装置y,z”のボトルネック部、対象拠点センタ装置が“装置x,y”のボトルネック部の順番で許可帯域幅の変更処理が行われている。
また、図24(b)では、STEP2,STEP3に示すように、対象拠点センタ装置が“装置x,y”のボトルネック部、対象拠点センタ装置が“装置y,z”のボトルネック部の順番で許可帯域幅の変更処理が行われている。
【0143】
そして、2つのパターンに対して図18及び図19で説明した処理と実質的に同じ処理を行って得られた修正帯域幅(図24(a),(b)のSTEP5)のうち、何れか一方を選択する。
選択の方法には様々な方法が適用可能であって、特に限定されるものではないが、選択の方法として次のようなものが挙げられる。
【0144】
修正帯域幅の加算値が大きい方のパターンで得られた修正帯域幅を選択するようにしてもよい。また、受信残数が多い拠点センタ装置ほど大きな重み係数を付与して修正帯域幅に重み係数を乗算した乗算結果の加算値が大きい方のパターンで得られた修正帯域幅を選択するようにしてもよい。さらに、許可帯域幅が小さい拠点センタ装置ほど大きな重み係数を付与して修正帯域幅に重み係数を乗算した乗算結果の加算値が大きい方のパターンで得られた修正帯域幅を選択するようにしてもよい。
【0145】
なお、2つのパターンに対して図18及び図19で説明した処理と実質的に同じ処理を行う代わりに、一方のパターンに対してのみ図18及び図19で説明した処理と実質的に同じ処理を行うようにしてもよい。
また、図25の破線内のような箇所が存在する場合には、拠点センタ装置は、例えば制限帯域幅が狭いノードにのみ接続されていると仮定して、図18及び図19で説明した処理と実質的に同じ処理を行うようにしてもよい。
【0146】
(7)上記の第4の実施の形態で説明した警報発報機能を第1の実施の形態又は第2の実施の形態の統合センタ装置に付加するようにしてもよい。
(8)上記の第4の実施の形態では、警報ルールは所定の時間単調に増加したことであるとしているが、これに限られるものではなく、例えば、次のようなものであってもよい。
【0147】
警報ルールは、拠点センタ装置の受信残数を履歴保持可能数で除算し、除算結果に100を乗じた値が所定の日数(例えば、2日)以上連続して所定の割合(例えば、40%)以下にならないことであってもよい。
また、警報ルールは、受信残数が多い場合に返信されてくる履歴データのデータ数が要求データ数より少ないことが所定回数以上連続することであってもよい。
【0148】
(9)上記の第1の実施の形態において、拠点情報格納テーブル111に最小帯域幅と許可占有率とを格納する代わりに、履歴要求信号の一定値の送信間隔と要求データ数とを格納するようにしてもよい。この場合、統合センタ装置は送信間隔で要求データ数を含む履歴要求信号を拠点センタ装置宛に送信するようにする。
(10)上記の第1の実施の形態において、拠点情報格納テーブル111に最小帯域幅と許可占有率とを格納する代わりに、履歴要求信号の所定時間幅を有する送信間隔(1秒から5秒)と要求データ数とを格納するようにしてもよい。この場合、統合センタ装置は、受信残数が多い場合には送信間隔を大きくし(例えば、5秒)、受信残数が少ない場合には送信間隔を小さく(例えば、1秒)に設定する。そして、統合センタ装置は、設定した送信間隔で要求データ数を含む履歴要求信号を拠点センタ装置宛に送信するようにする。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】第1の実施の形態の認証システムのシステム構成図。
【図2】図1の統合センタ装置の装置構成図。
【図3】図2の拠点情報格納テーブルの一例を示す図。
【図4】図1の拠点センタ装置の装置構成図。
【図5】図1の統合センタ装置が行う拠点センタ装置から履歴データの収集処理の流れを示すフローチャート。
【図6】図5の履歴データの収集処理(ステップS106)の流れを示すフローチャート。
【図7】図1の拠点センタ装置が行う統合センタ装置への履歴データの信処理の流れを示すフローチャート。
【図8】図1の認証システムの動作シーケンス例を示す図。
【図9】第2の実施の形態の統合センタ装置の装置構成図。
【図10】第2の実施の形態の拠点センタ装置の装置構成図。
【図11】第2の実施の形態における図5の履歴データの収集処理(ステップS106)の流れを示すフローチャート。
【図12】図10の拠点センタ装置が行う統合センタ装置への履歴データの送信処理の流れを示すフローチャート。
【図13】第2の実施の形態の認証システムの動作シーケンス例を示す図。
【図14】第3の実施の形態の統合センタ装置の装置構成図。
【図15】認証システムを階層構造で表した階層構造図。
【図16】図14のボトルネック制限テーブルの一例を示す図。
【図17】第3の実施の形態における図5の履歴データの収集処理(ステップS106)の流れを示すフローチャート。
【図18】図17の要求データ数の算出処理(ステップS533)の流れを示すフローチャート。
【図19】図14の要求データ数算出部の許可帯域幅の変更処理の一例を示す図。
【図20】第4の実施の形態の統合センタ装置の装置構成図。
【図21】図20の残数推移格納テーブルの一例を示す図。
【図22】図20の統合センタ装置が行う警報発報処理の流れを示すフローチャート。
【図23】第3の実施の形態の変形例を説明するための図。
【図24】第3の実施の形態の変形例を説明するための図。
【図25】第3の実施の形態の変形例を説明するための図。
【符号の説明】
【0150】
1 認証システム
10,10a,10b,10c 統合センタ装置
20,20a 拠点センタ装置
111 拠点情報格納テーブル
113 ボトルネック制限テーブル
114 残数推移格納テーブル
131 収集対象拠点決定部
132 未送信データ数収集部
133 要求順位決定部
134,134b,134c 要求データ数算出部
134a 許可帯域幅算出部
135,135a 要求信号生成部
136 応答信号処理部
137 警報発報部
251 履歴データ格納テーブル
272 要求信号受信部
273 要求データ数抽出部
273a 送信帯域幅設定部
274,274a 履歴データ読出部
275 未送信データ数特定部
276 応答信号生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
認証装置から認証処理に係る履歴データを取得する複数の拠点センタ装置と、各前記拠点センタ装置から前記履歴データを収集する統合センタ装置とを有する認証システムにおいて、
前記統合センタ装置は、
前記拠点センタ装置毎に、前記拠点センタ装置による前記履歴データの送信に係る帯域幅に関する帯域幅情報を記憶する拠点情報記憶手段と、
各前記拠点センタ装置に対して、前記拠点情報記憶手段に記憶されている拠点センタ装置の帯域幅情報に基づく履歴データの送信を行わせるための制御情報を含む要求信号を送信し、当該拠点センタ装置から当該要求信号に対する応答として前記履歴データを受信することによって、前記履歴データの収集を行う収集手段と、
を備え、
各前記拠点センタ装置は、
前記認証装置から取得する履歴データを記憶する履歴データ記憶手段と、
前記統合センタ装置から前記要求信号を受信し、当該要求信号の応答として当該要求信号に含まれる制御情報に基づき前記履歴データ記憶手段に記憶されている履歴データを送信する応答手段と、
を備える
ことを特徴とする認証システム。
【請求項2】
前記拠点情報記憶手段は、前記拠点センタ装置毎に、さらに、前記拠点センタ装置内の前記履歴データ記憶手段で保持可能な履歴データのデータ量に係る保持可能データ量情報を記憶しており、
前記統合センタ装置は、
各前記拠点センタ装置から前記履歴データ記憶手段に記憶されている前記統合センタ装置へ送信されていない履歴データのデータ量に係る未送信データ量情報を取得し、各拠点センタ装置の前記未送信データ量情報と前記保持可能データ量情報とに基づいて、前記要求信号を送信する前記拠点センタ装置の優先順位を決定する決定手段
を更に備え、
前記収集手段は、前記決定手段によって決定される優先順位に従って、前記拠点センタ装置へ前記要求信号を送信する
ことを特徴とする請求項1記載の認証システム。
【請求項3】
前記帯域幅情報は時間帯に対応した前記拠点センタ装置による前記履歴データの送信に係る帯域幅に関する副帯域幅情報を含み、
前記収集手段は、現在の時刻を含む時間帯に対応した前記副帯域幅情報に基づく前記制御情報を含む前記要求信号の送信を行う
ことを特徴とする請求項1記載の認証システム。
【請求項4】
前記認証システムのボトルネックとなる各ボトルネック部位における前記履歴データの伝送に許容する上限の帯域幅に関するボトルネック帯域幅情報を記憶するボトルネック情報記憶手段と、
前記拠点情報記憶手段に記憶されている各拠点センタ装置の帯域幅情報と前記ボトルネック情報記憶手段に記憶されている前記ボトルネック部のボトルネック帯域幅情報とに基づいて、各々のボトルネック部における履歴データの伝送に係る帯域幅が当該ボトルネック部の前記上限の帯域幅を超えないように、前記拠点センタ装置の前記帯域幅を修正する修正手段と、
を更に備え、
前記収集手段は、前記修正手段により修正される帯域幅に基づく前記制御情報を含む前記要求信号を送信する
ことを特徴とする請求項1記載の認証システム。
【請求項5】
各前記拠点センタ装置から得られる前記履歴データ記憶手段に記憶されている前記統合センタ装置へ送信されていない履歴データのデータ量に係る未送信データ量情報を監視し、予め定められた警報ルールに則って警報を発する警報発報手段
を更に備えることを特徴とする請求項1記載の認証システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2009−75943(P2009−75943A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−245477(P2007−245477)
【出願日】平成19年9月21日(2007.9.21)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】