説明

語学学習システム

【課題】 語学学習システムにおける、ヘッドセットを介したエコーバックやハウリングを抑制する。
【解決手段】 ヘッドホン部とマイクロホン部とを備えたヘッドセット(207)がそれぞれ接続された複数の端末(101,102−1〜102−n)がネットワーク(104)を介してそれぞれ接続された語学学習システム(1)において、各端末が、線形のフィルタ特性(41)に沿って任意に変更可能な一つの基準点(42)よりも入力レベルの低い入力に対して、線形のフィルタ特性よりも出力レベルを低く抑える非線形のフィルタ特性を有する制御部(201)を具備し、マイクロホン部から入来したアナログ音声信号(3a)をデジタル音声データ(3b)に変換して制御部に供給し、基準点よりも入力レベルの低いデジタル音声データの出力レベルを下げるように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、語学学習システムに係り、特にヘッドホン部及びマイクロホン部を備えたヘッドセットをそれぞれ具備した複数の端末がネットワークを介してそれぞれ接続された構成の語学学習システムに関する。
【背景技術】
【0002】
学校教育等で使用される語学学習システムとして、従来はLL(Language Laboratory)システムが多く用いられていた。そして近年では、CALL(Computer Assisted Language Learning)システムと呼ばれる、ネットワーク接続されたパーソナルコンピュータ(以下、PC)を用いた語学学習システムが用いられるようになっている。
【0003】
CALLによる語学学習システムでは、例えば教師の操作に基づいて教師側のPCが複数の学習者側のPCを制御可能なように構成されている。そして、教師は、教師側のPCから教授/学習用の映像、静止画、音声等のマルチメディアデータの教材データを、学習者全員のPC又は選択した学習者のPCにネットワークを介して送信することができる。これにより、学習者は、各自のPCで受信した教材データを用いて学習する。
【0004】
また、このような語学学習システムでは、教師及び学習者それぞれのPCにマイクロホン部とヘッドホン部とを備えたヘッドセットを接続し、教師及び学習者がヘッドセットを装着して教授/学習を行うのが一般的である。すなわち、ヘッドセットの装着者自らが発声した音声をマイクロホン部で収音して各自のPCでデジタル音声データに変換処理して通信相手先のPCに送信すると共に、通信相手先のPCから出力されたデジタル音声データを各自のPCで受信して音声に変換してヘッドホン部で聴くことで会話の練習を行う。このような動作が可能な語学学習システムは、例えば特許文献1や特許文献2に開示されている。
【0005】
このような従来の語学学習システムでは、教師が発声した音声を学習者が装着したヘッドセットに即時的に伝送して聴かせるだけでなく、2人以上の学習者同士でヘッドセットを介した相互会話学習(以下、グループレッスン)を行わせることも可能である。更には、教師が、グループレッスンを行っている様子をモニタリングすることや、グループレッスンに割り込んで語学指導を行うといったことも実行できる。
【0006】
ところで、上述したような従来の語学学習システムにおいて、図5に示すように学習者a及びbがそれぞれヘッドセットを装着してグループレッスンを行う場合、例えば、学習者aが発声した音声がネットワークを介して学習者bに届くまでには、所定の遅延時間が生じることになる。この所定の遅延時間は、学習者aのヘッドセットで収音された音声を学習者a側のPCでデジタル音声信号に変換処理した後、ネットワークを介して学習者b側のPCに送信し、そして、学習者b側のPCで受信されたデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換して学習者bのヘッドセットから音声出力するまでの時間に相当する。この所定の遅延時間を占める殆どはネットワーク伝送に伴う伝播遅延であり、より具体的には、システム規模にもよるが数10ms〜数100ms程度である。
【0007】
一方、このグループレッスン中は、例えば学習者a自身のヘッドセットにはネットワークに伝送されない学習者a自身の音声信号が殆ど遅延なく出力される。
【0008】
このような状況のもと、学習者a及びbが比較的近い距離、例えば座席を隣り合って座りグループレッスンを行った場合、例えば学習者aが発声した音声が学習者bのヘッドセットのマイクロホン部に直接入力されてしまうことがある。この場合、学習者aのヘッドセットからは、殆ど遅延の生じていない学習者a自身の音声信号のみならず、ネットワークを介して学習者b側のPCから伝送された遅延を伴う学習者aの音声信号もが出力されることとなり、学習者aは自分の声を聴き取りにくくなる。このような現象をエコーバックという。
【0009】
また、ヘッドセットのヘッドホン部とマイクロホン部とは近接して形成されているため、特にヘッドセットが頭から外されて机上に置かれた場合等において、次のような問題が生じることがある。すなわち、図6に示すように学習者aがヘッドセットを頭から外して机上に置いた場合、マイクロホン部に飛び込んだなんらかの音61が、前述したように時間的な遅延を伴った音声データ62として学習者b側のヘッドセットに到達する。そして、学習者bのヘッドホン部から音63として出力されて学習者bのマイクロホン部で収音され、更に遅延した音声データ64として学習者a側のヘッドセットに到達する。更には、学習者aのヘッドホン部から音65として出力されて学習者aのマイクロホン部で収音され、更に遅延した音声データ66として学習者b側のヘッドセットに到達するといったような音のループが発生する。このようにして、遅延した音声データがループすることによって遅延前と遅延後の音が共振した場合にハウリングが発生することになる。
【特許文献1】特開2002−132128号公報
【特許文献2】特開2003−58032号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来の語学学習システムにおいては、このエコーバックやハウリングの問題を軽減させるために、PCとヘッドセットとの間に、任意に設定したレベル以上の音声信号が入力されたときだけ音声信号を通過させるノイズゲートという装置を接続し、マイクロホン部で収音した音声やヘッドホン部から出力される音声が一定の音量以下だった場合に、その音声信号をカットするようにしていた。このノイズゲート装置を用いることによって、エコーバックやハウリングを抑制する効果は生じるが、しかしながら、PCの台数分だけのノイズゲート装置の設置が必要となるため、語学学習システムの規模によってはシステム構築にかかるコストの負荷が非常に大きいという課題がある。
【0011】
また、ノイズゲートのレベル調整はその語学学習システムが設置される環境や規模に応じて変わるものであるため、そのレベル調整は煩雑且つ困難であるという課題がある。
【0012】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ノイズゲート装置を用いることなく、エコーバックやハウリングを簡易的な調整で抑制することが可能な語学学習システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
ヘッドホン部とマイクロホン部とを備えたヘッドセット(207)がそれぞれ接続された複数の端末(101,102−1〜102−n)がネットワーク(104)を介してそれぞれ接続され、前記複数の端末間で任意に選択されたそれぞれの端末の一つが、前記マイクロホン部で収音された音声(3a)をデジタル音声データ(3b)に変換したのち他の少なくとも一つの端末に伝送すると共に、前記他の端末から供給されたデジタル音声データ(3c)をアナログ音声信号(3d)に変換して前記ヘッドホン部から音声出力させて、前記選択されたそれぞれの端末間で語学学習を行わせるための語学学習システムにおいて、
前記それぞれの端末は、
入力レベルが線形のフィルタ特性(41)に沿って任意に変更可能な一つの基準点(42)よりも低い場合には、前記線形のフィルタ特性よりも出力レベルを低く抑える非線形のフィルタ特性を有すると共に、前記入力レベルが前記基準点よりも高い場合には、前記線形のフィルタ特性と同一の特性を有して、フィルタ処理を実行するデジタルフィルタ処理部(201)を有し、
前記収音された音声から変換されたデジタル音声データを前記デジタルフィルタ処理部に供給して、前記基準点よりも入力レベルの低いデジタル音声データのみの出力レベルを下げるように構成したことを特徴とする語学学習システム(1)
を提供するものである。
【0014】
また、請求項2に記載の発明は、
ヘッドホン部とマイクロホン部とを備えたヘッドセット(207)がそれぞれ接続された複数の端末(101,102−1〜102−n)がネットワーク(104)を介してそれぞれ接続され、前記複数の端末間で任意に選択されたそれぞれの端末の一つが、前記マイクロホン部で収音された音声(3a)をデジタル音声データ(3b)に変換したのち他の少なくとも一つの端末に伝送すると共に、前記他の端末から供給されたデジタル音声データ(3c)をアナログ音声信号(3d)に変換して前記ヘッドホン部から音声出力させて、前記選択されたそれぞれの端末間で語学学習を行わせるための語学学習システムにおいて、
前記それぞれの端末は、
入力レベルが線形のフィルタ特性(41)に沿って任意に変更可能な一つの基準点(42)よりも低い場合には、前記線形のフィルタ特性よりも出力レベルを低く抑える非線形のフィルタ特性を有すると共に、前記入力レベルが前記基準点よりも高い場合には、前記線形のフィルタ特性よりも出力レベルを高めるような非線形のフィルタ特性を有して、フィルタ処理を実行するデジタルフィルタ処理部(201)を具備し、
前記収音された音声から変換されたデジタル音声データを前記デジタルフィルタ処理部に供給して、前記基準点よりも入力レベルの低いデジタル音声データの出力レベルを下げると共に、前記基準点よりも入力レベルの高いデジタル音声データの出力レベルを高めるように構成したことを特徴とする語学学習システム(1)
を提供するものである。
【発明の効果】
【0015】
上記各発明によれば、ヘッドセットの装着者以外から発せられる比較的入力レベルの低い音をデジタルフィルタ処理部の作用によって抑制することができるので、ヘッドセットを介して発生するエコーバックやハウリングを回避又は軽減させることができ、教師及び学習者にとって聞き取りやすく、且つ違和感のない語学教授/学習を行わせることが可能となる。
【0016】
また、デジタルフィルタ処理部が有するフィルタ特性の1つの基準点を任意に変更可能としたので、フィルタ特性の特に入力レベルの低い領域の特性を簡易的に且つ容易に変更可能となり、従来の語学学習システムのようにノイズゲート装置を組み入れる必要がなくなり、煩雑且つ困難なレベル調整を行う必要がない。更には、語学学習システムの構築にかかるコストを低く抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明となる語学学習システムを実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施の形態における語学学習システムの基本的な構成例を示したシステムブロック図である。同図によれば、語学学習システム1は、教師用端末101と、学習者用端末102−1〜102−n(n台)と、マルチメディアデータとしての教材データが多数格納され、教師用端末101からの読み出し制御によって所望の教材データを読み出すことのできる教材サーバ103とが、ネットワーク104を介してそれぞれ接続された構成を有している。そして、学習者用端末102−1〜102−3のそれぞれには、学習者a101,a102,及びa103が図示されており、他の学習者及び教師の図示は省略されている。
【0018】
なお、本実施の形態における教師用端末101、及び学習者用端末102−1〜102−nを総じて端末と称する。
【0019】
次に、端末の概略の内部構成を示すブロック図を図2に示す。同図に示すように、端末は、語学学習システム1における語学学習のためのアプリケーションソフトウェア(以下、ソフトウェア)を実行するためのCPU(Central Proccessing Unit)を備えた制御部201と、ソフトウェアや各種データを記憶するためのメモリ部202と、ハードディスクやDVD(Digital Versatile Disc)等といったデータやソフトウェアを記録/再生するための記録部203と、当該端末をネットワーク104に接続するためのネットワークインターフェース部204と、ソフトウェアの動作に基づいた表示をするモニタ209(後述)を接続するためのモニタインターフェース部205と、ヘッドセット207(後述)を接続するための音声データ処理部206とを備えている。そして、上記各ブロックはバス210にそれぞれ接続されている。
【0020】
また、上記構成の端末には、タッチパネル208を具備したモニタ209がモニタインターフェース部205に接続されると共に、ヘッドホン部及びマイクロホン部(いずれも不図示)を具備したヘッドセット207が音声データ処理部206に接続されている。
【0021】
そして、端末は、起動時に予め記録部203に記録されたソフトウェアがメモリ部202に読み出されて端末の初期化処理が実行された後、操作者(教師及び学習者)のタッチパネル208の操作に基づいて、制御部201がバス210に接続された各ブロックを制御する。
【0022】
なお、端末は、一般的なPCを用いて構成することが可能である。また、上述したソフトウェアは、教師用端末101については教師用端末専用のソフトウェアであり、そして学習者用端末102−1〜102−nについては学習者用端末専用のソフトウェアである。
【0023】
次に、端末の音声データ処理部206及び制御部201の音声信号処理について説明する。まず、音声データ処理部206の概略の内部構成を図3に示す。同図によれば、ヘッドセット207のマイクロホン部から音声データ処理部206に入来したアナログ音声信号3aは、一方として、アンプ部301を通してA/D(Analog To Digital)変換部302でデジタル音声データ3bに変換処理されて一旦メモリ部303にバッファリングされた後、バスインターフェース部304を通じてバス210に出力されて制御部201に供給される。
【0024】
また他方として、デジタル音声データ3bは、制御部201からバス210を介してバスインターフェース部304に供給されてメモリ部303でバッファリングされたデジタル音声データ3cと共にミキサ部305でミキシングされ、D/A(Digital To Analog)変換部306でアナログ音声信号3dに変換処理されてアンプ部307を介してヘッドセット207のヘッドホン部に出力される。
【0025】
そして、制御部201に入来したデジタル音声データ3bについて、不図示のCPU(デジタルフィルタ処理部)によって、図4に示すようなフィルタ特性のデジタルフィルタ処理が実行される。例えば、同図(a)に示したフィルタ特性は、入力(横軸)に対して同一の特性で出力(縦軸)させるための線形特性41(破線)を基準とした場合において、線形特性41の直線上の1つの基準点42よりも入力レベルの低い側の出力レベルを基準点42と原点43とを通る非線形特性をもって下げるような出力特性にすると共に、基準点42よりも入力レベルの高い側の出力レベルを線形特性41と同一の出力特性にしたものである。
【0026】
同図(a)に示したフィルタ特性によれば、CPUに入力されたデジタル音声データ3bについて、全入力レンジの30%以下の入力レベルのデータについてのみレベルを減少させて出力させることができる。
【0027】
そして、外部からの操作によって、基準点42の位置を線形特性41に沿って任意に変更することが可能である。具体的には、まず、教師用端末101や学習者用端末102−1〜102−nが起動した際の初期設定において、又は前述したソフトウェアが起動した際の初期設定において、標準とする基準点42の位置に対応したパラメータがメモリ部202に設定され、ソフトウェアはこのパラメータに基づいてフィルタを設定する。
【0028】
例えば、同図(a)のフィルタ特性が標準の特性であった場合、入力レベル30%の位置に対応したパラメータがメモリ部202に設定されて、ソフトウェアはこのパラメータに基づいて入力レベル30%の位置に基準点42を設定する。
【0029】
そして、モニタ209に表示されるGUI(Graphical User Interface)画面に基づくタッチパネル208の操作によって、メモリ部202に設定されたパラメータを任意に変更し、ソフトウェアはこの変更されたパラメータに応じて基準点42を変更する。
【0030】
また、フィルタ特性は同図(b)のようなものであってもよい。すなわち、入力(横軸)に対して同一の特性で出力(縦軸)させるための線形特性41(破線)を基準とした場合において、線形特性41の直線上の1つの基準点42よりも入力レベルの低い側の出力レベルを基準点42と原点43とを通る非線形特性をもって下げるような出力特性にすると共に、基準点42よりも入力レベルの高い側の出力レベルを非線形特性をもって上げるような出力特性にするものである。
【0031】
なお、図4における基準点42よりも入力レベルの低い側の減衰度合い、すなわち基準点42と原点43とを通る非線形特性は、2次曲線や対数曲線で表されるものである。
【0032】
全ての端末が図4(a)又は(b)に示したようなフィルタ特性を有することにより、例えば、図1に示した学習者a101,a102,及びa103の3人がグループレッスンを行ったとすると、例えば、学習者a101が装着しているヘッドセット207のマイクロホン部は学習者a101自身の音声を最も感度良く収音するが、学習者a101以外の者は少し離れた席に座っているので、学習者a102及びa103が発声した音声は比較的小さな音として学習者a101のマイクロホン部に収音される。
【0033】
また、学習者がヘッドセット207を頭から外した場合等においても、ハウリングの要因となる飛び込み音も話者の音声よりも小さな音としてマイクロホン部に収音されることが多い。
【0034】
したがって、マイクロホン部で収音された音のうち比較的レベルの小さい音声データを減衰させることによって、ヘッドセット207の装着者以外の学習者が発声した音声がマイクロホン部で収音されることによって発生するエコーバックや、周囲音に起因するハウリングの発生を抑制することが可能となる。
【0035】
以上、詳述した実施の形態によれば、ヘッドセット207の装着者以外から発せられる比較的入力レベルの低い音を制御部201のCPUのデジタルフィルタ処理によって抑制することができるので、ヘッドセット207を介して発生するエコーバックやハウリングを回避又は軽減することができる。これによって、教師及び学習者にとって聞き取りやすく、且つ違和感のない語学教授/学習を行わせることが可能となる。
【0036】
また、特に図4(b)に示したようなフィルタ特性を用いれば、エコーバックやハウリングを抑制すると共に、ヘッドセットの装着者の発声する音声を強調させて聴くことができるため、聴感上の違和感を更に軽減させることができる。
【0037】
さらに、CPUが有するフィルタ特性の1つの基準点42を任意に変更可能としたので、フィルタ特性の特に入力レベルの低い領域の特性を簡易的に且つ容易に変更可能となり、従来の語学学習システムのようにノイズゲート装置を組み入れる必要がなくなり、煩雑且つ困難なレベル調整を行う必要がない。更には、語学学習システムの構築にかかるコストを低く抑えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、ヘッドセットを用いて語学学習を行うCALLシステムに特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施の形態における語学学習システムの基本的な構成例を示したシステムブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態における端末の概略の内部構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態における端末が具備する音声データ処理部の概略の内部構成ブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるフィルタ特性の例を示した図である。
【図5】従来の語学学習システムにおける音声信号の伝送遅延を説明するための図である。
【図6】従来の語学学習システムにおけるハウリングの発生メカニズムを説明するための図である。
【符号の説明】
【0040】
1 語学学習システム
101 教師用端末
102−1〜102−n 学習者用端末
103 教材サーバ
104 ネットワーク
a101,a102,a103 学習者
201 制御部
202 メモリ部
203 記録部
204 ネットワークインターフェース部
205 モニタインターフェース部
206 音声データ処理部
207 ヘッドセット
208 タッチパネル
209 モニタ
210 バス
301,307 アンプ部
302 A/D変換部
303 メモリ部
304 バスインターフェース部
305 ミキサ部
306 D/A変換部
3a,3d アナログ音声信号
3b,3c デジタル音声データ
41 線形特性
42 基準点
43 原点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドホン部とマイクロホン部とを備えたヘッドセットがそれぞれ接続された複数の端末がネットワークを介してそれぞれ接続され、前記複数の端末間で任意に選択されたそれぞれの端末の一つが、前記マイクロホン部で収音された音声をデジタル音声データに変換したのち他の少なくとも一つの端末に伝送すると共に、前記他の端末から供給されたデジタル音声データをアナログ音声信号に変換して前記ヘッドホン部から音声出力させて、前記選択されたそれぞれの端末間で語学学習を行わせるための語学学習システムにおいて、
前記それぞれの端末は、
入力レベルが線形のフィルタ特性に沿って任意に変更可能な一つの基準点よりも低い場合には、前記線形のフィルタ特性よりも出力レベルを低く抑える非線形のフィルタ特性を有すると共に、前記入力レベルが前記基準点よりも高い場合には、前記線形のフィルタ特性と同一の特性を有して、フィルタ処理を実行するデジタルフィルタ処理部を有し、
前記収音された音声から変換されたデジタル音声データを前記デジタルフィルタ処理部に供給して、前記基準点よりも入力レベルの低いデジタル音声データのみの出力レベルを下げるように構成したことを特徴とする語学学習システム。
【請求項2】
ヘッドホン部とマイクロホン部とを備えたヘッドセットがそれぞれ接続された複数の端末がネットワークを介してそれぞれ接続され、前記複数の端末間で任意に選択されたそれぞれの端末の一つが、前記マイクロホン部で収音された音声をデジタル音声データに変換したのち他の少なくとも一つの端末に伝送すると共に、前記他の端末から供給されたデジタル音声データをアナログ音声信号に変換して前記ヘッドホン部から音声出力させて、前記選択されたそれぞれの端末間で語学学習を行わせるための語学学習システムにおいて、
前記それぞれの端末は、
入力レベルが線形のフィルタ特性に沿って任意に変更可能な一つの基準点よりも低い場合には、前記線形のフィルタ特性よりも出力レベルを低く抑える非線形のフィルタ特性を有すると共に、前記入力レベルが前記基準点よりも高い場合には、前記線形のフィルタ特性よりも出力レベルを高めるような非線形のフィルタ特性を有して、フィルタ処理を実行するデジタルフィルタ処理部を具備し、
前記収音された音声から変換されたデジタル音声データを前記デジタルフィルタ処理部に供給して、前記基準点よりも入力レベルの低いデジタル音声データの出力レベルを下げると共に、前記基準点よりも入力レベルの高いデジタル音声データの出力レベルを高めるように構成したことを特徴とする語学学習システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−10831(P2007−10831A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−189383(P2005−189383)
【出願日】平成17年6月29日(2005.6.29)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】