説明

走行玩具

【課題】 弾倉内に弾丸が入っているときには、弾丸を1個ずつ確実に装填室へ装填することができる弾丸装填機構を備えた走行玩具を提供する
【解決手段】 本発明は、球形状の弾丸を発射する弾丸発射装置を搭載した走行玩具であって、この走行玩具は、弾丸発射機構171と、発射駆動機構201と、弾倉221と、弾倉221の弾丸を砲身の後端近傍に位置する装填室155内に装填する弾丸装填機構200と、を有し、弾丸装填機構200は、シリンダー183の側面前端近傍に形成されたシリンダーラック186と、シリンダー183の動きと同期して稼働し、弾丸を装填室155内に押圧する押し込み部材197と、シリンダーラック186と押し込み部材197の動きを同期させる同期カム198と、を備え、弾丸発射モータの駆動時において、シリンダー183が後方へ移動するタイミングに合わせて弾丸を1個ずつ装填室155内に装填するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラジオコントロールによる走行玩具に関し、遠隔操作により弾丸を発射可能な弾丸発射装置を搭載した走行玩具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
今日、走行玩具としては、ラジオコントロール装置を搭載して遠隔操作を可能とする種々の走行玩具が提供されている。
そしてまた、BB弾(Ball Bullet)と呼ばれる直径が数ミリメートル程度の球形であってプラスチック製などの弾丸を、圧縮空気や高圧ガスで発射させることのできるラジオコントロール式戦車の模型も提供されている(例えば特許文献1)。
【0003】
このBB弾などの弾丸を発射する弾丸発射装置を組み込んだラジオコントロール式の走行玩具では、通常、遊戯者から離れた位置で弾丸を発射させるため、弾丸の補充回数が少なくても数多くの弾丸を発射できるように弾丸発射装置と共に弾倉を備える走行玩具とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3522183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
BB弾などの弾丸を発射可能な走行玩具は、弾倉に収納した弾丸を弾倉底部の傾斜により砲身の装填口に移動させて発射装置への弾丸の装填を行うも、弾丸の装填口に複数の弾丸が集中することによって弾丸同士が干渉しあい、発射装置への弾丸の装填が確実に行えなくなるときがあり、ラジオコントローラーなどの送信装置の発射ボタンを操作しても不発となることもあった。
【0006】
本発明は、このような欠点を排除し、弾倉内に弾丸が入っているときには、弾丸を1個ずつ確実に装填室へ装填することができる弾丸装填機構を備えた走行玩具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の走行玩具は、球形状の弾丸を発射する弾丸発射装置を搭載した走行玩具であって、該弾丸発射装置は、砲身の後端に位置する弾丸発射機構と、該弾丸発射機構を駆動する発射駆動機構と、複数の弾丸を収納する弾倉と、前記弾倉に収納された弾丸を前記弾丸発射機構の装填室内へ装填する弾丸装填機構と、を備えてなり、前記弾倉は、前記装填室の近くに配置された排出口を備えてなり、前記弾丸装填機構は、前記装填室の装填口方向に移動する押し込み部材と、前記装填室の装填口と前記押し込み部材との間に前記排出口より低い位置に配置され前記排出口から落下する弾丸の1個を収容する弾丸受け、とを備えてなり、前記押し込み部材は、前記装填室の装填口の方向に移動する動作により前記排出口から前記弾丸受けに落下する弾丸を1個ずつ前記装填室に押し込むように構成されてなることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の走行玩具において、前記弾丸発射機構は、シリンダー及び当該シリンダーに内蔵されたピストンを有し、前記発射駆動機構は、前記シリンダー及びピストンを駆動する弾丸発射モータ及びピストンカムやシリンダーカムを有し、前記弾丸装填機構は、前記弾丸を前記装填室内に押し込む押し込み部材を有し、該押し込み部材は、前記シリンダーが後方に移動すると、この動きに合わせて前記シリンダーの移動方向と交わる方向に摺動し、前記弾丸を前記装填室内に装填することを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明の走行玩具において、前記弾丸装填機構は、前記シリンダーの側面前端近傍に形成されたシリンダーラックと、前記シリンダーの動きと同期して稼働し、弾丸を装填室内に押圧する前記押し込み部材と、前記シリンダーラックと押し込み部材の動きを同期させる同期カムと、を備え、前記シリンダーが稼働すると、前記同期カムがシリンダーラックと噛合して回動し、当該同期カムと噛合された押し込み部材も前記同期カムに付勢されて左右方向に摺動することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の走行玩具において、前記押し込み部材は、前記同期カムと噛合するラック部と、前記弾丸を前記装填室内に押し込む押し込みアームと、を備えることを特徴とする。
【0011】
そして、本発明の走行玩具において、前記シリンダーは、装填口を内側から塞いでおり、後方に移動することによって前記装填口を開放し、前記押し込み部材は、前記シリンダーが前記装填口を開放したタイミングに合わせて前記弾丸を前記装填室内に押し込むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の弾丸発射走行玩具は、送信機からの遠隔操作信号に応答して砲身から球形状弾丸を発射する走行玩具であって、前記走行玩具に搭載された砲身と、前記砲身と前記弾丸発射機構との間に配置された弾丸装填空間と、該弾丸装填空間に装填された球形状弾丸を空気圧によって前記砲身に向かって急激に押し出す弾丸発射機構と、前記弾丸装填空間に弾丸を供給する弾丸供給機構と、を備えてなり、前記弾丸供給機構は、前記弾丸発射機構の側部に配置され、前記弾丸装填口の方向に向かって下降する傾斜を持って形成された底面と、複数の球形状弾丸を収納する空間と、前記弾丸装填口近傍に設けられた前記弾丸1個が通過する大きさの排出口と、を備えた弾倉と、前記弾丸装填空間への弾丸装填口と、前記弾丸装填口の方向に移動する押し込み機構と、前記弾丸装填口と押し込み機構との間に前記排出口より低い位置に設けられ前記排出口から落下する1個の弾丸を収容する広さを備えた弾丸受けと、前記弾丸装填口を塞ぐ位置に設けられた弾性部材からなるストッパーと、を備えてなり、前記弾倉の傾斜底面を転がって前記排出口に移動し該排出口から落下した1個の球形状弾丸が前記弾丸受けに供給され、前記弾丸発射機構の前記砲身からの後退に連動して前記押し込み機構による前記弾丸装填口の方向への押圧動作が実行され、前記ストッパーの弾性力に抗して前記弾丸受けに供給された1個の弾丸を前記弾丸装填空間へ押し込み供給するように構成されてなることを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明の弾丸発射走行玩具は、送信機からの遠隔操作信号に応答して砲身から球形状弾丸を発射する走行玩具であって、前記走行玩具に搭載された砲身と、前記砲身と前記弾丸発射機構との間に配置された弾丸装填空間と、該弾丸装填空間に装填された球形状弾丸を空気圧によって前記砲身に向かって急激に押し出す弾丸発射機構と、前記弾丸装填空間に弾丸を供給する弾丸供給機構と、を備えてなり、前記弾丸供給機構は、前記弾丸発射機構の側部に配置され、前記弾丸装填口の方向に向かって下降する傾斜を持って形成された底面と、複数の球形状弾丸を収納する空間と、前記弾丸装填口近傍に設けられた前記弾丸が通過する大きさの排出口と、を備えた弾倉と、前記弾丸装填空間への弾丸装填口と、前記弾丸装填口の方向に移動する押し込み機構と、前記弾丸装填口と押し込み機構との間に前記排出口より低い位置に設けられ前記排出口から落下する弾丸を収容する弾丸受けと、前記弾丸装填口を塞ぐ位置に設けられた弾性部材からなるストッパーと、を備えてなり、前記押し込み機構の前記弾丸装填口への移動方向は、前記排出口から前記弾丸受けに弾丸が落下する方向とは交差して設けられてなり、前記弾倉の傾斜底面を転がって前記排出口に移動し該排出口から落下する球形状弾丸が前記弾丸受けに供給され、前記弾丸発射機構の前記砲身からの後退に連動して前記押し込み機構による前記弾丸装填口の方向への押圧動作が実行され、前記ストッパーの弾性力に抗して前記弾丸受けに供給された1個の弾丸を前記弾丸装填空間へ押し込み供給するように構成されてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、弾倉内に弾丸が入っているときには、弾丸を1個ずつ確実に装填室へ装填することができる弾丸装填機構を備えた走行玩具を提供することができる。
【0015】
また、本発明の走行玩具によれば、装填室内に弾丸を1個ずつ押し込むことにより弾丸を装填する弾丸装填機構を備えることにより、弾丸の発射指示をした場合に弾詰まりや不発といった現象が発生することを防止できる。
【0016】
さらに、本発明によれば、弾丸装填機構がシリンダーの後方へ移動するタイミングに合わせて弾丸を1個ずつ装填室内に装填する構成とすることにより、弾倉に収納された弾丸を1個ずつ確実に装填室内に装填できる走行玩具を提供できる。
【0017】
また、本発明の走行玩具によれば、弾丸装填機構を、シリンダーに形成されたシリンダーラックと、押し込み部材と、シリンダーラックと押し込み部材の動きを同期させる同期カムと、から形成することにより、シリンダーの動きに合わせて押し込み部材が稼働する構成とすることができ、弾丸を装填するための新たなモータ等を追加することなく、確実に弾丸を装填室に装填できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施例に係る弾丸発射可能な走行玩具の外観側面図である。
【図2】本発明の実施例に係る走行玩具の断面模式図である。
【図3】本発明の実施例の走行玩具に係る砲塔部を拡大した断面模式図である。
【図4】本発明の実施例に係る走行玩具が備える砲塔部の斜視図である。
【図5】本発明の実施例に係る走行玩具が備える砲塔部の分解斜視図である。
【図6】本発明の実施例に係る走行玩具が備える砲塔部の分解斜視図である。
【図7】本発明の実施例に係る走行玩具が備える砲塔部の一部を破断した斜視図である。
【図8】本発明の実施例に係る走行玩具が備える砲塔部の一部を破断した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態について述べる。走行玩具100は、図2に示すように、球形状の弾丸を発射する弾丸発射装置を搭載した走行玩具100である。この弾丸発射装置は、図4乃至図6に示すように、砲身150の後端にピストン175及びシリンダー183を有する弾丸発射機構171と、ピストン175及びシリンダー183を駆動する弾丸発射モータ及びピストンカム215やシリンダーカム211を有する発射駆動機構201と、複数の弾丸を収納する弾倉221と、弾倉221の弾丸を砲身150の後端近傍に位置する装填室155内に装填する弾丸装填機構200と、を有している。
【0020】
この弾倉221は、図4及び図5に示すように、装填室155の近くに配置された排出口223を備えてなり、弾丸装填機構200は、装填室155の装填口157方向に移動する押し込み部材197と、装填室155の装填口157と押し込み部材197との間に排出口223より低い位置に配置され排出口223から落下する弾丸の1個を収容する弾丸受け182e、とを備えてなる。そして、この押し込み部材197は、装填室155の装填口157の方向に移動する動作により排出口223から弾丸受け182eに落下する弾丸を1個ずつ装填室155に押し込むものである。
【0021】
また、弾丸装填機構200は、図5に示すように、シリンダー183の側面前端近傍に形成されたシリンダーラック186と、シリンダー183の動きと同期して稼働し、弾丸を装填室155内に押圧する上述した押し込み部材197と、シリンダーラック186と押し込み部材197の動きを同期させる同期カム198と、を備えてなる。
【0022】
そして、弾丸装填機構200は、図6及び図7に示すように、シリンダー183が後方に移動したとき、同期カム198がシリンダーラック186と噛合して回動し、同期カム198と噛合された押し込み部材197も同期カム198に付勢されて左右方向に摺動するものである。つまり、弾丸装填機構200は、弾丸発射モータの駆動時において、シリンダー183が後方へ移動するタイミングに合わせて弾丸を1個ずつ装填室155内に装填する。
【0023】
さらに、弾倉221は、図5に示したように、前端の排出口223を砲身150の後端近傍の装填口157に合わせて配置されており、内側の底面には前端に向かって傾斜する傾斜部225を有している。そして、弾倉221に収納された弾丸は、傾斜部225によって前端方向に移動し、1個ずつ排出口223から弾丸受け182e上に供給されるものである。
【実施例】
【0024】
以下、本発明の実施例を図に基づいて詳説する。本発明に係る弾丸発射可能な走行玩具100は、図1に示すように、戦車の形状を模した遠隔操作可能な走行玩具100である。この走行玩具100は、砲身150を備えた砲塔部140を搭載する車体であって、後方に駆動輪124を有して転輪126などに履帯128を掛け渡した走行装置を備える玩具本体110を有する。そして、この玩具本体110には、図2に示すように、電池112及び電源スイッチ114と合わせて制御部116や走行駆動装置121並びに砲塔旋回装置131が組み込まれている。
【0025】
この走行駆動装置121は、右走行駆動モータ及び左走行駆動モータを内蔵すると共に、右走行駆動モータの回転速度を減速する減速歯車列や、左走行駆動モータの回転速度を減速する減速歯車列を内蔵している。また、走行駆動装置121は、左走行駆動モータ用の減速歯車列により回転される左駆動軸123を車体の左側方に突出させており、この左駆動軸123の先端に図1に示した左駆動輪124が玩具本体110である車体の左後方位置において装着されている。さらに、走行駆動装置121は、右走行駆動モータ用減速歯車列により回転される右駆動軸を車体の右側方に突出させており、この右駆動軸の先端に図示されない右駆動輪が車体の右後方位置において装着されている。
【0026】
そして、走行駆動装置121は、玩具本体110の左下方に図1に示した車体を支える複数の左転輪126を有し、この左転輪126及び左駆動輪124などの車輪には左履帯128が掛け渡されている。また、走行駆動装置121は、玩具本体110の右側下方にも車体を支える複数の右転輪127を有し、右転輪127及び右駆動輪などの車輪にも右履帯129が掛け渡され、車体の左右に各々キャタピラ(登録商標)を備えた無限軌道の走行装置が形成されるものである。
【0027】
また、砲塔部140は、基台リング141を用いて玩具本体110に対して左右に旋回可能に搭載され、基台リング141の外周に形成された歯部が砲塔旋回装置131の駆動歯車133と噛合わされるものである。この砲塔旋回装置131は、砲塔旋回装置131に組み込まれた砲塔旋回モータの回転速度を減速する減速歯車列を介して駆動歯車133を回転させ、この駆動歯車133の一部を砲塔旋回装置131の外部に突出させて基台リング141の歯部と噛合させることにより、駆動歯車133によって砲塔部140を回転させるものである。
【0028】
制御部116は、受信機及び駆動制御手段を構成する集積回路などにより形成され、送信機であるラジオコントローラーからの制御信号を受信機で受信及び復調し、復調された制御信号に基づき、駆動制御手段から走行駆動装置121の右走行駆動モータや左走行駆動モータに停止及び正逆回転や回転速度を制御する走行制御信号を出力する。
【0029】
また、制御部116は、砲塔旋回装置131の砲塔旋回モータに停止及び正逆回転を制御する旋回制御信号を出力し、更に、後述する砲身回動機構161の砲身回動モータに停止及び正逆回転を制御する駆動制御信号を出力し、弾丸を発射する発射駆動機構201に発射制御信号を出力するものである。
【0030】
そして、砲塔部140は、図1に示したように、戦車の砲塔部を模した砲塔部カバー142によって覆われており、砲塔部カバー142の上方には、ハッチを模した弾丸供給扉142aが配置されている。また、砲塔部140は、図3に示すように、砲塔部カバー142の前方に突出した砲身150を上下に駆動する砲身回動機構161を有している。さらに、砲塔部140は、図2及び図4に示すように、砲塔部カバー142の内部に、弾丸発射機構171や発射駆動機構201、弾丸装填機構200、弾倉221を備える。
【0031】
この砲身回動機構161は、図3に示したように、砲身駆動モータ及び砲身駆動モータの回転速度を減速する減速歯車列が組み込まれ、減速歯車列を介して回動クランク165を鉛直方向に回転させるものである。そして、砲塔部カバー142の右側面には、クランク受け195が形成されており、回動クランク165に設けたクランクピン167をクランク受け195に係合させ、回動クランク165の回転によりクランク受け195を上下に移動させて砲身回動軸151を中心に砲身150や弾丸発射機構171などを上下方向に回動させるものである。
【0032】
尚、砲身150は、砲身150から左右に突出する砲身回動軸151を曲率中心として湾曲させた可動板153を貫通させて砲塔部140の前方に突出させ、可動板153により砲塔部140の前面に設けた開口を塞ぐことにより砲身150を砲塔部140に対して上下に回動可能としつつ、砲身150の上下位置などの周縁部に砲塔内が見える間隙を生じさせないようにしている。
【0033】
また、砲塔部140において、弾丸発射機構171や発射駆動機構201は、図4及び図5に示すように、下ケース181と上ケース182とから形成される機構部カバー内に配置されている。また、弾倉221は、上ケース182の左上方に配置されており、弾丸装填機構200は、上ケース182の上方であって弾倉221の前端近傍に設けられている。
【0034】
この機構部カバーの下ケース181には、発射駆動機構201が備える弾丸発射モータや減速歯車列等が収納されている。また、上ケース182は、弾丸発射機構171等を覆う発射機構部182dと、発射機構部182dの前端近傍から前方に突出する砲身取付部182aと、を備える。この砲身取付部182aは、砲身150が接合される部位であり、内側が弾丸の装填される弾丸装填空間としての装填室155とされている。さらに、砲身取付部182aの側面における左後端部には装填口157としての開口が形成され、この装填口157の左側方であって装填口157よりも下方位置には、弾丸が1個収容される大きさとされた弾丸受け182eが形成されている。さらに、砲身取付部182aの左右側面には、上述した砲身回動軸151が形成されている。
【0035】
発射駆動機構201は、弾倉221の下方であって機構部カバーの内部に位置しており、後述する複数のカム等によって構成されている。また、この発射駆動機構201は、下方に位置し下ケース181の内側に形成される本体部203と、本体部203の上方に位置し下ケース181と上ケース182の内側に形成されるカム室205と、を有している。
【0036】
そして、この発射駆動機構201は、本体部203に図示しない弾丸発射モータと減速歯車列が内蔵され、この減速歯車列により弾丸発射モータの回転速度を減速してカム室205に収納されるピストンカム215及びシリンダーカム211を回転させるものである。
【0037】
この、ピストンカム215及びシリンダーカム211は、図5及び図6に示すように、一本のカムシャフト207に同軸として固定されている。そして、弾丸発射モータは、上述した制御部116の駆動制御手段からの発射制御信号によりこのカムシャフト207を一回転だけ回転させるものである。即ち、このカムシャフト207は、回転可能に本体部203に取り付けられ、カム室205に収納されるピストンカム215及びシリンダーカム211を本体部203に内蔵する弾丸発射モータにより回転させるものである。
【0038】
また、弾丸発射機構171は、図7に示すように、円筒状のシリンダー183と、シリンダー183の内部に挿入された円柱状のピストン175を有するものである。このシリンダー183の先端面における上方近傍には、図7及び図8に示すように、砲身150の後端近傍、つまり、上ケース182の前端近傍に形成される弾丸装填空間としての装填室155に挿入される弾丸装填筒185を有している。そして、シリンダー183及びピストン175は、砲身150の中心軸線と弾丸装填筒185の中心軸線が一致するように、シリンダー183の全体が前後に移動可能な状態で配置されている。
【0039】
尚、シリンダー183の前後移動は、弾丸装填筒185を砲身150の内部に形成された装填室155の内部で前後に移動させる短い距離とされ、弾丸装填筒185を後退させたときに装填室155の後部側方に形成された弾丸の装填口157を開口するものである。
【0040】
また、ピストン175もシリンダー183内において中心軸線に沿って前後移動が可能とされるものであり、このピストン175の前後移動の距離は、シリンダー183の移動距離よりも大きくされている。
【0041】
シリンダー183は、外側面の前端に配置されたシリンダースプリング189により前方に付勢されている。そして、弾丸発射機構171は、このシリンダー183が前方に位置している場合、シリンダー183の前端が機構部カバーの前端内側に当接しており、弾丸装填筒185が上ケース182の装填口157を内側から塞いでいる。また、上ケース182の装填室155内には、弾丸の直径よりも僅かに小さな直径とされる弾性リング159が配置されており、弾丸装填筒185と弾性リング159の間に1個の弾丸が保持されるものである。
【0042】
さらに、このシリンダー183は、図6及び図7に示したように、シリンダーカム211の上面外縁に設けられたシリンダー駆動突起213と係合可能なシリンダーアーム184をシリンダー183の外周面から側方に突出させるように有しているものである。また、シリンダー183は、前端近傍の側方位置に、後述する同期カム198と噛合するシリンダーラック186を有している。
【0043】
ピストン175は、上ケース182の内側にしてピストン175の後方に配置したピストンスプリング179によりシリンダー183内で前方に付勢されている。また、ピストン175は、後端から側方に突出してシリンダー183の外周に沿って配置される駆動ラック177を有し、駆動ラック177の歯部がピストンカム215のピストン駆動歯部217と噛合い可能とされるものである。
【0044】
このピストンカム215は、図5及び図6に示したように、円板状のピストンカム215の外周において約半周だけ外方に突出するピストン駆動歯部217を有し、このピストン駆動歯部217を回転により駆動ラック177の歯部と噛合させ、図7に示すように、ピストン175を後退させるものである。
【0045】
弾倉221は、弾丸発射機構171の側方上方であって、機構部カバーの上ケース182の上方位置に弾丸発射機構171に沿って設けられ、図4に示すように、前端が弾丸受け182eの上方に位置するよう配置されている。そして、この弾倉221は、装填口157の方向に向かって下降する傾斜部225を有した底面と、底面から垂直に立ち上がる側壁によって囲まれた弾丸収納空間227と、装填口157近傍に設けられた弾丸1個が通過する大きさの排出口223と、を備える。
【0046】
この弾倉221の弾丸収納空間227は、複数の弾丸が収納される空間であり、弾丸収納空間227を形成する側壁の前端近傍には排出口223としての開口が形成されている。また、傾斜部225の前端、つまり、傾斜部225の排出口223下方には、球形状の弾丸が1個通過することができるように窪みが形成されている。尚、弾倉221の上方には、図1及び図2に示した砲塔部カバー142の弾丸供給扉142aが配置され、弾丸の供給が可能とされている。
【0047】
そして、この弾倉221の弾丸収納空間227に収納された弾丸は、傾斜部225を転がって排出口223側に移動し、排出口223の下方に形成された窪みを介して1個ずつ装填口157の近傍に位置する弾丸受け182e上に落下する。また、弾丸受け182e上に1個の弾丸が位置している場合、上述したように弾丸受け182eには弾丸1個分のスペースしかなく、弾丸受け182e上の弾丸に排出口223に位置する弾丸が係止されて停止するため、複数の弾丸が弾丸受け182eに流れ込むことはない。
【0048】
また、装填口157の近傍には、弾丸を装填室155内に装填する弾丸装填機構200が配設されている。この弾丸装填機構200は、上述したシリンダーラック186と、弾丸を装填室155内に押し込むプッシュレバー等の押し込み部材197と、シリンダーラック186と押し込み部材197の動きを同期させる平歯車である同期カム198と、上ケース182の弾丸受け182eと、装填口157を塞ぐストッパー235と、を備えてなる。
【0049】
そして、この弾丸装填機構200は、シリンダー183がシリンダーカム211によって後方に移動した場合、シリンダーラック186と噛合している同期カム198が回動し、この同期カム198と噛合している押し込み部材197が装填口157方向に摺動することにより、弾丸受け182e上に位置している1個の弾丸を装填室155内に押し込むものである。つまり、弾丸装填機構200は、図7に示したように、シリンダー183が砲身150の後端近傍位置から後方に移動するタイミングに合わせて弾丸を装填室155内に1個ずつ装填する構成となっている。
【0050】
押し込み部材197は、平板状の本体部197aと、本体部197aの後端面に形成され同期カム198と噛合するラック部197bと、装填室155内に弾丸を押し込む押し込みアーム197cと、本体部197aの上下両面に形成された摺動支持レール197dと、を備えた押し込み機構である。
【0051】
また、機構部カバーの上ケース182は、この弾丸装填機構200が配置される位置に、同期カム198が軸着される軸182bと、押し込み部材197の摺動支持レール197dが位置する摺動支持溝182cと、を備える。
【0052】
さらに、弾丸装填機構200と弾倉221の間には、図4に示したように、押し込み部材197や同期カム198を覆う装填機構カバー199が配置されている。この装填機構カバー199は、下面に押し込み部材197の摺動支持レール197dが摺動する摺動支持溝199aを備える。
【0053】
そして、押し込み部材197は、同期カム198が回動すると、ラック部197bが同期カム198と噛合し、左右方向に摺動して装填口157から装填室155内に弾丸を押し込む。つまり、押し込み機構としての押し込み部材197は、弾倉221の排出口223から弾丸受け182eに弾丸が落下する方向とは交差する方向に移動する。このとき、押し込み部材197の摺動支持レール197dは、上ケース182及び装填機構カバー199の摺動支持溝182c,199aに沿って摺動するため、前後方向に揺動することがなく、また、同期カム198とラック部197bの噛合いが外れることもない。
【0054】
また、装填口157の外方には、弾性部材により形成したストッパー235が配置されている。このストッパー235は、平板状の本体の一辺両端から下方に延設される2本の脚部を有し、この両脚部の先端内側で弾倉221から弾丸受け182e上に落下した弾丸を停止させ、押し込み部材197からの押圧力によって弾丸の1個ずつを両脚部の中間下方を通過させ、弾丸を1個ずつ砲身150の側方上方に形成した装填口157へ円滑に送るようにするものである。また、このストッパー235は、装填室155内に装填された弾丸が弾丸受け182e側に逆流することを防止する効果も有している。
【0055】
即ち、この走行玩具100は、砲身150や弾丸発射機構171を搭載した走行玩具100であって、装填口157近傍に位置する弾丸受け182e上に弾丸を供給する弾倉221や、ストッパー235等を有した弾丸装填機構200を備えてなるものである。
【0056】
次に、この走行玩具100における弾丸を発射する際の各機構の動作について述べる。弾倉221に球形状の弾丸が収納されると、弾丸は、傾斜部225を転がって排出口223の近傍に移動し、弾丸受け182eに弾丸が配置されていないときには1個の弾丸が当該弾丸受け182e上に落下する。また、弾丸受け182e上に弾丸が配置されているときには、弾倉221内の弾丸は、弾丸受け182e上の弾丸に係止されて排出口223で停止する。
【0057】
この状態で使用者が送信機で弾丸発射指示の操作を行うと、制御部116から発射駆動機構201に発射制御信号が入力され、図5及び図6に示すように、弾丸発射モータが回転してカムシャフト207の回転が開始し、シリンダーカム211及びピストンカム215も回転を開始する。
【0058】
そして、まずピストンカム215のピストン駆動歯部217とピストン175の駆動ラック177とが噛合し、ピストン175は、後方への移動を開始する。また、ピストン175の後方への移動が開始した後、遅れてシリンダーカム211のシリンダー駆動突起213とシリンダー183のシリンダーアーム184とが係止し、シリンダー183は、後方への移動を開始する。
【0059】
シリンダー183が後方への移動を開始すると、シリンダーラック186と噛合している同期カム198が右回転を開始し、この同期カム198と噛合している押し込み部材197も装填口157方向への摺動を開始する。そして、装填口157方向、つまり、シリンダー183の移動方向と交わる方向に押し込み部材197が摺動すると、押し込みアーム197cの先端が弾丸受け182e上に位置する弾丸を押圧し、弾丸を装填口157方向へ移動させる。
【0060】
このとき、押し込み部材197に付勢された弾丸は、ストッパー235の両脚部に係止された状態となる。つまり、弾丸受け182eが装填口157よりも下方に位置し、弾丸受け182eに位置する弾丸は斜め上方をストッパーにより抑制されているため、押し込みアーム197cの先端に押圧されて装填口157方向に付勢された弾丸は、ストッパー235の下方から両脚部に押し込まれ、押し込みアーム197cからの押圧力によって弾倉221方向へ逆流することはない。
【0061】
シリンダーカム211が回転してシリンダー183が更に後方に移動すると、弾丸装填筒185が装填口157から外れ、このタイミングに合わせて押し込み部材197は更に装填口157方向に摺動し、ストッパー235の両脚部の間に位置する弾丸は、ストッパー235の弾性力に抗して当該ストッパー235の両脚部の間を通過して装填口157から装填室155内に装填される。
【0062】
さらにピストンカム215及びシリンダーカム211の回転が継続すると、シリンダーカム211のシリンダー駆動突起213とシリンダー183のシリンダーアーム184との係合が外れてシリンダースプリング189の弾性力によりシリンダー183は前進する。そして、シリンダー183が前進すると、弾丸装填筒185の先端と砲身150の内部に送り込まれた1個の弾丸とが係止し、弾丸装填筒185は、当該弾丸を装填室155の前端位置に設けた弾性リング159に押し付けるようにして固定すると共に装填口157を閉鎖する。
【0063】
このとき、シリンダーラック186と噛合している同期カム198が、左方向に回転し、押し込み部材197は装填口157から離れる方向に摺動する。このとき、弾丸受け182eが開放されるため、弾倉221の排出口223の先端に位置している弾丸は、弾丸受け182e上に落下する。また、ピストンカム215のピストン駆動歯部217は、ピストン175の駆動ラック177の歯部との係合が持続され、ピストンカム215の回転によりピストン175は更に後退を継続する。
【0064】
そして、カムシャフト207が半回転余り回転するとピストン駆動歯部217と駆動ラック177との噛合が外れ、ピストン175はピストンスプリング179の弾性力により前方へ付勢されているため、ピストンスプリング179の弾性力により急激に前方に押し出されることとなり、装填室155に装填されている弾丸を空気圧により発射する。
【0065】
そして、この走行玩具100は、走行駆動装置121を制御部116により駆動制御して走行すると共に、砲塔旋回装置131を駆動制御して砲塔部140を旋回させる、或いは、砲身回動機構161を駆動制御して砲身150を上下に回動させる、若しくは、発射駆動機構201を駆動制御して弾丸を発射することができるものである。
【0066】
本実施例の走行玩具100によれば、上ケース182の装填室155内に弾丸を1個ずつ押し込むことにより弾丸を装填する弾丸装填機構200を備えることにより、弾丸の発射指示をした場合に弾詰まりや不発といった現象が発生することを防止できる。
【0067】
また、本実施例の走行玩具100によれば、弾丸装填機構200がシリンダー183の後方へ移動するタイミングに合わせて弾丸を1個ずつ装填室155内に押し込んで装填する構成とすることにより、弾倉221に収納された弾丸を1個ずつ確実に装填室155内に装填できることとなる。
【0068】
さらに、本実施例の走行玩具100によれば、弾丸装填機構200を、シリンダー183に形成されたシリンダーラック186と、押し込み部材197と、シリンダーラック186と押し込み部材197の動きを同期させる同期カム198と、から形成することにより、シリンダー183の動きに合わせて押し込み部材197が稼働する構成とすることができ、弾丸を装填するための新たなモータ等を追加することなく、確実に弾丸を装填室155に装填できる。
【0069】
そして、本実施例の走行玩具100によれば、押し込み部材197がラック部197bと、押し込みアーム197cと、を備えることにより、同期カム198の回動に合わせて押し込み部材197が摺動し、押し込みアーム197cで装填口157の近傍に位置する弾丸を装填室155内に押し込む構成とすることができる。
【0070】
また、本実施例の走行玩具100によれば、押し込み部材197がシリンダー183の後方に移動するタイミングに合わせて装填口157方向に摺動するため、装填口157の近傍に位置する弾丸を1個ずつ装填室155内に押し込むことができるため、装填口157から弾丸装填筒185が外れたタイミングで確実に弾丸を装填室155に装填することができる。よって、装填口157の手前に配置されたストッパー235の手前で停止した弾丸を、1個ずつ確実に装填室155内に装填できる。
【0071】
さらに、弾丸受け182eを装填口157の位置よりも下方に形成し、装填口157にストッパー235を配置する構成とすることにより、押し込み部材197によって押圧された球形状弾丸はストッパー235の両脚部に抑圧されるため、弾倉221に逆流することを防止できる。
【0072】
また、シリンダー183が装填口157を内側から塞いでおり、シリンダー183が後方に移動することによって装填口157が開放され、このシリンダー183が装填口157を開放したタイミングに合わせて押し込み部材197が弾丸を装填室155内に押し込む構成としているため、弾倉221に収納された弾丸を1個ずつ確実に装填室155内に装填できる。
【0073】
尚、図面に示した走行玩具100は、走行装置として無限軌道を備えた戦車を模しているも、走行装置は転輪及び履帯とする場合に限ることなく、玩具本体110の左右に複数の駆動輪を有する多輪走行玩具100とする場合や、駆動輪と操舵輪を有する4輪走行玩具100とする場合もある。
【0074】
さらに、玩具本体110に対して旋回可能な砲塔部140を備える場合に限ることなく、玩具本体110へ直接に上下動可能な砲身150を備えた自走砲形式の走行玩具100とする場合や、走行車輌の車体に砲身150を固定するように取り付けた弾丸発射走行玩具100とする場合もある。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、ラジオコントロールによる遠隔操作で玩具を走行させると共に玩具からBB弾などの弾丸を発射させ、戦車や自走砲などを真似て楽しく遊ぶことのできる弾丸発射走行玩具100を提供できる。
【符号の説明】
【0076】
100 走行玩具 110 玩具本体
112 電池 114 電源スイッチ
116 制御部 121 走行駆動装置
123 左駆動軸 124 左駆動輪
126 左転輪 127 右転輪
128 左履帯 129 右履帯
131 砲塔旋回装置 133 駆動歯車
140 砲塔部 141 基台リング
142 砲塔部カバー 142a 弾丸供給扉
150 砲身 151 砲身回動軸
153 可動板 155 装填室
157 装填口 159 弾性リング
161 砲身回動機構 165 回動クランク
167 クランクピン 171 弾丸発射機構
175 ピストン 177 駆動ラック
179 ピストンスプリング 181 下ケース
182 上ケース 182a 砲身取付部
182b 軸 182c 摺動支持溝
182d 発射機構部 182e 弾丸受け
183 シリンダー
184 シリンダーアーム 185 弾丸装填筒
186 シリンダーラック 189 シリンダースプリング
195 クランク受け
197 押し込み部材 197a 本体部
197b ラック部 197c 押し込みアーム
197d 摺動支持レール 198 同期カム
199 装填機構カバー 199a 摺動支持溝
200 弾丸装填機構 201 発射駆動機構
203 本体部 205 カム室
207 カムシャフト 211 シリンダーカム
213 シリンダー駆動突起 215 ピストンカム
217 ピストン駆動歯部 221 弾倉
223 排出口 225 傾斜部
227 弾丸収納空間 235 ストッパー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
球形状の弾丸を発射する弾丸発射装置を搭載した走行玩具であって、
該弾丸発射装置は、
砲身の後端に位置する弾丸発射機構と、
該弾丸発射機構を駆動する発射駆動機構と、
複数の弾丸を収納する弾倉と、
前記弾倉に収納された弾丸を前記弾丸発射機構の装填室内へ装填する弾丸装填機構と、を備えてなり、
前記弾倉は、前記装填室の近くに配置された排出口を備えてなり、
前記弾丸装填機構は、前記装填室の装填口方向に移動する押し込み部材と、前記装填室の装填口と前記押し込み部材との間に前記排出口より低い位置に配置され前記排出口から落下する弾丸の1個を収容する弾丸受け、とを備えてなり、
前記押し込み部材は、前記装填室の装填口の方向に移動する動作により前記排出口から前記弾丸受けに落下する弾丸を1個ずつ前記装填室に押し込むように構成されてなることを特徴とする走行玩具。
【請求項2】
前記弾丸発射機構は、シリンダー及び当該シリンダーに内蔵されたピストンを有し、
前記発射駆動機構は、前記シリンダー及びピストンを駆動する弾丸発射モータ及びピストンカムやシリンダーカムを有し、
前記弾丸装填機構は、前記弾丸を前記装填室内に押し込む押し込み部材を有し、
該押し込み部材は、前記シリンダーが後方に移動すると、この動きに合わせて前記シリンダーの移動方向と交わる方向に摺動し、前記弾丸を前記装填室内に装填することを特徴とする請求項1に記載の走行玩具。
【請求項3】
前記弾丸装填機構は、
前記シリンダーの側面前端近傍に形成されたシリンダーラックと、
前記シリンダーの動きと同期して稼働し、弾丸を装填室内に押圧する前記押し込み部材と、
前記シリンダーラックと前記押し込み部材の動きを同期させる同期カムと、を備え、
前記シリンダーが稼働すると、前記同期カムがシリンダーラックと噛合して回動し、当該同期カムと噛合された前記押し込み部材も前記同期カムに付勢されて左右方向に摺動することを特徴とする請求項2に記載の走行玩具。
【請求項4】
前記押し込み部材は、前記同期カムと噛合するラック部と、前記弾丸を前記装填室内に押し込む押し込みアームと、を備えることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の走行玩具。
【請求項5】
前記シリンダーは、装填口を内側から塞いでおり、後方に移動することによって前記装填口を開放し、
前記押し込み部材は、前記シリンダーが前記装填口を開放したタイミングに合わせて前記弾丸を前記装填室内に押し込むことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の走行玩具。
【請求項6】
送信機からの遠隔操作信号に応答して砲身から球形状弾丸を発射する走行玩具であって、
前記走行玩具に搭載された砲身と、前記砲身と前記弾丸発射機構との間に配置された弾丸装填空間と、該弾丸装填空間に装填された球形状弾丸を空気圧によって前記砲身に向かって急激に押し出す弾丸発射機構と、前記弾丸装填空間に弾丸を供給する弾丸供給機構と、を備えてなり、
前記弾丸供給機構は、
前記弾丸発射機構の側部に配置され、前記弾丸装填口の方向に向かって下降する傾斜を持って形成された底面と、複数の球形状弾丸を収納する空間と、前記弾丸装填口近傍に設けられた前記弾丸1個が通過する大きさの排出口と、を備えた弾倉と、
前記弾丸装填空間への弾丸装填口と、
前記弾丸装填口の方向に移動する押し込み機構と、
前記弾丸装填口と押し込み機構との間に前記排出口より低い位置に設けられ前記排出口から落下する1個の弾丸を収容する広さを備えた弾丸受けと、
前記弾丸装填口を塞ぐ位置に設けられた弾性部材からなるストッパーと、を備えてなり、
前記弾倉の傾斜底面を転がって前記排出口に移動し該排出口から落下した1個の球形状弾丸が前記弾丸受けに供給され、
前記弾丸発射機構の前記砲身からの後退に連動して前記押し込み機構による前記弾丸装填口の方向への押圧動作が実行され、前記ストッパーの弾性力に抗して前記弾丸受けに供給された1個の弾丸を前記弾丸装填空間へ押し込み供給するように構成されてなることを特徴とする弾丸発射走行玩具。
【請求項7】
送信機からの遠隔操作信号に応答して砲身から球形状弾丸を発射する走行玩具であって、
前記走行玩具に搭載された砲身と、前記砲身と前記弾丸発射機構との間に配置された弾丸装填空間と、該弾丸装填空間に装填された球形状弾丸を空気圧によって前記砲身に向かって急激に押し出す弾丸発射機構と、前記弾丸装填空間に弾丸を供給する弾丸供給機構と、を備えてなり、
前記弾丸供給機構は、
前記弾丸発射機構の側部に配置され、前記弾丸装填口の方向に向かって下降する傾斜を持って形成された底面と、複数の球形状弾丸を収納する空間と、前記弾丸装填口近傍に設けられた前記弾丸が通過する大きさの排出口と、を備えた弾倉と、
前記弾丸装填空間への弾丸装填口と、
前記弾丸装填口の方向に移動する押し込み機構と、
前記弾丸装填口と押し込み機構との間に前記排出口より低い位置に設けられ前記排出口から落下する弾丸を収容する弾丸受けと、
前記弾丸装填口を塞ぐ位置に設けられた弾性部材からなるストッパーと、を備えてなり、
前記押し込み機構の前記弾丸装填口への移動方向は、前記排出口から前記弾丸受けに弾丸が落下する方向とは交差して設けられてなり、
前記弾倉の傾斜底面を転がって前記排出口に移動し該排出口から落下する球形状弾丸が前記弾丸受けに供給され、
前記弾丸発射機構の前記砲身からの後退に連動して前記押し込み機構による前記弾丸装填口の方向への押圧動作が実行され、前記ストッパーの弾性力に抗して前記弾丸受けに供給された1個の弾丸を前記弾丸装填空間へ押し込み供給するように構成されてなることを特徴とする弾丸発射走行玩具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−30941(P2011−30941A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−182452(P2009−182452)
【出願日】平成21年8月5日(2009.8.5)
【出願人】(599064214)株式会社セガ トイズ (32)
【Fターム(参考)】