説明

調剤備蓄薬のスピード検索システム

【課題】医薬品が後発薬ブーム(特許切れの薬品は安く作れ、国の医療費節約の奨励策と相まって)で、薬品名の急激な増加は、調剤の現場に大きな混乱を齎しつつあります。処方箋に書かれた薬をいかに早く見つけるかが、課題です。
【解決手段】パソコンソフト内に予め薬品名を薬効別にグループ分けして備蓄引き出し毎にA−NO4等と入力しておきます。(Aグループは解熱、鎮痛薬。Bグループは抗生、抗菌薬等と大別して)医師の発行した処方箋に書かれた薬品名をパソコンに入力すれば其の薬はAグループのNO4に在る等と表示、即印刷排出され、薬剤師はこのメモで直ちに調剤作業に入れます。このようなソフトがその効用を100%発揮するには限られた調剤室の壁面をいかに効率良く使い、見易い場所に、少しでも多くの備蓄棚を確保するかの工夫も大切です。薬の備蓄用の引き出しを壁面に前後二段とする事で、引き出しの数を60%増にでき収納場所も見つけ易くなり調剤時間も短縮できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パソコンソフト内に、予め薬品名、収納棚番などを薬効別にグループ分け(A−グループ、B−グループなど、)して入力しておき、医師の発行した処方箋の薬品名を、パソコンに、入力すると、其の薬がBグループのNO−4に在る等とパソコン画面に表示し、同時に印刷排出される、ものであります。
【背景技術】
【0002】
調剤の現状は、処方された薬品の有無を、事典、あるいは予め記録したノート等から調べて対応しています。薬の備蓄についても、見易い所に、数多く、との発想がみられない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在の医薬品は、既存薬、新薬、後発薬と大別できますが、薬剤数で約600〜1000薬品名で2000〜8000とも言われ、今後ますます増えると考えられています。処方箋は医師が書きますが同じ薬効の薬でも、メーカー毎に異なる薬品名が付けられ、医師も同じメーカーの薬を使うとは限りませんので、調剤の現場は大変です。これらの記憶と選別が一人の薬剤師の頭脳でしかも短時間に完壁に消化できるとは考えられません。これをいかにフォローし、かつ誤調剤を少なくするかが最大の課題と考えています。
【解決するための手段】
【0004】
処方箋に書かれた薬品名をパソコンに入力すれば、それがどんな薬効の薬か(所属グループで判る)何番の棚(引き出し)に在るか、もし備蓄が無いときは、同じ薬効の薬が何番の棚に在るとパソコン上に併記され、同時に印刷排出されるソフトを使い且つこの機能を100%発揮させるための調剤室内の壁面積を立体的に利用した棚(引き出し)を作ることです。薬の備蓄用引き出しは、ごく小さい物ですが壁面に前後二段とすることで、棚数を60%増にでき、収納棚番も見つけ易くなり調剤時間も短縮できます。(棚とは引き出しが棚状に配置されたもので、薬効別にグループ分けし、番号を付けておきます。)ケース番号も、グループ分けも、使う人が使い易いように入力すればよいのです。ソフト内に書き込む薬品名は限りなく増えますし、その一方で、製造中止となる薬もでてきます、このときはこれを消去する等して、逐次内容を更新することで、より完成度の高いものとなります。
【発明の効果】
【0005】
ドラックストアー業界での調剤薬局併設の動きは益々加速しますが、この競争は、待たせない(調剤が早い)断らない(備蓄薬の充実)の二点で、業績が左右されます。 もはや事典やメモノート類による対応では不可能です。「今まで慣れで出来たから」「ベテランだから」では無理です。早く、正確に、がこの発明の効果です。 システム化出来る所は単純化して、薬剤師の頭脳、エネルギーを前向きに活用すべきです。この業界の展開は約25年位前から始まり、従って現在の経営トップの皆さんにとって調剤は全く未知の分野です、(院内調剤は別ですが、1950年頃から医薬分業が叫ばれ、漸く軌道に乗り始めたのがこの頃ですから。)調剤の現場の姿、悩みは全く理解されていません。事故が起きてからでは遅いと考えます。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】調剤室に取り付けられた備蓄ケースの図ですが、室内の壁面を10とすると其の前面に作られる移動式のケース幅は、片方が3、もう片方も3の比率とすることがポイントです。(A10:B3:C3)前面の移動するケースの幅がこれより大きくなると後方のケースから薬が取り出せなくなります。室内の壁を幾つかに分けて、それぞれに、上の比率で備蓄ケースを作ると便利です。(個々の引き出しの大きさは使う人が考え選択します。)
【発明を実施するための形態】
【0007】
予め薬品名、薬効別の所属グループ、棚番号、等を入力したソフトを使い、処方箋の薬品名を打ち込めば、その薬はどんな薬効の薬か(所属グループで判る)何番ケースに在る等とパソコンに表示され、即印刷排出される。薬剤師はこのメモで直ちに備蓄ケースから調剤に必要な薬を取り出せる。つまり有能なソフトと見つけ易く配置された備蓄ケースの両者が在って初めて本来の発明の目的が達成されると考えております。(調剤室の片隅にパソコンとプリンター、そしてよく工夫された備蓄ケースこの三点セットで大きな安心、安全が得られます。)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次のような機能を持ったソフト。
医師の処方箋に書かれた薬品名をパソコンに入力すると、其の薬の有無、無いときは、同じ薬効の薬が何番の引き出しに備蓄されている、等とパソコン上に表示し、これが即印刷排出される。
但しこれには前提条件があり、予め使用者がソフト内に薬品名を薬効別にグループ分けし、実際に備蓄された薬には何番の棚にあるか番号を付けて入力して置く事が必要です。(A−グループは解熱鎮痛薬、B−グループは抗生、抗菌薬等と大別して)
【請求項2】
限られた壁面積を60%増しに使えるように工夫され、且つそれぞれのケースにグループ記号と番号を付けた調剤備蓄薬専用のケース。
薬の備蓄用の引き出しを調剤室の壁面に前後二段とする事で、引き出しの数を60%増しにできる。収納先が見つけ易くなることで調剤時間も短縮できる。
請求項1のソフトがその効用を100%発揮するには、限られた調剤室の壁面をいかに効率良く使い、見易い場所に、少しでも多くの備蓄用引き出しを確保するかの工夫も大切です。
請求項1,2、の両者が補完することでこのシステムの運用効果を発揮できるとかんがえる。

【図1】
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【公開番号】特開2012−5808(P2012−5808A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−166460(P2010−166460)
【出願日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(510202352)
【Fターム(参考)】