説明

超弾性エポキシヒドロゲル

本発明は、容易に製造でき、しかもポリマーの各種性能を高めるために操作される超弾性エポキシヒドロゲルに関する。本発明には、このヒドロゲルまたは他のヒドロゲルの性能を高める方法、および各種ポリマーヒドロゲルの混合物、構造、及びそれらの使用方法が開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一部は、政府の支援を受け、U.S.アーミー・メディカル・リサーチ・コマンド(U.S.Army Medical Research Command)により認定された契約番号W81XWH−06−C−0057に従って実施された。政府は、本発明において幾分かの権利を保有している。
【0002】
本発明はヒドロゲルに関し、より詳しくは、改良された弾性エポキシヒドロゲルポリマーおよびそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
ヒドロゲルは、水不溶性であるポリマー鎖生成物の一つのタイプである。ヒドロゲルは、高度に吸収性のポリマー物質であって、生物医学的用途も含め、各種の用途において使用されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、ポリエーテルアミンをポリグリシジルエーテルと反応させることにより形成されるユニークな超弾性エポキシヒドロゲルポリマーを提供することにより、ヒドロゲルポリマーにおける改良を提供するものである。得られるポリマーは、各種の用途を有する超弾性ヒドロゲルである。
【0005】
本発明のさらなる特徴と利点は、添付の図面(同様の部品には同様の参照番号を付与した)を参照しながら、以下における詳細な説明から理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】一つの実施態様に従った、光活性化ポリマーゲルをベースとするアクチュエーター構造の透視図である。
【図2】本発明に従って製造されたアクチュエーター要素の透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明のエポキシヒドロゲルは、ある割合のエーテル反応剤たとえば、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルおよびポリオキシアルキレンアミンならびにHOを混合して、それらの物質を水性重合させることによって製造することができる。各種のエーテルと反応してエポキシヒドロゲルを形成させるエポキシ成分として、特に好適なのはポリオキシアルキレンアミン、たとえばハンツマン・コーポレーション(Huntsman Corporation)から商品名ジェファミン(JEFFAMINE)(登録商標)として市販されているものおよびその他のポリエーテルアミンである。ポリオキシアルキレンアミンには、ポリエーテル主鎖の末端に結合された一級アミノ基が含まれている。したがって、それらは「ポリエーテルアミン」である。ポリエーテル主鎖は、プロピレンオキシド(PO)、エチレンオキシド(EO)、混合プロピレンオキシド/エチレンオキシドのいずれかをベースとするか、あるいは、他の主鎖セグメントを含んでいてもよく、一級アミンを妨害したり、二級アミン官能基を利用したりして反応性を変化させてもよい。その物質は、反応速度を上げるために熱を用いて硬化させても、あるいは室温でたとえば24時間以上かけて硬化させてもよい。このことによって、製造の際に極めて広い物質の取扱い時間枠が得られ、液状の場合においては、各種の形状の型の中に容易に注入することができる。ポリマーを硬化させると、そのものは極めて可撓性が高く、弾性があり、その乾燥状態容積の1,000%を超える膨張比を有している。
【0008】
液状重合の際に他の物質を添加して、さらなる官能性を有するユニークなエポキシポリマーを形成させたり、あるいは、硬化させたエポキシヒドロゲルの物理的性質を変化させたりすることができる。たとえば、酸化物たとえば酸化チタンを液状エポキシ混合物に添加することによって、そのポリマーの多孔度とテキスチャー容積(texture volume)を変化させて、依然としてヒドロゲル様の挙動を示す白色のスポンジ状物質とすることができるであろう。それらの性質は、可視スペクトルおよび非可視スペクトルの光線の両方の波長でその物質を照射することによって、さらに強めることができる。TiO担持させたエポキシヒドロゲルは、水和させると、UVに暴露させたときに水またはその他の流体を酸化させるであろう。それと同一のポリマーは、血液または間質液と共に水和させ、照射させると、グルコース検出物質としても機能する。多孔質TiO担持ヒドロゲル構造の内部が高い表面積を有しているので、極めて効率の高い水素発生媒体となり、それは、極めて低コスト、かつ容易に製造可能である。
【0009】
本発明の弾性エポキシヒドロゲルはさらに、イオン性アクチュエーター物質としても極めて良好に作用し、そのアミンの膨潤動力学から、他のヒドロゲルまたはポリマーゲルアクチュエーターに勝る、優れた圧力発生を示す。たとえば二級および一級アミンのようなアミン基の密度または数を増やすことによって、ヒドロゲル中における膨潤圧力が増大する。このことはさらに、膨潤および解膨潤の時間にも影響する。このことを達成するための一つの方法は、ポリアミドアミン(PAMAM)ポリエーテルデンドリマー、ポリ(プロピレンイミンPPI−デンドリマー、アミノ官能性デンドリマー、またはそれらの組合せを、ポリマー構造の一部として組み入れることによる。デンドリマーは、高度に分岐しており、極めて多数のポリマー結合点を与える。それらは、一級アミノの表面基とコアのアミノ基を有するものとして、市販されてもいる。このことによって、ヒドロゲルを調節することが可能となり、その結果、そのゲルが発生しうる圧力などのような特定の性能パラメーターを、物質の配合比によるか、またはポリマー構造そのものの中での分岐の構成、大きさ、および数を調節することにより、決めることができる。ヒドロゲルの密度と多孔度は、ポリエーテルアミンのアミン官能基の量と分子量によって調節する。ヒドロゲルの密度と多孔度はさらに、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルの量によるか、および/またはそれらの物質を重合させる際に使用されるHOまたは溶媒の比率によっても調節される。このゲルに適したエーテルは、ポリエチレングリコール−ドデシルエーテル(ポリEGDE)であるが、他のエーテル、たとえばシクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテルなども使用することができる。それらのエーテルからは、極めて透明で強いヒドロゲルが得られ、それが疎水的に反応して高pH水溶液となり、低pHまたは酸性溶液に暴露されたときに膨潤する。ヒドロゲルの密度と多孔度はさらに、重合の際にポリマーに添加する酸化剤の量によって調節することができる。溶液中、乾燥時のいずれであっても、それらの酸化剤が重合の際に、化学的、電気的またはフォトンによってさらに活性化されて、所望の性質を達成することができる。
【0010】
イオン的なヒドロゲルの膨潤動力学は、ヒドロゲルの外側の溶液と、ヒドロゲルの内側の溶液またはヒドロゲルのポリマー組成物との間の、pH、イオン、カチオン、またはプロトンの差によって達成される。それらの性能特性は、いくつかの方法で調節することができる。たとえば、重合の際にポリマーに酸を添加することによって、より高いpH膨潤性を有するヒドロゲルが作り出される。ヒドロゲルの膨潤動力学はさらに、重合の際にポリマーに塩またはアルカリ溶液を添加することによっても調節することができる。このことは、エポキシポリマーまたは水和された溶液の化学的、電気的、電気化学的、光的、または光化学的励起によって達成される。
【0011】
電気活性化ポリマー(EAP)を作成することが可能であるが、それには、電解質の中でエポキシヒドロゲルを水和させ、そのゲルの中に電極を挿入し、そのヒドロゲルから少しの距離をおいて第二の電極を配置し、それらの電極を通してわずかな量の電流を流す。たとえば、エポキシヒドロゲルの膨潤は、電解質流体として塩水を使用した白金電極の領域で増大させることができる。極性を逆転させると、そのヒドロゲルが解膨潤するか、または収縮する。これらの方法によって、疎水性と親水性を調節することもまた可能である。異なった構成を有するこの同一の物質を、人工筋肉物質として、さらには人工臓器を構成するために使用することも可能である。
【0012】
工業的な駆動の目的の場合の、EAP物質の一つの欠点は、この技術をスケールアップするために必要とされる力が、純然たる大きさおよびコストの両面において禁制的なことである。可逆的なイオン性の光活性化ポリマー(IPAP)アクチュエーター物質の開発は、その禁制的な力の必要性を回避し、ポリマーアクチュエーター物質が工業的に受け入れられるようにするための一つの方法である。光可逆的なイオン源を用いて電気活性またはイオン性のポリマーをドープすることによって、イオン性のEAPアクチュエーターのそれと類似の応答特性を作り出すことが可能である。適用されるサイズが大きくなると、単一光源を駆動するために必要な力は、本質的に、個々のEAPアクチュエーターを駆動するために必要とされる力よりははるかに小さくなるであろうし、この力における低下は、ある所定の系におけるアクチュエーターの数によってもさらに加速されるであろう。駆動サイクルの速度が、物質全体への拡散照射によって増大するであろうことも、理論付けられる。さらに魅力があるのは、その物質を天然光照射によって活性化させることが可能であり、電力を使用する必要がないという点にある。
【0013】
各種の用途のための弾性エポキシヒドロゲルを製造するための方法
以下の実施例を参照しながら、本発明をさらに詳しく説明する。
【0014】
EAPアクチュエーターヒドロゲルは、架橋剤のジェファミン(JEFFAMINE)(登録商標)T−403(ハンツマン・コーポレーション(Huntsman Corporation)から入手可能)を、ジエポキシドたとえばエチレングリコールジグリシジルエーテル脂肪族2官能性エポキシモノマーたとえばEGDGE(デドリッチ・ケミカル・カンパニー(Dedrich Chemical Company)から入手可能)、またはGE−PEG500−GE(ゼネラル・エレクトリック・カンパニー(General Electric Company)から入手可能)と反応させることにより調製した。アクチュエーターの第一世代は、架橋EGDGEおよびジェファミン(JEFFAMINE)(登録商標)T−403からなっていた。
【0015】
【化1】

【0016】
実施例1〜11
この配合では、EGDGEを50%純度として計算した。それは、1Hおよび13CNMR分光光度法により測定したものであって、アルドリッチ(Aldrich)からのEGDGEサンプル中の不純物には、さらなるエポキシド残基は含まれていなかった。全体のプロセスは以下のとおりである:試験管にEGDGE(174mg、1.0mmol、348mgの50%EGDGE)、ジェファミン(JEFFAMINE)(登録商標)T−403(391mg、0.89mmol)、および水(739mg)を仕込んだ。得られたポリマー前駆体を完全に混合し、室温で0〜45分間エージングさせた(表1参照)。次いでその反応混合物を型の中に注入し、70℃で1時間かけて硬化させた。硬化させた物質を含む型を熱から取り出し、放冷して室温とした。冷却後に、成形した物質を電解質の中で水和させて平衡状態として、アクチュエーターとしてすぐに使用可能とするか、または、その水和された物質を可撓性のある物質によって包み込んで、そのヒドロゲルアクチュエーターを除去、乾燥させることも可能である。
【0017】
ゲル化度および膨潤度は、レントライン(Lendlein)および共同研究者の方法を基準とした。その実験は次のようにして実施した:アクチュエーターの質量(mi)は、硬化させ24時間の空気乾燥させた後に測定した。次いで、そのアクチュエーターを水に浸け、24時間以上かけて水を飽和させた。次いで、その水和されたアクチュエーターの質量(mh)を測定した。次いで、その膨潤したアクチュエーターを水から取り出し、24時間かけて空気乾燥させた。次いで、新しく乾燥されたこの質量(m)を測定した。表には、検討した全部のアクチュエーターについてのゲル化度および膨潤度を示している。
【0018】
ゲル化度(G)を求める式は次式である:
【0019】
【数1】

【0020】
水中で抽出されたアクチュエーターの膨潤度(Q)は次式で計算される:
【0021】
【数2】

【0022】
ここで、ρgelは、抽出後のゲルの密度である。ゲルの密度は、抽出の後にその乾燥状態において測定した。そのアクチュエーターはほぼ完全な円筒であって、その寸法を用いて容積を計算し、質量(m)と合わせれば、密度(ρgel)を求めることができた。
【0023】
実施例1〜11(ゲル1〜11)
【0024】
【表1】

【0025】
実施例12
イオン性光活性化ポリマー(IPAP)は、ポリエーテルアミンおよびポリグリシジルエーテルの組成物に以下の物質を添加することによって調製したが、その理由は、それらが光誘導によるpHの変動、励起スペクトル、および比較的無害な性質を有していることがよく知られているからである:メチレンブルー0.05%溶液(アルドリッチ(Aldrich)製)λmax664nm、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン(アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Company)製)λmax390、および光酸発生剤(photo acid generator、PAG)ジフェニルヨードニウムペルフルオロ−1−ブタンスルホネート(アルドリッチ(Aldrich)製)λmax203nm。
【0026】
それぞれの乾燥物質を、量を変化させながらそのゲル配合物に加えたが、その量の増分は典型的には10mg〜40mgとした。メチレンブルー溶液はさらに、HOのメチレンブルー溶液への置換割合を、50%、100%置換割合で増加させることによって、段階的に添加した。
【0027】
実施例13
7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリンをポリEDGE(PolyEDGE)(アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Company)製))にまず添加し、次いで、ジェファミン(JEFFAMINE)(登録商標)T403(ハンツマン・ケミカルズ(Huntsman Chemicals)製)およびHOを添加してクマリンIPAPヒドロゲルを配合したが、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリンは10mgおよび20mgでは十分に溶解したが、30mgおよび40mgの配合物では次第に残渣が残るようになり、40mgの場合には、型の底部に大きな塊状物が形成された。その液体をテフロン(Teflon)(登録商標)型の中に注入し、70℃で2時間かけて硬化させた。次いで、それらのゲルを24〜48時間放置して、空気乾燥させた。硬化プロセスの後に、蒸留HOを用いてそれらのゲルを水和させ、24時間かけて水で飽和させた。10〜20mgのゲルは透明な黄色を呈したが、30mgのゲルは、濁った黄色を呈し、40mgのゲルは、濁ったまだらな外観を呈し、型の底部で崩壊していた。
【0028】
実施例14
光酸発生剤IPAPヒドロゲルを以下のようにして配合した:10mgのジフェニルヨードニウムペルフルオロ−1−ブタンスルフェートをポリEDGE(PolyEDGE)に添加して十分に溶解させ、次いで、ジェファミン(JEFFAMINE)(登録商標)T403を加え、さらにHOを添加して重合を完了させた。次いで、その物質を型の中に注入し、70℃で2時間かけて硬化させた。次いでゲルを、24〜48時間放置して空気乾燥させてから、HOを用いて24時間かけて水和させたが、2個のサンプルを並べて、過塩素酸ナトリウムの0.1N溶液の中に浸漬させた。
【0029】
実施例15
上述のプロトコールに従って、メチレンブルー0.05%溶液を使用してメチレンブルーIPAPヒドロゲルを配合した。メチレンブルーは、HO工程と共に、水性重合において、50%置換、次いで100%置換で添加した。次いで、その物質を型の中に注入し、70℃で2時間かけて硬化させた。次いでゲルを、24〜48時間放置して空気乾燥させてから、HOを用いて24時間かけてそれらのサンプルを水和させたが、2個のサンプルを並べて、過塩素酸ナトリウムの0.1N溶液の中に浸漬させた。
【0030】
ナトリウム溶液を用いて水和させたメチレンブルーゲルおよびPAGゲルは、照射による収縮速度が、HO中の同一のゲルよりもはるかに速いことが判った。それらのゲルは15分以内に完全な収縮を示し、ゲルのこの急速な解膨潤が原因の幾分かの割れがあった。この急速な解膨潤のイオン流動(ion flow)は、イオン交換膜と疎水性光増感ポリマーの透明な外側ポリマー層とを使用した、乾燥複合アクチュエーターを製造することも可能であろうことを示唆している。
【0031】
本発明のヒドロゲル構造を加工して、各種の用途のために、各種あるいは変動する多孔度を有するようにすることができるが、そのような用途としてはたとえば以下のようなものが挙げられる:アクチュエーター、薬物送達、薬物治療、創傷治癒、吸収剤、フィルター材料、ろ過システム、多孔質組織足場材、多孔質血管および毛細血管足場材、生体埋込み可能なデバイスおよびセンサーのための多孔質容器または表面、生体埋込み可能な人工器官および部品のための多孔質容器または表面、埋込み可能な細胞培養のための多孔質容器または表面、細胞培養のための多孔質容器または表面、化学的および生物学的培養のための多孔質容器または表面、バイオセンサーおよび化学センサーのための多孔質基材またはコーティング。特に有用な用途は、PCT出願第PCT/US04/05922およびPCT/US05/45210に記載されているようなパルス駆動(pulse activated)ポンプシステムである(それらの出願の内容はすべて、ここに引用することにより本明細書に取り入れたものとする)。他の用途としては、多孔質で可撓性のヒドロゲル基材またはコーティングが、既存の製品の性質または性能または特徴を改良できるような場合が挙げられる。
【0032】
本発明のヒドロゲルは、たとえば脊髄領域の椎骨の間の椎間板を置換または修復する目的で、体内の所望の領域に混合したエポキシ成分を注入することによって、インサイチューで使用することもできる。エポキシをインサイチューで硬化させ、間質液を吸収するか、あるいは硬化した後のエポキシの中に流体を注入することによって所望の容積にまで膨張させる。その注入される流体は、ヒドロゲルのpH応答の膨潤にマッチするように緩衝された塩水のような単純なものとすることができる。薬物またはその他のものの送達デバイスとして、エポキシに湿潤形態または乾燥形態で所望の物質を担持させ、次いでそれを埋込み、体液を用いて自然に水和させるか、あるいは水和流体を注入することもできる。埋込まれたエポキシヒドロゲルが水和されると、薬物がしみ出すこともできるし、あるいは、身体の自然なpH応答を介したり、電流、フォトン照射、またはそれらを組合せて使用したりすることによって、エポキシヒドロゲル物質に刺激を与えて、収縮させ、所望の物質または薬物を所望の速度で送達させることもできる。必要に応じて、その埋込まれた物質を注入によって再充填することも可能である。
【0033】
エポキシおよびその他のヒドロゲルは、以下のもののための浮力デバイスおよび浮力調節デバイスとして使用することができる:ミクロおよび小型の無人水中移動体(UUV)、大型UUV、潜水艦およびその他の潜水艇(submarines and other submersibles)、人員浮上デバイス、センサープラットフォーム、ブイ、養殖場などにおける化学的または生物学的物質の放出メカニズム。
【0034】
ゲルに出入りする流体の流れを調節することによって、一つのポリマーゲルで、正、負、または中性の浮力を得ることができる。化学的、電気的または光活性化を介しての疎水性の調節によって、水性環境中で放出される物質または化学物質のタイミングおよび量を調節することができる。水を用いて膨潤させたヒドロゲルは、それが含まれている環境によって取り囲まれたポリマー構造のため、およびそれが圧縮性または膨張性のガスをまったく含まないという事実のために、極めて深くにまで達することができる。ゲルを活性化させることによって、ゲルからイオンを流れ出させ、ゲルを膨潤させることができる。たとえばTiOのような反応性のドーパントを用いてヒドロゲルを活性化させると、そのゲルの内部または周りにガスを発生させることも可能であって、それによってゲルを立ち上げさせたり、その浮力を増大させたりすることができる。ゲルの疎水性または親水性の性質を調節することによって、それと同じ効果を得ることが可能である。
【0035】
本発明のヒドロゲルもさらに、細菌、微生物またはその他の生体試料の増殖培地として使用することもできるが、ここで、その微生物の中で、たとえば、光に暴露させた時に化学物質を生成する海洋微生物を含む水和ヒドロゲルとして望まれる、最終反応生成物、化学物質、または反応物が得られる。感光性のヒドロゲルは水和された流体を押し出すことを始めるであろうが、それに対して微生物は所望の化学物質を作り出している。このことが有効なポンプシステムまたは送達システムとなるが、それは維持する必要はほとんどなく、さらには、連続サイクルで、またはそれを取り巻く環境における変化に反応して、操作することができる。この様な方法において、それが、生き生きとした化学的、環境的または生物学的センサーとなって、それが、周辺環境の変化が起きると、信号を発生したり、さらには逆反応を進めたりすることができる。このことが、水性環境中あるいはそれらに与える水溶液で存在させる必要がある魚類やその他の食物源の養殖場では、高い効率を与える。
【0036】
ドープされたポリマーが反応するように設計されたのと同じ光スペクトルでの照射に暴露された時に、そのポリマー構造の内部におけるpH勾配が、それを取り巻く環境から変化して、光活性化されたポリマー構造の中へ入るかまたはそれから出て行くイオン流れを作り出す。光活性化される層の間に、非透過性膜またはイオン性ポリマーをサンドイッチ構造させることによって、その構造全体をシールしている外側層を用いて、相対する層を収縮または膨張させる動きが得られる。
【0037】
ヒドロゲルの水和溶液または電解質を、光酸化剤、光酸発生剤、光重合開始剤またはレーザー染料(ゲルが水和されるのは、これらの物質に限定される訳ではない)を用いてドーピングすることによっても同様の効果が達成することができ、光分解物または光分解性溶液が作り出される。その溶液は、エネルギーをオン−オフモードで照射して、ポリマーに膨潤または解膨潤を起こさせると、そのポリマー構造の内部および周辺のpHに変化をもたらすので、そのpHを可逆的に変化させるであろう。本発明に記載のデバイスおよび用途は、本発明の範囲を限定することを目的としているのではなく、それらは、可能な多くの用途のほんの一部である。
【0038】
IPAP物質はさらに、新規な光応答性複合材料として使用することができ、植物に対しても同様に作用し、日光のサイクルに合わせて、太陽光の方に傾けたり、太陽光を追尾したりさせることができる。一つの単純な実用用途は、ソーラーパネルのためのポールである。そのポールは、その複合材料の収縮(shrinking or contracting)があって、太陽の方向に向き、それが直接太陽光に暴露され、取り付けられたソーラーパネルを太陽の方向に傾けるか、角度を与える。これは、電力をまったく使用せずに実施され、そのためにソーラーパネルの効率を向上させる。また別な商業的使用の可能性は、電力をまったく必要とせず、日光のサイクルに応答するか、アクチュエーターのサイズに応じて開いたり閉じたりする単純な機械的なシャッターを用いて、ポンプ作用を行う水ポンプである。
【0039】
ここで図面を参照すると、図示されているのは、密閉構造またはアクチュエーターの形態の本発明による光活性化ポリマーゲルを使用例であって、外側の半硬質または可撓性の外側層(3)を有し、それがその次の光活性化ポリマー(1)の層に所望の量の光を通過させ、次いで膜(4)または別のゲル(2)を使用して、その両側またはそれを取り囲んでいる光活性化ポリマー層に対して光は通さないがイオンを通過または流動させる。この構成においては、アクチュエーターまたは太陽の方向に曲げられる太陽電池のためのスタンドのようなデバイスを作ることが可能である。このことによって、太陽の光線に対して光電池を最も効率が高い暴露角度にして太陽を追尾する、非電気的な方法が得られるが、これは電力を一切使用しないので、エネルギー的により効率の高いシステムが作られる。
【0040】
その他にも多くの製品が存在し、たとえば電力なしで作動するポンプメカニズムのようなものにもこれを使用することができる。ポンプ作用に必要な動きを与えたり、光またはその他の照射線に暴露されると開くような複合材料構造を得たりするのに必要とされるのは、たとえば昼と夜のような光と暗黒のサイクルだけである。電気活性なポリマーの中で電気で駆動される同一のイオンの流れによってもこれは可能であるが、光酸化剤、光酸発生剤、光重合開始剤またはレーザー染料(ただし、本発明はそれらの物質には限定されない)を使用することによって、光線スペクトルの中で照射に暴露させたときに、そのドープされたポリマーが反応して、光活性化されたポリマー構造の中へ、またはそれから外へとイオン性の流れができるように設計されていて、ポリマー構造の内部のpH勾配を、その周りの環境から変化させる。光活性化される層(1)の間に、非透過性膜(4)またはイオン性ポリマー(2)をサンドイッチ構造させることによって、その構造全体をシールしている外側層(3)を用いて、相対する層を収縮または膨張させることにより動きが得られる。
【0041】
本発明の精神と範囲から外れることなく、さらに他の変化をさせることも可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)ポリエーテルアミンと(b)ポリグリシジルエーテルとの反応生成物を含む、弾性エポキシヒドロゲルポリマー組成物。
【請求項2】
前記ポリエーテルアミンが、ポリオキシアルキレンアミン、およびポリエーテル主鎖の末端に結合された一級アミノ基を含む、ポリエチレングリコールアミン、ジ−(3−アミノプロピル)ジエチレングリコール、ポリエーテルジアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシエチレンジアミン、トリエチレングリコールジアミンからなる群より選択されるアミノもしくはアルキルアミノ終端を有する(ポリ)アルキレングリコールからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ポリエーテル主鎖が、プロピレンオキシド、エチレンオキシド、混合エチレンオキシド/プロピレンオキシド、または、一級アミンを妨害したり、二級アミン官能基を利用したりして反応性を変化させた、その他の主鎖セグメント、およびそれらの混合物をベースとする、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記ポリエーテルアミンが、1〜5,000の範囲の分子密度を有し、モノアミン、ジアミン、トリアミン、四級アミン、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記ポリグリシジルエーテルが、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル;エチレングリコールジグリシジルエーテル;1,3−ブタンジオールジグリシジルエーテル;ポリ(プロピレングリコール)ジグリシジルエーテル;ポリ(ジメチルシロキサン)、ジグリシジルエーテル末端;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、臭素化;シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、シスおよびトランス混合物;グリセロールジグリシジルエーテル;ジグリセロールポリグリシジルエーテル;グリセロールポリグリシジルエーテル;ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル;ビスフェノールFジグリシジルエーテル;ビス[4−(グリシジルオキシ)フェニル]メタン;1,4−ブタンジイルジグリシジルエーテル;4−ブタンジオールジグリシジルエーテル;ビスフェノールAプロポキシレートジグリシジルエーテル;1,3−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ベンゼン;1,3−ジグリシジルオキシベンゼン;レソルシノールジグリシジルエーテル;ジグリシジルレソルシノール;DGRE;RDGE;ヒドロキノンジグリシジルエーテル;2,2’−[1,3フェニレンビス(オキシメチレン)]ビスオキシラン;m−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ベンゼン;メタ−ビス(グリシジルオキシ)ベンゼン;レソルシノールビス(2,3−エポキシプロピル)エーテル;m−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ベンセノ;m−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ベンゼン;トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル;ソルビトールポリグリシジルエーテル;ポリグリセロールポリグリシジルエーテル;ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル;トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル;ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル;p−ヒドロキシ安息香酸のグリシジルエステルエーテル;1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル;テレフタル酸ジグリシジルエステル、およびそれらの混合物、からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
酸化物が、金属酸化物、鉱物質酸化物、化学物質の酸化物、およびそれらの組合せの群から添加される、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記酸化物が、化学触媒、光触媒、または電気触媒として使用される、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
導電性物質が、導電性ポリマー、金属、炭素、鉱物質、酸化物、酸、塩、およびそれらの組合せの群から添加される、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記導電性物質がナノ粒子である、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記導電性物質が、液状溶液に懸濁されているか、または液状溶液である、請求項8に記載の組成物。
【請求項11】
光応答性または感光性物質が、レーザー染料、光酸化剤、光酸発生剤、光重合開始剤、光増感電子輸送物質、ホール輸送物質、ポリアニリン、液晶性物質、フォトルミネセント物質、フォトルミネセントポリマー、フルオレセントポリミド、フルオレセントモノマー、発光性共役ポリマー、PFE、PFO、ポリアセチレン、ポリピリジン、ポリチオフェン、PPE、PPV、発光性ドーパント官能化ポリマー、発光性有機金属錯体、トリプレットエミッター、フタロシアニン染料、ポルフィリン染料、クロマトグラフィー染料、およびそれらの組合せの群から添加される、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
重合のために水溶液または溶媒が使用される、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
前記ヒドロゲルポリマーが、選択された条件下で膨潤され、膨潤が重合より前に、前記水溶液または前記溶媒のpHによって調節される、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記ヒドロゲルポリマーが、水溶液または溶媒への、ポリエーテルアミン対ポリグリシジルエーテルの比率によって調節された多孔度を有する、請求項12に記載の組成物。
【請求項15】
前記ヒドロゲルポリマーが、水溶液または溶媒への、ポリエーテルアミン対ポリグリシジルエーテルの比率によって調節された分子密度またはゲル化を有する、請求項12に記載の組成物。
【請求項16】
硬化の前では、前記ポリエーテルアミンが親水性であり、前記ポリグリシジルエーテルが親水性である、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
硬化の前では、前記ポリエーテルアミンが親水性であり、前記ポリグリシジルエーテルが疎水性である、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
硬化の前では、前記ポリエーテルアミンが疎水性であり、前記ポリグリシジルエーテルが親水性である、請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
前記ポリマー構造の中に組み込まれた、ポリアミドアミン(PAMAM)ポリエーテルデンドリマー、ポリ(プロピレン−イミン)PPI−デンドリマー、アミノ官能化デンドリマーおよび組合せをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項20】
請求項1に記載のエポキシヒドロゲルから形成された構成要素を含む、アクチュエーター。
【請求項21】
前記アクチュエーターが、ポンプの構成要素を含む、請求項20に記載のアクチュエーター。
【請求項22】
前記ポンプが、外部的であっても埋込み可能であってもよい薬物送達デバイスを含む、請求項21に記載のアクチュエーター。
【請求項23】
請求項1に記載のエポキシヒドロゲルから形成された、ステントまたはその他の埋込み可能なデバイスのためのポリマー薬物送達デバイス、物質、コーティング、充填剤、およびそれらの組合せ。
【請求項24】
請求項1に記載のエポキシヒドロゲルから形成された、微生物、病原菌、ウイルス、藻類、かび、細胞、およびそれらの組合せの増殖培地または足場材。
【請求項25】
請求項1に記載のエポキシヒドロゲルから形成された、多孔質血管または毛細血管増殖培地または足場材。
【請求項26】
請求項1に記載のエポキシヒドロゲルから形成された、センサー物質。
【請求項27】
請求項1に記載のエポキシヒドロゲルから形成された、生物学的および化学的センサーコーティング物質。
【請求項28】
前記エポキシヒドロゲルの内部またはその上で増殖する微生物、病原菌、ウイルス、藻類、かび、生細胞、およびそれらの組合せを使用し、前記微生物、病原菌、ウイルス、藻類、かび、生細胞、およびそれらの組合せが、アクチュエーターの駆動をもたらす、物質、化学物質または副生物を生成する、請求項1に記載のエポキシヒドロゲルから形成されたアクチュエーター。
【請求項29】
前記エポキシヒドロゲルの内部またはその上で増殖する微生物、病原菌、ウイルス、藻類、かび、生細胞、およびそれらの組合せを使用し、前記微生物、病原菌、ウイルス、藻類、かび、生細胞、およびそれらの組合せが、物質、化学物質または副生物を生成する、請求項1に記載のエポキシヒドロゲルから形成された、センサー。
【請求項30】
モニターされる媒体の健康、化学的または生物学的な状態を測定するための定数としての、微生物、病原菌、ウイルス、藻類、かび、生細胞、またはそれらの組合せによって排出または産生される化学物質のpHを測定するための、請求項1に記載のエポキシヒドロゲルから形成された、センサー。
【請求項31】
モニターされる媒体の健康、化学的または生物学的な状態を測定するための定数としての、微生物、病原菌、ウイルス、藻類、かび、生細胞、排出されるかまたは産生される化学物質、またはそれらの組合せの電導度を使用する、請求項1に記載のエポキシヒドロゲルから形成された、センサー。
【請求項32】
酸化性コーティングもしくは物質、酸捕捉物質、フィルター材料、イオン交換膜もしくは媒体、または光活性複合材料としての、請求項1に記載のエポキシヒドロゲル。
【請求項33】
前記溶媒が、モノマー、ポリエーテルアミン、グリシジルエーテル、およびそれらの組合せからなる群より選択される、請求項12に記載の組成物。
【請求項34】
ソーラーパネル、ソーラーアレイ、集熱デバイス、蓄熱デバイス、熱起電デバイス、光起電デバイス、光化学デバイス、およびそれらの組合せの、持ち上げ、保持、搭載、取付け、回転およびそれらの組合せをするための、構造物または構成要素として形成される、請求項1に記載のエポキシヒドロゲル。
【請求項35】
請求項1のエポキシヒドロゲルポリマー組成物を、インサイチューで動物に、あるいは動物の中に配置する医療デバイス中に形成させる方法であって、
(a)ポリエーテルアミンおよびポリグリシジルエーテルを含む混合物を形成させる工程;
(b)前記混合物を、動物の中の選択された部位の中、または動物の中に配置された医療デバイスの中に注入する工程;および
(c)前記混合物を硬化させて、前記エポキシヒドロゲルを形成させる工程、
を含む方法。
【請求項36】
前記硬化されたヒドロゲルに、硬化されたヒドロゲルまたはそれらの組合せの周りにまたは接触させて、所定のpHで適合した流体を注入することを含む、請求項35に記載の形成されたエポキシヒドロゲルを水和する方法。
【請求項37】
前記硬化されたヒドロゲルに、硬化されたヒドロゲルまたはそれらの組合せの周りにまたは接触させて、所望の薬物、薬剤、ビタミン、ホルモン、遺伝子、細胞、幹細胞、島細胞、神経細胞、微生物、ウイルスまたはそれらの組合せを注入することを含む、請求項22に記載の形成されたエポキシヒドロゲルを水和する方法。
【請求項38】
前記硬化されたヒドロゲルに、硬化されたヒドロゲルまたはそれらの組合せの周りにまたは接触させて、所望の薬物、薬剤、ビタミン、ホルモン、遺伝子、細胞、幹細胞、島細胞、神経細胞、微生物、ウイルスまたはそれらの組合せを注入することを含む、請求項23に記載の形成されたエポキシヒドロゲルを水和する方法。
【請求項39】
前記硬化されたヒドロゲルに、硬化されたヒドロゲルまたはそれらの組合せの周りにまたは接触させて、所望の薬物、薬剤、ビタミン、ホルモン、遺伝子、細胞、幹細胞、島細胞、神経細胞、微生物、ウイルスまたはそれらの組合せを注入することを含む、請求項24に記載の形成されたエポキシヒドロゲルを水和する方法。
【請求項40】
前記硬化されたヒドロゲルに、硬化されたヒドロゲルまたはそれらの組合せの周りの領域にまたは接触させて、所望の薬物、薬剤、ビタミン、ホルモン、遺伝子、細胞、幹細胞、島細胞、神経細胞、微生物、ウイルスまたはそれらの組合せを注入することを含む、請求項25に記載の形成されたエポキシヒドロゲルを水和する方法。
【請求項41】
水中容器、海洋構造物、推進要素、バラストデバイス、およびそれらの組合せとしての、請求項1に記載のエポキシヒドロゲルの使用。
【請求項42】
局所的皮膚ケア製品の構成要素または成分としての、請求項1または請求項11に記載のエポキシヒドロゲルの使用。
【請求項43】
粉体としてのエポキシヒドロゲルを製造するための方法であって、(a)ポリエーテルアミンおよびポリグリシジルエーテルを含む混合物を形成させる工程;および(b)工程(a)から得られる前記混合物をポンプ輸送して、スプレーノズルを通し、エポキシ混合物の前記スプレー液滴が表面上に定着するよりも前に硬化させる工程、を含む方法。
【請求項44】
粉体としてのエポキシヒドロゲルを製造するための方法であって、(a)ポリエーテルアミンおよびポリグリシジルエーテルを含む混合物を形成させる工程;(b)工程(a)から得られる前記混合物を凍結乾燥させる工程;および(c)工程(b)から得られる前記凍結乾燥された混合物を摩砕または粉砕する工程、を含む方法。
【請求項45】
人工筋肉の形成における、請求項1に記載のエポキシヒドロゲルの使用。
【請求項46】
人工臓器の形成における、請求項1に記載のエポキシヒドロゲルの使用。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2009−543902(P2009−543902A)
【公表日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−519642(P2009−519642)
【出願日】平成19年7月10日(2007.7.10)
【国際出願番号】PCT/US2007/073188
【国際公開番号】WO2008/079440
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(509010850)メディパックス インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】