説明

読取装置

【課題】 極めて容易にバーコードなどの情報を読み取らせて作業者の作業負担を大幅に低減させ、しかも、読み取りミスを確実になくし、情報集積による商品管理並びに検品の正確性の向上を図る。
【解決手段】 投入領域3に投入された書籍Sを搬送する投入コンベヤ5と、この投入コンベヤ5によって搬送される書籍Sに付されたバーコードを読み取るバーコードスキャナ6と、バーコードスキャナ6によりバーコードの読み取りが行われたリード済みの書籍Sに対して、バーコードの読み取りが行われなかったノーリードの書籍Sを仕分ける仕分けコンベヤ11とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品などの物品に付したバーコードなどの情報を読み取る読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
以前より、書店等の店舗において、書籍などの商品を管理するために、書籍にバーコードを付し、このバーコードをハンディスキャナによって読み取ることにより、商品単位固有の情報を集積して商品管理や検品を行っている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平6−4779号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ハンディスキャナを用いたバーコードの読み取りは、作業者が商品を一つずつ把持し、商品のバーコード部分にハンディスキャナの読み取り部を突き合わせることにより行うが、読み取り部を正確にバーコードに合わせないと読み取りエラーが生じ、確実に読み取ることができない。
したがって、ハンディスキャナによるバーコードの読み取りは、作業者への負担が大きいだけでなく、人為的な読み取りミスが生じ易く、情報集積による商品管理並びに検品が正確に行われない場合がある。
特に、商品の返品時においては、返品のデータと返品する商品とが確実に一致することが求められているため、バーコードの読み取りミスを確実になくすことが要求されている。
【0005】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、極めて容易にバーコードなどの情報を読み取らせて作業者の作業負担を大幅に低減させることができ、しかも、読み取りミスを確実になくし、情報集積による商品管理並びに検品を極めて正確に行うことが可能な読取装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の読取装置は、投入領域に投入された物品を搬送する搬送手段と、該搬送手段によって搬送される前記物品に付された情報を読み取るスキャナと、該スキャナにより前記情報の読み取りが行われたリード済み品に対して、前記情報の読み取りが行われなかったノーリード品を仕分ける仕分け手段とを備え、前記仕分け手段は、前記物品を正逆方向へ搬送するコンベヤからなり、該コンベヤは、前記物品がノーリード品である場合に、前記リード済み品の搬送方向と逆方向へ搬送することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の読取装置は、投入領域に投入された物品を搬送する搬送手段と、該搬送手段によって搬送される前記物品に付された情報を読み取るスキャナと、該スキャナにより前記情報の読み取りが行われたリード済み品に対して、前記情報の読み取りが行われなかったノーリード品を仕分ける仕分け手段とを備え、前記仕分け手段は、前記搬送手段に対して前記物品を受け取り可能な受け取り位置あるいは前記物品の搬送経路から外れた待機位置に配置されるコンベヤからなり、該コンベヤは、前記物品がノーリード品である場合に、前記受け取り位置へ移動して前記ノーリード品を受け取ることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の読取装置は、投入領域に投入された物品を搬送する搬送手段と、該搬送手段によって搬送される前記物品に付された情報を読み取るスキャナと、該スキャナにより前記情報の読み取りが行われたリード済み品に対して、前記情報の読み取りが行われなかったノーリード品を仕分ける仕分け手段とを備え、前記仕分け手段は、前記物品を搬送させる前記搬送手段からなり、この搬送手段は、前記物品がノーリード品である場合に停止して前記物品の受け取りを可能とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の読取装置によれば、バーコードなどの情報が付された物品を投入領域から投入するだけで、極めて容易に情報を読み取らせることができ、作業者の作業負担を大幅に低減させることができる。
また、読み取りエラーが生じた場合は、ハンディスキャナによって物品の情報を改めて読み取らせることができ、読み取りミスを確実になくし、情報集積による商品管理並びに検品を極めて正確に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態に係る読取装置について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態に係る読取装置について説明する。
図1は、第1実施形態に係る読取装置の構成を説明する概略側断面図、図2は、読取装置の構成及び機能を説明するブロック図である。
なお、本実施形態では、取り扱う物品として、書籍を例にとって説明する。
図1に示すように、この読取装置1は、ケーシング2の上部に、投入領域3を備え、この投入領域3から書籍Sが投入可能とされている。
この投入領域3には、ケーシング2の中央側へ向かって傾斜した投入コンベヤ5が設けられ、投入領域3から投入された書籍Sが投入コンベヤ5によってケーシング2の中央側(図1中矢印イ方向)へ向かって搬送される。
【0011】
ケーシング2には、投入コンベヤ5の上方に、バーコードスキャナ6が設置され、このバーコードスキャナ6は、投入コンベヤ5上を搬送される書籍Sに付されたバーコードを読み取る。
投入コンベヤ5の送り出し側の端部の下方には、略水平に設置された仕分けコンベヤ(仕分け手段)11が設けられ、投入コンベヤ5から送り出される書籍Sが受け渡される。この仕分けコンベヤ11の一端側には、送り出しコンベヤ12が設置されおり、他端側には、ケーシング2の一側部に形成された排出窓部2aが設けられている。ケーシング2の外部における排出窓部2aの下方には、ノーリード集品ボックス13が設置可能とされている。
【0012】
そして、この仕分けコンベヤ11は、投入コンベヤ5から受け渡された書籍Sを、一端側(図1中矢印ロ方向)あるいは他端側(図1中矢印ハ方向)のいずれか一方へ搬送する。一端側へ搬送された書籍Sは、送り出しコンベヤ12へ受け渡され、他端側へ搬送された書籍Sは、排出窓部2aからノーリード集品ボックス13内へ排出される。
【0013】
送り出しコンベヤ12は、その他端が、ケーシング2の他側部に形成された送出窓部2bに導かれている。ケーシング2の外部における送出窓部2bの下方には、リード集品ボックス14が設置可能とされている。
そして、この送り出しコンベヤ12は、仕分けコンベヤ11から受け渡された書籍Sを、一端側から他端側(図1中矢印ニ方向)へ向かって搬送し、送出窓部2bからリード集品ボックス14内へ排出する。
【0014】
また、この読取装置1は、ハンディスキャナ15を備えており、このハンディスキャナ15によって作業者による書籍Sのバーコードの読み取りが可能とされている。
さらに、この読取装置1には、そのケーシング2の上部に、表示部16が設けられており、この表示部16は、投入された書籍Sの数量、バーコードを読み取った書籍Sの数量、異常等が生じた際のメッセージなどを液晶表示する。
【0015】
次に、上記読取装置1の構成及び機能について、図2に示すブロック図によってさらに詳述する。
図2に示すように、読取装置1は、コントローラ21を備えている。このコントローラ21には、投入コンベヤ5、仕分けコンベヤ11及び送り出しコンベヤ12を駆動させる駆動部22が接続されており、駆動部22がコントローラ21によって制御され、投入コンベヤ5、仕分けコンベヤ11及び送り出しコンベヤ12の駆動が制御される。
【0016】
また、このコントローラ21には、表示部16が接続され、コントローラ21からの表示信号に基づいて、表示部16にて各種の表示がされる。
さらに、このコントローラ21には、マルチプレクサ23が接続されている。このマルチプレクサ23には、バーコードスキャナ6及びハンディスキャナ15が接続されており、これらバーコードスキャナ6及びハンディスキャナ15からのバーコードの読み取り信号が、マルチプレクサ23を介してコントローラ21へ送信される。
コントローラ21は、外部端末であるデータ管理PC24と接続可能とされており、このコントローラ21とデータ管理PC24との間にて、各種データのやりとりが可能とされている。
【0017】
次に、上記の読取装置1を用いて書籍Sのバーコードの読み取り作業を行う場合について説明する。
まず、作業者は、バーコードが付された面を上にして投入領域3から書籍Sを投入し、投入コンベヤ5上へ配置させる。
【0018】
このようにすると、この書籍Sは、投入コンベヤ5によって仕分けコンベヤ11側(図1中矢印イ方向)へ向かって搬送される。
このとき、投入コンベヤ5の上方に設けられたバーコードスキャナ6によって書籍Sのバーコードが読み取られ、その読み取り信号がマルチプレクサ23を介してコントローラ21へ送信される。
【0019】
その後、この書籍Sは、投入コンベヤ5から仕分けコンベヤ11上に送られ、仕分けコンベヤ11上に載置される。
ここで、コントローラ21が、バーコードスキャナ6からの信号に基づいて、書籍Sのバーコードの読み取りが確実に行われたと判断すると、コントローラ21によって仕分けコンベヤ11が正転され、書籍Sが送り出しコンベヤ12側(図1中矢印ロ方向)へ向かって搬送され、送り出しコンベヤ12へ受け渡される。
【0020】
そして、この送り出しコンベヤ12に受け渡された書籍Sは、送り出しコンベヤ12によって他端側(図1中矢印ニ方向)へ向かって搬送され、送出窓部2bからリード集品ボックス14内へ投入される。
【0021】
また、コントローラ21が、バーコードスキャナ6からの信号に基づいて、書籍Sのバーコードの読み取りにエラーが生じて読み取りが行われなかったと判断すると、コントローラ21によって仕分けコンベヤ11が逆転され、投入コンベヤ5から仕分けコンベヤ11上に送られて載置された書籍Sが、排出窓部2a側(図1中矢印ハ方向)へ向かって搬送され、送出窓部2aからノーリード集品ボックス13内へ排出される。
【0022】
その後、作業者は、ノーリード集品ボックス13内に排出された書籍Sを、改めて投入領域3から投入し、バーコードスキャナ6によるバーコードの読み取りを行わせる。
なお、作業者は、ノーリード集品ボックス13内の書籍Sのバーコードを、ハンディスキャナ15によって読み取らせ、リード集品ボックス14へ入れても良い。
そして、全ての書籍Sのバーコードの読み取りが完了したら、作業者は、図示しない操作部にて相殺し、商品データをデータ管理PC24へ送信させる。
【0023】
以上、説明したように、上記第1実施形態に係る読取装置1によれば、バーコードが付された書籍Sを投入領域3から投入するだけで、極めて容易にバーコードを読み取らせることができ、作業者の作業負担を大幅に低減させることができる。
また、読み取りエラーが生じた場合は、その書籍Sをノーリード集品ボックス13へ送り、改めて読み取らせるので、読み取りミスを確実になくし、情報集積による商品管理並びに検品を極めて正確に行うことができる。
【0024】
なお、上記第1実施形態では、投入領域3に投入コンベヤ5を設けたが、この投入コンベヤ5に代えて、単に、投入領域3に投入した書籍Sを下方へ滑り落とすシュート板を設けても良い。
【0025】
(第2実施形態)
次に、第2の実施形態に係る読取装置について説明する。
なお、上記第1実施形態と同一構造部分は、同一符号を付して説明を省略する。
図3は、第2実施形態に係る読取装置の構成を説明する概略側断面図、図4は、読取装置の構成を説明する概略平断面図である。
【0026】
図3及び図4に示すように、この読取装置31は、投入領域3に、ケーシング2の中央側へ向かって下方へ傾斜したシュート板32を備えており、投入領域3から投入された書籍Sがシュート板32上に配置され、その傾斜面に沿って滑り落とされるようになっている。このシュート板32には、下方側の端部近傍に、書籍Sの滑り落ちを規制する自動切り出しストッパ33が設けられており、この自動切り出しストッパ33は、上下に移動することにより、シュート板32の上面に対して出没して書籍Sを一つずつ滑り落とすようになっている。
【0027】
このシュート板32の下端側には、搬送コンベヤ34が設けられ、この搬送コンベヤ34は、シュート板32から送り込まれた書籍Sを図3中矢印ホ方向へ搬送させる。この搬送コンベヤ34の上方には、バーコードスキャナ6が設置されており、このバーコードスキャナ6によって搬送コンベヤ34上を搬送される書籍Sに付されたバーコードが読み取られるようになっている。
【0028】
搬送コンベヤ34の搬送方向前方側の端部には、仕分けコンベヤ35が設けられている。この仕分けコンベヤ35は、ケーシング2に形成された排出窓部2aにて、ケーシング2の幅方向へ向かう水平軸線を中心として回動可能に連結されている。そして、この仕分けコンベヤ35は、通常では、その先端部が搬送コンベヤ34よりも上方の待機位置(図3にて実線で示す位置)に配置されている。
【0029】
そして、仕分けコンベヤ35は、コントローラ21からの制御信号に基づいて、連結箇所にて図3中矢印ヘ方向へ回動されることにより、その先端部が搬送コンベヤ34と略同一高さとなる受け取り位置(図3にて破線で示す位置)に配置される。そして、この仕分けコンベヤ35は、受け取り位置とされて先端部が搬送コンベヤ34と同一高さとされた状態にて、搬送コンベヤ34から書籍Sを受け取る。
また、送り出しコンベヤ12は、搬送コンベヤ34の搬送方向前方側へ延在され、仕分けコンベヤ35の下方に達している。
【0030】
次に、上記の読取装置31を用いて書籍Sのバーコードの読み取り作業を行う場合について説明する。
まず、作業者は、バーコードが付された面を上にして投入領域3から書籍Sを投入し、シュート板32上へ配置させる。
シュート板32上へ配置された書籍Sは、上下に移動してシュート板32の上面に対して出没する自動切り出しストッパ33によってシュート板32上を一つずつ滑り落とされ、搬送コンベヤ34へ受け渡される。
【0031】
その後、この書籍Sは、搬送コンベヤ34によって図3中矢印ホ方向へ向かって搬送される。このとき、搬送コンベヤ34の上方に設けられたバーコードスキャナ6によって書籍Sのバーコードが読み取られ、その読み取り信号がマルチプレクサ23を介してコントローラ21へ送信される。
さらに、書籍Sは、搬送コンベヤ34から送り出しコンベヤ12上へ落とされる。そして、この送り出しコンベヤ12に落とされて受け渡された書籍Sは、送り出しコンベヤ12によって送出窓部2bへ向かって搬送され、この送出窓部2bからリード集品ボックス14内へ投入される。
【0032】
また、コントローラ21が、バーコードスキャナ6からの信号に基づいて、書籍Sのバーコードの読み取りにエラーが生じて読み取りが行われなかったと判断すると、コントローラ21によって仕分けコンベヤ35が図3中矢印ヘ方向へ回動され、待機位置から受け取り位置に配置され、その先端部が搬送コンベヤ34と略同一高さ位置に配置される。
これにより、搬送コンベヤ34にて搬送される書籍Sが仕分けコンベヤ35に受け渡され、この書籍Sは、仕分けコンベヤ35によって排出窓部2a側へ向かって搬送され、送出窓部2aからノーリード集品ボックス13内へ排出される。
【0033】
その後、作業者は、ノーリード集品ボックス13内に投入された書籍Sを、改めて投入領域3から投入し、バーコードスキャナ6によるバーコードの読み取りを行わせる。
なお、作業者は、ノーリード集品ボックス13内の書籍Sのバーコードを、ハンディスキャナ15によって読み取らせ、リード集品ボックス13へ入れても良い。
そして、全ての書籍Sのバーコードの読み取りが完了したら、作業者は、図示しない操作部を操作して商品データをデータ管理PC24へ送信させる。
【0034】
このように、上記第2実施形態に係る読取装置31によれば、第1実施形態に係る読取装置1と同様に、バーコードが付された書籍Sを投入領域3から投入するだけで、極めて容易にバーコードを読み取らせることができ、作業者の作業負担を大幅に低減させることができる。
また、読み取りエラーが生じた場合は、その書籍Sをノーリード集品ボックス14へ送り、改めて読み取らせるので、読み取りミスを確実になくし、情報集積による商品管理並びに検品を極めて正確に行うことができる。
【0035】
(第3実施形態)
次に、第3の実施形態に係る読取装置について説明する。
なお、上記第1、第2実施形態と同一構造部分は、同一符号を付して説明を省略する。
図5は、第3実施形態に係る読取装置の構成を説明する概略側断面図、図6は、読取装置の構成及び機能を説明するブロック図である。
【0036】
図5に示すように、この読取装置41は、一つの仕分けコンベヤ42を備えており、この仕分けコンベヤ42の一端側が投入領域43とされている。
そして、この仕分けコンベヤ42は、その一端側の投入領域43に投入された書籍Sを他端側へ搬送する。
仕分けコンベヤ42には、その中央部分における上方に、幅方向へわたってバーコードスキャナ6が配設されており、他端部における下方にはリード集品ボックス14が配設されている。
【0037】
また、仕分けコンベヤ42には、バーコードスキャナ6を介して上流側及び下流側に、書籍Sの有無を検知するセンサA、Bがそれぞれ配設されている。さらに、バーコードスキャナ6の下流側には、センサBに対して間隔をあけて書籍Sの有無を検知するセンサCが配設されている。センサA、B、Cは、それぞれ発光部と受光部とからなる光学式のセンサであり、発光部からの光が遮られることにより、受光部からコントローラ21へ検知信号が出力される。
【0038】
そして、これらセンサA、B、Cは、図6に示すように、コントローラ21に接続されており、これらセンサA、B、Cからの検知信号がコントローラ21へ送信される。
また、この読取装置41は、例えば、ブザーや警告灯などからなる警告部44を備えており、この警告部44は、コントローラ21に接続されている。そして、この警告部44は、コントローラ21からの警告信号によって警告音を発したり、あるいは警告灯を点灯させることにより警告を発するようになっている。
【0039】
次に、上記の読取装置41を用いて書籍Sのバーコードの読み取り作業を行う場合について説明する。
まず、作業者は、バーコードが付された面を上にして投入領域43から書籍Sを仕分けコンベヤ42上へ配置させる。
このようにすると、この書籍Sは、仕分けコンベヤ42によって他端側へ搬送される。
【0040】
その後、搬送される書籍SによってセンサAの発光部からの光が遮光されて書籍Sが検知される。
そして、このセンサAにて書籍Sが検知されると、コントローラ21によってバーコードスキャナ6による読み取りが開始される。これにより、バーコードスキャナ6の下方を搬送される書籍Sに付されたバーコードがバーコードスキャナ6によって読み取られ、その読み取り信号がマルチプレクサ23を介してコントローラ21へ送信される。
【0041】
次いで、書籍SがセンサAから外れ、センサAの発光部からの光が受光部に入光されると、コントローラ21によってバーコードスキャナ6による読み取りが停止される。
その後、書籍Sは、仕分けコンベヤ42によって下流側へ搬送されてリード集品ボックス14へ投入される。
このとき、書籍SによってセンサB及びセンサCが順に遮光され、その後、センサB及びセンサCが順に入光されると、コントローラ21は、1カウントを計数する。
【0042】
また、コントローラ21が、バーコードスキャナ6からの信号に基づいて、書籍Sのバーコードの読み取りにエラーが生じて読み取りが行われなかったと判断すると、書籍SによってセンサB及びセンサCが遮光された時点にて仕分けコンベヤ42を停止させる。そして、コントローラ21は、読み取りエラーが生じたことを作業者へ知らせるべく、警告部44へ警告信号を出力し、警告部44にて警告音を発したり、あるいは警告灯を点灯させる。
【0043】
その後、作業者は、仕分けコンベヤ42上の書籍Sのバーコードを、ハンディスキャナ15によって読み取らせ、リード集品ボックス14へ入れる。
なお、作業者は、仕分けコンベヤ42上の書籍Sを、改めて仕分けコンベヤ42の投入領域43へ載置させ、バーコードスキャナ6によるバーコードの読み取りを行わせても良い。
そして、全ての書籍Sのバーコードの読み取りが完了したら、作業者は、図示しない操作部を操作して、商品データをデータ管理PC24へ送信させる。
【0044】
このように、上記第3実施形態に係る読取装置31によれば、第1、第2実施形態に係る読取装置1、31と同様に、バーコードが付された書籍Sを仕分けコンベヤ42の投入領域43へ載置するだけで、極めて容易にバーコードを読み取らせることができ、作業者の作業負担を大幅に低減させることができる。
また、読み取りエラーが生じた場合は、搬送コンベヤ42を停止させて書籍Sのバーコードを、改めて読み取らせるので、読み取りミスを確実になくし、情報集積による商品管理並びに検品を極めて正確に行うことができる。
【0045】
なお、上記実施形態では、搬送される書籍Sの上方にバーコードスキャナ6を設置したが、このバーコードスキャナ6を、書籍Sの搬送路の上下に設置しても良く、このようにすると、上方側あるいは下方側にてバーコードを読み取ることができ、投入時における書籍Sの表裏の向きの限定をなくし、さらなる作業の容易化を図ることができる。
なお、上記実施形態では、取り扱う物品として書籍を例にとって説明したが、この取り扱う物品としては書籍に限定されないのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】第1実施形態に係る読取装置の構成を説明する概略側断面図である。
【図2】第1実施形態に係る読取装置の構成及び機能を説明するブロック図である。
【図3】第2実施形態に係る読取装置の構成を説明する概略側断面図である。
【図4】第2実施形態に係る読取装置の構成を説明する概略平断面図である。
【図5】第3実施形態に係る読取装置の構成を説明する概略側断面図である。
【図6】第3実施形態に係る読取装置の構成及び機能を説明するブロック図である。
【符号の説明】
【0047】
1、31、41 読取装置
3、43 投入領域
5 投入コンベヤ(搬送手段)
6 バーコードスキャナ
11、35 仕分けコンベヤ(仕分け手段)
15 ハンディスキャナ
34 搬送コンベヤ(搬送手段)
42 仕分けコンベヤ(仕分け手段、搬送手段)
S 書籍(物品)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
投入領域に投入された物品(S)を搬送する搬送手段(5)と、該搬送手段によって搬送される前記物品に付された情報を読み取るスキャナ(6)と、該スキャナにより前記情報の読み取りが行われたリード済み品に対して、前記情報の読み取りが行われなかったノーリード品を仕分ける仕分け手段(11)とを備え、
前記仕分け手段(11)は、前記物品を正逆方向へ搬送するコンベヤからなり、該コンベヤは、前記物品がノーリード品である場合に、前記リード済み品の搬送方向と逆方向へ搬送することを特徴とする読取装置(1)。
【請求項2】
投入領域に投入された物品(S)を搬送する搬送手段(34)と、該搬送手段によって搬送される前記物品に付された情報を読み取るスキャナ(6)と、該スキャナにより前記情報の読み取りが行われたリード済み品に対して、前記情報の読み取りが行われなかったノーリード品を仕分ける仕分け手段(35)とを備え、
前記仕分け手段(35)は、前記搬送手段(34)に対して前記物品を受け取り可能な受け取り位置あるいは前記物品の搬送経路から外れた待機位置に配置されるコンベヤからなり、該コンベヤは、前記物品がノーリード品である場合に、前記受け取り位置へ移動して前記ノーリード品を受け取ることを特徴とする読取装置(31)。
【請求項3】
投入領域に投入された物品(S)を搬送する搬送手段(42)と、該搬送手段によって搬送される前記物品に付された情報を読み取るスキャナ(6)と、該スキャナにより前記情報の読み取りが行われたリード済み品に対して、前記情報の読み取りが行われなかったノーリード品を仕分ける仕分け手段(42)とを備え、
前記仕分け手段(42)は、前記物品を搬送させる前記搬送手段からなり、この搬送手段は、前記物品がノーリード品である場合に停止して前記物品の受け取りを可能とすることを特徴とする読取装置(41)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−151649(P2006−151649A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−347433(P2004−347433)
【出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【出願人】(502380361)トーヨーカネツソリューションズ株式会社 (50)
【Fターム(参考)】