説明

警報連携システム、警報連携方法及び中継器

【課題】警報器を備えた複数の警報システムを、家電機器などをネッワーク経由で管理する機器管理システムを利用して相互に連携してシステム機能を強化し、信頼性と安心感を向上可能とする。
【解決手段】住宅24−1,24−2の警報システムは、住警器10−11〜10−22の間で第1通信プロトコルに従った信号の送受信により相互に連動して警報する。ネットワークシステムは、各住宅の電源コンセント装置100−11〜100−22による家電機器消費電力等の信号を、ネットワークアダプタ200−1,200−2を経由してインターネット400上のサーバ500に伝送して処理させる。中継器300は第1無線通信プロトコルと第2無線通信プロトコルとの間のプロトコル変換を行って中継し、警報器10−11で火災を検知した場合、他の住宅24−2の警報システムに火災連携連動信号を伝送して他住戸火災警報させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の住戸に設置された設置された複数の連動型警報器を備えた警報システムを、家電機器をネットワーク管理しているネットワークシステムを利用して連携させる警報連携システム、警報連携方法、及び中継器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅における火災やガス漏れなどの異状を検知して警報する警報器が普及している。このうち、住宅用火災警報器を住警器と言う。
【0003】
例えばこのような住警器にあっては、住警器内にセンサ部と警報部を一体に備え、センサ部の検出信号から火災を検知すると警報部から所定パターンの火災警報を出力するようにしており、専用の受信設備等を必要とせず住警器単体で火災監視と警報ができることから、設置が簡単でコスト的にも安価であり、一般住宅での設置義務化に伴い広く普及している。
【0004】
また、複数の住警器間で通信を行うことによって、任意の住警器で火災警報が出力されると、他の住警器でも連動して火災警報を出力させる連動型の警報システムも提案され、実用化されている。
【0005】
このような連動型の警報システムでは、住警器で火災を検知した場合、当該火災を検知した連動元の住警器は、メッセージを含む所定パターンの火災警報音、例えば「ウーウー火災警報器が作動しました 確認してください」を出力し、一方、連動先の警報器では例えば「ウーウー 別の火災警報器が作動しました 確認してください」といった火災警報音を出力するようにしている。
【0006】
一方、近年にあっては、家庭における電力エネルギー消費の抑制を課題として、冷蔵庫、エアコン、テレビといった家電機器をネットワークで結ぶことによって電力エネルギーの消費を節減する管理システムとしてHEMS(Home Enaergy Management System)の開発が推し進められている。
【0007】
このような家電機器の管理システムにあっては、家電機器に電源を供給する電源コンセントに無線送受信ICを内蔵し、センサにより消費電力を検知して無線送受信ICを内蔵したインターネット接続用のゲートウェイ装置に送信し、ゲートウェイ装置からネットワーク上のサーバに送って電力管理アプリケーションにより必要な処理を行ない、この処理結果をユーザの保有する携帯電話などのユーザ端末に送って閲覧できるようにしている。またユーザは携帯端末の操作により必要に応じて家電機器の電源制御を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−020663号公報
【特許文献3】特開2009−259125号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、このような従来の連動型住警器を用いた火災警報システムにあっては、1つの住戸を監視対象とし、火災監視を必要とする場所毎に住警器を設置し、火災を検知して当該住戸内で警報することを基本としている。
【0010】
しかしながら、連動型住警器を用いた警報システムの利用形態としては、別々の住戸に設置した警報システムの間で相互に連携を必要とする場合が想定される。例えば親世帯と子供世帯が別の場所(住戸)に居住しており、それぞれの住戸に連動型警報器を用いた警報システムを設置していた場合、この2つの警報システム間において、相互に連携した警報ができれば、警報連動可能得範囲が拡張される等、警報システムの機能を強化することができると共に、利用者の安心感を高めることが可能であるが、現状では、これに対し利用者が簡易に対応できる有効な仕組みは設けられていない。
【0011】
本発明は、例えば複数の住戸にそれぞれ設置した警報システムを、家電機器などをネッワーク経由で管理するネットワークシステムを利用して、それぞれのシステム機器の変更を必要とすることなく簡単に連携させることにより、相互に機能を強化して信頼性と安心感を向上可能とする警報連携システム、警報連携方法及び中継器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、警報連携システムに於いて、
異状を検知した場合に、システム内で所定の第1通信プロトコルに従った信号の送受信により相互に連携して警報する警報器を備えた複数の警報システムと、
警報システムに全部又は一部で重複し、システム内に設置した機器と外部ネットワークに接続するネットワークアダプタとの間で、所定の第2通信プロトコルに従った信号を送受信するネットワークシステムと、
警報器とネットワークアダプタとの間で、第1通信プロトコルと第2通信プロトコルとの間のプロトコル変換を行って信号を中継する中継器と、
を設け、
複数の警報システムを前記ネットワークシステムを経由して連携させたことを特徴とする。
【0013】
ここで、複数の警報システムの間での連携は、前記複数の警報システムのうち、任意の警報システムで異状が検知された場合に、当該警報システム以外の他の警報システムで警報する。
【0014】
警報システムの一部または全部は、複数の警報器を連動動作させる。
【0015】
複数の警報システムの少なくともとも1つは、他の警報システムとは異なる所在地に設けられる。
【0016】
複数の警報システムの少なくとも1つは、他の警報システムとは異なる住戸に設けられる。
【0017】
ネットワークシステムは、機器の状態を、ネットワークアダプタを経由してサーバに送信して管理する機器管理システムである。機器管理システムは、機器の消費電力を検知して管理する。
【0018】
ネットワークシステムは、ネットワークアダプタから異状連携連動信号をサーバで受信した場合、サーバから異状警報信号を警報システムの利用者が保有する利用者端末に送信して異状警報を出力させる。
【0019】
警報システムの警報器は、異状を検知した場合に、連動元を示す異状警報を出力すると共に、同じ警報システム内の他の警報器に所定の第1通信プロトコルに従って異状連動信号を送信し、一方、同じ警報システム内の他の警報器から第1通信プロトコルに従った異状連動信号の受信を検知した場合に、連動先を示す異状警報を出力させ、更に中継器から他の警報システムの警報器からの第1通信プロトコルに従った異状連携連動信号の受信を検知した場合に他住戸異状警報を出力し、
中継器は、同じ警報システム内の他の警報器から第1通信プロトコルに従った異状連動信号の受信を検知した場合、所定の第2通信プロトコルに従った異状連携連動信号に変換してネットワークアダプタに送信し、ネットワークアダプタから第2通信プロトコルに従った異状連携連動信号の受信を検知した場合に、第1通信プロトコルに従った異状連携連動信号に変換して警報器に送信する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、例えば複数の住戸のいずれかに設けた警報システムの警報器で火災等所定の異状を検知した場合、火災を検知した警報器及び同じ住戸に設置している他の警報器から火災警報を出力させると共に、第1通信プロトコルに従って他の警報器に火災連動信号を送信して火災警報を出力させ、更に、中継器により第1通信プロトコルに従った火災連動信号を、第2通信プロトコルに従った火災連携連動信号に変換し、例えば各住戸の家電機器をネットワーク管理しているインターネット等の外部ネットワークを経由して他住戸の中継器に送信し、当該中継器で第2通信プロトコルから第1通信プロトコルに変換して他の住戸の警報器に送信して他住戸火災警報を出力させることができ、離れた住戸に別々に設置している警報システムによる警報監視を相互に連携させることで、全体的な連動可能範囲を簡単且つフレキシブルに拡張することができ、またそれぞれの利用者の対応の余地を拡大して安心感を高めることができる。
【0021】
また本発明は、警報システムと機器管理システムの外部ネットワークとの間を中継器による第1通信プロトコルと第2通信プロトコルの間の変換中継により連携しており、警報システム及びネットワークシステムを構成するシステム機器の変更が不要であり、また既存の警報システムと機器管理システムにつき中継器を追加するだけで連携させることができ、コスト的にも安価にできることから警報連携システムの普及を促進できる。
【0022】
また家電機器の消費電力等をネットワーク管理する機器管理システムにあっては、複数住戸の警報連携という新たなサービスを利用者に提供することができ、機器管理システムに警報管理機能が加わることで、機器管理システムとして提供できるサービスが充実し、サービス利用者の利便性を向上すると共に、サービス利用者の加入拡大効果が期待できる。
【0023】
更に、複数住戸のいずれかの警報システムで火災が検知された場合、警報システムから火災連携連動信号を受信したサーバは、利用者端末となる例えば携帯電話から発生住戸を特定した火災警報を出力させることで、利用者が外出中であっても不在中に検知した火災を知り、迅速かつ適切な対応をとることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】2住宅に設置された警報システムを、機器管理用のネットワークシステムを利用して連携する本発明による連携システムの概略構成を示した説明図
【図2】本発明で用いる住警器の外観を示した説明図
【図3】本発明の連携システムにより携帯電話に表示される火災警報画面の一例を示した説明図
【図4】本発明で用いる住警器の実施形態を示したブロック図
【図5】本発明で用いる電源コンセンサ装置の実施形態を示したブロック図
【図6】本発明で用いるゲートウェイ装置の実施形態を示したブロック図
【図7】本発明で用いる中継器の実施形態を示したブロック図
【図8】2住宅に設置された警報システムを、ネットワークシステムのゲートウェイ装置のみを利用して連携する本発明による連携システムの他の概略構成を示した説明図
【図9】2住宅に設置された警報システムを、ネットワークシステムのゲートウェイ装置及びサーバを利用して連携する本発明による連携システムの他の概略構成を示した説明図
【発明を実施するための形態】
【0025】
[警報連携システムの構成]
図1は、2住宅(2住戸)に設置された警報システムを、家電機器の消費電力等を管理する機器管理システムを利用して連携させる場合の、本発明による警報連携システムの概略構成を示した説明図である。このような警報連携システムは例えば、高齢者住居とその管理者住居、被介護者住居と介護者住居、託児所とそこに預けられた子の親の住居、学校と生徒の住居、職場と自宅、同一施設の複数の建屋間等でも利用することができる。
【0026】
図1において、住宅24−1は例えば親世帯の住宅であり、住宅24−2は子世帯の住宅であり、両者は異なった場所に離れて建てられている。住宅24−1の台所、居間、主寝室、階段室などの警戒エリア(監視領域)には、火災を検知して連動警報する無線連動型の住警器(住宅用火災警報器)10−11、10−12が設置され、連動型の警報システムを構築している。また住宅24−2の台所、居間、子供部屋、主寝室、階段室などの警戒エリア(監視領域)にも、同じく火災を検知して連動警報する無線連動型の住警器(住宅用火災警報器)10−21、10−22が設置され、連動型の警報システムを構築している。
【0027】
なお、住宅24−1,24−1は説明の都合上、それぞれ住警器を2台設置した場合を例示しているが、それぞれの警報システムを構成する警報器の台数(連動台数)は任意で、1台であっても3以上の複数台であっても良く、それぞれの警報システム毎に必要に応じ適宜の数を設置できる。また、以下、住警器10−11〜10−22をそれぞれ区別せず総称する場合は住警器10という。
【0028】
またここでは、同一の警報システム内で警報器同士が連動する場合を「連動」といい、また異なる警報システム同士が連動する場合を「連携」という。また連携の結果、連携先の警報システム内で警報器が連動することを「連携連動」という場合がある。
【0029】
また同一警報システム内で警報器同士が送受信する信号を「連動信号」といい、異なる警報システムの警報器同士で送受信する信号を「連携連動信号」という。前者の連動信号には、火災連動信号、火災復旧連動信号、警報停止連動信号及び障害連動信号があり、後者の連携連動信号には火災連携連動信号、火災復旧連携連動信号、警報停止連携連動信号及び障害連携連動信号がある。
【0030】
住警器10は、連動信号を無線により相互に送受信する機能を備え、住宅各所の、それぞれ対応する監視領域について火災発生の有無を監視している。いま住宅24−1で万一、火災が発生したとすると、例えば住警器10−11が火災を検知して警報を開始する。この火災を検知して警報を開始することを、住警器における「発報」という。
【0031】
住警器10−11が発報するとき、住警器10−11は連動元として機能し、連動先となる他の住警器10−12に対し、火災連動信号を無線送信する。他の住警器10−12は、連動元の住警器10−11からの火災連動信号を有効受信した場合に、警報音と警報表示により連動先としての警報動作を行う。
【0032】
ここで、住警器10は、受信した連動信号に含まれるグループ符号がメモリに登録しているグループ符号に一致し、且つ信号内容を正常認識したときに、この連動信号を有効受信したことを検知するようにしている。さらに、連動信号を有効受信した住警器10は必要に応じて連動信号の中継送信を行う。グループ符号は警報システム毎に固有の符号として設定されており、各住警器はこの符号によって自己の属する警報システムに関連する連動信号のみを識別処理することができる。
【0033】
連動元となった住警器10−11の警報動作としては、例えば「ウーウー 火災警報器が作動しました 確認してください」といった音声メッセージによる火災警報音を出力する。一方、連動先の住警器10−12にあっては、「ウーウー 別の火災警報器が作動しました 確認してください」といった音声メッセージによる火災警報音を出力する。
【0034】
また連動元となった住警器10−11の火災警報に伴う警報表示としては、例えばLEDを点灯する。一方、連動先の住警器10−12にあっては、LEDを点滅する。これによって、連動元警報と連動先警報におけるLEDによる警報表示を区別できるようにしている。
【0035】
住警器10は、自己が火災を検知した場合、所定の第1無線通信プロトコルに従った火災連動信号を同じ警報システムに属する他の住警器に送信する。また住警器10は、同じ警報視システムに属する他の住警器から第1無線通信プロトコルに従って送信された火災連動信号を受信する。各警報システムにおける基本的な警報連動動作は、このような住警器10の送受信機能によって実現される。
【0036】
住警器10における第1無線通信プロトコルによる送受信は、日本国内の場合には、例えば400MHz帯の特定小電力無線局の標準規格として知られたSTD−30(小電力セキュリティシステム無線局の無線設備標準規格)またはSTD−T67(特定小電力無線局テレメータ用、テレコントロール用及びデータ伝送用無線設備の標準規格)に準拠する。もちろん日本国内以外で使用する場合は、その地域の割当無線局の標準規格に準拠した内容を持つことになる。特定小電力無線局に準拠した住警器10の送信電力は、STD−30の場合は10mW以下であり、STD−67Tの場合は10mW以下又は1mW以下であり、見通し通信距離は概ね100メートル程度となる。
【0037】
図2は本発明で使用する無線連動型の煙式住警器の外観を示した説明図であり、図2(A)に正面図を、図2(B)に側面図を示している。なお、取付フック15を設けているほうを上側とする。
【0038】
図2において、本実施形態の住警器10の筐体はカバー12と本体14で構成されている。カバー12の中央には突出部を設け、突出部の周囲に複数の煙流入口を開口し、その内部には検煙部16が配置され、火災に伴う煙が検煙部16に流入して所定濃度に達したときに後述する警報制御部で火災を検知するようにしている。検煙部16としては、例えば公知の散乱光式検煙機構が適用できる。
【0039】
カバー12の左下側には音響孔18が設けられ、この背後にブザーやスピーカを内蔵し、警報音や音声メッセージを出力できるようにしている。カバー12の下側には警報停止スイッチ20が設けられている。
【0040】
警報停止スイッチ20は、半透明部材で形成されたスイッチカバーを押圧操作すると、プッシュスイッチ(図示せず)が押圧されるようになっている。スイッチカバー内部のプッシュスイッチ近傍には、警報等の表示を行うLED22が配置されている。
【0041】
警報停止スイッチ20は外部から住警器10の機能の自己点検実施を指示する点検スイッチとしての機能を兼ねている。例えば、火災警報出力中に警報停止スイッチ20が操作されると火災警報を停止し、通常状態で警報停止スイッチ20が操作されると所定の機能について自己点検を実施し、LED22やスピーカ等により結果を報知する。ここで通常状態とは、少なくとも火災警報出力中または障害警報出力中でない状態を指す。
【0042】
また本体14の裏側上部にはその略中央部に挿通孔を有する取付フック15が設けられており、設置する部屋の壁にビスなどをねじ込み、この取付フック15の挿通孔にビスを通して引っかけることで、壁面に住警器10を所謂壁掛け状に固定設置することができる。
【0043】
再び図1を参照するに、住宅24−1には家電機器の消費電力を管理する機器管理システムを構築するための機器として、電源コンセント装置100−11,100−12とインターネット400に接続するためのネットワークアダプタとして機能するゲートウェイ装置200−1が設置されている。電源コンセント装置100−11,100−12には例えばエアコン102が接続されている。
【0044】
電源コンセント装置100には消費電力を検知するセンサと無線送受信チップが設けられており、家電機器のプラグをインレットに接続して電源を供給すると、周期的に消費電力が測定され、電力検知信号が無線送受信チップから所定の第2無線通信プロトコルに従ってゲートウェイ装置200−1に送信される。
【0045】
住宅24−2にも、家電機器の消費電力を管理する機器管理システムを構築するための機器として、電源コンセント装置100−21,100−22とインターネット400に接続するためのゲートウェイ装置200−2が設置されている。
【0046】
以下、電源コンセント装置100−11〜100−22をそれぞれ区別せず総称する場合は電源コンセント装置100といい、ゲートウェイ装置200−1,200−2をそれぞれ区別せず総称する場合はゲートウェイ装置200という。
【0047】
ゲートウェイ装置200は電源コンセント装置100から第2無線通信プロトコルに従って送信された電力検知信号を、TCP/IPとして知られたインターネット通信プロトコルに変換し、インターネット400を介してネットワーク上のサーバとなるサーバ500に電力検知信号を送信する。ゲートウェイ装置200によるインターネット400との接続は、周知のようにインターネットサービスプロバイダ(ISP)の保有するサーバ(図示せず)による接続サービスを利用する。
【0048】
サーバ500にはアプリケーションとして電力管理部502の機能が設けられており、電源コンセント装置100から送られてきた電力検知信号に基づき例えば対象機器の単位時間当りの消費電力量や期間を指定した総消費電力量等を求め、サーバ500の処理結果は、利用者端末となる例えば携帯電話800から携帯電話基地局700及び携帯電話ネットワーク600を介してサーバ500にアクセスすることで、住宅24の家電機器の消費電力情報として利用者が閲覧できるようにしている。
【0049】
このような電力管理サービスを提供するため、サーバ500はサービス加入者の保有する携帯電話800の電話番号をインデックス(索引)として、加入者情報、消費電力情報等を格納したデータベース506を備えている。
【0050】
またサーバ500により提供される消費電力を管理するサービスは、例えば携帯電話800の加入者に提供される有料サービスとなる。
【0051】
なお、本実施形態における第1無線通信プロトコルと第2無線通信プログラム取るは、請求項の第1通信プロトコルと第2通信プロトコルに対応する。
【0052】
住宅24−1,24−2に設置している電源コンセント装置100及びゲートウェイ装置200に内蔵した無線送受信チップにより第2無線通信プロトコルに従って行われる信号送受信としては、例えばRFID(Radio Frequency IDentification「電波による個体識別」の略)に割当てられた900MHzの周波数、即ち950〜957MHzを使用したZ−Wave(R)やZigBee(R)として知られたセンサネットワーク用の近距離無線通信プロトコルを使用する。
【0053】
特にZ−Wave(R)は、ホームオートメーション向けに開発された無線通信プロトコルであり、知能型メッシュネットワークトポロジーを使用しており、マスタノードを持たず、例えばノードA,B,Cが配置されている場合、ノードAとノードCがお互いに通信できない距離にあっても、その間に位置するノードBの中継機能によりノードAからノードCに電文を送信することかでき、本実施形態の機器管理網の第2無線通信プロトコルとして好適である。
【0054】
また家電向けの短距離無線通信規格として提供されているZigBee(R)も使用可能である。ZigBee(R)にあっては1台のコーディネータとして機能するノードと、ルータとして機能する複数ノードを配置することで、コーディネータを中心にスター型のネットワークとボロジーを構築でき、またルータとして機能するノードのみの場合はピア・ツー・ピア型(Pear to Pear)のネットワークトポロジーを構築できる。
【0055】
Z−Wave(R)やZigBee(R)といった900MHzの短距離無線通信は、送信電力を特定小電力無線局と同様に1mW以下としており、見通し通信距離は概ね数十メートル程度であり、400MHz帯を使用した住警器10の見通し通信距離となる概ね100メートル程度に比べ、短くなっている。
【0056】
このように住警器10を配置した住宅24−1,24−2の警報システムを電源コンセンサ装置100とゲートウェイ装置200を含む機器管理システムを利用して連携させるため、本発明にあっては、例えばゲートウェイ装置200−1,200−2と相互に通信可能な距離となる台所に中継器300−1,300−2を設置している。なお、以下、中継器300−1,300−2をそれぞれ区別せず総称する場合は中継器300という。
【0057】
中継器300は、警報システムに設けた住警器10と機器管理システムのゲートウェイ装置200との間で、第1無線通信プロトコルに従った信号と第2無線通信プロトコルに従った信号との間でプロトコル変換を行って送受信することで中継する。
【0058】
このため例えば住宅24−1の警報器10−11で火災を検知した場合、当該住警器10−11は自己の属する警報システム内の住警器10−12へ所定の第1無線通信プロトコルに従った火災連動信号を送信して連動警報を行わせると共に、の火災連動信号は中継器300−1にも送信する。中継器300−1では、この火災連動信号を受信して所定の第2無線通信プロトコルに従って火災連携連動信号に変換し、ゲートウェイ装置200−1に無線送信する。ゲートウェイ装置200−1ではこれを受信してTCP/IPとして知られたインターネット通信プロトコル変換を行い、インターネット400上のサーバ500を経由して住宅24−2に設けたゲートウェイ装置200−2に送信する。
【0059】
住戸24−2のゲートウェイ装置200−2は、受信した火災連携連動信号を第2無線通信プロトコルに従って中継器300−2に送信する。中継器300−2ではこれを受信して第1通信プロトコルの火災連携連動信号に変換し、住警器10−21及び住警器10−22に無線送信し、連携先警報システムを設けた住宅24−1における火災発生を示す他住戸火災警報を出力させる。なお、中継器300−2からの火災連携連動信号は、住警器10−21,10−22に直接受信される以外に、他の住警器による中継を経て受信される場合もある。
【0060】
これを実現するため、各連動信号および連携連動信号には住宅24−1に設けた送信側警報システムのグループ符号が付されており、各住警器10はこれを識別処理するが、これに加えて連動元住警器10−11のIDを付して同様に認識処理するようにすることで、連携先警報システムの火災発生を示す火災警報内容は住宅24−1を特定するだけでなく、その住警器10−11によって検知されたことまでを特定する内容とすることができる。
【0061】
一方、機器管理システムのサーバ500には警報器管理部504が設けられており、例えば住戸24−1の住警器10−12の発報に伴う火災連携連動信号の受信を検知した場合、利用者端末となる携帯電話800から火災警報を出力させる。
【0062】
図3はサーバ500の警報器管理機能により携帯電話800に表示される火災警報画面の一例を示した説明図である。図3において、携帯電話800はサーバ500から火災警報信号を受信した場合に警報画面802を表示すると共に火災警報音を出力する。
【0063】
警報画面802には例えば住宅24−1の名称を「住宅A」、住宅24−1の名称を「住宅B」とすると、例えば「住宅Aの火災警報器が作動しました 確認してください」といった警報メッセージ804が表示される。もちろん、火災を検知した火災警報器までを特定する内容とすることもできる。
【0064】
また警報画面802上の警報メッセージ804の下には操作部位として確認釦806、住宅A自動ダイヤル釦808、住宅B自動ダイヤル釦810、119自動ダイヤル釦812及び710自動ダイヤル釦814などが表示され、各釦は透明なタッチパネルとなっていることから、必要な操作を行なうことができる。
【0065】
例えば確認釦806を操作すると確認信号が携帯電話地上局700及び携帯電話ネットワーク600を経由してサーバ500に送信され、利用者に火災警報が通知されたことを認識可能とする。住宅A自動ダイヤル釦808又は住宅B自動ダイヤル釦810を操作すると、住宅24−1又は24−2に設置された固定電話との通話接続を可能とする。更に、119自動ダイヤル釦812、110自動ダイヤル釦814を操作することで、必要に応じて消防機関や警察機関との通話接続を可能とする。
【0066】
このように携帯電話800による火災警報出力は、図1のサーバ500に示した警報器管理部504の機能により実現される。警報器管理部504は加入者のサービス申し込みに基づいて有効に機能し、電力管理部502が使用するデータベース506に警報器管理に必要な情報として、住宅24−1,24−2に設置している住警器10−11〜10−22の識別符号例えばシリアル番号に対応して設置場所を示す情報を予め登録している。
【0067】
ゲートウェイ装置200−1又は200−2を経由して火災連携連動信号をサーバ500で受信した場合、住警器識別符号によりデータベース506を参照して設置場所の情報を取得し、図3に示したように、携帯電話800に住宅を特定した住警器の作動を示す警報表示を可能とする。
【0068】
もちろん、このようにサーバ500に設けたデータベース506や警報器管理部504が持つ機能構成の任意の一部または全部を携帯電話800側に設けても良い。また、データベース506をサーバ500側に設ける場合には、上記住警器識別符号等の登録を、携帯電話800や別のパーソナルコンピュータ等からインターネット400経由でサーバ500のユーザ用ホームページ等へアクセスして行うようにしても良い。
【0069】
このように住宅24−1,24−2の警報システムで火災が検知された場合、インターネット400上のサーバ500に火災連携連動信号を送信し、サーバ500の処理により利用者の携帯電話800から発生住戸を特定した火災警報を出力させることで、利用者が外出中であっても不在中に検知した火災を知り、迅速かつ適切な対応をとることができる。
【0070】
また、住宅24−1の住警器10−11で火災を検知して住戸24−1及び住戸24−2で火災を警報した後に、火災復旧また住警器10−11に設けた操作部の警報停止操作を検知した場合、当該住警器10−11は、住警器10−12に対し所定の第1無線通信プロトコルに従い住宅内の火災復旧連動信号または警報停止連動信号を送信すると共に、この火災復旧連動信号または警報停止連動信号は中継器300−1にも送信する。
【0071】
中継器300−1では、この火災復旧連動信号または警報停止連動信号を受信して所定の第2無線通信プロトコルに従って火災復旧連携連動信号または警報停止連携連動信号に変換し、ゲートウェイ装置200−1に無線送信する。ゲートウェイ装置200−1ではこれを受信してTCP/IPとして知られたインターネット通信プロトコル変換を行い、インターネット400上のサーバ500を経由して住宅24−2に設けたゲートウェイ装置200−2に送信する。
【0072】
住戸24−2のゲートウェイ装置200−2は、受信した火災復旧連携連動信号または警報停止連携連動信号を第2無線通信プロトコルに従って中継器300−2に送信する。中継器300−2ではこれを受信して第1通信プロトコルの火災復旧連携連動信号または警報停止連携連動信号に変換し、住警器10−21及び住警器10−22に無線送信し、連携先警報システムを設けた住宅24−1における火災発生を示す他住戸火災警報を停止させる。
【0073】
ここで、図1における各プロトコルによる通信経路を整理すると、例えば住宅24−1に設置した住警器10−11,10−12の間は第1無線通信プロトコル経路11aとなり、住警器10−11とゲートウェイ装置200−1の間は第2無線通信プロトコル経路11bとなり、更にゲートウェイ装置200−1とインターネット300との間はインターネット通信プロトコル経路11cとなる。なお、電源コンセンサ装置100−11、100−12とゲートウェイ装置200−1との間は第2無線通信プロトコル経路11bとなるが、図示を省略している。この点は住戸24−2についても同様である。
【0074】
また、住警器10は他の住警器から第1無線通信プロトコルにより送信される火災や火災復旧、警報停止操作を示す連動信号有効受信を検知した場合には、必要に応じ、第1無線通信プロトコルにより別の住警器に対して対応する連動信号を中継送信する。
【0075】
また、第1無線通信プロトコルによる住警器10相互間の連動信号や中継連動信号、住警器10と中継器300の間の連携連動信号、中継器300とゲートウェイ装置200の間の連携連動信号、ゲートウェイ装置200、サーバ500、携帯電話基地局700、携帯電話800の間の連携連動信号は、説明の簡単のため通信プロトコル以外には特に区別していないが、一連の連動に伴う信号の内容(例えばひとつの火災検知に伴う火災発生の旨)につき、各通信区間で必要となる情報(例えばその火災発生の旨等)が各通信規格やプロトコルに適合する形式で含まれていれば必ずしも同一の内容である必要は無く、それぞれに適宜異なる内容のものであっても良いことはもちろんである。これは、後述のように伝送方向が逆向きとなる場合、即ち携帯電話側から警報システム側への伝送を行う場合にも同様である。
【0076】
[住警器の構成]
図4は本発明で用いる住警器の要部構成を示したブロック図である。また、これは一例であり、各機能の分離、統合は任意に行うことができる。また各機能のそれぞれの一部または全部は、ソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであっても、ハードウェアによって実行されるものであっても良い。
【0077】
また図4では、住宅24−1に設置した住警器10−11について示しているが、他の住警器10−12〜10−22についても同様の構成となる。
【0078】
図4において、住警器10−11にはワンチップCPUとして知られたプロセッサ28が設けられ、プロセッサ28に対してはアンテナ32を接続した第1無線通信プロトコルの送受信を行う第1無線通信部30、センサ部38、報知部40、操作部42、メモリ44を設け、電池電源46は必要各部に電源を供給している。なお、本実施形態における第1無線通信部30は、請求項の第1通信部に対応する。
【0079】
第1無線通信部30にはアンテナ32を接続した第1送信回路48と第1受信回路50が設けられている。第1無線通信部30はこのアンテナ32を介して他の住警器10−12との間で、例えば400MHz帯の特定小電力無線局の標準規格に準拠した第1無線通信プロトコルに従って火災、火災復旧、警報停止、障害などの各種の連動信号を送受信する。
【0080】
第1無線通信部30の第1送信回路48における第1無線通信プロトコルによる連動信号の送信は、所定時間T1、例えばT1=3秒に亘り連動信号を送信する動作を、所定時間T2、例えばT2=2秒の休止時間を空けて例えば4回繰り返している。このT1=3秒送信、T=2秒休止は特定小電力無線局の標準規格に準拠したものである。またT1=3秒の送信動作は、その内の最初から例えば2.8秒はダミー信号の送信であり、残り0.2秒の時間に連動信号の反復送信を行う。
【0081】
また、第1無線通信部の第1受信回路50における第1無線通信プロトコルによる受信は、住警器10−11と同じグループに属する他の住警器10−12からの連動信号を間欠受信する。間欠受信は、所定周期T3毎に、例えばT3=7秒毎に受信可能時間T4、例えばT4=100ミリ秒のあいだ受信動作を繰り返しており、受信可能時間T4の間に送信ダミー信号をキャリアセンスにより検知すると所定時間のあいだ連続受信に切替えてダミー信号に続く連動信号を受信する。
【0082】
なお、受信した信号はプロセッサ28に設けた警報制御部60で解読される。以下、この解読までを含めて受信と呼ぶことがある。また特に、解読の結果有効な信号と判定されることを区別して表す場合には有効受信と呼ぶ。更に、後述する電源コンセント装置100、ゲートウェイ装置200及び中継器300の場合はプロセッサ128,228、328で解読する。
【0083】
また第1無線通信プロトコルでは、住警器10−11自身が火災又は火災以外の事象を検知して連動信号を送信した場合、住警器10−11と同じグループに属し、これを受信した他の住警器10−12から連動信号を正常に受信したことを示す確認応答信号(以下「ACK信号」と云う)が有効受信されるか否か監視している。
【0084】
他の住警器のうち、ACK信号が受信されないものを検知した場合、住警器10−11はACK信号が受信された他の住警器に対し中継要求有り連動信号を送信し、中継要求有りの連動信号を受信した住警器からAKC信号未応答の住警器へ中継要求有りの連動信号を中継送信させる。中継要求有りの連動信号を中継受信したAKC信号未応答の住警器は中継要求有りの連動信号に対しACK信号を返信し、このACK信号が他の住警器の中継(返信の中継)を経て連動元の住警器10−11で受信される。これによってもACK信号が受信されない住警器がある場合には、通信障害等と判定し、所定の報知処理や連動処理、後述する連携処理等を行う。
【0085】
上述した中継機能は、1つの連動グループ、例えば住宅24−1に3台以上の住警器が設置されている場合に役立つ。図1の例では住宅24−1には住警器10−11と住警器10−12の2台しか設置されていないので、住警器10−11は自己が送信した連動信号に対して住警器10−12からACK信号(返信)が受信されない場合には、通信障害等と判定し、所定の報知処理や後述する連携処理等を行うことになる。
【0086】
第1無線通信プロトコルで送受信する信号は、連番、送信元識別符号、グループ符号及び事象符号を含むフォーマットとして構成されている。連番は住警器毎に独立して生成される符号であり、連動信号の生成順或いは送信順を示す連続番号である。これに基づいて例えば再中継の禁止等の管理を行うことができる。識別符号は各住警器を特定する例えば住警器のシリアル番号等であり、グループ符号は図1のように住宅24−1,24−2のそれぞれに設置した住警器10−11,10−12又は10−21,10−22の各グループ内で相互に連動を行う連動グループを構成するための符号である。
【0087】
事象符号は、火災などの事象内容を表す符号であり、本実施形態にあっては4ビット符号を使用しており、例えば
0001=火災
0010=ACK
0011=警報停止
0100=復旧
0101=センサ障害
0110=ローバッテリー障害
としている。
【0088】
更に本実施形態にあっては住戸間連動信号の送受信に対応した事象符号として、
0111=他住戸火災
1000=他住戸警報停止
1001=他住戸復旧
1010=他住戸センサ障害
1011=他住戸ローバッテリー障害
を追加している。なお、中継送信する連動信号には、送信元(連動元)の住警器を示す識別符号と中継を行う住警器の識別符号の両方を付加する。更に、送信先を指定する識別符号を付加しても良い。
【0089】
また、先述した「中継要求有り」を示す符号はここでは省略しているが、ビット数を増やすことで、当然これも事象符号に追加することができる。
【0090】
また、住宅内で中継送信する連動信号には、送信元(連動元)の住警器を示す識別符号と中継を行う住警器の識別符号の両方を付加する。更に、送信先を指定する識別符号を付加しても良い。
【0091】
また、先述した「中継要求有り」を示す符号はここでは省略しているが、例えば「1111」に割り当てることで当然これも事象符号に追加することができる。また、その他例えば「0000」を定期的な通信確認用に割り当てても良い。もちろん、ビット数を増やすことで更に多くの事象符号を割り当てることができる。
【0092】
センサ部38には、例えば散乱光式の煙検知原理によって煙を検出して煙濃度に応じた煙検出信号を出力する検煙部16を設けている。
【0093】
報知部40には警報音等を出力する音響出力器であるスピーカ58と警報表示等を行うLED22が、図示しないそれぞれの駆動回路と共に設けられている。スピーカ58は、警報制御部58からの制御を受けて、メモリ44などに記憶している各種のデータ等に基づいて音声メッセージや警報音等を出力する。LED22は点滅や明滅、点灯などにより、火災などの異状その他事象を表示により報知する。
【0094】
操作部42には警報停止スイッチ20が設けられ、警報停止スイッチ20は前述したように点検スイッチとしての機能を兼ねている。
【0095】
メモリ44には、連動信号の生成に使用する連番、識別符号、グループ符号等が記憶されている。
【0096】
電池電源46は、例えば所定セル数のリチウム電池やアルカリ乾電池を使用しており、必要か区部への電源を供給する。電池容量としては住警器10−11における回路部全体の低消費電力化により、例えば10年の寿命を保証している。
【0097】
プロセッサ28にはプログラムの実行により実現される機能として、警報制御部60の機能が設けられる。
【0098】
警報制御部60は、センサ部38に設けた検煙部16からの煙検出信号出力に基づく火災の有無、操作部42による警報停止指示入力の有無や点検指示入力の有無、センサ部38に設けた検煙部16からの煙検出信号出力が低下して火災検知状態が解消される火災復旧の有無、センサ障害や故障、ローバッテリー障害有無等の事象を検知する。また警報制御部60は第1受信回路50を介して他の住警器10−12からの連動信号の解読結果として得られた連動信号有効受信の有無およびその連動内容等の情報を検知する。
【0099】
また警報制御部60は、センサ部38に設けた検煙部16の煙検出信号に基づき火災(有り)を検知した場合に、報知部40に対しスピーカ58から連動元を示す火災警報音例えば「ウーウー 火事です 火事です 確認して下さい」の音声メッセージを繰り返し出力させる制御を行うと共に、LED22を点灯させて連動元を示す火災警報表示を行わせる制御を行い、また、第1無線通信部30の第1送信回路48に対して第1無線通信プロトコルに従った火災連動信号をアンテナ32から他の住警器10−12に向けて送信させる。
【0100】
また警報制御部60は、第1無線通信部30のアンテナ32および第1受信回路48を介して他の住警器10−12から第1無線通信プロトコルに従った火災連動信号を有効受信したことを検知した場合に、連動先を示す警報動作として報知部40のスピーカ58から警報音例えば「ウーウー 別の火災警報器が作動しました 確認してください」となる音声メッセージを繰り返し出力させる制御を行うと共に、LED22を例えば点滅させて連動先を示す警報表示を行わせる制御を行う。また更に、第1送信回路48に、連動元からの火災連動信号を受信したことに伴う応答信号(返信)としてACK信号を送信させる制御を行う。
【0101】
また警報制御部60は、第1無線通信部30の第1受信回路48を介して中継器300−1から第1無線通信プロトコルに従った住戸24−2からの火災連携連動信号を有効受信したことを検知した場合に、報知部40のスピーカ58から連動先を示す警報音例えば「ウーウー 住戸Bの火災警報器が作動しました 確認してください」となる音声メッセージを繰り返し出力させると共に、LED22を例えば点滅させて他住戸火災警報動作を行わせる。ここで、「住戸A」の、どの住警器が火災を検知したかまで特定して報知することもできる。
【0102】
また警報制御部60は、連動元を示す火災警報音の出力中に警報停止スイッチ20の操作または他の住警器10−12からを検知した場合、報知部40を制御してスピーカ58からの警報音出力とLED22の警報表示出力による火災警報動作を停止させると共に、第1無線通信部30の第1送信回路48に対して第1無線通信プロトコルに従った警報停止連動信号をアンテナ32から他の住警器10−12に向けて送信させる。
【0103】
なお、警報制御部60は、連動元を示す火災警報音の出力中に他の住警器10−12からの警報停止連動信号の有効受信を警報制御部60で検知した場合、火災警報音と火災警報表示のうち少なくとも一方を、少なくとも所定期間が経過するまで停止せずに連動元が識別できるようにする。
【0104】
また警報制御部60は、連動先を示す警報音の出力中に警報停止スイッチ20の操作又は他の住警器10−12からの警報停止連動信号の有効受信を検知した場合、報知部40を制御してスピーカ58からの音声メッセージによる警報音とLED22の警報表示による火災警報動作を停止させる。さらに、火災連動信号受信時と同様に、警報停止連動信号受信に伴うACK信号を返信する。
【0105】
なお、後述する各ケースでも同様であるので、住警器間の通信に伴うACK信号の返信については説明を省略する。なお、住警器とゲートウェイ装置間の通信においても同様にACK信号の送受信処理を行うようにすることができるが、これも説明を省略する。また、通信のリトライ等についても適宜行うようにすることができるが、本明細書では説明を省略している。
【0106】
また警報制御部60には、図示しない電圧監視回路と協働して電池電源46から供給される電源電圧が所定レベル未満となるローバッテリー障害の監視機能が設けられ、このローバッテリー障害監視はビルトインテストとしてバックグラウンドで周期的に自動実行され、都度結果がメモリ44に更新記録されている。
【0107】
具体的には、ローバッテリー障害監視は、所定の測定時間間隔(周期)、例えば4時間間隔で電池電源46から供給される電源電圧を、電圧監視回路を介して読み込んで所定の閾値電圧と比較するビルトインテストを実施し、この閾値電圧未満の時にローバッテリー障害を予備判定してメモリ44にカウント記憶しておき、更にローバッテリー障害の予備判定が連続して所定回数続いたときにローバッテリー障害と判定(確定)して検知し、ローバッテリー障害フラグをセットしてメモリ44に更新記憶する。
【0108】
また警報制御部60には、センサ部38の障害を監視するセンサ障害監視機能が設けられ、同じくビルトインテストとしてバックグラウンドで周期的に自動実行されている。具体的には、センサ障害監視は、所定の測定時間間隔(周期)、例えば1秒間隔でセンサ部38の検煙部16から出力される煙検出信号を読み込んでメモリ44に保持し、所定の時間間隔、例えば10分毎に、メモリ44に保持している直近10分間ぶんの検出データの平均値を求め、この平均値が所定の基準レベル(零点レベルという)を下回った場合に、出力停止状態である等としてセンサ部38の障害と判定して検知し、センサ障害フラグをセットしてメモリ44に更新記憶する。
【0109】
また警報制御部60は、通常状態で点検スイッチとして機能する警報停止スイッチ20の操作による点検指示操作(点検指示入力)を検知した場合、メモリ44にローバッテリー障害フラグ又はセンサ障害フラグがセット記憶されていることを判別した場合には、報知部40からローバッテリー障害警報又はセンサ障害警報を出力させ、更に、第1無線通信部30の第1送信回路48を介して第1無線通信プロトコルに従ってローバッテリー障害連動信号又はセンサ障害連動信号を他の住警器10−2〜10−4に送信して障害連動先を示すローバッテリー障害警報又はセンサ障害警報を出力させる。
【0110】
もちろん、ローバッテリー障害やセンサ障害は、点検指示操作によらずビルトインテストでその障害を検知した時点で報知、連動信号送信するようにしても良い。
【0111】
ローバッテリー障害やセンサ障害以外にも、各種の回路故障や経年劣化等の障害を検知して同様の処理を行わせても良い。
【0112】
[電源コンセント装置の構成]
図5は本発明で用いる電源コンセント装置の実施形態を示したブロック図である。これは一例であり、各機能の分離、統合は任意に行うことができる。また各機能の任意の一部または全部は、ソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであっても、ハードウェアによって実行されるものであっても良い。また図5では、住宅24−1に設置した電源コンセント装置100−11について示しているが、他の電源コンセント装置100−12〜100−22についても同様の構成となる。
【0113】
図5において、電源コンセント装置100−11はプロセッサ108と無線送受信チップとして第2無線通信部110を備える。第2無線通信部110は、Z−Wave(R)の無線通信プロトコルに準拠した市販品にあっては、プロセッサ128、第2送信回路122及び第2受信回路124を含んだ無線送受信ICチップとして提供される。
【0114】
電源コンセント装置100−11には商用交流電源を入力するインレット102と、インレット102から入力した商用交流電源を分岐出力する3つのアウトレット104が設けられ、家電機器の電源プラグを接続可能としている。出力用のアウトレット104に対する電源線の一方にはセンサ106が挿入接続され、例えば各アウトレット104に接続される機器で消費される交流電流を検出してプロセッサ108に入力している。なお、センサ106は3つのアウトレット104(1つのインレット102)に対して1つを設けるようにしても良い。この場合、センサ106は、3つのアウトレット104に接続される機器で消費される交流電流の合計を検出する。
【0115】
なお、インレット102およびアウトレット104としては具体的にはプラグやソケットを利用しており、電源の入力や出力ラインには適宜にヒューズやノイズフィルタ等を挿入している(図示省略)。
【0116】
第2無線通信部110は第2送信回路122と第2受信回路124、プロセッサ128を備え、Z−Wave(R)に準拠した第2無線通信プロトコルに従って例えば900MHz帯を使用してアンテナ112を介してゲートウェイ装置200−1との間で信号を送受信する。
【0117】
プロセッサ108には電力測定部126の機能が設けられ、電力測定部126はセンサ106で検出された電流検出信号を所定のサンプリング周期でAD変換して読込み、所定の交流定格電圧を用いた所定演算により消費電力を算出すると共に消費電力量を積算し、更に無線通信部110のプロセッサ128に制御を指示し、算出した消費電力値や消費電力量を示す電力検知信号(電力検知電文)を第2通信プロトコルに従って生成させ、第2無線通信部110の第2送信回路122からアンテナ112を介してゲートウェイ装置200−1に送信させる。
【0118】
なお、電力測定部126における消費電力や消費電力量の演算はその一部又は全部をゲートウェイ装置200−1やサーバ400、或いは携帯電話700側で行うようにしても良く、この場合例えば第2送信回路122からゲートウェイ装置200−1へ送信する信号は演算完了前のデータを示す信号となる。
【0119】
プロセッサ108は必要に応じてゲートウェイ装置200−1が送信してくるサーバ500側からの電力制御信号を、アンテナ112を介して第2無線通信部110の第2受信回路124で受信し、プロセッサ128による解読で有効受信したことを検知した場合に、プロセッサ128から転送された電力制御信号に対応する制御を行う。このようなサーバ500側からの指示による電力制御は例えばアウトレット104に対する電源供給ラインに配置されたリレー接点を開閉して、必要に応じ電源の投入または切断などを行う。この他に、アウトレット104から当該アウトレット104に接続される機器に供給できる電力の制限値を変更する制御等を行うようにしても良い。
【0120】
またプロセッサ108に対しては電源表示灯114、操作部116、メモリ118及び電源回路部120が設けられ、電源回路部120はインレット102を介して供給される商用交流電源から所定の直流電源を生成してプロセッサ108、第2無線通信部110、また先述のリレーを含む必要各部へ供給する。
【0121】
[ゲートウェイ装置の構成]
図6は本発明で用いるゲートウェイ装置200−1の実施形態を示したブロック図である。これは一例であり、各機能の分離、統合は任意に行うことができる。また各機能の任意の一部または全部は、ソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであっても、ハードウェアによって実行されるものであっても良い。
【0122】
なお、図6では、住宅24−1に設置したゲートウェイ装置200−1について示しているが、住戸24−2ゲートウェイ装置200−2についても同様の構成となる。
【0123】
ゲートウェイ装置200−1はプロセッサ202を備え、プロセッサ202に対しては、有線通信部204、アンテナ212、無線送受信チップである第2無線通信部210、表示部214、操作部216、メモリ218及び商用交流電源を接続する(このインレットは図示を省略している)電源回路部220を設けている。電源回路部220は商用交流電源から直流電源を生成して必要各部へ供給する。
【0124】
第2無線通信部210には第2送信回路222、第2受信回路224及びプロセッサ228が設けられ、Z−Wave(R)に準拠した第2無線通信プロトコルに従って例えば900MHz帯を使用してアンテナ212を介して電源コンセント装置100−11,100−12又は中継器300−1との間で信号を送受信する。
【0125】
有線通信部204は信号線206によりインターネット400を構成するルータ等のネットワーク機器に接続され、インターネット通信プロトコルに従ってサーバ500との間で信号を送受信する。もちろん、無線式のネットワーク機器を使用する場合には、有線通信部204および信号線206に代えてアンテナを接続した所定の無線通信部とを設け、この通信を無線とすることもできる。
【0126】
プロセッサ202にはプロトコル変換部226の機能が設けられ、有線通信部204で受信したインターネット通信プロトコルに従ったIP信号(インターネットプロトコル信号)をTCP信号(転送プロトコル信号)に変換して第2無線通信部210のプロセッサ228に転送し、プロセッサ228の制御によりTCP信号を2無線通信プロトコルに従った信号に変換して第2送信回路222及びアンテナ212を介して送信させる。
【0127】
また、第2無線通信部210に設けたプロセッサ228は、アンテナ212及び第2受信回路224を介して受信した第2無線通信プロトコルに従った信号を解読し、有効受信を検知した場合に第2無線通信プロトコルに従った信号をTCP信号に変換し、プロセッサ202のプロトコル変換部226に転送する。プロトコル変換部220はプロセッサ228から転送されたTCP信号をインターネット通信プロトコルに従ったIP信号に変換し、有線通信部204に転送して出力させ、インターネット400からサーバ500に送信させる。
【0128】
なお、本実施形態では宛先となるサーバ500のIPアドレスを中継器300及び電源コンセント装置100−12〜100−22で指定しているが、ゲートウェイ装置200−1,200−2で宛先となるサーバ500のIPアドレスを指定しても良い。
【0129】
[中継器の構成]
図7は図1に設けた中継器の実施形態をその要部構成として示したブロック図である。これは一例であり、各機能の分離、統合は任意に行うことができる、また各機能のそれぞれ一部又は全部は、ソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであってもハードウェアによって実行されるものであっても良い。
【0130】
また図7では、住宅24−1に設置した中継機300−1について示しているが、住宅24−2に設置した中継器300−2についても同様の構成となる。
【0131】
図7において、中継器300−1にはワンチップCPUとして知られたプロセッサ302が設けられ、プロセッサ302に対しては、アンテナ306を接続した第1無線通信部304、アンテナ310を接続した第2無線通信部308、表示部312、操作部314、メモリ316及び電源回路部318を設けており、電源回路部318は外部から供給される商用交流電源から所定の直流電源を生成して必要各部へ供給する。なお、電源回路部318に代えて電池電源を用いても良い。
【0132】
第1無線通信部304は第1送信回路320と第1受信回路322を備え、アンテナ306を介して住警器10との間で第1無線通信プロトコルに従った連動信号の送受信を行う。第1無線通信部304の詳細は図4に示した住警器10−1の第1無線通信部30と基本的に同じになり、特定小電力無線局の標準規格となる第1無線通信プロトコルに従った信号の送受信を行う。
【0133】
第2無線通信部308は第2送信回路324、第2受信回路326及びプロセッサ328を備え、ゲートウェイ装置200−1との間で第2無線通信プロトコルに従った連携連動信号の送受信を行う。第2無線通信部308の詳細は図5に示した電源コンセント装置100−1の第2無線通信部140と基本的に同じになり、例えばZ−Wave(R)などの第2無線通信プロトコルに従った信号の送受信を行う。
【0134】
プロセッサ302にはプログラムの実行により実現される機能として、プロトコル変換部330が設けられている。プロトコル変換部330は、 住警器10からの第1無線通信プロトコルに従った連動信号の有効受信を検知した場合、ゲートウェイ装置200−1を宛先とした第2無線通信プロトコルに従った連携連動信号に変換して送信する。
【0135】
またプロトコル変換部330は、ゲートウェイ装置200−1から中継器300−1を宛先とした第2無線通信プロトコルに従った連携連動信号の有効受信を第2無線通信部308で検知した場合、第2無線通信部308から転送された第2無線通信プロトコルに従った連携連動信号を第1無線通信プロトコルに従った連携連動信号に変換して住警器10に送信する。
【0136】
具体的に説明すると、プロトコル変換部330は、例えば住警器10−11から第1無線通信プロトコルに従った火災連動信号を、第1無線通信部304のアンテナ306および第1受信回路322を介して受信して解読することで有効受信した場合、第2無線通信部308のプロセッサ328に制御を指示して、当該火災連動信号に対応し、第2無線通信プロトコルに従った火災連携連動信号を生成させ、これを第2送信回路324からアンテナ310を介してゲートウェイ装置200−1に向けて送信させ、インターネット400、サーバ500及びゲートウェイ装置200−2を経由して住宅24−2の中継器300−2に送信して、第1無線通信プロトコルに従った火災連携連動信号に変換して住警器10−21,10−22に送信し、連携連動により他住戸火災警報を出力させる。
【0137】
この他住戸火災警報動作としては例えば「ウーウー 住戸Aの火災警報器が作動しました 確認してください」といった住戸を特定した音声メッセージを繰り返し出力させると共に、LED22を点灯させて火災警報表示を行わせる。ここで、住戸Aの、どの住警器が火災を検知したかまで特定して報知することもできる。
【0138】
またプロトコル変換部330は、例えば住警器10−11から第1無線通信プロトコルに従った火災復旧連動信号を、第1無線通信部304のアンテナ306および第1受信回路322を介して受信して解読することで有効受信した場合、第2無線通信部308のプロセッサ56に制御を指示して、当該火災復旧連動信号に対応し、第2無線通信プロトコル従った火災復旧連携連動信号を生成させ、これを第2送信回路324からアンテナ310を介してゲートウェイ装置200−1に向けて送信させ、インターネット400上のサーバ500及びゲートウェイ装置200−2を経由して住宅24−2の中継器300−2に送信して、第1無線通信プロトコルに従った火災復旧連携連動信号に変換して住警器10−21,10−22に送信して、連携連動により他住戸火災警報を停止させる。
【0139】
またプロトコル変換部330は、例えば住警器10−11から第1無線通信プロトコルに従った警報停止連動信号を、第1無線通信部304のアンテナ306および第1受信回路322を介して受信して解読することで有効受信した場合、第2無線通信部34のプロセッサ56に制御を指示して、当該火災復旧連動信号に対応し、第2無線通信プロトコル従った警報停止連携連動信号を生成させ、これを第2送信回路324からアンテナ310を介してゲートウェイ装置200−1に向けて送信させ、インターネット400上のサーバ500及びゲートウェイ装置200−2を経由して住宅24−2の住警器10−21,10−22に送信して、連携連動により他住戸火災警報を停止させる。
【0140】
またプロトコル変換部330は、例えば住警器10−11からローバッテリー障害またはセンサ障害の検知に基づき、第1無線通信プロトコルに従った障害連動信号を、第1無線通信部304のアンテナ306および第1受信回路322を介して受信して解読することで有効受信した場合、第2無線通信部308のプロセッサ328に制御を指示して、当該障害連動信号に対応し、第2無線通信プロトコル従った障害連携連動信号を生成させ、これを第2送信回路308からアンテナ310を介してゲートウェイ装置200−1に向けて送信させ、インターネット400上のサーバ500及びゲートウェイ装置200−2を経由して住宅24−2の住警器10−21,10−22に送信して、連携連動により他住戸障害警報を出力させる。
【0141】
またゲートウェイ装置200−1から中継器300−1を宛先とした第2無線通信プロトコルに従った各種の連携連動信号(火災、火災復旧、警報停止、障害)の有効受信を第2無線通信部308のアンテナ310及び第2受信回路326を介して受信してプロセッサ328での解釈により有効受信を検知した場合、プロトコル変換部330はプロセッサ328から転送されてくる第2無線通信プロトコルに従った連携連動信号を第1無線通信プロトコルに従った連携連動信号に変換して住警器10−11,10−12に送信し、連携連動信号に対応した動作を行わせる。
【0142】
更にサーバ500及びゲートウェイ装置200−1を経由して図3に示した携帯電話800の警報停止釦810の操作により送信された第2無線通信プロトコルに従った警報停止信号を第2無線通信部308のアンテナ310及び第2受信回路326を介して受信してプロセッサ328で解釈して有効受信を検知した場合、プロトコル変換部330はプロセッサ328から転送された第2無線通信プロトコルに従った警報停止信号を、第1無線通信プロトコルに従った警報停止信号に変換して住警器10−11,10−12に送信し、火災警報を停止させる。
【0143】
[警報連携システムの他の実施形態]
図8は、2住宅(2住戸)に設置された警報システムを連携する本発明による警報連携システムの他の概略構成を示した説明図であり、ネットワークシステムのゲートウェイ装置間の伝送により、2住戸の警報システムを連携させるようにしたことを特徴とする。
【0144】
図8において、住宅24−1には住警器10−11,10−12で構築される警報システムが設置され、住宅24−2には住警器10−21,10−22で構築される警報システムが設置されている。また住宅24−1,24−2にはネットワークシステムを構築するゲートウェイ装置200−1,200−2が設置され、相互に外部ネットワークとなるインターネット400を経由して信号を送受信できるようにしている。
【0145】
このように住警器10−11〜10−22を配置した住宅24−1,24−2の警報システムを、ゲートウェイ装置200−1,200−2を備えたネットワークシステムを経由して連携させるため、住宅24−1,24−2に中継器300−1,300−2を設置している。
【0146】
中継器300は、警報システムに設けた住警器10とネットワークシステムのゲートウェイ装置200との間で、第1無線通信プロトコルに従った信号と第2無線通信プロトコルに従った信号との間でプロトコル変換を行って送受信することで中継する。
【0147】
例えば住戸24−1の住警器10−11で火災を検知して連動元を示す火災警報を出力した場合、他の住警器10−12に対し第1無線通信プロトコルに従った火災連動信号を送信して連動先を示す火災警報を出力すると共に、中継器300−1にも送信する。中継器300−1は住警器10−11から第1無線通信プロトコルに従った火災連動信号を有効受信した場合、第2無線通信プロトコルに従った火災連携連動信号に変換してゲートウェイ装置200−1に送信する。
【0148】
ゲートウェイ装置200−2は中継器300−1から第2無線通信プロトコルに従った火災連携連動信号を有効受信した場合、住戸24−2のゲートウェイ装置200−2のIPアドレスを宛先として、インターネット通信プロトコルに従った火災連携連動信号に変換し、インターネット400を経由して送信する。
【0149】
住宅24−2のゲートウェイ装置200−2はインターネット400を経由してインターネット通信プロトコルに従った火災連携連動信号を有効受信すると、第2無線通信プロトコルに従った火災連携連動信号に変換して中継器300−2に送信する。中継器300−2は第2無線通信プロトコルに従った火災連携連動信号を有効受信すると、第1無線通信プロトコルに従った火災連携連動信号に変換して住警器10−21,10−22に送信し、連携連動により住戸24−1を特定した他住戸火災警報を出力させる。
【0150】
このように図8の連携システムは、図1のような機器管理システムを利用せず、ゲートウェイ装置200の相互間でインターネット通信を行う簡単なネットワークシステムを利用しており、連携システムが簡略化され、コストも低減できる。
【0151】
なお、図8における住警器10、ゲートウェイ装置200及び中継器300のそれ以外の機能及び構成は図1の実施形態について示したと同様である。
【0152】
[警報連携システムの他の実施形態]
図9は2住宅(2住戸)に設置された警報システムを連携する本発明による警報連携システムの他の概略構成を示した説明図であり、図8のネットワークシステムに更にサーバを配置し、サーバにより利用者携帯電話から火災警報を出力させるようにしたことを特徴とする。
【0153】
図9において、住宅24−1には、住警器10−11,10−12、中継器300−1及びゲートウェイ装置100−1が設置され、住宅24−2には、住警器10−21,10−22、中継器300−2及びゲートウェイ装置100−2が設置され、ゲートウェイ装置100−1,100−2はインターネット400を介して接続されており、この点は図8の実施形態と同じである。
【0154】
これに加え図9の実施形態では、インターネット400上にサーバ500を配置している。サーバ500には警報器管理部504の機能とデータベース506が設けられる。警報器管理部504は例えば住宅24−1のゲートウェイ装置100−1から他の住宅24−2に対する火災連携連動信号を有効受信した場合、携帯電話ネットワーク600及び携帯電話地上局700から例えば住宅24−1の居住者が保有している利用者端末としての携帯電話800に火災警報信号を送信し、住戸を特定した火災警報を携帯電話800から出力させる。携帯電話800から火災警報を出力する場合の火災警報画面は例えば図3に示したと同じになる。
【0155】
このためサーバ500のデータベース506には利用者の携帯電話800の電話番号を識別情報として、住宅24−1,24−2に設けたゲートウェイ装置10−1,100−2のIPアドレスや住宅名称などの警報器管理に必要な情報が予め格納されている。
【0156】
サーバ500の警報器管理部504により提供される携帯電話800を利用した住宅24−1,24−2の警報連携連動処理は、携帯電話ネットワーク600に対する申し込みで機能する有料サービスとして提供される。またサーバ500による携帯電話800から火災警報の出力は、住宅24−2の居住者の保有する携帯電話に対しても同様に設定して提供することができる。
【0157】
このような図9に示した連携システムは、図1の実施形態に設けている住宅24−1,24−2の電源コンセント装置100−11〜100−22及びサーバ500に設けている機器管理部502を取り除いて構築された簡易的なシステムであり、システム構成を簡単にし、コストを低減できる。
【0158】
[本発明の変形例]
(警報システム)
上記の実施形態は2住宅に設置した警報システムの警報連携を例にとるものであったが、必要に応じて3住宅、4住宅というように適宜の数の住宅警報システムを、外部ネットワークを経由した通信機能をもつ機器管理システムを利用して連携させることができる。
【0159】
また各住宅に配置する警報器システムは、住宅毎に、1台の警報器からなるものであっても、3台以上の警報器を連動可能としたものであっても良い。
【0160】
(一方向伝送による連携)
上記の実施形態での連携に係る通信は、複数の警報システムの間の双方向伝送としているが、一方の警報システムから他方の警報システム、或いは1の警報システムから他の警報システムへの一方向伝送としても良い。つまり、本発明は、少なくとも所定の警報システムで異状が検知された場合に、他の警報システムへ連携連動信号が送信されて、これに基づき当該他の警報システムで「他システム警報動作」が行われるようにすればよく、この逆方向の伝送による連携関係を必須としない。
【0161】
この一方向伝送となる連携に係る通信は、図1の住宅24−1が例えば親世帯の住宅であり、住宅24−2が子世帯の住宅であった場合、親世帯の住宅24−1の住警器10−11,10−12を備えた警報システムから、子世帯の住宅1bの住警器10−21,10−22を備えた警報システムへの一方向伝送とする。この一方向伝送のため、例えば親世帯の住宅24−1に設けた図7に示す中継器300−1の第1無線通信部304を受信専用にすると共に第2無線通信部308を送信専用とし、また子世帯の住宅1bに設けた中継器300−2の第2無線通信部308を受信専用にすると共に第1無線通信部304を送信専用にする。
【0162】
親世帯の住宅24−1の例えば住警器10−11で火災を検知して火災連携連動信号を中継器300−1へ送信した場合、この火災連携連動信号は中継器300−1、ゲートウェイ装置200−1、インターネット400、ゲートウェイ装置200−2及び中継器300−2を経由して子世帯の住宅24−2の警報器10−21,10−22へ送信され、当該火災連携連動信号を受信した住警器10−21,10−22に、親世帯の住宅24−1の火災発生を示す他住戸火災警報を出力させる。火災復旧連携連動信号及び警報停止連携連動信号の一方向伝送も同様である。
【0163】
(警報システム)
また上記の実施形態における警報システムは異状として火災を検知して警報する住警器の連動システムを例にとるものであったが、住警器以外の火災警報器、ガス漏れ警報器、CO警報器、各種の防犯用警報器、地震警報器(緊急地震放送受信機など)、その他任意の警報器を配置した警報システムやそれら各種の警報器を混在させて配置した警報システムについても同様に適用できる。更に、これらの警報器に加え中継装置や受信装置を含むシステムにも適用できる。
【0164】
また図4の住警器10−11にあっては、検煙部16を備え、火災に伴い発生する煙を検出して監視領域の火災を検知する煙式火災警報器を例に取っているが、これ以外に火災に伴う熱を検出するサーミスタ等の温度検知素子を備えた熱式火災警報器、火災に伴うその他の環境変化を検知する火災警報器、火災以外にガス漏れを検知する警報器、侵入者や地震その他の異状を検知する各種の警報器、これらを組み合わせて成る警報器についても、本発明の対象に含まれる。
【0165】
また、警報器の連動や各部の連携に係る通信は無線によるものでなくても良く、有線通信によっても、また有線と無線を適宜混在させるものであっても良い。このとき、各通信プロトコルはそれらに適合したものに代えれば良い。また、インターネット400についても、本発明の機能を実現できる他のネットワークに代えることができる。
【0166】
また、本発明の連携システムは、警報システムを構成する警報器が1台であることを妨げない。
【0167】
(通信方式)
また、上記実施形態における各第2無線通信部としては、必ずしも市販の無線送受信チップを用いる必要は無く、その機能を実現できれば他のモジュールや回路ブロック等を採用することができる。
【0168】
(その他)
また、上記実施の形態で示したプロセッサは、その機能の一部又は全部を、例えばワイヤードロジック等による他の手段に代えることができる。プロセッサを含め他の電気的、機能的構成は適宜に統廃合することもできる。
【0169】
また、上記の実施形態は住宅用に限らずビルやオフィス用など各種用途の警報システムと機器管理システムの連携にも適用できる。
【0170】
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【0171】
(特徴のまとめ)
ここで本発明による警報連携システムの特徴をまとめて列挙すると次のようになる。
【0172】
[警報連携システム]
(特徴1)
異状を検知した場合に、システム内で所定の第1通信プロトコルに従った信号の送受信により相互に連携して警報する警報器を備えた複数の警報システムと、
前記警報システムに全部又は一部で重複し、システム内に設置した機器と外部ネットワークに接続するネットワークアダプタとの間で、所定の第2通信プロトコルに従った信号を送受信するネットワークシステムと、
前記警報器と前記ネットワークアダプタとの間で、前記第1通信プロトコルと前記第2通信プロトコルとの間のプロトコル変換を行って信号を中継する中継器と、
を設け、
前記複数の警報システムを、前記ネットワークシステムを経由して連携させたことを特徴とする警報連携システム(請求項1)。
【0173】
(特徴2)
特徴1の警報連携システムに於いて、前記複数の警報システムの間での連携は、前記複数の警報システムのうち、任意の警報システムで異状が検知された場合に、当該警報システム以外の他の警報システムで警報することを特徴とする警報連携システム(請求項2)。
【0174】
(特徴3)
特徴1の警報連携システムに於いて、前記警報システムの一部または全部は、複数の警報器を連動動作させることを特徴とする警報連携システム(請求項3)。
【0175】
(特徴4)
特徴1の警報連携システムに於いて、前記複数の警報システムの少なくともとも1つは、他の警報システムとは異なる所在地に設けられることを特徴とする警報連携システム(請求項4)。
【0176】
(特徴5)
特徴1の警報連携システムに於いて、前記複数の警報システムの少なくとも1つは、他の警報システムとは異なる住戸に設けられることを特徴とする警報連携システム(請求項5)。
【0177】
(特徴6)
特徴1の警報連携システムに於いて、前記ネットワークシステムは、前記機器の状態を、前記ネットワークアダプタを経由してサーバに送信して管理する機器管理システムであることを特徴とする警報連携システム(請求項6)。
【0178】
(特徴7)
特徴6の警報連携システムに於いて、前記機器管理システムは、前記機器の消費電力を検知して管理することを特徴とする警報連携システム(請求項7)。
【0179】
(特徴8)
特徴1の警報連携システムに於いて、前記ネットワークシステムは、前記ネットワークアダプタから異状連携連動信号をサーバで受信した場合、前記サーバから異状警報信号を前記警報システムの利用者が保有する利用者端末に送信して異状警報を出力させることを特徴とする警報連携システム(請求項8)。
【0180】
(特徴9)
特徴1の警報連携システムに於いて、
前記警報システムの警報器は、異状を検知した場合に、連動元を示す異状警報を出力すると共に、同じ警報システム内の他の警報器に所定の第1通信プロトコルに従って異状連動信号を送信し、一方、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った異状連動信号の受信を検知した場合に、連動先を示す異状警報を出力させ、更に前記中継器から他の警報システムの警報器からの前記第1通信プロトコルに従った異状連携連動信号の受信を検知した場合に他住戸異状警報を出力し、
前記中継器は、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った異状連動信号の受信を検知した場合、所定の第2通信プロトコルに従った異状連携連動信号に変換して前記ネットワークアダプタに送信し、前記ネットワークアダプタから第2通信プロトコルに従った異状連携連動信号の受信を検知した場合に、前記第1通信プロトコルに従った異状連携連動信号に変換して前記警報器に送信することを特徴とする警報連携システム(請求項9)。
【0181】
(特徴10)
特徴1の警報連携システムに於いて、
前記警報システムの警報器は、異状復旧を検知した場合に、連動元を示す異状警報を停止すると共に、同じ警報システム内の他の警報器に所定の第1通信プロトコルに従って異状復旧連動信号を送信し、一方、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った異状復旧連動信号の受信を検知した場合に、連動先を示す異状警報を停止させ、更に前記中継器から他の警報システムの警報器からの前記第1通信プロトコルに従った異状復旧連携連動信号の受信を検知した場合に他住戸異状警報を停止し、
前記中継器は、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った異状復旧連動信号の受信を検知した場合、所定の第2通信プロトコルに従った異状復旧連携連動信号に変換して前記ネットワークアダプタに送信し、前記ネットワークアダプタから第2通信プロトコルに従った異状復旧連携連動信号の受信を検知した場合に、前記第1通信プロトコルに従った異状復旧連携連動信号に変換して前記警報器に送信することを特徴とする警報連携システム。
【0182】
(特徴11)
特徴1の警報連携システムに於いて、
前記警報システムの警報器は、自己の警報停止操作を検知した場合に、連動元を示す異状警報を停止すると共に、同じ警報システム内の他の警報器に所定の第1通信プロトコルに従って警報停止連動信号を送信し、一方、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った警報停止連動信号の受信を検知した場合に、連動先を示す異状警報を停止させ、更に前記中継器から他の警報システムの警報器からの前記第1通信プロトコルに従った警報停止連携連動信号の受信を検知した場合に他住戸異状警報を停止し、
前記中継器は、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った警報停止連動信号の受信を検知した場合、所定の第2通信プロトコルに従った警報停止連携連動信号に変換して前記ネットワークアダプタに送信し、前記ネットワークアダプタから第2通信プロトコルに従った警報停止連携連動信号の受信を検知した場合に、前記第1通信プロトコルに従った異状復旧連携連動信号に変換して前記警報器に送信することを特徴とする警報連携システム。
【0183】
(特徴12)
特徴1の警報連携システムに於いて、
前記警報システムの警報器は、自己の障害を検知した場合に、連動元を示す障害警報を出力すると共に、同じ警報システム内の他の警報器に所定の第1通信プロトコルに従って障害連動信号を送信し、一方、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った障害連動信号の受信を検知した場合に、連動先を示す障害警報を出力させ、更に前記中継器から他の警報システムの警報器からの前記第1通信プロトコルに従った障害連携連動信号の受信を検知した場合に他住戸障害警報を出力し、
前記中継器は、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った障害連動信号の受信を検知した場合、所定の第2通信プロトコルに従った障害連携連動信号に変換して前記ネットワークアダプタに送信し、前記ネットワークアダプタから第2通信プロトコルに従った障害連携連動信号の受信を検知した場合に、前記第1通信プロトコルに従った障害連携連動信号に変換して前記警報器に送信することを特徴とする警報連携システム。
【0184】
(特徴13)
特徴1の警報連携システムに於いて、前記警報システムは、前記警報器により火災、ガス漏れ又は盗難を検知して警報させることを特徴とする警報連携システム。
【0185】
[警報連携方法]
(特徴14)
異状を検知した場合に、システム内で所定の第1通信プロトコルに従った信号の送受信により相互に連携して警報する警報器を備えた複数の警報システムと、
前記警報システムに全部又は一部で重複し、システム内に設置した機器と外部ネットワークに接続するネットワークアダプタとの間で、所定の第2通信プロトコルに従った信号を送受信するネットワークシステムと、
を連携させる警報連携方法に於いて、
前記複数の警報システムに設けた中継器により、前記警報器と前記ネットワークアダプタとの間で、前記第1通信プロトコルと前記第2通信プロトコルとの間のプロトコル変換を行って信号を中継し、前記複数の警報システムを、前記ネットワークシステムを経由して連携させたことを特徴とする警報連携方法。
【0186】
(特徴15)
特徴1の警報連携方法に於いて、前記複数の警報システムの間での連携は、前記複数の警報システムのうち、任意の警報システムで異状が検知された場合に、当該警報システム以外の他の警報システムで警報することを特徴とする警報連携方法。
【0187】
(特徴16)
特徴14の警報連携方法に於いて、前記警報システムの一部または全部は、複数の警報器を連動動作させることを特徴とする警報連携方法。
【0188】
(特徴17)
特徴14の警報連携システムに於いて、前記複数の警報システムの少なくともとも1つは、他の警報システムとは異なる所在地に設けられることを特徴とする警報連携方法。
【0189】
(特徴18)
特徴14の警報連携方法に於いて、前記複数の警報システムの少なくとも1つは、他の警報システムとは異なる住戸に設けられることを特徴とする警報連携方法。
【0190】
(特徴19)
特徴14の警報連携方法に於いて、前記ネットワークシステムは、前記機器の状態を、前記ネットワークアダプタを経由してサーバに送信して管理する機器管理システムであることを特徴とする警報連携方法。
【0191】
(特徴20)
特徴19の警報連携方法に於いて、前記機器管理システムは、前記機器の消費電力を検知して管理することを特徴とする警報連携方法。
【0192】
(特徴21)
特徴14の警報連携方法に於いて、前記ネットワークシステムは、前記ネットワークアダプタから異状連携連動信号をサーバで受信した場合、前記サーバから異状警報信号を前記警報システムの利用者が保有する利用者端末に送信して異状警報を出力させることを特徴とする警報連携方法。
【0193】
(特徴22)
特徴14の警報連携方法に於いて、
前記警報システムの警報器は、異状を検知した場合に、連動元を示す異状警報を出力すると共に、同じ警報システム内の他の警報器に所定の第1通信プロトコルに従って異状連動信号を送信し、一方、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った異状連動信号の受信を検知した場合に、連動先を示す異状警報を出力させ、更に前記中継器から他の警報システムの警報器からの前記第1通信プロトコルに従った異状連携連動信号の受信を検知した場合に他住戸異状警報を出力し、
前記中継器は、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った異状連動信号の受信を検知した場合、所定の第2通信プロトコルに従った異状連携連動信号に変換して前記ネットワークアダプタに送信し、前記ネットワークアダプタから第2通信プロトコルに従った異状連携連動信号の受信を検知した場合に、前記第1通信プロトコルに従った異状連携連動信号に変換して前記警報器に送信することを特徴とする警報連携方法。
【0194】
(特徴23)
特徴14の警報連携方法に於いて、
前記警報システムの警報器は、異状復旧を検知した場合に、連動元を示す異状警報を停止すると共に、同じ警報システム内の他の警報器に所定の第1通信プロトコルに従って異状復旧連動信号を送信し、一方、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った異状復旧連動信号の受信を検知した場合に、連動先を示す異状警報を停止させ、更に前記中継器から他の警報システムの警報器からの前記第1通信プロトコルに従った異状復旧連携連動信号の受信を検知した場合に他住戸異状警報を停止し、
前記中継器は、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った異状復旧連動信号の受信を検知した場合、所定の第2通信プロトコルに従った異状復旧連携連動信号に変換して前記ネットワークアダプタに送信し、前記ネットワークアダプタから第2通信プロトコルに従った異状復旧連携連動信号の受信を検知した場合に、前記第1通信プロトコルに従った異状復旧連携連動信号に変換して前記警報器に送信することを特徴とする警報連携方法。
【0195】
(特徴24)
特徴14の警報連携方法に於いて、
前記警報システムの警報器は、自己の警報停止操作を検知した場合に、連動元を示す異状警報を停止すると共に、同じ警報システム内の他の警報器に所定の第1通信プロトコルに従って警報停止連動信号を送信し、一方、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った警報停止連動信号の受信を検知した場合に、連動先を示す異状警報を停止させ、更に前記中継器から他の警報システムの警報器からの前記第1通信プロトコルに従った警報停止連携連動信号の受信を検知した場合に他住戸異状警報を停止し、
前記中継器は、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った警報停止連動信号の受信を検知した場合、所定の第2通信プロトコルに従った警報停止連携連動信号に変換して前記ネットワークアダプタに送信し、前記ネットワークアダプタから第2通信プロトコルに従った警報停止連携連動信号の受信を検知した場合に、前記第1通信プロトコルに従った異状復旧連携連動信号に変換して前記警報器に送信することを特徴とする警報連携方法。
【0196】
(特徴25)
特徴14の警報連携方法に於いて、
前記警報システムの警報器は、自己の障害を検知した場合に、連動元を示す障害警報を出力すると共に、同じ警報システム内の他の警報器に所定の第1通信プロトコルに従って障害連動信号を送信し、一方、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った障害連動信号の受信を検知した場合に、連動先を示す障害警報を出力させ、更に前記中継器から他の警報システムの警報器からの前記第1通信プロトコルに従った障害連携連動信号の受信を検知した場合に他住戸障害警報を出力し、
前記中継器は、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った障害連動信号の受信を検知した場合、所定の第2通信プロトコルに従った障害連携連動信号に変換して前記ネットワークアダプタに送信し、前記ネットワークアダプタから第2通信プロトコルに従った障害連携連動信号の受信を検知した場合に、前記第1通信プロトコルに従った障害連携連動信号に変換して前記警報器に送信することを特徴とする警報連携方法。
【0197】
(特徴26)
特徴13の機器警報連携方法に於いて、前記警報システムは、前記警報器により火災、ガス漏れ又は盗難を検知して警報させることを特徴とする警報連携方法。
【0198】
[中継器]
(特徴27)
異状を検知した場合に、システム内で所定の第1通信プロトコルに従った信号の送受信により相互に連携して警報する警報器を備えた複数の警報システムと、
前記警報システムに全部又は一部で重複し、システム内に設置した機器と外部ネットワークに接続するネットワークアダプタとの間で、所定の第2通信プロトコルに従った信号を送受信するネットワークシステムと、
を連携させる中継器に於いて、
前記警報器と前記ネットワークアダプタとの間で、前記第1通信プロトコルと前記第2通信プロトコルとの間のプロトコル変換を行って信号を中継するプロトコル変換部を設けたことを特徴とする中継器。
【0199】
(特徴28)
特徴27載の中継器に於いて、前記プロトコル変換部は、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った異状連動信号の受信を検知した場合、所定の第2通信プロトコルに従った異状連携連動信号に変換して前記ネットワークアダプタに送信し、前記ネットワークアダプタから第2通信プロトコルに従った異状連携連動信号の受信を検知した場合に、前記第1通信プロトコルに従った異状連携連動信号に変換して前記警報器に送信することを特徴とする中継器。
【0200】
(特徴29)
特徴27載の中継器に於いて、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った異状復旧連動信号の受信を検知した場合、所定の第2通信プロトコルに従った異状復旧連携連動信号に変換して前記ネットワークアダプタに送信し、前記ネットワークアダプタから第2通信プロトコルに従った異状復旧連携連動信号の受信を検知した場合に、前記第1通信プロトコルに従った異状復旧連携連動信号に変換して前記警報器に送信することを特徴とする中継器。
【0201】
(特徴30)
特徴27載の中継器に於いて、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った警報停止連動信号の受信を検知した場合、所定の第2通信プロトコルに従った警報停止連携連動信号に変換して前記ネットワークアダプタに送信し、前記ネットワークアダプタから第2通信プロトコルに従った警報停止連携連動信号の受信を検知した場合に、前記第1通信プロトコルに従った異状復旧連携連動信号に変換して前記警報器に送信することを特徴とする中継器。
【0202】
(特徴31)
特徴27載の中継器に於いて、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った障害連動信号の受信を検知した場合、所定の第2通信プロトコルに従った障害連携連動信号に変換して前記ネットワークアダプタに送信し、前記ネットワークアダプタから第2通信プロトコルに従った障害連携連動信号の受信を検知した場合に、前記第1通信プロトコルに従った障害連携連動信号に変換して前記警報器に送信することを特徴とする中継器。
【符号の説明】
【0203】
10−11〜10−22:住警器
24:住宅
28,56,102,228,328:プロセッサ
30,304:第1無線通信部
34,110,210,308:第2無線通信部
32,36,112,212,306,310:アンテナ
38:センサ部
40:報知部
42:操作部
44:メモリ
46:電池電源
48,320:第1送信回路
50,322:第1受信回路
52,122,222,324:第2送信回路
54,124,224,326:第2受信回路
60:警報制御部
62:住戸間警報制御部
100−11〜100−22:電源コンセント装置
200−1,100−2:ゲートウェイ装置
226,330:プロトコル変換部
300−1,300−2:中継器
400:インターネット
500:サーバ
502:機器管理部
504:警報器管理部
506:データベース
600:携帯電話ネットワーク
700:携帯電話基地局
800:携帯電話

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異状を検知した場合に、システム内で所定の第1通信プロトコルに従った信号の送受信により相互に連携して警報する警報器を備えた複数の警報システムと、
前記警報システムに全部又は一部で重複し、システム内に設置した機器と外部ネットワークに接続するネットワークアダプタとの間で、所定の第2通信プロトコルに従った信号を送受信するネットワークシステムと、
前記警報器と前記ネットワークアダプタとの間で、前記第1通信プロトコルと前記第2通信プロトコルとの間のプロトコル変換を行って信号を中継する中継器と、
を設け、
前記複数の警報システムを、前記ネットワークシステムを経由して連携させたことを特徴とする警報連携システム。
【請求項2】
請求項1記載の警報連携システムに於いて、前記複数の警報システムの間での連携は、前記複数の警報システムのうち、任意の警報システムで異状が検知された場合に、当該警報システム以外の他の警報システムで警報することを特徴とする警報連携システム。
【請求項3】
請求項1記載の警報連携システムに於いて、前記警報システムの一部または全部は、複数の警報器を連動動作させることを特徴とする警報連携システム。
【請求項4】
請求項1記載の警報連携システムに於いて、前記複数の警報システムの少なくともとも1つは、他の警報システムとは異なる所在地に設けられることを特徴とする警報連携システム。
【請求項5】
請求項1記載の警報連携システムに於いて、前記複数の警報システムの少なくとも1つは、他の警報システムとは異なる住戸に設けられることを特徴とする警報連携システム。
【請求項6】
請求項1記載の警報連携システムに於いて、前記ネットワークシステムは、前記機器の状態を、前記ネットワークアダプタを経由してサーバに送信して管理する機器管理システムであることを特徴とする警報連携システム。
【請求項7】
請求項6記載の警報連携システムに於いて、前記機器管理システムは、前記機器の消費電力を検知して管理することを特徴とする警報連携システム。
【請求項8】
請求項1記載の警報連携システムに於いて、前記ネットワークシステムは、前記ネットワークアダプタから異状連携連動信号をサーバで受信した場合、前記サーバから異状警報信号を前記警報システムの利用者が保有する利用者端末に送信して異状警報を出力させることを特徴とする警報連携システム。
【請求項9】
請求項1記載の警報連携システムに於いて、
前記警報システムの警報器は、異状を検知した場合に、連動元を示す異状警報を出力すると共に、同じ警報システム内の他の警報器に所定の第1通信プロトコルに従って異状連動信号を送信し、一方、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った異状連動信号の受信を検知した場合に、連動先を示す異状警報を出力させ、更に前記中継器から他の警報システムの警報器からの前記第1通信プロトコルに従った異状連携連動信号の受信を検知した場合に他住戸異状警報を出力し、
前記中継器は、同じ警報システム内の他の警報器から前記第1通信プロトコルに従った異状連動信号の受信を検知した場合、所定の第2通信プロトコルに従った異状連携連動信号に変換して前記ネットワークアダプタに送信し、前記ネットワークアダプタから第2通信プロトコルに従った異状連携連動信号の受信を検知した場合に、前記第1通信プロトコルに従った異状連携連動信号に変換して前記警報器に送信することを特徴とする警報連携システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−252690(P2012−252690A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−88305(P2012−88305)
【出願日】平成24年4月9日(2012.4.9)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【Fターム(参考)】